Oracle Tuxedo のファイル形式とデータ記述方法

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セクション 5 - ファイル形式、データ記述方法、MIB、およびシステム プロセスのリファレンス

表 1 Oracle Tuxedo のファイル形式、データ記述方法、MIB、およびシステム プロセス
名前
説明
このマニュアルの概要
ACL の管理情報ベース
/Q の管理情報ベース
サーバ提供のユーザ単位の認証
Tuxedo クライアントの有効性のモニタ
Oracle Tuxedo システムのアプリケーション コンポーネントのコンパイル命令
ドメイン管理サーバ
テキスト形式の Domains コンフィグレーション ファイル
ドメインの管理情報ベース
システム生成イベントのリスト
イベント ブローカの管理情報ベース
FactoryFinder Domains コンフィグレーション ファイル
FML エラー コード
フィールド名に対する FML マッピング ファイル
汎用 LDAP ベース認証サーバ
ドメイン ゲートウェイ管理サーバ
TDomain ゲートウェイ プロセス
IIOP を使用した、リモート Oracle Tuxedo クライアントからの Oracle Tuxedo オブジェクトへのアクセスを有効化
Kerberos ベース認可サーバ
言語情報定数
WebLogic Server 組み込み LDAP ベース認証サーバ
Tuxedo サービス メタデータ リポジトリのバッファ形式
管理情報ベース
ネイティブ言語データ型
サーバ プロセスの実行時オプション
Oracle Tuxedo システムの管理情報ベース
FactoryFinder および NameManager サービスを実行するサーバ
インタフェース リポジトリ サーバ
Tuxedo サービス メタデータ リポジトリ サーバ
メッセージ転送サーバ
メッセージ キュー マネージャ
システム イベント通知プロセス
実行時のトレース機能
ユーザ イベント通知プロセス
Oracle Tuxedo システム エラー コード
アプリケーションが指定する戻りコードのための Oracle Tuxedo システムのグローバル変数
Oracle Tuxedo システムの環境変数リスト
バッファ タイプ スイッチ、Oracle Tuxedo システムによって提供されるバッファ タイプの説明
バッファ タイプ スイッチ構造体、各バッファ タイプに必要なパラメータとルーチン
テキスト形式の Oracle Tuxedo コンフィグレーション ファイル
VIEW 記述用のソース ファイル
ワークステーションの管理情報ベース
ワークステーション リスナ サーバ

 


テーブルとファイルの紹介

説明

このセクションでは、各種のテーブルとファイルの形式ついて説明します。

compilation(5) ページでは、アプリケーションのソース コードをコンパイルするときに必要なヘッダ ファイル、ライブラリ、および環境変数について要約しています。

このセクションには、Oracle Tuxedo システム提供のサーバの説明が含まれています。アプリケーションで Oracle Tuxedo システム提供のサーバを使用する場合は、そのアプリケーションのコンフィグレーション ファイルにそれらのサーバを指定してください。

servopts のページでは、アプリケーション サーバの CLOPT パラメータとしてコンフィグレーション ファイルに指定できるオプションについて説明します。

Oracle Tuxedo 管理情報ベースについては、MIB(5) リファレンス ページと次に示すコンポーネント MIB ページで説明します。

 


ACL_MIB(5)

名前

ACL_MIB - ACL の管理情報ベース

形式

#include <fml32.h>
#include <tpadm.h>

説明

Oracle Tuxedo MIB は、アクセス制御リスト (ACL) を管理するためのクラスの集合を定義します。これらのクラスに対してアクセスや変更を行う前に、SECURITYUSER_AUTHACL、または MANDATORY_ACL に設定して Oracle Tuxedo のコンフィグレーションを作成しておく必要があります。管理要求のフォーマットと管理応答の解釈を行うには、ACL_MIB(5) を共通 MIB リファレンス ページ MIB(5) と一緒に使用します。このリファレンス ページで説明するクラスや属性を使用し、MIB(5) の説明に従ってフォーマットした要求を使用すると、アクティブなアプリケーションの既存の ATMI インタフェースの 1 つを通じて管理サービスを要求できます。ACL_MIB(5) のすべてのクラス定義の追加情報については、「ACL_MIB(5) に関する追加情報」を参照してください。

ACL_MIB(5) は、次のクラスで構成されています。

表 2 ACL_MIB クラス
クラス名
属性
ACL グループ
ACL パーミッション
ACL プリンシパル (ユーザまたはドメイン)

各クラスの説明セクションには、次の 4 つのサブセクションがあります。

概要

このクラスに関連付けられている属性の概要

属性表

クラスの各属性に関する名前、型、パーミッション、値、およびデフォルト値を示す表。属性表の形式については以下に示してあります。

属性の意味

各属性の意味の説明

制限事項

このクラスにアクセスし、このクラスを解釈する場合の制限事項

属性表の形式

前述のように、この MIB に含まれる各クラスは、4 つの部分に分けて以下に定義されています。その 1 つが属性表です。属性表はクラス内の属性のリファレンス ガイドであり、管理者、オペレータ、一般ユーザがそれらの属性を使用してアプリケーションと対話するための方法を説明しています。属性表の各属性の説明には、5 つの構成要素 (名前、型、パーミッション、値、デフォルト値) があります。各要素については、MIB(5) を参照してください。

TA_FLAGS 値

MIB(5) は、共通 TA_FLAGS 属性を定義します。この属性は long 型で、共通 MIB フラグ値とコンポーネント MIB 固有フラグ値の両方を持ちます。現時点では、ACL_MIB(5) 固有のフラグ値は定義されていません。

FML32 フィールド テーブル

このリファレンス ページで説明する属性のフィールド テーブルは、システムにインストールした Oracle Tuxedo システム ソフトウェアのルート ディレクトリからの相対パスで指定される udataobj/tpadm ファイルにあります。${TUXDIR}/udataobj ディレクトリは、FLDTBLDIR 環境変数で指定されるコロン区切りのリストにアプリケーションによって追加される必要があり、フィールド テーブル名 tpadm() は、FIELDTBLS 環境変数で指定されるカンマ区切りのリストに追加される必要があります。

制限事項

この MIB のヘッダ ファイルとフィールド テーブルには、Oracle Tuxedo リリース 6.0 以降が実行されているサイト (ネイティブとワークステーションの両方) からのみアクセスできます。

 


T_ACLGROUP クラスの定義

概要

T_ACLGROUP クラスは、Oracle Tuxedo アプリケーションのユーザおよびドメインのグループを表します。

属性表

表 3 ACL_MIB(5): T_ACLGROUP クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_GROUPNAME( r )( * )
string
rU-------
string[1..30]
N/A
TA_GROUPID( k )
long
rw-------
0 <= num < 16,384
最低の ID
TA_STATE
string
rw-------
GET: “INA”
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
(k) - GET キー フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド (SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

属性の意味

TA_GROUPNAME: string[1..30]

グループの論理名。グループ名は表示可能な文字列で、シャープ、カンマ、コロン、および改行文字は使用できません。

TA_GROUPID: 0 <= num < 16,384

ユーザに関連付けられるグループ識別子。0 はデフォルト グループ "other" を示します。作成時に指定しない場合、次に使用可能な (ユニークな) 1 以上の識別子がデフォルトとして使用されます。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、選択した T_ACLGROUP オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

VALid
T_ACLGROUP オブジェクトが定義され、非アクティブ状態です。これがこのクラスの唯一の有効な状態です。ACL グループがアクティブになることはありません。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_ACLGROUP オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
アプリケーション用の T_ACLGROUP オブジェクトを作成します。状態の変更は INValid 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は VALid になります。
unset
既存の T_ACLGROUP オブジェクトを変更します。この組み合わせは INValid 状態では使用できません。正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
INValid
アプリケーション用の T_ACLGROUP オブジェクトを削除します。状態の変更は VALid 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid になります。

制限事項

1 人のユーザは 1 つの ACL グループにのみ関連付けることができます。複数のロールを持つユーザまたは複数のグループに関連付けられるユーザについては、複数のユーザ エントリを定義する必要があります。

 


T_ACLPERM クラスの定義

概要

T_ACLPERM クラスは、Oracle Tuxedo システム エントリにアクセスできるグループを表します。これらのエンティティ名は文字列です。現在この名前はサービス名、イベント名、およびアプリケーション キュー名を表しています。

属性表

表 4 ACL_MIB(5): T_ACLPERM クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_ACLNAME(r)(*)
string
rw-------
string[1..30]
N/A
TA_ACLTYPE(r)(*)
string
rw-------
“ENQ | DEQ | SERVICE | POSTEVENT”
N/A
TA_ACLGROUPIDS
string
rw-------
string
N/A
TA_STATE
string
rw-------
GET: “INA”
SET: "{NEW | INV}
N/A
N/A
( r ) - オブジェクトの作成に必要なフィールド (SET TA_STATE NEW)
( * ) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

属性の意味

TA_ACLNAME: string

パーミッションを与えるエンティティの名前。この名前は、サービス名、イベント名、およびキュー名を表すことができます。ACL 名は表示可能な文字列で、コロン、シャープ、および改行文字は使用できません。

TA_ACLTYPE: ENQ | DEQ | SERVICE | POSTEVENT

パーミッションを与えるエンティティのタイプ。

TA_ACLGROUPIDS: string

関連付けられるエンティティへのアクセスが許可されるグループ識別子 (番号) のカンマ区切りリスト。string の長さは、マシンのディスク容量によってのみ制限されます。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、選択した T_ACLPERM オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

VALid
T_ACLPERM オブジェクトが定義され、非アクティブ状態です。これがこのクラスの唯一の有効な状態です。ACL パーミッションがアクティブになることはありません。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_ACLPERM オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
アプリケーション用の T_ACLPERM オブジェクトを作成します。状態の変更は INValid 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は VALid になります。
unset
既存の T_ACLPERM オブジェクトを変更します。この組み合わせは INValid 状態では使用できません。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。
INValid
アプリケーション用の T_ACLPERM オブジェクトを削除します。状態の変更は VALid 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid になります。

制限事項

パーミッションは、個別のユーザ識別子ではなく、グループ レベルで定義されます。

 


T_ACLPRINCIPAL クラスの定義

概要

T_ACLPRINCIPAL クラスは、Oracle Tuxedo アプリケーションにアクセス可能なユーザまたはドメイン、およびそれらに関連付けられるグループを表します。特定ユーザとしてアプリケーションに参加するには、ユーザ固有のパスワードを提示する必要があります。

属性表

表 5 ACL_MIB(5): T_ACLPRINCIPAL クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_PRINNAME( r )( * )
string
rU-------
string[1..30]
N/A
TA_PRINCLTNAME( k )
string
rw-------
string[1..30]
“*”
TA_PRINID( k )
long
rU-------
1 <= num < 131,072
最低の ID
TA_PRINGRP( k )
long
rw-------
0 <= num < 16,384
0
TA_PRINPASSWD
string
rwx------
string
N/A
TA_STATE
string
rw-------
GET: “INA”
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
(k) - GET キー フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド (SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

属性の意味

TA_PRINNAME: string

ユーザまたはドメイン (プリンシパル) の論理名。プリンシパル名は表示可能な文字列で、シャープ、コロン、および改行文字は使用できません。

TA_PRINCLTNAME: string

ユーザに関連付けられるクライアント名。通常は、関連付けられたユーザのロールを表し、ユーザのエントリに関する付加的な情報となります。指定しない場合、デフォルト値はワイルドカードのアスタリスク (*) になります。クライアント名は表示可能な文字列で、コロンおよび改行文字は使用できません。

TA_PRINID: 1 <= num < 131,072

ユニークなユーザ識別番号。作成時に指定しない場合、次に使用可能な (ユニークな) 1 以上の識別子がデフォルトとして使用されます。

TA_PRINGRP: 0 <= num < 16,384

ユーザに関連付けられるグループ識別子。0 はデフォルト グループ "other" を示します。作成時に指定しない場合、デフォルト値 0 が割り当てられます。

TA_PRINPASSWD: string

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、選択した T_ACLPRINCIPAL オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

VALid
T_ACLPRINCIPAL オブジェクトが定義され、非アクティブ状態です。これがこのクラスの唯一の有効な状態です。ACL プリンシパルがアクティブになることはありません。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_ACLPRINCIPAL オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
アプリケーション用の T_ACLPRINCIPAL オブジェクトを作成します。状態の変更は INValid 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は VALid になります。
unset
既存の T_ACLPRINCIPAL オブジェクトを変更します。この組み合わせは INValid 状態では使用できません。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。
INValid
アプリケーション用の T_ACLPRINCIPAL オブジェクトを削除します。状態の変更は VALid 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid になります。

制限事項

1 人のユーザまたは 1 つのドメインは 1 つの ACL グループにのみ関連付けることができます。複数のロールを持つユーザまたは複数のグループに関連付けられるユーザについては、複数のプリンシパル エントリを定義する必要があります。

 


ACL_MIB(5) に関する追加情報

診断

ACL_MIB(5) への接続時には、2 つの一般的なタイプのエラーがユーザに返される場合があります。1 つは、管理要求に対する応答を検索する 3 つの ATMI 関数 (tpcall()tpgetrply()、および tpdequeue()) が返すエラーです。これらのエラーは、該当するリファレンス ページの記述に従って解釈されます。

ただし、要求がその内容に対応できるシステム サービスに正常にルーティングされても、システム サービス側でその要求を処理できないと判断されると、アプリケーション レベルのサービス障害としてエラーが返されます。このような場合、tpcall()tpgetrply() は、tperrno()TPESVCFAIL に設定してエラーを返し、以下のようにエラーの詳細を示す TA_ERRORTA_STATUS、および TA_BADFLD フィールドと一緒に、元の要求を含む応答メッセージを返します。TMQFORWARD(5) サーバ経由でシステムに転送された要求に対してサービス障害が発生すると、元の要求で識別される異常終了キューに障害応答メッセージが追加されます (TMQFORWARD に対して -d オプションが指定されたと見なされる)。

管理要求の処理中にサービス エラーが発生すると、TA_STATUS という FML32 フィールドにエラーの内容を説明したテキストが設定され、TA_ERROR という FML32 フィールドにはエラーの原因 (下記参照) を示す値が設定されます。以下のエラー コードは、いずれもマイナスであることが保証されています。

以下の診断コードは TA_ERROR で戻されるもので、管理要求が正常に完了したことを示します。これらのコードはマイナスでないことが保証されています。

[other]

すべてのコンポーネント MIB に共通のその他の戻りコードは、MIB(5) リファレンス ページに指定されています。これらのコードは、ここに定義する ACL_MIB(5) 固有の戻りコードと相互に排他関係にあることが保証されています。

相互運用性

このリファレンス ページで定義されているヘッダ ファイルおよびフィールド テーブルは、Oracle Tuxedo リリース 6.0 以降で利用できます。これらのヘッダやテーブルで定義するフィールドはリリースが変わっても変更されません。ただし、以前のリリースで定義されていない新しいフィールドが追加される場合があります。AdminAPI には、要求を作成するために必要なヘッダ ファイルとフィールド テーブルがあれば、どのサイトからでもアクセスできます。T_ACLPRINCIPALT_ACLGROUP、および T_ACLPERM クラスは、Oracle Tuxedo リリース 6.0 で追加されたものです。

移植性

Oracle Tuxedo システムの MIB を使用した管理作業をサポートするために必要な既存の FML32 および ATMI 関数、さらにこのリファレンス ページに定義するヘッダ ファイルとフィールド テーブルは、すべてのサポート対象ネイティブ プラットフォームとワークステーション プラットフォームで使用可能です。

使用例

以下に、ユーザをグループに追加し、当該グループに対するパーミッションをサービス名に追加するコードを示します。

フィールド テーブル

属性フィールド識別子にアクセスするには、フィールド テーブル tpadm が必要です。そのためには、次のようにシェルで入力します。

$ FIELDTBLS=tpadm 
$ FLDTBLDIR=${TUXDIR}/udataobj
$ export FIELDTBLS FLDTBLDIR

ヘッダ ファイル

次のヘッダ ファイルがインクルードされます。

#include <atmi.h> 
#include <fml32.h>
#include <tpadm.h>

ユーザの追加

以下のコードでは、デフォルト グループ "other" にユーザを追加します。

/* 入力バッファと出力バッファを割り当てる */ 
ibuf = tpalloc("FML32", NULL, 1000);

obuf = tpalloc("FML32", NULL, 1000);

/* 要求タイプを定義する MIB(5) 属性を設定 *
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_ACLPRINCIPAL", 0);

/* ACL_MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_PRINNAME, 0, ta_prinname, 0);
Fchg32(ibuf, TA_PRINID, 0, (char *)ta_prinid, 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, (char *)"NEW", 0);

Fchg32(ibuf, TA_PRINPASSWD, 0, (char *)passwd, 0);


/* 要求を作成 */
if (tpcall(".TMIB", (char *)ibuf, 0, (char **)obuf, olen, 0) 0) {
fprintf(stderr, "tpcall failed: %s\en", tpstrerror(tperrno));
if (tperrno == TPESVCFAIL) {
Fget32(obuf, TA_ERROR, 0,(char *)ta_error, NULL);
ta_status = Ffind32(obuf, TA_STATUS, 0, NULL);
fprintf(stderr, "Failure: %ld, %s\en",
ta_error, ta_status);
}
/* 追加のエラー処理 */
}

ファイル

${TUXDIR}/include/tpadm.h${TUXDIR}/udataobj/tpadm

関連項目

tpacall(3c)tpalloc(3c)tpcall(3c)tpdequeue(3c)tpenqueue(3c)tpgetrply(3c)tprealloc(3c)、「FML 関数の紹介」、Fadd、Fadd32(3fml)Fchg、Fchg32(3fml)Ffind、Ffind32(3fml)MIB(5)TM_MIB(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』

『C 言語を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

『FML を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

 


APPQ_MIB(5)

名前

APPQ_MIB - /Q の管理情報ベース

形式

#include <fml32.h>
#include <tpadm.h>

説明

/Q MIB は、アプリケーション キューを管理するためのクラスを定義します。

管理要求のフォーマットと管理応答の解釈を行うには、APPQ_MIB(5) を共通 MIB リファレンス ページ MIB(5) と一緒に使用します。このリファレンス ページで説明するクラスや属性を使用し、MIB(5) の説明に従ってフォーマットした要求を使用すると、アクティブなアプリケーションの既存の ATMI インタフェースの 1 つを通じて管理サービスを要求できます。非アクティブなアプリケーションのアプリケーション キューは、tpadmcall() 関数インタフェースを使用して管理できます。APPQ_MIB(5) のすべてのクラス定義の追加情報については、「APPQ_MIB(5) に関する追加情報」を参照してください。

APPQ_MIB(5) は、次のクラスで構成されています。

表 6 APPQ_MIB クラス
クラス名
属性
キュー スペース内のアプリケーション キュー
アプリケーション キュー内のメッセージ
アプリケーション キュー スペース
アプリケーション キューに対応したトランザクション

この MIB は、サーバ キュー (TM_MIB(5) コンポーネントの T_QUEUE クラス) ではなく、アプリケーションで定義される永続的 (信頼性の高いディスクベースの) キューおよび非永続的 (メモリ内の) キュー (つまり /Q キュー) を示していることに注意してください。

各クラスの説明セクションには、次の 4 つのサブセクションがあります。

概要

このクラスに関連付けられている属性の概要

属性表

クラスの各属性に関する名前、型、パーミション、値、およびデフォルト値を示す表。属性表の形式については以下に示してあります。

属性の意味

各属性の意味の説明

制限事項

このクラスにアクセスし、このクラスを解釈する場合の制限事項

属性表の形式

この MIB に含まれる各クラスは、4 つの部分に分けて定義されています。その 1 つが属性表です。属性表はクラス内の属性のリファレンス ガイドであり、管理者、オペレータ、一般ユーザがそれらの属性を使用してアプリケーションと対話するための方法を説明しています。

属性表の各属性の説明には、5 つの構成要素 (名前、型、パーミッション、値、デフォルト値) があります。各要素については、MIB(5) を参照してください。

TA_FLAGS 値

MIB(5) は、共通 TA_FLAGS 属性を定義します。この属性は long 型で、共通 MIB フラグ値とコンポーネント MIB 固有フラグ値の両方を持ちます。APPQ_MIB(5) コンポーネントには、次に示すフラグ値が定義されます。これらのフラグ値は、共通 MIB フラグと一緒に使用する必要があります。

QMIB_FORCECLOSE

T_APPQSPACE オブジェクトの TA_STATE 属性を CLEaning に設定する場合、このフラグはキュー スペースの状態が ACTive であっても状態を変更できることを示します。

QMIB_FORCEDELETE

T_APPQSPACE オブジェクトの TA_STATE 属性を INValid に設定する場合、このフラグはキュー スペースの状態が ACTive であっても、そのキュー スペースのいずれかにメッセージが存在していても状態を変更できることを示します。同様に、T_APPQ オブジェクトの TA_STATE 属性を INValid に設定する場合、キューにメッセージがあっても、キュー スペースにプロセスがアタッチされていても、このフラグによってキューを削除できます。

QMIB_FORCEPURGE

T_APPQ オブジェクトの TA_STATE 属性を INValid に設定する場合、このフラグはメッセージがキューに存在していても状態を変更できることを示します。ただし、選択した T_APPQ オブジェクトに格納されているメッセージがトランザクションにかかわっていると、状態の変更は行われず、ユーザ ログにエラーが書き込まれます。

FML32 フィールド テーブル

このリファレンス ページで説明する属性のフィールド テーブルは、システムにインストールした Oracle Tuxedo ソフトウェアのルート ディレクトリからの相対パスで指定される udataobj/tpadm ファイルにあります。${TUXDIR}/udataobj ディレクトリは、FLDTBLDIR 環境変数で指定されるパス リスト (Windows の場合はセミコロンで区切り、それ以外はコロンで区切る) にアプリケーションによって追加される必要があり、フィールド テーブル名 tpadm() は、FIELDTBLS 環境変数で指定されるカンマ区切りのリストに追加される必要があります。

制限事項

この MIB は、Oracle Tuxedo システム 6.0 以降が実行されているサイト (ネイティブおよび Workstation の両方) からのみアクセスできます。

Oracle Tuxedo 6.0 より前のリリースが実行されているサイトがアプリケーション内でアクティブ化された場合、この MIB による管理アクセスは次のとおり制限されます。

 


T_APPQ クラスの定義

概要

T_APPQ クラスは、アプリケーション キューを表します。1 つのアプリケーション キュー スペースには、1 つまたは複数のアプリケーション キューが存在します。

制限事項

すべてのキー フィールドを未設定にすると、このクラスのインスタンスをすべて検索できません。反対に、1 つのアプリケーション キュー スペースを明示的に指定するには、適切なキー フィールドを指定する必要があります。これらの必須キー フィールドは、TA_APPQSPACENAMETA_QMCONFIG、および TA_LMID です。ただし、アプリケーションの環境がコンフィグレーションされていない (TUXCONFIG 環境変数が設定されていない) 場合を除きます。この場合、TA_LMID を省略する必要があります。たとえば、tpcall() を使用して、要求で TA_APPQSPACENAMETA_QMCONFIG、および TA_LMID 属性を設定した場合、指定したキュー スペース内のすべての T_APPQ オブジェクトが検索されます。

属性表

表 7 APPQ_MIB(5): T_APPQ クラス定義の属性表
属性 a
パーミッション
デフォルト値
TA_APPQNAME(k)(r)(*)
string
ru-r--r--
string[1..15]
N/A
TA_APPQSPACENAME(k)(r)(*)
string
ru-r--r--
string[1..15]
N/A
TA_QMCONFIG(k)(r)(*)
string
ru-r--r--
string[1..78]
N/A
TA_LMID(k)(r)(*) b
string
ru-r--r--
string[1..30]
N/A
 
TA_STATE c
string
rw-r--r--
GET: “VAL”
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
 
TA_APPQORDER d
string
rw-r--r--
{PRIO | TIME | LIFO | FIFO | EXPIR}
FIFO
TA_DEFEXPIRATIONTIME
string
rw-r--r--
{+seconds | NONE}
N/A
TA_DEFDELIVERYPOLICY
string
rw-r--r--
{PERSIST | NONPERSIST}
PERSIST
TA_CMD
string
rw-r--r--
shell-command -string[0..127] e
“”
TA_CMDHW
string
rw-r--r--
0 <= num [bBm%]
100%
TA_CMDLW
string
rw-r--r--
0 <= num [bBm%]
0%
TA_CMDNONPERSIST
string
rw-r--r--
shell-command-string[0..127] e
“”
 
TA_CMDNONPERSISTHW
string
rw-r--r--
0 <= num[bB%]
100%
TA_CMDNONPERSISTLW
string
rw-r--r--
0 <= num[bB%]
0%
TA_MAXRETRIES
long
rw-r--r--
0 <= num
0
TA_OUTOFORDER
string
rw-r--r--
{NONE | TOP | MSGID}
NONE
TA_RETRYDELAY
long
rw-r--r--
0 <= num
0
 
TA_CURBLOCKS
long
r--r--r--
0 <= num
N/A
TA_CURMSG
long
r--r--r--
0 <= num
N/A
TA_CURNONPERSISTBYTES
long
r--r--r--
0 <= num
N/A
TA_CURNONPERSISTMSG
long
r--r--r--
0 <= num
N/A
( k ) - GET キー フィールドf
( r ) - オブジェクト作成に必要なフィールド
( * ) - 必須の SET キー フィールド

a T_APPQ クラスの属性はすべてローカルです。

b アプリケーションがコンフィグレーションされていない (TUXCONFIG 環境変数が設定されていない) 場合を除き、TA_LMID はキー フィールドとして指定する必要があります。

c T_APPQ オブジェクトのすべての操作 (GETSET) は、関連付けられているキュー スペースを自動的に開きます。つまり、キュー スペースの状態が OPEn または ACTive になっていない場合、暗黙的に OPEn に設定します。キュー スペースが大きいと、この操作は時間がかかります。

d アプリケーション キューの作成後は、TA_APPQORDER を変更できません。

e Oracle Tuxedo 8.0 以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大 78 バイトです。

f 1 つのアプリケーション キュー スペースを明示的に指定するには、GET 操作で適切なキー フィールドを指定する必要があります。

属性の意味

TA_APPQNAME: string[1..15]

アプリケーション キューの名前。

TA_APPQSPACENAME: string[1..15]

アプリケーション キューが存在するアプリケーション キュー スペースの名前。

TA_QMCONFIG: string[1..78]

アプリケーション キュー スペースが存在するファイルまたはデバイスの絶対パス名。

TA_LMID: string[1..30] (no comma)

アプリケーション キュー スペースが存在する論理マシンの識別子。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、選択したアプリケーション キューに関する情報を検索します。以下に、GET 要求に対する応答で返される TA_STATE の意味を示します。

VALid
指定したキューが存在します。この状態は INActive と同等で、パーミッションのチェックに使用します。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択したアプリケーション キューの特性を変更するか、または新しいキューを作成します。以下に、SET 要求によって返される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
指定されたキュー スペースに新しいキューを作成します。正常に作成されると、キューの状態は VALid になります。
INValid
指定されたキューを削除します。削除するには、キューの状態が VALid でなければなりません。キュー スペースにプロセスがアタッチされている (ACTive 状態) 場合、TA_FLAGS 属性に QMIB_FORCEDELETE フラグが設定されていない限り、キューは削除されません。また、キューにメッセージが存在する場合、QMIB_FORCEPURGE が制定されていない限りキューは削除されません。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid になります。
unset
アプリケーション キューを変更します。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。

TA_APPQORDER:

キュー内のメッセージを処理する順序。有効値は、PRIOTIME、または EXPIR です。ソート基準の組み合わせは、最初に最上位基準、次にその他の基準、最後に相互に排他的な LIFO または FIFO (省略可能) の順に指定します。EXPIR を指定すると、期限切れ時間のないメッセージは、期限切れ時間のあるすべてのメッセージの後で処理されます。FIFOLIFO のいずれも指定しない場合は、FIFO が使用されます。キューの作成時に順序を指定しない場合、デフォルトの順序は FIFO となります。たとえば、次の設定はいずれも有効です。
PRIO
PRIO,TIME,LIFO
TIME,PRIO,FIFO
TIME,FIFO
EXPIR
EXPIR,PRIO,FIFO
TIME,EXPIR,PRIO,FIFO

TA_CMD: shell-command-string[0..127]

永続的 (ディスクベースの) メッセージの上限値 TA_CMDHW に達すると、指定したコマンドが自動的に実行されます。このコマンドは、下限値 TA_CMDLW に達した後に再び上限値に達すると再実行されます。
Oracle Tuxedo 8.0 以前のリリースでは、TA_CMD 属性の長さは最大 78 バイトです。

TA_CMDHW: 0 <= num[bBm%]

TA_CMDLW: 0 <= num[bBm%]

TA_CMD 属性で指定したコマンドの自動実行を制御する上限値と下限値。どちらも 0 以上の整数です。TA_CMDHWTA_CMDLW の後には以下のいずれかのキー文字が続きます。キー文字は、TA_CMDHW および TA_CMDLW と一致している必要があります。

b

上限値と下限値を、キュー内の永続的 (ディスクベース) メッセージで使用するバイト数で設定します。

B

上限値と下限値を、キュー内の永続的メッセージで使用するブロック数で設定します。

m

上限値と下限値を、キュー内の永続的メッセージと一時的メッセージの数で設定します。

%

上限値と下限値を、キューの容量のパーセンテージで設定します。これには永続メッセージだけが含まれます。
たとえば、TA_CMDLW50mTA_CMDHW100m であれば、TA_CMD に指定されたコマンドはキューに 100 メッセージ追加されたときに実行され、キュー内のメッセージが 50 に減少した後に再び 100 まで増加しない限り再実行されません。

TA_CMDNONPERSIST: shell-command-string[0..127]

この属性は、一時的メッセージ (メモリベースの配信メッセージ) の上限値 TA_CMDNONPERSISTHW に達すると自動的に実行されるコマンドを指定します。このコマンドは、一時的メッセージの下限値 TA_CMDNONPERSISTLW に達した後に再び上限値に達すると再実行されます。
Oracle Tuxedo 8.0 以前のリリースでは、TA_CMDNONPERSIST 属性の文字列の長さは最大 78 バイトです。

TA_CMDNONPERSISTHW: 0 <= num[bB%]

TA_CMDNONPERSISTLW: 0 <= num[bB%]

これらの属性は、TA_CMDNONPERSIST 属性で指定したコマンドの自動実行を制御する上限値と下限値を指定します。どちらも 0 以上の整数で、次のいずれかのキー文字が続きます。キー文字は、TA_CMDNONPERSISTHW および TA_CMDNONPERSISTLW と一致する必要があります。

b

上限値と下限値を、キュー内の一時的 (メモリ内の) メッセージで使用するバイト数で表します。

B

上限値と下限値を、キュー内の一時的 (メモリ内の) メッセージで使用するブロック数で表します。

%

上限値と下限値を、キューによって使用されるキュー スペース内の一時的メッセージのために確保されている共有メモリ容量のパーセンテージで表します。
TA_CMDHW および TA_CMDLW 属性 (後に m が続く) を通して指定するメッセージしきい値タイプは、キュー内の永続的メッセージと一時的メッセージの両方に適用されます。したがって、TA_CMDNONPERSISTHWTA_CMDNONPERSISTLW のしきい値タイプとしては使用されません。

TA_CURBLOCKS: 0 <= num

現在キューによって使用されているディスク ページの数。

TA_CURMSG: 0 <= num

現在キューによって使用されている永続的メッセージの数。キュー内のメッセージの合計数を調べるには、この値に TA_CURMEMMSG を追加します。

TA_DEFAULTEXPIRATIONTIME:

この属性は、期限切れ時間が明示的に設定されていないキュー内のメッセージに対して期限切れ時間を指定します。期限切れ時間は、相対期限切れ時間または NONE のいずれかに設定できます。相対期限切れ時間は、メッセージがキュー マネージャ プロセスに到着した後、一定の時間数をメッセージと関連付けることによって決定されます。メッセージの期限切れ時間に達した時点で、メッセージがキューから取り出されるか、管理インタフェースを介して削除されない場合、そのメッセージに関連付けられているすべてのリソースはシステムによって再使用され、統計情報は更新されます。メッセージがトランザクション内にあるときに期限切れになった場合、それによってトランザクションが異常終了することはありません。トランザクション内でキューへの登録中、またはキューからの取り出し中に期限切れになったメッセージは、トランザクションが終了した時点でキューから削除されます。メッセージの有効期限が切れたことの通知は行われません。デフォルトの期限切れ時間がキューに指定されていない場合、明示的な期限切れ時間のないメッセージが期限切れになることはありません。キューの期限切れ時間を変更しても、変更前にキュー内に存在していたメッセージの期限切れ時間は変わりません。
形式は +seconds です。seconds は、キュー マネージャが操作を正常終了してからメッセージが期限切れになるまでの経過秒数です。seconds をゼロ (0) に設定すると、メッセージはすぐに期限切れになります。 この属性の値は、文字列 NONE に設定することもできます。文字列 NONE は、明示的な期限切れ時間を設定せずにキューに登録されたメッセージは期限切れにならないことを示します。すでにキュー内にあるメッセージの期限切れ時間を変更するには、APPQ_MIBT_APPQMSG クラスの TA_EXPIRETIME 属性を使用します。

TA_DEFDELIVERYPOLICY:

この属性は、キューに登録されるメッセージに対して配信モードが指定されていない場合、キューにデフォルトの配信ポリシーを指定します。値が PERSIST の場合、配信モードが明示的に指定されずにキューに登録されたメッセージは、永続的な (ディスクベースの) 方法で配信されます。値が NONPERSIST の場合、配信モードが明示的に指定されずにキューに登録されたメッセージは、非永続的な (メモリ内の) 方法で配信されます。キューのデフォルトの配信ポリシーを変更しても、変更前にキュー内にあったメッセージに対する配信サービスの品質は変わりません。現在キュー スペース内にあるメッセージに対する応答キューを変更する場合、キューのデフォルトの配信ポリシーの変更によって、サービスの応答基準が変更されることはありません。
非永続的配信では、メモリ領域のすべてが使用されている場合や分割されたメッセージをキューに登録できない場合、メッセージ用の永続ストレージが十分にあっても、メッセージのキュー登録は異常終了します。同様に、永続ストレージのすべてが使用されている場合や分割されたメッセージをキューに登録できない場合、メッセージ用の非永続ストレージが十分にあっても、メッセージの登録操作は異常終了します。キュー スペースの T_APPQSPACE クラスの TA_MEMNONPERSIST 属性がゼロ (0) の場合、一時的メッセージ用の領域は確保されません。このような場合には、一時的メッセージをキューに登録しようとしても異常終了します。たとえば、メッセージに対してサービスの配信品質が指定されずに、対象キューの TA_DEFDELIVERYPOLICY 属性が NONPERSIST に設定された場合などです。

TA_MAXRETRIES: 0 <= num

異常終了キュー メッセージに対する最大再試行回数。指定再試行回数に達すると、メッセージは対応するアプリケーション キュー スペースのエラー キューに入れられます。エラー キューがない場合、メッセージは削除されます。デフォルト値はゼロです。

TA_OUTOFORDER: {NONE | TOP | MSGID}

順序を無視したメッセージ処理を行う方法。デフォルト値は NONE です。

TA_RETRYDELAY: 0 <= num

異常終了キュー メッセージの再試行間遅延 (秒)。デフォルト値はゼロです。

TA_CURNONPERSISTBYTES: 0 <= num

キュー内の一時的メッセージが現在使用している共有メモリのバイト数。

TA_CURNONPERSISTMSG: 0 <= num

現在キューにある一時的メッセージの数。キュー内のメッセージの合計数を調べるには、この値に TA_CURMSG を追加します。

 


T_APPQMSG クラスの定義

概要

T_APPQMSG クラスは、アプリケーション キューに格納されたメッセージを表します。メッセージは管理者が作成するのではなく、tpenqueue() 呼び出しによって作成されます。メッセージは、tpdequeue() 呼び出しまたは管理者によって削除されます。また、管理者はメッセージの特定の属性を変更できます。たとえば、管理者はメッセージを同一キュー スペース内の別のキューに移動したり、メッセージの優先順位を変更したりできます。

制限事項

すべてのキー フィールドを未設定にすると、このクラスのインスタンスをすべて検索できません。反対に、1 つのアプリケーション キュー スペースを明示的に指定するには、適切なキー フィールドを指定する必要があります。これらの必須キー フィールドは、TA_APPQSPACENAMETA_QMCONFIG、および TA_LMID です。ただし、アプリケーションの環境がコンフィグレーションされていない (TUXCONFIG 環境変数が設定されていない) 場合を除きます。この場合、TA_LMID を省略する必要があります。たとえば、tpcall() を使用して、要求で TA_APPQSPACENAMETA_QMCONFIG、および TA_LMID 属性を設定した場合、指定したキュー スペース内のすべての T_APPQMSG オブジェクトが検索されます。

属性表

表 8 APPQ_MIB(5): T_APPQMSG クラス定義の属性表
属性 a
パーミッション
デフォルト値
TA_APPQMSGID(k)(*)
string
r--r--r--
string[1..32]
N/A
TA_APPQNAME(k)(*)
string
r--r--r--
string[1..15]
N/A
TA_APPQSPACENAME(k) (*)
string
r--r--r--
string[1..15]
N/A
TA_QMCONFIG(k)(*)
string
r--r--r--
string[1..78]
N/A
TA_LMID(k)(*)b
string
r--r--r--
string[1..30]
N/A
 
TA_STATEc
string
rw-r--r--
GET: “VAL”
SET: “INV”
N/A
N/A
 
TA_NEWAPPQNAME
string
-w--w----
string[1..15]
N/A
TA_PRIORITY
long
rw-rw-r--
{ 1 <= num <= 100 | -1 }
N/A
TA_TIME
string
rw-rw-r--
{YY[MM[DD[hh[mm[ss]]]]] | +seconds}
N/A
TA_EXPIRETIME
string
rw-rw-r--
{YY[MM[DD[hh[mm[ss]]]]] | +seconds}
N/A
 
TA_CORRID(k)
string
r--r--r--
string[0..32]
N/A
TA_PERSISTENCE (k)
string
r--r--r--
{PERSIST|NONPERSIST}
N/A
TA_REPLYPERSISTENCE
string
r--r--r--
{PERSIST | NONPERSIST | DEFAULT}
N/A
TA_LOWPRIORITY(k)
long
k--k--k--
1 <= num <= 100
1
TA_HIGHPRIORITY(k)
long
k--k--k--
1 <= num <= 100
100
TA_MSGENDTIME(k)
string
k--k--k--
{ YY[MM[DD[hh[mm[ss]]]]] | +seconds}
MAXLONG
TA_MSGSTARTTIME(k)
string
k--k--k--
{ YY[MM[DD[hh[mm[ss]]]]] | +seconds}
0
TA_MSGEXPIREENDTIME(k)
string
k--k--k--
{ YY[MM[DD[hh[mm[ss]]]]] | +seconds|NONE}
MAXLONG
TA_MSGEXPIRESTARTTIME(k)
string
k--k--k--
{ YY[MM[DD[hh[mm[ss]]]]] | +seconds}
0
 
TA_CURRETRIES
long
r--r--r--
0 <= num
N/A
TA_MSGSIZE
long
r--r--r--
0 <= num
N/A
( k ) - GET キー フィールド d
( * ) - 必須の SET キー フィールド

a T_APPQMSG クラスの属性はすべてローカルです。

b アプリケーションがコンフィグレーションされていない (TUXCONFIG 環境変数が設定されていない) 場合を除き、TA_LMID はキー フィールドとして指定する必要があります。

c T_APPQMSG オブジェクトのすべての操作 (GETSET) は、関連付けられているキュー スペースを自動的に開きます。つまり、キュー スペースの状態が OPEn または ACTive になっていない場合、暗黙的に OPEn に設定します。キュー スペースが大きいと、この操作は時間がかかります。

d 1 つのアプリケーション キュー スペースを明示的に指定するには、GET 操作で適切なキー フィールドを指定する必要があります。

属性の意味

TA_APPQMSGID: string[1..32]

キュー メッセージのユニークな識別子。GET 操作または SET 操作のためにメッセージを選択する際に使用できます。等号比較に使用する場合を除き、この値に意味を持たせることはできません。

TA_APPQNAME: string[1..15]

メッセージの格納先となるアプリケーション キューの名前。

TA_APPQSPACENAME: string[1..15]

メッセージが存在するアプリケーション キュー スペースの名前。

TA_QMCONFIG: string[1..78]

アプリケーション キュー スペースが存在するファイルまたはデバイスの絶対パス名。

TA_LMID: string[1..30] (no comma)

アプリケーション キュー スペースが存在する論理マシンの識別子。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、選択したメッセージに関する情報を検索します。以下に、GET 要求に対する応答で返される TA_STATE の意味を示します。

VALid
メッセージが存在します。この状態は INActive と同等で、パーミッションのチェックに使用します。

SET: {INValid}

SET 操作は、選択したメッセージの特性を変更します。以下に、SET 要求によって返される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

INValid
メッセージがキュー スペースから削除されます。この操作を行うには、メッセージの状態が VALid でなければなりません。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid になります。
unset
メッセージを変更します。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。

TA_CURRETRIES: 0 <= num

このメッセージに対して現在までに行われた再試行回数。

TA_CORRID: string[0..32]

tpenqueue(3c) 要求にアプリケーションが設定するこのメッセージの相関識別子。空文字列は、相関識別子がないことを示します。

TA_EXPIRETIME:

この属性は、メッセージが期限切れになる時間を指定します。つまり、ここで指定した時間になると、キューに残っているか、管理インタフェースを介して削除されなかったメッセージがキューから削除されます。メッセージが期限切れになると、そのメッセージによって使用されていたすべてのリソースはシステムによって再使用され、統計情報は更新されます。メッセージがトランザクション内にあるときに期限切れになった場合、それによってトランザクションが異常終了することはありません。トランザクション内でキューへの登録中、またはキューからの取り出し中に期限切れになったメッセージは、トランザクションが終了した時点でキューから削除されます。メッセージの有効期限が切れたことの通知は行われません。
期限切れ時間の値を変更するキュー マネージャがメッセージの期限切れをサポートしていても、使用している Oracle Tuxedo システムのバージョンがメッセージ期限切れをサポートしていない場合、その Oracle Tuxedo システムではキューに登録されるメッセージに期限切れ時間を追加できません。期限切れ時間を追加しようとしても失敗します。 期限切れ時間が設定されない場合、GET 操作によって空文字列が返されます。TA_EXPIRETIME の形式は次のいずれかです。

+seconds

メッセージを指定秒数後に削除することを指定します。seconds の値をゼロ (0) に設定すると、メッセージはキューからすぐに削除されます。相対期限切れ時間は、MIB 要求が到着し、対応するキュー マネージャによって処理された時間に基づいて算出します。

YY[MM[DD[hh]mm[ss]]]]

キューから取り出されていないか、管理インタフェースを介して削除されていないメッセージに対して、そのメッセージを削除する年、月、日、時、分、秒を指定します。省略された単位のデフォルト値はそれぞれの最小値となります。たとえば、9506 は 950601000000 と同じです。00 から 37 の年は 2000 から 2037、70 から 99 は 1970 から 1999 として処理されます。38 から 69 は無効です。絶対時間による期限は、キュー マネージャ プロセスが存在するマシンの時間によって決まります。

NONE

メッセージが期限切れにならないことを指定します。

TA_LOWPRIORITY: 1 <= num <= 100
TA_HIGHPRIORITY: 1 <= num <= 100

T_APPQMSG オブジェクトを検索する最高/最低優先順位。この属性は、GET 操作のキー フィールドとしてのみ使用できます。

TA_MSGEXPIRESTARTTIME:
TA_MSGEXPIREENDTIME:

T_APPQMSG オブジェクトを検索する期限切れ開始/終了時間。範囲にはどちらの値も含まれます。開始/終了時間は絶対時間値で指定しなければなりません。形式については、TA_EXPIRETIME を参照してください。この属性は、GET 操作のキー フィールドとしてのみ使用できます。

TA_MSGSIZE: 0 <= num

メッセージのサイズ (バイト)。

TA_MSGSTARTTIME:
TA_MSGENDTIME:

T_APPQMSG オブジェクトを検索する開始/終了時間。範囲にはどちらの値も含まれます。開始/終了時間は絶対時間値で指定しなければなりません。形式については、TA_TIME を参照してください。この属性は、GET 操作のキー フィールドとしてのみ使用できます。

TA_NEWAPPQNAME: string[1..15]

選択したメッセージの移動先となるキューの名前。このキューは同一キュー スペースに存在しなければなりません。この操作を行うには、メッセージの状態が VALid でなければなりません。この属性は GET 操作では返されません。移動するメッセージに対するサービス配信の品質は、新しいキューのデフォルトの配信ポリシーによって変更されません。期限付きのメッセージが移動された場合、移動元では相対時間による期限が指定されていたとしても、移動先のキューでの絶対時間による期限になります。

TA_PERSISTENCE:

メッセージが配信されるサービス品質。この読み取り専用の状態は、一時的メッセージでは NONPERSIST、永続的メッセージでは PERSIST に設定されます。

TA_PRIORITY: 1 <= num <= 100

メッセージの優先順位。

TA_REPLYPERSISTENCE:

メッセージの応答を配信するときのサービス品質。この読み取り専用の状態は、一時的メッセージでは NONPERSIST に、永続的メッセージでは PERSIST に、応答がその登録先になるキューに対して確立されているデフォルトの配信ポリシーを使用するときは DEFAULT に設定されます。
デフォルトの配信ポリシーは、メッセージに対する応答がキューに登録されるときに決定される点に注意してください。つまり、元のメッセージがキューに登録されてから応答が登録されるまでの間に、応答キューのデフォルトの配信ポリシーが変更された場合、応答が最後に登録される時点で有効なポリシーが使用されます。

TA_TIME:

メッセージの処理時間。形式は次のいずれかです。

+seconds

メッセージを seconds 秒後に処理することを指定します。ゼロ (0) を指定すると、メッセージは即座に処理されます。

YY[MM[DD[hh[mm[ss]]]]]

メッセージを処理する年、月、日、時、分、秒を指定します。省略された単位のデフォルト値はそれぞれの最小値となります。たとえば、9506 は 950601000000 と同じです。00 から 37 の年は 2000 から 2037、70 から 99 は 1970 から 1999 として処理されます。38 から 69 は無効です。

 


T_APPQSPACE クラスの定義

概要

T_APPQSPACE クラスは、アプリケーション キュー スペースを表します。アプリケーション キュー スペースとは、Oracle Tuxedo システム デバイス内の領域です。デバイスとその属性については、TM_MIB(5)T_DEVICE クラスを参照してください。一般に、各キュー スペースには 1 つまたは複数のアプリケーション キューがあり、各キューにはメッセージが格納されます。

キュー スペースには、名前 (TA_APPQSPACENAME 属性)、キュー スペースが存在するデバイス (TA_QMCONFIG 属性)、およびデバイスが存在する論理マシン (TA_LMID 属性) によってユニークに識別されます。

キュー スペースは通常、コンフィグレーション済みのアプリケーションの中では 1 つのサーバ グループだけに関連付けられます。キュー スペース名とデバイス名は、T_GROUP オブジェクトの TA_OPENINFO 属性のコンポーネントです。

制限事項

すべてのキー フィールドを未設定にすると、このクラスのインスタンスをすべて検索できません。反対に、アプリケーション キュー スペースを 1 つでも明示的に指定するには、すべてのキー フィールドを指定する必要があります。コンフィグレーションされていない (TUXCONFIG 環境変数が未設定の) アプリケーションのコンテキストで tpadmcall() を介してローカル キュー スペースにアクセスすると、例外が 1 つ発生します。この場合、TA_LMID キー フィールドを省略する必要があります。

/Q MIB 内のすべてのオブジェクトに対する操作は暗黙的にキュー スペースを使用するため、上記のキュー スペースのアクセスに関する制限は、T_APPQT_APPQMSG、および T_APPQTRANS オブジェクトにも適用されます。

属性表

表 9 APPQ_MIB(5): T_APPQSPACE クラス定義の属性表
属性 a
パーミッション
デフォルト値
TA_APPQSPACENAME(k)(r)(*)
TA_QMCONFIG(k)(r)(*)
TA_LMID(k)(r)(*)b
string
string
string
ru-r--r--
ru-r--r--
ru-r--r--
string[1..15]
string[1..78]
string[1..30]
N/A
N/A
N/A
TA_STATE(k)c
string
rwxrwxr--
GET: {INA | INI | OPE | ACT}
SET: {NEW | OPE | CLE | INV}
N/A
N/A
TA_BLOCKING
TA_ERRORQNAME
TA_FORCEINIT
TA_IPCKEY(r)
TA_MAXMSG(r)
TA_MAXPAGES(r)
TA_MAXPROC(r)
TA_MAXQUEUES(r)d
TA_MAXTRANS(r)
TA_MAXACTIONS
TA_MAXHANDLES
TA_MAXOWNERS
TA_MAXTMPQUEUES
TA_MAXCURSORS
TA_MEMNONPERSIST
TA_MEMFILTERS
TA_MEMOVERFLOW
long
string
string
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
string
long
long
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
0 <= num
string[0..15]
{Y | N}
32769 <= num <= 262143
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num[bB]
0 <= num
0 <= num
16
“”
N
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
0
0
0
0
0
0
0
0
TA_MEMSYSTEMRESERVED
TA_MEMTOTALALLOCATED
long
long
r--r--r--
r--r--r--
0 <= num
0 <= num
N/A
N/A
TA_CUREXTENT
TA_CURMSG
TA_CURPROC
TA_CURQUEUES
TA_CURTRANS
TA_CURACTIONS
TA_CURHANDLES
TA_CUROWNERS
TA_CURTMPQUEUES
TA_CURCURSORS
TA_CURMEMNONPERSIST
TA_CURMEMFILTERS
TA_CURMEMOVERFLOW
TA_HWMSG
TA_HWPROC
TA_HWQUEUES
TA_HWTRANS
TA_HWACTIONS
TA_HWHANDLES
TA_HWOWNERS
TA_HWTMPQUEUES
TA_HWCURSORS
TA_HWMEMNONPERSIST
TA_HWMEMFILTERS
TA_HWMEMOVERFLOW
TA_PERCENTINIT
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
R--R--R--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
r--r--r--
0 <= num <= 100
{ 0 <= num | -1 }
0 <= num
{ 0 <= num | -1 }
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num <= 100
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
0 <= num
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
( k ) - GET キー フィールド
( r ) - オブジェクト作成に必要なフィールド
( * ) - 必須の SET キー フィールド

a. T_APPQSPACE クラスの属性はすべてローカルです。

b. アプリケーションがコンフィグレーションされていない (TUXCONFIG 環境変数が設定されていない) 場合を除き、TA_LMID はキー フィールドとして指定する必要があります。

c. T_APPQT_APPQMSG、および T_APPQTRANS オブジェクトのすべての操作 (GETSET) は、関連付けられているキュー スペースを自動的に開きます。つまり、キュー スペースの状態が OPEn または ACTive になっていない場合、暗黙的に OPEn に設定します。キュー スペースが大きいと、この操作は時間がかかります。

d. キュー スペースの作成後は、TA_MAXQUEUES を変更できません。

属性の意味

TA_APPQSPACENAME: string[1..15]

アプリケーション キュー スペースの名前。

TA_QMCONFIG: string[1..78]

アプリケーション キュー スペースが存在するファイルまたはデバイスの絶対パス名。

TA_LMID: string[1..30] (no comma)

アプリケーション キュー スペースが存在する論理マシンの識別子。

TA_STATE:

GET: {INActive | INItializing | OPEn | ACTive}

GET 操作は、選択したアプリケーション キュー スペースに関する情報を検索します。以下に、GET 要求に対する応答で返される TA_STATE の意味を示します。

INActive
キュー スペースが存在します。つまり、キュー スペースに対するディスク領域がデバイスに確保され、領域が初期化されています (要求時または必要時)。
INItializing
キュー スペース用のディスク領域を初期化中です。この状態は ACTive と同等で、パーミッションのチェックに使用します。
OPEn
キュー スペースに対する共有メモリおよびその他の IPC リソースが割り当てられ、初期化されています。しかし、現在共有メモリにアタッチされているプロセスがありません。この状態は INActive と同等で、パーミッションのチェックに使用します。
ACTive
キュー スペースに対する共有メモリおよびその他の IPC リソースが割り当てられ、初期化されています。共有メモリには現在少なくとも 1 つのプロセスがアタッチされています。これらのプロセスは、キュー スペースに関連付けられたキュー サーバ (TMS_QMTMQUEUE、および多くの場合 TMQFORWARD)、qmadmin(1) などの管理プロセス、または別のアプリケーションに関連付けられたプロセスです。

SET: {NEW | OPEn | CLEaning | INValid}

SET 操作は、選択したアプリケーション キュー スペースを変更するか、または新しいキュー スペースを作成します。以下に、SET 要求によって返される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
新しいキュー スペースを作成します。SET が正常終了してこの状態になると、キュー スペースの状態は INItializing または INActive になります。
OPEn
キュー スペースに対する共有メモリおよび他の IPC リソースを割り当て、初期化します。これは、キュー スペースの状態が INActive の場合にのみ実行できます。
CLEaning
キュー スペースに対する共有メモリおよび他の IPC リソースを削除します。これは、キュー スペースの状態が OPEn または ACTive 状態の場合にのみ実行できます。状態が ACTive の場合は、QMIB_FORCECLOSE フラグを指定する必要があります。正常に終了すると、一時的メッセージはすべて完全に失われます。
INValid
キュー スペースを削除します。状態が ACTive、またはメッセージがキュー スペースのいずれかのキューに存在する場合、QMIB_FORCEDELETE フラグが渡されないとエラーが報告されます。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid になります。正常に終了すると、一時的メッセージはすべて完全に失われます。
unset
アプリケーション キュー スペースを変更します。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。

TA_BLOCKING: 0 <= num

キュー スペースのディスク領域管理で使用するブロック化係数。新しいキュー スペースが作成された場合のデフォルト値は 16 です。

TA_CURACTIONS: 0 <= num

この属性は、キュー スペースで使用される現在のアクション数を指定します。この数は、キュー スペースが OPEn または ACTive の場合、またはキュー スペースを新規に作成する場合に指定できます。どの条件にも該当しない場合は、-1 が返されます。

TA_CURCURSORS: 0 <= num

この属性は、キュー スペースで使用される現在のカーソル数を指定します。この数は、キュー スペースが OPEn または ACTive の場合、またはキュー スペースを新規に作成する場合に指定できます。どの条件にも該当しない場合は、-1 が返されます。

TA_CUREXTENT: 0 <= num <= 100

キュー スペースで使用される現在のエクステント数。最大値は 100 です。TA_MAXPAGES 属性の値が増加するごとに、新規にエクステントが割り当てられます。この属性を変更すると、キュー スペース内のすべての一時的メッセージは完全に失われます。

TA_CURHANDLES: 0 <= num

この属性は、キュー スペースで使用される現在のハンドル数を指定します。この数は、キュー スペースが OPEn または ACTive の場合、またはキュー スペースを新規に作成する場合に指定できます。どの条件にも該当しない場合は、-1 が返されます。

TA_CURMEMFILTERS: 0 <= num

この属性は、キュー スペースでフィルタ用に使用される現在のバイト数を指定します。この数は、キュー スペースが OPEn または ACTive の場合、またはキュー スペースを新規に作成する場合に指定できます。どの条件にも該当しない場合は、-1 が返されます。

TA_CURMEMNONPERSIST: 0 <= num

キュー スペース内の一時的メッセージによって使用される現在のメモリ容量 (バイト)。この数は、キュー スペースが OPEn または ACTive の場合、またはキュー スペースを新規に作成する場合に指定できます。どの条件にも該当しない場合は、-1 が返されます。

TA_CURMEMOVERFLOW: 0 <= num

この属性は、キュー スペース内のオーバーフロー メモリで使用される現在のバイト数を指定します。この数は、キュー スペースが OPEn または ACTive の場合、またはキュー スペースを新規に作成する場合に指定できます。どの条件にも該当しない場合は、-1 が返されます。

TA_CURMSG: 0 <= num

キュー スペース内の現在のメッセージ数。この数は、キュー スペースが OPEn または ACTive の場合、またはキュー スペースを新規に作成する場合にのみ指定できます。どの条件にも該当しない場合は、-1 が返されます。

TA_CUROWNERS: 0 <= num

この属性は、キュー スペースで使用される現在のオーナー数を指定します。この数は、キュー スペースが OPEn または ACTive の場合、またはキュー スペースを新規に作成する場合に指定できます。どの条件にも該当しない場合は、-1 が返されます。

TA_CURPROC: 0 <= num

キュー スペースに現在アクセスしているプロセスの数。

TA_CURQUEUES: 0 <= num

キュー スペース内に存在しているメッセージの数。この数は、キュー スペースが OPEn または ACTive の場合、またはキュー スペースを新規に作成する場合にのみ指定できます。どの条件にも該当しない場合は、-1 が返されます。

TA_CURTMPQUEUES: 0 <= num

この属性は、キュー スペースで使用される一時キューの現在の数を指定します。この数は、キュー スペースが OPEn または ACTive の場合、またはキュー スペースを新規に作成する場合に指定できます。どの条件にも該当しない場合は、-1 が返されます。

TA_CURTRANS: 0 <= num

キュー スペースを使用する未処理トランザクションの現在の数。

TA_ERRORQNAME: string[0..15]

キュー スペースに関連付けるエラー キューの名前。エラー キューが存在しない場合、GET 要求で空文字列が返されます。

TA_FORCEINIT: {Y | N}

キュー スペースに対して、新規のエクステントでディスク ページを初期化するかどうかを指定します。デフォルト値は、「初期化しない」です。デバイス タイプ (通常ファイルや raw スライスなど) によっては、要求しなくても初期化を行うことができます。

TA_HWACTIONS: 0 <= num

この属性は、キュー スペースが最後に開かれた後に、キュー スペースに同時に到達するアクションの最大数を指定します。キュー スペースの状態が CLEaning に設定されると、この値は 0 にリセットされます。

TA_HWCURSORS: 0 <= num

この属性は、キュー スペースが最後に開かれた後に、キュー スペースで同時に作成されるカーソルの最大数を指定します。キュー スペースの状態が CLEaning に設定されると、この値は 0 にリセットされます。

TA_HWHANDLES: 0 <= num

この属性は、キュー スペースが最後に開かれた後に、キュー スペースで同時に開かれるハンドルの最大数を指定します。キュー スペースの状態が CLEaning に設定されると、この値は 0 にリセットされます。

TA_HWMEMFILTERS: 0 <= num

この属性は、キュー スペースが最後に開かれた後に、キュー スペースでフィルタ用に使用される最大バイト数を指定します。キュー スペースの状態が CLEaning に設定されると、この値は 0 にリセットされます。

TA_HWMEMNONPERSIST: 0 <= num

キュー スペースが最後に開かれた後に、一時的メッセージによって使用される最大メモリ容量 (バイト)。キュー スペースの状態が CLEaning に設定されると、この値は 0 にリセットされます。

TA_HWMEMOVERFLOW: 0 <= num

この属性は、キュー スペースが最後に開かれた後に、キュー スペースのオーバーフロー メモリで使用される最大バイト数を指定します。キュー スペースの状態が CLEaning に設定されると、この値は 0 にリセットされます。

TA_HWMSG: 0 <= num

キュー スペースが最後に開かれてからの特定の時点でキュー スペース内に存在する最大メッセージ数。キュー スペースの状態が CLEaning に設定されると、この値は 0 にリセットされます。

TA_HWOWNERS: 0 <= num

この属性は、キュー スペースが最後に開かれた後に、キュー スペースに同時に到達するオーナーの最大数を指定します。キュー スペースの状態が CLEaning に設定されると、この値は 0 にリセットされます。

TA_HWPROC: 0 <= num

キュー スペースが最後に開かれた後に、キュー スペースに同時にアタッチされる最大プロセス数。キュー スペースの状態が CLEaning に設定されると、この値は 0 にリセットされます。

TA_HWQUEUES: 0 <= num

キュー スペースが最後に開かれてからの特定の時点でキュー スペース内に存在する最大キュー数。キュー スペースの状態が CLEaning に設定されると、この値は 0 にリセットされます。

TA_HWTMPQUEUES: 0 <= num

この属性は、キュー スペースが最後に開かれた後に、キュー スペースで同時に開かれる一時キューの最大数を指定します。キュー スペースの状態が CLEaning に設定されると、この値は 0 にリセットされます。

TA_HWTRANS: 0 <= num

キュー スペースが最後に開かれてからの特定の時点でキュー スペースを使用する未処理トランザクションの最大数。キュー スペースが複数のアプリケーションからアクセスされる場合、TUXCONFIG 環境変数で指定されるアプリケーションだけではなく、すべてのアプリケーションを含む値になります。キュー スペースの状態が CLEaning に設定されると、この値は 0 にリセットされます。

TA_IPCKEY: 32769 <= num <= 262143

キュー スペースの共有メモリにアクセスするときに使用する IPC キー。

TA_MAXACTIONS: 0 <= num

この属性は、Oracle Tuxedo インフラストラクチャのキューイング サービス コンポーネントが同時に処理できる追加アクション数を指定します。ブロッキング操作の発生時に追加操作を利用できる場合、ブロッキング操作は条件を満たす状態になるまで保留されるように設定されます。ブロッキング操作が保留されると、他の操作要求を処理できます。ブロッキング操作が完了すると、その操作に関連する操作は続く操作でも実行できるようになります。システムでは、キュー スペースにアタッチ可能なプロセスの数と同じ数だけ操作が予約されているため、それぞれのキュー マネージャ プロセスは少なくとも 1 つブロッキング操作を所有できます。システムによって予約されているブロッキング操作の数を超える場合、管理者は予約数より多くの追加ブロッキング操作に対応できるようにシステムを設定することができます。ブロッキング操作が要求された時点ですぐに条件を満たす状態にならず、利用可能な操作もない場合には、操作は失敗します。

TA_MAXCURSORS: 0 <= num

この属性は、Oracle Tuxedo インフラストラクチャのキューイング サービス コンポーネントのユーザが同時に使用できるカーソル数を指定します。カーソルは、キューの操作に使用されます。カーソルを破棄すると、そのカーソル リソースは次のカーソル作成操作に利用できるようになります。カーソルがアプリケーションによって使用される場合、管理者は同時に割り当てることができるカーソルの最大数に対応するようにシステムを設定する必要があります。ユーザがカーソルを作成する際に利用可能なカーソル リソースがないと、操作は失敗します。Oracle Tuxedo アプリケーションではこの値を調整する必要はありません。この値を調整しても、共有メモリを必要以上に浪費するだけで、Oracle Tuxedo アプリケーションには何の効果もありません。

TA_MAXHANDLES: 0 <= num

この属性は、Oracle Tuxedo インフラストラクチャのキューイング サービス コンポーネントのユーザが同時に使用できるハンドル数を指定します。キューイング サービス API によって操作されるオブジェクトでは、そのオブジェクトにアクセスするためのハンドルが必要です。キューイング サービス API の呼び出しによりオブジェクトが開かれると、新しいハンドルが作成されてユーザに返されます。オブジェクト ハンドルを閉じると、そのハンドルは開かれている次のオブジェクトの操作に利用できるようになります。キューイング サービス API がアプリケーションによって使用される場合、管理者は、同時に開かれる最大ハンドル数に対応できるようにシステムをコンフィグレーションする必要があります。ユーザがキューイング サービス オブジェクトを開く際に利用可能なハンドルがないと、操作は失敗します。この値を調整しても、共有メモリを必要以上に浪費するだけで、Oracle Tuxedo アプリケーションには何の効果もありません。

TA_MAXMSG: 0 <= num

ある時点でキュー スペースに保存可能な最大メッセージ数。

TA_MAXOWNERS: 0 <= num

この属性は、キューイング サービスのリソースを同時に使用することを許可された、Oracle Tuxedo インフラストラクチャの認証済みユーザの追加数を指定します。開いているハンドルの数に関係なく、各ユーザに 1 つのオーナー レコードがあります。開いているハンドルがない場合、次のユーザがオーナー レコードを使用できます。システムでは、操作数と同じ数だけオーナーが予約されているため、異なるオーナーが各操作を開始できます。同時にキューイング サービス リソースを使用できるシステムによって予約されているオーナー数を超える場合、管理者は予約数より多くの追加オーナーに対応できるようにシステムを設定することができます。ユーザがハンドルを開こうとした時点で開いているハンドルがなく、利用できるオーナーがないと、操作は失敗します。この値を調整しても、共有メモリを必要以上に浪費するだけで、Oracle Tuxedo アプリケーションには何の効果もありません。

TA_MAXPAGES: 0 <= num

キュー スペース内のすべてのキューに対する最大ディスク ページ数。TA_MAXPAGES 属性が増加するごとに、新しいエクステントが割り当てられます (TA_CUREXTENT を参照)。この属性に小さい値を指定してページ数を減少させることはできません。この場合、エラーが報告されます。

TA_MAXPROC: 0 <= num

キュー スペースに追加可能な最大プロセス数。

TA_MAXQUEUES: 0 <= num

ある時点でキュー スペースに保存可能な最大キュー数。

TA_MAXTMPQUEUES: 0 <= num

この属性は、Oracle Tuxedo インフラストラクチャのキューイング サービス コンポーネントで同時に開くことができる一時キューの数を指定します。一時キューを使用すると、管理者はアプリケーションで使用する各キューを設定する必要がなくなります。一時キューは、動的な自己設定型アプリケーションによって使用されます。一時キューには、永続的メッセージは登録されません。一時キューへのすべてのハンドルが閉じると、一時キューのリソースは次の一時キューの作成で使用できるようになります。一時キューがアプリケーションによって使用される場合は、管理者は同時にアクティブにできる一時キューの最大数に対応できるようにシステムを設定する必要があります。ユーザが一時キューを開く際に、利用可能な一時キューのリソースがないと、操作は失敗します。この値を調整しても、共有メモリを必要以上に浪費するだけで、Oracle Tuxedo アプリケーションには何の効果もありません。

TA_MAXTRANS: 0 <= num

キュー スペースで同時にアクティブにできる最大トランザクション数。

TA_MEMFILTERS: 0 <= num

この属性は、ユーザ定義フィルタのコンパイル表現を格納するために、共有メモリで確保するメモリ領域のサイズを指定します。メモリ サイズはバイト単位で指定します。フィルタは、キューからのメッセージの取り出し操作やカーソル操作においてメッセージを選択する際に、Oracle Tuxedo インフラストラクチャのキューイング サービス コンポーネントによって使用されます。いろいろな文法を使用して指定されたフィルタは、Oracle Tuxedo インフラストラクチャの通常の形式にコンパイルされて、共有メモリに格納されます。フィルタは、コンパイル時に返されるハンドルによって参照されます。フィルタを破棄すると、そのフィルタが使用していたメモリを、次のコンパイル済みフィルタで利用できるようになります。フィルタがアプリケーションによって定義される場合、管理者は同時にコンパイルできるフィルタの最大数に対応できるようにシステムを設定する必要があります。ユーザが新しいフィルタを作成する際に、コンパイル後のフィルタに割り当てるための十分なメモリがないと、操作は失敗します。この値を調整しても、共有メモリを必要以上に浪費するだけで、Oracle Tuxedo アプリケーションには何の効果もありません。

TA_MEMNONPERSIST: 0 <= num [bB]

この属性は、キュー スペース内のすべてのキューの一時的メッセージを格納するために、共有メモリに確保する領域のサイズを指定します。メモリのサイズは、バイト (b) またはブロック (B) で指定します。ここでは、ブロックのサイズはディスク ブロックのサイズと等しくなります。[bB] 接尾辞は指定してもしなくても構いませんが、指定しなかった場合はデフォルトでブロック (B) になります。
この属性の値をバイト (b) で指定すると、システムはその値をページあたりのバイト数で割り (ページ サイズはディスク ページ サイズと等しい)、結果を最近値の整数に切り捨て、そのページ数のメモリを割り当てます。たとえば、ページ サイズを 1024 バイト (1KB) として考えると、要求された値が 2000b の場合は 1 ページ分 (1024 バイト) のメモリ割り当てが行われ、要求された値が 2048b の場合は 2 ページ分 (2048 バイト) のメモリ割り当てが行われます。ページあたりのバイト数より小さい値を要求すると、0 ページ (0 バイト) が割り当てられます。 この属性の値をブロック (B) で指定し、1 メモリ ブロックが 1 メモリ ページと等しいとすると、システムは指定した値と同じページ数を割り当てます。たとえば、要求された値が 50B の場合、50 ページ分のメモリ割り当てが行われます。 TA_MEMNONPERSIST が変更されると、指定されたキュー スペース内のすべての一時的メッセージが永久に失われます。 キュー スペースの TA_MEMNONPERSIST がゼロ (0) の場合、一時的メッセージ用の領域は確保されません。この場合、一時的メッセージをキューに登録しようとしても失敗します。たとえば、メッセージに対してサービスの配信の品質が指定されずに、対象キューの T_APPQ クラスの TA_DEFDELIVERYPOLICY 属性が NONPERSIST に設定された場合などです。非永続的配信では、メモリ領域のすべてが使用されている場合や分割されたメッセージをキューに登録できない場合、メッセージ用の永続ストレージが十分にあっても、メッセージのキュー登録は異常終了します。同様に、永続ストレージのすべてが使用されている場合や分割されたメッセージをキューに登録できない場合、メッセージ用の非永続ストレージが十分にあっても、メッセージの登録操作は異常終了します。

TA_MEMOVERFLOW: 0 <= num

この属性は、割り当て済みの共有メモリの一部または全部が使用されたピーク負荷状況に対応するために共有メモリ内に確保する領域のサイズを指定します。メモリ サイズはバイト単位で指定します。追加オブジェクトは、先着順でこの追加メモリから割り当てられます。追加メモリで作成されたオブジェクトを閉じるか破棄すると、次に共有メモリ リソース不足が発生するときに備えてメモリは解放されます。この追加メモリ領域では、設定数より多くのオブジェクトを生成できますが、特定のオブジェクトに対していつでも使用できるとは限りません。現在このメモリ領域を使用できるのは、アクション、ハンドル、カーソル、オーナー、一時キュー、タイマー、およびフィルタだけです。

TA_MEMSYSTEMRESERVED: 0 <= num

この属性は、キューイング サービス システムが使用するために共有メモリ内に確保するメモリ容量の合計 (バイト) を指定します。

TA_MEMTOTALALLOCATED: 0 <= num

この属性は、すべてのキューイング サービス オブジェクトに割り当てられる共有メモリ容量の合計 (バイト) を指定します。

TA_PERCENTINIT: 0 <= num <= 100

キュー スペース用に初期化されるディスク領域のパーセンテージ。

 


T_APPQTRANS クラスの定義

概要

T_APPQTRANS クラスは、アプリケーション キューに関連付けられるトランザクションの実行時属性を表します。

制限事項

すべてのキー フィールドを未設定にすると、このクラスのインスタンスをすべて検索できません。反対に、1 つのアプリケーション キュー スペースを明示的に指定するには、適切なキー フィールドを指定する必要があります。たとえば、tpcall() を使用して、TA_XID を除くすべてのキー フィールドを要求で設定した場合、指定されたキュー スペースに対応する T_APPQTRANS オブジェクトがすべて検索されます。

このクラスのオブジェクトで表現されるトランザクションは必ずしも検索対象のアプリケーションに関連付けられないので注意してください。トランザクションは実際には別のアプリケーションに属していたり、別のアプリケーションに影響を与えたりする場合があるため、トランザクションをヒューリスティックにコミットまたはアボートするときには注意が必要です。TA_XID 属性の値は、アプリケーション間でユニークであるとは限りません。

属性表

表 10 APPQ_MIB(5): T_APPQTRANS クラス定義の属性表
属性 a
パーミッション
デフォルト値
TA_XID( k )( * )
string
R--R--R--
string[1..78]
N/A
TA_APPQSPACENAME(k) (*)
string
r--r--r--
string[1..15]
N/A
TA_QMCONFIG(k)(*)
string
r--r--r--
string[1..78]
N/A
TA_LMID( k )( * )
string
r--r--r--
string[1..30]
N/A
TA_STATEb
string
R-XR-XR--
GET: {ACT | ABY | ABD | COM | REA | DEC | HAB | HCO}
SET: {HAB | HCO}
N/A
N/A
( k ) - GET キー フィールド c
( * ) - 必須の SET キー フィールド

a. T_APPQTRANS クラスの属性はすべてローカルです。

b. T_APPQTRANS オブジェクトのすべての操作 (GETSET) は、関連付けられているキュー スペースを自動的に開きます。つまり、キュー スペースの状態が OPEn または ACTive になっていない場合、暗黙的に OPEn に設定します。キュー スペースが大きいと、この操作は時間がかかります。

c. 1 つのアプリケーション キュー スペースを明示的に指定するには、GET 操作で適切なキー フィールドを指定する必要があります。

属性の意味

TA_XID: string[1..78]

tx_info() から返され、文字列表現にマップされるトランザクション識別子。等号比較の場合を除き、ユーザはこのフィールドのデータを直接解釈することはできません。

TA_APPQSPACENAME: string[1..15]

トランザクションに関連付けるアプリケーション キュー スペースの名前。

TA_QMCONFIG: string[1..78]

アプリケーション キュー スペースが存在するファイルまたはデバイスの絶対パス名。

TA_LMID: string[1..30] (no comma)

アプリケーション キュー スペースが存在する論理マシンの識別子。

TA_STATE:

GET: {ACTive | ABortonlY | ABorteD | COMcalled | REAdy | DECided |
HAbord | HCommit}

GET 操作は、選択したトランザクションに関する実行時情報を検索します。以下に、GET 要求に対する応答で返される TA_STATE の意味を示します。すべての状態は ACTive と同等で、パーミッションのチェックに使用します。

ACTive
トランザクションはアクティブです。
ABortonlY
トランザクションはロールバックされるものと識別されています。
ABorteD
トランザクションはロールバックされるものと識別され、ロールバックが開始されました。
COMcalled
トランザクションの開始プロセスが tpcommit() を呼び出し、2 フェーズ コミットの第 1 フェーズが開始されました。
REAdy
検索サイトの参加グループすべてが 2 フェーズ コミットの第 1 フェーズを正常に完了し、コミット可能な状態です。
DECided
2 フェーズ コミットの第 2 フェーズが開始されました。
SUSpended
トランザクションの開始プロセスがトランザクション処理を中断しました。

SET: {HABort | HCOmmit}

SET 操作は、選択したトランザクションの状態を更新します。以下に、SET 要求によって返される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

HABort
トランザクションをヒューリスティックにアボートします。正常に終了すると、オブジェクトの状態は HABort になります。
HCOmmit
トランザクションをヒューリスティックにコミットします。正常に終了すると、オブジェクトの状態は HCOmmit になります。

 


APPQ_MIB(5) に関する追加情報

移植性

Oracle Tuxedo システムの MIB を使用した管理作業をサポートするために必要な既存の FML32 および ATMI 関数、さらにこのリファレンス ページに定義するヘッダ ファイルとフィールド テーブルは、すべてのサポート対象ネイティブ プラットフォームとワークステーション プラットフォームで使用可能です。

相互運用性

この MIB は、Oracle Tuxedo 6.0 以降が実行されているサイト (ネイティブおよび Workstation の両方) からのみアクセスできます。

Oracle Tuxedo 6.0 より前のリリースが実行されているサイトがアプリケーション内でアクティブ化された場合、この MIB による管理アクセスは次のとおり制限されます。

リリースが異なるサイト (共にリリース 6.0 以降) を相互運用する場合、当該リリースの MIB リファレンス ページに定義されるように、旧サイト上の情報はアクセスおよび更新可能で、以降のリリースで利用可能な情報のサブセットとなります。

使用例

以下に、アプリケーション キュー スペース、キュー、メッセージ、およびトランザクションに対する各種操作の実行方法を示すコードを示します。

各コードの前には、次のように、FML32 型付きバッファを割り当てるコードを追加してください。

rqbuf = tpalloc("FML32", NULL, 0);

バッファにデータを入力したら、各コードの後には、次のような、要求を送信し、応答を受信するコードを追加します。

flags = TPNOTRAN | TPNOCHANGE | TPSIGRSTRT;
rval = tpcall(".TMIB", rqbuf, 0, rpbuf, rplen, flags);

詳細については、MIB(5) を参照してください。

フィールド テーブル

属性フィールド識別子にアクセスするには、フィールド テーブル tpadm が必要です。そのためには、次のようにシェルで入力します。

$ FIELDTBLS=tpadm 
$ FLDTBLDIR=${TUXDIR}/udataobj
$ export FIELDTBLS FLDTBLDIR

ヘッダ ファイル

次のヘッダ ファイルが必要です。

#include <atmi.h> 
#include <fml32.h>
#include <tpadm.h>

ライブラリ

${TUXDIR}/lib/libtmib.a, ${TUXDIR}/lib/libqm.a、${TUXDIR}/lib/libtmib.so.<rel>、${TUXDIR}/lib/libqm.so.<rel>、${TUXDIR}/lib/libqm.lib

buildclient を使用するときには、ライブラリを手動でリンクする必要があります。この場合は、-L${TUXDIR}/lib -ltmib -lqm を指定する必要があります。

アプリケーション キュー スペースの作成

通常、アプリケーション キュー スペースを作成するには 2 つの操作が必要です。最初の操作ではキュー スペースを割り当てる Oracle Tuxedo システム デバイスを作成し、次の操作ではキュー スペース自体を作成します。

/* 上記を参照してバッファを割り当てる */ 

/* SITE1 に新しいデバイスを作成するための要求を作成 */
Fchg32(rqbuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CLASS, 0, "T_DEVICE", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_STATE, 0, "NEW", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CFGDEVICE, 0, "/dev/q/dsk001", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_LMID, 0, "SITE1", 0);
size = 500;
Fchg32(rqbuf, TA_DEVSIZE, 0, (char *)size, 0);

/* 上記を参照して要求を作成 */

/* 再使用のために同じバッファを再初期化する */
Finit32(rqbuf, (FLDLEN) Fsizeof32(rqbuf));

/* キュー スペースを作成するための要求を作成 */
Fchg32(rqbuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CLASS, 0, "T_APPQSPACE", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_STATE, 0, "NEW", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_APPQSPACENAME, 0, "QSPACE1", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_QMCONFIG, 0, "/dev/q/dsk001", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_LMID, 0, "SITE1", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_ERRORQNAME, 0, "errque", 0);
ipckey = 123456;
Fchg32(rqbuf, TA_IPCKEY, 0, (char *)ipckey, 0);
maxmsg = 100;
Fchg32(rqbuf, TA_MAXMSG, 0, (char *)maxmsg, 0);
maxpages = 200;
Fchg32(rqbuf, TA_MAXPAGES, 0, (char *)maxpages, 0);
maxproc = 50;
Fchg32(rqbuf, TA_MAXPROC, 0, (char *)maxproc, 0);
maxqueues = 10;
Fchg32(rqbuf, TA_MAXQUEUES, 0, (char *)maxqueues, 0);
maxtrans = 100;
Fchg32(rqbuf, TA_MAXTRANS, 0, (char *)maxtrans, 0);

/* 上記を参照して要求を作成 */

アプリケーション キュー スペースへのキューの追加

以下のコードでは、上の例で作成したキュー スペースに新しいキューを作成します。

/* 要求を作成 */ 
Fchg32(rqbuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CLASS, 0, "T_APPQ", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_STATE, 0, "NEW", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_APPQNAME, 0, "errque", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_APPQSPACENAME, 0, "QSPACE1", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_QMCONFIG, 0, "/dev/q/dsk001", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_LMID, 0, "SITE1", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_APPQORDER, 0, "PRIO", 0);

/* 上記を参照して要求を作成 */

アプリケーションが認識しているアプリケーション キュー スペースの表示

アプリケーションが認識しているアプリケーション キュー スペースを表示するには、2 段階の検索を行います。まず、/Q トランザクション マネージャ TMS_QM を使用するグループがアプリケーション環境設定から検索され、次に各グループが参照しているキュー スペースが検索されます。以下のコードは、キュー スペースを使用する各 GROUP エントリに 1 つの論理マシンが対応付けられていると仮定します (つまり、サーバ移行は未使用)。

コード リスト 1 アプリケーションが認識しているアプリケーション キュー スペースの表示
/* すべての TMS_QM グループを検索する要求を作成 */
Fchg32(rqbuf, TA_OPERATION, 0, "GET", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CLASS, 0, "T_GROUP", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_TMSNAME, 0, "TMS_QM", 0);
fldid1 = TA_OPENINFO;
fldid2 = TA_LMID;
Fchg32(rqbuf, TA_FILTER, 0, (char *)fldid1, 0);
Fchg32(rqbuf, TA_FILTER, 0, (char *)fldid2, 1);

/* アプリケーションに参加したと見なして要求を作成 */
rval = tpcall(".TMIB", rqbuf, 0, rpbuf, rplen, flags);

/* TMS_QM グループごとに、キュー スペースを検索する要求を作成 */
rval = Fget32(*rpbuf, TA_OCCURS, 0, (char *)occurs, NULL);
for (i = 0; i occurs; i++) {


/* バッファを再初期化して、すべての共通属性を設定 */
Finit32(rqbuf, (FLDLEN) Fsizeof32(rqbuf));
Fchg32(rqbuf, TA_OPERATION, 0, "GET", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CLASS, 0, "T_APPQSPACE", 0);

/* デバイスとキュー スペース名を調べるための OPENINFO を取得 */
/* OPENINFO の形式は、<resource-mgr>:<qmconfig>:<appqspacename> */
/* Windows の場合は、<resource-mgr>:<qmconfig>;<appqspacename> */
rval = Fget32(rpbuf, TA_OPENINFO, i, openinfo, NULL);

/* デバイスは、OPENINFO の 2 つ目のフィールド */
qmconfig = strchr(openinfo, ':') + 1;
/* キュー スペース名は、OPENINFO の 3 つ目のフィールド */

#if defined(_TMDOWN) || defined(_TM_NETWARE)
#define pathsep ";" /* PATH の区切り文字 */
#else
#define pathsep ":" /* PATH の区切り文字 */
#endif
appqspacename = strchr(qmconfig, pathsep);
appqspacename[0] = '\e0'; /* qmconfig を NULL で終了するように指定 */
appqspacename++; /* NULL に値を追加 */

/* APPQSPACENAME と QMCONFIG キーを設定 */
Fchg32(rqbuf, TA_APPQSPACENAME, 0, appqspacename, 0);
Fchg32(rqbuf, TA_QMCONFIG, 0, qmconfig, 0);

/* LMID を取得 (このグループに対する移行はないものと見なす) */
rval = Fget32(rpbuf, TA_LMID, i, lmid, NULL);
Fchg32(rqbuf, TA_LMID, 0, lmid, 0);

/* 要求を作成 */
rval = tpcall(".TMIB", rqbuf, 0, rpbuf2, rplen2, flags);
}

上記のコードでは、キュー スペースが作成されていても、アプリケーションのコンフィグレーションに対応する GROUP エントリがないと、キュー スペースは検索されません。このようなキュー スペースは、キュー スペースのキー フィールド (TA_APPQSPACENAMETA_QMCONFIG、および TA_LMID) の優先順位が分かっていなければ検索できません。

アプリケーション キュー内のメッセージの表示

以下のコードでは、論理デバイス SITE1 上のデバイス /dev/q/dsk001 のキュー スペース QSPACE1 内のキュー STRING にあるメッセージをすべて検索します。

/* 要求を作成 */ Fchg32(rqbuf, TA_OPERATION, 0, "GET", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CLASS, 0, "T_APPQMSG", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_APPQNAME, 0, "STRING", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_APPQSPACENAME, 0, "QSPACE1", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_QMCONFIG, 0, "/dev/q/dsk001", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_LMID, 0, "SITE1", 0);
/* 上記を参照して要求を作成 */

キュー スペースを使用するトランザクションの表示

以下のコードでは、キュー スペース QSPACE1 の中の任意のキューを使用するトランザクションをすべて検索します。

/* 要求を作成 */ Fchg32(rqbuf, TA_OPERATION, 0, "GET", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CLASS, 0, "T_APPQTRANS", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_APPQSPACENAME, 0, "QSPACE1", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_QMCONFIG, 0, "/dev/q/dsk001", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_LMID, 0, "SITE1", 0);
/* 上記を参照して要求を作成 */

ファイル

${TUXDIR}/include/tpadm.h
${TUXDIR}/udataobj/tpadm

関連項目

tpacall(3c)tpadmcall(3c)tpalloc(3c)tpcall(3c)tpdequeue(3c)tpenqueue(3c)tpgetrply(3c)tprealloc(3c)、「FML 関数の紹介」、Fadd、Fadd32(3fml)Fchg、Fchg32(3fml)Ffind、Ffind32(3fml)MIB(5)TM_MIB(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

『C 言語を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

『FML を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

 


AUTHSVR(5)

名前

AUTHSVR - サーバ提供のユーザ単位の認証

形式

AUTHSVR SRVGRP=”identifier“ SRVID=number other_parms CLOPT="-A”

説明

AUTHSVR は、Oracle Tuxedo に用意されている、認証サービスを備えたサーバです。このサーバを保護されたアプリケーションで使用することにより、クライアントがアプリケーションに参加するときにユーザ単位の認証を行うことができます。このサーバは、アプリケーションへのアクセスを要求しているクライアント プロセスのための TPINIT 型付きバッファを含むサービス要求を受け付けます。TPINIT 型付きバッファのデータ フィールドをユーザのパスワードとして使用し、そのパスワードを設定済みパスワードと比較することにより、要求の妥当性をチェックします。要求が妥当であると認められると、クライアントが使用するためのチケットとしてアプリケーション キーが返されます。

アプリケーション キーの設定には、tpreturn(3c)rcode パラメータが使用されます。このパラメータは、妥当性検査に合格するか、パーミッションが拒否されたときに、tpinit(3c) を呼び出したコードに (tpurcode で) 返されます。

AUTHSVR の詳細については、「AUTHSVR に関する追加情報」を参照してください。

 


SECURITY USER_AUTH

SECURITYUSER_AUTH に設定されている場合は、強制的にユーザ単位での認証が実行されます。UBBCONFIG ファイルの RESOURCES セクションの AUTHSVC パラメータを使用して、アプリケーションに対する認証サービスの名前を設定することができます。たとえば、次の AUTHSVC パラメータ設定では、SECURITYUSER_AUTH に設定されている場合に AUTHSVR によって宣言されるサービス (AUTHSVC) が指定されます。

*RESOURCES
SECURITY   USER_AUTH
AUTHSVC    AUTHSVC

AUTHSVC パラメータを設定しない場合、認証サービスはデフォルトによって AUTHSVC となります。

デフォルトでは、アプリケーションの APPDIR 変数で定義される最初のパス名で参照されるディレクトリのファイル tpusr はパスワード情報の検索に使用されますが、このファイルが存在しない場合は /etc/passwd が使用されます。ただし、このファイルはシャドー パスワード ファイルを使用しているシステムでは正しく使用できません。ファイルは、サーバのコマンドライン オプションの "-f filename" オプションでファイル名を指定することによってオーバーライドすることができます (例 : CLOPT="-A -- -f /usr/tuxedo/users”)。マスタ マシンからコンフィグレーションで指定された他のマシンへのユーザ ファイルの自動伝播は、$APPDIR/tpusr を使用した場合にのみ実行されます。

ユーザ ファイルでは、(与えられた名前と) 一致するユーザ名とクライアント名が検索されます。ユーザ ファイルには、4 つのタイプのエントリがあります。これらをユーザの妥当性検査を行う際の一致の優先度の順に並べると、次のようになります。

  1. 正確なユーザ名/正確なクライアント名
  2. ワイルドカード (*) を使用したユーザ名/正確なクライアント名
  3. 正確なユーザ名/ワイルドカード (*) を使用したクライアント名
  4. ワイルドカード (*) を使用したユーザ名/ワイルドカード (*) を使用したクライアント名

認証要求は、最初に一致するパスワード ファイルのエントリに対してのみ認証されます。これらのセマンティクスを使用すれば、同じユーザが (通常異なるクライアント名の) 複数のエントリ名を持つことができ、ユーザ名にワイルドカードを使用できます。これらのセマンティクスを使用できるのは、tpaddusr()tpdelusr()、および tpmodusr() を利用してユーザ ファイルを管理する場合です。ただし、これらのセマンティクスを使用した場合、ACLMANDATORY_ACL のセマンティクスとの互換性はなく、これらのセキュリティ レベルへの移行は困難になります。ACL セキュリティとの互換性のため制限的なセマンティクスを得るには、tpusradd()tpusrdel()、および tpusrmod() の各プログラムを利用してユーザ ファイルを管理する必要があります。

注意 : tpusradd()tpusrdel()、および tpusrmod() を使用するには、対象アプリケーションの SECURITYUSER_AUTHACL、または MANDATORY_ACL に設定する必要があります。そのようにしない場合、これらのプログラムを使用しようとするとエラーが返されます。

認証要求を処理する際には、特殊なクライアント名の値、つまり tpsysadm (システム管理者) と tpsysop (システム オペレータ) は AUTHSVR(5) によって特別に扱われます。これらの値は、ユーザ ファイルのワイルドカードを利用したクライアント名と一致させることはできません。

AUTHSVR によって返されるアプリケーション キーは、ユーザ ID です。このアプリケーション キーは、TPSVCINFO というデータ構造の appkey 要素に含まれるすべてのサービスに渡されます。

標準仕様の AUTHSVR は、システムの一部として ${TUXDIR}/bin/AUTHSVR に格納された状態で出荷され、上記で説明したセマンティクスを持っています。ソース コードのサンプルは、${TUXDIR}/lib/AUTHSVR.c に収められています。AUTHSVR の代わりに、(Kerberos などを利用して) それぞれのアプリケーションに適した方法でユーザやユーザ データ (パスワードは不可) の妥当性を検査するアプリケーション認証サーバを使用することができます。AUTHSVR の代わりに他のアプリケーション認証サーバを使用する場合、このリファレンス ページで後述する警告に特に留意してください。また、使用する認証サービスが (それぞれのサービスに渡す) アプリケーション キーとして返す値も、それぞれのアプリケーションによって異なります。

tpsysadmtpsysop に対応するアプリケーション キーは、それぞれ 0x80000000 と 0xC0000000 です。

 


SECURITY ACL または MANDATORY_ACL

SECURITYACL または MANDATORY_ACL に設定されている場合、ユーザ単位の認証が強制的に実行され、サービスや、アプリケーションのキュー、イベントにアクセスするためのアクセス制御リストがサポートされます。UBBCONFIG ファイルの RESOURCES セクションの AUTHSVC パラメータを使用して、アプリケーションに対する認証サービスの名前を設定することができます。たとえば、次の AUTHSVC パラメータ設定では、SECURITYACL または MANDATORY_ACL に設定されている場合に AUTHSVR によって宣言されるサービス (..AUTHSVC) が指定されます。

*RESOURCES
SECURITY   ACL
AUTHSVC    ..AUTHSVC

AUTHSVC パラメータを設定しない場合、認証サービスはデフォルトによって ..AUTHSVC となります。

注意 : AUTHSVR は、SECURITYUSER_AUTH に設定される場合に認証サービス AUTHSVC を宣言し、SECURITYACL または MANDATORY_ACL に設定される場合に認証サービス ..AUTHSVC を宣言します。AUTHSVC..AUTHSVC は、同じ認証サービスを指します。

ユーザ ファイルは、$APPDIR/tpusr でなければなりません。このファイルは、マスタ マシンからコンフィグレーションで指定された他のアクティブ マシンに自動的に伝播されます。マスタ マシンでは、AUTHSVR の 1 つのインスタンスが実行されている必要があります。コンフィグレーションで指定された別のアクティブ マシンでは、AUTHSVR の新たなコピーを実行できます。

ユーザ ファイルでは、(与えられた名前と) 一致するユーザ名とクライアント名が検索されます。ユーザ名は、ユーザ ファイルのエントリと正確に一致している必要があります。クライアント名は正確に一致している必要がありますが、代替手段としてユーザ ファイルのクライアント名の値をあらゆるクライアント名に該当するワイルドカード (*) として指定する方法も利用できます。ユーザ ファイルのエントリは 1 人のユーザにつき 1 つだけで、ユーザ名にワイルドカードを使用することはできません。ユーザ ファイルは、tpusradd()tpusrdel()、および tpusrmod() の各プログラム、グラフィカル ユーザ インタフェース、または管理インタフェースを使用して管理できます。

認証要求を処理する際には、特殊なクライアント名の値、つまり tpsysadm (システム管理者) と tpsysop (システム オペレータ) は AUTHSVR(5) によって特別に扱われます。これらの値は、ユーザ ファイルのワイルドカードを利用したクライアント名と一致させることはできません。

AUTHSVR によって返されるアプリケーション キーは、下位 17 ビットのユーザ ID と、それに続く 14 ビットのグループ ID で構成されます (上位ビットは管理キーとして予約されています)。tpsysadmtpsysop に対応するアプリケーション キーは、それぞれ 0x80000000 と 0xC0000000 です。このアプリケーション キーは、TPSVCINFO というデータ構造の appkey 要素に含まれるすべてのサービスに渡されます。

SECURITY ACL または MANDATORY_ACL の場合、システムの一部として ${TUXDIR}/bin/AUTHSVR に収められている AUTHSVR を使用する必要があります。

 


AUTHSVR に関する追加情報

使用方法

警告 : ${TUXDIR}/lib/AUTHSVR.c は、${TUXDIR}/bin/AUTHSVR を生成するために使用されるソースではありません (この実行可能ファイルは破壊しないでください)。独自の AUTHSVR を使用する場合は、${APPDIR} にインストールしてください。

移植性

AUTHSVR は、Oracle Tuxedo に付属のサービスとして非 Workstation プラットフォームでサポートされます。

使用例

# USER_AUTH の使用
*RESOURCES
SECURITY USER_AUTH
AUTHSVC   AUTHSVC

*SERVERS
AUTHSVR SRVGRP="AUTH" CLOPT="-A -- -f /usr/tuxedo/users" \
SRVID=100 RESTART=Y GRACE=0 MAXGEN=2
#
#
# ACL の使用
*RESOURCES
SECURITY ACL
AUTHSVC   ..AUTHSVC

*SERVERS
AUTHSVR SRVGRP="AUTH" SRVID=100 RESTART=Y GRACE=0 MAXGEN=2
#
#
# カスタム認証サービスの使用
*RESOURCES
SECURITY USER_AUTH
AUTHSVC   KERBEROS

*SERVERS
KERBEROSSVR SRVGRP="AUTH1" SRVID=100 RESTART=Y GRACE=0 MAXGEN=2

関連項目

tpaddusr(1)tpusradd(1)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

『C 言語を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

 


Accesslog(5)

名前

Accesslog(5) - Tuxedo クライアントの有効性のモニタ

説明

Accesslog(5) は、クライアントのログイン/ログオフ アクションをタイムスタンプと場所情報とともに記録するのに役立ちます。Accesslog はアクセス ログを作成し、Tuxedo ULOG ファイルに 1 行追加します。詳細については、「使用例」および「ULOG ファイル エントリ」を参照してください。

Accesslog は、24 時間ごとに新しいファイルをアクセス ログ ファイルに自動生成します。アクセス ログの出力ファイルは、以下の形式で生成されます。

hhmmss.uname!pname.pid.tid.ctx: total client ($currentclientcount), $event: $protocol [IP ($clientip)] cltname ($clientname) [usrname ($username)] success.

$currentclientcount = numeric_value

現在登録されているクライアント数

$event = enum_value

値は、logon|logon with AUTH|logoff|logoff with AUTH|cleaned のいずれかです。

logon: クライアントのログイン

logon with AUTH: クライアントのログイン (認証が必須)

logoff: クライアントのログオフ

logoff with AUTH: 認証済みクライアントのログオフ

cleaned: クライアントが tpterm を実行せずに終了した

BBL はイベントの削除と記録に役立ちます。

$protocol = enum_value

NATIVE|TGIOP|/WS|IIOP|JOLT|SALT

$clientip = string_value

IPv4 または IPv6 形式のクライアント IP アドレス (可能な場合)

$clientname = string_value

TPINIT cltname

$username = string_value

TPINIT usrname

使用例

コード リスト 2 は、Accesslog のファイル出力の例を示しています。

コード リスト 2 Acceslog のファイル出力の例
112749.ubuntu!?proc.31212.3079091888.0: total client (2), logon: NATIVE cltname () success
112749.ubuntu!?proc.31212.3079091888.0: total client (2), logoff: NATIVE cltname () success
112749.ubuntu!WSH.31211.3078347248.0: total client (2), logon: /WS IP (//127.0.1.1:39224), cltname () success
112749.ubuntu!WSH.31211.3078347248.0: total client (2), logoff: /WS IP (//127.0.1.1:39224), cltname () success

ULOG ファイル エントリ

ULOG の各ログ エントリのヘッダには、最大クライアント数が自動的に記録されます。

注意 : ULOG では、Accesslog(5) の出力にシステム サーバとアプリケーション サーバの統計情報は含まれません。
highwatercurrentclientcount は BBL によって出力されなかった場合は空になる場合があります。

ULOG 出力ファイルには、以下の形式の行が挿入されます。

hhmmss.uname!pname.pid.tid.ctx: mm-dd-yyyy: client high water ($highwater), total client ($currentclientcount)

コード リスト 3 は、Accesslog(5) の行が追加された ULOG ファイルの例を示しています。

コード リスト 3 ULOG ファイルに追加された行の例

145622.ubuntu!tmloadcf.4568.3079399872.-2: 12-17-2008: client high water (0), total client (0)

/*BBL によって出力されない*/

145625.ubuntu!tmloadcf.4568.3079399872.-2: 12-17-2008: client high water (), total client ()

$highwater = numeric-value

これまでに登録されたクライアントの総数

$currentclientcount = numeric-value

現在登録されているクライアント数

環境変数

以下の環境変数を設定およびエクスポートします。

ALOGPFX

ALOGPFX=string_value 環境変数 ALOGPFX が指定されていない場合は、デフォルトの $APPDIR/access が使用されます。日付 "mmddyy" (月、日、年) がログ ファイル名の接頭辞に追加されます。アクセス ログのファイル名の長さは 255 文字未満でなければなりません。

ALOGRTNSIZE=numeric_value

アクセス ログのファイル サイズを指定します。設定されているファイル サイズよりもファイル サイズが大きい場合は、新しいアクセス ログ ファイルが作成されます。デフォルトのファイル サイズは 2GB です。
ALOGRTNSIZE をオンまたはオフに切り替えた後は、Tuxedo を再起動する必要があります。

 


compilation(5)

名前

compilation - Oracle Tuxedo ATMI システムのアプリケーション コンポーネントのコンパイル命令

説明

アプリケーションのクライアントとサーバ、および Oracle Tuxedo システムにリンクされているサブルーチンをコンパイルする場合、プログラマは以下のことを知っておく必要があります。

コード モジュールの記述が済み、実行可能プログラムを構築する準備が整ったプログラマは、以下の作業を行う必要があります。

Oracle Tuxedo システムには、この両方の操作をクライアント モジュールとサーバ モジュールで実行するための 2 つのコマンド、buildclient()buildserver() が用意されています。いずれかのコマンドを実行して両方の操作を実行する場合、ファイルをリンクするためのライブラリを必ずコマンドラインで指定してください (詳細については、『Tuxedo コマンド リファレンス』の「buildclient(1)」および「buildserver(1)を参照)。

リンクを行うには buildclient または buildserver を実行する必要がありますが、より柔軟なコンパイル方法も用意されています。必要に応じて、自分が選択したコンパイル コマンドを使用してファイルをコンパイルし、次に buildclient または buildserver を実行してリンク編集を行うこともできます。

このリファレンス ページの残りの部分では、各種のプログラムで必要なヘッダ ファイルと環境変数を示します。

基本的な Oracle Tuxedo システム

UNIX システムのヘッダ ファイルは、必ず Oracle Tuxedo システムのヘッダ ファイルの前にインクルードします。一般的に使用される UNIX システムのヘッダ ファイルは stdio.hctype.h です。

環境変数

以下の環境変数を設定およびエクスポートします。

TUXDIR

Oracle Tuxedo ソフトウェアが存在する最上位ディレクトリを指定します。

PATH

$TUXDIR/bin を含むように指定します。

ULOGPFX

中央イベント ログのファイル名に付ける接頭辞。デフォルトでは、ULOGPFX の値は ULOG です。

状況
最初に設定およびエクスポートする環境変数
次のコマンドを実行する
  • TUXDIR - サーバで常に必要。ネイティブ クライアントでも必要
  • CC - デフォルト以外のコンパイラを使用する場合
  • CFLAGS - コンパイラに渡すフラグを指定する場合
デフォルトのルーチンまたは妥当性検査ルーチンが FML フィールドを参照する
  • FIELDTBLS - カンマで区切ったフィールド テーブル ファイルのリスト
  • FLDTBLDIR - FIELDTBLS ファイルを検索するためのコロンで区切られたディレクトリのリスト
サーバを実行する
TUXCONFIG - バイナリ コンフィグレーション ファイルの絶対パス名 (デフォルト値はカレント ディレクトリ)
  • アプリケーションに対してセキュリティをオンにする
  • 次のシステム提供クライアントに対して入力を間接的に (標準入力以外のソースから) 提供する tmadmin(1)tmconfig または wtmconfig (tmconfig、wtmconfig(1) を参照)、あるいは ud または wud (ud、wud(1) を参照)
  • APP_PW - アプリケーション パスワード
  • USR_PW - ユーザ パスワード
ワークステーション クライアントを実行する
  • WSENVFILE - 環境変数の設定値を収めたファイル
  • WSDEVICE - 接続に使用するネットワーク デバイス
  • WSTYPE - ワークステーションのマシン タイプ

注意 : これらの変数の詳細については、『C 言語を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』、『COBOL を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』、および『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』を参照してください。

共有ライブラリを使用してシステムが構築された場合、クライアントを実行する前に、共有ライブラリの位置を定義する環境変数を設定する必要があります。

プラットフォームの種類
設定する環境変数
HP-UX と AIX 以外のすべてのプラットフォーム
LD_LIBRARY_PATH=$TUXDIR/lib
HP-UX
SHLIB_PATH=$TUXDIR/lib
AIX
LIBPATH=$TUXDIR/lib

注意 : サーバ用のオプションの詳細については、servopts(5) リファレンス ページを参照してください。

FML プログラム

FML 関数を呼び出す C プログラムには、以下のヘッダ ファイルをここに示す順序でインクルードします。

#include <UNIX_header_files> (アプリケーションで必要な場合)
#include "fml.h”

FML プログラムのコンパイル

FML の関数を含むプログラムをコンパイルするには、次のようにコマンドを実行します。

cc pgm.c -I $TUXDIR/include -L $TUXDIR/lib -lfml -lengine -o pgm

ここで、pgm は実行可能ファイルの名前です。

-L オプションがローカルでサポートされていない場合、代わりに次のコマンドを使用します。

cc pgm.c -I $TUXDIR/include $TUXDIR/lib/libfml.a $TUXDIR/lib/libengine.a -o pgm
注意 : ライブラリの指定順序は重要です。上に示したとおりの順序で指定してください。

FML VIEWS のコンパイル

FML VIEW コンパイラを使用するには、次のようにコマンドを実行します。

viewc view_file

ここで view_file は、VIEW 用のソース記述が格納されている 1 つまたは複数のファイルです。

注意 : viewc は、C コンパイラを呼び出します。使用するコンパイラを指定する場合は、環境変数 CC を使用できます。コンパイラにパラメータのセットを渡す場合は、環境変数 CFLAGS を使用できます。

FML の環境変数

FML を使用するアプリケーションを実行するときは、以下の環境変数を設定してエクスポートします。

FIELDTBLS

カンマで区切ったフィールド テーブル ファイルのリスト

FLDTBLDIR

FIELDTBLS ファイルを検索するためのコロンで区切ったディレクトリのリスト

viewc を実行するときは、以下の環境変数を設定してエクスポートします。

FIELDTBLS

カンマで区切ったフィールド テーブル ファイルのリスト

FLDTBLDIR

FIELDTBLS ファイルを検索するためのコロンで区切ったディレクトリのリスト

VIEWDIR

VIEW ファイルが格納されているディレクトリ。デフォルト値はカレント ディレクトリです。

関連項目

buildclient(1)buildserver(1)viewc、viewc32(1)
UNIX システムのリファレンス マニュアルの cc(1)、mc(1)

 


DMADM(5)

名前

DMADM - ドメイン管理サーバ

形式

DMADM SRVGRP = ”identifier
SRVID = ”
number
REPLYQ = ”
N

説明

Domains 管理サーバ (DMADM) は、BDMCONFIG ファイルに実行時にアクセスするための Oracle Tuxedo システム提供のサーバです。

DMADM は、DMADMGRP などのグループ内で動作するサーバとして、UBBCONFIGSERVERS セクションで記述されます。このグループ内で動作する DMADM は 1 つだけで、応答キューが存在していてはいけません (REPLYQN に設定する必要がある)。

SERVERS セクションでは、DMADM サーバのパラメータとして、SEQUENCEENVFILEMAXGENGRACERESTARTRQPERM、および SYSTEM_ACCESS も指定できます。

BDMCONFIG 環境変数は、バイナリ形式の DMCONFIG ファイルが入っているファイルのパス名に設定する必要があります。

移植性

DMADM は、サポートされているすべてのサーバ プラットフォームで Oracle Tuxedo システム提供のサーバとしてサポートされます。

相互運用性

DMADM は、Oracle Tuxedo リリース 5.0 以降にインストールする必要があります。リリース 5.0 のゲートウェイが存在するドメイン内の他のマシンの場合は、リリース 4.1 以降でも構いません。

使用例

次の例は、UBBCONFIG ファイルで管理サーバとゲートウェイ グループを定義する方法を示しています。この例では、GWTDOMAIN ゲートウェイ プロセスを使用して別の Oracle Tuxedo ドメインと通信します。

#
*GROUPS
DMADMGRP LMID=mach1 GRPNO=1
gwgrp LMID=mach1 GRPNO=2
#
*SERVERS
DMADM SRVGRP="DMADMGRP" SRVID=1001 REPLYQ=N RESTART=Y GRACE=0
GWADM SRVGRP="gwgrp" SRVID=1002 REPLYQ=N RESTART=Y GRACE=0
GWTDOMAIN SRVGRP="gwgrp" SRVID=1003 RQADDR="gwgrp" REPLYQ=Y RESTART=Y MIN=1 MAX=1

関連項目

dmadmin(1)tmboot(1)DMCONFIG(5)GWADM(5)servopts(5)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

『ATMI アプリケーションでの Oracle Tuxedo TOP END Domain Gateway の使用』

 


DMCONFIG(5)

名前

DMCONFIG - テキスト形式の Domains コンフィグレーション ファイル

説明

Domains コンフィグレーションは、Oracle Tuxedo Domains コンポーネントを使用して通信およびサービス共有を行うことができる 2 つ以上のドメイン (ビジネス アプリケーション) の集まりです。複数のドメインを接続する方法や複数のドメイン間で相互にアクセスできるサービスについては、Domains コンフィグレーションに参加する各 Oracle Tuxedo ドメインの Domains コンフィグレーション ファイルで定義されます。テキスト形式の Domains コンフィグレーション ファイルは DMCONFIG と呼ばれますが、ファイルの内容がこのリファレンス ページで説明する形式に従っている限り、任意の名前を付けることができます。

DMCONFIG ファイルは、dmloadcf(1) ユーティリティによって構文解析され、バイナリ形式のファイル BDMCONFIG にロードされます。DMCONFIG ファイルと同じように、BDMCONFIG ファイルにも任意の名前を付けることができます。実際の名前は、BDMCONFIG 環境変数で指定されたデバイス ファイル名またはシステム ファイル名です。BDMCONFIG ファイルは、Domains コンフィグレーションに参加する Tuxedo ドメインごとに 1 つ必要です。

DMCONFIG ファイルと BDMCONFIG ファイルの関係は、Oracle Tuxedo ドメインの定義に使用される UBBCONFIG ファイルと TUXCONFIG ファイルの関係に似ています。UBBCONFIG ファイルと TUXCONFIG ファイルについては、UBBCONFIG(5) を参照してください。

DMCONFIG ファイルの詳細 (例を含む) については、「DMCONFIG(5) に関する追加情報」を参照してください。ATMI と CORBA の両環境向けの Oracle Tuxedo Domains コンポーネントについては、「Oracle Tuxedo Domains コンポーネント」を参照してください。

定義

Oracle Tuxedo ドメインは、単一の TUXCONFIG ファイルに記述された環境として定義されます。Oracle Tuxedo 用語では、ドメインとアプリケーション (ビジネス アプリケーション) は同義です。

Domains コンフィグレーションに含まれる各 Oracle Tuxedo ドメインでは、1 つの Domains 管理サーバ (DMADM) プロセスが実行されます。DMADM は、特定の Oracle Tuxedo ドメインで実行されるすべてのドメイン ゲートウェイ グループ用の管理サーバです。

ドメイン ゲートウェイ グループは、Oracle Tuxedo システムのゲートウェイ管理サーバ (GWADM) プロセスと Oracle Tuxedo システムのドメイン ゲートウェイ プロセスで構成されます。

Oracle Tuxedo システムのドメイン ゲートウェイ プロセスは、特定のタイプのトランザクション処理 (TP) ドメインとの通信サービスを提供します。たとえば、GWTDOMAIN プロセスを使用すると、Oracle Tuxedo アプリケーションは他の Oracle Tuxedo アプリケーションと通信できます。ドメイン ゲートウェイは、別のドメインへの要求を中継し、応答を受信します。

ローカル ドメイン アクセス ポイントは、他のドメイン (リモート ドメイン) が使用できる Oracle Tuxedo ドメインの一連のサービスを表すユーザ指定の論理名です。ローカル ドメイン アクセス ポイントはドメイン ゲートウェイ グループにマップされるため、どちらも同義語として使用されます。

リモート ドメイン アクセス ポイントは、ローカル ドメインが使用できるリモート ドメインの一連のサービスを表すユーザ指定の論理名です。リモート ドメインは、別の Oracle Tuxedo アプリケーションまたは別の TP システムで動作するアプリケーションです。

リモート サービスは、ローカル ドメインがリモート ドメイン アクセス ポイントとローカル ドメイン アクセス ポイントを介して使用できるリモート ドメインのサービスです。

ローカル サービスは、リモート ドメインがローカル ドメイン アクセス ポイントを介して使用できるローカル ドメインのサービスです。

コンフィグレーション ファイルの目的

DMCONFIG ファイルは、次の目的で使用します。

コンフィグレーション ファイルの形式

DMCONFIG ファイルは、次のセクションで構成されます。

DMCONFIG ファイル内のアスタリスク (*) で始まる行は、指定セクションの開始を表します。アスタリスク (*) の直後にはセクション名が表示されます。アスタリスクは、セクション名を指定するときに必要です。DM_LOCAL セクションは、DM_REMOTE セクションの前になければなりません。

このリファレンス ページでは、GWTDOMAIN ゲートウェイ プロセスによって実装される TDOMAIN (TDomain ゲートウェイ) をコンフィグレーションする方法について説明します。SNAXOSITP、または OSITPX ドメイン ゲートウェイのコンフィグレーションについては、「Oracle eLink」を参照してください。

パラメータは通常、KEYWORD = value という形式で指定します。等号 (=) の前後には空白またはタブ文字を使用できます。この形式により、KEYWORDvalue に設定されます。有効なキーワードについては、以下の各セクションで説明します。

予約語の DEFAULT で始まる行にはパラメータ仕様が含まれており、セクション内の以降の該当するすべての行に対して適用されます。デフォルト仕様はすべてのセクションで使用でき、同じセクション内で複数回使用できます。これらの行の形式は次のとおりです。

DEFAULT: [KEYWORD1 = value1 [KEYWORD2 = value2 [...]]]

この行で設定した値は、別の DEFAULT 行によってリセットされるか、セクションが終わるまで有効です。これらの値は、DEFAULT でない行の省略可能なパラメータによってオーバーライドされる場合もあります。DEFAULT でない行におけるパラメータ設定は、その行でのみ有効です。以降の行ではデフォルト設定に戻ります。DEFAULT が行頭に表示されると、それ以前に設定されたすべてのデフォルト値はクリアされ、システムのデフォルト値に戻ります。

値が numeric の場合は、C の標準表記法を使用して基数を示します。つまり、基数 16 (16 進) の接頭辞は 0x、基数 8 (8 進) の接頭辞は 0、基数 10 (10 進) には接頭辞が付きません。数値パラメータで指定できる範囲については、各パラメータの項で説明します。

値が identifier (TYPE パラメータの TDOMAIN のように Oracle Tuxedo Domains コンポーネントにとって既知の文字列値) の場合、一般的に標準 C 規則が使用されます。標準 C の identifier の先頭には英字またはアンダースコア (_) を使用し、以降の識別子には英数字またはアンダースコアを使用する必要があります。identifier の長さは最大 30 バイトです (最後の NULL を除く)。

識別子を二重引用符で囲む必要はありません。整数でも識別子でもない値は、二重引用符で囲む必要があります。

入力フィールドは、1 つ以上の空白 (またはタブ) 文字で区切ります。

"#" はコメントを示します。復帰改行文字でコメントを終了します。

空白行とコメントは無視されます。

コメントは任意の行の最後に自由に入力できます。

行は、復帰改行の後に最低 1 つのタブを置いて継続できます。コメントを継続することはできません。

Domains 関連の新しい用語

Oracle Tuxedo のリリース 7.1 以降では、Domains 用の MIB で、ローカル ドメインとリモート ドメインとの相互作用を記述するため、クラスと属性の用語が改善されています。新しい用語は、DMCONFIG(5) リファレンス ページ、セクション名、パラメータ名、エラー メッセージ、および DM_MIB(5) リファレンス ページ、クラス、エラー メッセージに適用されます。

下位互換性のため、Oracle Tuxedo 7.1 より前に使用されていた DMCONFIG 用語と Domains 用の MIB の新しい用語との間でエリアスが提供されています。Oracle Tuxedo リリース 7.1 以降の DMCONFIG では、両方のバージョンの用語を使用できます。次の表に、DMCONFIG ファイルの旧用語と新用語の対応を示します。

旧用語
新用語
セクション名
パラメータ名
セクション名
パラメータ名
DM_LOCAL_DOMAINS
 
DM_LOCAL
 
DM_REMOTE_DOMAINS
 
DM_REMOTE
 
 
DOMAINID
 
ACCESSPOINTID
 
MAXRDOM
 
MAXACCESSPOINT
 
MAXRDTRAN
 
MAXRAPTRAN
DM_LOCAL_SERVICES
 
DM_EXPORT
 
DM_REMOTE_SERVICES
 
DM_IMPORT
 
 
LDOM
 
LACCESSPOINT
 
RDOM
 
RACCESSPOINT

Oracle Tuxedo のリリース 7.1 以降の dmunloadcf コマンドでは、デフォルトで新しいドメイン関連の用語を使用する DMCONFIG ファイルが生成されます。以前のドメイン関連の用語を使用する DMCONFIG ファイルを出力するには、-c オプションを使用します。次に例を示します。

プロンプト > dmunloadcf -c > dmconfig_prev

 


DM_LOCAL セクション

このセクション (DM_LOCAL_DOMAINS セクションともいう) では、1 つまたは複数のローカル ドメイン アクセス ポイント識別子と、それらに関連付けるゲートウェイ グループを定義します。このセクションには、UBBCONFIG ファイルで指定されたアクティブなゲートウェイ グループごとにローカル ドメイン アクセス ポイントのエントリが必要です。各エントリでは、グループで実行されるドメイン ゲートウェイ プロセスに必要なパラメータを指定します。

DM_LOCAL セクションのエントリの形式は次のとおりです。

LocalAccessPoint required_parameters [optional_parameters]

LocalAccessPoint は、UBBCONFIG ファイルで定義された特定のゲートウェイ グループを表すローカル ドメイン アクセス ポイント識別子 (論理名) です。LocalAccessPoint は、Domains コンフィグレーションに含まれるローカルおよびリモート ドメイン間でユニークでなければなりません。DM_EXPORT セクションで説明するとおり、ローカル ドメイン アクセス ポイントはローカル サービスを特定のゲートウェイ グループに関連付けるために使用します。ローカル ドメイン アクセス ポイントを通じて利用可能なローカル サービスは、1 つ以上のリモート ドメインのクライアントから利用できます。

DM_LOCAL セクションの必須パラメータ

GWGRP = identifier

このローカル ドメイン アクセス ポイントを表すドメイン ゲートウェイ グループの名前 (TUXCONFIG ファイルの GROUPS セクションで指定された名前) を指定します。ローカル ドメイン アクセス ポイントとゲートウェイ グループは、1 対 1 の関係です。

TYPE = identifier

このローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けるドメイン ゲートウェイのタイプを指定します。TYPE は、TDOMAINSNAXOSITP、または OSITPX に設定できます。
TDOMAIN は、このローカル ドメイン アクセス ポイントが GWTDOMAIN ゲートウェイ インスタンスに関連付けられ、これによって別の Oracle Tuxedo アプリケーションと通信できることを示します。 SNAX は、このローカル ドメイン アクセス ポイントが GWSNAX ゲートウェイ インスタンスに関連付けられ、これによって別の TP ドメインに SNA プロトコルを介して通信できることを示します。 OSITP または OSITPX は、このローカル ドメイン アクセス ポイントが GWOSITP ゲートウェイ インスタンスに関連付けられ、これによって別の TP ドメインに OSI TP プロトコルを介して通信できることを示します。OSITP は OSI TP 1.3 プロトコルを使用することを示し、OSITPX は OSI TP 4.0 以降のプロトコルを使用することを示します。OSITPX は、Oracle Tuxedo 8.0 以降のソフトウェアでのみサポートされます。 ドメイン タイプは、DMTYPE ファイルで定義する必要があります。このファイルの場所は、Windows の場合は %TUXDIR%¥udataobj¥DMTYPE、UNIX の場合は $TUXDIR/udataobj/DMTYPE です。

ACCESSPOINTID (DOMAINID ともいう) = string[1..30]

リモート ドメインへの接続を設定するときのセキュリティのため、このローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているドメイン ゲートウェイ グループを識別するために使用します。ACCESSPOINTID は、すべてのローカルおよびリモート ドメイン アクセス ポイント間でユニークでなければなりません。
string の値は、一連の文字 (BA.CENTRAL01 など) か、または 0x で始まる 16 進数 (0x0002FF98C0000B9D6 など) です。ACCESSPOINTID は、30 バイト以下で指定する必要があります。文字列を指定する場合は、30 文字以内で指定する必要があります (最後の NULL を含む)。
DM_LOCAL セクションの省略可能パラメータ

以下に示す DM_LOCAL セクションの省略可能なパラメータでは、ドメイン ゲートウェイの操作で使用するリソースと制限を指定します。

AUDITLOG = string[1..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前では最大 78 バイト)

このローカル ドメイン アクセス ポイントに対する監査ログ ファイルの名前を指定します。監査ログ機能は dmadmin(1) コマンドによって起動し、このローカル ドメイン アクセス ポイントで行われるすべての動作を記録します。監査ログ機能がオンになっており、このパラメータが指定されていないと、環境変数 $APPDIR によって指定されたディレクトリまたは TUXCONFIG ファイルの MACHINES セクションの APPDIR パラメータで指定されるディレクトリに、DMmmddyy.LOG (mm = 月、dd = 日、yy = 年) というファイルが作成されます。

BLOCKTIME = numeric

このローカル ドメイン アクセス ポイントに対するブロッキング呼び出しの最大待ち時間を指定します。この値は、TUXCONFIG ファイルの RESOURCES セクションの SCANUNIT パラメータの乗数です。SCANUNIT * BLOCKTIME の値は、SCANUNIT 以上 32,768 秒未満でなければなりません。このパラメータを指定しないと、TUXCONFIG ファイルの RESOURCES セクションに指定された BLOCKTIME パラメータの値がデフォルトとして使用されます。ブロッキング タイムアウト状態は、関連する要求が失敗したことを示します。
トランザクションの期間が BLOCKTIME を過ぎると、ドメイン間トランザクションでブロッキング タイムアウト状態が生じます。つまり、ドメイン間トランザクションでは、BLOCKTIME 値が TUXCONFIG ファイルの SERVICES セクションで指定された TRANTIME タイムアウト値未満の場合、またはトランザクションを開始するための tpbegin() 呼び出しで渡されたタイムアウト値未満の場合、トランザクションのタイムアウトは BLOCKTIME 値まで減らされます。一方、ドメイン内トランザクション (単一の Oracle Tuxedo ドメイン内で処理されるトランザクション) の場合は、TUXCONFIG ファイルの RESOURCES セクションで指定された BLOCKTIME 値は、ドメイン内トランザクションのタイムアウトに何の影響も与えません。

CONNECTION_POLICY = {ON_DEMAND | ON_STARTUP | INCOMING_ONLY | PERSISTENT_DISCONNECT}

このローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているドメイン ゲートウェイがリモート ドメインへの接続を確立するときの条件を指定します。有効な値は、ON_DEMANDON_STARTUPINCOMING_ONLY、または PERSISTENT_DISCONNECT です。このパラメータは、TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイにのみ適用されます。
接続ポリシーが ON_DEMAND の場合、クライアントがリモート サービスを要求したとき、または dmadmin(1) connect コマンドが実行されたときにのみ、ドメイン ゲートウェイはリモート ドメインへの接続を試行します。CONNECTION_POLICY のデフォルト値は ON_DEMAND です。接続ポリシーが ON_DEMAND の場合、再接続は行われません。 接続ポリシーが ON_STARTUP の場合、ドメイン ゲートウェイはゲートウェイ サーバの初期化時にリモート ドメインへの接続を試行します。CONNECTION_POLICYON_STARTUP に設定した場合、リモート ドメインへの接続が確立された場合にのみそのリモート サービス (ドメイン ゲートウェイによって宣言されたサービス) が宣言されます。つまり、リモート ドメインとの接続が確立されていないと、リモート サービスは中断されます。デフォルトでは、失敗した接続が 60 秒おきに再試行されるよう設定されています。再接続の間隔は、RETRY_INTERVAL パラメータで変更できます。MAXRETRY パラメータも参照してください。 接続ポリシーが INCOMING_ONLY の場合、ドメイン ゲートウェイは起動時にリモート ドメインへの接続を試みません。このため、リモート サービスは最初は中断されています。ドメイン ゲートウェイは、リモート ドメインからの接続を受信したときに利用可能になります。リモート サービスは、ドメイン ゲートウェイが接続を受信したときか、dmadmin(1) connect コマンドで管理接続が確立されたときに宣言されます。接続ポリシーが INCOMING_ONLY の場合、再接続は行われません。 PERSISTENT_DISCONNECT 接続ポリシーは、ローカル ドメインが他のドメインからの接続を拒否することを意味します。さらに、ドメイン ゲートウェイはリモート ドメインへの接続を試行しません。それに応じて関連するリモート サービスは中断します。ローカル ドメインは、別の接続ポリシーに手動で変更するまで孤立します。
注意 : Oracle Tuxedo 8.1 以降のソフトウェアが実行されている TDOMAIN ドメイン ゲートウェイの場合、DM_TDOMAIN セクションにリモート ドメインごとに CONNECTION_POLICY を指定できます。

MAXRETRY = {numeric | MAXLONG}

このローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているドメイン ゲートウェイがリモート ドメインへの接続を試行する回数を指定します。このパラメータは、TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイにのみ適用され、このローカル ドメイン アクセス ポイントの CONNECTION_POLICY パラメータが ON_STARTUP に設定されている場合にのみ有効です。それ以外の接続ポリシーの場合、自動再試行は無効になります。
MAXRETRY の最小値は 0 で、最大値は MAXLONG (2147483647) です。MAXLONG (デフォルト) の場合、再接続処理が無限に繰り返されるか、または接続が確立されるまで繰り返されます。MAXRETRY=0 に設定すると、自動再接続は行われません。

RETRY_INTERVAL = numeric

このローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているドメイン ゲートウェイがリモート ドメインへの接続を自動的に試行する間隔を秒単位で指定します。このパラメータは、TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイにのみ適用され、このローカル ドメイン アクセス ポイントの CONNECTION_POLICY パラメータが ON_STARTUP に設定されている場合にのみ有効です。それ以外の接続ポリシーの場合、自動再試行は無効になります。
RETRY_INTERVAL の最小値は 0、最大値は 2147483647 です。デフォルト値は 60 です。MAXRETRY を 0 に設定すると、RETRY_INTERVAL は設定できません。

CONNECTION_PRINCIPAL_NAME = string[0..511]

接続プリンシパル名識別子を指定します。このプリンシパル名は、リモート ドメインに接続するときにこのローカル ドメイン アクセス ポイントと関連付けられたドメイン ゲートウェイの ID を検証するために使用します。このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1 以降が動作する TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイのみに適用されます。
CONNECTION_PRINCIPAL_NAME パラメータには最大 511 文字を指定できます (最後の NULL 文字を除く)。このパラメータを指定しないと、接続プリンシパル名はデフォルトでこのローカル ドメイン アクセス ポイントの ACCESSPOINTID 文字列になります。 デフォルトの認証プラグインで、このローカル ドメイン アクセス ポイントの CONNECTION_PRINCIPAL_NAME に値を割り当てる場合、その値は、このローカル ドメイン アクセス ポイントの ACCESSPOINTID パラメータの値と同じでなければなりません。これらの値が一致しないと、ローカル TDomain ゲートウェイ プロセスが起動せず、次の userlog(3c) メッセージが生成されます。ERROR: クリデンシャルを取得できません。

DMTLOGDEV = string[1..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前では最大 78 バイト)

このローカル ドメイン アクセス ポイントの Domains トランザクション ログ (TLOG) を含む Oracle Tuxedo ファイル システムを指定します。TLOG は、Oracle Tuxedo システムの VTOC テーブルとしてデバイスに格納されています。このパラメータを指定しない場合、このローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているドメイン ゲートウェイ グループは要求をトランザクション モードで処理できません。同じマシンのローカル ドメイン アクセス ポイント間で同じ Oracle Tuxedo ファイル システムを共有することはできますが、各ローカル ドメイン アクセス ポイントは DMTLOGNAME パラメータで指定された名前のログ (DMTLOGDEV 内のテーブル) を保持する必要があります。

DMTLOGNAME = string[1..30]

このローカル ドメイン アクセス ポイント用の TLOG の名前を指定します。複数のローカル ドメイン アクセス ポイント間で同じ Oracle Tuxedo ファイル システム (DMTLOGDEV で指定) を共有する場合は、ユニークな名前を指定する必要があります。このパラメータを指定しない場合、デフォルト値は DMTLOG となります。名前は 30 文字以内で指定する必要があります。

DMTLOGSIZE = numeric

このローカル ドメイン アクセス ポイント用の TLOG のサイズをページ数で指定します。この値は、0 より大きく、Oracle Tuxedo ファイル システムで使用可能な容量より小さくする必要があります。このパラメータを指定しないと、デフォルトの 100 ページが設定されます。

MAXRAPTRAN (MAXRDTRAN ともいう) = numeric

このローカル ドメイン アクセス ポイントのトランザクションに含めることのできるドメインの最大数を指定します。この値は 0 より大きく、32,768 未満でなければなりません。デフォルト値は 16 です。

MAXTRAN = numeric

このローカル ドメイン アクセス ポイントで同時に実行できるグローバル トランザクションの最大数を指定します。この値は、0 以上で、TUXCONFIG ファイルの RESOURCES セクションに定義されている MAXGTT パラメータ以下でなければなりません。MAXTRAN を指定しない場合、デフォルト値は MAXGTT です。

MTYPE = string[1..15]

ドメインをグループ化して、このローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているマシンとリモート ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているマシン間のメッセージのエンコーディングとデコーディングを省略するために使用します。このパラメータは、TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイにのみ適用されます。
MTYPE を指定しない場合、デフォルトでエンコーディングまたはデコーディングが実行されます。MTYPE フィールドに設定した値が DMCONFIG ファイルの DM_LOCAL セクションと DM_REMOTE セクションで共通している場合、データのエンコーディングとデコーディングが省略されます。MTYPE には、15 文字までの任意の文字列値を指定できます。この値は比較のためだけに使用します。

SECURITY = {NONE | APP_PW | DM_PW}

このローカル ドメイン アクセス ポイント用に使用するアプリケーション セキュリティの種類を指定します。TDOMAIN ドメイン ゲートウェイ用の SECURITY パラメータの有効値は、現時点では NONEAPP_PWDM_PW の 3 つです。NONE (デフォルト) の場合、セキュリティは使用されません。APP_PW を指定すると、リモート ドメインからの接続の確立時にアプリケーション パスワード セキュリティが使用されます。アプリケーション パスワードは、TUXCONFIG ファイルで定義しておく必要があります。DM_PW を指定すると、リモート ドメインからの接続の確立時に、ドメイン パスワード セキュリティが使用されます。ドメイン パスワードは、dmadmin(1) コマンドで定義しておく必要があります。
SECURITY パラメータは、OSITP ドメイン ゲートウェイには適用されません。OSITPX ゲートウェイの場合、NONE または DM_PW を使用できます。SNAX ゲートウェイの場合、NONE または DM_USER_PW を使用できます。
DM_LOCAL セクションの非 TDomain パラメータ

以下の DM_LOCAL セクション パラメータは補完的に示したもので、TDOMAIN ドメイン ゲートウェイには適用されません。

SNAX および OSITP パラメータの詳細については、「Oracle eLink Documentation」を参照してください。

 


DM_REMOTE セクション

このセクション (DM_REMOTE_DOMAINS セクションともいう) では、1 つまたは複数のリモート ドメイン アクセス ポイント識別子とそれらの特性を定義します。

DM_REMOTE セクションのエントリの形式は次のとおりです。

RemoteAccessPoint required_parameters [optional_parameters]

RemoteAccessPoint は、ローカル Oracle Tuxedo アプリケーションにとって既知の各リモート ドメインを識別するために選択するリモート ドメイン アクセス ポイント識別子 (論理名) です。RemoteAccessPoint は、Domains コンフィグレーションに含まれるローカルおよびリモート ドメイン間でユニークでなければなりません。DM_IMPORT セクションで説明するとおり、リモート ドメイン アクセス ポイントはリモート サービスを特定のリモート ドメインに関連付けるために使用します。リモート ドメイン アクセス ポイントを介して使用できるリモート サービスは、リモート ドメイン アクセス ポイントとローカル ドメイン アクセス ポイントを介してローカル ドメイン内のクライアントで使用できます。

DM_REMOTE セクションの必須パラメータ

TYPE = identifier

このリモート ドメイン アクセス ポイントに関連付けられるリモート ドメインとの通信に必要なローカル ドメイン ゲートウェイのタイプを指定します。TYPE は、TDOMAINSNAXOSITP、または OSITPX に設定できます。
TDOMAIN は、GWTDOMAIN プロセスのローカル インスタンスがリモート Oracle Tuxedo アプリケーションと通信することを示します。 SNAX は、GWSNAX プロセスのローカル インスタンスが SNA プロトコルを介してリモート TP ドメインと通信することを示します。 OSITP は、GWOSITP プロセスのローカル インスタンスが OSI TP 1.3 プロトコルを介してリモート TP ドメインと通信することを示します。 OSITPX は、GWOSITP プロセスのローカル インスタンスが OSI TP 4.0 以降のプロトコルを介してリモート TP ドメインと通信することを示します。OSITPX は、Oracle Tuxedo 8.0 以降のソフトウェアでのみサポートされます。

ACCESSPOINTID (DOMAINID ともいう) = string[1..30]

リモート ドメインへの接続を設定するときのセキュリティのため、このリモート ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているリモート ドメインを識別するために使用します。TDOMAIN ローカル ドメイン ゲートウェイの場合、この値は、このリモート ドメイン アクセス ポイント接続から受信した要求のユーザ ID として TDomain ゲートウェイ (GWTDOMAIN プロセスのローカル インスタンス) によって使用される場合があります。ACCESSPOINTID は、ローカルおよびリモート ドメイン アクセス ポイント間でユニークでなければなりません。
ACCESSPOINTID は、30 バイト以下で指定する必要があります。文字列を指定する場合は、30 文字以内で指定する必要があります (最後の NULL を含む)。string の値は、一連の文字か、または 0x で始まる 16 進数です。
DM_REMOTE セクションの省略可能パラメータ

以下に示す DM_REMOTE セクションの省略可能なパラメータでは、ローカル ドメイン ゲートウェイの操作で使用するリソースと制限を指定します。

ACL_POLICY = {LOCAL | GLOBAL}

このリモート ドメイン アクセス ポイントのアクセス制御リスト (ACL) ポリシーを指定します。このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1 以降のソフトウェアが実行されている TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイ、および Oracle Tuxedo 8.0 以降が実行されている OSITPX タイプのドメイン ゲートウェイにのみに適用されます。
LOCAL の場合は、リモート ドメインから受信したサービス要求の資格 (ID) が、ローカル ドメインによって、このリモート ドメイン アクセス ポイントの LOCAL_PRINCIPAL_NAME パラメータで指定されたプリンシパル名に置換されます。GLOBAL の場合、リモート サービス要求と一緒に受信した資格はローカル ドメインによって置換されません。リモート サービス要求と一緒に資格を受信していない場合、ローカル ドメインはそのサービス要求をローカル サービスにそのまま転送します (通常は失敗する)。このパラメータを指定しない場合、デフォルト値は LOCAL です。 ACL_POLICY パラメータは、ローカル ドメインがリモート ドメインから受信したサービス要求の資格を LOCAL_PRINCIPAL_NAME パラメータに指定されているプリンシパル名に置き換えるかどうかを制御します。CREDENTIAL_POLICY はこのパラメータに関連するパラメータで、ローカル ドメインがリモート ドメインにローカル サービス要求を送信する前にその要求から資格を削除するかどうかを制御します。

LOCAL_PRINCIPAL_NAME = string[0..511]

ローカル プリンシパル名の識別子 (資格) を指定します。これは、このリモート ドメイン アクセス ポイントの ACL_POLICY パラメータが LOCAL (デフォルト) に設定されている場合、このリモート ドメインから受け取ったサービス要求に対してローカル ドメインが割り当てる ID です。このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1 以降のソフトウェアが実行されている TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイ、および Oracle Tuxedo 8.0 以降が実行されている OSITPX タイプのドメイン ゲートウェイにのみに適用されます。
LOCAL_PRINCIPAL_NAME パラメータには最大 511 文字を指定できます (最後の NULL 文字を除く)。このパラメータを指定しない場合は、リモート ドメイン アクセス ポイントの ACCESSPOINTID 文字列がデフォルト値になります。

CONNECTION_PRINCIPAL_NAME = string[0..511]

接続プリンシパル名識別子を指定します。このプリンシパル名は、ローカル ドメインに接続するときにこのリモート ドメイン アクセス ポイントの ID を検証するために使用します。このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1 以降が動作する TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイのみに適用されます。
CONNECTION_PRINCIPAL_NAME パラメータには最大 511 文字を指定できます (最後の NULL 文字を除く)。このパラメータを指定しない場合は、リモート ドメイン アクセス ポイントの ACCESSPOINTID 文字列がデフォルト値になります。 デフォルトの認証プラグインで、このリモート ドメイン アクセス ポイントの CONNECTION_PRINCIPAL_NAME に値を割り当てる場合、その値は、このリモート ドメイン アクセス ポイントの ACCESSPOINTID パラメータの値と同じでなければなりません。これらの値が一致しないと、ローカル TDomain ゲートウェイとリモート TDomain ゲートウェイの接続は失敗し、次の userlog(3c) メッセージが生成されます。ERROR: ドメイン domain_name の管理用キーを初期化できません。

CREDENTIAL_POLICY = {LOCAL | GLOBAL}

このリモート ドメイン アクセス ポイントの資格ポリシーを指定します。このパラメータは、Oracle Tuxedo 8.0 以降が動作する TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイのみに適用されます。
LOCAL の場合は、このリモート ドメイン アクセス ポイントに対するローカル サービス要求から資格 (ID) がローカル ドメインによって削除されます。GLOBAL の場合、このリモート ドメイン アクセス ポイントに対するローカル サービス要求から資格は削除されません。このパラメータを指定しない場合、デフォルト値は LOCAL です。 CREDENTIAL_POLICY パラメータは、ローカル ドメインがリモート ドメインにローカル サービス要求を送信する前にその要求から資格を削除するかどうかを制御します。ACL_POLICY はこのパラメータに関連するパラメータで、ローカル ドメインがリモート ドメインから受信したサービス要求の資格を LOCAL_PRINCIPAL_NAME パラメータに指定されているプリンシパル名に置き換えるかどうかを制御します。

MTYPE = string[1..15]

ドメインをグループ化して、このリモート ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているマシンとローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているマシン間のメッセージのエンコーディングとデコーディングを省略するために使用します。このパラメータは、TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイにのみ適用されます。
MTYPE を指定しない場合、デフォルトでエンコーディングまたはデコーディングが実行されます。MTYPE フィールドに設定した値が DMCONFIG ファイルの DM_LOCAL セクションと DM_REMOTE セクションで共通している場合、データのエンコーディングとデコーディングが省略されます。MTYPE には、15 文字までの任意の文字列値を指定できます。この値は比較のためだけに使用します。

PRIORITY_TYPE = {LOCAL_RELATIVE | LOCAL_ABSOLUTE | GLOBAL}

INPRIORITY = numeric

PRIORITY_TYPE パラメータと INPRIORITY パラメータでは、このリモート ドメイン アクセス ポイントのメッセージの優先順位に関する処理を指定します。これらのパラメータは、Oracle Tuxedo 8.0 以降のソフトウェアでサポートされます。
PRIORITY_TYPE パラメータの場合、LOCAL_RELATIVELOCAL_ABSOLUTE はすべてのリモート ドメイン タイプに対して有効ですが、GLOBALTDOMAIN のリモート ドメイン タイプに対してのみ有効です。PRIORITY_TYPE パラメータを設定しない場合、デフォルト値は LOCAL_RELATIVE です。 PRIORITY_TYPE=LOCAL_RELATIVE は、tpsprio 呼び出しなどによるリモート ドメイン アクセス ポイントからの要求の優先順位がローカル ドメインによって使用されないことを意味します。代わりに、リモート ドメイン アクセス ポイントから受信する要求の優先順位は INPRIORITY の値を基準に設定されます。この値は -99 (最低の優先順位) ~ +99 (最高の優先順位) です。デフォルト値は 0 です。INPRIORITY の設定によって、サービスのデフォルトの優先順位は、設定値の符号に応じて最大 100、最小 1 までインクリメントまたはデクリメントされます。最高の優先順位は 100 です。リモート ドメイン アクセス ポイントへの要求の場合、要求に関連付けられている優先順位も一緒にリモート ドメイン アクセス ポイントに送信されます。 PRIORITY_TYPE=LOCAL_ABSOLUTE は、このリモート ドメイン アクセス ポイントからの要求の優先順位がローカル ドメインによって使用されないことを意味します。代わりに、リモート ドメイン アクセス ポイントから受信する要求の優先順位は INPRIORITY の値を基準に設定されます。この値は 1 (最低の優先順位) ~ 100 (最高の優先順位) です。デフォルト値は 50 です。INPRIORITY の設定によって、サービスのデフォルトの優先順位は、設定値の符号に応じて最大 100、最小 1 までインクリメントまたはデクリメントされます。最高の優先順位は 100 です。リモート ドメイン アクセス ポイントへの要求の場合、要求に関連付けられている優先順位も一緒にリモート ドメイン アクセス ポイントに送信されます。 PRIORITY_TYPE=LOCAL_GLOBAL は、このリモート ドメイン アクセス ポイントからの要求の優先順位がローカル ドメインによって調整されることを意味します。リモート ドメイン アクセス ポイントから受信する要求の優先順位は INPRIORITY の値を基準に調整されます。この値は -99 (最低の優先順位) ~ +99 (最高の優先順位) です。デフォルト値は 0 です。INPRIORITY を設定した場合、受信した要求に関連付けられている優先順位は INPRIORITY の値に加算され、その要求の優先順位の絶対値が設定されます。INPRIORITY を設定しない場合、受信する要求の優先順位がそのままローカル ドメインによって使用されます。リモート ドメイン アクセス ポイントへの要求の場合、要求に関連付けられている優先順位も一緒にリモート ドメイン アクセス ポイントに送信されます。
DM_REMOTE セクションの非 TDomain パラメータ

以下の DM_REMOTE セクション パラメータは補完的に示したもので、TDOMAIN ドメイン ゲートウェイには適用されません。

CODEPAGE = string - SNAX および OSITPX ドメイン ゲートウェイに適用可能です。

SNAX および OSITPX パラメータの詳細については、「Oracle eLink Documentation」を参照してください。

 


DM_EXPORT セクション

このセクション (DM_LOCAL_SERVICES セクションともいう) では、各ローカル ドメイン アクセス ポイントによってエクスポートされるサービスに関する情報を指定します。このセクションを指定しない場合、DM_LOCAL セクションで定義したすべてのローカル ドメイン アクセス ポイントは、ローカル Oracle Tuxedo アプリケーションによって宣言されるすべてのサービスに対するリモート要求を受け付けます。このセクションを定義することにより、リモート ドメインから要求できるローカル サービスのセットが制限されます。

ローカル サービスは、1 つまたは複数のリモート ドメインがローカル ドメイン アクセス ポイントを介して使用できるサービスです。

DM_EXPORT セクションのエントリの形式は次のとおりです。

service [optional_parameters]

service は、特定のローカル サービスの識別子の名前 (15 文字以内) です。この名前は、ローカルの Oracle Tuxedo アプリケーション内で実行される 1 つまたは複数のサーバによって宣言された名前です。

1 つまたは複数のリモート ドメインで使用できるローカル サービスは、そのプロパティの多くを、TUXCONFIG ファイルの SERVICES セクションか、またはそれらのデフォルトから継承します。継承されるプロパティとして、LOADPRIOAUTOTRANROUTINGBUFTYPETRANTIME があります。

DM_EXPORT セクションの省略可能パラメータ

LACCESSPOINT (LDOM ともいう) = identifier

このサービスをエクスポートするローカル ドメイン アクセス ポイントの名前を指定します。このパラメータを指定しない場合、DM_LOCAL セクションで定義したすべてのローカル ドメイン アクセス ポイントは、このローカル サービスに対するリモート要求を受け付けます。

ACL = identifier

アクセス制御リスト (ACL) の名前を指定します。ローカル ドメイン アクセス ポイントは、このリストを使用してリモート ドメインからのこのサービスへの要求を制限します。ACL の名前は、DM_ACCESS_CONTROL セクションで定義します。

CONV = {Y | N}

このローカル サービスが会話型サービスであるか (Y) 否か (N) を指定します。デフォルトは N です。

RNAME = string[1..30]

リモート ドメインに対するこのローカル サービスの名前の代わりとなる識別子 (エリアス) を指定します。リモート ドメインは、この名前を使用してこのサービスを要求します。このパラメータを指定しないと、リモート ドメインはローカル サービスの実際の名前 (service 識別子) を使用してサービスを要求します。
DM_EXPORT セクションの非 TDomain パラメータ

以下の DM_EXPORT セクション パラメータは補完的に示したもので、TDOMAIN ドメイン ゲートウェイには適用されません。

SNAXOSITP、および OSITPX パラメータの詳細については、「Oracle eLink Documentation」を参照してください。

 


DM_IMPORT セクション

このセクション (DM_REMOTE_SERVICES セクションともいう) では、DM_REMOTE セクションで定義されたリモート ドメイン アクセス ポイントを介してローカル ドメインにインポートおよび提供されるサービスに関する情報を指定します。DM_IMPORT セクションが存在しない場合、または存在しても空の場合、リモート サービスはローカル ドメインで使用できません。

リモート サービスは、ローカル ドメインがリモート ドメイン アクセス ポイントとローカル ドメイン アクセス ポイントを介して使用できるサービスです。

DM_IMPORT セクションのエントリの形式は次のとおりです。

service [optional_parameters]

service は、特定のリモート サービスに対してローカル Oracle Tuxedo によって宣言される識別子の名前 (15 文字以内) です。リモート サービスは、1 つまたは複数のリモート ドメインからインポートされます。

ローカル ドメインで使用できるリモート Oracle Tuxedo サービスは、そのプロパティの多くを、TUXCONFIG ファイルの SERVICES セクションか、またはそれらのデフォルトから継承します。継承されるプロパティとして、LOADPRIOAUTOTRANROUTINGBUFTYPETRANTIME があります。

DM_IMPORT セクションの省略可能パラメータ

RACCESSPOINT (RDOM ともいう) =
identifier1[,identifier2][,identifier3][,identifier4]...[,indentifier 10]

このサービスをインポートするためのリモート ドメイン アクセス ポイントの名前を指定します。このサービスのリモート ドメイン アクセス ポイントを指定し、かつ、このサービスのローカル ドメイン アクセス ポイントを (LACCESSPOINT パラメータで) 指定した場合、指定したローカル ドメイン アクセス ポイントだけが、指定したリモート ドメイン アクセス ポイントを介してこのリモート サービスにローカル要求を送信できます。
このサービスのリモート ドメイン アクセス ポイントを指定し、ローカル ドメイン アクセス ポイントを指定しなかった場合、DM_LOCAL セクションで定義され、リモート ドメイン アクセス ポイントと同じゲートウェイ タイプ (TDOMAIN など) を持つローカル ドメイン アクセス ポイントが、指定したリモート ドメイン アクセス ポイントを介してこのリモート サービスにローカル要求を送信できます。 このサービスのリモート ドメイン アクセス ポイントとローカル ドメイン アクセス ポイントをいずれも指定しなかった場合、DM_LOCAL セクションで定義された任意のローカル ドメイン アクセス ポイントが、DM_REMOTE セクションで定義された任意のリモート ドメイン アクセス ポイントを介してこのリモート サービスにローカル要求を送信できます。 identifier2identifier3、および identifier4 引数を指定して代替リモート ドメイン アクセス ポイントをコンフィグレーションする場合、DM_LOCAL セクションの CONNECTION_POLICY パラメータの値として ON_STARTUP を指定する必要があります。Oracle Tuxedo 8.1 以降のアプリケーションの場合、DM_TDOMAIN セクションでも CONNECTION_POLICY を指定できます。identifier2 をコンフィグレーションした場合、それはフェイルオーバ用に使用されます。identifier1 に関連付けられているリモート ドメインが使用できなくなった場合、identifier2 に関連付けられているリモート ドメインが使用されます。同様に、identifier3 ND identifier4 がコンフィグレーションされている場合、それらはフェイルオーバに使用されます。identifier1identifier2、および identifier3 に関連付けられているリモート ドメインが使用できない場合は、identifier4 に関連付けられているリモート ドメインが使用されます。

LACCESSPOINT (LDOM ともいう) = identifier

このリモート サービスに要求を送信できるローカル ドメイン アクセス ポイントの名前を指定します。このローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられたゲートウェイ グループは、リモート サービスの名前 (service 識別子) を Oracle Tuxedo システムの掲示板で宣言します。

BLOCKTIME numeric_value

特定のサービスに対する ATMI のブロッキング呼び出しがタイムアウトになるまでの最短時間を示す非トランザクション クライアント ブロックタイム値を指定します (単位は秒)。ブロック時間値はローカル ドメインによって制御されます。
このパラメータによってクライアントでは、指定された秒数の経過後に、サービス要求がまだ処理中でサーバが応答を受信していないことがわかります。 numeric_value には 0 ~ 32,767 の値を指定します。指定しない場合、デフォルト値は 0 です。その場合は、UBBCONFIG RESOURCES セクションで指定されたシステム全体の BLOCKTIME 値がサービスで使用されます。

CONV = {Y | N}

このリモート サービスが会話型サービスであるか (Y) 否か (N) を指定します。デフォルトは N です。

LOAD = numeric

このリモート サービスのサービス負荷を指定します。この値は、1 以上 32767 以下でなければなりません。デフォルト値は 50 です。ロード バランシングのためにインタフェース負荷が使用されます。つまり、キュー登録の負荷が高いキューほど、新しい要求の処理に使用されません。

RNAME = string[1..30]

ローカル ドメインに対するこのリモート サービスの名前の代わりとなる識別子 (エリアス) を指定します。ローカル ドメインは、この名前を使用してこのサービスを要求します。このパラメータを指定しないと、ローカル ドメインはこのリモート サービスの実際の名前 (service 識別子) を使用してこのサービスを要求します。

ROUTING = identifier

このリモート サービスのデータ依存型ルーティングを行うために使用するルーティング基準テーブルの名前を指定します。複数のリモート ドメイン アクセス ポイントが同じサービスを提供するとき、この省略可能なパラメータを指定してあれば、ローカル ドメイン アクセス ポイントはデータ依存型ルーティングを実行できます。このパラメータを指定しないと、このサービスに対してデータ依存型ルーティングは使用されません。
identifier は、DM_ROUTING セクションで定義された ROUTING_CRITERIA_NAME です。identifier の値は 15 文字以下でなければなりません。同じサービス名の複数のエントリが異なるリモート ドメイン アクセス ポイントに含まれている場合 (RACCESSPOINT パラメータで指定)、ROUTING パラメータの値はこれらのエントリすべてに対して同じにする必要があります。
DM_IMPORT セクションの非 TDomain パラメータ

以下の DM_IMPORT セクション パラメータは補完的に示したもので、TDOMAIN ドメイン ゲートウェイには適用されません。

SNAXOSITP、および OSITPX パラメータの詳細については、「Oracle eLink Documentation」を参照してください。

 


DM_RESOURCES

この省略可能なセクションでは、グローバル Domains コンフィグレーション情報、特にユーザ指定のコンフィグレーション バージョン文字列を定義します。このフィールドはソフトウェアによってチェックされません。

DM_RESOURCES セクションのパラメータは次の 1 つだけです。

VERSION = string

string は、ユーザが現在の DMCONFIG コンフィグレーション ファイルのバージョン番号を入力するためのフィールドです。

 


DM_ROUTING セクション

このセクションでは、型付きバッファである FML、FML32、VIEW、VIEW32、X_C_TYPE、X_COMMON、または XML を使用したローカル サービス要求のデータ依存型ルーティングに関する情報を指定します。

DM_ROUTING セクションのエントリの形式は次のとおりです。

ROUTING_CRITERIA_NAME required_parameters

ROUTING_CRITERIA_NAME は、DM_IMPORT セクションの特定のサービス エントリの ROUTING パラメータに割り当てられる identifier の名前です。ROUTING_CRITERIA_NAME は 15 文字以下でなければなりません。

DM_ROUTING セクションの必須パラメータ

FIELD = identifier

ルーティング フィールドの名前を指定します。名前は 254 文字以内でなければなりません。identifier の値には次のいずれかを指定できます。FML フィールド テーブル (FML および FML32 バッファの場合) で識別されたフィールド名、XML の要素あるいは要素属性 (XML バッファの場合)、または FML VIEW テーブル (VIEW、X_C_TYPE、または X_COMMON バッファの場合) で識別されたフィールド名です。FML フィールド テーブルを検索するには、2 つの環境変数、FLDTBLDIR および FIELDTBLS、または FLDTBLDIR32 および FIELDTBLS32 を使用します。同様に、FML VIEW テーブルを検索するには、2 つの環境変数、VIEWDIR および VIEWFILES、または VIEWDIR32 および VIEWFILES32 を使用します。FML または FML32 バッファ内のフィールドがルーティングに使用される場合は、フィールド番号は 8191 以下でなければなりません。
UTF-8 でエンコードされた XML 要素の内容をルーティングに使用できます。ルーティングに使用する場合、この要素の内容に文字参照、エンティティ参照、および CDATA セクションを含めることはできません。UTF-8 でエンコードされた XML 要素の属性は、この属性が属する要素が定義されている場合にルーティングに使用できます。 XML 文書が要素の内容または属性に基づいてルーティングされる場合、FIELD パラメータは次の構文で定義される必要があります。
FIELD = root_element[/child_element][/child_element][/. . .][/@attribute_name]”
FIELD の値には、ルーティングの要素または要素の属性名を指定します。root_element の値には、XML ドキュメントまたはデータグラムの要素のタイプ (または名前) あるいは要素の属性名を指定できます。この情報は、ドキュメントまたはデータグラム送信時に、データ依存型ルーティングで要素の内容または属性を識別するために使用されます。要素名と属性名を組み合わせて、最大 30 文字まで指定できます。インデックスはサポートされないので、Oracle Tuxedo システムは、データ依存型ルーティングで XML バッファを処理する際に、与えられた要素タイプの最初のオカレンスだけを認識します。 XML は、属性名に使用できる文字セットを厳密に定義しています。属性名は、単一の文字、アンダースコア (_)、またはコロン (:) を含む文字列で、その後に 1 つ以上の名前文字が続きます。要素名と属性名はいずれも、大文字/小文字が区別されます。 XML の詳細については、World Wide Web Consortium の Web サイト http://www.w3c.org/XML を参照してください。

FIELDTYPE = type

FIELD パラメータに指定されたルーティング フィールドのタイプを指定します。このパラメータは、XML バッファをルーティングする場合にのみ使用されます。値 type は、CHARSHORTLONGFLOATDOUBLESTRING のいずれかに設定できます。ルーティング フィールドのデフォルトのタイプは STRING です。
UTF-8 でエンコードされた XML 要素の内容と属性を FIELDTYPE パラメータで指定されたデータ型に変換できる場合、それらをルーティングに使用できます。

RANGES = string[1..4096]

ルーティング フィールドの範囲および関連するリモート ドメイン アクセス ポイント名を指定します。string は二重引用符で囲みます。string はカンマで区切ったペアのリストで、各ペアはコロン (:) で区切られた範囲とリモート ドメイン アクセス ポイントで構成されます (
RANGES = “MIN-1000:b01,1001-3000:b02,*:b03” など)。
範囲は、単一の値 (符号付き数値または一重引用符で囲んだ文字列)、または lower - upper の形式で表します。lowerupper は、いずれも符号付き数値または一重引用符で囲んだ文字列です。lower の値は、upper の値より小さくなければなりません。 文字列値に一重引用符を埋め込むには (例 : O'Brien)、一重引用符の前に円マークを 2 つ入れます (例 : O¥¥'Brien)。 関連する FIELD のデータ型の最小値を示すには、値 MIN を使用します。文字列と carray の最小値には NULL 文字列を指定します。文字フィールドの最小値には 0 を指定します。数値の場合、これはフィールドに格納できる最小値です。 関連する FIELD のデータ型の最大値を示すには、値 MAX を使用します。文字列と carray の最大値には、8 進数値の 255 文字の無限文字列を指定します。文字フィールドの最大値には、単一の 8 進数値の 255 文字を指定します。数値の場合は、数値としてフィールドに格納できる最大値です。したがって、MIN - -5 は -5 以下のすべての数値を指し、6 - MAX は、6 以上のすべての数値を指すことになります。範囲内のメタキャラクタ * (ワイルドカード) は、すでにエントリとして指定した範囲では使用されなかった任意の値を示します。各エントリでは、1 つのワイルドカードによる範囲指定だけが可能です。1 つのエントリで使用できるワイルドカード範囲は 1 つだけで、最後になければなりません (後続の範囲は無視される)。 数値ルーティング フィールドには数値で範囲を指定し、文字列ルーティング フィールドには、文字列で範囲を指定する必要があります。文字列で範囲を設定する場合は、文字列、carray、および文字フィールド型の値を一重引用符で囲みます。先頭に符号を付けることはできません。short 型および long 型の整数値は数字の文字列であり、必要に応じて先頭に正符号または負符号を付けることができます。C コンパイラまたは atof(3) で使用できる浮動小数点数は、まず任意の符号、次に数字列 (小数点が入ってもよい)、任意の e または E、任意の符号またはスペース、最後に整数という形式を取ります。 フィールド値が範囲と一致する場合、関連付けられているリモート ドメイン アクセス ポイントは、要求がルーティングされるリモート ドメインを示します。リモート ドメイン アクセス ポイントの値に * を指定すると、ゲートウェイ グループが認識する任意のリモート ドメインに要求が送られます。

BUFTYPE = type1[:subtype1[, subtype2 . . . ]][;type2[:subtype3[, . . . ]]] . . .

このルーティング エントリで有効なデータ バッファのタイプとサブタイプのリストを指定します。タイプは、FMLFML32VIEWVIEW32X_C_TYPEX_COMMON、または XML に制限されています。FMLFML32、または XML に対してはサブタイプを指定できず、VIEWVIEW32X_C_TYPE、および X_COMMON ではサブタイプを指定する必要があります (* は使用できません)。タイプとサブタイプのペアのうち、重複するものは同じルーティング基準名として指定できません。タイプとサブタイプのペアがユニークな場合、複数のルーティング エントリは同じ基準名を持つことができます。これは必須パラメータです。単一のルーティング エントリに複数のバッファ タイプが指定される場合、各バッファ タイプに対するルーティング フィールドのデータ型は同じでなければなりません。
フィールド値が設定されていないか (FML または FML32 バッファの場合)、または特定の範囲と一致しておらず、ワイルドカードの範囲が指定されていない場合、リモート サービスの実行を要求したアプリケーション プロセスに対してエラーが返されます。

 


DM_ACCESS_CONTROL セクション

このセクションでは、1 つまたは複数のアクセス制御リスト (ACL) の名前を指定し、各 ACL 名に 1 つまたは複数のリモート ドメイン アクセス ポイントを関連付けます。ACL=ACL_NAME を設定して DM_EXPORT セクションで ACL パラメータを使用すると、特定のローカル ドメイン アクセス ポイントを通じてエクスポートされるローカル サービスへのアクセスを ACL_NAME と関連付けられたリモート ドメイン アクセス ポイントのみに制限できます。

DM_ACCESS_CONTROL セクションのエントリの形式は次のとおりです。

ACL_NAME required_parameters

ACL_NAME はアクセス制御リストを指定するための識別子です。長さは 15 文字までです。

DM_ACCESS_CONTROL セクションの必須パラメータは次の 1 つだけです。

ACLIST = identifier [,identifier]

ACLIST には、1 つまたは複数のリモート ドメイン アクセス ポイント名をカンマで区切って指定します。ワイルドカード文字 (*) を使用すると、DM_REMOTE セクションで定義したすべてのリモート ドメイン アクセス ポイントが特定のローカル ドメイン アクセス ポイントからエクスポートされるローカル サービスにアクセスできます。

 


DM_TDOMAIN セクション

このセクションでは、TDomain ゲートウェイのネットワーク固有の情報を定義します。リモート ドメインからローカル サービスへの要求がローカル ドメイン アクセス ポイントで受け付けられる場合、DM_TDOMAIN セクションには、ローカル ドメインごとに少なくとも 1 つのエントリがなければなりません。また、ローカル ドメインからリモート サービスへの要求がリモート ドメイン アクセス ポイントで受け付けられる場合、そのアクセス ポイントごとに 1 つのエントリがなければなりません。

DM_TDOMAIN セクションは、アクセス ポイント エントリの次のネットワーク プロパティをコンフィグレーションするために使用します。

DM_TDOMAIN セクションのエントリの形式は次のとおりです。

AccessPoint required_parameters [optional_parameters]

AccessPoint は、ローカル ドメイン アクセス ポイントまたはリモート ドメイン アクセス ポイントの識別子の値です。AccessPoint 識別子は、DM_LOCAL セクションに定義されているローカル ドメイン アクセス ポイントか、または DM_REMOTE セクションに定義されているリモート ドメイン アクセス ポイントと一致する必要があります。

DM_TDOMAIN セクションの必須パラメータ

NWADDR = string[1..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前では最大 78 バイト)

ローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントに関連付けるネットワーク アドレスを指定します。ローカル ドメイン アクセス ポイントの場合、他の Oracle Tuxedo アプリケーションからの接続をリスンするためのアドレスを指定します。リモート ドメイン アクセス ポイント エントリの場合、リモート ドメイン アクセス ポイントに関連付けられている Oracle Tuxedo アプリケーションに接続するときに使用するアドレスを指定します。このパラメータの値は、すべての DM_TDOMAIN エントリ間でユニークでなければなりません。
string の形式が “0xhex-digits または “¥¥xhex-digits の場合、偶数の有効な 16 進数を含める必要があります。これらの形式は、TCP/IP アドレスを含む文字配列に内部変換されます。string の値は次のいずれかの形式で指定します (表 11 を参照)。

表 11 Ipv4 と IPv6 のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16 進数形式はサポートされない。

gethostbyname(3c) を介してアクセスされたローカル コンフィグレーションの名前解決機能を使ってアドレスが結合されるときに、hostname は TCP/IP ホスト アドレスに解決されます。#.#.#.# はドットで区切った 10 進数の形式で、各 # は 0 から 255 までの 10 進数です。 Port_number は、0 ~ 65535 の 10 進数です。
注意 : 一部のポート番号は、お使いのシステムで使用される基底のトランスポート プロトコル (TCP/IP など) のために予約されている場合があります。予約されているポート番号を確認するには、トランスポート プロトコルのマニュアルを調べてください。
DM_TDOMAIN セクションの省略可能パラメータ

NWDEVICE = string[1..78]

このローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントのネットワーク アドレスにバインドするときに使用するネットワーク デバイスを指定します。ローカル ドメイン アクセス ポイント エントリの場合、この属性はリスンするために使用するデバイスを指定します。リモート ドメイン アクセス ポイントの場合、リモート ドメイン アクセス ポイントに接続するために使用するデバイスを指定します。
NWDEVICE パラメータの指定は必須ではありません。以前のバージョンでは、TLI 対応のネットワーキング機能に対しては、デバイス名に絶対パス名を指定する必要があります。

CMPLIMIT = numeric

このリモート ドメイン アクセス ポイントにデータを送信するときに使用する圧縮しきい値を指定します。このパラメータは、リモート ドメイン アクセス ポイントにのみ適用されます。最小値は 0、最大値は 2147483647 で、デフォルト値は 2147483647 です。CMPLIMIT の値より大きいアプリケーション バッファは圧縮されます。

MINENCRYPTBITS = {0 | 40 | 56 | 128 | 256}

このリモート ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているリモート ドメインへのネットワーク リンクを確立するときに必要な最小暗号化レベルを指定します。このパラメータは、リモート ドメイン アクセス ポイントにのみ適用されます。
0 は暗号化が行われないことを意味し、4056128、または 256 は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。デフォルト値は 0 です。ここで指定する最小レベルの暗号化が満たされない場合、リンクの確立は失敗します。
注意 : リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。
256 ビットの暗号化は、現時点では SSL を使用している場合にのみ指定できます。

MAXENCRYPTBITS = {0 | 40 | 56 | 128 | 256}

このリモート ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているリモート ドメインへのネットワーク リンクを確立するときに必要な最大暗号化レベルを指定します。このパラメータは、リモート ドメイン アクセス ポイントにのみ適用されます。
0 は暗号化が行われないことを意味し、4056128、または 256 は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。デフォルト値は 128 です。
注意 : リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。
256 ビットの暗号化は、現時点では SSL を使用している場合にのみ指定できます。

NWPROTOCOL = {LLE | SSL | SSL_ONE_WAY}

SSL 暗号化、LLE 暗号化、または一方向 SSL 暗号化を指定します。デフォルト値は LLE です。SSL では接続の両側のドメインが相互に認証を行う必要がありますが、SSL_ONE_WAY ではその必要はありません。
SSL_ONE_WAY が設定されている場合、SSL 接続を受け付けるドメインが、SSL 証明書を使用して接続を開始したドメインに対して自身を認証する必要があります。開始側のドメインは、もう一方のドメインに対して自身を認証する必要はありません。この値は、CONNECTION_POLICYINCOMING_ONLY に設定されている場合に使用されることを想定しています。受信する接続を受け付けるドメインで、接続するドメインを認証する必要がない場合にのみ設定してください。
注意 : NWPROTOCOL が設定されていない場合や LLE に設定されている場合に、SSL_RENEGOTIATION にゼロ以外の値が設定されていると、dmloadcf によって警告メッセージが出力されます。

SSL_RENEGOTIATION numeric

SSL 情報の再ネゴシエーションを行う間隔を (秒単位で) 指定します。この値は 0 以上 2,147,483,647 以下でなければならず、デフォルト値は 0 です (再ネゴシエーションは行われない)。
注意 : NWPROTOCOL が設定されていない場合や LLE に設定されている場合に、SSL_RENEGOTIATION にゼロ以外の値が設定されていると、dmloadcf によって警告メッセージが出力されます。

CONNECTION_POLICY = {LOCAL | ON_DEMAND | ON_STARTUP | INCOMING_ONLY | PERSISTENT_DISCONNECT}

このローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントに関連付けられている TDomain ゲートウェイが接続を確立するための条件を指定します。有効な値は、LOCALON_DEMANDON_STARTUPINCOMING_ONLY、または PERSISTENT_DISCONNECT (リモート ドメイン アクセス ポイントのみ) です。LOCAL は、リモート ドメイン アクセス ポイントにのみ適用されます。
Oracle Tuxedo 8.1 以降のソフトウェアを実行する場合、CONNECTION_POLICY パラメータは DM_TDOMAIN セクションでも指定できます。特定のローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントの DM_TDOMAIN セクションの値は、DM_LOCAL セクションのグローバル値に優先します。グローバル接続ポリシーをオーバーライドできるので、TDomain セッション単位で接続ポリシーをコンフィグレーションできます。 ローカル ドメイン アクセス ポイントの接続ポリシーを指定しない場合、デフォルトとして DM_LOCAL セクションに指定されるグローバル接続ポリシーが使用されます。DM_TDOMAIN セクションでグローバル接続ポリシーを指定する場合は、DM_LOCAL セクションでグローバル接続ポリシーを指定しないでください。 接続ポリシーが LOCAL の場合、リモート ドメイン アクセス ポイントは DM_LOCAL セクションに指定されるグローバル接続ポリシーを受け入れます。LOCAL は、リモート ドメイン アクセス ポイントに対するデフォルトの接続ポリシーです。LOCAL を除き、リモート ドメイン アクセス ポイントに対する接続ポリシーは、ローカル ドメイン アクセス ポイントに対する接続ポリシーに優先します。 接続ポリシーが ON_DEMAND の場合、クライアントがリモート サービスを要求したとき、または dmadmin(1) connect コマンドが実行されたときにのみ、TDomain ゲートウェイは接続を試行します。接続ポリシーが ON_DEMAND の場合、再接続は行われません。 接続ポリシーが ON_STARTUP の場合、TDomain ゲートウェイはゲートウェイ サーバの初期化時に接続を試行します。ON_STARTUP に設定した場合、リモート ドメインへの接続が確立された場合にのみそのリモート サービス (TDomain ゲートウェイによって宣言されたサービス) が宣言されます。つまり、リモート ドメインとの接続が確立されていないと、リモート サービスは中断されます。デフォルトでは、失敗した接続が 60 秒おきに再試行されるよう設定されています。再接続の間隔は、DM_TDOMAIN セクションの RETRY_INTERVAL パラメータで変更できます。このセクションの MAXRETRY パラメータも参照してください。 接続ポリシーが INCOMING_ONLY の場合、TDomain ゲートウェイは起動時にリモート ドメインへの接続を試みません。このため、リモート サービスは最初は中断されています。TDomain ゲートウェイは、リモート ドメインからの接続を受信したときに利用可能になります。リモート サービスは、ドメイン ゲートウェイが接続を受信したときか、dmadmin(1) connect コマンドで管理接続が確立されたときに宣言されます。接続ポリシーが INCOMING_ONLY の場合、再接続は行われません。 PERSISTENT_DISCONNECT 接続ポリシーは、リモート ドメインからの受信時接続を拒否することを意味します。ローカル ドメインはリモート ドメインへの接続を試行しません。それに応じて関連するリモート サービスは中断します。ローカル ドメインは、別の接続ポリシーに手動で変更するまで孤立します。
注意 : PERSISTENT_DISCONNECT ポリシーは、DM_TDOMAIN セクションのリモート アクセス ポイントでのみ使用できます。

FAILOVERSEQ = -1 <= num <= 32767

Tuxedo リリース 9.0 以降で、フェイルオーバのシーケンスを指定し、リモートおよびローカル アクセス ポイント間の TDomain セッションにおけるプライマリ レコードを決定します。FAILOVERSEQ の番号が最も小さい TDomain セッション レコードが、そのセッションのプライマリ レコードになります。指定しない場合、FAILOVERSEQ はデフォルトで -1 に設定されます。
プライマリ レコードは 1 つの TDomain セッションで 1 つだけです。同じ TDomain セッションのその他のレコードはすべてセカンダリ レコードまたはバックアップ レコードと呼ばれます。NWADDRNWDEVICE、および FAILOVERSEQ を除いて、プライマリ レコードは、すべての TDomain セッション コンフィグレーションのパラメータと属性のソースになります。セカンダリ (バックアップ) レコードで指定されている他のパラメータと属性は無視されます。 選択された CONNECTION_POLICY 属性に基づいて、ローカル ドメインは TDomain セッションのプライマリ レコードに接続しようとします。プライマリ レコードに接続できなかった場合は、次の順のセカンダリ (バックアップ) レコードに接続しようとします。すべてのセカンダリ レコードへの接続が失敗した場合は、MAXRETRY に達するまで、RETRY_INTERVAL で指定された間隔でプライマリ レコードの情報を再試行します。

LACCESSPOINT (LDOM ともいう) =string”[1..30]

Tuxedo リリース 9.0 以降で、DMCONFIG ファイルの DM_LOCAL セクション内のローカル ドメイン アクセス ポイントの名前を指定します。LACCESSPOINT パラメータは、TDomain セッション ゲートウェイを定義するためにのみ使用され、値としてローカル ドメイン アクセス ポイントを 1 つだけ指定できます。
指定しない場合、LACCESSPOINT はデフォルトで “*” に設定され、TDomain セッションは DM_LOCAL セクション内のすべてのローカル ドメイン アクセス ポイントに接続しようとします。LACCESSPOINT パラメータの代わりに LDOM を使用することもできます。
注意 : LACCESSPOINT では、正規表現の値を使用して複数のローカル ドメイン アクセス ポイントを定義することもできます。dmloadcf を使用して DMCONFIG ファイルがコンパイルされるときに、正規表現値は BDMCONFIG ファイル内の完全なローカル ドメイン名に展開されます。DMCONFIG ファイルでは、LACCESSPOINT には正規表現しか使用できません。

[MAXRETRY = {numeric | MAXLONG}

このローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントに関連付けられている TDomain ゲートウェイが接続を試行する回数を指定します。このパラメータは、Oracle Tuxedo 8.1 以降のソフトウェアが実行されているときに DM_TDOMAIN セクションで使用でき、このアクセス ポイントの CONNECTION_POLICY パラメータが ON_STARTUP に設定されている場合に有効です。それ以外の接続ポリシーの場合、自動再試行は無効になります。
MAXRETRY の最小値は 0 で、最大値は MAXLONG (2147483647) です。MAXLONG (デフォルト) の場合、再接続処理が無限に繰り返されるか、または接続が確立されるまで繰り返されます。

RETRY_INTERVAL = numeric

このローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントに関連付けられている TDomain ゲートウェイが接続を自動的に試行する間隔を指定します。このパラメータは、Oracle Tuxedo 8.1 以降のソフトウェアが実行されているときに DM_TDOMAIN セクションで使用でき、このアクセス ポイントの CONNECTION_POLICY パラメータが ON_STARTUP に設定されている場合に有効です。それ以外の接続ポリシーの場合、自動再試行は無効になります。
RETRY_INTERVAL の最小値は 0、最大値は 2147483647 です。デフォルト値は 60 です。MAXRETRY を 0 に設定すると、RETRY_INTERVAL は設定できません。

TCPKEEPALIVE = {LOCAL | NO | YES}

ローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントの TCP レベル キープアライブを有効にします。有効な値は、LOCALN (NO)、または Y (YES) です。LOCAL は、リモート ドメイン アクセス ポイントにのみ適用されます。
TCPKEEPALIVE パラメータは、Oracle Tuxedo 8.1 以降のソフトウェアが実行されている TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイにのみ適用されます。リモート ドメイン アクセス ポイントに対するこの値は、ローカル ドメイン アクセス ポイントに対する値に優先します。ローカル ドメイン アクセス ポイント値をオーバーライドできるので、リモート ドメイン単位で TCP レベル キープアライブをコンフィグレーションできます。 LOCAL を指定すると、リモート ドメイン アクセス ポイントは、ローカル ドメイン アクセス ポイントに対して定義されている TCP レベル キープアライブ値を受け入れます。LOCAL は、リモート ドメイン アクセス ポイントに対するデフォルトの TCP レベル キープアライブ値です。 NO を指定すると、このアクセス ポイントに対する TCP レベル キープアライブが無効になります。N は、ローカル ドメイン アクセス ポイントに対するデフォルトの TCP レベル キープアライブ値です。 YES を指定すると、このアクセス ポイントに対する TCP レベル キープアライブが有効になります。接続の TCP レベル キープアライブが有効になった場合、その接続のキープアライブ間隔は、オペレーティング システムの TCP キープアライブ タイマー用にコンフィグレーションされているシステム レベル値です。この間隔は、TDomain ゲートウェイが接続でトラフィックを受信せずに待機する最長時間です。この最長時間を超えると、ゲートウェイは TCP レベル キープアライブ要求メッセージを送信します。接続がまだ開いており、リモート TDomain ゲートウェイが正常に動作している場合、リモート ゲートウェイは肯定応答を返信します。ローカル TDomain ゲートウェイは、要求メッセージを送信してから一定時間内に肯定応答を受信しなかった場合、接続が切断されたと見なして、その接続に関連するすべてのリソースを解放します。 TCP レベル キープアライブを使用すると、Oracle Tuxedo のドメイン間接続を非アクティブな期間にわたって開くことができるだけでなく、TDomain ゲートウェイが接続の障害を迅速に検出できるようになります。
注意 : TCPKEEPALIVEDMKEEPALIVE は、相互に排他的ではありません。つまり、両方のパラメータを使用してドメイン間接続をコンフィグレーションできます。

DMKEEPALIVE = numeric

ローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントのアプリケーションレベル キープアライブを制御します。この値は、-1 以上 2147483647 以下でなければなりません。値 -1 は、リモート ドメイン アクセス ポイントにのみ適用されます。
DMKEEPALIVE パラメータは、Oracle Tuxedo 8.1 以降のソフトウェアが実行されている TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイにのみ適用されます。リモート ドメイン アクセス ポイントに対するこの値は、ローカル ドメイン アクセス ポイントに対する値に優先します。ローカル ドメイン アクセス ポイント値をオーバーライドできるので、リモート ドメイン単位でアプリケーションレベル キープアライブをコンフィグレーションできます。 -1 を指定すると、リモート ドメイン アクセス ポイントは、ローカル ドメイン アクセス ポイントに対して定義されているアプリケーションレベル キープアライブ値を受け入れます。-1 は、リモート ドメイン アクセス ポイントに対するデフォルトのアプリケーションレベル キープアライブ値です。 0 を指定すると、このアクセス ポイントに対するアプリケーションレベル キープアライブが無効になります。0 は、ローカル ドメイン アクセス ポイントに対するデフォルトのアプリケーションレベル キープアライブ値です。 1 以上 2147483647 以下の値 (単位はミリ秒で、Domains ソフトウェアによって最も近い秒数に切り上げられる) を指定すると、このアクセス ポイントに対するアプリケーションレベル キープアライブが有効になります。指定した時間は、TDomain ゲートウェイが接続でトラフィックを受信せずに待機する最長時間です。この最長時間を超えると、ゲートウェイはアプリケーションレベル キープアライブ要求メッセージを送信します。接続がまだ開いており、リモート TDomain ゲートウェイが正常に動作している場合、リモート ゲートウェイは肯定応答を返信します。ローカル TDomain ゲートウェイは、要求メッセージを送信してから指定の時間内 (DMKEEPALIVEWAIT パラメータを参照) に肯定応答を受信しなかった場合、接続が切断されたと見なして、その接続に関連するすべてのリソースを解放します。 アプリケーションレベル キープアライブを使用すると、Oracle Tuxedo のドメイン間接続を非アクティブな期間にわたって開くことができるだけでなく、TDomain ゲートウェイが接続の障害を迅速に検出できるようになります。
注意 : DMKEEPALIVETCPKEEPALIVE は、相互に排他的ではありません。つまり、両方のパラメータを使用してドメイン間接続をコンフィグレーションできます。

DMKEEPALIVEWAIT = numeric

このローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントに関連付けられている TDomain ゲートウェイが送信したキープアライブ メッセージに対する肯定応答を受信するまでの待ち時間を指定します。この値は、0 以上 2147483647 以下でなければなりません (単位はミリ秒で、Domains ソフトウェアによって最も近い秒数に切り上げられる)。デフォルト値は 0 です。このパラメータは、Oracle Tuxedo 8.1 以降のソフトウェアが実行されている TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイにのみ適用されます。
このアクセス ポイントに対する DMKEEPALIVE が 0 (キープアライブが無効) の場合、DMKEEPALIVEWAIT の設定は無効です。 このアクセス ポイントに対する DMKEEPALIVE を有効にし、DMKEEPALIVEWAITDMKEEPALIVE より大きい値に設定した場合、ローカル TDomain ゲートウェイは DMKEEPALIVEWAIT タイマーが期限切れになるまでに複数のアプリケーションレベル キープアライブ メッセージを送信します。このような設定の組み合わせも可能です。 このアクセス ポイントに対する DMKEEPALIVE を有効にし、DMKEEPALIVEWAIT を 0 に設定した場合、送信されたキープライブ メッセージに対する肯定応答は意味を持ちません。こうした肯定応答は、TDomain ゲートウェイによってすべて無視されます。ゲートウェイは、DMKEEPALIVE タイマーがタイムアウトするたびにキープライブ メッセージを送信します。この設定の組み合わせは、ファイアウォールを介したアイドル接続を保持するために使用します。

MAC={OFF|ON|MANDATORY}

リモート ドメイン アクセス ポイントでのみ有効です。リモート ドメインへの接続時に MAC 機能をアクティブにするかどうか指定します。有効な値は、OFFONMANDATORY です。詳細については、「ATMI のセキュリティについて」の「サービス拒否 (DoS) の防御」を参照してください。

MACLEVEL={0|1|2|3}

リモート ドメイン アクセス ポイントでのみ有効です。メッセージ全体に対して MAC 保護レベルを指定します。詳細については、「ATMI のセキュリティについて」の「サービス拒否 (DoS) の防御」を参照してください。
DM_TDOMAIN セクション内の同じアクセス ポイントに対する複数のエントリ

この DM_TDOMAIN エントリが (DM_LOCAL セクションで指定された) ローカル ドメイン アクセス ポイントの場合、その NWADDR は受信する接続をリスンするためのネットワーク アドレスです。DM_TDOMAIN セクションでは、ローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられたエントリを複数回指定して、ローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているサービスを Oracle Tuxedo ドメイン内の別のマシンに移行できます。

リモート ドメイン アクセス ポイント (DM_REMOTE セクションで指定) に関連付けられたエントリも、DM_TDOMAIN セクションで複数回指定できます。FAILOVERSEQ が指定されていない場合、最初のエントリは、一次アドレスと見なされます。つまり、その NWADDR は、リモート ドメイン アクセス ポイントへの接続が最初に試行されるときのネットワーク アドレスです。2 番目のエントリは二次アドレスと見なされます。つまり、その NWADDR は一次アドレスを使用して接続を確立できないときに試される 2 番目のネットワーク アドレスです。

注意 : FAILOVERSEQ パラメータを使用すると、TDomain セッションの接続ポリシーのプライマリ アドレスとセカンダリ アドレスが決定されます。

この DM_TDOMAIN エントリがリモート ドメイン アクセス ポイントの別のオカレンスの場合、このエントリは、一次リモート ゲートウェイが存在する Oracle Tuxedo ドメインとは別の Oracle Tuxedo ドメインに存在する必要がある二次リモート ゲートウェイを指し示します。二次および一次リモート ゲートウェイの ACCESSPOINTID は、それぞれに対応する DMCONFIG ファイルの DM_LOCAL セクションで同じ値でなければなりません。この仕組みはミラー ゲートウェイと呼ばれます。この機能は、トランザクションや会話の際に使用しないようにしてください。また、一次リモート ゲートウェイが使用できるときには、ミラー ゲートウェイの使用はお勧めできません。

注意 : DM_TDOMAIN セクションのローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントの複数のエントリの場合、NWADDR パラメータの複数のインスタンスだけが Domains ソフトウェアによって読み取られます。他のパラメータの複数のインスタンスの場合、パラメータの最初のインスタンスだけが Domains ソフトウェアによって読み取られ、それ以外のインスタンスはすべて無視されます。

 


DMCONFIG(5) に関する追加情報

ファイル

BDMCONFIG 環境変数は、BDMCONFIG コンフィグレーション ファイルを検索するために使用します。

例 1

以下は、5 つのサイトの Domains コンフィグレーションを定義するコンフィグレーション ファイルの例です。この例は、Central Bank Branch と通信する 4 つの銀行支店ドメインを示しています。3 つの銀行支店は、他の Oracle Tuxedo ドメイン内で動作しています。4 つ目の支店は、別の TP ドメインの制御下で動作しています。そのドメインと Central Bank との通信には OSI TP が使用されています。この例は、Central Bank から見た Domains コンフィグレーション ファイルを示しています。

# Central Bank 用の Oracle Tuxedo Domains コンフィグレーション ファイル
#
#
*DM_LOCAL
#
DEFAULT: SECURITY = NONE

c01 GWGRP = bankg1
TYPE = TDOMAIN
ACCESSPOINTID = "BA.CENTRAL01"
DMTLOGDEV = "/usr/apps/bank/DMTLOG"
DMTLOGNAME = "DMTLG_C01"

c02 GWGRP = bankg2
TYPE = OSITP
ACCESSPOINTID = "BA.CENTRAL02"
DMTLOGDEV = "/usr/apps/bank/DMTLOG"
DMTLOGNAME = "DMTLG_C02"

#
*DM_REMOTE
#
b01 TYPE = TDOMAIN
ACCESSPOINTID = "BA.BANK01"

b02 TYPE = TDOMAIN
ACCESSPOINTID = "BA.BANK02"

b03 TYPE = TDOMAIN
ACCESSPOINTID = "BA.BANK03"

b04 TYPE = OSITP
ACCESSPOINTID = "BA.BANK04"

*DM_TDOMAIN
#
# ローカル ネットワーク アドレス
c01 NWADDR = "//newyork.acme.com:65432" NWDEVICE ="/dev/tcp"

# リモート ネットワーク アドレス
b01 NWADDR = "//192.11.109.5:1025" NWDEVICE = "/dev/tcp"
b02 NWADDR = "//dallas.acme.com:65432" NWDEVICE = "/dev/tcp"
b03 NWADDR = "//192.11.109.156:4244" NWDEVICE = "/dev/tcp"

*DM_OSITP
#
c02 APT = "BA.CENTRAL01"
AEQ = "TUXEDO.R.4.2.1"
AET = "{1.3.15.0.3},{1}"
ACN = "XATMI"
b04 APT = "BA.BANK04"
AEQ = "TUXEDO.R.4.2.1"
AET = "{1.3.15.0.4},{1}"
ACN = "XATMI"

*DM_EXPORT
#
open_act ACL = branch
close_act ACL = branch
credit
debit
balance
loan LACCESSPOINT = c02  ACL = loans

*DM_IMPORT
#
tlr_add LACCESSPOINT = c01  ROUTING = ACCOUNT
tlr_bal LACCESSPOINT = c01  ROUTING = ACCOUNT
tlr_add RACCESSPOINT = b04  LACCESSPOINT = c02  RNAME ="TPSU002"
tlr_bal RACCESSPOINT = b04  LACCESSPOINT = c02  RNAME ="TPSU003"
tlr_bal RACCESSPOINT = b02,b03"  LACCESSPOINT = c02

*DM_ROUTING
#
ACCOUNT FIELD = branchid BUFTYPE = "VIEW:account"
RANGES = "MIN-1000:b01,1001-3000:b02,*:b03"

*DM_ACCESS_CONTROL
#
branch ACLIST = "b01,b02,b03"
loans ACLIST = b04

例 2

この例は、1 つの Bank Branches (BANK01) の Oracle Tuxedo Domains コンフィグレーション ファイルを示しています。

#
#Bank Branch 用の BEA Tuxedo Domains コンフィグレーション ファイル
#
#
*DM_LOCAL
#
b01 GWGRP = auth
TYPE = TDOMAIN
ACCESSPOINTID = "BA.BANK01"
DMTLOGDEV = "/usr/apps/bank/DMTLOG"

*DM_REMOTE
#
c01 TYPE = TDOMAIN
ACCESSPOINTID = "BA.CENTRAL01"

*DM_TDOMAIN
#
b01 NWADDR = "//192.11.109.156:4244" NWDEVICE = "/dev/tcp"
c01 NWADDR = "//newyork.acme.com:65432" NWDEVICE ="/dev/tcp"
*DM_EXPORT
#
tlr_add ACL = central
tlr_bal ACL = central

*DM_IMPORT
#

OPA001 RNAME = "open_act"
CLA001 RNAME = "close_act"
CRD001 RNAME = "credit"
DBT001 RNAME = "debit"
BAL001 RNAME = "balance"

*DM_ACCESS_CONTROL
#
central ACLIST = c01

ネットワーク アドレス

TDomain を実行するローカル マシンが TCP/IP アドレッシングを使用していて、アドレスは 155.2.193.18 で、backus.company.com という名前になっているとします。さらに、TDomain が要求を受け付けるポート番号は 2334 であるとします。このポート番号 2334 は、bankapp-gwtaddr という名前のネットワーク サービス データベースに追加されているとします。この場合、アドレスは次のように表現されます。

//155.2.193.18:bankapp-gwtaddr
//155.2.193.18:2334
//backus.company.com:bankapp-gwtaddr
//backus.company.com:2334
0x0002091E9B02C112

最後の表現は 16 進形式です。0002 は TCP/IP アドレスの先頭部分、091E は 16 進数に変換されたポート番号 2334 です。その後、IP アドレス 155.2.193.12 の各要素は 16 進数に変換されています。つまり、1559B202 というようになります。

関連項目

dmadmin(1)dmloadcf(1)dmunloadcf(1)tmboot(1)tmshutdown(1)DMADM(5)GWADM(5)GWTDOMAIN(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

『Oracle Tuxedo Domains コンポーネント』

『C 言語を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

 


DM_MIB(5)

名前

DM_MIB - ドメインの管理情報ベース

形式

#include <fml32.h>
#include <tpadm.h> /* MIB ヘッダ、DOMAINS を含む */

Domains 関連の新しい用語

Oracle Tuxedo のリリース 7.1 以降では、ドメイン関連の用語の一部が変更されました。Domains 用の MIB では、新しいクラスおよび属性の用語を使用して、ローカル ドメインとリモート ドメイン間の対話を説明しています。この変更された用語は、DMCONFIG ファイルの構文にも適用されています。

そのような用語の変更により、用語「ドメイン」が繰り返し使用されることがなくなり、行われるアクションをより明解に示す用語が導入されます。たとえば、用語「アクセス ポイント」は別のオブジェクトにアクセスするために使用するオブジェクトのことです。したがって、リモート ドメインにはリモート ドメイン アクセス ポイントを通じてアクセスし、リモート ドメインからローカル ドメインにはローカル ドメイン アクセス ポイントを通じてアクセスします。次の表は、用語「ドメイン」を何度も使用しない結果として生じる DMCONFIG のセクション名の変更を示しています。

元の DMCONFIG セクション名
新しいセクション名
DM_LOCAL_DOMAINS
DM_LOCAL
DM_REMOTE_DOMAINS
DM_REMOTE

これらのセクションの中で、次のパラメータ名が変更されています。

元のパラメータ名
新しいパラメータ名
DOMAINID
ACCESSPOINTID
MAXRDOM
MAXACCESSPOINT
MAXRDTRAN
MAXRAPTRAN

これらの DMCONFIG セクションに対応する DM_MIB クラスは、それぞれ T_DM_LOCALT_DM_REMOTE です。

特定のコンフィグレーションでは、利用可能なサービスとリソース (キュー スペースやキュー名など) を両方ともインポートおよびエクスポートする必要があります。したがって、DMCONFIG のセクション名 DM_LOCAL_SERVICESDM_REMOTE_SERVICES では必要なアクティビティが適切に表現されなくなりました。これらのセクション名をそれぞれ DM_EXPORT および DM_IMPORT に置き換えると、行われるアクションが明確に表現されます。つまり、単一 Oracle Tuxedo ドメインの観点から見て、ローカル アクセス ポイントを通じてそのドメインからリソースがエクスポートされ、リモート ドメイン アクセス ポイントを通じてそのドメインにリソースがインポートされます。次の表は、それらの DMCONFIG セクション名の変更を示しています。

元の DMCONFIG セクション名
新しいセクション名
DM_LOCAL_SERVICES
DM_EXPORT
DM_REMOTE_SERVICES
DM_IMPORT

これらのセクションの中で、次のパラメータ名が変更されています。

元のパラメータ名
新しいパラメータ名
LDOM
LACCESSPOINT
RDOM
RACCESSPOINT

これらの DMCONFIG セクションに対応する DM_MIB クラスは、それぞれ T_DM_EXPORTT_DM_IMPORT です。

下位互換性

Oracle Tuxedo リリース 7.1 から導入された新しい Domains 用語は、DM_MIB のリファレンス ページ、クラス、およびエラー メッセージと、DMCONFIG のリファレンス ページ、セクション名、パラメータ名、およびエラー メッセージに適用されています。

旧バージョンとの互換性のため、Oracle Tuxedo 7.1 より前に使用された DMCONFIG 用語と、新しい Domains 用の MIB 用語との間にエリアスが提供されています。Oracle Tuxedo リリース 7.1 以降では、dmloadcf は両方の DMCONFIG 用語を使用できます。ただし、dmunloadcf は、デフォルトで新しいドメイン関連の用語を使用する DMCONFIG ファイルを生成します。以前のドメイン関連の用語を使用する DMCONFIG ファイルを生成するには、dmunloadcf-c オプションを使用します。

説明

Domains 用の MIB では、ドメインがドメイン ゲートウェイおよびドメイン ゲートウェイ管理サーバを使用してサービスをインポートまたはエクスポートするためのクラスが定義されています。このリファレンス ページは、Oracle Tuxedo システムの Domains コンポーネントに関する知識がある読者を対象としています。Domains コンポーネントについては、「Oracle Tuxedo Domains コンポーネント」を参照してください。

管理要求のフォーマットと管理応答の解釈を行うには、DM_MIB(5) を共通 MIB リファレンス ページ MIB(5) と一緒に使用してください。

DM_MIB で説明するクラスや属性を使用し、MIB(5) の説明に従ってフォーマットした要求を使用すると、アクティブなアプリケーションの既存の ATMI インタフェースを通じて管理サービスを要求できます。DM_MIB(5) のすべてのクラス定義の追加情報については、「DM_MIB(5) に関する追加情報」を参照してください。

DM_MIB(5) は、次のクラスで構成されています。

表 12 DM_MIB のクラス
クラス名
属性
ドメインのアクセス制御リスト
2 つのドメイン間の接続状況
エクスポートされるリソース
インポートされるリソース
ローカル アクセス ポイント
OSI TP 1.3 固有の、アクセス ポイントのコンフィグレーション
OSI TP 4.0 以降固有の、アクセス ポイントのコンフィグレーション
ドメインのパスワード エントリ
プリンシパル マッピング エントリ
リモート アクセス ポイント
グローバル Domains コンフィグレーション情報
アクセス ポイントのルーティング基準
リモート プリンシパル エントリ
SNA-CRM 固有の、ローカル アクセス ポイントのコンフィグレーション
SNAX 固有の、リモート ドメイン アクセス ポイントのコンフィグレーション
特定の SNA CRM で使用される SNA スタック
TDomain 固有の、アクセス ポイントのコンフィグレーション
ローカル アクセス ポイントと関連付けられたトランザクション エントリ

各クラスの説明は、次の 4 つのセクションで構成されています。

属性表の形式

属性表はクラス内の属性のリファレンス ガイドであり、管理者、オペレータ、一般ユーザがそれらの属性を使用してアプリケーションと対話するための方法を説明しています。

属性表の各属性の説明には、5 つの構成要素 (名前、型、パーミッション、値、デフォルト値) があります。各要素については、MIB(5) を参照してください。

TA_FLAGS 値

MIB(5) は、共通 TA_FLAGS 属性を定義します。この属性は long 値フィールドで、共通 MIB フラグ値とコンポーネント MIB 固有フラグ値の両方を持ちます。現時点では、DM_MIB 固有のフラグ値は定義されていません。

FML32 フィールド テーブル

このリファレンス ページで説明する属性のフィールド テーブルは、システムにインストールした Oracle Tuxedo システム ソフトウェアのルート ディレクトリからの相対パスで指定される udataobj/tpadm ファイルにあります。${TUXDIR}/udataobj ディレクトリは、FLDTBLDIR 環境変数で指定されるコロン区切りのリストにアプリケーションによって追加される必要があります。フィールド テーブル名 tpadm は、FIELDTBLS 環境変数で指定されるカンマ区切りのリストに追加される必要があります。

相互運用性

この MIB のヘッダ ファイルとフィールド テーブルには、Oracle Tuxedo リリース 7.1 以降のサイト (ネイティブとワークステーションの両方) からのみアクセスできます。アプリケーション内でリリース 5.0 以前のサイトがアクティブになっている場合、グローバル情報の更新 (SET 操作) はそれらのサイトのゲートウェイ グループでは利用できません。

リリース 5.0 以前のサイトのローカル情報にはアクセスできません。アクセスされるクラスにグローバル情報も含まれている場合は、グローバル情報のみ返されます。それ以外の場合は、エラーが返されます。

移植性

Oracle Tuxedo システムの MIB を使用した管理作業をサポートするために必要な既存の FML32 および ATMI 関数、さらにこのリファレンス ページに定義するヘッダ ファイルとフィールド テーブルは、すべてのサポート対象ネイティブ プラットフォームとワークステーション プラットフォームで使用可能です。

 


T_DM_ACL クラスの定義

概要

T_DM_ACL クラスは、ドメインのアクセス制御情報を表します。

属性表

表 13 DM_MIB(5): T_DM_ACL クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_DMACLNAME (r) (k) (*)
string
rw-r--r--
string[1..15]
N/A
string
rw-r--r--
string [0..1550]
“”
string
rw-r--r--
GET: “VAL”
SET: {NEW|INV}
N/A
N/A
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー フィールドです。
(*) - すべての SET 操作で必須のキー フィールドです。

属性の意味

TA_DMACLNAME: string [1..15]

Domains コンフィグレーションの T_DM_ACL エントリ名のスコープ内でユニークな、アクセス制御リストの名前。

TA_DMRACCESSPOINTLIST: string [0..1550]

このアクセス制御リストと関連付けられたリモート ドメイン アクセス ポイントのリスト。TA_DMRACCESSPOINTLIST は、リモート ドメイン アクセス ポイント名 (有効な T_DM_REMOTE オブジェクトの TA_DMRACCESSPOINT 属性の値) のカンマ区切りのリストです。リストには、リモート ドメイン アクセス ポイントの識別子要素を 50 個まで格納できます。この属性を “*” に設定すると、コンフィグレーションのすべてのリモート ドメインがこのエントリと関連付けられます。“” は、リモート ドメイン アクセス ポイントがこのエントリと関連付けられないことを意味します。デフォルト値は “” です。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、T_DM_ACL オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE 属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

“VALid”
オブジェクトが定義され、非アクティブ状態です。これがこのクラスの唯一の有効な状態です。ACL グループがアクティブになることはありません。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_DM_ACL オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW”
新しいオブジェクトを作成します。状態の変更は、“INValid” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “VALid” になります。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組み合わせは “INValid” 状態では使用できません。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。
“INValid”
オブジェクトを削除します。状態の変更は、“VALid” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “INValid” になります。

制限事項

なし。

 


T_DM_CONNECTION クラスの定義

概要

T_DM_CONNECTION クラスは、ドメイン アクセス ポイント間の接続のステータスを表します。

属性表

表 14 DM_MIB(5): T_DM_CONNECTION クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
r--r--r--
{TDOMAIN }
N/A
TA_STATE(k)(*)
string
rwxr-xr--
GET: {ACT | SUS | INI | INA | UNK}
SET: {ACT | INA}
N/A
N/A
TA_DMTYPE=TDOMAIN の場合に設定可能な属性
string
r--------
{0 | 40 | 56 | 128}(注 1)
“0”
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー フィールドです。
(*) - すべての SET 操作で必須のキー フィールドです。

注 1 リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。

属性の意味

TA_DMLACCESSPOINT: string[1..30]

ドメイン間の接続を識別するローカル ドメイン アクセス ポイントの名前。
GET および SET 操作では、この属性に特定のローカル ドメイン アクセス ポイントを指定する必要があります。

TA_DMRACCESSPOINT: string[1..30]

ドメイン間の接続を識別するリモート ドメイン アクセス ポイントの名前。
GET および SET 操作で、TA_DMRACCESSPOINT が指定されていない場合は、TA_DMLACCESSPOINT で指定されたローカル アクセス ポイントのすべての T_DM_CONNECTION エントリが選択されます。

TA_DMTYPE: {TDOMAIN }

ドメインのタイプ。“TDOMAIN” です。

TA_STATE:

GET: ”{ACTive | SUSpended | INItializing | INActive | UNKnown}

GET 操作は、接続の実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

“ACTive”
接続がアクティブです。
“SUSpended”
接続が再試行を待っています。
“INItializing”
接続が初期化されています。
“INActive”
指定されたドメイン アクセス ポイントの接続が切断されています。この状態は、Oracle Tuxedo リリース 7.1 以降が動作するゲートウェイによってのみ返されます。
“UNKnown”
指定されたドメイン アクセス ポイントの接続状態を確認できません。

SET: ”{ACTive | INActive}

SET 操作は、接続の実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求の TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“ACTive”
指定されたドメイン アクセス ポイントを接続します。現在の状態が “SUSpended” または “INActive” の場合、SET:"ACTive” は接続の状態を “INItializing” にします。それ以外の場合は、変更はありません。
“INActive”
指定されたドメイン アクセス ポイントの接続を切断し、オブジェクトを破棄します。

TA_DMTYPE=TDOMAIN の場合に設定可能な属性

TA_DMCURENCRYPTBITS: {0 | 40 | 56 | 128}

この接続で使用する暗号化のレベル。“0” は暗号化を行わないことを示し、“40”“56”、および “128” は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。この属性は、Oracle Tuxedo リリース 7.1 以降が動作するゲートウェイでのみ有効です。その他のゲートウェイの場合、この値は “0” に設定します。
注意 : リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。

制限事項

ドメイン ゲートウェイ管理 (GWADM) サーバおよび TA_DMLACCESSPOINT 属性で指定されたローカル ドメイン アクセス ポイントをサポートするドメイン ゲートウェイがアクティブでないと、そのアクセス ポイントへの接続で GET 操作または SET 操作を実行することはできません。

 


T_DM_EXPORT クラスの定義

概要

T_DM_EXPORT クラスは、ローカル アクセス ポイントを通じて 1 つ以上のリモート ドメインにエクスポートされるローカル リソースを表します。

属性表

表 15 DM_MIB(5): T_DM_EXPORT クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..15]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..30]
* (すべてということ)
string
rw-r--r--
GET: “VAL”
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
string
rw-r--r--
string[1..15]
N/A
string
rw-r--r--
{Y | N}
“N”
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
TA_DMTYPE=SNAX|OSITP|OSITPX のリモート ドメイン アクセス ポイントから設定可能な属性
string
rw-r--r--
string[0..513]
N/A
string
rw-r--r--
string[0..513]
N/A
TA_DMTYPE=OSITPX のリモート ドメイン アクセス ポイントから設定可能な属性
string
rw-r--r--
{TIGHT | LOOSE}
“LOOSE”
string
rw-r--r--
string[0..78]
“”
string
rw-r--r--
string[0..78]
“”
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー フィールドです。
(*) - すべての SET 操作で必須のキー フィールドです。

属性の意味

TA_DMRESOURCENAME: string[1..15]

リソース タイプ SERVICE (サービス名)、QSPACE (キュー スペース名)、および QNAME (キュー名) のエントリのローカル リソース名。SERVICE エントリの場合、この属性の値はアクティブな T_SVCGRP オブジェクトの TA_SERVICENAME 属性の値に対応します。このリソースは、同じ名前あるいは TA_DMREMOTENAME 属性または TA_DMTE* 属性で定義されたエリアスを使用してリモート ドメインにエクスポートされます。

TA_DMLACCESSPOINT: string[1..30]

このローカル リソースが利用可能なローカル アクセス ポイントの名前。この属性を “*” に設定すると、すべてのローカル アクセス ポイントでリソースが利用可能になります。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、T_DM_EXPORT オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE 属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

“VALid”
オブジェクトが存在します。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_DM_EXPORT オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW”
新しいオブジェクトを作成します。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組み合わせは “INValid” 状態では使用できません。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。
“INValid”
オブジェクトを削除します。

TA_DMACLNAME: string [1..15]

このローカル リソースのセキュリティに使用する T_DM_ACL オブジェクトの名前。この属性は、TA_DMRESOURCETYPE="QNAME” の場合は指定できません。

TA_DMCONV: {Y | N}

このローカル リソースが会話型かどうかを指定します。

TA_DMREMOTENAME: string[1..30]

リモート ドメイン アクセス ポイントを通じてエクスポートされるこのローカル リソースの名前を指定します。この属性が指定されていない場合、ローカル リソースの名前には TA_DMRESOURCENAME で指定された名前がデフォルトで使用されます。
TA_DMTYPE=SNAX|OSITP|OSITPX のリモート ドメイン アクセス ポイントから設定可能な属性

TA_DMINBUFTYPE: string[0..513]

type[:subtype] - このローカル リソースの入力バッファ タイプと、必要に応じてサブタイプを指定します。この属性がある場合は、受け付けたバッファ タイプ (およびサブタイプ) が定義されます。この属性は、SNAX を使用する場合、あるいは UDT アプリケーション コンテキストで OSITP または OSITPX を使用してリモート ドメイン アクセス ポイントからのアクセスが許可される場合に TA_DMRESOURCETYPE="SERVICE” のエントリに対して定義する必要があります。

TA_DMOUTBUFTYPE: string[0..513]

type[:subtype] - このローカル リソースの出力バッファ タイプと、必要に応じてサブタイプを指定します。この属性がある場合は、サービスで出力されたバッファ タイプ (およびサブタイプ) が定義されます。この属性は、SNAX を使用する場合、あるいは UDT アプリケーション コンテキストで OSITP または OSITPX を使用してリモート ドメイン アクセス ポイントからのアクセスが許可される場合に TA_DMRESOURCETYPE="SERVICE” のエントリに対して定義する必要があります。
TA_DMTYPE=OSITPX のリモート ドメイン アクセス ポイントから設定可能な属性

TA_DMCOUPLING: string{TIGHT | LOOSE}

このローカル サービスに対する要求が同じリモート ドメイン アクセス ポイントを通じて送られてくる場合にトランザクションの結合が疎結合であるか密結合であるかを指定します。デフォルト値は、“LOOSE” です。TA_DMCOUPLING="LOOSE” を設定した場合、両方の要求が同じグローバル トランザクションに参加していても、このローカル サービスに対する最初の要求で行われたデータベースの更新は 2 番目の要求から確認できません。TA_DMCOUPLING="TIGHT” を設定した場合、同じリモート ドメイン アクセス ポイントを通じて行われた同じローカル サービスへの複数の呼び出しは密結合されます。つまり、最初の要求で行われたデータベースの更新が 2 番目の要求から確認できるということです。
TA_DMCOUPLING="TIGHT” は、同じリモート ドメイン アクセス ポイントを通じて重複したサービス要求が送られてきたときにのみ適用されます。サービス要求が異なるリモート ドメイン アクセス ポイントを通る場合、要求は常に疎結合されます。

TA_DMINRECTYPE: string[1..78]

type[:subtype] - このローカル サービスで特定のクライアントが要求する応答バッファのタイプを (必要に応じてサブタイプも続けて) 指定します。場合によっては、応答バッファの形式も指定します。この属性は、リモート クライアントが要求するバッファとタイプおよび構造が同じバッファをローカル サービスが送信する場合は省略できます。TA_DMINRECTYPE を指定しない場合、バッファのタイプは変わりません。

TA_DMOUTRECTYPE: string[1..78]

type[:subtype] - リモート クライアントによってこのローカル サービスに送られるバッファのタイプと、必要に応じてサブタイプを指定します。この属性は、厳密なタイプ チェックに使用します。

制限事項

このクラスのインスタンスを追加または更新する SET 操作の実行時、および特定のローカル ドメイン アクセス ポイントを TA_DMLACCESSPOINT 属性で指定する場合、アクセス ポイントが T_DM_LOCAL クラス内に存在しなければなりません。存在しない場合、TA_DMLACCESSPOINT 属性に対して "not defined" エラーが返され、操作は失敗します。

 


T_DM_IMPORT クラスの定義

概要

T_DM_IMPORT クラスは、1 つまたは複数のリモート ドメイン アクセス ポイントを通してインポートされ、1 つまたは複数のローカル ドメイン アクセス ポイントを通してローカル ドメインで使用可能なリモート リソースを表します。

属性表

表 16 DM_MIB(5): T_DM_IMPORT クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..15]
 
string
rw-r--r--
string[1..92]
*
(すべてということ)
string
rw-r--r--
string[1..30]
*
(すべてということ)
string
rwxr-xr--
GET: “VAL”
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
long
rwyr--r--
0 <= num <= 32,767
0
string
rw-r--r--
{Y | N}
“N”
short
rw-r--r--
1 <= num <= 32,767
50
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
TA_DMRESOURCETYPE
string
rw-r--r--
{SERVICE | QSPACE | QNAME}
“SERVICE”
string
rw-r--r--
string[1..15]
N/A
TA_DMTYPE=SNAX|OSITP|OSITPX のリモート ドメイン アクセス ポイントから設定可能な属性
string
rw-r--r--
string[0..256]
N/A
string
rw-r--r--
string[0..256]
N/A
TA_DMTYPE=OSITPX のリモート ドメイン アクセス ポイントから設定可能な属性
string
rw-r--r--
{Y | N}
“N”
string
rw-r--r--
string[0..78]
“”
string
rw-r--r--
string[0..78]
“”
string
rw-r--r--
{INTEGER | PRINTABLESTRING}
“”
string
rw-r--r--
string[0..64]
“”
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー フィールドです。
(*) - すべての SET 操作で必須のキー フィールドです。

属性の意味

TA_DMRESOURCENAME: string[1..15]

リソース タイプ SERVICE (サービス名)、QSPACE (キュー スペース名)、および QNAME (キュー名) のエントリで使用するリモート リソース名。このリソースは、同じ名前あるいは TA_DMREMOTENAME 属性または TA_DMTE* 属性で定義されたエリアスを使用してリモート ドメインからインポートされます。

TA_DMRACCESSPOINTLIST: string[1..92]

このリモート リソースをインポートするためのリモート ドメイン アクセス ポイントの名前を指定します。TA_DMRACCESSPOINTLIST は、カンマ区切りのフェイルオーバ ドメイン リストで、最大 30 文字のリモート ドメイン アクセス ポイントを 10 個まで格納できます。この属性を “*” に設定すると、すべてのリモート ドメイン アクセス ポイントからリソースをインポートできます。

TA_DMLACCESSPOINT: string[1..30]

このリモート リソースが利用可能なローカル ドメイン アクセス ポイントの名前。この属性を “*” に設定すると、すべてのローカル ドメイン アクセス ポイントを通してリソースを利用できます。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、T_DM_IMPORT オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

“VALid”
オブジェクトが存在します。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_DM_IMPORT オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求の TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW”
新しいオブジェクトを作成します。状態変更は、“INValid” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “ACTive” になります。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組み合わせは “INValid” 状態では使用できません。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。
“INValid”
オブジェクトを削除します。状態変更は、“ACTive” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “INValid” になります。

TA_DMBLOCKTIME: 0 <= num <= 32,767

特定のサービスに対する ATMI のブロッキング呼び出しがタイムアウトになるまでの最短時間を示すブロックタイム制限。この属性によってクライアントでは、指定された秒数の経過後に、サービス要求がまだ処理中でサーバが応答を受信していないことがわかります。 指定しない場合、デフォルト値は 0 です。その場合は、UBBCONFIG RESOURCES セクションで指定されたシステム全体の BLOCKTIME 値がサービスで使用されます。

TA_DMCONV: {Y | N}

このリモート リソースが会話型であるかどうかを指定する boolean 型の値 (“Y” または “N”)。

TA_DMLOAD: 1 <= num <= 32,767

このリモート リソースのサービス負荷。インタフェースの負荷は、ロード バランシングのために使用します。つまり、すでに負荷が大きいキューは、新規の要求ではあまり選択されません。

TA_DMREMOTENAME: string[1..30]

リモート ドメイン アクセス ポイントを通じてインポートされるこのリモート リソースの名前を指定します。この属性が指定されていない場合、リモート リソースの名前には TA_DMRESOURCENAME で指定された名前がデフォルトで使用されます。

TA_DMROUTINGNAME: string[1..15]

このリモート リソース (“SERVICE” または “QSPACE”) のルーティング基準として使用する T_DM_ROUTING オブジェクトの名前。
TA_DMTYPE=SNAX|OSITP|OSITPX のリモート ドメイン アクセス ポイントから設定可能な属性

TA_DMINBUFTYPE: string[0..256]

type[:subtype] - このリモート リソースの入力バッファ タイプと、必要に応じてサブタイプを指定します。この属性がある場合は、受け付けたバッファ タイプ (およびサブタイプ) が定義されます。この属性は、SNAX を使用する場合、あるいは UDT アプリケーション コンテキストで OSITP または OSITPX を使用してリモート ドメイン アクセス ポイントへのアクセスが許可される場合に DMRESOURCETYPE="SERVICE” のエントリに対して定義する必要があります。

TA_DMOUTBUFTYPE: string[0..256]

type[:subtype] - このリモート リソースの出力バッファ タイプと、必要に応じてサブタイプを指定します。この属性がある場合は、サービスで出力されたバッファ タイプ (およびサブタイプ) が定義されます。この属性は、SNAX を使用する場合、あるいは UDT アプリケーション コンテキストで OSITP または OSITPX を使用してリモート ドメイン アクセス ポイントへのアクセスが許可される場合に DMTYPE="SERVICE” のエントリに対して定義する必要があります。
TA_DMTYPE=OSITPX のリモート ドメイン アクセス ポイントから設定可能な属性

TA_DMAUTOPREPARE: string{Y | N}

このリモート サービスに対するグローバル トランザクションに関与する単一の tpcall() で、呼び出しを自動的に準備できるようにします。この最適化により、2 フェーズ コミット プロセスを 1 ステップで実行できます。リモートの OSITP ドメインは、この機能をサポートしている必要があります。デフォルト値は “N” です。

TA_DMINRECTYPE: string[1..78]

type[:subtype] - このリモート サービスに必要な要求バッファのタイプを (必要に応じてサブタイプも続けて) 指定します。場合によっては、要求バッファの形式も指定します。この属性は、リモート サービスが要求するバッファとタイプおよび構造が同じバッファをローカル クライアントが送信する場合は省略できます。TA_DMINRECTYPE を指定しない場合、バッファのタイプは変わりません。

TA_DMOUTRECTYPE: string[1..78]

type[:subtype] - このリモート サービスが送信するバッファのタイプを (必要に応じてサブタイプも続けて) 指定します。この属性は、厳密なタイプ チェックに使用します。

TA_DMTPSUTTYPE: string{INTEGER | PRINTABLESTRING}

このリモート サービスの TA_DMREMTPSUT 値で実行するエンコーディングのタイプを指定します。“INTEGER” および “PRINTABLESTRING” は ASN.1 タイプです。デフォルト値は “PRINTABLESTRING” です。

TA_DMREMTPSUT: string[1..64]

このリモート サービスを提供するリモート システムの TP サービス ユーザ タイトルを識別します。OSI TP 実装のユーザの一部はこの属性が必要です。OS 2200 OLTP-TM2200、OpenTI、A Series Open/OLTP、および Oracle eLink OSI TP の場合は必要ありません。TA_DMTPSUTTYPE の値が “PRINTABLESTRING” である場合、最大長は 60 文字です。PRINTABLESTRING の ASN.1 タイプに準拠する必要があります。TA_DMTPSUTTYPE の値が “INTEGER” である場合の最大長は LONG の値になります。この値は、リモートの TPSUT を定義する前に定義する必要があります。

制限事項

なし。

 


T_DM_LOCAL クラスの定義

概要

T_DM_LOCAL クラスは、ローカル ドメイン アクセス ポイントを定義します。ローカル ドメイン アクセス ポイントは、リモート ドメインにエクスポートされるローカル サービスへのアクセス制御、およびリモート ドメインからインポートされるリモート サービスへのアクセス制御に使用します。

属性表

表 17 DM_MIB(5): T_DM_LOCAL クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
rw-r--r--
{TDOMAIN | SNAX | OSITP | OSITPX}
“TDOMAIN”
string
rw-r--r--
GET: “VAL”
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
string
rw-r--r--
string [1..256](注 3)
N/A
short
rw-r--r--
0 <= num <= 32,767
T_DOMAINTA_BLOCKTIME (注 1)
string
rw-r--r--
string [1..256](注 3)
N/A
string
rw-r--r--
string[1..30]
“DMTLOG”
long
rw-r--r--
1 <= num <= 2048
100
short
rw-r--r--
0 <= num <= 32,767
16
short
rw-r--r--
0 <= num <= 32,767
T_DOMAINTA_MAXGTT (注 2)
string
rw-r--r--
{NONE | APP_PW | DM_PW | DM_USER_PW | CLEAR | SAFE | PRIVATE}
“NONE”
TA_DMTYPE=TDOMAIN の場合に設定可能な属性
string
rwxr--r--
{ON_DEMAND | ON_STARTUP | INCOMING_ONLY | PERSISTENT_DISCONNECT}
“ON_DEMAND”
long
rwxr--r--
0 <= num <= MAXLONG
0
long
rwxr--r--
0 <= num <= MAXLONG
60
TA_DMTYPE=TDOMAIN の場合に設定可能な属性
string
rwxr--r--
string[0..511]
“”
string
rw-r--r--
string[0..15]
“”
TA_DMTYPE=SNAX の場合に設定可能な属性
long
rw-r--r--
1 <= num <= MAXLONG
1000000
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー フィールドです。
(*) - すべての SET 操作で必須のキー フィールドです。

注 1 T_DOMAIN クラスの TA_BLOCKTIME の現在の値。

注 2 T_DOMAIN クラスの TA_MAXGTT の現在の値。

注 3 Oracle Tuxedo 8.0 以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大 78 バイトです。

属性の意味

TA_DMACCESSPOINT: string[1..30]

この T_DM_LOCAL エントリの名前。この Domains コンフィグレーション内の T_DM_LOCAL および T_DM_REMOTE アクセス ポイント名のスコープ内でユニークなユーザ指定のローカル ドメイン アクセス ポイントの識別子 (論理名) です。

TA_DMACCESSPOINTID: string[1..30]

リモート ドメインへの接続を設定するときのセキュリティのため、このローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているドメイン ゲートウェイ グループの識別子です。この識別子は、すべてのローカルおよびリモート ドメイン アクセス ポイント間でユニークでなければなりません。

TA_DMSRVGROUP: string[1..30]

このローカル ドメイン アクセス ポイントを表すドメイン ゲートウェイ グループの名前 (TUXCONFIG ファイルの GROUPS セクションで指定された名前) です。ローカル ドメイン アクセス ポイントとゲートウェイ サーバ グループは、1 対 1 の関係です。

TA_DMTYPE: {TDOMAIN | SNAX | OSITP | OSITPX}

このローカル ドメイン アクセス ポイントのドメインのタイプを指定します。Oracle Tuxedo ドメインの場合は “TDOMAIN”、SNA ドメインの場合は “SNAX”、OSI TP 1.3 ドメインの場合は “OSITP”、OSI TP 4.0 以降のドメインの場合は “OSITPX” を指定します。他の属性が存在するかどうかは、この属性の値に依存します。
TA_DMTYPE="OSITPX” の設定は、Oracle Tuxedo 8.0 以降のソフトウェアでのみサポートされます。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、T_DM_LOCAL オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE 属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

“VALid”
オブジェクトが存在します。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_DM_LOCAL オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW”
新しいオブジェクトを作成します。この状態変更は、“INValid” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “VALid” になります。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組み合わせは “INValid” 状態では使用できません。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。
“INValid”
オブジェクトを削除します。この状態変更は、“VALid” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “INValid” になります。

TA_DMAUDITLOG:string[1..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前は最大で 78 バイト)

このローカル ドメイン アクセス ポイントに対する監査ログ ファイルの名前。

TA_DMBLOCKTIME: 0 <= num <= 32,767

このローカル ドメイン アクセス ポイントに対するブロッキング呼び出しの最大待ち時間を指定します。この値は、T_DOMAIN オブジェクトの SCANUNIT パラメータの乗数です。SCANUNIT * TA_BLOCKTIME の値は、SCANUNIT 以上 32,768 秒未満でなければなりません。この属性を指定しない場合、T_DOMAIN オブジェクトに指定した TA_BLOCKTIME 属性の値がデフォルト値に設定されます。ブロッキング タイムアウト状態は、関連する要求が失敗したことを示します。
ドメイン間トランザクションでは、トランザクション期間が TA_DMBLOCKTIME 属性の値を超過するとブロッキング タイムアウト状態が生成されます。つまり、ドメイン間トランザクションでは、TA_DMBLOCKTIME 属性の値が T_SERVICE オブジェクトに指定された TA_TRANTIME タイムアウト値未満の場合、またはトランザクションを開始するための tpbegin() 呼び出しで渡されたタイムアウト値未満の場合、トランザクションのタイムアウトは TA_DMBLOCKTIME 値まで減らされます。一方、ドメイン内トランザクション (単一の Oracle Tuxedo ドメイン内で処理されるトランザクション) の場合は、T_DOMAIN オブジェクトに指定された TA_BLOCKTIME 属性の値は、ドメイン内トランザクションのタイムアウトに何の影響も与えません。

TA_DMTLOGDEV: string[1..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前は最大で 78 バイト)

このローカル ドメイン アクセス ポイントの Domains トランザクション ログ (TLOG) を含むデバイス (raw スライス) またはファイル。TLOG は、Oracle Tuxedo システムの VTOC テーブルとしてデバイスに格納されています。信頼性の観点から、デバイス (raw スライス) の使用を推奨します。
この属性を指定しない場合、このローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているドメイン ゲートウェイ グループは要求をトランザクション モードで処理できません。同じマシンのローカル ドメイン アクセス ポイント間で同じ Oracle Tuxedo ファイル システムを共有することはできますが、各ローカル ドメイン アクセス ポイントは TA_DMTLOGNAME キーワードで指定された名前のログ (TA_DMTLOGDEV 内のテーブル) を保持する必要があります。

TA_DMTLOGNAME: string[1..30]

このローカル ドメイン アクセス ポイント用の TLOG の名前。1 つのデバイスに複数の TLOG がある場合、各 TLOG の名前はユニークでなければなりません。

TA_DMTLOGSIZE: 1 <= num <= 2048

このローカル ドメイン アクセス ポイント用の TLOG のサイズ (ページ数)。このサイズは、TA_DMTLOGDEV に指定したデバイスで使用できる領域の数によって制限されます。

TA_DMMAXRAPTRAN: 0 <= num <= 32,767

このローカル ドメイン アクセス ポイントの 1 つのトランザクションに含めることのできるリモート ドメイン アクセス ポイントの最大数。

TA_DMMAXTRAN: 0 <= num <= 32,767

このローカル ドメイン アクセス ポイントで同時に実行できるトランザクションの最大数。この値は、T_DOMAIN:TA_MAXGTT 属性値以上でなければなりません。

TA_DMSECURITY: {NONE | APP_PW | DM_PW | DM_USER_PW }

このローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けるドメイン ゲートウェイに対して有効なセキュリティのタイプ。この属性は、次のいずれかに設定する必要があります。

“NONE”

セキュリティは無効になります。

“APP_PW”

この値は、TA_DMTYPE="TDOMAIN” の場合のみ有効です。アプリケーション パスワードによるセキュリティが有効になります。

“DM_PW”

この値は、TA_DMTYPE="TDOMAIN” または “OSITPX” の場合のみ有効です。ドメイン パスワードによるセキュリティが有効になります。

“DM_USER_PW”

この値は、TA_DMTYPE="SNAX” の場合のみ有効です。プリンシパル名の変換が有効になります。
TA_DMTYPE=TDOMAIN の場合に設定可能な属性

TA_DMCONNECTION_POLICY:“{ON_DEMAND | ON_STARTUP | INCOMING_ONLY | PERSISTENT_DISCONNECT}

このローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているドメイン ゲートウェイがリモート ドメインへの接続を確立するときの条件を指定します。有効な値は、“ON_DEMAND”“ON_STARTUP”“INCOMING_ONLY”、または “PERSISTENT_DISCONNECT” です。

“ON_DEMAND”

クライアントがリモート サービスを要求したとき、または dmadmin(1) connect コマンドが実行されたときにのみ接続が試行されます。TA_DMCONNECTION_POLICY 属性のデフォルト設定は “ON_DEMAND” です。“ON_DEMAND” 接続ポリシーでは、TA_DMCONNECTION_POLICY 属性を明示的に使用できなかった以前のリリースと同じ動作になります。この接続ポリシーでは、再接続は行われません。

“ON_STARTUP”

ドメイン ゲートウェイはゲートウェイ サーバの初期化時にリモート ドメインへの接続を試行します。リモート ドメインへの接続が確立された場合にのみ、そのリモート サービス (ドメイン ゲートウェイによって宣言されたサービス) が宣言されます。したがって、リモート ドメインとの接続が確立されていないと、リモート サービスは中断されます。デフォルトでは、失敗した接続が 60 秒おきに再試行されるよう設定されています。再接続の間隔は、TA_DMRETRY_INTERVAL 属性で変更できます。TA_DMMAXRETRY 属性も参照してください。

“INCOMING_ONLY”

ドメイン ゲートウェイは起動時にリモート ドメインへの接続を試みません。このため、リモート サービスは最初は中断されています。ドメイン ゲートウェイは、リモート ドメインからの接続を受信したときに利用可能になります。リモート サービスは、ドメイン ゲートウェイが接続を受信したときか、dmadmin(1) connect コマンドで管理接続が確立されたときに宣言されます。接続ポリシーが “INCOMING_ONLY” の場合、再接続は行われません。

“PERSISTENT_DISCONNECT”

リモート ドメインからの受信時接続を拒否し、ローカル ドメインがリモート ドメインへの接続を試行しないことを意味します。それに応じて関連するリモート サービスは中断します。リモート サービスは、別の接続ポリシーに手動で変更し、管理接続 (dmadmin(1) 接続コマンドを使用) が確立するまで利用できます。

TA_DMMAXRETRY: 0 <= num <= MAXLONG

このローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているドメイン ゲートウェイがリモート ドメインへの接続を試行する回数。最小値は 0、最大値は MAXLONG (2147483647) です。MAXLONG の場合、再接続処理が無限に繰り返されるか、または接続が確立されるまで繰り返されます。接続ポリシーが “ON_STARTUP” の場合、TA_DMMAXRETRY のデフォルト設定は MAXLONG になります。この属性を 0 に設定すると、自動再接続は行われません。それ以外の接続ポリシーの場合、自動再試行は無効になります。
TA_DMMAXRETRY 属性は、接続ポリシーが “ON_STARTUP” の場合のみ有効です。

TA_DMRETRY_INTERVAL: 0 <= num <= MAXLONG

このローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているドメイン ゲートウェイがリモート ドメインへの接続を自動的に試行する間隔 (単位は秒)。最小値は 0、最大値は MAXLONG (2147483647) です。デフォルト値は 60 です。 TA_DMMAXRETRY が 0 に設定されている場合、TA_DMRETRY_INTERVAL は設定できません。
この属性は、TA_DMCONNECTION_POLICY 属性が “ON_STARTUP” に設定されている場合にのみ有効です。それ以外の接続ポリシーの場合、自動再試行は無効になります。
TA_DMTYPE=TDOMAIN の場合に設定可能な属性

TA_DMCONNPRINCIPALNAME: string[0..511]

接続プリンシパル名の識別子。これは、ローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているドメイン ゲートウェイがリモート ドメインに接続するときに、そのドメイン ゲートウェイの ID を検証するためのプリンシパル名です。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1 以降のソフトウェアが実行されている TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイにのみ適用されます。
TA_DMCONNPRINCIPALNAME 属性には最大 511 文字を指定できます (最後の NULL 文字を除く)。この属性を指定しない場合は、ローカル ドメイン アクセス ポイントの TA_DMACCESSPOINTID 文字列がデフォルト値になります。 デフォルトの認証プラグインで、このローカル ドメイン アクセス ポイントの TA_DMCONNPRINCIPALNAME 属性に値を割り当てる場合、その値は、このローカル ドメイン アクセス ポイントの TA_DMACCESSPOINTID 属性の値と同じでなければなりません。これらの値が一致しないと、ローカル ドメイン ゲートウェイ プロセスが起動せず、次の userlog(3c) メッセージが生成されます。ERROR: クリデンシャルを取得できません。

TA_DMMACHINETYPE: string[0..15]

ドメインをグループ化して、このローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているマシンとリモート ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているマシン間のメッセージのエンコーディングとデコーディングを省略するために使用します。この属性は、TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイにのみ適用されます。
TA_DMMACHINETYPE を指定しない場合、デフォルトでエンコーディングまたはデコーディングが実行されます。TA_DMMACHINETYPE フィールドに設定した値が接続のための T_DM_LOCAL クラスと T_DM_REMOTE クラスで共通している場合、データのエンコーディングとデコーディングが省略されます。TA_DMMACHINETYPE には、15 文字までの任意の文字列値を指定できます。この値は比較のためだけに使用します。
TA_DMTYPE=SNAX の場合に設定可能な属性

TA_DMBLOB_SHM_SIZE: 1 <= num <= MAXLONG

この SNAX ローカル ドメイン アクセス ポイント固有のバイナリ ラージ オブジェクトのログ情報を格納するために割り当てられた共有メモリを指定します。この属性は、ローカル ドメイン アクセス ポイントおよび SNAX タイプのドメイン ゲートウェイにのみ適用されます。

制限事項

TA_DMLACCESSPOINT 属性で指定したローカル ドメイン アクセス ポイントをサポートするドメイン ゲートウェイ管理 (GWADM) サーバがアクティブである場合、SET を実行して TA_STATEINValid にしたり、TA_DMACCESSPOINTIDTA_DMSRVGROUPTA_DMTYPETA_DMTLOGDEVTA_DMTLOGNAMETA_DMTLOGSIZETA_DMMAXRAPTRANTA_DMMAXTRAN、または TA_DMMACHINETYPE 属性を更新することはできません。

 


T_DM_OSITP クラスの定義

概要

T_DM_OSITP クラスは、特定のローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントに対する OSI TP 1.3 プロトコル関連のコンフィグレーション情報を定義します。

属性表

表 18 DM_MIB(5): T_DM_OSITP クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
rw-r--r--
GET: “VAL”
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
string
rw-r--r--
string[1..78]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..78]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..78]
N/A
string
rw-r--r--
{XATMI | UDT}
“XATMI”
short
rw-r--r--
0 <= num <= 32767
N/A
short
rw-r--r--
0 <= num <= 32767
N/A
string
rw-r--r--
string[0..30]
N/A
short
rw-r--r--
1 <= num <= 32767
3
string
rw-r--r--
{CAE | PRELIMINARY | OLTP_TM2200}
“CAE”
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー フィールドです。
(*) - すべての SET 操作で必須のキー フィールドです。

属性の意味

TA_DMACCESSPOINT: string[1..30]

このエントリがプロトコル固有のコンフィグレーション情報を提供するローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントの名前。このフィールドは、ドメイン アクセス ポイントのプロトコルに依存しないコンフィグレーションを定義する T_DM_LOCAL または T_DM_REMOTE エントリで指定したドメイン アクセス ポイント名と一致します。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、T_DM_OSITP オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE 属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

“VALid”
オブジェクトが存在します。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_DM_OSITP オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求の TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW”
新しいオブジェクトを作成します。この状態変更は、“INValid” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “VALid” になります。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組み合わせは “INValid” 状態では使用できません。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。
“INValid”
オブジェクトを削除します。この状態変更は、“VALid” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “INValid” になります。

TA_DMAPT: string[1..78]

ローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントのアプリケーション プロセス タイトル (オブジェクト識別子形式)。

TA_DMAEQ: string[1..78]

ローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントのアプリケーション エンティティ修飾子 (整数形式)。

TA_DMNWDEVICE: string[1..78]

このローカル ドメイン アクセス ポイントで使用するネットワーク デバイスを指定します。この属性は、ローカル ドメイン アクセス ポイントを定義する場合にのみ有効です。リモート ドメイン アクセス ポイントでは無視されます。

TA_DMACN: {XATMI | UDT}

このローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントで使用するアプリケーション コンテキストの名前。リモート ドメイン アクセス ポイントからのアプリケーション コンテキスト名が存在する場合は、これをリモート ドメイン アクセス ポイントへのダイアログを確立する際に使用します。存在しない場合は、ローカル ドメイン アクセス ポイントからのアプリケーション コンテキスト名が使用されます。“XATMI” では、X/Open 定義の XATMI アプリケーション サービス要素 (ASE) およびエンコーディングを使用するかどうかを選択します。“UDT” では、ISO/IEC 10026-5 ユーザ データ転送のエンコーディングを使用するかどうかを選択します。

TA_DMAPID: 0 <= num <= 32767

このローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントで使用するアプリケーション プロセスの呼び出し識別子を定義する属性 (省略可能)。

TA_DMAEID: 0 <= num <= 32767

このローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントで使用するアプリケーション エンティティの呼び出し識別子を定義する属性 (省略可能)。

TA_DMURCH: string[0..30]

このローカル ドメイン アクセス ポイントに対する OSI TP リカバリ コンテキスト ハンドルのユーザ部分を指定します。OSI TP リカバリ コンテキスト ハンドルは、通信回線またはシステムに障害が発生した後に、OSI TP プロバイダによる分散トランザクションの回復処理で必要になる場合があります。
この属性は、ローカル ドメイン アクセス ポイントを定義する場合にのみ有効です。リモート ドメイン アクセス ポイントでは無視されます。

TA_DMMAXLISTENINGEP: 0 <= num <= 32767

このローカル ドメイン アクセス ポイントに対する着信用 OSI TP ダイアログを待機しているエンドポイントの数を指定します。この属性は、ローカル ドメイン アクセス ポイントを定義する場合にのみ有効です。リモート ドメイン アクセス ポイントでは無視されます。

TA_DMXATMIENCODING: {CAE | PRELIMINARY | OLTP_TM2200}

リモート システムとの通信に使用する XATMI プロトコルのバージョンを指定します。この属性は、リモート ドメイン アクセス ポイントの記述でのみ有効です。次の値を指定できます。

“CAE” (デフォルト)

“PRELIMINARY” (Unisys MCP OLTP システムで使用)

“OLTP_TM2200” (Unisys TM 2200 システムで使用)

制限事項

以下の場合は、このクラスのインスタンスを削除または更新することはできません。

このクラスのインスタンスを追加または更新する SET 操作の実行時には、TA_DMACCESSPOINT 属性に指定した特定のローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントが、T_DM_LOCAL クラスまたは T_DM_REMOTE クラスに存在している必要があります。ドメイン アクセス ポイントが存在しない場合、TA_DMACCESSPOINT 属性に対して "not defined" エラーが返され、操作は失敗します。

 


T_DM_OSITPX クラスの定義

概要

T_DM_OSITPX クラスは、特定のローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントに対する OSI TP 4.0 以降のプロトコル関連のコンフィグレーション情報を定義します。T_DM_OSITPX クラスは、Oracle Tuxedo 8.0 以降のソフトウェアでのみサポートされます。

属性表

表 19 DM_MIB(5): T_DM_OSITPX クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
rw-r--r--
GET: “VAL”
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
string
rw-r--r--
string[1..78]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..631]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..66]
N/A
string
rw-r--r--
{STARTUP | RUNTIME}
“STARTUP”
short
rw-r--r--
string[1..10]
“”
short
rw-r--r--
string[1..34]
“”
short
rw-r--r--
string[1..78]
“”
string
rw-r--r--
{CAE | PRELIMINARY | OLTP_TM2200 | NATIVE_A_SERIES}
“CAE”
short
rw-r--r--
string[1..78]
“”
short
rw-r--r--
{SECURITY_SUPPORTED}
“”
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー フィールドです。
(*) - すべての SET 操作で必須のキー フィールドです。

属性の意味

TA_DMACCESSPOINT: string[1..30]

このエントリがプロトコル固有のコンフィグレーション情報を提供するローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントの名前。このフィールドは、ドメイン アクセス ポイントのプロトコルに依存しないコンフィグレーションを定義する T_DM_LOCAL または T_DM_REMOTE エントリで指定したドメイン アクセス ポイント名と一致します。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、T_DM_OSITPX オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE 属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

“VALid”
オブジェクトが存在します。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_DM_OSITPX オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求の TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW”
新しい T_DM_OSITPX オブジェクトを作成します。この状態変更は、“INValid” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “VALid” になります。
unset
既存の T_DM_OSITPX オブジェクトを変更します。この組み合わせは “INValid” 状態では使用できません。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。
“INValid”
T_DM_OSITPX オブジェクトを削除します。この状態変更は、“VALid” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “INValid” になります。

TA_DMAET: string[1..78]

ローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントのアプリケーション エンティティ タイトル。このアドレスは、OSI TP ネットワーク内のすべてのホスト通信においてユニークである必要があり、リモート (OLTP) ノード上のローカル AE タイトルに一致します。
この属性の値には、オブジェクト識別子としてアプリケーション プロセス タイトルが含まれます。オブジェクト識別子の後には、“{object identifier},{integer qualifier}” のように、整数値としてアプリケーション エンティティ修飾子が続きます。中括弧は構文の一部で、引用符の内側に入れる必要があります。

TA_DMNWADDR: string[1..631]

このアクセス ポイントで使用するネットワーク アドレスのセミコロン区切りのリスト。ネットワーク アドレスは、TCP/IP ネットワークを使用している場合は IP アドレス、そうでない場合は DNS 名になります。ネットワーク アドレスの形式は次のいずれかになります。
#.#.#.#:port_number IP アドレス
“//hostname:port_number DNS 名
“//hostname:port_number;//hostname:port_number; ...
port_number 構成要素が指定されていない場合は、デフォルト ポートの 102 が使用されます。 ローカル ドメイン アクセス ポイントの場合、この属性の値には接続要求をリスンするための待機用アドレスを 8 個までセミコロンで区切って指定できます。リモート ドメイン アクセス ポイントの場合、この属性の値には目的のドメインの優先アドレスを指定し、その後に最大 7 個の代替アドレスを優先順位の高い順に指定します。代替アドレスは、最初のアドレスが使用できない場合に使用されます。

TA_DMTSEL: string[1..66]

このローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントで使用する転送サービス アクセス ポイントのアドレス。1 ~ 32 の ASCII 非制御文字 (16 進数では 20 から 7E)、先頭に 0x が付く 1 ~ 32 の 16 進数オクテット、または “NONE” - (NULL 文字列) のいずれかを指定します。

TA_DMDNRESOLUTION: {STARTUP | RUNTIME}

このローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられたドメイン ゲートウェイ (GWOSITP) 用に、TA_DMNWADDR 属性で定義したネットワーク アドレスの DNS 名を解決するタイミングを指定します。この属性を “STARTUP” (デフォルト) に設定すると、ゲートウェイの起動時にホスト名が実 IP アドレスに解決されます。この属性を “RUNTIME” に設定すると、ゲートウェイの実行時にホスト名が実 IP アドレスに解決されます。
この属性は、ローカル ドメイン アクセス ポイントを定義する場合にのみ有効です。リモート ドメイン アクセス ポイントでは無視されます。リモート ドメイン アクセス ポイントのインスタンスに対する GET 呼び出しでは、この属性は NULL 文字列に設定されます。

TA_DMPSEL: string[1..10]

このローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントで使用するプレゼンテーション サービス アクセス ポイントのアドレス。1 ~ 4 の ASCII 非制御文字 (16 進数では 20 から 7E)、先頭に 0x が付く 1 ~ 4 の 16 進数オクテット、または “NONE” (デフォルト) のいずれかを指定します。

TA_DMSSEL: string[1..34]

このローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントで使用するセッション サービス アクセス ポイントのアドレス。1 ~ 16 の ASCII 非制御文字 (16 進数では 20 から 7E)、先頭に 0x が付く 1 ~ 16 の 16 進数オクテット、または “NONE” (デフォルト) のいずれかを指定します。

TA_DMTAILORPATH: string[1..78]

このローカル ドメイン アクセス ポイントの OSI TP スタックの調整に使用する、省略可能な OSI TP 調整ファイルの絶対パス名を示します。二重引用符が必要です。値を指定しない場合、および NULL 文字列を設定した場合、OSI TP スタックはデフォルトの調整パラメータで実行されます。
この属性は、ローカル ドメイン アクセス ポイントを定義する場合にのみ有効です。リモート ドメイン アクセス ポイントでは無視されます。

TA_DMXATMIENCODING: {CAE | PRELIMINARY | OLTP_TM2200 | NATIVE_A_SERIES}

リモート システムとの通信に使用する XATMI プロトコルのバージョンを指定します。この属性は、リモート ドメイン アクセス ポイントの記述でのみ有効です。次の値を指定できます。

“CAE” (デフォルト)

“PRELIMINARY” (Unisys MCP OLTP システムで使用)

“OLTP_TM2200” (Unisys TM 2200 システムで使用)

“NATIVE_A_SERIES” (このエンコード タイプをサポートする Unisys MCP OLTP システムで使用)

TA_DMEXTENSIONS: string[1..78]

このリモート ドメイン アクセス ポイントに関連付けられたリモート ドメインの操作を制御します。有効な値としては、セミコロン (;) 区切りで “ONLINE=N/Y” (デフォルト値は Y) と RdomAssocRetry=nn を含めます。nn には、オンライン リモート ドメインへの再接続の間隔を秒単位で指定します。RdomAssocRetry 調整パラメータが存在する場合は、その値がこの属性のデフォルトになります。RdomAssocRetry が存在せず、nn が指定されていない場合のデフォルト値は 60 秒です。

TA_DMOPTIONS: {SECURITY_SUPPORTED}

このリモート ドメイン アクセス ポイントの省略可能なパラメータを示します。“SECURITY_SUPPORTED” は、このリモート ドメイン アクセス ポイントに関連付けられたリモート ドメインが OSITP セキュリティの拡張をサポートすることを示します。この属性は下位互換性があり、リモート ドメイン アクセス ポイントの記述でのみ有効です。

制限事項

以下の場合は、このクラスのインスタンスを削除または更新することはできません。

このクラスのインスタンスを追加または更新する SET 操作の実行時には、TA_DMACCESSPOINT 属性に指定した特定のローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントが、T_DM_LOCAL クラスまたは T_DM_REMOTE クラスに存在している必要があります。ドメイン アクセス ポイントが存在しない場合、TA_DMACCESSPOINT 属性に対して "not defined" エラーが返され、操作は失敗します。

 


T_DM_PASSWORD クラスの定義

概要

T_DM_PASSWORD クラスは、TDOMAIN タイプのアクセス ポイントを介したドメイン間認証のコンフィグレーション情報を表します。

属性表

表 20 DM_MIB(5): T_DM_PASSWORD クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
-w-------
string[1..30]
N/A
string
-w-------
string[1..30]
N/A
string
rw-r--r--
GET: “VAL”
SET: {NEW | INV | REC}
N/A
N/A
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー フィールドです。
(*) - すべての SET 操作で必須のキー フィールドです。

属性の意味

TA_DMLACCESSPOINT: string[1..30]

パスワードを適用するローカル ドメイン アクセス ポイントの名前。

TA_DMRACCESSPOINT: string[1..30]

パスワードを適用するリモート ドメイン アクセス ポイントの名前。

TA_DMLPWD: string[1..30]

ローカル ドメイン アクセス ポイント (TA_DMLACCESSPOINT で識別) とリモート ドメイン アクセス ポイント (TA_DMRACCESSPOINT で識別) の接続を認証するためのローカル パスワード。

TA_DMRPWD: string[1..30]

ローカル ドメイン アクセス ポイント (TA_DMLACCESSPOINT で識別) とリモート ドメイン アクセス ポイント (TA_DMRACCESSPOINT で識別) の接続を認証するためのリモート パスワード。

TA_STATE:

GET:”{VALid}

GET 操作は、選択した T_DM_PASSWORD オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE 属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

“VALid”
オブジェクトが存在します。

SET: {NEW | INValid | RECrypt}

SET 操作は、選択した T_DM_PASSWORD オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求の TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW”
新しいオブジェクトを作成します。状態変更は、“INValid” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “VALid” になります。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組み合わせは “INValid” 状態では使用できません。
“INValid”
オブジェクトを削除します。状態変更は、“VALid” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “INValid” になります。
“RECrypt”
暗号化キーを使用してすべてのパスワードを再暗号化します。T_DM_PASSWORD クラスのすべてのパスワード インスタンスに適用されます。

制限事項

ドメイン ゲートウェイ管理サーバ (GWADM) の実行中は、パスワードを再暗号化 (TA_STATE から “RECrypt”SET) することはできません。

 


T_DM_PRINCIPAL_MAP クラスの定義

概要

T_DM_PRINCIPAL_MAP クラスは、タイプ SNAX のアクセス ポイントを介してプリンシパル名を外部プリンシパル名との間でマッピングするためのコンフィグレーション情報を表します。

属性表

表 21 DM_MIB(5): T_DM_PRINCIPAL_MAP クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
TA_DMPRINNAME(r)(k)(*)
string
rw-------
string[1..30]
N/A
TA_DMRPRINNAME(r)(k)(*)
string
rw-------
string[1..30]
N/A
string
rw-r-----
{IN | OUT | BOTH}
“BOTH”
string
rw-r--r--
GET: “VAL”
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー フィールドです。
(*) - すべての SET 操作で必須のキー フィールドです。

属性の意味

TA_DMLACCESSPOINT: string[1..30]

プリンシパル マッピングを適用するローカル ドメイン アクセス ポイント。

TA_DMRACCESSPOINT: string[1..30]

プリンシパル マッピングを適用するリモート ドメイン アクセス ポイント。

TA_DMPRINNAME: string[1..30]

プリンシパル マッピングにおけるローカル プリンシパル名。

TA_DMRPRINNAME: string[1..30]

プリンシパル マッピングにおけるリモート プリンシパル名。

TA_DMDIRECTION: {IN | OUT | BOTH}

プリンシパル マッピングを適用する方向。

“IN”

指定したリモート ドメイン アクセス ポイントとローカル ドメイン アクセス ポイントを経由した Oracle Tuxedo ドメインへの INcoming であることを示します。

“OUT”

指定したローカル ドメイン アクセス ポイントとリモート ドメイン アクセス ポイントを経由した Oracle Tuxedo ドメインへの OUTgoing であることを示します。

“BOTH”

INcoming と OUTgoing の両方に適用されます。

TA_STATE:

GET: ”{VALid}

GET 操作は、選択した T_DM_PRINCIPAL エントリのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE 属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

“VALid”
オブジェクトが存在します。

SET: ”{NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_DM_PRINCIPAL エントリのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求の TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW”
新しいオブジェクトを作成します。状態変更は、“INValid” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “VALid” になります。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組み合わせは “INValid” 状態では使用できません。
“INValid”
オブジェクトを削除します。状態変更は、“VALid” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “INValid” になります。

制限事項

Oracle Tuxedo リリース 7.1 以降では、T_DM_PRINCIPAL_MAP クラスは SNAX ドメイン ゲートウェイ タイプにのみ適用されます。

 


T_DM_REMOTE クラスの定義

概要

T_DM_REMOTE クラスは、リモート ドメイン アクセス ポイントのコンフィグレーション情報を表します。1 つまたは複数のローカル ドメイン アクセス ポイントを通してエクスポートされるローカル リソースは、リモート ドメイン アクセス ポイントを通してリモート ドメインにアクセスできます。同様に、リモート リソースはリモート ドメイン アクセス ポイントを通してリモート ドメインからインポートされます。

属性表

表 22 DM_MIB(5): T_DM_REMOTE クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
rw-r--r--
{TDOMAIN | SNAX | OSITP | OSITPX}
“TDOMAIN”
string
rw-r--r--
GET: “VAL”
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
string
rw-r--r--
{LOCAL_RELATIVE | LOCAL_ABSOLUTE | GLOBAL}
“LOCAL_
RELATIVE”
string
rw-r--r--
-99 <= num <= 100
0 または 50
TA_DMTYPE=TDOMAIN|OSITPX の場合に設定可能な属性
string
rwxr--r--
{LOCAL | GLOBAL}
“LOCAL”
string
rwxr--r--
string[0..511]
“”
TA_DMTYPE=TDOMAIN の場合に設定可能な属性
string
rwxr--r--
string[0..511]
“”
string
rwxr--r--
{LOCAL | GLOBAL}
“LOCAL”
string
rw-r--r--
string[0..15]
“”
TA_DMTYPE=SNAX|OSITPX の場合に設定可能な属性
string
rw-r--r--
string[1..20]
N/A
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー フィールドです。
(*) - すべての SET 操作で必須のキー フィールドです。

属性の意味

TA_DMACCESSPOINT: string[1..30]

この T_DM_REMOTE エントリの名前。この Domains コンフィグレーション内の T_DM_REMOTE および T_DM_REMOTE アクセス ポイント名のスコープ内でユニークなユーザ指定のリモート ドメイン アクセス ポイントの識別子 (論理名) です。

TA_DMACCESSPOINTID: string[1..30]

リモート ドメインへの接続を設定するときのセキュリティのため、このリモート ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているリモート ドメインの識別子。この識別子は、すべてのローカルおよびリモート ドメイン アクセス ポイント間でユニークでなければなりません。

TA_DMTYPE: {TDOMAIN | SNAX | OSITP | OSITPX}

このリモート ドメイン アクセス ポイントのドメインのタイプを指定します。Oracle Tuxedo ドメインの場合は “TDOMAIN”、SNA ドメインの場合は “SNAX”、OSI TP 1.3 ドメインの場合は “OSITP”、OSI TP 4.0 以降のドメインの場合は “OSITPX” を指定します。他の属性が存在するかどうかは、この属性の値に依存します。
TA_DMTYPE="OSITPX” の設定は、Oracle Tuxedo 8.0 以降のソフトウェアでのみサポートされます。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、T_DM_REMOTE オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE 属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

“VALid”
オブジェクトが存在します。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_DM_REMOTE オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求の TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW”
新しいオブジェクトを作成します。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組み合わせは “INValid” 状態では使用できません。正常に終了してもオブジェクトの状態は変わりません。
“INValid”
オブジェクトを削除します。

TA_DMPRIORITY_TYPE = {LOCAL_RELATIVE | LOCAL_ABSOLUTE | GLOBAL}

TA_DMINPRIORITY = -99 <= num <= 100

TA_DMPRIORITY_TYPE パラメータと TA_DMINPRIORITY 属性では、このリモート ドメイン アクセス ポイントのメッセージの優先順位に関する処理を指定します。これらの属性は、Oracle Tuxedo 8.0 以降のソフトウェアでサポートされます。
TA_DMPRIORITY_TYPE 属性の場合、“LOCAL_RELATIVE”“LOCAL_ABSOLUTE” はすべてのリモート ドメイン タイプに対して有効ですが、GLOBALTDOMAIN のリモート ドメイン タイプに対してのみ有効です。TA_DMPRIORITY_TYPE 属性を設定しない場合、デフォルト値は “LOCAL_RELATIVE” です。 TA_DMPRIORITY_TYPE="LOCAL_RELATIVE” は、tpsprio 呼び出しなどによるリモート ドメイン アクセス ポイントからの要求の優先順位がローカル ドメインによって使用されないことを意味します。代わりに、リモート ドメイン アクセス ポイントから受信する要求の優先順位は TA_DMINPRIORITY の値を基準に設定されます。この値は -99 (最低の優先順位) ~ +99 (最高の優先順位) です。デフォルト値は 0 です。TA_DMINPRIORITY の設定によって、サービスのデフォルトの優先順位は、設定値の符号に応じて最大 100、最小 1 までインクリメントまたはデクリメントされます。最高の優先順位は 100 です。リモート ドメイン アクセス ポイントへの要求の場合、要求に関連付けられている優先順位も一緒にリモート ドメイン アクセス ポイントに送信されます。 TA_DMPRIORITY_TYPE="LOCAL_ABSOLUTE” は、このリモート ドメイン アクセス ポイントからの要求の優先順位がローカル ドメインによって使用されないことを意味します。代わりに、リモート ドメイン アクセス ポイントから受信する要求の優先順位は TA_DMINPRIORITY の値を基準に設定されます。この値は 1 (最低の優先順位) ~ 100 (最高の優先順位) です。デフォルト値は 50 です。TA_DMINPRIORITY の設定によって、サービスのデフォルトの優先順位は、設定値の符号に応じて最大 100、最小 1 までインクリメントまたはデクリメントされます。最高の優先順位は 100 です。リモート ドメイン アクセス ポイントへの要求の場合、要求に関連付けられている優先順位も一緒にリモート ドメイン アクセス ポイントに送信されます。 TA_DMPRIORITY_TYPE="GLOBAL” は、このリモート ドメイン アクセス ポイントからの要求の優先順位がローカル ドメインによって調整されることを意味します。リモート ドメイン アクセス ポイントから受信する要求の優先順位は TA_DMINPRIORITY の値を基準に調整されます。この値は -99 (最低の優先順位) ~ +99 (最高の優先順位) です。デフォルト値は 0 です。TA_DMINPRIORITY を設定した場合、受信した要求に関連付けられている優先順位は TA_DMINPRIORITY の値に加算され、その要求の優先順位の絶対値が設定されます。TA_DMINPRIORITY を設定しない場合、受信する要求の優先順位がそのままローカル ドメインによって使用されます。リモート ドメイン アクセス ポイントへの要求の場合、要求に関連付けられている優先順位も一緒にリモート ドメイン アクセス ポイントに送信されます。
TA_DMTYPE=TDOMAIN|OSITPX の場合に設定可能な属性

TA_DMACLPOLICY: {LOCAL | GLOBAL}

このリモート ドメイン アクセス ポイント用のアクセス制御リスト (ACL) ポリシー。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1 以降のソフトウェアが実行されている TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイ、および Oracle Tuxedo 8.0 以降が実行されている OSITPX タイプのドメイン ゲートウェイにのみに適用されます。
LOCAL の場合は、リモート ドメインから受信したサービス要求の資格 (ID) が、ローカル ドメインによって、このリモート ドメイン アクセス ポイントの TA_DMLOCALPRINCIPALNAME 属性で指定されたプリンシパル名に置換されます。GLOBAL の場合、リモート サービス要求と一緒に受信した資格はローカル ドメインによって置換されません。リモート サービス要求と一緒に資格を受信していない場合、ローカル ドメインはそのサービス要求をローカル サービスにそのまま転送します (通常は失敗する)。この属性を指定しない場合、デフォルト値は LOCAL です。 TA_DMACLPOLICY 属性は、ローカル ドメインがリモート ドメインから受信したサービス要求の資格を TA_DMLOCALPRINCIPALNAME 属性に指定されているプリンシパル名に置き換えるかどうかを制御します。TA_DMCREDENTIALPOLICY はこの属性に関連する属性で、ローカル ドメインがリモート ドメインにローカル サービス要求を送信する前にその要求から資格を削除するかどうかを制御します。

TA_DMLOCALPRINCIPALNAME: string[0..511]

ローカル プリンシパル名の識別子 (資格) を指定します。これは、このリモート ドメイン アクセス ポイントの TA_DMACLPOLICY 属性が LOCAL (デフォルト) に設定されている場合、このリモート ドメインから受け取ったサービス要求に対してローカル ドメインが割り当てる ID です。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1 以降のソフトウェアが実行されている TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイ、および Oracle Tuxedo 8.0 以降が実行されている OSITPX タイプのドメイン ゲートウェイにのみに適用されます。
TA_DMLOCALPRINCIPALNAME 属性には最大 511 文字を指定できます (最後の NULL 文字を除く)。この属性を指定しないと、ローカル プリンシパル名はデフォルトでこのリモート ドメイン アクセス ポイントの TA_DMACCESSPOINTID 文字列になります。
TA_DMTYPE=TDOMAIN の場合に設定可能な属性

TA_DMCONNPRINCIPALNAME: string[0..511]

接続プリンシパル名の識別子。これは、ローカル ドメイン アクセス ポイントに接続するこのリモート ドメイン アクセス ポイントの ID を検証するためのプリンシパル名です。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1 以降のソフトウェアが実行されている TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイにのみ適用されます。
TA_DMCONNPRINCIPALNAME 属性には最大 511 文字を指定できます (最後の NULL 文字を除く)。この属性を指定しない場合は、リモート ドメイン アクセス ポイントの TA_DMACCESSPOINTID 文字列がデフォルト値になります。 デフォルトの認証プラグインで、このリモート ドメイン アクセス ポイントの TA_DMCONNPRINCIPALNAME 属性に値を割り当てる場合、その値は、このリモート ドメイン アクセス ポイントの TA_DMACCESSPOINTID 属性の値と同じでなければなりません。これらの値が一致しないと、ローカル ドメイン ゲートウェイとリモート ドメイン ゲートウェイの接続は失敗し、次の userlog(3c) メッセージが生成されます。ERROR: ドメイン domain_name の管理用キーを初期化できません。

TA_DMCREDENTIALPOLICY: {LOCAL | GLOBAL}

このリモート ドメイン アクセス ポイントの資格ポリシー。この属性は、Oracle Tuxedo 8.0 以降のソフトウェアが実行されている TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイにのみ適用されます。
LOCAL の場合は、このリモート ドメイン アクセス ポイントに対するローカル サービス要求から資格 (ID) がローカル ドメインによって削除されます。GLOBAL の場合、このリモート ドメイン アクセス ポイントに対するローカル サービス要求から資格は削除されません。この属性を指定しない場合、デフォルト値は LOCAL です。 TA_DMCREDENTIALPOLICY 属性は、リモート ドメインに送信する前にローカル ドメインがローカル サービス要求から資格を削除するかどうかを指定します。TA_DMACLPOLICY 属性は、ローカル ドメインがリモート ドメインから受信したサービス要求の資格を TA_DMLOCALPRINCIPALNAME 属性に指定されているプリンシパル名に置き換えるかどうかを制御します。

TA_DMMACHINETYPE: string[0..15]

ドメインをグループ化して、このリモート ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているマシンとローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているマシン間のメッセージのエンコーディングとデコーディングを省略するために使用します。TA_DMMACHINETYPE を指定しない場合、デフォルトでエンコーディングまたはデコーディングが実行されます。TA_DMMACHINETYPE フィールドに設定した値が接続のための T_DM_LOCAL クラスと T_DM_REMOTE クラスで共通している場合、データのエンコーディングとデコーディングが省略されます。TA_DMMACHINETYPE には、15 文字までの任意の文字列値を指定できます。この値は比較のためだけに使用します。
TA_DMTYPE=SNAX|OSITPX の場合に設定可能な属性

TA_DMCODEPAGE: string[1..20]

このリモート ドメイン アクセス ポイントを通して送信される要求と応答を変換する際に使用するデフォルトの変換テーブルの名前。

制限事項

この要求と同じドメイン タイプのローカル ドメイン アクセス ポイントをサポートするドメイン ゲートウェイ管理サーバ (GWADM) がアクティブのとき、SET を実行して TA_STATEINValid にしたり、TA_DMACCESSPOINTIDTA_DMTYPETA_DMMACHINETYPE、または TA_DMCODEPAGE 属性を更新することはできません。

T_DM_ACLT_DM_IMPORTT_DM_OSITPT_DM_OSITPXT_DM_ROUTING、または T_DM_TDOMAIN クラスのインスタンスによって T_DM_REMOTE クラスのインスタンスが参照される場合、そのインスタンスを削除することはできません。

 


T_DM_RESOURCES クラスの定義

概要

T_DM_RESOURCES クラスは、ドメイン固有のコンフィグレーション情報を表します。

属性表

表 23 DM_MIB(5): T_DM_RESOURCES クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー フィールドです。
(*) - すべての SET 操作で必須のキー フィールドです。

属性の意味

TA_DMVERSION: string[1..30]

Domains コンフィグレーションに対するユーザ指定の識別子。

制限事項

なし。

 


T_DM_ROUTING クラスの定義

概要

T_DM_ROUTING クラスは、リモート ドメイン アクセス ポイントを通して要求をドメインにルーティングするためのルーティング基準情報を表します。

属性表

表 24 DM_MIB(5): T_DM_ROUTING クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..15]
N/A
TA_DMBUFTYPE(r)(k)(*)
string
rw-r--r--
string[1..256]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
rw-r--r--
{CHAR | SHORT | LONG | FLOAT | DOUBLE | STRING}
N/A
string
rw-r--r--
string[1..4096]
N/A
string
rw-r--r--
GET: “VAL”
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー フィールドです。
(*) - すべての SET 操作で必須のキー フィールドです。

属性の意味

TA_DMROUTINGNAME: string[1..15]

ルーティング基準テーブル エントリの名前。Domains コンフィグレーションの T_DM_ROUTING エントリのスコープ内でユニークな識別子です。

TA_DMBUFTYPE: string[1..256]

“type1[:subtype1[,subtype2 .. . ]][;type2[:subtype3[,subtype4 . . . ]] . . . ] このルーティング エントリで有効なデータ バッファのタイプとサブタイプのリスト。最大で 32 のタイプとサブタイプの組み合わせを使用できます。タイプは、FMLFML32XMLVIEWVIEW32X_C_TYPE、および X_COMMON に制限されています。FMLFML32、または XML に対してはサブタイプを指定できず、VIEWVIEW32X_C_TYPE、および X_COMMON ではサブタイプを指定する必要があります ("*" は使用できません)。サブタイプの名前には、セミコロン (;)、コロン (:)、カンマ (,)、アスタリスク (*) は使用できません。タイプとサブタイプのペアのうち、重複するものは同じルーティング基準名として指定できません。タイプとサブタイプのペアがユニークな場合、複数のルーティング エントリは同じ基準名を持つことができます。単一のルーティング エントリに複数のバッファ タイプが指定される場合、各バッファ タイプに対するルーティング フィールドのデータ型は同じでなければなりません。

TA_DMFIELD: string[1..254]

ルーティングが適用されるフィールドの名前。
FML (および FML32) バッファ タイプの場合、TA_DMFIELD に指定する FML フィールド名は、FML フィールド テーブルで定義されている必要があります。ルーティングを実行する際、フィールド名は FLDTBLDIR および FIELDTBLS (FML32 の場合は FLDTBLDIR32 および FIELDTBLS32) 環境変数を使用して検索されます。 VIEW (および VIEW32) バッファ タイプの場合、TA_DMFIELD に指定する VIEW フィールド名は、FML VIEW テーブルで定義されている必要があります。ルーティングを実行する際、フィールド名は VIEWDIR および VIEWFILES (VIEW32 の場合は VIEWDIR32 および VIEWFILES32) 環境変数を使用して検索されます。 バッファを正しいリモート ドメイン アクセス ポイントにルーティングする際は、該当するテーブルを使用してバッファ内のデータ依存型ルーティング フィールド値を取得します。 XML バッファ タイプの場合、TA_DMFIELD には、ルーティング要素のタイプ (または名前) か、ルーティング要素の属性名のいずれかが含まれます。 XML バッファ タイプの場合、TA_DMFIELD 属性の構文は次のとおりです。
root_element[/child_element][/child_element]
    [/.. .][/@attribute_name]
要素は、XML ドキュメントまたはデータグラム要素のタイプとして処理されます。インデックスはサポートされません。したがって、Oracle Tuxedo システムは、データ依存型ルーティングで XML バッファを処理する際に、与えられた要素タイプの最初のオカレンスだけを認識します。この情報は、メッセージの送信時に、データ依存型ルーティングに関連する要素の内容を取得するために使用されます。内容は UTF-8 でエンコードされた文字列である必要があります。 属性は、定義されている要素の XML ドキュメントまたはデータグラム属性として処理されます。この情報は、メッセージの送信時に、データ依存型ルーティングに関連する属性値を取得するために使用されます。値は UTF-8 でエンコードされた文字列である必要があります。 要素名と属性名の組み合わせの長さは最大で 30 文字です。 ルーティング フィールドの型は、TA_DMFIELDTYPE 属性で指定できます。

TA_DMFIELDTYPE: {CHAR | SHORT | LONG | FLOAT | DOUBLE | STRING}

TA_DMFIELD 属性で指定したルーティング フィールドの型。型には CHARSHORTLONGFLOATDOUBLE、または STRING のいずれか 1 つを指定できます。この属性は、TA_DMBUFTYPEXML の場合に必要です。TA_DMBUFTYPEFMLVIEWX_C_TYPE、または X_COMMON の場合、この属性には何も指定しません。

TA_DMRANGES: string[1..4096]

TA_DMFIELD ルーティング フィールドの範囲、およびそれに関連付けられたリモート ドメイン アクセス ポイントを指定します。文字列の形式は、カンマで区切って並べられた範囲とグループ名の組み合わせです。範囲とグループ名の組み合わせの形式は次のとおりです。
lower[-upper]:raccesspoint
lowerupper は、符号を持つ数値、または一重引用符で囲んだ文字列です。lower には、upper 以下の値を設定する必要があります。文字列値で一重引用符を使用する場合は、引用符の前に円マークを 2 つ入力します (例 : 'O¥¥'Brien')。マシン上の関連するフィールドのデータ型の最小値を示すには、MIN を使用します。マシン上の関連するフィールドのデータ型の最大値を示すには、MAX を使用します。したがって、“MIN - -5 ” は -5 以下のすべての数を表し、“6-MAX” は 6 以上のすべての数を表します。 範囲 (range) 内のメタキャラクタ * (ワイルドカード) は、すでにエントリとして指定した範囲では使用されなかった任意の値を示します。各エントリでは 1 つのワイルドカードによる範囲指定だけが可能です。* は最後に指定します。続けて範囲を指定すると無視されます。 数値ルーティング フィールドには数値で範囲を指定し、文字列ルーティング フィールドには文字列で範囲を指定する必要があります。 文字列で範囲を設定する場合は、文字列、carray、および文字フィールド型の値を一重引用符で囲みます。先頭に符号を付けることはできません。short 型および long 型の整数値は数字の文字列であり、必要に応じて先頭に正の符号または負の符号を付けることができます。C コンパイラまたは atof(3) で使用できる浮動小数点数は、まず任意の符号、次に数字列 (小数点が入ってもよい)、任意の e または E、任意の符号またはスペース、最後に整数という形式を取ります。 raccesspoint パラメータは、フィールドが範囲と一致する場合に要求のルーティング先となるリモート ドメイン アクセス ポイントを示します。raccesspoint“*” を指定すると、サービスをインポートする任意のリモート ドメイン アクセス ポイントに要求が送られることを示します。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、T_DM_ROUTING オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE 属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

“VALid”
オブジェクトが存在します。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_DM_ROUTING オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求の TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW”
新しいオブジェクトを作成します。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組み合わせは “INValid” 状態では使用できません。正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
“INValid”
オブジェクトを削除します。

制限事項

T_DM_ROUTING クラスのインスタンスは、T_DM_IMPORT クラスのインスタンスによって参照されている場合は削除できません。

 


T_DM_RPRINCIPAL クラスの定義

概要

T_DM_RPRINCIPAL クラスは、リモート プリンシパル名のパスワード コンフィグレーション情報を表します。

属性表

表 25 DM_MIB(5): T_DM_RPRINCIPAL クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
TA_DMRPRINNAME(r)(k)(*)
string
rw-------
string[1..30]
N/A
string
-w-------
string[0..8]
N/A
string
rw-r--r--
GET: “VAL”
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー フィールドです。
(*) - すべての SET 操作で必須のキー フィールドです。

属性の意味

TA_DMRACCESSPOINT: string[1..30]

プリンシパルが適用可能なリモート ドメイン アクセス ポイント。
注意 : TA_DMRACCESSPOINTTA_DMRPRINNAME の組み合わせは、Domains コンフィグレーション内の TA_DM_RPRINCIPAL エントリのスコープ内でユニークでなければなりません。

TA_DMRPRINNAME: string[1..30]

リモート プリンシパル名。
注意 : TA_DMRACCESSPOINTTA_DMRPRINNAME の組み合わせは、Domains コンフィグレーション内の TA_DM_RPRINCIPAL エントリのスコープ内でユニークでなければなりません。

TA_DMRPRINPASSWD: string[0..8]

TA_DMRACCESSPOINT で識別されるリモート ドメイン アクセス ポイントを通して通信するとき、プリンシパル名に対して使用されるリモート パスワード。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、T_DM_RPRINCIPAL オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE 属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

“VALid”
オブジェクトが存在します。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_DM_RPRINCIPAL オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求の TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW”
新しいオブジェクトを作成します。状態変更は、“INValid” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “VALid” になります。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組み合わせは “INValid” 状態では使用できません。
“INValid”
オブジェクトを削除します。状態変更は、“VALid” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “INValid” になります。

制限事項

Oracle Tuxedo リリース 7.1 以降では、T_DM_RPRINCIPAL クラスは SNAX ドメイン ゲートウェイ タイプにのみ適用されます。

 


T_DM_SNACRM クラスの定義

概要

T_DM_SNACRM クラスは、指定したローカル ドメイン アクセス ポイントに対する SNA-CRM 固有のコンフィグレーションを定義します。

属性表

表 26 DM_MIB(5): T_DM_SNACRM クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_DMSNACRM(k)(r)(*)
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
rw-r--r--
GET: “VAL”
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
string
rw-r--r--
string[1..78]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..78]
N/A
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー フィールドです。
(*) - すべての SET 操作で必須のキー フィールドです。

属性の意味

TA_DMSNACRM: string[1..30]

この T_DM_SNACRM エントリの名前。TA_DMSNACRM は、この SNA CRM エントリを識別するために使用する Domains コンフィグレーション内の SNA CRM エントリのスコープ内でユニークな識別子です。

TA_DMLACCESSPOINT: string[1..30]

この SNA CRM を使用するローカル ドメイン アクセス ポイント エントリの名前。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、T_DM_SNACRM オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE 属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

“VALid”
オブジェクトが存在します。

SET: {NEW | INValid}
SET 操作は、選択した T_DM_SNACRM オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW”
新しいオブジェクトを作成します。この状態変更は、“INValid” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “VALid” になります。
unset
既存のエントリを変更します。この組み合わせは “INValid” 状態では使用できません。
“INValid”
オブジェクトを削除します。この状態変更は、“VALid” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “INValid” になります。

TA_DMNWADDR: string[1..78]

ローカル ドメイン アクセス ポイントのドメイン ゲートウェイと SNA CRM の間の通信に使用するネットワーク アドレスを指定します。

TA_DMNWDEVICE: string[1..78]

ローカル ドメイン アクセス ポイントのドメイン ゲートウェイと SNA CRM の間の通信に使用するネットワーク デバイスを指定します。

制限事項

参照するローカル アクセス ポイントのドメイン ゲートウェイ管理 (GWADM) サーバがアクティブのとき、T_DM_SNACRM クラスのインスタンスを削除または更新することはできません。

このクラスのインスタンスを追加または更新する SET 操作の実行時には、TA_DMLACCESSPOINT で指定するローカル ドメイン アクセス ポイントが T_DM_LOCAL クラス内に存在しなければなりません。アクセス ポイントが存在しない場合、TA_DMLACCESSPOINT 属性に対して "not defined" エラーが返され、操作は失敗します。

 


T_DM_SNALINK クラスの定義

概要

T_DM_SNALINK クラスは、リモート ドメイン アクセス ポイントの SNAX 固有のコンフィグレーション情報を表します。

属性表

表 27 DM_MIB(5): T_DM_SNALINK クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_DMSNALINK(r)(k)(*)
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..4]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..4]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..8]
N/A
short
rw-r--r--
0 <= num <= 32767
N/A
string
rw-r--r--
string[1..8]
N/A
string
rw-r--r--
GET: “VAL”
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
string
rw-r--r--
{LOCAL | IDENTIFY | VERIFY | PERSISTENT | MIXIDPE}
“LOCAL”
string
rw-r--r--
{AUTO | COLD}
“AUTO”
short
rw-r--r--
0 <= num <= 32767
64
short
r--r--r--
0 <= num <= 2
0
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー フィールドです。
(*) - すべての SET 操作で必須のキー フィールドです。

属性の意味

TA_DMSNALINK: string[1..30]

T_DM_SNALINK エントリの名前。この TA_DMSNALINK エントリを識別するために使用する Domains コンフィグレーション内の SNA LINK エントリのスコープ内でユニークな識別子です。

TA_DMSNASTACK: string[1..30]

このリモート ドメイン アクセス ポイントに到達するために使用する SNAX スタック エントリの名前。

TA_DMRACCESSPOINT: string[1..30]

このエントリが SNAX コンフィグレーション データを提供するリモート ドメイン アクセス ポイントの名前を識別します。

TA_DMLSYSID: string[1..4]

リモート論理ユニット (LU) への SNA リンクを確立する際に使用するローカル SYSID。

TA_DMRSYSID: string[1..4]

リモート LU への SNA リンクを確立する際に使用するリモート SYSID。

TA_DMLUNAME: string[1..8]

リモート ドメイン アクセス ポイントに関連付ける LU 名を指定します。

TA_DMMINWIN: 0 <= num <= 32767

リモート LU への winner セッションの最小数。

TA_DMMODENAME: string[1..8]

リモート LU へのセッションのセッション特性および名前を指定します。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、T_DM_SNALINK オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE 属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

“VALid”
オブジェクトが存在します。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_DM_SNALINK オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW”
新しいオブジェクトを作成します。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組み合わせは “INValid” 状態では使用できません。
“INValid”
オブジェクトを削除します。

TA_DMSECTYPE: {LOCAL | IDENTIFY | VERIFY | PERSISTENT | MIXIDPE}

リモート LU へのセッションで使用する SNA セキュリティのタイプを指定します。この属性の有効な値は、“LOCAL”“IDENTIFY”“VERIFY”“PERSISTENT”、および “MIXIDPE” です。

TA_DMSTARTTYPE: {AUTO | COLD}

宛先 LU のセッション起動のタイプを指定します。この属性を “COLD” に設定すると、LU が COLDSTART で起動されます。“AUTO” に設定すると、SNACRM とドメイン ゲートウェイによって、LU を COLDSTART するか WARMSTART するかが決まります。

TA_DMMAXSNASESS: 0 <= num <= 32767

リモート LU で確立するセッションの最大数を指定します。

TA_DMMAXSYNCLVL: 0 <= num <= 2

このリモート LU でサポートできる最大の SYNC LEVEL。

制限事項

ドメイン ゲートウェイ管理 (GWADM) サーバがアクティブなローカル ドメイン アクセス ポイントを参照する T_DM_SNACRM クラスのインスタンスを T_DM_SNASTACK クラスのインスタンスが参照している場合、T_DM_SNASTACK クラスのインスタンスを参照する T_DM_SNALINK クラスのインスタンスを削除または更新することはできません。

このクラスのインスタンスを追加または更新する SET 操作の実行時には、次の条件を満たしている必要があります。

 


T_DM_SNASTACK クラスの定義

概要

T_DM_SNASTACK クラスは、特定の SNA CRM が使用する SNA スタックを定義します。

属性表

表 28 DM_MIB(5): T_DM_SNASTACK クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_DMSNASTACK(r)(k)(*)
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..8]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..8]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..128]
N/A
string
rw-r--r--
GET: “VAL”
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー フィールドです。
(*) - すべての SET 操作で必須のキー フィールドです。

属性の意味

TA_DMSNASTACK: string[1..30]

この T_DM_SNASTACK エントリの名前。TA_DMSNASTACK は、Domains コンフィグレーション内の T_DM_SNASTACK エントリ名のスコープ内でユニークな識別子です。

TA_DMSNACRM: string[1..30]

この SNA プロトコル スタック定義を使用する SNA CRM の T_DM_SNACRM エントリを識別します。

TA_DMSTACKTYPE: string[1..30]

使用するプロトコル スタックを識別します。

TA_DMLUNAME: string[1..8]

このスタック定義を使用して確立するセッションで使用する LU 名を指定します。

TA_DMTPNAME: string[1..8]

SNA スタックに関連付けられた TP 名を指定します。値 "*" を指定すると、すべての TP 名を使用できることを示します。

TA_DMSTACKPARMS: string[1..128]

プロトコル スタック固有のパラメータを提供します。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、T_DM_SNASTACK オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE 属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

“VALid”
オブジェクトが存在します。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_DM_SNASTACK オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求の TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW”
新しいオブジェクトを作成します。この状態変更は、“INValid” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “VALid” になります。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組み合わせは “INValid” 状態では使用できません。
“INValid”
オブジェクトを削除します。この状態変更は、“VALid” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “INValid” になります。

制限事項

ドメイン ゲートウェイ管理 (GWADM) サーバがアクティブなローカル ドメイン アクセス ポイントを参照する T_DM_SNACRM オブジェクトをこのクラスのインスタンスが参照している場合、このクラスのインスタンスを削除または更新することはできません。

このクラスのインスタンスを追加または更新する SET 操作の実行時には、TA_DMSNACRM 属性で指定する SNA CRM 名が T_DM_SNACRM クラス内に存在しなければなりません。SNA CRM 名が存在しない場合、TA_DMSNACRM 属性に対して "not defined" エラーが返され、操作は失敗します。

 


T_DM_TDOMAIN クラスの定義

概要

T_DM_TDOMAIN クラスは、ローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントに対する TDomain 固有のコンフィグレーションを定義します。

属性表

表 29 DM_MIB(5): T_DM_TDOMAIN クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
TA_DMNWADDR(r)(k)(*)
string
rw-r--r--
string [1..256](注 1)
N/A
string
rw-r--r--
GET: “VAL”
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
string
rw-r--r--
string[1..78]
N/A
long
rw-rw-r--
0 <= num <= MAXLONG
MAXLONG
string
rw-------
{0 | 40 | 56 | 128 | 256}(注 2)
“0”
string
rw-------
{0 | 40 | 56 | 128 | 256}(注 2)
“128”
string
rwxr--r--
{LOCAL | ON_DEMAND | ON_STARTUP | INCOMING_ONLY | PERSISTENT_DISCONNECT}
“LOCAL” (注 3)
(注 5 も参照)
long
rwxr--r--
0 <= num <= MAXLONG
0
long
rwxr--r--
0 <= num <= MAXLONG
60
string
rw-r--r--
{SSL | LLE}
“LLE”
long
rwxr--r--
0 <= num <= 2147483647
0
string
rwxr--r--
{LOCAL | NO | YES}
“LOCAL” (注 3)
“NO” (注 4)
long
rwxr--r--
-1 <= num <= 2147483647
-1 (注 3)
0 (注 4)
long
rwxr--r--
0 <= num <= 2147483647
0
string
rw-r--r--
string[1..30]
“*”
short
rw-r--r--
-1 <= num <= 32767
-1
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー フィールドです。
(*) - すべての SET 操作で必須のキー フィールドです。

注 1 Oracle Tuxedo 8.0 以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大 78 バイトです。

注 2 リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。

注 3 リモート ドメイン アクセス ポイント用のデフォルト。

注 4 ローカル ドメイン アクセス ポイント用のデフォルト。

注 5 ローカル ドメイン アクセス ポイント用の TA_DMCONNECTION_POLICY のデフォルト値は、
T_DM_LOCAL クラスで指定した TA_DMCONNECTION_POLICY の値です。

属性の意味

TA_DMACCESSPOINT: string[1..30]

このエントリが TDomain 固有のコンフィグレーション データを提供するローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントの名前。
Domains リンクレベルのフェイルオーバを使用している場合は、同じ TA_DMACCESSPOINT 属性値で複数の T_DM_TDOMAIN クラス エントリを定義できます。

TA_DMNWADDR: string[1..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前の場合は最大 78 バイト)

アクセス ポイントに関連付けられたネットワーク アドレスを指定します。ローカル ドメイン アクセス ポイントの場合は、受信する接続をリスンするためのアドレスを指定します。リモート ドメイン アクセス ポイントの場合は、リモート ドメイン アクセス ポイントに接続するために使用する接続先アドレスを指定します。このフィールドの値は、すべての T_DM_TDOMAIN エントリ間でユニークでなければなりません。 表 30 は TCP/IP アドレス形式を示しています。

表 30 Ipv4 と IPv6 のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16 進数形式はサポートされない。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、T_DM_TDOMAIN オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE 属性の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

“VALid”
オブジェクトが存在します。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_DM_TDOMAIN オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“NEW”
新しいオブジェクトを作成します。この状態変更は、“INValid” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “VALid” になります。
unset
既存のオブジェクトを変更します。この組み合わせは “INValid” 状態では使用できません。
“INValid”
オブジェクトを削除します。この状態変更は、“VALid” 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は “INValid” になります。

注意 : "INValid" 要求で DM_TDOMAIN エントリを削除する場合は、以下の点に注意が必要です。

TA_DMNWDEVICE: string[1..78]

使用するネットワーク デバイスを指定します。ローカル ドメイン アクセス ポイント エントリの場合、この属性はリスンするために使用するデバイスを指定します。リモート ドメイン アクセス ポイントの場合、リモート ドメイン アクセス ポイントに接続するために使用するデバイスを指定します。

TA_DMCMPLIMIT: 0 <= num <= MAXLONG

リモート ドメイン アクセス ポイントでのみ有効です。このアクセス ポイントへのトラフィックを圧縮する際のしきい値メッセージです。

TA_DMMINENCRYPTBITS: {0 | 40 | 56 | 128 | 256}

リモート ドメイン アクセス ポイントでのみ有効です。このアクセス ポイントへの接続を確立する際に必要となる暗号化の最小レベルを指定します。“0” は暗号化を行わないことを示し、“40”“56”“128”、および “256” は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。ここで指定する最小レベルの暗号化が満たされない場合、リンクの確立は失敗します。デフォルトは “0” です。
40 ビットの値は、下位互換性のために用意されています。256 ビットの暗号化は、現時点では SSL を使用している場合にのみ指定できます。
注意 : この属性を変更しても、確立済みの接続には反映されません。

TA_DMMAXENCRYPTBITS: {0 | 40 | 56 | 128 | 256}

リモート ドメイン アクセス ポイントでのみ有効です。このアクセス ポイントへのネットワーク リンクを確立する際に許可する暗号化の最大レベルを指定します。“0” は暗号化を行わないことを示し、“40”“56”“128”、および “256” は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。デフォルト値は “128” です。
40 ビットの値は、下位互換性のために用意されています。256 ビットの暗号化は、現時点では SSL を使用している場合にのみ指定できます。
注意 : この属性を変更しても、確立済みの接続には反映されません。

TA_DMCONNECTION_POLICY = {LOCAL | ON_DEMAND | ON_STARTUP | INCOMING_ONLY | PERSISTENT_DISCONNECT}

このローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントに関連付けられている TDomain ゲートウェイが接続を確立するための条件を指定します。有効な値は、“LOCAL”“ON_DEMAND”“ON_STARTUP”“INCOMING_ONLY”、または “PERSISTENT_DISCONNECT” です。“LOCAL” は、リモート ドメイン アクセス ポイントにのみ適用されます。
Oracle Tuxedo 8.1 以降のソフトウェアを実行する場合、TA_DMCONNECTION_POLICY 属性は T_DM_TDOMAIN クラスでも指定できます。特定のローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントの T_DM_TDOMAIN クラスの値は、T_DM_LOCAL クラスのグローバル値に優先します。グローバル接続ポリシーをオーバーライドできるので、リモート ドメイン単位で接続ポリシーをコンフィグレーションできます。 ローカル ドメイン アクセス ポイントの接続ポリシーを指定しない場合、デフォルトとして T_DM_LOCAL クラスに指定されるグローバル接続ポリシーが使用されます。T_DM_TDOMAIN クラスにグローバル接続ポリシーを指定する場合、T_DM_LOCAL クラスにグローバル接続ポリシーを指定しないでください。

“LOCAL”

接続ポリシーが “LOCAL” の場合、リモート ドメイン アクセス ポイントは T_DM_LOCAL クラスに指定されるグローバル接続ポリシーを受け入れます。“LOCAL” は、リモート ドメイン アクセス ポイントに対するデフォルトの接続ポリシーです。“LOCAL” を除き、リモート ドメイン アクセス ポイントに対する接続ポリシーは、ローカル ドメイン アクセス ポイントに対する接続ポリシーに優先します。

“ON_DEMAND”

接続ポリシーが “ON_DEMAND” の場合、クライアントがリモート サービスを要求したとき、または dmadmin(1) connect コマンドが実行されたときにのみ、TDomain ゲートウェイは接続を試行します。接続ポリシーが “ON_DEMAND” の場合、再接続は行われません。

“ON_STARTUP”

接続ポリシーが “ON_STARTUP” の場合、TDomain ゲートウェイはゲートウェイ サーバの初期化時に接続を試行します。“ON_STARTUP” に設定した場合、リモート ドメインへの接続が確立された場合にのみそのリモート サービス (TDomain ゲートウェイによって宣言されたサービス) が宣言されます。つまり、リモート ドメインとの接続が確立されていないと、リモート サービスは中断されます。デフォルトでは、失敗した接続が 60 秒おきに再試行されるよう設定されています。再接続の間隔は、T_DM_TDOMAIN クラスの TA_DMRETRY_INTERVAL 属性で変更できます。このクラスの TA_DMMAXRETRY 属性も参照してください。

“INCOMING_ONLY”

接続ポリシーが “INCOMING_ONLY” の場合、TDomain ゲートウェイは起動時にリモート ドメインへの接続を試みません。このため、リモート サービスは最初は中断されています。TDomain ゲートウェイは、リモート ドメインからの接続を受信したときに利用可能になります。リモート サービスは、ドメイン ゲートウェイが接続を受信したときか、dmadmin(1) connect コマンドで管理接続が確立されたときに宣言されます。接続ポリシーが “INCOMING_ONLY” の場合、再接続は行われません。

“PERSISTENT_DISCONNECT”

“PERSISTENT_DISCONNECT” 接続ポリシーは、リモート ドメインからの受信時接続を拒否し、ローカル ドメインがリモート ドメインへの接続を試行しないことを意味します。それに応じて関連するリモート サービスは中断します。ローカル ドメインは、別の接続ポリシーに手動で変更されるまで孤立します。リモート サービスは、別の接続ポリシーに手動で変更し、管理接続 (dmadmin(1) 接続コマンドを使用) が確立するまで利用できます。
注意 : このポリシーは、リモート アクセス ポイントの MIB 設定でのみ使用できます。

TA_DMFAILOVERSEQ = -1 <= num <= 32767

BDMCONFIG ファイル内の TDomain セッション レコードに関するフェイルオーバのシーケンスとプライマリ レコードを指定または要求します。DM_MIB SET 要求で TA_DMFAILOVERSEQ 値を指定しない場合、または、9.0 より前のリリースの Tuxedo による DM_MIB SET TA_DMFAILOVERSEQ 要求である場合、BDMCOMFIG ファイル内の出力 TDomain セッション レコードでは、デフォルトの FAILOVERSEQ = -1 が使用されます。
FAILOVERSEQ 値が最も小さいレコードが、その TDomain セッションのプライマリ レコードになります。プライマリ レコードは 1 つの TDomain セッションで 1 つだけです。同じ TDomain セッションのその他のレコードはすべてセカンダリ レコードまたはバックアップ レコードと呼ばれます。NWADDRNWDEVICE、および FAILOVERSEQ を除いて、プライマリ レコードは、すべての TDomain セッション コンフィグレーションのパラメータと属性のソースになります。セカンダリ (バックアップ) レコードで指定されている他のパラメータと属性は無視されます。 選択された CONNECTION_POLICY 属性に基づいて、ローカル ドメインは TDomain セッションのプライマリ レコードに接続しようとします。プライマリ レコードでフェイルオーバされた場合は、次の順のセカンダリ (バックアップ) レコードに接続しようとします。すべてのセカンダリ レコードへの接続が失敗した場合は、MAXRETRY に達するまで、RETRY_INTERVAL で指定された間隔でプライマリ レコードの情報を再試行します。

TA_DMLACCESSPOINT: string[1..30]

BDMCONFIG ファイル内で TDomain セッション レコードの DM_LOCAL セクションにあるローカル ドメイン アクセス ポイントを指定または要求します。TA_DMLACCESSPOINT パラメータは、TDomain セッション ゲートウェイを定義するためにのみ使用され、値としてローカル ドメイン アクセス ポイントを 1 つだけ指定できます。
DM_MIB SET 要求で TA_DMLACCESSPOINT 値を指定しない場合、または、9.0 より前のリリースの Tuxedo による DM_MIB SET TA_DMLACCESSPOINT 要求である場合、BDMCOMFIG ファイル内の出力 TDomain セッション レコードでは、デフォルトの LACCESPOINT ="*” が使用されます。
注意 : DM_MIB では、TA_DMLACCESSPOINT で正規表現を使用することはできません。

TA_DMMAXRETRY: 0 <= num <= MAXLONG

このローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントに関連付けられている TDomain ゲートウェイが接続を試行する回数。この属性は、Oracle Tuxedo 8.1 以降のソフトウェアが実行されているときに T_DM_TDOMAIN クラスで使用でき、このアクセス ポイントの TA_DMCONNECTION_POLICY 属性が “ON_STARTUP” に設定されている場合に有効です。それ以外の接続ポリシーの場合、自動再試行は無効になります。
TA_DMMAXRETRY の最小値は 0 で、最大値は MAXLONG (2147483647) です。MAXLONG (デフォルト) の場合、再接続処理が無限に繰り返されるか、または接続が確立されるまで繰り返されます。

TA_DMRETRY_INTERVAL: 0 <= num <= MAXLONG

このローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントに関連付けられている TDomain ゲートウェイが接続を自動的に試行する間隔。この属性は、Oracle Tuxedo 8.1 以降のソフトウェアが実行されているときに T_DM_TDOMAIN クラスで使用でき、このアクセス ポイントの TA_DMCONNECTION_POLICY 属性が “ON_STARTUP” に設定されている場合に有効です。それ以外の接続ポリシーの場合、自動再試行は無効になります。
TA_DMRETRY_INTERVAL の最小値は 0 で、最大値は MAXLONG (2147483647) です。デフォルト値は 60 です。 TA_DMMAXRETRY が 0 に設定されている場合、TA_DMRETRY_INTERVAL は設定できません。

TA_DMNW_PROTOCOL = {LLE | SSL | SSL_ONE_WAY}

SSL 暗号化、LLE 暗号化、または一方向 SSL 暗号化を指定します。デフォルト値は “LLE” です。 SSL では接続の両側のドメインが相互に認証を行う必要がありますが、SSL_ONE_WAY ではその必要はありません。
SSL_ONE_WAY が設定されている場合、SSL 接続を受け付けるドメインが、SSL 証明書を使用して接続を開始したドメインに対して自身を認証する必要があります。開始側のドメインは、もう一方のドメインに対して自身を認証する必要はありません。この値は、CONNECTION_POLICYINCOMING_ONLY に設定されている場合に使用されることを想定しています。受信する接続を受け付けるドメインで、接続するドメインを認証する必要がない場合にのみ設定してください。
注意 : TA_DMNW_PROTOCOL が設定されていない場合や LLE に設定されている場合に、TA_DMSSL_RENEGOTIATION にゼロ以外の値が設定されていると、MIB 呼び出しによって警告メッセージが出力されますが、要求された値は引き続き設定されています。MIB 操作は TAUPDATED または TAOK を返します (その他のエラーが発生しない場合)。

TA_DMSSL_RENEGOTIATION = 0 <= num <= 2147483647

SSL 情報の再ネゴシエーションを行う間隔を (秒単位で) 指定します。この値は 0 以上 2,147,483,647 以下でなければならず、デフォルト値は 0 です (再ネゴシエーションは行われない)。
実行中の GWTDOMAIN に対するこのパラメータの変更は、次の再ネゴシエーション間隔中に有効になります。
注意 : TA_DMNW_PROTOCOL が設定されていない場合や LLE に設定されている場合に、TA_DMSSL_RENEGOTIATION にゼロ以外の値が設定されていると、MIB 呼び出しによって警告メッセージが出力されますが、要求された値は引き続き設定されています。MIB 操作は TAUPDATED または TAOK を返します (その他のエラーが発生しない場合)。

TA_DMTCPKEEPALIVE = {LOCAL | NO | YES}

ローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントの TCP レベル キープアライブを有効にします。有効な値は、“LOCAL”“NO”、または “YES” です。“LOCAL” は、リモート ドメイン アクセス ポイントにのみ適用されます。
TA_DMTCPKEEPALIVE 属性は、Oracle Tuxedo 8.1 以降のソフトウェアが実行されている TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイにのみ適用されます。リモート ドメイン アクセス ポイントに対するこの値は、ローカル ドメイン アクセス ポイントに対する値に優先します。ローカル ドメイン アクセス ポイント値をオーバーライドできるので、リモート ドメイン単位で TCP レベル キープアライブをコンフィグレーションできます。 “LOCAL” を指定すると、リモート ドメイン アクセス ポイントは、ローカル ドメイン アクセス ポイントに対して定義されている TCP レベル キープアライブ値を受け入れます。“LOCAL” は、リモート ドメイン アクセス ポイントに対するデフォルトの TCP レベル キープアライブ値です。 “NO” を指定すると、このアクセス ポイントに対する TCP レベル キープアライブが無効になります。“NO” は、ローカル ドメイン アクセス ポイントに対するデフォルトの TCP レベル キープアライブ値です。 “YES” を指定すると、このアクセス ポイントに対する TCP レベル キープアライブが有効になります。接続の TCP レベル キープアライブが有効になった場合、その接続のキープアライブ間隔は、オペレーティング システムの TCP キープアライブ タイマー用にコンフィグレーションされているシステム レベル値です。この間隔は、TDomain ゲートウェイが接続でトラフィックを受信せずに待機する最長時間です。この最長時間を超えると、ゲートウェイは TCP レベル キープアライブ要求メッセージを送信します。接続がまだ開いており、リモート TDomain ゲートウェイが正常に動作している場合、リモート ゲートウェイは肯定応答を返信します。ローカル TDomain ゲートウェイは、要求メッセージを送信してから一定時間内に肯定応答を受信しなかった場合、接続が切断されたと見なして、その接続に関連するすべてのリソースを解放します。 TCP レベル キープアライブを使用すると、Oracle Tuxedo のドメイン間接続を非アクティブな期間にわたって開くことができるだけでなく、TDomain ゲートウェイが接続の障害を迅速に検出できるようになります。
注意 : TA_DMTCPKEEPALIVETA_DMKEEPALIVE は、相互に排他的ではありません。つまり、両方のパラメータを使用してドメイン間接続をコンフィグレーションできます。

TA_DMKEEPALIVE = -1 <= num <= 2147483647

ローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントのアプリケーションレベル キープアライブを制御します。この値は、-1 以上 2147483647 以下でなければなりません。値 -1 は、リモート ドメイン アクセス ポイントにのみ適用されます。
TA_DMKEEPALIVE 属性は、Oracle Tuxedo 8.1 以降のソフトウェアが実行されている TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイにのみ適用されます。リモート ドメイン アクセス ポイントに対するこの値は、ローカル ドメイン アクセス ポイントに対する値に優先します。ローカル ドメイン アクセス ポイント値をオーバーライドできるので、リモート ドメイン単位でアプリケーションレベル キープアライブをコンフィグレーションできます。 -1 を指定すると、リモート ドメイン アクセス ポイントは、ローカル ドメイン アクセス ポイントに対して定義されているアプリケーションレベル キープアライブ値を受け入れます。-1 は、リモート ドメイン アクセス ポイントに対するデフォルトのアプリケーションレベル キープアライブ値です。 0 を指定すると、このアクセス ポイントに対するアプリケーションレベル キープアライブが無効になります。0 は、ローカル ドメイン アクセス ポイントに対するデフォルトのアプリケーションレベル キープアライブ値です。 1 以上 2147483647 以下の値 (単位はミリ秒で、Domains ソフトウェアによって最も近い秒数に切り上げられる) を指定すると、このアクセス ポイントに対するアプリケーションレベル キープアライブが有効になります。指定した時間は、TDomain ゲートウェイが接続でトラフィックを受信せずに待機する最長時間です。この最長時間を超えると、ゲートウェイはアプリケーションレベル キープアライブ要求メッセージを送信します。接続がまだ開いており、リモート TDomain ゲートウェイが正常に動作している場合、リモート ゲートウェイは肯定応答を返信します。ローカル TDomain ゲートウェイは、要求メッセージを送信してから指定の時間内 (TA_DMKEEPALIVEWAIT 属性を参照) に肯定応答を受信しなかった場合、接続が切断されたと見なして、その接続に関連するすべてのリソースを解放します。 アプリケーションレベル キープアライブを使用すると、Oracle Tuxedo のドメイン間接続を非アクティブな期間にわたって開くことができるだけでなく、TDomain ゲートウェイが接続の障害を迅速に検出できるようになります。
注意 : TA_DMKEEPALIVETA_DMTCPKEEPALIVE は、相互に排他的ではありません。つまり、両方のパラメータを使用してドメイン間接続をコンフィグレーションできます。

TA_DMKEEPALIVEWAIT = 0 <= num <= 2147483647

このローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイントに関連付けられている TDomain ゲートウェイが送信したキープアライブ メッセージに対する肯定応答を受信するまでの待ち時間を指定します。この値は、0 以上 2147483647 以下でなければなりません (単位はミリ秒で、Domains ソフトウェアによって最も近い秒数に切り上げられる)。デフォルト値は 0 です。この属性は、Oracle Tuxedo 8.1 以降のソフトウェアが実行されている TDOMAIN タイプのドメイン ゲートウェイにのみ適用されます。
このアクセス ポイントに対する TA_DMKEEPALIVE が 0 (キープアライブが無効) の場合、TA_DMKEEPALIVEWAIT の設定は無効です。 このアクセス ポイントに対する TA_DMKEEPALIVE を有効にし、TA_DMKEEPALIVEWAITTA_DMKEEPALIVE より大きい値に設定した場合、ローカル TDomain ゲートウェイは TA_DMKEEPALIVEWAIT タイマーが期限切れになるまでに複数のアプリケーションレベル キープアライブ メッセージを送信します。このような設定の組み合わせも可能です。 このアクセス ポイントに対する TA_DMKEEPALIVE を有効にし、TA_DMKEEPALIVEWAIT を 0 に設定した場合、送信されたキープライブ メッセージに対する肯定応答は意味を持ちません。こうした肯定応答は、TDomain ゲートウェイによってすべて無視されます。ゲートウェイは、TA_DMKEEPALIVE タイマーがタイムアウトするたびにキープアライブ メッセージを送信します。この設定の組み合わせは、ファイアウォールを介したアイドル接続を保持するために使用します。

制限事項

以下の場合は、このクラスのインスタンスを削除したり、このクラスのインスタンスの TA_DMNWDEVICE 属性を更新したりすることはできません。

 


T_DM_TRANSACTION クラスの定義

概要

T_DM_TRANSACTION クラスは、複数のドメインにまたがるトランザクションに関する実行時情報を表します。このオブジェクトを使用すると、トランザクションに関与しているリモート ドメイン アクセス ポイント、親ドメイン アクセス ポイント、トランザクション状態、およびその他の情報を検索できます。

GET 操作では、特定のトランザクションを選択するために、TA_DMTPTRANIDTA_DMTXACCESSPOINT、および TA_DMTXNETTRANID 属性を指定できます。

属性表

表 31 DM_MIB(5): T_DM_TRANSACTION クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
string
rw-r--r--
string[1..78]
N/A
TA_STATE(r)(k)
string
rwxr-xr--
GET: {ABD | ABY | ACT | COM | DEC | DON | HAB | HCO | HEU | REA | UNK}
SET: “INV”
N/A

N/A
string
r--r--r--
string[1..30]
N/A
string
r--r--r--
string[1..78]
N/A
long
r--r--r--
0 <= num
N/A
TA_DMBRANCHINDEX
long
r--r--r--
0 <= num
N/A
ブランチごとの属性
long
r--r--r--
0 <= num
N/A
string
r--r--r--
string[1..30]
N/A
string
r--r--r--
string[1..78]
N/A
string
r--r--r--
GET: {ABD | ABY | ACT | COM | DEC | DON | HAB | HCO | HHZ | HMI | REA | UNK}
N/A
(r) - 新しいオブジェクトが作成される場合に必須です。
(k) - オブジェクトを取り出すためのキー フィールドです。
(*) - すべての SET 操作で必須のキー フィールドです。

属性の意味

TA_DMLACCESSPOINT: string[1..30]

トランザクションが関連付けられたローカル ドメイン アクセス ポイントの名前。このフィールドは GET 操作では必須です。SET 操作では、TA_DMLACCESSPOINT を指定する必要があります。

TA_DMTPTRANID: string[1..78]

tpsuspend(3c) から返され、文字列表現にマップされるトランザクション識別子。等号比較の場合を除き、ユーザはこのフィールドのデータを直接解釈することはできません。

TA_STATE:

GET: {ABorteD | ABortonlY | ACTive | COMcalled | DECided | DONe | HABort | HCOmmit | HEUristic | REAdy | UNKnown}

GET 操作は、T_DM_TRANSACTION オブジェクトの実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

“ABorteD”
トランザクションはロールバックされています。
“ABortonlY”
トランザクションはロールバックされるものと識別されています。
“ACTive”
トランザクションはアクティブです。
“COMcalled”
トランザクションはコミットの第 1 フェーズを開始しました。
“DECided”
トランザクションはコミットの第 2 フェーズを開始しました。
“DONe”
トランザクションはコミットの第 2 フェーズを完了しました。
“HABort”
このトランザクションはヒューリスティックにロールバックされました。
“HCOmmit”
このトランザクションはヒューリスティックにコミットされました。
“HEUristic”
トランザクションのコミットまたはロールバックはヒューリスティックに完了しました。ブランチ状態によって、どのブランチがヒューリスティックに完了したかが分かります。
“REAdy”
このトランザクションでは、2 フェーズ コミットの第 1 フェーズが完了しています。すべての参加グループおよびリモート ドメインはコミットの第 1 フェーズを完了し、コミット可能な状態です。
“UNKnown”
トランザクションの状態を判別できませんでした。

SET:”{INValid}

SET 操作は、選択した T_DM_TRANSACTION オブジェクトの実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

“INValid”
指定したトランザクション オブジェクトを破棄します。状態の変更は、“HCOmmit”“HABort”、および “HEUristic” 状態でのみ可能です。TA_DMTPTRANID 属性値を指定しない場合は、指定したローカル ドメイン アクセス ポイントのすべてのヒューリスティック トランザクション ログ レコードが破棄されます。

TA_DMTXACCESSPOINT: string[1..30]

トランザクションがリモート ドメインから開始された場合、TA_DMTXACCESSPOINT はトランザクションの開始に使用したリモート ドメイン アクセス ポイントの名前です。トランザクションがこのドメイン内から開始された場合、TA_DMTXACCESSPOINT はローカル ドメイン アクセス ポイントの名前です。

TA_DMTXNETTRANID: string[1..78]

トランザクションがリモート ドメインから開始された場合、TA_DMTXNETTRANID はトランザクションの開始に使用したリモート ドメイン アクセス ポイントから受け取った外部トランザクション識別子です。トランザクションがこのドメイン内で開始された場合、TA_DMTXNETTRANIDTA_DMTPTRANID 属性と同じ値になります。
注意 : この属性は、Oracle Tuxedo リリース 7.1 以降を実行するゲートウェイでのみ使用できます。それ以前のリリースの Oracle Tuxedo システムを実行するゲートウェイでは NULL 文字列 “” に設定されます。

TA_DMBRANCHCOUNT: 0 <= num

トランザクションに関与するリモート ドメイン アクセス ポイントに対するブランチ数。ブランチ情報を使用できないドメイン ゲートウェイの場合、この値はゼロになります。

TA_DMBRANCHINDEX: 0 <= num

このオブジェクトに対応する最初のブランチ固有の属性値 (TA_DMBRANCHNOTA_DMRACCESSPOINTTA_DMNETTRANID、および TA_DMBRANCHSTATE) のインデックス。
ブランチごとの属性

TA_DMBRANCHNO: 0 <= num

参加ブランチのブランチ番号 (ゼロから始まる)。

TA_DMRACCESSPOINT: string[1..30]

このブランチのリモート ドメイン アクセス ポイントの名前。

TA_DMNETTRANID: string[1..78]

このブランチのリモート ドメイン アクセス ポイントで使用する外部トランザクション識別子。ドメイン ゲートウェイのタイプによっては、この情報が返されないことがあります。その場合、この属性は空文字列に設定されます。たとえば Tdomains では、リモート ドメイン アクセス ポイントへのブランチに TA_DMTPTRANID のローカル トランザクション識別子を使用し、この値を空文字列に設定します。

TA_DMBRANCHSTATE:

GET: {ABD | ABY | ACT | COM | DEC | DON | HAB | HCO | HHZ | HMI | REA | UNK}

GET 操作は、トランザクション ブランチに関する実行時情報を検索します (特定のドメイン ゲートウェイ タイプで使用可能な場合)。

“ABorteD”
トランザクション ブランチはロールバックされています。
“ABortonlY”
トランザクション ブランチはロールバックされるものと識別されています。
“ACTive”
トランザクション ブランチはアクティブです。
“COMcalled”
トランザクション ブランチはコミットの第 1 フェーズを開始しました。
“DECided”
トランザクション ブランチはコミットの第 2 フェーズを開始しました。
“DONe”
トランザクション ブランチはコミットの第 2 フェーズを完了しました。
“HABort”
このトランザクションはヒューリスティックにロールバックされました。
“HCOmmit”
このトランザクションはヒューリスティックにコミットされました。
“Heuristic HaZard”
トランザクション ブランチの通信は失敗しました。ロールバックが正常終了したかどうかは不明です。
“Heuristic MIxed”
トランザクション ブランチのコミットまたはロールバックは完了しました。リモート ドメインからのレポートによれば、コミットまたはロールバックに使用したリソースの一部の状態がトランザクションの結果と一致していません。
“REAdy”
このトランザクションでは、2 フェーズ コミットの第 1 フェーズが完了しています。すべての参加グループおよびリモート ドメインはコミットの第 1 フェーズを完了し、コミット可能な状態です。
“UNKnown”
トランザクションの状態を判別できませんでした。

注意 : この属性は、Oracle Tuxedo リリース 7.1 以降を実行するゲートウェイでのみ使用できます。それ以前のリリースの Oracle Tuxedo システムを実行するゲートウェイでは “UNKnown” に設定されます。

制限事項

このオブジェクトは、管理者が明示的に作成するのではなく、マルチドメイン トランザクションの開始時に生成されます。このオブジェクトに対して管理者が実行できるのは、状態を “INValid” に設定して、ヒューリスティック トランザクション ログ レコードを破棄することだけです。その他の属性を設定することはできません。トランザクション状態を “INValid” に設定した場合、返されるバッファの状態は、ヒューリスティック トランザクション ログ レコードが破棄される前のトランザクション状態であり、破棄後の状態ではありません。

GET および SET 操作では、TA_DMLACCESSPOINT 属性に特定のローカル ドメイン アクセス ポイントを指定する必要があります。

GET 操作や SET 操作の実行時には、TA_DMLACCESSPOINT 属性で識別されるローカル アクセス ポイントのドメイン ゲートウェイ管理 (GWADM) サーバがアクティブでなければなりません。アクティブでない場合は "not defined" エラーが返されます。

 


DM_MIB(5) に関する追加情報

ファイル

${TUXDIR}/include/tpadm.h
${TUXDIR}/udataobj/tpadm

関連項目

tpacall(3c)tpalloc(3c)tpcall(3c)tpdequeue(3c)tpenqueue(3c)tpgetrply(3c)tprealloc(3c)、「FML 関数の紹介」、Fadd、Fadd32(3fml)Fchg、Fchg32(3fml)Ffind、Ffind32(3fml)MIB(5)TM_MIB(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』

『C 言語を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

『FML を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

 


EVENTS(5)

名前

EVENTS - システム生成イベントのリスト

説明

システム イベント モニタ機能は、システム オペレータが把握する必要のある定義済みイベント (主に異常終了) を検出して通知する機能です。各イベント レポートは FML32 バッファです。このバッファには、イベントについて記述した共通フィールドと、そのイベントに関連のあるオブジェクトついて記述したその他のフィールドが含まれます。

Oracle Tuxedo システムでは、システム容量の限界を定期的にチェックします。リソースを使い切っているか限界に近い場合は、システム WARN イベントまたは ERROR イベントが通知されます。これらのイベントは、条件が解消されるまで継続的に通知されます。

このリファレンス ページでは、まず共通のイベント通知フィールドについて説明し、その後で Oracle Tuxedo の現行リリースで検出できるシステム イベントのリストを示します。システム イベント名はピリオド (.) で始まります。

制限事項

イベントの通知は、現時点では TM_MIB(5) で定義されるクラスと DM_MIB(5) で定義される T_DM_CONNECTION クラスに限定されています。イベントの通知では、MIB 情報ベースを使用します。「ローカル属性」の定義および可用性については、MIB(5) および TM_MIB(5) を参照してください。また、ローカル属性が使用できるかどうかは、アプリケーションのネットワーク内での通信状態によって異なる点に注意してください。

条件がごく短時間しか存在しない場合、システム容量の限界に関するイベント (たとえば、.SysMachineFullMaxgtt) は通知されないことがあります。

共通のイベント通知フィールド

TA_OPERATION: string

このバッファがイベント通知バッファであることを示すリテラル文字列 EVT

TA_EVENT_NAME: string

このイベントを特定するための文字列。システムが生成したイベントはすべて .Sys で始まります。

TA_EVENT_SEVERITY: string

イベントの重要度を示す文字列 ERRORWARN、または INFO

TA_EVENT_LMID: string

イベントが検出されたマシンを示す文字列。

TA_EVENT_TIME: long

イベントを検出したマシンのクロックに基づくイベント検出時間 (秒) を示す long 型整数。

TA_EVENT_USEC: long

イベントを検出したマシンのクロックに基づくイベント検出時間 (マイクロ秒) を示す long 型整数。この値の単位は常にマイクロ秒ですが、時間の実際の解像度は、使用しているオペレーティング システムやハードウェアによって異なります。

TA_EVENT_DESCRIPTION: string

イベントを要約した 1 行の文字列。

TA_CLASS: string

イベントに関連のあるオブジェクトのクラス。TA_CLASS に応じて、このクラスのオブジェクトに固有の追加フィールドをイベント通知バッファに含めるかどうかが決まります。

TA_ULOGCAT: string

メッセージがメッセージ カタログから生成された場合は、そのカタログの名前。

TA_ULOGMSGNUM: num

メッセージがカタログから生成された場合は、そのカタログのメッセージ番号。

イベント リスト

T_ACLPERM イベント リスト

.SysAclPerm

INFO: .SysACLPerm: システム ACL パーミッションの変更

T_DOMAIN イベント リスト

.SysResourceConfig

INFO: .SysResourceConfig: システム・コンフィギュレーションの変更

.SysLicenseInfo

INFO: .SysLicenseInfo: Tuxedo システム・バイナリ契約ユーザ数の 100% に達しました。DBBL/BBL ロックアウトがキャンセルされました。
      .SysLicenseInfo: Tuxedo システム・バイナリ契約ユーザ数の 90% に達しました。
      .SysLicenseInfo: Tuxedo システム・バイナリ契約ユーザ数の 90% に達しました。DBBL/BBL ロックアウトがキャンセルされました。
      .SysLicenseInfo: Tuxedo システム・バイナリ契約ユーザ数の 90% 未満になりました。DBBL/BBL ロックアウトがキャンセルされました。

SysLicenseWarn

WARN: .SysLicenseWarn: Tuxedo システム・バイナリ契約ユーザ数の 100% に達しました。

SysLicenseError

ERROR: .SysLicenseError: Tuxedo システム・バイナリ契約ユーザ数の 110% を超えました。DBBL/BBL のロックアウトが発生し、アプリケーションに新しいクライアントを参加させることができなくなります。
       .SysLicenseError: Tuxedo システム・バイナリ契約ユーザ数の 110% を超えました。%hour 時間 %minutes 分 %seconds 秒が経過すると、DBBL/BBL のロックアウトが発生します。

T_DM_CONNECTION イベント リスト

.SysConnectionSuccess

INFO: .SysConnectionSuccess: %TA_DMLACCESSPOINT および %TA_DMRACCESSPOINT 間の接続に成功しました。

.SysConnectionConfig

INFO: .SysConnectionConfig: %TA_DMLACCESSPOINT および %TA_DMRACCESSPOINT 間の接続のコンフィギュレーションを変更

.SysConnectionDropped

INFO: .SysConnectionDropped: %TA_DMLACCESSPOINT および %TA_DMRACCESSPOINT 間の接続が切れました。

.SysConnectionFailed

INFO: .SysConnectionFailed: %TA_DMLACCESSPOINT および %TA_DMRACCESSPOINT 間の接続に失敗しました。

T_GROUP イベント リスト

.SysGroupState

INFO: .SysGroupState: システム・コンフィギュレーションの変更

T_MACHINE イベント リスト

.SysMachineBroadcast

WARN: .SysMachineBroadcast: %TA_LMID ブロードキャスト配送エラー。

.SysMachineConfig

INFO: .SysMachineConfig: %TA_LMID コンフィギュレーションの変更

.SysMachineFullMaxaccessers

WARN: .SysMachineFullMaxaccessers: %TA_LMID 制限の限界です。

.SysMachineFullMaxconv

WARN: .SysMachineFullMaxconv: %TA_LMID 制限の限界です。

.SysMachineFullMaxgtt

WARN: .SysMachineFullMaxgtt: %TA_LMID 制限の限界です。

.SysMachineFullMaxwsclients

WARN: .SysMachineFullMaxwsclients: %TA_LMID 制限の限界です。

.SysMachineMsgq

WARN: .SysMachineMsgq: %TA_LMID メッセージ・キューのブロッキング。

.SysMachinePartitioned

ERROR: .SysMachinePartitioned: %TA_LMID が分割されました。

.SysMachineSlow

WARN: .SysMachineSlow: %TA_LMID から DBBL への応答が長時間を要しています。

.SysMachineState

INFO: .SysMachineState: %TA_LMID の状態が %TA_STATE に変わります。

.SysMachineUnpartitioned

ERROR: .SysMachinePartitioned: %TA_LMID は分割されません。

T_BRIDGE イベント リスト

.SysNetworkConfig

INFO: .SysNetworkConfig: %TA_LMID[0]->%TA_LMID[1] のコンフィギュレーションが変更します。

.SysNetworkDropped

ERROR: .SysNetworkDropped: %TA_LMID[0]->%TA_LMID[1] 接続が切れました。

.SysNetworkFailure

ERROR: .SysNetworkFailure: %TA_LMID[0]->%TA_LMID[1] 接続できません。

.SysNetworkFlow

WARN: .SysNetworkFlow: %TA_LMID[0]->%TA_LMID[1] フロー制御

.SysNetworkState

INFO: .SysNetworkState: %TA_LMID[0]->%TA_LMID[1] の状態が %TA_STATE に変わります。

T_SERVER イベント リスト

.SysServerCleaning

ERROR: .SysServerCleaning: %TA_SERVERNAME、グループ %TA_SRVGRP、id %TA_SRVID のサーバをクリーニングします。

.SysServerConfig

INFO: .SysServerConfig: %TA_SERVERNAME、グループ %TA_SRVGRP、id %TA_SRVID のコンフィギュレーションが変更されました。

.SysServerDied

ERROR: .SysServerDied: %TA_SERVERNAME、グループ %TA_SRVGRP、id %TA_SRVID のサーバが停止しました。

.SysServerInit

ERROR: .SysServerInit: %TA_SERVERNAME、グループ %TA_SRVGRP、id %TA_SRVID のサーバを初期化できません。

.SysServerMaxgen

ERROR: .SysServerMaxgen: %TA_SERVERNAME、グループ %TA_SRVGRP、id %TA_SRVID のサーバが MAXGEN LIMIT を超えました。

.SysServerRestarting

ERROR: .SysServerRestarting: %TA_SERVERNAME、グループ %TA_SRVGRP、id %TA_SRVID のサーバを再起動します。

.SysServerState

INFO: .SysServerState: %TA_SERVERNAME、グループ %TA_SRVGRP、id %TA_SRVID の状態が %TA_STATE に変わります。

.SysServerTpexit

ERROR: .SysServerTpexit: %TA_SERVERNAME、グループ %TA_SRVGRP、id %TA_SRVID のサーバが TPEXIT を要求しました。

T_SERVICE イベント リスト

.SysServiceTimeout

ERROR: .SysServiceTimeout: %TA_SERVERNAME、グループ %TA_SRVGRP、id %TA_SRVID のサーバが、サービス・タイムアウトのため強制終了しました。

T_CLIENT イベント リスト

.SysClientConfig

INFO: .SysClientConfig: ユーザ %TA_USRNAME (%TA_LMID 上) のコンフィギュレーションが変更されました。

.SysClientDied

WARN: .SysClientDied: ユーザ %TA_USRNAME (%TA_LMID 上) のクライアントが停止しました。

.SysClientSecurity

WARN: .SysClientSecurity: ユーザ %TA_USRNAME (%TA_LMID 上) を認証できません。

.SysClientState

INFO: .SysClientState: ユーザ %TA_USRNAME (%TA_LMID 上) の状態が %TA_STATE に変わります。

T_TRANSACTION イベント リスト

.SysTransactionHeuristicAbort

ERROR: .SysTransactionHeuristicAbort: トランザクション %TA_GTRID (グループ %TA_GRPNO 内)

.SysTransactionHeuristicCommit

ERROR: .SysTransactionHeuristicCommit: トランザクション %TA_GTRID (グループ %TA_GRPNO 内)

T_EVENT イベント リスト

.SysEventDelivery

ERROR: .SysEventDelivery: %TA_LMID 上でシステム・イベント・モニタの通知障害がありました。

.SysEventFailure

ERROR: .SysEventFailure: %TA_LMID 上でシステム・イベント・モニタ・サブシステムの障害がありました。

ファイル

${TUXDIR}/udataobj/evt_mib

関連項目

MIB(5)TM_MIB(5)DM_MIB(5)

 


EVENT_MIB(5)

名前

EVENT_MIB - イベント ブローカの管理情報ベース

形式

#include <tpadm.h>
#include <fml32.h>
#include <evt_mib.h>

説明

Oracle Tuxedo イベント ブローカ MIB は、イベント ブローカで管理できるクラスの集合を定義します。

管理要求のフォーマットと管理応答の解釈を行うには、EVENT_MIB(5) を共通 MIB リファレンス ページ MIB(5) と一緒に使用します。コンポーネント MIB のリファレンス ページを使用し、MIB(5) の説明に従ってフォーマットした要求を使用すると、アクティブなアプリケーションの既存の ATMI インタフェースの 1 つを通じて管理サービスを要求できます。EVENT_MIB(5) のすべてのクラス定義の追加情報については、「EVENT_MIB(5) に関する追加情報」を参照してください。

EVENT_MIB は、次のクラスで構成されています。

表 32 EVENT_MIB クラス
クラス名
属性
非請求通知をトリガするサブスクリプション
システム コマンドをトリガするサブスクリプション
キューベースの通知のサブスクリプション
サーバベースの通知のサブスクリプション
userlog メッセージを書き込むためのサブスクリプション

これらのクラスの各オブジェクトは、単一のサブスクリプション要求を表します。

各クラスのパターン表現 TA_EVENT_EXPR により、SYSTEM EVENT 要求を照会するか USER EVENT 要求を照会するが決まります。この決定は次のように行われます。

FML32 フィールド テーブル

このリファレンス ページで説明する属性のフィールド テーブルは、Oracle Tuxedo システム ソフトウェアのルート ディレクトリからの相対パスで指定される udataobj/evt_mib ファイルにあります。${TUXDIR}/udataobj ディレクトリは、FLDTBLDIR32 環境変数で指定されるコロン区切りのリストにアプリケーションによって追加される必要があり、フィールド テーブル名 evt_mib は、FIELDTBLS32 環境変数で指定されるカンマ区切りのリストに追加される必要があります。

 


T_EVENT_CLIENT クラスの定義

概要

T_EVENT_CLIENT クラスは、クライアントベースの通知用にイベント ブローカに登録するサブスクリプションの集まりを表します。

イベントが検出されると、そのイベントと各 T_EVENT_CLIENT オブジェクトを比較します。そのイベント名が TA_EVENT_EXPR 内の値と一致し、省略可能なフィルタ規則が TRUE である場合、イベント バッファは指定されたクライアントの非請求メッセージの処理ルーチンに送られます。

属性表

表 33 T_EVENT_CLIENT クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_EVENT_EXPR(r) (*)
TA_EVENT_FILTER(k)
TA_EVENT_FILTER_BINARY(k)
string
string
carray
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
string[1..255]
string[1..255]
carray[1..64000]
N/A
なし
なし
TA_STATE(r)
string
R-xR-xR-x
GET: ACT
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
TA_CLIENTID(r) (*)
string
R--R--R--
string[1..78]
N/A
(k) - オブジェクトを検索するためのキー フィールド
(r) - 新しいオブジェクトを作成する際に必要なフィールド
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

パーミッションについては、MIB(5) を参照してください。

属性の意味

TA_EVENT_EXPR: string[1..255]

イベント パターン表現。この表現 (正規表現形式) により、どのイベント名がこのサブスクリプションに一致するかを制御します。

TA_EVENT_FILTER: string[1..255]

イベント フィルタ表現。この表現が存在する場合は、ポストされたバッファの内容に対して評価されます。この表現は TRUE と評価される必要があります。それ以外の場合、このサブスクリプションは一致しません。

TA_EVENT_FILTER_BINARY: carray[1..64000]

バイナリ (carray) 形式のイベント フィルタ表現。TA_EVENT_FILTER と同じですが、任意のバイナリ データを含むことができます。TA_EVENT_FILTER または TA_EVENT_FILTER_BINARY のどちらか 1 つのみを指定できます。

TA_STATE:

GET: ACTive

GET 操作は、一致した T_EVENT_CLIENT オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、T_EVENT_CLIENT オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
T_EVENT_CLIENT オブジェクトを作成します。正常に終了すると、オブジェクトの状態は ACTive になります。
INValid
T_EVENT_CLIENT オブジェクトを削除します。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid になります。

TA_CLIENTID: string[1..78]

一致するイベントが検出されると、このクライアントに非請求メッセージを送信します。

 


T_EVENT_COMMAND クラスの定義

概要

T_EVENT_COMMAND クラスは、システム コマンドの実行をトリガするイベント ブローカに登録するサブスクリプションの集まりを表します。イベントが検出されると、そのイベントと各 T_EVENT_COMMAND オブジェクトを比較します。そのイベント名が TA_EVENT_EXPR 内の値と一致し、省略可能なフィルタ規則が TRUE である場合、イベント バッファはフォーマットされてシステムのコマンド インタープリタに渡されます。

属性表

表 34 T_EVENT_COMMAND クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_EVENT_EXPR(r) (*)
TA_EVENT_FILTER(k)
TA_EVENT_FILTER_BINARY(k)
string
string
carray
R--------
R--------
R--------
string[1..255]
string[1..255]
carray[1..64000]
N/A
なし
なし
TA_STATE(r)
string
R-x------
GET: ACT
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
TA_COMMAND(r) (*)
string
R--------
string[1..255]
N/A
(k) - オブジェクトを検索するためのキー フィールド
(r) - 新しいオブジェクトを作成する際に必要なフィールド
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

パーミッションについては、MIB(5) を参照してください。

属性の意味

TA_EVENT_EXPR: string[1..255]

イベント パターン表現。この表現 (正規表現形式) により、どのイベント名がこのサブスクリプションに一致するかを制御します。

TA_EVENT_FILTER: string[1..255]

イベント フィルタ表現。この表現が存在する場合は、ポストされたバッファの内容に対して評価されます。この表現は TRUE と評価される必要があります。それ以外の場合、このサブスクリプションは一致しません。

TA_EVENT_FILTER_BINARY: carray[1..64000]

バイナリ (carray) 形式のイベント フィルタ表現。TA_EVENT_FILTER と同じですが、任意のバイナリ データを含むことができます。TA_EVENT_FILTER または TA_EVENT_FILTER_BINARY のどちらか 1 つのみを指定できます。

TA_STATE:

GET: ACTive

GET 操作は、一致した T_EVENT_COMMAND オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、T_EVENT_COMMAND オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
T_EVENT_COMMAND オブジェクトを作成します。正常に終了すると、オブジェクトの状態は ACTive になります。
INValid
T_EVENT_COMMAND オブジェクトを削除します。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid になります。

TA_COMMAND: string[1..255]

このオブジェクトと一致するイベントが検出されると、このシステム コマンドを実行します。このコマンドは、UNIX システム プラットフォームでは system(3) を使用してバックグラウンドで実行されます。

 


T_EVENT_QUEUE クラスの定義

概要

T_EVENT_QUEUE クラスは、キューベースの通知用にイベント ブローカに登録するサブスクリプションの集まりを表します。イベントが検出されると、そのイベントと各 T_EVENT_QUEUE オブジェクトを比較します。そのイベント名が TA_EVENT_EXPR 内の値と一致し、省略可能なフィルタ規則が TRUE である場合、イベント バッファは指定された信頼性の高いキューに格納されます。

属性表

表 35 T_EVENT_QUEUE クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_EVENT_EXPR(r) (*)
TA_EVENT_FILTER(k)
TA_EVENT_FILTER_BINARY(k)
string
string
carray
R--------
R-x------
R-x------
string[1..255]
string[1..255]
carray[1..64000]
N/A
なし
なし
TA_STATE(r)
string
R-x------
GET: ACT
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
TA_QSPACE(r) (*)
TA_QNAME(r) (*)
TA_QCTL_QTOP
TA_QCTL_BEFOREMSGID
TA_QCTL_QTIME_ABS
TA_QCTL_QTIME_REL
TA_QCTL_DEQ_TIME
TA_QCTL_PRIORITY
TA_QCTL_MSGID
TA_QCTL_CORRID(k)
TA_QCTL_REPLYQUEUE
TA_QCTL_FAILUREQUEUE
string
string
short
short
short
short
short
short
string
string
string
string
R--------
R--------
R-x------
R-x------
R-x------
R-x------
R-x------
R-x------
R-x------
R-x------
R-x------
R-x------
string[1..15]
string[1..15]
short
short
short
short
short
short
string[1..31]
string[1..31]
string[1..15]
string[1..15]
N/A
N/A
0
0
0
0
0
0
なし
なし
なし
なし
TA_EVENT_PERSIST
TA_EVENT_TRAN
short
short
R-x------
R-x------
short
short
0
0
(k) - オブジェクトを検索するためのキー フィールド
(r) - 新しいオブジェクトを作成する際に必要なフィールド
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

パーミッションについては、MIB(5) を参照してください。

属性の意味

TA_EVENT_EXPR: string[1..255]

イベント パターン表現。この表現 (正規表現形式) により、どのイベント名がこのサブスクリプションに一致するかを制御します。

TA_EVENT_FILTER: string[1..255]

イベント フィルタ表現。この表現が存在する場合は、ポストされたバッファの内容に対して評価されます。この表現は TRUE と評価される必要があります。それ以外の場合、このサブスクリプションは一致しません。

TA_EVENT_FILTER_BINARY: carray[1..64000]

バイナリ (carray) 形式のイベント フィルタ表現。TA_EVENT_FILTER と同じですが、任意のバイナリ データを含むことができます。TA_EVENT_FILTER または TA_EVENT_FILTER_BINARY のどちらか 1 つのみを指定できます。

TA_STATE:

GET: ACTive

GET 操作は、一致した T_EVENT_QUEUE オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、T_EVENT_QUEUE オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
T_EVENT_QUEUE オブジェクトを作成します。正常に終了すると、オブジェクトの状態は ACTive になります。
INValid
T_EVENT_QUEUE オブジェクトを削除します。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid になります。

TA_QSPACE: string[1..15]

一致するイベントが検出されると、通知メッセージをこのキュー スペースの信頼性のあるキューに登録します。

TA_QNAME: string[1..15]

一致するイベントが検出されると、通知メッセージをこの信頼性のあるキューに登録します。

TA_QCTL_QTOP: short

この値は、tpenqueue()TPQCTL 制御構造体に渡されます (値が設定されている場合のみ)。これにより、/Q サブシステム経由で通知が要求され、メッセージがキューの先頭に登録されます。

TA_QCTL_BEFOREMSGID: short

この値は、tpenqueue()TPQCTL 制御構造体に渡されます (値が設定されている場合のみ)。これにより、/Q サブシステム経由で通知が要求され、メッセージがキュー内の指定したメッセージの前に登録されます。

TA_QCTL_QTIME_ABS: short

この値は、tpenqueue()TPQCTL 制御構造体に渡されます (値が設定されている場合のみ)。これにより、/Q サブシステム経由で通知が要求され、メッセージが指定した時間に処理されます。

TA_QCTL_QTIME_REL: short

この値は、tpenqueue()TPQCTL 制御構造体に渡されます (値が設定されている場合のみ)。これにより、/Q サブシステム経由で通知が要求され、キューからの取り出し時からの相対時間にメッセージが処理されます。

TA_QCTL_DEQ_TIME: short

この値は、tpenqueue()TPQCTL 制御構造体に渡されます (値が設定されている場合のみ)。

TA_QCTL_PRIORITY: short

この値は、tpenqueue()TPQCTL 制御構造体に渡されます (値が設定されている場合のみ)。

TA_QCTL_MSGID: string[1..31]

この値は、tpenqueue()TPQCTL 制御構造体に渡されます (値が設定されている場合のみ)。

TA_QCTL_CORRID: string[1..31]

この値は、tpenqueue()TPQCTL 制御構造体に渡されます (値が設定されている場合のみ)。

TA_QCTL_REPLYQUEUE: string[1..15]

この値は、tpenqueue()TPQCTL 制御構造体に渡されます (値が設定されている場合のみ)。

TA_QCTL_FAILUREQUEUE: string[1..15]

この値は、tpenqueue()TPQCTL 制御構造体に渡されます (値が設定されている場合のみ)。

TA_EVENT_PERSIST: short

ゼロ以外の値が設定されている場合は、指定したキューが使用できなくなっていても、このサブスクリプションはキャンセルされません。

TA_EVENT_TRAN: short

ゼロ以外の値が設定されており、クライアントの tppost() 呼び出しがトランザクションに関与している場合、クライアントのトランザクションに tpenqueue() 呼び出しを含めます。

 


T_EVENT_SERVICE クラスの定義

概要

T_EVENT_SERVICE クラスは、サービスベースの通知用にイベント ブローカに登録するサブスクリプションの集まりを表します。イベントが検出されると、そのイベントと各 T_EVENT_SERVICE オブジェクトを比較します。そのイベント名が TA_EVENT_EXPR 内の値と一致し、省略可能なフィルタ規則が TRUE である場合、イベント バッファは指定された Oracle Tuxedo サービス ルーチンに送られます。

属性表

表 36 T_EVENT_SERVICE クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_EVENT_EXPR(r) (*)
TA_EVENT_FILTER(k)
TA_EVENT_FILTER_BINARY(k)
string
string
carray
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
string[1. .255]
string[1. .255]
carray[1. .64000]
N/A
なし
なし
TA_STATE(r)
string
R-xR-xR-x
GET: ACT
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
TA_SERVICENAME(r) (*)
string
R--R--R--
string[1..15]
N/A
TA_EVENT_PERSIST
TA_EVENT_TRAN
short
short
R-xR-xR-x
R-xR-xR-x
short
short
0
0
(k) - オブジェクトを検索するためのキー フィールド
(r) - 新しいオブジェクトを作成する際に必要なフィールド
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

パーミッションについては、MIB(5) を参照してください。

属性の意味

TA_EVENT_EXPR: string[1..255]

イベント パターン表現。この表現 (正規表現形式) により、どのイベント名がこのサブスクリプションに一致するかを制御します。

TA_EVENT_FILTER: string[1..255]

イベント フィルタ表現。この表現が存在する場合は、ポストされたバッファの内容に対して評価されます。この表現は TRUE と評価される必要があります。それ以外の場合、このサブスクリプションは一致しません。

TA_EVENT_FILTER_BINARY: carray[1..64000]

バイナリ (carray) 形式のイベント フィルタ表現。TA_EVENT_FILTER と同じですが、任意のバイナリ データを含むことができます。TA_EVENT_FILTER または TA_EVENT_FILTER_BINARY のどちらか 1 つのみを指定できます。

TA_STATE:

GET: ACTive

GET 操作は、一致した T_EVENT_SERVICE オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、T_EVENT_SERVICE オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
T_EVENT_SERVICE オブジェクトを作成します。正常に終了すると、オブジェクトの状態は ACTive になります。
INValid
T_EVENT_SERVICE オブジェクトを削除します。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid になります。

TA_SERVICENAME: string[1..15]

一致するイベントが検出されると、この Oracle Tuxedo サービスが呼び出されます。

TA_EVENT_PERSIST: short

ゼロ以外の値が設定されている場合は、TA_SERVICENAME サービスが使用できなくなっていても、このサブスクリプションはキャンセルされません。

TA_EVENT_TRAN: short

ゼロ以外の値が設定されており、クライアントの tppost() 呼び出しがトランザクションに関与している場合、クライアントのトランザクションに TA_SERVICENAME サービス呼び出しを含めます。

 


T_EVENT_USERLOG クラスの定義

概要

T_EVENT_USERLOG クラスは、システム userlog(3c) メッセージを書き込むためにイベント ブローカに登録するサブスクリプションの集まりを表します。イベントが検出されると、そのイベントと各 T_EVENT_USERLOG オブジェクトを比較します。そのイベント名が TA_EVENT_EXPR 内の値と一致し、省略可能なフィルタ規則が TRUE である場合、イベント バッファはフォーマットされて Oracle Tuxedo userlog(3c) 関数に渡されます。

属性表

表 37 T_EVENT_USERLOG クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_EVENT_EXPR(r)
TA_EVENT_FILTER(k)
TA_EVENT_FILTER_BINARY(k)
string
string
carray
R--R-----
R--R-----
R--R-----
string[1..255]
string[1..255]
carray[1..64000]
N/A
なし
なし
TA_STATE(r)
string
R-xR-x---
GET: ACT
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
TA_USERLOG(r)
string
R--R-----
string[1..255]
N/A
(k) - オブジェクトを検索するためのキー フィールド
(r) - 新しいオブジェクトを作成する際に必要なフィールド

パーミッションについては、MIB(5) を参照してください。

属性の意味

TA_EVENT_EXPR: string[1..255]

イベント パターン表現。この表現 (正規表現形式) により、どのイベント名がこのサブスクリプションに一致するかを制御します。

TA_EVENT_FILTER: string[1..255]

イベント フィルタ表現。この表現が存在する場合は、ポストされたバッファの内容に対して評価されます。この表現は TRUE と評価される必要があります。それ以外の場合、このサブスクリプションは一致しません。

TA_EVENT_FILTER_BINARY: carray[1..64000]

バイナリ (carray) 形式のイベント フィルタ表現。TA_EVENT_FILTER と同じですが、任意のバイナリ データを含むことができます。TA_EVENT_FILTER または TA_EVENT_FILTER_BINARY のどちらか 1 つのみを指定できます。

TA_STATE:

GET: ACTive

GET 操作は、一致した T_EVENT_USERLOG オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、T_EVENT_USERLOG オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
T_EVENT_USERLOG オブジェクトを作成します。正常に終了すると、オブジェクトの状態は ACTive になります。
INValid
T_EVENT_USERLOG オブジェクトを削除します。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid になります。

TA_USERLOG: string[1..255]

一致するイベントが検出されると、この userlog(3c) メッセージが書き込まれます。

 


EVENT_MIB(5) に関する追加情報

ファイル

${TUXDIR}/udataobj/evt_mib ${TUXDIR}/include/evt_mib.h

関連項目

EVENTS(5)TM_MIB(5)

 


factory_finder.ini(5)

名前

factory_finder.ini - FactoryFinder Domains コンフィグレーション ファイル

説明

factory_finder.ini は、Domains 用の FactoryFinder コンフィグレーション ファイルです。このテキスト (ASCII) ファイルは、Master NameManager として起動された場合に TMFFNAME サービスによって解析されます。NameManager は、このファイルに格納されている情報を使用して、他のドメインとの間でのファクトリ オブジェクトのオブジェクト参照のインポートやエクスポートを制御します。factory_finder.ini ファイルの情報を使用するには、TMFFNAME サーバ プロセスの -f オプションで factory_finder.ini ファイルを指定する必要があります。

FactoryFinder Domains コンフィグレーション ファイルにはどのような名前を付けることもできますが、ファイルの内容はこのリファレンス ページで説明する形式に準拠している必要があります。

定義

Oracle Tuxedo ドメインは、単一の TUXCONFIG ファイルに記述された環境として定義されます。Oracle Tuxedo ドメインは、別の Oracle Tuxedo ドメインや別の TP アプリケーション (別の TP システムで実行されているアプリケーション) と、ドメイン ゲートウェイ グループを介して通信できます。Oracle Tuxedo 用語では、ドメインとアプリケーション (ビジネス アプリケーション) は同義です。

リモート ファクトリは、リモート ドメイン内に存在するファクトリ オブジェクトです。アプリケーションでは、Oracle Tuxedo FactoryFinder を介してこのオブジェクトを使用できます。

ローカル ファクトリは、ローカル ドメイン内に存在するファクトリ オブジェクトです。リモート ドメインでは、Oracle Tuxedo FactoryFinder を介してこのオブジェクトを使用できます。

ファイル形式

このファイルは、2 つの仕様セクションで構成されます。使用可能なセクションは、DM_REMOTE_FACTORIES および DM_LOCAL_FACTORIES です。

注意 : TobjFactoryFinder インタフェースを使用する場合、factory_kindFactoryInterface でなければなりません。

以下は、必須パラメータです。

DOMAINID = domain_id

このパラメータは、ファクトリ オブジェクトを検索するリモート ドメインの ID を指定します。domain_id の長さは 32 オクテット以内です。文字列を指定する場合は、32 文字以内で指定する必要があります (最後の NULL を含む)。domain_id の値は、一連の文字か、または 0x で始まる 16 進数です。

以下は、省略可能なパラメータです。

RNAME = string

このパラメータは、リモート ドメインによってエクスポートされる名前を指定します。リモート ドメインでは、この名前を使用してこのファクトリ オブジェクトを要求します。このパラメータを指定しない場合、リモート ファクトリ オブジェクト名は factory_id.factory_kind で指定した名前と同じになります。

DOMAINID または RNAME パラメータのどちらかに関連する値で固有のファクトリ オブジェクトが識別できれば、同じ名前の複数のエントリを指定することができます。

使用例

関連項目

UBBCONFIG(5)DMCONFIG(5)TMFFNAME(5)TMIFRSVR(5)

 


Ferror、Ferror32(5)

名前

Ferror、Ferror32 - FML エラー コード

形式

#include "fml.h"
#include "fml32.h”

説明

エラー条件のシンボル名によって表される数値は、多くの FML ライブラリ ルーチンの実行時に発生するエラー用の Ferror に割り当てられます。

名前 Ferror は、型 int を持つ変更可能な lvalue に拡張できます。この値は、FML ライブラリ ルーチンによって正のエラー番号に設定されます。Ferror は、オブジェクトの識別子である必要はなく、関数呼び出しによって生じる変更可能な lvalue に拡張されます。Ferror がマクロであるかまたは外部リンクで宣言される識別子であるかは特定されていません。実際のオブジェクトにアクセスするための tperrno() マクロの定義が抑止されている場合、または、あるプログラムが名前 Ferror を使用して識別子を定義している場合、動作は不確定です。

FML ルーチンのリファレンス ページには、各ルーチンのエラー条件とそのコンテキストにおけるエラーの意味が掲載されています。掲載されているエラーの順番は重要ではなく、優先順位を示すものでもありません。Ferror の値は、エラーが指摘された後にのみ検査します。つまり、構成要素の戻り値がエラーを示していて、構成要素の定義で tperrno() のエラー時の設定が指定されている場合です。Ferror の値を検査するアプリケーションは、ヘッダ ファイル fml.h をインクルードしなければなりません。

Ferror32 は、同様の機能を FML32 ルーチンのユーザに提供します。Ferror32 の値を検査するアプリケーションは、ヘッダ ファイル fml32.h をインクルードしなければなりません。

以下に、FML および FML32 のルーチンが返すエラー コードを示します。
#define FMINVAL 0 /* エラー メッセージ コードの最後尾 */
#define FALIGNERR 1 /* フィールド化バッファは整列しない */
#define FNOTFLD 2 /* バッファはフィールド化しない */
#define FNOSPACE 3 /* フィールド化バッファにスペースを入れない */
#define FNOTPRES 4 /* フィールドは存在しない */
#define FBADFLD 5 /* 不明なフィールド番号またはタイプ */
#define FTYPERR 6 /* 不正なフィールド タイプ */
#define FEUNIX 7 /* Unix システム呼び出しエラー */
#define FBADNAME 8 /* 不明なフィールド名 */
#define FMALLOC 9 /* malloc が失敗 */
#define FSYNTAX 10 /* 論理式の構文が不正 */
#define FFTOPEN 11 /* フィールド テーブルが見つからないか、開くことができない */
#define FFTSYNTAX 12 /* フィールド テーブル内に構文エラーがある */
#define FEINVAL 13 /* 関数に対する引数が無効 */
#define FBADTBL 14 /* フィールド テーブルに対する破壊的な同時アクセス */
#define FBADVIEW 15 /* ビューが見つからないか取得できない */
#define FVFSYNTAX 16 /* 不正なビューファイル */
#define FVFOPEN 17 /* ビューファイルが見つからないか、開くことができない */
#define FBADACM 18 /* ACM に負の値が含まれている */
#define FNOCNAME 19 /* cname が見つからない */

使用方法

ルーチンには、エラーの戻り値がないものもあります。Ferror をゼロに設定するルーチンはないため、アプリケーションは、Ferror をゼロに設定し、ルーチンを呼び出してから、エラーが発生したかを調べるために再度 Ferror をチェックできます。

この変数は、DOS および OS/2 環境では FMLerror です。

関連項目

個々の FML ライブラリ ルーチンの ERRORS の項を参照してください。

C 言語アプリケーション トランザクション モニタ インタフェースについて」、tperrordetail(3c)tpstrerror(3c)tpstrerrordetail(3c)、「FML 関数の紹介」、F_error、F_error32(3fml)

 


field_tables(5)

名前

field_tables - フィールド名に対する FML マッピング ファイル

説明

フィールド操作言語 (FML) の関数は、フィールド化バッファの実装と管理を行います。フィールド化バッファの各フィールドには、short 整数のタグを付けます。可変長フィールド (文字列など) には、長さを示す修飾子を付けます。したがって、フィールド化バッファは、数値識別子/データの組み合わせ、または数値識別子/長さ/データの組み合わせから構成されることになります。

フィールドの数値識別子をそのフィールドのフィールド識別子といい、FLDID によりそのタイプを定義します。フィールドの名前は、フィールド テーブルの FLDID と英数字の文字列 (名前) を組み合わせて指定します。

従来の FML インタフェースでは、16 ビットのフィールド識別子、フィールド長、およびバッファ サイズをサポートします。新しい 32 ビット インタフェースである FML32 では、より大きい識別子、フィールド長、およびバッファ サイズをサポートします。すべてのタイプや関数名などには、接尾辞として "32" (たとえば、フィールド識別子タイプ定義は FLDID32) を付けます。

フィールド識別子

FML 関数では、フィールド値の型を決めることができます。現在サポートされているタイプは、charstringshortlongfloatdoublecarray (文字配列)、ptr (バッファへのポインタ)、FML32 (埋め込み型の FML32 バッファ)、および VIEW32 (埋め込み型の VIEW32 バッファ) です。ptr 型、FML32 型、および VIEW32 型は、FML32 インタフェースでのみサポートされています。フィールド タイプの定数は fml.h (FML32 では fml32.h) で定義します。フィールド化バッファは完全な自己記述型であるため、フィールドの型は FLDID でエンコードされてフィールドと共に渡されます。したがって、FLDID はフィールドの型とフィールド番号という 2 つの要素から構成されます。32 ビット FML では、フィールド番号の範囲は 10,001 ~ 30,000,000 です。1 ~ 10,000 および 30,000,001 ~ 33,554,431 の番号はシステム用に予約されています。16 ビット FML では、フィールド番号の範囲は 101 ~ 8,191 です。 1 ~ 100 の番号はシステム用に予約されています。

フィールド マッピング

フィールド名からフィールド識別子へのマッピングは、コンパイル時に実行できると効率的です。また、実行時にもマッピングできればより実用的です。この両方を満たすため、FML ではテキスト ファイルにフィールド テーブルを保持し、対応する C ヘッダ ファイルを生成するコマンドも用意されています。これにより、コンパイル時のマッピングは C プリプロセッサ (cpp) で通常の #define マクロを使用して実行でき、実行時のマッピングは関数 Fldid() (FML32 では Fldid32()) で実行できます。この関数は、ソース フィールド テーブル ファイルを参照して、その引数 (フィールド名) をフィールド識別子にマップするものです。

フィールド テーブル ファイル

フィールド テーブルを格納しているファイルの形式は以下のとおりです。

エントリは空白類 (タブとスペースを任意に組み合わせたもの) で区切ります。

フィールド テーブルからヘッダ ファイルへの変換

すでに説明したとおり、mkfldhdr (または mkfldhdr32) コマンドを実行すると、フィールド テーブルが C コンパイラ処理に対応したファイルに変換されます。生成されたヘッダ ファイルの各行の形式は次のとおりです。

#define  name  fldid

name はフィールドの名前、fldid はそのフィールド識別子です。このフィールド識別子は、前述したようにフィールド タイプとフィールド番号から構成されています。フィールド番号は絶対数、つまり base に rel-number を足した数です。生成されたファイルは、C プログラムに組み込むことができます。

環境変数

フィールド テーブルにアクセスする Fldid() などの関数と、それらを使用する mkfldhdr() および vuform() などのコマンドを使用する場合、メモリ内のフィールド テーブルを作成するために、シェル変数 FLDTBLDIRFIELDTBLS (FML32 では FLDTBLDIR32FIELDTBLS32) にそれぞれソース ディレクトリとソース ファイルを指定しておく必要があります。FIELDTBLS は、フィールド テーブル ファイル名の、カンマで区切られたリストを指定します。FIELDTBLS を指定しない場合は、フィールド テーブル ファイルの名前として fld.tbl が使用されます。FLDTBLDIR 環境変数は、コロンで区切られたディレクトリのリストで、この中から名前が絶対パス名でないフィールド テーブルが検索されます (フィールド テーブルの検索は、PATH 変数を使用する実行可能コマンドの検索とほぼ同じです)。FLDTBLDIR を定義しない場合、カレント ディレクトリと見なされます。したがって、FIELDTBLSFLDTBLDIR が設定されていない場合は、カレント ディレクトリから取得した fld.tbl がデフォルトとなります。

フィールドをグループ (アプリケーションによってのみ使用されるデータベースのフィールドのグループなど) に分けるには、複数のフィールド テーブルを使用すると便利です。ただし、フィールド名はフィールド テーブル全体でユニークになるようにします。これは、フィールド テーブルが mkfldhdr コマンドによって C ヘッダ ファイルに変換される可能性があり、同一のフィールド名があるとコンパイラ名の矛盾が生じるおそれがあるためです。また、Fldid 関数は、名前を FLDID にマップしますが、その際に複数のテーブルを検索します。最初に一致するものが見つかった時点で検索は終了します。

使用例

ベース値を 500 から 700 に変更した場合のフィールド テーブルの例を以下に示します。

# 従業員 ID フィールドは 500 を基準にする 
*base 500

#name rel-numb type comment
#---- -------- ---- -------
EMPNAM 1 string emp's name
EMPID 2 long emp's id
EMPJOB 3 char job type: D,M,F or T
SRVCDAY 4 carray service date

# アドレス フィールドは 700 を基準にする

*base 700

EMPADDR 1 string street address
EMPCITY 2 string city
EMPSTATE 3 string state
EMPZIP 4 long zip code

関連するヘッダ ファイルは次のようになります。

#define EMPADDR  ((FLDID)41661) /* 番号: 701 型: string */ 
#define EMPCITY ((FLDID)41662) /* 番号: 702 型: string */
#define EMPID ((FLDID)8694) /* 番号: 502 型: long */
#define EMPJOB ((FLDID)16887) /* 番号: 503 型: char */
#define EMPNAM ((FLDID)41461) /* 番号: 501 型: string */
#define EMPSTATE ((FLDID)41663) /* 番号: 703 型: string */
#define EMPZIP ((FLDID)8896) /* 番号: 704 型: long */
#define SRVCDAY ((FLDID)49656) /* 番号: 504 type:carray */

関連項目

mkfldhdr、mkfldhdr32(1)

『FML を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

 


GAUTHSVR(5)

名前

GAUTHSVR - 汎用 LDAP ベース認証サーバ

形式

GAUTHSVR SRVGRP=”identifier“ SRVID=number other_parms CLOPT="-A -- -f filename

説明

GAUTHSVR は、System /T で用意された、認証サービスを提供するサーバです。このサーバを保護されたアプリケーションで使用することにより、クライアントがアプリケーションに参加するときにユーザ単位の認証を行うことができます。このサーバは、パスワードとして TPINIT 型付きバッファを含むサービス要求を受け付け、これを LDAP サーバに格納されたコンフィグレーション済みパスワードによって検証します。要求が妥当であると認められると、クライアントが使用するためのチケットとしてアプリケーション キーが返されます。

デフォルトでは、$TUXDIR/udataobj/tpgauth ファイルを使用して、LDAP のコンフィグレーション情報を取得します。このファイルは、ファイル名を指定することでオーバーライドできます。ファイル名は、サーバのコマンドライン オプションで “-f filename オプションを使用して指定します。たとえば、CLOPT="-A -- -f/usr/tuxedo/myapp/myldap” のように指定します。

このコンフィグレーション ファイルを、マスタ マシンから Tuxedo UBBCONFIG ファイル内の他のマシンに自動的に伝播することはできません。複数の GAUTHSVR を使用するには、複数のマシンを別々にコンフィグレーションする必要があります。

GAUTHSVR の詳細については、「GAUTHSVR に関する追加情報」を参照してください。

 


SECURITY USER_AUTH

SECURITYUSER_AUTH 以上に設定されている場合は、強制的にユーザ単位での認証が実行されます。認証サービスの名前は、アプリケーションに対してコンフィグレーションできます。これを指定しない場合は、GAUTHSVR 用に宣言されたデフォルト サービスである AUTHSVC がデフォルトで設定されます。

認証要求は、LDAP データベース内で最初に一致するユーザ名に対してのみ認証されます。複数のエントリに対する認証はサポートされていません。

 


SECURITY ACL または MANDATORY_ACL

SECURITYACL または MANDATORY_ACL に設定されている場合、ユーザ単位の認証が強制的に実行され、サービスや、アプリケーションのキュー、イベントにアクセスするためのアクセス制御リストがサポートされます。認証サービスの名前は AUTHSVC (これらのセキュリティ レベル用に GAUTHSVR によって宣言されたデフォルト サービス) である必要があります。

GAUTHSVR によって返されるアプリケーション キーは、下位 17 ビット内のユーザ識別子です。グループ識別子はその次の 14 ビットです。上位ビットは管理キー用に予約されています。

関連項目

 


GAUTHSVR に関する追加情報

移植性

GAUTHSVR は、Tuxedo System /T に付属のサービスとして非 Workstation プラットフォームでサポートされます。

使用例

# GAUTHSVR の使用
*RESOURCES
AUTHSVC   "..AUTHSVC"
SECURITY ACL

*SERVERS
GAUTHSVR SRVGRP="AUTH" SRVID=100
CLOPT="-A -- -f /usr/tuxedo/udataobj/tpgauth”

 


GWADM(5)

名前

GWADM - ドメイン ゲートウェイ管理サーバ

形式

GWADM SRVGRP = "identifier" SRVID = "number" REPLYQ = "N"
CLOPT = "-A -- [-a {on | off}] [-t {on | off}]”

説明

ゲートウェイ管理サーバ (GWADM) は、Oracle Tuxedo システムに組み込まれているサーバであり、Domains のゲートウェイ グループ用の管理機能を提供します。

GWADM は、UBBCONFIG ファイルの SERVERS セクションで、特定のゲートウェイ グループ内で動作するサーバとして定義する必要があります。つまり、SRVGRP を、GROUPS セクションで指定した GRPNAME タグに設定する必要があります。SVRID も必須パラメータです。このパラメータの値を指定する際は、ゲートウェイ グループ内で使用できるゲートウェイの最大数を考慮する必要があります。

GWADM のインスタンスは、Domains ゲートウェイ グループごとに 1 つしか存在できず、そのインスタンスを、グループと関連付けられたゲートウェイに対して定義した MSSQ の一部にすることはできません。また、GWADM では REPLYQ 属性を N に設定する必要があります。

パラメータ

CLOPT オプションは、GWADM の起動時に渡されるコマンドライン オプションの文字列です。このオプション文字列の形式は次のとおりです。

CLOPT="-A -- gateway group runtime_parameters"

次のパラメータは、ゲートウェイ グループの実行時パラメータとして認識されます。

-a {on | off}

このオプションは、このローカル ドメイン アクセス ポイントに対する監査ログ機能を off または on に切り替えます。デフォルト値は off です。この設定は、ゲートウェイ グループの実行中に、dmadmin プログラムを使用して変更できます (dmadmin(1) を参照)。

-t {on | off}

このオプションは、このローカル ドメインのドメイン アクセス ポイントに対する統計値収集機能を off または on に切り替えます。デフォルト値は off です。この設定は、ゲートウェイ グループの実行中に、dmadmin プログラムを使用して変更できます (dmadmin(1) を参照)。

GWADM サーバは、対応するゲートウェイを起動する前に起動する必要があります。

移植性

GWADM は、サポートされているすべてのサーバ プラットフォームで Oracle Tuxedo システム提供のサーバとしてサポートされます。

相互運用性

GWADM は、Oracle Tuxedo リリース 4.2.1 以降にインストールする必要があります。リリース 4.2.2 のゲートウェイが存在するドメイン内の他のマシンの場合は、リリース 4.1 以降でも構いません。

使用例

次の例は、UBBCONFIG ファイルで管理サーバを定義する方法を示しています。この例では、GWTDOMAIN ゲートウェイ プロセスを使用して別の Oracle Tuxedo ドメインと通信します。

# 
*GROUPS
DMADMGRP GRPNO=1
gwgrp GRPNO=2
#
*SERVERS
DMADM SRVGRP="DMADMGRP" SRVID=1001 REPLYQ=N RESTART=Y GRACE=0
GWADM SRVGRP="gwgrp" SRVID=1002 REPLYQ=N RESTART=Y GRACE=0
CLOPT="-A -- -a on -t on"
GWTDOMAIN SRVGRP="gwgrp" SRVID=1003 RQADDR="gwgrp" REPLYQ=N RESTART=Y MIN=1 MAX=1

関連項目

dmadmin(1)tmboot(1)DMADM(5)DMCONFIG(5)servopts(5)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedo Domains コンポーネント』

 


GWTDOMAIN(5)

名前

GWTDOMAIN - TDomain ゲートウェイ プロセス

形式

GWTDOMAIN SRVGRP = "identifier" SRVID = "number" RQADDR = "queue_name"
REPLYQ = value RESTART = Y [MAXGEN = value] [GRACE = value]
CLOPT = "-A -- [-s][-U inbound-message-size-limit-in-bytes ]-x limit[:{[duration]:[period]}]”

説明

GWTDOMAIN は、ドメイン間の通信を実現するドメイン ゲートウェイ プロセスです。GWTDOMAIN プロセスは、リモート ドメインにある他の GWTDOMAIN プロセスと通信します。

注意 : Tuxedo リリース 9.0 以降では、GWTDOMAIN のデフォルトはマルチスレッド モードです。このデフォルト モードは複数の CPU が搭載されたマシンでのみ有用です。

ドメイン ゲートウェイは、UBBCONFIG ファイルおよび BDMCONFIG ファイルの SERVERS セクションに記述されます。ドメイン ゲートウェイは、常に特定のゲートウェイ グループと関連付ける必要があります。つまり、SRVGRP には、GROUPS セクションで指定された GRPNAME タグに対応する値を設定する必要があります。

SVRID も必須パラメータです。このパラメータの値を指定する際は、ドメイン グループ内で使用できるゲートウェイの最大数を考慮する必要があります。RESTART パラメータは Y に設定します。REPLYQ パラメータは Y または N に設定できます。

パラメータ

CLOPT オプションは、GWTDOMAIN の起動時に渡されるコマンドライン オプションの文字列です。次のパラメータは、ゲートウェイ プロセスの実行時パラメータとして認識されます。

-s

この省略可能なパラメータによってデフォルトのマルチスレッド モードが無効になります。シングル CPU マシン上でマルチスレッド モードを無効にすると、パフォーマンスへの悪影響の可能性を回避できます。

-U inbound-message-size-limit-in-bytes

このオプションは GWTDOMAIN で受信するネットワーク メッセージのサイズの上限を指定します。メッセージ サイズには、Tuxedo の内部データ項目 (1024 バイト未満) とユーザ データが含まれます。この制限は、メッセージの圧縮時などにも適用されます。また、元のメッセージ サイズもチェックします。

-x

-x パラメータは、GWTDOMAIN 接続数を制限することによって DoS 攻撃による被害を軽減します。このパラメータでは、次のパラメータがサポートされています。

limit

接続の最大数。最小値は 0、最大値は 2,147,483,647 です。
limit に達している (あるいは超えている) ときに受信時接続要求があった場合、GWTDOMAIN は指定した時間 (duration) だけ一時停止します。同時に、一時停止をトリガする現在の受信時接続要求は受け付けられません。ポーリングは、duration の経過後に再開されます。
limit を 0 に設定すると、ドメイン ゲートウェイは受信時接続要求を受け付けません。つまり、「OUTGOING_ONLY」接続ポリシーになります。

duration

このパラメータは省略可能であり、制限 (limit) に達したときに受信時接続でポーリングを一時停止する時間 (秒) を設定します。デフォルト値は (SCANUNIT * SANITYSCAN) 秒です。最小値は 5、最大値は 65,535 です。

period

このパラメータは省略可能であり、前に閉じられた接続をカウントするための GWTDOMAIN チェック ポイントからの時間間隔 (秒) を設定します。値を指定しない場合、duration と同じデフォルト値が指定されます。最小値は 0、最大値は 65,535 です。
period に 0 を指定した場合、前の期間 (period) で閉じられた接続数は常に 0 になるため、limit ではアクティブな接続のみがカウントされます。

GWTDOMAIN プロセスは、GWADM(5) プロセスと同じグループ (先頭は GWADM) に指定する必要があります。1 つのドメインに対して複数の GWTDOMAIN プロセスをコンフィグレーションすることもできますが、その場合は各プロセスを異なる Oracle Tuxedo グループにコンフィグレーションする必要があります。

使用例

次の例は、UBBCONFIG ファイル内のドメイン ゲートウェイ グループの定義を示しています。

*GROUPS 
DMADMGRP LMID=mach1 GRPNO=1
gwgrp LMID=mach1 GRPNO=2
*SERVERS
DMADM SRVGRP="DMADMGRP" SRVID=1001 REPLYQ=N RESTART=Y MAXGEN=5 GRACE=3600
GWADM SRVGRP="gwgrp" SRVID=1002 REPLYQ=N RESTART=Y MAXGEN=5 GRACE=3600
GWTDOMAIN SRVGRP="gwgrp" SRVID=1003 RQADDR="gwgrp" REPLYQ=N RESTART=Y MAXGEN=5 GRACE=3600 CLOPT="-A -r -- -U 65536"

UBBCONFIG(5) および DMCONFIG(5) の使用例も参照してください。

関連項目

tmadmin(1)tmboot(1)DMADM(5)DMCONFIG(5)GWADM(5)servopts(5)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedo Domains コンポーネント』

『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

サービス拒否 (DoS) の防御

 


ISL(5)

名前

IIOP を使用した、リモート Oracle Tuxedo クライアントからの Oracle Tuxedo オブジェクトへのアクセスを有効化

形式

ISL SRVGRP="identifier"
    SRVID="number"
    CLOPT="[-A ] [ servopts options ] -- -n netaddr 
[-C {detect|warn|none} ]
[-d device ]
[-E principal_name]
[-K {client|handler|both|none} ]
[-m minh ]
[-M maxh ]
[-T Client-timeout]
[-x mpx-factor ]
[-H external-netaddr]
# アウトバウンド IIOP のオプション
[-O]
[-o outbound-max-connections]
[-s Server-timeout]
[-u out-mpx-users]
# SSL のオプション
[-a]
[-R renegotiation-interval]
[-S secure port]
[-v {detect|warn|none} ]
[-z [0|40|56|128|256]]
[-Z [0|40|56|128|256]]"

説明

IIOP サーバ リスナ (ISL) は Oracle Tuxedo が提供するサーバ コマンドです。このコマンドを使用すると、IIOP を使用してリモートの Oracle Tuxedo クライアントから Oracle Tuxedo オブジェクトにアクセスできるようになります。アプリケーション管理者は、SERVERS セクションで IIOP サーバ リスナをアプリケーション サーバとして指定することで、アプリケーション オブジェクトへのアクセスを可能にできます。関連するコマンドライン オプションを使用して、IIOP サーバ リスナおよび IIOP サーバ ハンドラのパラメータを指定します。

位置指定、サーバ グループ、サーバ ID、およびその他の汎用サーバ関連パラメータは、サーバ用の標準コンフィグレーション ファイルのメカニズムを使用して ISL に関連付けられます。ISL コマンドライン オプションを使用してカスタマイズすることもできます。

各 ISL はアプリケーションの一部として起動されるため、リモートの Oracle Tuxedo クライアントが多数存在しても、1 つの周知のネットワーク アドレスを使用すればアプリケーションに簡単にアクセスできます。IIOP サーバ ハンドラは、着信時の負荷の状況に基づき、必要に応じて ISL によって動的に起動および停止されます。

共同クライアント/サーバの場合、リモートの共同クライアント/サーバ ORB が双方向の IIOP 接続をサポートしていれば、ISL はリモート共同クライアント/サーバに対するアウトバウンド呼び出しに同じインバウンド呼び出しを使用できます。また、ISL は、ISH に接続されていない共同クライアント/サーバ内のオブジェクトに対してアウトバウンド呼び出し (アウトバウンド IIOP) を行うこともできます。この機能は、-O オプションが指定されると有効になります。関連するコマンドライン オプションを使用して、アウトバウンド IIOP サポートをコンフィグレーションすることができます。

パラメータ

-A

起動時に ISL がすべてのサービスを提供するように指定します。これはデフォルト値ですが、システムが提供するサーバとアプリケーション サーバとの違いを強調するために示してあります。アプリケーション サーバは起動時に、利用可能なサービスのサブセットのみを提供できます。二重ダッシュ (--) は、起動後に ISL に渡されるパラメータの開始位置を示します。

CLOPT パラメータでは、CLOPT 文字列の二重ダッシュ (--) の後に、以下のオプションを指定します。

-n netaddr

サーバ リスナがリモート CORBA クライアントからの接続の受け付けに使用するネットワーク アドレスを指定します。リモート クライアントは、環境変数 (TOBJADDR) にこの値を設定しておくか、Bootstrap オブジェクトのコンストラクタで値を指定する必要があります。詳細については、『C++ プログラミング リファレンス』を参照してください。これは必須パラメータです。
TCP/IP アドレスは、次のいずれかの形式で指定する必要があります (表 38 を参照)。

表 38 Ipv4 と IPv6 のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16 進数形式はサポートされない。

ドメインは、ローカル名の解決機能 (通常は DNS) を使用して hostname のアドレスを検出します。ローカル マシンがホストでなければなりません。ローカル名の解決機能により、hostname はローカル マシンのアドレスに間違いなく解決される必要があります。
注意 : ホスト名は文字で始まる必要があります。
2 つ目の形式の "#.#.#.#" は、10 進数がドットで区切られたものです。ドット区切りの 10 進数形式では、それぞれの # に 0 ~ 255 の数字を指定します。このドット区切りの 10 進数は、ローカル マシンの IP アドレスを表します。
いずれの形式でも、port_number には、ドメイン プロセスが受信する要求をリスンする TCP ポート番号を指定します。port_number には、0 ~ 65535 の数字または名前を指定します。port_number に指定する名前は、ローカル マシンのネットワーク サービス データベース内に存在する名前でなければなりません。
注意 : Java の Tobj_Bootstrap オブジェクトは、port_numbershort 型として格納します。したがって、Java クライアントからの接続をサポートする場合には、port_number に指定する値は 0 ~ 32,767 になります。
注意 : プログラマが Bootstrap オブジェクトのコンストラクタまたは TOBJADDR で指定するネットワーク アドレスは、アプリケーションの UBBCONFIG ファイルのネットワーク アドレスと正確に一致する必要があります。アドレスの形式や、大文字/小文字も識別されます。これらのアドレスが一致しないと、Bootstrap コンストラクタの呼び出しが失敗し、一見無関係と思われる以下のエラー メッセージが表示されます。

ERROR: クライアントからの非公式の接続 (アドレス <tcp/ip address>/<port-number>) です。:


たとえば、ISL コマンドライン オプションで、ネットワーク アドレスが //TRIXIE:3500 に指定されている場合、Bootstrap コンストラクタまたは TOBJADDR で //192.12.4.6:3500 や //trixie:3500 を指定すると、接続が失敗します。

UNIX システムでは、ホスト システムの uname -n コマンドを使用して大文字/小文字を指定します。Windows NT システムでは、[コントロール パネル] の [ネットワーク] を開いて、大文字と小文字のどちらが使用されているかを判断できます。
注意 : Oracle Tuxedo システムのワークステーション リスナ (WSL) とは異なり、ネットワーク アドレスの形式には //host:port しか使用できません。Oracle Tuxedo サーバではホスト名とポート番号が使用されることが理由です。そのため、ホスト名が 16 進数形式で表されることはなく、ホスト名はドット区切りの IP アドレス形式でのみサーバに渡されます。

[-a]

リモート アプリケーションから SSL 接続を受け付けるときに証明書ベースの認証を有効にするかどうかを指定します。

[-C detect|warn|none]

非公式な方法で IIOP リスナ/ハンドラへの接続が確立される際の、IIOP リスナ/ハンドラの動作を指定します。デフォルト値は detect です。
CORBA クライアントから IIOP リスナ/ハンドラへの接続には Bootstrap オブジェクトを使用するのが正しい方法です。IOR から直接確立される接続は「非公式の」接続です。たとえば、クライアントが Bootstrap オブジェクトを使用して 1 つの IIOP リスナ/ハンドラに接続した後で、2 つ目の IIOP リスナ/ハンドラのホストとポートを含む IOR を不注意で使用して、IIOP リスナ/ハンドラに接続する場合が考えられますが、このようなケースはめったにありません。通常、クライアントが使用する IOR には、Bootstrap オブジェクトを使用してクライアントが接続している IIOP リスナ/ハンドラのホストおよびポートが含まれていますが、このような IOR を使用しても接続を新たに確立することはできません。
注意 : 非公式な接続を使用すると、トランザクションを使用するリモート クライアント アプリケーションで問題が発生する可能性があります。アプリケーションは、同じトランザクション内での公式および非公式な両方の接続で呼び出しが成功していると認識しますが、実際には、公式な接続での呼び出しにしか ACID (原子性、一貫性、隔離性、持続性) は保証されません。
detect を指定すると、ISL/ISH は、非公式な接続に対して NO_PERMISSION 例外を発行します。warn を指定すると、ISL/ISH は非公式な接続が検出された場合に、ユーザ ログ例外にメッセージを書き込みますが、例外は発行しません。none を指定すると、ISL/ISH は非公式な接続を無視します。

[-d device]

サーバ リスナおよびそのサーバ ハンドラでネットワーク アクセスに使用するデバイス ファイル名を指定します。ソケットなど、トランスポート プロバイダによってはデバイス名を必要としない場合もあるため、これは省略可能なパラメータです。ただし、TLI などのトランスポート プロバイダではデバイス名が必要です。TLI の場合は、このオプションは必須です。このパラメータにデフォルト値はありません。このパラメータは Windows 2003 システムには適用されません。

[-E principal_ name]

省略可能なパラメータ。信頼性のある接続プールを確立するために必要なプリンシパルのアイデンティティを指定します。信頼性のある接続プールは、CORBA アプリケーションがユーザ認証を必要とする場合にのみ確立できます。
リモート クライアント アプリケーションが、信頼性のある接続プールの一部でない接続上で各要求のセキュリティ情報を送信しても、そのセキュリティ情報は無視されます。

[-K {client|handler|both|none}]

クライアントまたは ISH プロセスのいずれか、あるいはその両方で、ネットワーク プロバイダの KEEPALIVE オプションをアクティブにします。このオプションを使用すると、プロトコル スタック レベルでアイドル接続の状態が頻繁にテストされるので、ネットワーク障害がすばやく検出され、その信頼性も向上します。この機能の利用度とタイムアウトのしきい値は、オペレーティング システムの調整可能なパラメータによって決まります。
client を指定すると、このオプションはクライアントに対してコンフィグレーションされます。handler を指定すると、ISL に対してコンフィグレーションされます。both を指定すると、接続の両端にコンフィグレーションされます。デフォルト値は none です。この場合、接続の両端のいずれにも KEEPALIVE オプションはコンフィグレーションされません。
注意 : KEEPALIVE の間隔はオペレーティング システムのパラメータによって決まるので、この値を変更すると KEEPALIVE が有効になっているその他のアプリケーションにも影響します。多くのプラットフォームではデフォルト値は長めの 2 時間に設定されています。
このオプションを適用できないプラットフォームもあります。KEEPALIVE オプションを指定しても ISH のマシンで使用できない場合は、ユーザ ログ警告メッセージが生成されます。KEEPALIVE が要求されていてもクライアントのマシンで使用できない場合は、その設定は無視されます。

[-m minh]

この ISL と共に使用できるハンドラの最小数を指定します。デフォルト値は 0 です。ISL は起動すると即座にこの最小数の ISH を移動し、管理者が ISL に停止を発行するまでは、ISH がこの最小値を下回ることはありません。このパラメータのデフォルト値は 0 で、有効な範囲は 0 ~ 255 です。

[-M maxh]

この ISL と共に使用できるハンドラの最大数を指定します。ハンドラは、リモート Oracle Tuxedo クライアントからのシステム アクセスの要求に応じて起動します。このパラメータのデフォルト値は、この ISL の多重係数 (小数点以下切り上げ) で論理マシンの MAXWSCLIENTS の設定値を割った値です。多重係数については、後述の -x オプションを参照してください。このパラメータの有効範囲は 1 ~ 4096 です。この値は minh 以上でなければなりません。

[-T Client-timeout]

非アクティブ クライアントのタイムアウト オプションを指定します。非アクティブ クライアントのタイムアウトとは、クライアントがアイドル状態を継続できる時間 (分単位) です。クライアントがこの時間内に要求を行わなかった場合、IIOP リスナ/ハンドラはクライアント接続を切断します。この引数を指定しない場合、または 0 が指定されている場合、タイムアウトは発生しません。

[-x mpx-factor]

省略可能なパラメータ。各 ISH で使用する多重化のレベルを制御します。このパラメータの値には、各 ISH で同時にサポートできるリモート Oracle Tuxedo クライアントの数を指定します。ISH は、新しいリモート Oracle Tuxedo クライアントを処理するために、必要に応じて新しいハンドラを起動します。この値は 1 ~ 4096 でなければなりません。デフォルト値は 10 です。

[-H external netadder]

ISL のクライアントに返されるインターオペラブル オブジェクト参照でホストおよびポートとして設定する外部ネットワーク アドレスを指定します。形式は、ISL CLOPT -n netaddr オプションと同じです。この機能は、IIOP、つまりリモート クライアントがファイアウォールを越えて ISL に接続する必要がある場合に便利です。
注意 : Tuxedo IPv6 アドレッシングでは、16 進数形式はサポートされません。

[-O]

このオプション (大文字 O) を使用すると、ISH に接続されたクライアント内に存在しないオブジェクトへのアウトバウンド IIOP が有効になります。-O オプションは多少のリソースを必要とするので、デフォルトではアウトバウンド IIOP は使用しないように設定されます。

[-o outbound-max-connections]

このオプション (小文字 o) は、各 ISH で可能なアウトバウンド接続の最大数を指定します。このオプションは、実際には、この ISL の制御下にある単一の ISH で一度に同時にアクティブにできるアウトバウンド IIOP ソケットの数を制限します。
このオプションを指定する場合は、-O (大文字 O) オプションも指定する必要があります。このオプションの値は 0 より大きく 4096 以下でなければなりません。また、このオプションの値 (outbound-max-connections) とハンドラの最大数をかけた数は、32767 未満でなければなりません。デフォルト値は 20 です。

[-R renegotiation-interval]

ネゴシエーションを行う間隔を分単位で指定する。指定された時間おきにネゴシエーションが行われない場合、IIOP リスナ/ハンドラは、クライアントに対してインバウンド接続のセッションのネゴシエーションを行うように要求するか、アウトバウンド接続であれば実際に再度ネゴシエーションを行います。デフォルト値は 0 で、定期的なセッションの再ネゴシエーションは行われません。

[-S secure-port]

SSL プロトコルを使用した安全な接続をリスンするために IIOP リスナ/ハンドラが使用するポート番号を指定します。IIOP リスナ/ハンドラで安全な接続のみを使用するようにコンフィグレーションするには、-S および -n オプションで指定するポート番号に同じ値を設定します。

[-s Server-timeout]

サーバ タイムアウトとは、リモート サーバがアイドル状態を継続できる時間 (分単位) です。リモート サーバがこの時間内に要求を受け取らなかった場合、ISL はそのサーバへのアウトバウンド IIOP 接続を切断します。その後で要求があれば、ISH はリモート サーバに再接続します。このオプションは、不安定なサーバ プラットフォームに使用できます。ISL はこの時間に達するまでは接続を切断しないが、この時間の経過後に接続が切断されることを保証しないという点でこれは最善の値です。このオプションを指定する場合は、-O (大文字 O) オプションも指定する必要があります。この値は 1 以上でなければなりません。このオプションが指定されていない場合は、デフォルトで 60 (1 時間) が設定されます。

[-u out-mpx-users]

省略可能なパラメータ。各 ISH で使用するアウトバウンド多重化のレベルを制御します。このオプションの値は、ISH での各アウトバウンド IIOP 接続で同時にサポートできるアウトバウンド IIOP ユーザ (ネイティブ クライアントまたはサーバ) の数を指定します。ISL は、最大 out-mpx-users 個までの新しいユーザを処理するために、必要に応じて新しい ISH を起動します。このオプションを指定する場合は、-O (大文字 O) オプションも指定する必要があります。このオプションは 0 (ゼロ) より大きく 1024 以下でなければなりません。デフォルト値は 10 です。

[-v {detect|warn|none}]

Oracle オブジェクト リクエスト ブローカ (ORB) によって開始されたアウトバウンド接続のピアのデジタル証明書が、Secure Sockets Layer (SSL) プロトコル ハンドシェイクの一部として受信された場合に、IIOP リスナ/ハンドラがどのように動作するかを指定します。検証は安全な接続を開始した側でのみ行われます。この検証によって、サーバのデジタル証明書内のドメイン名で指定された同じネットワーク アドレスにピア サーバが実際に存在することが確認されます。この検証は、技術的には SSL プロトコルの一部ではありませんが、Web ブラウザで行われるチェックに似ています。
detect を指定すると、Oracle ORB は、接続確立に使用するオブジェクト参照で指定されたホストが、ピア サーバのデジタル証明書で指定されたドメイン名と一致するかどうかを確認します。比較に失敗した場合、Oracle ORB はピアの認証を拒否し、接続をドロップします。detect は、デフォルト値です。 warn を指定すると、Oracle ORB は、接続確立に使用するオブジェクト参照で指定されたホストが、ピア サーバのデジタル証明書で指定されたドメイン名と一致するかどうかを確認します。比較に失敗した場合、Oracle ORB はユーザ ログにメッセージを書き込みますが、接続は継続して処理されます。 none を指定すると、Oracle ORB はピアの検証を行わずに接続を継続して処理します。 -v パラメータは、SSL および LLE (リンクレベル暗号化) のライセンスがインストールされている場合にのみ使用できます。

[-z [|0|40|56|128|256]]

クライアントと IIOP リスナ/ハンドラの間でネットワーク接続を確立する際に必要な最小レベルの暗号化を指定します。0 は暗号化が行われないことを示し、40、56、128、および 256 は暗号化キーの長さ (ビット単位) を指定します。この最小レベルの暗号化が満たされない場合、接続は確立されません。このオプションは、SSL および LLE (リンクレベル暗号化) のライセンスがインストールされている場合にのみ使用できます。

[-Z [|0|40|56|128|256]]

クライアントと IIOP リスナ/ハンドラの間でネットワーク接続を確立する際に使用できる最大レベルの暗号化を指定します。0 は暗号化が行われないことを示し、40、56、128、および 256 は暗号化キーの長さ (ビット単位) を指定します。デフォルトでは、ライセンスで指定された機能が使用されます。このオプションは、SSL および LLE (リンクレベル暗号化) のライセンスがインストールされている場合にのみ使用できます。

移植性

UNIX および Microsoft Windows NT オペレーティング システムでは、IIOP サーバ リスナは Oracle Tuxedo が提供するサーバとしてサポートされます。

相互運用性

ISL は、IIOP 準拠の ORB と共に運用できます。

リモート オブジェクトのタイプおよび目的のアウトバウンド IIOP コンフィグレーションによっては、追加のプログラミング作業が必要となる場合もあります。表 39 に、オブジェクトのタイプおよびアウトバウンド IIOP コンフィグレーション別の要件を示します。

表 39 アウトバウンド IIOP を使用する際のプログラミング要件
オブジェクトのタイプ
非対称での要件
ペア接続での要件
双方向での要件
リモート共同クライアント/サーバ
ISL CLOPT -O オプションを設定します。
Tobj_Bootstrap::register_callback_port メソッドを使用してコールバック ポートを登録します。
CORBA::ORB::create_policy メソッドを使用して POA で BiDirPolicy を設定します。
外部 (非 CORBA) ORB
ISL CLOPT -O オプションを設定します。
適用外
外部 ORB が POA および BiDirPolicy をサポートする場合は、CORBA::ORB::create_policy メソッドを使用して POA で BiDirPolicy を設定します。
リモート クライアント
リモート クライアントはサーバではないため、アウトバウンド IIOP は使用できません。
ネイティブ共同クライアント/サーバ
アウトバウンド IIOP は使用されません。
ネイティブ クライアント
アウトバウンド IIOP は使用されません。

ネットワーク アドレス

ISL を実行するローカル マシンが TCP/IP アドレッシングを使用している場合を考えます。ローカル マシンの名前は backus.company.com、アドレスは 155.2.193.18 です。ISL はポート番号 2334 で要求を受け付けます。-l オプションで指定されるアドレスは、次のとおりです。

        //155.2.193.18:2334
     //backus.company.com:2334

使用例

*SERVERS
ISL SRVGRP="ISLGRP" SRVID=1002 RESTART=Y GRACE=0

CLOPT="-A -- -n //piglet:1900 -d /dev/tcp"

 


KAUTHSVR(5)

名前

KAUTHSVR - Tuxedo Kerberos ベースのネットワーク認証サーバ

形式

KAUTHSVR SRVGRP=SECGRP SRVID=100 GRACE=0 MAXGEN=2 CLOPT="-A -- -k /etc/krbauth.kt -p krbauth@host.yourcomany.com"

説明

KAUTHSVR は Kerberos ベースの Tuxedo 認証サーバです。その目的は次の 2 つです。

Kerberos をデフォルト認証メカニズムとして使用する場合、Tuxedo ユーザ認証を完了するには、UBBCONFIG ファイルで KAUTHSVR を手動でコンフィグレーションする必要があります。UNIX プラットフォームと Windows プラットフォームでは、KAUTHSVR のコンフィグレーション方法が若干異なります。詳細については、「Kerberos 認証プラグインの使用」を参照してください。

プリンシパル名と UNIX キー テーブルのコンフィグレーション

Kerberos では、キー テーブルと呼ばれるローカル ファイル ベースのデータベースにプリンシパル名とサービス キーを格納できます。このキー テーブルを使用すると、ホスト上で実行されるサービスは Key Distribution Center の認証を受けることができます。KAUTHSVR は Kerberos Key Distribution Center の認証の代わりにはなりません。ただし、Kerberos ベースの認証を使用する場合、AUTHSVR(5) および LAUTHSVR(5) の代わりになります。

プリンシパル名のコンフィグレーション

KAUTHSVR には独自のプリンシパル名を関連付ける必要があります。KAUTHSVR で使用するプリンシパル名を指定するには、UBBCONFIG ファイルでプリンシパル名をコンフィグレーションする必要があります。CLOPT オプションで -p パラメータを使用してプリンシパル名を確立します。たとえば -p <プリンシパル名> のように指定します。Kerberos データベースとローカル キー テーブルで、プリンシパル名とそのパスワードをコンフィグレーションする必要があります。

注意 : プリンシパル名は、KAUTHSVRPRINC パラメータまたは同じ名前の環境変数を使用してコンフィグレーションすることもできます。詳細については、「Kerberos 認証プラグインの使用」を参照してください。

UNIX キー テーブルのコンフィグレーション

Kerberos を使用するようにサーバを設定する前に、サーバを実行するホスト上でキー テーブルを設定する必要があります。KAUTHSVR は起動時にサーバ キー テーブル (KTAB) にアクセスする必要があります。サーバ キー テーブルを指定するには 2 つの方法があります。

注意 : キー テーブルを更新しても Kerberos データベースには影響を与えません。キー テーブル内のキーを変更する場合は、Kerberos データベースでも対応する変更を行う必要があります。

Windows プラットフォームでのアカウント パスワード

Windows プラットフォームで KAUTHSVR をコンフィグレーションする場合、キー テーブルは必要ありません。ただし、アカウント パスワードが必要です。KAUTHSVR パスワードの設定方法は 2 つあります。

TUXCONFIG を作成する場合は、コマンド プロンプトでパスワードを入力する必要があります。

注意 : SEC_PRINCIPAL_NAMEkauthsvc という名前は例としてのみ使用しています。

関連項目

AUTHSVR(5)

LAUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedo のセキュリティ機能』の「Kerberos 認証プラグインの使用

MIT による Kerberos の紹介 (http://web.mit.edu/kerberos/www/)

 


langinfo(5)

名前

langinfo - 言語情報定数

形式

#include <langinfo.h>

説明

このヘッダ ファイルには、langinfo データの項目の識別に使用する定数が格納されています。各項目のモードは nl_types(5) で定義されています。

DAY_1

週の第 1 日目 (例 : "sunday")

DAY_2

週の第 2 日目 (例 : "monday")

DAY_3

週の第 3 日目 (例 : "tuesday")

DAY_4

週の第 4 日目 (例 : "wednesday")

DAY_5

週の第 5 日目 (例 : "thursday")

DAY_6

週の第 6 日目 (例 : "friday")

DAY_7

週の第 7 日目 (例 : "saturday")

ABDAY_1

週の第 1 日目の略称 (例 : "sun")

ABDAY_2

週の第 2 日目の略称 (例 : "mon")

ABDAY_3

週の第 3 日目の略称 (例 : "tue")

ABDAY_4

週の第 4 日目の略称 (例 : "wed")

ABDAY_5

週の第 5 日目の略称 (例 : "thur")

ABDAY_6

週の第 6 日目の略称 (例 : "fri")

ABDAY_7

週の第 7 日目の略称 (例 : "sat")

MON_1

年の 1 番目の月 (例 : "january")

MON_2

年の 2 番目の月 (例 : "february")

MON_3

年の 3 番目の月 (例 : "march")

MON_4

年の 4 番目の月 (例 : "april")

MON_5

年の 5 番目の月 (例 : "may")

MON_6

年の 6 番目の月 (例 : "june")

MON_7

年の 7 番目の月 (例 : "july")

MON_8

年の 8 番目の月 (例 : "august")

MON_9

年の 9 番目の月 (例 : "september")

MON_10

年の 10 番目の月 (例 : "october")

MON_11

年の 11 番目の月 (例 : "november")

MON_12

年の 12 番目の月 (例 : "december")

ABMON_1

年の 1 番目の月の略称 (例 : "jan")

ABMON_2

年の 2 番目の月の略称 (例 : "feb")

ABMON_3

年の 3 番目の月の略称 (例 : "mar")

ABMON_4

年の 4 番目の月の略称 (例 : "apr")

ABMON_5

年の 5 番目の月の略称 (例 : "may")

ABMON_6

年の 6 番目の月の略称 (例 : "jun")

ABMON_7

年の 7 番目の月の略称 (例 : "jul")

ABMON_8

年の 8 番目の月の略称 (例 : "aug")

ABMON_9

年の 9 番目の月の略称 (例 : "sep")

ABMON_10

年の 10 番目の月の略称 (例 : "oct")

ABMON_11

年の 11 番目の月の略称 (例 : "nov")

ABMON_12

年の 12 番目の月の略称 (例 : "dec")

RADIXCHAR

基数文字 (例 : ".")

THOUSEP

1000 位の区切り文字 (例 : ",")

YESSTR

肯定応答文字 (例 : "yes")

NOSTR

否定応答文字 (例 : "no")

CRNCYSTR

通貨記号

D_T_FMT

日付および時刻の省略時形式

D_FMT

日付の省略時形式

T_FMT

時刻の省略時形式

AM_STR

午前を表す略語 (例 : "AM")

PM_STR

午後を表す略語 (例 : "PM")

この情報は、nl_langinfo(3c) を使用して検索します。

項目は、LANGINFO という特別なメッセージ カタログから検索します。このカタログは、各ロケールごとに生成され、適切なディレクトリにインストールしておきます (mklanginfo(1) を参照)。

関連項目

mklanginfo(1)nl_langinfo(3c)strftime(3c)nl_types(5)

 


LAUTHSVR(5)

名前

LAUTHSVR - WebLogic Server 組み込み LDAP ベース認証サーバ

形式

LAUTHSVR SRVGRP=”identifier“ SRVID=number other_parms CLOPT="-A -- -f filename

説明

LAUTHSVR は System /T サーバで、ユーザ セキュリティ情報が WebLogic Server に保持されている場合でも認証サービスを提供します。このサーバを保護されたアプリケーションで使用することにより、クライアントがアプリケーションに参加するときにユーザ単位の認証を行うことができます。このサーバは、パスワードとして TPINIT 型付きバッファを含むサービス要求を受け付け、これを WebLogic Server に格納されたコンフィグレーション済みパスワードによって検証します。要求が妥当であると認められると、クライアントが使用するためのチケットとしてアプリケーション キーが返されます。

注意 : tpsysadmtpsysop に対応するアプリケーション キーは、それぞれ 0x80000000 と 0xC0000000 です。

デフォルトでは、$TUXDIR/udataobj/tpldap ファイルを使用して、LDAP のコンフィグレーション情報を取得します。このファイルは、ファイル名を指定することでオーバーライドできます。ファイル名は、サーバのコマンドライン オプションで “-f filename オプションを使用して指定します。たとえば、CLOPT="-A -- -f/usr/tuxedo/myapp/myldap” のように指定します。このコンフィグレーション ファイルを、マスタ マシンから Tuxedo UBBCONFIG ファイル内の他のマシンに自動的に伝播することはできません。複数の LAUTHSVR を使用するには、複数のマシンを別々にコンフィグレーションする必要があります。

注意 : LAUTHSVR では IPv6 がサポートされます。

LAUTHSVR の詳細については、「LAUTHSVR に関する追加情報」を参照してください。

 


SECURITY USER_AUTH

SECURITYUSER_AUTH 以上に設定されている場合は、強制的にユーザ単位での認証が実行されます。認証サービスの名前は、アプリケーションに対してコンフィグレーションできます。これを指定しない場合は、LAUTHSVR 用に宣言されたデフォルト サービスである AUTHSVC がデフォルトで設定されます。

認証要求は、LDAP データベース内で最初に一致するユーザ名に対してのみ認証されます。複数のエントリに対する認証はサポートされていません。

 


SECURITY ACL または MANDATORY_ACL

SECURITYACL または MANDATORY_ACL に設定されている場合、ユーザ単位の認証が強制的に実行され、サービスや、アプリケーションのキュー、イベントにアクセスするためのアクセス制御リストがサポートされます。認証サービスの名前は AUTHSVC (これらのセキュリティ レベル用に LAUTHSVR によって宣言されたデフォルト サービス) である必要があります。

LAUTHSVR によって返されるアプリケーション キーは、下位 17 ビット内のユーザ識別子です。グループ識別子はその次の 14 ビットです。上位ビットは管理キー用に予約されています。

 


LAUTHSVR に関する追加情報

移植性

LAUTHSVR は、Tuxedo System /T に付属のサービスとして非 Workstation プラットフォームでサポートされます。

使用例

# LAUTHSVR の使用
*RESOURCES
AUTHSVC   "..AUTHSVC"
SECURITY ACL

*SERVERS
LAUTHSVR SRVGRP="AUTH" SRVID=100
CLOPT="-A -- -f /usr/tuxedo/udataobj/tpldap”

 


METAREPOS(5)

名前

METAREPOS - Tuxedo サービス メタデータ リポジトリのバッファ形式

#include <fml32.h>
#include <fml1632.h> /* 省略可能 */
#inlcude <tpadm.h>

説明

このリファレンス ページでは、管理者、オペレータ、またはユーザが Tuxedo メタデータ リポジトリの定義済みコンポーネントと対話するためのインタフェースについて説明します。サービス メタデータ リポジトリはプログラム的にアクセス可能であり、TMMETADATA(5) サーバで提供される .TMMETAREPOS サービスを通じて更新することができます。または、tpgetrepos(3c) および tpsetrepos(3c) を使用して直接アクセスしたり更新したりできます。

Tuxedo サービス メタデータ リポジトリにプログラム的にアクセスするには、Tuxedo MIB で使用されるバッファと形式がよく似た FML32 バッファを使用します。実際に、Tuxedo サービス メタデータ リポジトリでは、同じ種類の汎用 MIB(5) FML32 入力および出力バッファ フィールドを使用し、サポートしています。

入力バッファ フィールド

TA_OPERATIONTA_CLASSTA_CURSORTA_OCCURSTA_FLAGSTA_FILTERTA_MIBTIMEOUT、および TA_CURSORHOLD

出力バッファ フィールド

TA_CLASSTA_OCCURSTA_MORETA_CURSOR、および TA_ERROR
注意 : METAREPOS には、以下のような汎用 MIB(5) フィールドの制限があります。
注意 : TAOK - メタデータ リポジトリに対してサービスの更新は行われませんでした。
注意 : TAUPDATED - メタデータ リポジトリに対してすべてのサービスの更新が行われました。
注意 : TAPARTIAL - メタデータ リポジトリに対して一部のサービスの更新が行われました。

特定のメタデータ リポジトリ属性に関連する FML32 フィールドでは、接頭辞 TA_REPOS を使用し、その後に大文字のリポジトリ キーワード名が続きます。メタデータ リポジトリのサービスおよびパラメータ キーワードの詳細については、tmloadrepos(1) を参照してください。

METAREPOS の属性フィールド

サービスレベルの属性フィールド

METAREPOS のサービスレベルの属性フィールドはサービスの記述に使用します。TA_REPOSSERVICE 属性は、サービスの名前を指定し、検索または get 操作でサービスをユニークに識別するために使用されるキー フィールドです。rex(1) で定義されているように、TA_REPOSSERVICE では正規表現を使用できます。たとえば、TA_REPOSSERVICE で正規表現値 “*” を使用すると、メタデータ リポジトリ内のすべてのサービス情報が検索されます。

set 操作の場合は、TA_REPOSSERVICE に Tuxedo サービス名を指定する必要があり、正規表現として解釈することはできません。

サービスレベルのキーワードの詳細については、「Tuxedo サービス メタデータ リポジトリの管理」の「Tuxedo サービス メタデータ リポジトリを作成する」を参照してください。

パラメータレベルの属性フィールド

METAREPOS のパラメータレベルの属性フィールドはサービス パラメータの記述に使用します。さまざまな属性フィールドを共通のパラメータの一部として関連付けるために、共通のオカレンス番号が使用されます。すべてのパラメータレベルの属性フィールドにおける n 番目のサービス パラメータをオカレンス番号 n-1 で表します。

たとえば、最初のサービス パラメータは属性フィールドの最初のオカレンスであり "0" と表します。2 番目のサービス パラメータは属性フィールドの 2 番目のオカレンスであり "1" と表します。

前方の番号のパラメータではなく、後方の番号のパラメータで特定の属性フィールドのオカレンスが必要となった場合、前方の属性フィールド オカレンスの値を指定して、以降のオカレンスが適切に番号付けされるようにする必要があります。

サブパラメータ値

TA_REPOSEMBED は、サブパラメータ値 (つまり、埋め込みデータ) を持つサービス パラメータについての情報を指定するのに使用します。
Tuxedo サービス メタデータ リポジトリは FML32 形式で入力と出力を要求するため、(デフォルトの空のレコードではなく) サブパラメータ値を持つ TA_REPOSEMBED を指定する場合は、FML32 レコードを格納する必要があります。この FML32 レコードは、関連付けられた TA_REPOSPARAM フィールドで記述されたレコード内で、各サブパラメータ (FML フィールドまたは VIEW 要素) に対応するパラメータレベルのフィールドで構成されます。
TA_REPOSEMBED パラメータ値は、repository_input ファイルまたはアンロードされた -t repository_file 内の、対の括弧 “(”“)” で囲まれた情報に対応しています。repository_input ファイルと repository_file の詳細については、tmloadrepos(1)tmunloadrepos(1) を参照してください。

表 40 METAREPOS の属性フィールド表
属性フィールド
レベル
パーミッション
デフォルト値
TA_REPOSSERVICE (x)(r)(*)
サービス
string
rwxr--r--
string[1...255]
N/A
TA_STATE(k)
N/A
string
rwxr-xr--
GET:"VAL”
SET:"{NEW | unset | INV}
N/A
N/A
TA_REPOSTUXSERVICE
サービス
string
rwxr--r--
string[1...15]
N/A
TA_REPOSSEVICETYPE
サービス
string
rwxr--r--
"{service|oneway|queue}"
"service"
TA_REPOSSERVICEMODE
サービス
string
rwxr--r--
"{tuxedo|webservice}"
"tuxedo"
TA_REPOSEXPORT
サービス
string
rwxr--r--
“{ Y | N }”
"Y"
TA_REPOSINBUF
サービス
string
rwxr--r--
string[1...8]
N/A
TA_REPOSOUTBUF
サービス
string
rwxr--r--
string[0...8]
N/A
TA_REPOSERRBUF
サービス
string
rwxr--r--
string[0...8]
N/A
TA_REPOSINVIEW
サービス
string
rwxr--r--
string[0..32]
N/A
TA_REPOSOUTVIEW
サービス
string
rwxr--r--
string[0..32]
N/A
TA_REPOSERRVIEW
サービス
string
rwxr--r--
string[0..32]
N/A
TA_REPOSINBUFSCHEMA
サービス
string
rwxr--r--
string[0..1023]
N/A
TA_REPOSOUTBUFSCHEMA
サービス
string
rwxr--r--
string[0..1023]
N/A
TA_REPOSERRBUFSCHEMA
サービス
string
rwxr--r--
string[0..1023]
N/A
TA_ REPOSSVCDESCRIPTION
サービス
string
rwxr--r--
string[0..1024]
N/A
TA_REPOSSENDQSPACE
サービス
string
rwxr--r--
string[0..15]
N/A
TA_REPOSSENDQUEUE
サービス
string
rwxr--r--
string[0..15]
N/A
TA_REPOSRPLYQUEUE
サービス
string
rwxr--r--
string[0..15]
N/A
TA_REPOSERRQUEUE
サービス
string
rwxr--r--
string[0..15]
N/A
TA_REPOSRCVQSPACE
サービス
string
rwxr--r--
string[0..15]
N/A
TA_REPOSRCVQUEUE
サービス
string
rwxr-r--
string[0..15]
N/A
TA_REPOSVERSION
サービス
string
rwxr--r--
string[0..1024]
N/A
TA_REPOSATTRIBUTES
サービス
string
rwxr--r--
string[0..1024]
N/A
TA_REPOSFIELDTBLS
サービス
string
rwxr--r--
string[0..1024]
N/A
TA_REPOSPARAM
パラメータ
string
rwxr-r--
string[1..32]
N/A
TA_REPOSTYPE
パラメータ
string
rwxr--r--
“{ byte | short | integer | float | double | string | carray | dec_t | xml | ptr | fml32 | view32 | mbstring }
N/A
TA_REPOSSUBTYPE
パラメータ
string
rwxr--r--
string[0..32]
N/A
TA_REPOSACCESS
パラメータ
string
rwxr--r--
“{ in | out | err | inout | inerr | outerr | inouterr | noaccess }
N/A
TA_REPOSCOUNT
パラメータ
long
rwxr--r--
0<=num<=32767
1
TA_REPOSPARAMDES
CRIPTION
パラメータ
string
rwxr--r--
string[0..1024]
N/A
TA_REPOSSIZE
パラメータ
long
rwxr--r--
0<=num
N/A
TA_REPOSREQUIRED
COUNT
パラメータ
long
rwxr--r--
0<=num<=32767
N/A
TA_REPOSFLDNUM
パラメータ
long
rwxr--r--
0<=num
N/A
TA_REPOSFLDID
パラメータ
long
r--r--r--
0<=num
N/A
TA_REPOSVFBNAME
パラメータ
string
rwxr--r--
string[0..30]
N/A
TA_REPOSVFLAG
パラメータ
string
rwxr--r--
string[0..6]
N/A
TA_REPOSVNULL
パラメータ
string
rwxr--r--
string[0..32]
N/A
TA_REPOSPARAMSCHEMA
パラメータ
string
rwxr--r--
string[0..1023]
N/A
TA_REPOSPRIMETYPE
パラメータ
string
rwxr--r--
XML プリミティブ データ型 (「anyType」、「boolean」、「token」、「unsignedByte」など)
N/A
TA_REPOSEMBED
パラメータ
FML32
rwxr--r--
 
空のレコード
(x) - 正規表現の GET キー フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド (SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要
(k) - GET キー

METAREPOS の属性のセマンティック

TA_REPOSSERVICE: string[1...255]

サービス名。メタデータ リポジトリのサービス情報を検索する場合、この属性では rex(1) で定義されている正規表現を使用できます。メタデータ リポジトリのサービス情報を更新する場合は、正規表現を使用できません。
注意 : このフィールドの文字列長は、Tuxedo 9.1 では [1...15] でした。

TA_STATE:

GET: "{ VALid }”

GET 操作は、選択されたサービス オブジェクトの情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE を定義しています。

SET: "{ NEW | unset | INValid }”

SET 操作は、選択されたサービス オブジェクトの情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE を定義しています。これ以外の状態を設定することはできません。

TA_REPOSTUXSERVICE: string[1...15]

実際の Tuxedo サービス名。デフォルトでは TA_REPOSSERVICE と同じ値になります。

TA_REPOSSERVICETYPE: "{service|oneway|queue}”

サービスの呼び出し方式。この用語は Tuxedo の制御によるものです。 "service" は、同期要求/応答をサポートします。 "oneway" は、応答のない要求をサポートします。 "queue" は、tpenqueue と tpdequeue をサポートします。

TA_REPOSSERVICEMODE: "{tuxedo|webservice}”

サービスの生成元のタイプ。この用語は BEA SALT によるものです。 tuxedo は、Tuxedo から生成したサービス定義を表します。 webservice は、BEA SALT wsdlcvt ユーティリティによって生成された SALT プロキシ サービス定義を表します。

TA_REPOSEXPORT: "{ Y | N }”

サービス オブジェクトが使用可能かどうかを示します。この属性は Jolt リポジトリとの互換性を保つことのみを目的としています。デフォルト値は "Y" です。

TA_REPOSINBUF: string[1...8]

サービス入力バッファ タイプ。有効な値は、FMLFML32VIEWVIEW32STRINGCARRAYXMLX_OCTETX_COMMONX_C_TYPEMBSTRING、またはカスタム定義のタイプです。1 タイプのみ指定できます。
注意 : 制限事項 : カスタム タイプの文字列は 8 文字以内で指定します。『C 言語を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』の「型付きバッファの管理」を参照してください。

TA_REPOSOUTBUF: string[0...8]

サービス出力バッファ タイプ (TPSUCCESS ステータスが指定された tpreturn() から返されるバッファ)。有効な値は TA_REPOSINBUF と同じです。この属性を NULL にすることはできません。

TA_REPOSERRBUF: string[0...8]

サービス エラー バッファ タイプ (TPFAIL ステータスが指定された tpreturn() から返されるバッファ)。有効な値は TA_REPOSINBUF と同じです。この属性を NULL にすることはできません。

TA_REPOSINVIEW: string[0...32]

入力パラメータのビュー名。この情報が省略可能になるのは、バッファ タイプとして VIEWVIEW32X_COMMON、または X_C_TYPE を使用している場合のみです。

TA_REPOSOUTVIEW: string[0...32]

出力パラメータのビュー名。TA_REPOSINVIEW と同様です。

TA_REPOSERRVIEW: string[0...32]

出力パラメータのビュー名。TA_REPOSINVIEW と同様です。

TA_REPOSINBUFSCHEMA: string[0...1023]

入力バッファに対するカスタマイズされたメッセージ スキーマの関連付け。この情報は省略可能です。

TA_REPOSOUTBUFSCHEMA: string[0...1023]

出力バッファに対するカスタマイズされたメッセージ スキーマの関連付け。TA_REPOSINBUFSCHEMA と同様です。

TA_REPOSERRBUFSCHEMA: string[0...1023]

エラー バッファに対するカスタマイズされたメッセージ スキーマの関連付け。TA_REPOSINBUFSCHEMA と同様です。

TA_ REPOSSVCDESCRIPTION: string[0...1024]

サービスの説明の文字列値。

TA_REPOSSENDQSPACE: string[0...15]

送信キュー スペース名の文字列値。TA_REPOSSERVICETYPE が "queue" の場合にのみ省略可能です。

TA_REPOSSENDQUEUE: string[0...15]

送信キュー名の文字列値。TA_REPOSSERVICETYPE が "queue" の場合にのみ省略可能です。

TA_REPOSRPLYQUEUE: string[0...15]

応答キュー名の文字列値。TA_REPOSSERVICETYPE が "queue" の場合にのみ省略可能です。

TA_REPOSERRQUEUE: string[0...15]

エラー キュー名の文字列値。TA_REPOSSERVICETYPE が "queue" の場合にのみ省略可能です。

TA_REPOSRCVQSPACE: string[0...15]

受信キュー スペース名の文字列値。TA_REPOSSERVICETYPE が "queue" の場合にのみ省略可能です。

TA_REPOSRCVQUEUE: string[0...15]

受信キュー名の文字列値。TA_REPOSSERVICETYPE が "queue" の場合にのみ省略可能です。

TA_REPOSVERSION: string[0...1024]

ユーザが定義する任意の文字列。Tuxedo では、この属性は解釈されません。

TA_REPOSATTRIBUTES: string[0...1024]

ユーザが定義する任意の文字列。Tuxedo では、この属性は解釈されません。

TA_REPOSFIELDTBLS: string[0...1024]

このサービスで使用する FML または FML32 フィールドの検索に使用するフィールド テーブルのカンマ区切りのリストを指定します (省略可能)。各フィールド テーブル ファイルの記述には絶対パスを使用します。

TA_REPOSPARAM: string[0...32]

パラメータ名。

TA_REPOSTYPE: "{ byte | short | integer | float | double | string | carray | dec_t | xml | ptr | fml32 | view32 | mbstring }”

パラメータの型。

TA_REPOSSUBTYPE : string[0...32]

view32 型のパラメータのビュー名。

TA_REPOSACCESS: '{ in | out | err | inout | inerr | outerr | inouterr | noaccess }'

パラメータのアクセス方法。

TA_REPOSCOUNT: 0<=num<=32767

パラメータ オカレンスの最大数。デフォルト値は 1 です。

TA_REPOSPARAMDESC: string[0...1024]

パラメータの説明の文字列。

TA_REPOSSIZE: 0<=num

パラメータ型が carraystringxml、または mbstring の場合にのみ省略可能です。

TA_REPOSREQUIREDCOUNT: 0<=num<=32767

パラメータ オカレンスの最小数。

TA_REPOSFLDNUM: 0<=num

FML/FML32 のフィールド パラメータ、フィールド番号定義の場合にのみ省略可能です。

TA_REPOSFLDID: 0<=num

FML/FML32 のフィールド パラメータ、フィールド識別子の場合にのみ省略可能です。このフィールドを書き込みまたは更新することはできません。

TA_REPOSVFBNAME: string[0...30]

パラメータ型が view/view32 の場合にのみ省略可能です。FML バッファにマップされた VIEW の対応するフィールド名を指定するのに使用します。

TA_REPOSVFLAG: string[0...6]

パラメータ型が view/view32 の場合にのみ省略可能です。viewfile(5) で定義された “Flag” オプションの規則に従ってこのフィールドを使用します。

TA_REPOSVNULL: string[0...32]

パラメータ型が view/view32 の場合にのみ省略可能です。そのパラメータのデフォルトの NULL 値としてユーザ指定の NULL 値を定義するために使用します。

TA_REPOSPARAMSCHEMA: string[0...1023]

SALT プロキシ サービス (TA_REPOSSERVICEMODE=webservice を指定したサービス) の場合は省略可能です。この値は、Oracle SALT wsdlcvt ユーティリティによる外部 WSDL ファイルの変換によって生成されます。

TA_REPOSPRIMETYPE: xml プリミティブ データ型

SALT プロキシ サービス (TA_REPOSSERVICEMODE=webservice を指定したサービス) の場合は省略可能です。この値は、Oracle SALT wsdlcvt ユーティリティによる外部 WSDL ファイルの変換によって生成されます。 有効な値は、anyType、boolean、base64Binary、hexBinary、float、double、anyURI、QName、NOTATION、duration、dateTime、time、date、gYearMonth、gYear、gMonthDay、gDay、gMonth、string、normalizedString、token、language、Name、NCName、NMTOKEN、NMTOKENS、ID、IDREF、IDREFS、ENTITY、ENTITIES、decimal、integer、nonPositiveInteger、negativeInteger、nonNegativeInteger、positiveInteger、long、unsignedLong、int、unsignedInt、short、unsignedShort、byte、unsignedByte です。

TA_REPOSEMBED

パラメータ型が fml32 または view32 の場合にのみ省略可能です。パラメータのサブパラメータを記述するための埋め込み FML32 フィールドです。
注意 : TA_REPOSEMBED フィールドは、1 つの FML32 バッファに複数のサービスがある場合に、各サービスの属性をカプセル化するのにも使用されます。詳細については、図 1 および図 2 を参照してください。

METAREPOS のバッファ形式図

現在、METAREPOS の入力と出力は FML32 バッファ形式であり、サービス メタデータ情報の 1 つまたは複数のインスタンスを記述するために使用します。この FML32 型付きバッファの形式には、標準モードとシングル モードの 2 つのモードがあります。

図 1 標準モード

標準モード

標準モードでは、各サービスは 1 つの埋め込み TA_REPOSEMBED FML32 フィールドにカプセル化されます。METAREPOS のサービスレベルおよびパラメータレベルの属性表で定義された制限に従って、METAREPOS の属性を設定します。

METAREPOS 要求の例

  1. サービス deposit のリポジトリへの追加
  2. 図 3 シングル モードの要求


    シングル モードの要求


    シングル モードの要求

    図 4 標準モードの要求


    標準モードの要求


    標準モードの要求

  3. サービス deposit および transfer の削除
  4. コード リスト 5 サービス deposit および transfer の削除

TA_OPERATION SET
A_CLASS T_REPOSITORY
TA_STATE DEL

TA_REPOSSERVICE deposit,transfer

関連項目

tmloadrepos(1)tpgetrepos(3c)tpsetrepos(3c)MIB(5)TMMETADATA(5)

 


MIB(5)

名前

MIB - 管理情報ベース

#include <fml32.h> 
#include <fml1632.h> /* 省略可能 */
#include <tpadm.h>
#include <cmib.h> /* コンポーネント MIB ヘッダ */

説明

Oracle Tuxedo システムのアプリケーションは、いくつかの異なるコンポーネント (Oracle Tuxedo、Workstation など) で構成され、それぞれのコンポーネントはそのコンポーネント専用に定義された管理情報ベース (MIB) を利用して管理されます。これらのコンポーネントの MIB は、それぞれシステムの特定の部分に対応した MIB 関連のリファレンス ページで定義されています。たとえば、TM_MIB(5) のリファレンス ページでは、Oracle Tuxedo アプリケーションの基本的な側面の管理に使用する MIB について定義しています。

ただし、これらのコンポーネントの MIB は、必要なアクセスを提供するための関連インタフェースについて十分に定義したものではありません。この MIB(5) リファレンス ページでは、管理者、オペレータ、あるいはユーザが、定義済みコンポーネント MIB と相互作用するための汎用的なインタフェースを記述しています。Oracle Tuxedo システムの MIB に対する汎用インタフェースは、2 つの主要部分から構成されます。

その 1 つでは、Oracle Tuxedo システムの既存のインタフェースが、コンポーネント MIB をサポートする管理サービスへのアクセスを提供する際にどのように使用されるかを記述しています。Oracle Tuxedo システムのバッファ タイプの 1 つである FML32 は、コンポーネント MIB に入力データを渡したり、コンポーネント MIB から出力データを受け取ったりするために使用します。ATMI 要求/応答関数は、システム提供のサービスとして組み込まれており、コンポーネント MIB に対するインタフェースとして使用します。FML32 バッファの ATMI 関数を使用した管理ユーザとコンポーネント MIB との相互作用については、このリファレンス ページの「FML32」および「ATMI」で詳しく説明します。

汎用インタフェースのもう 1 つの部分では、すべてのコンポーネント MIB との相互作用に使用する FML32 の追加の入出力フィールドについて記述しています。FML32 の追加のフィールドを使用すると、要求の機能を拡張したり (操作コードの指定など)、新たな応答属性 (エラー コード、説明文など) を使用したりできます。FML32 の追加フィールドについては、このリファレンス ページの「入力」および「出力」で詳しく説明します。

使用方法」では、管理を目的としたコンポーネント MIB との相互作用に使用できる既存の ATMI 関数や追加の FML32 フィールドの使用例を示します。

また、このリファレンス ページでは、アプリケーションを管理する際のユーザとコンポーネント MIB とのインタフェースを定義するのに加え、コンポーネント MIB のリファレンス ページでクラスの定義に使用する形式を制定しています (「クラスの説明」を参照)。

このリファレンス ページでは、T_CLASS および T_CLASSATT という 2 つの汎用クラスを定義しています。これら 2 つのクラスは、管理クラスの識別や、クラスまたは属性のパーミッションの調節に使用します。MIB(5) のすべてのクラス定義の追加情報については、「MIB(5) に関する追加情報」を参照してください。「診断」のセクションでは、コンポーネント MIB のシステム サービスが返す可能性のあるエラー コードのリストを示します。

認証

ユーザがアプリケーションに結合しようとすると、その権限があるかどうかの認証が行われます (tpinit(3c) を参照)。管理者およびオペレータは、tpinit() の実行時に tpsysadm または tpsysop というクライアント名のアプリケーションへの結合を要求できます。2 つの cltname 値は予約されており、これらに関連付けることができるのはアプリケーションの管理者およびオペレータのみです。

アプリケーションを最初にコンフィグレーションする管理者が、特定のセキュリティ タイプを選択することでセキュリティのレベルを決定します。選択できるセキュリティ タイプは以下のとおりです。

セキュリティ タイプを選択することで、管理者やオペレータが AdminAPI を介してコンポーネント MIB にアクセスする際の柔軟性とセキュリティが決まります。

最も確実で柔軟なセキュリティ タイプは、アプリケーション パスワードとアプリケーション固有の認証サーバによる認証 (AUTHSVR(5) を参照) です。この方法では、任意のユーザまたは指定されているユーザが適切なパスワードを認証サーバに提供すると、そのユーザによるアクセスが許可されます。

アプリケーション固有の認証サーバが存在しない場合、クライアントはアプリケーションの認証要求 (「セキュリティなし」または「アプリケーション パスワードによる認証」のどちらか) を満たし、TPINIT 構造体の cltname フィールドに特別なクライアント名の 1 つを指定した上で、ローカルの UNIX システムの Oracle Tuxedo 管理者として実行することで管理者またはオペレータの特別なパーミッションを取得する必要があります。いずれの場合も、正常に結合されたクライアントにはシステムによってキーが割り当てられます。このキーは、クライアントが行うすべての要求に対して与えられます。tpsysadm または tpsysop として正しく認証されたクライアントには、特別な権限を持っていることを示す認証キーが割り当てられます。

管理者用認証を指定した場合、API にアクセスする前にシステムに結合するクライアントに対してのみ適用されます。API を使用するサーバは、このサーバがサービスするクライアントと同様に扱われます。tpsvrinit() または tpsvrdone() から発行されるサービス要求は、管理者からの要求として処理されます。

FML32

Oracle Tuxedo システムが定義したコンポーネント MIB を使用するアプリケーション管理は、FML32 バッファ タイプでのみサポートされています。MIB 情報にアクセスするアプリケーション プログラムは、FML32 型付きバッファの割り当て、処理、更新を行うように記述する必要があります。ここでは、FML32 を使用する 2 通りの方法について簡単に説明します。詳細については Fintro() を参照してください。

FML32 と対話する最も直接的な方法は、標準の fml.h ヘッダ ファイルではなく <fml32.h> ヘッダ ファイルをインクルードし、『Oracle Tuxedo FML リファレンス』で指定されている関連の各 FML インタフェースの FML32 バージョンを使用する方法です。たとえば、Fchg() の代わりに Fchg32() を使用します。

FML32 と対話するもう 1 つの方法は、<fml32.h><fml1632.h> の両方のヘッダ ファイルをインクルードする方法です。この 2 つのヘッダ ファイルを組み合わせて使用することで、ベースの FML インタフェース (たとえば Fchg()) 用にプログラミングしても、実際には各インタフェースの FML32 バージョンを呼び出すことができます。

ATMI

アプリケーション プログラムでコンポーネント MIB 固有の属性情報にアクセスしたり更新したりするには、FML32 型付きバッファを割り当て、要求されたデータをそのバッファに格納した上でサービス要求を送出し、サービス要求に対する応答を受け取って結果に関する情報を取り出します。FML32 型付きバッファでの情報の格納および抽出には、前述した FML32 インタフェースを使用します。バッファの割り当て、要求の送出、および応答の受信は、下記の汎用 ATMI ルーチンを使用して、そのガイドラインと制約の範囲内で行われます。すべてのコンポーネントに対する MIB 要求は、コアの Oracle Tuxedo コンポーネント MIB サービスである ".TMIB" に送出する必要があります。このサービスは、TM_MIB(5) 要求を処理するエージェントとしての役割を果たすだけでなく、他のコンポーネント MIB に対する要求を転送します。これにより、ユーザ側でサービス名を MIB やクラスとマッチングする必要がなくなります。

tpalloc()

Oracle Tuxedo システム MIB サービスへの要求の送出や応答の受信に使用する FML32 型付きバッファを割り当てます。FML32 バッファ タイプにサブタイプはありません。デフォルトの最小サイズは 1024 バイトです。

tprealloc()

FML32 型付きバッファの再割り当てを行います。

tpcall()

データが格納された FML32 型付きバッファを入力とし、このサービスが返す出力を格納するバッファとして割り当て済みの FML32 型付きバッファを指定して、Oracle Tuxedo システム MIB サービスである ".TMIB" を呼び出します。FML32 は自己記述型バッファ タイプであるため、入力バッファのバッファ サイズに 0 を指定することができます。この呼び出しがトランザクション内で発行される場合は TPNOTRAN フラグを使用する必要があります。トランザクション内でない場合、この関数に対して定義されたフラグの使用についての条件や制約は一切ありません。

tpacall()

データが格納された FML32 型付きバッファを入力として、Oracle Tuxedo システム MIB サービスである ".TMIB" を非同期で呼び出します。FML32 は自己記述型バッファ タイプであるため、入力バッファのバッファ サイズに 0 を指定することができます。この呼び出しがトランザクション内で発行される場合は TPNOTRAN フラグを使用する必要があります。トランザクション内でない場合、この関数に対して定義されたフラグの使用についての条件や制約は一切ありません。

tpgetrply()

これ以前に生成された Oracle Tuxedo システム MIB サービスである ".TMIB" の非同期呼び出しに対する応答を受信します。応答は、すでに割り当てられている FML32 型付きバッファに格納されます。この関数に対して定義されたフラグの使用についての条件や制約は一切ありません。

tpenqueue()

Oracle Tuxedo システム MIB サービスである ".TMIB" に対する要求を、後で処理するためにキューに登録します。FML32 は自己記述型バッファ タイプであるため、入力バッファのバッファ サイズに 0 を指定することができます。この関数に対して定義されたフラグの使用についての条件や制約は一切ありません。ただし、アプリケーションによってこのような要求の転送を処理するようにコンフィグレーションされた TMQFORWARD(5) サーバを起動する際は、-n (TPNOTRAN フラグが設定された tpcall()) と -d (削除) オプションを指定する必要があります。

tpdequeue()

Oracle Tuxedo システム MIB サービスである ".TMIB" に対してこれ以前にキューに登録された要求への応答をキューから取り出します。応答は、すでに割り当てられている FML32 型付きバッファに格納されます。この関数に対して定義されたフラグの使用についての条件や制約は一切ありません。

入力

Oracle Tuxedo システム MIB に対する管理要求の特徴付けや制御には、それぞれ特定の FML32 フィールドを使用します。これらのフィールドは、ヘッダ ファイル <tpadm.h> だけでなく、このリファレンス ページでも定義されています。対応するフィールド テーブルは、${TUXDIR}/udataobj/tpadm にあります。これらのフィールドは、管理サービス要求を行う前に必要なコンポーネント MIB 固有のフィールドのほかに、FML32 要求バッファにも追加されます。以下ではこれらのフィールドについて説明し、最後に各フィールドが必須、省略可能、または未使用となる操作をまとめて表に示します。

TA_OPERATION

実行する操作を示す文字列値フィールド。有効な操作は GETGETNEXT、および SET です。

TA_CLASS

アクセスするクラスを示す文字列値フィールド。クラス名はコンポーネント MIB 固有のリファレンス ページで定義されています。

TA_CURSOR

直前の GET または GETNEXT 操作時にシステムが返した文字列値の FML32 フィールド。アプリケーションでは、返された値を以後の要求に転送する必要があります。これにより、システムが現在の検索位置を判別することが可能になります。

TA_OCCURS

GET または GETNEXT 操作時に検索されたオブジェクトの数を示す long 値の FML32 フィールド。このフィールドを指定しない場合、スペースがある限り、一致するすべてのオブジェクトが返されます。

TA_FLAGS

汎用のフラグ値およびコンポーネント MIB 固有のフラグ値を示す long 値の FML32 フィールド。この属性に設定できるコンポーネント MIB 固有の値は、各コンポーネント MIB のリファレンス ページに定義されています。以下に、汎用のフラグ値と使用方法を示します。

MIB_LOCAL

このフラグは、この MIB に定義されている特定のクラスからの検索方法を変更する場合に使用します。この MIB 内のいくつかのクラスには、グローバル情報 (アクティブ アプリケーションの任意のサイトで入手可能) とローカル情報 (オブジェクトがアクティブな特定のアプリケーションで入手可能) の両方があります。これらのクラスから情報を検索する要求では、検索を効率的に行うため、デフォルトではローカル情報ではなくグローバル情報のみを検索します。アプリケーション ユーザが複数のサイトからローカル情報を収集する必要がある場合は、検索要求時にこのフラグをセットする必要があります。ローカル情報のあるクラスの場合、属性表の最後にローカル属性が表示されています。ローカル属性かどうかは副見出しに示されています。ローカル情報のみのクラスでは、このフラグ値がセットされていなくてもローカル情報が検索されます。

MIB_PREIMAGE

SET 操作が実行される前にプレイメージ チェックにパスする必要があることを示します。プレイメージ チェックでは、MIB 固有のクラス属性のオカレンス 0 が既存のオブジェクトと一致することを確認します。一致した場合、そのオブジェクトは MIB 固有のクラス属性のオカレンス 1 で更新されます。2 回以上発生しない属性は、プレイメージ チェックの対象にはなりません。複数回出現するフィールドは、その対応するカウント属性が 2 度指定されている場合にチェックされます。

MIB_SELF

このフラグは、要求元のクライアントやサーバの識別属性を処理前に要求バッファに追加する必要があることを示します。クライアントの場合は TA_CLIENTID を追加し、サーバの場合は TA_GRPNOTA_SRVID を追加します。

TA_FILTER

返す必要のある特定のクラス属性を、最大 32 のオカレンスで指定できる long 値の FML32 フィールド。値 0 のオカレンスを指定してリストを終了することができますが、指定しなくてもかまいません。属性の初期値が 0 のリストでは、クラス固有の属性ではなく、一致したクラス オブジェクトの個数が返されます。

TA_MIBTIMEOUT

要求を満たすために必要なコンポーネント MIB サービス内の時間 (秒数) を示す long 値の FML32 フィールド。0 以下の値を指定した場合、コンポーネント MIB サービスはブロッキング処理を実行できません。この値を指定しない場合、デフォルトで 20 に設定されます。

TA_CURSORHOLD

現在の GET または GETNEXT の要求が満たされた後、最初の GET 操作で生成されたシステム スナップショットを処分せずに保持しておく時間 (秒数) を示す long 値の FML32 フィールド。0 以下の値を指定した場合、現在の要求が満たされるとスナップショットが処分されます。この値を指定しない場合、デフォルトで 120 に設定されます。

次の表では、R は必須の INPUT 属性、O は省略可能な INPUT 属性、- は使用されない INPUT 属性を示します。

表 41 入力表
属性
GET
GETNEXT
SET
TA_OPERATION
string
R
R
R
TA_CLASS
string
R
R
TA_CURSOR
string
R
TA_OCCURS
long
O
O
TA_FLAGS
long
O
O
O
TA_FILTER
long
O
TA_MIBTIMEOUT
long
O
O
O
TA_CURSORHOLD
long
O
O

出力

正常終了した管理要求からの出力は、1 つまたは複数の MIB 固有オブジェクトと汎用出力フィールドの 1 つのオカレンスからなります。通常、複数の MIB 固有オブジェクトは、返された各クラス属性の複数のオカレンスによって出力に反映されます。各属性のオカレンス 0 は 1 番目のオブジェクトに、オカレンス 1 は 2 番目のオブジェクトに関連します (オカレンス 2 以降も同様)。このガイドラインの例外は、コンポーネント MIB のリファレンス ページに記載されています。特定の属性値が設定されていない中間オカレンスでは、プレース ホルダとして FML32 定義の NULL フィールド値が挿入されます。SET 操作が正常に終了すると、操作実行後のオブジェクトを反映した単一のオブジェクトが返されます。GET 操作または GETNEXT 操作が正常に終了すると、要求されたオカレンス数 (後述の TA_OCCURS を参照) や MIB 固有システム サービス内の指定されたキー フィールドおよびスペース制限と一致したオカレンス数に応じて、0 またはそれ以上のオカレンスが返されます。

重要な点は、任意のクラスに対して定義されたすべての属性が、どの要求に対しても返されるわけではないことです。属性が返されるかどうかは、オブジェクトの状態、相互運用のリリース環境、入力要求フィルタによって決まります。管理プログラマは、属性値が出力バッファ内に存在することを前提にするのではなく、属性値が存在するかどうかを明示的に確認する必要があります。

繰り返しになりますが、正常に処理された管理要求には、すべての MIB に適用する汎用のフィールドが含まれています。これらのフィールドは、ヘッダ ファイル <tpadm.h> に定義されています。対応するフィールド テーブルは、${TUXDIR}/udataobj/tpadm にあります。汎用応答フィールドは応答バッファに追加され、コンポーネント MIB 固有フィールドで返されます。以下では、各汎用応答フィールドについて説明します。

TA_CLASS

応答バッファに表されたクラスを示す文字列値のフィールド。クラス名はコンポーネント MIB 固有のリファレンス ページで定義されています。

TA_OCCURS

応答バッファ内のオブジェクトの数を示す long 値の FML32 フィールド。

TA_MORE

要求キー フィールドが一致する追加オブジェクトが、システム スナップショットにいくつ保持されているかを示す long 値の FML32 フィールド。このフィールドは SET 操作では返されません。

TA_CURSOR

システムが保持するスナップ ショット内での位置を示す文字列値の FML32 フィールド。後続の GETNEXT 操作では、このフィールドを要求バッファに追加する必要があります。このフィールドの値は、アプリケーション ユーザが解釈したり変更したりすることはできません。このフィールドは SET 操作では返されません。

TA_ERROR

正常な終了を示す負でない戻りコードを格納する long 値の FML32 フィールド。以下に、汎用の戻りコードとその意味を示します。

TAOK

操作が正常に実行されました。アプリケーションに対する更新は行われていません。

TAUPDATED

アプリケーションに対する更新が正常に終了しました。

TAPARTIAL

アプリケーションに対する部分的な更新が正常に終了しました。

MIB 固有のシステム サービス処理において管理要求が失敗すると、アプリケーションに対してアプリケーション サービス エラーが返されます。このエラーには、元々の要求とエラーの特徴を示す汎用フィールドが含まれます。アプリケーション サービスの失敗は、tpcall() または tpgetrply() から返される TPESVCFAIL エラーによって示されます。TMQFORWARD(5) サーバを介して返されたアプリケーション サービス エラーは、元の要求で指定されたエラー キューに登録されます (サーバのコマンドラインで -d オプションを指定した場合)。以下に、失敗した管理要求の特徴を示す汎用フィールドを示します。

TA_ERROR

発生した特定のエラーを示す long 値の FML32 フィールド。汎用のエラー コードの場合は、このリファレンス ページの "DIAGNOSTICS" セクションに記述されます。コンポーネント MIB 固有のエラー コードの場合は、それぞれのコンポーネント MIB のリファレンス ページに記述されます。

TA_STATUS

エラーの説明を格納する文字列値の FML32 フィールド。

TA_BADFLD

エラーが特定のフィールドの値に起因する場合に、そのフィールドのフィールド識別子を格納する long 値の FML32 フィールド。エラーが複数のフィールドの値の組み合わせに起因する場合は、このフィールドのオカレンスが複数存在することがあります。

 


使用方法

インクルード ファイル

コンポーネント MIB とインタフェースを目的として記述されたアプリケーション プログラムには、一定のヘッダ ファイルをインクルードする必要があります。<fml32.h> は、FML32 型付きバッファのアクセスおよび更新に必要なマクロ、構造体、および関数のインタフェースを定義します。<fml1632.h> は、汎用 FML インタフェースのマクロ、構造体、および関数から FML32 バージョンへのマッピングを定義します。このヘッダ ファイルのインクルードは任意です。<tpadm.h> は、このリファレンス ページに含まれている FML32 フィールド名を定義します。さらに、任意のコンポーネント MIB 固有ヘッダ ファイルをインクルードして、そのコンポーネント MIB 固有の FML32 フィールド定義にアクセスできるようにする必要があります。

例 :

#include <fml32.h>
#include <tpadm.h>
#include <cmib.h> /* コンポーネント MIB ヘッダ */

バッファの割り当て

コンポーネント MIB と相互作用するには、FML32 型付きバッファから該当するサービスに要求を送る必要があります。ATMI 関数 tpalloc() は、FMLTYPE32 (<fml32.h> で定義) を使用してバッファを type 引数の値に割り当てます。FML32 バッファにはサブタイプがないため、tpalloc()subtype 引数は NULL にできます。FML32 バッファのデフォルトの最小サイズは 1024 バイトです。tpalloc()size 引数に 0 を指定すると、最小サイズのバッファが割り当てられます。より大きなバッファが必要な場合には、システム最小値より大きな値を size に指定して割り当てることができます。

例 :

rqbuf = tpalloc(FMLTYPE32, NULL, 0);

MIB 要求の作成

FML32 型付きバッファを割り当てたら、ユーザはそのバッファに汎用 MIB フィールドの値とコンポーネント MIB 固有の値を格納する必要があります。要求バッファへの値の追加に使用する最も一般的なインタフェースは Fadd32() および Fchg32() です。要求バッファがいっぱいでフィールドを追加できない場合は、ATMI 関数 tprealloc() を使用してバッファを再割り当てする必要があります。

例 :

/*
* エラー処理は含まない。bigger_size はシステム側で提供されるのではなく、
* ユーザ側で指定。バッファを再利用する場合は、Fchg32 を使用して
* フィールド オカレンス 0 に設定する
*/
if (Fchg32(rqbuf, TA_MIBFIELD, 0, "ABC", 0) == -1) {
if (Ferror32 == FNOSPACE) {
rqbuf = tprealloc(rqbuf, bigger_size);
Fchg32(rqbuf, TA_MIBFIELD, 0, "ABC", 0);
}
}

MIB 要求の制御

各コンポーネント MIB に固有の属性のほかに、コンポーネント MIB から要求された操作を制御する必須および省略可能な属性があります。これらの属性はこのリファレンス ページに定義されています。

必須の汎用属性は TA_OPERATIONTA_CLASS の 2 つです。

TA_OPERATION は、アクセスする MIB 上で実行する操作を指定します。有効な操作は GETGETNEXT、および SET です。

TA_CLASS は、アクセスする MIB クラスを指定します。クラス名はコンポーネント MIB のリファレンス ページで定義されています。TA_OPERATIONGETNEXT の場合には、TA_CURSOR 属性も指定する必要があります。TA_CURSOR は、直前の GET または GETNEXT 操作で返されたフィールドです。このフィールドは、以降の要求時に検索位置を調べるために使用します。

省略可能属性の TA_OCCURSTA_FLAGSTA_FILTERTA_MIBTIMEOUT、および TA_CURSORHOLD は、要求をさらに細かく指定するときに、必須属性に加えて使用することができます。

TA_OCCURS

GET または GETNEXT 操作時に検索するオブジェクトの数を指定します。この属性を指定しない場合、スペースがある限り、すべてのオカレンスが検索されます。

TA_FLAGS

フラグ値を指定します。一部の汎用フラグはこのリファレンス ページに、それ以外の汎用フラグはコンポーネント MIB のリファレンス ページに定義されています。

TA_FILTER

GET 操作で返される属性値を限定します。この属性を指定しない場合、使用可能なすべてのクラス属性値用の long 値 FML32 フィールドが返されます。

TA_MIBTIMEOUT

要求を満たすために必要なコンポーネント MIB サービス内の時間 (秒数) を指定します。0 以下の値を指定した場合、コンポーネント MIB サービスはブロッキング処理を実行できません。この値を指定しない場合、デフォルトで 20 に設定されます。

TA_CURSORHOLD

現在の GET または GETNEXT の要求が満たされた後、最初の GET 操作で生成されたシステム スナップショットを処分せずに保持しておく時間 (秒数) を指定します。0 以下の値を指定した場合、現在の要求が満たされるとスナップショットが処分されます。この値を指定しない場合、デフォルトで 120 に設定されます。

例 :

/* 最初の 5 オブジェクトを取得 (GET) */
Fchg32(rqbuf, TA_OPERATION, 0, "GET", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CLASS, 0, "classname", 0);
n = 5;
Fchg32(rqbuf, TA_OCCURS, 0, n, 0);
/* 要求を作成、後述の「MIB 要求の送信」を参照 */
/* 応答は rpbuf に格納。カーソルも含まれる */
/*
* 次の 5 オブジェクトを取得 (GETNEXT)。rpbuf から TA_CURSOR を転送
* すでに生成した rqbuf を再利用。要求後にスナップショットを破棄
* (TA_CURSORHOLD を 0 に設定)
*/
Fchg32(rqbuf, TA_OPERATION, 0, "GETNEXT", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CURSOR, 0, Ffind32(rpbuf, TA_CURSOR, 0, NULL), 0);
n = 0;
Fchg32(rqbuf, TA_CURSORHOLD, 0, n, 0);
/* 要求を作成。後述の「MIB 要求の送信」を参照 */

コンポーネント MIB フィールド

GET または GETNEXT で指定したコンポーネント MIB キー フィールドは、オブジェクトの集合を選択する際に使用します。キー フィールド以外のフィールドは、コンポーネント MIB では無視されます。

SET 操作で指定したコンポーネント MIB キー フィールドは、更新する特定のオブジェクトを識別するために使用します。キー フィールド以外のフィールドは、キー フィールドで指定されたオブジェクトの更新値として処理されます。ユーザは、更新 (SET) が許可される前に、現在のオブジェクト イメージと一致する必要のあるプレイメージを指定することもできます。ユーザは、要求の TA_FLAGS 属性の MIB_PREIMAGE ビットをセットすることでプレイメージを提供することを示します。更新するオブジェクトを指定するキー フィールドは、プレイメージ (フィールド オカレンス 0) から取得されます。キー フィールドがポストイメージにも指定されている場合には、それらのフィールドが正確に一致している必要があります。一致していない場合は要求が失敗します。プレイメージのマッチングで考慮されるのは、クラスの一部であり、かつ入力バッファで指定された 2 つの属性値を持つ属性のみです。1 つの値しか持たない属性は、指定されたクラス オブジェクト用に設定する新しい値として処理されます。

例 :

Fchg32(rqbuf, TA_OPERATION, 0, "GET", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_CLASS, 0, "classname", 0);
Fchg32(rqbuf, TA_MIBKEY, 0, "keyvalue", 0);
n = 1;
Fchg32(rqbuf, TA_OCCURS, 0, n, 0); /* 最初に一致したオカレンスを取得 (GET) */
/* 要求を作成。後述の「MIB 要求の送信」を参照。応答は rpbuf に格納 */
/* rpbuf をプレイメージとして使用し、一致する場合は
* TA_MIBFIELD の値を更新
*/
Fcpy32(newrq, rpbuf);
Fconcat32(newrq, rpbuf); /* 2 番目に一致したコピーを追加 */
Fchg32(newrq, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
n = MIB_PREIMAGE;
Fchg32(newrq, TA_FLAGS, 0, n, 0);
Fchg32(newrq, TA_MIBFIELD, 1, "newval", 0); /* ポストイメージ */
/* 要求を作成。後述の「MIB 要求の送信」を参照 */

MIB 要求の送信

すべてのコンポーネント MIB 要求は、コア Oracle Tuxedo コンポーネント MIB サービスである ".TMIB" を通ります。このサービスは、TM_MIB(5) 要求を処理するエージェントとしての役割を果たすだけでなく、他のコンポーネント MIB に対する要求を転送します。これにより、ユーザ側でサービス名を MIB やクラスとマッチングする必要がなくなります。サービス要求は、ATMI 内の任意の要求/応答指向サービス (tpcall()tpacall()、および tpenqueue()) を使用して生成できます。ユーザは、これらのインタフェース関数に対して定義されたすべてのフラグと機能にアクセスできます。ここでの唯一の制約は、".TMIB" サービスをトランザクションのスコープ外で呼び出す必要がある点です。つまり、トランザクション内で tpcall()tpacall() を使用して管理要求を送信する場合、TPNOTRAN フラグを使用しないと異常終了 (TPETRAN) してしまいます。tpenqueue() を使用して要求を発行する場合は、TMQFORWARD サーバを -n オプションを指定して起動し、転送されるサービス要求をトランザクション境界の外で行えるようにする必要があります。

例 :

/* 上記に従って要求を作成 */
/* 要求を送信し、応答を待機 */
flags = TPNOTRAN | TPNOCHANGE | TPSIGRSTRT;
rval = tpcall(".TMIB", rqbuf, 0, rpbuf, rplen, flags);
/* 要求を送信し、記述子を取得 */
flags = TPNOTRAN | TPSIGRSTRT;
cd = tpacall(".TMIB", rqbuf, 0, flags);
/* キューから要求を取り出す。qctl は設定済みと仮定 */
flags = TPSIGRSTRT;
rval = tpenqueue("queue", ".TMIB", qctl, rqbuf, 0, flags);

MIB 応答の受信

コンポーネント MIB からの応答は、元の要求がどのように生成されたかに応じて 3 通りの方法で受信できます。元の要求が tpcall() で生成された場合、tpcall() が正常に終了すると、応答が受信されたことを示す値を返します。元の要求が tpacall() で生成された場合は、tpgetrply() を使用して応答を受信できます。元の要求が tpenqueue() で生成され、かつキュー制御構造体で応答キューが指定されている場合は、tpdequeue() を使用して応答を受信できます。これらの呼び出しでサポートされているフラグを適宜使用できます。

例 :

/* 上記に従って要求を作成 */
/* 要求を送信し、応答を待機 */
flags = TPNOTRAN | TPNOCHANGE | TPSIGRSTRT;
rval = tpcall(".TMIB", rqbuf, 0, rpbuf, rplen, flags);
/* 呼び出し記述子を使用して応答を受信 */
flags = TPNOCHANGE | TPSIGRSTRT;
rval = tpgetrply(cd, rpbuf, rplen, flags);
/* TPGETANY を使用して応答を受信。バッファ タイプの変更が必要な場合もある */
flags = TPGETANY | TPSIGRSTRT;
rval = tpgetrply(rd, rpbuf, rplen, flags);
/* キューから要求を取り出す。qctl は設定済みと仮定 */
flags = TPNOCHANGE | TPSIGRSTRT;
rval = tpdequeue("queue", "replyq", qctl, rpbuf, rplen, flags);

MIB 応答の解釈

管理要求に対しては、コンポーネント MIB 固有の属性のほかに、特定の汎用 MIB フィールドが返されることがあります。これらの追加属性は、元の要求の結果の特徴を示すもので、必要に応じて後続の要求で使用できる値を提供します。

GET または GETNEXT 操作が正常に終了すると以下の値が返されます。

SET 操作が正常に終了すると以下の値が返されます。

操作が失敗すると、すべてのタイプで以下の値が返されます。

制限事項

フィールドの複数のオカレンスを持つ FML32 バッファでは、オカレンスのシーケンス内に空のフィールドを持つことはできません。たとえば、オカレンス 1 の値をセットし、オカレンス 0 が存在していない場合、FML32 は FML32 定義の NULL 値でオカレンス 0 を自動的に作成します。FML32 定義の NULL 値は、数値フィールドに対しては 0、文字列フィールドに対しては長さゼロの (NULL) 文字列、文字フィールドに対しては文字 '¥0' になります。このような制約があるため、異なる属性の集合を持つオブジェクトが返されることのある GET 操作では、オブジェクトの状態を正確に反映しない NULL の FML32 フィールドが含まれないよう、ユーザに返されたオブジェクトの集合を人為的に分割することがあります。

DOS、Windows、および OS/2 上のワークステーション クライアントは、64K の FML32 バッファにリンクされています。このため、戻りバッファのサイズは、バッファあたり 64K に制限されています。

COBOL では FML32 バッファ タイプが限定的にしかサポートされていないため、COBOL バージョンの ATMI では管理 API にアクセスできません。

コンポーネント MIB に対する要求を、アプリケーション トランザクションの一部にすることはできません。したがって、アクティブ トランザクション内でコンポーネント MIB に対して発行する tpcall() または tpacall() 呼び出しでは、呼び出し時に TPNOTRAN フラグを設定する必要があります。ただし、コンポーネント MIB への今後の送出に備え、トランザクション内で ATMI 関数 tpenqueue() を使用して要求をキューに登録することができます。この要求のキューへの登録はトランザクション内で実行されますが、コンポーネント MIB 内の処理はトランザクション内では実行されません。このコンテキストで TMQFORWARD(5) サーバを使用するためには、要求が非トランザクション モードで MIB サービスに送出されるよう、-n コマンドライン オプションを指定して TMQFORWARD を起動する必要があります。コンポーネント MIB サービスはトランザクション非対応であるため、TMQFORWARD-d オプションを指定することもお奨めします。これにより、サービスが失敗しても、要求が再試行されることなく即座に失敗キューに送出されます。

汎用 MIB フィールドとコンポーネント MIB のフィールド識別子は 6,000 ~ 8,000 の範囲で割り当てられます。したがって、管理アクションとユーザ アクションの両方を行うアプリケーションでは、フィールド識別子を適切に割り当てる必要があります。

クラスの説明

各クラスの説明セクションには、次の 4 つのサブセクションがあります。

概要

このクラスに関連付けられている属性の概要

属性表

クラスの各属性に関する名前、型、パーミション、値、およびデフォルト値を示す表。属性表の形式については以下に示してあります。

属性の意味

各属性の意味の説明

制限事項

このクラスにアクセスし、このクラスを解釈する場合の制限事項

属性表の形式

前述のように、各クラスは 4 つの部分に分けて定義されています。その 1 つが属性表です。属性表はクラス内の属性のリファレンス ガイドであり、管理者、オペレータ、一般ユーザがそれらの属性を使用してアプリケーションと対話するための方法を説明しています。属性表の各属性の説明には、5 つの構成要素 (名前、型、パーミッション、値、デフォルト値) があります。各要素については、以下を参照してください。

名前 :

FML32 バッファ内のこの属性値の識別に使用する FML32 フィールド識別子。属性は、密接な関連のある属性が分類されて配置されています。この分類には特別な意味はなく、単に表を使いやすくすることを目的としています。名前や値の後に (r)、(k)、(x)、(*) が付いている場合があります。この表記の意味は以下のとおりです。
(r) - 新しいオブジェクトを作成する際に必要なフィールド (k) - オブジェクトを検索するためのキー フィールド (x) - オブジェクトを検索するための正規表現キー フィールド (*) - オブジェクトを変更するための SET キーとなるフィールド
クラスに対し、1 つ以上の SET キーで SET 操作を実行する場合 (上記の * を参照) は、SET キーとして定義された属性の値が 1 つ以上含まれている必要があります。指定する SET キーは、クラス内の 1 つのオブジェクトをユニークに識別できるキーでなければなりません。SET キーは常にオブジェクト検索用のキー フィールドであるため、わざわざ (k) と表記することはしていません。ただし、NEW オブジェクトを作成するときに SET キーが必ず必要というわけではなく、(r) は必要に応じて表記されています。

型 :

属性値のデータ型。データ型は、C 言語の表記法 (longchar、および string) で定義されます。プログラム内では、FML32 関数 Fldtype32() を使用してデータ型を判別できます。この関数は、データ型を表す FML32 の define (FLD_LONGFLD_CHAR、および FLD_STRING) を返します (Fldtype、Fldtype32(3fml) を参照)。

パーミッション :

アクセスと更新のパーミッションは、UNIX システムのパーミッションと同様に、それぞれ 3 つのパーミッションからなる 3 つのグループに分けられます。ただし、属性表でこの 3 つのグループが表すのは、UNIX の場合のオーナー、グループ、その他に対するパーミッションではなく、管理者、オペレータ、その他に対するパーミッションです。各グループについて、以下の 3 つのパーミッション位置があります。

位置 1 - 検索パーミッション

r
属性を検索できます。
R
オブジェクトの状態が ACTive または ACTive と同等のときにのみ属性を検索できます。どの状態が ACTive と同等かどうかを判別するには、各クラスの TA_STATE 属性値の説明を参照してください。この属性は一時的な情報を表し、オブジェクトをアクティブ化するたびに更新されます。
k
検索または更新用のキー フィールドとして属性を指定できます。
K
属性は、オブジェクトの状態が ACTive または ACTive と同等のときに、検索または更新用のキー フィールドとしてのみ指定できます。どの状態が ACTive と同等かどうかを判別するには、各クラスの TA_STATE 属性値の説明を参照してください。

位置 2 - 非アクティブな更新パーミッション

w
オブジェクトの状態が INActive または INActive と同等のときに属性を更新できます。どの状態が INActive と同等かどうかを判別するには、各クラスの TA_STATE 属性値の説明を参照してください。
u
w パーミッション値と同様に属性を更新できます。ただし、u パーミッション文字で識別されるすべての属性値の組み合わせは、クラス内でユニークでなければなりません。
U
w パーミッション値と同様に属性を更新できます。ただし、属性値はクラス内の属性に対してユニークでなければなりません。

位置 3 - アクティブな更新パーミッション

x
オブジェクトの状態が ACTive または ACTive と同等のときに属性を更新できます。どの状態が ACTive と同等かどうかを判別するには、各クラスの TA_STATE 属性値の説明を参照してください。
X
オブジェクトの状態が ACTive または ACTive と同等のときに属性を更新できます。どの状態が ACTive と同等かどうかを判別するには、各クラスの TA_STATE 属性値の説明を参照してください。この属性は一時的な情報を表し、オブジェクトをアクティブ化するたびに更新されます。
y
オブジェクトの状態が ACTive または ACTive と同等のときに属性を更新できます。ただし、変更がこのクラスまたは他のクラスのオブジェクトに反映されるタイミングに制約があります。詳細については、そのクラスの「属性の意味」のセクションを参照してください。どの状態が ACTive と同等かどうかを判別するには、各クラスの TA_STATE 属性値の説明を参照してください。

値 :

この属性に対して設定または検索 (あるいはその両方) が可能な値。以下に、属性値を表記する際の規則を示します。

LITSTRING
リテラル文字列値。
num
数値。
string[x..y]
長さが x 以上 y 以下の文字列値。末尾の NULL 文字はカウントしません。
LMID
string[1..30] (カンマを入れることはできません) の短縮形。論理マシン識別子を表します。
{x | y | z}
xy、または z のいずれかを選択します。
{x | y | z}
xy、または z のいずれかを選択します (選択しなくてもかまいません)。
{x | y | z},*
カンマで区切られたリストから xy、または z の 0 以上のオカレンスを選択します。
low = num
low 以上の数値。
low = num high
low 以上 high 未満の数値。
GET:
検索 (GET) 操作でキー値として返されるか、キー値として指定できる状態属性値。値は常に 3 文字からなる簡略名です。完全名は、該当するクラスの TA_STATE の説明文に示されています。入力指定は簡略名でも完全名でも可能です。大文字/小文字は区別されません。出力状態は、常に大文字の完全名で返されます。
SET:
更新 (SET) 操作で設定される状態属性値。GET と同様に簡略名を使用できます。

デフォルト値 :

新しいオブジェクトを作成するとき、つまり状態を INValid から NEW に変更するときに使用するデフォルト値。オブジェクトがアクティブなときにのみ必要になる属性、派生する属性、および使用可能な属性は N/A と表記されています。

TA_STATE の構文

TA_STATE 属性フィールドは、定義された各クラスのメンバーです。この属性の意味はクラスごとに定義されています。TA_STATE 値は、多くの場合 3 文字の簡略名で指定できます。TA_STATE 値の完全名を表示する場合は、3 文字の簡略名を大文字で、残りの文字を小文字で示します。TA_STATE 値は、簡略名でも完全名でも入力できます。大文字/小文字は区別されません。TA_STATE 値の出力は常に大文字の完全名です。以下に、TA_STATE 属性の使用例を示します。

Full Name  : ACTive 
Shorthand : ACT
Output Value : ACTIVE
Valid Input : ACT, act, AcTiVe, active

 


T_CLASS クラスの定義

概要

T_CLASS クラスは、Oracle Tuxedo システム アプリケーション内の管理クラスの属性を表します。このクラスは、主にクラス名の識別に使用します。

属性表

表 42 T_CLASS クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_CLASSNAME(k)
string
r--r--r--
string
N/A
TA_STATE(k)
string
r--r--r--
GET: VAL
SET: N/A
GET: N/A
SET: N/A
TA_GETSTATES
TA_INASTATES
TA_SETSTATES
string
string
string
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
string
string
string
N/A
N/A
N/A
(k) - オブジェクトを検索するためのキー フィールド

属性の意味

TA_CLASSNAME: string

クラス名。

TA_STATE:

GET:
GET 操作は、選択した T_CLASS オブジェクトの情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。以下に示されていない状態は返されません。

VALid
T_CLASS オブジェクトが定義されています。このクラスのすべてのオブジェクトはこの状態です。この状態は INActive と同等で、パーミッションのチェックに使用します。

SET:

SET 操作は、このクラスでは使用できません。

TA_GETSTATES: string

このクラスのオブジェクトに対して、または GET 操作の結果として返される可能性のある状態を '|' で区切ったリスト。状態は大文字の完全名で返されます。

TA_INASTATES: string

このクラスのオブジェクトに対して、または GET 操作の結果として返される可能性のある非アクティブと同等な状態を '|' で区切ったリスト。状態は大文字の完全名で返されます。

TA_SETSTATES: string

このクラスのオブジェクトに対して SET 操作の一部として設定される可能性のある状態を '|' で区切ったリスト。状態は大文字の完全名で返されます。

制限事項

なし。

 


T_CLASSATT クラスの定義

概要

T_CLASSATT クラスは、管理属性の特性をクラス/属性ごとに表します。

属性表

表 43 T_CLASSATT クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_CLASSNAME(r)(*)
TA_ATTRIBUTE(r)(*)
string
long
ru-r--r--
ru-r--r--
string
0 <= num
N/A
N/A
TA_STATE(k)
string
rw-r--r--
GET: VAL
SET: {NEW | INV}
GET: N/A
SET: N/A
TA_PERM(r)
TA_FACTPERM
TA_MAXPERM
long
long
long
rw-r--r--
r--r--r--
r--r--r--
0000 <= num <= 0777
0000 <= num <= 0777
0000 <= num <= 0777
N/A
N/A
N/A
TA_ATTFLAGS
TA_DEFAULT
TA_VALIDATION
long
string
string
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
long
string
string
N/A
N/A
N/A
(k) - GET キー フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド (SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

属性の意味

TA_CLASSNAME: string

クラス名。システムによって認識されているクラス名にのみアクセスできます。

TA_ATTRIBUTE: long

システム提供のヘッダ ファイル (たとえば tpadm.h) に定義されている属性フィールド識別子。

TA_STATE:

GET: VALid

GET 操作は、選択した T_CLASSATT オブジェクトの情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

VALid
T_CLASSATT オブジェクトが定義されています。このクラスのすべてのオブジェクトはこの状態です。この状態は INActive と同等で、パーミッションのチェックに使用します。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_CLASSATT オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
アプリケーション用の T_CLASSATT オブジェクトを作成します。状態の変更は INValid 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は VALid になります。
unset
T_CLASSATT オブジェクトを変更します。変更は、VALid 状態でのみ可能です。正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
INValid
アプリケーション用の T_CLASSATT オブジェクトを削除またはリセットします。状態の変更は VALid 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid または VALid になります。組み込まれている (システムに明示的に認識されている) このクラスのオブジェクトは、この状態変更でデフォルトのパーミッションに戻り、VALid 状態のままとなります。クラス属性が明示的に認識されていないアドオン コンポーネントに属するこのクラスのオブジェクトは、この状態変更で削除されて INValid 状態に遷移します。

TA_PERM: 0000 <= num <= 0777

このクラス属性の組み合わせに対するアクセス パーミッション。パーミッションを設定する際、要求された設定値がその属性に対して許されるパーミッションを超えていると、設定された実際の値が自動的に再設定されます。属性に許容される最大パーミッションは、管理者用に記述されているパーミッションをオペレータとその他の位置で繰り返したものです。たとえば、T_MACHINE クラスの TA_TYPE 属性のパーミッションは rw-r--r-- と記述されており、最大パーミッションは rw-rw-rw- です。

TA_FACTPERM: 0000 <= num <= 0777

Oracle Tuxedo システムの出荷時に設定されたこのクラス属性の組み合わせに対するパーミッション。このパーミッションは、オブジェクトの TA_STATEINValid に変更する SET 操作の後に適用されます。

TA_MAXPERM: 0000 <= num <= 0777

このクラス属性の組み合わせに対する最大パーミッション。

TA_ATTFLAGS: long

この属性の特性を示す以下のフラグの一部または全部のビット単位の論理和。

MIBATT_KEYFIELD

属性はこのクラスのキー フィールド。

MIBATT_LOCAL

属性はローカル情報を表す。

MIBATT_REGEXKEY

属性はこのクラスの正規表現キー フィールド。

MIBATT_REQUIRED

属性はこのクラスの NEW オブジェクトを作成するときに必要。

MIBATT_SETKEY

属性はこのクラスの SET キー。

MIBATT_NEWONLY

属性は、TA_STATEINValid から NEW に変えることによって NEW オブジェクトを作成するときにのみ、このクラスの非アクティブ同等のオブジェクトに対して書き込み可能。

TA_DEFAULT: string

このクラスの NEW オブジェクトを作成する際のこの属性のデフォルト。Admin API を使用して NEW オブジェクトを作成できないクラスでは、この属性は必ず長さゼロの文字列として返されます。また、NEW オブジェクトの作成時に SET できない属性も長さゼロの文字列として返されます。long 値を持つ属性には、long 値を表す文字列として返されるデフォルト値があります。属性の中には、ここで返される以下のような値で示される特殊な性質を持つものもあります。

# Inherited:Classname[:Attribute]

属性のデフォルトは、指定したクラスの同名の属性から継承されます。Attribute を指定した場合は、同名の属性の 1 つからではなく、この属性から継承されます。

# Required

属性は NEW オブジェクトを作成するときに必要です。

# Special

属性には、デフォルト値を定義するための特別な規則があります。詳細については、該当するコンポーネント MIB のリファレンス ページを参照してください。

TA_VALIDATION: string

新しい値が SET されるときに、このクラス/属性の組み合わせに適用する検証規則を表す文字列。この文字列の形式は以下のいずれかになります。

CHOICES=string1|string2|...

示された選択肢の 1 つのみと一致する文字列属性値。

RANGE=min-max

min から max までの値でなければならない数値属性値。

SIZE=min-max

min から max までのバイト長でなければならない string または carray 属性値。

READONLY=Y

書き込み操作に対する検証規則を持たない読み取り専用属性。

SPECIAL=Y

特別な検証規則。詳細については、該当するコンポーネント MIB リファレンス ページを参照してください。

UNKNOWN=Y

不明な検証規則。通常、詳細がコア システムで認識されていない追加コンポーネントの属性エントリに関連付けられています。

 


MIB(5) に関する追加情報

制限事項

なし。

診断

コンポーネント MIB への接続時には、2 つの一般的なタイプのエラーがユーザに返される場合があります。1 つは、管理要求に対する応答を検索する 3 つの ATMI 関数 (tpcall()tpgetrply()、および tpdequeue()) が返すエラーです。これらのエラーは、それぞれの関数のリファレンス ページに定義されています。

2 つ目は、要求がその内容に対応できるシステム サービスに正常にルーティングされても、システム サービス側でその要求を処理できないと判断されると、アプリケーション レベルのサービス障害として返されるエラーです。このような場合、tpcall()tpgetrply() は、tperrno()TPESVCFAIL に設定してエラーを返し、以下のようにエラーの詳細を示す TA_ERRORTA_STATUS、および TA_BADFLD フィールドと一緒に、元の要求を含む応答メッセージを返します。TMQFORWARD(5) サーバ経由でシステムに転送された要求に対してサービス障害が発生すると、元の要求で識別される異常終了キューに障害応答メッセージが追加されます (TMQFORWARD に対して -d オプションが指定されたと見なされる)。

管理要求の処理中にサービス エラーが発生すると、TA_STATUS という FML32 フィールドにエラーの内容を説明したテキストが設定され、TA_ERROR という FML32 フィールドにはエラーの原因 (下記参照) を示す値が設定されます。TA_BADFLD に設定される値は、下記の各エラーに関する説明の中で示します。以下のエラー コードは、いずれもマイナスであることが保証されています。

[TAEAPP]

要求を正しく処理するにはアプリケーションによる操作が必要ですが、その操作を完了することができませんでした。アプリケーションの操作が必要になるのは、サーバを停止させる場合などです。

[TAECONFIG]

要求された操作に必要なコンポーネント MIB のコンフィグレーション ファイルにアクセスできませんでした。

[TAEINVAL]

指定したフィールドが無効です。フィールド識別子が無効であることを示すため、TA_BADFLD が設定されます。

[TAEOS]

要求の処理時にオペレーティング システムのエラーが発生しました。TA_STATUS の値が、システム エラー コード errno の値で更新されます。

[TAEPERM]

ユーザが、書き込みパーミッションのない属性を SET しようとしたか、読み取りパーミッションのないクラスに対して GET を実行しようとしました。フィールド識別子がパーミッション チェックにパスしなかったことを示すため、TA_BADFLD が設定されます。

[TAEPREIMAGE]

指定したプレイメージと現在のオブジェクトが一致しなかったため、SET 操作が失敗しました。フィールド識別子がプレイメージ チェックにパスしなかったことを示すため、TA_BADFLD が設定されます。

[TAEPROTO]

管理要求が不正なコンテキストで発行されました。TA_STATUS には追加情報が格納されます。

[TAEREQUIRED]

必要なフィールド値が存在しません。フィールド識別子が見つからないことを示すため、TA_BADFLD が設定されます。

[TAESUPPORT]

現在使用しているバージョンのシステムでは、管理要求がサポートされていません。

[TAESYSTEM]

要求の処理時に Oracle Tuxedo システムのエラーが発生しました。TA_STATUS は、エラー条件の詳細を示す値に更新されます。

[TAEUNIQ]

SET 操作で、更新の対象となるユニークなオブジェクトを特定するクラス キーが指定されていません。

[other]

それぞれのコンポーネント MIB に固有のその他のエラー コードは、各コンポーネント MIB のリファレンス ページに指定されています。これらのエラー コードは、すべてのコンポーネント MIB 間でも、ここで定義した汎用コードとの間でも相互に排他的であることが保証されています。

以下の診断コードは TA_ERROR で戻されるもので、管理要求が正常に完了したことを示します。これらのコードはマイナスでないことが保証されています。

[TAOK]

操作が成功しました。コンポーネント MIB のオブジェクトは更新されません。

[TAUPDATED]

操作が成功しました。コンポーネント MIB のオブジェクトは更新されました。

[TAPARTIAL]

操作は部分的に成功しました。コンポーネント MIB のオブジェクトは更新されました。

相互運用性

FML32 インタフェースへのアクセス、および Oracle Tuxedo システムのアプリケーション管理に使用できるコンポーネント MIB へのアクセスは、Oracle Tuxedo システム リリース 4.2.2 以降のバージョンで可能です。汎用 MIB 属性を定義するヘッダ ファイルおよびフィールド テーブルは、Oracle Tuxedo リリース 5.0 以降で利用できます。各コンポーネント MIB に固有の相互運用性の問題については、それぞれのリファレンス ページで説明しています。

移植性

Oracle Tuxedo システムの MIB を使用した管理作業をサポートするために必要な既存の FML32 および ATMI 関数、さらにこのリファレンス ページに定義するヘッダ ファイルとフィールド テーブルは、すべてのサポート対象ネイティブ プラットフォームとワークステーション プラットフォームで使用可能です。

使用例

汎用 MIB 処理とのインタフェースにおいて既存の API を使用する例については、前述の使用方法のセクションを参照してください。詳しい使用例については、各コンポーネント MIB のリファレンス ページで実際のコンポーネント MIB のクラスや属性を使用して説明しています。

ファイル

${TUXDIR}/include/tpadm.h
${TUXDIR}/udataobj/tpadm

関連項目

tpacall(3c)tpalloc(3c)tpcall(3c)tpdequeue(3c)tpenqueue(3c)tpgetrply(3c)tprealloc(3c)、「FML 関数の紹介」、Fadd、Fadd32(3fml)Fchg、Fchg32(3fml)Ffind、Ffind32(3fml)AUTHSVR(5)TM_MIB(5)TMQFORWARD(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

『C 言語を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

『FML を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

 


nl_types(5)

名前

nl_types - ネイティブ言語データ型

形式

#include <nl_types.h>

説明

nl_types.h ヘッダ ファイルには、以下の定義が含まれています。

nl_catd

カタログを識別するために、メッセージ カタログ関数 catopen()catgets()、および catclose() で使用します。

nl_item

langinfo() データの項目を識別するために nl_langinfo() で使用します。タイプ nl_item のオブジェクトの値は langinfo.h で定義されています。

NL_SETD

メッセージ テキストのソース ファイルに $set 宣言が指定されていない場合に gencat() で使用します。この定数は、以降の catgets() への呼び出しの際に、識別子設定パラメータの値として使用できます。

NL_MGSMAX

セット当たりのメッセージの最大数。

NL_SETMAX

カタログ当たりのセットの最大数。

NL_TEXTMAX

メッセージの最大サイズ。

DEF_NLSPATH

カタログを見つけるためのデフォルトの検索パス。

関連項目

gencat(1)catgets(3c)catopen、catclose(3c)nl_langinfo(3c)langinfo(5)

 


servopts(5)

名前

servopts - サーバ プロセスの実行時オプション

形式

AOUT CLOPT= [-A][-s{@filename|service[,service...][:func]}]
[-e stderr_file][-h][-l locktype][-n prio]
[-o stdout_file][-P][-p [L][low_water][,[terminate_time]]
[:[high_water][,create_time]][-r][-t][ -- uargs][-v]

説明

servopts はコマンドではなく、Oracle Tuxedo システムのサーバが認識する実行時オプションのリストです。

これらのオプションを使用するのは Oracle Tuxedo システム提供のサーバ、または buildserver(1) コマンドによって作成されたアプリケーション提供のサーバです。

Oracle Tuxedo システムでサーバを実行するには、アプリケーションのコンフィグレーション ファイルで指定したサーバ (およびその他のリソース) で機能する tmboot(1) および tmadmin(1) コマンドを使用します。servopts リストで選択したオプションは、コンフィグレーション ファイルのサーバに対して指定されます。認識されるオプションは以下のとおりです。

-A

サーバの構築に使用したすべてのサービスを最初から提供します。-A は、Oracle Tuxedo システム提供のサーバでサービスを指定する唯一の方法です。

-s { @filename | service[,service...][:func] }

サーバの起動時に宣言するサービスの名前を指定します。ほとんどの場合、サービスは同じ名前を持つ関数によって実行されます。つまり、x サービスは関数 x によって実行されます。たとえば、次のように指定したとします。
-s x,y,z
この場合、サービス xy、および z を最初から提供するサーバが実行され、各サービスは同じ名前を持つ関数によって処理されます。その他のケースでは、異なる名前の関数でサービスが実行されることもあります。たとえば、次のように指定したとします。
-s x,y,z:abc
この場合、初期サービスが x、y、z であるサーバが実行され、各サービスは関数 abc によって処理されます。 カンマとカンマの間に空白を入れてはいけません。関数名の前にはコロンを付けます。サービス名および暗黙の関数名は 15 文字以下でなければなりません。明示的関数名 (コロンの後に指定する名前) は、128 文字まで使用できます。この文字数より長い名前が指定された場合は、警告メッセージが表示されて短縮されます。tmadmin(1) または TM_MIB(5) によりファイルを取得した場合は、名前の最初の 15 文字だけが表示されます。 -s オプションでファイル名を指定するには、ファイル名の前に「@」文字を付けます。このファイルの各行は、-s オプションの引数と見なされます。このファイルには、コメントを入れることができます。コメントは必ず「#」または「:」で始めます。-s オプションは何度でも指定できます。 サーバ ロード モジュール内のサービス名と処理関数を実行時に関連付けることを、動的サービス機能と呼びます。サーバの実行中に提供するサービスのリストを変更するには、tmadmin advertise コマンドを使用します。 「.」で始まるサービス名はシステム サーバ用に予約されています。予約済みのサービスをアプリケーション サーバで指定すると、サーバを正常に起動できなくなります。

-e

サーバの標準エラー出力ファイルとして開くファイルの名前を指定します。このオプションを指定すると、サーバを再起動しても以前と同じ標準エラー出力ファイルが使用されます。このオプションを指定しない場合は、stderr というデフォルトのファイルが、$APPDIR で指定したディレクトリに作成されます。

-h

ハングアップの影響を受けないサーバを実行しないようにします。このオプションを指定しない場合、サーバはハングアップ シグナルを無視します。

-l locktype

サーバをロックします。locktype の引数は td、または p です。どの引数を使用するかは、ロックの対象がテキスト (TXTLOCK) であるか、データ (DATLOCK) であるか、プロセス全体 (テキストおよびデータ - PROCLOCK) であるかによって決まります。詳細については、plock(2) を参照してください。ルートとして実行されていないサーバはロックできません。また、いったんロックされたサーバのロックを解除することはできません。

-n prio

prio 引数に応じ、サーバに対して nice を実行します。プロセスに高い優先順位 (負の引数) を付与するには、そのプロセスを rootUID で実行する必要があります。詳細については nice(2) を参照してください。

-o stdout_file

サーバの標準出力ファイルとして開くファイルの名前を指定します。このオプションを指定すると、サーバを再起動しても以前と同じ標準出力ファイルが使用されます。このオプションを指定しない場合は、stdout というデフォルトのファイルが、$APPDIR で指定したディレクトリに作成されます。

-P

以下のサービス宣言実行ステータスを指定します。

-p [L][low_water][,[terminate_time]][:[high_water][,create_time]]

このオプションを使用すると、シングルスレッドの RPC サーバおよび会話型サーバの両方で、サーバの自動生成と自動廃棄をサポートできます。RPC サーバの場合、MAX に 1 より大きい値を指定した MSSQ でこのオプションを使用する必要があります。会話型サーバの場合、MAX は 1 より大きい値でなければなりません。
サーバの生成および消滅は、キュー上の「サーバあたり」の要求の数によって決まります。ただし、RPC サーバでロード [L] 引数を使用している場合は、各要求のロード ファクタも考慮されます。 L 引数を設定して -p オプションを指定した場合、指定した期間 (秒単位) 内に負荷がしきい値 (high_water 引数で指定) 以上になると、別のサーバがシステムによって生成されます。ただし、high_water が 1 の場合、サーバ生成用のサーバは、メッセージ処理を担当している限り、別のサーバを生成しません。 この問題は、キュー内に処理待ちの要求が 1 つしかない場合に常に発生します。つまり、サーバは現在の要求を処理した後でこの要求を処理するため、新しいサーバを起動する必要はありません。 しかし、別の要求がキューに入れられると、新しいサーバが起動されます。実行中のサーバが現在の要求を処理し、次に処理する要求を探し始めると、新しいサーバが起動されます。 サーバは、処理待ちの要求を求めてキューに戻るたびに、新しいサーバが必要かどうかを確認します。条件に合致すると、新しいサーバを 1 つ生成します。
注意 : UNIX プラットフォームのみ - alarm() システム呼び出しは、サーバ プール管理下で実行しているサーバではうまく機能しません。アイドル状態のサーバを終了するコードでは alarm() 呼び出しを使用するため、Usignal() への呼び出しがエラーでない場合でも、ユーザが独自のシグナル ハンドラを確立するために作成したコードは異常終了します。
-p オプションの引数は、以下のように使用しているサーバの種類によって意味が異なります。

RPC サーバ

L

ロード引数は、RPC サーバでのみ機能します。また、ロード バランシングをオンにした SHM モードでしか機能しません。サーバを生成するかどうかは、サーバあたりのメッセージ数ではなく、要求のロードに基づいて決定されます。SHM/LDBAL=Y が設定されていない場合、ユーザ ログ メッセージ (LIBTUX_CAT:1542) が出力され、生成および廃棄は発生しません。

low_waterterminate_timehigh_water、および create_time

これらの引数は、RPC サーバをサーバあたりのメッセージ数に基づいて生成または廃棄する際の制御に使用します。ロードが create_time 秒以上にわたって high_water を超えると、新しいサーバが生成されます。ロードが terminate_time 秒以上にわたって low_water を下回ると、1 つのサーバが廃棄されます。 low_water のデフォルト値は、MSSQ 上のサーバあたり 1 メッセージの平均値、または負荷 50 です。high_water のデフォルト値は、サーバあたり 2 メッセージの平均値、または負荷 100 です。create_time のデフォルト値は 50 秒、terminate_time のデフォルト値は 60 秒です。

会話型サーバ

L

ロード オプションは会話型サーバには適用されません。
注意 : Oracle Tuxedo 以降では、マルチスレッドまたは非 MSSQ の会話型サーバの自動生成に制限はありません。ただし、これらのサーバには自動廃棄機能は実装されません。

low_waterterminate_timehigh_water、および create_time

これらの引数は、会話型サーバを生成または非アクティブ化する際に使用します。会話型サーバは、一般に RPC サーバより長時間実行するため、現時点で会話に関与しているサーバの low_water の最小パーセンテージと high_water の最大パーセンテージをチェックします。これらのパーセンテージが、それぞれに関連付けられた時間パラメータ terminate_time または create_time の値を超えると、サーバの数が最小数または最大数に達していない限りサーバが生成または廃棄されます。
また、時間パラメータに値 0 秒を指定すれば、パーセンテージを超えたことが検出されると同時にサーバを生成または廃棄できます。 low_water パーセンテージのデフォルト値は 0%、high_water のパーセンテージは 80% です。terminate_time のデフォルト値は 60 秒、create_time のデフォルト値は 0 秒です。

-r

実行したサービスのログを、標準エラー出力ファイルに記録します。このログを分析するには、txrpt(1) コマンドを使用します。-r オプションを使用する場合は、ULOGDEBUG 変数が "y" に設定されていないことを確認してください。ULOGDEBUG 変数が "y" に設定されていると、デバッグ メッセージが stderr に送信されず、txrpt がファイル内のデバッグ メッセージを間違って解釈してしまいます。

-t

Oracle Tuxedo 7.1 以降のアプリケーションのサーバと、リリース 7.1 より前の Oracle Tuxedo ソフトウェアとの相互運用を可能にします。サーバとしては、ワークステーション リスナ (WSL) プロセス、ドメイン ゲートウェイ (GWTDOMAIN) プロセス、システム プロセス、またはアプリケーション サーバ プロセスを使用できます。ワークステーション リスナ プロセスの場合は、-t オプションを使用して起動すると、すべてのワークステーション ハンドラ (WSH) プロセスで相互運用が可能になります。

--

システムが認識する引数の最後と、サーバ内のサブルーチンに渡す引数の最初をマークします。このオプションが必要になるのは、ユーザがアプリケーション固有の引数をサーバに渡す必要がある場合のみです。システムが認識するオプションを -- の前に、アプリケーションの引数をその後に指定します。アプリケーションの引数は、ユーザが定義した tpsvrinit() 関数で処理できますが、引数の解析には getopt() を使用します。すべてのシステム引数は tpsvrinit() への呼び出しの前に処理されるため、呼び出しの際には外部整数 optind がユーザのフラグの開始点を指しています。-- 引数の後であれば、同じオプション文字 (たとえば -A) をアプリケーション固有の意味付けで再使用してもかまいません。

-v

サービス名と関数名のリストを標準出力に出力します。次のようなコメント行から始まります。
#
# サーバに組み込まれるサービスおよび対応ハンドラ関数のリスト
#
<servicename>:<functionname><NEWLINE>
<servicename>:<functionname><NEWLINE>
<servicename>:<functionname><NEWLINE>
. . . .
. . . .
# で始まる最初の 3 行はコメントです。その後の各行は、実行可能ファイルに組み込まれるサービス名とそれに対応する関数名を示しています。buildserver コマンドラインに -s: functionname が指定されている場合、その行の servicename フィールドは空文字列にできます。functionname フィールドは必ず指定します。
注意 : Oracle Tuxedo システムの実行時には、各サーバのそれぞれのコマンドラインに次のオプションが自動的に追加されます。
注意 : -c dom=domainid
注意 : -c オプションを使用すると、指定したドメイン ID を示すコメントラインを、そのドメインに関連付けられたプロセスで通知されるすべてのコマンド出力 (たとえば ps コマンドの出力) に追加できます。複数のドメインを管理する管理者は、このコメントによって、複数のドメインを参照する単一の出力ストリームを理解しやすくなります。

使用例

UBBCONFIG(5) の使用例を参照してください。

関連項目

buildserver(1)tmadmin(1)tmboot(1)txrpt(1)tpsvrinit(3c)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

UNIX システム リファレンス マニュアルの nice(2)、plock(2)、getopt(3)

 


TM_MIB(5)

名前

TM_MIB - Oracle Tuxedo システムの管理情報ベース

形式

#include <fml32.h>
#include <tpadm.h>

説明

Oracle Tuxedo システムの MIB は、アプリケーションの基本的な側面を設定および管理するための一連のクラスを定義します。MIB を使用することで、マシン、サーバ、ネットワークなどを管理できます。

管理要求のフォーマットと管理応答の解釈を行うには、TM_MIB(5) を共通 MIB リファレンス ページ MIB(5) と一緒に使用します。このリファレンス ページで説明するクラスや属性を使用し、MIB(5) の説明に従ってフォーマットした要求を使用すると、アクティブなアプリケーションの既存の ATMI インタフェースの 1 つを通じて管理サービスを要求できます。非アクティブなアプリケーションは、tpadmcall() 関数インタフェースを使用して管理することもできます。TM_MIB(5) のすべてのクラス定義の追加情報については、「TM_MIB(5) に関する追加情報」を参照してください。

TM_MIB(5) は、次のクラスで構成されています。

表 44 TM_MIB のクラス
クラス名
管理対象
ネットワーク接続
クライアント
会話
デバイス
グローバル アプリケーションの属性
ファクトリ
サーバ グループ
サーバ キュー インタフェース
インタフェース
マシン固有の属性
メッセージ キュー
ネットワーク グループ
ネットグループへのマシン
サーバのキュー
ルーティング基準
サーバ
サーバ コンテキスト
サービス
サービス グループ
Oracle Tuxedo システム リスナ
トランザクション ログ
トランザクション
ユーザ ログ

各クラスの説明は、次の 4 つのセクションで構成されています。

属性表の形式

以降のセクションでは、この MIB に含まれる各クラスが 4 つの部分に分けて定義されています。その 1 つが属性表です。属性表はクラス内の属性のリファレンス ガイドであり、管理者、オペレータ、一般ユーザがそれらの属性を使用してアプリケーションと対話するための方法を説明しています。

属性表の各属性の説明には、5 つの構成要素 (名前、型、パーミッション、値、デフォルト値) があります。各要素については、MIB(5) を参照してください。

TA_FLAGS 値

MIB(5) は、共通 TA_FLAGS 属性を定義します。この属性は long 型で、共通 MIB フラグ値とコンポーネント MIB 固有フラグ値の両方を持ちます。以下は、サポートされる TM_MIB(5) 固有フラグ値です。これらのフラグ値は、共通 MIB フラグと一緒に使用する必要があります。

TMIB_ADMONLY

T_MACHINE オブジェクトの状態を INActive から ACTive に変える際に、管理プロセスのみをアクティブにすることを示すために使用します。

TMIB_APPONLY

T_MACHINE オブジェクトをアクティブまたは非アクティブにする際に、アプリケーション プロセスのみを考慮することを示すために使用します。このフラグは、T_SERVERT_SERVERCTXT での検索を、アプリケーション サーバに限定するためにも使用できます。

TMIB_CONFIG

要求を満たす際に、設定済みのグループおよびサーバのみを考慮することを示すために使用します。

TMIB_NOTIFY

T_MACHINET_GROUP、または T_SERVER オブジェクトをアクティブまたは非アクティブにする際に、選択した各サーバ オブジェクトをアクティブ化または非アクティブ化する直前および直後に非請求メッセージが発信元のクライアントに送信されるようにするために使用します。

FML32 フィールド テーブル

このリファレンス ページで説明する属性のフィールド テーブルは、システムにインストールした Oracle Tuxedo システム ソフトウェアのルート ディレクトリからの相対パスで指定される udataobj/tpadm ファイルにあります。${TUXDIR}/udataobj ディレクトリは、FLDTBLDIR 環境変数で指定されるコロン区切りのリストにアプリケーションによって追加される必要があり、フィールド テーブル名 tpadm は、FIELDTBLS 環境変数で指定されるカンマ区切りのリストに追加される必要があります。

制限事項

この MIB のヘッダ ファイルとフィールド テーブルには、Oracle Tuxedo リリース 6.1 以降のサイト (ネイティブとワークステーションの両方) からのみアクセスできます。

ワークステーションによるこの MIB へのアクセスは、実行時のみのアクセスに制限されており、関数 tpadmcall(3c) はワークステーションではサポートされません。

プレイメージ処理 (MIB_PREIMAGE フラグ ビットのセット) を目的として、グローバル属性を持つクラスのローカル属性が考慮されることはありません。また、インデックス付きのフィールド、およびそれらのフィールドと共に送出されるインデックスも考慮されません (たとえば、T_TLOG クラス、TA_TLOGCOUNTTA_TLOGINDEXTA_GRPNOTA_TLOGDATA など)。

 


T_BRIDGE クラスの定義

概要

T_BRIDGE クラスは、アプリケーションを構成する論理マシン間の接続性に関する実行時の属性を表します。これらの属性の値は、接続の状態および統計値を表します。

属性表

表 45 TM_MIB(5): T_BRIDGE クラス定義の属性表
属性 (注 1)
パーミッション
デフォルト値
TA_LMID(*) (注 2)
string
r--r--r--
LMID1[,LMID2]
N/A
TA_NETGROUP(k) (注 3)
string
R--R--R--
string[1. . 30]
“DEFAULTNET”
TA_STATE(k)
string
rwxrwxr--
GET: {ACT | INA | SUS | PEN}
SET: {ACT | INA | SUS | PEN}
N/A
N/A
TA_CURTIME
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_CONTIME
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_SUSPTIME
long
rwxrwxr--
0 <= num
300 (注 4)
TA_RCVDBYT
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_SENTBYT
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_RCVDNUM
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_SENTNUM
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_FLOWCNT
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_CURENCRYPTBIT
string
R--R-----
{0 | 40 | 56 | 128} (注 5)
N/A
(k) - GET キー フィールド
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

注 1 T_BRIDGE クラスのすべての属性はローカル属性です。

注 2 TA_LMID 属性は、SET 操作に対してはすべて (LMID1、LMID2) を指定する必要があります。

注 3 SET 操作は、Oracle Tuxedo リリース 6.4 では TA_NETGROUP DEFAULTNET しか使用できません。GET 操作は、両方の LMID 値用に定義された TA_NETGROUP を使用できます。

注 4 TA_SUSPTIMESET できるのは、TA_STATE がすでに SUSPENDED になっている場合か、これから SUSPENDEDSET しようとしている場合に限られます。

注 5 リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。

属性の意味

TA_LMID: LMID1[,LMID2]

ネットワーク接続の接続元の論理マシン識別子 (LMID1) と接続先の論理マシン識別子 (LMID2)。

TA_NETGROUP: string[1 . .30]

ネットワーク グループの論理名。接続先と接続元の TA_LMID マシン識別子が同じ TA_NETGROUP である場合、T_BRIDGE クラスは TA_NETGROUP ごとに関連しているフィールドのすべてのインスタンスを提供します。TA_NETGROUP は、GET 要求のキー フィールドとして使用できます。Oracle Tuxedo リリース (リリース 6.4) の SET 操作では、DEFAULTNET 以外の TA_NETGROUP 値は使用できません。

TA_STATE:

GET: {ACTive | INActive | SUSpended | PENding}

GET 操作は、選択した T_BRIDGE オブジェクトの実行時情報を検索します。論理マシン識別子を 1 つしか持たない TA_LMID 属性値は、アプリケーションの他のマシンに対する LMID1 からのすべてのアクティブな接続と一致します。この場合、取得した各レコードには、接続先の LMID が書き込まれて拡張された TA_LMID 属性値が含まれます。 以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

ACTive
接続が確立され、アクティブな状態です。
INActive
接続は非アクティブな状態です。この状態が返されるのは、特定の接続で状態を要求した場合、つまり、TA_LMID 属性で指定した 2 つの LMID および接続元の論理マシンにアクセス可能な場合のみです。
SUSpended
確立された接続がエラー条件の発生によって終了し、再接続が少なくとも TA_SUSPTIME 属性値に指定した時間だけ中断されていることを示します。この状態は、パーミッションの決定においては ACTive と同等です。
PENding
非同期接続が要求されていますが、まだ完了していません。接続要求の最終的な結果はまだ確定していません。

SET: {ACTive | INActive | SUSpended | PENding}

SET 操作は、選択した T_BRIDGE オブジェクトの実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

unset
既存の T_BRIDGE オブジェクトを変更します。この組み合わせは、ACTive 状態または SUSpended 状態でのみ可能です。正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
ACTive
指定した論理マシン間の接続を確立することで、T_BRIDGE オブジェクトをアクティブにします。論理マシンを 1 つしか指定しなかった場合、どちらかのマシンがアクティブでない場合、および接続元の論理マシンにアクセスできない場合、この操作は異常終了します。T_BRIDGE オブジェクトが非同期接続を確立している間、ブリッジ プロセスは別の処理を行います。状態を PENding に変更することを推奨します。状態の変更は、状態が INActive または SUSpended である場合のみ可能です。この状態遷移に対するパーミッションの決定に際しては、アクティブなオブジェクトのパーミッション (--x--x--x) が考慮されます。正常に終了すると、オブジェクトの状態は PENding になります。
INActive
指定した論理マシン間の接続を閉じることで、T_BRIDGE オブジェクトを非アクティブにします。この操作は、マシンを 1 つしか指定しなかった場合、および 2 つのマシンが接続されていない場合は異常終了します。状態の変更は、ACTive 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INActive になります。
SUSpended
指定した論理マシン間の接続を切断し、指定した値を TA_SUSPTIME 属性に設定することで、T_BRIDGE オブジェクトを中断します。状態の変更は、ACTive 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は SUSpended になります。制限事項 : レポートされる統計値は、接続元の論理マシン側の統計値です。これらの統計値をリセットすると、同じ接続について接続先の論理マシンからレポートされる統計値との同期が失われます。
PENding
指定した論理マシン間の非同期接続を確立することで、T_BRIDGE オブジェクトをアクティブにします。論理マシンを 1 つしか指定しなかった場合、どちらかのマシンがアクティブでない場合、および接続元のマシンにアクセスできない場合、この操作は異常終了します。PENding 状態では、接続要求が成功したか失敗したかは判別されません。ただし、接続が未処理でも、ブリッジ プロセスは他のイベントやデータの処理を継続します。状態の変更は、状態が INActive または SUSpended である場合のみ可能です。この状態遷移に対するパーミッションの決定に際しては、アクティブなオブジェクトのパーミッション (--x--x--x) が考慮されます。正常に終了すると、オブジェクトの状態は PENding になります。

TA_CURTIME: 0 <= num

T_BRIDGE:TA_LMID で time(2) システム呼び出しから返される 1970 年 1 月 1 日の 00:00:00 UTC から現在までの時間 (単位は秒)。この属性は、以下の属性値からの経過時間を算出するために使用できます。

TA_CONTIME: 0 <= num

T_BRIDGE:TA_LMID で time(2) システム呼び出しから返される 1970 年 1 月 1 日の 00:00:00 UTC から、この接続が初めて確立された時点までの時間 (単位は秒)。開かれている経過時間 (秒) は、TA_CURTIME - TA_CONTIME を使用して計算できます。

TA_SUSPTIME: 0 <= num

この接続の保留の残り時間 (単位は秒)。この時間が経過すると、接続の TA_STATE は自動的に INACTIVE に変わり、通常のアプリケーション トラフィックによってアクティブにできます。

TA_RCVDBYT: 0 <= num

接続先の論理マシンから接続元の論理マシンに送信されたバイト数。

TA_SENTBYT: 0 <= num

接続元の論理マシンから接続先の論理マシンに送信されたバイト数。

TA_RCVDNUM: 0 <= num

接続先の論理マシンから接続元の論理マシンに送信されたメッセージの数。

TA_SENTNUM: 0 <= num

接続元の論理マシンから接続先の論理マシンに送信されたメッセージの数。

TA_FLOWCNT: 0 <= num

接続に対してフロー制御が発生した回数。

TA_CURENCRYPTBITS: {0 | 40 | 56 | 128}

このリンクの現在の暗号化レベル。レベルは、リンクの確立時にマシン間で調整されます。
注意 : リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。

制限事項

なし。

 


T_CLIENT クラスの定義

概要

T_CLIENT クラスは、アプリケーション内のアクティブなクライアントの実行時属性を表します。これらの属性値により、実行中のアプリケーション内のクライアントのアクティビティを識別して追跡できます。

属性表

表 46 TM_MIB(5): T_CLIENT クラス定義の属性表
属性 (注 1)
パーミッション
デフォルト値
TA_STATE(k)
string
R-XR-XR--
GET: {ACT | SUS | DEA}
SET: {ACT | SUS | DEA}
N/A
N/A
TA_CLIENTID(*)
string
R--R--R--
string[1..78]
N/A
TA_CLTNAME(k)
string
R--R--R--
string[0..30]
N/A
TA_IDLETIME(k)
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_TPBLK_ALL
long
R--R--R--
0 <= num
0
TA_LMID(k)
string
R--R--R--
LMID
N/A
TA_PID(k)
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_CONTEXTID
long
R--R--R--
-2 <= num < 30,000
N/A
TA_SRVGRP(k)
string
R--R--R--
string[0..30]
N/A
TA_USRNAME(k)
string
R--R--R--
string[0..30]
N/A
TA_WSC(k)
string
R--R--R--
{Y | N}
N/A
TA_WSH(k)
string
R--R--R--
{Y | N}
N/A
TA_WSHCLIENTID(k)
string
R--R--R--
string[1..78]
N/A
TA_RELEASE
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_WSPROTO
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_NUMCONV
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMDEQUEUE
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMENQUEUE
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMPOST
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMREQ
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMSUBSCRIBE
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMTRAN
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMTRANABT
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMTRANCMT
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_CMTRET
string
R--R--R--
{COMPLETE | LOGGED}
N/A
TA_CURCONV
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_CURENCRYPTBIT
string
R--R-----
{0 | 40 | 56 | 128} (注 2)
N/A
TA_CURREQ
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_CURTIME
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_LASTGRP
long
R--R--R--
1 <= num < 30,000
N/A
TA_NADDR
string
R--R--R--
string[1..256] (注 3)
N/A
TA_NOTIFY
string
R--R--R--
{DIPIN | SIGNAL | THREAD | IGNORE}
N/A
TA_NUMUNSOL
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_RPID
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_TIMELEFT
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_TIMESTART
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_TRANLEV
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
(k) - GET キー フィールド
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

注 1 T_CLIENT クラスのすべての属性はローカル属性です。

注 2 リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。

注 3 Oracle Tuxedo 8.0 以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大 78 バイトです。

属性の意味

TA_STATE:

GET: {ACTive | SUSpended | DEAd}

GET 操作は、選択した T_CLIENT オブジェクトの実行時情報を検索します。クライアント情報は、ローカルの掲示板テーブルにしか記録されません。したがって、パフォーマンスを最大にするには、クライアントの状態の照会にはできる限りキー フィールドを使用する必要があります。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

ACTive
T_CLIENT オブジェクトの状態はアクティブです。これは、クライアントがビジーかアイドルかを示すものではありません。TA_CURCONV 属性または TA_CURREQ 属性の取得値がゼロでない場合は、クライアントがビジーであることを示します。
SUSpended
T_CLIENT オブジェクトの状態がアクティブで、次のサービス要求 (tpcall() または tpacall()) の実行および新たな会話の開始 (tpconnect()) が中断されていることを示します。詳細については、後述の SET SUSpended を参照してください。この状態は、パーミッションの決定においては ACTive と同等です。
DEAd
T_CLIENT オブジェクトが掲示板ではアクティブと識別されているにもかかわらず、異常終了が原因で現在は実行されていないことを示します。この状態が保持されるのは、クライアントのローカル BBL が異常終了を検知し、クライアントの掲示板のリソースをクリーンアップするまでです。この状態は、パーミッションの決定においては ACTive と同等です。

SET: {ACTive | SUSpended | DEAd}

SET 操作は、選択した T_CLIENT オブジェクトの実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

ACTive
SUSpended 状態の T_CLIENT オブジェクトをアクティブにします。状態の変更は、SUSpended 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は ACTive になります。
unset
既存の T_CLIENT オブジェクトを変更します。この組み合わせは、ACTive 状態または SUSpended 状態でのみ可能です。正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
SUSpended
T_CLIENT オブジェクトを中断し、サービス要求 (tpcall() または tpacall())、会話の開始 (tpconnect())、トランザクションの開始 (tpbegin())、および新たな要求のキューへの登録 (tpenqueue()) が実行できないようにします。トランザクション内のクライアントはこれらの呼び出しを実行できますが、現在のトランザクションをアボートまたはコミットすると中断されます。これらのルーチンを呼び出すと、TPESYSTEM エラーが返され、エラーを示すシステム ログ メッセージが生成されます。状態の変更は、ACTive 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は SUSpended になります。
DEAd
T_CLIENT オブジェクトをアボートの形で非アクティブにします。状態の変更は、ACTive 状態または SUSpended 状態でのみ可能です。クライアントをアボートの形で非アクティブにする方法としては、まず警告メッセージをブロードキャストで送出し (tpbroadcast())、クライアントを中断してから (前述の SET SUSpended を参照)、状態を DEAd に設定することをお勧めします。正常に終了すると、オブジェクトの状態は DEAd になります。
制限事項 : ワークステーション ハンドラ (T_CLIENT:TA_WSH == Y) は、DEAd 状態には設定できません。
プラットフォームやシグナルの制約により、システムがクライアントを kill できない場合があります。この場合、ネイティブ クライアントは次回の ATMI へのアクセス時にアボートの形で終了し、ワークステーション クライアントから WSH への接続は直ちに切断されます。

TA_CLIENTID: string[1..78]

クライアント識別子。このフィールドのデータは、等号比較の場合を除いて、エンド ユーザが直接解釈することはできません。

TA_CLTNAME: string[0..30]

tpinit() 実行時に TPINIT 構造体の cltname 要素を使用してクライアントに関連付けられるクライアント名。

TA_IDLETIME: 0 <= num

このクライアントが、ATMI 呼び出しで最後にシステムと対話してから経過したおおよその時間 (単位は秒)。この値の誤差は、TA_SCANUNIT (T_DOMAIN クラスを参照) の秒数以内です。キー フィールドとして指定した場合、正の値であればアイドル時間が指定値以上のすべてのクライアントが一致し、負の値であればアイドル時間が指定値以下のすべてのクライアントが一致します。ゼロのときは、すべてのクライアントが一致します。

TA_TPBLK_ALL: 0 <= num

現在のクライアントごとの tpsblktime(TPBLK_ALL) ブロックタイム値をレポートします。TPBLK_ALL が設定されていない場合、TA_TPBLK_ALL 値は 0 です。

TA_LMID: LMID

クライアントを実行している論理マシン (ネイティブ クライアント)、またはクライアントが接続されている論理マシン (ワークステーション クライアント)。

TA_PID: 1 <= num

クライアントのプロセス識別子。ワークステーション クライアントの場合、この識別子はクライアントの接続に使用しているワークステーション ハンドラを示します。GET 操作で負の値を指定すると、呼び出し側のプロセスのクライアント情報を検索できます。呼び出し側のプロセスがクライアントでない場合はエラーが返されます。

TA_CONTEXTID: -2 <= num < 30,000

この特定のアプリケーション関連の識別子。

TA_SRVGRP: string[0..30]

クライアントが関連付けられたサーバ グループ。この情報は、tpinit() 実行時に TPINIT 構造体の grpname 要素を使用して設定できます。

TA_USRNAME: string[0..30]

tpinit() 実行時に TPINIT 構造体の usrname 要素を使用してクライアントに関連付けられるユーザ名。

TA_WSC: {Y | N}

ワークステーション クライアント。この属性が Y に設定されている場合、指定したクライアントはリモート ワークステーションからアプリケーションにログインしています。

TA_WSH: {Y | N}

ワークステーション ハンドラ。この属性が Y に設定されている場合、指定したクライアントはワークステーション ハンドラ プロセスです。

TA_WSHCLIENTID: string[1..78]

このクライアントがワークステーション クライアントである場合 (TA_WSH == Y) は、関連付けられたワークステーション ハンドラ (WSH) のクライアント識別子が返されます。それ以外の場合は、長さゼロの文字列が返されます。

TA_RELEASE: 0 <= num

クライアントを実行しているマシンの Oracle Tuxedo システム プロトコルのメジャー リリース番号。この番号は、同じマシンの TA_SWRELEASE とは異なる場合があります。ワークステーション クライアントの場合 (TA_WSC == Y)、アプリケーションへのアクセスに使用するアプリケーション管理のマシンのメジャー リリースがこの値とは異なる場合があります。

TA_WSPROTO: 0 <= num

ワークステーション クライアントの Oracle Tuxedo システム ワークステーション プロトコルのバージョン番号。この値は、ワークステーション プロトコルを更新するたびに変更されます。この属性がワークステーション以外のクライアント (TA_WSC == N) に関連付けられている場合は、値としてゼロが返されます。

TA_NUMCONV: 0 <= num

このクライアントが tpconnect() を使用して開始した会話の数。

TA_NUMDEQUEUE: 0 <= num

このクライアントが tpdequeue() を使用してキューからの取り出し操作を開始した回数。

TA_NUMENQUEUE: 0 <= num

このクライアントが tpenqueue() を使用してキューへの登録操作を開始した回数。

TA_NUMPOST: 0 <= num

このクライアントが tppost() を使用して開始したポストの数。

TA_NUMREQ: 0 <= num

このクライアントが tpcall() または tpacall() を使用して開始した要求の数。

TA_NUMSUBSCRIBE: 0 <= num

このクライアントが tpsubscribe() を使用して行ったサブスクリプションの数。

TA_NUMTRAN: 0 <= num

このクライアントが開始したトランザクションの数。

TA_NUMTRANABT: 0 <= num

このクライアントがアボートしたトランザクションの数。

TA_NUMTRANCMT: 0 <= num

このクライアントがコミットしたトランザクションの数。

TA_CMTRET: {COMPLETE | LOGGED}

このクライアントの TP_COMMIT_CONTROL 特性の設定。この特性の詳細については、Oracle Tuxedo System ATMI 関数 tpscmt() の説明を参照してください。

TA_CURCONV: 0 <= num

このクライアントが tpconnect() を使用して開始し、現在もアクティブな会話の数。

TA_CURENCRYPTBITS: {0 | 40 | 56 | 128}

このクライアントの現在の暗号化レベル。レベルは、リンクの確立時に調整されます。
注意 : リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。

TA_CURREQ: 0 <= num

このクライアントが tpcall() または tpacall() を使用して開始し、現在もアクティブな要求の数。

TA_CURTIME: 1 <= num

T_CLIENT:TA_LMID で time(2) システム呼び出しから返される 1970 年 1 月 1 日の 00:00:00 UTC から現在までの時間 (単位は秒)。この属性は、T_CLIENT:TA_TIMESTART 属性値からの経過時間を算出するために使用できます。

TA_LASTGRP: 1 <= num < 30,000

最後に開始されたサービス要求またはこのクライアントから開始された会話のサーバ グループ番号 (T_GROUP:TA_GRPNO)。

TA_NADDR: string[1..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前は最大で 78 バイト)

ワークステーション クライアントである場合、この属性はクライアントのネットワーク アドレスを示します。ネットワーク アドレスに表示不能な文字が含まれている場合は、以下のいずれかの形式に変換されます。
どちらの形式の文字列でも、文字数が偶数の有効な 16 進数値が含まれている必要があります。このような文字列は、指定された文字列の 16 進数表現を含む文字配列に内部変換されます。 TCP/IP アドレスの場合は、以下のいずれかの形式になります。
# 記号は、0 から 255 の範囲の 10 進数を表しています。port_number の値は、0 から 65535 の範囲の 10 進数です。
注意 : 一部のポート番号は、お使いのシステムで使用されるトランスポート プロトコル (TCP/IP など) のために予約されている場合があります。予約されているポート番号を確認するには、トランスポート プロトコルのマニュアルを調べてください。
ワークステーション クライアントでない場合、この属性の値は長さがゼロの文字列になります。 制限事項 : システムがこの情報を提供できるかどうかは、使用するトランスポート プロバイダによって決まります。プロバイダがこの情報を提供しない場合、ワークステーション クライアントにアドレスを関連付けることができないこともあります。

TA_NOTIFY: {DIPIN | SIGNAL | THREAD | IGNORE}

このクライアントの通知特性の設定。詳細については、T_DOMAIN クラスのこの属性に関する説明を参照してください。

TA_NUMUNSOL: 0 <= num

このクライアントのキューに登録され、処理待ちになっている非請求メッセージの数。

TA_RPID: 1 <= num

クライアントの応答キューに対する UNIX システムのメッセージ キューの識別子。制限事項 : UNIX システム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームが UNIX ベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_TIMELEFT: 0 <= num

このクライアントが現時点で待っている応答がタイムアウトするまでの残り時間 (単位は秒)。タイムアウトは、トランザクション タイムアウトまたはブロック タイムアウトです。

TA_TIMESTART: 1 <= num

クライアントがアプリケーションに参加した時点までの経過時間 (単位は秒)。T_CLIENT:TA_LMID で time(2) システム呼び出しから返される 1970 年 1 月 1 日の 00:00:00 UTC から起算されます。

TA_TRANLEV: 0 <= num

このクライアントの現在のトランザクション レベル。値がゼロの場合は、クライアントが現在トランザクションに関与していないことを示します。

制限事項

なし。

 


T_CONN クラスの定義

概要

T_CONN クラスは、アプリケーション内のアクティブな会話の実行時属性を表します。

属性表

表 47 TM_MIB(5): T_CONN クラス定義の属性表
属性 (注 1)
パーミッション
デフォルト値
TA_LMID(k)
string
R--R--R--
LMID
N/A
TA_STATE(k)
string
R--R--R--
GET: “ACT”
SET: N/A
N/A
N/A
TA_SERVICENAME
string
R--R--R--
string[1..15]
N/A
TA_CLIENTID(k)
TA_CONNOGRPNO
TA_CONNOLMID
TA_CONNOPID
TA_CONNOSNDCNT
TA_CONNOSRVID
string
long
string
long
long
long
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
string[1..78]
1 <= num < 30,001
LMID
1 <= num
0 <= num
1 <= num < 30,001
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
TA_CONNSGRPNO
TA_CONNSLMID
TA_CONNSPID
TA_CONNSSNDCNT
TA_CONNSSRVID
long
string
long
long
long
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
R--R--R--
1 <= num < 30,001
LMID
1 <= num
0 <= num
1 <= num < 30,001
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
(k) - GET キー フィールド

注 1 T_CONN クラスのすべての属性はローカル属性です。

属性の意味

TA_LMID: LMID

検索マシンの論理マシン識別子。

TA_STATE:

GET: {ACTive}

GET 操作は、選択した T_CONN オブジェクトの実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

ACTive
返されるオブジェクトは、アプリケーション内のアクティブな会話の片方または両方の状態を反映します。

SET:

SET 操作は、このクラスでは使用できません。

TA_SERVICENAME: string[1..15]

会話の開始側によって呼び出され、会話の従属側によって処理される会話型サービスのサービス名。

TA_CLIENTID: string[1..78]

クライアント識別子。このフィールドのデータは、等号比較の場合を除いて、エンド ユーザが直接解釈することはできません。

TA_CONNOGRPNO: 1 <= num < 30,001

会話の開始側のサーバ グループ番号。開始側がクライアントである場合は、この属性の値として 30,000 が返されます。

TA_CONNOLMID: LMID

会話の開始側を実行している場所、または開始側がアプリケーションにアクセスしている場所 (ワークステーション クライアントの場合) を示す論理マシン識別子。

TA_CONNOPID: 1 <= num

会話の開始側のプロセス識別子。

TA_CONNOSNDCNT: 0 <= num

開始側が tpsend() を呼び出した回数。

TA_CONNOSRVID: 1 <= num < 30,001

会話の開始側のサーバ識別子。

TA_CONNSGRPNO: 1 <= num < 30,001

会話の従属側のサーバ グループ番号。

TA_CONNSLMID: LMID

会話の従属側を実行している場所、または従属側がアプリケーションにアクセスしている場所 (ワークステーション クライアントの場合) を示す論理マシン識別子。

TA_CONNSPID: 1 <= num

会話の従属側のプロセス識別子。

TA_CONNSSNDCNT: 0 <= num

従属側が tpsend() を呼び出した回数。

TA_CONNSSRVID: 1 <= num < 30,001

会話の従属側のサーバ識別子。

制限事項

なし。

 


T_DEVICE クラスの定義

概要

T_DEVICE クラスは、Oracle Tuxedo システムのデバイス リストの格納に使用する raw ディスク スライスまたは UNIX システム ファイルのコンフィグレーション属性と実行時属性を表します。このクラスを使用すると、raw ディスク スライスまたは UNIX システム ファイルに格納するデバイス リストのエントリを作成および削除できます。

属性表

表 48 TM_MIB(5): T_DEVICE クラス定義の属性表
属性 (注 1)
パーミッション
デフォルト値
TA_LMID(*)
string
ru-r--r--
LMID
“local_lmid”
TA_CFGDEVICE(r)(*)
string
ru-r--r--
string[2..64]
N/A
TA_DEVICE(*)
string
ru-r--r--
string[2..64]
“TA_CFGDEVICE”
TA_DEVOFFSET(*)
long
ru-r--r--
0 <= num
0
TA_DEVSIZE(r)
long
rw-r--r--
0 <= num
1000 (注 3)
TA_DEVINDEX(*)(注 2)
long
r--r--r--
0 <= num
N/A
 
TA_STATE(k)
string
rwxr--r--
GET: “VAL”
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
(k) - GET キー フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド (SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

注 1 T_DEVICE クラスのすべての属性はローカル属性です。

注 2 SET 操作では、デバイス リストの特定のエントリを識別するために TA_DEVINDEX が必要となります。ただし、新たなデバイス リスト エントリを作成する目的で状態を NEW にセットする場合は例外です。この場合、TA_DEVINDEX は設定しないでください。値は、システムによって割り当てられ、エントリが正常に作成された時点で返されます。

注 3 TA_DEVSIZE は、オブジェクトの作成時にのみ SET されます。

属性の意味

TA_LMID: LMID

デバイスが存在する論理マシンの識別子。この属性は、コンフィグレーションが済んでいる (少なくとも 1 つの T_MACHINE エントリが定義されている) アプリケーションでは、そのアプリケーションが起動されていても起動されていなくてもキー フィールドとして使用できます。SET 操作では、起動されたアプリケーションにアクセスする際にこの属性がキー フィールドとして必要になります。コンフィグレーションの済んでいないアプリケーションで T_DEVICE クラスにアクセスする場合、この属性は指定されていても無視されます。

TA_CFGDEVICE: string[2..64]

Oracle Tuxedo のファイル システムが格納されている、または格納するためのファイルやデバイスの絶対パス名。

TA_DEVICE: string[2..64]

デバイス リスト エントリの絶対パス名。

TA_DEVOFFSET: 0 <= num

TA_CFGDEVICE で指定した Oracle Tuxedo システム VTOC で使用する TA_DEVICE の領域の開始点を示すオフセット (単位はブロック)。制限事項 : Oracle Tuxedo ファイル システム (TA_CFGDEVICE) 上の最初のデバイス リスト エントリ (TA_DEVICE) では、この属性をゼロに設定する必要があります。

TA_DEVSIZE: 0 <= num

デバイス リスト エントリとして使用するディスク領域のサイズ (単位はページ)。制限事項 : この属性は、状態を NEW に変更する場合にのみ設定できます。

TA_DEVINDEX: 0 <= num

TA_CFGDEVICE が指すデバイス リスト内の TA_DEVICE のデバイス インデックス。この属性の値は、Oracle Tuxedo ファイル システムの特定のデバイスに関係のある属性を取得または設定する場合に限り、識別子として使用できます。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、選択した T_DEVICE オブジェクトの実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

VALid
TA_CFGDEVICE が示す Oracle Tuxedo ファイル システムが存在し、有効なデバイス リストが格納されていることを示します。TA_DEVICE は、デバイス インデックス telnet lchome3 を持つファイル システム内の有効なデバイスです。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_DEVICE オブジェクトの情報の更新、または指定したオブジェクトの追加を実行します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
アプリケーションの T_DEVICE オブジェクトを作成または再初期化します。状態の変更は、INValid 状態または VALid 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は VALid になります。INValid 状態でこの状態遷移が呼び出された場合はオブジェクトが作成されます。それ以外の場合はオブジェクトが再初期化されます。TA_CFGDEVICE Oracle Tuxedo ファイル システムで最初の TA_DEVICE デバイス リスト エントリを作成すると、TA_CFGDEVICE で必要となる VTOC 構造体と UDL 構造体が自動的に作成されて初期化されます。特定の TA_CFGDEVICE 用に作成した最初のデバイス リスト エントリの値は、TA_DEVICE 属性の値と等しくなければなりません。
INValid
アプリケーションの T_DEVICE オブジェクトを削除します。状態の変更は VALid 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid になります。TA_DEVINDEX 0 は特別で、最後に削除する必要があります。

制限事項

なし。

 


T_DOMAIN クラスの定義

概要

T_DOMAIN クラスは、グローバルなアプリケーションの属性を表します。これらの属性値は、Oracle Tuxedo システム アプリケーションの識別、カスタマイズ、サイズの指定、セキュリティ保護に使用します。以下で示す属性値の多くは、この MIB で示す他のクラスでアプリケーションのデフォルト値として使用します。

個々のアプリケーションには、T_DOMAIN クラスのオブジェクトが 1 つだけ存在します。したがって、このクラスにはキー フィールドは定義されません。このクラスに対する GET 操作は、常にこの唯一のオブジェクトに関する情報を返します。同様に、SET 操作は常にその唯一のオブジェクトを更新します。GETNEXT は、このクラスでは使用できません。

属性表

表 49 TM_MIB(5): T_DOMAIN クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_IPCKEY(r)
TA_MASTER(r)
TA_MODEL(r)
long
string
string
rw-r--r--
rwxr-xr--
rw-r--r--
32,769 <= num < 262,144
LMID1[,LMID2]
{SHM | MP}
N/A
N/A
N/A
TA_STATE
string
rwxr--r--
GET: {ACT | INA}
SET: {NEW | INV | ACT | INA | FIN}
N/A
N/A
         
TA_DOMAINID
string
rwxr--r--
string[0..30]
“”
TA_PREFERENCES
string
rwxr--r--
string[0..1023]
“”
TA_UID
long
rwyr--r--
0 <= num
( 1 )
TA_GID
long
rwyr--r--
0 <= num
( 1 )
TA_PERM
long
rwyr--r--
0001 <= num <= 0777
0666
TA_LICEXPIRE
long
R--R--R--
string[0..78]
N/A
TA_LICMAXUSERS
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
N/A
TA_LICSERIAL
string
R--R--R--
string[0..78]
N/A
TA_MIBMASK
long
rwx------
0 <= num <= 0777
0000
         
TA_MAXACCESSERS
TA_MAXCONV
TA_MAXGTT
long
long
long
rwyr--r--
rwyr--r--
rwyr--r--
1 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
50
64
100
TA_MAXBUFSTYPE
TA_MAXBUFTYPE
TA_MAXDRT
TA_MAXGROUPS
TA_MAXNETGROUPS
TA_MAXMACHINES
TA_MAXQUEUES
TA_MAXRFT
TA_MAXRTDATA
TA_MAXSPDATA
TA_MAXTRANTIME
TA_MAXSERVERS
TA_MAXSERVICES
TA_MAXACLGROUPS
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rwyr--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
1 <= num < 32,768
1 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
100 <= num < 32,766
1 <= num < 8,192
256 <= num < 8,191
1 <= num < 8,192
0 <= num < 32,766
0 <= num < 32,761
1 <= num <= 2147483640
1 <= num <= 2147483647
1 <= num < 8,192
1 <= num < 1,048,575
1 <= num < 16,384
32
16
0
100
8
256
50
0
0
TA_MAXQUEUES*257*2 + 8224
0
50
100
16,384
 
TA_CMTRET
string
rwyr--r--
{COMPLETE | LOGGED}
“COMPLETE”
TA_LDBAL
string
rwyr--r--
{Y | N}
“Y”
TA_NOTIFY
string
rwyr--r--
{DIPIN | SIGNAL | THREAD | IGNORE}
“DIPIN”
TA_SYSTEM_ACCESS
string
rwyr--r--
{FASTPATH | PROTECTED} [,NO_OVERRIDE]
“FASTPATH”
 
TA_OPTIONS
string
rwyr--r--
{[LAN | SSL | MIGRATE | ACCSTATS | NO_XA | NO_AA],*}
“”
TA_USIGNAL
string
rw-r--r--
{SIGUSR1 | SIGUSR2}
SIGUSR2”
 
TA_SECURITY
string
rw-r--r--
{NONE | APP_PW | USER_AUTH | ACL | MANDATORY_ACL}
“NONE”
TA_PASSWORD
string
-wx------
string[0..30]
N/A
TA_AUTHSVC
string
rwxr--r--
string[0..15]
“”
TA_SSL_RENEGOTIATION
long
rwxr--r--
0 <= num <= 2147483647
0
 
TA_SCANUNIT
long
rwxr-xr--
0 <= num <= 60
102
TA_BBLQUERY
long
rwxr-xr--
0 <= num < 32,768
3003
TA_BLOCKTIME
long
rwxr-xr--
0 <= num < 32,768
603
TA_DBBLWAIT
long
rwxr-xr--
0 <= num < 32,768
203
TA_SANITYSCAN
long
rwxr-xr--
0 <= num < 32,768
1203
 
TA_CURDRT
TA_CURGROUPS
TA_CURMACHINES
TA_CURQUEUES
TA_CURRFT
TA_CURRTDATA
TA_CURSERVERS
TA_CURSERVICES
TA_CURSTYPE
TA_CURTYPE
long
long
long
long
long
long
long
long
long
long
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
TA_HWDRT
TA_HWGROUPS
TA_HWMACHINES
TA_HWQUEUES
TA_HWRFT
TA_HWRTDATA
TA_HWSERVERS
TA_HWSERVICES
long
long
long
long
long
long
long
long
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
r--r--r--
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
0 <= num < 32,768
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
 
TA_SEC_PRINCIPAL_NAME
string
rwxr--r--
string[0..511]
“”
TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION
string
rwxr--r--
string[0..1023]
“”
TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR
string
rwxr--r--
string[0..31]
“”
TA_SIGNATURE_AHEAD
long
rwxr--r--
1 <= num <= 2147483647
3600
TA_SIGNATURE_BEHIND
long
rwxr--r--
1 <= num <= 2147483647
604800
TA_SIGNATURE_REQUIRED
string
rwxr--r--
{Y | N}
“N”
TA_ENCRYPTION_REQUIRED
string
rwxr--r--
{Y | N}
“N”
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド (SET TA_STATE NEW)

注 1 UNIX システムが認識できる UIDGID
注 2 num は 2 または 5 の倍数でなければなりません。
注 3 num は、numTA_SCANUNIT の積がほぼデフォルト値と同じになるように設定します。

属性の意味

TA_IPCKEY: 32,769 <= num < 262,144

Oracle Tuxedo システムの掲示板の既知のアドレスに対する数値キー。単一プロセッサ環境では、このキーにより掲示板の名前が指定されます。マルチプロセッサ環境または LAN 環境では、このキーにより DBBL のメッセージ キューが指定されます。また、このキーは、既知のアドレスのほか、アプリケーション全体の掲示板などのリソース名の基準としても使用されます。

TA_MASTER: LMID1[,LMID2]

マスタ論理マシン (LMID1) とバックアップ論理マシン (LMID2) の識別子。INActive 状態のアプリケーションでは、マスタの識別子 (LMID1) がローカル マシンと一致する必要があります。SHM モードのアプリケーション (後述の TA_MODEL を参照) では、マスタ論理マシンの識別子のみ設定できます。ACTive MP 状態のアプリケーション (後述の TA_MODEL を参照) では、この属性値の変更は次のような意味を持ちます。 現在アクティブなマスタ LMID を A、現在のバックアップ マスタ LMID を B、セカンダリ LMID をそれぞれ C、D、. . . とすると、MP モードで実行中のアプリケーションの TA_MASTER 属性で可能な変更は、次のようなシナリオによって定義されます。
A,B -> B,A - マスタを A から B に移行。 A,B -> A,C - バックアップ マスタ LMID を C に変更。 マスタの移行には、順序立てた方式と分断方式があります。順序立てた移行は、マスタ マシンが ACTive 状態でアクセス可能な場合に行われます。それ以外の場合には分断方式で移行します。ネットワークへの接続を新たに確立する場合や確立し直す際は、接続する 2 つのサイトがマスタ マシンの場所に関する情報を共有しているかどうかが確認されます。この点が確認できない場合、接続は拒否され、適切なログ メッセージが生成されます。ACTive 状態のアプリケーションのマスタ マシンとバックアップ マシンの Oracle Tuxedo リリース番号は、アプリケーション内の他のすべてのマシンのリリース番号と同じかそれ以上である必要があります。また、マスタ マシンとバックアップ マシンのリリース番号は同じでなければなりません。TA_MASTER 属性を変更する際は、この関係を維持する必要があります。

TA_MODEL: {SHM | MP}

コンフィグレーションの種類。SHM は単一のマシンのコンフィグレーションを設定します。指定できるのは、T_MACHINE オブジェクトのみです。MP は、複数のマシンを使用する環境、つまりネットワーク コンフィグレーションを設定します。ネットワーク化されたアプリケーションを定義する場合は、MP を指定する必要があります。

TA_STATE:

GET: {ACTive | INActive}

GET 操作は、T_DOMAIN オブジェクトのコンフィグレーション情報および実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

ACTive
T_DOMAIN オブジェクトは定義済みで、マスタ マシンがアクティブであることを示します。
INActive
T_DOMAIN オブジェクトは定義済みで、アプリケーションがアクティブでないことを示します。

SET: {NEW | INValid | ACTive | INActive | FINactive}

SET 操作は、T_DOMAIN オブジェクトのコンフィグレーション情報および実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
アプリケーションの T_DOMAIN オブジェクトを作成します。状態の変更は INValid 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INActive になります。この状態の変更により、TA_MASTER から推定された TA_LMID、ローカル システム名に基づく TA_PMID、および環境変数 TUXCONFIGTUXDIR に基づいて決定された TA_TUXCONFIGTA_TUXDIR により、新しい T_MACHINE オブジェクトも作成されます。T_MACHINE クラスの他のコンフィグレーション可能な属性は、T_DOMAIN NEW 要求に値を設定することにより、この時点で設定できます。TA_APPDIR の値を指定しない場合は、カレント ディレクトリがデフォルト ディレクトリとなります。
unset
T_DOMAIN オブジェクトを変更します。変更は、ACTive 状態または INActive 状態でのみ可能です。正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
INValid
アプリケーションの T_DOMAIN オブジェクトを削除します。状態の変更は、INActive 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid になります。
ACTive
マスタ マシンの管理プロセス (DBBL、BBL など) をアクティブにします。この状態遷移に対するパーミッションの決定に際しては、アクティブなオブジェクトのパーミッション (--x--x--x) が考慮されます。状態の変更は、INActive 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INActive になります。
INActive
マスタ マシンの管理プロセス (DBBL、BBL など) を非アクティブにします。状態の変更は、ACTive 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INActive になります。
FINactive
マスタ マシンの管理プロセス (DBBL、BBL など) を強制的に非アクティブにします。停止を許可するかどうかの決定においては、アタッチされているクライアントは無視されます。状態の変更は、ACTive 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INActive になります。

TA_DOMAINID: string[0..30]

ドメインの識別文字列。

TA_PREFERENCES: string[0..1023]

アプリケーションが定義するフィールド。このフィールドは、Oracle Tuxedo システム/Admin GUI 製品で GUI 表示の環境設定を格納、保管するために使用します。

TA_UID: 0 <= num

T_MACHINE クラスで新たにコンフィグレーションするオブジェクトの属性のデフォルト設定。制限事項 : この属性を変更しても、コンフィグレーション済みの T_MACHINE オブジェクトおよびアクティブなオブジェクトには影響しません。

TA_GID: 0 <= num

T_MACHINE クラスで新たにコンフィグレーションするオブジェクトの属性のデフォルト設定。制限事項 : この属性を変更しても、コンフィグレーション済みの T_MACHINE オブジェクトおよびアクティブなオブジェクトには影響しません。

TA_PERM: 0001 <= num <= 0777

T_MACHINE クラスで新たにコンフィグレーションするオブジェクトの属性のデフォルト設定。制限事項 : この属性を変更しても、コンフィグレーション済みの T_MACHINE オブジェクトおよびアクティブなオブジェクトには影響しません。

TA_LICEXPIRE: string[0..78]

マシンのバイナリの失効期日。バイナリが Oracle Tuxedo システム マスタ バイナリでない場合は長さゼロの文字列になります。

TA_LICMAXUSERS: 0 <= num < 32,768

マシンにライセンスされたユーザの最大数。バイナリが Oracle Tuxedo システム マスタ バイナリでない場合は -1 になります。

TA_LICSERIAL: string [0..78]

マシンのシリアル番号。

TA_MIBMASK: 0 <= num <= 0777

属性のアクセス マスク。この属性値に指定したユーザ タイプとアクセス モードの組み合わせは、このリファレンス ページで定義されているクラスと属性のすべての組み合わせに使用できるわけではありません。たとえば、0003 と設定した場合は、管理者およびオペレータ以外のユーザに対する更新が禁止されます。

TA_MAXACCESSERS: 1 <= num < 32,768

このアプリケーション内の特定のマシン上の掲示板に、同時にアクセスできるクライアントおよびサーバの最大数のデフォルト値。指定しない場合のデフォルトの最大数は 50 です。この属性の T_DOMAIN の値は、マシンごとに T_MACHINE クラスでオーバーライドできます。
この数には、BBL、restartsrvcleanupsrvtmshutdown()tmadmin() などのシステム管理プロセスを含める必要はありません。ただし、DBBL、すべてのブリッジ プロセス、すべてのシステム提供サーバ プロセスとアプリケーション サーバ プロセス、および特定のサイトで使用する可能性があるクライアント プロセスはこの数に含めます。システム提供のサーバには、AUTHSVRTMQUEUETMQFORWARDTMUSREVTTMSYSEVTTMS (T_GROUP:TA_TMSNAME 属性を参照)、TMS_QMGWTDOMAINWSL などがあります。アプリケーションが特定のサイトでワークステーション リスナ (WSL) を起動する場合は、起動する WSL と使用する可能性があるワークステーション ハンドラ (WSH) の両方をこの数に含める必要があります。 Oracle Tuxedo リリース 7.1 より前 (6.5 以前) では、ユーザ ライセンス数をチェックする仕組みにおいて、アプリケーションの TA_MAXACCESSERS 属性と TA_MAXSERVERS 属性が使用されていました。つまり、アプリケーションで実行中の 1 台以上のマシンの TA_MAXACCESSERS の数と、特定のマシンの TA_MAXACCESSERS の数の合計が、TA_MAXSERVERS の数とユーザ ライセンス数の合計より大きい場合、マシンを起動することはできませんでした。したがって、アプリケーションの TA_MAXACCESSERS パラメータには、TA_MAXSERVERS の数とユーザ ライセンス数の合計か、またはそれより小さい値を指定しなければなりませんでした。 Oracle Tuxedo のリリース 7.1 以降では、アプリケーションに設定されているユーザ ライセンスの数と、現在使用されているユーザ ライセンスの数に基づいて、ライセンスのチェックが行われます。すべてのユーザ ライセンスが使用中になると、アプリケーションに新しいクライアントが参加することはできなくなります。 制限事項 : この属性を変更しても、コンフィグレーション済みの T_MACHINE オブジェクトおよびアクティブなオブジェクトには影響しません。

TA_MAXCONV: 0 <= num < 32,768

このアプリケーションの特定のマシン上のクライアントとサーバが同時に関与できる会話の最大数。この値を指定しない場合のデフォルト値は、T_SERVER クラスに会話サーバが定義されている場合は 64、そうでない場合は 1 になります。1 つのサーバで、最大 64 個の会話を同時に行うことができます。 この属性の T_DOMAIN の値は、マシンごとに T_MACHINE クラスでオーバーライドできます。
制限事項 : この属性を変更しても、コンフィグレーション済みの T_MACHINE オブジェクトおよびアクティブなオブジェクトには影響しません。

TA_MAXGTT: 0 <= num < 32,768

このアプリケーションの特定のマシンが同時に関与できるグローバル トランザクションの最大数。指定しない場合のデフォルト値は 100 です。この属性の T_DOMAIN の値は、マシンごとに T_MACHINE クラスでオーバーライドできます。
制限事項 : この属性を変更しても、コンフィグレーション済みの T_MACHINE オブジェクトおよびアクティブなオブジェクトには影響しません。

TA_MAXBUFSTYPE: 1 <= num < 32,768

掲示板のバッファ サブタイプ テーブルに対応するバッファ サブタイプの最大数。

TA_MAXBUFTYPE: 1 <= num < 32,768

掲示板のバッファ タイプ テーブルに対応するバッファ タイプの最大数。

TA_MAXDRT: 0 <= num < 32,768

掲示板のルーティング テーブルに対応するルーティング テーブル エントリの最大数。T_ROUTING クラス オブジェクトごとに、エントリが 1 つずつ必要です。実行時にテーブルを拡張できるようにするには、追加のエントリを割り当てる必要があります。

TA_MAXGROUPS: 100 <= num < 32,766

掲示板のサーバ グループ テーブルに対応するサーバ グループの最大数。制限事項 : Oracle Tuxedo リリース 4.2.2 以前のサイトでは、この属性の値が 100 に固定されています。こうしたサイトとの相互運用性を確保するには、使用中のサーバ グループ エントリの数が常に 100 以下になるようにする必要があります。リリース 4.2.2 以前のサイトは、定義されているサーバ グループの数が 100 を超えるアプリケーションには結合できません。また、リリース 4.2.2 以前のサイトがすでに含まれているアプリケーションでは、100 を超えるサーバ グループを追加することはできません。

TA_MAXNETGROUPS: 1 <= num < 8,192

TUXCONFIG ファイルの NETWORK セクションに対応するコンフィグレーション済みのネットワーク グループの最大数を指定します。この値には、1 以上 8192 未満を指定します。指定しない場合は、デフォルト値の 8 が設定されます。

TA_MAXMACHINES: 256 <= num < 8,191

掲示板のマシン テーブルに対応するマシンの最大数。制限事項 : Oracle Tuxedo リリース 4.2.2 では、この属性の値が 256 に固定されています。4.2.2 より前のリリースでは、この属性の値が 50 に固定されています。リリース 4.2.2 以前のサイトとの相互運用性を確保するには、使用しているマシン エントリの数が、最も低い固定値を超えないようにする必要があります。リリース 4.2.2 のサイトは、定義されているマシンの数が 256 を超えるアプリケーションには結合できません。4.2.2 より前のリリースのサイトは、定義されているマシンの数が 50 を超えるアプリケーションには結合できません。また、リリース 4.2.2 以前のサイトがすでに含まれているアプリケーションでは、最も低い制限値を超えるマシンを追加することはできません。

TA_MAXQUEUES: 1 <= num < 8,192

掲示板のキュー テーブルに対応するキューの最大数。制限事項 : リリース 4.2.2 以前のサイトは、TA_MAXQUEUES の設定が TA_MAXSERVERS の設定に等しい場合に限り、アクティブなアプリケーションに結合することができます。

TA_MAXRFT: 0 <= num < 32,768

掲示板の範囲基準テーブルに対応するルーティング基準範囲テーブル エントリの最大数。TA_RANGES の設定に含まれる範囲ごとに 1 つのエントリが必要です。これに加え、T_ROUTING クラス オブジェクトごとに 1 つの追加エントリが必要です。実行時にテーブルを拡張できるようにするには、追加のエントリを割り当てる必要があります。

TA_MAXRTDATA: 0 <= num < 32,761

掲示板の文字列プール テーブルに対応する文字列プール領域の最大数。文字列プールには、TA_RANGES の値で指定した文字列と CARRAY が格納されます。実行時にテーブルを拡張できるようにするには、追加の領域を割り当てる必要があります。

TA_MAXSPDATA 0 <= num <= 2147483640

掲示板の共通文字列プールに対応する文字列プール領域の最大数。この値は 0 以上 2147483640 以下でなければなりません。この属性は、Oracle Tuxedo 8.1 以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
Oracle Tuxedo では、掲示板の文字列プール サイズとして ( MAXQUEUES * 257 * 2 + 8224 ) 以上が必要です。ここで、MAXQUEUES は、同じ T_DOMAIN クラスの TA_MAXQUEUES 属性値です。この属性値が最低限必要なサイズよりも小さい場合、Oracle Tuxedo システムによって最低限必要なサイズに自動的に変更されます。 大規模な動的コンフィグレーション (たとえば、Oracle Tuxedo アプリケーションにさらに 6 つのマシンを追加するなど) が予想されるアプリケーションの場合、管理者は TA_MAXSPDATA 属性を使用して共通文字列プールのサイズを増やすことができます。共通文字列プールのサイズを調整しても、TA_MAXRTDATA 属性で制御するルーティング文字列プールのサイズには影響しません。これら 2 つの文字列プールは別々に制御されます。 TA_MAXSPDATA にどのような値を指定しても、Oracle Tuxedo システムが計算した範囲外の文字列プール領域への割り当ては行われません。この範囲の計算は、(1) TUXCONFIG ファイルに実際に指定した文字列、および (2) 指定された文字列が最大長の 256 バイトである場合に必要となる領域の長さ、の 2 つに基づいて行われます。tmloadcf(1) コマンドは、指定された値がこの範囲を外れている場合に警告を表示し、その値を最も近い許容値に設定します。 最大許容長が 256 バイトに拡張された TUXCONFIG パラメータのうち、GROUPS セクションの TMSNAME パラメータと SERVERS セクションの AOUT および RCMD パラメータだけが実際に掲示板に格納されます。それ以外のパラメータは、プロセス起動時に読み込まれるか、またはプロセス メモリに格納されます。

TA_MAXTRANTIME 0 <= num <= 2147483647

この Oracle Tuxedo アプリケーションが開始または受信するトランザクションのタイムアウトの最大値 (単位は秒)。この値は 0 以上 2147483647 以下でなければならず、デフォルト値は 0 です (グローバル トランザクション タイムアウト制限は無効)。この属性は、Oracle Tuxedo 8.1 以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。
TA_MAXTRANTIME タイムアウト値が、AUTOTRAN サービスに対して指定した TRANTIME タイムアウト値またはトランザクションを開始する際に tpbegin(3c) 呼び出しで渡されたタイムアウト値よりも小さい場合、トランザクションのタイムアウトは TA_MAXTRANTIME 値まで減少します。TA_MAXTRANTIME は Oracle Tuxedo 8.0 以前を実行するマシン上で開始されるトランザクションには影響を与えません。ただし、Oracle Tuxedo 8.1 以降が動作するマシンがトランザクションの影響を受ける場合は、そのマシンに対してコンフィグレーションされている TA_MAXTRANTIME 値までトランザクション タイムアウト値が制限 (必要に応じて減少) されます。 UBBCONFIG ファイルの SERVICES セクションに指定されている TRANTIME の値が TA_MAXTRANTIME の値より大きい場合は、tmloadcf(1) コマンドによってコンフィグレーションがエラーなしでロードされます。Oracle Tuxedo 8.1 以降のマシンが AUTOTRAN トランザクションの影響を受ける場合は、そのマシンに対してコンフィグレーションされている TA_MAXTRANTIME 値までトランザクション タイムアウト値が自動的に減少されます。 制限事項 : この属性を実行時に変更しても、それ以前に開始されたトランザクションには反映されません。

TA_MAXSERVERS: 1 <= num < 8,192

このアプリケーションの掲示板のサーバ テーブルに対応するサーバの最大数。指定しない場合、デフォルト値は 50 です。
アプリケーションで使用可能なシステム提供のサーバおよびアプリケーション サーバのすべてのインスタンスを、掲示板のサーバ テーブルに指定する必要があります。このテーブルはグローバル テーブルであるため、同じサーバ テーブルがアプリケーションの各マシン上に存在します。システム提供のサーバには、AUTHSVRTMQUEUETMQFORWARDTMUSREVTTMSYSEVTTMS (T_GROUP:TA_TMSNAME 属性を参照)、TMS_QMGWTDOMAINWSL などがあります。 Oracle Tuxedo システムを使用しているサイトを管理するには、1 サイトあたりほぼ 1 つのサーバが必要です。さらに、DBBL プロセス、BBL プロセス、ブリッジ プロセス、および WSH プロセスもすべて TA_MAXSERVERS の数に含めます。

TA_MAXSERVICES: 1 <= num < 1,048,575

掲示板のサービス テーブルに対応するサービスの最大数。この値には、0 より大きく 1,048,575 未満の値を指定します。指定しない場合は、デフォルト値の 100 が設定されます。
この属性を設定する場合、アプリケーション サーバおよびシステム サーバで使用するサービスの数を計算に入れる必要があります。考慮すべきサーバとしては、BBL、DBBL、BRIDGE、TMS、システム提供の管理サーバなどがあります。Oracle Tuxedo システムのサイトを管理するには、サイト 1 つにつき 5 つ程度のサービスが必要になります。また、ワークステーション、/Q、ドメインといった管理コンポーネントをサポートする管理サービスも計算に入れる必要があります。

TA_MAXACLGROUPS: 1 <= num < 16, 384

ACL パーミッションのチェックに使用できるグループ識別子の最大数。定義可能なグループ識別子の最大数は、TA_MAXACLGROUPS - 1 です。

TA_CMTRET: {COMPLETE | LOGGED}

Oracle Tuxedo システム アプリケーションのすべてのクライアント プロセスおよびサーバ プロセスの TP_COMMIT_CONTROL 特性の初期設定。LOGGED の場合、TP_COMMIT_CONTROL 特性は TP_CMT_LOGGED に初期化され、それ以外の場合は TP_CMT_COMPLETE に初期化されます。この特性の設定の詳細については、Oracle Tuxedo System ATMI 関数 tpscmt() の説明を参照してください。
制限事項 : この属性を実行時に変更しても、アクティブなクライアントやサーバには反映されません。

TA_LDBAL: {Y | N}

ロード バランシング機能のオン ("Y") / オフ ("N") を切り替えます。 制限事項 : この属性を実行時に変更しても、アクティブなクライアントやサーバには反映されません。

TA_NOTIFY: {DIPIN | SIGNAL | THREAD | IGNORE}

クライアント プロセスに対して送出される非請求メッセージに使用する通知検出方式のデフォルト設定。このデフォルト値は、適切な tpinit() フラグ値を使用して、クライアントごとにオーバーライドできます。非請求メッセージが検出されると、tpsetunsol() 関数で指定されたアプリケーション定義の非請求メッセージ処理ルーチンを使用して、アプリケーションからメッセージを使用できるようになります。
DIPIN は、ディップイン方式で通知検出を行うことを示します。この方式では、クライアント プロセスに代わってシステムが ATMI 呼び出しの間に通知メッセージのみを検出します。特定の ATMI 呼び出しでの検出ポイントは、システムによって定義されるものではありません。したがって、システムによるブロッキング呼び出しがディップイン検出によって割り込みされることはありません。DIPIN は、デフォルトの通知検出手段です。 SIGNAL は、シグナルベース方式で通知検出を行うことを示します。この方式では、通知メッセージが使用可能になると、システムが対象のクライアント プロセスにシグナルを送出します。システムは、通知方式を選択したクライアントに代わって、シグナル検出ルーチンをインストールします。 THREAD は、THREAD 方式で通知を行うことを示します。この方式では、非請求メッセージを受け取るための専用のスレッドが作成され、そのスレッドに非請求メッセージ ハンドラがディスパッチされます。1 つの Oracle Tuxedo アプリケーションで同時に実行できる非請求メッセージ ハンドラは 1 つのみです。この値は、マルチスレッドをサポートするプラットフォーム専用です。COBOL クライアントでは、THREAD 通知は使用できません。THREAD を指定した場合は、デフォルトで DIPIN に設定されます。 IGNORE は、アプリケーション クライアントがデフォルトで通知メッセージを無視することを示します。この設定は、tpinit() 時の通知を要求するクライアントのみが非請求メッセージを受信するアプリケーションに適しています。 この属性を実行時に変更しても、アクティブなクライアントには反映されません。ネイティブ クライアント プロセスのすべてのシグナルは、アプリケーション プロセスではなく管理システム プロセスによって処理されます。したがって、SIGNAL 方式を使用して通知できるのは、アプリケーション管理者と同じ UNIX システム ユーザ識別子で実行されているネイティブ クライアントのみです。ワークステーション クライアントの場合は、どのユーザ識別子で実行されているかに関係なく、SIGNAL 方式を使用できます。
注意 : SIGNAL 通知方式は、MS-DOS クライアントでは使用できません。

TA_SYSTEM_ACCESS: {FASTPATH | PROTECTED}[,NO_OVERRIDE]

Oracle Tuxedo システム ライブラリが、アプリケーションのプロセス内で Oracle Tuxedo システムの内部テーブルにアクセスするために使用するデフォルト モード。FASTPATH は、Oracle Tuxedo システム ライブラリが、高速アクセス用の保護されていない共有メモリを使用して Oracle Tuxedo システムの内部テーブルにアクセスできることを示します。PROTECTED は、Oracle Tuxedo システム ライブラリが、アプリケーションのコードによって破壊されないよう保護された共有メモリを使用して Oracle Tuxedo システムの内部テーブルにアクセスできることを示します。NO_OVERRIDE は、アプリケーション プロセスが tpinit(3c) または TPINITIALIZE(3cbl) で使用可能なフラグを使用して選択モードをオーバーライドできないことを示します。
制限事項 : (1) 実行中のアプリケーションでこの属性を変更しても、新たに起動したクライアントおよび新たにコンフィグレーションした T_SERVER オブジェクトにしか反映されません。
(2) TA_SYSTEM_ACCESSPROTECTED に設定しても、マルチスレッド サーバには効果がない場合があります。これは、あるスレッドが Oracle Tuxedo コードを実行しているとき (つまりスレッドが掲示板にアタッチされているとき) に別のスレッドがユーザ コードを実行できるからです。Oracle Tuxedo システムでは、このような状況を回避することはできません。

TA_OPTIONS: {[LAN | SSL| MIGRATE | ACCSTATS | NO_XA | NO_AA],*}

有効なアプリケーション オプションのカンマ区切りリスト。以下に、有効なオプションを定義します。
LAN - ネットワーク対応のアプリケーション SSL - SSL セキュリティを開始する。指定しない場合は、LLE セキュリティが使用されます。 MIGRATE - サーバ グループの移行を許可する。 ACCSTATS - 正確な統計値 (SHM モードの場合のみ)。 NO_XA - XA トランザクションの使用を許可しない。 NO_AA - 監査および認可のプラグイン関数を呼び出さない。 制限事項 : アクティブなアプリケーションでは、ACCSTATS のみを設定または再設定できます。

TA_USIGNAL: {SIGUSR1 | SIGUSR2}

シグナルベース方式の通知に使用するシグナル (前述の TA_NOTIFY を参照)。

TA_SECURITY: {NONE | APP_PW | USER_AUTH | ACL | MANDATORY_ACL}

アプリケーション セキュリティの種類。長さゼロの文字列および NONE は、セキュリティ機能をオフにすることを示します。識別子 APP_PW は、アプリケーション パスワードによるセキュリティを有効にすることを示します。クライアントは、初期化時にアプリケーション パスワードを提示する必要があります。この属性の設定には、長さがゼロでない TA_PASSWORD 属性が必要です。識別子 USER_AUTHAPP_PW とほぼ同じですが、クライアントの初期化時にユーザごとの認証を実行する点が異なります。識別子 ACLUSER_AUTH とほぼ同じですが、サービス名、キュー名、およびイベント名に対してアクセス制御チェックを実行する点が異なります。ある名前に対応する ACL が見つからなかった場合は、パーミッションが付与されているものと見なされます。識別子 MANDATORY_ACLACL とほぼ同じですが、名前に対応する ACL が見つからない場合にパーミッションを付与しない点が異なります。
注意 : TA_OPTIONS パラメータで NO_AA 値が有効になっている場合、セキュリティ値 NONEAPP_PW、および USER_AUTH は正しく機能しますが、認証や監査は実行されません。また、ACL および MANDATORY_ACL パラメータも正常に機能しますが、デフォルトの Oracle セキュリティ メカニズムのみが使用されます。

TA_PASSWORD: string[0 . . 30]

クリア テキストのアプリケーション パスワード。この属性は、TA_SECURITY 属性の値が設定されていない場合は無視されます。アプリケーション パスワードは、システムによって自動的に暗号化されます。

TA_AUTHSVC: string[0..15]

システムに関与する各クライアントに対して呼び出されるアプリケーション認証サービス。TA_SECURITY 属性の値が設定されていない場合または APP_PW に設定されている場合、この属性は無視されます。

TA_SSL_RENEGOTIATION: 0 <= num <= 2147483647

SSL 情報の再ネゴシエーションを行う間隔を (秒単位で) 指定します。この値は 0 以上 2,147,483,647 以下でなければならず、デフォルト値は 0 です (再ネゴシエーションは行われない)。
システムの実行中におけるこのパラメータの変更は、次の再ネゴシエーション間隔中に有効になります。

TA_SCANUNIT: 0 <= num <= 60 (5 の倍数)

システムが定期的に実行するスキャンの間隔 (単位は秒)。定期的なスキャンは、サービス要求内の古いトランザクションやタイムアウトになったブロッキング呼び出しを検出するために使用します。TA_BBLQUERY 属性、TA_BLOCKTIME 属性、TA_DBBLWAIT 属性、および TA_SANITYSCAN 属性は、この値の乗数で指定します。SET 操作においてこの属性値としてゼロを渡すと、属性値がデフォルト値にリセットされます。

TA_BBLQUERY: 0 <= num < 32,768

TA_SCANUNIT 属性の乗数。登録された BBL に対する DBBL 状態チェックの間隔を示します。DBBL は、すべての BBL の状態が TA_BBLQUERY で指定した期間内に報告されるようにします。BBL からの報告がない場合、DBBL はその BBL にメッセージを送信し、状態を照会します。応答がない場合、BBL は分断されます。SET 操作においてこの属性値としてゼロを渡すと、属性値がデフォルト値にリセットされます。この属性は、TA_SANITYSCAN 属性 (後述) の値の 2 倍以上の値に設定する必要があります。

TA_BLOCKTIME: 0 <= num < 32,768

TA_SCANUNIT 属性の乗数。ATMI のブロッキング呼び出しがタイムアウトする前にブロックする最短時間を示します。SET 操作においてこの属性値としてゼロを渡すと、属性値がデフォルト値にリセットされます。

TA_DBBLWAIT: 0 <= num < 32,768

TA_SCANUNIT 属性の乗数。DBBL がタイムアウトする前に BBL からの応答を待機する最長時間を示します。SET 操作においてこの属性値としてゼロを渡すと、属性値がデフォルト値にリセットされます。

TA_SANITYSCAN: 0 <= num < 32,768

TA_SCANUNIT 属性の乗数。システムに対する基本的な正常性チェックの間隔を示します。正常性チェックには、BBL ステータス チェック イン (MP モードの場合のみ) だけでなく、ローカル マシンで実行しているクライアントまたはサーバの各 BBL によって行われるクライアントまたはサーバの実行可能状態のチェックも含まれます。SET 操作においてこの属性値としてゼロを渡すと、属性値がデフォルト値にリセットされます。

TA_CURDRT: 0 <= num < 32,768

掲示板のルーティング テーブル エントリの現在の使用数。

TA_CURGROUPS: 0 <= num < 32,768

掲示板のサーバ グループ テーブル エントリの現在の使用数。

TA_CURMACHINES: 0 <= num < 32,768

現時点でコンフィグレーションが済んでいるマシンの数。

TA_CURQUEUES: 0 <= num < 32,768

掲示板のキュー テーブル エントリの現在の使用数。

TA_CURRFT: 0 <= num < 32,768

掲示板のルーティング基準範囲テーブル エントリの現在の使用数。

TA_CURRTDATA: 0 <= num < 32,768

ルーティング テーブルの文字列プールの現在のサイズ。

TA_CURSERVERS: 0 <= num < 32,768

掲示板のサーバ テーブル エントリの現在の使用数。

TA_CURSERVICES: 0 <= num < 32,768

掲示板のサービス テーブル エントリの現在の使用数。

TA_CURSTYPE: 0 <= num < 32,768

掲示板のサブタイプ テーブル エントリの現在の使用数。

TA_CURTYPE: 0 <= num < 32,768

掲示板のタイプ テーブル エントリの現在の使用数。

TA_HWDRT: 0 <= num < 32,768

掲示板のルーティング テーブル エントリの使用数の上限。

TA_HWGROUPS: 0 <= num < 32,768

掲示板のサーバ グループ テーブル エントリの使用数の上限。

TA_HWMACHINES: 0 <= num < 32,768

コンフィグレーションが済んでいるマシンの最大数。

TA_HWQUEUES: 0 <= num < 32,768

掲示板のキュー テーブル エントリの使用数の上限。

TA_HWRFT: 0 <= num < 32,768

掲示板のルーティング基準範囲テーブル エントリの使用数の上限。

TA_HWRTDATA: 0 <= num < 32,768

ルーティング テーブルの文字列プールのサイズの上限。

TA_HWSERVERS: 0 <= num < 32,768

掲示板のサーバ テーブル エントリの使用数の上限。

TA_HWSERVICES: 0 <= num < 32,768

掲示板のサービス テーブル エントリの使用数の上限。

TA_SEC_PRINCIPAL_NAME: string[0..511]

Oracle Tuxedo 7.1 以降が動作するアプリケーションで認証用に使用されるセキュリティ プリンシパル名。この属性の最大文字数は、文字列の最後を表す NULL 文字列を除いて 511 文字です。この属性に指定するプリンシパル名は、このドメインで実行される 1 つ以上のシステム プロセスの識別子として使用されます。
TA_SEC_PRINCIPAL_NAME は、コンフィグレーションの階層のうち、T_DOMAIN クラス、T_MACHINE クラス、T_GROUP クラス、および T_SERVER クラスの 4 つのレベルのどこでも指定できます。特定のコンフィグレーション レベルでのプリンシパル名は、下位レベルでオーバーライドできます。TA_SEC_PRINCIPAL_NAME がどのレベルでも指定されていない場合、アプリケーションのプリンシパル名にはこのドメインの TA_DOMAINID 文字列がデフォルトで設定されます。 TA_SEC_PRINCIPAL_NAME のほかにも、TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATIONTA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR という属性があります。後の 2 つの属性は、アプリケーション起動時に、Oracle Tuxedo 7.1 以降で動作するシステム プロセスに対して復号化キーを開く処理に関係する属性です。特定のレベルで TA_SEC_PRINCIPAL_NAME のみが指定されている場合には、それ以外の 2 つの属性に長さゼロの NULL 文字列が設定されます。

TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION: string[0..1023]

TA_SEC_PRINCIPAL_NAME に指定したプリンシパルの復号化 (プライベート) キーを格納するファイルまたはデバイスのロケーション。この属性の最大文字数は、文字列の最後を表す NULL 文字列を除いて 1023 文字です。
TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION は、コンフィグレーションの階層のうち、T_DOMAIN クラス、T_MACHINE クラス、T_GROUP クラス、および T_SERVER クラスの 4 つのレベルのどこでも指定できます。この属性は、どのレベルで指定する場合でも TA_SEC_PRINCIPAL_NAME 属性と対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR は省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロの NULL 文字列が設定されます。

TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR: string[0..31]

TA_SEC_PRINCIPAL_NAME に指定したプリンシパルのパスワードを格納する変数。この属性の最大文字数は、文字列の最後を表す NULL 文字列を除いて 31 文字です。
TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR は、コンフィグレーションの階層のうち、T_DOMAIN クラス、T_MACHINE クラス、T_GROUP クラス、および T_SERVER クラスの 4 つのレベルのどこでも指定できます。この属性は、どのレベルで指定する場合でも TA_SEC_PRINCIPAL_NAME 属性と対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION は省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロの NULL 文字列が設定されます。 初期化時は、TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR に設定した復号化キーの各パスワードを管理者が入力する必要があります。管理者が入力したパスワードはシステム側で自動的に暗号化され、それぞれが対応するパスワード変数に割り当てられます。

TA_SIGNATURE_AHEAD: 1 <= num <= 2147483647

デジタル署名のタイムスタンプとして許容する時刻の範囲 (秒)。ローカル マシンのシステム クロックを基準とし、それより何秒後まで許容するかを指定します。指定しない場合、デフォルト値の 3600 秒 (1 時間) が設定されます。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1 以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。

TA_SIGNATURE_BEHIND: 1 <= num <= 2147483647

デジタル署名のタイムスタンプとして許容する時刻の範囲 (秒)。ローカル マシンのシステム クロックを基準とし、それより何秒前まで許容するかを指定します。指定しない場合、デフォルト値の 604800 秒 (1 週間) が設定されます。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1 以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。

TA_SIGNATURE_REQUIRED: {Y | N}

“Y” に設定すると、このドメインで実行するすべてのプロセスで、その入力メッセージ バッファのデジタル署名が必要となります。指定しない場合、デフォルト値の “N” が設定されます。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1 以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。
TA_SIGNATURE_REQUIRED は、コンフィグレーションの階層のうち、T_DOMAIN クラス、T_MACHINE クラス、T_GROUP クラス、および T_SERVICE クラスの 4 つのレベルのどこでも指定できます。特定のレベルで SIGNATURE_REQUIRED“Y” を設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに署名が必要となります。

TA_ENCRYPTION_REQUIRED: {Y | N}

“Y” に設定すると、このドメインで実行するすべてのプロセスで暗号化された入力メッセージ バッファが必要となります。指定しない場合、デフォルト値の “N” が設定されます。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1 以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。
TA_ENCRYPTION_REQUIRED は、コンフィグレーションの階層のうち、T_DOMAIN クラス、T_MACHINE クラス、T_GROUP クラス、および T_SERVICE クラスの 4 つのレベルのどこでも指定できます。特定のレベルで TA_ENCRYPTION_REQUIRED に "Y" を設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに暗号化が必要となります。

制限事項

このクラスの属性の多くは、アプリケーションが非アクティブなときにしか調節できません。つまり、ATMI インタフェース ルーチンを使用してアプリケーションを管理することはできません。そのため、起動されていないアプリケーションをコンフィグレーションしたりコンフィグレーションし直したりするための手段として、tpadmcall() という関数が用意されています。このインタフェースは、アプリケーションのマスタ サイトとして設定されたサイトのみで、非アクティブなアプリケーションのコンフィグレーション (SET 操作) のためだけに使用します。いったん初期のコンフィグレーションを作成してアクティブにすると、MIB(5) で説明した標準の ATMI インタフェースを使用してアプリケーションを管理することが可能になります。

 


T_FACTORY MIB

概要

T_FACTORY MIB クラスは、FactoryFinder に登録されているファクトリのオカレンスを表します。アプリケーションで使用可能なファクトリがこの MIB に反映され、管理者は Administration Console またはコマンドライン ツールを使用してそれを確認できます。スコープはグローバルです。

属性表

属性の意味

TA_STATE

GET: {ACTive }
GET 操作は、選択した T_FACTORY オブジェクトのコンフィグレーション情報および実行時情報を取得します。
以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

ACTive
T_FACTORY オブジェクトは、FactoryFinder に登録されています。

TA_FACTORY

ファクトリの登録 ID。

TA_INTERFACENAME

ファクトリの完全修飾インタフェース名。ファクトリのインタフェース リポジトリ ID です。この名前の形式は、インタフェースの実装を生成する IDL に指定されたオプションによって異なります。詳細については、CORBA 2.1 仕様のセクション 7.6 を参照してください。

 


T_GROUP クラスの定義

概要

T_GROUP クラスは、特定のサーバ グループに関係のあるアプリケーション属性を表します。これらの属性値は、グループの識別、ロケーション、DTP に関する情報を表します。

属性表

表 51 TM_MIB(5): T_GROUP クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_SRVGRP(r)(*)
TA_GRPNO(k)(r)
TA_LMID(k)(r) (注 1)
string
long
string
rU-r--r--
rU-r--r--
rwyr--r--
string[1. . 30]
1 <= num < 30,000
LMID1[,LMID2]
N/A
N/A
N/A
TA_STATE(k)
string
rwxr-xr--
GET: {ACT | INA | MIG}"
SET: {NEW | INV | ACT | RAC |INA | MIG}
N/A
N/A
TA_CURLMID(k)
string
R--R--R--
LMID
N/A
TA_ENVFILE
string
rwyr--r--
string[0..256] (注 2)
“”
TA_OPENINFO
TA_CLOSEINFO
TA_TMSCOUNT
TA_TMSNAME(k)
string
string
long
string
rwyr--r--
rwyr--r--
rw-r--r--
rw-r--r--
string[0..256]
string[0..256]
0 または 2 <= num < 11
string[0..256] (注 2)
“”
“”
3
“”
TA_SEC_PRINCIPAL_NAME
TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION
TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR
TA_SIGNATURE_REQUIRED
TA_ENCRYPTION_REQUIRED
string
string
string
string
string
rwxr--r--
rwxr--r--
rwxr--r--
rwxr--r--
rwxr--r--
string[0..511]
string[0..1023]
string[0..31]
{Y|N}
{Y|N}
“”
“”
“”
“N”
“N”
(k) - GET キー フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド (SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

注 1 TA_LMID は、このクラス内でユニークである必要があります。

注 2 Oracle Tuxedo 8.0 以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大 78 バイトです。

属性の意味

TA_SRVGRP: string[1..30]

サーバ グループの論理名。グループ名は、T_GROUP クラスのすべてのグループ名、および T_MACHINE クラスの TA_LMID の値と重複しないユニークな名前である必要があります。また、サーバ グループ名にはアスタリスク (*)、カンマ (,)、コロン (:) は使用できません。

TA_GRPNO: 1 <= num < 30,000

このサーバ グループに関連付けられたグループ番号。

TA_LMID: LMID1[,LMID2]

このサーバ グループのプライマリ マシンの論理マシン識別子 (LMID1) と、セカンダリの論理マシンの識別子 (省略可能)(LMID2)。セカンダリの LMID は、サーバ グループの移行先のマシンを示します (T_DOMAIN:TA_OPTIONS 属性の MIGRATE オプションが指定されている場合)。GET 操作で指定する LMID は、プライマリ、セカンダリのどちらかの LMID と一致します。アクティブなグループのロケーションは、TA_CURLMID 属性で使用できます。TA_LMID 属性で指定する論理マシン識別子はコンフィグレーション済みである必要があります。制限事項 : アクティブなオブジェクトでこの属性を変更しても、グループのバックアップ LMID しか変更されません。

TA_STATE:

GET: {ACTive | INActive | MIGrating}

GET 操作は、選択した T_GROUP オブジェクトのコンフィグレーション情報および実行時情報を取得します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

ACTive
定義済みでアクティブな状態にある T_GROUP オブジェクト (TMS またはアプリケーション サーバ)。TA_TMSNAME 属性が NULL 以外の文字列に設定されているサーバ グループは、そのグループに関連付けられた TMS がアクティブであればグループ自体もアクティブと見なされます。それ以外の場合は、グループ内のいずれかのサーバがアクティブであればアクティブと見なされます。
INActive
定義済みでアクティブでない状態にある T_GROUP オブジェクト。
MIGrating
定義済みで、現時点でセカンダリ論理マシンへの移行状態にある T_GROUP オブジェクト。セカンダリ論理マシンとは、TA_LMID に登録された論理マシンのうち、TA_CURLMID に該当しない論理マシンです。この状態は、パーミッションの決定においては ACTive と同等です。

SET: {NEW | INValid | ACTive | ReACtivate | INActive | MIGrating}

SET 操作は、選択した T_GROUP オブジェクトのコンフィグレーション情報および実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
アプリケーションの T_GROUP オブジェクトを作成します。状態の変更は INValid 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INActive になります。
unset
既存の T_GROUP オブジェクトを変更します。この組み合わせは、ACTive 状態または INActive 状態でのみ可能です。正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
INValid
アプリケーションの T_GROUP オブジェクトを削除します。状態の変更は、INActive 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid になります。
ACTive
T_GROUP オブジェクトをアクティブにします。状態の変更は、INActive 状態または MIGrating 状態でのみ可能です。この状態遷移に対するパーミッションの決定に際しては、アクティブなオブジェクトのパーミッション (--x--x--x) が考慮されます。
グループの現在の状態が INActive で、プライマリ論理マシンがアクティブな場合は、TMS とアプリケーション サーバ (TA_FLAGS の設定による制約が適用される) はプライマリ論理マシンで起動されます。それ以外の場合は、セカンダリ論理マシン上で起動されます (ただし、セカンダリ論理マシンがアクティブな場合)。どちらのマシンもアクティブでない場合、要求は実行されません。
グループの現在の状態が MIGrating である場合は、TMS とアプリケーション サーバの実行マシンとして、アクティブなセカンダリ論理マシン (TA_LMID リストで TA_CURLMID の代替マシンとして指定されたマシン) が使用されます。これ以外の場合は要求は実行されません。サーバ グループをアクティブにする際に個々のサーバの状態が必要な場合には、TMIB_NOTIFY TA_FLAG 値を使用する必要があります。
正常に終了すると、オブジェクトの状態は ACTive になります。
ReACtivate
ACTive 状態への変更とほぼ同じですが、状態が INActiveMIGrating である場合だけでなく、ACTive である場合にも状態の変更が可能である点が異なります。
サーバ グループを再びアクティブにする際に個々のサーバの状態が必要な場合には、TMIB_NOTIFY TA_FLAG 値を使用する必要があります。
INActive
T_GROUP オブジェクトを非アクティブにします。TMS とアプリケーション サーバ (TA_FLAGS の設定による制約が適用される) も非アクティブになります。状態の変更は、ACTive 状態または MIGrating 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INActive になります。
サーバ グループを非アクティブにする際に個々のサーバの状態が必要な場合には、TMIB_NOTIFY TA_FLAG 値を使用する必要があります。
MIGrating
アクティブな論理マシン (TA_CURLMID) の T_GROUP オブジェクトを非アクティブにし、グループがセカンダリ論理マシンに移行できるようにします。状態の変更は、ACTive 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は MIGrating になります。
UnAVailable
グループ内のすべてのアプリケーション サービスを中断します (注意 : アプリケーション サービスを個別に中断するには T_SVCGROUP クラスを使用します)。この状態に対する SET 操作は、グループが ACTive である場合にのみ実行可能です。この操作を実行すると、グループを ACTive 状態にしたまま、すべてのアプリケーションを中断状態にできます。制限事項 : リリース 6.4 以前のアクティブなマシンが混在したアプリケーションでは操作が異常終了します。
AVaiLable
グループ内で中断とマークされているすべてのアプリケーションの中断を解除します。この状態に対する SET 操作は、グループが ACTive である場合にのみ実行可能です。この操作を実行すると、グループの状態は ACTive のままとなります。

制限事項 : リリース 6.4 以前のアクティブなマシンが混在したアプリケーションでは操作が異常終了します。

TA_CURLMID: LMID

サーバ グループを実行している現在の論理マシン。この属性は、非アクティブなサーバ グループでは返されません。

TA_ENVFILE: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前の場合は最大 78 バイト)

このグループ内で実行するサーバの環境ファイル。無効なファイル名を指定すると環境に追加されません。string の値は環境内に配置されます。
起動時は、ローカル サーバが tmboot(1) の環境を継承し、MASTER 上にないリモート サーバが tlisten(1) の環境を継承します。また、対応する T_GROUP オブジェクトの情報に基づいてサーバが起動されると、TUXCONFIGTUXDIR、および APPDIR も環境に配置されます。 PATH は環境内で次のように設定されます。
APPDIR:TUXDIR/bin:/bin:/usr/bin:path
path は、マシンの環境ファイルの最初の PATH= 行の値です。これ以降の PATH= 行はすべて無視されます。この PATH の値は、サーバの検索パスとして使用され、単純なパス名または相対パス名で指定されます。したがって、先頭はスラッシュではありません。 LD_LIBRARY_PATH は環境内で次のように設定されます。
APPDIR:TUXDIR/lib:/lib:/usr/lib:lib
lib は、マシンの環境ファイルの最初の LD_LIBRARY_PATH= 行の値です。これ以降の LD_LIBRARY_PATH= 行はすべて無視されます。 サーバの初期化時 (tpsvrinit(3c) を呼び出す前) には、サーバがマシンとサーバの両方の ENVFILE ファイルの変数を読み取ってエクスポートします。変数がマシンとサーバの両方の ENVFILE ファイルに設定されている場合は、サーバの ENVFILE ファイルの値によってマシンの ENVFILE ファイルの値がオーバーライドされます。ただし、PATH はオーバーライドではなく追加されます。クライアントはマシンの ENVFILE ファイルのみを処理します。マシンとサーバの ENVFILE ファイルの処理では、ident= の形式でない行は無視されます。ident に含めることができるのはアンダースコアまたは英数字のみです。 PATH= 行が見つかると、PATH が次のように設定されます。 APPDIR:TUXDIR/bin:/bin:/usr/bin:path
path は、マシンの環境ファイルの最初の PATH= 行の値です。これ以降の PATH= 行はすべて無視されます。マシンとサーバの両方の環境ファイルに PATH が存在する場合、pathpath1:path2 となります。path1 はマシンの ENVFILE から読み取ったパス、path2 はサーバの ENVFILE から読み取ったパスです。LD_LIBRARY_PATH= 行が見つかると、LD_LIBRARY_PATH が次のように設定されます。 APPDIR:TUXDIR/lib:/lib:/usr/lib:lib
lib は、マシンの環境ファイルの最初の LD_LIBRARY_PATH= 行の値です。これ以降の LD_LIBRARY_PATH= 行はすべて無視されます。TUXDIRAPPDIR、または TUXCONFIG をリセットしようとしても、対応する T_GROUP 属性値と値が一致していない場合には無視されて警告メッセージが表示されます。制限事項 : アクティブなオブジェクトでこの属性を変更しても、実行中のサーバやクライアントには反映されません。

TA_OPENINFO: string[0..256]

このグループのリソース マネージャを開くときに必要な、リソース マネージャ インスタンスに依存する情報。この値は二重引用符で囲む必要があり、その長さは 256 文字以下でなければなりません。
TA_TMSNAME 属性の値に TMS 以外の NULL でない文字列を指定した場合、TA_OPENINFO 属性の値は、リソース マネージャへのアクセスを開始する際に必要なリソース マネージャに依存する情報を提供します。それ以外の場合、TA_OPENINFO 属性の値は無視されます。 TA_OPENINFO 属性の値が NULL 文字列である場合、このグループのリソース マネージャがリソースへの open アクセスにアプリケーション固有の情報を必要としないことを意味します。 TA_OPENINFO 文字列の形式は、基底のリソース マネージャのベンダごとに異なります。ベンダ固有の情報の先頭には、トランザクション インタフェース (XA インタフェース) の公開名とコロン (:) が付きます。 Oracle Tuxedo /Q データベースでは、次のような形式になります。
# UNIX の場合 #
OPENINFO = “TUXEDO/QM:qmconfig:qspace
# Windows の場合 #
OPENINFO = “TUXEDO/QM:qmconfig;qspace
TUXEDO/QM は、Oracle Tuxedo /Q XA インタフェースの公開名です。qmconfig は、キュー スペースを設定する QMCONFIG (qmadmin(1) を参照) の名前です。qspace はキュー スペースの名前です。Windows では、qmconfig の後に指定する区切り文字として、セミコロン (;) を使用します。 その他のベンダのデータベースでは、TA_OPENINFO 文字列の形式は、基底のリソース マネージャのベンダごとに異なります。 制限事項 : この属性を実行時に変更しても、グループ内のアクティブなサーバには反映されません。

TA_CLOSEINFO: string[0..256]

このグループのリソース マネージャを閉じるときに必要な、リソース マネージャ インスタンスに依存する情報。この値は二重引用符で囲む必要があり、その長さは 256 文字以下でなければなりません。Oracle Tuxedo /Q データベースでは、TA_CLOSEINFO 文字列は使用しません。
TA_TMSNAME 属性の値に TMS 以外の NULL でない文字列を指定した場合、TA_CLOSEINFO 属性の値は、リソース マネージャへのアクセスを終了する際に必要なリソース マネージャに依存する情報を提供します。それ以外の場合、TA_CLOSEINFO 属性の値は無視されます。 TA_CLOSEINFO 属性の値が NULL 文字列である場合、このグループのリソース マネージャがリソースへの close アクセスにアプリケーション固有の情報を必要としないことを意味します。 TA_CLOSEINFO 文字列の形式は、基底のリソース マネージャのベンダごとに異なります。ベンダ固有の情報の先頭には、トランザクション インタフェース (XA インタフェース) の公開名とコロン (:) が付きます。 制限事項 : この属性を実行時に変更しても、グループ内のアクティブなサーバには反映されません。

TA_TMSCOUNT: 0 または 2 <= num < 11

TA_TMSNAME 属性の値に NULL でない文字列を指定した場合、TA_TMSCOUNT 属性値は関連付けられたグループ用に起動するトランザクション マネージャ サーバの数を示します。それ以外の場合、この属性の値は無視されます。

TA_TMSNAME: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前は最大で 78 バイト)

このグループに関連付けられているトランザクション マネージャ サーバの a.out。分散トランザクション (tpbegin() で開始し、tpcommit()/tpabort() で終了する、複数のリソース マネージャやマシンの間で処理されるトランザクション) に参加するサーバを持つグループ エントリに対しては、この属性を必ず指定する必要があります。
TMS は、非 XA インタフェースを使用することを示すために予約されています。TMS 以外の空でない値を指定した場合は、このオブジェクトのプライマリおよびセカンダリ論理マシンに関連付けられたマシンに対して TLOGDEVICE を指定する必要があります。 各 TM サーバに対してユニークなサーバ識別子が自動的に選択され、サーバは何回でも再起動することができます。

TA_SEC_PRINCIPAL_NAME: string[0..511]

Oracle Tuxedo 7.1 以降が動作するアプリケーションで認証用に使用されるセキュリティ プリンシパル名。この属性の最大文字数は、文字列の最後を表す NULL 文字列を除いて 511 文字です。この属性に指定するプリンシパル名は、このグループで実行される 1 つ以上のシステム プロセスの識別子として使用されます。
TA_SEC_PRINCIPAL_NAME は、コンフィグレーションの階層のうち、T_DOMAIN クラス、T_MACHINE クラス、T_GROUP クラス、および T_SERVER クラスの 4 つのレベルのどこでも指定できます。特定のコンフィグレーション レベルでのプリンシパル名は、下位レベルでオーバーライドできます。TA_SEC_PRINCIPAL_NAME がどのレベルでも指定されていない場合、アプリケーションのプリンシパル名にはこのドメインの TA_DOMAINID 文字列がデフォルトで設定されます。 TA_SEC_PRINCIPAL_NAME のほかにも、TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATIONTA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR という属性があります。後の 2 つの属性は、アプリケーション起動時に、Oracle Tuxedo 7.1 以降で動作するシステム プロセスに対して復号化キーを開く処理に関係する属性です。特定のレベルで TA_SEC_PRINCIPAL_NAME のみが指定されている場合には、それ以外の 2 つの属性に長さゼロの NULL 文字列が設定されます。

TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION: string[0..1023]

TA_SEC_PRINCIPAL_NAME に指定したプリンシパルの復号化 (プライベート) キーを格納するファイルまたはデバイスのロケーション。この属性の最大文字数は、文字列の最後を表す NULL 文字列を除いて 1023 文字です。
TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION は、コンフィグレーションの階層のうち、T_DOMAIN クラス、T_MACHINE クラス、T_GROUP クラス、および T_SERVER クラスの 4 つのレベルのどこでも指定できます。この属性は、どのレベルで指定する場合でも TA_SEC_PRINCIPAL_NAME 属性と対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR は省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロの NULL 文字列が設定されます。

TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR: string[0..31]

TA_SEC_PRINCIPAL_NAME に指定したプリンシパルのパスワードを格納する変数。この属性の最大文字数は、文字列の最後を表す NULL 文字列を除いて 31 文字です。
TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR は、コンフィグレーションの階層のうち、T_DOMAIN クラス、T_MACHINE クラス、T_GROUP クラス、および T_SERVER クラスの 4 つのレベルのどこでも指定できます。この属性は、どのレベルで指定する場合でも TA_SEC_PRINCIPAL_NAME 属性と対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION は省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロの NULL 文字列が設定されます。 初期化時は、TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR に設定した復号化キーの各パスワードを管理者が入力する必要があります。管理者が入力したパスワードはシステム側で自動的に暗号化され、それぞれが対応するパスワード変数に割り当てられます。

TA_SIGNATURE_REQUIRED: {Y | N}

“Y” に設定すると、このグループで実行するすべてのプロセスで、その入力メッセージ バッファのデジタル署名が必要となります。指定しない場合、デフォルト値の “N” が設定されます。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1 以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。
TA_SIGNATURE_REQUIRED は、コンフィグレーションの階層のうち、T_DOMAIN クラス、T_MACHINE クラス、T_GROUP クラス、および T_SERVICE クラスの 4 つのレベルのどこでも指定できます。特定のレベルで SIGNATURE_REQUIRED“Y” を設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに署名が必要となります。

TA_ENCRYPTION_REQUIRED: {Y | N}

“Y” に設定すると、このグループで実行するすべてのプロセスで暗号化された入力メッセージ バッファが必要となります。指定しない場合、デフォルト値の “N” が設定されます。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1 以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。
TA_ENCRYPTION_REQUIRED は、コンフィグレーションの階層のうち、T_DOMAIN クラス、T_MACHINE クラス、T_GROUP クラス、および T_SERVICE クラスの 4 つのレベルのどこでも指定できます。特定のレベルで TA_ENCRYPTION_REQUIRED に "Y" を設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに暗号化が必要となります。

制限事項

なし。

 


T_IFQUEUE クラス

概要

T_IFQUEUE クラスは、CORBA 環境における特定のサーバ キュー (T_QUEUE) に関係するクラスで、インタフェースの実行時属性を表します。基本的に読み取り専用で、インタフェースが継承するコンフィグレーション属性へのアクセスを提供するだけでなく、キュー内のインタフェースに関連する統計情報を提供します。また、管理者はこのクラスを使用して、インタフェースをきめ細かく中断したりアクティブにしたりできます。このクラスは、インタフェース名と、インタフェース上のメソッド呼び出しを処理できるサーバ プロセスとの間のリンクを提供します。つまり、TA_RQADDRT_SERVER クラス上のキー検索フィールドとして使用することができます。

属性表

表 52 TM_MIB(5): T_IFQUEUE クラス定義の属性表
属性
使用方法
パーミッション
デフォルト値
TA_INTERFACENAME
*
string
R--R--R--
string[1..128]
N/A
TA_SRVGRP
*
string
R--R--R--
string[1..30]
N/A
TA_RQADDR
*
string
R--R--R--
string[1..30]
N/A
TA_STATE
k
string
R-XR-XR--
GET: {ACT | SUS | PAR}
SET:
{ACT | SUS}
N/A
TA_AUTOTRAN
 
string
R--R--R--
{Y | N}
N/A
TA_LOAD
 
long
R--R--R--
1 <= num < 32K
N/A
TA_PRIO
 
long
R--R--R--
1 <= num < 101
N/A
TA_TIMEOUT
 
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_TRANTIME
 
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_FBROUTINGNAME
 
string
R--R--R--
string[1..15]
N/A
TA_LMID
k
string
R--R--R--
LMID
N/A
TA_NUMSERVERS
 
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_RTPOLICY
 
string
R--R--R--
{always | never}
never
TA_TPPOLICY
 
string
R--R--R--
{method | transaction | process}
N/A
TA_TXPOLICY
 
string
R--R--R--
{always | never | optional | ignore}
N/A
TA_NCOMPLETED
l
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NQUEUED
l
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_CUROBJECTS
l
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_CURTRANSACTIONS
l
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
(k) - GET キー フィールド
(l) - ローカル フィールド
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要
 

属性の意味

TA_INTERFACENAME: string[1..128]

完全修飾されたインタフェース名。インタフェースのインタフェース リポジトリ ID です。この名前の形式は、インタフェースの実装を生成する IDL に指定されたオプションによって異なります。詳細については、CORBA 2.1 仕様のセクション 7.6 を参照してください。

TA_SRVGRP: string[0..30]

サーバ グループ名。サーバ グループ名にはアスタリスク、カンマ、コロンは使用できません。

TA_RQADDR: string[1..30]

このインタフェースを提供するアクティブなサーバの要求キューのシンボリック アドレス。この属性の詳細については、T_SERVER:TA_RQADDR を参照してください。

TA_STATE:

GET: {ACTive | SUSpended | PARtitioned}

GET 操作は、選択した T_IFQUEUE オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。これら以外の状態は返されません。

SET: {ACTive | SUSpended}

以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。
制限事項 : インタフェースの動的な宣言 (INActive または INValid から ACTive への状態変更) はサポートされていません。また、非宣言 (ACTive から INActive への状態変更) もサポートされていません。

TA_AUTOTRAN: {Y | N}

トランザクション コンテキストの範囲外で実行された呼び出しに対して、自動的にトランザクションを開始するかどうかを示します。制限事項については、この属性の T_INTERFACE の説明を参照してください。

TA_LOAD: 1 <= num <= 32K

この T_INTERFACE オブジェクトは、システムに対する負荷を設定します。インタフェースの負荷は、ロード バランシングのために使用します。つまり、すでに負荷が大きいキューは、新規の要求ではあまり選択されません。

TA_PRIO: 1 <= num <= 101

この T_INTERFACE オブジェクトは、指定された優先順位でキューから取り出されます。複数のインタフェース要求がサービス キューで待機している場合、優先順位の高い要求から処理されます。

TA_TIMEOUT: 0 <= num

このインタフェースの個々のメソッド呼び出しを処理する際の時間制限 (単位は秒)。このインタフェースのメソッドの呼び出しを処理するサーバは、要求の処理が指定した時間制限値を超えると異常終了します。この属性を 0 に設定すると、サーバは異常終了しません。

TA_TRANTIME: 0 <= num

この T_INTERFACE オブジェクト用に自動的に開始されたトランザクションのトランザクション タイムアウト値 (単位は秒)。インタフェースの T_INTERFACE:TA_AUTOTRAN 属性値が Y である場合に、トランザクション モードでない要求を受信すると、トランザクションが自動的に開始されます。

TA_FBROUTINGNAME: string[1..15]

このインタフェースに関連付けられたファクトリベースのルーティング基準。

TA_LMID: LMID

このインタフェースを提供するキューが配置されている現在の論理マシン。

TA_NUMSERVERS: 0 <= num

このキューでこのインタフェースを提供する対応サーバの数。

TA_RTPOLICY: ”{always | never |}

implementation configuration ファイル (ICF) でインタフェース実装を多重呼び出し不変として指定するために使用します。多重呼び出し不変実装は、負の副作用なしで繰り返すことができます。たとえば、SET BALANCE などです。

TA_TPPOLICY: {method | transaction | process}

TP フレームワークの非アクティブ化ポリシー。サーバの起動時にフレームワークに登録されるポリシーを反映します。インタフェースを登録する最初のサーバが、T_INTERFACE の値を設定します。この値は変更できません。

TA_TXPOLICY: {optional | always | never | ignore}

インタフェースのトランザクション ポリシー。この属性の設定は、TA_AUTOTRAN 属性の効果に影響します。詳細については、TA_AUTOTRAN を参照してください。この属性は常に読み取り専用です。この属性は、開発者がサーバの構築時に設定し、サーバの起動時に登録されます。

TA_NCOMPLETED: 0 <= num

インタフェースの最初の提供より後に完了したインタフェースのメソッド呼び出しの数。

TA_NQUEUED: 0 <= num

このインタフェースのキューに現時点で登録されている要求の数。

TA_CUROBJECTS: 0 <= num

関連付けられたキューに対する、このインタフェースのアクティブなオブジェクトの数。この数値は、関連付けられたマシン上のキューにおけるアクティブなオブジェクト テーブル内のエントリの数を表します。この数には、メモリ内にはないものの、アクティブなトランザクション内で呼び出されたオブジェクトが含まれています。

TA_CURTRANSACTIONS: 0 <= num

関連付けられたキューに対し、このインタフェースに関連付けられたアクティブなグローバル トランザクションの数。

 


T_INTERFACE クラス

概要

T_INTERFACE MIB クラスは、ドメインおよびサーバ グループの両方のレベルで CORBA インタフェースのコンフィグレーション属性と実行時属性を表します。

ドメイン レベルの T_INTERFACE オブジェクトは、サーバ グループに関連付けられていないオブジェクトです。その TA_SRVGRP 属性には、NULL 文字列 (長さ 0 の文字列、"") が格納されます。

サーバ グループ レベルの T_INTERFACE オブジェクトは、関連付けられたサーバ グループを持つオブジェクトです。つまり、その TA_SRVGRP 属性には、ドメインに対する有効なサーバ グループ名が格納されます。インタフェースのサーバ グループ レベル表現は、インタフェースの状態 (TA_STATE) の管理や、蓄積された統計情報の収集に使用するコンテナも提供します。

サーバ内でアクティブ化されたすべての CORBA インタフェースに対して、対応するサーバ グループ レベルの T_INTERFACE オブジェクトが存在する必要があります。サーバ内のインタフェースのアクティブ化は、このインタフェースの T_IFQUEUE オブジェクトの状態によって制御されます。T_IFQUEUE オブジェクトをアクティブ化すると、その属性が、対応するサーバ グループ レベルの T_INTERFACE オブジェクトに指定された値によって初期化されます。このようなオブジェクトが存在しない場合は動的に作成されます。動的に作成されたサーバ グループ レベルの T_INTERFACE オブジェクトは、インタフェースにドメイン レベルの T_INTERFACE オブジェクトが存在する場合はその属性によって初期化されます。対応するドメイン レベルの T_INTERFACE オブジェクトが存在しない場合は、システムが指定するデフォルトの設定値が適用されます。アクティブ化されたインタフェースには、常にサーバ グループ レベルの T_INTERFACE オブジェクトが関連付けられます。

インタフェースに対する各レベルのコンフィグレーション属性の指定はすべて省略可能です。省略した場合は、システム定義のデフォルト値が設定され、実行時のサーバ グループ レベルの T_INTERFACE オブジェクトが作成されます。サーバが提供するインタフェースは、サーバ スケルトンのアクティブ化に使用する ICF ファイルで識別され、サーバの起動時にシステムによって自動的に宣言されます。

属性表

表 53 TM_MIB(5): T_INTERFACE クラス定義の属性表
属性
使用方法
パーミッション
デフォルト値
TA_INTERFACENAME
TA_SRVGRP
r*
r*
string
string
ru-r--r--
ru-r--r--
string[1..128]
string[0..30]
N/A
N/A
TA_STATE
k
string
rwxr-xr--
GET: {ACT | INA | SUS | PAR}
SET: {NEW | INV | ACT | REA | SUS}
N/A
TA_AUTOTRAN
 
string
rwxr-xr--
{Y | N}
“N”
TA_LOAD
 
long
rwxr-xr--
1 <= num < 32K
TA_PRIO
 
long
rwxr-xr--
1<= num < 101
50
TA_TIMEOUT
 
long
rwxr-xr--
0 <= num
0
TA_TRANTIME
 
long
rwxr-xr--
0 <= num
30
TA_FBROUTINGNAME
 
string
rwyr-yr--
string[1...15]
TA_LMID
k
string
R--R--R--
LMID
N/A
TA_NUMSERVERS
 
long
R--R--R---
0 <= num
N/A
TA_RTPOLICY
 
string
R--R--R--
{always | never}
never
TA_TPPOLICY
 
string
R--R--R--
{method | transaction | process}
N/A
TA_TXPOLICY
 
string
R--R--R--
{always | never | optional | ignore}
N/A
TA_NCOMPLETED
l
long
R-XR-XR--
0 <= num
TA_NQUEUED
l
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
(k) - GET キー フィールド
(l) - ローカル フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド (SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

注 1 グループ レベルの T_INTERFACE オブジェクト (TA_SRVGRP != "”) は、TA_INTERFACENAME 設定が一致するドメイン レベルの T_INTERFACE オブジェクトが存在する場合には、そのオブジェクトからデフォルト値を決定します。ドメイン レベルのオブジェクトが存在しない場合、またはドメイン レベルのオブジェクトが作成中の場合は、表示されているデフォルト値が適用されます。

注 2 同じ TA_INTERFACENAME のすべての T_INTERFACE オブジェクトは、TA_FBROUTINGNAME 値が一致している必要があります。したがって、同じ TA_INTERFACENAME で一致するオブジェクトがない場合、新しく設定されるオブジェクトのデフォルト値は長さゼロの文字列 ("") になります。一致するオブジェクトがある場合は、デフォルト値 (唯一の有効値) は、既存の一致するオブジェクトに対して設定されている TA_FBROUTINGNAME の値になります。

注 3 TA_NCOMPLETED および TA_IMPLID (ローカル) では、T_DOMAIN クラスで TA_LDBAL="Y” となっている必要があります。

属性の意味

TA_INTERFACENAME: string[1..128]

完全修飾されたインタフェース名。インタフェースのインタフェース リポジトリ ID です。この名前の形式は、インタフェースの実装を生成する IDL に指定されたオプションによって異なります。詳細については、CORBA 2.1 仕様のセクション 7.6 を参照してください。

TA_SRVGRP: string[0..30]

サーバ グループ名。サーバ グループ名にはアスタリスク、カンマ、コロンは使用できません。この属性に対して明示的に指定された長さゼロの文字列を使用して、インタフェースのドメイン レベルのコンフィグレーション情報および実行時情報を指定しクエリします。このクラスのドメインおよびグループ レベルのオブジェクトに関しては、その他の属性で説明した内容とは異なる制限事項および実行、指定方法がいくつかあります。

TA_STATE:

以下は、T_INTERFACE クラスの GET 値および SET TA_STATE 値の実行、指定方法です。グループおよびドメイン レベルのオブジェクト間で実行、指定方法が異なる場合は、その違いを説明しています。

GET: {ACTive | INActive | SUSpended | PARtitioned}

GET 操作は、選択した T_INTERFACE オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。これら以外の状態は返されません。

ACTive
T_INTERFACE オブジェクトは定義済みで、対応する T_IFQUEUE エントリの少なくとも 1 つは ACTive 状態です。
注意 : グループ レベル T_INTERFACE オブジェクトの場合、対応する T_IFQUEUE エントリは TA_INTERFACENAME および TA_SRVGRP 属性が一致するエントリです。ドメイン レベルの T_INTERFACE オブジェクトの場合、対応する T_IFQUEUE エントリは TA_SRVGRP 値に関係なく TA_INTERFACENAME 属性が一致するエントリです。
INActive
T_INTERFACE オブジェクトが定義されていますが、ACTive と同等の状態の対応する T_IFQUEUE エントリは存在しません。
SUSpended
T_INTERFACE オブジェクトは定義済みで、対応するすべての T_IFQUEUE エントリのうち、ACTive 状態のものはなく、少なくとも 1 つが SUSpended 状態です。この状態は、パーミッションの決定においては ACTive と同等です。
PARtitioned
T_INTERFACE が定義済みで、対応するすべての T_IFQUEUE エントリのうち、
  1. ACTive 状態のものはなく
  2. SUSpended 状態のものはなく
  3. 少なくとも 1 つは PARtitioned 状態にあります。この状態は、パーミッションの決定においては ACTive と同等です。

SET: {NEW | INValid | ACTive | REActivate | SUSpended}

SET 操作は、選択した T_INTERFACE オブジェクトのコンフィグレーション情報および実行時情報を更新します。ドメイン レベルの変更を行うと、複数のサーバ グループに影響することがあります。また、複数のサーバがインタフェースを提供している場合は、実行時の変更が複数のサーバに影響することがあります。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
アプリケーションに対する T_INTERFACE オブジェクトを作成します。状態の変更は INValid 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INActive になります。ドメイン レベルの T_INTERFACE オブジェクトを作成すると、新しい値が明示的に指定されている場合は TA_FBROUTINGNAME 値がすべてリセットされ、同じ TA_INTERFACENAME 値を持つ既存のグループ レベルのオブジェクトに影響します。その他のコンフィグレーション属性の設定は、既存のグループ レベル T_INTERFACE オブジェクトには影響しません。
INValid
アプリケーションに対する T_INTERFACE オブジェクトを削除します。状態の変更は、INActive 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid になります。
ACTive
T_INTERFACE オブジェクトをアクティブにします。この状態をドメイン レベルのオブジェクトに設定すると、ドメイン内で SUSpended 状態の対応するすべての T_IFQUEUE エントリがアクティブになります。この状態をグループ レベルのオブジェクトに設定すると、インタフェースを提供しているグループ内のサーバにのみ影響します。状態の変更は、SUSpended 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は ACTive になります。
REActivate
T_INTERFACE オブジェクトを再びアクティブにします。この状態をドメイン レベルのオブジェクトに設定すると、ドメイン内で SUSpended 状態の対応するすべての T_IFQUEUE エントリがアクティブになります。この状態をグループ レベルのオブジェクトに設定すると、インタフェースを提供しているグループ内のサーバにのみ影響します。状態の変更は、ACTive 状態または SUSpended 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は ACTive になります。この状態では、グループ レベルの T_INTERFACE オブジェクトを個別にアクティブ化しなくても、グループ レベルで中断されている T_IFQUEUE エントリをグローバルにアクティブ化できます。
SUSpended
T_INTERFACE オブジェクトを中断します。この状態をドメイン レベルのオブジェクトに設定すると、ドメイン内で ACTive 状態の対応するすべての T_IFQUEUE エントリが中断されます。この状態をグループ レベルのオブジェクトに設定すると、インタフェースを提供しているグループ内のサーバにのみ影響します。状態の変更は、ACTive 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は SUSpended になります。

制限事項 : インタフェースの動的な宣言 (INActive または INValid から ACTive への状態変更) はサポートされていません。また、非宣言 (ACTive から INActive への状態変更) もサポートされていません。

TA_AUTOTRAN: {Y | N}

トランザクション コンテキストの範囲外で実行された呼び出しに対して、自動的にトランザクションを開始するかどうかを示します。 制限事項 : この属性を実行時に更新しても、アクティブと同等の状態にある T_INTERFACE オブジェクトには反映されず、UBBCONFIG ファイル内のこの属性に指定した値が TA_TXPOLICY によってオーバーライドされることがあります。TA_TXPOLICY の値が、always、never、または ignore のときは、次のようになります。

always
N は実行時には影響しません。Y に設定された場合と同様に動作します。
never
Y は実行時には影響しません。インタフェースがトランザクションに含まれることはありません。
ignore
Y は実行時には影響しません。インタフェースがトランザクションに含まれることはありません。

TA_LOAD: 1 <= num <= 32K

この T_INTERFACE オブジェクトは、システムに対する負荷を設定します。インタフェースの負荷は、ロード バランシングのために使用します。つまり、すでに負荷が大きいキューは、新規の要求ではあまり選択されません。 制限事項 : ドメイン レベルのオブジェクトに対してこの属性を実行時に更新しても、同じインタフェースの対応するグループ レベルのオブジェクトには反映されません。

TA_PRIO: 1 <= num <= 101

この T_INTERFACE オブジェクトは、指定された優先順位でキューから取り出されます。複数のインタフェース要求がサービス キューで待機している場合、優先順位の高い要求から処理されます。 制限事項 : ドメイン レベルのオブジェクトに対してこの属性を実行時に更新しても、同じインタフェースの対応するグループ レベルのオブジェクトには反映されません。

TA_TIMEOUT: 0 <= num

このインタフェースの個々のメソッド呼び出しを処理する際の時間制限 (単位は秒)。このインタフェースのメソッドの呼び出しを処理するサーバは、要求の処理が指定した時間制限値を超えると異常終了します。この属性を 0 に設定すると、サーバは異常終了しません。 制限事項 : ドメイン レベルのオブジェクトに対してこの属性を実行時に更新しても、同じインタフェースの対応するグループ レベルのオブジェクトには反映されません。

TA_TRANTIME: 0 <= num

この T_INTERFACE オブジェクト用に自動的に開始されたトランザクションのトランザクション タイムアウト値 (単位は秒)。インタフェースの T_INTERFACE:TA_AUTOTRAN 属性値が Y である場合に、トランザクション モードでない要求を受信すると、トランザクションが自動的に開始されます。 制限事項 : ドメイン レベルのオブジェクトに対してこの属性を実行時に更新しても、同じインタフェースの対応するグループ レベルのオブジェクトには反映されません。 注意 : ドメイン レベルのオブジェクトに対してこの値を実行時に更新すると、警告メッセージが表示されます。これは、更新後の値が以降のアプリケーション起動時のデフォルト設定にしか使用されないためです。

TA_FBROUTINGNAME: string[1..15]

このインタフェースに関連付けられたファクトリベースのルーティング基準。名前 FBROUTINGNAME を使用して、メッセージベースのルーティングに他のルーティング基準を設定できるようにしておきます。このほうが、ROUTINGNAME に負荷をかけるより簡単です。 制限事項 : この属性は、ドメイン レベルの T_INTERFACE オブジェクトに対してのみ設定されます (したがって、TA_SRVGRP は "")。

TA_LMID: LMID

アクティブ同等のグループ レベル T_INTERFACE オブジェクトが関連付けられている現在の論理マシン。ドメイン レベルのオブジェクトでは、ローカルなクエリが実行されない限り (つまり、TA_FLAGSMIB_LOCAL ビットを設定しない限り)、この属性は空白 ("") になります。ローカルの場合、複数のドメイン レベルのオブジェクトが、各オブジェクトで示されているマシンから取得したローカル値と共に、同じインタフェース (マシンごとに 1 つ) に対して返されます。

TA_NUMSERVERS: 0 <= num

このインタフェースを提供する対応サーバの数。

TA_RTPOLICY: ”{always | never}

implementation configuration ファイル (ICF) でインタフェース実装を多重呼び出し不変として指定するために使用します。多重呼び出し不変実装は、負の副作用なしで繰り返すことができます。たとえば、SET BALANCE などです。

TA_TPPOLICY: {method | transaction | process}

TP フレームワークの非アクティブ化ポリシー。サーバの起動時にフレームワークに登録されるポリシーを反映します。インタフェースを登録する最初のサーバが、T_INTERFACE の値を設定します。この値は変更できません。

TA_TXPOLICY: {optional | always | never | ignore}

インタフェースのトランザクション ポリシー。この属性の設定は、TA_AUTOTRAN 属性の効果に影響します。詳細については、TA_AUTOTRAN を参照してください。この属性は常に読み取り専用です。この属性は、開発者がサーバの構築時に設定し、サーバの起動時に登録されます。

TA_NCOMPLETED: 0 <= num

対応する T_IFQUEUE オブジェクトが最初に提供されてから、これまでに完了したインタフェース メソッド呼び出しの数。ドメイン レベルのオブジェクトをローカルでクエリ (TA_FLAGS MIB_LOCAL ビットを設定) すると、マシンごとに 1 つのオブジェクトが、そのマシンで指定されたインタフェースの統計情報と共に返されます。

TA_NQUEUED: 0 <= num

このインタフェースのキューに現時点で登録されている要求の数。ドメイン レベルのオブジェクトをローカルでクエリ (TA_FLAGS MIB_LOCAL ビットを設定) すると、マシンごとに 1 つのオブジェクトが、そのマシンで指定されたインタフェースの統計情報と共に返されます。

実装のヒント

T_INTERFACE は、インタフェースから Oracle Tuxedo サービスへのマッピングです。MIB サーバは、対応する T_SERVICE オブジェクトの既存のロジックを呼び出すことにより、インタフェースの get/set 操作の一部を実装できます。

 


T_MACHINE クラスの定義

概要

T_MACHINE クラスは、特定のマシンに関係のあるアプリケーション属性を表します。これらの属性の値は、マシンの特性、マシンごとのサイズ、統計値、カスタマイズ オプション、UNIX システムのファイル名などを表します。

属性表

TM_MIB(5): T_MACHINE クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_LMID(r)(*) (注 1)
string
rU-r--r--
string[1..30]
N/A
TA_PMID(r)(*) (注 1)
string
rU-r--r--
string[1..30]
N/A
TA_TUXCONFIG(r)
string
rw-r--r--
string[2..256] (注 5)
N/A
TA_TUXDIR(r)
string
rw-r--r--
string[2..256] (注 6)
N/A
TA_APPDIR(r)
string
rw-r--r--
string[2..256] (注 6)
N/A
TA_STATE(k)
string
rwyr-yr--
GET: {ACT | INA | PAR}
SET{NEW | INV | ACT | RAC | INA | FIN | CLE}
N/A
N/A
TA_UID
long
rw-r--r--
0 <= num
(注 2)
TA_GID
long
rw-r--r--
0 <= num
(注 2)
TA_ENVFILE
string
rwyr--r--
string[0..256] (注 6)
“”
TA_PERM
long
rwyr--r--
0001 <= num <= 0777
(注 2)
TA_ULOGPFX
string
rwyr--r--
string[0..256] (注 6)
(注 3)
TA_TYPE
string
rw-r--r--
string[0..15]
“”
TA_MAXACCESSERS
long
rw-r--r--
1 <= num < 32,768
(注 2)
TA_MAXCONV
long
rw-r--r--
0 <= num < 32,768
(注 2)
TA_MAXGTT
long
rw-r--r--
0 <= num < 32,768
(注 2)
TA_MAXWSCLIENTS
long
rw-r--r--
0 <= num < 32,768
0
TA_MAXACLCACHE
long
rw-r--r--
10 <= num <= 32,000
100
TA_TLOGDEVICE
string
rw-r--r--
string[0..256] (注 5)
“”
TA_TLOGNAME
string
rw-r--r--
string[0..30]
“TLOG”
TA_TLOGSIZE
long
rw-r--r--
1 <= num < 2,049
100
TA_BRIDGE
string
rw-r--r--
string[0..78]
N/A
TA_BRTHREADS
string
rw-r--r--
{Y | N}
“N”
TA_NADDR
string
rw-r--r--
string[0..256] (注 6)
N/A
TA_NLSADDR
string
rw-r--r--
string[0..256] (注 6)
N/A
TA_FADDR
string
rw-r--r--
string[0..256] (注 6)
“”
TA_FRANGE
long
rw-r--r--
1 <= num <= 65,535
1
TA_CMPLIMIT
string
rwyr-yr--
remote[,local]
MAXLONG
TA_TMNETLOAD
long
rwyr-yr--
0 <= num < 32,768
0
TA_SPINCOUNT
long
rwyr-yr--
0 <= num
0
TA_ROLE
string
r--r--r--
{MASTER | BACKUP | OTHER}
N/A
TA_MINOR
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_RELEASE
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_MINENCRYPTBITS
string
rwxrwx---
{0 | 40 | 56 | 128} (注 4)
“0”
TA_MAXENCRYPTBITS
string
rwxrwx---
{0 | 40 | 56 | 128} (注 4)
“128”
TA_MAXPENDINGBYTES
long
rw-r--r--
100000 <= num <= MAXLONG
2147483647
TA_SICACHEENTRIESMAX
string
rw-r--r--
“0”-“32767”
“500”
TA_SEC_PRINCIPAL_NAME
TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION
TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR
TA_SIGNATURE_REQUIRED
TA_ENCRYPTION_REQUIRED
string
string
string
string
string
rwxr--r--
rwxr--r--
rwxr--r--
rwxr--r--
rwxr--r--
string[0..511]
string[0..1023]
string[0..31]
{Y|N}
{Y|N}
“”
“”
“”
“N”
“N”
T_MACHINE クラス : ローカル属性
TA_CURACCESSERS
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
N/A
TA_CURCLIENTS
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
N/A
TA_CURCONV
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
N/A
TA_CURGTT
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
N/A
TA_CURRLOAD
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_CURWSCLIENTS
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
N/A
TA_HWACCESSERS
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
N/A
TA_HWCLIENTS
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
N/A
TA_HWCONV
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
N/A
TA_HWGTT
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
N/A
TA_HWWSCLIENTS
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
N/A
TA_NUMCONV
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMDEQUEUE
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMENQUEUE
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMPOST
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMREQ
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMSUBSCRIBE
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMTRAN
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMTRANABT
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMTRANCMT
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_PAGESIZE
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_SWRELEASE
string
R--R--R--
string[0..78]
N/A
TA_HWACLCACHE
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_ACLCACHEHITS
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_ACLCACHEACCESS
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_ACLFAIL
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_WKCOMPLETED
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_WKINITIATED
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
(k) - GET キー フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド (SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

注 1 TA_LMID および TA_PMID は、このクラス内でそれぞれユニークである必要があります。SET 操作では、これらのいずれか一方のフィールドのみを使用します。両方を指定する場合は、どちらも同じオブジェクトを指している必要があります。

注 2 デフォルト設定は、T_DOMAIN クラスでこの属性に指定したのと同じ値になります。

注 3 デフォルト値は、このマシンの TA_APPDIR の後ろに /ULOG が続く文字列です。

注 4 リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。

注 5 Oracle Tuxedo 8.0 以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大 64 バイトです。

注 6 Oracle Tuxedo 8.0 以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大 78 バイトです。

属性の意味

TA_LMID: string[1..30]

論理マシン識別子。この識別子は、TM_MIB 定義の残りの部分で、アプリケーション リソースを T_MACHINE オブジェクトにマップするための唯一の手段として使用します。

TA_PMID: string[1..30]

物理マシン識別子。この識別子は、指定したシステムで uname -n コマンドを実行した場合に返される UNIX システムのノード名と一致している必要があります。

TA_TUXCONFIG: string[2..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前の場合は最大 64 バイト)

バイナリ形式の Oracle Tuxedo システムのコンフィグレーション ファイルが置かれているマシン上のファイルまたはデバイスの絶対パス名。管理者は、マスタ マシンの TA_TUXCONFIG 属性値が示すファイルを 1 つのみ保持する必要があります。このファイルに格納される情報は、他の T_MACHINE オブジェクトがアクティブな状態になると、それらのオブジェクトに自動的に伝播されます。環境内でのこの属性の使用方法については、後述の TA_ENVFILE を参照してください。

TA_TUXDIR: string[2..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前の場合は最大 78 バイト)

このマシン上での Oracle Tuxedo システム ソフトウェアの場所を示すディレクトリの絶対パス名。環境内でのこの属性の使用方法については、後述の TA_ENVFILE を参照してください。

TA_APPDIR: string[2..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前の場合は最大 78 バイト)

アプリケーション ディレクトリの絶対パス名のリスト (個々のディレクトリの区切りにはコロンを使用)。1 番目のディレクトリは、このマシン上で起動されるすべてのアプリケーションと管理サーバのカレント ディレクトリとして使用されます。アプリケーション サーバを立ち上げる際には、リストに含まれるすべてのディレクトリが検索されます。環境内でのこの属性の使用方法については、後述の TA_ENVFILE を参照してください。

TA_STATE:

GET: {ACTive | INActive | PARtitioned}

GET 操作は、選択した T_MACHINE オブジェクトのコンフィグレーション情報および実行時情報を取得します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

ACTive
T_MACHINE オブジェクト (管理サーバ、つまり DBBL、BBL、BRIDGE) が定義済みで、アクティブな状態にあることを示します。
INActive
T_MACHINE オブジェクトは定義済みで、アクティブでない状態にあることを示します。
PARtitioned
T_MACHINE オブジェクトは定義済みで、アクセス可能な掲示板にアクティブとして登録されていますが、現在はアクセスできないことを示します。この状態は、パーミッションの決定においては ACTive と同等です。

SET: {NEW | INValid | ACTive | ReACtivate | INActive | ForceINactive | CLEaning}

SET 操作は、選択した T_MACHINE オブジェクトのコンフィグレーション情報および実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
アプリケーションの T_MACHINE オブジェクトを作成します。状態の変更は INValid 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INActive になります。
unset
既存の T_MACHINE オブジェクトを変更します。この組み合わせは、ACTive 状態または INActive 状態でのみ可能です。正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
INValid
アプリケーションの T_MACHINE オブジェクトを削除します。状態の変更は、INActive 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid になります。
ACTive
T_MACHINE オブジェクトをアクティブにします。必要な管理サーバ (DBBL、BBL、BRIDGE など) は指定したサイトで開始され、そのサイトで実行されるようにコンフィグレーションされたアプリケーション サーバも開始されます (TA_FLAGS 設定による制約が適用されます)。この状態遷移に対するパーミッションの決定に際しては、アクティブなオブジェクトのパーミッション (--x--x--x) が考慮されます。状態の変更は、INActive 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は ACTive になります。
マシンをアクティブにする際に個々のサーバの状態が必要な場合には、TMIB_NOTIFY TA_FLAG 値を使用します。
ReACtivate
T_MACHINE オブジェクトをアクティブにします。必要な管理サーバ (DBBL、BBL、BRIDGE など) は指定したサイトで開始され、そのサイトで実行されるようにコンフィグレーションされたアプリケーション サーバも開始されます (TA_FLAGS 設定による制約が適用されます)。この状態遷移に対するパーミッションの決定に際しては、アクティブなオブジェクトのパーミッション (--x--x--x) が考慮されます。状態の変更は、ACTive 状態または INActive 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は ACTive になります。
マシンを再びアクティブにする際に個々のサーバの状態が必要な場合には、TMIB_NOTIFY TA_FLAG 値を使用します。
INActive
T_MACHINE オブジェクトを非アクティブにします。必要な管理サーバ (BBL、BRIDGE など) は指定したサイトで停止し、そのサイトで実行されているアプリケーション サーバも停止します (TA_FLAGS 設定による制約が適用されます)。状態の変更は、状態が ACTive で、指定したマシンの他のアプリケーション リソースがアクティブでない場合にのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INActive になります。
マシンを非アクティブにする際に個々のサーバの状態が必要な場合には、TMIB_NOTIFY TA_FLAG 値を使用します。
ForceINactive
T_MACHINE オブジェクトを、アタッチされたクライアントとは無関係に非アクティブにします。必要な管理サーバ (BBL、BRIDGE など) は指定したサイトで停止し、そのサイトで実行されているアプリケーション サーバも停止します (TA_FLAGS 設定による制約が適用されます)。状態の変更は、ACTive 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INActive になります。
マシンを非アクティブにする際に個々のサーバの状態が必要な場合には、TMIB_NOTIFY TA_FLAG 値を使用します。
CLEaning
指定したマシンおよびそのマシンに関係するクリーンアップ/スキャニング処理を開始します。マシン上に DEAD 状態のクライアントやサーバが存在する場合は、この時点で検出されます。マシンがアプリケーションの MASTER サイトから分断されている場合は、グローバル掲示板のそのマシンのエントリは削除されます。この組み合わせは、アプリケーションが ACTive で、T_MACHINE オブジェクトが ACTive 状態または PARtitioned 状態にある場合にのみ可能です。分断されていないマシンに対する操作が正常に終了した場合、状態は変更されません。分断されているマシンに対する操作が正常に終了すると、オブジェクトの状態は INActive になります。

制限事項 : ForceINactive または INActive への状態の変更は、マスタ マシン以外のマシンに対してのみ実行できます。マスタ サイトの管理プロセスは、T_DOMAIN クラスを使用して非アクティブに変更します。

TA_UID: 0 <= num

このマシンの Oracle Tuxedo システム アプリケーションの管理者の UNIX システム ユーザ識別子。tmboot(1)tmshutdown(1)tmadmin(1) などの管理コマンドは、このマシンで指定されたユーザとして実行する必要があります。このマシン上のアプリケーションや管理サーバは、このユーザとして起動されます。
制限事項 : UNIX システム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームが UNIX ベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_GID: 0 <= num

このマシンの Oracle Tuxedo システム アプリケーションの管理者の UNIX システム グループ識別子。tmboot(1)tmshutdown(1)tmadmin(1) などの管理コマンドは、このマシンで指定されたグループの一部として実行する必要があります。このマシン上のアプリケーションや管理サーバは、このグループの一員として起動されます。
制限事項 : UNIX システム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームが UNIX ベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_ENVFILE: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前の場合は最大 78 バイト)

このマシンで実行しているクライアントやサーバの環境ファイル。無効なファイル名を指定すると環境に追加されません。string の値は環境内に配置されます。
サーバの起動時に、ローカル サーバが tmboot(1) の環境を継承し、MASTER 上にないリモート サーバが tlisten(1) の環境を継承します。また、対応する T_MACHINE オブジェクトの情報に基づいてサーバが起動されると、TUXCONFIGTUXDIR、および APPDIR も環境に配置されます。PATH は環境内で次のように設定されます。
APPDIR:TUXDIR/bin:/bin:/usr/bin:path
path は、マシンの環境ファイルの最初の PATH= 行の値です。これ以降の PATH= 行はすべて無視されます。この PATH の値は、サーバの検索パスとして使用され、単純なパス名または相対パス名で指定されます。したがって、先頭はスラッシュではありません。LD_LIBRARY_PATH は環境内で次のように設定されます。
APPDIR:TUXDIR/lib:/lib:/usr/lib:lib
lib は、マシンの環境ファイルの最初の LD_LIBRARY_PATH= 行の値です。これ以降の LD_LIBRARY_PATH= 行はすべて無視されます。 サーバの初期化時 (tpsvrinit() を呼び出す前) には、サーバがマシンとサーバの両方の ENVFILE ファイルの変数を読み取ってエクスポートします。変数がマシンとサーバの両方の ENVFILE ファイルに設定されている場合は、サーバの ENVFILE ファイルの値によってマシンの ENVFILE ファイルの値がオーバーライドされます。ただし、PATH はオーバーライドではなく追加されます。クライアントはマシンの ENVFILE ファイルのみを処理します。マシンとサーバの ENVFILE ファイルの処理では、ident= の形式でない行は無視されます。ident はアンダースコアまたは英字で始まり、アンダースコアまたは英数字のみを含めることができます。PATH= 行が見つかると、PATH が次のように設定されます。 APPDIR:TUXDIR/bin:/bin:/usr/bin:path
path は、マシンの環境ファイルの最初の PATH= 行の値です。これ以降の PATH= 行はすべて無視されます。マシンとサーバの両方の環境ファイルに PATH が存在する場合、pathpath1:path2 となります。path1 はマシンの ENVFILE から読み取ったパス、path2 はサーバの ENVFILE から読み取ったパスです。LD_LIBRARY_PATH= 行が見つかると、LD_LIBRARY_PATH が次のように設定されます。 APPDIR:TUXDIR/lib:/lib:/usr/lib:lib
lib は、マシンの環境ファイルの最初の LD_LIBRARY_PATH= 行の値です。これ以降の LD_LIBRARY_PATH= 行はすべて無視されます。TUXDIRAPPDIR、または TUXCONFIG をリセットしようとしても、対応する T_MACHINE 属性値と値が一致していない場合には無視されて警告メッセージが表示されます。制限事項 : アクティブなオブジェクトでこの属性を変更しても、実行中のサーバやクライアントには反映されません。

TA_PERM: 0001 <= num <= 0777

このマシン上に作成する共有メモリ掲示板に関連付ける UNIX システム パーミッション。システムおよびアプリケーションのメッセージ キューに対するデフォルトの UNIX システム パーミッションです。
制限事項 : アクティブなオブジェクトでこの属性を変更しても、実行中のサーバやクライアントには反映されません。 UNIX システム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームが UNIX ベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_ULOGPFX: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前の場合は最大 78 バイト)

このマシン上の userlog() ファイルの絶対パス名の接頭辞。userlog() ファイルの名前は、TA_ULOGPFX 属性値に文字列 .mmddyy を付加することにより作成されます。mmddyy は、メッセージが生成された月、日、年を表します。このマシン上で実行しているクライアントやサーバが生成するアプリケーションやシステムの userlog() メッセージは、すべてこのファイルに書き込まれます。
制限事項 : アクティブなオブジェクトでこの属性を変更しても、実行中のサーバやクライアントには反映されません。

TA_TYPE: string[0..15]

マシン タイプ。マシンを、類似のデータ表現を持つクラスに分類するために使用します。同じタイプのマシン間における通信では、データのエンコードは行われません。この属性にはどのような文字列値でも使用でき、その値は比較のためにのみ使用されます。アプリケーションが異種マシンのネットワークにまたがる場合や、コンパイラが異なる構造体表現を生成する場合は、別の TA_TYPE 属性を設定する必要があります。この属性のデフォルト値は長さゼロの文字列です。これは、TA_TYPE 属性値に長さゼロの文字列を持つすべてのマシンと一致します。

TA_MAXACCESSERS: 1 <= num < 32,768

このマシンの掲示板に同時に接続できるクライアントおよびサーバの最大数。指定しない場合、T_DOMAIN クラスで指定した TA_MAXACCESSERS の値がデフォルト値になります。
この数には、BBL、restartsrvcleanupsrvtmshutdown()tmadmin() などのシステム管理プロセスを含める必要はありません。ただし、DBBL、すべてのブリッジ プロセス、すべてのシステム提供サーバ プロセスとアプリケーション サーバ プロセス、およびこのサイトで使用する可能性があるクライアント プロセスはこの数に含めます。システム提供のサーバには、AUTHSVRTMQUEUETMQFORWARDTMUSREVTTMSYSEVTTMS (T_GROUP TA_TMSNAME 属性を参照)、TMS_QMGWTDOMAINWSL などがあります。アプリケーションがこのサイトでワークステーション リスナ (WSL) を起動する場合は、起動する WSL と使用する可能性があるワークステーション ハンドラ (WSH) の両方をこの数に含める必要があります。 Oracle Tuxedo リリース 7.1 より前 (6.5 以前) では、ユーザ ライセンス数をチェックする仕組みにおいて、アプリケーションの TA_MAXACCESSERS 属性と TA_MAXSERVERS 属性 (T_DOMAIN:TA_MAXSERVERS 属性を参照) が使用されていました。つまり、アプリケーションで実行中の 1 台以上のマシンの TA_MAXACCESSERS の数と、特定のマシンの TA_MAXACCESSERS の数の合計が、TA_MAXSERVERS の数とユーザ ライセンス数の合計より大きい場合、マシンを起動することはできませんでした。したがって、アプリケーションの TA_MAXACCESSERS パラメータには、TA_MAXSERVERS の数とユーザ ライセンス数の合計か、またはそれより小さい値を指定しなければなりませんでした。 Oracle Tuxedo のリリース 7.1 以降では、アプリケーションに設定されているユーザ ライセンスの数と、現在使用されているユーザ ライセンスの数に基づいて、ライセンスのチェックが行われます。すべてのユーザ ライセンスが使用中になると、アプリケーションに新しいクライアントが参加することはできなくなります。

TA_MAXCONV: 0 <= num < 32,768

このマシン上のクライアントとサーバが同時に関与できる会話の最大数。指定しない場合、T_DOMAIN クラスで指定した TA_MAXCONV の値がデフォルト値になります。1 つのサーバで、最大 64 個の会話を同時に行うことができます。

TA_MAXGTT: 0 <= num < 32,768

このマシンが同時に関与できるグローバル トランザクションの最大数。値を指定しない場合、デフォルトで T_DOMAIN クラスの値が指定されます。

TA_MAXWSCLIENTS: 0 <= num < 32,768

ワークステーション クライアント (ネイティブ クライアントでないクライアント) 用に予約するこのマシン上のアクセサ エントリの数。TA_MAXWSCLIENTS を指定しない場合は、デフォルトで 0 が設定されます。
ここに指定する値は、TA_MAXACCESSERS 属性で指定したアクセサ スロットの総数の一部になります。つまり、TA_MAXWSCLIENTS 用に予約したアクセサ スロットは、このマシン上の別のクライアントおよびサーバでは使用できません。この値を TA_MAXACCESSERS より大きな値に設定した場合はエラーになります。 TA_MAXWSCLIENTS 属性を使用するのは、Oracle Tuxedo システムの Workstation 機能を使用する場合のみです。ワークステーション クライアントからシステムへのアクセスは、Oracle Tuxedo システムに組み込まれている代理プロセス、つまりワークステーション ハンドラによって多重化されます。そのため、この属性を適切に設定すると、プロセス間通信 (IPC) リソースを節約できます。

TA_MAXACLCACHE: 10 <= num <= 32,000

TA_SECURITYACL または MANDATORY_ACL に設定されている場合のキャッシュ内の ACL 用エントリ数。この属性を適切に設定すると、共有メモリ上のリソースを節約しながら、ACL をチェックするためのディスク アクセスの回数を減らすことができます。

TA_TLOGDEVICE: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前は最大で 64 バイト)

このマシンの DTP トランザクション ログを保持するための Oracle Tuxedo のファイル システムを持つデバイス (raw スライス) または UNIX システム ファイル。DTP トランザクション ログは、Oracle Tuxedo システムの VTOC テーブルとしてデバイスに格納されています。このデバイスまたはファイルは、このマシンの TA_TUXCONFIG 属性で指定したデバイスまたはファイルと同じでもかまいません。

TA_TLOGNAME: string[0..30]

このマシンの DTP トランザクション ログの名前。1 つの TLOGDEVICE に複数の DTP トランザクション ログがある場合、それぞれの名前はユニークでなければなりません。TA_TLOGNAME は、DTP トランザクション ログ テーブルが作成される TA_TLOGDEVICE 上のどのテーブル名とも異なっている必要があります。

TA_TLOGSIZE: 1 <= num < 2,049

このマシンの DTP トランザクション ログのサイズ (ページ単位)。TA_TLOGSIZE 属性の値に対しては、TA_TLOGDEVICE 属性で指定した Oracle Tuxedo ファイル システムの空き容量に基づく制約が適用されます。

TA_BRIDGE: string[0..78]

この論理マシンのブリッジ プロセスがネットワーク アクセスに使用するデバイスの名前。この名前は、ネットワーク対応のアプリケーションに TLI ベースの Oracle Tuxedo システム バイナリを通じて参加する際に必要になります。この属性は、ソケットベースの Oracle Tuxedo システム バイナリには必要ありません。

TA_BRTHREADS: {Y | N}

この論理マシンのブリッジ プロセスを、マルチスレッド実行 (“Y”) またはシングルスレッド実行 (“N”) にコンフィグレーションします。デフォルト値は “N” です。この属性は、Oracle Tuxedo 8.1 以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。
TA_BRTHREADS“Y” に設定しても、CPU が複数あるマシンにしか影響しません。ただし、複数の CPU がなくても、TA_BRTHREADS“Y” に設定することは可能です。 ローカル マシンで TA_BRTHREADS“Y” に設定し、リモート マシンで TA_BRTHREADS“N” (デフォルト) に設定することは可能ですが、マシン間のスループットがシングルスレッドのブリッジ プロセスより大きくなることはありません。 シングル スレッドまたはマルチスレッド実行用にコンフィグレーションされたブリッジ プロセスは、Oracle Tuxedo または WebLogic Enterprise の旧リリース (Oracle Tuxedo リリース 8.0 以前、WebLogic Enterprise release 5.1 以前) と相互運用できます。通常、スレッド化されたブリッジはスレッド化されていないブリッジと相互運用できます。これは、スレッド化によって外部機能や動作が変わることはないためです。
注意 : BRTHREADS=Y に設定し、ブリッジ環境に TMNOTHREADS=Y が含まれている場合、ブリッジはスレッド モードで起動し、ブリッジが TMNOTHREADS の設定を無視したことを示す警告メッセージがログに記録されます。TMNOTHREADS 環境変数は、Oracle Tuxedo リリース 8.0 に追加されました。

TA_NADDR: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前は最大で 78 バイト)

論理マシン上のブリッジ プロセスがリスン用アドレスとして使用する完全なネットワーク アドレスを指定します。ブリッジのリスン用アドレスは、アプリケーションに参加している他のブリッジ プロセスの通信手段となります。論理マシンがネットワーク アプリケーションに参加する場合、つまり T_DOMAIN:TA_OPTIONS 属性で LAN オプションを指定した場合は、この属性を設定する必要があります。
string の形式が “0xhex-digits または “¥¥xhex-digits の場合、偶数の有効な 16 進数を含める必要があります。このような形式の文字列は、指定された文字列の 16 進数表現を含む文字配列に内部変換されます。表 54 は IPv4 と IPv6 のアドレス形式を示しています。

表 54 Ipv4 と IPv6 のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16 進数形式はサポートされない。

TA_NLSADDR: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前は最大で 78 バイト)

この論理マシンが示すノードでネットワークにサービスを提供する tlisten(1) プロセスが使用するネットワーク アドレス。このネットワーク アドレスは、前述の TA_NADDR で指定した形式と同じ形式になります。
論理マシンがネットワーク アプリケーションに参加する場合、つまり T_DOMAIN:TA_OPTIONS 属性で LAN オプションを指定した場合は、この属性を設定する必要があります。

TA_FADDR: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前は最大で 78 バイト)

tmboottmloadcf、BRIDGE などのローカル プロセスが、アウトバウンド接続を確立する前にバインドできる完全なネットワーク アドレスを指定します。このアドレスには、TCP/IP アドレスを指定する必要があります。この属性および TA_FRANGE 属性は、TCP/IP ポート (プロセスがアウトバウンド接続を行う前にバインドするときのバインド先) の範囲を指定します。この属性が NULL または空文字列に設定されている場合、オペレーティング システムはバインド先のローカル ポートをランダムに選択します。
string の形式が “0xhex-digits の場合、文字数が偶数の有効な 16 進数値を含める必要があります。このような形式の文字列は、指定された文字列の 16 進数表現を含む文字配列に内部変換されます。 TCP/IP アドレスの場合は、以下のいずれかの形式になります。

TA_FRANGE: 1<= num <= 65,535

ローカル プロセスがアウトバウンド接続を確立する前にバインドする TCP/IP ポートの範囲を指定します。範囲のベースとなるアドレスは、TA_FADDR 属性で指定します。

TA_CMPLIMIT: remote[,local]

リモート トラフィックおよび必要に応じてローカル トラフィックの圧縮が発生するメッセージ サイズのしきい値。remotelocal には、負の数でない数値、またはマシンに設定された最大の long 値に動的に変換される MAXLONG という文字列を設定できます。remote のみを設定した場合、local はデフォルトで MAXLONG になります。
制限事項 : Oracle Tuxedo リリース 4.2.2 以前を実行しているアクティブなサイトでは、この属性値は T_MACHINE オブジェクトの一部ではなくなります。ただし、サイトのリリースは実行時まで不明であるため、アクティブでないオブジェクトに対してはこの属性を設定してアクセスできます。Oracle Tuxedo リリース 4.2.2 以前を使用しているサイトがアクティブになると、設定された値は使用されなくなります。

TA_TMNETLOAD: 0 <= num < 32,768

このマシンのロード バランシングの間に評価されるリモート サービスに追加するサービス負荷。
制限事項 : Oracle Tuxedo リリース 4.2.2 以前を実行しているアクティブなサイトでは、この属性値は T_MACHINE オブジェクトの一部ではなくなります。ただし、サイトのリリースは実行時まで不明であるため、アクティブでないオブジェクトに対してはこの属性を設定してアクセスできます。Oracle Tuxedo リリース 4.2.2 以前を使用しているサイトがアクティブになると、設定された値は使用されなくなります。

TA_SPINCOUNT: 0 <= num

このマシンで、チケット入手前のユーザ レベル セマフォ アクセスに対して使用するスピンカウント。デフォルト設定は、各マシンの Oracle Tuxedo システムのバイナリに組み込まれています。この属性を使用すると、これらのデフォルト設定を実行時にオーバーライドできます。この属性値をゼロに設定すると、スピンカウントを各サイトの組み込みのデフォルト設定にリセットできます。また、この属性または UBBCONFIG ファイルで値が設定されていない場合、システムは TMSPINCOUNT 環境変数を使用します。
制限事項 : Oracle Tuxedo リリース 4.2.2 以前を実行しているアクティブなサイトでは、この属性値は T_MACHINE オブジェクトの一部ではなくなります。ただし、サイトのリリースは実行時まで不明であるため、アクティブでないオブジェクトに対してはこの属性を設定してアクセスできます。Oracle Tuxedo リリース 4.2.2 以前を使用しているサイトがアクティブになると、設定された値は使用されなくなります。

TA_ROLE: {MASTER | BACKUP | OTHER}

アプリケーションにおけるこのマシンのロール。“MASTER” はこのマシンをマスタ マシンとして使用することを示し、“BACKUP” はこのマシンをバックアップ用のマスタ マシンとして使用することを示します。“OTHER” は、このマシンがマスタ マシンでもバックアップ用のマスタ マシンでもないことを示します。

TA_MINOR: 1 <= num

このマシンの Oracle Tuxedo システム プロトコルのマイナー リリース番号。

TA_RELEASE: 1 <= num

このマシンの Oracle Tuxedo システム プロトコルのメジャー リリース番号。この番号は、同じマシンの TA_SWRELEASE とは異なる場合があります。

TA_MINENCRYPTBITS: {0 | 40 | 56 | 128}

このマシンへのネットワーク リンクを確立する際に必要な暗号化の最小レベルを指定します。0 は暗号化が行われないことを示し、4056、および 128 は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。ここで指定する最小レベルの暗号化が満たされない場合、リンクの確立は失敗します。デフォルト値は 0 です。
注意 : リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。
制限事項 : この属性を変更しても、確立済みのネットワーク リンクには反映されません。

TA_MAXENCRYPTBITS: {0 | 40 | 56 | 128}

ネットワーク リンクを確立する際に調整できる暗号化の最大レベルを指定します。0 は暗号化が行われないことを示し、4056、および 128 は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。デフォルト値は 128 です。
注意 : リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。
制限事項 : この属性を変更しても、確立済みのネットワーク リンクには反映されません。

TA_MAXPENDINGBYTES: 100000 <= num <= MAXLONG

ブリッジ プロセスで送信されるのを待つメッセージに対して割り当てられる領域の上限を指定します。

TA_SICACHEENTRIESMAX: “0"-"32767”

このマシンが保持するサービスおよびインタフェースのキャッシュ エントリの数。指定しない場合、値は "500" に設定されます。値を "0" にすると、このマシンではサービス キャッシュが使用されなくなります。

TA_SEC_PRINCIPAL_NAME: string[0..511]

Oracle Tuxedo 7.1 以降が動作するアプリケーションで認証用に使用されるセキュリティ プリンシパル名。この属性の最大文字数は、文字列の最後を表す NULL 文字列を除いて 511 文字です。この属性に指定するプリンシパル名は、このマシンで実行される 1 つ以上のシステム プロセスの識別子として使用されます。
TA_SEC_PRINCIPAL_NAME は、コンフィグレーションの階層のうち、T_DOMAIN クラス、T_MACHINE クラス、T_GROUP クラス、および T_SERVER クラスの 4 つのレベルのどこでも指定できます。特定のコンフィグレーション レベルでのプリンシパル名は、下位レベルでオーバーライドできます。TA_SEC_PRINCIPAL_NAME がどのレベルでも指定されていない場合、アプリケーションのプリンシパル名にはこのドメインの TA_DOMAINID 文字列がデフォルトで設定されます。 TA_SEC_PRINCIPAL_NAME のほかにも、TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATIONTA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR という属性があります。後の 2 つの属性は、アプリケーション起動時に、Oracle Tuxedo 7.1 以降で動作するシステム プロセスに対して復号化キーを開く処理に関係する属性です。特定のレベルで TA_SEC_PRINCIPAL_NAME のみが指定されている場合には、それ以外の 2 つの属性に長さゼロの NULL 文字列が設定されます。

TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION: string[0..1023]

TA_SEC_PRINCIPAL_NAME に指定したプリンシパルの復号化 (プライベート) キーを格納するファイルまたはデバイスのロケーション。この属性の最大文字数は、文字列の最後を表す NULL 文字列を除いて 1023 文字です。
TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION は、コンフィグレーションの階層のうち、T_DOMAIN クラス、T_MACHINE クラス、T_GROUP クラス、および T_SERVER クラスの 4 つのレベルのどこでも指定できます。この属性は、どのレベルで指定する場合でも TA_SEC_PRINCIPAL_NAME 属性と対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR は省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロの NULL 文字列が設定されます。

TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR: string[0..31]

TA_SEC_PRINCIPAL_NAME に指定したプリンシパルのパスワードを格納する変数。この属性の最大文字数は、文字列の最後を表す NULL 文字列を除いて 31 文字です。
TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR は、コンフィグレーションの階層のうち、T_DOMAIN クラス、T_MACHINE クラス、T_GROUP クラス、および T_SERVER クラスの 4 つのレベルのどこでも指定できます。この属性は、どのレベルで指定する場合でも TA_SEC_PRINCIPAL_NAME 属性と対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION は省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロの NULL 文字列が設定されます。 初期化時は、TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR に設定した復号化キーの各パスワードを管理者が入力する必要があります。管理者が入力したパスワードはシステム側で自動的に暗号化され、それぞれが対応するパスワード変数に割り当てられます。

TA_SIGNATURE_REQUIRED: {Y | N}

“Y” に設定すると、このマシンで実行するすべてのプロセスで、その入力メッセージ バッファのデジタル署名が必要となります。指定しない場合、デフォルト値の “N” が設定されます。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1 以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。
TA_SIGNATURE_REQUIRED は、コンフィグレーションの階層のうち、T_DOMAIN クラス、T_MACHINE クラス、T_GROUP クラス、および T_SERVICE クラスの 4 つのレベルのどこでも指定できます。特定のレベルで SIGNATURE_REQUIREDY を設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに署名が必要となります。

TA_ENCRYPTION_REQUIRED: {Y | N}

“Y” に設定すると、このマシンで実行するすべてのプロセスで暗号化された入力メッセージ バッファが必要となります。指定しない場合、デフォルト値の “N” が設定されます。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1 以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。
TA_ENCRYPTION_REQUIRED は、コンフィグレーションの階層のうち、T_DOMAIN クラス、T_MACHINE クラス、T_GROUP クラス、および T_SERVICE クラスの 4 つのレベルのどこでも指定できます。特定のレベルで TA_ENCRYPTION_REQUIRED に "Y" を設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに暗号化が必要となります。

TA_CURACCESSERS: 0 <= num < 32,768

現在このマシンに直接、またはワークステーション ハンドラ経由でアクセスしているクライアントとサーバの数。

TA_CURCLIENTS: 0 <= num < 32,768

現在このマシンにログインしているネイティブ クライアントおよびワークステーション クライアントの数。

TA_CURCONV: 0 <= num < 32,768

このマシンに参加リソースが存在するアクティブな会話の数。

TA_CURGTT: 0 <= num < 32,768

このマシンで使用中のトランザクション テーブル エントリの数。

TA_CURRLOAD: 0 <= num

このマシンでキューに登録されている現在のサービス負荷。制限事項 : T_DOMAIN:TA_LDBAL 属性が “N” に設定されているか、T_DOMAIN:TA_MODEL 属性が "MP" に設定されている場合、FML32 NULL 値が返されます (0)。

TA_CURWSCLIENTS: 0 <= num < 32,768

現在このマシンにログインしているワークステーション クライアントの数。

TA_HWACCESSERS: 0 <= num < 32,768

このマシンに直接、またはワークステーション ハンドラ経由でアクセスするクライアントとサーバの最大数。

TA_HWCLIENTS: 0 <= num < 32,768

このマシンにログインするネイティブ クライアントおよびワークステーション クライアントの最大数。

TA_HWCONV: 0 <= num < 32,768

このマシンに参加リソースが存在するアクティブな会話の最大数。

TA_HWGTT: 0 <= num < 32,768

このマシンで使用中のトランザクション テーブル エントリの最大数。

TA_HWWSCLIENTS: 0 <= num < 32,768

現在このマシンにログインするワークステーション クライアントの最大数。

TA_NUMCONV: 0 <= num

このマシンから実行された tpconnect() 操作の数。

TA_NUMDEQUEUE: 0 <= num

このマシンから実行された tpdequeue() 操作の数。

TA_NUMENQUEUE: 0 <= num

このマシンから実行された tpenqueue() 操作の数。

TA_NUMPOST: 0 <= num

このマシンから実行された tppost() 操作の数。

TA_NUMREQ: 0 <= num

このマシンから実行された tpacall() 操作または tpcall() 操作の数。

TA_NUMSUBSCRIBE: 0 <= num

このマシンから実行された tpsubscribe() 操作の数。

TA_NUMTRAN: 0 <= num

このマシンから開始 (tpbegin()) されたトランザクションの数。

TA_NUMTRANABT: 0 <= num

このマシンからアボート (tpabort()) されたトランザクションの数。

TA_NUMTRANCMT: 0 <= num

このマシンからコミット (tpcommit()) されたトランザクションの数。

TA_PAGESIZE: 1 <= num

このマシンで使用するディスクのページ サイズ。

TA_SWRELEASE: string[0..78]

このマシンのバイナリのソフトウェア リリース。バイナリが Oracle Tuxedo システム マスタ バイナリでない場合は長さゼロの文字列になります。

TA_HWACLCACHE: 0 <= num

ACL キャッシュで使用するエントリの最大数。

TA_ACLCACHEHITS: 0 <= num

「ヒット」した (エントリがキャッシュ内に存在していた) ACL キャッシュへのアクセスの数。

TA_ACLCACHEACCESS: 0 <= num

ACL キャッシュへのアクセスの数。

TA_ACLFAIL: 0 <= num

アクセス制御違反になった ACL キャッシュへのアクセスの数。

TA_WKCOMPLETED: 0 <= num

このマシンで実行しているサーバがキューから取り出して正常に処理したサービス負荷の合計。この属性は long の最大値を超えるとゼロに戻って再スタートします。長時間実行しているアプリケーションでは、この値が一巡していることがありますので注意してください。

TA_WKINITIATED: 0 <= num

このマシンで実行しているクライアントまたはサーバがキューに登録したサービス負荷の合計。この属性は long の最大値を超えるとゼロに戻って再スタートします。長時間実行しているアプリケーションでは、この値が一巡していることがありますので注意してください。

制限事項

SHM モード (T_DOMAIN:TA_MODEL 属性を参照) のアプリケーションは、T_MACHINE オブジェクトを 1 つしか持つことができません。LAN オプション (T_DOMAIN:TA_MODEL 属性を参照) を設定した MP モード (T_DOMAIN:TA_OPTIONS 属性を参照) のアプリケーションは、T_DOMAIN:TA_MAXMACHINES 属性で定義された T_MACHINE オブジェクトをコンフィグレーション可能な最大数まで持つことができます。このクラスの属性の多くは、アプリケーションがサイト上で非アクティブなときにしか調節できません。最低限アクティブなアプリケーションにおいても、少なくともマスタ マシンはアクティブでなければならないため、マスタ マシン オブジェクトについては、ATMI インタフェース ルーチンをアプリケーションの管理に使用することはできません。そのため、起動されていないアプリケーションをコンフィグレーションするための手段として tpadmcall() という関数が用意されています。この関数を使用すると、マスタ マシンのこれらの属性を設定できます。

 


T_MSG クラスの定義

概要

T_MSG クラスは、Oracle Tuxedo システムが管理する UNIX システム メッセージ キューの実行時属性を表します。

属性表

表 55 TM_MIB(5): T_MSG クラス定義の属性表
属性 (注 1)
パーミッション
デフォルト値
TA_LMID(k)
string
R--R--R--
LMID
N/A
TA_MSGID(k)
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_STATE(k)
string
R--R--R--
GET: “ACT”
SET: N/A
N/A
N/A
TA_CURTIME
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_MSG_CBYTES
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_MSG_CTIME
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_MSG_LRPID
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_MSG_LSPID
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_MSG_QBYTES
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_MSG_QNUM
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_MSG_RTIME
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_MSG_STIME
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
(k) - GET キー フィールド

注 1 T_MSG クラスのすべての属性はローカル属性です。

属性の意味

TA_LMID: LMID

論理マシン識別子。

TA_MSGID: 1 <= num

UNIX システムのメッセージ キューの識別子。制限事項 : UNIX システム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームが UNIX ベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_STATE:

GET: {ACTive}

GET 操作は、選択した T_MSG オブジェクトの実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

ACTive
T_MSG オブジェクトがアクティブであることを示します。これは、関連のある T_MACHINE オブジェクトがアクティブであることを意味します。

SET:

SET 操作は、このクラスでは使用できません。

TA_CURTIME: 1 <= num

T_BRIDGE:T_MSG で time(2) システム呼び出しから返される 1970 年 1 月 1 日の 00:00:00 UTC から現在までの時間 (単位は秒)。この属性は、T_MSG:TA_?TIME 属性値からの経過時間を算出するために使用できます。

TA_MSG_CBYTES: 1 <= num

キュー上の現在のバイト数。

TA_MSG_CTIME: 1 <= num

キューに関連付けられた msqid_ds 構造体のメンバーを最後に変更した msgctl(2) 操作の時間。

TA_MSG_LRPID: 1 <= num

キューからの読み取りを最後に実行したプロセスの識別子。

TA_MSG_LSPID: 1 <= num

キューへの書き込みを最後に実行したプロセスの識別子。

TA_MSG_QBYTES: 1 <= num

キュー上の最大バイト数。

TA_MSG_QNUM: 1 <= num

キュー上の現在のメッセージ数。

TA_MSG_RTIME: 1 <= num

キューからの読み取りを最後に実行してから経過した時間。

TA_MSG_STIME: 1 <= num

キューへの書き込みを最後に実行してから経過した時間。

制限事項

このクラスは UNIX システムに固有のクラスであり、UNIX を実装していない Oracle Tuxedo システムではサポートされません。

 


T_NETGROUP クラスの定義

概要

T_NETGROUP クラスは、ネットワーク グループのアプリケーション属性を表します。ネットワーク グループは LMID のグループで、T_NETMAP クラスに定義された TA_NADDR ネットワーク アドレスで通信できます。

属性表

表 56 TM_MIB(5): T_NETGROUP クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_NETGROUP(r)(*)
string
rU-------
string[1..30]
“DEFAULTNET”
TA_NETGRPNO(r)(*)
long
rU-------
1 <= num < 8192
N/A
TA_STATE(k)
string
rw-r--r--
GET: “VAL”
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
TA_NETPRIO(*)
long
rwyrw----
1 <= num < 8,192
100
(k) - GET キー フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド (SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

属性の意味

TA_NETGROUP: string[1..30]

ネットワーク グループの論理名。グループ名は表示可能な文字列で、シャープ、カンマ、コロン、および改行文字は使用できません。

TA_NETGRPNO: 1 <= num <= 8192

ネットワーク グループに関連付けるグループ識別子。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、選択した T_NETGROUP オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

VALid
T_NETGROUP オブジェクトは定義済みで、非アクティブな状態です。これがこのクラスの唯一の有効な状態です。NETGROUP が ACTive 状態になることはありません。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_NETGROUP オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
アプリケーションの T_NETGROUP オブジェクトを作成します。状態の変更は INValid 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は VALid になります。
unset
既存の T_NETGROUP オブジェクトを変更します。VALid 状態の場合のみ変更できます。正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
INValid
アプリケーションから T_NETGROUP オブジェクトを削除します。状態変更ができるのは、状態が VALid で、このネットワーク グループ オブジェクトをキーとする T_NETMAP クラスにオブジェクトが存在しない場合に限ります。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid になります。

TA_NETPRIO: 1 <= num < 8,192

このネットワーク グループの優先順位バンド。優先順位バンドが同じネットワーク グループはすべて同時に使用されます。特定の優先順位を持つすべてのネットワーク回線が、管理者またはネットワークによって切断された場合は、1 つ下の優先順位の回線が使用されます。優先順位の高い回線に対しては、接続の再試行が行われます。
注意 : Oracle Tuxedo リリース 6.4 では、並列データ回線は優先グループ番号のネットワーク グループ番号 (NETGRPNO) で優先付けされます。今後のリリースでは、並列のデータ回線の優先順位を別のアルゴリズムを使用して決めることができます。

制限事項

なし。

 


T_NETMAP クラスの定義

概要

T_NETMAP クラスは、TM_MIBT_MACHINE クラスからの TA_LMID を、T_NETGROUP クラスからの TA_NETGROUP オブジェクトに関連付けます。つまり、このクラスには論理マシンのネットワーク グループへの割り当てが格納されます。TA_LMID は、複数の TA_NETGROUP グループに含めることができます。ある LMID が別の LMID に接続している場合、ブリッジ プロセスは 2 つの LMID が属すネットワーク グループのサブセットを決定します。一対の LMID がいくつかの共通したグループに存在する場合、それらの LMID は TA_NETPRIO の降順にソートされます (TA_NETGRPNO は二次キー)。TA_NETPRIO が同じネットワーク グループは、ネットワーク データを並列で送信します。ネットワークのエラーにより、最も優先順位の高いグループを使用してデータが送信できない場合は、次に優先順位の高いネットワーク グループを使用します。これをフェイルオーバと呼びます。データを送信しているネットワーク グループよりも優先順位の高いすべてのネットワーク グループが定期的に試行されます。TA_NETPRIO 値のより高いネットワーク接続が確立すると、優先順位の低い接続へのデータ送信はスケジューリングされなくなります。優先順位の低い接続は、必要がなくなると順番に切断されます。これをフェイルバックと呼びます。

属性表

表 57 TM_MIB(5): T_NETMAP クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_NETGROUP(r)(*)
string
ru-------
string[1..30]
N/A
TA_LMID(r)(*)
string
ru-------
LMID
N/A
TA_STATE
string
RW-------
GET: “VAL”
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
TA_NADDR
string
rw-r--r--
string[1..256] (注 1)
“”
TA_FADDR
string
rw-r--r--
string[0..256] (注 1)
“”
TA_FRANGE
long
rw-r--r--
1 <= num <= 65,535
1
TA_MINENCRYPTBITS
string
rwxrwx---
{0 | 40 | 56 | 128} (注 2)
0"
TA_MAXENCRYPTBITS
string
rwxrwx---
{0 | 40 | 56 | 128} (注 2)
128"
( r ) - オブジェクトの作成に必要なフィールド (SET TA_STATE NEW)
( * ) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

注 1 Oracle Tuxedo 8.0 以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大 78 バイトです。

注 2 リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。

属性の意味

TA_NETGROUP: string[1..30]

この属性は、T_NETGROUP のクラス内にある関連付けられたネットワーク グループの名前です。

TA_LMID: LMID

このネットワークのマッピングに使用する T_MACHINE クラス (TM_MIB 内) の論理マシン名です。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、選択した T_NETMAP オブジェクトの実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

VALid
T_NETMAP オブジェクトが定義されています。これがこのクラスの唯一の有効な状態です。ネットワークのマッピングが ACTive 状態になることはありません。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_NETMAP オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
アプリケーションの T_NETMAP オブジェクトを作成します。状態の変更は INValid 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は VALid になります。
unset
既存の T_NETMAP オブジェクトを変更します。正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
INValid
指定したネットワークのマッピングを削除します。マッピングによりアクティブになっていたネットワーク リンクは切断されます。この切断により、ネットワーク リンクに関連付けられた T_BRIDGE オブジェクト (TM_MIB 内) で状態変更が発生する場合があります。

TA_NADDR: string[1..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前は最大で 78 バイト)

論理マシン上のブリッジ プロセスがリスン用アドレスとして使用する完全なネットワーク アドレスを指定します。ブリッジのリスン用アドレスは、アプリケーションに参加している他のブリッジ プロセスの通信手段となります。つまり、T_DOMAIN:TA_OPTIONS 属性値で LAN オプションが設定されているときには必ず設定します。
string の形式が “0xhex-digits の場合、文字数が偶数の有効な 16 進数値を含める必要があります。このような形式の文字列は、指定された文字列の 16 進数表現を含む文字配列に内部変換されます。 TCP/IP アドレスの場合は、以下のいずれかの形式になります (表 58 を参照)。

表 58 Ipv4 と IPv6 のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16 進数形式はサポートされない。

TA_FADDR: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前は最大で 78 バイト)

tmboottmloadcf、BRIDGE などのローカル プロセスが、アウトバウンド接続を確立する前にバインドできる完全なネットワーク アドレスを指定します。このアドレスには、TCP/IP アドレスを指定する必要があります。この属性および TA_FRANGE 属性は、TCP/IP ポート (プロセスがアウトバウンド接続を行う前にバインドするときのバインド先) の範囲を指定します。この属性が NULL または空文字列に設定されている場合、オペレーティング システムはバインド先のローカル ポートをランダムに選択します。
string の形式が “0xhex-digits の場合、文字数が偶数の有効な 16 進数値を含める必要があります。このような形式の文字列は、指定された文字列の 16 進数表現を含む文字配列に内部変換されます。 TCP/IP アドレスの場合は、以下のいずれかの形式になります (表 59 を参照)。

表 59 Ipv4 と IPv6 のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16 進数形式はサポートされない。

TA_FRANGE: 1<= num <= 65,535

ローカル プロセスがアウトバウンド接続を確立する前にバインドする TCP/IP ポートの範囲を指定します。範囲のベースとなるアドレスは、TA_FADDR 属性で指定します。

TA_MINENCRYPTBITS: {0 | 40 | 56 | 128}

ネットワーク リンクを確立するときに必要な最大の暗号化レベルを指定します。0 は暗号化が行われないことを示し、4056、および 128 は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。ここで指定する最小レベルの暗号化が満たされない場合、リンクの確立は失敗します。デフォルト値は 0 です。
注意 : リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。
制限事項 : この属性を変更しても、確立済みのネットワーク リンクには反映されません。

TA_MAXENCRYPTBITS: {0 | 40 | 56 | 128}

リンクを確立するときに実行できる最大の暗号化レベルを指定します。0 は暗号化が行われないことを示し、4056、および 128 は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。デフォルト値は 128 です。
注意 : リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。
制限事項 : この属性を変更しても、確立済みのネットワーク リンクには反映されません。 128 ビット暗号化の使用が許可されている場合には、TA_MAXENCRYPTBITS のデフォルト値は 128 になります。56 ビット暗号化の使用が許可されている場合には、デフォルト値は 56 になります。暗号化の使用が許可されていない場合には、デフォルト値は 0 ビットになります。ブリッジ プロセスは接続の際、共通の最も高い TA_MAXENCRYPTBITS に調整されます。

制限事項

なし。

 


T_QUEUE クラスの定義

概要

T_QUEUE クラスは、アプリケーション内のキューの実行時属性を表します。これらの属性の値によって、実行中のアプリケーションでサーバに割り当てられた Oracle Tuxedo システムの要求キューを識別できます。また、それぞれのキュー オブジェクトに関連付けられたアプリケーションの作業負荷に関する統計値も記録できます。

複数のマシンが存在するアプリケーションで MIB_LOCAL フラグを使用して GET 操作を実行する場合は、アクティブな各キューに対して複数のオブジェクト (ローカル属性を収集する論理マシンごとに 1 つずつ) が返されます。

属性表

表 60 TM_MIB(5): T_QUEUE クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_RQADDR(*)
string
R--R--R--
string[1..30]
N/A
TA_SERVERNAME(k)
string
R--R--R--
string[1..78]
N/A
TA_STATE(k)
string
R--R--R--
GET: {ACT | MIG | SUS | PAR}
SET: N/A
N/A
N/A
TA_GRACE
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_MAXGEN
long
R--R--R--
1 <= num < 256
N/A
TA_RCMD
string
R--R--R--
string[0..256] (注 1)
N/A
TA_RESTART
string
R--R--R--
{Y | N}
N/A
TA_CONV
string
R--R--R--
{Y | N}
N/A
TA_LMID(k)
string
R--R--R--
LMID
N/A
TA_RQID
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_SERVERCNT
long
R--R--R--
1 <= num < 8,192
N/A
T_QUEUE クラス : ローカル属性
TA_TOTNQUEUED
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_TOTWKQUEUED
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_SOURCE(k)
string
R--R--R--
LMID
N/A
TA_NQUEUED
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_WKQUEUED
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
(k) - GET キー フィールド
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

注 1 Oracle Tuxedo 8.0 以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大 78 バイトです。

属性の意味

TA_RQADDR: string[1..30]

要求キューのシンボリック アドレス。同じ T_SERVER:TA_RQADDR 属性の値を持つサーバは、複数サーバ単一キュー (MSSQ) セットにまとめられます。T_QUEUE オブジェクトで返される属性値は、このシンボリックなキュー アドレスに関連付けられたすべてのアクティブなサーバに適用されます。

TA_SERVERNAME: string[1..78]

サーバの実行可能ファイルの絶対パス名。T_QUEUE:TA_LMID 属性が示すマシンで、TA_SERVERNAME が示すサーバを実行していることを示します。この属性を GET 操作でキー フィールドとして指定した場合は、関連パス名を指定することができ、すべての適切な絶対パスが一致します。

TA_STATE:

GET: {ACTive | MIGrating | SUSpended | PARtitioned}

GET 操作は、選択した T_QUEUE オブジェクトの実行時情報を検索します。T_QUEUE クラスは、コンフィグレーション情報を直接示すわけではありません。ここで説明したコンフィグレーション関連の属性は、関連のある T_SERVER オブジェクトの一部として設定する必要があります。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

ACTive
この T_QUEUE オブジェクトに関連付けられたサーバが少なくとも 1 つアクティブな状態にあることを示します。
MIGrating
この T_QUEUE オブジェクトに関連付けられたサーバが現在 MIGrating 状態にあることを示します。この状態の詳細については、T_SERVER クラスを参照してください。この状態は、パーミッションの決定においては ACTive と同等です。
SUSpended
この T_QUEUE オブジェクトに関連付けられたサーバが現在 SUSpended 状態にあることを示します。この状態の詳細については、T_SERVER クラスを参照してください。この状態は、パーミッションの決定においては ACTive と同等です。
PARtitioned
この T_QUEUE オブジェクトに関連付けられたサーバが現在 PARtitioned 状態にあることを示します。この状態の詳細については、T_SERVER クラスを参照してください。この状態は、パーミッションの決定においては ACTive と同等です。

SET:

SET 操作は、選択した T_QUEUE オブジェクトの実行時情報を更新します。状態の変更は、T_QUEUE オブジェクトの情報の更新時にのみ可能です。既存の T_QUEUE オブジェクトの変更は、オブジェクトが ACTive 状態にある場合にのみ可能です。

TA_GRACE: 0 <= num

T_QUEUE:TA_MAXGEN の制限が適用される期間を示します (単位は秒)。この属性は、再起動が可能なサーバに対してのみ (T_QUEUE:TA_RESTART 属性が "Y" にセットされている場合にのみ) 有効です。この属性を 0 に設定すると、サーバはいつでも再起動できます。

TA_MAXGEN: 1 <= num < 256

指定された猶予期間 (T_QUEUE:TA_GRACE) において、このキューに関連付けられた再起動可能なサーバ (T_QUEUE:TA_RESTART == "Y”) に許可された最大の世代数。各サーバを最初にアクティブにする動作を 1 つの世代としてカウントし、その後の再起動もそれぞれ 1 つの世代としてカウントします。

TA_RCMD: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前の場合は最大 78 バイト)

このキューに関連付けられたアプリケーション サーバのシステムの再起動と並行して実行するアプリケーション指定のコマンド。

TA_RESTART: {Y | N}

このキューに関連付けられたサーバを再起動できる (“Y”) かできない (“N”) かを示します。

TA_CONV: {Y | N}

このキューに関連付けられたサーバが、会話方式 (“Y”) であるか要求/応答方式 (“N”) であるかを示します。

TA_LMID: LMID

このキューに関連付けられたサーバがアクティブになっている論理マシン。

TA_RQID: 1 <= num

UNIX システムのメッセージ キューの識別子。 制限事項 : UNIX システム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームが UNIX ベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_SERVERCNT: 1 <= num < 8,192

このキューに関連付けられたアクティブなサーバの数。

TA_TOTNQUEUED: 0 <= num

このキューがアクティブな間のキューの長さの合計。この合計値には、キュー上ですでにアクティブでなくなっているサーバによって登録および処理された要求も含まれます。キューに新たな要求が割り当てられるたびに、要求がキューに登録される直前にそのキューの長さ分ずつ合計値がインクリメントされます。
制限事項 : T_DOMAIN:TA_LDBAL 属性が "N" に設定されている場合、および T_DOMAIN:TA_MODEL 属性が "MP" の場合、TA_TOTNQUEUED は返されません。また、同様のコンフィグレーションでは、この属性に対する更新は無視されます。したがって、この属性が返される場合には、TA_LMIDTA_SOURCE が同じ値になります。

TA_TOTWKQUEUED: 0 <= num

このキューがアクティブな間にキューに登録された負荷の合計。この合計値には、キュー上ですでにアクティブでなくなっているサーバによって登録および処理された要求も含まれます。キューに新たな要求が割り当てられるたびに、要求がキューに登録される直前にそのキュー上の負荷分ずつ合計値がインクリメントされます。
制限事項 : T_DOMAIN:TA_LDBAL 属性が "N" に設定されている場合、および T_DOMAIN:TA_MODEL 属性が "MP" の場合、TA_TOTWKQUEUED は返されません。また、同様のコンフィグレーションでは、この属性に対する更新は無視されます。したがって、この属性が返される場合には、TA_LMIDTA_SOURCE が同じ値になります。

TA_SOURCE: LMID

ローカル属性値の検索元となる論理マシン。

TA_NQUEUED: 0 <= num

TA_SOURCE の論理マシンから現在このキューに登録されている要求の数。この値は、要求がキューに登録されるとインクリメントされ、サーバがキューから要求を取り出すとデクリメントされます。
制限事項 : T_DOMAIN:TA_LDBAL 属性が "N" に設定されている場合、および T_DOMAIN:TA_MODEL 属性が "MP" の場合、TA_NQUEUED は返されません。したがって、この属性が返される場合には、TA_LMIDTA_SOURCE が同じ値になります。

TA_WKQUEUED: 0 <= num

TA_SOURCE の論理マシンから現在このキューに登録されている負荷。T_DOMAIN:TA_MODEL 属性が SHM に設定されており、T_DOMAIN:TA_LDBAL 属性が "Y" に設定されている場合、TA_WKQUEUED 属性はアプリケーション全体を通じてこのキューに登録されている負荷を示します。ただし、TA_MODELMP に設定されており、TA_LDBAL が"Y" にセットされている場合は、最近のタイムスパンにおいて TA_SOURCE の論理マシンからこのキューに登録された負荷を示します。この属性は、ロード バランシングのために使用します。そのため、新たに起動したサーバが排除されないよう、BBL が各マシンのこの属性値を定期的にゼロにリセットします。

制限事項

なし。

 


T_ROUTING クラスの定義

概要

T_ROUTING クラスは、アプリケーションに対するルーティング指定のコンフィグレーション属性を表します。これらの属性値によって、フィールド名、バッファ タイプ、およびルーティングの定義に関して、アプリケーション データに依存するルーティング基準を識別できます。

属性表

表 61 TM_MIB(5): T_ROUTING クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_ROUTINGNAME(r)(*)
string
ru-r--r--
string[1..15]
N/A
TA_ROUTINGTYPE(r)
string
ru-r--r--
SERVICE または FACTORY
“SERVICE”
TA_BUFTYPE(r)(*)
string
ru-r--r--
string[1..256]
N/A(注 1)
TA_FIELD(r)(k)(*)
string
ru-r--r--
string[1..30]、
string[1..254] (TA_TYPE=SERVICE の場合)
N/A(注 1)
TA_FIELDTYPE
string
ru-r--r--
[char | short | long | float | double | string]
“string”
TA_FIELDTYPE(r)
(ファクトリベース ルーティングのみ)
string
rw-r--r--
string[1..30]
N/A
TA_RANGES(r)
carray
rw-r--r--
carray[1..2048]
N/A
TA_TYPE
string
ru-r--r--
string[1..15]
“SERVICE”
TA_STATE(k)
string
rw-r--r--
GET: “VAL”
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
(k) - GET キー フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド (SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

注 1 TA_BUFTYPE は、ATMI のデータ依存型ルーティング基準にのみ適用されます。TA_FIELDTYPE は、CORBA のファクトリベース ルーティング基準にのみ適用されます。u (ユニーク性) パーミッションは、該当する場合にのみ適用されます。つまり、TA_ROUTINGNAMETA_TYPE、および TA_BUFTYPE の組み合わせは、TA_TYPE=SERVICE でユニークである必要があります。また、TA_ROUTINGNAMETA_TYPE、および TA_FIELD の組み合わせは、TA_TYPE=FACTORY でユニークである必要があります。

TA_TYPE 属性は、TA_ROUTING オブジェクトに許可する属性を決定します。TYPE=SERVICE は、ATMI のデータ依存型ルーティング基準に対応します。TYPE=FACTORY は、CORBA のファクトリベース ルーティングに対応します。デフォルト値は SERVICE です。TA_TYPE が指定されていない場合、SET 操作はデータ依存型ルーティングに対する操作と見なされます。TA_FIELDTYPE を指定しても、データ依存型ルーティングに対しては無効です。TA_BUFTYPE を指定しても、ファクトリベース ルーティングに対しては無効です。

属性の意味

TA_ROUTINGNAME: string[1..15]

ルーティング基準の名前。

TA_ROUTINGTYPE:type

ルーティングのタイプを指定します。デフォルト値は TYPE=SERVICE で、ATMI 環境で使用される既存の UBBCONFIG ファイルが引き続き正常に動作することを保証します。CORBA インタフェース用にファクトリベース ルーティングを実装する場合は、TYPE=FACTORY を使用します。

TA_BUFTYPE: type1[:subtype1[,subtype2 .. . ]][;type2[:subtype3[,. . .]]] . . .

このルーティング エントリで有効なデータ バッファのタイプとサブタイプのリスト。最大で 32 のタイプとサブタイプの組み合わせを使用できます。タイプは、FMLFML32XMLVIEWVIEW32X_C_TYPE、および X_COMMON に制限されています。FMLFML32、または XML に対してはサブタイプを指定できず、VIEWVIEW32X_C_TYPE、および X_COMMON ではサブタイプを指定する必要があります ("*" は使用できません)。サブタイプの名前には、セミコロン (;)、コロン (:)、カンマ (,)、アスタリスク (*) は使用できません。タイプとサブタイプのペアのうち、重複するものは同じルーティング基準名として指定できません。タイプとサブタイプのペアがユニークな場合、複数のルーティング エントリは同じ基準名を持つことができます。単一のルーティング エントリに複数のバッファ タイプが指定される場合、各バッファ タイプに対するルーティング フィールドのデータ型は同じでなければなりません。

TA_FIELD: string[1..30]

ルーティング フィールドの名前。TA_TYPE=FACTORY である場合、このファクトリ ルーティング基準に関連付けられているインタフェースの PortableServer::POA::create _reference_with_criteria に対する NVList パラメータで指定されたフィールドと見なされます。詳細については、ファクトリベース ルーティングに関するセクションを参照してください。
TA_TYPE=SERVICE の場合、TA_FIELD フィールドは、FML バッファまたは FML32 バッファ、XML バッファ、FML フィールド テーブル (環境変数の FLDTBLDIRFIELDTBLS、または FLDTBLDIR32FIELDTBLS32 を使用) で識別されるビュー フィールド名 (文字の長さは 254)、または FML ビュー テーブル (環境変数の VIEWDIRVIEWFILES、または VIEWDIR32VIEWFILES32 を使用) と見なされます。この情報は、メッセージの送信時に、データ依存型ルーティングに関連するフィールド値を取得するために使用されます。 XML バッファ タイプの場合、TA_FIELD には、ルーティング要素のタイプ (または名前) か、ルーティング要素の属性名のいずれかが含まれます。 XML バッファ タイプの場合、TA_FIELD 属性の構文は次のとおりです。
“root_element[/child_element][/child_element][/.. .][/@attribute_name]"
要素は、XML ドキュメントまたはデータグラム要素のタイプとして処理されます。インデックスはサポートされません。したがって、Oracle Tuxedo システムは、データ依存型ルーティングで XML バッファを処理する際に、与えられた要素タイプの最初のオカレンスだけを認識します。この情報は、メッセージの送信時に、データ依存型ルーティングに関連する要素の内容を取得するために使用されます。内容は UTF-8 でエンコードされた文字列である必要があります。 属性は、定義されている要素の XML ドキュメントまたはデータグラム属性として処理されます。この情報は、メッセージの送信時に、データ依存型ルーティングに関連する属性値を取得するために使用されます。値は UTF-8 でエンコードされた文字列である必要があります。 要素名と属性名の組み合わせの長さは最大で 30 文字です。 ルーティング フィールドの型は、TA_FIELDTYPE 属性で指定できます。

TA_FIELDTYPE: {char | short | long | float | double | string}

TA_FIELD 属性で指定したルーティング フィールドの型。フィールドの型には、charshortlongfloatdouble、または string を指定できますが、指定できる型は 1 つのみです。この属性は、XML バッファをルーティングする場合にのみ使用されます。ルーティング フィールドのデフォルトのデータ型は string です。

TA_FIELDTYPE (ファクトリベース ルーティングのみ)

ルーティング フィールドの型。このフィールドは、TA_TYPE=FACTORY の場合にのみ有効です。指定可能な型は、SHORTLONGFLOATDOUBLECHARSTRING です。この属性の指定は、ファクトリベース ルーティング基準に対してのみ有効です。

TA_RANGES: carray[1..2048]

ルーティング フィールドの範囲および関連付けられたサーバ グループを指定します。string の形式は、カンマで区切って並べられた範囲とグループ名の組み合わせです。範囲とグループ名の組み合わせの形式は次のとおりです。
lower[-upper]:group
lowerupper は、符号を持つ数値、または一重引用符で囲んだ文字列です。lower には、upper 以下の値を設定する必要があります。文字列値で一重引用符を使用する場合は、引用符の前に円マークを 2 つ入力します (例 : 'O¥¥'Brien')。マシン上の関連するフィールドのデータ型の最小値を示すには、MIN を使用します。マシン上の関連するフィールドのデータ型の最大値を示すには、MAX を使用します。したがって、“MIN - -5 ” は -5 以下のすべての数を表し、“6-MAX” は 6 以上のすべての数を表します。 範囲内のメタキャラクタ "*" (ワイルドカード) は、すでにエントリとして指定した範囲では使用されなかった任意の値を示します。各エントリでは、1 つのワイルドカードによる範囲指定のみ可能です。1 つのエントリで使用できるワイルドカード範囲は 1 つのみで、最後になければなりません (その後の範囲は無視されます)。 ルーティング フィールドには、FML でサポートされている任意のデータ型を指定できます。数値ルーティング フィールドには数値で範囲を指定し、文字列ルーティング フィールドには文字列で範囲を指定する必要があります。 文字列で範囲を設定する場合は、文字列、carray、および文字フィールド型の値を一重引用符で囲みます。先頭に符号を付けることはできません。short 型および long 型の整数値は数字の文字列であり、必要に応じて先頭に正の符号または負の符号を付けることができます。C コンパイラまたは atof(3) で使用できる浮動小数点数は、まず任意の符号、次に数字列 (小数点が入ってもよい)、任意の e または E、任意の符号またはスペース、最後に整数という形式を取ります。 グループ名は、フィールドが範囲と一致する場合の要求のルーティング先となるグループを示します。グループ名 "*" は、サーバが必要なサービスを提供するグループであればどのグループにでも要求をルーティングできることを示します。 制限事項 : 256 バイトを超える属性値を使用すると、Oracle Tuxedo リリース 4.2.2 以前との互換性が失われます。

TA_STATE:

GET: {VALid}

GET 操作は、選択した T_ROUTING オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。これら以外の状態は返されません。

VALid
T_ROUTING オブジェクトが定義されていることを示します。これがこのクラスの唯一の有効な状態です。ルーティング条件は、ACTive になることはありません。コンフィグレーションによってサービス名と関連付けられ、実行時にデータ依存ルーティングを提供するために使用されます。この状態は INActive と同等で、パーミッションのチェックに使用します。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_ROUTING オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
アプリケーションに対する T_ROUTING オブジェクトを作成します。状態の変更は INValid 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は VALid になります。
unset
既存の T_ROUTING オブジェクトを変更します。この組み合わせは INValid 状態では使用できません。正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
INValid
アプリケーションに対する T_ROUTING オブジェクトを削除します。状態の変更は VALid 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid になります。

TA_TYPE

ルーティング基準のタイプ。有効な値は "FACTORY" または "SERVICE" です。"FACTORY" を指定すると、ルーティング基準は CORBA インタフェース用のファクトリベース ルーティングに適用されます。ファクトリベース ルーティング基準では、必ず TYPE=FACTORY を指定する必要があります。"SERVICE" を指定すると、ルーティング基準は ATMI サービス用のデータ依存型ルーティングに適用されます。デフォルト値は "SERVICE" です。したがって、データ依存型ルーティングを使用する場合はこの属性の指定を省略できます。ここで指定するルーティング基準のタイプは、この MIB クラスに対して定義される他のフィールドの値に影響します。これらのフィールドで指定できる値については個別に説明します。ファクトリベース ルーティング基準に対する SET 操作では、TA_TYPE の指定が必須です。

制限事項

なし。

 


T_SERVER クラスの定義

概要

T_SERVER クラスは、アプリケーション内のサーバのコンフィグレーション属性と実行時属性を表します。これらの属性値によって、コンフィグレーション済みのサーバを識別したり、各サーバ オブジェクトに関連する統計値やリソースを実行時に追跡したりできます。返される情報には、サーバのすべてのコンテキストで共通のフィールドが常に含まれています。また、システムにマルチコンテキストとして定義されていないサーバ (TA_MAXDISPATCHTHREADS の値が 1) の場合は、このクラスにサーバのコンテキストに関する情報が含まれます。システムにマルチコンテキストとして定義されているサーバの場合は、プレースホルダの値がコンテキストごとの属性に対して通知されます。コンテキストごとの属性は、常に T_SERVERCTXT クラスにあります。T_SERVERCTXT クラスは、シングルコンテキストのサーバに対しても定義されます。

TA_CLTLMIDTA_CLTPIDTA_CLTREPLYTA_CMTRETTA_CURCONVTA_CURREQTA_CURRSERVICETA_LASTGRPTA_SVCTIMEOUTTA_TIMELEFT、および TA_TRANLEV の各属性は、サーバ ディスパッチ コンテキストごとに固有な属性です。これら以外の属性は、すべてのサーバ ディスパッチ コンテキストで共通です。

属性表

表 62 TM_MIB(5): T_SERVER クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_SRVGRP(r)(*)
string
ru-r--r--
string[1..30]
N/A
TA_SRVID(r)(*)
long
ru-r--r--
1 <= num < 30,001
N/A
TA_SERVERNAME(k)(r)
string
rw-r--r--
string[1..78]
N/A
TA_GRPNO(k)
long
r--r--r--
1 <= num < 30,000
N/A
TA_STATE(k)
string
rwxr-xr--
GET: {ACT | INA | MIG | CLE | RES | SUS | PAR | DEA}
N/A
SET: {NEW | INV | ACT | INA | DEA}
N/A
TA_BASESRVID
long
r--r--r--
1 <= num < 30,001
N/A
TA_CLOPT
string
rwyr--r--
string[0..1024]
“-A”
TA_ENVFILE
string
rwyr--r--
string[0..256] (注 2)
“”
TA_GRACE
long
rwyr--r--
0 <= num
86,400
TA_MAXGEN
long
rwyr--r--
1 <= num < 256
1
TA_MAX
long
rwxr--r--
1 <= num < 1,001
1
TA_MIN
long
rwyr--r--
1 <= num < 1,001
1
TA_MINDISPATCHTHREADS
long
rwyr--r--
1 <= num < 1,000
1
TA_MAXDISPATCHTHREADS
long
rwyr--r--
0 <= num < 1,000
0
TA_THREADSTACKSIZE
long
rwyr--r--
0 <= num <= 2147483647
0
TA_CURDISPATCHTHREADS
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_HWDISPATCHTHREADS
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMDISPATCHTHREADS
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_RCMD
string
rwyr--r--
string[0..256] (注 2)
“”
TA_RESTART
string
rwyr--r--
{Y | N}
N
TA_SEQUENCE(k)
long
rwxr--r--
1 <= num < 10,000
>= 10,000
TA_SYSTEM_ACCESS
string
rwyr--r--
{FASTPATH | PROTECTED}
(注 1)
TA_CONV(k)
string
rw-r--r--
{Y|N}
“N”
TA_REPLYQ
string
rw-r--r--
{Y|N}
“N”
TA_RPPERM
long
rw-r--r--
0001 <= num <= 0777
(注 1)
TA_RQADDR(k)
string
rw-r--r--
string[0..30]
GRPNO.SRVID
TA_RQPERM
long
rw-r--r--
0001 <= num <= 0777
(注 1)
TA_LMID(k)
string
R--R--R--
LMID
N/A
TA_GENERATION
long
R--R--R--
1 <= num < 32,768
N/A
TA_PID(k)
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_RPID
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_RQID
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_TIMERESTART
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_TIMESTART
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_SEC_PRINCIPAL_NAME
TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION
TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR
string
string
string
rwxr--r--
rwxr--r--
rwxr--r--
string[0..511]
string[0..1023]
string[0..31]
“”
“”
“”
TA_SICACHEENTRIESMAX
string
rw-r--r--
{“0”-“32767” | “DEFAULT”}
“DEFAULT”
T_SERVER クラス : ローカル属性
TA_NUMCONV
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMDEQUEUE
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMENQUEUE
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMPOST
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMREQ
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMSUBSCRIBE
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMTRAN
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMTRANABT
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NUMTRANCMT
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_TOTREQC
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_TOTWORKL
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_CLTLMID
string
R--R--R--
LMID
N/A
TA_CLTPID
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_CLTREPLY
string
R--R--R--
{Y | N}
N/A
TA_CMTRET
string
R--R--R--
{COMPLETE | LOGGED}
N/A
TA_CURCONV
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_CUROBJECTS
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_CURINTERFACE
string
R--R--R--
string[0..128]
N/A
TA_CURREQ
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_CURRSERVICE
string
R--R--R--
string[0..15]
N/A
TA_CURTIME
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_LASTGRP
long
R--R--R--
1 <= num < 30,000
N/A
TA_SVCTIMEOUT
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_TIMELEFT
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_TRANLEV
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
(k) - GET キー フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド (SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

注 1 デフォルト設定は、T_DOMAIN クラスでこの属性に指定したのと同じ値になります。

注 2 Oracle Tuxedo 8.0 以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大 78 バイトです。

属性の意味

TA_SRVGRP: string[1..30]

サーバ グループの論理名。サーバ グループ名にはアスタリスク (*)、カンマ (,)、コロン (:) は使用できません。

TA_SRVID: 1 <= num < 30,001

サーバ グループ内でユニークなサーバ識別番号。

TA_SERVERNAME: string[1..78]

サーバの実行可能ファイルの名前。TA_SERVERNAME によって識別されるサーバは、このサーバのサーバ グループの T_GROUP:TA_LMID によって識別されるマシン上で実行されます。相対パス名を指定すると、実行ファイルの検索が、最初 TA_APPDIR で実行されてから、TA_TUXDIR/bin/bin/usr/binpath の順番で実行されます。なお、path はマシン環境ファイルで最初に現れる PATH= 行の値です。アクティブなサーバに返される属性値は、常に絶対パス名になることに注意してください。TA_APPDIRTA_TUXDIR の値は、適切な T_MACHINE オブジェクトから取得します。環境変数の処理方法については、T_MACHINE:TA_ENVFILE 属性の項を参照してください。

TA_GRPNO: 1 <= num < 30,000

このサーバのグループに関連付けられたグループ番号。

TA_STATE:

GET: {ACTive | INActive | MIGrating | CLEaning | REStarting |
SUSpended | EXIting | PARtitioned | DEAd}

GET 操作は、選択した T_SERVER オブジェクトのコンフィグレーション情報および実行時情報を取得します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

ACTive
T_SERVER オブジェクトは、定義済みでアクティブ状態です。これは、サーバがビジーかアイドルかを示すものではありません。長さがゼロでない TA_CURRSERVICE 属性を持ったアクティブ サーバは、ビジー サーバつまりサーバ要求を処理中のサーバとして解釈されます。
INActive
T_SERVER オブジェクトは、定義済みで非アクティブ状態です。
MIGrating
T_SERVER オブジェクトは定義済みで、現時点でサーバ グループのセカンダリ論理マシンへの移行状態にあります。セカンダリ論理マシンとは、T_GROUP:TA_LMID 属性に登録された論理マシンのうち、T_GROUP:TA_CURLMID 属性に該当しない論理マシンです。この状態は、パーミッションの決定においては ACTive と同等です。
CLEaning
T_SERVER は定義済みで、異常終了が発生したためシステムによってクリーンアップされている状態です。実行可能サーバは、TA_GRACE の時間内に TA_MAXGEN の起動/再起動時間を超えるとこの状態に移行します。この状態は、パーミッションの決定においては ACTive と同等です。
REStarting
T_SERVER は定義済みで、異常終了が発生したためシステムによって再起動されている状態です。この状態は、パーミッションの決定においては ACTive と同等です。
SUSpended
T_SERVER オブジェクトは定義済みで、現在停止を保留して停止している状態です。この状態は、パーミッションの決定においては ACTive と同等です。
PARtitioned
T_SERVER オブジェクトは定義済みでアクティブな状態ですが、サーバが動作しているマシンは現在 T_DOMAIN:TA_MASTER サイトから分断されています。この状態は、パーミッションの決定においては ACTive と同等です。
EXIting
T_SERVER オブジェクトが定義済みで、現在 exit() で保留中です。この状態は、パーミッションの決定においては ACTive と同等です。
DEAd
T_SERVER オブジェクトは定義済みで、掲示板ではアクティブと識別されているにもかかわらず、異常終了が原因で現在は実行されていないことを示します。この状態が維持されるのは、サーバのローカル BBL が終了を検知し、動作 (REStarting|CLEaning) を行うまでです。この状態が返されるのは、MIB_LOCAL TA_FLAGS 値が指定され、サーバが動作しているマシンが接続可能な場合のみです。この状態は、パーミッションの決定においては ACTive と同等です。

SET: {NEW | INValid | ACTive | INActive | DEAd}

SET 操作は、選択した T_SERVER オブジェクトのコンフィグレーション情報および実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
アプリケーションに対する T_SERVER オブジェクトを作成します。状態の変更は INValid 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INActive になります。
unset
既存の T_SERVER オブジェクトを変更します。この組み合わせは、ACTive 状態または INActive 状態でのみ可能です。正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
INValid
アプリケーションに対する T_SERVER オブジェクトを削除します。状態の変更は、INActive 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid になります。
ACTive
T_SERVER オブジェクトをアクティブにします。状態の変更は、INActive 状態でのみ可能です (MIGrating 状態のサーバは、T_GROUP:TA_STATEACTive に設定して再起動する必要があります)。この状態遷移に対するパーミッションの決定に際しては、アクティブなオブジェクトのパーミッション (--x--x--x) が考慮されます。正常に終了すると、オブジェクトの状態は ACTive になります。サーバをアクティブにする際に個々のサーバの状態が必要な場合には、TMIB_NOTIFY TA_FLAG 値を使用します。
INActive
T_SERVER オブジェクトを非アクティブにします。状態の変更は、ACTive 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INActive になります。サーバを非アクティブにする際に個々のサーバの状態が必要な場合には、TMIB_NOTIFY TA_FLAG 値を使用します。
DEAd
適切なタイムアウト間隔 (MIB(5)TA_MIBTIMEOUT を参照) 後もまだサーバが動作している場合に、サーバに SIGTERM シグナルと SIGKILL シグナルを送信して T_SERVER オブジェクトを非アクティブ化します。デフォルトでは、SIGTERM シグナルによってサーバの順序立てた停止が開始され、サーバは再起動可能であっても非アクティブになります。サーバが 1 つのサービスを長時間にわたって処理している場合、または SIGTERM シグナルが無効になっている場合は、SIGKILL が使用され、システムはそれを異常終了として処理します。状態の変更は、ACTive 状態または SUSpended 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INActiveCLEaning、または REStarting になります。

TA_BASESRVID: 1 <= num < 30,001

ベース サーバ識別子。TA_MAX 属性値が 1 のサーバの場合、この属性は常に TA_SRVID と同じになります。一方、TA_MAX 値が 1 より大きいサーバの場合、この属性は同一の環境設定を持つサーバの集まりが同一のベース サーバ識別子であることを示します。

TA_CLOPT: string[0..1024]

サーバをアクティブにする際に渡すコマンドライン オプション。詳細については、servopts(5) のリファレンス ページを参照してください。制限事項 : この属性を実行時に変更しても、実行中のサーバには反映されません。

TA_ENVFILE: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前の場合は最大 78 バイト)

サーバ固有の環境ファイル。このファイルを使用して環境を変更する方法の詳細については、T_MACHINE:TA_ENVFILE を参照してください。制限事項 : この属性を実行時に変更しても、実行中のサーバには反映されません。

TA_GRACE: 0 <= num

T_SERVER:TA_MAXGEN の制限が適用される期間を示します (単位は秒)。この属性は、再起動が可能なサーバに対してのみ (T_SERVER:TA_RESTART 属性が "Y" にセットされている場合にのみ) 有効です。再起動しているサーバが TA_MAXGEN 制限値を超えても、TA_GRACE の期限が切れている場合は、システムは現在の世代 (T_SERVER:TA_GENERATION) を 1 にリセットし、初期起動時間 (T_SERVER:TA_TIMESTART) を現在の時刻にリセットします。この属性を 0 に設定すると、サーバはいつでも再起動できます。
要求キューを共有するサーバ (つまり、T_SERVER:TA_RQADDR の値が同一のサーバ) は、この属性も同じ値に設定する必要があります。この属性値が異なる場合、キュー上のすべてのサーバに関連付けられる実行時値が、最初にアクティブにしたサーバによって確立されます。 制限事項 : この属性を実行時に変更すると、実行中のサーバおよび要求キューを共有している他のアクティブ サーバに反映されます。ただし、変更されるのは選択したサーバのコンフィグレーション パラメータのみです。したがって、キューを共有するすべてのサーバについてこの属性を同じ値に設定しないと、その後サーバをアクティブする際の起動順序によってアプリケーションの動作が変わってしまいます。

TA_MAXGEN: 1 <= num < 256

指定された猶予期間 (T_SERVER:TA_GRACE) において、再起動可能なサーバ (T_SERVER:TA_RESTART == "Y”) に許可された最大の世代数。サーバを最初にアクティブにする動作を 1 つの世代としてカウントし、その後の再起動もそれぞれ 1 つの世代としてカウントします。最大世代数を超えた後の処理については、前述の TA_GRACE に関する説明を参照してください。
要求キューを共有するサーバ (つまり、T_SERVER:TA_RQADDR の値が同一のサーバ) は、この属性も同じ値に設定する必要があります。この属性値が異なる場合、キュー上のすべてのサーバに関連付けられる実行時値が、最初にアクティブにしたサーバによって確立されます。 制限事項 : この属性を実行時に変更すると、実行中のサーバおよび要求キューを共有している他のアクティブ サーバに反映されます。ただし、変更されるのは選択したサーバのコンフィグレーション パラメータのみです。したがって、キューを共有するすべてのサーバについてこの属性を同じ値に設定しないと、その後サーバをアクティブする際の起動順序によってアプリケーションの動作が変わってしまいます。

TA_MAX: 1 <= num < 1,001

起動するサーバのオカレンスの最大数。最初に、tmboot() がサーバの T_SERVER:TA_MIN オブジェクトを起動します。その他のオブジェクトは、特定サーバ ID を起動して個別に起動するか、自動生成によって起動します (会話型サーバの場合のみ)。この属性を実行時に変更すると、同一のコンフィグレーションを持つサーバのうち実行中のサーバ (前述の TA_BASESRVID を参照) と、サーバのコンフィグレーション定義に反映されます。

TA_MIN: 1 <= num < 1,001

起動するサーバのオカレンスの最小数。T_SERVER:TA_RQADDR が指定されており、TA_MIN が 1 より大きい場合、そのサーバは MSSQ セットを形成します。サーバのサーバ識別子は、T_SERVER:TA_SRVID から TA_SRVID + T_SERVER:TA_MAX - 1 までとなります。各サーバには、すべて同一のシーケンス番号とその他のサーバ パラメータが付けられます。
制限事項 : この属性を実行時に変更しても、実行中のサーバには反映されません。

TA_MINDISPATCHTHREADS: 1 <= num < 1,000

最初のサーバの起動時に開始されるサーバ ディスパッチ スレッドの数。この属性は、サーバが buildserver -t コマンドを使用して構築された場合にのみ有効です。
TA_MAXDISPATCHTHREADS > 1 のときに使用される個別のディスパッチャ スレッドは、TA_MINDISPATCHTHREADS の値の一部としてはカウントされません。この場合、TA_MINDISPATCHTHREADS <= TA_MAXDISPATCHTHREADS である必要があります。TA_MINDISPATCHTHREADS が指定されていない場合のデフォルト値は 0 です。 制限事項 : この属性を実行時に変更しても、実行中のサーバには反映されません。

TA_MAXDISPATCHTHREADS: 0 <= num < 1,000

個々のサーバ プロセスで生成可能な、同時にディスパッチされるスレッドの最大数を指定します。この属性は、サーバが buildserver -t コマンドを使用して構築された場合にのみ有効です。
TA_MAXDISPATCHTHREADS > 1 の場合、別のディスパッチ スレッドが使用されます。このディスパッチ スレッドは、パラメータで指定した数には含まれません。この場合、TA_MINDISPATCHTHREADS <= TA_MAXDISPATCHTHREADS である必要があります。TA_MAXDISPATCHTHREADS が指定されていない場合のデフォルト値は 1 です。 制限事項 : この属性を実行時に変更しても、実行中のサーバには反映されません。

TA_THREADSTACKSIZE: 0 <= num <= 2147483647

マルチスレッド サーバの各ディスパッチ スレッドに対して作成されるスタックのサイズ。このオプションは、TA_MAXDISPATCHTHREADS に 1 より大きい値が指定された場合のみサーバに影響を与えます。
この属性が指定されていない場合、または 0 が指定されている場合、デフォルトのスレッド スタック サイズが使用されます。指定された値が 0 より大きく、かつ最小スレッド スタック サイズより小さい場合、最小スレッド スタック サイズが使用されます。指定された値が最小スレッド スタック サイズより大きい場合、指定された値が使用されます。 デフォルト サイズは、オペレーティング システムのデフォルト サイズです。ただし、この値がマルチスレッド Oracle Tuxedo アプリケーション用に十分であることが分かっている場合は、Oracle Tuxedo のデフォルト サイズが使用されます。最小スレッド スタック サイズの目的は、Tuxedo のデフォルト スレッド スタック サイズより小さいスレッド スタック サイズを指定できるようにすることです。現時点での Oracle Tuxedo のデフォルト スレッド スタック サイズは 1,024,000、最小スレッド スタック サイズは 100,000 です。 スレッド スタック サイズを上回った場合、サーバはコア ダンプを行います。 制限事項 : この属性を実行時に変更しても、実行中のサーバには反映されません。

TA_CURDISPATCHTHREADS: 0 <= num

このサーバに対するアクティブなサービス ディスパッチ スレッドの現在の数。

TA_HWDISPATCHTHREADS: 0 <= num

このサーバを最後に再起動して以降に、このサーバに対して作成できるアクティブなサービス ディスパッチ スレッドの最大数。アイドル状態のサービス スレッドのキャッシュを制御するパラメータを指定している場合、ここで指定する数とサービス呼び出しの数が異なる場合があります。

TA_NUMDISPATCHTHREADS: 0 <= num

このサーバを最後に再起動して以降に、このサーバに対して作成されたアクティブなサービス ディスパッチ スレッドの総数。

TA_RCMD: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前の場合は最大 78 バイト)

システムによるアプリケーション サーバの再起動と同時に実行するアプリケーション指定のコマンド。
要求キューを共有するサーバ (つまり、T_SERVER:TA_RQADDR の値が同一のサーバ) は、この属性も同じ値に設定する必要があります。この属性値が異なる場合、キュー上のすべてのサーバに関連付けられる実行時値が、最初にアクティブにしたサーバによって確立されます。 制限事項 : この属性を実行時に変更すると、実行中のサーバおよび要求キューを共有している他のアクティブ サーバに反映されます。ただし、変更されるのは選択したサーバのコンフィグレーション パラメータのみです。したがって、キューを共有するすべてのサーバについてこの属性を同じ値に設定しないと、その後サーバをアクティブする際の起動順序によってアプリケーションの動作が変わってしまいます。
注意 : Windows 2003 システムでリダイレクトまたはパイプを選択する場合は、以下のいずれかの方法を使用してください。

TA_RESTART: {Y | N}

サーバを再起動可能 (“Y”) または再起動不可能 (“N”) に設定します。このサーバ グループに対してサーバの移行 (T_DOMAIN:TA_OPTIONS/MIGRATE 属性および代替サイトによる T_GROUP:TA_LMID) を指定した場合は、TA_RESTART“Y” に設定する必要があります。
要求キューを共有するサーバ (つまり、T_SERVER:TA_RQADDR の値が同一のサーバ) は、この属性も同じ値に設定する必要があります。この属性値が異なる場合、キュー上のすべてのサーバに関連付けられる実行時値が、最初にアクティブにしたサーバによって確立されます。 制限事項 : この属性を実行時に変更すると、実行中のサーバおよび要求キューを共有している他のアクティブ サーバに反映されます。ただし、変更されるのは選択したサーバのコンフィグレーション パラメータのみです。したがって、キューを共有するすべてのサーバについてこの属性を同じ値に設定しないと、その後サーバをアクティブする際の起動順序によってアプリケーションの動作が変わってしまいます。

TA_SEQUENCE: 1 <= num < 10,000

このサーバを、他のサーバに関連していつ起動 (tmboot(1)) または停止 (tmshutdown(1)) するかを指定します。TA_SEQUENCE 属性を指定しないか、無効な値を指定して T_SERVER オブジェクトを追加すると、10,000 以上で、かつその他の自動的に選択されたデフォルト値よりも大きい値が作成されます。サーバは、tmboot() によってシーケンス番号の昇順で起動され、tmshutdown() によって降順で停止されます。この属性を実行時に変更すると、tmboot()tmshutdown() にのみ反映され、実行中のサーバが以降の tmshutdown() の呼び出しによって停止される順序に影響します。

TA_SYSTEM_ACCESS: {FASTPATH | PROTECTED}

Oracle Tuxedo システム ライブラリが、このサーバ プロセス内で Oracle Tuxedo システムの内部テーブルにアクセスするために使用するモード。この属性の詳細については、T_DOMAIN:TA_SYSTEM_ACCESS を参照してください。
制限事項 : (1) この属性を実行時に変更しても、実行中のサーバには反映されません。(2) TA_SYSTEM_ACCESSPROTECTED に設定しても、マルチスレッド サーバには効果がない場合があります。これは、あるスレッドが Oracle Tuxedo コードを実行しているとき (つまりスレッドが掲示板にアタッチされているとき) に別のスレッドがユーザ コードを実行できるからです。Oracle Tuxedo システムでは、このような状況を回避することはできません。

TA_CONV: {Y|N}

会話型サーバ (“Y”) または要求/応答型サーバ (“N”) を指定します。

TA_REPLYQ: {Y | N}

サーバに対して別の応答キューを割り当てます (TA_REPLYQ == "Y”)。応答を受信する必要のある MSSQ サーバでは、この属性を “Y” に設定する必要があります。
注意 : Windows 2003 システムでリダイレクトまたはパイプする場合は、TA_RCMD 属性の説明の際に示した、いずれかの方法を使用する必要があります。

TA_RPPERM: 0001 <= num <= 0777

サーバの応答キューに対する UNIX システムのパーミッション。個別の応答キューが割り当てられない場合 (T_SERVER:TA_REPLYQ == "N”)、TA_RPPERM は無視されます。
注意 : Windows 2003 システムでリダイレクトまたはパイプする場合は、TA_RCMD 属性の説明の際に示した、いずれかの方法を使用する必要があります。

TA_RQADDR: string[0..30]

サーバの要求キューのシンボリック アドレス。複数のサーバに対して同じ TA_RQADDR 属性値を指定すると、複数サーバ/単一キュー (MSSQ) セットを定義できます。TA_RQADDR 属性値が同じサーバは、同じサーバ グループに属している必要があります。

TA_RQPERM: 0001 <= num <= 0777

要求キューに対する UNIX システムのパーミッション。
制限事項 : UNIX システム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームが UNIX ベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_LMID: LMID

サーバを実行している現在の論理マシン。

TA_GENERATION: 1 <= num < 32,768

サーバの世代。サーバを最初に tmboot(1) で起動した場合や、TM_MIB(5) でアクティブにした場合、その世代は 1 に設定されます。サーバが異常終了して再起動されるごとに世代がインクリメントされます。なお、世代が T_SERVER:TA_MAXGEN を超え、T_SERVER:TA_GRACE の期限が切れると、サーバが再起動されて世代が 1 にリセットされます。

TA_PID: 1 <= num

サーバの UNIX システム プロセス識別子。各サーバが別のマシンに存在し、プロセス ID が重複するような場合、この属性はユニークになりません。
制限事項 : UNIX システム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームが UNIX ベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_RPID: 1 <= num

サーバの応答キューに対する UNIX システムのメッセージ キューの識別子。個別の応答キューが割り当てられない場合 (T_SERVER:TA_REPLYQ == "N”)、TA_RPIDT_SERVER:TA_RQID と同じ値になります。
制限事項 : UNIX システム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームが UNIX ベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_RQID: 1 <= num

サーバの要求キューに対する UNIX システムのメッセージ キューの識別子。個別の応答キューが割り当てられない場合 (T_SERVER:TA_REPLYQ == "N”)、TA_RQIDT_SERVER:TA_RPID と同じ値になります。
制限事項 : UNIX システム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームが UNIX ベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_TIMERESTART: 1 <= num

T_SERVER:TA_LMID で time(2) システム呼び出しから返される 1970 年 1 月 1 日の 00:00:00 UTC から、このサーバが最後に起動または再起動された時点までの時間 (単位は秒)。

TA_TIMESTART: 1 <= num

T_SERVER:TA_LMID で time(2) システム呼び出しから返される 1970 年 1 月 1 日の 00:00:00 UTC から、このサーバが初めて起動された時点までの時間 (単位は秒)。サーバを再起動してもこの値はリセットされませんが、T_SERVER:TA_MAXGEN を超え、T_SERVER:TA_GRACE の期限が切れると、この属性は再起動された時間にリセットされます。

TA_SICACHEENTRIESMAX: {“0"-"32767” | “DEFAULT”}

このマシンが保持するサービスおよびインタフェースのキャッシュ エントリの数。値を 0 にすると、このマシンではサービス キャッシュが使用されなくなります。値を “DEFAULT” にした場合、このサーバに対する値は対応する T_MACHINE クラスのエントリによって決まります。

TA_SEC_PRINCIPAL_NAME: string[0..511]

Oracle Tuxedo 7.1 以降が動作するアプリケーションで認証用に使用されるセキュリティ プリンシパル名。この属性の最大文字数は、文字列の最後を表す NULL 文字列を除いて 511 文字です。この属性に指定するプリンシパル名は、このサーバで実行されるシステム プロセスの識別子として使用されます。
TA_SEC_PRINCIPAL_NAME は、コンフィグレーションの階層のうち、T_DOMAIN クラス、T_MACHINE クラス、T_GROUP クラス、および T_SERVER クラスの 4 つのレベルのどこでも指定できます。特定のコンフィグレーション レベルでのプリンシパル名は、下位レベルでオーバーライドできます。TA_SEC_PRINCIPAL_NAME がどのレベルでも指定されていない場合、アプリケーションのプリンシパル名にはこのドメインの TA_DOMAINID 文字列がデフォルトで設定されます。 TA_SEC_PRINCIPAL_NAME のほかにも、TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATIONTA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR という属性があります。後の 2 つの属性は、アプリケーション起動時に、Oracle Tuxedo 7.1 以降で動作するシステム プロセスに対して復号化キーを開く処理に関係する属性です。特定のレベルで TA_SEC_PRINCIPAL_NAME のみが指定されている場合には、それ以外の 2 つの属性に長さゼロの NULL 文字列が設定されます。

TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION: string[0..1023]

TA_SEC_PRINCIPAL_NAME に指定したプリンシパルの復号化 (プライベート) キーを格納するファイルまたはデバイスのロケーション。この属性の最大文字数は、文字列の最後を表す NULL 文字列を除いて 1023 文字です。
TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION は、コンフィグレーションの階層のうち、T_DOMAIN クラス、T_MACHINE クラス、T_GROUP クラス、および T_SERVER クラスの 4 つのレベルのどこでも指定できます。この属性は、どのレベルで指定する場合でも TA_SEC_PRINCIPAL_NAME 属性と対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR は省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロの NULL 文字列が設定されます。

TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR: string[0..31]

TA_SEC_PRINCIPAL_NAME に指定したプリンシパルのパスワードを格納する変数。この属性の最大文字数は、文字列の最後を表す NULL 文字列を除いて 31 文字です。
TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR は、コンフィグレーションの階層のうち、T_DOMAIN クラス、T_MACHINE クラス、T_GROUP クラス、および T_SERVER クラスの 4 つのレベルのどこでも指定できます。この属性は、どのレベルで指定する場合でも TA_SEC_PRINCIPAL_NAME 属性と対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。TA_SEC_PRINCIPAL_LOCATION は省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロの NULL 文字列が設定されます。 初期化時は、TA_SEC_PRINCIPAL_PASSVAR に設定した復号化キーの各パスワードを管理者が入力する必要があります。管理者が入力したパスワードはシステム側で自動的に暗号化され、それぞれが対応するパスワード変数に割り当てられます。

TA_NUMCONV: 0 <= num

このサーバが tpconnect() を使用して開始した会話の数。

TA_NUMDEQUEUE: 0 <= num

このサーバが tpdequeue() を使用してキューからの取り出し操作を開始した回数。

TA_NUMENQUEUE: 0 <= num

このサーバが tpenqueue() を使用してキューへの登録操作を開始した回数。

TA_NUMPOST: 0 <= num

このサーバが tppost() を使用して開始したポストの数。

TA_NUMREQ: 0 <= num

このサーバが tpcall() または tpacall() を使用して開始した要求の数。

TA_NUMSUBSCRIBE: 0 <= num

このサーバが tpsubscribe() を使用して行ったサブスクリプションの数。

TA_NUMTRAN: 0 <= num

このサーバが最後に起動または再起動されて以降に開始されたトランザクションの数。

TA_NUMTRANABT: 0 <= num

このサーバが最後に起動または再起動されて以降にアボートされたトランザクションの数。

TA_NUMTRANCMT: 0 <= num

このサーバが最後に起動または再起動されて以降にコミットされたトランザクションの数。

TA_TOTREQC: 0 <= num

このサーバが完了した総要求数。会話型サーバの場合 (T_SERVER:TA_CONV == "Y”)、この属性値は完了した着信会話数を示します。この実行時属性は、サーバの再起動時には保持されますが、サーバを停止すると失われます。

TA_TOTWORKL: 0 <= num

このサーバが完了した負荷。会話型サーバの場合 (T_SERVER:TA_CONV == "Y”)、この属性値は完了した着信会話の負荷を示します。この実行時属性は、サーバの再起動時には保持されますが、サーバを停止すると失われます。

TA_CLTLMID: LMID

要求元のクライアントまたはサーバの論理マシン。
また、このフィールド要素は、シングルコンテキスト サーバとマルチコンテキスト サーバの両方で T_SERVERCTXT クラスに含まれます。 要求元のクライアントまたはサーバとは、サーバが現在実行しているサービスを要求したプロセスです。このフィールドの値は、シングルコンテキスト サーバに対してのみ有効です。マルチコンテキスト サーバの場合は、プレースホルダとして NULL 文字列が返されます。

TA_CLTPID: 1 <= num

要求元のクライアントまたはサーバの UNIX システム プロセス識別子。
また、このフィールド要素は、シングルコンテキスト サーバとマルチコンテキスト サーバの両方で T_SERVERCTXT クラスに含まれます。 このフィールドの値は、シングルコンテキスト サーバに対してのみ有効です。マルチコンテキスト サーバの場合は、プレースホルダとして 0 が返されます。 制限事項 : UNIX システム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームが UNIX ベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_CLTREPLY: {Y | N}

要求元のクライアントまたはサーバが応答を要求しているか (“Y”)、いないか (“N”) を指定します。
また、このフィールド要素は、シングルコンテキスト サーバとマルチコンテキスト サーバの両方で T_SERVERCTXT クラスに含まれます。 このフィールドの値は、シングルコンテキスト サーバに対してのみ有効です。マルチコンテキスト サーバの場合は、プレースホルダとして NULL 文字列が返されます。

TA_CMTRET: {COMPLETE | LOGGED}

このサーバの TP_COMMIT_CONTROL 特性の設定。
また、このフィールド要素は、シングルコンテキスト サーバとマルチコンテキスト サーバの両方で T_SERVERCTXT クラスに含まれます。 この特性の詳細については、ATMI 関数呼び出し tpscmt() の説明を参照してください。このフィールドの値は、シングルコンテキスト サーバに対してのみ有効です。マルチコンテキスト サーバの場合は、プレースホルダとして NULL 文字列が返されます。

TA_CURCONV: 0 <= num

このサーバが tpconnect() を使用して開始した会話のうち、現在もアクティブな会話の数。マルチコンテキスト サーバの場合、このフィールドはすべてのサーバ コンテキストの合計を表します。個々のサーバ コンテキストの値は、T_SERVERCTXT クラスにあります。

TA_CUROBJECTS: 0 <= num

このサーバの掲示板のオブジェクト テーブルで使用しているエントリの数。スコープはローカルです。

TA_CURINTERFACE: string[0..128]

このサーバで現在アクティブなインタフェースの名前。スコープはローカルです。

TA_CURREQ: 0 <= num

このサーバが tpcall() または tpacall() を使用して開始した要求のうち、現在もアクティブな要求の数。マルチコンテキスト サーバの場合、このフィールドはすべてのサーバ コンテキストの合計を表します。個々のサーバ コンテキストの値は、T_SERVERCTXT クラスにあります。

TA_CURRSERVICE: string[0. .15]

サーバが現在処理中のサービスがある場合、そのサービスの名前。
また、このフィールド要素は、シングルコンテキスト サーバとマルチコンテキスト サーバの両方で T_SERVERCTXT クラスに含まれます。 このフィールドの値は、シングルコンテキスト サーバに対してのみ有効です。マルチコンテキスト サーバの場合は、プレースホルダとして 0 が返されます。

TA_CURTIME: 1 <= num

T_SERVER:TA_LMIDtime(2) システム呼び出しから返される 1970 年 1 月 1 日の 00:00:00 UTC から現在までの時間 (単位は秒)。この属性は、T_SERVER:TA_TIMESTART 属性値および T_SERVER:TA_TIMERESTART 属性値からの経過時間を算出するために使用できます。

TA_LASTGRP: 1 <= num < 30,000

最後に開始されたサービス要求またはこのサーバから開始された会話のサーバ グループ番号 (T_GROUP:TA_GRPNO)。
また、このフィールド要素は、シングルコンテキスト サーバとマルチコンテキスト サーバの両方で T_SERVERCTXT クラスに含まれます。 このフィールドの値は、シングルコンテキスト サーバに対してのみ有効です。マルチコンテキスト サーバの場合は、プレースホルダとして 0 が返されます。

TA_SVCTIMEOUT: 0 <= num

このサーバが現在のサービス要求を処理するのに残された時間 (単位は秒)。
また、このフィールド要素は、シングルコンテキスト サーバとマルチコンテキスト サーバの両方で T_SERVERCTXT クラスに含まれます。 アクティブなサービスに対して 0 を指定すると、タイムアウト処理は行われません。詳細については、T_SERVICE:TA_SVCTIMEOUT を参照してください。このフィールドの値は、シングルコンテキスト サーバに対してのみ有効です。マルチコンテキスト サーバの場合は、プレースホルダとして 0 が返されます。

TA_TIMELEFT: 0 <= num

このサーバが現時点で待っている応答がタイムアウトするまでの残り時間 (単位は秒)。
また、このフィールド要素は、シングルコンテキスト サーバとマルチコンテキスト サーバの両方で T_SERVERCTXT クラスに含まれます。 タイムアウトは、トランザクション タイムアウトまたはブロック タイムアウトです。 このフィールドの値は、シングルコンテキスト サーバに対してのみ有効です。マルチコンテキスト サーバの場合は、プレースホルダとして 0 が返されます。

TA_TRANLEV: 0 <= num

このサーバの現在のトランザクション レベル。
また、このフィールド要素は、シングルコンテキスト サーバとマルチコンテキスト サーバの両方で T_SERVERCTXT クラスに含まれます。 値がゼロの場合は、サーバが現在トランザクションに関与していないことを示します。このフィールドの値は、シングルコンテキスト サーバに対してのみ有効です。マルチコンテキスト サーバの場合は、プレースホルダとして 0 が返されます。

制限事項

なし。

 


T_SERVERCTXT クラスの定義

概要

T_SERVERCTXT クラスは、アプリケーション内の各サーバ ディスパッチ コンテキストのコンフィグレーション属性と実行時属性を表します。このクラスは、シングルコンテキスト サーバおよびマルチコンテキスト サーバの両方に対して定義されます。シングルコンテキスト サーバでは、このクラスの値を T_SERVER クラスの一部として繰り返し使用します。T_SERVERCTXT クラスの属性は読み取り専用です。

これらの属性値によって、各サーバ ディスパッチ コンテキストに関連する統計値やリソースを実行時に追跡することができます。

属性表

表 63 TM_MIB(5): T_SERVERCTXT クラス定義の属性表
属性 (注 1)
パーミッション
デフォルト値
TA_SRVGRP(k)
string
r--r--r--
string[1..30]
N/A
TA_SRVID(k)
long
r--r--r--
1 <= num < 30,001
N/A
TA_CONTEXTID(k)
long
r--r--r--
-2 <= num < 30,000
N/A
TA_CLTLMID
string
r--r--r--
LMID
N/A
TA_CLTPID
long
r--r--r--
1 <= num
N/A
TA_CLTREPLY
string
r--r--r--
{Y | N}
N/A
TA_CMTRET
string
R--R--R--
{COMPLETE | LOGGED}
N/A
TA_CURCONV
long
r--r--r--
0 <= num
N/A
TA_CURREQ
long
r--r--r--
0 <= num
N/A
TA_CURRSERVICE
string
r--r--r--
string[0..15]
N/A
TA_LASTGRP
long
r--r--r--
1 <= num < 30,000
N/A
TA_SVCTIMEOUT
long
r--r--r--
0 <= num
N/A
TA_TIMELEFT
long
r--r--r--
0 <= num
N/A
TA_TRANLEV
long
r--r--r--
0 <= num
N/A
(k) - GET キー フィールド

注 1 T_SERVERCTXT クラスのすべての属性はローカル属性です。

属性の意味

TA_SRVGRP: string[1..30]

サーバ グループの論理名。また、サーバ グループ名にはアスタリスク (*)、カンマ (,)、コロン (:) は使用できません。

TA_SRVID: 1 <= num < 30,001

サーバ グループ内でユニークなサーバ識別番号。

TA_CONTEXTID: 0 <= num < 30000

この特定のサーバ コンテキストの識別子。

TA_CLTLMID: LMID

要求元のクライアントまたはサーバの論理マシン。要求元のクライアントまたはサーバとは、サーバが現在実行しているサービスを要求したプロセスです。

TA_CLTPID: 1 <= num

要求元のクライアントまたはサーバの UNIX システム プロセス識別子。
制限事項 : UNIX システム固有の属性です。アプリケーションを実行しているプラットフォームが UNIX ベースでない場合、この属性は返されないことがあります。

TA_CLTREPLY: {Y | N}

要求元のクライアントまたはサーバが応答を要求しているか (“Y”)、いないか (“N”) を指定します。

TA_CMTRET: {COMPLETE | LOGGED}

このサーバの TP_COMMIT_CONTROL 特性の設定。この特性の詳細については、Oracle Tuxedo ATMI 関数 tpscmt(3c) の説明を参照してください。

TA_CURCONV: 0 <= num

このサーバが tpconnect() を使用して開始した会話のうち、現在もアクティブな会話の数。

TA_CURREQ: 0 <= num

このサーバが tpcall() または tpacall() を使用して開始した要求のうち、現在もアクティブな要求の数。

TA_CURRSERVICE: string[0..15]

サーバが現在処理中のサービスがある場合、そのサービスの名前。

TA_LASTGRP: 1 <= num < 30,000

最後に開始されたサービス要求またはこのサーバから開始された会話のサーバ グループ番号 (T_GROUP:TA_GRPNO)。

TA_SVCTIMEOUT: 0 <= num

このサーバが現在のサービス要求を処理するのに残された時間 (単位は秒)。 アクティブなサービスに対して 0 を指定すると、タイムアウト処理は行われません。詳細については、T_SERVICE:TA_SVCTIMEOUT を参照してください。

TA_TIMELEFT: 0 <= num

このサーバが現時点で待っている応答がタイムアウトするまでの残り時間 (単位は秒)。タイムアウトは、トランザクション タイムアウトまたはブロック タイムアウトです。

TA_TRANLEV: 0 <= num

このサーバの現在のトランザクション レベル。値がゼロの場合は、サーバが現在トランザクションに関与していないことを示します。

制限事項

なし。

 


T_SERVICE クラスの定義

概要

T_SERVICE クラスは、アプリケーション内のサービスのコンフィグレーション属性を表します。これらの属性値によって、コンフィグレーション済みのサービスを識別できます。T_SERVICE オブジェクトは、T_SVCGRP クラスの一部としてコンフィグレーションされていないサービスに対するアクティブ化時のコンフィグレーション属性を提供します。アプリケーション内でアクティブなサービスの実行時情報は、T_SVCGRP クラスでのみ取得可能です。T_SERVICE クラスを実行時に更新しても、通常はアクティブな T_SVCGRP オブジェクトには反映されません (TA_ROUTINGNAME は例外です)。

T_SERVICE クラスおよび T_SVCGRP クラスは、アプリケーション内のサービス名に対するアクティブ化時の属性設定を定義します。サーバを初めてアクティブにしたため、または tpadvertise() を呼び出したために新たなサービスがアクティブ化 (宣言) されると、サービス開始時に使用する属性値は以下の順序で決定されます。

  1. サービス名とサービス グループが一致するコンフィグレーション済みの T_SVCGRP オブジェクトが存在する場合、宣言されたサービスの初期コンフィグレーションには、このオブジェクトで定義された属性が使用されます。
  2. 1 に該当せず、かつサービス名が一致するコンフィグレーション済みの T_SERVICE オブジェクトが存在する場合、宣言されたサービスの初期コンフィグレーションには、このオブジェクトで定義された属性が使用されます。
  3. 1 および 2 に該当せず、かつ TA_SERVICENAME 属性値が一致するコンフィグレーション済みの T_SVCGRP オブジェクトが見つかった場合、宣言されたサービスの初期コンフィグレーションには、最初に見つかったオブジェクトが使用されます。
  4. 上記のいずれにも該当しない場合、宣言されたサービスの初期コンフィグレーションには、サービス属性のシステム デフォルト値が使用されます。

アプリケーション サービスに対するコンフィグレーション属性の指定はすべて省略可能です。つまり、コンフィグレーション値を指定しない場合、サービスのアクティブ化時にサーバが宣言したサービスには確立済みのデフォルト サービス値が使用されます (サービスのアクティブ化時に属性値を識別する方法については上記を参照のこと)。サーバが提供するサービス名は実行時に作成されます (buildserver(1) を参照)。ただし、サーバ オブジェクトに指定されたコマンドライン オプションによってオーバーライドされる場合もあります (T_SERVER:TA_CLOPT および servopts(5) を参照)。

属性表

表 64 TM_MIB(5): T_SERVICE クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_SERVICENAME(r) (*)
string
ru-r--r--
string[1..15]
N/A
TA_STATE(k)
string
rw-r--r--
GET: {ACT | INA}
SET: {NEW | INV}
N/A
N/A
TA_AUTOTRAN
string
rwyr--r--
{Y | N}
“N”
TA_LOAD
long
rwyr--r--
1 <= num < 32,768
50
TA_PRIO
long
rwyr--r--
1 <= num < 101
50
TA_BLOCKTIME
long
rwyr--r--
0 <= num < 32,768
0
TA_SVCTIMEOUT
long
rwyr--r--
0 <= num
0
TA_TRANTIME
long
rwyr--r--
0 <= num
30
TA_BUFTYPE
string
rw-r--r--
string[1..256]
“ALL”
TA_ROUTINGNAME
string
rwxr--r--
string[0..15]
“”
TA_SIGNATURE_REQUIRED
string
rwxr--r--
{Y|N}
“N”
TA_ENCRYPTION_REQUIRED
string
rwxr--r--
{Y|N}
“N”
TA_BUFTYPECONV
string
rwyr--r--
XML2FML, XML2FML32,
NOCONVERT
NOCONVERT
(k) - GET キー フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド (SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

属性の意味

TA_SERVICENAME: string[1..15]

サービス名。

TA_STATE:

GET: {ACTive | INActive}

GET 操作は、選択した T_SERVICE オブジェクトのコンフィグレーション情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

ACTive
T_SERVICE オブジェクトが定義済みで、TA_SERVICENAME の値が一致する T_SVCGRP オブジェクトの少なくとも 1 つはアクティブです。
INActive
T_SERVICE オブジェクトが定義済みで、TA_SERVICENAME の値が一致する T_SVCGRP オブジェクトはアクティブではありません。

SET: {NEW | INValid}

SET 操作は、選択した T_SERVICE オブジェクトのコンフィグレーション情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
アプリケーションに対する T_SERVICE オブジェクトを作成します。状態の変更は INValid 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INActive になります。制限事項 : コンフィグレーションされていないサービスが、それらを宣言しているサーバによってアクティブなままになっている場合があります。この場合、新規に T_SERVICE オブジェクトを作成することはできません。
unset
既存の T_SERVICE オブジェクトを変更します。この組み合わせは INValid 状態では使用できません。正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
INValid
アプリケーションに対する T_SERVICE オブジェクトを削除します。状態の変更は、INActive 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid になります。

TA_AUTOTRAN: {Y | N}

要求がまだトランザクション モードでない場合に、このサービスに対するサービス要求メッセージを受信すると、トランザクションが自動的に開始されます (”Y” を指定した場合)。制限事項 : この属性を実行時に変更しても、アクティブな T_SVCGRP オブジェクトには反映されません。

TA_LOAD: 1 <= num < 32,768

この T_SERVICE オブジェクトは、システムに対する負荷を設定します。サービスの負荷は、ロード バランシングのために使用します。つまり、すでに負荷が大きいキューは、新規の要求ではあまり選択されません。サービスの負荷は、T_DOMAIN:TA_LDBAL 属性値が “Y” に設定されている場合にのみ有効です。
制限事項 : この属性を実行時に変更しても、アクティブな T_SVCGRP オブジェクトには反映されません。

TA_PRIO: 1 <= num < 101

この T_SERVICE オブジェクトは、指定された優先順位でキューから取り出されます。複数のサービス要求がサービス キューで待機している場合、優先順位の高い要求から処理されます。
制限事項 : この属性を実行時に変更しても、アクティブな T_SVCGRP オブジェクトには反映されません。

TA_BLOCKTIME: 0 <= num < 32,768

特定のサービスに対する ATMI のブロッキング呼び出しがタイムアウトになるまでの最短時間を示すブロックタイム制限。この属性によってクライアントでは、指定された秒数の経過後に、サービス要求がまだ処理中でサーバが応答を受信していないことがわかります。 指定しない場合、デフォルト値は 0 です。その場合は、UBBCONFIG RESOURCES セクションで指定されたシステム全体の BLOCKTIME 値がサービスで使用されます。 制限事項 : この属性を実行時に変更しても、アクティブな T_SVCGRP オブジェクトには反映されません。

TA_SVCTIMEOUT: 0 <= num

このサービス名に対する要求を処理する際の時間制限 (単位は秒)。このサービスのサービス要求を処理するサーバは、要求の処理が指定した時間制限値を超えると異常終了します。この属性を 0 に設定すると、サービスは異常終了しません。
制限事項 : この属性を実行時に変更しても、アクティブな T_SVCGRP オブジェクトには反映されません。この属性値は、Oracle Tuxedo リリース 4.2.2 以前のサイトでは適用されません。

TA_TRANTIME: 0 <= num

この T_SERVICE オブジェクト用に自動的に開始されたトランザクションのトランザクション タイムアウト値 (単位は秒)。サービスの T_SERVICE:TA_AUTOTRAN 属性値が "Y" である場合に、トランザクション モードでない要求を受信すると、トランザクションが自動的に開始されます。
制限事項 : この属性を実行時に変更しても、アクティブな T_SVCGRP オブジェクトには反映されません。

TA_BUFTYPE: type1[:subtype1[,subtype2 .. . ]][;type2[:subtype3[, . . . ]]] . . .

このサービスで受け付けるデータ バッファのタイプおよびサブタイプのリスト。最大で 32 のタイプとサブタイプの組み合わせを使用できます。Oracle Tuxedo システムに用意されているデータ バッファのタイプには、FMLFML32 (FML バッファ用)、XML (XML バッファ用)、VIEWVIEW32X_C_TYPE、または X_COMMON (FML VIEW 用)、STRING (NULL で終了する文字配列用)、および CARRAY または X_OCTET (送信時にエンコードもデコードもされない文字配列用) があります。これらのタイプのうち、VIEWVIEW32X_C_TYPE、および X_COMMON にはサブタイプがあります。VIEW サブタイプは、サービスが期待する特定の VIEW の名前を指定します。アプリケーションのタイプとサブタイプも追加できます (tuxtypes(5) を参照)。サブタイプを持つバッファ タイプでは、サブタイプに "*" を指定して、該当サービスが関連するバッファ タイプのすべてのサブタイプを受け付けるようにできます。
1 つのサービスが解釈できるバッファ タイプは一定のものに限られています。つまり、そのバッファ タイプ スイッチにあるものしか解釈できません (tuxtypes(5) を参照)。TA_BUFTYPE 属性値が ALL に設定されている場合、そのサービスはそのバッファ タイプ スイッチにあるバッファ タイプをすべて受け付けます。 タイプ名は 8 文字以下、サブタイプ名は 16 文字以下で指定することができます。タイプおよびサブタイプの名前には、セミコロン (;)、カンマ (,)、コロン (:)、アスタリスク (*) は使用できません。 制限事項 : この属性値は、このサービス名を持つアプリケーション サービスの各インスタンスでサポートする必要のあるバッファ タイプを表します。この属性値は、サービスのアクティブ化の際に処理されるため、一致するサービス名を持つアクティブな T_SVCGRP オブジェクトが存在しない場合にのみ更新できます。

TA_ROUTINGNAME: string[0..15]

この T_SERVICE オブジェクトは、指定されたルーティング基準名を保持します。この属性をアクティブに変更すると、関連するすべての T_SVCGRP オブジェクトに反映されます。

TA_SIGNATURE_REQUIRED: {Y | N}

“Y” に設定すると、このサービスのすべてのインスタンスで、その入力メッセージ バッファのデジタル署名が必要となります。指定しない場合、デフォルト値の “N” が設定されます。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1 以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。
TA_SIGNATURE_REQUIRED は、コンフィグレーションの階層のうち、T_DOMAIN クラス、T_MACHINE クラス、T_GROUP クラス、および T_SERVICE クラスの 4 つのレベルのどこでも指定できます。特定のレベルで SIGNATURE_REQUIRED“Y” を設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに署名が必要となります。

TA_ENCRYPTION_REQUIRED: {Y | N}

“Y” に設定すると、このサービスのすべてのインスタンスで暗号化された入力メッセージ バッファが必要となります。指定しない場合、デフォルト値の “N” が設定されます。この属性は、Oracle Tuxedo 7.1 以降が動作するアプリケーションにのみ適用されます。
TA_ENCRYPTION_REQUIRED は、コンフィグレーションの階層のうち、T_DOMAIN クラス、T_MACHINE クラス、T_GROUP クラス、および T_SERVICE クラスの 4 つのレベルのどこでも指定できます。特定のレベルで TA_ENCRYPTION_REQUIREDY を設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに暗号化が必要となります。

TA_BUFTYPECONV:string[XML2FML32, XML2FML, NOCONVERT]

入力 XML バッファをサービスに送る前に FML/FML32 バッファに変換し、出力 FML/FML32 バッファを返す前に XML バッファに変換します。
XML2FML32 値は、XML から FML32 への変換を示します。XML2FML 値は、XML から FML への変換を示します。NOCONVERT 値は、変換が行われないことを示します。 制限事項 : この属性を実行時に変更しても、アクティブな T_SVCGRP オブジェクトには反映されません。

制限事項

なし。

 


T_SVCGRP クラスの定義

概要

T_SVCGRP クラスは、アプリケーション内のサービスまたはグループのコンフィグレーション属性と実行時属性を表します。これらの属性値によって、コンフィグレーション済みのサービスやグループを識別したり、各オブジェクトに関連する統計値やリソースを実行時に追跡したりできます。

T_SERVICE クラスおよび T_SVCGRP クラスは、アプリケーション内のサービス名に対するアクティブ化時の属性設定を定義します。サーバを初めてアクティブにしたため、または tpadvertise() を呼び出したために新たなサービスがアクティブ化 (宣言) されると、サービス開始時に使用する属性値は以下の順序で決定されます。

  1. サービス名とサービス グループが一致するコンフィグレーション済みの T_SVCGRP オブジェクトが存在する場合、宣言されたサービスの初期コンフィグレーションには、このオブジェクトで定義された属性が使用されます。
  2. 1 に該当せず、かつサービス名が一致するコンフィグレーション済みの T_SERVICE オブジェクトが存在する場合、宣言されたサービスの初期コンフィグレーションには、このオブジェクトで定義された属性が使用されます。
  3. 1 および 2 に該当せず、かつ TA_SERVICENAME 属性値が一致するコンフィグレーション済みの T_SVCGRP オブジェクトが見つかった場合、宣言されたサービスの初期コンフィグレーションには、最初に見つかったオブジェクトが使用されます。
  4. 上記のいずれにも該当しない場合、宣言されたサービスの初期コンフィグレーションには、サービス属性のシステム デフォルト値が使用されます。

アプリケーション サービスに対するコンフィグレーション属性の指定はすべて省略可能です。つまり、コンフィグレーション値を指定しない場合、サービスのアクティブ化時にサーバが宣言したサービスには確立済みのデフォルト サービス値が使用されます (サービスのアクティブ化時に属性値を識別する方法については上記を参照のこと)。サーバが提供するサービス名は実行時に作成されます (buildserver(1) を参照)。ただし、サーバ オブジェクトに指定されたコマンドライン オプションによってオーバーライドされる場合もあります (T_SERVER:TA_CLOPT および servopts(5) を参照)。

いったん T_SVCGRP オブジェクトがアクティブになると、T_SVCGRP クラスでのみ表現されるようになります。サービスを提供するグループ内に複数のサーバがある場合、特定のサービス名/グループ名の組み合わせは、実行時に複数の T_SVCGRP クラスに関連付けられます。

属性表

表 65 TM_MIB(5): T_SVCGRP クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_SERVICENAME(r) (*)
string
ru-r--r--
string[1..15]
N/A
TA_SRVGRP(r)(*)
string
ru-r--r--
string[1..30]
N/A
TA_GRPNO(k)
long
r--r--r--
1 <= num < 30,000
N/A
TA_STATE(k)
string
rwxr-xr--
GET: {ACT | INA | SUS | PAR}
SET: {NEW | INV | ACT | INA | SUS}
N/A
N/A
TA_AUTOTRAN
string
rwxr-xr--
{Y | N}
“N”
TA_LOAD
long
rwxr-xr--
1 <= num < 32,768
50
TA_PRIO
long
rwxr-xr--
1 <= num < 101
50
TA_BLOCKTIME
long
rwyr--r--
0 <= num < 32,768
0
TA_SVCTIMEOUT
long
rwyr-yr--
0 <= num
0
TA_TRANTIME
long
rwxr-xr--
0 <= num
30
TA_LMID(k)
string
R--R--R--
LMID
N/A
TA_RQADDR(*)
string
R--R--R--
string[1..30]
N/A
TA_SRVID(*)
long
R--R--R--
1 <= num < 30,001
N/A
TA_SVCRNAM
string
R-XR-XR--
string[1..15]
(注 2)
TA_BUFTYPE
string
r--r--r--
string[1..256]
N/A
TA_ROUTINGNAME
string
r--r--r--
string[0..15]
N/A
TA_SVCTYPE(k)
string
r--r--r--
{APP | CALLABLE | SYSTEM}
“APP”
T_SVCGRP クラス : ローカル属性
TA_NCOMPLETED
long
R-XR-XR--
0 <= num
N/A
TA_NQUEUED
long
R--R--R--
0 <= num < 32,768
N/A
(k) - GET キー フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド (SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要 (注 1)

注 1 アドレス指定するオブジェクトをユニークに識別するには、このクラスでの SET 操作で十分なキー フィールドを指定する必要があります。オブジェクトがアクティブな場合は、TA_RQADDR または TA_SRVID を指定した TA_SERVICENAME または TA_SRVGRP キー フィールドを追加する必要があります。アクティブなオブジェクトを変更すると、そのオブジェクト、および関連するコンフィグレーション レコードに反映されますが、同じコンフィグレーション レコードから実行時属性を生成した他のアクティブ オブジェクトには反映されません。
注 2 この属性値を指定しない場合は、デフォルトで TA_SERVICENAME となります。

属性の意味

TA_SERVICENAME: string[1..15]

サービス名。

TA_SRVGRP: string[1..30]

サーバ グループ名。サーバ グループ名にはアスタリスク (*)、カンマ (,)、コロン (:) は使用できません。サービスのアクティブ化時に使用するサービス属性の検索順序については、前述の T_SVCGRP の概要を参照してください。

TA_GRPNO: 1 <= num < 30,000

サーバ グループ番号。

TA_STATE:

GET: {ACTive | INActive | SUSpended | PARtitioned}

GET 操作は、選択した T_SVCGRP オブジェクトのコンフィグレーション情報および実行時情報を取得します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

ACTive
T_SVCGRP 属性と TA_SRVID 属性の戻り値によって示されたサーバで、T_SVCGRP オブジェクトがアクティブになっています。返された属性値は、サービスの現在の実行時インスタンスを示し、一時的に更新されてもコンフィグレーション インスタンスには反映されません。
INActive
T_SVCGRP オブジェクトが定義済みで、非アクティブな状態です。
SUSpended
T_SVCGRP オブジェクトが定義済みで、現在は中断されています。このサービスは、この状態のアプリケーションからはアクセスできません。この状態は、パーミッションの決定においては ACTive と同等です。
PARtitioned
T_SVCGRP オブジェクトが定義済みでアクティブですが、現在はアプリケーションのマスタ サイトから分断されています。このサービスは、この状態のアプリケーションからはアクセスできません。この状態は、パーミッションの決定においては ACTive と同等です。

SET: {NEW | INValid | ACTive | INActive | SUSpended}

SET 操作は、選択した T_SVCGRP オブジェクトのコンフィグレーション情報および実行時情報を更新します。サービス オブジェクトを実行時に変更すると、複数のアクティブなサーバに反映される場合がありますので注意してください。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

NEW
アプリケーションに対する T_SVCGRP オブジェクトを作成します。状態の変更は INValid 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INActive になります。
制限事項 : コンフィグレーションされていないサービスが、それらを宣言しているサーバによってアクティブなままになっている場合があります。この場合、このサービス クラスの状態は ACTive で、これを更新することはできません。
unset
既存の T_SVCGRP オブジェクトを変更します。この組み合わせは INValid 状態では使用できません。正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
INValid
アプリケーションに対する T_SVCGRP オブジェクトを削除します。状態の変更は、INActive 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INValid になります。
ACTive
T_SVCGRP オブジェクトをアクティブ化 (宣言) します。状態の変更は、INActive 状態、SUSpended 状態、または INValid 状態でのみ可能です。この状態変更では、TA_SRVID または TA_RQADDR のいずれかを指定しなければなりません。この状態遷移に対するパーミッションの決定に際しては、アクティブなオブジェクトのパーミッション (--x--x--x) が考慮されます。正常に終了すると、オブジェクトの状態は ACTive になります。
制限事項 : サービス名 (TA_SERVICENAME) が予約文字列「.」で始まる場合、状態を変更することはできません。
INActive
T_SVCGRP オブジェクトを非アクティブにします。状態の変更は、SUSpended 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は INActive (コンフィグレーション済みのエントリの場合) または INValid (コンフィグレーションされていないエントリの場合) になります。
制限事項 : サービス名 (TA_SERVICENAME) が予約文字列「_」で始まる場合、状態を変更することはできません。
SUSpended
T_SVCGRP オブジェクトを中断します。状態の変更は、ACTive 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は SUSpended になります。
制限事項 : サービス名 (TA_SERVICENAME) が予約文字列「_」で始まる場合、状態を変更することはできません。

TA_AUTOTRAN: {Y | N}

要求がまだトランザクション モードでない場合に、このサービスに対するサービス要求メッセージを受信すると、トランザクションが自動的に開始されます (“Y” を指定した場合)。

TA_LOAD: 1 <= num < 32,768

この T_SVCGRP オブジェクトは、システムに対する負荷を設定します。サービスの負荷は、ロード バランシングのために使用します。つまり、すでに負荷が大きいキューは、新規の要求ではあまり選択されません。

TA_PRIO: 1 <= num < 101

この T_SVCGRP オブジェクトは、指定された優先順位でキューから取り出されます。複数のサービス要求がサービス キューで待機している場合、優先順位の高い要求から処理されます。

TA_BLOCKTIME: 0 <= num < 32,768

このサービス名に対する ATMI のブロッキング呼び出しがタイムアウトになるまでの最短時間 (秒単位) を示すブロックタイム制限。サービス単位のブロックタイムは、そのサービスへの応答を受信する場合にのみ適用されます。
指定しない場合、デフォルト値は 0 です。その場合は、UBBCONFIG RESOURCES セクションで指定されたシステム全体の BLOCKTIME 値がサービスで使用されます。

TA_SVCTIMEOUT: 0 <= num

このサービス名に対する要求を処理する際の時間制限 (単位は秒)。このサービスのサービス要求を処理するサーバは、要求の処理が指定した時間制限値を超えると異常終了します。この属性を 0 に設定すると、サービスは異常終了しません。
制限事項 : この属性値は、Oracle Tuxedo リリース 4.2.2 以前のサイトでは適用されません。

TA_TRANTIME: 0 <= num

この T_SVCGRP オブジェクト用に自動的に開始されたトランザクションのトランザクション タイムアウト値 (単位は秒)。サービスの T_SVCGRP:TA_AUTOTRAN 属性値が "Y" である場合に、トランザクション モードでない要求を受信すると、トランザクションが自動的に開始されます。

TA_LMID: LMID

このサービスを提供するアクティブなサーバを実行している現在の論理マシン。

TA_RQADDR: string[1..30]

このサービスを提供するアクティブなサーバの要求キューのシンボリック アドレス。この属性の詳細については、T_SERVER:TA_RQADDR を参照してください。

TA_SRVID: 1 <= num < 30,001

このサービスを提供するアクティブなサーバのサーバ グループ内でのユニークなサーバ識別番号。この属性の詳細については、T_SERVER:TA_SRVID を参照してください。

TA_SVCRNAM: string[1..15]

このサービスに対する要求を処理するために割り当てられた対応するサーバ内の関数名。SET 要求時、サーバがそのシンボル テーブルを使用して関数名を関数にマップし、正常にサービスを宣言できなければなりません。状況によっては (たとえば、サーバで直接 tpadvertise() を呼び出す場合)、ACTive なサービス オブジェクトの関数名は不明となり、属性値として文字列「?」が返されます。
制限事項 : この属性は、状態を INActive から ACTive に変更する場合にのみ設定できます。

TA_BUFTYPE: string[1..256]

このサービスで使用できるコンフィグレーション済みのバッファ タイプ。
制限事項 : この属性は、対応する T_SERVICE クラス オブジェクト経由でのみ設定可能です。

TA_ROUTINGNAME: string[0..15]

ルーティング基準の名前。
制限事項 : この属性は、対応する T_SERVICE クラス オブジェクト経由でのみ設定可能です。

TA_NCOMPLETED: 0 <= num

検索された ACTive 状態または SUSpended 状態のオブジェクトがアクティブ化 (宣言) されて以降に完了したサービス要求の数。
制限事項 : この属性は、T_DOMAIN:TA_LDBAL 属性値が “Y” に設定されている場合にのみ返されます。

TA_SVCTYPE: {APP | CALLABLE | SYSTEM}

サービスのタイプ。APP は、アプリケーション定義のサービス名を示します。CALLABLE は、システム提供の呼び出し可能サービスを示します。SYSTEM は、システム提供でシステム呼び出し可能なサービスを示します。SYSTEM サービスは、アプリケーション クライアントおよびサーバから直接アクセスすることはできません。GET キー フィールドとして使用する場合は、'|' で区切られたリストを使用して、1 つの要求に対するサービス グループ エントリの複数のタイプを検索します。デフォルトでは、APP サービスのみが検索されます。

TA_NQUEUED: 0 <= num < 32,768

このサービスのキューに現時点で登録されている要求の数。この属性の値は、要求がキューに登録されるとインクリメントされ、サーバがキューから要求を取り出すとデクリメントされます。
制限事項 : この属性は、T_DOMAIN:TA_LDBAL 属性値が “Y” に設定されている場合にのみ返されます。

制限事項

なし。

 


T_TLISTEN クラスの定義

概要

T_TLISTEN クラスは、分散アプリケーションで使用する Oracle Tuxedo システムのリスナ プロセスの実行時属性を表します。

属性表

表 66 TM_MIB(5): T_TLISTEN クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_LMID(k)
string
R--R--R--
LMID
N/A
TA_STATE(k)
string
R--R--R--
GET: {ACT|INA}
SET: N/A
N/A
N/A
(k) - GET キー フィールド

属性の意味

TA_LMID: LMID

論理マシン識別子。

TA_STATE:

GET: {INActive | ACTive}

GET 操作は、選択した T_TLISTEN オブジェクトの実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

INActive
T_TLISTEN オブジェクトは非アクティブです。
ACTive
T_TLISTEN オブジェクトはアクティブです。

SET:

SET 操作は、このクラスでは使用できません。この属性は、対応する T_SERVICE クラス オブジェクト経由でのみ設定可能です。

制限事項

このクラスは、tpadmcall() インタフェースでは利用できません。

 


T_TLOG クラスの定義

概要

T_TLOG クラスは、トランザクション ログのコンフィグレーション属性と実行時属性を表します。このクラスを使用すると、アプリケーション内のログの作成、削除、移行などを実行できます。

属性表

表 67 TM_MIB(5): T_TLOG クラス定義の属性表
属性 (注 1)
パーミッション
デフォルト値
TA_LMID(*)
string
r--r--r--
LMID
N/A
TA_STATE(k)
string
r-xr-xr--
GET: {ACT | INA | WAR}
SET: “WAR”
N/A
N/A
TA_TLOGCOUNT
long
r-xr-xr--
1 <= num
N/A
TA_TLOGINDEX
long
r-xr-xr--
0 <= num
N/A
TA_GRPNO(k)
long
r--r--r--
1 <= num < 30,000
(注 2)
TA_TLOGDATA
string
r-xr-xr--
string[1..256]
(注 2)
(k) - GET キー フィールド
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

注 1 T_TLOG クラスのすべての属性はローカル属性です。
注 2 T_TLOG クラスの各オブジェクトで、1 つ以上の TA_GRPNO 属性および TA_TLOGDATA 属性が返されます。特定のオブジェクトに属する各属性の値は、TA_TLOGINDEX で始まる TA_TLOGCOUNT のオカレンス数です。

属性の意味

TA_LMID: LMID

トランザクション ログの論理マシン識別子。

TA_STATE:

GET: {ACTive | INActive | WARmstart}

GET 操作は、選択した T_TLOG オブジェクトのコンフィグレーション情報および実行時情報を取得します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

ACTive
トランザクション ログが存在し、サイトで調整されたトランザクションに対するコミット レコードをアクティブに記録しています。これは、関連のある T_MACHINE オブジェクトがアクティブであることを意味します。
INActive
トランザクション ログが存在しますが、現在は非アクティブです。この状態は、関連のある T_MACHINE オブジェクトが非アクティブであることを意味し、サイトで tlisten(1) プロセスを実行中の場合にのみ返されます。それ以外の場合、サイトは接続不可能で、オブジェクトは返されません。
WARmstart
トランザクション ログが存在し、現在アクティブでウォームスタート処理としてマークされています。ウォームスタート処理は、次のサーバ グループをサイトで開始するときに発生します。この状態は、パーミッションの決定においては ACTive と同等です。

SET: {WARmstart}

SET 操作は、選択した T_TLOG オブジェクトのコンフィグレーション情報および実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

unset
T_TLOG オブジェクトを変更します。変更は、ACTive 状態でのみ可能です。正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。このクラスで可能なオブジェクト変更は、トランザクション ログへの追加のみです。この場合、TA_TLOGINDEX および TA_TLOGCOUNT は追加される TA_TLOGDATA を示します。
WARmstart
T_TLOG オブジェクトのウォームスタートを開始します。状態の変更は、ACTive 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は WARmstart になります。

TA_TLOGCOUNT: 1 <= num

カウント、検索、または追加されたトランザクション ログ データ レコード (TA_TLOGDATA) の数。この属性は、状態変更を指定した SET 操作では無視されます。状態変更を指定しない有効な SET 操作の場合、この属性はアクティブなトランザクション ログに追加されるログ レコードの数を示します。TA_GRPNO または TA_TLOGDATA を指定しない GET 操作は、使用中のログ レコードの数を返します。TA_GRPNO のみを指定した GET 操作は、使用中のログ レコードの数と、指定したグループに対応するコーディネータ グループを返します。("") に設定された TA_TLOGDATA のみを指定した GET 操作は、使用中のログ レコードの数を返し、これらのログ レコードに対応する TA_TLOGDATA 属性と TA_GRPNO 属性の配列を設定します。TA_GRPNO と ("") に設定された TA_TLOGDATA の両方を指定した GET 操作は、使用中のログ レコードの数と、指定されたグループに一致するコーディネータ グループを返し、これらのログ レコードに対応する TA_TLOGDATA 属性と TA_GRPNO 属性の配列を設定します。

TA_TLOGINDEX: 0 <= num

このオブジェクトに対応する最初のオブジェクトに固有な属性値 (TA_GRPNO および TA_TLOGDATA) のインデックス。

TA_GRPNO: 1 <= num < 30,000

トランザクション コーディネータのグループ番号。

TA_TLOGDATA: string[1..256]

フォーマット済みのトランザクション ログ エントリ。この属性値は、直接解釈するのではなく、サーバ グループの移行の一部であるログ レコードの移行手段としてのみ使用してください。

制限事項

なし。

 


T_TRANSACTION クラスの定義

概要

T_TRANSACTION クラスは、アプリケーション内のアクティブなトランザクションの実行時属性を表します。

属性表

表 68 TM_MIB(5): T_TRANSACTION クラス定義の属性表
属性 (注 1)
パーミッション
デフォルト値
TA_COORDLMID(k)
string
R--R--R--
LMID
N/A
TA_LMID(k)
string
R--R--R--
LMID
N/A
TA_TPTRANID(*)
string
R--R--R--
string[1..78]
N/A
TA_XID(*)
string
R--R--R--
string[1..78]
N/A
TA_STATE(k)
string
R-XR-XR--
GET: {ACT | ABY | ABD | COM | REA | DEC | SUS}
SET: “ABD”
N/A
N/A
TA_TIMEOUT
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_GRPCOUNT
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_GRPINDEX
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_GRPNO
long
R--R--R--
1 <= num < 30,000
(注 2)
TA_GSTATE
long
R-XR-XR--
GET: “PREP|PABT|PCOM”
SET:"{HCO|HAB}"
N/A
N/A
(k) - GET キー フィールド
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

注 1 T_TRANSACTION クラスのすべての属性はローカル属性です。

注 2 T_TRANSACTION クラスの各オブジェクトで、1 つ以上の TA_GRPNO 属性および TA_GSTATE 属性が返されます。特定のオブジェクトに属する各属性の値は、TA_GRPINDEX で始まる TA_GRPCOUNT のオカレンス数です。

属性の意味

TA_COORDLMID: LMID

トランザクションを調整するサーバ グループの論理マシン識別子。

TA_LMID: LMID

検索マシンの論理マシン識別子。トランザクション属性は基本的にサイトにローカルで、トランザクション管理サーバ (TMS) により共通トランザクション識別子で調整されます。

TA_TPTRANID: string[1..78]

tpsuspend() から返され、文字列表現にマップされるトランザクション識別子。等号比較の場合を除き、ユーザはこのフィールドのデータを直接解釈することはできません。

TA_XID: string[1..78]

tx_info() から返され、文字列表現にマップされるトランザクション識別子。等号比較の場合を除き、ユーザはこのフィールドのデータを直接解釈することはできません。

TA_STATE:

GET: {ACTive | ABortonlY | ABorteD | COMcalled | REAdy | DECided |
SUSpended}

GET 操作は、選択した T_TRANSACTION オブジェクトの実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。同一のグローバル トランザクションに付属する別個のオブジェクトは、トランザクション識別子は同じですが状態は異なることがあります。一般的に、コーディネータ サイトで示される状態 (TA_COORDLMID) がトランザクションの本当の状態です。例外は、コーディネータ サイト以外のサイトが、トランザクションの状態を ABortonlY に遷移させる条件を通知した場合です。この遷移は、最終的にはコーディネータ サイトに伝播され、トランザクションがロールバックされます。ただし、この変更がすぐにはコーディネータ サイトに反映されないこともあります。すべての状態は、パーミッションの決定においては ACTive と同等です。

PREPrepare
トランザクションの処理中に xa_end (TMSUSPEND) を呼び出したサーバがトランザクション グループに含まれており、コミット処理が開始されていることを示します。この状態は、xa_end (TMSUSPEND) を呼び出したすべてのサーバが xa_end (TMSUCESS) を呼び出してグループの状態が READy になるまで、または対象サーバのいずれかがトランザクションをロールバックしてグループの状態が PostABorT または ABorteD のいずれかになるまで続きます。
PostABorT
サーバが xa_end (TPFAIL) を呼び出しているのに、TMS がまだ xa_rollback() を呼び出していないことを示します。つまり、xa_end (TMSUSPEND) を呼び出した別のサーバが、関連の CORBA オブジェクトをクリーンアップするための通知を TMS から受けていることを示します。
PostCOMmit
実装されていません。

SET: {ABorteD}

SET 操作は、選択した T_TRANSACTION オブジェクトの実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_STATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。

unset
既存の T_TRANSACTION オブジェクトを変更します。この組み合わせは REAdy 状態でのみ可能で、個別のグループの状態を更新するために使用します (後述の TA_GSTATE を参照)。正常に終了しても、オブジェクトの状態は変わりません。
ABorteD
アプリケーションに対する T_TRANSACTION をアボートします。状態の変更は、ACTive 状態、ABortonlY 状態、または COMcalled 状態でのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は ABorteD になります。

TA_TIMEOUT: 1 <= num

検索サイトでトランザクションがタイムアウトになるまでの残り時間 (単位は秒)。この属性値はトランザクション状態 (TA_STATE) が ACTive である場合にのみ返されます。

TA_GRPCOUNT: 1 <= num

検索サイトから返された情報により、トランザクション内の参加リソースとして識別されたグループの数。

TA_GRPINDEX: 1 <= num

このオブジェクトに対応する最初のグループに固有な属性値 (TA_GRPNO および TA_GSTATE) のインデックス。

TA_GRPNO: 1 <= num < 30,000

参加しているグループのグループ番号。

TA_GSTATE:

GET: {ACTive | ABorteD | ReaDOnly | REAdy | HCOmmit | HABort | DONe}

GET 操作は、指定グループに付属する T_TRANSACTION オブジェクトのうち、選択したオブジェクトの実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_GSTATE の意味を示します。これら以外の状態は返されません。同一のグローバル トランザクションに付属する別個のオブジェクトは、トランザクション識別子は同じですが、個別のグループの状態は異なることがあります。一般的に、グループのサイトで示される状態が、トランザクションに参加しているグループの本当の状態です。例外は、コーディネータ サイトがトランザクションをアボートすることを決定し、各参加リソース グループの状態を ABorteD に設定した場合です。この遷移はグループのサイトに伝播され、トランザクション内のグループの作業がロールバックされます。ただし、すぐには反映されないことがあります。

ACTive
トランザクションは、指定したグループ内でアクティブです。
ABorteD
トランザクションはロールバックされるものと識別され、指定されたグループのロールバックが開始されました。
ReaDOnly
このグループでは、2 フェーズ コミットの第 1 フェーズが正常に完了し、リソース マネージャ上で読み取り操作のみが実行されています。したがって、コミットの第 2 フェーズを実行する必要はありません。
REAdy
グループは 2 フェーズ コミットの第 1 フェーズを正常に完了し、コミット可能な状態です。
HCOmmit
このグループはヒューリスティックにコミットされました。これは、トランザクションの最終結果と一致する場合と一致しない場合があります。
HABort
このグループはヒューリスティックにロールバックされました。これは、トランザクションの最終結果と一致する場合と一致しない場合があります。
DONe
このグループでは、2 フェーズ コミットの第 2 フェーズが完了しています。

SET: {HCOmmit | HABort}

SET 操作は、選択した T_TRANSACTION オブジェクト内で送信された要求の最初のグループの実行時情報を更新します。以下に示す状態は、SET 要求で設定される TA_GSTATE の意味を示します。これ以外の状態を設定することはできません。状態遷移は、グループのサイトを表すオブジェクト (TA_LMID) 内で実行される場合にのみ可能です。

HCOmmit
グループの作業を、指定したトランザクションの一部としてヒューリスティックにコミットします。状態の変更は、TA_GSTATEREAdy かつ TA_STATEREAdy で、指定したグループがコーディネータ サイト上にない場合にのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は HCOmmit になります。
HABort
グループの作業を、指定したトランザクションの一部としてヒューリスティックにロールバックします。状態の変更は、TA_GSTATEACTive または REAdy で、かつ TA_STATEREAdy であり、指定したグループがコーディネータ サイト上にない場合にのみ可能です。正常に終了すると、オブジェクトの状態は HABort になります。

制限事項

なし。

 


T_ULOG クラスの定義

概要

T_ULOG クラスは、アプリケーション内の userlog() ファイルの実行時属性を表します。

属性表

表 69 TM_MIB(5): T_ULOG クラス定義の属性表
属性 (注 1)
パーミッション
デフォルト値
TA_LMID(k)
string
R--R--R--
LMID
(注 2)
TA_PMID(x)
string
R--R--R--
string[1..30]
(注 2)
TA_MMDDYY(k)
long
R--R--R--
mmddyy
現在の日付
TA_STATE
string
R--R--R--
GET: “ACT”
SET: N/A
N/A
N/A
TA_ULOGTIME(k)
long
R--R--R--
hhmmss
000000
TA_ENDTIME(k)
long
K--K--K--
hhmmss
235959
TA_ULOGLINE(k)
long
R--R--R--
1 <= num
1
TA_ULOGMSG(x)
string
R--R--R--
string[1..256]
N/A
TA_TPTRANID(k)
string
R--R--R--
string[1..78]
N/A
TA_XID(k)
string
R--R--R--
string[1..78]
N/A
TA_PID(k)
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_THREADID
integer
r--r--r--
0 <= num
NA
TA_CONTEXTID(k)
long
r--r--r--
-2 <= num < 30,000
N/A
TA_SEVERITY(x)
string
R--R--R--
string[1..30]
N/A
TA_ULOGCAT(x)
string
R--R--R--
string[1..30]
N/A
TA_ULOGMSGNUM(k)
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_ULOGPROCNM(x)
string
R--R--R--
string[1..30]
N/A
(k) - GET キー フィールド
(x) - 正規表現 GET キー フィールド

注 1 T_ULOG クラスのすべての属性はローカル属性です。

注 2 TA_LMID は、システムがどのアプリケーション ログ ファイルにアクセスするかを決定する際に必要なフィールドです。返されたレコードを、指定したマシン上で動作するプロセスから生成されたレコードに限定するために使用するのではありません。ネットワーク接続されたファイル システムを使用して複数のマシンがログ ファイルを共有する場合、キー フィールドとして特定の値を指定しても、複数の TA_LMID 値が返されます。同様の理由で、TA_PMID は要求を特定のマシンに指定する際に考慮されるではなく、どのレコードを返すか決定するために使用されます。この条件下では、TA_PMID を正規表現のキー フィールドとして使用すると便利です。

属性の意味

TA_LMID: LMID

検索マシンの論理マシン識別子。

TA_PMID: string[1..30]

物理マシン識別子。

TA_MMDDYY: mmddyy

見つかった、またはアクセスしたユーザ ログ ファイルの日付。

TA_STATE:

GET: {ACTive}

GET 操作は、選択した T_ULOG オブジェクトの実行時情報を検索します。以下に示す状態は、GET 要求への応答で返される TA_STATE の意味を示します。

ACTive
返されたオブジェクトには、指定論理マシン上の既存のユーザ ログ ファイルが反映されています。

SET:

SET 操作は、このクラスでは使用できません。

TA_ULOGTIME: hhmmss

このオブジェクトで表されるユーザ ログ メッセージの時刻。この属性値は、時間を 10,000 倍した値に分を 100 倍した値を加算し、最後に秒を加算して計算されます。キー フィールドとして使用する場合、この属性はメッセージに対するアクセスの時間範囲の開始時間を表します。

TA_ENDTIME: hhmmss

この userlog ファイルへのアクセス時に GET 操作で考慮する最新時刻。

TA_ULOGLINE: 1 <= num

ユーザ ログ ファイル内で返されたまたは要求されたユーザ ログ メッセージの行番号。検索時にキー フィールドとして使用した場合、この値はログ ファイル内の開始行を示します。

TA_ULOGMSG: string[1..256]

ユーザ ログ ファイルに記録されているユーザ ログ メッセージのテキスト全体。

TA_TPTRANID: string[1..78]

tpsuspend() から返されたトランザクション識別子。等号比較の場合を除き、ユーザはこのフィールドのデータを直接解釈することはできません。トランザクションに関連付けられていないメッセージでは、この属性値として長さが 0 の文字列が検索されます。

TA_XID: string[1..78]

tx_info() から返されたトランザクション識別子。等号比較の場合を除き、ユーザはこのフィールドのデータを直接解釈することはできません。トランザクションに関連付けられていないメッセージでは、この属性値として長さが 0 の文字列が検索されます。

TA_PID: 1 <= num

ユーザ ログ メッセージを生成したクライアントまたはサーバのプロセス識別子。

TA_THREADID: 0 <= num

このユーザ ログ メッセージを記述したスレッドの識別子。

TA_CONTEXTID: -2 <= num < 30,000

この特定のアプリケーション関連の識別子。

TA_SEVERITY: string[1..30]

メッセージの重要度レベルが指定されている場合は、その重要度レベル。

TA_ULOGCAT: string[1..30]

メッセージがメッセージ カタログから生成された場合は、そのカタログの名前。

TA_ULOGMSGNUM: 1 <= num

メッセージがカタログから生成された場合は、そのカタログのメッセージ番号。

TA_ULOGPROCNM: string[1..30]

ユーザ ログ メッセージを生成したクライアントまたはサーバのプロセス名。

制限事項

検索は、対応する T_MACHINE オブジェクトも ACTive である場合にのみ行われます。

このクラスの検索は、TA_LMID を指定して指示する必要があります。ワークステーション クライアントが書き込んだログ レコードの検索は、クライアントが使用したログ ファイルが、当該アプリケーションの T_MACHINE クラスで定義されたマシンの 1 つで共有されている場合のみ利用可能です。それ以外の場合、このクラスではログ レコードを使用できません。

このクラスに対する検索が正常に完了しなかった場合は、常に値が 1 の TA_MORE が返されます。この値は、送信された要求に関する情報が他にも存在することのみを示します。

 


TM_MIB(5) に関する追加情報

診断

TM_MIB(5) への接続時には、2 つの一般的なタイプのエラーがユーザに返される場合があります。1 つは、管理要求に対する応答を検索する 3 つの ATMI 関数 (tpcall()tpgetrply()、および tpdequeue()) が返すエラーです。これらのエラーは、該当するリファレンス ページの記述に従って解釈されます。

ただし、要求がその内容に対応できるシステム サービスに正常にルーティングされても、システム サービス側でその要求を処理できないと判断されると、アプリケーション レベルのサービス障害としてエラーが返されます。このような場合、tpcall()tpcall() は、tpgetrply()TPESVCFAIL に設定してエラーを返し、以下のようにエラーの詳細を示す TA_ERRORTA_STATUS、および TA_BADFLD フィールドと一緒に、元の要求を含む応答メッセージを返します。TMQFORWARD(5) サーバ経由でシステムに転送された要求に対してサービス障害が発生すると、元の要求で識別される異常終了キューに障害応答メッセージが追加されます (TMQFORWARD に対して -d オプションが指定されたと見なされる)。

管理要求の処理中にサービス エラーが発生すると、TA_STATUS という FML32 フィールドにエラーの内容を説明したテキストが設定され、TA_ERROR という FML32 フィールドにはエラーの原因 (下記参照) を示す値が設定されます。エラー コードは、いずれもマイナスであることが保証されています。

[other]

すべてのコンポーネント MIB に共通のその他のエラー戻りコードは、MIB(5) リファレンス ページに指定されています。これらのエラーは、ここに定義する TM_MIB(5) 固有のエラー コードと相互に排他関係にあることが保証されています。

以下の診断コードは TA_ERROR で戻されるもので、管理要求が正常に完了したことを示します。これらのコードはマイナスでないことが保証されています。

[other]

すべてのコンポーネント MIB に共通のその他の戻りコードは、MIB(5) リファレンス ページに指定されています。これらのコードは、ここに定義する TM_MIB(5) 固有の戻りコードと相互に排他関係にあることが保証されています。

相互運用性

このリファレンス ページで定義されているヘッダ ファイルおよびフィールド テーブルは、Oracle Tuxedo リリース 6.1 以降で利用できます。これらのヘッダやテーブルで定義するフィールドはリリースが変わっても変更されません。ただし、以前のリリースで定義されていない新しいフィールドが追加される場合があります。AdminAPI には、要求を作成するために必要なヘッダ ファイルとフィールド テーブルがあれば、どのサイトからでもアクセスできます。

リリースが異なるサイト (共に Oracle Tuxedo リリース 6.1 以降) を相互運用する場合、当該リリースの MIB リファレンス ページに定義されるように、旧サイト上の情報はアクセスおよび更新可能で、以降のリリースで利用可能な情報のサブセットとなります。

移植性

Oracle Tuxedo システムの MIB を使用した管理作業をサポートするために必要な既存の FML32 および ATMI 関数、さらにこのリファレンス ページに定義するヘッダ ファイルとフィールド テーブルは、すべてのサポート対象ネイティブ プラットフォームとワークステーション プラットフォームで使用可能です。

使用例

このセクションでは、tpadmcall()tpcall() を使用して 2 つのノードを持つアプリケーションをコンフィグレーション、アクティブ化、クエリ、および非アクティブ化するためのコードを抜粋しています。ローカル環境に応じて値が変わる部分には変数名を使用します。たとえば、TUXCONFIG は 2 つの要素からなる文字ポインタの配列で、それぞれ要素によってマシン上の TUXCONFIG ファイルの絶対パス名を識別します。

フィールド テーブル

属性フィールド識別子にアクセスするには、フィールド テーブル tpadm が必要です。そのためには、次のようにシェルで入力します。

$ FIELDTBLS=tpadm 
$ FLDTBLDIR=${TUXDIR}/udataobj
$ export FIELDTBLS FLDTBLDIR

ヘッダ ファイル

次のヘッダ ファイルがインクルードされます。

#include <atmi.h> 
#include <fml32.h>
#include <tpadm.h>

ライブラリ

${TUXDIR}/lib/libtmib.a, ${TUXDIR}/lib/libqm.a,
${TUXDIR}/lib/libtmib.so.<rel>, ${TUXDIR}/lib/libqm.so.<rel>,
${TUXDIR}/lib/libtmib.lib

buildclient を使用するときには、ライブラリを手動でリンクする必要があります。この場合は、-L${TUXDIR}/lib -ltmib -lqm を指定する必要があります。

初期コンフィグレーション

以下のコードでは、FML32 バッファを作成して設定しています。この FML32 バッファは、処理のために tpadmcall() に渡されます。この例ではさらに、tpadmcall() の戻りコードの解釈を示しています。ここで示す要求により、アプリケーションの初期コンフィグレーションが作成されます。

 /* バッファの割り当ておよび初期化 */ 
ibuf = (FBFR32 *)tpal loc("FML32", NULL, 4000);
obuf = (FBFR32 *)tpalloc("FML32", NULL, 4000);
/* 要求タイプを定義する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_DOMAIN", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "NEW", 0);
/* T_DOMAIN クラス オブジェクトに設定する TM_MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_OPTIONS, 0, "LAN,MIGRATE", 0);
Fchg32(ibuf, TA_IPCKEY, 0, (char *)&ipckey, 0);
Fchg32(ibuf, TA_MASTER, 0, "LMID1", 0);
Fchg32(ibuf, TA_MODEL, 0, "MP", 0);
/* TA_MASTER T_MACHINE クラス オブジェクトの TM_MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_LMID, 0, "LMID1", 0);
Fchg32(ibuf, TA_PMID, 0, pmid[0], 0);
Fchg32(ibuf, TA_TUXCONFIG, 0, tuxconfig[0], 0);
Fchg32(ibuf, TA_TUXDIR, 0, tuxdir[0], 0);
Fchg32(ibuf, TA_APPDIR, 0, appdir[0], 0);
Fchg32(ibuf, TA_ENVFILE, 0, envfile[0], 0);
Fchg32(ibuf, TA_ULOGPFX, 0, ulogpfx[0], 0);
Fchg32(ibuf, TA_BRIDGE, 0, "/dev/tcp", 0);
Fchg32(ibuf, TA_NADDR, 0, naddr[0], 0);
Fchg32(ibuf, TA_NLSADDR, 0, nlsaddr[0], 0);
/* tpadmcall() を使用して処理を実行 */
if (tpadmcall(ibuf, obuf, 0) 0) {
fprintf(stderr, "tpadmcall failed: %s\n", tpstrerror(tperrno));
/* 追加のエラー処理 */
}

2 つ目のマシンの追加

以下のコードでは、前のセクションで割り当てたバッファを再利用して要求バッファを作成しています。以下に示す要求により、先に確立したコンフィグレーションに別のマシンが追加されます。

/* 要求バッファをクリア */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));
/* 要求タイプを定義する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_MACHINE", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "NEW", 0);
/* T_MACHINE クラス オブジェクトに設定する TM_MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_LMID, 0, "LMID2", 0);
Fchg32(ibuf, TA_PMID, 0, pmid[1], 0);
Fchg32(ibuf, TA_TUXCONFIG, 0, tuxconfig[1], 0);
Fchg32(ibuf, TA_TUXDIR, 0, tuxdir[1], 0);
Fchg32(ibuf, TA_APPDIR, 0, appdir[1], 0);
Fchg32(ibuf, TA_ENVFILE, 0, envfile[1], 0);
Fchg32(ibuf, TA_ULOGPFX, 0, ulogpfx[1], 0);
Fchg32(ibuf, TA_BRIDGE, 0, "/dev/tcp", 0);
Fchg32(ibuf, TA_NADDR, 0, naddr[1], 0);
Fchg32(ibuf, TA_NLSADDR, 0, nlsaddr[1], 0);

tpadmcall(...) /* 詳細なエラー処理については上記の例を参照 */

2 つ目のマシンのバックアップ マスタの作成

既存のバッファを再利用して、新たにコンフィグレーションした 2 つ目のマシンをこのアプリケーションのバックアップ マスタ サイトとして識別します。

/* 要求バッファをクリア */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));

/* 要求タイプを定義する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_DOMAIN", 0);

/* 変更を行う TM_MIB(5) T_DOMAIN 属性を設定 *
Fchg32(ibuf, TA_MASTER, 0, "LMID1,LMID2", 0);

tpadmcall(...); /* 詳細なエラー処理については上記の例を参照 */

2 つのサーバ グループの追加

バッファを再利用して、コンフィグレーション済みのアプリケーションにサーバ グループを 1 つずつ追加する要求を 2 つ作成します。2 つ目の要求は、単に既存の入力バッファの必要なフィールドを変更するためのものです。

/* 要求バッファをクリア */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));

/* 要求タイプを定義する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_GROUP", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "NEW", 0);

/* 1 つ目のグループを定義する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_SRVGRP, 0, "GRP1", 0);
Fchg32(ibuf, TA_GRPNO, 0, (char *)&grpno[0], 0);
Fchg32(ibuf, TA_LMID, 0, "LMID1,LMID2", 0);

tpadmcall(...); /* 詳細なエラー処理については上記の例を参照 */

/* 2 つ目のグループを定義する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_SRVGRP, 0, "GRP2", 0);
Fchg32(ibuf, TA_GRPNO, 0, (char *)&grpno[1], 0);
Fchg32(ibuf, TA_LMID, 0, "LMID2,LMID1", 0);

tpadmcall(...); /* 詳細なエラー処理については上記の例を参照 */

グループごとにサーバを 1 つずつ追加

割り当て済みのバッファを再利用し、グループごとに 1 つのサーバをコンフィグレーション済みのアプリケーションに追加します。

/* 要求バッファをクリア */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));

/* 要求タイプを定義する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_SERVER", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "NEW", 0);

/* 1 つ目のサーバを定義する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_SRVGRP, 0, "GRP1", 0);
Fchg32(ibuf, TA_SRVID, 0, (char *)&srvid[0], 0);
Fchg32(ibuf, TA_SERVERNAME, 0, "ECHO", 0)

tpadmcall(...); /* 詳細なエラー処理については上記の例を参照 */

/* 2 つ目のサーバを定義する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_SRVGRP, 0, "GRP2", 0);
Fchg32(ibuf, TA_SRVID, 0, (char *)&srvid[1], 0);

tpadmcall(...); /* 詳細なエラー処理については上記の例を参照 */

ルーティング基準の追加

ルーティング基準の定義を追加します。ルーティング基準は、tpcall() インタフェースを使用して同様の操作を行うことで、動作中のアプリケーションに動的に追加することもできます。

/* 要求バッファをクリア */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));

/* 要求タイプを定義する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_ROUTING", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "NEW", 0);

/* ルーティング基準を定義する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_ROUTINGNAME, 0, "ECHOROUTE", 0);
Fchg32(ibuf, TA_BUFTYPE, 0, "FML", 0);
Fchg32(ibuf, TA_FIELD, 0, "LONG_DATA", 0);
Fchg32(ibuf, TA_RANGES, 0, "MIN-100:GRP1,100-MAX:GRP2", 26);

tpadmcall(...); /* 詳細なエラー処理については上記の例を参照 */

サービス定義の追加

上記で定義したルーティング基準に、宣言されたサービス名をマップするサービス オブジェクトを定義します。

/* 要求バッファをクリア */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));

/* 要求タイプを定義する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_SERVICE", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "NEW", 0);

/* サービス エントリを定義する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_SERVICENAME, 0, "ECHO", 0);
Fchg32(ibuf, TA_ROUTINGNAME, 0, "ECHOROUTE", 0);

tpadmcall(...); /* 詳細なエラー処理については上記の例を参照 */

マスタ サイトの管理プロセスのアクティブ化

T_DOMAIN クラス オブジェクトの状態を ACTIVE に設定して、マスタ サイトの管理プロセス (DBBL、BBL、BRIDGE) をアクティブにします。

/* 要求バッファをクリア */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));

/* 要求タイプを定義する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_DOMAIN", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "ACT", 0);

tpadmcall(...); /* 詳細なエラー処理については上記の例を参照 */

アクティブなアプリケーション管理への切り替え

これでアプリケーションがアクティブになりました。次は、アプリケーションに参加して、tpcall() インタフェースを使用して AdminAPI 要求を作成します。

/* システムがアクティブなので、システムに管理者として参加 */ tpinfo = (TPINIT *)tpalloc("TPINIT", NULL, TPINITNEED(0));
sprintf(tpinfo->usrname, "appadmin");
sprintf(tpinfo->cltname, "tpsysadm");
if (tpinit(tpinfo) < 0) {
fprintf(stderr, "tpinit() failed: %s\n", tpstrerror(tperrno));
/* 追加のエラー処理 */
}

/* バッファを型付きバッファとして再初期化 */
Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));
Finit32(obuf, Fsizeof32(obuf));

残りのアプリケーションのアクティブ化

アプリケーションの残り部分をアクティブにします。管理者ユーザは、要求の TA_FLAGS 属性にある TMIB_NOTIFY フラグを設定して、各サーバを起動しようとする直前または直後に非請求メッセージを送信するよう要求します。この例では、tpcall() からのエラー戻りの処理を示しています。

/* 要求バッファをクリア */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));

/* 要求タイプを定義する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_MACHINE", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "RAC", 0);

/* マシンを識別する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_LMID, 0, "LMID1", 0);

/* /AdminAPI を呼び出して結果を解釈 */
if (tpcall(".TMIB", (char *)ibuf, 0, (char **)&obuf, &olen, 0) < 0) {
fprintf(stderr, "tpcall failed: %s\n", tpstrerror(tperrno));
if (tperrno == TPESVCFAIL) {
Fget32(obuf,TA_ERROR,0,(char *)&ta_error,NULL);
ta_status = Ffind32(obuf, TA_STATUS, 0, NULL);
fprintf(stderr, "Failure: %ld, %s\n",
ta_error, ta_status);

/* 追加のエラー処理 */
}

サーバ状態のクエリ

アクティブなサーバの状態に関するクエリを生成します。

/* 要求バッファをクリア */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));

/* 要求タイプを定義する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "GET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_SERVER", 0);
flags = MIB_LOCAL;
Fchg32(ibuf, TA_FLAGS, 0, (char *)&flags, 0);

/* マシンを識別する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_SRVGRP, 0, "GRP1", 0);
Fchg32(ibuf, TA_SRVID, 0, (char *)&srvid[0], 0);

tpcall(...); /* 詳細なエラー処理については上記の例を参照 */

アプリケーションの非アクティブ化

各マシンの状態を INACTIVE に設定してアプリケーションを非アクティブ化します。この操作でも TMIB_NOTIFY フラグを使用できます。

/* 要求バッファをクリア */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));

/* 最初にリモート マシンを停止 */
/* 要求タイプを定義する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_MACHINE", 0);
Fchg32(ibuf, TA_LMID, 0, "LMID2", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "INA", 0);

tpcall(....); /* 詳細なエラー処理については上記の例を参照 */

/* 続いてマスタ マシンのアプリケーション サーバを停止 *
flags = TMIB_APPONLY;
Fchg32(ibuf, TA_FLAGS, 0, (char *)&flags, 0);
Fchg32(ibuf, TA_LMID, 0, "LMID1", 0);

tpcall(...); /* 詳細なエラー処理については上記の例を参照 */

/* アクティブなアプリケーション アクセスを終了 */
tpterm();

/* 最後にマスタ管理プロセスを停止 */
Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_DOMAIN", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "INA", 0);

tpadmcall(...); /* 詳細なエラー処理については上記の例を参照 */

ファイル

${TUXDIR}/include/tpadm.h、${TUXDIR}/udataobj/tpadm

関連項目

tpacall(3c)tpalloc(3c)tpcall(3c)tpdequeue(3c)tpenqueue(3c)tpgetrply(3c)tprealloc(3c)、「FML 関数の紹介」、Fadd、Fadd32(3fml)Fchg、Fchg32(3fml)Ffind、Ffind32(3fml)MIB(5)WS_MIB(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

『C 言語を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

『FML を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

 


TMFFNAME(5)

形式

FactoryFinder およびサポートする NameManager サービスを実行するサーバ

構文

TMFFNAME SRVGRP=”identifier“ SRVID=”number
[CLOPT="[-A] [servopts
options]
[-- [-F ] [-N | -N -M [-f
filename]]]"]

説明

TMFFNAME は Oracle Tuxedo が提供するサーバで、FactoryFinder およびサポートする NameManager サービス (アプリケーションが提供する名前とオブジェクト参照とのマッピングを管理する) を実行します。

パラメータ

-A

サーバに組み込まれているすべてのサービスを宣言します。

-F

FactoryFinder サービス。

-N

スレーブ NameManager サービス。これがデフォルトです。

-M

マスタ NameManager サービス。

-f filename

FactoryFinder のインポート ファイルおよびエクスポート ファイルの場所。

FactoryFinder サービスは CORBA から派生したサービスです。このサービスは、アプリケーション固有の検索基準に対応するアプリケーション ファクトリの検出機能をクライアント アプリケーションに提供します。FactoryFinder API の詳細については、『Tuxedo CORBA プログラミング リファレンス』を参照してください。ファクトリの登録および登録解除については、『Tuxedo CORBA サーバ アプリケーションの開発方法』を参照してください。CLOPT でサービスが指定されていない場合、FactoryFinder サービスが「デフォルト」のサービスになります。

NameManager は、アプリケーションが提供する名前とオブジェクト参照とのマッピングを管理する Oracle Tuxedo 固有のサービスです。このサービスの用途の 1 つとして、アプリケーション ファクトリ名とオブジェクト参照間の対応関係を示すリストを維持することが挙げられます。NameManager サービスは、-M オプションを使用してマスタ ロールとして起動できます。-M オプションを指定しない場合、NameManager はスレーブになります。スレーブの NameManager はマスタから更新データを取得します。1 つのアプリケーションでマスタとして指定できる NameManager は 1 つだけです。

マスタ NameManager は、リモート ドメインにあるファクトリ オブジェクトをローカル ドメインでアクセスできるようにコンフィグレーションできます。また、ローカル ドメインにあるファクトリ オブジェクトをリモート ドメインからアクセスできるようにコンフィグレーションすることもできます。これらのコンフィグレーションはいずれも、FactoryFinder Domains コンフィグレーション ファイル、factory_finder.ini で指定します。

factory_finder.ini ファイルの場所は、マスタ NameManager の -f コマンドライン オプションで指定します。-f オプションを指定しても factory_finder.ini ファイルが見つからない場合、マスタ NameManager の初期化が失敗します。-f オプションを指定しない場合、ローカル アプリケーションからはローカルに登録されたファクトリ オブジェクトにしかアクセスできず、リモート ドメイン内のアプリケーションからはローカル ファクトリ オブジェクトにアクセスできません。

注意 : 同じサービスを実行する TMFFNAME プロセスを 1 つまたは複数起動できます。信頼性を高めるには、異なるマシンで少なくとも 2 つ以上の NameManager サービスをコンフィグレーションする必要があります。

相互運用性

TMFFNAME サーバは、Oracle Tuxedo 4.0 以降のソフトウェアで動作します。

注意事項

アプリケーションの UBBCONFIG (TMFFNAME -N) でコンフィグレーションされている NameManager サービスが 2 つに満たない場合、サーバは起動中に終了し、ユーザ ログにエラー メッセージを書き込みます。

アプリケーションの UBBCONFIG ファイルでコンフィグレーションされていないマスタ NameManager サービスがスレーブ NameManager サービスの開始時に実行されていると、サーバは起動中に終了し、ユーザ ログにエラー メッセージを書き込みます。また、マスタがダウンしている場合は、マスタが再起動するまでファクトリを登録および登録解除できません。

TMSYSEVT サーバがアプリケーションの UBBCONFIG ファイルでコンフィグレーションされておらず、NameManager サービスの開始時に実行されていない場合、サーバは起動中に終了し、ユーザ ログにエラー メッセージを書き込みます。

NameManager サービスがアプリケーションの UBBCONFIG ファイルでコンフィグレーションされていない場合に FactoryFinder サービスが開始されると、サーバは起動中に終了し、ユーザ ログにエラー メッセージを書き込みます。

MP コンフィグレーションを実行している場合、すべてのネーム マネージャ (TMFFNAME -N) を起動してからスレーブ イベント サービス サーバ (TMSYSEVT -S) を起動するようにコンフィグレーションする必要があります。マスタ TMSYSEVT は、ネーム マネージャの前に起動する必要があります。スレーブ TMSYSEVT がネーム マネージャの前に起動した場合、スレーブ ネーム マネージャはマスタ ネーム マネージャによって送信される更新イベントを受信できない場合があります。この場合、クライアントによってはファクトリ ファインダを検索するときに NoFactory 例外が発生したり、ファクトリ ファインダが登録されていないファクトリ オブジェクトを返したり (この結果、呼び出し時に NO_IMPLEMENT などの例外が発生する)、予期しないロード バランシング処理が行われたりする可能性があります。

スレーブ ネーム マネージャを停止してから再起動し、ファクトリを登録 (または登録解除) するカスタム CORBA サーバを起動 (または停止) する場合、最初にカスタム サーバを起動 (または停止) するか、すべてのスレーブ TMSYSEVT に対して設定されている最長ポーリング時間にわたって待機します。-p オプションを使用しない場合のデフォルト値は 30 秒です。

使用例

*SERVERS
TMSYSEVT SRVGRP=ADMIN1 SRVID=44 RESTART=Y
CLOPT="-A”

TMFFNAME SRVGRP=ADMIN1 SRVID=45 RESTART=Y
CLOPT="-A -- -F”

TMFFNAME SRVGRP=ADMIN1 SRVID=46 RESTART=Y
CLOPT="-A -- -N -M -f c:\appdir\import_factories.ini"
TMFFNAME SRVGRP=ADMIN2 SRVID=47 RESTART=Y
CLOPT="-A -- -N"
TMFFNAME SRVGRP=ADMIN3 SRVID=48 RESTART=Y
CLOPT="-A -- -F"
TMFFNAME SRVGRP=ADMIN4 SRVID=49 RESTART=Y
CLOPT="-A -- -F”

関連項目

factory_finder.ini(5)TMSYSEVT(5)UBBCONFIG(5)userlog(3c)、『Tuxedo CORBA プログラミング リファレンス』の「TP フレームワーク

 


TMIFRSVR(5)

名前

インタフェース リポジトリ サーバ

形式

TMIFRSVR SRVGRP=”identifier“ SRVID=”number“ RESTART=Y GRACE=0 CLOPT="[servopts options] -- [-f repository_file_name]”

説明

TMIFRSVR サーバは、インタフェース リポジトリにアクセスするために Oracle が提供するサーバです。API は、CORBA で定義されるインタフェース リポジトリ API のサブセットです。インタフェース リポジトリ API については、『Tuxedo CORBA プログラミング リファレンス』を参照してください。

パラメータ

[-f repository_file_name]

インタフェース リポジトリ ファイルの名前。このファイルは、あらかじめ idl2ir コマンドを使用して作成しておく必要があります。このパラメータが指定されていない場合、マシン用のアプリケーション ディレクトリ (APPDIR) に置かれたデフォルトのリポジトリ ファイル名 repository.ifr が使用されます。リポジトリ ファイルが読み取れない場合、サーバは起動できません。

使用例

*SERVERS

# このサーバはデフォルトのリポジトリ TMIFRSVR を使用する
SRVGRP="IFRGRP" SRVID=1000 RESTART=Y GRACE=0

# このサーバはデフォルト以外のリポジトリ TMIFRSVR を使用する
SRVGRP="IFRGRP" SRVID=1001 RESTART=Y GRACE=0
CLOPT="-- -f /nfs/repository.ifr"

関連項目

ir2idl(1)UBBCONFIG(5)servopts(5)

 


TMMETADATA(5)

名前

TMMETADATA - Tuxedo サービス メタデータ リポジトリ サーバ

形式

TMMETADATA SRVGRP="identifier" SRVID="number"

CLOPT="[-A] [servopts options] -- -f repository_file [-r][-o filename]

説明

TMMETADATA は、Tuxedo サービス メタデータ リポジトリ情報を検索および更新する要求を処理する Tuxedo システム サーバです。

TMMETADATA が提供およびサポートするサービスは、.TMMETAREPOS の 1 つだけです。このサービスは、Tuxedo MIB で使用されるものとほぼ同じ FML32 入力および出力バッファを使用します。TMMETADATA FML32 バッファの形式については、MIB(5) を参照してください。

注意 : メタデータ情報の検索と更新は .TMIB から独立したサービスを通して処理されます。メタデータ リポジトリは Tuxedo コンフィグレーションとは別個に格納されるので、BBL がメタデータ要求処理のオーバーヘッドを負担するのを避けることができます。

CLOPT オプションは、TMMETADATA の起動時に渡されるコマンド リンク オプションの文字列です。TMMETADATA が認識する実行時パラメータは以下のとおりです。

-f

メタデータ リポジトリ ファイルの場所を指定するための必須オプションです。

-r

このオプションを指定した場合、TMMETADATA はメタデータ リポジトリからの情報検索要求だけを許可し、メタデータ リポジトリ更新要求を禁止します。TMMETADATA のデフォルト パーミッション値は、read/write です。

-o

サービス規約検索を行う場合に使用します。このオプションには、認識されたパターンを格納するテキスト ファイルの名前を指定します。このオプションを設定すると、メタデータ リポジトリではなくこのファイルにパターンが出力されます。"-r" を指定して TMMETDATA を読み取り専用にしている場合、サービス規約検索を必須にするには "-o" を指定する必要があります。ファイル形式は、メタデータ リポジトリの入力ファイルの仕様に準拠しています。
詳細については、Oracle SALT の『管理ガイド』の「サービス規約検索のコンフィグレーション」を参照してください。

制限事項

TMMETADATA が提供するサービスは .TMMETAREPOS だけなので、特定の Tuxedo ドメインで動作する複数の TMMETADATA サーバはすべて同じパーミッション アクセスでコンフィグレーションされている必要があります。つまり、すべて読み取り専用か、またはすべて読み書き可能にする必要があります。

各 TMMETADATA サーバが同じメタデータ リポジトリ ファイル (またはその正確なコピー) にアクセスするようにコンフィグレーションすることで、要求に対して一貫した結果が返されるようにしなければなりません。したがって、複数の TMMETADATA サーバからメタデータ リポジトリに安定的にアクセスできるようにしておくことを強くお勧めします。

相互運用性

TMMETADATA は、Tuxedo リリース 9.0 以降で実行する必要があります。

Tuxedo Jolt リポジトリ

-r オプションを使用して Tuxedo Jolt リポジトリ ファイルに対して呼び出された場合、TMMETADATA は Tuxedo メタデータ リポジトリ ファイルの場合と同じようにそのファイルのレコードを読み取って返すことができます。

-r オプションを使用せずに Tuxedo Jolt リポジトリ ファイルに対して呼び出された場合、TMMETADATA はサーバの初期化時に失敗します。

使用例

コード リスト 6 単一 TMMETADATA サーバ コンフィグレーション
*SERVERS
TMMETADATA SRVGRP=ADMIN1 SRVID=137 RESTART=Y MAXGEN=5
GRACE=3600 CLOPT="-A -- -f /usr/tuxadmin/METAREPOS"
コード リスト 7 複数 TMMETADATA サーバ コンフィグレーション
*SERVERS
TMMETADATA SVRGRP=ADMIN1 SVRID=101 RESTART=N
CLOPT="-A -- -f /usr/tuxadmin/metarepos1 -r"
TMMETADATA SVRGRP=ADMIN1 SVRID=102 RESTART=Y MAXGEN=5
GRACE=3600 CLOPT="-A -- -f /usr/tuxadmin/metarepos1 -r"
TMMETADATA SVRGRP=ADMIN1 SVRID=103 RESTART=Y MAXGEN=5
GRACE=3600 CLOPT="-A -- -f /usr/tuxadmin/metarepos1 -r"

関連項目

tpgetrepos(3c)tpsetrepos(3c)MIB(5)

Oracle SALT の『管理ガイド』の「サービス規約検索のコンフィグレーション

 


TMQFORWARD(5)

名前

TMQFORWARD - メッセージ転送サーバ

形式

TMQFORWARD SRVGRP="identifier" SRVID="number" REPLYQ=N CLOPT=” 
[-A] [servopts options] -- -q queuename[,queuename...]
[-t trantime ] [-i idletime] [-b timeout] [-e] [-d] [-n] [-f delay] ”

説明

メッセージ転送サーバは Oracle Tuxedo システムが提供するサーバで、tpenqueue() で格納されたメッセージを後処理のために転送します。アプリケーション管理者は、SERVERS セクションでこのサーバをアプリケーション サーバとして指定することにより、アプリケーション サーバのメッセージ処理を自動化できます。

位置指定、サーバ グループ、サーバ識別子、その他の汎用サーバ関連パラメータは、サーバ用に定義されているコンフィグレーション ファイル機構を使用して、このサーバに関連付けられます。次に、カスタマイズに使用できる追加コマンドライン オプションのリストを示します。

-q queuename[,queuename...]

このサーバのメッセージの転送先である 1 つまたは複数のキュー/サービスの名前を指定する場合に使用します。キューおよびサービスの名前は、15 文字以内の文字列です。このオプションは必須です。

-t trantime

キューからメッセージを取り出し、そのメッセージをアプリケーション サーバに転送するトランザクションについて、tpbegin() で使用されるトランザクション タイムアウト値を指定する場合に使用します。指定されない場合、デフォルト値は 60 秒です。

-i idletime

サーバが読み取るキューを排出した後に、サーバがアイドル状態になる時間を指定する場合に使用します。負の値は、ミリ秒単位の時間を表します。たとえば、-i -10 の場合、アイドル時間は 10 ミリ秒となります。
値が 0 の場合、サーバがキューを連続して読み取ることを示しますが、これを指定した場合は、キューのメッセージが連続していないと効率が低下する可能性があります。指定されない場合、デフォルト値は 30 秒です。

-b timeout

転送されたサービスを完了するための非トランザクション ブロック待ち時間を制限するために使用します (単位は秒)。-b オプションは、-f オプションと同時に使用できます。

-e

キュー上にメッセージがない状況でサーバを終了させる場合に使用します。このオプションをキューに関連付けられたしきい値コマンドと組み合わせて使用することにより、キューに登録されたメッセージの変化に応じて TMQFORWARD サーバを開始および停止できます。

-d

トランザクションのロールバック後に、サービスを異常終了させ、応答メッセージ (長さがゼロ以外) を持つメッセージをキューから削除する場合に使用します。つまり、サービスが失敗し、かつ長さがゼロ以外の応答メッセージがサーバから受信された場合、元の要求メッセージはキューに返されるのではなく削除されます。
応答メッセージは、異常終了キューがメッセージに関連付けられていて、かつ存在していれば、そのキューに登録されます。キューに設定されている再試行回数の上限に達すると同時にメッセージが削除されるようになっている場合、元の要求メッセージはエラー キューに移されます。

-n

TPNOTRAN フラグを使ってメッセージを送信する場合に使用します。このフラグを指定すると、リソース マネージャに関連付けられていないサーバ グループに転送できるようになります。

-f delay

サーバが tpcall を使う代わりにサービスにメッセージを転送するよう指定する場合に使用します。メッセージが送信され、サービスからの応答は期待されません。TMQFORWARD サーバは、サービスからの応答を待つときにブロックすることなく、キューの次のメッセージを続けて処理できます。TMQFORWARD がシステムを要求でいっぱいにしないようにするには、delay 値に、処理する要求間の遅延を秒単位で指定します。ゼロを指定すると、遅延は設定されません。

メッセージは、それが読み取られるキューと同じ名前のサービスを提供するサーバに送信されます。キューへのメッセージ登録時に優先順位を指定した場合は、その優先順位がメッセージの優先順位になります。指定していない場合、優先順位はコンフィグレーション ファイルで定義されているサービスの優先順位か、またはデフォルト (50) になります。

メッセージは、1 つのトランザクションの中でキューから取り出され、サーバに送信されます。サービスが正常に終了すると、トランザクションはコミットされ、メッセージはキューから削除されます。メッセージが応答キューに関連付けられている場合は、サービスからの応答はいずれも、返された tpurcode と共に応答キューに登録されます。応答キューが存在しない場合、応答はドロップされます。

元のメッセージをキューに登録する場合、アプリケーションではメッセージに対する応答のサービス品質を指定することができます。応答のサービス品質が指定されていない場合、応答キューに指定されているデフォルトの配信ポリシーが使用されます。デフォルトの配信ポリシーは、メッセージに対する応答がキューに登録されるときに決定される点に注意してください。つまり、元のメッセージがキューに登録されてから応答が登録されるまでの間に、応答キューのデフォルトの配信ポリシーが変更された場合、応答が最後に登録される時点で有効なポリシーが使用されます。

サービスが異常終了した場合、そのキューに対する再試行制限によって指定されている回数の範囲内でトランザクションがロールバックされ、メッセージがキューに戻されます。メッセージがキューに戻される際、そのメッセージが最初にキューに登録されたときに適用された順位付けルールおよびキューからの取り出しルールは、delay 秒の間、一時的に効力を失います。これにより、たとえば、順位付けの低いメッセージが、キューに戻されたメッセージより先に取り出される可能性が出てきます。

-d オプションを指定した場合、サービスが異常終了し、かつサーバから応答メッセージが受信されるとメッセージはキューから削除されます。また、応答メッセージ (および関連する tpurcode) は、異常終了キューがそのメッセージに関連付けられており、かつ存在していればそのキューに登録されます。キューに設定されている再試行の制限に達すると同時にメッセージが削除されるようになっている場合、元の要求メッセージはエラー キューに移されます。

コンフィグレーションの条件によっては、TMQFORWARD がキューからメッセージを取り出せないか、メッセージを転送できないことがあり、その場合はサーバを起動できなくなります。こうした条件では、次のことが必要です。

アプリケーション バッファ タイプの処理

TMQFORWARD は、Oracle Tuxedo に用意されている標準バッファ タイプを処理します。これ以外のアプリケーション バッファ タイプが必要な場合は、buildserver(1) をカスタマイズ タイプ スイッチと共に使用して、TMQFORWARD のカスタマイズ バージョンを構築する必要があります。詳細については、『Tuxedo /Q コンポーネント』を参照してください。

呼び出し側によって組み込まれるファイルには、アプリケーション バッファ タイプ スイッチおよびサポートされる必須のルーチンのみを入れてください。buildserver は、サーバ オブジェクト ファイル $TUXDIR/lib/TMQFORWARD.o とアプリケーション タイプ スイッチのファイル (複数可) を結合し、これに必要な Oracle Tuxedo システム ライブラリをリンクするために使用されます。次の例を使用して、詳細を説明します。

buildserver -v -o TMQFORWARD -r TUXEDO/QM -f ${TUXDIR}/lib/TMQFORWARD.o -f apptypsw.o

buildserver オプションは次のとおりです。

-v

buildserver を冗長モードで動作させます。cc コマンドの実行結果が、標準出力へ書き込まれます。

-o name

出力ロード モジュールのファイル名を指定します。このオプションで指定された名前は、コンフィグレーション ファイルの SERVERS セクション中にも指定しなければなりません。一貫性を保つために、この名前として TMQFORWARD を使用することをお勧めします。このコマンドのアプリケーション固有バージョンは $APPDIR にインストールでき、インストールすると $TUXDIR/bin にあるコマンドの代わりにそれが起動されます。

-r TUXEDO/QM

このサーバのリソース マネージャを指定します。値 TUXEDO/QM は、$TUXDIR/udataobj/RM に配置されているリソース マネージャ テーブルにあり、Oracle Tuxedo システムのキュー マネージャ用のライブラリを含んでいます。

-f $TUXDIR/lib/TMQFORWARD.o

TMQFORWARD サービスが入っているオブジェクト ファイルを指定します。このファイルは、-f オプションの最初の引数として指定してください。

-f firstfiles

buildserver のコンパイル段階やリンク段階で組み込まれる 1 つまたは複数のユーザ ファイルを指定します。ソース ファイルは、cc コマンド、または CC 環境変数を通して指定されるコンパイル コマンドのいずれかを使用してコンパイルされます。これらのファイルは、TMQFORWARD.o オブジェクト ファイルを組み込んだ後に指定しなければなりません。複数のファイルを指定する場合には、ファイル名を空白類 (スペースまたはタブ) で区切り、全体を引用符で囲みます。このオプションは、何回も指定することができます。

サービスを宣言するための -s を指定してはなりません。

移植性

TMQFORWARD は、サポートされているすべてのサーバ プラットフォームで Oracle Tuxedo システム提供のサーバとしてサポートされます。

相互運用性

TMQFORWARD は相互運用するアプリケーションで実行できますが、Oracle Tuxedo リリース 4.2 以降のノードで実行する必要があります。

使用例

*GROUPS # Windows の場合、:myqueue を ;myqueue にする 
TMQUEUEGRP LMID=lmid GRPNO=1 TMSNAME=TMS_QM
OPENINFO="TUXEDO/QM:/dev/device:myqueue"
# CLOSEINFO は必要ない

*SERVERS # 推奨値は RESTART=Y GRACE=0
TMQFORWARD SRVGRP="TMQUEUEGRP" SRVID=1001 RESTART=Y GRACE=0
CLOPT=" -- -qservice1,service2" REPLYQ=N
TMQUEUE SRVGRP="TMQUEUEGRP" SRVID=1000 RESTART=Y GRACE=0
CLOPT="-s ACCOUNTING:TMQUEUE”

関連項目

buildserver(1)tpdequeue(3c)tpenqueue(3c)servopts(5)TMQUEUE(5)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』

『C 言語を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

 


TMQUEUE(5)

名前

TMQUEUE - メッセージ キュー マネージャ

形式

TMQUEUE 
SRVGRP=”
identifier
SRVID=”
number“ CLOPT=" [-A][servopts options] -- [-t timeout]”

説明

メッセージ キュー マネージャは Oracle Tuxedo システムが提供するサーバで、tpenqueue() および tpdequeue() を呼び出すプログラムの代わりにキューへのメッセージの登録とキューからのメッセージの取り出しを実行します。アプリケーション管理者は、SERVERS セクションでこのサーバをアプリケーション サーバとして指定することにより、アプリケーションでキューに対するメッセージの登録および取り出しを行うことができます。

位置指定、サーバ グループ、サーバ識別子、その他の汎用サーバ関連パラメータは、サーバ用に定義されているコンフィグレーション ファイル機構を使用して、このサーバに関連付けられます。次に、カスタマイズに使用できる追加コマンドライン オプションを示します。

-t timeout

トランザクション モード以外でのキュー操作で使用するタイムアウトを指定するために使用します。たとえば、tpenqueue() または tpdequeue() がトランザクション モード以外の呼び出し側から呼び出されたり、TPNOTRAN フラグを指定して呼び出されたりする場合です。この値は、TPQWAIT オプションが指定された、キューからの取り出し要求にも影響します。この値に基づいて操作がタイムアウトし、エラーが要求者に返されるからです。指定されない場合、デフォルト値は 30 秒です。

TMQUEUE サーバはアプリケーションの一部として起動され、アプリケーションから関連するキュー スペースへのアクセスを容易にします。キュー スペースはキューの集まりです。

コンフィグレーションの条件によっては、TMQUEUE がキューにメッセージを登録できないか、キューからメッセージを取り出せないことがあり、その場合 TMQUEUE サーバは起動時に異常終了します。SRVGRP では、TMSNAMETMS_QM に設定されている必要があり、OPENINFO には関連するデバイスおよびキュー スペースの名前が設定されている必要があります。

メッセージ要求時のキューの名前

tpenqueue() および tpdequeue() 関数は、第 1 引数としてキュー スペースの名前を取ります。この名前は、TMQUEUE によって宣言されたサービスの名前でなければなりません。デフォルトでは、TMQUEUE はサービス TMQUEUE だけを提供します。キュー スペースを 1 つだけ使用するアプリケーションの場合はこれで十分ですが、複数のキュー スペースを持つアプリケーションでは、異なるキュー スペース名を必要とすることがあります。また、アプリケーションによっては、キュー スペースと同じ名前のより説明的なサービス名の指定が必要になる場合もあります。追加サービス名の宣言は、使用例にもあるように、標準のサーバ コマンドライン オプション -s を使用して行うことができます。また、この後の項で説明するように、カスタム TMQUEUE プログラムを生成するときにサービスをハードコード化してこれを行うこともできます。

これらの方法 (サーバ コマンドライン オプション、またはカスタマイズされたサーバ) は、キュー スペースにメッセージの静的ルーティングを行う場合に使用できますが、データ依存型ルーティングを使用して動的なルーティングを行うこともできます。この場合、各 TMQUEUE サーバは同じサービス名を宣言しますが、コンフィグレーション ファイルの ROUTING フィールドが使用されて、待機メッセージ内のアプリケーション データに基づくルーティング基準が指定されます。ルーティング関数は、サービス名とアプリケーションの型付きバッファ データに基づいて、GROUP を返します。この GROUP を使用して、指定のグループにあるサービスにメッセージが転送されます (なお、キュー スペースは、OPENINFO 文字列に基づいて GROUP につき 1 つしか存在できません)。

アプリケーション バッファ タイプの処理

TMQUEUE は、Oracle Tuxedo に用意されている標準バッファ タイプを処理します。これ以外のアプリケーション バッファ タイプが必要な場合は、buildserver(1) を使用して、TMQUEUE のカスタマイズ バージョンを構築する必要があります。詳細については、『Tuxedo /Q コンポーネント』を参照してください。

buildserver で記述されるカスタマイズは、サーバ用にサービス名をハードコード化する場合にも使用できます。

呼び出し側によって組み込まれるファイルには、アプリケーション バッファ タイプ スイッチおよびサポートされる必須のルーチンのみを入れてください。buildserver は、サーバ オブジェクト ファイル $TUXDIR/lib/TMQUEUE.o とアプリケーション タイプ スイッチのファイル (複数可) を結合し、これに必要な Oracle Tuxedo システム ライブラリをリンクするために使用されます。次の例を使用して、詳細を説明します。

buildserver -v -o TMQUEUE -s qspacename:TMQUEUE -r TUXEDO/QM \
-f ${TUXDIR}/lib/TMQUEUE.o -f apptypsw.o

buildserver オプションは次のとおりです。

-v

buildserver を冗長モードで動作させます。cc コマンドの実行結果が、標準出力へ書き込まれます。

-o name

出力ロード モジュールのファイル名を指定します。このオプションで指定された名前は、コンフィグレーション ファイルの SERVERS セクション中にも指定しなければなりません。一貫性を保つために、この名前として TMQUEUE を使用することをお勧めします。

-s qspacename,qspacename :TMQUEUE

サーバの起動時に宣言できるサービスの名前を指定します (servopts(5) を参照)。このサーバでは、サービス名は要求の送信先となるキュー スペースの名前のエリアスとして使用されます。カンマとカンマの間に空白を入れてはいけません。関数名 TMQUEUE の前にはコロンを付けます。-s オプションは何回使用してもかまいません。

-r TUXEDO/QM

このサーバのリソース マネージャを指定します。値 TUXEDO/QM は、$TUXDIR/udataobj/RM に配置されているリソース マネージャ テーブルにあり、Oracle Tuxedo システムのキュー マネージャ用のライブラリを含んでいます。

-f $TUXDIR/lib/TMQUEUE.o

TMQUEUE サービスが入っているオブジェクト ファイルを指定します。このファイルは、-f オプションの最初の引数として指定してください。

-f firstfiles

buildserver のコンパイル段階やリンク段階で組み込まれる 1 つまたは複数のユーザ ファイルを指定します。ソース ファイルは、cc コマンド、または CC 環境変数を通して指定されるコンパイル コマンドのいずれかを使用してコンパイルされます。これらのファイルは、TMQUEUE.o オブジェクト ファイルを組み込んだ後に指定しなければなりません。複数のファイルを指定する場合には、ファイル名を空白類 (スペースまたはタブ) で区切り、全体を引用符で囲みます。このオプションは、何回も指定することができます。

移植性

TMQUEUE は、サポートされているすべてのサーバ プラットフォームで Oracle Tuxedo システム提供のサーバとしてサポートされます。

相互運用性

TMQUEUE は相互運用するアプリケーションで実行できますが、Oracle Tuxedo リリース 4.2 以降のノードで実行する必要があります。

使用例

*GROUPS 
# Windows の場合、:myqueue を ;myqueue にする
TMQUEUEGRP1 GRPNO=1 TMSNAME=TMS_QM
OPENINFO="TUXEDO/QM:/dev/device1:myqueue"
# Windows の場合、:myqueue を ;myqueue にする
TMQUEUEGRP2 GRPNO=2 TMSNAME=TMS_QM
OPENINFO="TUXEDO/QM:/dev/device2:myqueue"

*SERVERS
# この例では、キュー スペース名 myqueue に ACCOUNTING というエリアスが付けられている
TMQUEUE SRVGRP="TMQUEUEGRP1" SRVID=1000 RESTART=Y GRACE=0
CLOPT="-s ACCOUNTING:TMQUEUE"
TMQUEUE SRVGRP="TMQUEUEGRP2" SRVID=1000 RESTART=Y GRACE=0
CLOPT="-s ACCOUNTING:TMQUEUE"
TMQFORWARD SRVGRP="TMQUEUEGRP1" SRVID=1001 RESTART=Y GRACE=0 REPLYQ=N
CLOPT=" -- -qservice1"
TMQFORWARD SRVGRP="TMQUEUEGRP2" SRVID=1001 RESTART=Y GRACE=0 REPLYQ=N
CLOPT=" -- -qservice1"
*SERVICES
ACCOUNTING ROUTING="MYROUTING"
*ROUTING
MYROUTING FIELD=ACCOUNT BUFTYPE="FML"
RANGES="MIN - 60000:TMQUEUEGRP1,60001-MAX:TMQUEUEGRP2”

この例では、2 つのキュー スペースを使用できます。どちらの TMQUEUE サーバも同じサービスを提供し、ルーティングはアプリケーションの型付きバッファの ACCOUNT フィールドを介して行われます。

関連項目

buildserver(1)tpdequeue(3c)tpenqueue(3c)servopts(5)TMQFORWARD(5)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

『C 言語を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

 


TMSYSEVT(5)

名前

TMSYSEVT - システム イベント通知プロセス

形式

TMSYSEVT SRVGRP=”identifier“ SRVID=”number
[CLOPT="[-A] [servopts
options]
[-- [-S] [-p
poll-seconds] [-f control-file]]"]

説明

TMSYSEVT は Oracle Tuxedo システムが提供するサーバで、システム エラーや潜在的なエラー状態に関するイベント通知を処理します。イベント レポートはフィルタを通され、1 つまたは複数の通知アクションを開始できます。

フィルタや通知に関するルールは、制御ファイル control-file に格納されます。デフォルトの名前は ${APPDIR}/tmsysevt.dat です。control-file の構文は EVENT_MIB(5) で定義します。特に、EVENT_MIB のクラス属性を設定することで、通知ルールの範囲内でサブスクリプションをアクティブ化できます。

1 つまたは複数の二次的な TMSYSEVT プロセスを起動して、可用性を高めることができます。追加サーバは、「セカンダリ サーバ」であることを示すコマンドライン オプション -S を指定して起動する必要があります。

EVENT_MIB(5) のコンフィグレーションが更新されるときには、プライマリ TMSYSEVT サーバがその制御ファイルに書き込みを行います。セカンダリ サーバは、プライマリ サーバの制御ファイルが更新されているかどうかをポーリングを通じてチェックし、必要であれば各自の (ローカルの) 制御ファイルを更新します。ポーリングの間隔は -p オプションで指定できます。デフォルト値は 30 秒です。

注意 : 複数のリリースの Oracle Tuxedo システムで構成された MP コンフィグレーションを設定し、TMUSREVT および TMSYSEVT サーバを実行する場合は、これらのサーバを最新のリリースのノードで実行する必要があります。

相互運用性

TMSYSEVT は、Oracle Tuxedo リリース 6.0 以降のマシンで実行する必要があります。

注意事項

プライマリ TMSYSEVT サーバを別のマシンに移行するには、システム管理者は現在の制御ファイルのコピーを提供する必要があります。セカンダリ TMSYSEVT サーバは、最新のコピーを自動的に維持します。

TMSYSEVT は、システム イベントを定義した FML32 フィールド テーブルへのアクセス手段が必要になります。FLDTBLDIR32 には $TUXDIR/udataobj が、FIELDTBLS32 には evt_mib がそれぞれ含まれている必要があります。これらの環境変数は、マシンまたはサーバの環境設定ファイルで設定できます。

使用例

*SERVERS 
TMSYSEVT SRVGRP=ADMIN1 SRVID=100 RESTART=Y GRACE=900 MAXGEN=5
CLOPT="-A --"
TMSYSEVT SRVGRP=ADMIN2 SRVID=100 RESTART=Y GRACE=900 MAXGEN=5
CLOPT="-A -- -S -p 90”

関連項目

tpsubscribe(3c)EVENTS(5)EVENT_MIB(5)TMUSREVT(5)

 


tmtrace(5)

名前

tmtrace - 実行時のトレース機能

説明

実行時トレース機能を使用すると、アプリケーション管理者および開発者は、Oracle Tuxedo アプリケーションの実行をトレースできます。

実行時トレースは、アプリケーション実行時の注意すべき条件または遷移をマークする、trace point の概念に基づいています。トレース ポイントの例としては、tpcall などの ATMI 関数へのエントリ、Oracle Tuxedo メッセージの到着、トランザクションの開始などがあります。

トレース ポイントに到達すると、次のことが発生します。まず、フィルタ filter が適用され、トレース ポイントを処理すべきかどうかを決定します。トレース ポイントを処理すべき場合、trace recordreceiver に発行されます。receiver はファイルか (将来は) バッファです。最後に、プロセスの中止などの action が起動されます。レシーバへの発行およびトリガはどちらも省略可能であり、トレース ポイントがフィルタを通らない場合には発生しません。

フィルタ、レシーバ、およびトリガは、trace specification で指定します。構文について以下に記述します。トレース指定は、TMTRACE 環境変数から初期化されます。実行中のプロセスのトレース指定は、トリガー アクションによってか、tmadmin(1)changetrace コマンドを使用することで変更できます。

トレース ポイントは、以下に列挙するような trace categories に分類されます。各トレース ポイントは 1 つのカテゴリに属します。フィルタは、処理するトレース カテゴリを記述し、フィルタを通らないトレース ポイントには最小限の処理が行われます。

また、実行時トレーシングは、クライアントがサーバに送信したメッセージ (またはそのサーバから他のサーバへ) を dye 設定する機能を提供します。プロセスがメッセージをダイ設定するように選択した場合、発信元プロセスによってダイ設定が自動的に、発信元プロセスから直接または間接的にメッセージを受信するすべてのプロセスに渡されます。プロセスがダイ設定されたメッセージを受け取ると、atmi トレース カテゴリが自動的にオンになり、ユーザ ログへのトレース レコードの発行が開始されます (発行が行われていなかった場合)。

ダイ設定は、トレース指定の dye トリガと undye トリガによって明示的にオンまたはオフにできます。また、ダイ設定は、ダイ設定されたメッセージが受信されたときに暗黙的にオンになり、tpreturn() および tpforward() によって暗黙的にオフにできます。ダイ設定が暗黙的にオフされた場合、ダイ設定がオンであったときに有効であったトレース指定が復元されます。

トレース カテゴリ

トレース カテゴリは以下のとおりです。

atmi

ATMI インタフェースおよび TX インタフェースへの明示的なアプリケーション呼び出し (つまり tp 関数や tx_ 関数に対する呼び出し) およびアプリケーション サービス起動のためのトレース ポイント。いくつか例外があります。最初の呼び出し tpinit() で ATMI 呼び出しが処理される際の tpinit に対する暗黙的な呼び出し、およびエラーが発生して tpreturn が呼び出される場合には、暗黙的な呼び出しは TX インタフェースが ATMI インタフェースを直接呼び出すこのカテゴリに出力されます。

iatmi

ATMI および TX インタフェースの暗黙的な呼び出しのトレース ポイント。これらのトレース ポイントは、アプリケーションの要求の処理中に呼び出される内部呼び出し、および管理を目的として呼び出される内部呼び出しのすべてを示します。この値をセットすることは、atmi レベル、つまり ATMI または TX インタフェースのすべての呼び出し (明示的な呼び出しと暗黙的な呼び出しの両方) がトレースされることを意味します。

xa

XA インタフェース (トランザクション マネージャとリソース マネージャ間のインタフェース) のすべての呼び出しのトレース ポイント。

trace

メッセージのダイ設定を含む、トレース機能自体に関連するトレース ポイント。

トレース指定

トレース指定は、filter-spec: receiver-spec [ : trigger-spec] という構文で指定する文字列です。filter-spec は、検査または無視するトレース カテゴリを記述します。receiver-spec は、トレース レコードのレシーバです。省略可能な trigger-spec は、実行するアクションを記述します。

NULL 文字列も有効なトレース指定です。NULL 文字は、他の指定がない場合のすべての Oracle Tuxedo プロセスのデフォルトです。

文字列 onoff も指定できます。onatmi:ulog:dye のエリアスで、off: :undye と等価です。

フィルタ指定

トレース指定の最初の要素であるフィルタ指定の構文は次のとおりです。

[ { + | - } ] [ category ] ...

ここで category は、上記に示したカテゴリの 1 つです。category の位置に記号 * を使用すると、すべてのカテゴリを表すことができます。接頭辞 + または - は、後続のカテゴリを現在有効なカテゴリのセットに追加またはそのセットから削除することを示します。+ または - の次にカテゴリがない場合、現在有効なカテゴリは変更されません。

フィルタが空の場合、カテゴリが 1 つも選択されず、トレースが使用不可になります。

トレース ポイントが発生すると、そのカテゴリがフィルタ指定と比較されます。カテゴリがフィルタ指定に含まれている場合、トレース ポイントは、レシーバおよびトリガ指定に従ってさらに処理されます。カテゴリが含まれていない場合、トレース ポイントの処理はこれ以上発生しません。

レシーバ指定

レシーバは、トレース レコードの送信先となるエンティティです。各トレース レコードには、最大 1 つのレシーバがあります。

トレース指定の 2 番目の要素であるレシーバ指定の構文は次のとおりです。

[/ regular-expression /] receiver

ここでは、省略可能な正規表現を使用して、フィルタを通過するトレース ポイントの一部を選択できます。正規表現は、トレース レコードと比較されます。空のレシーバ指定も有効であり、この場合、トレース レコードは発行されません。

有効な receiver 値は以下のとおりです。

ulog

トレース レコード情報をユーザ ログへ出力します。

utrace

ユーザの定義に従ってトレース レコード情報を出力します。utrace の受信側を指定すると、atmi トレース カテゴリ レコードに対してのみユーザ定義の tputrace(3c) が自動的に呼び出されます。トレース レコード情報と出力の場所をカスタマイズできます。

トリガ指定

トリガは、トレース レコードの発行後に実行される、省略可能なアクションです。フィルタを通過した各トレース レコードに対して、最大 1 つのアクションが実行されます。

トレース指定の、省略可能な 3 番目の要素であるトリガ指定の構文は、次のとおりです。

[/ regular-expression /] action

ここでは、省略可能な正規表現を使用して、フィルタを通過するトレース ポイントの一部に対してだけトリガが実行されるよう設定できます。正規表現は、トレース レコードと比較されます。

有効なアクションは次のとおりです。

abort

abort() を呼び出してプロセスを終了します。

ulog(message)

ユーザ ログに message を書き込みます。

system(command)

system(3) を使用して command を実行します (これは Windows クライアントではサポートされません)。%A は、トレース レコードの値に展開されます。

trace(trace-spec)

トレース指定を標準の trace-spec にリセットします。

dye

メッセージのダイ設定をオンにします。

undye

メッセージのダイ設定をオフにします。

sleep(seconds)

指定の秒数だけスリープ状態にします (これは Windows クライアントではサポートされません)。

トレース レコード

トレース レコードは、次の形式の文字列です。

cc:data

ここで cc はトレース カテゴリの最初の 2 文字で、data はトレース ポイントに関する追加情報です。

トレース レコードがユーザ ログに表示されるとき、その行は次のようになります。

hhmmss.system-name!process-name.pid: TRACE:cc:data

注意事項

MAC プラットフォームで動作するワークステーション クライアントのレシーバやトリガに対しては、マッチ パターンを指定することはできません。

tmadmin changetrace コマンドは、/WS クライアントに対するトレース レベルを変更するために使用できません。

使用例

クライアントをトレースし、アプリケーション サーバがそのクライアントの代わりに行ったすべての ATMI 呼び出しをトレースするには、クライアントの環境に TMTRACE=on を設定してエクスポートします。この指定により、クライアント内のすべての明示的な ATMI トレース ポイントがログに記録され、メッセージのダイ設定がオンになります。このクライアントの代わりにサービスを実行するアプリケーション サーバ プロセスは、すべての明示的な ATMI トレース ポイントを自動的にログに記録します。

すべての (明示的および暗黙的な) クライアント トレース ポイントを確認するには、次のように設定してエクスポートします。

TMTRACE="*:ulog:dye:” 

前述の例で、クライアントからのサービス要求はトレースし、クライアントからの出力のトレースを tpcall 要求についての最低限の情報に制限するには、次のように設定しエクスポートします。

TMTRACE=atmi:/tpacall/ulog:dye 

この指定により、クライアントで行われるすべての tpacall 呼び出しがログに記録され、メッセージのダイ設定がオンになります。クライアントの代わりにサービスを実行するアプリケーション サーバ プロセスは、すべての ATMI トレース ポイントを自動的にログに記録します。tpacall() トレース レコードに含まれるクライアントの識別子は、クライアントの代わりに呼び出されたサービス ルーチンに渡される TPSVCINFO パラメータの値と相互に関連させることができます。

アプリケーション サーバによって実行されたすべてのサービス要求の呼び出しをトレースするには、次のように設定します。

TMTRACE=atmi:/tpservice/ulog 

これは、参加しているすべてのマシン上のサーバ ENVFILE に設定します。

メッセージのダイ設定をオンにして、アプリケーションを通してすべてのトレース カテゴリの実行時トレースを有効にするには、次のように設定してエクスポートします。

TMTRACE=*:ulog:dye 

これは、すべてのクライアント環境および参加しているすべてのマシン上のサーバ ENVFILE に設定します。この設定では、BBLDBBL を含むすべてのプロセスがトレース レコードを発行するので、管理できない量の出力が生成される可能性があります。

グループ GROUP1 内の実行中のすべてのサーバで、起動後に ATMI のトレースをオンにするには、次のように tmadminchangetrace コマンドを呼び出します。

changetrace -g GROUP1 on 

changetrace は現在存在しているプロセスに対してのみ影響します。つまり、グループ GROUP1 内で起動していないサーバのトレース コンフィグレーションは変更されません (サーバのデフォルトのトレース コンフィグレーションを設定するには、サーバの ENVFILETMTRACE を設定します)。

現在実行中のすべてのアプリケーション プロセスでトレーシングをオフにするには、次のように changetrace を使用します。

changetrace -m all off 

グループ GROUP1 内で識別子が 1 の実行中のサーバ プロセスを tpreturn の実行時に中止するには、tmadmin に対して次のように指定します。

changetrace -i 1 -g GROUP1 "atmi::/tpreturn/abort" 

関連項目

tmadmin(1)userlog(3c)tputrace(3c)

 


TMUSREVT(5)

名前

TMUSREVT - ユーザ イベント通知プロセス

形式

TMUSREVT SRVGRP=”identifier“ SRVID=”number
[CLOPT="[-A] [servopts
options]
[-- [-S] [-p
poll-seconds] [-f control-file]]"]

説明

TMUSREVT は Oracle Tuxedo システムが提供するサーバで、tppost(3c) からのイベント レポート メッセージ バッファを処理し、それらにフィルタを適用して転送するイベント ブローカとして動作します。

フィルタや通知に関するルールは、制御ファイル control-file に格納されます。デフォルトの名前は ${APPDIR}/tmusrevt.dat です。control-file の構文は EVENT_MIB(5) で定義します。特に、EVENT_MIB のクラス属性を設定することで、通知ルールの範囲内でサブスクリプションをアクティブ化できます。

1 つまたは複数の二次的な TMUSREVT プロセスを起動して、可用性を高めることができます。追加サーバは、「セカンダリ サーバ」であることを示すコマンドライン オプション -S を指定して起動する必要があります。

EVENT_MIB(5) のコンフィグレーションが更新されるときには、プライマリ TMUSREVT サーバがその制御ファイルに書き込みを行います。セカンダリ サーバは、プライマリ サーバの制御ファイルが更新されているかどうかをポーリングを通じてチェックし、必要であれば各自の (ローカルの) 制御ファイルを更新します。ポーリングの間隔は -p オプションで指定できます。デフォルト値は 30 秒です。

注意 : 複数のリリースの Oracle Tuxedo システムで構成された MP コンフィグレーションを設定し、TMUSREVT および TMSYSEVT サーバを実行する場合は、これらのサーバを最新のリリースのノードで実行する必要があります。

相互運用性

TMUSREVT は、Oracle Tuxedo リリース 6.0 以降のマシンで実行する必要があります。

注意事項

プライマリ TMUSREVT サーバを別のマシンに移行するには、システム管理者は現在の制御ファイルのコピーを提供する必要があります。セカンダリ TMUSREVT サーバは、最新のコピーを自動的に維持します。

tppost() をトランザクション モードで呼び出す場合は、すべての TMUSREVT サーバ グループがトランザクション機能 (TMS プロセス) を備えている必要があります。

TMUSREVT サーバの環境変数は、メッセージにフィルタを適用したりフォーマットする際に必要となる FML フィールド テーブルや VIEW ファイルを使用できるように設定しておく必要があります。これらの環境変数は、マシンまたはサーバの環境設定ファイルで設定できます。

使用例

*SERVERS
TMUSREVT SRVGRP=ADMIN1 SRVID=100 RESTART=Y MAXGEN=5 GRACE=3600
CLOPT="-A --"
TMUSREVT SRVGRP=ADMIN2 SRVID=100 RESTART=Y MAXGEN=5 GRACE=3600
CLOPT="-A -- -S -p 120”

関連項目

tppost(3c)tpsubscribe(3c)EVENTS(5)EVENT_MIB(5)TMSYSEVT(5)

 


tperrno(5)

名前

tperrno - Oracle Tuxedo システム エラー コード

形式

#include <atmi.h>

説明

エラー条件のシンボル名によって表される数値は、Oracle Tuxedo システム ライブラリ ルーチンの実行時に発生するエラー用の tperrno に割り当てられます。

tperrno は、int 型の変更可能な lvalue の拡張です。lvalue の値は、複数の Oracle Tuxedo システム ライブラリ ルーチンによって正のエラー番号に設定されます。tperrno はオブジェクトの識別子である必要はなく、lvalue 関数呼び出しの結果、変更可能な lvalue に拡張される場合があります。tperrno がマクロであるかまたは外部リンクで宣言される識別子であるかは特定されていません。実際のオブジェクトをアクセスするための tperrno マクロの定義が抑止されている場合、または、あるプログラムが名前 tperrno を使用して識別子を定義している場合、動作は不確定です。

Oracle Tuxedo システム ライブラリ ルーチンのリファレンス ページには、各ルーチンのエラー条件とそのコンテキストにおけるエラーの意味が掲載されています。掲載されているエラーの順番は重要ではなく、優先順位を示すものでもありません。tperrno の値は、エラーが指摘された後にのみ検査します。つまり、構成要素の戻り値がエラーを示していて、構成要素の定義で tperrno のエラー時の設定が指定されている場合です。tperrno の値を検査するアプリケーションは、ヘッダ ファイル <atmi.h> をインクルードしなければなりません。

以下に、各エラーの一般的な意味を示します。

TPEABORT

開始プロセスまたは 1 つ以上の参加リソースによって実行される処理がコミットできなかったために、トランザクションがコミットできませんでした。

TPEBADDESC

呼び出し記述子が無効であるか、会話型サービスを起動したときに使用した記述子ではありません。

TPEBLOCK

ブロッキング状態のため、TPNOBLOCK が指定されました。

TPEDIAGNOSTIC

指定されたキューへのメッセージの登録が異常終了しました。異常終了の原因は、ctl を介して返される診断値によって判別できます。

TPEEVENT

イベントが発生しました。イベントのタイプは revent で返されます。

TPEGOTSIG

シグナルを受け取りましたが、TPSIGRSTRT が指定されていませんでした。

TPEHAZARD

ある種の障害のため、トランザクションの一部としてなされた作業がヒューリスティックに完了している可能性があります。

TPEHEURISTIC

ヒューリスティックな判断のため、トランザクションの一部としてなされた作業が一部はコミットされ、一部は中途終了しています。

TPEINVAL

無効な引数が検出されました。

TPEITYPE

入力バッファのタイプおよびサブタイプは、サービスが扱うタイプおよびサブタイプの 1 つではありません。

TPELIMIT

未終了の要求数または接続数が最大数に達したために、呼び出し側の要求が送信されませんでした。

TPEMATCH

svcname は、すでにこのサーバについて宣言されていますが、それは、func 以外の関数で行われました。

TPEMIB

管理要求が失敗しました。outbuf が更新され、MIB(5) および TM_MIB(5) で説明するエラーの原因を示す FML32 のフィールドが設定され、呼び出し側に返されました。

TPENOENT

svc が存在していないか、または正しいサービス型でないため、svc に送信できませんでした。

TPEOS

オペレーティング システムのエラーが発生しました。

TPEOTYPE

応答のタイプおよびサブタイプは、呼び出し側に認識されていません。

TPEPERM

クライアントはアプリケーションに参加できません。クライアントがアプリケーションへの参加を許可されていないか、または正しいアプリケーション パスワードが提供されていないためです。

TPEPROTO

ライブラリ ルーチンが不正なコンテキストで呼び出されました。

TPERELEASE

TPACK が指定され、対象は承認プロトコルをサポートしない旧リリースの Oracle Tuxedo システムのクライアントです。

TPERMERR

リソース マネージャを開くまたは閉じることができませんでした。

TPESVCERR

サービス ルーチンが、tpreturn() あるいは tpforward() でエラーを検出しました (たとえば、誤った引数が渡された場合など)。

TPESVCFAIL

呼び出し側の応答を送信するサービス ルーチンが、TPFAILtpreturn() を呼び出しました。これは、アプリケーションレベルの障害です。

TPESYSTEM

Oracle Tuxedo システムのエラーが発生しました。

TPETIME

このエラー コードは、タイムアウトが発生したか、現在のトランザクションがすでに「ロールバックのみ」としてマークされているにもかかわらずトランザクション ATMI 関数が試行されたことを示します。
呼び出し側がトランザクション モードの場合、トランザクションに「ロールバックのみ」のマークが付けられているか、またはトランザクション タイムアウトが発生しました。このトランザクションは、「アボートのみ」とマークされます。呼び出し側がトランザクション モードでない場合、ブロッキング タイムアウトが発生します。ブロッキング タイムアウトは、TPNOBLOCK または TPNOTIME が指定されている場合は発生しません。いずれの場合も、*odata、その内容、*olen はどれも変更されません。 トランザクション タイムアウトが発生すると、1 つの例外を除き、トランザクションがアボートされない限り、新しい要求の送信や未処理の応答の受信はできず、TPETIME で異常終了します。ただし、例外が 1 つあります。その例外とは、ブロックされず、応答を期待せず、かつ呼び出し側のトランザクションの代わりに送信されない (つまり、TPNOTRANTPNOBLOCK、および TPNOREPLY を設定して tpacall() を呼び出した場合の) 要求です。 サービスがトランザクション内部で失敗すると、そのトランザクションは TX_ROLLBACK_ONLY 状態になります。ほとんどの場合、この状態はタイムアウトと同じものとして扱われます。このトランザクションの以降の ATMI 呼び出しは、TPETIME で異常終了します (前の段落で説明した例外を除く)。

TPETRAN

呼び出し側がトランザクション モードになりません。

使用方法

ルーチンには、エラーの戻り値がないものもあります。tperrno をゼロに設定するルーチンはないため、アプリケーションは、tperrno をゼロに設定し、ルーチンを呼び出してから、エラーが発生したかを調べるために再度 tperrno をチェックできます。

関連項目

個々の Oracle Tuxedo ライブラリ ルーチンの ERRORS の項を参照してください。

 


tpurcode(5)

名前

tpurcode - アプリケーションが指定する戻りコードのための Oracle Tuxedo システムのグローバル変数

形式

#include <atmi.h>

説明

tpurcode は、atmi.h で定義されるグローバル変数です。その値は、tpreturn()rcode 引数の値として使用されているものと同じ長さの整数です。tpurcode はアプリケーションで使用され、アプリケーション サービスを呼び出すプロセスに追加的な情報を返す場合があります。詳細については、tpreturn() を参照してください。

アプリケーションが tpurcode の値に意味を割り当てます。

使用例

以下に、tpurcode の使用例を示します。

アプリケーション サービスで rcode により値 myval を返す場合、次のようになります。

.
.
.
tpreturn(TPSUCCESS, myval, rqst->data, 0L, 0);
.
.
.

モジュールのコードは、次のようになります。

.
.
.
ret = tpcall("TOUPPER", (char *)sendbuf, 0, (char **)&rcvbuf, \ &rcvlen, (long)0);
.
.
.
(void) fprintf(stdout, "Returned string is: %s\n", rcvbuf);
(void) fprintf(stdout, "Returned tpurcode is: %d\n", tpurcode);

サンプル クライアント simpcl を "My String" という値で呼び出した場合、次のように出力されます。

%simpcl "My String"
Returned string is: MY STRING
Returned tpurcode is: myval

myval の意味はアプリケーションで定義する必要があります。

関連項目

tpreturn(3c)

 


tuxenv(5)

名前

tuxenv - Oracle Tuxedo システムでの環境変数のリスト

説明

アプリケーションのクライアントとサーバをコンパイルし、Oracle Tuxedo システムを実行するには、正しい環境変数の設定とエクスポートが重要です。ここでは、最も使用頻度の高い変数について説明します。

環境変数は、以下のセクションにグループ分けされています。

オペレーティング システム変数

CC

buildserver およびその他の Oracle Tuxedo コマンドで使われる標準 C コンパイラ。

CFLAGS

C コンパイラで使用するフラグ。

EDITOR

Oracle Tuxedo によって呼び出されるエディタの指定。

LANG

言語の設定をするロケールの指定。nl_types(5) を参照してください。

LOGNAME

エラー メッセージで使うユーザ名。

LD_LIBRARY_PATH

実行時共有ライブラリのパス名に設定する必要があります。

NLSPATH

メッセージ カタログのパス名。指定されない場合はデフォルトのパス名が使用されます。nlpaths(5) を参照してください。

PAGER

qmadmin(1)tmadmin(1) でページング出力のために使うページング コマンド。この指定により、システムのデフォルト (UNIX オペレーティング システムの pg(1)) はオーバーライドされます。

PATH

実行可能ファイルを検索するためのパス名。

SHELL

Oracle Tuxedo によって呼び出されるシェル プログラム。

TERM

端末を使用する場合、その端末のタイプ。

TMPDIR

一時ファイルが書き込まれるディレクトリのパス名。一時ファイルは、tmpnam() 関数 (Oracle Tuxedo MIB およびその他の Oracle Tuxedo コードで呼び出される) で指定される、オペレーティング システム固有の場所に書き込むこともできます。tmpnam() の呼び出しが行われると、Oracle Tuxedo システムは TMPDIR 変数を無視します。
Oracle Tuxedo 6.5 以前のリリースでは、サービス キューがいっぱいになってメッセージ ファイルを保持できなくなると、クライアントからのメッセージ ファイルをサービス キューに転送する Oracle Tuxedo コードは、tmpnam() 関数で指定される一時的な場所にメッセージ ファイルを書き込み、この一時的な場所のパス名をサービス キューに配置します。Oracle Tuxedo 7.1 以降のリリースでも、このコードは旧リリースと同様に機能します。ただし、一時的な場所は TMPDIR によって指定されるディレクトリのパス名になり (この変数が設定されている場合)、TMPDIR が設定されていない場合はオペレーティング システムによって指定されるディレクトリのパス名になります。

TZ

ANSI C mktime 関数が存在しないシステムでは、Oracle Tuxedo gp_mktime(3c) 関数を使用するために TZ を設定する必要があります。

これらの変数についての詳細は、UNIX システムのリファレンス ページ environ(5) を参照してください。

キー Oracle Tuxedo システム変数

通常、以下の環境変数を設定およびエクスポートします。

APPDIR

アプリケーション ファイルの基本ディレクトリの絶対パス名。

APP_PW

セキュリティが稼動している場合にアプリケーション パスワードの入力を求めるシステム クライアント用のパスワードを指定します。変数にパスワードを設定すると、そのパスワードは手動による入力ではなくスクリプトから提供されます。

ENVFILE

tmloadcf(1) で使用される変数。通常、他の Oracle Tuxedo システム環境変数 (自動設定される) を含みます。

TLOGDEVICE

トランザクション ログ用のパス名。これは、アプリケーションのコンフィグレーション ファイルで指定されている TLOGDEVICE と同じでなければなりません。

TMUSEIPV6

IP バージョンを切り替えるために使用します。n|N にするとデフォルトの IPv4 値になり、y|Y にすると IPv6 値に設定されます。TMUSEIPV6 は、UBBCONFIG のセクション *MACHINES、*GROUPS、*SERVERS で設定できます。つまり、Tuxedo の起動前に設定できます。/WS、CORBA、Jolt の各クライアントでも設定できます。 MP モードでは、スレーブ マシン上で tlisten 実行する前に TMUSEIPV6y|Y を設定する必要があります。
注意 : デュアル スタック ホストの場合は、Tuxedo ドメイン内のコンポーネントの一部が IPv6 を使用し、一部が IPv4 を使用することも可能です。

TUXCONFIG

tmloadcf(1) でロードされるバイナリ コンフィグレーション ファイルのパス名。

TUXDIR

Oracle Tuxedo ソフトウェアがインストールされている基本ディレクトリ。

ULOGPFX

中央イベント ログのファイル名に付ける接頭辞。デフォルト値は ULOG です。

TPMBENC

Oracle Tuxedo 8.1 以降が実行されているアプリケーション サーバまたはクライアントが割り当て済み型付きバッファ MBSTRING に追加するコードセット エンコーディング名。アプリケーション サーバまたはクライアント プロセスが MBSTRING バッファを割り当てて送信すると、TPMBENC に定義されているコードセット エンコーディング名がバッファの属性として自動的に付加され、バッファ データと一緒に目的のプロセスに送信されます。
アプリケーション サーバまたはクライアント プロセスが MBSTRING バッファを受信し、TPMBACONV という別の環境変数が設定されている場合、TPMBENC に定義されているコードセット エンコーディング名が受信バッファ内のコードセット エンコーディング名と比較されます。エンコーディング名が同じでない場合、MBSTRING バッファのデータは TPMBENC に定義されているエンコーディングに変換されてからサーバまたはクライアント プロセスに渡されます。 TPMBENC のデフォルト値はありません。MBSTRING 型付きバッファを使用するアプリケーション サーバまたはクライアントでは、TPMBENC を定義する必要があります。
注意 : TPMBENC は FML32 型付きバッファの FLD_MBSTRING フィールドと同じように使用されます。

TPMBACONV

Oracle Tuxedo 8.1 以降が実行されているアプリケーション サーバまたはクライアントが、受信した MBSTRING バッファ内のデータを TPMBENC に定義されているエンコーディングに自動変換するかどうかを指定します。デフォルトでは、自動変換は無効です。つまり、受信した MBSTRING バッファ内のデータはエンコーディング変換されず、そのままの状態で目的のサーバまたはクライアント プロセスに渡されます。TPMBACONVY (yes) などの NULL 以外の値に設定すると、自動変換が有効になります。
注意 : TPMBACONV は FML32 型付きバッファの FLD_MBSTRING フィールドと同じように使用されます。

URLENTITYCACHING

Oracle Tuxedo 8.1 以降のソフトウェアが実行されているアプリケーション サーバまたはワークステーションが文書型定義 (DTD)、XML スキーマ、およびエンティティ ファイルをキャッシュするかどうかを指定します。特に、アプリケーション サーバまたはワークステーションで実行されている Apache Xerces-C++ パーサが、検証が必要なときに DTD および XML スキーマ ファイルをキャッシュするかどうか、または DTD で指定された外部エンティティ ファイルをキャッシュするかどうかを指定します。デフォルトでは、キャッシングは有効になっています (Y)。URLENTITYCACHINGN (no) に設定すると、キャッシングは無効になります。

URLENTITYCACHEDIR

URLENTITYCACHING=Y (yes) の場合、または設定されていない場合にのみ適用されます。詳細については、URLENTITYCACHING の説明を参照してください。
Oracle Tuxedo 8.1 以降のソフトウェアが実行されているアプリケーション サーバまたはワークステーションが DTD、XML スキーマ、およびエンティティ ファイルをキャッシュするかどうかを指定します。特に、アプリケーション サーバまたはワークステーションで実行されている Apache Xerces-C++ パーサが DTD、XML スキーマ、およびエンティティ ファイルをキャッシュするかどうかを指定します。URLENTITYCACHEDIR 変数には、キャッシュするファイルの絶対パス名を指定します。URLENTITYCACHEDIR を指定しない場合、デフォルト ディレクトリは URLEntityCachedir になります。このディレクトリは、アプリケーション サーバまたはワークステーション クライアント プロセスの現在の作業ディレクトリに作成されます (適切な書き込みパーミッションが設定されている場合)。

これらの変数の詳細については、『C 言語を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』、『COBOL を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』、および『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』を参照してください。

フィールド テーブル ファイルおよび VIEW ファイル用の変数

FML および VIEWS で使用される環境変数は以下のとおりです。

FIELDTBLS

カンマで区切ったフィールド テーブル ファイルのリスト。

VIEWFILES

カンマで区切ったバイナリ VIEW ファイルのリスト。

FLDTBLDIR

FIELDTBLS ファイルの検索先ディレクトリのコロン区切りのリスト。

VIEWDIR

VIEWFILES ファイルの検索先ディレクトリのコロン区切りのリスト。

これらの変数の詳細については、『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』、『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』、『C 言語を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』、および『FML を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』を参照してください。

ファイル システムおよび TLOG 変数

以下の変数は、Oracle Tuxedo システムのファイル システムおよびトランザクション ログで使用します。

FSCONFIG

汎用デバイス リストのパス名。

FSMAXCOMMIT

コミット バッファの最大サイズを設定します。

FSMAXUPDATE

更新リストのサイズと更新回数の最大値を設定します。

FSMSGREP

メッセージを繰り返す間隔を設定します。

FSOFFSET

汎用デバイス リスト内のオフセットを指定します。

ワークステーション変数

以下の変数は、/WS クライアント マシンで使用します。

TMUSEIPV6

キー Oracle Tuxedo システム変数」を参照してください。

TPMBENC

キー Oracle Tuxedo システム変数」を参照してください。

TPMBACONV

キー Oracle Tuxedo システム変数」を参照してください。

URLENTITYCACHING

キー Oracle Tuxedo システム変数」を参照してください。

URLENTITYCACHEDIR

キー Oracle Tuxedo システム変数」を参照してください。

WSINTOPPRE71

Oracle Tuxedo リリース 7.1 以降のソフトウェアを実行しているワークステーション マシンと、Oracle Tuxedo リリース 7.1 より前のアプリケーションを相互運用できるかどうかを指定します。変数を Y に設定すると (WSINTOPPRE71=Y)、相互運用が可能になります。

WSBUFFERS

アプリケーションごとのパケット数。

WSDEVICE

ネットワークのアクセスで使用するネットワーク デバイス。Oracle Tuxedo リリース 6.4 以降のワークステーション クライアントの場合、この変数は必要ありません。

WSENVFILE

ワークステーション クライアント環境変数を含むファイルのパス名。

WSFADDR

別のマシンに接続する際にワークステーション クライアントが使用するネットワーク アドレス。この変数は、WSFRANGE 変数と共に、アウトバウンド接続を確立する前にプロセスがバインドを試みる TCP/IP ポートの範囲を決定します。

WSFRANGE

アウトバウンド接続を確立する前にネイティブ プロセスがバインドを試行する TCP/IP ポートの範囲。WSFADDR 変数は、この範囲のベース アドレスを指定します。

WSNADDR

ネイティブ サイト ネットワーク リスナのネットワーク アドレス。

WSRPLYMAX

メッセージを転送用ファイルにダンプする前の最大メッセージ サイズ。

WSTYPE

ワークステーションのマシン タイプ。

これらの変数の詳細については、『Oracle Tuxedo Workstation コンポーネント』を参照してください。

Oracle Tuxedo /Q 変数

以下の環境変数は、Oracle Tuxedo /Q で使用します。

QMCONFIG

Oracle Tuxedo /Q でキュー スペースを使用できるデバイスを設定します。

ISSANE

ロックを持たない TMQFORWARD が異常終了した場合も引き続き /Q を正常に動作させるために使用します。この変数を yes/YES に設定すると、TMQFORWARD が異常終了 (アプリケーション サーバのハングによるハングなど) した場合、停止要求が TMQFORWARD に送信され、TMQFORWARD が /Q ロックを持っていなければ、/Q は正常に動作し、TMQFORWARD を後で再起動できます。それ以外の場合、TMQFORWARD が異常終了しすると、/Q は異常と認識され、再起動が必要になります。

詳細については、『Tuxedo /Q コンポーネント』を参照してください。

COBOL 変数

以下の環境変数は、COBOL で使用します。

ALTCC

COBOL のコンパイルに使用するコンパイラを指定します。
注意 : Fujitsu NetCOBOL コンパイラを使用する場合、プラットフォームに関係なくこの変数を cobcc85 に設定する必要があります。

ALTCFLAGS

COBOL コンパイラに渡すフラグ。
注意 : Windows システムでは、ALTCC および ALTCFLAGS 環境変数は使用できません。これらの変数を設定すると、予想外の結果が生じます。まず COBOL コンパイラを使用してアプリケーションをコンパイルし、次に生成されたオブジェクト ファイルを buildclient(1) または buildserver(1) コマンドに渡す必要があります。

COBCPY

COBOL の複写ファイルを検索するディレクトリ。
注意 : Fujitsu NetCOBOL コンパイラを使用する場合、この変数を設定できない場合があります。COBOL 環境変数については、NetCOBOL のマニュアルを参照してください。

COBDIR

COBOL のコンパイラ ソフトウェアを入れるディレクトリを指定します。

COBOPT

COBOL コンパイラ用のコマンドライン引数を指定します。
注意 : Fujitsu NetCOBOL コンパイラを使用する場合、この変数を設定できない場合があります。COBOL 環境変数については、NetCOBOL のマニュアルを参照してください。

TM_ORB_CLTMAXRTY

ORB クライアントが要求を再試行する最長時間を指定します。有効値は、0 ~ 32767 です。設定しない場合、または 0 を設定した場合、再試行制限はありません。それ以外の無効な値を指定した場合、時間値は 0 に設定されます。

TM_CBL_IGNORE_CONTEXT

このスイッチは、COBOL アプリケーションにのみ適用されます。Tuxedo 6.5 より後に導入された CONTEXT-FLAG を使用して、Tuxedo 6.5 の COBOL プログラムで TPINITIALIZE を呼び出すと、TPEINVAL エラーで失敗します。
この環境変数は Tuxedo 10.0 以降に導入されています。この環境変数に “Y” を設定すると、既存の Tuxedo 6.5 の COBOL プログラムは Tuxedo 10.0 で正常に実行し、マルチコンテキスト機能は動作しません。Tuxedo 10.0 の COBOL プログラムでマルチコンテキストを使用する場合は、TM_CBL_IGNORE_CONTEXT を無効にする必要があります。

これらの変数の詳細については、『COBOL を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』を参照してください。

その他の変数

以下の環境変数も使用できます。

ALOGPFX

ALOGPFX=string_value 環境変数 ALOGPFX が指定されていない場合は、デフォルトの $APPDIR/access が使用されます。日付 "mmddyy" (月、日、年) がログ ファイル名の接頭辞に追加されます。アクセス ログのファイル名の長さは 255 文字未満でなければなりません。

ALOGRTNSIZE=numeric_value

ALOGRTNSIZE=numeric_value アクセス ログのファイル サイズを指定します。設定されるファイル サイズよりもファイル サイズが大きい場合は、新しいアクセス ログ ファイルが作成されます。デフォルトのファイル サイズは 2GB です。

ALOGRTNSIZE をオンまたはオフに切り替えた後は、Tuxedo を再起動する必要があります。

MHSCACHE

開いておくメッセージ カタログ (Oracle Tuxedo システム メッセージのみ) の数を指定します。デフォルト値は 3 です。

PMID

MP モードで、物理マシン ID を指定できます。また、可用性の高い (HA) 環境では、PMID を使用して、UBBCONFIG ファイルで指定されたマシン名を代替マシン名に置き換えることができます。これにより、マスタ マシンをマスタから HA クラスタ内のバックアップに移行できます。

TAGENTLOG

tlisten(1) ログのパス名を指定します。

TMCMPLIMIT

メッセージを圧縮するかどうかを指定し、ローカル メッセージとリモート メッセージのしきい値を設定します。この変数の構文は次のとおりです。
TMCMPLIMIT=[remote_threshold[,local_threshold]]
しきい値は、0 から MAXLONG までの数字です。この数字により、データ圧縮を行うメッセージの最小バイト サイズが設定されます。

TMCMPPRFM

プロセスの圧縮レベルを設定します。有効値は整数 1 から 9 までです。1 を設定すると、圧縮レベルは若干落ちますが、処理時間が短くなります。プロセスが TMCMPPRFM を読み取ると、ULOG メッセージが書き込まれます。

TMNETLOAD

ネットワークのロード バランシングを設定します。この値は、リモート サービスのロード ファクタに加えられる任意のユニット数です。この変数を使用すると、ローカル サービスが強制的に使用されます。

TMNOTHREADS

マルチスレッド処理をオフにするには、この変数を yes に設定します。スレッドを使用しないアプリケーションの場合、マルチスレッド処理をオフにすると、ミューテックス関数の呼び出しが減り、パフォーマンスが大幅に向上します。

TMSICACHEENTRIESMAX

プロセス単位でキャッシュするサービスおよびインタフェースの量を指定します。有効値は 0 から 32767 までの整数です。この変数の設定値は、UBBCONFIG ファイルに指定される値をオーバーライドします。

TM_ENGINE_TMSHMSEGSZ

Tuxedo 9.x では、この環境変数を使用することによって、Tuxedo からアクセスできる共有メモリ セグメントの最大サイズを、オペレーティング システムに対する Tuxedo のデフォルト以外のサイズに設定できます。Tuxedo システムでは、共有メモリの使用に対して、デフォルトの共有メモリ セグメント最大サイズが課せられます。Tuxedo によって課されるこの制限は、ユーザ カーネルで調整される最大メモリ セグメント サイズより小さい場合があります。
この環境変数は、共有メモリ セグメントとして設定される必要がある MB 数に設定する必要があります。たとえば、セグメント サイズを 500MB に設定する場合、Tuxedo 環境で次のコマンドを発行します。
export TM_ENGINE_TMSHMSEGSZ=500
このロジックは、Tuxedo によって使用される最大共有メモリ セグメントが 500 * (1024 * 1024) = 524,288,000 バイトに設定されるように実装されています。この環境変数を設定しない場合、使用するオペレーティング システムでの Tuxedo のデフォルト サイズが使用されます。

TM_ICU_COMPATIBILITY

この環境変数は、ICU 標準との互換性を保持するために MBSTRING コードセット変換で使用されます。デフォルト値は GNU 標準です。TM_ICU_COMPATIBILITY は、次のように設定できます。
export TM_ICU_COMPATIBILITY=yes

TM_GWT_OLDSECCHECK

この環境変数は、旧形式セキュリティ チェック用です。これは、GWTDOMAIN の環境で設定する必要があります。この値は、他の Tuxedo プロセスに (それらに対して設定された場合でも) 影響を与えません。これは、Tuxedo 6.5 で動作する Tuxedo ドメインをパッチ レベル 446 にアップグレードできない場合、Tuxedo 6.5 と他の Tuxedo リリース間のドメイン間トランザクション要求を正常に実行するために使用します。
注意 : Tuxedo 6.5 ドメインをパッチ レベル 446 以降にアップグレードした場合、この環境変数を削除する必要があります。
TM_GWT_OLDSECCHECK=Y の場合、GWTDOMAIN で旧形式セキュリティ チェックが使用されます。これは、パッチ レベル 446 より前の Tuxedo 6.5 パッチと相互運用するために必要ですが、セキュリティは低下します。TM_GWT_OLDSECCHECK=Y の場合、GWTDOMAIN プロセスはネットワークから最初のデータまたは接続を受け取ったときにその事実を示す ULOG メッセージを書き出します。 TM_GWT_OLDSECCHECK=N または TM_GWT_OLDSECCHECK を設定しなかった場合、最後のセキュリティ チェックが使用されます。この場合、相互運用しているすべての Tuxedo 6.5 ドメインが少なくともパッチ レベル 446 である必要があります。

TM_LOG_ESYS

この環境変数は、TPSYSTEM エラーが発生したときに ULOG に詳細情報を追加するのに使用されます。TM_LOG_ESYS は ATMI 呼び出しに限られており、次のように設定できます。
export TM_LOG_ESYS=all
export TM_LOG_ESYS=native
export TM_LOG_ESYS=native:ws
export TM_LOG_ESYS=native:ws:domain
(same as “all”)
注意 : native=native ATMI 呼び出し、ws=workstation ATMI 呼び出し、domain=ATMI 呼び出しは、ドメイン ゲートウェイを通過します。

TUX_BLOCKLICIW

ユーザ ログとイベント ブローカに送られるエラー メッセージの数を減らすために使用します。
注意 : 任意の文字列を set すると TUX_BLOCKLICIW が有効になり、unset すると無効になります。
TUX_BLOCKLICIW によってブロックされるエラー メッセージは以下のとおりです。
1) ユーザ ログ
CMDTUX_CAT:4749 WARN: Reached 100% of TUXEDO System Binary Licensed User Count CMDTUX_CAT:4753 INFO: Reached 90% of TUXEDO System Binary Licensed User Count CMDTUX_CAT:4729 WARN: Reached 100% of TUXEDO System Binary Licensed User Count CMDTUX_CAT:4731 INFO: Reached 90% of TUXEDO System Binary Licensed User Count
2) イベント ブローカ
CMDTUX_CAT:4750 WARN: .SysLicenseWarn: Reached 100%% of TUXEDO System Binary Licensed User Count CMDTUX_CAT:4754 INFO: .SysLicenseInfo: Reached 90%% of TUXEDO System Binary Licensed User Count CMDTUX_CAT:4730 WARN: .SysLicenseWarn: Reached 100%% of TUXEDO System Binary Licensed User Count CMDTUX_CAT:4732 INFO: .SysLicenseInfo: Reached 90%% of TUXEDO System Binary Licensed User Count

TUX_SSL_ENFORCECONSTRAINTS

UIMMEDSIGS

信号の遅れをオーバーライドするには、この変数を Y に設定します。

関連項目

buildclient(1)buildserver(1)viewc、viewc32(1)

UNIX システムのリファレンス マニュアルの cc(1)environ(5)

 


tuxtypes(5)

名前

tuxtypes - バッファ タイプ スイッチ、Oracle Tuxedo システムによって提供されるバッファ タイプの説明

形式

デフォルトのバッファ タイプ スイッチ

/*
* 以下の定義は、
* $TUXDIR/lib/tmtypesw.c に指定されている
*/
#include <stdio.h>
#include <tmtypes.h>
/* 
* バッファ タイプ スイッチの初期化
*/
struct tmtype_sw_t tm_typesw[] = { 
{
"CARRAY", /* type */
"*", /* subtype */
0 /* dfltsize */
NULL, /* initbuf */
NULL, /* reinitbuf */
NULL, /* uninitbuf */
NULL, /* presend */
NULL, /* postsend */
NULL, /* postrecv */
NULL, /* encdec */
NULL, /* route */
NULL, /* filter */
NULL, /* format */
NULL, /* presend2 */
NULL /* マルチバイト コードセット コーディング変換 */
},
{
"STRING", /* type */
"*", /* subtype */
512, /* dfltsize */
NULL, /* initbuf */
NULL, /* reinitbuf */
NULL, /* uninitbuf */
_strpresend, /* presend */
NULL, /* postsend */
NULL, /* postrecv */
_strencdec, /* encdec */
NULL, /* route */
_sfilter, /* filter */
_sformat, /* format */
NULL, /* presend2 */
NULL /* マルチバイト コードセット コーディング変換 */
},
{
"FML", /* type */
"*", /* subtype */
1024, /* dfltsize */
_finit, /* initbuf */
_freinit, /* reinitbuf */
_funinit, /* uninitbuf */
_fpresend, /* presend */
_fpostsend, /* postsend */
_fpostrecv, /* postrecv */
_fencdec, /* encdec */
_froute, /* route */
_ffilter, /* filter */
_fformat, /* format */
NULL, /* presend2 */
NULL /* マルチバイト コードセット コーディング変換 */
},
{
"VIEW", /* type */
"*", /* subtype */
1024, /* dfltsize */
_vinit, /* initbuf */
_vreinit, /* reinitbuf */
NULL, /* uninitbuf */
_vpresend, /* presend */
NULL, /* postsend */
NULL, /* postrecv */
_vencdec, /* encdec */
_vroute, /* route */
_vfilter, /* filter */
_vformat, /* format */
NULL, /* presend2 */
NULL /* マルチバイト コードセット コーディング変換 */
},
{
/* XATMI - CARRAY と同じ */
"X_OCTET", /* type */
"*", /* subtype */
0 /* dfltsize */
},
{ /* XATMI - VIEW と同じ */
{'X','_','C','_','T','Y','P','E'}, /* type */
"*", /* subtype */
1024, /* dfltsize */
_vinit, /* initbuf */
_vreinit, /* reinitbuf */
NULL, /* uninitbuf */
_vpresend, /* presend */
NULL, /* postsend */
NULL, /* postrecv */
_vencdec, /* encdec */
_vroute, /* route */
_vfilter, /* filter */
_vformat, /* format */
NULL, /* presend2 */
NULL /* マルチバイト コードセット コーディング変換 */
},
{
/* XATMI - VIEW と同じ */
{'X','_','C','O','M','M','O','N'}, /* type */
"*", /* subtype */
1024, /* dfltsize */
_vinit, /* initbuf */
_vreinit, /* reinitbuf */
NULL, /* uninitbuf */
_vpresend, /* presend */
NULL, /* postsend */
NULL, /* postrecv */
_vencdec, /* encdec */
_vroute, /* route */
_vfilter, /* filter */
_vformat, /* format */
NULL, /* presend2 */
NULL /* マルチバイト コードセット コーディング変換 */
},
{
"FML32", /* type */
"*", /* subtype */
1024, /* dfltsize */
_finit32, /* initbuf */
_freinit32, /* reinitbuf */
_funinit32, /* uninitbuf */
_fpresend32, /* presend */
_fpostsend32, /* postsend */
_fpostrecv32, /* postrecv */
_fencdec32, /* encdec */
_froute32, /* route */
_ffilter32, /* filter */
_fformat32, /* format */
_fpresend232 /* presend2 */
_fmbconv32 /* マルチバイト コードセット コーディング変換 */
},
{
"VIEW32", /* type */
"*", /* subtype */
1024, /* dfltsize */
_vinit32, /* initbuf */
_vreinit32, /* reinitbuf */
NULL, /* uninitbuf */
_vpresend32, /* presend */
NULL, /* postsend */
NULL, /* postrecv */
_vencdec32, /* encdec */
_vroute32, /* route */
_vfilter32, /* filter */
_vformat32, /* format */
NULL, /* presend2 */
NULL /* マルチバイト コードセット コーディング変換 */
},
{
"XML", /* type */
"*", /* subtype */
0, /* dfltsize */
NULL, /* initbuf */
NULL, /* reinitbuf */
NULL, /* uninitbuf */
NULL, /* presend */
NULL, /* postsend */
NULL, /* postrecv */
NULL, /* encdec */
_xroute, /* route */
NULL, /* filter */
NULL, /* format */
NULL, /* presend2 */
NULL /* マルチバイト コードセット コーディング変換 */
},
{
"MBSTRING", /* type */
"*", /* subtype */
0, /* dfltsize */
_mbsinit, /* initbuf */
NULL, /* reinitbuf */
NULL, /* uninitbuf */
_mbspresend, /* presend */
NULL, /* postsend */
NULL, /* postrecv */
NULL, /* encdec */
NULL, /* route */
NULL, /* filter */
NULL, /* format */
NULL, /* presend2 */
_mbsconv /* マルチバイト コードセット コーディング変換 */
},
{
""
}
};
struct tmtype_sw_t _TM_FAR *
_TMDLLENTRY
_tmtypeswaddr(void)
{
return(tm_typesw);
}

説明

次の表に、Oracle Tuxedo システムの 11 のバッファ タイプを示します。

CARRAY
送信時にエンコードもデコードも行われない文字配列 (多くの場合 NULL 文字を含む)。
STRING
NULL で終了する文字配列。
FML
FML フィールド化バッファ。
VIEW
C 構造体または FML VIEW。
X_OCTET
CARRAY に相当するもので、XATMI との互換性のために提供されています。
X_C_TYPE
VIEW に相当するもので、XATMI との互換性のために提供されています。
X_ COMMON
VIEW に相当するもので、XATMI との互換性のために提供されています。
FML32
32 ビット識別子またはオフセットを使用した、FML32 フィールド化バッファ。
VIEW32
32 ビット識別子、カウンタ変数、およびサイズ変数を使用した、C 構造体または FML32 VIEW。
XML
XML 文書用のバッファ。
MBSTRING
マルチバイト文字用の文字配列。

すべての VIEW、X_C_TYPE、および X_COMMON バッファは同じルーチン セットで処理され、特定の VIEW の名前はそのサブタイプの名前です。

カスタム バッファ タイプを指定する場合には、上記の tm_typesw 配列にインスタンスを追加します。新しいバッファ タイプを追加したり、既存のバッファ タイプを削除したりする場合は、上に示したように配列の最後に NULL エントリを残しておく必要があります。バッファ タイプに NULL 名を指定することはできません。

デフォルトの配列のコピーは $TUXDIR/lib/tmtypesw.c で配布され、開始点として使用されます。新しいバッファ タイプ スイッチをインストールする手順として推奨されるのは、tmtypesw.c をコンパイルし、libbuft というライブラリ内に唯一の要素として格納することです。

共有オブジェクト機能を持つシステムでは、$TUXDIR/lib の下に libbuft.so. という新しいインスタンスを作成およびインストールします。WSH などの Oracle Tuxedo システム プロセスを含むすべてのプロセスは、再コンパイルしなくても新しいタイプ スイッチに自動的にアクセスできるようになります。Windows のワークステーションでは、バッファ タイプ スイッチのための共有オブジェクトは WBUFT.DLL です。これは、$TUXDIR¥bin に格納される必要があります。

共有オブジェクト機能を持たないシステムでは、$TUXDIR/lib の下に libbuft.a という新しいインスタンスを作成およびインストールします。新しいタイプについて知る必要があるすべてのプロセスは、buildclient(1) または buildserver(1) を使用して再作成する必要があります。WSH のようなシステム プロセスは、buildwsh(1) などの特別なコマンドで再作成する必要があります。

バッファ タイプ スイッチの要素とルーチンについては、buffer(3c) を参照してください。そこでは、システム標準のバッファ タイプを変更するときにアプリケーションが使用できる Oracle Tuxedo システムのデフォルト ルーチン (_finit() など) についても説明されています。

システムに用意されている _froute()_vroute()、および _xroute() の 3 つのルーティング関数は、それぞれ FML バッファ、VIEW バッファ、および XML バッファのデータ依存型ルーティングに使用されます。これら 3 つの関数で使用するルーティング基準の定義方法については、UBBCONFIG(5) を参照してください。

ファイル

$TUXDIR/tuxedo/include/tmtypes.h - タイプ スイッチの定義
$TUXDIR/lib/tmtypesw.c — デフォルト タイプ スイッチのインスタンス
$TUXDIR/lib/libbuft.so — タイプ スイッチ共有オブジェクト
$TUXDIR/lib/libbuft.a — タイプ スイッチ アーカイブ ライブラリ

関連項目

buffer(3c)typesw(5)UBBCONFIG(5)

 


typesw(5)

名前

typesw - バッファ タイプ スイッチ構造体、各バッファ タイプに必要なパラメータとルーチン

形式

バッファ タイプ構造体

/*
* 以下の定義は、$TUXDIR/tuxedo/include/tmtypes.h にある
*/
#define TMTYPELEN ED_TYPELEN
#define TMSTYPELEN ED_STYPELEN
struct tmtype_sw_t {
char type[TMTYPELEN]; /* バッファのタイプ */
char subtype[TMSTYPELEN]; /* バッファのサブタイプ */
long dfltsize; /* バッファのデフォルト サイズ */
/* バッファ初期化関数へのポインタ */
int (_TMDLLENTRY *initbuf) _((char _TM_FAR *, long));
   /* バッファ再初期化関数へのポインタ */
int (_TMDLLENTRY *reinitbuf) _((char _TM_FAR *, long));
   /* バッファ非初期化関数へのポインタ */
int (_TMDLLENTRY *uninitbuf) _((char _TM_FAR *, long));
   /* バッファ送信前処理関数へのポインタ */
long (_TMDLLENTRY *presend) _((char _TM_FAR *, long, long));
   /* バッファ送信後処理関数へのポインタ */
void (_TMDLLENTRY *postsend) _((char _TM_FAR *, long, long));
   /* バッファ受信後処理関数へのポインタ */
long (_TMDLLENTRY *postrecv) _((char _TM_FAR *, long, long));
   /* XDR エンコード/デコード関数へのポインタ */
long (_TMDLLENTRY *encdec) _((int, char _TM_FAR *, long, char _TM_FAR *, long));
   /* ルーティング関数へのポインタ */
int (_TMDLLENTRY *route) _((char _TM_FAR *, char _TM_FAR *, char _TM_FAR *,
long, char _TM_FAR *));
   /* バッファ フィルタ処理関数へのポインタ */
int (_TMDLLENTRY *filter) _((char _TM_FAR *, long, char _TM_FAR *, long));
   /* バッファ フォーマット処理関数へのポインタ */
int (_TMDLLENTRY *format) _((char _TM_FAR *, long, char _TM_FAR *,
char _TM_FAR *, long));
   /* 送信前、おそらくコピー生成前のバッファの処理 */
long (_TMDLLENTRY *presend2) _((char _TM_FAR *, long,
long, char _TM_FAR *, long, long _TM_FAR *));
   /* マルチバイト コードセット コーディング変換関数へのポインタ */
long (_TMDLLENTRY *mbconv) _((char _TM_FAR *, long,
char _TM_FAR *, char _TM_FAR *, long, long _TM_FAR *));
   /* この領域は将来の拡張のために予約されている */
void (_TMDLLENTRY *reserved[8]) _((void));
};
/*
* アプリケーション バッファ タイプのスイッチ ポインタ
* テーブルへのアクセス時には常にこのポインタを使用
*/
extern struct tmtype_sw_t *tm_typeswp;

説明

バッファ タイプとサブタイプには、バッファが操作されるときに適切なルーチンが呼び出されるようにするため、tm_typesw 配列内にエントリが必要です。Oracle Tuxedo システムに用意されているバッファ タイプについては、tuxtypes(5) を参照してください。

カスタマイズしたバッファ タイプを指定する場合は、$TUXDIR/lib/tmtypesw.c.tm_typesw 配列にインスタンスを追加します。この方法については、tuxtypes(5) を参照してください。新しいタイプを追加する場合に指定する必要があるルーチンのセマンティクスについては、buffer(3c) を参照してください。

ファイル

$TUXDIR/tuxedo/include/tmtypes.h - タイプ スイッチの定義
$TUXDIR/lib/tmtypesw.c - タイプ スイッチのインスタンス

関連項目

buffer(3c)tuxtypes(5)

 


UBBCONFIG(5)

名前

UBBCONFIG - テキスト形式の Oracle Tuxedo コンフィグレーション ファイル

説明

Oracle Tuxedo アプリケーションが起動するとき、tmboot コマンドは TUXCONFIG というバイナリ コンフィグレーション ファイルを参照して、アプリケーション サーバの起動処理と掲示板の初期化処理を順番に行うために必要な情報を取得します。このバイナリ ファイルは直接作成できるものではなく、UBBCONFIG と呼ばれるテキスト ファイルから作成する必要があります。アプリケーションをコンフィグレーションするには、管理者はテキスト エディタで UBBCONFIG ファイルを作成し、次に tmloadcf(1) コマンドを実行してそのファイルをバイナリ形式の TUXCONFIG にロードします。アプリケーションが実行されている間、TUXCONFIG ファイルはさまざまな Oracle Tuxedo 管理ツールによって使用されます。tmadmin(1) は、システムのモニタ活動時にコンフィグレーション ファイル (またはそのコピー) を使用します。また、tmshutdown(1) はコンフィグレーション ファイルを参照して、アプリケーションを停止するために必要な情報を調べます。

Oracle Tuxedo UBBCONFIG ファイルにはどのような名前を付けることもできますが、ファイルの内容はこのリファレンス ページで説明する形式に準拠している必要があります。また、TUXCONFIG ファイルにも任意の名前を付けることができますが、実際の名前は TUXCONFIG 環境変数で指定されたデバイス ファイル名またはシステム ファイル名になります。

UBBCONFIG ファイル全体の詳細については、「UBBCONFIG(5) に関する追加情報」を参照してください。

定義

サーバとは、要求を受け付け、その応答をクライアントや別のサーバに送信するプロセスです。一方、クライアントは要求を送信し、その応答を受け取ります。

リソース マネージャとは、情報やプロセス (またはその両方) の集まりへのアクセスを提供するインタフェースおよび関連ソフトウェアです。リソース マネージャの例としては、データベース管理システムがあります。リソース マネージャのインスタンスとは、DBMS によって制御される、特定のデータベースのインスタンスのことです。分散トランザクションとは、複数のリソース マネージャのインスタンスにまたがるトランザクションのことで、tpbegin() で開始され、tpcommit() または tpabort() で完了します。

サーバ グループはリソース マネージャのインスタンスであり、特定のマシン上に配置されたこのリソース マネージャ インスタンスへのアクセスを提供するサーバやサービスの集合です。このサーバ グループに関連付けられている XA インタフェースは、トランザクション管理に使用されます。サーバがリソース マネージャのインスタンスにアクセスしないか、または分散型トランザクションの一部としてリソース マネージャのインスタンスにアクセスしない場合は、そのサーバはサーバ グループにあって、NULL の XA インタフェースを持つ必要があります。同様に、クライアントは GROUPS セクションで指定する必要のない、特別なクライアント グループ内で動作します。このクライアント グループはリソース マネージャには関連付けられません。

リモート ドメインは、この Oracle Tuxedo システム コンフィグレーションの掲示板が使用できない環境として定義されます。リモート ドメインは UBBCONFIG コンフィグレーション ファイルには指定せず、ホスト固有のリファレンス ページに指定されているホスト固有の環境変数を介して定義します。

コンフィグレーション ファイルの形式

UBBCONFIG ファイルは、9 つの指定セクションで構成されます。先頭にアスタリスク (*) が付いている行は、指定セクションの始まりを示します。このような行にはそれぞれ、* のすぐ後にセクション名が含まれています。使用可能なセクション名は次のとおりです。

RESOURCES および MACHINES セクションは、この順序で最初に置く必要があります。GROUPS セクションは、SERVERSSERVICES、および ROUTING セクションの前になければなりません。NETGROUPS セクションは、NETWORK セクションの前になければなりません。

パラメータ (RESOURCES 内を除く) は通常、KEYWORD = value という形式で指定します。等号 (=) の前後には空白またはタブ文字を使用できます。この形式により、KEYWORDvalue に設定されます。有効なキーワードについては、以下の各セクションで説明します。

予約語の DEFAULT で始まる行にはパラメータ指定が含まれており、セクション内の以降の該当するすべての行に対して適用されます。デフォルトの指定は RESOURCES セクション以外のすべてのセクションで使用することができ、また 1 つのセクションで複数回使用することもできます。これらの行の形式は次のとおりです。

DEFAULT: [optional KEYWORD=value pairs]

この行で設定した値は、別の DEFAULT 行によってリセットされるか、セクションが終わるまで有効です。これらの値は、DEFAULT でない行の省略可能なパラメータによってオーバーライドされる場合もあります。DEFAULT でない行におけるパラメータ設定は、その行でのみ有効です。以降の行ではデフォルト設定に戻ります。DEFAULT が行頭に表示されると、それ以前に設定されたすべてのデフォルト値はクリアされ、システムのデフォルト値に戻ります。

値が numeric の場合は、C の標準表記法を使用して基数を示します。つまり、基数 16 (16 進) の接頭辞は 0x、基数 8 (8 進) の接頭辞は 0、基数 10 (10 進) には接頭辞が付きません。数値パラメータに指定できる値の範囲は、そのパラメータの説明の下に示されています。

値が identifier (SECURITY パラメータの APP_PW のように Oracle Tuxedo システムにとって既知の文字列値) の場合、一般的に標準 C 規則が使用されます。標準 C の identifier の先頭には英字またはアンダースコア (_) を使用し、以降の識別子には英数字またはアンダースコアを使用する必要があります。identifier の長さは最大 30 バイトです (最後の NULL を除く)。

注意 : 識別子を二重引用符で囲む必要はありません。

整数でも識別子でもない値は、二重引用符で囲む必要があります。この値はユーザ定義の string です。ユーザ定義の文字列は、最後の NULL 文字を除き最大 78 文字 (バイト) です。この規則には、以下のような例外があります。

ROUTING セクションの RANGES パラメータでは、特定の文字は円マークを用いることによって文字列の中でエスケープすることができます。

「¥¥」は 1 つの円マーク
「¥"」は二重引用符
「¥n」は復帰改行
「¥t」はタブ
「¥f」は用紙送り
「¥O+」は 8 進数の値が 0+ である文字と解釈

O+ は 1 桁、2 桁、または 3 桁の 8 進文字を表します。「¥0」は、埋め込み NULL 文字と解釈されます。「¥xH+」または「¥XH+」は、16 進数の値が H+ である文字と解釈されます。H+ は 1 桁または複数桁の 16 進文字です。「¥y」(「y」は上記以外のすべての文字) は、「y」と解釈されます。

#」(シャープ記号) はコメントを示します。復帰改行文字でコメントを終了します。

識別子または数値定数には、常に空白類 (スペースまたはタブ文字)、復帰改行文字、または句読文字 (シャープ記号、等号、アスタリスク、コロン、カンマ、円マーク、またはピリオド) が付加されます。

空白行とコメントは無視されます。

コメントは任意の行の最後に自由に入力できます。

行は、復帰改行の後に最低 1 つのタブを置いて継続できます。コメントを継続することはできません。

 


RESOURCES セクション

このセクションでは、サーバ数やサービス領域に存在できるサービス数など、システム全体のリソースを指定します。RESOURCES セクションの行は、KEYWORD value という形式を取ります。KEYWORD はパラメータの名前、value はそれに対応する値です。有効な KEYWORD は以下のとおりです。

IPCKEY numeric_value

Oracle Tuxedo システムの掲示板における既知のアドレスの数値キーを指定します。単一プロセッサ環境では、このキーにより掲示板の名前が指定されます。複数のプロセッサからなる環境では、このキーは DBBL のメッセージ キューを指定します。また、このキーは、既知のアドレスのほか、マルチプロセッサ全体の掲示板などのリソースの名前を取り出す基準としても使用されます。IPCKEY の値は、32,768 より大きく 262,143 未満でなければなりません。 このパラメータは必須です。

MASTER string_value1[,string_value2]

TUXCONFIG ファイルのマスタ コピーのあるマシンを指定します。また、アプリケーションが MP モードで動作している場合、MASTER は DBBL が実行されるマシンを指定します。string_value2 は、プロセスの再配置および起動時に使用される LMID の代替位置を指定します。本来の位置が使用できない場合、DBBL はこの代替位置で起動し、代替の TUXCONFIG ファイルが使用されます。LMID の値はどちらも MACHINES セクションにあるマシンを指定する必要があり、またどちらも 30 文字以下でなければなりません。このパラメータは必須です (SHM モードの場合でも)。
異なったマシン上で Oracle Tuxedo の複数のリリース レベルをサポートするアプリケーションでは、MASTERBACKUP は常にすべてのマシンよりも上位のリリースを持っていなければなりません。この規則は「ホット アップグレード」の間は強制されません。

MODEL {SHM | MP}

コンフィグレーションのタイプを指定します。このパラメータは必須で、この 2 つの値のうちいずれか 1 つしか指定できません。SHM (共有メモリ) は、単一マシン用のコンフィグレーションを指定します。MACHINES セクションに指定できるマシンは 1 つだけです。MP は、複数マシン用のコンフィグレーションを指定します。ネットワーク化されたアプリケーションを定義する場合は、MP を指定する必要があります。注意 : 再リンクせずに value を変更するには、必要なモデルをサポートするようにサーバを構築しておく必要があります (buildserver(1) を参照)。

DOMAINID string_value

ドメイン ID 文字列を指定します。指定しない場合は "" が使用されます。DOMAINID の値が文字列の場合、後続の NULL 文字も含め最大 30 文字まで使用できます。DOMAINID の値が 16 進数の文字列の場合、最大 30 オクテットまで使用できます。DOMAINID が指定されている場合、その値は、特定のドメインに関連付けられているプロセスで通知される任意のコマンド出力 (ps コマンドの出力など) に、パラメータ (-C dom=domainid) として含まれます。このコメントは、複数のドメインを管理する管理者にとっては役に立ちます。このコメントがないと、複数のドメインを参照する単一の出力ストリームを解釈するのが難しくなる場合があります。

UID numeric_value

掲示板用に作成された IPC 構造体に関連付ける数値ユーザ ID を指定します。この値は、ローカルの UNIX システム上のユーザ ID です。このパラメータの指定がない場合は、tmloadcf(1) を実行するユーザの有効ユーザ ID となる値が取られます。RESOURCES セクションの値は、プロセッサごとに MACHINES セクションでオーバーライドできます。

GID numeric_value

掲示板用に作成された IPC 構造体に関連付ける数値グループ ID を指定します。この値は、ローカルの有効な UNIX システム上のグループ ID です。GID の指定がない場合は、tmloadcf(1) を実行するユーザの有効グループ ID が取られます。RESOURCES セクションの値は、プロセッサごとに MACHINES セクションでオーバーライドできます。

PERM numeric_value

掲示板を実装する IPC 構造体に関連付ける数値パーミッションを指定します。このパラメータは、通常の UNIX システム形式 (0600 のような 8 進数値) で、プロセスに対する読み取りまたは書き込みパーミッションを指定するために使用します。このパラメータを指定しない場合、IPC 構造体に対するパーミッションのデフォルト値は 0666 (同じユーザ、同じグループ、およびその他すべてのユーザによる読み取り/書き込みアクセス) です。値は 0001 以上 0777 以下の範囲で指定できます。RESOURCES セクションの値は、プロセッサごとに MACHINES セクションでオーバーライドできます。

MAXACCESSERS numeric_value

このアプリケーション内の特定のマシンの掲示板に同時接続できるクライアントおよびサーバのデフォルトの最大数を指定します。この値は 0 より大きく、32,768 未満でなければなりません。指定しない場合、デフォルトの最大数は 50 になります。このパラメータの RESOURCES セクションの値は、マシンごとに MACHINES セクションでオーバーライドできます。
この数には、BBL、restartsrvcleanupsrvtmshutdown()tmadmin() などのシステム管理プロセスを含める必要はありません。ただし、DBBL、すべてのブリッジ プロセス、すべてのシステム提供サーバ プロセスとアプリケーション サーバ プロセス、および特定のサイトで使用する可能性があるクライアント プロセスはこの数に含めます。システム提供のサーバには、AUTHSVRTMQUEUETMQFORWARDTMUSREVTTMSYSEVTTMS などがあります。GROUPS セクションの TMSNAME パラメータ、TMS_QMGWTDOMAIN、および WSL を参照してください。アプリケーションが特定のサイトでワークステーション リスナ (WSL) を起動する場合は、起動する WSL と使用する可能性があるワークステーション ハンドラ (WSH) の両方をこの数に含める必要があります。 Oracle Tuxedo リリース 7.1 より前 (6.5 以前) では、ユーザ ライセンス数をチェックする仕組みにおいて、アプリケーションの MAXACCESSERS パラメータと MAXSERVERS パラメータが使用されていました。つまり、アプリケーションで実行中の 1 台以上のマシンの MAXACCESSERS の数と、特定のマシンの MAXACCESSERS の数の合計が、MAXSERVERS の数とユーザ ライセンス数の合計より大きい場合、マシンを起動することはできませんでした。したがって、アプリケーションの MAXACCESSERS パラメータには、MAXSERVERS の数とユーザ ライセンス数の合計か、またはそれより小さい値を指定しなければなりませんでした。 Oracle Tuxedo のリリース 7.1 以降では、アプリケーションに設定されているユーザ ライセンスの数と、現在使用されているユーザ ライセンスの数に基づいて、ライセンスのチェックが行われます。すべてのユーザ ライセンスが使用中になると、アプリケーションに新しいクライアントが参加することはできなくなります。

MAXSERVERS numeric_value

このアプリケーションで掲示板のサーバ テーブルに登録できるサーバの最大数を指定します。この値には、0 より大きく 8192 未満の値を指定します。指定しない場合は、デフォルト値の 50 が設定されます。
アプリケーションで使用可能なシステム提供のサーバおよびアプリケーション サーバのすべてのインスタンスを、掲示板のサーバ テーブルに指定する必要があります。このテーブルはグローバル テーブルであるため、同じサーバ テーブルがアプリケーションの各マシン上に存在します。システム提供のサーバには、AUTHSVRTMQUEUETMQFORWARDTMUSREVTTMSYSEVTTMS などがあります。GROUPS セクションの TMSNAME パラメータ、TMS_QMGWTDOMAIN、および WSL を参照してください。 Oracle Tuxedo システムを使用しているサイトを管理するには、1 サイトあたりほぼ 1 つのサーバが必要です。さらに、DBBL プロセスとすべての BBL、ブリッジ、および WSH プロセスも MAXSERVERS の値に入れてください。

MAXSERVICES numeric_value

掲示板のサービス テーブルに登録されるサービスの最大総数を指定します。この値は 0 より大きく、1,048,575 未満でなければなりません。適切な値を計算するには、アプリケーション サーバとシステム サーバ (BBL、DBBL、BRIDGE、TMS など) で使用されるサービスの数と、アプリケーションで必要なそれ以外のシステム サーバで使用されるサービスの数を数えます。指定しない場合、デフォルト値は 100 です。

MAXGROUPS numeric_value

掲示板のグループ テーブルに登録するコンフィグレーション済みのサーバ グループの最大数を指定します。この値には、100 以上 32,768 未満を指定します。指定しないは、デフォルト値の 100 が設定されます。

MAXNETGROUPS numeric_value

TUXCONFIG ファイルの NETWORK セクションに対応するコンフィグレーション済みのネットワーク グループの最大数を指定します。この値には、1 以上 8192 未満を指定します。指定しない場合は、デフォルト値の 8 が設定されます。

MAXMACHINES numeric_value

掲示板のマシン テーブルに登録するコンフィグレーション済みのマシンの最大数を指定します。この値は、256 以上 8,191 未満でなければなりません。指定しない場合のデフォルト値は 256 です。

MAXQUEUES numeric_value

掲示板のグループ テーブルに登録するサーバ要求キューの最大数を指定します。この値は 1 以上、8,192 未満でなければなりません。指定しない場合は、MAXSERVERS の値に設定されます。5.0 より前のリリースと相互運用するためには、この値は MAXSERVERS の値と等しくなければなりません。

MAXACLGROUPS numeric_value

ACL のパーミッション チェックに使用できるグループ ID の最大数を指定します。定義可能なグループ ID 数は、TA_MAXACLGROUPS - 1 です。この値は、1 以上 16,384 以下でなければなりません。指定しない場合のデフォルト値は 16,384 です。

MAXGTT numeric_value

このアプリケーション内の特定のマシンが同時に関与できるグローバル トランザクションの最大数を指定します。この値は 0 以上 32,768 未満でなければなりません。指定しない場合、デフォルト値は 100 です。このパラメータの RESOURCES セクションの値は、マシンごとに MACHINES セクションでオーバーライドできます。

MAXCONV numeric_value

このアプリケーション内の特定のマシン上のクライアントおよびサーバが同時に関与できる会話の最大数を指定します。この値は 0 より大きく、32,768 未満でなければなりません。指定しない場合、SERVERS セクションに何らかの会話型サーバが定義されていればデフォルト値は 64 になり、それ以外のときは 1 になります。サーバ当たりの同時の会話の最大数は 64 です。このパラメータの RESOURCES セクションの値は、マシンごとに MACHINES セクションでオーバーライドできます。

MAXBUFTYPE numeric_value

掲示板のバッファ タイプ テーブルに登録できるバッファ タイプの最大数を指定します。この値は、0 より大きく 32,768 未満でなければなりません。指定しない場合のデフォルト値は 16 です。

MAXBUFSTYPE numeric_value

掲示板のバッファ サブタイプ テーブルに登録できるバッファ サブタイプの最大数を指定します。この値は、0 より大きく 32,768 未満でなければなりません。指定しない場合のデフォルト値は 32 です。

MAXDRT numeric_value

コンフィグレーション済みのデータ依存型ルーティング基準のエントリの最大数を指定します。この値は 0 以上 32,768 未満でなければなりません。指定しない場合、デフォルト値は ROUTING セクションの設定値です。

MAXRFT numeric_value

データ依存型ルーティング範囲フィールド テーブル エントリの最大数を指定します。この値は 0 以上 32,768 未満でなければなりません。指定しない場合、デフォルト値は ROUTING セクションの設定値です。

MAXRTDATA numeric_value

データ依存型ルーティング範囲文字列用の掲示板の文字列プールに登録できる最大文字列プール領域を指定します。この値は 0 以上 32,761 未満でなければなりません。指定しない場合、デフォルト値は ROUTING セクションの設定値です。
ROUTING セクションの RANGES 値に指定された文字列と carry は文字列プールに格納されます。実行時にテーブルを拡張できるようにするには、追加の領域を割り当てる必要があります。

MAXSPDATA numeric_value

掲示板の共通文字列プールに登録できる最大文字列プール領域をバイトで指定します。この値は 0 以上 2147483640 以下でなければなりません。このパラメータは、Oracle Tuxedo 8.1 以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
Oracle Tuxedo では、掲示板の文字列プール サイズとして ( MAXQUEUES * 257 * 2 + 8224 ) 以上が必要です。ここで、MAXQUEUES は、同じ *RESOURCE セクション内のパラメータ MAXQUEUES のコンフィグレーション値またはデフォルト値です。このパラメータがコンフィグレーションされていないか、指定された値が最低限必要なサイズよりも小さい場合、Oracle Tuxedo システムによって最低限必要なサイズに自動的に変更されます。 大幅な動的コンフィグレーションが予想されるアプリケーションでは (6 台のマシンが Oracle Tuxedo アプリケーションに追加されることが予想される場合など)、管理者は MAXSPDATA パラメータを使用して共通文字列プールのサイズを拡大できます。共通文字列プールのサイズの変更は、MAXRTDATA パラメータで制御されるルーティング文字列プールのサイズに影響を与えません。これら 2 つの文字列プールは別々に制御されます。 MAXSPDATA にどのような値を指定しても、Oracle Tuxedo システムが計算した範囲外の文字列プール領域への割り当ては行われません。この範囲の計算は、(1) TUXCONFIG ファイルに実際に指定した文字列、および (2) 指定された文字列が最大長の 256 バイトである場合に必要となる領域の長さ、の 2 つに基づいて行われます。tmloadcf(1) コマンドは、指定された値がこの範囲を外れている場合に警告を表示し、その値を最も近い許容値に設定します。 最大許容長が 256 バイトに拡張された TUXCONFIG パラメータのうち、GROUPS セクションの TMSNAME パラメータと SERVERS セクションの AOUT および RCMD パラメータだけが実際に掲示板に格納されます。それ以外のパラメータは、プロセス起動時に読み込まれるか、またはプロセス メモリに格納されます。
注意 : Tuxedo アプリケーションで TSAM イベント プラグインが使用されている場合、追加の TSAM プラグイン イベント規則ストレージに対して MAXSPDATA を明示的にコンフィグレーションする必要があります。詳細については、Oracle TSAM の『Administration Guide』の「Oracle TSAM Agent」を参照してください。

MAXTRANTIME numeric_value

この Oracle Tuxedo アプリケーションで開始され、または受け取られたトランザクションの最大許容タイムアウトを秒単位で指定します。この値は 0 以上 2147483647 以下でなければならず、デフォルト値は 0 です (グローバル トランザクション タイムアウト制限は無効)。このパラメータは、Oracle Tuxedo 8.1 以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
MAXTRANTIME タイムアウト値が、AUTOTRAN サービスに対して指定した TRANTIME タイムアウト値またはトランザクションを開始する際に tpbegin(3c) 呼び出しで渡されたタイムアウト値よりも小さい場合、トランザクションのタイムアウトは MAXTRANTIME 値まで減少します。MAXTRANTIME は Oracle Tuxedo 8.0 以前を実行するマシン上で開始されるトランザクションには影響を与えません。ただし、Oracle Tuxedo 8.1 以降が動作するマシンがトランザクションの影響を受ける場合は、そのマシンに対してコンフィグレーションされている MAXTRANTIME 値までトランザクション タイムアウト値が制限 (必要に応じて減少) されます。 UBBCONFIG ファイルの SERVICES セクションに指定されている TRANTIME の値が MAXTRANTIME の値より大きい場合は、tmloadcf(1) コマンドによってコンフィグレーションがエラーなしでロードされます。AUTOTRAN トランザクションの影響を受ける Oracle Tuxedo 8.1 以降の各マシンは、そのマシン用にコンフィグレーションされている MAXTRANTIME 値にトランザクション タイムアウトを自動的に短縮します。

CMTRET {COMPLETE | LOGGED}

Oracle Tuxedo システム アプリケーションのすべてのクライアント プロセスおよびサーバ プロセスの TP_COMMIT_CONTROL 特性の初期設定を指定します。valueLOGGED の場合、TP_COMMIT_CONTROL 特性は TP_CMT_LOGGED に初期化され、それ以外の場合は TP_CMT_COMPLETE に初期化されます。CMTRET を指定しない場合、デフォルト COMPLETE です。この特性の設定の詳細については、Oracle Tuxedo システム ATMI 関数 tpscmt の説明を参照してください。

LDBAL {Y | N}

ロード バランシングを実行するかどうかを指定します。LDBAL を指定しない場合、デフォルト値は Y です。各サービスが 1 つのキューにしかマップされない場合は、ロード バランシングが自動になっているため、LDBALN に設定してください。
LDBALY に設定すると、ロード バランシングが自動的に実行されます。各インタフェース要求は、負荷の合計が最も低いサーバにルーティングされます。ルーティング先のサーバの負荷は、ルーティングされた CORBA インタフェースのロード ファクタ (LOAD) だけ増加します。 ロード バランシングが無効になっており、複数のサーバが同じ CORBA インタフェースを提供する場合、使用可能な最初のキューが要求を受け取ります。

SYSTEM_ACCESS {FASTPATH | PROTECTED}[,NO_OVERRIDE]

アプリケーション プロセス内で Oracle Tuxedo システム ライブラリが Oracle Tuxedo システムの内部テーブルへのアクセス権を取得するために使用するデフォルトのモードを指定します。FASTPATH を指定した場合、Oracle Tuxedo システム ライブラリは高速アクセス用のプロテクトされていない共有メモリを介して内部テーブルにアクセスできます。PROTECTED を指定した場合、Oracle Tuxedo システム ライブラリが共有メモリを介して内部テーブルにアクセスできる間、Oracle Tuxedo システム ライブラリの外部からはそれらのテーブルの共有メモリにアクセスできません。NO_OVERRIDE を単独あるいは FASTPATH または PROTECTED と共に指定した場合、tpinit(3c) または TPINITIALIZE(3cbl) で使用可能なフラグを使ってアプリケーション プロセスで選択モードをオーバーライドすることはできません。SYSTEM_ACCESS を指定しない場合、デフォルトのモードは FASTPATH です。
制限事項 : SYSTEM_ACCESSPROTECTED に設定しても、マルチスレッド サーバには効果がない場合があります。これは、あるスレッドが Oracle Tuxedo コードを実行しているとき (つまりスレッドが掲示板にアタッチされているとき) に別のスレッドがユーザ コードを実行できるからです。Oracle Tuxedo システムでは、このような状況を回避することはできません。

OPTIONS {[LAN | SSL | MIGRATE | NO_XA | NO_AA],*}

使用するオプションを指定します。2 つ以上のオプションを指定する場合は、それらをカンマで区切ります。識別子 LAN は、ネットワーク アプリケーションであることを示します。識別子 MIGRATE は、サーバ グループを移行できることを示します。
SSL を指定しない場合は、LLE が使用されます。SSL を有効にするには、tlisten(1)-s オプションを指定する必要があります。
注意 : UBBCONFIG *RESOURCES セクションと tlisten SSL 設定が同期していない場合、アプリケーションは起動しません。
MIGRATE を指定する場合は、LAN も指定する必要があります (このコンフィグレーションが単一のマルチプロセッサ コンピュータ上で動作する場合を除く)。 識別子 NO_XA は、XA トランザクションが使用できないことを示します。識別子 NO_AA は、監査用および認可用の関数が呼び出されないことを示します。このパラメータは省略可能なので、デフォルト値はありません。

USIGNAL {SIGUSR1 | SIGUSR2}

SIGNAL ベースの通知方法が使用される場合に用いられるシグナルを指定します。このパラメータの有効値は、SIGUSR1SIGUSR2 です。デフォルト値は SIGUSR2 です。SIGNAL ベースの通知方法が NOTIFY パラメータで選択されていない場合でも、USIGNAL を指定できます。これは、tpinit() の呼び出し側がシグナルベースの通知方法を選択する場合があるためです。

SECURITY {NONE | APP_PW | USER_AUTH | ACL | MANDATORY_ACL}

実行するアプリケーション セキュリティの種類。指定しない場合、このパラメータのデフォルト値は NONE です。APP_PW を指定した場合、アプリケーションのパスワード セキュリティ機能が使用されます (クライアントは初期化時にアプリケーション パスワードを渡す必要があります)。APP_PW を指定すると、tmloadcf はアプリケーション パスワードの入力を要求します。値 USER_AUTHAPP_PW とほぼ同じですが、クライアントの初期化時にユーザごとの認証を実行する点が異なります。値 ACLUSER_AUTH とほぼ同じですが、サービス名、キュー名、およびイベント名に対してアクセス制御チェックを実行する点が異なります。名前に ACL が関連付けられていなければ、アクセス権が付与されていると見なされます。値 MANDATORY_ACLACL とほぼ同じですが、名前に対応する ACL が見つからない場合にパーミッションを付与しない点が異なります。

SSL_RENEGOTIATION numeric_value

SSL 情報の再調整を行う間隔を (秒単位で) 指定します。この値は 0 以上 2,147,483,647 以下でなければならず、デフォルト値は 0 です。

AUTHSVC string_value

システムに参加しているクライアントごとに、システムが呼び出すアプリケーション認証サービスの名前を指定します。このパラメータでは、SECURITY 識別子が USER_AUTHACL、または MANDATORY_ACL に設定されている必要があります。上位互換性のために、SECURITY APP_PWAUTHSVC を両方セットすることは SECURITY USER_AUTH を意味します。パラメータ値の文字長は 15 文字以下です。SECURITY レベルが USER_AUTH の場合、デフォルトのサービス名は (指定しなかった場合は) AUTHSVC です。SECURITY レベルが ACL または MANDATORY_ACL の場合、デフォルトのサービス名は (指定しなかった場合は) ..AUTHSVC です。
システム提供の認証サーバ AUTHSVR は、SECURITYUSER_AUTH に設定されているときには認証サービスを AUTHSVC として宣言し、SECURITYACL または MANDATORY_ACL に設定されているときには ..AUTHSVC として宣言します。AUTHSVC..AUTHSVC は、同じ認証サービスを指します。 文字列値 AUTHSVC..AUTHSVC は識別子です。つまり、AUTHSVC または ..AUTHSVC を二重引用符で囲む必要はありません。

SCANUNIT numeric_value

サービス要求内で古いトランザクションやタイムアウト ブロッキング呼び出しを見つけるために BBL が定期的なスキャンを行う間隔 (秒単位)。この値は BBL によるスキャン処理の基本単位として使用されます。この値は、tpbegin() で指定できるトランザクション タイムアウト値と、BLOCKTIME パラメータで指定されるブロッキング タイムアウト値に影響します。SANITYSCAN パラメータ、BBLQUERY パラメータ、DBBLWAIT パラメータ、および BLOCKTIME パラメータは、システム内のその他のタイムアウト値を指定するパラメータであり、SCANUNIT の倍数で指定されます。SCANUNIT は、2 または 5 の倍数で 0 より大きく 60 秒以下でなければなりません。デフォルト値は 10 秒です。

SANITYSCAN numeric_value

システムの正常性チェックを行う間隔を、基本 SCANUNIT の乗数で指定します。SCANUNIT の値は 0 より大きくなければなりません。このパラメータが指定されていない場合、デフォルト値は (SCANUNIT * SANITYSCAN) が約 120 秒になるように設定されます。正常性チェックは、掲示板のデータ構造体のほか、サーバに対しても実行されます。各 BBL は、そのマシン上のサーバがすべて実行可能であるかどうか、すなわち、サーバの異常終了やループが発生していないかどうかをチェックします。実行可能な状態でないと判断されたプロセスは、起動時に指定されたオプションに応じて、クリーンアップまたは再起動されます。それに引き続き、BBL は、メッセージ (応答なし) を DBBL に送信して、BBL が OK であることを示します。

DBBLWAIT numeric_value

DBBL がタイムアウトまでそのすべての BBL からの応答を待機する最大待ち時間を基本 SCANUNIT の乗数で設定します。DBBL は、BBL に要求を転送した後、すべての BBL から肯定応答を受信した後で要求元に応答を返します。このオプションは、動作不能の、または異常な BBL を適宜通知するために使用できます。DBBLWAIT には、0 より大きい値を指定する必要があります。このパラメータを指定しない場合、デフォルト値が設定され、SCANUNIT × DBBLWAITSCANUNIT より大きい値か、または 20 秒になります。

BBLQUERY numeric_value

すべての BBL の DBBL により実行される状態チェックの間隔を基本 SCANUNIT の乗数で指定します。DBBL は、すべての BBL の状態が BBLQUERY で指定した期間内に報告されるようにします。BBL からの報告がない場合、DBBL はその BBL にメッセージを送信し、状態を照会します。応答がない場合、BBL は分断されます。BBLQUERY には、0 より大きい値を指定する必要があります。このパラメータを指定しない場合、デフォルト値が設定され、SCANUNIT × BBLQUERY が、約 300 秒になります。

BLOCKTIME numeric_value

ブロッキング呼び出し (応答の受信など) の後、タイムアウトするまでの時間を基本 SCANUNIT の乗数で指定します。BLOCKTIME の値は 0 より大きくなければなりません。このパラメータの指定がない場合は、(SCANUNIT * BLOCKTIME) が約 60 秒になるようにデフォルト値が設定されます。

NOTIFY {DIPIN | SIGNAL | THREAD | IGNORE}

クライアント プロセスに送信される非請求メッセージのために、システムが使用するデフォルトの通知検出方法を指定します。このデフォルト値は、適切な tpinit() フラグ値を使用して、クライアントごとにオーバーライドできます。非請求メッセージが検出されると、tpsetunsol() 関数 (tpnotify()) で指定されたアプリケーション定義の非請求メッセージ処理ルーチンを使用して、アプリケーションからメッセージを使用できるようになります。
DIPIN は、ディップイン方式で通知検出を行うことを示します。これは、システムが ATMI 呼び出しの中でクライアント プロセスに代わって通知メッセージだけを検出することを意味します。特定の ATMI 呼び出し中の検出ポイントは、システムによっては定義されず、ブロック中のシステム呼び出しがディップイン検出によって中断されることはありません。DIPIN は、デフォルトの通知検出手段です。 SIGNAL は、シグナルベース方式で通知検出を行うことを示します。この方式では、通知メッセージが使用可能になると、システムが対象のクライアント プロセスにシグナルを送出します。システムは、通知手段を選択したクライアントに代わってシグナルを検出するルーチンをインストールします。 ネイティブ クライアント プロセスのすべてのシグナルは、アプリケーション プロセスではなく管理システム プロセスによって処理されます。したがって、SIGNAL 方式を使用して通知できるのは、アプリケーション管理者と同じ UNIX システム ユーザ識別子で実行されているネイティブ クライアントのみです。ワークステーション クライアントの場合は、どのユーザ識別子で実行されているかに関係なく、SIGNAL 方式を使用できます。
注意 : SIGNAL 通知方法は、MS-DOS クライアント、およびマルチスレッド クライアントまたはマルチコンテキスト クライアントに対しては使用できません。
THREAD は、THREAD 方式で通知検出を行うことを示します。この方式では、非請求メッセージを受け取るための専用のスレッドが作成され、そのスレッドに非請求メッセージ ハンドラがディスパッチされます。1 つの Oracle Tuxedo アプリケーションで同時に実行できる非請求メッセージ ハンドラは 1 つのみです。この値は、マルチスレッド処理をサポートするプラットフォームでのみ使用できます。COBOL クライアントは、THREAD 通知を使用できません。COBOL で記述されているクライアントまたはスレッドをサポートしていないプラットフォーム上で実行されているクライアントでは、UBBCONFIG デフォルト通知方法を使用することができ、UBBCONFIG デフォルト通知方法が THREAD に設定されている場合、通知方法が DIPIN に変更されます。また、そのようなクライアントでは、tpinit() または TPINITIALIZE() へのパラメータで明示的にスレッド通知が指定されていると、この関数を呼び出したときにエラーが返されます。 IGNORE を指定した場合、デフォルトで通知メッセージがアプリケーション クライアントに無視されます。この設定は、tpinit() 時の通知を要求するクライアントのみが非請求メッセージを受信するアプリケーションに適しています。

SEC_PRINCIPAL_NAME string_value [0..511]

Oracle Tuxedo 7.1 以降のソフトウェアを実行するアプリケーションで認証に使用するためのセキュリティ プリンシパル名の識別文字列を指定します。このパラメータには、最後の NULL 文字を除いて 511 文字まで指定できます。このパラメータに指定するプリンシパル名は、このアプリケーションで実行される 1 つまたは複数のシステム プロセスの識別子として使用されます。
SEC_PRINCIPAL_NAME は、コンフィグレーション階層の 4 つのレベル (RESOURCES セクション、MACHINES セクション、GROUPS セクション、および SERVERS セクション) のいずれでも指定できます。特定のコンフィグレーション レベルでのプリンシパル名は、下位レベルでオーバーライドできます。どのレベルにも SEC_PRINCIPAL_NAME が指定されていない場合、アプリケーションのプリンシパル名のデフォルト値には、このアプリケーションの RESOURCES セクションに指定されている DOMAINID 文字列が設定されます。 SEC_PRINCIPAL_NAME のほかにも、SEC_PRINCIPAL_LOCATIONSEC_PRINCIPAL_PASSVAR というパラメータがあります。後の 2 つのパラメータは、アプリケーション起動時に、Oracle Tuxedo 7.1 以降のアプリケーションで実行されるシステム プロセス用の復号化キーを開く処理に関するものです。特定のレベルで SEC_PRINCIPAL_NAME のみが指定されている場合には、それ以外の 2 つのパラメータに長さゼロの NULL 文字列が設定されます。

SEC_PRINCIPAL_LOCATION string_value [0..1023]

SEC_PRINCIPAL_NAME で指定されたプリンシパルの復号化 (プライベート) キーを収めるファイルまたはデバイスの場所を指定します。このパラメータには、最後の NULL 文字を除いて 1023 文字まで指定できます。
SEC_PRINCIPAL_LOCATION は、コンフィグレーション階層の 4 つのレベル (RESOURCES セクション、MACHINES セクション、GROUPS セクション、および SERVERS セクション) のいずれでも指定できます。このパラメータは、どのレベルで指定する場合でも SEC_PRINCIPAL_NAME パラメータと対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。SEC_PRINCIPAL_PASSVAR は省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロの NULL 文字列が設定されます。

SEC_PRINCIPAL_PASSVAR string_value [0..31]

SEC_PRINCIPAL_NAME で指定されたプリンシパルのパスワードが格納される変数を指定します。このパラメータには、最後の NULL 文字を除いて 31 文字まで指定できます。
SEC_PRINCIPAL_PASSVAR は、コンフィグレーション階層の 4 つのレベル (RESOURCES セクション、MACHINES セクション、GROUPS セクション、および SERVERS セクション) のいずれでも指定できます。このパラメータは、どのレベルで指定する場合でも SEC_PRINCIPAL_NAME パラメータと対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。SEC_PRINCIPAL_LOCATION は省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロの NULL 文字列が設定されます。 初期化処理中、管理者は SEC_PRINCIPAL_PASSVAR で設定された各復号化キーのパスワードを入力する必要があります。パスワードの入力は、tmloadcf(1) で求められます。管理者が入力したパスワードはシステム側で自動的に暗号化され、それぞれが対応するパスワード変数に割り当てられます。

SIGNATURE_AHEAD numeric_value (1 <= num <= 2147483647)

ローカル マシンの時刻から見て、その時刻からどれだけ先のデジタル署名のタイムスタンプが許容されるかを秒数で指定します。指定しない場合、デフォルト値の 3600 秒 (1 時間) が設定されます。このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1 以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。

SIGNATURE_BEHIND numeric_value (1 <= num <= 2147483647)

ローカル マシンの時刻から見て、その時刻からどれだけ前のデジタル署名のタイムスタンプが許容されるかを秒数で指定します。指定しない場合、デフォルト値の 604800 秒 (1 週間) が設定されます。このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1 以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。

SIGNATURE_REQUIRED {Y | N}

このアプリケーションで実行するすべてのプロセスで、その入力メッセージ バッファに対してデジタル署名が必要かどうかを指定します。指定しない場合、デフォルト値の N が設定されます。このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1 以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
SIGNATURE_REQUIRED は、コンフィグレーション階層の 4 つのレベル (RESOURCES セクション、MACHINES セクション、GROUPS セクション、および SERVICES セクション) のいずれでも指定できます。特定のレベルで SIGNATURE_REQUIREDY に設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに署名が必要となります。

ENCRYPTION_REQUIRED {Y | N}

このアプリケーションで実行するすべてのプロセスで、暗号化された入力メッセージ バッファが必要かどうかを指定します。指定しない場合、デフォルト値の N が設定されます。このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1 以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
ENCRYPTION_REQUIRED は、コンフィグレーション階層の 4 つのレベル (RESOURCES セクション、MACHINES セクション、GROUPS セクション、および SERVICES セクション) のいずれでも指定できます。特定のレベルで ENCRYPTION_REQUIREDY を設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに暗号化が必要となります。

 


MACHINES セクション

MACHINES セクションでは、物理マシンの論理名を指定します。また、このセクションではマシン固有のパラメータも指定します。MACHINES セクションには、アプリケーションで使用される物理プロセッサごとのエントリが必要です。エントリの形式は次のとおりです。

ADDRESS required_parameters [optional_parameters]

ADDRESS はプロセッサの物理名です。たとえば、UNIX システムの uname -n コマンドで生成される値です。Windows システムの場合、この値は [コントロール パネル] にあるネットワークのコンピュータ名の値で設定でき、大文字で指定する必要があります。ADDRESS のエントリの長さは 30 文字以下でなければなりません。この名前が識別子でない場合は、二重引用符で囲まなければなりません。

LAN オプションが指定されていない場合は、このセクションにはマシン名は 1 つしか指定できません。必須 KEYWORD の 1 つに LMID があります。これは、物理マシンに割り当てられる論理マシン string_value です。LMID string_value は、コンフィグレーション ファイルの MACHINES セクションの中でユニークでなければなりません。

LMID = string_value

string_value を、別のセクションで ADDRESS のシンボル名として使用することを指定します。この名前にはカンマを指定できません。名前は 30 文字以内で指定します。これは必須パラメータです。コンフィグレーションで使用されるすべてのマシンには、LMID 行を指定する必要があります。

必須パラメータは以下のとおりです。

TUXCONFIG = string_value[2..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前では最大 64 バイト)

このマシン上のバイナリ形式の TUXCONFIG ファイルが存在するファイルまたはデバイスの絶対パス名。管理者が保守する必要があるのは、MASTER マシン上の TUXCONFIG 環境変数によって指定されている TUXCONFIG ファイルだけです。他のマシン上にあるこのマスタ TUXCONFIG ファイルのコピーは、システムの起動時に自動的に MASTER と同期されます。このパラメータは各マシンごとに指定しなければなりません。TUXOFFSET が指定されている場合、Oracle Tuxedo ファイル システムは、TUXCONFIG デバイスの最初からそのブロック数だけずれたところで起動します (後述の TUXOFFSET を参照)。この値がどのように使用されるかについては、MACHINES セクションの ENVFILE を参照してください。
注意 : このパラメータに指定するパス名は、TUXCONFIG 環境変数に指定したパス名 (大文字/小文字の区別も含む) と完全に一致しなければなりません。パス名が一致していない場合、tmloadcf(1) は正常に実行されません。

TUXDIR = string_value[2..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前では最大 78 バイト)

このマシン上の Oracle Tuxedo システム ソフトウェアが存在するディレクトリの絶対パス名。このパラメータはマシンごとに指定する必要があります。パス名は、各マシンにローカルなものでなければなりません。つまり、TUXDIR はリモート ファイル システムにあってはいけません。マルチプロセッサ アプリケーションのマシンに異なるリリースの Oracle Tuxedo システムがインストールされている場合、新しいリリースの『Oracle Tuxedo リリース ノート』を参照して必要な機能を得るようにしてください。この値がどのように使用されるかについては、MACHINES セクションの ENVFILE を参照してください。

APPDIR = string_value[2..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前では最大 78 バイト)

アプリケーション ディレクトリの絶対パス名。この値はこのマシンで起動されるすべてのアプリケーションと管理サーバのカレント ディレクトリです。この絶対パス名の後ろには、必要に応じてコロンで区切った他のパス名を追加できます。SECURITY が設定されているコンフィグレーションでは、各アプリケーションは独自の APPDIR を持たなければなりません。この値がどのように使用されるかについては、MACHINES セクションの ENVFILE を参照してください。

省略可能なパラメータは以下のとおりです。

UID = number

掲示板用に作成された IPC 構造体に関連付ける数値ユーザ ID を指定します。有効な値は 0 ~ 2147483647 です。値を指定しない場合、デフォルトでは RESOURCES セクションの値が指定されます。

GID = number

掲示板用に作成された IPC 構造体に関連付ける数値グループ ID を指定します。有効な値は 0 ~ 2147483647 です。値を指定しない場合、デフォルトでは RESOURCES セクションの値が指定されます。

PERM = number

掲示板を実装する IPC 構造体に関連付ける数値パーミッションを指定します。このパラメータは、通常の UNIX システム形式 (0600 のような 8 進数値) で、プロセスに対する読み取りまたは書き込みパーミッションを指定するために使用します。値は 0001 以上 0777 以下の範囲で指定できます。値を指定しない場合、デフォルトで RESOURCES セクションの値が指定されます。

BRTHREADS = {Y | N}

このマシンのブリッジ プロセスがマルチスレッド実行向け (Y) かシングルスレッド実行向け (N) のどちらにコンフィグレーションされているかを指定します。デフォルト値は N です。このパラメータは、Oracle Tuxedo 8.1 以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
BRTHREADSY に設定しても、CPU が複数あるマシンにしか影響しません。ただし、複数の CPU がなくても、BRTHREADSY に設定することは可能です。 ローカル マシンで BRTHREADSY に設定し、リモート マシンで BRTHREADSN (デフォルト) に設定することは可能ですが、マシン間のスループットがシングルスレッドのブリッジ プロセスより大きくなることはありません。 シングル スレッドまたはマルチスレッド実行用にコンフィグレーションされたブリッジ プロセスは、Oracle Tuxedo または WebLogic Enterprise の旧リリース (Oracle Tuxedo リリース 8.0 以前、WebLogic Enterprise release 5.1 以前) と相互運用できます。通常、スレッド化されたブリッジはスレッド化されていないブリッジと相互運用できます。これは、スレッド化によって外部機能や動作が変わることはないためです。
注意 : BRTHREADS=Y に設定し、ブリッジ環境に TMNOTHREADS=Y が含まれている場合、ブリッジはスレッド モードで起動し、ブリッジが TMNOTHREADS の設定を無視したことを示す警告メッセージがログに記録されます。TMNOTHREADS 環境変数は、Oracle Tuxedo リリース 8.0 に追加されました。

MAXACCESSERS = number

このマシンの掲示板に同時に接続できるクライアントおよびサーバの最大数を指定します。この値は 0 より大きく、32,768 未満でなければなりません。指定しない場合、デフォルト値は RESOURCES セクションで指定される MAXACCESSERS です。
この数には、BBL、restartsrvcleanupsrvtmshutdown()tmadmin() などのシステム管理プロセスを含める必要はありません。ただし、DBBL、すべてのブリッジ プロセス、すべてのシステム提供サーバ プロセスとアプリケーション サーバ プロセス、およびこのサイトで使用する可能性があるクライアント プロセスはこの数に含めます。システム提供のサーバには、AUTHSVRTMQUEUETMQFORWARDTMUSREVTTMSYSEVTTMS などがあります。GROUPS セクションの TMSNAME パラメータ、TMS_QMGWTDOMAIN、および WSL を参照してください。このサイトでアプリケーションがワークステーション リスナ (WSL) を起動する場合は、起動される WSL と使用する可能性があるワークステーション ハンドラ (WSH) の両方をこの数に入れる必要があります。 Oracle Tuxedo リリース 7.1 より前 (6.5 以前) では、ユーザ ライセンス数をチェックする仕組みにおいて、アプリケーションの MAXACCESSERS パラメータと MAXSERVERS パラメータ (RESOURCES セクションの MAXSERVERS を参照) が使用されていました。つまり、アプリケーションで実行中の 1 台以上のマシンの MAXACCESSERS の数と、特定のマシンの MAXACCESSERS の数の合計が、MAXSERVERS の数とユーザ ライセンス数の合計より大きい場合、マシンを起動することはできませんでした。したがって、アプリケーションの MAXACCESSERS パラメータには、MAXSERVERS の数とユーザ ライセンス数の合計か、またはそれより小さい値を指定しなければなりませんでした。 Oracle Tuxedo のリリース 7.1 以降では、アプリケーションに設定されているユーザ ライセンスの数と、現在使用されているユーザ ライセンスの数に基づいて、ライセンスのチェックが行われます。すべてのユーザ ライセンスが使用中になると、アプリケーションに新しいクライアントが参加することはできなくなります。

MAXWSCLIENTS = number

(ネイティブ クライアントに対して) ワークステーション クライアント用に確保されるこのマシンへのアクセサ エントリの数を指定します。指定する場合、値は 0 以上 32,768 未満でなければなりません。指定しない場合、デフォルト値は 0 です。
ここに指定する値は、MAXACCESSERS で指定したアクセサ スロットの総数の一部になります。つまり、MAXWSCLIENTS 用に予約したアクセサ スロットは、このマシン上の別のクライアントおよびサーバでは使用できません。この値を MAXACCESSERS より大きい値に設定した場合、エラーになります。 MAXWSCLIENTS パラメータが使用されるのは、Oracle Tuxedo システムの Workstation 機能を使用するときだけです。システムへのワークステーション クライアントのアクセスは、Oracle Tuxedo システム提供の代替物、つまりワークステーション ハンドラ (WSH) を通じて多重化されるため、このパラメータを適切な値に設定することでプロセス間通信 (IPC) リソースを節約できるようになります。

MAXACLCACHE = number

SECURITYACL または MANDATORY_ACL に設定されているときに ACL エントリのために使用されるキャッシュ内のエントリ数を指定します。このパラメータを適切に設定すると、共有メモリ上のリソースを節約しながら、ACL のチェックを行うためのディスクのアクセス回数を減らすことができます。この値は、10 以上 32,000 以下でなければなりません。デフォルト値は 100 です。

MAXCONV = number

このマシン上のクライアントおよびサーバが同時に関与できる会話の最大数を指定します。この値は 0 より大きく、32,768 未満でなければなりません。指定しない場合、デフォルト値は RESOURCES セクションで指定される MAXCONV の値です。1 つのサーバで、最大 64 個の会話を同時に行うことができます。

MAXPENDINGBYTES = number

プロセスによって送信されるのを待っているメッセージのために割り当てられるスペースの量の限界を指定します。number は、100,000 から MAXLONG までの値でなければなりません。

MAXGTT = number

このマシンが同時に関与できるグローバル トランザクションの最大数を指定します。この値は 0 より大きく、32,768 未満でなければなりません。指定しない場合、デフォルト値は RESOURCES セクションで指定される値です。

TYPE = string_value

マシンをクラスにグループ分けするときに使用します。TYPE には、15 文字以下の任意の文字列を設定できます。2 つのマシンが同じ TYPE 値を持つ場合、それらのマシン間でデータを送信するときにデータのエンコーディングおよびデコーディングは無視されます。TYPE には、任意の文字列値を指定できます。このパラメータは、比較のために使用します。TYPE パラメータは、アプリケーションが異機種ネットワークのマシンで構成されている場合、またはネットワーク内のマシン上でさまざまなコンパイラを使用している場合に使用します。このパラメータを指定しない場合、デフォルト値は値が指定されていない他のすべてのエントリに一致する NULL 文字列です。

CMPLIMIT = string_value1[,string_value2]

自動データ圧縮が実行されるリモート プロセス (string_value1) およびローカル プロセス (string_value2) に向けたメッセージのサイズのしきい値を指定します。どちらの値も、負以外の整数または文字列 MAXLONG でなければなりません。指定しない場合、デフォルト値は MAXLONG です。

NETLOAD = numeric_value

このマシンから別のマシンにサービス要求を送信するコストを計算するときに追加する負荷を指定します。この値は、0 以上 32,768 未満でなければなりません。指定しない場合のデフォルト値は 0 です。

SPINCOUNT = numeric_value

UNIX セマフォ上のプロセスをブロッキングする、ユーザ レベルでの掲示板ロックの回数を指定します。この値は 0 以上でなければなりません。この値が 0 の場合は、配布されたバイナリに組み込まれているスピンカウントを使用しなければならないことを示します。この値を設定すると、TMSPINCOUNT 環境変数は無視されます。これは、プラットフォームによって異なります。このパラメータのデフォルト値は 0 です。

TLOGDEVICE = string_value[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前では最大 64 バイト)

このマシンの DTP トランザクション ログ (TLOG) を格納する Oracle Tuxedo ファイル システムを指定します。TLOG は、Oracle Tuxedo システムの VTOC テーブルとしてデバイスに格納されています。このパラメータを指定しない場合、そのマシンには TLOG がないものと見なされます。

TLOGOFFSET = offset

このマシンの DTP トランザクション ログを格納する Oracle Tuxedo ファイル システムの開始点までの (デバイス先頭からの) 数値オフセットをページ単位で指定します。このオフセットは 0 以上で、デバイス上のページ数より小さい値でなければなりません。デフォルト値は 0 です。

TLOGNAME = string_value

このマシンの DTP トランザクション ログ名を指定します。指定しない場合、デフォルト値は TLOG です。1 つの TLOGDEVICE に複数の TLOG がある場合、各 TLOG の名前はユニークでなければなりません。TLOGNAME は、TLOG テーブルが作成されるコンフィグレーション内の他のどのようなテーブルの名前とも異なっていなければなりません。名前は 30 文字以内でなければなりません。

TLOGSIZE = size

このマシンの DTP トランザクション ログの数値サイズをページ単位で指定します。この値は、Oracle Tuxedo ファイル システム上の使用可能な容量に応じて、0 より大きく 2048 以下にする必要があります。指定しない場合、デフォルト値は 100 ページです。

ULOGPFX = string_value[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前では最大 78 バイト)

このマシンの userlog(3c) メッセージ ファイルの絶対パス名の接頭辞を指定します。指定したマシンの ULOGPFX の値を使用して、そのマシン上で実行されるすべてのサーバ、クライアント、管理プロセスについての userlog(3c) エラー メッセージ ファイルを作成します。このパラメータを指定しない場合、$APPDIR/ULOG が使用されます。"mmddyy" (月、日、年) をこの接頭辞に付加して、実際のログ ファイル名を取得できます。

TUXOFFSET = offset

このマシンの TUXCONFIG ファイルを格納する Oracle Tuxedo ファイル システムの開始点までの (デバイス先頭からの) 数値オフセットをページ単位で指定します。このオフセットは 0 以上で、デバイス上のページ数より小さい値でなければなりません。デフォルトのオフセットは 0 です。0 以外の値を指定した場合、TUXOFFSET の値はマシン上で起動するすべてのサーバの環境に置かれます。この値がどのように使用されるかについては、MACHINES セクションの ENVFILE を参照してください。

ENVFILE = string_value[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前では最大 78 バイト)

マシン上のすべてのクライアントとサーバを指定されたファイルの環境で実行することを指定します。無効なファイル名が指定されると、環境に値は追加されません。環境ファイルの各行は、ident=value の形式で指定します。ident の先頭にはアンダースコア (_) または英文字を指定し、全体はアンダースコアまたは英数字のみで構成します。value 内の ${env} という形式の文字列は、ファイルの処理時に、環境内の既存の変数を使用して展開されます。前方参照はサポートされていません。値が設定されていない場合、変数は空の文字列に置換されます。円マーク (¥) を使用して、ドル記号およびそれ自体をエスケープすることができます。その他すべてのシェルのクォーテーションとエスケープのメカニズムは無視され、展開された value がそのまま環境に入れられます。
クライアント プログラムは、tpinit() の実行時に MACHINES ENVFILE のみを処理します。 サーバの起動時に、ローカル サーバが tmboot(1) の環境を継承し、MASTER 上にないリモート サーバが tlisten(1) の環境を継承します。また、対応する T_MACHINE エントリの情報に基づいてサーバが起動されると、TUXCONFIGTUXDIR、および APPDIR も環境に配置されます。これら 3 つの変数を他の値に変更しようとすると、警告メッセージが表示されます。tmboot および tlisten は、サーバを起動する前にマシンの ENVFILE を処理するため、環境には実行可能ファイルと動的にロードされるファイルの検索に必要なパス名が示されます。サーバが実行されると、(アプリケーションが tpsvrinit() で制御権を得る前の) サーバ初期化の一部として、マシンおよびサーバの ENVFILE ファイルから変数を読み取り、エクスポートします。マシンとサーバの両方の ENVFILE で変数が設定されている場合、サーバの ENVFILE の値がマシンの ENVFILE の値をオーバーライドします。 PATHLD_LIBRARY_PATH は、特殊な方法で処理されます。サーバがアクティブになる前に、マシンの ENVFILE がスキャンされ、最初に現れた PATH 変数または LD_LIBRARY_PATH 変数が検出されます。どちらの PATH 変数内でも、埋め込み型の環境変数は展開されません。PATHLD_LIBRARY_PATH は、実行可能ファイルと動的にロードされるファイルのパス名を検索するために使用されます。PATH には常に次の接頭辞が付きます。 ${APPDIR}:${TUXDIR}/bin:/bin: ただし、すでにこの接頭辞がある場合は付きません。この PATH は、単純なパス名または相対パス名で指定されたサーバの検索パスとして使用されます。LD_LIBRARY_PATH には常に次の接頭辞が付きます。 ${APPDIR}:${TUXDIR}/lib:/lib:/usr/lib: ただし、すでにこの接頭辞がある場合は付きません。HPUX では SHLIB_PATH が設定され、AIX では LD_LIBRARY_PATH の代わりに LIBPATH が設定されます。

SEC_PRINCIPAL_NAME = string_value [0..511]

Oracle Tuxedo 7.1 以降のソフトウェアを実行するアプリケーションで認証に使用するためのセキュリティ プリンシパル名の識別文字列を指定します。このパラメータには、最後の NULL 文字を除いて 511 文字まで指定できます。このパラメータに指定するプリンシパル名は、このマシンで実行される 1 つまたは複数のシステム プロセスの識別子として使用されます。
SEC_PRINCIPAL_NAME は、コンフィグレーション階層の 4 つのレベル (RESOURCES セクション、MACHINES セクション、GROUPS セクション、および SERVERS セクション) のいずれでも指定できます。特定のコンフィグレーション レベルでのプリンシパル名は、下位レベルでオーバーライドできます。どのレベルにも SEC_PRINCIPAL_NAME が指定されていない場合、アプリケーションのプリンシパル名のデフォルト値には、このアプリケーションの RESOURCES セクションに指定されている DOMAINID 文字列が設定されます。 SEC_PRINCIPAL_NAME のほかにも、SEC_PRINCIPAL_LOCATIONSEC_PRINCIPAL_PASSVAR というパラメータがあります。後の 2 つのパラメータは、アプリケーション起動時に、Oracle Tuxedo 7.1 以降のアプリケーションで実行されるシステム プロセス用の復号化キーを開く処理に関するものです。特定のレベルで SEC_PRINCIPAL_NAME のみが指定されている場合には、それ以外の 2 つのパラメータに長さゼロの NULL 文字列が設定されます。

SEC_PRINCIPAL_LOCATION = string_value [0..1023]

SEC_PRINCIPAL_NAME で指定されたプリンシパルの復号化 (プライベート) キーを収めるファイルまたはデバイスの場所を指定します。このパラメータには、最後の NULL 文字を除いて 1023 文字まで指定できます。
SEC_PRINCIPAL_LOCATION は、コンフィグレーション階層の 4 つのレベル (RESOURCES セクション、MACHINES セクション、GROUPS セクション、および SERVERS セクション) のいずれでも指定できます。このパラメータは、どのレベルで指定する場合でも SEC_PRINCIPAL_NAME パラメータと対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。SEC_PRINCIPAL_PASSVAR は省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロの NULL 文字列が設定されます。

SEC_PRINCIPAL_PASSVAR = string_value [0..31]

SEC_PRINCIPAL_NAME で指定されたプリンシパルのパスワードが格納される変数を指定します。このパラメータには、最後の NULL 文字を除いて 31 文字まで指定できます。
SEC_PRINCIPAL_PASSVAR は、コンフィグレーション階層の 4 つのレベル (RESOURCES セクション、MACHINES セクション、GROUPS セクション、および SERVERS セクション) のいずれでも指定できます。このパラメータは、どのレベルで指定する場合でも SEC_PRINCIPAL_NAME パラメータと対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。SEC_PRINCIPAL_LOCATION は省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロの NULL 文字列が設定されます。 初期化処理中、管理者は SEC_PRINCIPAL_PASSVAR で設定された各復号化キーのパスワードを入力する必要があります。パスワードの入力は、tmloadcf(1) で求められます。管理者が入力したパスワードはシステム側で自動的に暗号化され、それぞれが対応するパスワード変数に割り当てられます。

SIGNATURE_REQUIRED = {Y | N}

このマシンで実行するすべてのプロセスで、その入力メッセージ バッファに対してデジタル署名が必要かどうかを指定します。指定しない場合、デフォルト値の N が設定されます。このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1 以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
SIGNATURE_REQUIRED は、コンフィグレーション階層の 4 つのレベル (RESOURCES セクション、MACHINES セクション、GROUPS セクション、および SERVICES セクション) のいずれでも指定できます。特定のレベルで SIGNATURE_REQUIREDY に設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに署名が必要となります。

ENCRYPTION_REQUIRED = {Y | N}

このマシンで実行するすべてのプロセスで、暗号化された入力メッセージ バッファが必要かどうかを指定します。指定しない場合、デフォルト値の N が設定されます。このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1 以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
ENCRYPTION_REQUIRED は、コンフィグレーション階層の 4 つのレベル (RESOURCES セクション、MACHINES セクション、GROUPS セクション、および SERVICES セクション) のいずれでも指定できます。特定のレベルで ENCRYPTION_REQUIREDY を設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに暗号化が必要となります。

SICACHEENTRIESMAX = string_value

このマシン上で各プロセスが保持するサービス キャッシュ エントリの最大数を表します。この値は 0 以上、32,768 未満でなければなりません。この値を指定しない場合、デフォルト値は 500 です。値を 0 に設定した場合は、このマシン上のどのプロセスもサービス キャッシュを実行しません。この属性が受け付ける最大値は 32,767 です。このマシン上のすべてのクライアントがこの値を使用します。
注意 : SERVERS セクションで対応する属性とは異なり、このパラメータでは文字列 DEFAULT を有効値として使用できません。

 


GROUPS セクション

このセクションでは、サーバ グループに関する情報を指定します。このセクションには、最低 1 つのサーバ グループが定義されている必要があります。サーバ グループは、TUXCONFIG ファイルの作成後に tmconfig、wtmconfig(1) を使用して追加できます。サーバ グループのエントリには、サーバ群およびマシン上のサービス群に対して、論理名を指定します。論理名は、SERVERS セクションの SRVGRP パラメータの値に使用されます。この値により、サーバはグループ内のサーバとして識別されます。SRVGRP は、SERVICES セクションで、グループ内の特定のサービス インスタンスのオカレンスを識別する場合にも使用されます。GROUPS セクションのその他のパラメータは、このグループを特定のリソース管理インスタンスに関連付けます (社員データベースなど)。GROUPS セクション内にある各行の形式は次のとおりです。

GROUPNAME required_parameters [optional_parameters]

GROUPNAME は、グループの論理名 (string_value) です。グループ名は、GROUPS セクションのグループ名と MACHINES セクションの LMID の中でユニークでなければなりません。グループ名の中にアスタリスク (*)、カンマ、コロンを入れることはできません。名前は 30 文字以内でなければなりません。

必須パラメータは以下のとおりです。

LMID = string_value1 [,string_value2]

このサーバ グループが MACHINES セクション (または SHM モードのデフォルト値) の string_value1 によってシンボル名に指定されているマシンにあることを示します。LMID 値は、それぞれ 30 文字以下でなければなりません。論理マシン名は 2 つまで指定できます。2 つ目の論理名を指定する場合で、サーバ グループが移行できる場合は、この 2 つ目の論理名は、サーバ グループが移行できるマシンを示します。

GRPNO = number

このサーバ グループに関連する数値グループ番号を指定します。0 より大きく、30000 未満の番号を指定します。番号は、GROUPS セクションのすべてのエントリの中でユニークでなければなりません。

省略可能なパラメータは以下のとおりです。

TMSNAME = string_value[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前では最大 78 バイト)

このグループに関連するトランザクション マネージャ サーバ a.out の名前を指定します。分散トランザクション (tpbegin() で開始し、tpcommit()/tpabort() で終了する、複数のリソース マネージャやマシンの間で処理されるトランザクション) に参加するサーバを持つグループ エントリに対しては、このパラメータを必ず指定する必要があります。このパラメータは、サーバ グループを起動するときに tmboot(1) により実行されるファイル (string_value) を指定します。値 TMS は、非 XA インタフェースを使用することを示すために予約されています。TMS 以外の空でない値が指定された場合は、このエントリの LMID 値に関連するマシンに対して、TLOGDEVICE を指定する必要があります。各 TM サーバに対してユニークなサーバ識別子が自動的に選択され、サーバは何回でも再起動することができます。

ENVFILE = string_value[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前では最大 78 バイト)

グループ内のすべてのサーバを指定されたファイルの環境で実行することを指定します。無効なファイル名が指定されると、環境に値は追加されません。環境ファイルの各行は、ident=value の形式で指定します。ident はアンダースコア (_) または英数字で構成します。value 内の ${env} という形式の文字列は、ファイルの処理時に、環境内の既存の変数を使用して展開されます。前方参照はサポートされていません。値が設定されていない場合、変数は空の文字列に置換されます。円マーク (¥) を使用して、ドル記号と円マークをエスケープできます。その他すべてのシェルのクォーテーションとエスケープのメカニズムは無視され、展開された value がそのまま環境に入れられます。
ENVFILE は、MACHINES セクションの ENVFILE (存在する場合) の後、SERVERS セクションの ENVFILE (指定されている場合) の前に読み取られます。

TMSCOUNT = number

TMSNAME が指定されている場合に、関連するグループに対して起動するトランザクション マネージャ サーバ数を指定します。このパラメータは省略可能で、デフォルト値は 3 です。0 以外の値を指定した場合、最小値は 2 で、最大値は 10 です。サーバは MSSQ セットに自動的にセットアップされます。

SEC_PRINCIPAL_NAME = string_value [0..511]

Oracle Tuxedo 7.1 以降のソフトウェアを実行するアプリケーションで認証に使用するためのセキュリティ プリンシパル名の識別文字列を指定します。このパラメータには、最後の NULL 文字を除いて 511 文字まで指定できます。このパラメータに指定するプリンシパル名は、このグループで実行される 1 つまたは複数のシステム プロセスの識別子として使用されます。
SEC_PRINCIPAL_NAME は、コンフィグレーション階層の 4 つのレベル (RESOURCES セクション、MACHINES セクション、GROUPS セクション、および SERVERS セクション) のいずれでも指定できます。特定のコンフィグレーション レベルでのプリンシパル名は、下位レベルでオーバーライドできます。どのレベルにも SEC_PRINCIPAL_NAME が指定されていない場合、アプリケーションのプリンシパル名のデフォルト値には、このアプリケーションの RESOURCES セクションに指定されている DOMAINID 文字列が設定されます。 SEC_PRINCIPAL_NAME のほかにも、SEC_PRINCIPAL_LOCATIONSEC_PRINCIPAL_PASSVAR というパラメータがあります。後の 2 つのパラメータは、アプリケーション起動時に、Oracle Tuxedo 7.1 以降のアプリケーションで実行されるシステム プロセス用の復号化キーを開く処理に関するものです。特定のレベルで SEC_PRINCIPAL_NAME のみが指定されている場合には、それ以外の 2 つのパラメータに長さゼロの NULL 文字列が設定されます。

SEC_PRINCIPAL_LOCATION = string_value [0..1023]

SEC_PRINCIPAL_NAME で指定されたプリンシパルの復号化 (プライベート) キーを収めるファイルまたはデバイスの場所を指定します。このパラメータには、最後の NULL 文字を除いて 1023 文字まで指定できます。
SEC_PRINCIPAL_LOCATION は、コンフィグレーション階層の 4 つのレベル (RESOURCES セクション、MACHINES セクション、GROUPS セクション、および SERVERS セクション) のいずれでも指定できます。このパラメータは、どのレベルで指定する場合でも SEC_PRINCIPAL_NAME パラメータと対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。SEC_PRINCIPAL_PASSVAR は省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロの NULL 文字列が設定されます。

SEC_PRINCIPAL_PASSVAR = string_value [0..31]

SEC_PRINCIPAL_NAME で指定されたプリンシパルのパスワードが格納される変数を指定します。このパラメータには、最後の NULL 文字を除いて 31 文字まで指定できます。
SEC_PRINCIPAL_PASSVAR は、コンフィグレーション階層の 4 つのレベル (RESOURCES セクション、MACHINES セクション、GROUPS セクション、および SERVERS セクション) のいずれでも指定できます。このパラメータは、どのレベルで指定する場合でも SEC_PRINCIPAL_NAME パラメータと対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。SEC_PRINCIPAL_LOCATION は省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロの NULL 文字列が設定されます。 初期化処理中、管理者は SEC_PRINCIPAL_PASSVAR で設定された各復号化キーのパスワードを入力する必要があります。パスワードの入力は、tmloadcf(1) で求められます。管理者が入力したパスワードはシステム側で自動的に暗号化され、それぞれが対応するパスワード変数に割り当てられます。

SIGNATURE_REQUIRED = {Y | N}

このグループで実行するすべてのプロセスで、その入力メッセージ バッファに対してデジタル署名が必要かどうかを指定します。指定しない場合、デフォルト値の N が設定されます。このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1 以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
SIGNATURE_REQUIRED は、コンフィグレーション階層の 4 つのレベル (RESOURCES セクション、MACHINES セクション、GROUPS セクション、および SERVICES セクション) のいずれでも指定できます。特定のレベルで SIGNATURE_REQUIREDY に設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに署名が必要となります。

ENCRYPTION_REQUIRED = {Y | N}

このグループで実行するすべてのプロセスで、暗号化された入力メッセージ バッファが必要かどうかを指定します。指定しない場合、デフォルト値の N が設定されます。このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1 以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
ENCRYPTION_REQUIRED は、コンフィグレーション階層の 4 つのレベル (RESOURCES セクション、MACHINES セクション、GROUPS セクション、および SERVICES セクション) のいずれでも指定できます。特定のレベルで ENCRYPTION_REQUIREDY を設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに暗号化が必要となります。

OPENINFO = string_value

このグループのリソース マネージャを開くときに必要な、リソース マネージャに依存する情報を指定します。この値は二重引用符で囲む必要があり、その長さは 256 文字以下でなければなりません。
このグループの TMSNAME パラメータが設定されていないか、または TMS に設定されている場合、この値は無視されます。TMSNAME パラメータが TMS 以外の値に設定されており、OPENINFO が NULL 文字列 (“”) に設定されているか、または何も設定されていない場合は、グループのリソース マネージャは存在しますが、open 操作の実行に関する情報は必要ありません。 OPENINFO 文字列の形式は、基底のリソース マネージャのベンダごとに異なります。ベンダ固有の情報の先頭には、トランザクション インタフェース (XA インタフェース) の公開名とコロン (:) が付きます。 Oracle Tuxedo /Q データベースでは、次のような形式になります。
# UNIX の場合 #
OPENINFO = “TUXEDO/QM:qmconfig:qspace
# Windows の場合 #
OPENINFO = “TUXEDO/QM:qmconfig;qspace
TUXEDO/QM は、Oracle Tuxedo /Q XA インタフェースの公開名です。qmconfig は、キュー スペースを設定する QMCONFIG (qmadmin(1) を参照) の名前です。qspace はキュー スペースの名前です。Windows では、qmconfig の後に指定する区切り文字として、セミコロン (;) を使用します。 その他のベンダのデータベースでは、OPENINFO 文字列の形式は、基底のリソース マネージャのベンダごとに異なります。たとえば、次の OPENINFO 文字列は、Oracle のリソース マネージャを開くときに必要な情報を示します。
OPENINFO="Oracle_XA: Oracle_XA+Acc=P/Scott/*****+SesTm=30+LogDit=/tmp”
Oracle_XA は、Oracle XA インタフェースの公開名です。OPENINFO 文字列内の 5 つの連続するアスタリスク (*) は、暗号化されたパスワードを示します。次に、パスワードについて説明します。 リソース マネージャに渡される OPENINFO 文字列内のパスワードは、クリア テキストまたは暗号化された形式で格納されます。パスワードを暗号化するには、まず、OPENINFO 文字列内のパスワードが必要な場所に、5 つ以上の連続するアスタリスクを入れます。次に、tmloadcf(1) コマンドを実行して、UBBCONFIG ファイルをロードします。tmloadcf() は、アスタリスクの文字列を検出すると、パスワードの作成をユーザに要求します。次に例を示します。
tmloadcf -y /usr5/apps/bankapp/myubbconfig
Password for OPENINFO (SRVGRP=BANKB3):
password
tmloadcf(1) は、パスワードを暗号化して TUXCONFIG ファイルに格納します。tmunloadcf() を使用して TUXCONFIG から UBBCONFIG ファイルを再生成すると、パスワードは @@ で区切られた暗号化形式でその UBBCONFIG ファイルに出力されます。次に例を示します。
OPENINFO="Oracle_XA: Oracle_XA+Acc=P/Scott/@@A0986F7733D4@@+SesTm=30+LogDit=/tmp”
tmloadcf() の実行時に、tmunloadcf() によって生成された UBBCONFIG ファイル内で暗号化されたパスワードが検出されても、ユーザに対してパスワードの作成は要求されません。

CLOSEINFO = string_value

このグループのリソース マネージャを閉じるときに必要な、リソース マネージャに依存する情報を指定します。この値は二重引用符で囲む必要があり、その長さは 256 文字以下でなければなりません。CLOSEINFO 文字列は、Oracle Tuxedo /Q データベースには使用されません。
このグループの TMSNAME パラメータが設定されていないか、または TMS に設定されている場合、この値は無視されます。TMSNAME パラメータが TMS 以外の値に設定されており、CLOSEINFO 文字列が NULL 文字列 (“”) に設定されているか、または何も設定されていない場合は、グループのリソース マネージャは存在しますが、close 操作の実行に関する情報は必要ありません。 CLOSEINFO 文字列の形式は、基底のリソース マネージャのベンダごとに異なります。ベンダ固有の情報の先頭には、トランザクション インタフェース (XA インタフェース) の公開名とコロン (:) が付きます。

 


NETGROUPS セクション

NETGROUPS セクションでは、LAN 環境で使用可能なネットワーク グループに関する情報を指定します。複数のネットワーク グループに、複数のマシンのペアが存在できます。通信を行う 2 つのノードは、優先度メカニズムを使用して、そのグループの要素間での通信方法を決定します。

すべての LMID は、デフォルトのネットワーク グループ (DEFAULTNET) のメンバーでなければなりません。リリース 6.4 (NETGROUPS が使用可能) 以前の Oracle Tuxedo リリースを実行するマシンは、DEFAULTNET ネットワーク グループにのみ属することができます。DEFAULTNET のネットワーク グループ番号 (NETGRPNO) は 0 (ゼロ) で、変更できません。ただし、DEFAULTNET のデフォルト優先順位は変更できます。

このセクションのエントリの一般的な形式は次のとおりです。

NETGROUP required_parameters [optional_parameters]

NETGROUP はネットワーク グループ名です。NETGROUPDEFAULTNET と同じである場合、エントリはデフォルトのネットワーク グループを表します。

必須パラメータは以下のとおりです。

NETGRPNO = numeric_value

これは、ユニークなネットワーク グループ番号です。この番号は、フェイルオーバおよびフェイルバックで使用できるように管理者が割り当てる必要があります。このエントリが DEFAULTNET の場合には、数値を 0 (ゼロ) にする必要があります。

省略可能なパラメータは以下のとおりです。

NETPRIO = numeric_value

このネットワーク グループの優先順位を指定します。同じ優先順位の複数のネットワーク グループの一組のマシンは、より優先度の高いネットワーク グループが使用可能でない限り、その優先順位バンドで並列通信を行います。ある優先バンドのすべてのネットワーク リンクが管理者またはネットワーク状態によって分断されている場合、次の優先順位のバンドが使用されます。優先度の高いバンドから再試行されます。詳細については、『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』を参照してください。この値は、0 以上 8192 未満でなければなりません。指定しない場合、デフォルト値は 100 です。これは、DEFAULTNET の唯一の変更可能なパラメータです。
注意 : 並列データ回線は、優先グループ番号中のネットワーク グループ番号 (NETGRPNO) によって優先付けされます。

 


NETWORK セクション

NETWORK では、LAN 環境用のネットワーク コンフィグレーションを指定します。BRIDGE サーバが位置している各プロセッサごとに、NETWORK セクションにエントリを入れて、BRIDGE プロセスのネットワーク アドレスを指定しなければなりません。このセクションが存在し、RESOURCES セクションの OPTIONS パラメータに LAN が指定されていない場合、エラーが発生します。

このセクションのエントリの一般的な形式は次のとおりです。

LMID required_parameters [optional_parameters]

LMID は、BRIDGE プロセスが存在する論理マシンです。LMID には、使用されるネットワーク デバイスへの直接アクセス権が必要です (BRIDGE パラメータで指定される)。

必須パラメータは以下のとおりです。

NADDR = string_value[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前では最大 78 バイト)

この LMID の BRIDGE プロセスが使用する完全なネットワーク リスン用アドレスを指定します。ブリッジのリスン用アドレスは、アプリケーションに参加している他のブリッジ プロセスの通信手段となります。string_value の形式が “0xhex-digits または “¥¥xhex-digits の場合、偶数の有効な 16 進数を含める必要があります。これらの形式は、TCP/IP アドレスを含む文字配列に内部変換され、以下の形式のいずれかになります (表 70 を参照)。

表 70 Ipv4 と IPv6 のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16 進数形式はサポートされない。

オペレーティング システム コマンドでアクセスされたローカル コンフィグレーションの名前解決機能を使ってアドレスがバインドされるときに、hostname は TCP/IP ホスト アドレスに解決されます。“#.#.#.#” はドットで区切った 10 進数の形式で、# は 0 から 255 までの 10 進数の値を表します。port_number は 0 から 65535 までの 10 進数で、指定された文字列の 16 進表現です。
注意 : 一部のポート番号は、お使いのシステムで使用される基底のトランスポート プロトコル (TCP/IP など) のために予約されている場合があります。予約されているポート番号を確認するには、トランスポート プロトコルのマニュアルを調べてください。

省略可能なパラメータは以下のとおりです。

BRIDGE = string_value

LMID の BRIDGE プロセスがネットワークにアクセスするために使用するデバイス名を指定します。この名前は、ネットワーク対応のアプリケーションに TLI ベースの Oracle Tuxedo システム バイナリを通じて参加する際に必要になります。このパラメータは、ソケットベースの Oracle Tuxedo システム バイナリでは不要です。

NLSADDR = string_value[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前では最大 78 バイト)

このパラメータは、LMID でネットワークにサービスを提供する tlisten(1) プロセスが使用するネットワーク アドレスを指定します。NLSADDR 用のネットワーク アドレスは、上記 NADDR パラメータ用に指定されたのと同じ形式です。アドレスの形式が “0xhex-digits または “¥¥xhex-digits の場合、偶数の有効な 16 進数を含める必要があります。TCP/IP アドレスは、"//#.#.#.#:port" という形式で指定します。NLSADDRMASTER LMID 以外のマシンのエントリにない場合、tmloadcf(1) はエラーを出力します。ただし、NLSADDRMASTER LMID にない場合、tmadmin(1) はリモート マシン上で管理モードでは実行できず、読み取り専用操作に限定されます。これはまた、バックアップ サイトが障害後にマスタ サイトを再起動できないことを意味します。
注意 : TCP/IP の IPv4 と IPv6 のアドレッシングは NADDR と同じです。

FADDR = string_value[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前では最大 78 バイト)

他のマシンに接続する際にローカル マシンが使用するネットワーク アドレスを指定します。このパラメータは、FRANGE パラメータと共に、アウトバウンド接続を確立する前にプロセスがバインドを試みる TCP/IP ポートの範囲を決定します。このアドレスには、TCP/IP アドレスを指定する必要があります。TCP/IP アドレスのポート部分は、プロセスが TCP/IP ポートをバインドできる範囲のベース アドレスを表します。FRANGE パラメータは、範囲の大きさを指定します。たとえば、このアドレスが //mymachine.bea.com:30000FRANGE が 200 の場合、この LMID からアウトバウンド接続の確立を試みるすべてのネイティブ プロセスは、mymachine.bea.com 上のポートを 30000 から 30200 の間でバインドします。このパラメータを設定しない場合、デフォルトは空文字列になり、オペレーティング システムがローカル ポートを任意に選択します。
注意 : TCP/IP の IPv4 と IPv6 のアドレッシングは NADDR と同じです。

FRANGE = number

アウトバウンド接続を確立する前にネイティブ プロセスがバインドを試みる TCP/IP ポートの範囲を指定します。FADDR パラメータは、範囲のベース アドレスを指定します。たとえば、FADDR パラメータが //mymachine.bea.com:30000 で、FRANGE が 200 に設定されている場合、この LMID からアウトバウンド接続の確立を試みるすべてのネイティブ プロセスは、mymachine.bea.com 上のポートを 30000 から 30200 の間でバインドします。有効範囲は 1 から 65535 までです。デフォルト値は 1 です。

MINENCRYPTBITS = {0 | 40 | 56 | 128}

このマシンへのネットワーク リンクを確立するときに必要な暗号化の最小レベルを指定します。0 は暗号化が行われないことを示し、4056、および 128 は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。ここで指定する最小レベルの暗号化が満たされない場合、リンクの確立は失敗します。デフォルト値は 0 です。
注意 : リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。

MAXENCRYPTBITS = {0 | 40 | 56 | 128}

ネットワークリンクを確立するときに使用できる暗号化の最大レベルを指定します。0 は暗号化が行われないことを示し、4056、および 128 は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。デフォルト値は 128 です。
注意 : リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。

NETGROUP = string_value

string_value は、このネットワーク エントリに関連付けるネットワーク グループです。指定しない場合、デフォルト値は DEFAULTNET です。NETGROUP パラメータを DEFAULTNET に設定しない場合は、ファイルの NETGROUPS セクションにあるグループ名として前に指定された値を指定する必要があります。NETGROUP パラメータが DEFAULTNET に設定されているネットワーク エントリは、すべて TM_MIBT_MACHINE クラスで表されますが、他の NETGROUP に関連付けられた NETWORK エントリは、TM_MIBT_NETMAP クラスで表され、旧リリースとの相互運用が可能です。

 


SERVERS セクション

このセクションでは、システムで起動されるサーバの初期状態に関する情報を定義します。特定のリモート環境に対しては、サーバを、連続的に動作していて、プロセスへのサーバ グループのサービス要求を待機しているプロセスであるとする考え方を適用できる場合とできない場合があります。多くの環境では、オペレーティング システムあるいはリモート ゲートウェイが、サービスの唯一のディスパッチャになります。どちらの場合でも、SERVICE テーブル エントリ (次のセクションを参照) のみと、SERVER テーブル エントリなしをリモート プログラムのエントリ ポイントに対して指定する必要があります。Oracle Tuxedo システム ゲートウェイ サーバは、リモート ドメイン サービス要求を宣言し、キューに入れます。ホスト固有のリファレンス ページでは、UBBCONFIG のサーバ テーブル エントリが特定の環境に適応しているかどうかを示し、適応している場合は対応するセマンティクスを明記する必要があります。SERVERS セクション内にある各行の形式は次のとおりです。

AOUT required_parameters [optional_parameters]

AOUT は、tmboot(1) によって実行されるファイル (string_value) を指定します。tmboot は、サーバが属するサーバ グループ用に指定されたマシン上で AOUT を実行します。tmboot はその対象マシン上で AOUT ファイルを検索します。したがって、AOUT がそのマシンのファイル システムに存在していなければなりません (もちろん、AOUT へのパスには、別のマシンのファイル システムへの RFS 接続を含めることができます)。サーバの相対パス名が指定されると、まずディレクトリ APPDIR、次にディレクトリ TUXDIR/bin/binpath (path はマシン環境ファイル上の始めの PATH= 行) の順に AOUT が検索されます。APPDIR および TUXDIR の値は、TUXCONFIG ファイル内の適切なマシン エントリから取得されます。詳細については、MACHINES セクションの ENVFILE を参照してください。

Oracle Tuxedo 8.1 以降では、SERVERS セクションの AOUT の長さは最大 256 バイトです。Oracle Tuxedo 8.0 以前では、SERVERS セクションの AOUT の長さは最大 78 バイトです。

必須パラメータは以下のとおりです。

SRVGRP = string_value

サーバが所属するサーバ グループの名前を指定します。string_value には、GROUPS セクションのサーバ グループに関連付けられた論理名を指定します。名前は 30 文字以内でなければなりません。GROUPS セクション内のエントリと関連するということは、そのサーバに対して LMID が指定されているマシン上で AOUT が実行されるということを意味します。また、このパラメータは、サーバ グループの GRPNO と、関連するリソース マネージャが開くときに渡されるパラメータも指定します。すべてのサーバ エントリには、サーバ グループのパラメータが指定されていなければなりません。

SRVID = number

グループ内でサーバをユニークに識別する整数を指定します。識別子は、1 以上 30,000 以下でなければなりません。このパラメータはすべてのサーバ エントリに必要です。

省略可能なパラメータは、起動オプションと実行時オプションという 2 つのカテゴリに分けられます。起動オプションは、サーバの実行時に tmboot(1) が使用します。いったん実行されると、サーバはコンフィグレーション ファイルからエントリを読み込み、実行時オプションを決定します。ユニークなサーバ ID を使用して正しいエントリを見つけることができます。

省略可能な起動パラメータは以下のとおりです。

CLOPT = string_value

起動時に AOUT に渡される servopts(5) オプションを指定します。何も指定しない場合、デフォルト値は -A です。string_value の長さは最大 1024 バイトです。

SEQUENCE = number

このサーバを、他のサーバに関連していつ起動または停止するかを指定します。SEQUENCE を指定しない場合、サーバは SERVERS セクションで指定された順序で起動します (停止はその逆の順序で行われます)。シーケンス番号が指定されているサーバと指定されていないサーバが混在する場合は、まず、シーケンス番号を持つサーバがすべて昇順に起動し、次に、シーケンス番号を持たないサーバがコンフィグレーション ファイル内の順序ですべて起動します。シーケンス番号は 1 から 9999 までの範囲で指定しなければなりません。

MIN = number

tmboot によって起動するサーバのオカレンスの最小数を指定します。RQADDR が指定されており、MIN が 1 より大きい場合、そのサーバは MSSQ セットを形成します。サーバ識別子は、SRVID + MAX - 1 までの SRVID となります。各サーバには、すべて同一のシーケンス番号とその他のサーバ パラメータが付けられます。
MIN には 0 ~ 1000 の範囲の値を指定できます。デフォルト値は 1 です。MIN=0 値を持つサーバは、tmboot -y では起動しません。このため、マルチサーバ環境では必要に応じてサーバを起動できるようになるので、起動時間を短縮できます。

MAX = number

起動できるサーバのオカレンスの最大数を指定します。tmboot が実行されると、MIN で指定した数のサーバが起動します。次に、tmboot-i オプションを使用して関連するサーバ識別子を指定し、その他のサーバ (MAX で指定した数まで) を起動します。MAX 値の範囲は MIN から 1000 までです。このパラメータの指定がない場合、デフォルト値は MIN と同じになります。

省略可能な実行時パラメータは以下のとおりです。

ENVFILE = string_value[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前では最大 78 バイト)

初期化の間にサーバ環境のファイルにある値の追加を要求します。サーバが、別のマシンに移行可能なサーバ グループに関連付けられている場合は、移行元マシンと移行先マシンの同じ場所に ENVFILE を格納する必要があります。
このファイルはサーバが起動した後に処理されます。したがって、サーバ実行に必要な実行可能ファイルまたは動的にロードするファイルを検索するためにパス名を設定することはできません。代わりにマシン ENVFILE を使用してください。このファイルを使用して環境を変更する方法については、MACHINES セクションの ENVFILE を参照してください。

CONV = {Y | N}

サーバが会話型サーバであるかどうかを指定します。接続は会話型サーバとの間でのみ確立でき、tpacall() または tpcall() を使用した rpc 要求は非会話型サーバに対してのみ行うことができます。デフォルト値は N です。

RQADDR = string_value

AOUT の要求キューのシンボル名を指定します。名前は 30 文字以内でなければなりません。このパラメータの指定がない場合は、AOUT がアクセスするキューのために固有のキー (GRPNO.SRVID) を選択します。複数のサーバに対して同じ RQADDR と実行可能ファイル名を指定すると、複数サーバ/単一キュー (MSSQ) セットを定義できます。2 つのサーバに、同じキュー名を持つ RQADDR が指定されている場合、それらは同じサーバ グループになければなりません。

RQPERM = number

要求キューに対する数値パーミッションを指定します。number は通常の UNIX システムの方式 (たとえば 0600) で指定されます。RQPERM を指定しない場合、PERMRESOURCES セクションに指定されていればその値が使用されます。それ以外の場合は、値 0666 が使用されます。値は 0001 以上 0777 以下の範囲で指定できます。

REPLYQ = {Y | N}

AOUT に対して応答キューを確立するかどうかを指定します。Y を指定した場合は、応答キューが AOUT と同じ LMID 上に作成されます。デフォルト値は N です。MSSQ セットのサーバの場合、応答を受けようとするサーバの REPLYQY に設定します。
注意 : 会話型サーバに対する REPLYQ の値は、UBBCONFIG の中で割り当てられている値に関係なく常に Y に設定されます。

RPPERM = number

応答キューに対する数値パーミッションを指定します。number は通常の UNIX システムの方式 (たとえば 0600) で指定されます。RPPERM を指定しない場合、デフォルト値は 0666 です。要求と応答が両方とも同じキューから読み取られる場合、指定する必要があるのは RQPERM だけで、RPPERM は無視されます。値は 0001 以上 0777 以下の範囲で指定できます。

RCMD = string_value[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前では最大 78 バイト)

AOUT が再起動できる場合、このパラメータは、AOUT が異常終了した場合に実行するコマンドを指定します。最初のスペースまたはタブまでの文字列は、絶対パス名または APPDIR を基準とする相対パス名で指定された実行可能な UNIX ファイル名でなければなりません (コマンドの先頭でシェル変数を設定しないでください)。このコマンドには、コマンドライン引数を必要に応じて指定することもできます。コマンドラインには、GRPNOSRVID という、サーバの再起動に関連する 2 つの引数が追加されます。string_value はサーバの再起動と並行して実行されます。

MAXGEN = number

AOUT が再起動できる場合、このパラメータは、GRACE によって指定された時間内に最大 number - 1 回再起動できることを示します。指定できる値は 0 より大きく、256 より小さい数値です。この値を指定しないと、デフォルトの 1 (サーバは一度起動できるが、再起動はできない) が設定されます。

GRACE = number

AOUT が再起動できる場合、このパラメータは指定秒数内で最大 MAXGEN 回再起動できることを示します。この値は、0 以上 2147483648 未満でなければなりません。0 の場合、AOUT は何回でも再起動できます。GRACE を指定しない場合は、デフォルトの 86,400 秒 (24 時間) が指定されます。

RESTART = {Y | N}

AOUT が再起動できるかどうかを指定します。デフォルト値は N です。サーバを移行できる場合は、RESTARTY に設定します。SIGTERM シグナルで終了したサーバは、再起動できないため再起動する必要があることに注意してください。

SYSTEM_ACCESS = identifier[,identifier]

アプリケーション プロセス内で Oracle Tuxedo システム ライブラリが Oracle Tuxedo システムの内部テーブルへのアクセス権を取得するために使用するデフォルトのモードを指定します。有効なアクセス タイプは、FASTPATH または PROTECTED です。FASTPATH を指定した場合、ライブラリは共有メモリを介して迅速に内部テーブルへアクセスできます。PROTECTED を指定した場合、Oracle Tuxedo システム ライブラリが共有メモリを介して内部テーブルにアクセスできる間、Oracle Tuxedo システム ライブラリの外部からはそれらのテーブルの共有メモリにアクセスできません。NO_OVERRIDE を単独あるいは FASTPATH または PROTECTED と共に指定した場合、アプリケーション プロセスによって選択モードはオーバーライドされません。SYSTEM_ACCESS を指定しない場合、デフォルト モードは RESOURCES セクションの SYSTEM_ACCESS キーワードの設定値によって決まります。
制限事項 : SYSTEM_ACCESSPROTECTED に設定しても、マルチスレッド サーバには効果がない場合があります。これは、あるスレッドが Oracle Tuxedo コードを実行しているとき (つまりスレッドが掲示板にアタッチされているとき) に別のスレッドがユーザ コードを実行できるからです。Oracle Tuxedo システムでは、このような状況を回避することはできません。

MAXDISPATCHTHREADS = number

個々のサーバ プロセスで生成可能な、同時にディスパッチされるスレッドの最大数を指定します。このパラメータは、サーバが buildserver -t コマンドを使用して構築された場合にのみ有効です。
MAXDISPATCHTHREADS > 1 の場合、別のディスパッチ スレッドが使用されます。このディスパッチ スレッドは、パラメータで指定した数には含まれません。MAXDISPATCHTHREADS は、MINDISPATCHTHREADS と同じか、またはそれ以上でなければなりません (MINDISPATCHTHREADS<=MAXDISPATCHTHREADS)。このパラメータを指定しない場合、デフォルト値は 1 です。

MINDISPATCHTHREADS = number

最初のサーバの起動時に開始されるサーバ ディスパッチ スレッドの数。このパラメータは、サーバが buildserver -t コマンドを使用して構築された場合にのみ有効です。
MAXDISPATCHTHREADS > 1 のときに使用される個別のディスパッチ スレッドは、MINDISPATCHTHREADS の値の一部としてはカウントされません。MAXDISPATCHTHREADS は、MINDISPATCHTHREADS と同じか、またはそれ以上でなければなりません (MINDISPATCHTHREADS<=MAXDISPATCHTHREADS)。このパラメータのデフォルト値は 0 です。

THREADSTACKSIZE = number

マルチスレッド サーバの各ディスパッチ スレッドに対して作成されるスタックのサイズを指定します。この値は 0 以上 2147483647 以下でなければなりません。デフォルト値は 0 です。このパラメータがサーバに対して有効なのは、MAXDISPATCHTHREADS に 1 より大きい値が指定されている場合のみです。
このパラメータが指定されていない場合、または 0 が指定されている場合、デフォルトのスレッド サイズが使用されます。指定された値が 0 より大きく、かつ最小スレッド スタック サイズより小さい場合、最小スレッド スタック サイズが使用されます。指定された値が最小スレッド スタック サイズより大きい場合、指定された値が使用されます。 デフォルト サイズは、オペレーティング システムのデフォルト サイズです。ただし、この値がマルチスレッド Oracle Tuxedo アプリケーション用に十分であることが分かっている場合は、Oracle Tuxedo のデフォルト サイズが使用されます。最小スレッド スタック サイズの目的は、Tuxedo のデフォルト スレッド スタック サイズより小さいスレッド スタック サイズを指定できるようにすることです。現時点での Oracle Tuxedo のデフォルト スレッド スタック サイズは 1,024,000、最小スレッド スタック サイズは 100,000 です。 スレッド スタック サイズを上回った場合、サーバはコア ダンプを行います。

SEC_PRINCIPAL_NAME = string_value [0..511]

Oracle Tuxedo 7.1 以降のソフトウェアを実行するアプリケーションで認証に使用するためのセキュリティ プリンシパル名の識別文字列を指定します。このパラメータには、最後の NULL 文字を除いて 511 文字まで指定できます。このパラメータに指定するプリンシパル名は、このサーバで実行される 1 つまたは複数のシステム プロセスの識別子として使用されます。
SEC_PRINCIPAL_NAME は、コンフィグレーション階層の 4 つのレベル (RESOURCES セクション、MACHINES セクション、GROUPS セクション、および SERVERS セクション) のいずれでも指定できます。特定のコンフィグレーション レベルでのプリンシパル名は、下位レベルでオーバーライドできます。どのレベルにも SEC_PRINCIPAL_NAME が指定されていない場合、アプリケーションのプリンシパル名のデフォルト値には、このアプリケーションの RESOURCES セクションに指定されている DOMAINID 文字列が設定されます。 SEC_PRINCIPAL_NAME のほかにも、SEC_PRINCIPAL_LOCATIONSEC_PRINCIPAL_PASSVAR というパラメータがあります。後の 2 つのパラメータは、アプリケーション起動時に、Oracle Tuxedo 7.1 以降のアプリケーションで実行されるシステム プロセス用の復号化キーを開く処理に関するものです。特定のレベルで SEC_PRINCIPAL_NAME のみが指定されている場合には、それ以外の 2 つのパラメータに長さゼロの NULL 文字列が設定されます。

SEC_PRINCIPAL_LOCATION = string_value [0..1023]

SEC_PRINCIPAL_NAME で指定されたプリンシパルの復号化 (プライベート) キーを収めるファイルまたはデバイスの場所を指定します。このパラメータには、最後の NULL 文字を除いて 1023 文字まで指定できます。
SEC_PRINCIPAL_LOCATION は、コンフィグレーション階層の 4 つのレベル (RESOURCES セクション、MACHINES セクション、GROUPS セクション、および SERVERS セクション) のいずれでも指定できます。このパラメータは、どのレベルで指定する場合でも SEC_PRINCIPAL_NAME パラメータと対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。SEC_PRINCIPAL_PASSVAR は省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロの NULL 文字列が設定されます。

SEC_PRINCIPAL_PASSVAR = string_value [0..31]

SEC_PRINCIPAL_NAME で指定されたプリンシパルのパスワードが格納される変数を指定します。このパラメータには、最後の NULL 文字を除いて 31 文字まで指定できます。
SEC_PRINCIPAL_PASSVAR は、コンフィグレーション階層の 4 つのレベル (RESOURCES セクション、MACHINES セクション、GROUPS セクション、および SERVERS セクション) のいずれでも指定できます。このパラメータは、どのレベルで指定する場合でも SEC_PRINCIPAL_NAME パラメータと対になっている必要があり、それ以外の場合には無視されます。SEC_PRINCIPAL_LOCATION は省略可能です。これが指定されていない場合、システムによって長さゼロの NULL 文字列が設定されます。 初期化処理中、管理者は SEC_PRINCIPAL_PASSVAR で設定された各復号化キーのパスワードを入力する必要があります。パスワードの入力は、tmloadcf(1) で求められます。管理者が入力したパスワードはシステム側で自動的に暗号化され、それぞれが対応するパスワード変数に割り当てられます。

SICACHEENTRIESMAX = string_value

文字列が数字だけで構成されている場合、その数字はこのサーバで保持できるサービス キャッシュ エントリの最大数を指定します。このパラメータには、0 以上 32,768 未満の値を指定します。それ以外の場合、文字列の値として DEFAULT が使用できます。この場合、キャッシュできるサービスの数は、このサーバに対応する MACHINE セクションのエントリによって指定されます。値を指定しない場合、文字列 DEFAULT が有効値として使用されます。0 を指定した場合、このマシン上のプロセスでサービスはキャッシュされません。このパラメータの最大値は 32,767 です。

CONCURR_STRATEGY=PER_REQUEST
CONCURR_STRATEGY = PER_OBJECT

CONCURR_STRATEGY は、マルチスレッド CORBA サーバ アプリケーションによって使用されるスレッド モデルを指定するために使用します。CONCURR_STRATEGY パラメータには、次のいずれかの値を指定できます。
CONCURR_STRATEGY = PER_REQUEST
CONCURR_STRATEGY = PER_OBJECT
CONCURR_STRATEGY = PER_REQUEST を指定して要求単位のスレッド モデルを使用する場合、CORBA サーバ アプリケーションでの各呼び出しは、スレッド プール内の任意のスレッドに割り当てられます。 CONCURR_STRATEGY = PER_OBJECT を指定してオブジェクト単位のスレッド モデルを使用する場合、アクティブな各オブジェクトはいつでも単一のスレッドに関連付けられます。オブジェクトに対する要求ごとに、ディスパッチ スレッドとオブジェクトとの関連付けが確立されます。
注意 : ユーザ制御の同時実行性は、スレッド モデルより優先されます。このため、いったんユーザ制御の同時実行性を選択すると、スレッド モデルが同じように動作し、同じプロセスの複数のスレッド内にあるオブジェクトのインスタンスの動作と別のプロセス内のオブジェクトのインスタンスの動作が一貫するようになります。

パラレル オブジェクトの詳細については、『Tuxedo CORBA プログラミング リファレンス』の「パラレル オブジェクト」を参照してください。

 


SERVICES セクション

このセクションでは、アプリケーションが使用するサービスに関する情報を指定します。SERVICES セクション内の行の形式は次のとおりです。

SVCNM [optional_parameters]

SVCNM はサービスの (string_value) 名です。SVCNM は 15 文字以下でなければなりません。

必須パラメータはありません。省略可能なパラメータを設定する必要がない場合は、サービスを示す必要はありません。省略可能なパラメータは以下のとおりです。

LOAD = number

SVCNM がシステムに number のロード ファクタを負わせることを示します。number には、1 以上 32,767 以下の値を指定できます。指定しない場合、デフォルト値は 50 です。数値が大きくなるほどロード ファクタも大きくなります。

PRIO = number

SVCNM をキューから取り出す優先順位の数値を指定します。この値は 0 より大きく、100 以下でなければなりません (100 が最高の優先度)。デフォルト値は 50 です。 メッセージは、FIFO に基づき 10 回に 1 回取り出されるため、優先順位の低いメッセージがキューに無制限にとどまることはありません。優先度の低いインタフェースやサービスでは、応答時間を問題にすべきではありません。

SRVGRP = string_value

指定されたすべてのパラメータをサーバ グループ string_value 内の SVCNM に適用することを指定します。SRVGRP を使用すると、同じサービスが異なるサーバ グループ内では異なるパラメータ設定を持つことが可能になります。名前は 30 文字以内でなければなりません。

BUFTYPE = type1[:subtype1[,subtype2 .. . ]][;type2[:subtype3[, . . . ]]] . . .

このサービスで受け付けるデータ バッファのタイプおよびサブタイプのリスト。このパラメータの長さは 256 文字までです。また、最大 32 のタイプ/サブタイプの組み合わせを指定できます。Oracle Tuxedo システムに用意されているデータ バッファのタイプには、FMLFML32 (FML バッファ用)、XML (XML バッファ用)、VIEWVIEW32X_C_TYPE、または X_COMMON (FML VIEW 用)、STRING (NULL で終了する文字配列用)、および CARRAY または X_OCTET (送信時にエンコードもデコードもされない文字配列用) があります。これらのタイプのうち、VIEWVIEW32X_C_TYPE、および X_COMMON にはサブタイプがあります。VIEW タイプは、サービスが期待する特定の VIEW の名前を指定します。アプリケーションのタイプとサブタイプも追加できます (tuxtypes(5) を参照)。サブタイプを持つ TYPE では、サブタイプに "*" を指定して、該当サービスが関連するタイプのすべてのサブタイプを受け付けるようにできます。
1 つのサービスが解釈できるバッファ タイプは一定のものに限られています。つまり、そのバッファ タイプ スイッチにあるものしか解釈できません (tuxtypes(5) を参照)。BUFTYPE パラメータが ALL に設定されている場合、そのサービスはそのバッファ タイプ スイッチにあるバッファ タイプをすべて受け付けます。BUFTYPE パラメータを省略することと、このパラメータを ALL に設定することは同じです。サービス名は同じで異なる SRVGRP パラメータを持つ複数のエントリがある場合、BUFTYPE パラメータはそのエントリすべてにおいて同じでなければなりません。 タイプ名は 8 文字以下、サブタイプ名は 16 文字以下で指定することができます。タイプ名とサブタイプ名は、セミコロン、コロン、カンマ、アスタリスクを含んではいけません (タイプ値とサブタイプ値がどこで終わるのか分かりにくくなります)。 次に、有効な BUFTYPE 指定の例を示します。
BUFTYPE=FML は、サービスが FML バッファを取ることを示します。
BUFTYPE=VIEW:* は、サービスが FML VIEW のすべてのサブタイプを取ることを示します。

BUFTYPECONV = {XML2FML | XML2FML32}

このパラメータを使用してサーバを起動した場合、入力バッファが XML バッファから FML/FML32 バッファに変換されてからサービスに送られます。tpreturn(3c) が呼び出されると、FML/FML32 バッファが XML バッファに変換されてからクライアントに返されます。

ROUTING = string_value

データ依存型ルーティングを行うときに、このサービスに使用されるルーティング基準名を指定します。string_valueROUTING セクションに定義される ROUTING_CRITERIA_NAME で、このサービスに対するデータ依存型ルーティングのルーティング基準の名前です。このパラメータを指定しない場合、このサービスではデータ依存型ルーティングが行われません。string_value は 15 文字以内でなければなりません。サービス名は同じで異なる SRVGRP パラメータを持つ複数のエントリがある場合、ROUTING パラメータはそのエントリすべてにおいて同じでなければなりません。

BLOCKTIME numeric_value

特定のサービスに対する ATMI のブロッキング呼び出しがタイムアウトになるまでの最短時間を示す非トランザクション クライアント ブロックタイム値を指定します (単位は秒)。
このパラメータによってクライアントでは、指定された秒数の経過後に、サービス要求がまだ処理中でサーバが応答を受信していないことがわかります。 numeric_value には 0 ~ 32,767 の値を指定します。指定しない場合、デフォルト値は 0 です。その場合は、UBBCONFIG RESOURCES セクションで指定されたシステム全体の BLOCKTIME 値がサービスで使用されます。

SVCTIMEOUT = number

特定のサービスの処理に与える時間を秒単位で指定します。この値は 0 以上でなければなりません。この値が 0 の場合、サービスはタイムアウトになりません。サービスがタイムアウトになると、サービス要求を処理しているサーバが SIGKILL シグナルで終了します。このシグナルは、サーバ内のすべてのスレッドに影響することに注意してください。このパラメータのデフォルト値は 0 です。

SIGNATURE_REQUIRED = {Y | N}

このサービスのすべてのインスタンスで、その入力メッセージ バッファにデジタル署名が必要かどうかを指定します。指定しない場合、デフォルト値の N が設定されます。このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1 以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
SIGNATURE_REQUIRED は、コンフィグレーション階層の 4 つのレベル (RESOURCES セクション、MACHINES セクション、GROUPS セクション、および SERVICES セクション) のいずれでも指定できます。特定のレベルで SIGNATURE_REQUIREDY に設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに署名が必要となります。

ENCRYPTION_REQUIRED = {Y | N}

このサービスのすべてのインスタンスで、暗号化された入力メッセージ バッファが必要かどうかを指定します。指定しない場合、デフォルト値の N が設定されます。このパラメータは、Oracle Tuxedo 7.1 以降のソフトウェアが実行されているアプリケーションにのみ適用されます。
ENCRYPTION_REQUIRED は、コンフィグレーション階層の 4 つのレベル (RESOURCES セクション、MACHINES セクション、GROUPS セクション、および SERVICES セクション) のいずれでも指定できます。特定のレベルで ENCRYPTION_REQUIREDY を設定すると、下位レベルで動作するすべてのプロセスに暗号化が必要となります。

以下のパラメータは、DTP アプリケーション専用です。

AUTOTRAN = {Y | N}

まだトランザクション モードでない状態で要求のメッセージが取り出された場合、トランザクションが自動的に開始されるかどうかを指定します。デフォルト値は N です。

TRANTIME = number

関連するサービスに対するトランザクションを自動的に開始するまでのデフォルトのタイムアウト値を秒単位で指定します。この値は、0 以上 2147483648 未満でなければなりません。デフォルト値は 30 秒です。0 を指定すると、マシンの最大タイムアウト値が設定されます。

 


INTERFACES セクション

このセクションでは、アプリケーションで使用する CORBA インタフェースに対するアプリケーション全体のデフォルト パラメータを定義するための情報を指定します。ファクトリベースのルーティング (特定のサーバ グループに処理を分散する機能) を実行しない場合には、CORBA インタフェースに必要なパラメータはありません。ファクトリベースのルーティングを実行する場合は、以下のパラメータを指定する必要があります。

表 71 ファクトリベース ルーティングのパラメータ
セクション名
指定する値
INTERFACES
  • 使用するインタフェースの名前
  • システム側で各インタフェースに適用するルーティング基準の名前
ROUTING
ルーティング基準
GROUPS
サーバ グループの名前

ファクトリベース ルーティングおよび関連パラメータの詳細については、「ROUTING セクション」を参照してください。

指定するパラメータがない場合は、CORBA インタフェースを記述する必要はありません。

指定できる省略可能なパラメータは以下のとおりです。

AUTOTRAN = {Y | N}

操作が呼び出されるたびにトランザクションを自動的に開始し、呼び出しから復帰したときに自動的に終了するかどうかを指定します。AUTOTRAN パラメータは、トランザクション ポリシーが optional のインタフェースにのみ適用されます。それ以外の場合、このパラメータは無視されます。デフォルト値は N です。
トランザクション ポリシーは、実装コンフィグレーション ファイルで指定されます。このトランザクション ポリシーが、実行時に、関連する T_IFQUEUE MIB オブジェクトのトランザクション ポリシーの属性になります。 AUTOTRAN 値を設定する前に、システム管理者はプログラマがインタフェースに割り当てたトランザクション ポリシーを知っておく必要があります。そうでないと、実行時に AUTOTRAN が期待どおりに機能しない可能性があります。 AUTOTRANY に設定した場合、TRANTIME パラメータも設定する必要があります。

FACTORYROUTING = criteria_name

このインタフェースのオブジェクト参照を作成するときにルーティング基準を使用する場合に必要です。ルーティング基準は、UBBCONFIG ファイルの ROUTING セクションで指定します。

LOAD = number

CORBA インタフェースによってシステムが受けると考えられる相対的な負荷を表す 1 ~ 100 の範囲内の任意の数字。この値は、このアプリケーションで使用される他の CORBA インタフェースに割り当てられた LOAD 値との関係で相対的に決まります。デフォルト値は 50 です。CORBA 環境では、LOAD の値を使用して、要求をキューに登録するのに最適なマシンが選択されます。ルーティング先のサーバの負荷は、要求された CORBA インタフェースのロード ファクタ分 (LOAD) だけ増加します。

PRIO = number

CORBA インタフェースのすべてのメソッドすべてに対して、キューから取り出されるときの優先順位を指定します。この値には、1 ~ 100 の値を指定します。100 は、優先順位が最も高いことを示します。デフォルト値は 50 です。

SRVGRP = server-group-name

INTERFACES セクションのこの部分で定義するすべてのパラメータが、指定されたサーバ グループ内のインタフェースに適用されることを示します。この方法を使用すると、特定の CORBA インタフェースに対して、サーバ グループごとに異なるパラメータ値を定義できます。

TRANTIME = number

処理されるトランザクションのタイムアウト値 (秒数)。AUTOTRANY に設定されている場合、TRANTIME パラメータを設定する必要があります。この値は 0 ~ 2147483647 (231 - 1)、つまり約 68 年でなければなりません。0 は、トランザクションにタイムアウトが設定されていないことを示します。デフォルト値は 30 秒です。

TIMEOUT = number

この CORBA インタフェースのメソッドの処理にかかる時間を秒単位で指定します。この値は 0 以上でなければなりません。0 を指定した場合は、インタフェースではタイムアウトが発生しません。タイムアウト メソッドにより、インタフェースに対してメソッドを処理するサーバが SIGKILL イベントと共に終了します。実行に最も時間がかかるメソッドに合わせてタイムアウト値を指定することをお勧めします。

 


ROUTING セクション

このセクションでは、FML バッファ、XML バッファ、および VIEW を使用するサービス要求のデータ依存型ルーティングに関する情報を指定します。ここで指定するルーティング基準は、デフォルトのルーティング関数 _froute_xroute、および _vroute が使用される場合にのみ使用されます (tuxtypes(5) を参照)。ROUTING セクション内の行の形式は次のとおりです。

ROUTING_CRITERIA_NAME required_parameters

ROUTING_CRITERIA_NAME は、SERVICES セクションの特定のサービス エントリの ROUTING パラメータに割り当てられる (string_value) 名です。ROUTING_CRITERIA_NAME は 15 文字以下でなければなりません。

必須パラメータは以下のとおりです。

FIELD = string_value

ルーティング フィールドの名前を指定します。名前は 30 文字以内でなければなりません。このフィールドは、FML または FML32 バッファ、XML の要素または属性、FML フィールド テーブルで指定される VIEW フィールド名 (2 つの環境変数 FLDTBLDIR および FIELDTBLS または FLDTBLDIR32 および FIELDTBLS32 を使用)、または FML ビュー テーブル (2 つの環境変数 VIEWDIR および VIEWFILES または VIEWDIR32 および VIEWFILES32 を使用) であるとそれぞれ見なされます。この情報は、メッセージの送信時に、データ依存型ルーティングに関連するフィールド値を取得するために使用されます。FML または FML32 バッファ内のフィールドがルーティングに使用される場合は、フィールドの値は 8191 以下でなければなりません。
XML 文書を要素の内容または属性に基づいてルーティングするには、次の構文で FIELD パラメータを定義する必要があります。
FIELD="root_element[/child_element][/child_element][/.. .][/@attribute_name]”
FIELD の値には、ルーティングの要素または要素の属性名を指定します。要素は、XML 文書またはデータグラムの要素のタイプ (要素名) または要素の属性名と見なされます。この情報は、ドキュメントまたはデータグラム送信時に、データ依存型ルーティングで要素の内容または属性を識別するために使用されます。要素名と属性名を組み合わせて、最大 30 文字まで指定できます。Oracle Tuxedo システムでは、インデックス指定がサポートされていないため、データ依存型ルーティングで XML バッファを処理する場合は、指定された要素のタイプの最初のオカレンスだけが認識されます。 XML は、属性名に使用できる文字セットを厳密に定義しています。属性名は、単一の文字、アンダースコア (_)、またはコロン (:) を含む文字列で、その後に 1 つ以上の名前文字が続きます。要素名と属性名はいずれも、大文字/小文字が区別されます。 XML の詳細については、World Wide Web Consortium の Web サイト http://www.w3c.org/XML を参照してください。

FIELDTYPE = type

FIELD パラメータに指定されたルーティング フィールドのタイプを指定します。このパラメータは、XML バッファをルーティングする場合にのみ使用されます。値 type は、CHARSHORTLONGFLOATDOUBLESTRING のいずれかに設定できます。ルーティング フィールドのデフォルトのタイプは STRING です。

RANGES = string_value

ルーティング フィールドの範囲と関連するサーバ グループを指定します。string は二重引用符で囲む必要があります。string で使用できる文字数は最大 2048 文字です。ただし、Domains の場合は string は最大 4096 文字です。この文字列は、範囲/group_name の組み合わせのリストをカンマで区切った形式をとります。たとえば、RANGES=0-2:DBG1,3-5:DBG2,6-9:"DBG3" のように指定します。
範囲は、単一の値 (符号付き数値または一重引用符で囲んだ文字列) または "lower - upper" のいずれかの形式で表します。lower と upper はいずれも符号付き数値または一重引用符で囲んだ文字列です。lower は upper 以下でなければなりません。文字列値に一重引用符を埋め込むには (例: O'Brien)、一重引用符の前に円マーク (¥) を 2 つ入れます (例: O¥¥'Brien)。マシン上の関連する FIELD のデータ型の最小値を示すには、MIN を使用します。マシン上の関連する FIELD のデータ型の最大値を示すには、MAX を使用します。したがって、MIN - -5 は -5 以下のすべての数値を指し、6 - MAX は、6 以上のすべての数値を指すことになります。範囲内のメタキャラクタ * (ワイルドカード) は、すでにエントリとして指定した範囲では使用されなかった任意の値を示します。各エントリでは、1 つのワイルドカードによる範囲指定だけが可能です。1 つのエントリで使用できるワイルドカード範囲は 1 つだけで、最後になければなりません (後続の範囲は無視される)。 ルーティング フィールドには、FML でサポートされている任意のデータ型を指定できます。数値ルーティング フィールドには数値で範囲を指定し、文字列ルーティング フィールドには文字列で範囲を指定する必要があります。 文字列で範囲を設定する場合は、文字列、carray、および文字フィールド型の値を一重引用符で囲みます。先頭に符号を付けることはできません。short 型および long 型の整数値は数字の文字列であり、必要に応じて先頭に正の符号または負の符号を付けることができます。C コンパイラまたは atof(3) で使用できる浮動小数点数は、まず任意の符号、次に数字列 (小数点が入ってもよい)、任意の e または E、任意の符号またはスペース、最後に整数という形式を取ります。 グループ名は、フィールドが範囲と一致する場合の要求のルーティング先となるグループを示します。メタ文字 * (ワイルドカード) は、フィールド値が範囲と一致しない場合には要求がデフォルトのグループに送られること、またはフィールド値が範囲と一致していても、範囲エントリと関連するグループ内に実行可能なサーバが存在しない場合には、ワイルドカード * で指定された範囲エントリのデフォルトのグループにサービス要求が転送されることを示します。 範囲とグループの組み合わせの中では、範囲とグループ名は : で区切ります。 XML の要素の内容および属性の値は UTF-8 でエンコードされる必要があり、FIELDTYPE パラメータで指定されたデータ型に変換可能な場合にはルーティングに使用できます。 ルーティングに使用する場合、この要素の内容に文字参照、エンティティ参照、および CDATA セクションを含めることはできません。 UTF-8 でエンコードされた XML 属性値は、この属性が属する要素が定義されている場合にルーティングに使用できます。

BUFTYPE = type1[:subtype1[,subtype2 .. . ]][;type2[:subtype3[, . . . ]]] . . .

このルーティング エントリで有効なデータ バッファのタイプとサブタイプのリストを指定します。このパラメータの長さは 256 文字までです。また、最大 32 のタイプ/サブタイプの組み合わせを指定できます。タイプは、FMLFML32XMLVIEWVIEW32X_C_TYPEX_COMMON のいずれかでなければなりません。FMLFML32XML にはサブタイプを指定できません。VIEWVIEW32X_C_TYPE、および X_COMMON にはサブタイプが必要です (* は使用できない)。サブタイプの名前には、セミコロン (;)、コロン (:)、カンマ (,)、アスタリスク (*) は使用できません。タイプとサブタイプのペアのうち、重複するものは同じルーティング基準名として指定できません。タイプとサブタイプのペアがユニークな場合、複数のルーティング エントリは同じ基準名を持つことができます。これは必須パラメータです。単一のルーティング エントリに複数のバッファ タイプが指定される場合、各バッファ タイプに対するルーティング フィールドのデータ型は同じでなければなりません。

次に、ルーティング エントリの例を示します。

BRNCH FIELD=B_FLD RANGES="0-2:DBG1,3-5:DBG2,6-9:DBG3" BUFTYPE="FML”

この例では、フィールド B_FLD のバッファの値 0-2 をサーバ グループ DBG1 に、値 3-5 をサーバ グループ DBG2 に、値 6-9 をサーバ グループ DBG3 に送信しています。その他の値は使用できません。

フィールド値が設定されない場合 (FML バッファに対して) またはフィールド値が特定の範囲に一致せず、かつワイルドカードの範囲が指定されていない場合は、アプリケーションにエラーが戻されます。

次に、XML 要素の CODE に基づくルーティング エントリの例を示します。

PRODUCT FIELD="ORDER/CODE" RANGES="'AAA' - 'FFF':DBG1, 'GGG-ZZZ':DBG2" BUFTYPE="XML”

ここでは、CODE はルート要素 ORDER の子要素です。

ORDERNO 属性に基づくルーティング エントリは、次の例のようになります。

ORDER FIELD="ORDER/HEADER/@ORDERNO" FIELDTYPE=long RANGES="0-9999:DBG1,10000-MAX:DBG3"  BUFTYPE="XML”

ここでは、ORDERNO は、ルート要素 ORDER の XML 子要素である HEADER の属性です。

 


UBBCONFIG(5) に関する追加情報

ファイル

MASTER マシン上で TUXCONFIG コンフィグレーション ファイルを検索するには、環境変数 TUXCONFIG および TUXOFFSET を使用します。

使用例

# 次は、2 種類のマシン タイプがある
# 2 サイトを含むコンフィグレーション ファイルの例
# データ依存型ルーティングが使用される
*RESOURCES
IPCKEY 80952 # 既知のアドレスのキー
DOMAINID My_Domain_Name
UID 4196 # IPC 構造体のユーザ ID
GID 601 # IPC 構造体のグループ ID
PERM 0660 # IPC アクセスのパーミッション
MAXSERVERS 20 # 同時に処理できるサーバの数を 20 に設定
MAXSERVICES 40 # 提供するサービス数を 40 に設定
MAXGTT 20 # 同時に処理できるグローバル トランザクション数を 20 に設定
MASTER SITE1
SCANUNIT 10
SANITYSCAN 12
BBLQUERY 180
BLOCKTIME 30
NOTIFY DIPIN
OPTIONS LAN,MIGRATE
SECURITY USER_AUTH
AUTHSVC AUTHSVC



MP # 掲示板に基づくマルチプロセッサ
LDBAL Y # ロード バランシングを実行
#
*MACHINES
mach1 LMID=SITE1 TUXDIR="/usr4/tuxbin"
MAXACCESSERS=25
APPDIR="/usr2/apps/bank"
ENVFILE="/usr2/apps/bank/ENVFILE"
TLOGDEVICE="/usr2/apps/bank/TLOG" TLOGNAME=TLOG
TUXCONFIG="/usr2/apps/bank/tuxconfig" TYPE="3B2"
ULOGPFX="/usr2/apps/bank/ULOG"
SPINCOUNT=5
mach386 LMID=SITE2 TUXDIR="/usr5/tuxbin"
MAXACCESSERS=100
MAXWSCLIENTS=50
APPDIR="/usr4/apps/bank"
ENVFILE="/usr4/apps/bank/ENVFILE"
TLOGDEVICE="/usr4/apps/bank/TLOG" TLOGNAME=TLOG
TUXCONFIG="/usr4/apps/bank/tuxconfig" TYPE="386"
ULOGPFX="/usr4/apps/bank/ULOG"
#
*GROUPS

DEFAULT: TMSNAME=TMS_SQL TMSCOUNT=2
# Windows の場合、:bankdb: を ;bankdb; にする
BANKB1 LMID=SITE1 GRPNO=1
OPENINFO="TUXEDO/SQL:/usr2/apps/bank/bankdl1:bankdb:readwrite"
# Windows の場合、:bankdb: を ;bankdb; にする
BANKB2 LMID=SITE2 GRPNO=2
OPENINFO="TUXEDO/SQL:/usr4/apps/bank/bankdl2:bankdb:readwrite"
DEFAULT:
AUTHGRP LMID=SITE1 GRPNO=3
#
*NETWORK
SITE1 NADDR="mach1.80952" BRIDGE="/dev/starlan"
NLSADDR="mach1.serve"
#
SITE2 NADDR="mach386.80952" BRIDGE="/dev/starlan"
NLSADDR="mach386.serve"
*SERVERS
#
DEFAULT: RESTART=Y MAXGEN=5 REPLYQ=Y CLOPT="-A"

TLR SRVGRP=BANKB1 SRVID=1 RQADDR=tlr1
CLOPT="-A -- -T 100"
TLR SRVGRP=BANKB1 SRVID=2 RQADDR=tlr1
CLOPT="-A -- -T 200"
TLR SRVGRP=BANKB2 SRVID=3 RQADDR=tlr2
CLOPT="-A -- -T 600"
TLR SRVGRP=BANKB2 SRVID=4 RQADDR=tlr2
CLOPT="-A -- -T 700"
XFER SRVGRP=BANKB1 SRVID=5
XFER SRVGRP=BANKB2 SRVID=6
ACCT SRVGRP=BANKB1 SRVID=7
ACCT SRVGRP=BANKB2 SRVID=8
BAL SRVGRP=BANKB1 SRVID=9
BAL SRVGRP=BANKB2 SRVID=10
BTADD SRVGRP=BANKB1 SRVID=11
BTADD SRVGRP=BANKB2 SRVID=12
AUTHSVR SRVGRP=AUTHGRP SRVID=20 #
*SERVICES
DEFAULT: LOAD=50 AUTOTRAN=N
WITHDRAWAL PRIO=50 ROUTING=ACCOUNT_ID
DEPOSIT PRIO=50 ROUTING=ACCOUNT_ID
TRANSFER PRIO=50 ROUTING=ACCOUNT_ID
INQUIRY PRIO=50 ROUTING=ACCOUNT_ID
CLOSE_ACCT PRIO=40 ROUTING=ACCOUNT_ID
OPEN_ACCT PRIO=40 ROUTING=BRANCH_ID
BR_ADD PRIO=20 ROUTING=BRANCH_ID
TLR_ADD PRIO=20 ROUTING=BRANCH_ID
ABAL PRIO=30 ROUTING=b_id
TBAL PRIO=30 ROUTING=b_id
ABAL_BID PRIO=30 ROUTING=b_id
TBAL_BID PRIO=30 ROUTING=b_id SVCTIMEOUT=300
#
#
*ROUTING
ACCOUNT_ID FIELD=ACCOUNT_ID BUFTYPE="FML"
RANGES="MIN - 9999:*,10000-59999:BANKB1,60000-109999:BANKB2,*:*"
BRANCH_ID FIELD=BRANCH_ID BUFTYPE="FML"
RANGES="MIN - 0:*,1-5:BANKB1,6-10:BANKB2,*:*"
b_id FIELD=b_id BUFTYPE="VIEW:aud"
RANGES="MIN - 0:*,1-5:BANKB1,6-10:BANKB2,*:*”

相互運用性

相互運用するアプリケーションでは、マスタ側で最新のリリースが動作していなければなりません。異なるリリースの Oracle Tuxedo システム間で相互運用する場合、PMID (マシン ADDRESS)、LMIDTLOGNAME、グループ名、RQADDR、サービス名、および ROUTING (ルーティング基準名) の各パラメータ値は、有効な C 言語識別子 (UBBCONFIG キーワードではない) でなければなりません。

ネットワーク アドレス

BRIDGE を実行するローカル マシンが TCP/IP アドレッシングを使用している場合を考えます。ローカル マシンの名前は backus.company.com、アドレスは 155.2.193.18 です。また、BRIDGE が要求を受け取るポート番号は 2334 だとします。このポート番号 2334 は、bankapp-naddr という名前のネットワーク サービス データベースに追加されているとします。この場合、アドレスは次のように表現されます。

//155.2.193.18:bankapp-naddr//155.2.193.18:2334
//backus.company.com:bankapp-naddr
//backus.company.com:2334
0x0002091E9B02C112

最後の表現は 16 進形式です。0002 は TCP/IP アドレスの先頭部分、091E は 16 進数に変換されたポート番号 2334 です。その後、IP アドレス 155.2.193.1 の各要素は 16 進数に変換されています。つまり、1559B202 というようになります。

関連項目

buildserver(1)tmadmin(1)tmboot(1)tmloadcf(1)tmshutdown(1)tmunloadcf(1)buffer(3c)tpinit(3c)servopts(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

『C 言語を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

 


viewfile(5)

名前

viewfile - VIEW 記述用のソース ファイル

説明

VIEW ファイルは、1 つまたは複数の C データ構造体 (VIEW) の記述用ソース ファイルです。viewc() コマンドへの入力として使用される場合、VIEW ファイルはバイナリ ファイル (ファイル名 view_filename.V) とヘッダ ファイル (view_filename.h) の基礎となります (viewc、viewc32(1) を参照)。

Oracle Tuxedo システムでは、バイナリ .V ファイルは次の 2 通りの方法で使用されます。

構造体のメンバーがその論理名によって参照できるように、VIEW を使用するすべてのプログラムに .h ファイルをインクルードする必要があります。

VIEW 記述

ソース viewfile の各 VIEW 記述は、次の 3 つの部分から構成されます。

各 VIEW 記述の先頭行は、キーワード VIEW で始まり、後ろに VIEW 記述の名前が続かなければなりません。メンバー記述 (またはマッピング エントリ) は、C 構造体のメンバーに関する情報が含まれている行です。キーワード END で始まる行は、VIEW 記述の最後の行です。また、シャープ (#) で始まる行はコメントとして扱われ、無視されます。

したがって、ソース VIEW 記述は、一般に次のような構造になっています。

VIEW vname 
# type cname fbname count flag size null
# ---- ----- ------ ----- ---- ---- ----
--------------メンバーの記述-------------------
.
.
.
END

記述の変数フィールドには以下のような意味があります。

vname

VIEW 記述の名前。これは C 構造体の名前としても使用されるため、有効な C 識別子を指定します。

type

メンバーの型。int、short、long、char、float、double、string、carray、または dec_t のいずれかを指定します。「-」を指定すると、VIEW が FML バッファにマップされる場合、メンバーの型にはデフォルトで fbname 型が設定されます。
注意 : mbstring メンバー型は、VIEW32 型付きバッファのみでサポートされます。

cname

構造体メンバーの識別子。これは C 構造体メンバーの名前であるため、有効な C 識別子名を指定します。cname は内部で 30 文字以降が切り捨てられるので、cnames の最初の 30 文字がユニークでなければなりません。VIEW が FML バッファにマップされない場合、これは有効な fbname ではありません。

fbname

フィールド化バッファのフィールドの名前。この名前には、フィールド テーブル ファイルまたはフィールド ヘッダ ファイルのいずれかにある名前を指定します。FML バッファにマップしない VIEW の場合、このフィールドは無視されますが、ダッシュ (-) などのプレースホルダ値を含んでいる必要があります。

count

割り当てる要素の数、つまりこのメンバーに格納されるオカレンスの最大数を示します。65535 以下の値を指定します。

flag

必要に応じてカンマで区切ったオプションのリスト。ダッシュ (-) は、オプションが設定されていないことを示します。flag オプションについては後述します。FML バッファにマップしない VIEW の場合、このフィールドには C または L オプション (あるいはその両方) を指定でき、またはプレース ホルダ値のダッシュ ( ) を指定する必要があります。

size

型が string または carray の場合、メンバーのサイズを示します。65535 以下の値を指定します。32 ビット FML の場合、最大サイズは 2 の 32 乗です。dec_t 型の場合、size は 2 つの数値をカンマで区切ります。1 つ目の数値は 10 進数値のバイト数 (0 より大きく 10 未満) で、2 つ目の数値は小数点の右側の桁数です (0 より大きく、バイト数の 2 倍から 1 を引いた値未満)。その他のフィールド タイプの場合、ダッシュ (-) を指定すると VIEW コンパイラがサイズを計算します。

null

ユーザ指定の NULL 値。ダッシュ (-) を指定すると、該当するフィールドのデフォルトの NULL 値が設定されます。NULL 値については後述します。

フラグ オプション

以下に、VIEW 記述内のメンバー記述の flag 要素として指定できるオプションのリストを示します。L および C オプションは、FML ベースではない VIEW 用にも構造体メンバーを追加生成します。

C

このオプションは、メンバー記述で記述されている構造体メンバーに加えて、関連するカウント メンバー (ACM) と呼ばれる付加的な構造体メンバーが生成されることを示します (FML ベースではない VIEW も同様)。データをフィールド化バッファから構造体に転送する場合は、その構造体内の各 ACM を、関連付けられている構造体メンバーに転送されるオカレンスの数に設定します。ACM の値 0 は、対応する構造体メンバーにフィールドが転送されなかったことを示します。正の値は、構造体メンバーの配列に実際に転送されたフィールドの数を示します。負の値は、構造体メンバーの配列に転送できる以上のフィールドがバッファ内にあったことを示します (ACM の絶対値は、構造体に転送されなかったフィールドの数と同等です)。構造体メンバーの配列からフィールド化バッファへのデータ転送時には、ACM を使用して転送すべき配列要素の数を指定します。たとえば、あるメンバーの ACM が N に設定されている場合は、最初の N の NULL ではないフィールドがフィールド化バッファに転送されます。N が配列のサイズより大きい場合、N はデフォルトで配列のサイズに設定されます。どちらの場合も、転送後、ACM はフィールド化バッファに転送される配列のメンバーの実際の数に設定されます。ACM の型は short (VIEW32 の場合は 32 ビット long) として宣言され、その名前は「C_cname」という形式で生成されます。ここで cname は、ACM が宣言されている cname エントリです。たとえば、parts という名前のメンバーの ACM は、次のように宣言されます。
short C_parts; 生成された ACM 名が、先頭に接頭辞「C_」が付いている構造体メンバーと矛盾する場合もあります。そのような矛盾は VIEW コンパイラにより報告され、これを VIEW コンパイラは致命的なエラーと見なします。たとえば、構造体のメンバーの名前が「C_parts」である場合、これは、メンバー「parts」のために生成された ACM の名前と矛盾します。また、-r コマンドライン オプションを指定すると、VIEW コンパイラは ACM メンバーと ALM (後述の L オプション参照) メンバーの構造化レコード定義を生成します。

F

構造体からフィールド化バッファへの一方向のマッピングを指定します。このオプションによるメンバーのマッピングは、構造体からフィールド化バッファへのデータ転送時のみ有効です。

L

このオプションは、carray 型または string 型のメンバー記述に対してのみ使用され、これらの可変長フィールドに対して転送されたバイト数を示します。string フィールドまたは carray フィールドが常に固定長データ項目として使用される場合、このオプションを使用するメリットはありません。L オプションを指定すると、carray または string 型の構造体メンバーに関連する長さメンバー (ALM) が生成されます (FML ベースではない VIEW も同様)。フィールド化バッファから構造体にデータを転送する場合、ALM は対応する転送されたフィールドの長さに設定されます。フィールド化バッファのフィールドの長さがマップされた構造体メンバーで割り当てられた領域を超える場合、割り当てられたバイト数しか転送されません。対応する ALM は、フィールド化バッファ項目のサイズに設定されます。このため、ALM が構造体メンバーの配列の大きさを超えた場合、フィールド化バッファ情報は転送時に切り捨てられます。構造体メンバーからフィールド化バッファのフィールドにデータを転送する場合、そのフィールドが carray 型であれば、ALM を使用してフィールド化バッファに転送するバイト数を示します。string 型のフィールドの場合、ALM は転送時には無視されますが、後で転送されたバイト数に設定されます。carray フィールドの長さはゼロであることもあるため、ALM が 0 である場合、関連する構造体メンバーの値が NULL 値でなければ、フィールド化バッファに長さゼロのフィールドが転送されることを示します。ALM は unsigned short (VIEW32 の場合は 32 ビット unsigned long) として定義され、「L_cname」という名前が付けられます。ここで cnameALM が宣言される構造体の名前です。宣言する ALM に対応するメンバーのオカレンス数が 1 である場合、またはデフォルト値が 1 に設定されている場合、ALM は次のように宣言します。
unsigned short L_cname;
一方、オカレンス数が 1 より大きい場合 (N)、ALM は次のように宣言されます。 unsigned short L_cname[N];
これは ALM 配列として参照されます。このような場合は、ALM 配列内の各要素は構造体メンバー (またはフィールド) の対応するオカレンスを参照します。生成された ALM 名と先頭に「L_」接頭辞が付いている構造体メンバーが矛盾する場合もあります。そのような矛盾は VIEW コンパイラにより報告され、これを VIEW コンパイラは致命的なエラーと見なします。たとえば、構造体のメンバーの名前が「L_parts」である場合、これは、メンバー「parts」のために生成された ALM の名前と矛盾します。また、-r コマンドライン オプションを指定すると、VIEW コンパイラは ACM および ALM (前述の C オプションを参照) メンバーの構造化レコード定義を生成します。
注意 : VIEW32 バッファの MBSTRING フィールドの場合、viewc32(1) コマンドでは L オプションが自動的に追加され、対応する ALM が宣言されます。Fmbpack32() によって準備される MBSTRING データのサイズは、アプリケーションによって ALM に設定されなければならず、Fmbunpack32() のために使用されます。

N

ゼロ方向マッピングを指定します。つまり C 構造体にフィールド化バッファはマップされません。このオプションでは、FML ベースでない VIEW では無視されます。これは、C 構造体に充填文字を割り当てるときに使用することができます。

P

このオプションは、string および carray 型の構造体メンバーの NULL 値として解釈される値を決定するために使用します。このオプションは、FML ベースでない VIEW では無視されます。このオプションを指定しない場合、構造体メンバーの値がユーザ指定の NULL 値と等しいと (後続の NULL 文字は考慮しない)、構造体メンバーが NULL になります。一方、このオプションを指定した場合は、ユーザ指定の NULL 値と構造体メンバーの値が等しく、さらに最後の文字が完全な長さまで及んでいると (後続の NULL 文字は考慮しない)、構造体メンバーが NULL になります。値が NULL であるメンバーは、データが C 構造体からフィールド化バッファに転送されても宛先バッファに転送されません。たとえば、構造体メンバー TEST の型が carray[25] で、ユーザ指定の NULL 値 "abcde" が指定されているとします。P オプションが設定されていない場合、最初の 5 文字が a、b、c、d、e であれば TEST は NULL と見なされます。P オプションが設定されている場合、最初の 4 文字 a、b、c、d で、この文字配列の残りの文字の中に「e」(21 個の e) があれば TEST は NULL となります。

S

フィールド化バッファから構造体への一方向のマッピングを指定します。このオプションは、FML ベースでない VIEW では無視されます。このオプションを指定したメンバーのマッピングは、フィールド化バッファから構造体へのデータ転送時のみ有効です。

NULL 値

NULL 値は、C 構造体のメンバーが空であることを示すために使用されます。デフォルトの NULL 値が指定されていますが、独自の NULL 値を定義することもできます。

デフォルトの NULL 値は、数値型では 0 (dec_t の場合は 0.0)、char 型では "¥"、string、carray、および mbstring 型では "" です。

NULL 値を指定するためにエスケープ規則定数を使用することもできます。VIEW コンパイラが認識するエスケープ定数は、ddd (d は 8 進数)、0、n、t、v、b、r、f、 、'、および " です。

string、carray、および char 型の NULL 値は、二重引用符または一重引用符で囲まれている場合があります。VIEW コンパイラは、ユーザ定義の NULL 値の内部のエスケープされていない引用符は受け付けません。

要素は、値がその要素の NULL 値と同じであれば NULL になりますが、以下の例外があります。

VIEW 記述の NULL フィールドにキーワード "NONE" を指定することもできます。これは、そのメンバーに対する NULL 値がないことを意味します。

文字列および文字配列のメンバーのデフォルトの最大サイズは 2660 文字です。

文字列メンバーの場合、通常 "0" で終了するため、ユーザ定義の NULL 値の最後の文字として "0" は必要ありません。

環境変数

VIEWFILES

アプリケーションのオブジェクト VIEW ファイルのカンマ区切りのリストを指定します。絶対パス名で指定したファイルはそのまま使用され、相対パス名で指定したファイルは VIEWDIR 変数 (下記参照) で指定したディレクトリのリストから検索されます。

VIEWDIR

オブジェクト ファイルが存在する可能性のあるディレクトリのコロン区切りのリストを指定します。VIEWDIR を設定しない場合、この値はカレント ディレクトリとなります。

VIEW32 では、環境変数 VIEWFILES32VIEWDIR32 が使用されます。

使用例

# FML ベースの VIEW ファイルの開始
VIEW custdb
$/* コメント行 */
#
#type cname fbname count flag size null
#
carray bug BUG_CURS 4 - 12 "no bugs"
long custid CUSTID 2 - - -1
short super SUPER_NUM 1 - - 999
long youid ID 1 - - -1
float tape TAPE_SENT 1 - - -.001
char ch CHR 1 - - "0"
string action ACTION 4 - 20 "no action"
END
# 非依存 VIEW ファイルの開始
VIEW viewx
$ /* viewx 情報のための VIEW 構造体 */
#
#type cname fbname count flag size null
#
int in - 1 - - -
short sh - 2 - - -
long lo - 3 - - -
char ch - 1 - - -
float fl - 1 - - -
double db - 1 - - -
string st - 1 - 15 -
carray ca - 1 - 15 -
END

関連項目

viewc、viewc32(1)tpalloc(3c)Fvftos、Fvftos32(3fml)Fvstof、Fvstof32(3fml)

『FML を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

 


WS_MIB(5)

名前

WS_MIB - ワークステーションの管理情報ベース

形式

#include <fml32.h>
#include <tpadm.h>

説明

Oracle Tuxedo システムの MIB は、ワークステーション グループ (1 つの WSL とそれに関連した WSH プロセス) を管理するためのクラスのセットを定義します。

管理要求のフォーマットと管理応答の解釈を行うには、WS_MIB(5) を共通 MIB リファレンス ページ MIB(5) と一緒に使用します。このリファレンス ページで説明するクラスや属性を使用し、MIB(5) の説明に従ってフォーマットした要求を使用すると、アクティブなアプリケーションの既存の ATMI インタフェースの 1 つを通じて管理サービスを要求できます。WS_MIB(5) のすべてのクラス定義の追加情報については、「WS_MIB(5) に関する追加情報」を参照してください。

WS_MIB(5) は、次のクラスで構成されています。

表 72 WS_MIB のクラス
クラス名
属性
ワークステーション ハンドラ
ワークステーション リスナ

各クラスの説明セクションには、次の 4 つのサブセクションがあります。

概要

このクラスに関連付けられている属性の概要

属性表

クラスの各属性に関する名前、型、パーミション、値、およびデフォルト値を示す表。属性表の形式については以下に示してあります。

属性の意味

各属性の意味の説明

制限事項

このクラスにアクセスし、このクラスを解釈する場合の制限事項

属性表の形式

前述のように、この MIB に含まれる各クラスは、4 つの部分に分けて以下に定義されています。その 1 つが属性表です。属性表はクラス内の属性のリファレンス ガイドであり、管理者、オペレータ、一般ユーザがそれらの属性を使用してアプリケーションと対話するための方法を説明しています。属性表の各属性の説明には、5 つの構成要素 (名前、型、パーミッション、値、デフォルト) があります。各要素については、MIB(5) を参照してください。

TA_FLAGS 値

MIB(5) は、共通 TA_FLAGS 属性を定義します。この属性は long 値フィールドで、共通 MIB フラグ値とコンポーネント MIB 固有フラグ値の両方を持ちます。現時点では、WS_MIB(5) 固有のフラグ値は定義されていません。

FML32 フィールド テーブル

このリファレンス ページで説明する属性のフィールド テーブルは、システムにインストールした Oracle Tuxedo システム ソフトウェアのルート ディレクトリからの相対パスで指定される udataobj/tpadm ファイルにあります。${TUXDIR}/udataobj ディレクトリは、FLDTBLDIR 環境変数で指定されるコロン区切りのリストにアプリケーションによって追加される必要があり、フィールド テーブル名 tpadm は、FIELDTBLS 環境変数で指定されるカンマ区切りのリストに追加される必要があります。

制限事項

この MIB のヘッダ ファイルとフィールド テーブルには、Oracle Tuxedo システム 6.0 以降が実行されているサイト (ネイティブとワークステーションの両方) からのみアクセスできます。

 


T_WSH クラスの定義

概要

T_WSH クラスは、WSH クライアント プロセスの実行時の属性を表します。この属性値は、特定の WSH クライアント プロセスに固有のワークステーション統計情報の特性を示します。このクラスは、共通キー フィールドの TA_SRVGRPTA_SRVID によって T_WSL にリンクされます。さらに、共通キー フィールドの TA_WSHCLIENTID によって T_CLIENT クラス (TM_MIB(5) を参照) にもリンクされます。

属性表

表 73 WS_MIB(5): T_WSH クラス定義の属性表
属性 (注 1)
パーミッション
デフォルト値
TA_CLIENTID(*)
string
R--R--R--
string[1..78]
N/A
TA_WSHCLIENTID(*)
string
R--R--R--
string[1..78]
N/A
TA_SRVGRP(*)
string
R--R--R--
string[1..30]
N/A
TA_SRVID(*)
long
R--R--R--
1 <= num < 30,001
N/A
TA_GRPNO(*)
long
R--R--R--
1 <= num < 30,000
N/A
TA_STATE(k)
string
R-XR-XR--
TM_MIB(5) の T_CLIENT クラスを参照
 
TA_LMID(*)
string
R--R--R--
LMID
N/A
TA_PID(*)
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_NADDR
string
R--R--R--
string[1..256] (注 2)
N/A
TA_HWCLIENTS
long
R--R--R--
1 <= num < 32,767
N/A
TA_MULTIPLEX
long
R--R--R--
1 <= num < 32,767
N/A
TA_CURCLIENTS
long
R--R--R--
1 <= num < 32,767
N/A
TA_TIMELEFT
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_ACTIVE
string
R--R--R--
{Y | N}
N/A
TA_TOTACTTIME
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_TOTIDLTIME
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_CURWORK
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_FLOWCNT
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_NUMBLOCKQ
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_RCVDBYT
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_RCVDNUM
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_SENTBYT
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_SENTNUM
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
(k) - GET キー フィールド
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

注 1 T_WSH クラスのすべての属性はローカル属性です。

注 2 Oracle Tuxedo 8.0 以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大 78 バイトです。

属性の意味

TA_CLIENTID: string[1..78]

この WSH のクライアント識別子。このフィールドのデータは、等号比較の場合を除いて、エンド ユーザが直接解釈することはできません。

TA_WSHCLIENTID: string[1..78]

この WSH のクライアント識別子。このフィールドのデータは、等号比較の場合を除いて、エンド ユーザが直接解釈することはできません。このフィールドを使用して、WSH をそれに対応するワークステーション クライアントの T_CLIENT オブジェクトにリンクできます。このフィールド値は、このクラスの TA_CLIENTID 属性の値と常に同じです。

TA_SRVGRP: string[1..30]

関連付けられた WSL のサーバ グループの論理名。

TA_SRVID: 1 <= num < 30,001

関連付けられた WSL のユニークな (サーバ グループ内の) サーバ識別番号。

TA_STATE:

アプリケーション内の WSH クライアントの状態。TM_MIB(5)T_CLIENT クラスに対して定義された任意の状態が返されるか、またはこのリファレンス ページに示すとおり設定します。SUSpended 状態への状態変更は、SUSpended 状態の WSH の ACTive へのリセットと同様に、この WSH に関連付けられたすべてのクライアントにとって過渡的なものです。さらに、SUSpended 状態の WSH クライアントには、WSL によって接続してくるクライアントがこれ以上割り当てられることはありません。T_CLIENT クラスにアクセスするときに WSH クライアントを DEAD に設定することができない場合があります。ただし、DEAD への状態変化は T_WSH クラスを介して可能となり、この場合、WSH によって処理されるすべての接続が切断されます。

TA_LMID: LMID

WSH が稼働している現在の論理マシン。

TA_PID: 1 = num

WSH クライアントのネイティブ オペレーティング システム プロセス識別子。各クライアントが異なるマシンに存在し、プロセス識別子が重複するような場合、この属性はユニークになりません。

TA_NADDR: string[1..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前は最大で 78 バイト)

ワークステーション ハンドラのネットワーク アドレス。16 進のアドレスは先頭に 0x が付いた ASCII 形式に変換されます。表 74 は TCP/IP アドレス形式を示しています。

表 74 Ipv4 と IPv6 のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16 進数形式はサポートされない。

TA_HWCLIENTS: 1 <= num <32,767

この WSH を介してアプリケーションにアクセスするクライアントの最大数。

TA_MULTIPLEX: 1 <= num <32,767

この WSH を介してアプリケーションにアクセスする可能性のあるクライアントの最大数。

TA_CURCLIENTS: 1 <= num <32,767

この WSH を介してアプリケーションにアクセスするクライアントの現在数。

TA_TIMELEFT: 0 <= num

この属性に 0 以外の値が設定されている場合、指定された時間 (秒数) で初期化プロセスを完了する新たに接続するワークステーション クライアントが WSH に割り当てられています。

TA_ACTIVE: {Y | N}

Y は、WSH がそれに関連付けられているワークステーション クライアントの 1 つの代わりに作業を実行していることを示しています。値 N は、WSH がそれに関連付けられたワークステーション クライアントの 1 つの代わりに実行する処理を待っていることを示しています。

TA_TOTACTTIME: 0 <= num

WSH が処理の開始からアクティブ状態にあった時間 (秒数)。

TA_TOTIDLTIME: 0 <= num

WSH が処理の開始からアイドル状態にあった時間 (秒数)。

TA_CURWORK: 0 <= num

WSL による最後の WSH 割り当て後に、この WSH によって処理された作業量。この値は、WSL が一連の WSH プロセスの間で新しい接続のロード バランシングを行うために使用します。

TA_FLOWCNT: 0 <= num

この WSH でフロー制御が発生した回数。WSH のライフタイム中に元に戻る可能性があるので、この属性は最近の過去値のみに基づいて考慮する必要があります。

TA_NUMBLOCKQ: 0 <= num

キュー ブロック状態のために、この WSH をローカル UNIX システム メッセージ キューに入れることができなかった回数。WSH のライフタイム中に元に戻る可能性があるので、この属性は最近の過去値のみに基づいて考慮する必要があります。

TA_RCVDBYT: 0 <= num

この WSH が、その現在と過去のワークステーション クライアントのすべてから受信したバイト数。WSH のライフタイム中に元に戻る可能性があるので、この属性は最近の過去値のみに基づいて考慮する必要があります。

TA_RCVDNUM: 0 <= num

この WSH が、その現在と過去のワークステーション クライアントのすべてから受信した Oracle Tuxedo システム メッセージ数。WSH のライフタイム中に元に戻る可能性があるので、この属性は最近の過去値のみに基づいて考慮する必要があります。

TA_SENTBYT: 0 <= num

この WSH が、その現在と過去のすべてのワークステーション クライアントに送信したバイト数。WSH のライフタイム中に元に戻る可能性があるので、この属性は最近の過去値のみに基づいて考慮する必要があります。

TA_SENTNUM: 0 <= num

この WSH が、その現在と過去のすべてのワークステーション クライアントに送信した Oracle Tuxedo システム メッセージ数。WSH のライフタイム中に元に戻る可能性があるので、この属性は最近の過去値のみに基づいて考慮する必要があります。

制限事項

このクラスは T_CLIENT クラスの特殊な場合を表すクラスなので、対応する T_CLIENT オブジェクトでも重複して定義されている特定の属性を表します。T_CLIENT クラスに含まれる属性のうちここに記載されていないものにはそのクラスを介してアクセスする必要があり、T_WSH クラスからアクセスすることはできません。

WSH サーバの属性は、実行時環境でのみ意味を持ちます。したがって、起動されていない環境で tpadmcall(3c) 関数を使用しても、これらの属性を変更することはできません。

 


T_WSL クラスの定義

概要

T_WSL クラスは、ワークステーション グループを管理するためにコンフィグレーションされた WSL サーバ プロセスのコンフィグレーションおよび実行時の属性を表します。これらの属性値により、アプリケーション内の WSL T_SERVER オブジェクトのワークステーション固有のコンフィグレーション属性が識別され、その特性が示されます。このクラスは、共通キー フィールドの TA_SRVGRPTA_SRVID によって T_WSH にリンクされます。

属性表

表 75 WS_MIB(5): T_WSL クラス定義の属性表
属性
パーミッション
デフォルト値
TA_SRVGRP(r)(*)
string
ru-r--r--
string[1. . 30]
N/A
TA_SRVID(r)(*)
long
ru-r--r--
1 <= num < 30,001
N/A
TA_GRPNO(k)
long
r--r--r--
1 <= num < 30,001
N/A
TA_STATE(k)
string
rwxr-xr--
TM_MIB(5) の T_SERVER クラスを参照
TA_LMID(k)
string
R--R--R--
LMID
N/A
TA_PID(k)
long
R--R--R--
1 <= num
N/A
TA_DEVICE
string
rw-r--r--
string[0..78]
N/A
TA_NADDR(r)
string
rw-r--r--
string[1..256] (注 3)
N/A
TA_EXT_NADDR
string
rw-r--r--
string[0..78]
“”
TA_WSHNAME
string
rw-r--r--
string[1..78]
“WSH”
TA_MINHANDLERS
long
rwxr-xr--
0 <= num < 256
0
TA_MAXHANDLERS
long
rw-r--r--
0 <= num < 32,767
(注 1) を参照
TA_MULTIPLEX
long
rw-r--r--
1 <= num < 32,767
10
TA_MINENCRYPTBITS
string
rwxrwx---
{0 | 40 | 56 | 128 | 256} 2
“0”
TA_MAXENCRYPTBITS
string
rwxrwx---
{0 | 40 | 56 | 128 | 256} 2
“128”
TA_CERTIFICATE_AUTHENTICATION
string
rwxr--r--
{Y | N}
“N”
TA_SECUREPORT
long
rw-r--r--
0 <= num < 32767
0
TA_SSL_RENEGOTIATION
long
rwxr--r--
0 <= num < 35791394
0
TA_MINWSHPORT
long
rwxr-xr--
0 <= num < 65,535
2048
TA_MAXWSHPORT
long
rw-r--r--
0 <= num < 65,535
65,535
TA_MAXIDLETIME
long
rwxr-xr--
0 <=num < 35,204,650
35,204,649
TA_MAXINITTIME
long
rwxr-xr--
1 <= num < 32,767
60
TA_CMPLIMIT
string
rwxr-xr--
threshold
MAXLONG
TA_CLOPT
string
rwxr--r--
string[0..1024]
“-A”
TA_ENVFILE
string
rwxr--r--
string[0..256] (注 3)
“”
TA_GRACE
long
rwxr--r--
0 <= num
0
TA_KEEPALIVE
string
rwxr-xr--
{client | handler | both | none}
“none”
TA_MAXGEN
long
rwxr--r--
0 <= num < 256
1
TA_NETTIMEOUT
long
rwxr-xr--
0 <= num <= MAXLONG
0
TA_RCMD
string
rwxr--r--
string[0..256] (注 3)
“”
TA_RESTART
string
rwxr--r--
{Y | N}
“Y”
TA_SEQUENCE(k)
long
rwxr--r--
1 <= num < 10,000
>= 10,000
T_WSL クラス : ローカル属性
TA_CURHANDLERS
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_HWHANDLERS
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_WSPROTO
long
R--R--R--
0 <= num
N/A
TA_SUSPENDED
string
R-XR-XR--
{NEW | ALL | NONE}
N/A
TA_VIEWREFRESH
string
--X--X---
“Y”
N/A
(k) - GET キー フィールド
(r) - オブジェクトの作成に必要なフィールド (SET TA_STATE NEW)
(*) - GET/SET キー、SET 操作では 1 つ以上必要

注 1 オブジェクト作成時、この属性に値を指定しないと、0 が割り当てられます。この属性に 0 を指定すると、アクティブ化時に、TA_MAXHANDLERS の現在の設定値と TA_MAXWSCLIENTST_MACHINE クラス設定値から有効値が決定されます。MIB_LOCAL フラグを設定して GET 操作を実行すると、起動時のデフォルト設定値でオブジェクトの有効値が返されるということに注意してください。

注 2 リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。

注 3 Oracle Tuxedo 8.0 以前のリリースの場合、この属性の文字列の長さは最大 78 バイトです。

属性のセマンティクス

TA_SRVGRP: string[1..30]

サーバ グループの論理名。サーバ グループ名にはアスタリスク (*)、カンマ (,)、コロン (:) は使用できません。

TA_SRVID: 1 <= num < 30,001

サーバ グループ内でユニークなサーバ識別番号。

TA_GRPNO: 1 <= num < 30,001

このサーバ グループに関連付けられたグループ番号。

TA_STATE:

アプリケーション内の WSL サーバの状態。TM_MIB(5)T_SERVER クラスに対して定義された任意の状態が返されるか、またはこのリファレンス ページに示すとおり設定します。

TA_LMID: LMID

サーバを実行している現在の論理マシン。

TA_PID: 1 = num

WSL サーバのネイティブ オペレーティング システム プロセス識別子。各サーバが別のマシンに存在し、プロセス ID が重複するような場合、この属性はユニークになりません。

TA_DEVICE: string[0.0.78]

WSL プロセスがネットワークにアクセスするために使用するデバイス名。この属性は省略可能です。

TA_NADDR: string[1..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前は最大で 78 バイト)

WSL プロセスがリスン用アドレスとして使用する完全なネットワーク アドレスを指定します。WSL のリスン用アドレスは、アプリケーションに参加している他のワークステーション クライアント プロセスがこの WSL プロセスと通信するための手段として使用されます。string の形式が “0xhex-digits または “¥¥xhex-digits の場合、偶数の有効な 16 進数を含める必要があります。これらの形式は、TCP/IP アドレスを含む文字配列に内部変換されます。string の値は次のいずれかの形式で指定します (表 76 を参照)。

表 76 Ipv4 と IPv6 のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16 進数形式はサポートされない。

gethostbyname(3c) を介してアクセスされたローカル コンフィグレーションの名前解決機能を使ってアドレスが結合されるときに、hostname は TCP/IP ホスト アドレスに解決されます。#.#.#.# はドットで区切った 10 進数の形式で、各 # は 0 から 255 までの 10 進数の値を表します。port_number は 0 から 65535 までの 10 進数です。
注意 : 一部のポート番号は、お使いのシステムで使用される基底のトランスポート プロトコル (TCP/IP など) のために予約されている場合があります。予約されているポート番号を確認するには、トランスポート プロトコルのマニュアルを調べてください。

TA_EXT_NADDR: string[0..78]

WSH プロセスの既知のアドレス テンプレートとして使用される完全ネットワーク アドレスを指定します。このアドレスは、ワークステーション クライアントが WSH プロセスに接続するのに使用する既知のネットワーク アドレスを生成するために、WSH ネットワーク アドレスと組み合わされます。このアドレスの形式は、TA_NADDR と同じです。ただし、組み合わされたネットワーク アドレスの位置が WSH ネットワーク アドレスからコピーされることを示すために、ポート番号が同じ長さの文字 M で置き換えられます。たとえば、アドレス テンプレートが 0x0002MMMMdddddddd で WSH ネットワーク アドレスが 0x00021111ffffffff のときは、既知のネットワーク アドレスは 0x00021111dddddddd です。アドレス テンプレートが "//" で始まる場合、ネットワーク アドレス タイプは IP 対応であり、WSH ネットワーク アドレスの TCP/IP ポート番号はアドレス テンプレートにコピーされて、組み合わされたネットワーク アドレスが生成されます。この機能は、ワークステーション クライアントがネットワーク アドレス変換を実行するルータを通じて WSH に接続するときに役立ちます。既存の T_WSL オブジェクトの SET 操作の空の TA_EXT_NADDR 文字列は、TA_CLOPT 属性から -H エントリを削除します。
注意 : Tuxedo IPv6 アドレッシングでは、TA_EXT_NADDR はサポートされません。

TA_WSHNAME: string[1..78]

ワークステーション リスナに対してワークステーション ハンドラ サービスを供給する実行可能ファイルの名前。デフォルトは、システム提供のワークステーション ハンドラに対応する WSH です。ワークステーション ハンドラは、buildwsh() コマンドを使用してカスタマイズできます。詳細については、カスタマイズの項と buildwsh(1) リファレンス ページを参照してください。

TA_MINHANDLERS: 0 <= num < 256

任意の時間にこの WSL と共に使用できるハンドラの最小数。WSL は起動するとすぐにこれと同数の WSH を起動し、管理者が WSL を停止するまで WSH の数をこの最小数以上に維持します。稼働している WSL に対してこの属性を変更すると、新たなハンドラが起動されます。

TA_MAXHANDLERS: 0 <= num < 32,767

任意の時間にこの WSL と共に使用できるハンドラの最大数。システムにアクセスしようとしているワークステーション クライアントの要求を満たすために、必要に応じてハンドラが起動されます。この属性は、ハンドラの最小数の値以上でなければなりません。

TA_MULTIPLEX: 1 <= num <32,767

1 つのハンドラ プロセスが同時にサポートするクライアントの最大数。

TA_MINENCRYPTBITS: {0 | 40 | 56 | 128 | 256 }

Oracle Tuxedo システムに接続する際に必要な暗号化の最小レベルを指定します。0 は暗号化が行われないことを示し、4056、および 128 は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。ここで指定する最小レベルの暗号化が満たされない場合、リンクの確立は失敗します。デフォルト値は 0 です。
注意 : リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。

TA_MAXENCRYPTBITS: {0 | 40 | 56 | 128 | 256 }

Oracle Tuxedo システムに接続する際に調整できる暗号化の最大レベルを指定します。0 は暗号化が行われないことを示し、4056、および 128 は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。デフォルト値は 128 です。
注意 : リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。

TA_CERTIFICATE_AUTHENTICATION: {Y | N}

リモート アプリケーションから SSL 接続を受け付けるときに証明書ベースの認証を有効にするかどうかを指定します。 デフォルト値は N です。

TA_SECUREPORT: 0 <= num < 32,767

SSL プロトコルを使用した安全な接続をリスンするために WS_MIB が使用するポート番号を指定します。デフォルト値は 0 です (安全なポートが使用されていないことを示す)。

TA_SSL_RENEGOTIATION: 0 <= num < 35,791,394

ネゴシエーションを行う間隔を分単位で指定します。指定された時間おきにネゴシエーションが行われない場合、WS_MIB は、クライアントに対してインバウンド接続のセッションのネゴシエーションを行うように要求するか、アウトバウンド接続であれば実際に再度ネゴシエーションを行います。デフォルト値は 0 で、定期的なセッションの再ネゴシエーションは行われません。

TA_MINWSHPORT: 0 <= num < 65,535

このリスナによって WSH プロセスに割り当てられる使用可能なポート番号の範囲の最小値です。

TA_MAXWSHPORT: 0 <= num < 65,535

このリスナによって WSH プロセスに割り当てられる使用可能なポート番号の範囲の最大値です。

TA_MAXIDLETIME: 0 <= num < 35,204,650

ワークステーション クライアントがハンドラによってアプリケーションから切り離されるまでの最長アイドル時間 (分)。35,204,650 を指定した場合、クライアントはタイムアウトにならずに無制限にアイドル状態でいることができます。0 を指定した場合、クライアントは 1 秒を超えて非アクティブであれば終了します。

TA_MAXINITTIME: 1 <= num < 32,767

ワークステーション クライアントが WSH を介して初期化プロセスを完了するまでの最短時間 (秒)。この時間を過ぎると、ワークステーション クライアントは WSL によってタイムアウトになります。

TA_CMPLIMIT: threshold

ワークステーション クライアントとの間のトラフィックを圧縮するしきい値メッセージ サイズ。しきい値は、負以外の数値または文字列 MAXLONG です。MAXLONG は、マシンの最大長の設定に動的に変換されます。制限事項 : この属性値は、Oracle Tuxedo Workstation リリース 6.1 以前のシステムを実行しているワークステーション クライアントでは使用されません。

TA_CLOPT: string[0..1024]

起動時に WSL サーバに渡されるコマンドライン オプション。詳細については、servopts(5) リファレンス ページを参照してください。制限事項 : 実行時にこの属性を変更しても、稼働中の WSL サーバに影響はありません。サーバ固有のオプション (ダブルダッシュ "--" の後のオプション) は設定できず、また返されません。

TA_ENVFILE: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前の場合は最大 78 バイト)

WSL サーバ固有の環境ファイル。このファイルを使用して環境を変更する方法については、T_MACHINE:TA_ENVFILE を参照してください。制限事項 : 実行時にこの属性を変更しても、稼働中の WSL サーバに影響はありません。

TA_GRACE: 0 <= num

T_WSL:TA_MAXGEN 制限が適用される秒数。この属性は、再起動可能な WSL サーバに対してのみ意味を持ちます。つまり、T_WSL:TA_RESTART 属性が "Y" に設定されている場合にのみ意味があります。再起動しているサーバが TA_MAXGEN 制限値を超えても、TA_GRACE の期限が切れている場合は、システムは現在の世代 (T_SERVER:TA_GENERATION) を 1 にリセットし、初期起動時間 (T_SERVER:TA_TIMESTART) を現在の時刻にリセットします。この属性の値が 0 のときには、WSL サーバを必ず再起動する必要があります。

TA_KEEPALIVE: {client | handler | both | none}

クライアント、ハンドラ、またはその両方に対してネットワーク keep-alive 機能をオンにできます。“none” を指定すると、クライアントとハンドラの両方に対してこの機能をオフにできます。
この属性値の変更は、新しい接続に対してのみ適用されます。

TA_MAXGEN: 1 <= num < 256

指定された猶予期間 (T_WSL:TA_GRACE) に、再起動可能な WSL サーバ (T_WSL:TA_RESTART == "Y”) に対して許可される世代数。WSL サーバの最初の起動が 1 世代とカウントされ、各再起動も 1 とカウントされます。最大世代数を超えた後の処理については、前述の TA_GRACE に関する説明を参照してください。

TA_NETTIMEOUT: 0 <= num <= MAXLONG

TA_NETTIMEOUT の値は、ワークステーション クライアントが WSL/WSH からの応答を受信するために待機状態でいられる最短時間 (秒数) です。デフォルト値は 0、つまりタイムアウトが発生しないことを示します。
この属性値の変更は、新しい接続に対してのみ適用されます。

TA_RCMD: string[0..256] (Oracle Tuxedo 8.0 以前の場合は最大 78 バイト)

システムによるアプリケーション サーバの再起動と同時に実行するアプリケーション指定のコマンド。このコマンドは、ネイティブ オペレーティング システム内の実行可能ファイルでなければなりません。

TA_RESTART: {Y | N}

WSL サーバを再起動可能 (“Y”) または再起動不可能 (“N”) に設定します。このサーバ グループに対してサーバ移行が指定された場合には (T_RESOURCE:TA_OPTIONS/MIGRATE T_GROUP:TA_LMID w/ 代替サイト)、この属性を “Y” に設定する必要があります。

TA_SEQUENCE: 1 <= num < 10,000

このサーバを、他のサーバに関連していつ起動 (tmboot(1)) または停止 (tmshutdown(1)) するかを指定します。TA_SEQUENCE 属性を指定せずに、または無効な値を指定して追加された T_WSL オブジェクトは、他の自動的に選択されたデフォルト値より大きな 10,000 以上の値を持ちます。サーバは、tmboot() によってシーケンス番号の昇順で起動され、tmshutdown() によって降順で停止されます。この属性を実行時に変更すると、tmboot()tmshutdown() にのみ反映され、実行中のサーバが以降の tmshutdown() の呼び出しによって停止される順序に影響します。

TA_CURHANDLERS: 0 <= num

この WSL に関連付けられている現在アクティブなハンドラの数。

TA_HWHANDLERS: 0 <= num

任意の時点でこの WSL に関連付けられている現在アクティブなハンドラの最大数。

TA_WSPROTO: 0 <= num

このワークステーション グループに対する Oracle Tuxedo Workstation プロトコル バージョン番号。このグループに接続している /WS クライアントは、その /WS クライアントに関連付けられた異なるプロトコル バージョン番号を持っている可能性があることに注意してください。

TA_SUSPENDED: {NEW | ALL | NONE}

“NEW” は、新たに接続してくるクライアントがこの WSL オブジェクトを介して接続しない可能性があることを示しています。値 “ALL” は、新しいクライアントの接続の禁止に加えて、この WSL を介してすでにアプリケーションに接続されているワークステーション クライアントが SUSPENDED の状態にある (TM_MIB(5) を参照) ことを示しています。値 “NONE” は、有効な中断特性がないことを示しています。

TA_VIEWREFRESH: Y

Y の値を設定すると、ワークステーション グループ内のすべてのアクティブ WSH がその VIEW バッファ タイプ キャッシュを更新します。

制限事項

このクラスは T_SERVER クラスの特殊な場合を表すクラスなので、対応する T_SERVER オブジェクトでも重複して定義されている特定の属性を表します。T_SERVER クラスに含まれる属性のうちここに記載されていないものにはそのクラスを介してアクセスする必要があり、T_WSL クラスからアクセスすることはできません。

 


WS_MIB(5) に関する追加情報

診断

WS_MIB(5) への接続時には、2 つの一般的なタイプのエラーがユーザに返される場合があります。1 つは、管理要求に対する応答を検索する 3 つの ATMI 関数 (tpcall()tpgetrply()、および tpdequeue()) が返すエラーです。これらのエラーは、該当するリファレンス ページの記述に従って解釈されます。

ただし、要求がその内容に対応できるシステム サービスに正常にルーティングされても、システム サービス側でその要求を処理できないと判断されると、アプリケーション レベルのサービス障害としてエラーが返されます。このような場合、tpcall()tpgetrply() は、tperrnoTPESVCFAIL に設定してエラーを返し、以下のようにエラーの詳細を示す TA_ERRORTA_STATUS、および TA_BADFLD フィールドと一緒に、元の要求を含む応答メッセージを返します。TMQFORWARD(5) サーバ経由でシステムに転送された要求に対してサービス障害が発生すると、元の要求で識別される異常終了キューに障害応答メッセージが追加されます (TMQFORWARD に対して -d オプションが指定されたと見なされる)。

管理要求の処理中にサービス エラーが発生すると、TA_STATUS という FML32 フィールドにエラーの内容を説明したテキストが設定され、TA_ERROR という FML32 フィールドにはエラーの原因 (下記参照) を示す値が設定されます。以下のエラー コードは、いずれもマイナスであることが保証されています。

[other]

すべてのコンポーネント MIB に共通のその他のエラー戻りコードは、MIB(5) リファレンス ページに指定されています。これらのエラー コードは、ここに定義する WS_MIB(5) 固有のエラー コードと相互に排他関係にあることが保証されています。

以下の診断コードは TA_ERROR で戻されるもので、管理要求が正常に完了したことを示します。これらのコードはマイナスでないことが保証されています。

[other]

すべてのコンポーネント MIB に共通のその他の戻りコードは、MIB(5) リファレンス ページに指定されています。これらのコードは、ここに定義する WS_MIB(5) 固有の戻りコードと相互に排他関係にあることが保証されています。

相互運用性

このリファレンス ページで定義されているヘッダ ファイルおよびフィールド テーブルは、Oracle Tuxedo リリース 5.0 以降で利用できます。これらのヘッダやテーブルで定義するフィールドはリリースが変わっても変更されません。ただし、以前のリリースで定義されていない新しいフィールドが追加される場合があります。AdminAPI には、要求を作成するために必要なヘッダ ファイルとフィールド テーブルがあれば、どのサイトからでもアクセスできます。T_WSL および T_WSH クラスは、Oracle Tuxedo システム リリース 6.0 で新しく追加されたクラスです。そのため、AdminAPI を介して旧リリースのサイト上で WSL プロセスと WSH プロセスをローカル管理することはできません。ただし、このリファレンス ページに定義された管理機能の多くは、リリース 6.0 のサイトと相互運用していれば、リリース 6.0 より前のサイトでも使用できます。リリースが異なるサイト (共にリリース 6.0 以降) を相互運用する場合、当該リリースの MIB リファレンス ページに定義されるように、旧サイト上の情報はアクセスおよび更新可能で、以降のリリースで利用可能な情報のサブセットとなります。

移植性

Oracle Tuxedo システムの MIB を使用した管理作業をサポートするために必要な既存の FML32 および ATMI 関数、さらにこのリファレンス ページに定義するヘッダ ファイルとフィールド テーブルは、すべてのサポート対象ネイティブ プラットフォームとワークステーション プラットフォームで使用可能です。

使用例

以下の例は、TM_MIB(5)WS_MIB(5) を組み合わせてワークステーション グループを順番に非アクティブ化するコードです。

フィールド テーブル

属性フィールド識別子にアクセスするには、フィールド テーブル tpadm が必要です。そのためには、次のようにシェルで入力します。

$ FIELDTBLS=tpadm
$ FLDTBLDIR=${TUXDIR}/udataobj
$ export FIELDTBLS FLDTBLDIR

ヘッダ ファイル

次のヘッダ ファイルがインクルードされます。

#include <atmi.h> 
#include <fml32.h>
#include <tpadm.h>

ワークステーション グループの中断

以下のコードは、ワークステーション グループの状態を SUSpended に設定します。このように設定すると、ワークステーション グループはワークステーション クライアントからの新しい接続を受け入れることができなくなり、現在グループの一部であるすべてのワークステーション クライアントが一時停止します。このコードと後続のコードは、対象としているワークステーション グループを識別するためのローカル変数 ta_srvgrpta_srvid がすでに設定されているという前提で書かれています。

/* 入力バッファと出力バッファの割り当て */ ibuf = tpalloc("FML32", NULL, 1000);
obuf = tpalloc("FML32", NULL, 1000);
/* 要求タイプを定義する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_WSL", 0);
/* WS_MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_SRVGRP, 0, ta_srvgrp, 0);
Fchg32(ibuf, TA_SRVID, 0, (char *)ta_srvid, 0);
Fchg32(ibuf, TA_SUSPENDED, 0, "ALL", 0);
/* 要求を作成 */
if (tpcall(".TMIB", (char *)ibuf, 0, (char **)obuf, olen, 0) 0) {
fprintf(stderr, "tpcall failed: %s\en", tpstrerror(tperrno));
if (tperrno == TPESVCFAIL) {
Fget32(obuf, TA_ERROR, 0,(char *)ta_error, NULL);
ta_status = Ffind32(obuf, TA_STATUS, 0, NULL);
fprintf(stderr, "Failure: %ld, %s\en",
ta_error, ta_status);
}
/* 追加のエラー処理 */
}
/* 今後使用するために論理マシン識別子をコピー */
strcpy(ta_lmid, Ffind32(obuf, TA_LMID, 0, NULL));

WSH オブジェクトのリストの取得

既存の入力バッファを使って、クラスと操作を変更して新しい要求を作成します。特定の T_WSL オブジェクトのキー フィールド、ta_srvgrpta_srvid に関連付けられているすべての T_WSH オブジェクトを検索します。検索を効率化するため、TA_FILTER 属性を設定します。

/* 要求タイプを定義する MIB(5) 属性を設定 */ Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_WSH", 0);
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "GET", 0);
longval = TA_WSHCLIENTID;
Fchg32(ibuf, TA_FILTER, 0, (char *)longval, 0);
/* WS_MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_LMID, 0, ta_lmid, 0);
/* 別の出力バッファを割り当てて TA_WSHCLIENTID 値を保存 */
wshcltids = tpalloc("FML32", NULL, 1000);
/* 要求を作成 */
tpcall(".TMIB", (char *)ibuf, 0, (char **)wshcltids, olen, 0);
/* 取得数を確認 */
Fget32(wshcltids, TA_OCCURS, 0,(char *)wshcltcnt, NULL);

T_CLIENT オブジェクトの取得

検索した TA_WSHCLIENTID 値を使用して、このワークステーション グループ内のワークステーション クライアントの関連付けられた TA_CLIENTID 値のリストを検索します。

/* 要求バッファを初期化 */ Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));
/* 要求タイプを定義する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "GET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_CLIENT", 0);
longval = TA_CLIENTID;
Fchg32(ibuf, TA_FILTER, 0, (char *)longval, 0);
longval = TA_WSHCLIENTID;
Fchg32(ibuf, TA_FILTER, 1, (char *)longval, 0);
/* WS_MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_LMID, 0, ta_lmid, 0);
Fchg32(ibuf, TA_WSC, 0, "Y", 0);
if (wshcltcnt == 1) {
/* 1 だけなので、それをキー フィールドとして使用*/
Fchg32(ibuf, TA_WSHCLIENTID, 0,
Ffind32(wshcltids, TA_WSHCLIENTID, 0, NULL));
}
/* 出力バッファを割り当てて TA_CLIENTID/TA_WSHCLIENTID 値を保存 */
cltids = tpalloc("FML32", NULL, 1000);
/* 要求を作成 */
tpcall(".TMIB", (char *)ibuf, 0, (char **)cltids, olen, 0);
/* 取得数を確認 */
Fget32(cltids, TA_OCCURS, 0,(char *)cltcnt, NULL);
/* 必要な場合、関連付けられていないクライアントを削除 */
if (wshcltcnt > 1) {
for (i=(cltcnt-1); i >= 0 ;i--) {
p = Ffind32(cltids, TA_WSHCLIENTID, i, NULL);
for (j=0; j wshcltcnt ;j++) {
q = Ffind32(wshcltids, TA_WSHCLIENTID, j, NULL);
if (strcmp(p, q) == 0) {
break; /* このクライアントは現在のグループに所属 */
}
}
if (j >= wshcltcnt) {
/* クライアントが見つからないのでリストから削除 */
Fdel32(cltids, TA_CLIENTID, i);
Fdel32(cltids, TA_WSHCLIENTID, i);
cltcnt--;
}
}
}

T_CLIENT オブジェクトへの通知

検索した TA_CLIENTID 値を使用して、このワークステーション グループ内のワークステーション クライアントにログオフを通知します。

notstr = tpalloc("STRING", NULL, 100);
(void)strcpy(notstr, "Please logoff now!");

/* 関係するクライアントをループ処理して一時停止 */
for (i=0; i cltcnt ;i++) {
p = Ffind32(cltids, TA_CLIENTID, i, NULL);

/* クライアントにログオフを通知 */
tpconvert(p, (char *)ci, TPCONVCLTID);
tpnotify(ci, notptr, 0, 0);
}

T_CLIENT オブジェクトの非アクティブ化

検索した TA_CLIENTID 値を使用して、このワークステーション グループ内の残りのワークステーション クライアントを非アクティブ化します。すでに非アクティブ化されているクライアントは SET でエラーを返しますが、これは無視します。

/* 要求バッファを初期化 */ 
Finit32(ibuf, Fsizeof32(ibuf));
/* 要求タイプを定義する MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_CLIENT", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "DEAd", 0);

/* 関連するクライアントをループ処理して非アクティブ化 */
for (i=0; i cltcnt ;i++) {
p = Ffind32(cltids, TA_CLIENTID, i, NULL);
Fchg32(ibuf, TA_CLIENTID, 0, p);

/* 要求を作成 */
tpcall(".TMIB", (char *)ibuf, 0, (char **)obuf, olen, 0);
}

T_WSL オブジェクトの非アクティブ化

T_WSL オブジェクトを非アクティブ化します。これにより、関連付けられたアクティブな T_WSH オブジェクトが自動的に非アクティブ化されます。

/* 要求タイプを定義する MIB(5) 属性を設定 */ 
Fchg32(ibuf, TA_OPERATION, 0, "SET", 0);
Fchg32(ibuf, TA_CLASS, 0, "T_WSL", 0);
Fchg32(ibuf, TA_STATE, 0, "INActive", 0);

/* WS_MIB(5) 属性を設定 */
Fchg32(ibuf, TA_SRVGRP, 0, ta_srvgrp, 0);
Fchg32(ibuf, TA_SRVID, 0, (char *)ta_srvid, 0);

/* 要求を作成 */
tpcall(".TMIB", (char *)ibuf, 0, (char **)obuf, olen, 0);
}

ファイル

${TUXDIR}/include/tpadm.h、${TUXDIR}/udataobj/tpadm

関連項目

tpacall(3c)tpalloc(3c)tpcall(3c)tpdequeue(3c)tpenqueue(3c)tpgetrply(3c)tprealloc(3c)、「FML 関数の紹介」、Fadd、Fadd32(3fml)Fchg、Fchg32(3fml)Ffind、Ffind32(3fml)MIB(5)TM_MIB(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

『C 言語を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

『FML を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

 


WSL(5)

名前

WSL - ワークステーション リスナ サーバ

形式

WSL SRVGRP="identifier" 
SRVID="number"
CLOPT="[-A] [servopts options] -- -n netaddr [-d device]
[-w WSHname] [-t timeout-factor] [-T Client-timeout]
[-m minh] [-M maxh] [-x mpx-factor]
[-p minwshport] [-P maxwshport] [-I init-timeout]
[-c compression-threshold] [-k compression-threshold]
[-K {client|handler|both|none}]
[-z bits] [-Z bits] [-H external-netaddr][-N network-timeout]
[-U inbound-message-size-limit-in-bytes]
[-a] [-v{detect|warn|none}] [-R renegotiation_interval]
[-S secure_port]”

説明

ワークステーション リスナは、ワークステーション クライアントからネイティブ サービスへのアクセスを可能にする Oracle Tuxedo システム提供のサーバです。アプリケーション管理者は、SERVERS セクションでワークステーション リスナ サーバをアプリケーション サーバとして指定することにより、ワークステーションからアプリケーションへのアクセスを許可します。ワークステーション リスナとワークステーション ハンドラの処理を指定するには、関連するコマンドライン オプションを使用します。

位置指定、サーバ グループ、サーバ ID、その他の汎用サーバ関連パラメータは、サーバ用に定義されているコンフィグレーション ファイル機構を使用してワークステーション リスナに関連付けられます。ワークステーション リスナ専用のコマンドライン オプションを使用して、カスタマイズすることもできます。

アプリケーションの一部として WSL が起動するたびに、単一の既知のネットワーク アドレスから、ワークステーション上で作業するユーザのための代替クライアントとして機能する一群のワークステーション ハンドラ (WSH) へアクセスすることを認めることにより、多数のワークステーション クライアントがアプリケーションにアクセスできるようになります。WSH は、アプリケーション ワークステーションからのワークロードに対応するために、必要に応じて WSL によって動的に起動および停止されます。アプリケーション管理者に対する利点としては、少数のネイティブ サイト プロセス (WSH) によって、多数のクライアントをサポートすることができるため、ネイティブ サイトでのプロセス数を減らすことができるという点、また、ネイティブ サイトが、ワークステーション サイトにある掲示板上の情報を維持するためのオーバーヘッドを負う必要がなくなるという点が挙げられます。

以下の WSL 固有のコマンドライン オプションを使用できます。これらのコマンドライン オプションは、CLOPT パラメータの二重ダッシュ (--) の後ろに指定できます。

-n netaddr

WSL プロセスがリスン用アドレスとして使用する完全なネットワーク アドレスを指定します。これは必須パラメータです。
WSL のリスン用アドレスは、アプリケーションに参加している他のワークステーション クライアント プロセスがこの WSL プロセスと通信するための手段として使用されます。netaddr (1 ~ 78 文字) の形式が “0xhex-digits または “¥¥xhex-digits の場合、有効な偶数桁の 16 進数を含める必要があります。これらの形式は、TCP/IP アドレスを含む文字配列に内部変換されます。このアドレスは、次の形式のいずれかで指定することもできます (表 77 を参照)。

表 77 Ipv4 と IPv6 のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16 進数形式はサポートされない。

#.#.#.# はドットで区切った 10 進数の形式で、各 # は 0 から 255 までの 10 進数の値を表します。port_number は 0 から 65535 までの 10 進数です。
注意 : 一部のポート番号は、お使いのシステムで使用される基底のトランスポート プロトコル (TCP/IP など) のために予約されている場合があります。予約されているポート番号を確認するには、トランスポート プロトコルのマニュアルを調べてください。

[-d device]

ワークステーション リスナおよびワークステーション ハンドラによるネットワークへのアクセスの際に使用されるデバイス ファイル名です。このパラメータは省略可能です。デフォルト値はありません。

[-w WSHname]

ワークステーション リスナに対してワークステーション ハンドラ サービスを供給する実行可能ファイルの名前。デフォルトは、システム提供のワークステーション ハンドラに対応する WSH です。ワークステーション ハンドラは、buildwsh() コマンドを使用してカスタマイズできます。詳細については、buildwsh(1) リファレンス ページを参照してください。

[-t timeout-factor]

このオプションは -I オプションに置き換えられ、Oracle Tuxedo リリース 6.0 での上位互換性のためにサポートされます。今後のリリースでは削除されることもあります。WSL によってタイムアウトとされる前に、WSH を通じて初期化処理を完了するためにワークステーション クライアントに対して認められるべき秒単位の時間を、SCANUNIT の値と乗算することによって指定するためのパラメータです。このパラメータのデフォルト値は、セキュリティなしのアプリケーションでは 3 秒、セキュリティありのアプリケーションでは 6 秒です。有効範囲は 1 ~ 255 です。

[-T client-timeout]

Client-timeout は、クライアントがアイドル状態を保持できる時間を分単位で表したものです。クライアントがこの時間内に要求を行わなかった場合、WSH はクライアント接続を切断します。このオプションは、安定性の低いクライアントのプラットフォームでの使用に適しています (ユーザが tpterm() の呼び出しを行わずにコンピュータの電源を切る可能性がある場合など)。また、クライアントが非請求メッセージの通知を受信しても再試行しない場合にも効果があります。-T を指定しない場合、タイムアウトはありません。

[-m minh]

任意の時間にこの WSL と共に使用できるハンドラの最小数。WSL は起動するとすぐにこれと同数の WSH を起動し、管理者が WSL を停止するまで WSH の数をこの最小数以上に維持します。このパラメータのデフォルト値は 0 で、有効な範囲は 0 ~ 255 です。

[-M maxh]

任意の時間にこの WSL と共に使用できるハンドラの最大数。システムにアクセスしようとしているワークステーション クライアントの要求を満たすために、必要に応じてハンドラが起動されます。このパラメータのデフォルト値は、この WSL の多重係数 (小数点以下切り上げ) で論理マシンの MAXWSCLIENTS の設定値を割った値です。多重係数については、後述の -x オプションを参照してください。このパラメータの有効範囲は 1 ~ 4096 です。この値は minh 以上でなければなりません。

[-x mpx-factor]

各ワークステーション ハンドラの範囲内で必要となる多重化の程度を制御するために使用する、省略可能なパラメータです。このパラメータの値は、各ワークステーション ハンドラによって同時にサポート可能なワークステーション クライアントの数を示しています。ワークステーション リスナにより、新たなワークステーション クライアントの処理が必要なときに新たなハンドラが起動します。この値は 1 ~ 4096 でなければなりません。デフォルト値は 10 です。

[-p minwshport]
[-P maxwshport]

この一対のコマンドライン オプションを使用すると、このリスナ サーバに関連付けられている WSH が使用できるポート番号の範囲を指定できます。ポート番号は 0 ~ 65535 の範囲で指定します。デフォルト値は、minwshport が 2048、maxwshport が 65535 です。
注意 : 一部のポート番号は、お使いのシステムで使用される基底のトランスポート プロトコル (TCP/IP など) のために予約されている場合があります。予約されているポート番号を確認するには、トランスポート プロトコルのマニュアルを調べてください。

[-I init-timeout]

このオプションは -t オプションに取って代わるもので、クライアントの初期化タイムアウト間隔を設定するために使用します。ワークステーション クライアントが WSH を介して初期化プロセスを完了するまでの時間 (秒) を指定します。この時間を過ぎると、ワークステーション クライアントは WSL によってタイムアウトになります。このパラメータのデフォルト値は 60 で、有効な範囲は 1 ~ 32,767 です。

[-c compression-threshold]

このオプションは、ワークステーション クライアントとハンドラが使用する圧縮しきい値を決定します。ワークステーション クライアントとハンドラの間で送信されるバッファは、指定値よりも大きいときにはすべて圧縮されます。このパラメータのデフォルト値は 2147483647 であり、許容範囲が 0 から 2147483647 なので圧縮されないということを意味します。

[-k compression-threshold]

これは、USL France または ITI のクライアントの Oracle Tuxedo リリース 6.2 より前のバージョン向けの特別な圧縮オプションです。この条件が適用される場合は、-c オプションで圧縮しきい値を制御する WSL/WSH のペアと、-k オプションで制御する WSL/WSH のペアが複数存在できます。-k の機能は -c と同じです。

[-K {client | handler | both | none}]

-K オプションは、clienthandler、または both に対してネットワーク keep-alive 機能をオンにできます。none を指定すると、クライアントとハンドラの両方に対してこの機能をオフにできます。

[-z [0 | 40 | 56 | 128 | 256]]

このオプションは、ワークステーション クライアントとワークステーション ハンドラ間でネットワーク リンクを確立する際に必要な暗号化の最小レベルを指定します。0 は暗号化が行われないことを示し、4056128、および 256 は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。ここで指定する最小レベルの暗号化が満たされない場合、リンクの確立は失敗します。デフォルト値は 0 です。このオプションは、56 ビットまたは 128/256 ビットの Oracle Tuxedo セキュリティ アドオン パッケージがインストールされている場合にのみ使用できます。
注意 : リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。256 ビットの暗号化は、現時点では SSL を使用している場合にのみ指定できます。

[-Z [0 | 40 | 56 | 128|256]]

このオプションは、ワークステーション クライアントとワークステーション ハンドラ間でネットワーク リンクを確立する際に必要な暗号化の最大レベルを指定します。0 は暗号化が行われないことを示し、4056128、および 256 は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。デフォルト値は LLE の場合 128、SSL の場合 256 です。このオプションは、56 ビットまたは 128/256 ビットの Oracle Tuxedo セキュリティ アドオン パッケージがインストールされている場合にのみ使用できます。
注意 : リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。256 ビットの暗号化は、現時点では SSL を使用している場合にのみ指定できます。

[-H external-netaddr]

WSH プロセスの既知のアドレス テンプレートとして使用される完全ネットワーク アドレスを指定します。このアドレスは、ワークステーション クライアントが WSH プロセスに接続するのに使用する既知のネットワーク アドレスを生成するために、WSH ネットワーク アドレスと組み合わされます。このアドレスの形式は、-n オプションと同じです。ただし、組み合わされたネットワーク アドレスの位置が WSH ネットワーク アドレスからコピーされることを示すために、ポート番号が同じ長さの文字 M で置き換えられます。たとえば、アドレス テンプレートが 0x0002MMMMdddddddd で WSH ネットワーク アドレスが 0x00021111ffffffff のときは、既知のネットワーク アドレスは 0x00021111dddddddd です。アドレス テンプレートが "//" で始まる場合、ネットワーク アドレス タイプは IP 対応であり、WSH ネットワーク アドレスの TCP/IP ポート番号はアドレス テンプレートにコピーされて、組み合わされたネットワーク アドレスが生成されます。この機能は、ワークステーション クライアントがネットワーク アドレス変換を実行するルータを通じて WSH に接続するときに役立ちます。
注意 : Tuxedo IPv6 アドレッシングでは、-H オプションはサポートされません。

[-N network-timeout]

このオプションでは、ワークステーション クライアントがネットワークからデータを受信する際に Tuxedo 操作を待機状態にできる期間を秒単位で指定できます。この期間を超えると、操作は失敗してクライアントはアプリケーションから切断されます。値 0 (デフォルト) はタイムアウトが発生しないことを示します。注意 : この設定値が低すぎると、切断が発生しすぎる可能性があります。

[-U inbound-message-size-limit-in-bytes]

このオプションでは、WSH の着信ネットワーク メッセージの最大サイズを指定します。メッセージ サイズには、Tuxedo の内部データ項目 (1024 バイト未満) とユーザ データが含まれます。この制限は、メッセージの圧縮時などにも適用されます。また、元のメッセージ サイズもチェックします。

[-a]

リモート アプリケーションから SSL 接続を受け付けるときに証明書ベースの認証が必要になるかどうかを指定します。

[-v {detect|warn|none}]

Oracle オブジェクト リクエスト ブローカ (ORB) によって開始されたアウトバウンド接続のピアのデジタル証明書が、Secure Sockets Layer (SSL) プロトコル ハンドシェイクの一部として受信された場合に、WSL がどのように動作するかを指定します。検証は安全な接続を開始した側でのみ行われます。この検証によって、サーバのデジタル証明書内のドメイン名で指定された同じネットワーク アドレスにピア サーバが実際に存在することが確認されます。この検証は、技術的には SSL プロトコルの一部ではありませんが、Web ブラウザで行われるチェックに似ています。
detect を指定すると、Oracle Tuxedo は、接続確立に使用するオブジェクト参照で指定されたホストが、ピア サーバのデジタル証明書で指定されたドメイン名と一致するかどうかを確認します。比較に失敗した場合、Oracle Tuxedo はピアの認証を拒否し、接続をドロップします。detect は、デフォルト値です。 warn を指定すると、Oracle Tuxedo は、接続確立に使用するオブジェクト参照で指定されたホストが、ピア サーバのデジタル証明書で指定されたドメイン名と一致するかどうかを確認します。比較に失敗した場合、Oracle Tuxedo はユーザ ログにメッセージを書き込みますが、接続は継続して処理されます。 none を指定すると、Oracle Tuxedo はピアの検証を行わずに接続を継続して処理します。 -v パラメータは、SSL または LLE (リンクレベル暗号化) のライセンスがインストールされている場合にのみ使用できます。

[-R renegotiation-interval]

ネゴシエーションを行う間隔を分単位で指定します。指定された時間おきにネゴシエーションが行われない場合、WSL は、クライアントに対してインバウンド接続のセッションのネゴシエーションを行うように要求するか、アウトバウンド接続であれば実際に再度ネゴシエーションを行います。デフォルト値は 0 で、定期的なセッションの再ネゴシエーションは行われません。
注意 : -R パラメータが指定されているときに、-S パラメータが指定されていない、または 0 に設定されている場合は、ユーザ ログに警告メッセージが送信されます。

[-S secure-port]

SSL プロトコルを使用した安全な接続をリスンするために WSL が使用するポート番号を指定します。WSL で安全な接続のみを使用するようにコンフィグレーションするには、-S および -n オプションで指定するポート番号に同じ値を設定します。この値は 0 ~ 32767 でなければなりません。デフォルト値は 0 です。
注意 : -R パラメータが指定されているときに、-S パラメータが指定されていない、または 0 に設定されている場合は、ユーザ ログに警告メッセージが送信されます。

MAXWSCLIENTS の値がゼロの場合など、WSL がワークステーション クライアントをサポートするのを妨げるコンフィグレーションでは、起動時に WSL が異常終了します。

移植性

WSL は、サポートされているすべてのサーバ プラットフォームで Oracle Tuxedo システム提供のサーバとしてサポートされます。

相互運用性

WSL は相互運用するアプリケーションで実行できますが、Oracle Tuxedo リリース 4.2 以降のノードで実行する必要があります。

使用例

*SERVERS 
WSL SRVGRP="WSLGRP" SRVID=1000 RESTART=Y GRACE=0
CLOPT="-A -- -n 0x0002ffffaaaaaaaa -d /dev/tcp"
WSL SRVGRP="WSLGRP" SRVID=1001 RESTART=Y GRACE=0
CLOPT="-A -- -n 0x0002aaaaffffffff -d /dev/tcp -H 0x0002MMMMdddddddd"
WSL SRVGRP="WSLGRP" SRVID=1002 RESTART=Y GRACE=0
CLOPT="-A -- -n //hostname:aaaa -d /dev/tcp -H //external_hostname:MMMM"
WSL SRVGRP=GROUP1 SRVID=1
CLOPT="-A -r -- -n //hostname:port -m1 -M10 -x20 -U 2048"
# サイズ制限を 2048 バイトに設定

関連項目

buildwsh(1)servopts(5)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

『C 言語を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』


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