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Oracle Tuxedo システムおよびアプリケーション モニタ (TSAM) は、Oracle Tuxedo のアドオン製品です。Tuxedo は、ミッション クリティカルなアプリケーションを開発および使用する企業で広く使用されています。Tuxedo は、分散コンピューティング環境におけるインフラストラクチャ層として機能します。Tuxedo およびその上で実行されるアプリケーションが複雑なため、パフォーマンスの測定作業は非常に複雑になります。
Oracle TSAM は、Tuxedo でサポートするエンタープライズ コンピューティング環境のパフォーマンスに影響される主な領域を監視します。Oracle TSAM を使用すると、リアルタイムのパフォーマンスにおけるボトルネックとビジネス データの変化の監視、サービス モデルの確認、定義済みのしきい値の侵害通知などを行うことができます。
Oracle TSAM には、次の 2 つのコンポーネントがあります。
Oracle TSAM エージェントは、Tuxedo 側のすべてのバック エンド論理を処理します。Oracle TSAM エージェントは Oracle TSAM マネージャと共に動作し、次のサブ コンポーネントが含まれます。
追加データを処理するために、独自のプラグインを開発できます。カスタマイズ プラグインは、既存のプラグイン チェーンとリンクすることも、デフォルトのプラグインを置き換えることもできます。
詳細については、「Oracle TSAM エージェント」を参照してください。
Oracle TSAM マネージャは、J2EE 技術に基づき構築されています。Oracle TSAM マネージャには、次のコンポーネントが含まれています。
詳細については、「Oracle TSAM マネージャ」を参照してください。
Tuxedo は通常、ビジネスの計算論理シナリオを行うサービスを呼び出すクライアント プログラム (必ずしも Tuxedo のクライアント処理ではない) で使用されます。サービスの実装は、呼び出し側に対して完全に透過的です。このようなミドルウェアの透過性により、開発、デプロイメントおよびシステム管理に関する多くのメリットがあります。ただし、監視の観点から見ると、エンド ユーザや管理者が「舞台裏」で行われる処理について調べるのは困難です。Oracle TSAM の呼び出しパス モニタを使用すると、この問題を回避することができます。
単純な Tuxedo アプリケーション呼び出しをするだけで、一連のサービス呼び出しが開始されます。使用されるサービスは、ツリーを構成します (「呼び出しパス ツリー」)。呼び出しパス ツリーでは、厳密には次の要素が定義されます。
「イニシエータのモニタ」は、呼び出しパス ツリーのトラッキングを「開始」する処理です。処理には、Tuxedo クライアント、アプリケーション サーバまたはクライアント プロキシ サーバ (WSH/JSH) があります。一般的なシナリオでは、イニシエータのモニタによって tpcall/tpacall を呼び出した場合、呼び出しパスの監視が開始されます。この呼び出しに使用されるすべてのバックエンド サービスが、Oracle TSAM コンソールの呼び出しパス ツリーに表示されます。
| 注意 : | 現在、呼び出しパスの監視を開始できるのは、tpcall/tpacall だけです。その他の通信モデルはサポートされていません。 |
Tuxedo のアプリケーション サーバを使って、次の 2 つの機能が実行できます。
サービスのモニタは、Tuxedo サービスの実行状態に基づいて行われます。呼び出しパスのモニタとは異なり、呼び出しの相関を考慮しません。サービスのモニタは、呼び出しパスの監視と同時に行うことも、別個に行うこともできます。
Tuxedo には、BRIDGE および GWTDOMAIN という重要なシステム サーバがあります。BRIDGE は、Tuxedo ドメイン内の複数の Tuxedo マシンを接続します。GWTDOMAIN は、1 つの Tuxedo ドメインを別の Tuxedo ドメインに接続します。システム サーバのモニタによって、各ネットワーク リンク上のメッセージのスループット、保留の送信メッセージ、および待機応答メッセージをトラッキングします。
Tuxedo の重要な用途の一つがトランザクションのモニタです。Tuxedo はデータベースなどの XA に対応するリソース マネージャを使用して、分散型トランザクション内のアクティビティを調整します。Oracle TSAM トランザクションのモニタによって、トランザクションで開始された各 XA 呼び出しがトラッキングされ、グローバルな分散型トランザクションのボトルネックを明確に特定できます。
tpcall/tpacall の呼び出しが 5 回ごと実行されるごとに監視されることを示します。
Oracle TSAM パフォーマンス メトリクスは、以下のとおりです。
| 注意 : | DOMAINID:MASTERHOSTNAME:IPCKEY LMID PROCESSNAME PID TID COUNTER |
コード リスト 1 は、相関識別子の例を示します。監視された呼び出しは、Tuxedo ドメイン「TUXDOM1」のマシン「SITE1」上でプログラム「bankclient」、プロセス ID「8089」およびスレッド ID 1 を使用して開始されます。マスタは「bjsol18」であり、TUXCONFIG の IPCKEY は、「72854」です。
TUXDOM1:bjsol18:72854 SITE1 bankclient 8089 1 99
tpreturn サービスの戻りコードを示します。実行状態は、Tuxedo ATMI インタフェースによって定義されます。tpcall/tpacall に渡されるフラグを示します。tpcall、tpacall または tpforward を指定できます。
Oracle TSAM は Tuxedo 上に構築され、独自のサービス、呼び出しおよびトランザクション トラッキング機能を備えています。通常、企業では広範囲に分散されたサービスを使用しており、1 つのクライアントの要求を処理するにも複雑なバック エンド サービスの調整が必要です。
管理者にとって、こうした対話の中でどのような処理が行われているかを理解するのは困難です。Oracle TSAM の呼び出しパス モニタを使用すると、この問題を回避することができます。
Oracle TSAM がアプリケーションとどのように動作するか理解するには、次の FAQ を参照してください。
Tuxedo のクライアントまたはアプリケーション サーバに対して呼び出しパス モニタを有効にすると、単純な tpcall/tpacall の裏にあるすべての情報を検索できます。トラッキング ポイントは、複数のマシンとドメインにまたがっています。呼び出しパス ツリーには、次の情報が表示されます。
サービス モニタを使用すると、サービスの応答時間、IPC キューの長さおよび実行状態を測定できます。サービスモニタを使用すると、次の情報が提供されます。
Oracle TSAM を使用すると、ローカル ドメイン ゲートウェイに接続されたネットワーク接続を監視できます。ビジー状態のリンクとそのデータの変化の傾向を簡単に検索できます。部門と企業間のビジネス データ フロー モデルについて、より深く理解できます。
Oracle TSAM は、トランザクションの XA 呼び出しを監視します。トランザクションのパーティシパントは、トランザクション モニタ ページに表示されます。大規模な分散型トランザクションでは、トランザクション ブランチが遅い場合、トランザクション全体の完了が遅れる可能性があります。Oracle TSAM を使用すると、トランザクションのパーティシパント、および XA の呼び出しにかかる時間を調べることができます。
特定の呼び出しの呼び出しパス モニタをオンにして、以下の項目を調べてください。
呼び出しパス モニタをオンにします。この呼び出しに対するサービスの実行状態を検索できます。
呼び出しパス モニタを使用して、適切なサンプル方針をオンにします。Oracle TSAM には、アプリケーションに存在する呼び出しパス数 (「呼び出しパターン」) が表示されます。
Oracle TSAM のトランザクション モニタをオンにします。トランザクションのパーティシパントによって使用される実行時間を表示できます。
関連するすべての処理と GWTDOMAIN に対して、Oracle TSAM のトランザクション監視をオンにします。Oracle TSAM コンソールで、ローカルとリモート トランザクション間のトランザクション マッピングが表示されます。
GWTDOMAIN 上の Oracle TSAM のシステム サーバ モニタを使用します。Oracle TSAM に情報が記録され、スループットの傾向が表示されます。
適切な方針のモニタを使用して、呼び出しパス モニタをオンにしてから「tpgetcallinfo」を使用します。次の情報が提供されます。
イニシエータのモニタ処理の tpgetcallinfo() でも、使用した総時間がわかります。
場合によっては、要求をサポートする大量のサービスがパフォーマンスのオーバヘッドに加わる可能性があります。呼び出しパス ツリーを使用して調査します。分析の主な要素は、サービス数とツリーの深さです。
サービスの一部が、別のサービスに比べてより頻繁に呼び出されています。呼び出しパス モニタを使用して情報を集め、サービスのデプロイメントを再検討します。最も使用度の高いサービスをローカル マシンおよび LAN に配置することをお勧めします。ドメイン サービス間のサービスは注意深く使用する必要があります。
Oracle TSAM では、複数のドメインをサポートする Tuxedo のアプリケーションを集中的に表示します。Oracle TSAM コンソールを使用すると、設定されているドメイン数、マシン数、サーバ数およびサービス数を表示できます。
通知を可能にするには、次の 2 つの方法があります。一つは Oracle TSAM のプラグイン レベルのイベント トリガを使用する方法、もう一つは Oracle TSAM マネージャ コンソールを使用して警告を定義する方法です。
Oracle TSAM マネージャ コンソールを使用すると、必要な条件で警告を定義できます。しきい値に達すると、Oracle TSAM でイベントが生成されます。イベントは、Tuxedo イベント ブローカにもポストできます。
Oracle TSAM の機能を既存の Tuxedo アプリケーションに追加するには、以下の手順に従います。
Oracle TSAM エージェントおよび Oracle TSAM マネージャをインストールします。詳細については、『Oracle TSAM インストール ガイド』を参照してください。
詳細については、『Oracle TSAM デプロイメント ガイド』を参照してください。
Oracle TSAM マネージャ コンソール (例えば、http://localhost:8080/tsam) にログインします。
| 注意 : | TSAM コンソールに最初にログインするときに、admin のパスワードを設定する必要があります。 |
Tuxedo の設定を探すには、[TSAM｜Administration｜Tuxedo Configuration] を選択します。詳細については、『Oracle TSAM コンソール ユーザ ガイド』を参照してください。
方針のモニタを設定して、監視の対象と方法を定義することができます。方針のモニタは、TSAM 管理者側または TSAM エージェント側に設定できます。
詳細については、『Oracle TSAM エージェント ユーザ ガイド』の「モニタ方針の管理」および「モニタ方針の設定」を参照してください。
詳細については、『Oracle TSAM コンソール ユーザ ガイド』の「方針の管理」を参照してください。
[TSAM｜Administration｜Policy Management] を選択し、[Create] をクリックすると、[Policy Specification] が表示されます。[Name:] 入力フィールドに「tsampolicy」と入力します。
• Oracle TSAM エージェントの結果を Tuxedo から確認
• 特定のグループのトランザクション内の XA 呼び出しの監視
TSAM コンソールにログインし、Tuxedo システムおよびアプリケーションの監視を開始します。
呼び出しパスを監視するには、[TSAM｜呼び出しパス] を選択します。
サービスを監視するには、[TSAM｜サービス] を選択します。
システム サーバを監視するには、[TSAM｜システム サーバ] を選択します。
トランザクションを監視するには、[TSAM｜トランザクション] を選択します。
詳細については、『Oracle TSAM コンソール ユーザ ガイド』を参照してください。
  
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