Tuxedo コマンド リファレンス

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セクション 1 - コマンド

表 1 Oracle Tuxedo コマンド
名前
説明
Oracle Tuxedo アプリケーションの設定および保守に使用するコマンドについての説明
OSF/DCE を介して呼び出される Oracle Tuxedo システム クライアントを作成
OSF/DCE を呼び出す Oracle Tuxedo システム サーバを作成
Oracle Tuxedo クライアント モジュールを作成
TM_MQITM_MQO、および TMQUEUE_MQM サーバをリンク
Tuxedo .NET ワークステーション クライアントのラッパーを使用して作成する Tuxedo クライアント アプリケーションを構築
CORBA クライアント アプリケーションを構築
CORBA サーバ アプリケーションを構築
Oracle Tuxedo サーバ ロード モジュールを構築
各コマンドがそれぞれ TM_MQITM_MQO、および TMQUEUE_MQM サーバをリンク
トランザクション マネージャ サーバのロード モジュールを構築
カスタマイズされたワークステーション ハンドラ プロセスを構築
COBOL コンパイル インタフェース
Oracle Tuxedo ドメイン管理プログラムのコマンド インタプリタ
DMCONFIG ファイルを構文解析し、バイナリの BDMCONFIG コンフィグレーション ファイルをロード
BDMCONFIG ファイル (バイナリのドメイン コンフィグレーション ファイル) をアンロード
フォーマットされたメッセージ カタログを生成
ICF ファイルを生成
Object Management Group (OMG) のインタフェース定義語ファイルをコンパイルし、インタフェースに必要なファイルを生成
インタフェース リポジトリを作成し、そのインタフェース リポジトリにインタフェース定義をロード
インタフェース リポジトリの内容を表示
指定されたオブジェクトをインタフェース リポジトリから削除
Tuxedo .NET ワークステーション クライアントのラッパーと組み合わせて排他的に使用。これらのコマンドでは、フィールド テーブルから C# ヘッダ ファイルを作成
フィールド テーブルからヘッダ ファイルを作成
ロケールの言語情報定数をコンパイル
キュー マネージャの管理プログラムのコマンド インタプリタ
オフラインの正規表現コンパイラおよびテスタ
汎用リスナ プロセス
システムによって暗号化された tlisten.pw ファイルに対してパスワードを追加または変更するために使用
Oracle Tuxedo の掲示板のコマンド インタプリタ
Oracle Tuxedo のコンフィグレーションを起動
ネイティブ クライアントまたはワークステーション クライアントとして実行中の Oracle Tuxedo アプリケーションに関する情報を動的に更新および検索
ローカル マシンで、Oracle Tuxedo アプリケーションが割り当てた IPC リソースを削除
UBBCONFIG ファイル (テキスト形式のコンフィグレーション ファイル) を解析し、TUXCONFIG ファイル (バイナリのコンフィグレーション ファイル) をロード
サービス情報を作成し、Tuxedo サービス メタデータ リポジトリにロード
TMS_rac_refresh は、トランザクション マネージャ サーバ (TMS) にコマンドを送り、xa_recover() の処理を再実行する。サーバはグループ名またはグループ ID で指定し、groupname パラメータにリストされる
Oracle Tuxedo サーバ セットを停止
TUXCONFIG ファイル (バイナリのコンフィグレーション ファイル) をアンロード
Tuxedo サービス メタデータ リポジトリからサービス情報を表示
アクセス制御リストの新しいエントリをシステムに追加
Oracle Tuxedo セキュリティ データ ファイルを変換
アクセス制御リストのエントリを削除
システム上のアクセス制御リストのエントリを変更
Oracle Tuxedo パスワード ファイルを作成
Oracle Tuxedo パスワード ファイルからユーザを削除
新しいグループをシステムに追加
システムからグループを削除
システム上のグループを変更
掲示板をロックし、Tuxedo サーバを終了
Tuxedo ユーザおよびグループを WebLogic Server に移行
Tuxedo ユーザおよびグループを LDIF 形式に移行
Oracle Tuxedo システム パスワード ファイルを保守
新しいプリンシパルをシステムに追加
システムからユーザを削除
システム上のユーザ情報を変更
Oracle Tuxedo Administration Console の CGI ゲートウェイ
Oracle Tuxedo Administration Console で使用するミニ ウェブ サーバ
Oracle Tuxedo システム サーバ/サービス レポート プログラム
Oracle Tuxedo ドライバ プログラム
Oracle Tuxedo VIEW を生成する views コンパイラ
Tuxedo .NET ワークステーション クライアントのラッパーと組み合わせて排他的に使用。これらのユーティリティは顧客定義の VIEW ファイルのための C# ファイルと DLL ライブラリ ファイルを生成
バイナリ VIEW ファイル対応の VIEW 逆アセンブラ
Oracle Tuxedo Administration Console リスナ プロセス

 


Oracle Tuxedo コマンドについて

説明

『Tuxedo コマンド リファレンス』では、Oracle Tuxedo ソフトウェアで提供されるシェル レベルのコマンドについてアルファベット順に説明します。

リファレンス ページのコマンド構文

特に指定がない限り、リファレンス ページの形式で説明されているコマンドは、下記の構文に従ってオプションや引数を受け付け、次に説明するように解釈されます。

name [ -option .. . ] [cmdarg . . . ]

name は実行可能ファイルの名前、optionnoargletter . . . または argletter optarg [, . . .] のいずれかの文字列です。
option の前には常に「-」が付きます。

noargletter

オプション引数を必要としない option を表す 1 文字の英字。「-」の後には、2 つ以上の noargletter オプションを付けることができます。

optarg

その前に指定されている argletter を満足させる文字列。argletter の後に複数の optargs を指定するときには、それぞれをカンマあるいは空白で区切らなければなりません。ただし、空白で区切る場合には、全体を括弧で囲む必要があります。

cmdarg

コマンドのオペランドを表すパス名 (またはその他のコマンド引数)。

-

(ダッシュ) 単独で使用された場合、追加引数を標準入力から指定することを意味します。

--

(2 つのダッシュ) この後に続く項目を従属プログラムの引数と見なします。

[ ]

option または cmdarg を囲み、それらが省略可能であることを示します。

{ }

or 記号 ( | ) で区切った複数の cmdargs を囲み、対応する option の使用時にそれらの中からいずれかを選択しなければならないことを示します。

. . .

option または cmdarg を複数指定できることを意味します。

 


bldc_dce(1)

名前

bldc_dce - OSF/DCE を介して呼び出すことができる Oracle Tuxedo ATMI クライアントを作成

形式

bldc_dce [-o output_file] [-i idl_options] [-f firstfiles] 
[-l lastfiles] [idl_file . . .]

説明

bldc_dce は、すべての入力 IDL ソース ファイルおよび関連する ACF ソース ファイルを解析し、それらを C のソース ファイルとオブジェクト ファイル、および OSF/DCE ライブラリと組み合わせて、Oracle Tuxedo ATMI クライアントを生成します。この生成された Oracle Tuxedo ATMI クライアントは、DCE RPC (つまり DCE RPC クライアント) を介して呼び出すことができます。

コマンドライン引数には、入力 IDL ソース ファイルと、IDL コンパイラの動作を制御するオプションを指定します。使用できるオプションは次のとおりです。

-o output_file

デフォルトのファイル名は a.out です。

-i idl_options

IDL コンパイラに渡すオプションを指定します。C のコンパイル システムに関連するオプションは、このプログラムによって自動的に提供されます。このオプションを使用すると、アプリケーションでマネージャ エントリ ポイント ベクトル (Manager Entry Point Vector) を使用するための -no_mepv オプションを指定できます。

-f firstfiles

Oracle Tuxedo ATMI システム ライブラリと OSF/DCE ライブラリより前に取り込んでコンパイルする、コンパイラ オプション、C ソース ファイル、および C オブジェクト ファイルを指定します。

-l lastfiles

Oracle Tuxedo ATMI システム ライブラリと OSF/DCE ライブラリの後に取り込んでコンパイルする C ライブラリを指定します。

 


blds_dce(1)

名前

blds_dce - OSF/DCE を呼び出す Oracle Tuxedo ATMI サーバを作成

形式

blds_dce [-o output_file] [-i idl_options] [-f firstfiles] 
[-l lastfiles] [-s service] [idl_file . . .]

説明

blds_dce は、すべての入力 IDL ソース ファイルおよび関連 ACF ソース ファイルを解析し、それらを C ソース ファイルと C オブジェクト ファイル、および OSF/DCE ライブラリと組み合わせて、DCE RPC 呼び出しを作成できる Oracle Tuxedo ATMI サーバを生成します。このコマンドの主な使用目的は、Oracle Tuxedo システムから OSF/DCE へのゲートウェイ プロセスを作成することです。

コマンドライン引数には、入力 IDL ソース ファイルと、IDL コンパイラの動作を制御するオプションを指定します。使用できるオプションは次のとおりです。

-o output_file

デフォルトのファイル名は a.out です。

-i idl_options

IDL コンパイラに渡すオプションを指定します。C のコンパイル システムに関連するオプションは、このプログラムによって自動的に提供されます。このオプションを使用すると、アプリケーションでマネージャ エントリ ポイント ベクトル (Manager Entry Point Vector) を使用するための -no_mepv オプションを指定できます。

-f firstfiles

Oracle Tuxedo ATMI システム ライブラリと OSF/DCE ライブラリより前に取り込んでコンパイルする、コンパイラ オプション、C ソース ファイル、および C オブジェクト ファイルを指定します。

-l lastfiles

Oracle Tuxedo ATMI システム ライブラリと OSF/DCE ライブラリの後に取り込んでコンパイルする C ライブラリを指定します。

-s service[,service . . .]

サーバで宣言するサービスを指定します。

 


buildclient(1)

名前

buildclient - Oracle Tuxedo ATMI クライアント モジュールを作成

形式

buildclient [ -C ] [ -v ] [ {-r rmname | -w } ] [ -o name] 
[ -f firstfiles] [ -l lastfiles] [ -k ]

説明

buildclient は、Oracle Tuxedo ATMI クライアント モジュールを作成するときに使用します。このコマンドでは、-f および -l オプションで指定されるファイルと標準 Oracle Tuxedo ATMI ライブラリを組み合わせて、1 つのロード モジュールを形成します。このロード モジュールは、使用しているオペレーティング システム用に定義されたデフォルトの C 言語コンパイル コマンドを使用し、buildclient によって作成されます。UNIX システム用のデフォルトの C 言語コンパイル コマンドは cc(1) コマンドです (UNIX システムのリファレンス マニュアルを参照してください)。

-v

buildclient を冗長モードで機能させます。特に、cc コマンドをその標準出力に書き出します。

-w

ワークステーション ライブラリを使用してクライアントを作成することを指定します。デフォルトの設定では、ネイティブ モードおよびワークステーション モード両方のライブラリがある場合には、ネイティブ クライアントが作成されます。このオプションは、-r オプションとともには使用できません。

-r rmname

クライアントに関連するリソース マネージャを指定します。rmname は、$TUXDIR/udataobj/RM にあるリソース マネージャのテーブルにあるものでなければなりません。このファイルの各行は次のような形式になります。
rmname:rmstructure_name:library_names (詳細については、「buildtms(1)」を参照してください)。rmname の値を使用することにより、$TUXDIR/udataobj/RM にあるエントリは、リソース マネージャに関連したライブラリを自動的に含み、トランザクション マネージャとリソース マネージャ間のインタフェースを正しく設定するのに使用されます。他の値は、リソース マネージャのテーブルに追加されているものを指定できます。-r オプションが指定されない場合のデフォルト設定では、クライアントはリソース マネージャに関連しません。UBBCONFIG(5) のリファレンス ページを参照してください。

-o

出力ロード モジュールのファイル名を指定します。このオプションの指定がない場合は、a.out という名前になります。

-f

buildclient のコンパイルおよびリンク フェーズの最初に、Oracle Tuxedo ATMI ライブラリより前に取り込む 1 つまたは複数のユーザ ファイルを指定します。複数のファイルを指定する場合は、各ファイル名を空白で区切り、リスト全体を引用符で囲まれなければなりません。このオプションは何回指定してもかまいません。コンパイラ オプションおよび引数を含むように指定する場合は、以下に説明する CFLAGS および ALTCFLAGS 環境変数を使用します。
-C オプションが指定され、環境変数 COB が「AcuCobol」に設定されている場合、このオプションで受け入れられるのは COBOL ソース ファイルのみです。ライブラリ ファイル、C ソース ファイルなど、他のユーザ ファイルは、環境変数 TM_COB_CC_FILES で指定する必要があります。「環境変数」の節を参照してください。

-l

buildclient のコンパイルおよびリンク フェーズの最後で、Oracle Tuxedo ライブラリの後に取り込む 1 つまたは複数のユーザ ファイルを指定します。複数のファイルを指定する場合は、各ファイル名を空白で区切り、リスト全体を引用符で囲まれなければなりません。このオプションは何回指定してもかまいません。

-C

COBOL のコンパイルを指定します。

-k

COBOL クライアント スタブを保持します。buildclient は、COBOL プログラムで呼び出される関数テーブルなどのデータ構造を持つスタブを生成します。通常これは、クライアントの構築時にコンパイルの後で削除されます。このオプションは、ソース ファイルを保持する必要があることを示します (ソース ファイル名を表示するには、-v オプションを使用します)。このオプションは、-C オプションが指定され、環境変数 COB が「AcuCobol」に設定されている場合にのみ有効です。
注意 : このファイルの生成内容は、リリースによって変更される場合があります。このファイルで公開されているデータ構造およびインタフェースを重視しないでください。このオプションは、構築の問題のデバッグを支援するためのものです。

環境変数

TUXDIR

buildclient は、環境変数 TUXDIR を使用して、クライアント プロセスのコンパイル時に使用する Oracle Tuxedo ATMI ライブラリとインクルード ファイルを見つけます。

CC

buildclient は通常、デフォルトの C 言語コンパイル コマンドを使用してクライアント実行可能コードを生成します。デフォルトの C 言語コンパイル コマンドは、サポートされている各オペレーティング システムごとに定義されており、UNIX システムの場合は cc(1) です。代替コンパイラを指定できるようにするため、buildclient は環境変数 CC が存在するかどうかを調べます。CCbuildclient の環境に存在しない場合、またはこの環境変数が文字列 "" である場合、buildclient はデフォルトの C 言語コンパイラを使用します。環境内に CC が存在する場合、実行されるコンパイラの名前が CC の値となります。

CFLAGS

環境変数 CFLAGS は、コンパイラ コマンドラインの一部として引き渡される引数のセットを指定するときに使用します。この変数は、コマンドライン オプション「-I${TUXDIR}/include」とともに buildclient により自動的に引き渡されます。CFLAGSbuildclient の環境に存在しない場合、またはこの環境変数が文字列 "" である場合、buildclient はコンパイラ コマンドライン引数を追加しません。

ALTCC

-C オプションを使って COBOL のコンパイルを指定すると、buildclient は通常、Oracle Tuxedo のシェル cobcc を使用して cob を呼び出し、クライアント実行可能コードを生成します。buildclient は、別のコンパイラを指定する ALTCC という環境変数の有無をチェックします。ALTCCbuildclient の環境に存在しない場合、またはこの環境変数が文字列 "" である場合、buildclientcobcc を使用します。環境に ALTCC が存在する場合は、その値をとって実行するコンパイラ コマンドとします。
注意 : Windows システムでは、ALTCC および ALTCFLAGS 環境変数は使用できません。これらの変数を設定すると、予想外の結果が生じます。まず COBOL コンパイラを使用してアプリケーションをコンパイルし、次に生成されたオブジェクト ファイルを buildclient(1) コマンドに渡す必要があります。

ALTCFLAGS

環境変数 ALTCFLAGS には、-C オプションを指定した場合に、COBOL コンパイラ コマンドラインの一部として渡す追加の引数を指定します。コマンドライン オプションに対する追加です。
"-I${TUXDIR}/include" オプションは、buildclient によって自動的に渡されます。-C オプションを使用する場合、コンパイラ オプションやその引数を buildclient -f オプションで指定するとエラーが発生するため、ALTCFLAGS を使用する必要があります。設定しなかった場合は、上記の CFLAGS と同じ値に設定されます。
注意 : ALTCC 環境変数の説明の下の注意を参照してください。

COBOPT

環境変数 COBOPT には、-C オプションを指定した場合に、COBOL コンパイラが使用する追加の引数を指定します。

COBCPY

環境変数 COBCPY には、-C オプションを指定した場合に、COBOL コンパイラが使用する COBOL コピー ファイルが存在するディレクトリを指定します。

TM_COB_STATIC

環境変数 TM_COB_STATIC は、共有バージョンまたは静的バージョンの libcobatmi ライブラリを buildclient でリンクするかどうかを示します。環境変数の値には「Yes」または「No」を指定します。「Yes」に設定すると、静的バージョンの libcobatmi ライブラリが使用され、「No」に設定すると共有バージョンが使用されます。この環境変数を指定しないと、共有バージョンの libcobatmi ライブラリがデフォルトで使用されます。
注意 : Tuxedo 10.0 より前のリリースの buildclient は、常に静的バージョンの libcobatmi ライブラリをリンクします。

COB

環境変数 COB は、使用される COBOL コンパイラを示します。「AcuCobol」に設定すると ACUCOBOL コンパイラが使用され、設定しないと標準の COBOL コンパイラが使用されます。

TM_COB_VERSION

環境変数 TM_COB_VERSION は ACUCOBOL コンパイラのバージョンを示します。この環境変数は、-C オプションが指定され、環境変数 COB が「AcuCobol」に設定されている場合にのみ有効です。環境変数の値の形式は、「[0-9]+\.[0-9]」です。

TM_COB_CC_FILES

ACUCOBOL コンパイラが使用される場合、COBOL ソース ファイルのみが -f オプションで指定できます。コンパイルで cc(1) に渡すユーザ ファイルが他にあり、Oracle Tuxedo ATMI ライブラリより先に buildclient のリンク フェーズが存在する場合、これらのファイルは環境変数 TM_COB_CC_FILES で指定する必要があります。複数のファイルを指定する場合は、各ファイル名を空白で区切り、リスト全体を引用符で囲まれなければなりません。この環境変数は、-C オプションが指定され、環境変数 COB が「AcuCobol」に設定されている場合にのみ有効です。
注意 : ACUCOBOL CVM で使用される ACUCOBOL のシステム ライブラリおよびオブジェクト ファイルは、ファイル リストに含める必要があります。

ACUCOBOL

COBOL コンパイルに ACUCOBOL を使用する場合、環境変数 ACUCOBOL は ACUCOBOL がインストールされているディレクトリを示すため、クライアントのコンパイル時に ACUCOBOL のシステム ライブラリおよびファイルが検出されます。
注意 : ファイル direct.c は、ACUCOBOL が C 外部変数および COBOL プログラムの関数にアクセスするために使用されます。プログラマが direct.c をサード パーティのソフトウェアをサポートするように変更した場合、変更された direct.c は $ACUCOBOL/lib ディレクトリ下に配置する必要があります。

LD_LIBRARY_PATH (UNIX システムの場合)

環境変数 LD_LIBRARY_PATH には、Oracle Tuxedo システムの共有オブジェクトに加えて、COBOL コンパイラが使用する共有オブジェクトが存在するディレクトリを指定します。一部の UNIX システムでは、別の環境変数が必要となる場合もあります。HP-UX システムでは SHLIB_PATH 環境変数を、AIX システムでは LIBPATH 環境変数を使用します。

LIB (Windows NT システム)

ライブラリを検索するディレクトリのリストを指定します。それぞれのディレクトリはセミコロン (;) で区切ります。

移植性

buildclient コンパイル ツールは、以下のプラットフォームで使用できます。

buildclient コマンドラインで指定するファイル名は、お使いのオペレーティング システムの構文とセマンティクスに従ってください。

CC=ncc CFLAGS="-I /APPDIR/include"; export CC CFLAGS 
buildclient -o empclient -f emp.c -f "userlib1.a userlib2.a"


COBCPY=$TUXDIR/cobinclude
COBOPT="-C ANS85 -C ALIGN=8 -C NOIBMCOMP -C TRUNC=ANSI -C OSEXT=cbl"
COBDIR=/usr/lib/cobol LD_LIBRARY_PATH=$COBDIR/coblib:$TUXDIR/lib
export COBOPT COBCPY COBDIR LD_LIBRARY_PATH
buildclient -C -o empclient -f name.cbl -f "userlib1.a userlib2.a"

次の例は、ACUCOBOL のコンパイルです。

TUXDIR=/opt/tuxedo10.0
TM_COB_STATIC=no
COB=AcuCobol
COBCPY=$TUXDIR/cobinclude
COBOPT="-Ca -v -w -Ga -Dw64 -Dl8 -Da8"
TM_COB_VERSION=7.2
ACUCOBOL=/opt/AcuCobol-7.2.1
TM_COB_CC_FILES="-lruncbl -lclnt -lacvt -lfsi -laregex -lacuterm -lextfh -laxml -lexpat -lvision -lesql -lacme -lz -lm"
LD_LIBRARY_PATH=$ACUCOBOL/lib:$TUXDIR/lib
export TUXDIR TM_COB_STATIC COB COBCPY COBOPT TM_COB_VERSION ACUCOBOL TM_COB_CC_FILES LD_LIBRARY_PATH
buildclient -C -o CSIMPCL -f CSIMPCL.cbl

関連項目

buildserver(1)buildtms(1)compilation(5)
UNIX システムのリファレンス マニュアルの cc(1)、ld(1)

 


buildmqadapter(1)

名前

buildmqadapter - TM_MQITM_MQO、および TMQUEUE_MQM サーバをリンク

形式

buildmqadapter [-v] [-r rmname]

説明

buildmqadapter は TM_MQITM_MQO、および TMQUEUE_MQM サーバを作成し、これらのサーバを $TUXDIR/bin/TM_MQI、$TUXDIR/bin/TM_MQO、および $TUXDIR/bin/TMQUEUE_MQM にインストールします。

注意 : 出力ファイルを別の場所に配置する必要がある場合、コマンド buildTM_MQI(1)buildTM_MQO(1)、および buildTMQUEUE_MQM(1) をそれぞれ代わりに使用する必要があります。

buildmqadapter によって作成されるサーバは、Tuxedo MQ Adapter が IBM WebSphere MQ とのやり取りに使用します。詳細については『MQ Adapter』を参照してください。

ユーザは、MQ Adapter サーバ ファイルを作成または上書きするためのパーミッションを持つ必要があります。

buildmqadapter は buildserver コマンドを呼び出してそれぞれの MQ Adapter サーバを作成します。

事前リンクされたオブジェクトを配布する代わりに MQ Adapter サーバ ファイルを buildmqadapter で作成すると、Tuxedo 管理者は以下の内容をコンフィグレーションできます。

buildmqadapter では、MQ リソース マネージャの TMS サーバが作成されないため、Tuxedo 管理者はある時点で buildtms を実行して WebSphere MQ TMS サーバを作成する必要があります。

オプション

v

buildmqadapter を冗長モードで動作させます。具体的には、buildserver コマンドをその標準出力に出力し、buildserver に -v オプションを指定します。

-r rm_name

MQ Adapter サーバに関連付けられるリソース マネージャ名を指定します。この値 rm_name は、$TUXDIR/udataobj/RM にあるリソース マネージャ テーブルに登録されていなければなりません。rm_name の値に対応するエントリは、リソース マネージャに対する正しいライブラリを自動的に組み込み、かつトランザクション マネージャとリソース マネージャとの間のインタフェースを正しく設定 (xa_switch_t 構造体を使用して) するときに使用します。このパラメータのデフォルト値は MQSeries_XA_RMI です。

buildmqadapter は buildserver コマンドを使用して出力ファイルを生成します。buildserver は、コンパイラおよびコンパイラ フラグに関してそれぞれ CC および CFLAGS 環境変数を使用します (設定されている場合)。詳細については、「buildserver(1)」を参照してください。

buildmqadapter -v

関連項目

 


buildnetclient(1)

名前

buildnetclient — Oracle Tuxedo .NET ワークステーション クライアント モジュールを作成

形式

buildnetclient [-v] [-o outfile] [-csflag flagstring] [.cs source files] [.dll assembly files] [.netmodule module files]

説明

buildnetclient は、Tuxedo .NET ワークステーション クライアント アプリケーションを作成するために使用するユーティリティです。このコマンドでは、引数で指定するソース ファイル (.cs)、アセンブリ ファイル (.dll)、モジュール ファイル (.netmodule) を Tuxedo .NET ワークステーション クライアント ラッパーのライブラリと組み合わせて、クライアント アプリケーションを作成します。この後、Microsoft .NET Framework 環境の C# コンパイラ (csc.exe) を使用して、クライアント アプリケーションをビルドします。

csflag オプションを設定すると、C# コンパイラに渡すオプションを指定できます。

注意 : 複数の C# コンパイラ オプションを指定できます。複数のオプションを指定するときには、空白で区切り、引用符で囲む必要があります。

オプション

-v

buildnetclient コマンドを冗長モードで機能させます。特に、コンパイル コマンドをその標準出力に書き出します。

-o outfile

このコマンドで生成するクライアント アプリケーションの名前を指定します。名前を指定しないと、静的メソッド Main が含まれるクラスを持つ C# のソース ファイルの名前をとってアプリケーション ファイルの名前が付けられます。ファイル名の拡張子は、そのアプリケーションが実行されるオペレーティング システムによって異なります (Windows システムの場合は拡張子は .exe になります)。

-csflag flagstring

ファイル拡張子 .cs を持つファイルの C# コンパイラ コマンドラインの一部として渡される引数を指定します。複数の C# コンパイラ オプションを指定する場合は、空白で区切り、引用符で囲みます。

.cs source files

アプリケーション ファイルのビルドに必要な、拡張子 .cs を持つ C# のソース ファイルを指定します。

.dll assembly files

アプリケーション ファイルをビルドする際に、リストされた .cs ソース ファイルから参照される .NET アセンブリを指定します。アセンブリ ファイルのファイル拡張子は .dll です。

.netmodule module files

アプリケーション ファイルのビルドに必要な、拡張子 .netmodule を持つ .NET モジュール ファイルを指定します。

注意

buildnetclient は、コマンドラインから渡された引数を解析して、C# コンパイラを呼び出す別のコマンドラインを作成し、実行可能アプリケーションをビルドします。

たとえば、Windows システムでは、[buildnetclient -o t1.exe, t1.cs] は buildnetclient によって csc /out:t1.exe /t:exe /r:%TUXDIR%¥bin¥libwscdnet.dll t1.cs に変換されます。

次の例では、2 つの C# ソース ファイル、t1.cs、t2.cs と、モジュール ファイル t3.netmodule を指定して、実行可能アセンブリ first.exe をビルドする場合を示しています。この例では、t1.cs から、これらのファイルと同じディレクトリにあるライブラリ アセンブリ func.dll が提供するメソッドを呼び出しています。

[buildnetclient -o first.exe func.dll t1.cs t3.netmodule t2.cs]

関連項目

『Tuxedo .NET ワークステーション クライアント』の「Tuxedo .NET ワークステーション クライアント アプリケーションの作成

 


buildobjclient(1)

名前

buildobjclient - CORBA クライアント アプリケーションを作成

形式

buildobjclient [-v][-o name] [-f firstfile-syntax] 
[-l lastfile-syntax] -P

説明

buildobjclient コマンドを使用して、CORBA クライアント アプリケーションを構築できます。このコマンドは、-f および -l オプションで指定されるファイルと標準の CORBA ライブラリを組み合わせて、クライアント アプリケーションを形成します。クライアント アプリケーションは、使用しているオペレーティング システム用に定義されたデフォルトの C++ 言語コンパイル コマンドによって作成されます。

指定された .c ファイルおよび .cpp ファイルはすべて、使用しているオペレーティング システムのコンパイル システムを 1 回だけ呼び出してコンパイルされます。ユーザは、CC 環境変数にコンパイラ名を指定することにより、使用するコンパイラを指定できます。CC 環境変数が定義されていない場合に buildobjclient が呼び出されると、.c ファイルと .cpp ファイルをコンパイルするために、オペレーティング システムのデフォルトの C++ 言語コンパイル コマンドが呼び出されます。

ユーザは、環境変数 CFLAGS または CPPFLAGS を設定することにより、コンパイラに渡すオプションを指定できます。CFLAGS が定義されていない場合に buildobjclient が呼び出されると、buildobjclient コマンドは CPPFLAGS の値 (定義されている場合) を使用します。

オプション

-v

buildobjclient を冗長モードで機能させます。特に、コンパイル コマンドをその標準出力に書き出します。

-o name

このコマンドで生成するクライアント アプリケーションの名前を指定します。名前が指定されていない場合、アプリケーション ファイルの名前は client<.type> になります。type は拡張子で、アプリケーションのオペレーティング システムによって異なります。たとえば、UNIX システムでは type は付きませんが、Windows システムでは type.EXE になります。

-f firstfile-syntax

buildobjclient コマンドのコンパイルおよびリンク フェーズで最初に取り込むファイルを指定します。指定されたファイルの後で CORBA ライブラリが取り込まれます。ファイルは、次の表に示すように 2 種類の方法で指定できます。

表 2 最初に取り込むファイルの指定方法
ファイル名の指定方法
定義
-f firstfile
1 つのファイルを指定する。
-f "file1.cpp file2.cpp file3.cpp ..."
複数のファイルを指定する場合は、各ファイル名を空白で区切り、リスト全体を引用符で囲む。

注意 : 名前に空白が含まれているファイルは指定できません。
注意 : -f オプションは何度でも指定できます。

-l lastfile-syntax

buildobjclient コマンドのコンパイルおよびリンク フェーズで最後に取り込むファイルを指定します。指定されたファイルは、CORBA ライブラリの後に取り込まれます。ファイルは、次の表に示すように 2 種類の方法で指定できます。

表 3 最後に取り込むファイルの指定方法
ファイル名の指定方法
定義
-l lastfile
1 つのファイルを指定する。
-l "file1.cpp file2.cpp file3.cpp ..."
複数のファイルを指定する場合は、各ファイル名を空白で区切り、リスト全体を引用符で囲む。

注意 : -l オプションは何度でも指定できます。

-P

適切な POA ライブラリをイメージ (つまり、クライアントをサーバとしても動作させるライブラリ) にリンクします。生成されたイメージはサーバとしても動作でき、オブジェクトを作成する際に Callbacks ラッパー クラスを使用できます。ただし、生成された共同クライアント/サーバでは、Oracle Tuxedo TP フレームワークの機能であるオブジェクトの状態管理およびトランザクション管理を使用することができません。クライアントの生成時には、-P スイッチが IDL コンパイラに渡される必要があります。buildobjserver を使用すると、TP フレームワークが提供するすべてのサポートに対応したサーバを作成できます。デフォルトでは、サーバ ライブラリへのリンクは行われません。つまり、デフォルトでは、クライアントのみが作成され、共同クライアント/サーバは作成されません。

-h または -?

buildobjclient コマンドの使用方法に関するヘルプを提供します。それ以外に行われるアクションはありません。

環境変数

TUXDIR

クライアント アプリケーションのコンパイル時に使用する CORBA ライブラリおよびインクルード ファイルを検索します。

CC

.c または .cpp ファイル拡張子を持つファイルのコンパイルに使用するコンパイラを指定します。この環境変数が定義されていない場合、.c および .cpp ファイルのコンパイルには、使用しているオペレーティング システムのデフォルトの C++ 言語コンパイル コマンドが呼び出されます。

CFLAGS

.c または .cpp ファイル拡張子を持つファイルのコンパイラ コマンドラインの一部として渡される引数を指定します。CFLAGSbuildobjclient コマンド環境に存在しない場合、buildobjclient コマンドは CPPFLAGS 環境変数があるかどうかを調べます。

CPPFLAGS

注意 : CFLAGS 環境変数によって渡される引数は、CPPFLAGS 変数より優先されます。
.c または .cpp ファイル拡張子を持つファイルのコンパイラ コマンドラインの一部として渡される引数を指定します。
これは、buildobjclient コマンドによって自動的に渡されるコマンドライン オプション "-I$(TUXDIR)/include" (UNIX システムの場合) または /I%TUXDIR%¥include (Windows システムの場合) に追加されます。CPPFLAGSbuildobjclient コマンド環境に存在しない場合、コンパイラ コマンドは追加されません。

LD_LIBRARY_PATH (UNIX システムの場合)

コンパイラが使用する共有オブジェクト、および CORBA ソフトウェアで共有するオブジェクトが入っているディレクトリを指定します。それぞれのディレクトリはコロン (:) で区切ります。一部の UNIX システムでは、別の環境変数が必要となる場合もあります。HP-UX システムでは SHLIB_PATH 環境変数を、AIX システムでは LIBPATH 環境変数を使用します。

LIB (Windows システムの場合)

ライブラリを検索するディレクトリのリストを指定します。それぞれのディレクトリはセミコロン (;) で区切ります。

移植性

buildobjclient コマンドは、クライアントのみの CORBA システムではサポートされません。

次の例では、Windows システム上で CORBA クライアント アプリケーションを作成します。

set CPPFLAGS=-I%APPDIR%¥include
buildobjclient -o empclient.exe -f emp_c.cpp -l userlib1.lib

次の例では、c シェルを使用する UNIX システム上で CORBA クライアント アプリケーションを作成します。

setenv CPPFLAGS=$APPDIR/include
buildobjclient -o empclient -f emp_c.cpp -l userlib1.a

 


buildobjserver(1)

名前

buildobjserver - CORBA サーバ アプリケーションを構築

形式

buildobjserver [-v] [-o name] [-f firstfile-syntax] 
[-l
lastfile-syntax] [-r rmname][-t]

説明

buildobjserver コマンドを使用して、CORBA サーバ アプリケーションを構築できます。このコマンドは、メイン ルーチンで -f および -l オプションによって指定されるファイルと標準の CORBA ライブラリを組み合わせて、サーバ アプリケーションを形成します。サーバ アプリケーションは、プラットフォームのデフォルトの C++ コンパイラによって作成されます。

指定された .c ファイルおよび .cpp ファイルはすべて、使用しているオペレーティング システムのコンパイル システムを 1 回だけ呼び出してコンパイルされます。ユーザは、CC 環境変数にコンパイラ名を指定することにより、使用するコンパイラを指定できます。CC 環境変数が定義されていない場合に buildobjserver が呼び出されると、.c および .cpp ファイルをコンパイルするために、オペレーティング システムのデフォルトの C++ 言語コンパイル コマンドが呼び出されます。

ユーザは、環境変数 CFLAGS または CPPFLAGS を設定することにより、コンパイラに渡すオプションを指定できます。buildobjserver の呼び出し時に、CFLAGS は定義されていないが、CPPFLAGS が定義されている場合、このコマンドは CPPFLAGS の値を使用します。

オプション

-v

buildobjserver コマンドを冗長モードで機能させます。特に、コンパイル コマンドを標準出力に書き出します。

-o name

このコマンドで生成するサーバ アプリケーションの名前を指定します。名前が指定されない場合、アプリケーション ファイルの名前は server.type になります。type は拡張子で、アプリケーションで使用中のオペレーティング システムを示します。たとえば、アプリケーションが server を呼び出す場合は UNIX システム、アプリケーションが server.EXE を呼び出す場合は Windows NT システムです。

-f firstfile-syntax

buildobjserver コマンドのコンパイルおよびリンク フェーズで最初に (つまり、CORBA ライブラリの前に) 取り込むファイルを指定します。ファイルを指定する 2 種類の方法については、「最初に取り込むファイルの指定方法」の表を参照してください。

-l lastfile-syntax

buildobjserver コマンドのコンパイルおよびリンク フェーズで最後に (つまり、CORBA ライブラリの後に) 取り込むファイルを指定します。ファイルを指定する 2 種類の方法については、「最後に取り込むファイルの指定方法」の表を参照してください。

-r rmname

このサーバのリソース マネージャを指定します。rmname は、$TUXDIR/udataobj/RM (UNIX システムの場合) または %TUXDIR%¥udataobj¥RM (Windows NT システムの場合) にあるリソース マネージャ テーブルに存在するものでなければなりません。 このファイルの各エントリは、次のような形式になります。 rmname:rmstructure_name:library_names rmname の値を使用することにより、$TUXDIR/udataobj/RM または %TUXDIR%¥udataobj¥RM にあるエントリは、リソース マネージャに関連したライブラリを自動的に取り込み、トランザクション マネージャとリソース マネージャとの間にインタフェースをセットアップします。値 TUXEDO/SQL は、Oracle Tuxedo System/SQL リソース マネージャのライブラリを取り込みます。他の値は、リソース マネージャのテーブルに追加されているものを指定できます。-r オプションが指定されていない場合、デフォルトで null リソース マネージャが使用されます。

-h または -?

buildobjserver コマンドの実行時に役立つ情報が記載されたヘルプを表示します。それ以外に行われるアクションはありません。

-t

作成中の CORBA サーバ アプリケーションでマルチスレッド処理を有効にします。このオプションを指定すると、UBBCONFIG ファイルの MAXDISPATCHTHREADS パラメータで 1 を超える値を指定することもできます。指定しない場合、CORBA サーバはシングルスレッドのアプリケーションとして動作します。

環境変数

TUXDIR

サーバ アプリケーションのコンパイル時に使用する CORBA ライブラリおよびインクルード ファイルを検索します。

CC

-l または -f オプションで指定される、拡張子が .c または .cpp ファイルのコンパイルに使用するコンパイラを指定します。

CFLAGS

.c または .cpp ファイル拡張子を持つファイルのコンパイラ コマンドラインの一部として渡される引数を指定します。CFLAGSbuildobjserver コマンド環境で使用できない場合、buildobjserver コマンドは CPPFLAGS 環境変数があるかどうかを調べます。

CPPFLAGS

注意 : CFLAGS 環境変数によって渡される引数は、CPPFLAGS 環境変数より優先されます。
拡張子が .c または .cpp のファイルのコンパイラ コマンドラインの一部として渡される引数を指定します。このオプションは、-I$TUXDIR/include コマンドライン オプション (UNIX システム) または /I%TUXDIR%¥include コマンドライン オプション (Windows NT システム) に追加して使用し、buildobjserver コマンドによって自動的に渡されます。CPPFLAGSbuildobjserver コマンド環境で使用できない場合、コンパイラ コマンドは追加されません。

LD_LIBRARY_PATH (UNIX システムの場合)

コンパイラが使用する共有オブジェクト、および CORBA の共有オブジェクトが入っているディレクトリを一覧表示します。ディレクトリ名はコロン (:) で区切ります。一部の UNIX システムでは、別の環境変数が必要となる場合もあります。HP-UX システムでは SHLIB_PATH 環境変数を、AIX システムでは LIBPATH 環境変数を使用します。

LIB (Windows NT システム)

ライブラリにあるディレクトリを一覧表示します。ディレクトリ名はセミコロン (;) で区切ります。

移植性

buildobjserver コマンドは、クライアントのみの CORBA システムではサポートされません。

次の例では、emp_s.cpp および emp_i.cpp ファイルを使用して、UNIX システム上で CORBA サーバ アプリケーションを作成します。

buildobjserver -r TUXEDO/SQL -o unobserved 
-f “emp_s.cpp emp_i.cpp”

次の例は、buildobjserver コマンドで環境変数 CC および CFLAGS を使用する方法を示しています。また、-f および -lm オプションを使用して、Bourne または Korn シェルで数学ライブラリをリンクする方法も示しています (UNIX システム)。

CFLAGS=-g CC=/bin/cc ¥
buildobjserver -r TUXEDO/SQL -o TLR -f TLR.o -f util.o -l -lm

次の例は、リソース マネージャを指定せずに UNIX システム上で buildobjserver コマンドを使用する方法を示しています。

buildobjserver -o PRINTER -f PRINTER.o

RM ファイルの例

以下では、サポートされている各オペレーティング システム プラットフォーム用の RM ファイルの例を示します。

Windows NT

Oracle_XA;xaosw;C:¥Orant¥rdbms73¥xa¥xa73.lib
C:¥Orant¥pro22¥lib¥msvc¥sqllib18.lib

UNIX

Oracle_XA:xaosw:-L$ORACLE_HOME/rdbms/lib
-L$ORACLE_HOME/precomp/lib -lc
-L/home4/m01/app/oracle/product/7.3.2/lib -lsql -lclntsh
-lsqlnet -lncr -lcommon -lgeneric -lepc -lnlsrtl3 -lc3v6
-lcore3 -lsocket -lnsl -lm -ldl -lthread

Digital UNIX

Oracle_XA:xaosw:-L${ORACLE_HOME}/lib -lxa
${ORACLE_HOME}/lib/libsql.a -lsqlnet -lncr -lsqlnet
${ORACLE_HOME}/lib/libclient.a -lcommon -lgeneric -lsqlnet
-lncr -lsqlnet ${ORACLE_HOME}/lib/libclient.a -lcommon
-lgeneric -lepc -lepcpt -lnlsrtl3 -lc3v6 -lcore3
-lnlsrtl3 -lcore3 -lnlsrtl3 -lm

AIX

Oracle_XA:xaosw:-L${ORACLE_HOME}/lib -lxa -lsql -lsqlnet 
-lncr -lclient -lcommon -lgeneric -lepc -lnlsrtl3 -lc3v6
-lcore3 -lm -lld

HP-UX : Oracle 8.04

Oracle_XA:xaosw:-L${ORACLE_HOME}/lib -lclntsh

 


buildserver(1)

名前

buildserver - Oracle Tuxedo ATMI のサーバのロード モジュールを構築

形式

buildserver [-C] [-s { @filename | service[,service .. . ]
[:func]| :func } ] [-v] [-o outfile] [-f firstfiles]
[-l lastfiles] [{-r|-g} rmname] [-k] [-t]

説明

buildserver は、Oracle Tuxedo ATMI のサーバのロード モジュールを構築するときに使用します。このコマンドは、-f および -l オプションで指定されるファイルと標準のサーバのメイン ルーチンおよび標準 Oracle Tuxedo ATMI ライブラリを組み合わせて、ロード モジュールを作成します。このロード モジュールは、buildserver が呼び出す cc(1) コマンドによって作成されます (UNIX システムのリファレンス マニュアルの cc(1) を参照してください)。buildserver のオプションにはそれぞれ、次のような意味があります。

-v

buildserver を冗長モードで動作させます。特に、cc コマンドをその標準出力に書き出します。

-o outfile

出力されるロード モジュールを収めるファイルの名前を指定します。このファイル名を指定しない場合、ロード モジュールの名前は SERVER になります。

-f firstfiles

buildserver のコンパイルおよびリンク フェーズで最初に取り込む 1 つまたは複数のファイルを指定します。指定されたファイルが取り込まれた後で Oracle Tuxedo ATMI ライブラリが取り込まれます。複数のファイルを指定する場合は、各ファイル名を空白で区切り、リスト全体を引用符で囲まれなければなりません。このオプションは何回指定してもかまいません。コンパイラ オプションおよび引数を含むように指定する場合は、以下に説明する CFLAGS および ALTCFLAGS 環境変数を使用します。
-C オプションが指定され、環境変数 COB が「AcuCobol」に設定されている場合、このオプションで受け入れられるのは COBOL ソース ファイルのみです。ライブラリ ファイル、C ソース ファイルなど、他のユーザ ファイルは、環境変数 TM_COB_CC_FILES で指定する必要があります。「環境変数」の節を参照してください。

-l lastfiles

buildserver のコンパイルおよびリンク フェーズで最後に取り込む 1 つまたは複数のファイルを指定します。指定されたファイルは、Oracle Tuxedo ATMI ライブラリが取り込まれた後で取り込まれます。複数のファイルを指定する場合は、各ファイル名を空白で区切り、リスト全体を引用符で囲まれなければなりません。このオプションは何回指定してもかまいません。

-r rmname

このサーバのリソース マネージャを指定します。rmname は、$TUXDIR/udataobj/RM にあるリソース マネージャのテーブルにあるものでなければなりません。このファイルの各行は次のような形式になります。
rmname:rmstructure_name:library_names (詳細については、「buildtms(1)」を参照してください)。rmname の値を使用することにより、$TUXDIR/udataobj/RM にあるエントリは、リソース マネージャに関連したライブラリを自動的に含み、トランザクション マネージャとリソース マネージャ間のインタフェースを正しく設定するのに使用されます。他の値は、リソース マネージャのテーブルに追加されているものを指定できます。-r オプションの指定がない場合、デフォルトの設定として null リソース マネージャが使用されます。UBBCONFIG(5) のリファレンス ページを参照してください。

-s { @filename | service[,service...][:func] | :func } ]

サーバのブート時に宣言できるサービスの名前を指定します。サービス名および暗黙的なファンクション名は 15 文字以下でなければなりません。明示的関数名 (コロンの後に指定する名前) は、128 文字まで使用できます。この文字数より長い名前が指定された場合は、警告メッセージが表示されて短縮されます。tmadmin(1) または TM_MIB(5) によりファイルを取得した場合は、名前の最初の 15 文字だけが表示されます (「servopts(5)」を参照してください)。サービスに関連付けることのできるすべての関数を、このオプションで指定する必要があります。ほとんどの場合、サービスは同じ名前を持つ関数によって実行されます。つまり、x サービスは関数 x によって実行されます。たとえば、次のように指定すると、サービス xy、および z を提供するサーバが構築されます。これらのサービスはそれぞれ同じ名前の関数によって処理されます。
-s x,y,z その他のケースでは、異なる名前の関数でサービスが実行されることもあります。次のように指定すると、サービス xy、および z を提供するサーバが構築されます。これらのサービスはそれぞれ関数 abc によって処理されます。 -s x,y,z:abc カンマとカンマの間に空白を入れてはいけません。関数名の前にはコロンを付けます。別のケースでは、実行時までサービス名が分からないことがあります。関連するサービスを持つ可能性のあるすべての関数を、buildserver で指定しなければなりません。サービス名がマップされている可能性のある関数を指定するには、関数名の前にコロンを付けます。たとえば、次のように指定すると、サービスが関連付けられている可能性のある関数 pqr によってサーバが構築されます。 tpadvertise(3c) は、関数 pqr にサービス名をマップするために使用されます。 -s :pqr -s オプションでファイル名を指定するには、ファイル名の前に「@」文字を付けます。このファイルの各行は、-s オプションの引数と見なされます。このファイルには、コメントを入れることができます。コメント行の先頭には「#」文字を置きます。このファイルは、サービス名がマップされている可能性のある、サーバ中のすべての関数を指定するのに使用できます。 -s オプションは何回使用してもかまいません。「.」文字で始まるサービスはシステムで使用するように予約されているため、-s オプションを指定してそのようなサービスをサーバに組み込もうとすると、buildserver は異常終了します。

-C

COBOL のコンパイルを指定します。
buildserver は通常、cc コマンドを使用して a.out を生成します。代替コンパイラを指定できるようにするため、buildserver はシェル変数 CC が存在するかどうかを調べます。CCbuildserver の環境にない場合、または変数の値が文字列 "" である場合は、buildserver はコンパイラとして cc を使用します。環境内に CC が存在する場合、実行されるコンパイラの名前が CC の値となります。同様に、シェル変数 CFLAGS も、コンパイラへ渡す一連のパラメータを取り込むためにチェックされます。

-k

サーバの main スタブを保持します。buildserver は、サービス テーブルなどのデータ構造と main() 関数を持つ main スタブを生成します。通常これは、サーバの構築時に、コンパイルの後で削除されます。このオプションは、ソース ファイルを保持する必要があることを示します (ソース ファイル名を表示するには、-v オプションを使用します)。
注意 : このファイルの生成内容は、リリースによって変更される場合があります。このファイルで公開されているデータ構造およびインタフェースを重視しないでください。このオプションは、構築の問題のデバッグを支援するためのものです。

-t

マルチスレッド処理を指定します。サーバをマルチスレッド操作で使用する場合は、必ずこのオプションを指定してください。コンフィグレーション ファイルの MAXDISPATCHTRHREADS に 1 より大きな値が設定されている場合に、このオプションを指定せずにサーバを起動しようとすると、ユーザ ログに警告メッセージが出力され、サーバはシングルスレッド操作に戻ります。
このオプションは、管理者がスレッド セーフな方法でプログラミングされていないサーバをマルチスレッド サーバとして起動するのを防止するために使用されます。

環境変数

TUXDIR

buildserver は、環境変数 TUXDIR を使用して、サーバ プロセスのコンパイル時に使用する Oracle Tuxedo ATMI ライブラリおよびインクルード ファイルを見つけます。

CC

buildserver は通常、デフォルトの C 言語コンパイル コマンドを使用してサーバ実行可能コードを生成します。デフォルトの C 言語コンパイル コマンドは、サポートされているオペレーティング システム プラットフォームごとに定義されており、UNIX システムの場合は cc(1) です。代替コンパイラを指定できるようにするため、buildserver は環境変数 CC が存在するかどうかを調べます。CCbuildserver の環境に存在しない場合、またはこの環境変数が文字列 "" である場合、buildserver はデフォルトの C 言語コンパイラを使用します。CC が環境に存在すれば、実行するコンパイラの名前としてその値が使用されます。

CFLAGS

環境変数 CFLAGS は、コンパイラ コマンドラインの一部として引き渡される引数のセットを指定するときに使用します。これは、buildserver に自動的に渡されるコマンドライン オプション "-I${TUXDIR}/include" に追加されます。CFLAGSbuildserver の環境に存在しない場合、またはこの環境変数が文字列 "" である場合、buildserver はコンパイラ コマンドライン引数を追加しません。

ALTCC

-C オプションを使って COBOL のコンパイルを指定すると、buildserver は通常、Oracle Tuxedo のシェル cobcc(1) を使用します。cobcc は cob を呼び出し、サーバ実行可能コードを生成します。buildserver は、別のコンパイラを指定する ALTCC という環境変数の有無をチェックします。ALTCCbuildserver の環境に存在しない場合、または文字列 "" である場合、buildservercobcc を使用します。環境に ALTCC が存在する場合は、その値をとって実行するコンパイラ コマンドとします。
注意 : Windows システムでは、ALTCC および ALTCFLAGS 環境変数は使用できません。これらの変数を設定すると、予想外の結果が生じます。まず COBOL コンパイラを使用してアプリケーションをコンパイルし、次に生成されたオブジェクト ファイルを buildserver(1) コマンドに渡す必要があります。

ALTCFLAGS

環境変数 ALTCFLAGS には、-C オプションを指定した場合に、COBOL コンパイラ コマンドラインの一部として渡す追加の引数を指定します。これは、buildserver に自動的に渡されるコマンドライン オプション "-I${TUXDIR}/include" に追加されます。-C オプションを使用する場合、コンパイラ オプションやその引数を buildserver -f オプションで指定すると、エラーが発生しますので、ALTCFLAGS を使用する必要があります。設定しなかった場合は、上記の CFLAGS と同じ値に設定されます。
注意 : ALTCC 環境変数の下の注意を参照してください。

COBOPT

環境変数 COBOPT には、-C オプションを指定した場合に、COBOL コンパイラが使用する追加の引数を指定します。

COBCPY

環境変数 COBCPY には、-C オプションを指定した場合に、COBOL コンパイラが使用する COBOL コピー ファイルが存在するディレクトリを指定します。

TM_COB_STATIC

環境変数 TM_COB_STATIC は、共有バージョンまたは静的バージョンの libcobatmi ライブラリを buildserver でリンクするかどうかを示します。環境変数の値には「Yes」または「No」を指定します。「Yes」に設定すると、静的バージョンの libcobatmi ライブラリが使用され、「No」に設定すると共有バージョンが使用されます。この環境変数を指定しないと、共有バージョンの libcobatmi ライブラリがデフォルトで使用されます。
注意 : Tuxedo 10.0 より前のリリースの buildserver は、常に静的バージョンの libcobatmi ライブラリをリンクします。

COB

環境変数 COB は、使用される COBOL コンパイラを示します。「AcuCobol」に設定すると ACUCOBOL コンパイラが使用され、設定しないと標準の COBOL コンパイラが使用されます。

TM_COB_VERSION

環境変数 TM_COB_VERSION は ACUCOBOL コンパイラのバージョンを示します。この環境変数は、-C オプションが指定され、環境変数 COB が「AcuCobol」に設定されている場合にのみ有効です。環境変数の値の形式は、「[0-9]+\.[0-9]」です。

TM_COB_CC_FILES

ACUCOBOL コンパイラが使用される場合、COBOL ソース ファイルのみが -f オプションで指定できます。コンパイルで cc(1) に渡すユーザ ファイルが他にあり、Oracle Tuxedo ATMI ライブラリより先に buildserver のリンク フェーズが存在する場合、これらのファイルは環境変数 TM_COB_CC_FILES で指定する必要があります。複数のファイルを指定する場合は、各ファイル名を空白で区切り、リスト全体を引用符で囲まれなければなりません。この環境変数は、-C オプションが指定され、環境変数 COB が「AcuCobol」に設定されている場合にのみ有効です。
注意 : ACUCOBOL CVM で使用される ACUCOBOL のシステム ライブラリおよびオブジェクト ファイルは、ファイル リストに含める必要があります。

ACUCOBOL

COBOL コンパイルに ACUCOBOL を使用する場合、環境変数 ACUCOBOL は ACUCOBOL がインストールされているディレクトリを示すため、サーバ プロセスのコンパイル時に ACUCOBOL のシステム ライブラリおよびファイルが検出されます。
注意 : ファイル direct.c は、ACUCOBOL が C 外部変数および COBOL プログラムの関数にアクセスするために使用されます。プログラマが direct.c をサード パーティのソフトウェアをサポートするように変更した場合、変更された direct.c は $ACUCOBOL/lib ディレクトリ下に配置する必要があります。

LD_LIBRARY_PATH (UNIX システムの場合)

環境変数 LD_LIBRARY_PATH には、Oracle Tuxedo システムの共有オブジェクトに加えて、COBOL コンパイラが使用する共有オブジェクトが存在するディレクトリを指定します。一部の UNIX システムでは、別の環境変数が必要となる場合もあります。HP-UX システムでは SHLIB_PATH 環境変数を、AIX システムでは LIBPATH 環境変数を使用します。

LIB (Windows NT システム)

ライブラリを検索するディレクトリのリストを指定します。それぞれのディレクトリはセミコロン (;) で区切ります。

互換性

以前のリリースでは、sql つまり databasegenoption を指定するのに -g オプションを使用できました。上位互換性を保持するため、このオプションは -r オプションの同義語になっています。

移植性

buildserver コンパイル ツールは、Oracle Tuxedo ATMI サーバ環境がサポートされるプラットフォームで使用できます。RM XA ライブラリは、Windows プラットフォームではサポートされていません。

注意事項

コンパイル システムによっては、main() へのコードの追加が必要になる場合があります。たとえば、C++ でコンストラクタを初期化したり、COBOL 用のライブラリを初期化するような場合です。サーバの main() のすべての変数宣言の直後で、すべての実行文の前に、アプリケーションのコードをインクルードするための全般的な機構が用意されています。これによって、アプリケーションは変数の宣言と文の実行を 1 ブロックのコードで行うことができます。アプリケーション exit は、#ifdef TMMAINEXIT #include "mainexit.h" #endif のように定義できます。この機能を使用するためには、環境変数 ALTCFLAGS (COBOL の場合) または CFLAGS (C の場合) に "-DTMMAINEXIT" を指定し、カレント ディレクトリに mainexit.h を置く (または -I インクルード オプションを使用して他のディレクトリからインクルードする) 必要があります。

たとえば、Micro Focus Cobol V3.2.x で PRN 番号の最後の数字が 11.03 より大きい場合、共有ライブラリの使用時には、main() のすべての COBOL ルーチンの前で (おそらく関数プロトタイプ宣言の後で) cobinit() を呼び出す必要があります。これを行うには、cobinit() の呼び出しが入った mainexit.h を作成し、上記の手順に従ってください。

ACUCOBOL コンパイラでコンパイルするサーバに関しては、servopts(5) が特別な意味を持ちます。サーバ CLOPT パラメータの uargs ('--' の後に指定する値) は、ACUCOBOL CVM を起動するために、引数として acu_initv() サブルーチンに渡されます。

次の例は、リソース マネージャ (-r TUXEDO/SQL) ライブラリを buildserver コマンドラインで指定する方法を示しています。

buildserver -r TUXEDO/SQL -s OPEN_ACCT -s CLOSE_ACCT  -o ACCT 
-f ACCT.o -f appinit.o -f util.o

次の例は、buildserver に変数 CC および CFLAGS 変数を与える方法、および -f を使用して CC 行への -lm オプションを指定して数学ライブラリをリンクする方法を示したものです。

CFLAGS=-g CC=/bin/cc  buildserver -r TUXEDO/SQL -s DEPOSIT 
-s WITHDRAWAL -s INQUIRY -o TLR -f TLR.o -f util.o -f -lm

次の例は、リソース マネージャを指定せずに buildserver コマンドを使用する方法です。

buildserver -s PRINTER -o PRINTER -f PRINTER.o

次の例は、COBOL のコンパイルです。

COBCPY=$TUXDIR/cobinclude
COBOPT="-C ANS85 -C ALIGN=8 -C NOIBMCOMP -C TRUNC=ANSI -C OSEXT=cbl"
COBDIR=/usr/lib/cobol
LD_LIBRARY_PATH=$COBDIR/coblib
export COBOPT COBCPY COBDIR LD_LIBRARY_PATH
buildserver -C -r TUXEDO/SQL -s OPEN_ACCT -s CLOSE_ACCT -o ACCT -f ACCT.o -f appinit.o -f util.o

次の例は、ACUCOBOL のコンパイルです。

TUXDIR=/opt/tuxedo10.0
TM_COB_STATIC=no
COB=AcuCobol
COBCPY=$TUXDIR/cobinclude
COBOPT="-Ca -v -w -Ga -Dw64 -Dl8 -Da8"
TM_COB_VERSION=7.2
ACUCOBOL=/opt/AcuCobol-7.2.1
TM_COB_CC_FILES="-lruncbl -lclnt -lacvt -lfsi -laregex -lacuterm -lextfh -laxml -lexpat -lvision -lesql -lacme -lz -lm"
LD_LIBRARY_PATH=$ACUCOBOL/lib:$TUXDIR/lib
export TUXDIR TM_COB_STATIC COB COBCPY COBOPT TM_COB_VERSION ACUCOBOL TM_COB_CC_FILES LD_LIBRARY_PATH
buildserver -C -sTOUPPER -sTOLOWER -o CSIMPSRV -f CTOUPPER.cbl -f CLOWER.cbl -f TPSVRINIT.cbl

関連項目

buildtms(1)servopts(5)UBBCONFIG(5)

お使いのオペレーティング システムのリファレンス マニュアルで説明する C コンパイラとリンカに関する記述

 


buildTM_MQI(1)、buildTM_MQO(1)、buildTMQUEUE_MQM(1)

名前

buildTM_MQI(1) - TM_MQI サーバをリンク

buildTM_MQO(1) - TM_MQO サーバをリンク

buildTMQUEUE_MQM(1) - TMQUEUE_MQM サーバをリンク

形式

buildTM_MQI [-v] [-r rmname] [-o outfile]

buildTM_MQO [-v] [-r rmname] [-o outfile]

buildTMQUEUE_MQM [-v] [-r rmname] [-o outfile]

説明

これらのコマンドはそれぞれ TM_MQITM_MQO、または TMQUEUE_MQM サーバを作成します。デフォルトの出力場所は $TUXDIR/bin/TM_MQI$TUXDIR/bin/TM_MQO、または $TUXDIR/bin/TMQUEUE_MQM です。この場所は -o オプションで変更できます。

これらのコマンドで作成されるサーバは、Tuxedo MQ Adapter が IBM WebSphere MQ とのやり取りに使用します。詳細については『MQ Adapter』を参照してください。

ユーザは、サーバ出力ファイルを作成または上書きするためのパーミッションを持つ必要があります。

これらのコマンドは buildserver を呼び出して適切な MQ Adapter サーバを作成します。

事前リンクされたオブジェクトを配布する代わりにこれらのコマンドを使用して MQ Adapter サーバ ファイルを作成すると、Tuxedo 管理者は以下の内容をコンフィグレーションできます。

システム管理者は MQ Adapter サーバの作成に加え、ある時点で buildtms を実行し、WebSphere MQ TMS サーバを作成する必要があります。

オプション

-v

コマンドを冗長モードで機能させます。具体的には、buildserver コマンドをその標準出力に出力し、buildserver に -v オプションを指定します。

-r rm_name

MQ Adapter サーバに関連付けられるリソース マネージャ名を指定します。この値 rm_name は、$TUXDIR/udataobj/RM にあるリソース マネージャ テーブルに登録されていなければなりません。rm_name の値に対応するエントリは、リソース マネージャに対する正しいライブラリを自動的に組み込み、かつトランザクション マネージャとリソース マネージャとの間のインタフェースを正しく設定 (xa_switch_t 構造体を使用して) するときに使用します。このパラメータのデフォルト値は MQSeries_XA_RMI です。

-o outfile

出力されるロード モジュールを収めるファイルの名前を指定します。指定しない場合、デフォルトは $TUXDIR/bin/TM_MQI$TUXDIR/bin/TM_MQO、または $TUXDIR/bin/TMQUEUE_MQM です。

buildTM_MQI -v -o $TUXDIR/bin/TM_MQI

buildTM_MQO -v -o $TUXDIR/bin/TM_MQO

buildTMQUEUE_MQM -v -o $TUXDIR/bin/TMQUEUE_MQM

関連項目

 


buildtms(1)

名前

buildtms - トランザクション マネージャ サーバのロード モジュールを構築

形式

buildtms [ -v ] -o name -r rm_name

説明

buildtms はトランザクション マネージャのロード モジュールを構築するときに使用します。

Oracle Tuxedo システムではいくつかの TM サーバが一緒に提供されますが、分散トランザクション処理用に Oracle Tuxedo システムとともに使用する新しいリソース マネージャを提供することもできます。このようなリソース マネージャは、X/Open の XA インタフェースに準拠していなければなりません。リソース マネージャ ベンダは、次の 4 つの項目を提供しなければなりません。1) リソース マネージャの名前、リソース マネージャの機能を示すフラグ、および実際の XA の関数ポインタを収める xa_switch_t 型の構造体の名前、2) xa_switch_t 構造体の name 要素に格納されるリソース マネージャの名前、3) XA インタフェースのサービスを提供しソフトウェアをサポートするオブジェクト ファイルの名前、そして 4) UBBCONFIG コンフィグレーション ファイルのパラメータ OPENINFO および CLOSEINFO に提供される情報文字列の形式、の 4 項目です。「UBBCONFIG(5)」を参照してください。

新しいリソース マネージャを Oracle Tuxedo システムに統合化する際には、ファイル $TUXDIR/udataobj/RM を更新して、そのリソース マネージャに関する情報を組み込むようにしなければなりません。このファイルの形式は次のとおりです。

rm_name:rm_structure_name:library_names 

ここで、rm_name はリソース マネージャの名前、rm_structure_namexa_switch_t 構造体の名前、および library_names はリソース マネージャのオブジェクト ファイルのリストです。空白類 (タブまたはスペース) は各値の前後で使用でき、library_names の中に挿入することもできます。値の中にコロン (:) を含めることはできません。また、シャープ (#) で始まる行はコメントとして扱われ、無視されます。

注意 : UNIX システムの場合はリストをコロン (:) で区切ります。Windows システムの場合はコロンの代わりにセミコロン (;) を使用してください。

新しいリソース マネージャのトランザクション マネージャ サーバは buildtms を使用して構築し、$TUXDIR/bin にインストールしなければなりません。buildtmsbuildserver(1) コマンドを使用して a.out を生成します。buildtms コマンドには、以下のオプションがあります。

-v

buildtms を冗長モードで動作させます。具体的には、buildserver コマンドをその標準出力に出力し、buildserver-v オプションを指定します。

-o name

出力されるロード モジュールを収めるファイルの名前を指定します。

-r rm_name

このサーバのリソース マネージャを指定します。この値 rm_name は、$TUXDIR/udataobj/RM にあるリソース マネージャ テーブルに登録されていなければなりません。rm_name の値に対応するエントリは、リソース マネージャに対する正しいライブラリを自動的に組み込み、かつトランザクション マネージャとリソース マネージャとの間のインタフェースを正しく設定 (xa_switch_t 構造体を使用して) するときに使用します。

buildtms は、buildserver コマンドを使用して a.out を生成します。buildserver は、コンパイラおよびコンパイラ フラグに関してそれぞれ CC および CFLAGS 環境変数を使用します (設定されている場合)。詳細については、「buildserver(1)」を参照してください。

移植性

buildtms は、Oracle Tuxedo ATMI または CORBA サーバ環境をサポートするすべてのプラットフォームで、Oracle Tuxedo システム提供のコンパイル ツールとしてサポートされています。RM XA ライブラリは、Windows プラットフォームではサポートされていません。

buildtms -o $TUXDIR/bin/TMS_XYZ -r XYZ/SQL # XYZ リソース マネージャの TMS

関連項目

buildserver(1)UBBCONFIG(5)

 


buildwsh(1)

名前

buildwsh - カスタマイズされたワークステーション ハンドラ プロセスの構築

形式

buildwsh [ -v ] [ -o name]  [ -f files]

説明

buildwsh は、カスタマイズされた Oracle Tuxedo ATMI ワークステーション ハンドラ モジュールを作成するために使用されます。そのファイルには、アプリケーション バッファ タイプ スイッチと必要なサポート ルーチンだけを含むようにします。このコマンドは、-f オプションで指定されるファイルと、ワークステーション ハンドラ ロード モジュールを形成するために必要な標準の Oracle Tuxedo ATMI ライブラリを組み合わせます。このロード モジュールは UNIX システムのリファレンス マニュアルの cc(1) コマンドによって構築されます。この cc コマンドは、buildwsh によって実行されます。このコマンドのオプションは、次のとおりです。

-v

buildwsh を冗長モードで動作させます。cc コマンドの実行結果が、標準出力へ書き込まれます。

-o name

出力されるワークステーション ハンドラ ロード モジュールのファイル名を指定します。ここで指定した名前は、コンフィグレーション ファイル内の SERVER セクションにおける WSL(5) サーバの -w WSHname オプションで指定しなければなりません。指定しない場合、ロード モジュールには、WSH という名前が付きます。

-f firstfiles

buildwsh のコンパイル フェーズやリンク フェーズで取り込む 1 つまたは複数のユーザ ファイルを指定します。ソース ファイルは、cc コマンドまたは環境変数 CC によって指定されたコマンドによってコンパイルされます。ソース ファイルのコンパイルによって生成されたオブジェクト ファイルと、-f オプションのパラメータとして直接指定されたオブジェクト ファイルは、基本となるワークステーション ハンドラ プロセスを構築するために必要なすべてのオブジェクト ファイルの後で、かつ Oracle Tuxedo ATMI ライブラリの前に取り込まれます。複数のファイルを指定する場合は、各ファイル名を空白で区切り、リスト全体を引用符で囲まれなければなりません。このオプションは、何回も指定することができます。

buildwsh は通常、cc コマンドを使用して a.out を生成します。代替コンパイラを指定できるようにするために、buildwsh はシェル変数 CC が存在するかどうかを調べます。CCbuildwsh の環境に存在しない場合、またはこの変数が文字列 "" である場合、buildwshcc をコンパイラとして使用します。環境内に CC が存在する場合、実行されるコンパイラの名前が CC の値となります。同様に、シェル変数 CFLAGS も、コンパイラへ渡す一連のパラメータを取り込むためにチェックされます。

アプリケーションが共有ライブラリを使用する場合は、ここで説明したコンパイルとリンクの作業をする必要はありません。詳細については、『C 言語を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』の「型付きバッファの管理」を参照してください。

移植性

buildwsh コンパイル ツールは、Oracle Tuxedo ATMI サーバ環境がサポートされるプラットフォームで使用できます。

CC=ncc CFLAGS=“-I $TUXDIR/include”; export CC CFLAGS buildwsh 
-o APPWSH -f apptypsw.o

関連項目

buildclient(1)WSL(5)

UNIX システムのリファレンス マニュアルの cc(1)、ld(1)

 


cobcc(1)

名前

cobcc - COBOL コンパイル インタフェース

形式

cobcc [option .. . ] filename . . .

説明

cobcc は、COBOL コンパイラに対するインタフェース シェルとして使用します。cobcc は、-C (COBOL) オプションを指定して buildclient(1) または buildserver(1) が実行された場合にはデフォルトで呼び出されます。ALTCC 環境変数を指定するとオーバーライドできます。

以下に cobcc で指定可能なオプションを示します。これらのオプションを使用するには、buildclientbuildserver を実行する際に、環境変数 ALTCFLAGScobcc が認識できるオプション文字列に設定します。各オプションの詳細については、COBOL と C コンパイラのドキュメントを参照してください。

注意 : Windows システムでは、ALTCC および ALTCFLAGS 環境変数は使用できません。これらの変数を設定すると、予想外の結果が生じます。まず COBOL コンパイラを使用してアプリケーションをコンパイルし、次に生成されたオブジェクト ファイルを buildclient(1) または buildserver(1) コマンドに渡す必要があります。

cccob とは異なり cobcc では、すべてのオプションはファイル名の前に置かれなければなりません。

-c

リンク フェーズを抑制します。つまりコンパイルは行われますが、実行可能プログラムは作成されません。

-p -g -r -O

これらのオプションは直接 COBOL コンパイラに渡されます。

-l argument

オプションと引数は、直接 COBOL コンパイラに渡されます (両者を分離する空白文字は除きます)。

-L argument

オプションと引数は、直接 COBOL コンパイラに渡されます (両者を分離する 1 つの空白文字も含みます)。

-o output_file

リンク ステージからの出力である実行可能ファイルの名前を指定します。

-E -P -S

COBOL コンパイラを介して C コンパイラに渡されます。またリンク フェーズを抑制します。

-A -C -H -f -G

COBOL コンパイラを介して C コンパイラに渡されます。

-w

COBOL と C コンパイラの警告メッセージを抑制します。

-D argument

このオプションと引数は、COBOL コンパイラを介して C コンパイラに渡されます。C 言語でのマクロ定義に使用します。

{-T -Y -U -I -B -X -F -q} argument

各オプションは引数として扱われます。オプションと引数は COBOL コンパイラを介して C コンパイラに渡されます。

-V -v

各オプションは COBOL コンパイラと C コンパイラに渡されます。

-a -s

各オプションはローダに渡されます。

-u argument

このオプションと引数はローダに渡されます。

-W argument

argument は、カンマで区切られた最大 3 個のフィールドで構成します。引数の最初の部分が -p または -0 であれば、C コンパイラに渡されます。-a で始まる場合には、アセンブラに渡されます。-l で始まる場合にはローダに渡されます。-C で始まるのであれば、COBOL コンパイラに渡されます。それ以外の場合には、C コンパイラに渡されます。

オプションと引数、およびファイル名は該当するオプションと共に COBOL コンパイラに渡され、適切な情報が COBOL コンパイラ、C コンパイラ、あるいはローダで処理されます。COBOL コンパイラの名前は "cob" と想定されており、PATH で定義されています。

関連項目

buildclient(1)buildserver(1)

UNIX システムのリファレンス マニュアルの cc(1)

『Micro Focus COBOL/2 Operating Guide』 Micro Focus Ltd.

 


dmadmin(1)

名前

dmadmin - Oracle Tuxedo Domains 管理プログラムのコマンド インタプリタ

形式

dmadmin [ -c ]

説明

dmadmin は対話型のコマンド インタプリタで、Domains コンフィグレーションで呼び出される特定の Oracle Tuxedo アプリケーション用に定義されたドメイン ゲートウェイ グループを管理するために使用します。ここでは、Oracle Tuxedo Domains コンポーネントの TDomain ゲートウェイ、SNA Gateway (SNAX)、および OSI TP ゲートウェイで dmadmin を使用する方法について説明します。Oracle Tuxedo Domains コンポーネントについては、『Oracle Tuxedo Domains コンポーネント』を参照してください。

dmadmin には、管理モードとコンフィグレーション モードの 2 つのモードがあります。

dmadmin をパラメータなしで呼び出すと管理モードになります。デフォルトのモードは管理モードです。このモードでは、dmadmin をアクティブなアプリケーション内のアクティブなノード (ワークステーションを除く) 上で実行できます。アプリケーション管理者は、このモードを使用して、アクティブなドメイン ゲートウェイ グループのパラメータを取得または変更できます。また、アプリケーション管理者は、このモードを使用して、特定のローカル ドメイン アクセス ポイント用の Domains トランザクション ログを作成、破棄、または再初期化できます。このケースでは、そのローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられたドメイン ゲートウェイ グループをアクティブにしてはなりません。また、dmadmin は対応するゲートウェイ グループに割り当てられたマシン上で実行する必要があります。

dmadmin は、-c オプション付きで呼び出されるか、config サブコマンドが呼び出されたときにコンフィグレーション モードになります。アプリケーション管理者は、このモードを使用して Domains コンフィグレーション ファイル (BDMCONFIG) のバイナリ バージョンのコンフィグレーション情報を更新したり、新しいコンフィグレーション情報を追加できます。

dmadmin では、BDMCONFIG ファイルの管理に Domains 管理サーバ (DMADM) を、アクティブな DOMAIN ゲートウェイ グループの再コンフィグレーションにゲートウェイ管理サーバ (GWADM) を使用する必要があります。Domains コンフィグレーションで起動される各 Oracle Tuxedo アプリケーションに 1 つの DMADM プロセスが、各ドメイン ゲートウェイ グループに 1 つの GWADM プロセスが実行されます。

管理モード コマンド

dmadmin が起動すると、プロンプト (「>」) に次の形式でコマンドを入力できます。

command [arguments] 

共通して出現するいくつかの引数には、default コマンドを使用してデフォルト値が与えられます。default コマンドによって設定されたパラメータを受け付けるコマンドは、default に値が設定されているかどうかを調べます。値が設定されていない場合は、エラー メッセージが返されます。

一度設定したデフォルト値は、default コマンドで変更しない限り、セッション終了まで有効です。このデフォルト値は、コマンドラインで明示的に値を入力してオーバーライドするか、値 * (アスタリスク) を入力して設定解除します。オーバーライドの効果は、コマンドの単一のインスタンスの間有効です。

dmadmin コマンドからの出力は、使用しているページ別表示コマンドに従ってページ別に表示されます (後述の paginate サブコマンドを参照してください)。

コマンドの入力形式には、完全な名前でも省略形でも使用でき、該当する引数はコマンドの後に付きます。この後の一覧では、完全な名前の後の丸括弧内に省略形を示しています。角括弧 [ ] で囲まれた引数は省略可能です。中括弧 { } で囲まれた引数は相互に排他的な選択肢を示します。多くの場合、local_domain_access_point_name は必須の引数であり、これは default コマンドを使用して設定することができます。

以下のコマンドは、管理モードで使用できます。

advertise (adv) -d local_domain_access_point_name [{service}]

指定されたローカル ドメイン アクセス ポイントが提供するすべてのリモート サービス、または指定されたリモート サービスを宣言します。

audit (audit) -d local_domain_access_point_name [{off | on}]

指定されたローカル ドメイン アクセス ポイントに対して、監査トレースをアクティブ化 (on) にまたはアクティブ解除 (off) します。オプションが設定されていない場合は、現在の設定値が onoff で切り替わり、新しい設定が表示されます。初期設定は off です。
Oracle Tuxedo 8.0 以降のソフトウェアでマルチ ドメイン トランザクションを作成した場合は、Domains トランザクション監査機能によって、リモート (親) アプリケーションからローカル (従属) アプリケーションの監査ログに、ローカル GTRID に加えてグローバル トランザクション ID (GTRID) が自動的に書き込まれます。 監査レコードには、プロセス ID、ローカル ドメイン アクセス ポイント名、リモート ドメイン アクセス ポイント名、サービス名、ローカル GTRID (トランザクション モードの場合のみ)、親 GTRID (トランザクション モードの場合のみ)、監査レコードの型 (文字列)、および現在のタイムスタンプの順に、コロンで区切った文字列フィールドが並びます。

chbktime (chbt) -d local_domain_access_point_name -t bktime

特定のローカル ドメイン アクセス ポイントのブロッキング タイムアウトを変更します。

config (config)

コンフィグレーション モードに入ります。このモードで発行されたコマンドは、この後で説明する「コンフィグレーション モードのコマンド」で定義された規則に従います。

connect (co) -d local_domain_access_point_name
   
[-R remote_domain_access_point_name]

ローカル ドメイン ゲートウェイをリモート ドメイン ゲートウェイに接続します。ローカル ドメイン ゲートウェイが接続を再試行するようにコンフィグレーションしている場合は接続が失敗しても、自動接続再試行プロセスによって接続試行が繰り返されます。-R が指定されていない場合、このローカル ドメイン ゲートウェイにコンフィグレーションされているすべてのリモート ドメイン アクセス ポイントに対してコマンドが適用されます。

crdmlog (crdlog)[-d local_domain_access_point_name]

現在のマシン (dmadmin が動作しているマシン) 上の指定されたローカル ドメイン アクセス ポイントに対して、Domains トランザクション ログを作成します。このコマンドでは、DMCONFIG ファイルで指定したパラメータが使用されます。指定のローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているドメイン ゲートウェイ グループが現在のマシンでアクティブであるか、ログがすでに存在する場合は、このコマンドは失敗します。

default (d) [-d local_domain_access_point_name]

デフォルトのローカル ドメイン アクセス ポイントにするための、対応する引数を設定します。デフォルトの設定は、引数として * (アスタリスク) を指定すると設定を解除できます。default コマンドを引数なしで入力した場合は、現在のデフォルトの値が表示されます。

disconnect (dco) -d local_domain_access_point_name
   
[-R remote_domain_access_point_name]

ローカル ドメイン ゲートウェイとリモート ドメイン ゲートウェイ間の接続を切断します。接続再試行プロセスは開始されません。アクティブな接続がない場合でも、自動接続再試行プロセスが有効になっていると自動再試行プロセスは停止されます。-R が指定されていない場合、このローカル ドメイン ゲートウェイにコンフィグレーションされているすべてのリモート ドメイン アクセス ポイントに対してコマンドが適用されます。

dsdmlog (dsdlg) -d local_domain_access_point_name [ -y ]

現在のマシン (dmadmin が動作しているマシン) 上の指定されたローカル ドメイン アクセス ポイントに対して、Domains トランザクション ログを破棄します。このローカル ドメイン アクセス ポイントに Domains トランザクション ログが定義されていないか、ローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているドメイン ゲートウェイ グループがアクティブであるか、または未処理のトランザクション レコードがログ内に存在している場合は、エラーが返されます。「未処理のトランザクション」とは、グローバル トランザクションが既にコミットされているが、トランザクションの終了がまだ書き込まれていないトランザクションのことです。このコマンドは、-y オプションを指定していない場合に確認のためのプロンプトを表示します。

echo (e) [{off | on}]

on に設定されている場合に入力コマンドラインをエコーします。オプションが指定されていない場合は、設定可能な状態に現在の設定が切り替えられて、新しい設定が表示されます。初期設定は off です。

forgettrans (ft) -d local_domain_access_point_name [ -t tran_id]

指定のローカル ドメイン アクセス ポイントの 1 つまたはすべてのヒューリスティック ログを破棄します。トランザクション識別子 tran_id が指定されている場合は、そのトランザクションのヒューリスティック ログ レコードのみが破棄されます。トランザクション識別子 tran_id は、printtrans コマンドか、ULOG ファイルから取得できます。

help (h) [command]

ヘルプ メッセージを出力します。command を指定すると、そのコマンドについて、省略形、引数、および説明が表示されます。引数を省略すると、すべてのコマンドの構文が表示されます。

indmlog (indlg) -d local_domain_access_point_name [ -y ]

現在のマシン (dmadmin が動作しているマシン) 上の指定されたローカル ドメイン アクセス ポイントに対して、Domains トランザクション ログを再初期化します。このローカル ドメイン アクセス ポイントに DMTLOG が定義されていないか、ローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられているドメイン ゲートウェイ グループがアクティブであるか、または未処理のトランザクション レコードがログ内に存在している場合は、エラーが返されます。「未処理のトランザクション」とは、グローバル トランザクションが既にコミットされているが、トランザクションの終了がまだ書き込まれていないトランザクションのことです。このコマンドは、-y オプションを指定していない場合に確認のためのプロンプトを表示します。

paginate (page) [{off | on}]

出力をページ割りします。オプションが指定されていない場合は、設定可能な状態に現在の設定が切り替えられて、新しい設定が表示されます。標準入力または標準出力のどちらかが非端末デバイスでない限り、初期設定は on です。ページ別表示機能は、標準入力と標準出力のどちらも端末デバイスである場合のみ、on になります。シェル環境変数 PAGER を使用すると、ページ別表示出力に使用されるデフォルトのコマンドをオーバーライドすることができます。デフォルトのページ別表示コマンドは、ネイティブのオペレーティング システム環境に固有のコマンドです。たとえば、UNIX システム オペレーティング環境では、コマンド pg がデフォルトのコマンドです。

passwd (passwd) [ -r ] local_domain_access_point_name
remote_domain_access_point_name

指定したローカルおよびリモート ドメイン アクセス ポイントの新しいパスワードの入力を管理者に求めます。-r オプションは、既存のパスワードと新しいパスワードをシステムが生成した新しいキーを使用して暗号化することを指定します。パスワードは最大で 30 文字までに切り捨てられます。passwd は、TDomain ゲートウェイでのみサポートされていません。

printdomain (pd) -d local_domain_access_point_name

指定のローカル ドメイン アクセス ポイントに関する情報を表示します。接続されたリモート ドメイン、ゲートウェイ グループ プロセスによって共有されているグローバル情報、およびドメイン ゲートウェイ タイプのインスタンスによって変化する追加情報などが表示されます。

printstats (pstats) -d local_domain_access_point_name

指定のローカル ドメイン アクセス ポイントによって収集された統計情報およびパフォーマンス情報を表示します。表示される情報は、ドメイン ゲートウェイのタイプによって変わります。

printtrans (pt) -d local_domain_access_point_name

指定のローカル ドメイン アクセス ポイントに関するトランザクション情報を出力します。各トランザクション レコードの出力には、コロンで区切った文字列フィールドが並びます
(process ID:local domain access point name:remote domain access point name:service name:local GTRID:remote GTRID:record type:timestamp)。 トランザクションがドメインに対してローカルに実行される場合は、remote GTRID フィールドは空になります。

quit (q)

セッションを終了します。

resume (res) -d local_domain_access_point_name [{ -all | service}]

指定のサービスの処理、または指定のローカル ドメイン アクセス ポイントで処理するすべてのリモート サービスの処理を再開します。

stats (stats) -d local_domain_access_point_name [{ off | on | reset }]

指定のローカル ドメイン アクセス ポイントに関する統計収集を、アクティブ化 (on)、アクティブ解除 (off)、または再設定 (reset) します。オプションを何も指定しない場合は、現在の設定値が onoff で切り替わり、新しい設定が表示されます。初期設定は off です。

suspend (susp) -d local_domain_access_point_name [{ -all | service}]

指定のローカル ドメイン アクセス ポイントの 1 つまたはすべてのリモート サービスを中断します。

topendpasswd (tepasswd) [ -r ]

指定した TOP END ドメインの新しいパスワードを管理者に求めます。-r オプションは、既存のパスワードと新しいパスワードを、システムが生成した新しいキーを使用して暗号化することを指定します。

unadvertise (unadv) -d local_domain_access_point_name [{ -all |
service}]

指定のローカル ドメイン アクセス ポイントの 1 つまたはすべてのリモート サービスを宣言解除します。

verbose (v) [{off | on}]

冗長モードで出力を生成します。オプションが指定されていない場合は、設定可能な状態に現在の設定が切り替えられて、新しい設定が表示されます。初期設定は off です。

! shellcommand

シェルにエスケープして、shellcommand を実行します。

!!

直前のシェル コマンドを再実行します。

# [text]

"#" で始まる行はコメント行で、無視されます。

<CR>

最後のコマンドを繰り返します。

コンフィグレーション モードのコマンド

dmadmin コマンドは、-c オプション付きで実行するか、config サブコマンドを使用したときにコンフィグレーション モードになります。このモードで dmadmin を使用すると、BDMCONFIG ファイルの実行時の更新が可能になります。dmadmin は、追加あるいは取り出す入力フィールド値を含むバッファを管理し、各操作が完了した後で出力フィールド値およびステータスを表示します。ユーザは、利用可能なテキスト エディタを使用して入力バッファを更新できます。

dmadmin はまず希望のセクションを求めるプロンプトを表示し、次に希望の操作を求めるプロンプトを表示します。

BDMCONFIG ファイルのセクションを求めるプロンプトは次のとおりです。

Section:
1) RESOURCES 2) LOCAL_DOMAINS
3) REMOTE_DOMAINS 4) LOCAL_SERVICES
5) REMOTE_SERVICES 6) ROUTING
7) ACCESS_CONTROL 8) PASSWORDS
9) TDOMAINS 10) OSITPS
11) SNADOMS 12) LOCAL_REMOTE_USER
13) REMOTE_USERS 14) SNACRMS
15) SNASTACKS 16) SNALINKS
19) OSITPX
q) 終了
セクションを入力してください [1]:

デフォルト セクションの番号は、プロンプトの終わりに角括弧内に表示されます。デフォルトの値を受け入れるときは、〔RETURN〕または〔Enter〕を押します。別のセクションを選択するときは、その番号を入力して〔RETURN〕または〔Enter〕を押します。

次に dmadmin は、希望の操作を求めるプロンプトを表示します。

操作:
        1) 最初        2) 継続
        3) 照会        4) 追加
        5) 更新        6) 削除
        7) 新セクション 8) 終了
操作を入力してください [1]:

デフォルトの操作番号がプロンプトの終わりの角括弧内に表示されます。〔RETURN〕または〔Enter〕を押してこのオプションを選択します。別の操作を選択するときは、その番号を入力して〔RETURN〕または〔Enter〕を押します。

現在サポートされている操作は次のとおりです。

  1. 最初 - 指定したセクションの先頭レコードを取り出します。キー フィールドは必要ありません (入力バッファ内にある場合、キー フィールドは無視されます)。
  2. 継続 - 入力バッファ内のキー フィールドに基づいて、指定したセクションから次のレコードを取り出します。
  3. 照会 - キー フィールドで指定されたセクションから、指定されたレコードを取り出します。以下のフィールドの説明を参照してください。
  4. 追加 - 指定したセクションに、指定したレコードを追加します。フィールドが指定されていない場合 (フィールドが不要である場合に限り)、DMCONFIG(5) で指定されたデフォルト値が使用されます。すべてのフィールドの現在の値は、出力バッファ内に返されます。この操作は、Oracle Tuxedo 管理者だけが行えます。
  5. 更新 - 指定したセクションの入力バッファ内にある、指定したレコードを更新します。入力バッファ内で指定されていないフィールドは変更されません。すべてのフィールドの現在の値は、入力バッファ内に返されます。この操作は、Oracle Tuxedo 管理者だけが行えます。
  6. 削除 - 入力バッファで指定したレコードを、選択したセクションから削除します。この操作は、Oracle Tuxedo 管理者しか実行できません。
  7. 新セクション - 入力バッファをクリアします。すべてのフィールドが削除されます。この操作の後、dmadmin は即座にセクションの入力を求めます。
  8. 終了 - プログラムを正常に終了します。dmadmin は終了します。プロンプトで値 q を入力してもプログラムを終了できます。

コンフィグレーション操作を行う場合は、有効なユーザ識別子は、このプログラムが実行されるマシンの Oracle Tuxedo 管理者ユーザ識別子 (UID) と一致している必要があります。レコードの更新や追加を行う場合には、dmloadcf(1) が使用する妥当性検査機能とすべてのデフォルト値が有効になります。

dmadmin は次に、入力バッファを編集するかどうかをたずねるプロンプトを表示します。

フィールドを追加/修正するために、エディタを使用しますか ? [n]

ここで、y を入力すると、入力バッファは一時ファイルにコピーされ、テキスト エディタが起動されます。どのエディタを使用するかは、環境変数 EDITOR で指定できます。デフォルトでは UNIX のテキスト エディタの ed が使用されます。入力形式は、フィールド名とフィールド値のペアで、「コンフィグレーション入力フォーマット」で記述しています。各 DMCONFIG セクションに関連するフィールド名は、以下のサブセクションの表にリストします。フィールドのセマンティクスと関連範囲、デフォルト値、制約事項などについては、「DMCONFIG(5)」および「DM_MIB(5)」を参照してください。ほとんどのケースでは、フィールド名は DMCONFIG ファイル内の KEYWORD と同じです (接頭辞として "TA_" が付いています)。ユーザが入力バッファの編集を終えると、dmadmin がそれを読み込みます。ある特定のフィールド名が複数行に現れる場合、最初のものだけが使用され、残りは無視されます。エラーが発生した場合は、構文エラーが表示され、問題を訂正するかどうかをたずねるプロンプトが表示されます。

修正のためにエディタを実行しますか?

問題を訂正しない場合 (応答 n) は、入力バッファにフィールドは含まれません。問題を訂正する場合は、エディタが再度実行されます。

最後に、操作を行うかどうかをたずねるプロンプトが表示されます。

実行しますか ? [y]

操作が完了すると、dmadmin は戻り値を「戻り値 TAOK」内に表示し、その後に出力バッファ フィールドが続きます。次に、プロセスが再開され、セクションを求めるプロンプトが表示されます。すべての出力バッファ フィールドは、バッファがクリアされない限り、入力バッファ内で利用できます。

いつでもブレークを入力して、セクションを求めるプロンプトでの対話を再開できます。

"QUIT" を選択すると、テキスト バージョンのコンフィグレーション ファイルのバックアップを作成する認可を求めるプロンプトが表示されます。

BDMCONFIG ファイルを ASCII ファイルにバックアップしますか [y]?

バックアップを選択した場合、ファイル名の入力を求めるプロンプトが表示されます。

バックアップ・ファイル名 [DMCONFIG]?

成功時にはバックアップが作成されたことが示され、失敗時にはエラーが表示されます。

コンフィグレーション入力フォーマット

入力パケットは、次のようにフォーマットされた行で構成されます。

fldname fldval

フィールド名は、1 つまたは複数のタブ (または空白) によってフィールド値と区別されます。

長いフィールド値は、1 つまたは複数のタブ (dmadmin に再度読み込まれたときに破棄されます) で始まる継続行を使用することで、次の行に継続できます。

改行文字だけで構成される空の行は無視されます。

表示できない文字をフィールド値に入力したり、タブからフィールド値を開始するには、円マークを使用し、その後に希望する文字を 2 文字の 16 進数表現で使用します (UNIX システムのリファレンス マニュアルの ASCII(5) を参照してください)。たとえば、スペースは ¥20 と入力データに入力できます。円マークは 2 回書くことで 1 つの円マークを入力できます。dmadmin は、このフォーマットの入力をすべて認識しますが、最も役に立つのは表示できない文字の場合です。

コンフィグレーションの制限事項

次に動的 Domains を再コンフィグレーションする機能についての全般的な制限事項を示します。

Domains 関連の新しい用語

Oracle Tuxedo のリリース 7.1 以降では、Domains 用の MIB で、ローカル ドメインとリモート ドメインとの相互作用を記述するため、クラスと属性の用語が改善されています。新しい用語は、DM_MIB のリファレンス ページ、クラス、エラー メッセージ、および DMCONFIG のリファレンス ページ、セクション名、パラメータ名、およびエラー メッセージで使用されています。新しい用語は dmadmin のユーザ インタフェースには適用されていませんが、dmadminDMCONFIG の従来の用語と新しい用語の両方を認識します。

旧バージョンとの互換性のため、Oracle Tuxedo 7.1 より前に使用された DMCONFIG 用語と、新しい Domains 用の MIB 用語との間にエリアスが提供されています。Oracle Tuxedo リリース 7.1 以降の dmadmin では、両方のバージョンの DMCONFIG 用語を使用できます。詳細については、DM_MIB(5) リファレンス ページの「Domains 関連の新しい用語」を参照してください。

コンフィグレーション フィールド識別子/更新に関する制限事項

次のセクションは、各 DMCONFIG について、どのフィールド識別子が各 DMCONFIG フィールドに関連しているか、識別子のフィールド タイプは何か、およびいつフィールドを更新できるかを説明しています。適用可能なフィールド値はすべて、取り出し操作によって返されます。レコードを追加できるフィールド、またはレコードを追加するために必要なフィールドについては、「DMCONFIG(5)」および「DM_MIB(5)」で説明します。以下にキーとして示すフィールドは、セクション内のレコードをユニークに識別するために使用するキー フィールドです。これらのキー フィールドは、更新を行うとき入力バッファ内になければなりません。また、これらのキー フィールドを動的に更新することはできません。「更新」列は、どのようなときにフィールドを更新できるかを示しています。可能な値は次のとおりです。

DM_LOCAL セクションのコンフィグレーション

次の表に、DM_LOCAL セクション (DM_LOCAL_DOMAINS セクション) のフィールド一覧を示します。dmadmin 操作のプロンプトでこのセクションにアクセスするには、2 (LOCAL_DOMAINS) を入力します。

表 4 DM_LOCAL セクション
フィールド識別子
更新
注意事項
TA_LDOM
文字列
NoGW
キー : ローカル ドメイン アクセス ポイント名
TA_GWGRP
文字列
NoGW
 
TA_TYPE
文字列
NoGW
形式 : {TDOMAIN | SNAX | OSITP | OSITPX}
TA_DOMAINID
文字列
NoGW
新しい DMCONFIG 用語では、DOMAINIDACCESSPOINTID
TA_AUDITLOG
文字列
NoGW
 
TA_BLOCKTIME
数値
NoGW
 
TA_CONNECTION_POLICY
文字列
NoGW
形式 : {ON_DEMAND | ON_STARTUP | INCOMING_ONLY}
TA_MAXRETRY
数値
NoGW
TA_CONNECTION_POLICY に伴うパラメータ
TA_RETRY_INTERVAL
数値
NoGW
TA_CONNECTION_POLICY に伴うパラメータ
TA_DMTLOGDEV
文字列
NoGW
 
TA_DMTLOGNAME
文字列
NoGW
 
TA_DMTLOGSIZE
数値
NoGW
 
TA_MAXRDTRAN
数値
NoGW
新しい DMCONFIG 用語では、MAXRDTRANMAXRAPTRAN
TA_MAXTRAN
数値
NoGW
 
TA_MAXRDOM
数値
NoGW
OSITP にのみ適用可能 (新しい DMCONFIG 用語では、MAXRDOMMAXACCESSPOINT)
TA_SECURITY
文字列
NoGW
TDOMAIN (TDomain) 形式 : {NONE | APP_PW | DM_PW}
SNAX (SNA) 形式 :
{NONE|DM_USER_PW}
OSITPX (OSI TP 4.x) 形式 :
{NONE|DM_PW}

DM_REMOTE セクションのコンフィグレーション

次の表に、DM_REMOTE セクション (DM_REMOTE_DOMAINS セクション) のフィールドの一覧を示します。dmadmin 操作のプロンプトでこのセクションにアクセスするには、3 (REMOTE_DOMAINS) を入力します。

表 5 DM_REMOTE セクション
フィールド識別子
更新
注意事項
TA_RDOM
文字列
No
キー : リモート ドメイン アクセス ポイント名
TA_TYPE
文字列
No
形式 : {TDOMAIN | SNAX | OSITP | OSITPX}
TA_DOMAINID
文字列
No
新しい DMCONFIG 用語では、DOMAINIDACCESSPOINTID

DM_TDOMAIN セクションのコンフィグレーション

DM_TDOMAIN セクションには、TDOMAIN タイプ ドメインが必要とするネットワーク アドレッシング パラメータが含まれています。次の表に、このセクションのフィールドの一覧を示します。

表 6 DM_TDOMAIN セクション
フィールド識別子
更新
注意事項
TA_LDOM または TA_RDOM
文字列
No/NoGW
キー : ローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイント名
TA_LDOM (省略可能)***
文字列
No/NoGW
TDomain セッションを確立する際に TA_RDOM と一緒に使用することもできる (TA_RDOM を使用してリモート ドメイン アクセス ポイント名を確立する場合のみ)
TA_DMFAILOVERSEQ***
数値
No/NoGW
形式 : -1 <= num <= 32767
TDomain セッションのフェイルオーバ シーケンス番号とプライマリ レコードを指定する
TA_NWADDR
文字列
No/NoGW
テキスト (ASCII) 形式 (NULL 文字を除く)
TA_NWDEVICE
文字列
No/NoGW
 
TA_CONNECTION_POLICY * **
文字列
No/NoGW
形式 : {LOCAL | ON_DEMAND | ON_STARTUP | INCOMING_ONLY}
TA_MAXRETRY *
数値
No/NoGW
TA_CONNECTION_POLICY に伴うパラメータ
TA_RETRY_INTERVAL *
数値
No/NoGW
TA_CONNECTION_POLICY に伴うパラメータ
TA_TCPKEEPALIVE *
文字列
No/NoGW
形式 : {LOCAL | N | Y}
ドメイン TCP レベルのキープアライブ
TA_KEEPALIVE *
数値
No/NoGW
形式 : -1<= 2147483647 ミリ秒 (秒に丸められる)
ドメインのアプリケーション レベルのキープアライブ
TA_KEEPALIVEWAIT *
数値
No/NoGW
形式 : 0<= 2147483647 ミリ秒 (秒に丸められる)
TA_KEEPALIVE に伴うパラメータ
* Oracle Tuxedo リリース 8.1 以降で使用可能。
** DM_LOCAL セクションの同じパラメータより優先される。
*** Oracle Tuxedo リリース 9.0 以降で使用可能。

ローカル ドメイン アクセス ポイント識別子 (TA_LDOM) の場合、TA_NWADDR フィールドおよび TA_NWDEVICE フィールドは、そのローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられたゲートウェイ グループが実行中でないときに更新できます。

DM_OSITP セクションのコンフィグレーション

DM_OSITP セクションには、OSITP タイプ ドメインが必要とする OSI TP 1.3 対応のネットワーク アドレッシング パラメータが含まれています。次の表に、このセクションのフィールドの一覧を示します。

表 7 DM_OSITP セクション
フィールド識別子
更新
注意事項
TA_LDOM または TA_RDOM
文字列
No/NoGW
キー : ローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイント名
TA_APT
文字列
No/NoGW
 
TA_AEQ
文字列
No/NoGW
 
TA_AET
文字列
No/NoGW
 
TA_ACN
文字列
No/NoGW
 
TA_APID
文字列
No/NoGW
 
TA_AEID
文字列
No/NoGW
 
TA_PROFILE
文字列
No/NoGW
 

ローカル ドメイン アクセス ポイント識別子 (TA_LDOM) の場合、この表に記載されていないフィールドは、そのローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられたゲートウェイ グループが実行中でないときに更新できます。

DM_OSITPX セクションのコンフィグレーション

DM_OSITPX セクションには、OSITPX タイプ ドメインが必要とする OSI TP 4.0 以降対応のネットワーク アドレッシング パラメータが含まれています。次の表に、このセクションのフィールドの一覧を示します。

注意 : DM_OSITPX セクションは、Oracle Tuxedo リリース 8.0 以降が動作していないと使用できません。

表 8 DM_OSITPX セクション
フィールド識別子
更新
注意事項
TA_LDOM または TA_RDOM
文字列
No/NoGW
キー : ローカルまたはリモート ドメイン アクセス ポイント名
TA_AET
文字列
No/NoGW
 
TA_NWADDR
文字列
No/NoGW
 
TA_TSEL
文字列
No/NoGW
 
TA_DNSRESOLUTION
文字列
No/NoGW
 
TA_PSEL
文字列
No/NoGW
 
TA_SSEL
文字列
No/NoGW
 
TA_TAILORPATH
文字列
No/NoGW
 
TA_MINENCRYPTBITS
数値
No/NoGW
 
TA_MAXENCRYPTBITS
数値
No/NoGW
 
TA_MULTIPLEXING
数値
No/NoGW
 
TA_XATMIENCODING
文字列
No/NoGW
 
TA_EXTENSIONS
文字列
No/NoGW
 
TA_OPTIONS
文字列
No/NoGW
 

ローカル ドメイン アクセス ポイント識別子 (TA_LDOM) の場合、この表に記載されていないフィールドは、そのローカル ドメイン アクセス ポイントに関連付けられたゲートウェイ グループが実行中でないときに更新できます。

DM_EXPORT セクションのコンフィグレーション

次の表に、DM_EXPORT (DM_LOCAL_SERVICES) セクションのフィールドの一覧を示します。dmadmin 操作のプロンプトでこのセクションにアクセスするには、4 (LOCAL_SERVICES) を入力します。

表 9 DM_EXPORT セクション
フィールド識別子
更新
注意事項
TA_SERVICENAME
文字列
No
キー : エクスポートするローカル サービス名 (Oracle Tuxedo CORBA 環境では、ローカル ドメインのドメイン名はローカル UBBCONFIG ファイルで指定する。その際、service"//domain_name" の形式で指定する)
TA_LDOM
文字列
Yes
キー : ローカル ドメイン アクセス ポイント名 (新しい DMCONFIG 用語では、LDOMLACCESSPOINT)
TA_ACLNAME
文字列
Yes
 
TA_CONV
文字列
NoGW
形式 : {Y | N}
TA_RNAME
文字列
Yes
TDOMAINSNAXOSITP、および OSITPX に適用可能
TA_BUFTYPE
文字列
Yes
SNAXOSITP、および OSITPX に適用可能
TA_BUFSTYPE
文字列
Yes
SNAXOSITP、および OSITPX に適用可能 (BUFSTYPE の「S」は「サブタイプ」を表す)
TA_OBUFTYPE
文字列
Yes
SNAXOSITP、および OSITPX に適用可能
TA_OBUFSTYPE
文字列
Yes
SNAXOSITP、および OSITPX に適用可能 (OBUFSTYPE の「S」は「サブタイプ」を表す)
TA_COUPLING
文字列
Yes
OSITPX にのみ適用可能
TA_INRECTYPE
文字列
Yes
OSITPX にのみ適用可能
TA_INRECSTYPE
文字列
Yes
OSITPX にのみ適用可能 (INRECSTYPE の「S」は「サブタイプ」を表す)
TA_OUTRECTYPE
文字列
Yes
OSITPX にのみ適用可能
TA_OUTRECSTYPE
文字列
Yes
OSITPX にのみ適用可能 (OUTRECSTYPE の「S」は「サブタイプ」を表す)

DM_IMPORT セクションのコンフィグレーション

次の表に、DM_IMPORT セクション (DM_REMOTE_SERVICES セクション) のフィールドの一覧を示します。dmadmin 操作のプロンプトでこのセクションにアクセスするには、5 (REMOTE_SERVICES) を入力します。

表 10 DM_IMPORT セクション
フィールド識別子
更新
注意事項
TA_SERVICENAME
文字列
No
キー : インポートするリモート サービス名 (Oracle Tuxedo CORBA 環境では、リモート ドメインのドメイン名はリモート UBBCONFIG ファイルで指定する。その際、service"//domain_name" の形式で指定する)
TA_RDOM
文字列
No
キー : リモート ドメイン アクセス ポイント名 (新しい DMCONFIG 用語では、RDOMRACCESSPOINT)
TA_LDOM
文字列
No
キー : ローカル ドメイン アクセス ポイント名 (新しい DMCONFIG 用語では、LDOMLACCESSPOINT)
TA_CONV
文字列
NoGW
形式 : {Y | N}
TA_LOAD
数値
Yes
 
TA_RNAME
文字列
Yes
TDOMAINSNAXOSITP、および OSITPX に適用可能
TA_ROUTINGNAME
文字列
Yes
 
TA_BUFTYPE
文字列
Yes
SNAXOSITP、および OSITPX に適用可能
TA_BUFSTYPE
文字列
Yes
SNAXOSITP、および OSITPX に適用可能 (BUFSTYPE の「S」は「サブタイプ」を表す)
TA_OBUFTYPE
文字列
Yes
SNAXOSITP、および OSITPX に適用可能
TA_OBUFSTYPE
文字列
Yes
SNAXOSITP、および OSITPX に適用可能 (OBUFSTYPE の「S」は「サブタイプ」を表す)
TA_AUTOPREPARE
文字列
Yes
OSITPX にのみ適用可能
TA_INRECTYPE
文字列
Yes
OSITPX にのみ適用可能
TA_INRECSTYPE
文字列
Yes
OSITPX にのみ適用可能 (INRECSTYPE の「S」は「サブタイプ」を表す)
TA_OUTRECTYPE
文字列
Yes
OSITPX にのみ適用可能
TA_OUTRECSTYPE
文字列
Yes
OSITPX にのみ適用可能 (OUTRECSTYPE の「S」は「サブタイプ」を表す)
TA_TPSUTTYPE
文字列
Yes
OSITPX にのみ適用可能
TA_REMTPSUT
文字列
Yes
OSITPX にのみ適用可能

DM_ROUTING セクションのコンフィグレーション

次の表に、DM_ROUTING セクションのフィールドの一覧を示します。

表 11 DM_ROUTING セクション
フィールド識別子
更新
注意事項
TA_ROUTINGNAME
文字列
No
キー : ルーティング基準テーブルの名前
TA_FIELD
文字列
Yes
 
TA_RANGE
文字列
Yes
 
TA_BUFTYPE
文字列
Yes
 

DM_ACCESS_CONTROL セクションのコンフィグレーション

次の表に、DM_ACCESS_CONTROL セクションのフィールドの一覧を示します。

表 12 DM_ACCESS_CONTROL セクション
フィールド識別子
更新
注意事項
TA_ACLNAME
文字列
No
キー : アクセス制御リストの名前
TA_RDOM
文字列
Yes
キー : リモート ドメイン アクセス ポイント名

DM_PASSWORDS セクションのコンフィグレーション

次の表に、DM_PASSWORDS セクションのフィールドの一覧を示します。このセクションは、TDomain ゲートウェイにのみ適用されます。

表 13 DM_PASSWORDS セクション
フィールド識別子
更新
注意事項
TA_LDOM
文字列
No
キー : ローカル ドメイン アクセス ポイント名
TA_RDOM
文字列
No
キー : リモート ドメイン アクセス ポイント名
TA_LPWD
文字列
Yes
形式 : {Y | N | U}
TA_RPWD
文字列
Yes
形式 : {Y | N | U}

TA_LPWD および TA_RPWD は、ローカル ドメイン アクセス ポイントまたはリモート ドメイン アクセス ポイント (あるいはその両方) について定義済みのパスワードがあるかどうかを示します。パスワードは表示されません。UPDATE 操作を選択した場合は、対応するフィールドの値を U に設定する必要があります。この場合、エコーがオフになり、対応するパスワードの入力を求めるプロンプトが表示されます。

コンフィグレーション モードでの診断

dmadmin は、FML 型付きバッファを割り当てできない場合、ユーザの /etc/passwd エントリを判別できない場合、または環境変数 FIELDTBLS または FLDTBLDIR を再設定できない場合に失敗します。

各操作の完了後、dmadmin によって表示される戻り値は、要求された操作のステータスを示します。戻り値には 3 つのクラスがあります。

次の戻り値は、パーミッションに関する問題または Oracle Tuxedo の通信エラーを示しています。戻り値は、操作が正常に完了しなかったことを示しています。

[TAEPERM]

呼び出し側プロセスで ADDUPDATE、または DELETE のいずれかの操作が指定されましたが、Oracle Tuxedo 管理者として実行されていません。更新操作は管理者 (つまり、TUXCONFIG ファイルの RESOURCES セクションの UID 属性で指定されたユーザ) が実行する必要があります。

[TAESYSTEM]

Oracle Tuxedo エラーが発生しました。このエラーの正確な内容は userlog(3c) に書き込まれます。

[TAEOS]

オペレーティング システムのエラーが発生しました。

[TAETIME]

ブロッキング タイムアウトが発生しました。入力バッファは更新されないので、検索操作に使用される情報は何も返されません。更新操作のステータスは、更新されたレコードで取り出しを行うことでチェックできます。

次の戻り値は、操作を行うこと自体の問題を示します。一般的には、入力バッファ内のアプリケーション データに関するセマンティクスの問題です。文字列フィールド TA_STATUS は出力バッファ内で設定され、問題を記述する短いテキストを含んでいます。文字列フィールド TA_BADFLDNAME は問題 (エラーは 1 つのフィールドが原因で発生すると想定しています) の原因となる値を含むフィールドのフィールド名に設定されます。

[TAECONFIG]

BDMCONFIG ファイルの読み取り中にエラーが発生しました。

[TAEDUPLICATE]

重複するレコードを追加しようとしました。

[TAEINCONSIS]

1 つまたは一連のフィールド値の指定が矛盾しています。

[TAENOTFOUND]

操作対象として指定されたレコードが見つかりませんでした。

[TAENOSPACE]

更新を行う操作が試行されましたが、BDMCONFIG ファイル内に十分なスペースがありませんでした。

[TAERANGE]

フィールド値が範囲外であるか、無効です。

[TAEREQUIRED]

フィールド値が必要ですが、設定されていません。

[TAESIZE]

文字列フィールドのフィールド値が長すぎます。

[TAEUPDATE]

実行できない更新を試行しました。

次の戻り値は、操作が成功したことを示します。

[TAOK]

操作が成功しました。BDMCONFIG ファイルに対する更新は行われていません。

[TAUPDATED]

操作が成功しました。BDMCONFIG ファイルに対して更新が行われました。

dmunloadcf を使用してコンフィグレーションのエントリを表示するとき、オプションのフィールド値は、値が設定されていない (文字列の場合) か 0 (整数の場合) の場合には表示されません。これらのフィールドは、dmadmin を使用するときに、出力バッファ内に常に表示されます。この方法で、管理者がエントリを取り出しやすくし、また以前に設定されていないフィールドを更新しやすくします。エントリには、フィールド名が含まれ、タブが後に続きますが、フィールド値はありません。

コンフィグレーションの例

次の例では、dmadmin を使用して新しいリモート ドメイン アクセス ポイントを追加します。ed(1) がエディタとして使用されます。

$ EDITOR=ed dmadmin
> config
セクション:
1) RESOURCES 2) LOCAL_DOMAINS
3) REMOTE_DOMAINS 4) LOCAL_SERVICES
5) REMOTE_SERVICES 6) ROUTING
7) ACCESS_CONTROL 8) PASSWORDS
9) TDOMAINS 10) OSITPS
11) SNADOMS 12) LOCAL_REMOTE_USER
13) REMOTE_USERS 14) SNACRMS
15) SNASTACKS 16) SNALINKS
19) OSITPX
q) QUIT
セクションを入力してください [1]:
セクションを入力してください [1]: 2
操作:
         1) 最初        2) 継続
         3) 照会        4) 追加
         5) 更新        6) 削除
         7) 新セクション 8) 終了
操作を入力してください [1]: 4
フィールドを追加/修正するために、エディタを使用しますか? [n]: y
a
TA_RDOM B05
TA_DOMAINID BA.BANK05
TA_TYPE TDOMAIN
.
w
53
q
実行しますか [y]?<return>
戻り値 TAUPDATED
バッファの値:
TA_OPERATION 4
TA_SECTION 2
TA_DOMAINID BA.BANK05
TA_RDOM B05
TA_TYPE TDOMAIN
TA_STATUS 更新は正常終了しました。
操作:
         1) 最初        2) 継続
         3) 照会        4) 追加
         5) 更新        6) 削除
         7) 新セクション 8) 終了
操作を入力してください [4]: 7
セクション:
1) RESOURCES 2) LOCAL_DOMAINS
3) REMOTE_DOMAINS 4) LOCAL_SERVICES
5) REMOTE_SERVICES 6) ROUTING
7) ACCESS_CONTROL 8) PASSWORDS
9) TDOMAINS 10) OSITPS
11) SNADOMS 12) LOCAL_REMOTE_USER
13) REMOTE_USERS 14) SNACRMS
15) SNASTACKS 16) SNALINKS
19) OSITPX
q) 終了
セクションを入力してください [1]:9
操作:
         1) 最初        2) 継続
         3) 照会        4) 追加
         5) 更新        6) 削除
         7) 新セクション 8) 終了
操作を入力してください [6]:4
フィールドを追加/修正するために、エディタを使用しますか ? [n]: y
a
TA_RDOM B05
TA_NWADDR 0x00020401c0066d05
TA_NWDEVICE /dev/tcp
.
w
55
q
実行しますか [y]?<return>
戻り値 TAUPDATED
バッファの値:
TA_OPERATION 4
TA_SECTION 8
TA_RDOM B05
TA_NWADDR 0x00020401c0066d05
TA_NWDEVICE /dev/tcp
TA_STATUS 更新は正常終了しました。
操作:
         1) 最初        2) 継続
         3) 照会        4) 追加
         5) 更新        6) 削除
         7) 新セクション 8) 終了
操作を入力してください [4]: 8
> quit

dmadmin プログラムが終了します。

セキュリティ

dmadmin がアプリケーション管理者の UID を使用して実行された場合、信頼性のあるユーザであると想定され、セキュリティはバイパスされます。dmadmin が別のユーザ ID で実行された場合、およびセキュリティ オプションが TUXCONFIG ファイル内で使用可能になっている場合は、dmadmin プログラムを開始するための対応するアプリケーション パスワードが必要です。標準入力が端末である場合、dmadmin はエコーをオフの状態でユーザにパスワードの入力を求めます。標準入力が端末でない場合は、パスワードは環境変数 APP_PW から取り出されます。この環境変数が指定されていないときに、アプリケーション パスワードが必要な場合は、dmadmin を開始できません。

別のユーザ ID (管理者の UID 以外) で実行中の場合、制限されたセットのコマンドしか使用できません。

環境変数

dmadmin は環境変数 FIELDTBLS および FLDTBLDIR を再設定して、${TUXDIR}/udataobj/dmadmin フィールド テーブルをピックアップします。このため、TUXDIR 環境変数は適切に設定する必要があります。

アプリケーションでセキュリティが必要なときに、dmadmin への標準入力が端末からではない場合、APP_PW 環境変数は対応するアプリケーション パスワードに設定する必要があります。

TUXCONFIG 環境変数は、Oracle Tuxedo コンフィグレーション ファイルのパス名に設定する必要があります。

全般的な診断

dmadmin コマンドをシステムがブートする前に入力すると、次のメッセージが表示されます。

掲示板がありません。ロギング・コマンドのみ使用できます。

すると、dmadmin は対応するコマンドの入力を求めます。

正しくないアプリケーション パスワードが入力されるか、環境を通してシェル スクリプトで利用できない場合、ログ メッセージが生成され、次のメッセージが表示されてコマンドが終了します。無効なパスワードが入力されました。

相互運用性

dmadmin は、Oracle Tuxedo リリース 5.0 以降にインストールする必要があります。リリース 5.0 ゲートウェイが存在する同じドメイン内の他のノードは、Oracle Tuxedo リリース 4.1 またはそれ以降でもかまいません。

移植性

dmadmin 管理ツールは、Oracle Tuxedo サーバ環境がサポートされるプラットフォームで使用できます。

関連項目

dmloadcf(1)tmadmin(1)DMADM(5)DMCONFIG(5)

『Oracle Tuxedo Domains コンポーネント』

『ATMI アプリケーションでの Oracle Tuxedo TOP END Domain Gateway の使用』

 


dmloadcf(1)

名前

dmloadcf - DMCONFIG ファイルを解析し、バイナリの BDMCONFIG コンフィグレーション ファイルをロード

形式

dmloadcf [-c] [-n] [-y] [-b blocks] {DMCONFIG_file | - }

説明

dmloadcf は、ファイルまたは DMCONFIG 構文による標準入力を読み取り、構文をチェックして、オプションでバイナリの BDMCONFIG コンフィグレーション ファイルをロードします。BDMCONFIG 環境変数は、情報の格納先となる BDMCONFIG ファイルのパス名を指しています。

dmloadcf は、DMCONFIG ファイルの必要なセクションがないことを検出すると、エラー メッセージをプリントします。入力ファイルを構文解析しているときに構文エラーを検出すると、dmloadcfBDMCONFIG ファイルを更新せずに終了します。

dmloadcf を使用する場合は、$TUXDIR/udataobj/DMTYPE ファイルが存在していなければなりません。このファイルは有効なドメイン タイプを定義します。このファイルが存在しないと、dmloadcfBDMCONFIG ファイルを更新せずに終了します。

dmloadcf を使用するユーザの実効ユーザ識別子は、TUXCONFIG ファイルの RESOURCES セクションの UID と一致していなければなりません。

dmloadcf-c オプションを付けると、プログラムはこのコンフィグレーションの各ローカル ドメイン (ゲートウェイ グループ) に必要な最小の IPC リソースをプリントします。BDMCONFIG ファイルは更新されません。

dmloadcf-n オプションを付けると、プログラムはテキスト形式の DMCONFIG ファイルの構文チェックだけを行い、BDMCONFIG ファイルの更新は行いません。

構文チェックの後、dmloadcf は、環境変数 BDMCONFIG が参照するファイルが存在するかどうか、存在する場合はそのファイルが有効な Oracle Tuxedo ファイルであるかどうか、および BDMCONFIG テーブルを含んでいるかどうかを調べます。これらの条件が真でなかった場合、そのユーザにはファイルを作成して初期化するよう、次のような指示が出されます。

BDMCONFIG ファイルを初期化しますか:path [y, q]?

path は、BDMCONFIG ファイルの完全なファイル名です。標準入力および標準出力が端末に送られない場合、またはコマンドラインで -y オプションが指定されている場合は、このプロンプトは表示されません。このプロンプトに対して「y」または「Y」以外で答えると、dmloadcf はバイナリのコンフィグレーション ファイルを作成せずに終了します。

BDMCONFIG ファイルが正しく初期化されていない場合、Initialize BDMCONFIG file プロンプトの後に y を入力すると、dmloadcf は Oracle Tuxedo ファイル システムを作成し、BDMCONFIG テーブルを作成します。-b オプションをコマンドラインで指定すると、Oracle Tuxedo システムのファイル システムを作成するときに、-b オプションの引数がデバイスのブロック数として使用されます。-b オプションの値が、新しい BDMCONFIG テーブルを収容できる大きさである場合、dmloadcf は指定された値を使用して新しいファイル システムを作成します。それだけの大きさがない場合には、エラー メッセージを出力して終了します。-b オプションを指定しないと、dmloadcf は、BDMCONFIG テーブルを収容できる大きさのファイル システムを新たに作成します。ファイル システムが既に存在している場合は、-b オプションが無視されます。BDMCONFIG が raw デバイス (初期化されていない) である場合には、-b オプションを使用することを強くお勧めします。この場合、-b オプションを使用して、raw デバイスのブロック数を設定しなければなりません。BDMCONFIG が通常の UNIX ファイル システムである場合は、-b オプションを使用しないようお勧めします。

BDMCONFIG ファイルがすでに初期化されていることが分かると、dmloadcf は、BDMCONFIG ファイルで記述されているローカル ドメインが動作していないことを確認します。ローカル ドメインが動作している場合は、dmloadcf がエラー メッセージをプリントして終了します。ローカル ドメインが動作していない場合、dmloadcf は次のプロンプトを表示して、BDMCONFIG ファイルを上書きするかどうかを確認します。

"BDMCONFIG ファイルを更新しますか: [y, q]?"

標準入力または標準出力が端末でない場合、または -y オプションをコマンドラインで指定した場合、このプロンプトは表示されません。このプロンプトに対して「y」または「Y」以外で答えると、dmloadcf はファイルを上書きせずに終了します。

TUXCONFIG ファイルの RESOURCES セクションに SECURITY パラメータが指定されていると、dmloadcf は標準入力をフラッシュし、端末エコー機能をオフにして、次のようにユーザにアプリケーション パスワードの入力を求めます。「アプリケーション・パスワードを入力してください:」。パスワードは、30 文字以内の長さで入力できます。この SECURITY パラメータがオンになっているときは、(ファイル以外の) 標準入力を介してテキスト形式の DMCONFIG ファイルをロードすることはできません。標準入力が端末でない場合、つまりパスワードの入力を促すプロンプトが (たとえば here ファイルを使って) 表示されない場合、dmloadcf は環境変数 APP_PW にアクセスしてアプリケーション パスワードを設定します。選択したパスワードが長すぎたり、環境変数 APP_PW を端末以外の標準入力で設定していない場合、dmloadcf はエラー メッセージをプリントし、ログ メッセージを生成し、BDMCONFIG ファイルをロードできません。

エラーが発生せず、チェックの結果がすべて条件を満たしていると、dmloadcfDMCONFIG ファイルを BDMCONFIG ファイルにロードします。BDMCONFIG テーブル内に存在するすべての情報は上書きされます。

Domains 関連の新しい用語

Oracle Tuxedo のリリース 7.1 以降では、Domains 用の MIB で、ローカル ドメインとリモート ドメインとの相互作用を記述するため、クラスと属性の用語が改善されています。新しい用語は、DM_MIB のリファレンス ページ、クラス、エラー メッセージ、および DMCONFIG のリファレンス ページ、セクション名、パラメータ名、およびエラー メッセージで使用されています。詳細については、DM_MIB(5) リファレンス ページの「Domains 関連の新しい用語」を参照してください。

旧バージョンとの互換性のため、Oracle Tuxedo 7.1 より前に使用された DMCONFIG 用語と、新しい Domains 用の MIB 用語との間にエリアスが提供されています。Oracle Tuxedo 7.1 以降の dmloadcf では、DMCONFIG の両方のバージョンの用語を使用できます。デフォルトでは、dmunloadcf は、新しいドメイン関連の用語を使用する DMCONFIG ファイルを生成します。以前のドメイン関連の用語を使用する DMCONFIG ファイルを生成するには、dmunloadcf-c オプションを使用します。

移植性

dmloadcf 管理ツールは、Oracle Tuxedo サーバ環境がサポートされるプラットフォームで使用できます。

環境変数

BDMCONFIG 環境変数は、BDMCONFIG ファイルを指していなければなりません。

次の例は、バイナリのコンフィグレーション ファイルを、テキスト形式ファイルの bank.dmconfig からロードする方法を示しています。ブロック数が 2000 の BDMCONFIG デバイスが作成 (または初期化) されます。

dmloadcf -b 2000 bank.dmconfig

診断

入力にエラーが検出されると、エラーの原因となった行が、問題を指摘するメッセージとともに、標準エラーにプリントされます。DMCONFIG ファイルに構文エラーが見つかったり、システムが稼働中の場合は、BDMCONFIG ファイルの情報は更新されず、dmloadcf は終了コード 1 で終了します。

dmloadcf をアクティブなノード上で実行すると、次のエラー メッセージが表示されます。

*** dmloadcf はアクティブなノード上では実行できません。***

dmloadcf を実行するユーザの実効ユーザ識別子が、TUXCONFIG ファイルで指定された UID と一致しない場合は、次のエラー メッセージが表示されます。

*** UID は実効ユーザ ID ではありません。 ***

dmloadcf が正しく完了すると、終了コード 0 で終了します。BDMCONFIG ファイルが更新されると、このイベントを記録するための userlog メッセージが生成されます。

関連項目

dmunloadcf(1)DMCONFIG(5)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

『Oracle Tuxedo Domains コンポーネント』

『ATMI アプリケーションでの Oracle Tuxedo TOP END Domain Gateway の使用』

 


dmunloadcf(1)

名前

dmunloadcf - バイナリの BDMCONFIG Domains コンフィグレーション ファイルをアンロード

形式

dmunloadcf [-c]

説明

dmunloadcf は、BDMCONFIG コンフィグレーション ファイルをバイナリ表現からテキスト表現に変換します。この変換は、バイト配列が異なるマシン間で簡単にファイルをやり取りできるようにしたり、ファイルのコピーをコンパクトにかつ信頼性をもってバックアップするときに役立ちます。テキスト形式は、DMCONFIG(5) で説明されている形式と同じです。

dmunloadcf は、BDMCONFIG 環境変数が参照する BDMCONFIG ファイルから値を読み取り、その値を標準出力に書き込みます。

Oracle Tuxedo リリース 7.1 以降では、dmunloadcf は、デフォルトで新しいドメイン関連の用語を使用する DMCONFIG ファイルを生成します。詳細については、次の「Domains 関連の新しい用語」を参照してください。以前のドメイン関連の用語を使用する DMCONFIG ファイルを生成するには、-c オプションを使用します。

Domains 関連の新しい用語

Oracle Tuxedo のリリース 7.1 以降では、Domains 用の MIB で、ローカル ドメインとリモート ドメインとの相互作用を記述するため、クラスと属性の用語が改善されています。新しい用語は、DM_MIB のリファレンス ページ、クラス、エラー メッセージ、および DMCONFIG のリファレンス ページ、セクション名、パラメータ名、およびエラー メッセージで使用されています。詳細については、DM_MIB(5) リファレンス ページの「Domains 関連の新しい用語」を参照してください。

下位互換性のため、Oracle Tuxedo 7.1 より前に使用された DMCONFIG 用語と、新しい Domains 用の MIB 用語との間にエリアスが提供されています。Oracle Tuxedo 7.1 以降の dmloadcf では、DMCONFIG の両方のバージョンの用語を使用できます。デフォルトでは、dmunloadcf は、新しいドメイン関連の用語を使用する DMCONFIG ファイルを生成します。以前のドメイン関連の用語を使用する DMCONFIG ファイルを生成するには、dmunloadcf-c オプションを使用します。

移植性

dmunloadcf コマンドは、Oracle Tuxedo サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

次の例は、/usr/tuxedo/BDMCONFIG のコンフィグレーションを、bdmconfig.backup ファイルにアンロードする方法を示しています。

BDMCONFIG=/usr/tuxedo/BDMCONFIG dmunloadcf > bdmconfig.backup

診断

dmunloadcf は、BDMCONFIG 環境変数が指すファイルが存在しているかどうか、そのファイルが Oracle Tuxedo システムの有効なファイル システムであるかどうか、そしてそのファイルに BDMCONFIG テーブルが入っているかどうかをチェックします。これらの条件が 1 つでも満たされないと、dmunloadcf はエラー メッセージをプリントして、エラー コード 1 で終了します。dmunloadcf が正しく完了すると、終了コード 0 で終了します。

関連項目

dmloadcf(1)DMCONFIG(5)

『Oracle Tuxedo Domains コンポーネント』

『ATMI アプリケーションでの Oracle Tuxedo TOP END Domain Gateway の使用』

 


gencat(1)

名前

gencat - フォーマットされたメッセージ カタログを生成

形式

gencat [-m] catfile msgfile  . . .

説明

gencat ユーティリティは、メッセージ テキストのソース ファイル msgfile をフォーマットされたメッセージ データベース catfile にマージします。このデータベースがなければ、データベース catfile が作成されます。catfile が存在する場合には、そのメッセージが新しい catfile に組み込まれます。セット番号とメッセージ番号が矛盾する場合には、msgfile に定義されている新しいメッセージ テキストが catfile に現在格納されている古いメッセージ テキストと置き換わります。gencat に入力されるメッセージ テキストのソース ファイルには、セット番号とメッセージ番号、あるいはメッセージ番号のみ (この場合、セット NL_SETD (「nl_types(5)」を参照) が想定されます) のいずれかを収めることができます。

メッセージ テキストのソース ファイルの形式は、次のように定義されています。ただし、メッセージ テキストのソース行のフィールドは 1 つの ASCII の空白またはタブ文字で区切ります。その他の ASCII の空白やタブは、次のフィールドの一部とみなされます。

$set n comment

ここで、n は次の $set$delset またはファイル終わりまで下記メッセージのセット識別子を指定します。n は範囲 (1-{NL_SETMAX}) 内の数字でなければなりません。1 つのソース ファイル内のセット識別子は連続している必要はありません。セット識別子に続く文字列はすべて、注釈として扱われます。$set ディレクティブの指定がメッセージ テキスト ソース ファイルにない場合、すべてのメッセージはデフォルトのメッセージ セット NL_SETD に格納されます。

$delset n comment

既存のメッセージ カタログからメッセージ セット n を削除します。セット番号に続く文字列はすべて、注釈として扱われます (注意 : n が有効なセットでない場合は無視されます)。

$ comment

ドル記号 ($) に続いて ASCII の空白またはタブ文字がある行は、注釈として扱われます。

m message_text

m はメッセージ識別子で、これは範囲 (1-{NL_MSGMAX}) 内の番号です。このメッセージ テキストの構文と、「注意」で説明する -m コマンドライン オプションの構文とを混同しないようにしてください。メッセージ テキストは、セット識別子が最後の $set ディレクティブによって指定され、かつメッセージ識別子が m である状態でメッセージ カタログに格納されます。メッセージ テキストが空で、ASCII の空白またはタブ フィールド区切り文字があると、空の文字列がメッセージ カタログに格納されます。メッセージ ソース行にメッセージ番号があっても、フィールド区切り文字もメッセージ テキストもない場合は、その番号を持つメッセージ (ある場合) がカタログから削除されます。メッセージ識別子は必ずしも連続している必要はありません。メッセージ テキストの長さは、範囲 (0-{NL_TEXTMAX}) 内とします。

$quote c

この行は任意の引用文字 c を指定します。この文字は、後置きスペースや null (空) メッセージをメッセージ ソース行で見分けやすいようにメッセージ テキストを囲むときに使用できます。デフォルトの設定の場合、あるいは空の $quote ディレクティブが指定されている場合には、メッセージ テキストに引用符を付けても認識されません。メッセージ テキスト ソース ファイル内では、空の行は無視されます。テキスト文字列には、次の表に定義されている特殊な文字とエスケープ シーケンスを含めることができます。

説明
記号
エスケープ シーケンス
改行
NL(LF)
¥n
水平タブ
HT
¥t
垂直タブ
VT
¥v
バックスペース
BS
¥b
キャリッジ リターン
CR
¥r
用紙送り
FF
¥f
円マーク
¥
¥¥
ビット パターン
ddd
¥ddd

エスケープ シーケンス ¥ddd は、円マークとそれに続く 1、2 または 3 桁の 8 進数からなり、目的の文字の値を指定します。円マークに続く文字が指定されたものの 1 つでない場合には、円マークは無視されます。

円マークの次に ASCII の改行文字を使用して、文字列を次の行に継続させることもできます。たとえば、次の 2 行は 1 つのメッセージ文字列を表しています。

1 This line continues ¥ 
to the next line

上記のメッセージは下のメッセージと同じです。

1 This line continues to the next line

移植性

gencat は、Oracle Tuxedo サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

注意事項

このバージョンの gencat は、実行時に、malloc によって割り当てられた領域に読み取られるカタログを生成します。gencat のいくつかのバージョンで利用できる共有カタログはこのバージョンでは利用できません。一部のシステムでは、malloc で割り当てられたカタログの生成には -m オプションの指定が必要とされます。このオプションはコマンドラインで指定することもできますが、その場合は何も機能しません。malloc で割り当てられたカタログがデフォルトの設定です。-m オプションは互換性を保持する目的でのみサポートされています。

このコマンドで生成されるカタログ ファイルのサイズは 64K までに限定されています。それ以上のサイズになるような場合には、このコマンドからエラーが報告され、カタログ ファイルは生成されません。

関連項目

nl_types(5)

 


genicf(1)

名前

genicf - 実装コンフィグレーション ファイル (ICF) を生成

形式

genicf [options] idl-filename...

説明

idl-filename(s) を指定すると、ICF ファイルが生成されます。この ICF ファイルは、コード生成プロセスに、実装のポリシーに関する追加情報、および実装と実装されるインタフェースとの関係を示す情報を提供するファイルです。ICF ファイルを idl コマンドへの入力として指定すると、idl コマンドは ICF ファイルに指定された実装とインタフェースのペアに対してのみサーバ コードを生成します。

生成される ICF ファイルのファイル名は、コマンドラインで指定する最初の idl-filename と同じですが、拡張子は .icf になります。

間違った OMG IDL 構文で idl-filename(s) を指定すると、それに応じたエラーが返されます。

オプション

-D identifier=[definition]

C++ プリプロセッサ ディレクティブの #define と同じ働きをします。つまり、-D オプションは、定義ファイル内にある特定の識別子の代わりに使用するトークン文字列またはマクロを定義します。definition が指定されていない場合、identifier は 1 に定義されます。複数の -D オプションを指定することができます。-D オプションと identifier との間の空白はなくてもかまいません。

-I pathname

OMG IDL プリプロセッサ ディレクティブ #include で指定するディレクトリのほか、インクルード ファイルを検索するディレクトリを指定します。複数のディレクトリを指定する場合は、複数の -I オプションを指定します。
OMG IDL プリプロセッサ ディレクティブ #include には、システム (<a.idl> など) とユーザ ("a.idl" など) の 2 種類があります。UNIX システムでは、システム ディレクティブ #include のパスは、/usr/include および -I オプションで指定される任意のディレクトリです。ユーザ ディレクティブ #include のパスは、#include ディレクティブを含むファイルの場所と、その後に続く、システム ディレクティブ #include に指定されたパスで構成されます。Windows 2003 システムでは、システム ディレクティブ #include とユーザ ディレクティブ #include に違いはありません。

-h および -?

genicf コマンドの使用方法に関するヘルプを提供します。それ以外に行われるアクションはありません。

次のコマンドは、emp.icf ファイルを作成します。genicf emp.idl

関連項目

idl(1)

 


idl(1)

名前

idl - Object Management Group (OMG) のインタフェース定義語ファイルをコンパイルし、インタフェースに必要なファイルを生成

形式

idl [-i] [-D identifier[=value]] [-I pathname][-h] [-P] [-T]
idl-filename...[ icf-filename...]

説明

提供されている idl-filename() ファイルおよびオプションの icf-filename() ファイルを指定すると、idl コマンドは以下のファイルを生成します。

idl-filename_c.cpp

クライアント スタブ。ユーザ定義のデータ型の関数が埋め込まれます。

idl-filename_c.h

インタフェースのクラス定義。

idl-filename_s.cpp

POA_skeleton クラスの実装を含むサーバ スケルトン。

idl-filename_s.h

POA_skeleton クラス定義。

idl-filename_i.cpp

実装の例。このファイルは、-i オプションが指定されている場合にのみ生成されます。

idl-filename_i.h

POA_skeleton クラスから継承される、実装の例のクラス定義。このファイルは、-i オプションが指定されている場合にのみ生成されます。
注意 : ICF ファイルが指定されている場合は、その ICF ファイル内の情報を基に、デフォルト値をオーバーライドするインタフェース/実装に関する情報がコード ジェネレータに渡されます。通常、実装のアクティブ化ポリシーおよびトランザクション ポリシーは ICF ファイルに指定されます。ICF ファイルが指定されていない場合は、OMG IDL ファイルで指定されるすべてのインタフェースに対してデフォルトのポリシーが有効になり、すべてのインタフェースに対してスケルトン コードが生成されます。icf-filename ファイルを idl コマンドへの入力として指定すると、icf-filename に指定された実装/インタフェースのペアのみが、サーバの一部として生成されます。

IDL コンパイラは、生成するクライアント スタブの情報を filename_c.cpp ファイルおよび filename_c.h ファイルに格納します。生成されたサーバ スケルトンの情報は、filename_s.cpp ファイルおよび filename_s.h ファイルに格納されます。

IDL コンパイラは、既に生成されているクライアント スタブ ファイル (filename_c.cpp および filename_c.h)、および既に生成されているサーバ スケルトン ファイル (filename_s.cpp および filename_s.h) を上書きします。以前のバージョンのファイルはすべて破棄されます。
-i オプションを使用すると、IDL コンパイラはサンプルの実装クラス定義ファイル (filename_i.h) を上書きします。以前のバージョンのファイルは破棄されます。サンプル実装ファイル (filename_i.cpp) も上書きされますが、コード保護ブロック内のコードは上書きされず、新しく生成されるファイルに復元されます。データが失われるのを避けるために、サンプル実装ファイル (filename_i.h および filename_i.cpp) を再生成する場合は、あらかじめそれらのファイルを安全な場所にコピーしておくことをお勧めします。

不明なオプションがこのコマンドに渡されると、そのオプションおよび使用方法を通知するメッセージがユーザに表示され、コンパイルは実行されません。

パラメータ

idl filename

OMG IDL 文を含む 1 つまたは複数のファイルの名前。

オプション

-D identifier[=definition]

C++ プリプロセッサ ディレクティブの #define と同じ働きをします。つまり、-D オプションは、定義ファイル内にある特定の識別子の代わりに使用するトークン文字列またはマクロを定義します。definition が指定されていない場合、identifier は 1 に定義されます。複数の -D オプションを指定することができます。-D オプションと名前との間の空白はなくてもかまいません。

-I pathname

OMG IDL プリプロセッサ ディレクティブ #include で指定するディレクトリのほか、インクルード ファイルを検索するディレクトリを指定します。複数のディレクトリを指定する場合は、複数の -I オプションを指定します。
OMG IDL プリプロセッサ ディレクティブ #include には、システム (<a.idl> など) とユーザ ("a.idl" など) の 2 種類があります。システム ディレクティブ #include のパスは、システム インクルード ディレクトリおよび -I オプションで指定されるディレクトリで構成されます。ユーザ ディレクティブ #include のパスは、#include ディレクティブを含むファイルの場所と、その後に続く、システム ディレクティブ #include に指定されたパスで構成されます。 デフォルトでは、#include ディレクティブで取り込むファイル内のテキストは、クライアント コードおよびサーバ コードには取り込まれません。

-i

idl-filename_i.cpp ファイルを生成します。これらのファイルには、OMG IDL ファイルで指定されたインタフェースを実装する実装用のサンプル テンプレートが入っています。
注意 : idl コマンドに -i オプションを使用して実装ファイルを更新する手順は以下のとおりです。
  1. 実装ファイルをバックアップします。
  2. Oracle ObjectBroker から Oracle Tuxedo に移行する場合は、生成されている実装ファイルでコード保護ブロックの区切り文字の "OBB_PRESERVE_BEGIN" および "OBB_PRESERVE_END""M3_PRESERVE_BEGIN" および "M3_PRESERVE_END" に変更します。
  3. インクルード ファイルをメソッド実装ファイル (*_i.cpp) に追加した場合は、そのファイルを編集して、取り込んだ要素を INCLUDES 保護ブロック内に移動します。
  4. idl コマンドで -i オプションを使用して、編集した実装ファイルを再生成します。
  5. 再生成する前の実装定義ファイル (*_i.h) に修正を加えていた場合は、新しく生成された定義ファイルにその修正箇所を反映させます。修正箇所はコード保護ブロック内に配置します。これにより、以降更新を行ってもその修正箇所は自動的に保護されるようになります。Oracle Tuxedo リリース 7.1 では、実装のコンストラクタ関数およびデストラクタ関数の文法が変更されているため注意が必要です。
  6. メソッド実装ファイル (*_i.cpp) の保護ブロックの外側に、または実装のコンストラクタ関数またはデストラクタ関数に修正を加えていた場合は、新しく生成されたファイルを編集して、その修正箇所を反映させます。修正箇所はコード保護ブロック内に配置します。これにより、以降更新を行ってもその修正箇所は自動的に保護されるようになります。

-P

TP フレームワークの代わりに POA を使用するサーバ コードを生成します。このオプションを指定すると、スケルトン クラスは TP フレームワークの Tobj_ServantBase クラスからは継承されず、PortableServer::ServantBase クラスから直接継承されます。デフォルトでは、スケルトン クラスには TP フレームワークが使用されます。したがって、共同クライアント/サーバを開発する場合、これらのサーバは TP フレームワークを使用しないので、このスイッチを使用する必要があります。
サーバントの継承ツリーに Tobj_ServantBase クラスがないということは、そのサーバントに activate_object メソッドと deactivate_object メソッドがないことを意味します。CORBA サーバの場合、これらのメソッドは、サーバントでのメソッド呼び出しの前に TP フレームワークによって呼び出されて、動的にサーバントを初期化して保存するために使用されます。CORBA 共同クライアント/サーバでは、ユーザが記述するコードで明示的にサーバントを作成して、サーバントの状態を初期化する必要があるため、Tobj_ServantBase 操作は不要です。-P オプションを指定した場合は、TP フレームワークが使用できないので、ICF ファイルが使用されることはありません。

-T

tie ベースのサーバント コードを生成します。このコードでは、デレゲーションを使用して C++ 実装クラスのインスタンスをサーバントに結合できます。このオプションを使用すると、継承によるスケルトンに関係しないクラスで CORBA オブジェクト操作を実装できます。デフォルトでは、このオプションはオフに設定されます。

-h または -?

idl コマンドの使用方法に関するヘルプを提供します。それ以外に行われるアクションはありません。

idl emp.idl
idl emp.idl emp.icf

関連項目

genicf(1)

 


idl2ir(1)

名前

idl2ir - インタフェース リポジトリを作成し、インタフェース リポジトリにインタフェース定義をロード

形式

idl2ir [options] definition-filename-list

オプション

使用できるオプションは次のとおりです。

[-f repository-name] [-c]
[-D
identifier[=definition]]
[-I
pathname [-I pathname] [...]] [-N{i|e}]

説明

このコマンドを使用すると、インタフェース リポジトリを作成し、そのインタフェース リポジトリにインタフェース定義をロードできます。リポジトリ ファイルがない場合は作成されます。リポジトリ ファイルが存在する場合は、指定されたインタフェース定義がそのファイルにロードされ、その結果、ファイルが更新されます。

このコマンドを使用すると、新しいインタフェース リポジトリ データベース ファイルが作成されます。

パラメータ

definition-filename-list

リポジトリ定義を含むファイルを指定します。指定されたファイルは 1 つの論理ファイルとして見なされ、一度の操作でロードされます。

-f repository-name

インタフェース リポジトリ ファイルのファイル名。-f オプションを指定しない場合、UNIX システムではインタフェース リポジトリ ファイルとして repository.ifr が、Microsoft Windows 2003 システムでは repository_1.ifr が作成されます。

-c

新しいリポジトリを作成します。既存のリポジトリが存在する場合に、このオプションが指定されると、そのリポジトリは無視されて新しいリポジトリで置き換えられます。既存のリポジトリが存在する場合に、このオプションが指定されていないときは、既存のリポジトリが更新されます。

-D identifier[=definition]

プリプロセッサ ディレクティブの #define と同じ働きをします。つまり、-D オプションは、定義ファイル内にある特定の識別子の代わりに使用するトークン文字列またはマクロを定義します。definition が指定されていない場合、identifier は 1 に定義されます。複数の -D オプションを指定することができます。

-I pathname

OMG IDL プリプロセッサ ディレクティブ #include で指定するディレクトリのほか、インクルード ファイルを検索するディレクトリを指定します。
OMG IDL プリプロセッサ ディレクティブ #include には、システム (<a.idl> など) とユーザ ("a.idl" など) の 2 種類があります。システム ディレクティブ #include のパスは、UNIX システムの /usr/include および -I オプションで指定されるディレクトリで構成されます。システム ディレクティブ #include のパスは、Windows NT システムのローカル ディレクトリおよび -I オプションで指定されるディレクトリで構成されます。 ユーザ ディレクティブ #include のパスは、カレント ディレクトリおよび -I オプションで指定されるディレクトリで構成されます。複数の -I オプションを指定できます。
注意 : インタフェース リポジトリに対するサーバ プロセスの実行中にインタフェース リポジトリにロードされる追加定義は、そのサーバ プロセスが停止して再起動するまでは受け付けられません。

 


ir2idl(1)

名前

インタフェース リポジトリの内容を表示

形式

ir2idl [options] [interface-name]

オプション

使用できるオプションは次のとおりです。

[-f repository-name] [-n]
[-t
interface-type] [-o filename]

説明

このコマンドはインタフェース リポジトリの内容を表示します。-o オプションを使用して出力をファイルに送れば、リポジトリから OMG IDL ファイルを抽出できます。デフォルトでは、リポジトリ ファイルは repository.ifr です。

パラメータ

interface-name

内容を表示するインタフェースの名前。インタフェース名を指定しない場合、リポジトリ内のすべてのインタフェースが表示されます。

-f repository-name

インタフェース定義を検索するリポジトリの名前。-f オプションを指定しない場合、repository.ifr が使用されます。

-n

継承されたオブジェクトを出力に含めないように指定します。

-t interface-type

表示するオブジェクトのタイプを指定します。オブジェクトのタイプは、以下のキーワードのいずれかです。
Attribute
Constant
Exception
Interface
Method
Module
Operation
Typedef
このオプションを指定しない場合、デフォルトですべてのタイプが表示されます。

-o filename

取り出した OMG IDL 文を書き込むファイルを指定します。デフォルトは標準出力です。

 


irdel(1)

名前

指定されたオブジェクトをインタフェース リポジトリから削除

形式

 irdel [-f repository-name]  [-i id] object-name

説明

このコマンドは、指定されたインタフェースをリポジトリから削除します。削除できるのは、ほかのインタフェースから参照されていないインタフェースだけです。デフォルトでは、リポジトリ ファイルは repository.ifr です。

パラメータ

-f repository-name

任意のパラメータ。インタフェース リポジトリを指定します。repository-name には、インタフェース リポジトリのファイルを指定します。このオプションが指定されていない場合、デフォルトで repository.ifr が使用されます。

-i id

指定されたオブジェクトのリポジトリ idid は第 2 レベルのルックアップとして使用されます。この id と指定されたオブジェクトの id が一致しない場合、オブジェクトは削除されません。

object-name

リポジトリから削除するインタフェースの名前。名前は、単純なオブジェクト名でもスコープ指定された名前でもかまいません。たとえば、MOD1::INTERF2::OP3 と指定できます。この場合、操作 OP3 はインタフェース INTERF2 内にあり、そのインタフェースはアプリケーション MOD1 内にあります。

 


mkfldcs、mkfldcs32(1)

名前

mkfldcsmkfldcs32 - フィールド テーブルから C# のヘッダ ファイルを作成

形式

mkfldcs [-d outdir] [ field_table... ]

mkfldcs32 [-d outdir] [ field_table... ]

説明

mkfldcsmkfldhdr に似ていますが、出力されるファイルが C# のソース ファイルの生成に使用されることが異なります。このソース ファイルには、入力ファイルで与えられた各 FML フィールド ID の定義などのパブリック クラスが含まれます。

mkfldcs コマンドライン オプションは、mkfldhdr、mkfldhdr32(1) と同じです。mkfldcs32 は 32 ビット FML で使用します。

関連項目

『Tuxedo .NET ワークステーション クライアント』の「Tuxedo .NET ワークステーション クライアント アプリケーションの作成

 


mkfldhdr、mkfldhdr32(1)

名前

mkfldhdrmkfldhdr32 - フィールド テーブルからヘッダ ファイルを作成

形式

mkfldhdr [-d outdir] [ field_table...] 
mkfldhdr32 [-d outdir] [ field_table... ]

説明

mkfldhdr は、各フィールド テーブルを C プログラムにおける組み込みに適するヘッダ ファイルに変換します。結果として得られたヘッダ ファイルからは、フィールド名からフィールド ID への変換を行うための #define マクロが得られます。ヘッダ ファイルの名前は、変換する各ファイルのファイル名に .h を付けることによって得られます。

フィールド テーブル名は、コマンドラインで指定してもかまいません。また、各ファイルは対応するヘッダ ファイルに変換されます。

フィールド テーブル名をコマンドラインで指定しなかった場合には、プログラムは変換するフィールド テーブルのリストとして FIELDTBLS 環境変数を、またファイルの検索に使用するディレクトリのリストとして FLDTBLDIR 環境変数を使用します。FIELDTBLS は、フィールド テーブル ファイル名の、カンマで区切られたリストを指定します。FIELDTBLS に値がない場合、(唯一の) フィールド テーブル ファイルの名前として fld.tbl が使用されます (この場合、結果として得られるヘッダ ファイルは fld.tbl.h になります)。

FLDTBLDIR 環境変数は、複数のディレクトリがコロンで区切られた並びであり、この中から名前が絶対パス名でないフィールド テーブルが検索されます。フィールド テーブルの検索は、UNIX システムが PATH 変数を使用して実行可能コマンドの検索を行う方法と非常によく似ています。FLDTBLDIR の定義がなければ、カレント ディレクトリだけが検索されます。このため、コマンドラインにフィールド テーブル名の指定がなく、FIELDTBLSFLDTBLDIR が設定されていない場合には、mkfldhdr はカレント ディレクトリのフィールド テーブル fld.tbl をヘッダ ファイル fld.tbl.h に変換します。

mkfldhdr32 は、32 ビットの FML で使用します。環境変数 FIELDTBLS32 および FLDTBLDIR32 を使用します。

オプション

-d

出力ヘッダ ファイルを現在の作業ディレクトリ以外のディレクトリに作成したいときに使用します。

エラー

フィールド テーブルのロードに失敗した場合、あるいは出力ファイルを生成できなかった場合には、エラー メッセージが出力されます。

FLDTBLDIR=/project/fldtbls
FIELDTBLS=maskftbl,DBftbl,miscftbl,
export FLDTBLDIR FIELDTBLS

この例では、ディレクトリ /project/fldtbls のファイル maskftblDBftbl および miscftbl を処理することにより、mkfldhdr は、#include ファイル maskftbl.hDBftbl.h および miscftbl.h をカレント ディレクトリに作成します。

上記の例のように環境変数を設定すると、コマンド mkfldhdr -d$FLDTBLDIR は同じ入力フィールド テーブル ファイルを処理して、同じ出力ファイルを生成しますが、それらのファイルは環境変数 FLDTBLDIR の値で示されるディレクトリに格納されます。

また、コマンド mkfldhdr myfields は、入力ファイル myfields を処理して、カレント ディレクトリに myfields.h を生成します。

関連項目

『Oracle Tuxedo FML リファレンス』の「FML 関数の紹介」、field_tables(5)

 


mklanginfo(1)

名前

mklanginfo - ロケールの言語情報定数をコンパイル

形式

mklanginfo [fname]

説明

このプログラムは引数として指定されたファイルを取り込み、その入力を $TUXDIR/locale/xx/LANGINFO に配置するのに適したファイルに変換します (xx は特定のロケール)。ファイルの引数が指定されていない場合は、標準入力が使用されます。この言語値は、setlocale(3c)strftime(3c)、および nl_langinfo(3c) で使用されます。

mklanginfo は入力行を読み取ります。このとき、空白または「#」で始まる行は無視されます。値入力行は次の形式でなければなりません。

<token> = “value 

トークン (token) と二重引用符値との間の文字は、トークンの後に空白があれば、二重引用符を除けば何でもかまいません。value が null 文字列であると、その行は無視されます。そうでなければ、トークンは 1 から 48 までの任意の整数とするか、以下に示す文字列のいずれかとしなければなりません。

整数 文字列  値 1

DAY_1 週の第 1 日目 (例 : Sunday) 2
DAY_2 週の第 2 日目 (例 : Monday) 3
DAY_3 週の第 3 日目 (例 : Tuesday) 4
DAY_4 週の第 4 日目 (例 : Wednesday) 5
DAY_5 週の第 5 日目 (例 : Thursday) 6
DAY_6 週の第 6 日目 (例 : Friday) 7
DAY_7 週の第 7 日目 (例 : Saturday) 8
ABDAY_1 週の第 1 日目の略称 (例 : Sun) 9
ABDAY_2 週の第 2 日目の略称 (例 : Mon) 10
ABDAY_3 週の第 3 日目の略称 (例 : Tue) 11
ABDAY_4 週の第 4 日目の略称 (例 : Wed) 12
ABDAY_5 週の第 5 日目の略称 (例 : Thu) 13
ABDAY_6 週の第 6 日目の略称 (例 : Fri) 14
ABDAY_7 週の第 7 日目の略称 (例 : Sat) 15
MON_1 年の最初の月 (例 : January) 16
MON_2 年の 2 番目の月 (例 : February) 17
MON_3 年の 3 番目の月 (例 : March) 18
MON_4 年の 4 番目の月 (例 : April) 19
MON_5 年の 5 番目の月 (例 : May) 20
MON_6 年の 6 番目の月 (例 : June) 21
MON_7 年の 7 番目の月 (例 : July) 22
MON_8 年の 8 番目の月 (例 : August) 23
MON_9 年の 9 番目の月 (例 : September) 24
MON_10 年の 10 番目の月 (例 : October) 25
MON_11 年の 11 番目の月 (例 : November) 26
MON_12 年の 12 番目の月 (例 : December) 27
ABMON_1 年の最初の月の略称 (例 : Jan) 28
ABMON_2 年の 2 番目の月の略称 (例 : Feb) 29
ABMON_3 年の 3 番目の月の略称 (例 : Mar) 30
ABMON_4 年の 4 番目の月の略称 (例 : Apr) 31
ABMON_5 年の 5 番目の月の略称 (例 : May) 32
ABMON_6 年の 6 番目の月の略称 (例 : Jun) 33
ABMON_7 年の 7 番目の月の略称 (例 : Jul) 34
ABMON_8 年の 8 番目の月の略称 (例 : Aug) 35
ABMON_9 年の 9 番目の月の略称 (例 : Sep) 36
ABMON_10 年の 10 番目の月の略称 (例 : Oct) 37
ABMON_11 年の 11 番目の月の略称 (例 : Nov) 38
ABMON_12 年の 12 番目の月の略称 (例 : Dec) 39
RADIXCHAR 基数文字 (例 : '.')40
THOUSEP 1000 位の区切り文字 41
YESSTR 肯定応答文字 (例 : yes) 42
NOSTR 否定応答文字 (例 : no) 43
CRNCYSTR 通貨記号 44
D_T_FMT 日付/時刻のフォーマット文字列 (例 : “%a%b%d%H:%M:0Y”) 45
D_FMT 日付のフォーマット文字列 (例 : “%m/%d/%y”) 46
T_FMT 時刻のフォーマット文字列 (例 : “H:%M:%S”) 47
AM_FMT 午前を表す接尾辞 (例 : AM) 48
PM_FMT 午後を表す接尾辞 (例 : PM)

入力行の順序は任意でかまいません (ある入力行が同じ値で複数回現れる場合は、その値の最後の行が使用されます)。

ファイルを処理した後、mklanginfo は上記の各言語情報定数ごとに文字列の名前と文字列値を上記の順序で標準エラー出力に出力します。指定されていない言語情報定数があれば、それに対応する値として null 文字列が使用されます。nl_langinfo はこうした未設定定数に対しては C ロケールのデフォルトの値 (U.S. English) を使用します。

コマンドラインにファイル名が指定されていると、mklanginfo は「コンパイル」された出力を fname.out に出力します。指定されていない場合は標準出力に出力します。形式は、すべて NULL で終わる文字列値のリストです (改行文字は入りません)。

診断

ファイルの読み取りエラーや構文エラーがあると、エラー メッセージが標準エラー出力に書き出された後、終了コード 1 でプログラムは終了します。成功時には、プログラムは終了コード 0 で終了します。

Oracle Tuxedo システムのデフォルト値 (ロケール C) は、$TUXDIR/locale/C/lang.text にあります。たとえば、UNIX システム プラットフォームでフランス語を使用するには、次のように指定します。

mkdir $TUXDIR/locale/french
cd $TUXDIR/locale/french
cp $TUXDIR/locale/C/lang.text .
ed lang.text
フランス語に翻訳
w
q
mklanginfo lang.text > LANGINFO

ファイル

$TUXDIR/locale/C/lang.text - C ロケールのデフォルト値
$TUXDIR/locale/C/LANGINFO - C ロケールのコンパイル済みファイル
$TUXDIR/locale/xx/LANGINFO - xx ロケールのコンパイル済みファイル

注意事項

mklanginfo コマンドと、その実行結果として得られる LANGINFO ファイルは、setlocale()strftime()、あるいは nl_langinfo() の Oracle Tuxedo システムの互換関数を使用する場合にのみ必要となります。UNIX で提供される関数は、別のファイル セットおよびファイル形式を使用します。

関連項目

nl_langinfo(3c)setlocale(3c)strftime(3c)langinfo(5)

 


qmadmin(1)

名前

qmadmin - キュー マネージャ管理プログラム

形式

[QMCONFIG=<device>] qmadmin [<device>]

説明

qmadmin は、次の一覧で示す各種コマンドを使用することにより、メッセージ キューの作成、検査、および変更を行います。汎用デバイス リスト (UDL) は、Oracle Tuxedo ATMI システムが稼動するマシンに物理ストレージ スペースをマップします。UDL のエントリは、キューとキュー スペースのメッセージが格納される、ディスク空間を指定します。キュー スペースのための汎用デバイス リストが存在する (または存在することになる) デバイス (ファイル) 名は、コマンドライン引数として指定することも、環境変数 QMCONFIG を介して指定することもできます。この両方で指定された場合には、コマンド オプションが使用されます。

qmadmin はシステム付属のサーバとして、通常の初期化プロセスを行わないため、UBBCONFIG ファイルから ULOGPFX の値を参照しません。その結果、qmadmin コマンドによって生成されたすべてのログ エントリが、現在の作業ディレクトリに書き込まれます。これに対処するには、ULOGPFX 環境変数をユーザ ログのあるディレクトリのパス名に設定して、エクスポートします。

qmadmin は、大なり記号 > をプロンプトとして使用します。各引数は、空白 (タブまたはスペース、あるいはその両方) で区切って入力されます。空白を含む引数は、二重引用符で囲むことができます。二重引用符で囲まれた引数に二重引用符を含める場合は、引数内の二重引用符を円マークでエスケープしなければなりません。コマンドラインでコマンド情報を指定しなかった場合には、情報の入力を促すプロンプトが表示されます。必須の引数を入力しないと、警告メッセージが表示され、プロンプトが再表示されます。オプション パラメータに関する情報の入力を求めるプロンプトは表示されません。

コマンド入力用のプロンプトが表示されているときに、q または <CTRL-d> を入力すると、ユーザがプログラムを終了することができます。コマンドからの出力は、〔Break〕を押すことによって終了させることができ、これによりプログラムは次のコマンドの入力を要求するプロンプトを表示します。コマンド入力用のプロンプトが表示されているときに〔Enter〕を押すと、直前に実行したコマンドを繰り返します (ただし、〔Break〕を押した後以外)。

一度〔Enter〕を押してしまったコマンドを完全に取り消す方法はありません。〔Break〕を押しても、それはコマンドからの出力があればその出力を終了させるだけです。したがって、必ず正確にコマンドをタイプ入力してから、〔Enter〕を押すようにしてください。

qmadmin コマンドからの出力は、使用しているページ別表示コマンドに従ってページ別表示されます (後述の paginate サブコマンドを参照)。

qmadmin を初めて入力するときは、開いているキュー スペースはありません。キュー スペースを作成するには qspacecreate を実行します。このキュー スペースを開くには、qopen を実行します。qaborttransqcloseqchangeprioqchangequeueqchangetimeqchangeexptimeqcommittransqchangeqcreateqdeletemsgqinfoqlistqprinttrans、および qset は、キュー スペースが開いているときのみ実行できます。

次の表に、qmadmin コマンドを機能別に示します。

コマンド タイプ
コマンド
目的
全般
 
echo
入力コマンドラインをエコーする
 
help
ヘルプ メッセージを表示する
 
paginate
ページ別に出力する
 
quit
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キュー スペース
 
chdl
汎用デバイス リストのエントリ名を変更する
 
crdl
汎用デバイス リストにエントリを作成する
 
dsdl
汎用デバイス リストにあるエントリを破棄する
 
ipcrm
キュー スペースに使用される IPC データ構造体を削除する
 
ipcs
キュー スペースに使用される IPC データ構造体を一覧表示する
 
lidl
汎用デバイス リストを表示する
 
livtoc
VTOC テーブルのすべてのエントリについて情報を表示する
 
qaddext
キュー スペースにエクステントを追加する
 
qclose
現在開いているキュー スペースを閉じる
 
qopen
キュー スペースの構造体を開いて初期化する
 
qsize
キュー スペースに必要な共有メモリのサイズを計算する
 
qspacechange
キュー スペースのパラメータを変更する
 
qspacecreate
キューに入れられたメッセージ用のキュー スペースを作成する
 
qspacedestroy
指定されたキュー スペースを破棄する
 
qspacelist
キュー スペースの作成パラメータを一覧表示する
キュー
 
qchange
現在開いているキュー スペースのキューを修正する
 
qcreate
現在開いているキュー スペースにキューを作成する
 
qdestroy
指定されたキューを破棄する
 
qinfo
関連付けられているキューまたはすべてのキューについて情報を一覧表示する
メッセージ
 
qchangeexp
キューのメッセージの期限を変更する
 
qchangeprio
キューのメッセージの優先順位を変更する
 
qchangequeue
同じキュー スペース内の別のキューにメッセージを移動する
 
qchangetime
キューのメッセージの実行時間を変更する
 
qdeletemsg
キューからメッセージを削除する
 
qlist
キューのメッセージを一覧表示する
 
qscan
ほかのコマンドで使用する選択基準を設定する
 
qset
ほかのコマンドで使用するキュー名を設定する
トランザクション
 
qaborttrans
プリコミット トランザクションをアボートする
 
qcommittrans
プリコミット トランザクションをコミットする
 
qprinttrans
未処理のトランザクションのトランザクション テーブル情報を表示する

qmadmin コマンド

コマンドの形式は、完全な名前でも省略形でも (省略形を使用できる場合。この後の一覧では、完全な名前の後の丸括弧内に省略形を示しています) 入力することができ、該当する引数はコマンドの後に付きます。角括弧 [ ] で囲まれている引数は省略可能です。中括弧 { } で囲まれている引数は相互に排他的な選択肢を示します。

chdl [dlindex [newdevice]]

汎用デバイス リストのエントリ名を変更します。第 1 引数は汎用デバイス リストの変更するデバイスのインデックスです (デバイス インデックスは lidl で返されます)。第 1 引数をコマンドラインで指定しなかった場合は、プログラムによって入力が要求されます。
第 2 引数は新しいデバイス名です。デバイス名がコマンドラインに指定されていない場合、現在のデバイス名が表示され、新しいデバイス名の入力を求めるプロンプトが表示されます。デバイス名の長さは 64 文字以内に制限されています。デバイス名を変更すると、前のデバイス名を介してファイルやデータにアクセスすることはできなくなるので、このコマンドはよく注意して使用しなければなりません。 汎用デバイス リスト (UDL) とボリューム一覧 (VTOC) の詳細については、『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』を参照してください。

crdl [device [offset [size]]]

汎用デバイス リストにエントリを作成します。デバイス リストの先頭のエントリは、QMCONFIG が指すデバイスに対応していなければならず、またオフセット 0 を持つ必要がある点に注意してください。コマンドラインで引数を指定しなかった場合には、プログラムはその引数の入力を要求します。
引数としては、デバイス名、空間の割り当てを開始できるブロック番号、および割り当てられる物理ページ数 (ディスク セクタ) です。 指定したファイルに対して、複数の範囲で空間を割り当てることができます。たとえば、/app/queues/myspace 0 500/app/queues/myspace 1000 500 を割り当てることで、合計 1000 ブロックの割り当てを行い、500 から 999 までのブロックを未使用にすることができます。 先頭のデバイス エントリで割り当てられるブロックのいくつかは、デバイス リストおよび内容テーブルによって使用されます。最大 25 のエントリをデバイス リストに作成できます。

dsdl [-y] [dlindex]

汎用デバイス リストにあるエントリを破棄します。dlindex 引数は、汎用デバイス リストから削除されるデバイスのデバイス リストにおけるインデックスです。これがコマンドラインに指定されていない場合、その入力を求めるプロンプトが表示されます。ただし、エントリ 0 は、VTOC ファイルとその他のデバイス リスト エントリをすべて最初に除去した後でなければ除去できません (エントリ 0 には、デバイス リストと目次が記録されていて、これを削除すると、これら 2 つのテーブルも破壊されてしまうためです)。VTOC ファイルは、関連するエントリを削除することによってのみ削除できます (たとえば、デバイスに存在するキュー スペースを破壊することによって)。プログラムは、-y を指定していない限り、確認のためのプロンプトを表示します。

echo (e) [{off | on}]

on に設定されている場合に入力コマンドラインをエコーします。オプションが指定されていない場合は、設定可能な状態に現在の設定が切り替えられて、新しい設定が表示されます。初期設定は off です。

help (h) [{command | all}]

ヘルプ メッセージを出力します。command を指定すると、そのコマンドについて、省略形、引数、および説明が表示されます。all を指定すると、すべてのコマンドに関する説明が表示されます。
引数がコマンドラインに指定されていない場合、すべてのコマンドの構文が表示されます。

ipcrm [-f] [-y] [queue_space_name]

指定されたキュー スペースに使用される IPC データ構造体を削除します。キュー スペースの名前がコマンドラインに指定されていない場合、その入力を求めるプロンプトが表示されます。指定したキュー スペースが qmadmin で開かれている場合は、閉じられます。ipcrm は、キュー スペースが使用するすべての IPC リソースを認識しており、IPC リソースを削除する手段としては唯一の手段です。qmadmin では、IPC リソースが削除される前に、キュー スペースにほかのプロセスが一切アタッチされていないことを保証します。-f オプションを指定すると、ほかのプロセスがアタッチされている IPC リソースでも強制的に削除することができます。-f オプションを指定している場合は、-y オプションが指定されていない限り、このコマンドは実行前に確認のためのプロンプトを表示します。コマンドが正常に完了すると、指定されたキュー スペースのすべての一時的メッセージが完全に失われます。

ipcs [queue_space_name]

キュー スペースに使用される IPC データ構造体があれば、それらの構造体を一覧表示します。キュー スペースを開いているプロセスがなければ、構造体は一切使用されていません。キュー スペースの名前がコマンドラインに指定されていない場合、その入力を求めるプロンプトが表示されます。

lidl [dlindex]

汎用デバイス リストを表示します。各デバイスごとに、インデックス、名前、先頭ブロック、およびデバイスのブロック数が一覧表示されます。冗長モードでは、未使用領域を示すマップが表示されます (未使用領域の先頭アドレスおよびサイズ)。dlindex を指定すると、デバイス リストのそのエントリについての情報のみが表示されます。

livtoc

VTOC テーブルのすべてのエントリについて情報を表示します。各エントリについて表示される情報は、VTOC テーブルの名前、VTOC テーブルのあるデバイス、デバイスの先頭からの VTOC テーブルのオフセット、およびこのテーブルに割り当てられているページ数があります。VTOC には、最大 100 のエントリがあります。

paginate (page) [{off|on}]

出力をページ割りします。オプションが指定されていない場合は、設定可能な状態に現在の設定が切り替えられて、新しい設定が表示されます。標準入力または標準出力のどちらかが非端末デバイスでない限り、初期設定は on です。ページ別表示機能は、標準入力と標準出力のどちらも端末デバイスである場合のみ、on になります。
デフォルトのページ別表示コマンドは、ネイティブのオペレーティング システム環境に固有のページャになります。たとえば、コマンド pg は、UNIX オペレーティング システムにおけるデフォルトのコマンドです。シェル環境変数 PAGER を使用すると、出力のページングに使用されるデフォルトのコマンドをオーバーライドできます。

qaborttrans (qabort) [-y] [tranindex]

指定したトランザクション インデックス tranindex に関連付けられている、プリコミットされているトランザクションをヒューリスティックにアボートします。トランザクション インデックスをコマンドラインで指定しなかった場合は、プログラムはその入力を要求します。トランザクションが決定されることがわかっていて、その決定がコミットすることであった場合は、qaborttrans は失敗します。インデックスは、事前の qprinttrans コマンドの実行から取得されます。-y オプションが指定されていなければ、確認が要求されます。このコマンドの使用には、十分な注意が必要です。

qaddext [queue_space_name [pages]]

キュー スペースにエクステントを追加します。キュー スペースはアクティブであってはなりません (キュー スペースにはどんなプロセスもアタッチされていてはなりません)。キュー スペース名、およびキュー スペースに割り当てる追加物理ページ数をコマンドラインで指定しなかった場合、プログラムによってその入力が要求されます。指定したキュー スペースが qmadmin で開かれている場合は、閉じられます。物理ページ数は 4 の倍数に最も近い値に切り下げられます。この説明と例については、qspacecreate を参照してください。スペースは、UDLQMCONFIG デバイスに関連付けられて定義されているエクステントから割り当てられます。新しいキュー スペース エクステントは、VTOC においてそれぞれ追加エントリを使用します (最大 100 のエントリが使用可能です)。キュー マネージャは、このエクステントに名前を指定して、このエクステントの迅速な識別とキュー スペースへの関連付けができるようにします。コマンドが正常に完了すると、指定されたキュー スペースのすべての一時的メッセージが完全に失われます。

qchange [-d persist|nonpersist] [-n nhigh,nlow,ncmd]
[-e default_relative_expiration_time]
[queue_name [out-of-order [retries [delay [high [low [cmd]]]]]]]

現在開いているキュー スペースで、キューを修正します。引数はコマンドラインで指定します。指定しないと、プログラムにより入力が求められます。引数には、キューの名前、順序を無視したキュー登録を許可するかどうか (許可しない、キューの先頭に登録、指定した msgid の前に登録)、再試行の回数、各再試行の間の遅延時間 (秒)、しきい値コマンドを実行するための上限値と下限値、および永続的メッセージに対するしきい値コマンドそのものを指定できます。
out-of-order の値は、nonetop、または msgid です。topmsgid の両方を、カンマで区切って指定することができます。 しきい値を使用すると、永続的メッセージについてしきい値に達したときに、コマンドが自動的に実行されます。上限は、コマンドを実行する時期を指定します。上限に達した場合は、コマンドを再度実行する前に下限に戻しておく必要があります。たとえば、上限と下限がそれぞれ 100 メッセージ、50 メッセージの場合、キュー内のメッセージが 100 になるとコマンドが実行されます。コマンドはキュー中のメッセージが 50 に減り、再度 100 になるまで実行されません。キューの容量の指定は、キューが使用するバイト数またはブロック数 (接尾辞 "b" または "B" を後に付けた数字)、キューが使用するキュー スペースに対する割合 ("%" を後に付けた数字)、またはキューの全メッセージ数 ("m" を後に付けた数字) を使用して行えます。上下のしきい値のタイプは、同じでなければなりません。下限しきい値にタイプを指定するかどうかは省略可能ですが、指定する場合は、上限しきい値のタイプと一致させなければなりません。メッセージ (m) 接尾辞は、永続的メッセージと一時的メッセージの両方に適用されます。その他のしきい値の接尾辞は、永続的メッセージにのみ適用されます。-n オプションを使用して、一時的メッセージのしきい値を指定します。コマンドラインで指定する場合、空白文字を含むしきい値コマンドは二重引用符で囲みます。再試行回数 (retry) は、メッセージをキューから取り出してトランザクションをロールバックし、再びキューにメッセージを戻す、という処理を実行できる最大回数を示します。再試行までの遅延時間も指定できます。再試行回数に達すると、メッセージはキュー スペースに定義されるエラー キューに移動されます。エラー キューが定義されていない場合、メッセージは削除されます。キューに対するキュー順序の値は変更できません。優先順位の低いメッセージは、他に優先順位の高いメッセージがある場合でも、10 のメッセージがたまるごとにキューから取り出されます。 -d オプションは、キューのデフォルトの配信ポリシーを指定します。-d オプションに有効な値は、persistnonpersist です。デフォルトの配信ポリシーが persist の場合、明示的に配信モードが指定されずにキューに登録されているメッセージは、永続的 (ディスク ベース) 配信方式で配信されます。配信ポリシーが nonpersist の場合は、明示的に配信モードが指定されずにキューに登録されているメッセージは、一時的 (メモリ内) 配信方式で配信されます。-d オプションが指定されない場合、情報の入力を求めるプロンプトは表示されず、デフォルトの配信ポリシーは変更されません。デフォルトの配信ポリシーが変更されても、既にキューに入っているメッセージについては、サービスの配信基準は変更されません。現在キュー スペース内にあるメッセージに対する応答キューを変更する場合、キューのデフォルトの配信ポリシーの変更によって、サービスの応答基準が変更されることはありません。 メモリ領域の不足やフラグメント化のために一時的メッセージをキューに登録できない場合、メッセージ用の永続ストレージが十分にあってもキューへの登録操作は失敗します。ディスクの不足やフラグメント化のために永続的メッセージをキューに登録できない場合、メッセージ用の非永続ストレージが十分にあってもキューへの登録操作は失敗します。 キュー スペースの中の一時的メッセージ用に確保するメモリ量をゼロ (0) にすると、一時的メッセージ用の領域は確保されません。一時的メッセージ用のメモリ領域の指定の詳細については、qspacecreateqspacechange を参照してください。この場合、一時的メッセージをキューに登録しようとしても失敗します。これは、サービスの配信基準が指定されていないメッセージを、デフォルトの配信ポリシーが nonpersist に設定されたキューに登録するときにも当てはまります。 -n オプションは、コマンドを自動実行する際のしきい値を指定します。非永続ストレージ領域の値がしきい値に達すると、コマンドが自動的に実行されます。nhigh は、コマンド ncmd を実行するタイミングを指定します。nhigh が上限に達したときは、コマンドを再度実行する前に nlow を下限に戻しておく必要があります。-n オプションを指定する場合は、nhighnlow、および ncmd を共に指定する必要があります。これらを指定していないと、コマンドは失敗します。ncmd の値は、空文字列として指定することもできます。-n オプションを指定していなくても、情報の入力を求めるプロンプトは表示されません。 メモリ容量 (キュー内の非永続的データの量) のしきい値は、バイト (b)、ブロック (B)、またはパーセンテージ (数字の後に % を付ける) のいずれかのタイプで指定できます。nhighnlow のしきい値は、同じタイプにする必要があります。たとえば、nhigh が 100% に設定されている場合、nlow もパーセンテージで指定しなければなりません。nlow のしきい値のタイプは省略可能です。-n オプションが指定されていない場合、一時的メッセージ用のデフォルトのしきい値は変更されません。ncmd に空白を使用する場合は、空白を二重引用符で囲む必要があります。 しきい値 [ . . . [high[low[cmd]]] . . . ] の接尾辞 m は、永続的メッセージと一時的メッセージを含むキュー内にあるすべてのメッセージに適用されるため、nhighnlow は使用できません。接尾辞 -m が指定されていないしきい値 [ . . . [high[low[cmd]]] . . . ] は、永続的 (ディスク ベース) メッセージにのみ適用されます。 -e default_relative_expiration_time オプションは、キューに登録されるメッセージのうち、期限が明示的に指定されていないメッセージに対して期限を設定します。期限は、相対時間にすることも none にすることもできます。期限に達したとき、メッセージがキューから取り出されていない場合や管理時に削除されていない場合には、キューからメッセージが削除され、メッセージに関連付けられているすべてのリソースが解放されて、統計情報が更新されます。有効期限の時間がメッセージの使用可能時間より前の場合、使用可能時間が有効期限の切れる時間より前になるようにいずれかの時間を変更しない限り、メッセージをキューから取り出すことはできません。また、これらのメッセージがキューからの取り出しの対象になったことがなくても、有効期限が切れるとキューから削除されます。トランザクション中にメッセージの期限が切れてもトランザクションは失敗しません。トランザクション内でキューへの登録、またはキューからの取り出し中に有効期限が切れたメッセージは、トランザクションが終了した時点でキューから削除されます。メッセージの期限が切れても通知されません。 -e オプションが指定されない場合、キューのデフォルトの有効期限は変更されません。キューの期限を qchange を使用して変更する場合、既にキューに入っているメッセージは変更の対象外になります。-e オプションが指定されていなくても、この入力を求めるプロンプトは表示されません。 相対時間の default_relative_expiration_time の形式は +seconds です。seconds は、操作をキュー マネージャが正常に処理してからの有効期限に達するまでの経過秒数です。ゼロ (0) を設定すると、すぐに期限に達します。default_relative_expiration_time の値には、文字列 none を設定することもできます。文字列 none を指定した場合、キューへの登録時に明示的に期限が指定されていないメッセージは、明示的に期限を割り当てない限り、期限切れになりません。

qchangeexp (qce) -y [newtime]

キューにあるメッセージの有効期限を変更します。期限に達したとき、メッセージがキューから取り出されていない場合や管理時に削除されていない場合には、キューからメッセージが削除され、メッセージに関連付けられているすべてのリソースが解放されて、統計情報が更新されます。有効期限の時間がメッセージの使用可能時間より前の場合、使用可能時間が有効期限の切れる時間より前になるようにいずれかの時間を変更しない限り、メッセージをキューから取り出すことはできません。また、これらのメッセージがキューからの取り出しの対象になったことがなくても、有効期限が切れるとキューから削除されます。トランザクション中にメッセージの期限が切れてもトランザクションは失敗しません。トランザクション内でキューへの登録、またはキューからの取り出し中に有効期限が切れたメッセージは、トランザクションが終了した時点でキューから削除されます。メッセージの期限が切れても通知されません。
有効期限を設定するキューは、qset コマンドを使って選択します。更新するメッセージを制限する選択基準は、qscan コマンドを使って設定します。選択基準が何も設定されていない場合、キューにあるすべてのメッセージが変更されます。デフォルトでは、期限を設定する前に確認が要求されます。-y オプションを指定すると確認は行われません。newtime の値には、現在時刻からの相対時間、絶対時間、または none を指定できます。newtime の値がコマンドラインに指定されていない場合、その入力を求めるプロンプトが表示されます。 キューに登録されるメッセージのうち、メッセージ期限をサポートしていないバージョンの Oracle Tuxedo ATMI システムによって登録されたものについては、値の変更を行うキュー マネージャがメッセージ期限をサポートしていても、期限を設定できるように変更することはできません。このような Oracle Tuxedo ATMI システムのバージョンによってキューに登録されたメッセージが qchangeexp の対象に含まれている場合、選択されたメッセージのうちのいくつかがこの制限により変更されなかったことを知らせるエラー メッセージが表示されます。 相対時間による期限は、キュー マネージャのプロセスで要求を受け取った時点からの相対時間です。相対時間の newtime の形式は +seconds です。seconds は、操作をキュー マネージャが正常に処理してから有効期限に達するまでの経過秒数です。seconds がゼロ (0) に設定されている場合、メッセージはすぐに期限切れになります。絶対時間による期限は、キュー マネージャ プロセスが存在するマシンの時間によって決まります。絶対時間の newtime の形式は YY[MM[DD[HH[MM[SS]]]]] です。これについては、qscan の項で説明します。newtime の値には、文字列 none を設定することもできます。この場合、対象となるメッセージが期限切れになることはありません。

qchangeprio (qcp) [-y] [newpriority]

キューのメッセージの優先順位を変更できます。対象となるキューは、qset コマンドを使用して設定され、更新されるメッセージを制限する選択基準は、qscan コマンドを使用して設定されます。
選択基準が何も設定されていない場合、キューにあるすべてのメッセージが変更されます。-y オプションを指定していない限り、変更が行われる前に確認を求められます。qlist コマンドを実行して、どのメッセージが変更されるのかを調べることをお勧めします (入力ミスを少なくするためです)。newpriority の値は、メッセージが処理のために転送される際に使用される、新しい優先順位を指定します。優先順位の範囲は、1 以上 100 以下の値でなければなりません。コマンドラインで指定していないと、入力するよう求められます。

qchangequeue (qcq) [-y] [newqueue]

同じキュー スペース内の別のキューにメッセージを移動できます。メッセージの移動元のキューは、qset コマンドを使用して設定され、移動するメッセージを制限する選択基準は、qscan コマンドを使用して設定されます。選択基準が何も設定されていない場合、キューにあるすべてのメッセージが移動されます。-y オプションを指定していない限り、移動が行われる前に確認を求められます。qlist コマンドを実行して、どのメッセージが移動されるのかを調べることをお勧めします (入力ミスを少なくするためです)。newqueue の値は、メッセージの移動先となる新しいキュー名を指定します。newqueue がコマンドラインに指定されていない場合、その入力を求めるプロンプトが表示されます。メッセージのサービス配信基準が、newqueue のデフォルトの配信ポリシーと一致するように変更されることはありません。
期限付きのメッセージが移動された場合、移動元では相対時間による期限が指定されていたとしても、移動先のキューでの絶対時間による期限になります。

qchangetime (qct) [-y] [newtime]

キューにあるメッセージの使用可能時間を変更できます。キューの指定には、qset コマンドを使用します。更新するメッセージを制限する選択基準は、qscan コマンドを使用して設定します。
選択基準が何も設定されていない場合、キューにあるすべてのメッセージが変更されます。-y オプションを指定していない限り、変更が行われる前に確認を求められます。qlist コマンドを実行して、どのメッセージが変更されるのかを調べることをお勧めします (入力ミスを少なくするためです)。newtime の値は、現在時刻からの相対時間にすることも、絶対時間にすることもできます。コマンドラインで指定していないと、入力するよう求められます。相対時間の onetime の形式は、+seconds です。seconds は現在からメッセージが実行されるまでの秒数です (0 の場合は即時実行を意味します)。絶対時間の newtime の形式は YY[MM[DD[HH[MM[SS]]]]] です。これについては、qscan の項で説明します。

qclose

現在開いているキュー スペースを閉じます。コマンドが正常に完了すると、指定されたキュー スペースのすべての一時的メッセージが完全に失われます。

qcommittrans (qcommit) [-y] [tranindex]

指定したトランザクション インデックス tranindex に関連付けられているプリコミットされているトランザクションをヒューリスティックにコミットします。トランザクション インデックスをコマンドラインで指定しなかった場合は、プログラムはその入力を要求します。トランザクションが決定されることがわかっていて、その決定がアボートすることであった場合は、qcommittrans は失敗します。インデックスは、事前の qprinttrans コマンドの実行から取得されます。-y オプションが指定されていなければ、確認が要求されます。このコマンドの使用には、十分な注意が必要です。

qcreate (qcr) [-d persist|nonpersist] [-n nhigh,nlow,ncmd]
[-e default_relative_expiration_time]
[queue_name [qorder [out-of-order [retries [delay
[high [low [cmd]]]]]]]]

現在開いているキュー スペースにキューを作成します。引数はコマンドラインで指定します。指定しないと、プログラムにより入力が求められます。引数には、キューの名前、キューの順序 (FIFO か LIFO、期限、優先順位、時間)、順序を無視したキュー登録を許可するかどうか (許可しない、キューの先頭に登録、指定した msgid の前に登録)、再試行の回数、各再試行の間の遅延時間 (秒)、しきい値コマンドを実行するための上限値と下限値、および永続的メッセージに対するしきい値コマンドそのものを指定できます。
キューの順序 (qorder) の値は、fifolifopriorityexpiration、および time です。キューの順序を指定する際には、最も重要なソート値を最初に、次に重要なソート値をその後に、というようにして指定します。fifolifo は、最も重要度の低い (または唯一の) ソート値としてのみ指定できます。fifolifo も指定しない場合のデフォルトの設定は fifo になり、これは、ほかのソート基準の指定範囲内で適用されます。expiration が指定されている場合、期限が指定されていないメッセージは、期限付きメッセージがすべてキューから取り出された後に取り出されます。複数のソート値を、カンマで区切って指定することができます。out-of-order の値は、nonetop、または msgid です。topmsgid の両方を、カンマで区切って指定することができます。 しきい値を使用すると、永続的メッセージについてしきい値に達したときに、コマンドが自動的に実行されます。上限は、コマンドを実行する時期を指定します。上限に達した場合は、コマンドを再度実行する前に下限に戻しておく必要があります。たとえば、この制限値が 100 メッセージと 50 メッセージである場合は、キューのメッセージ数が 100 になったときにコマンドが実行されます。そして、そのキューが排出されてメッセージ数が 50 を下回り、メッセージが再度増えて 100 に達するまではコマンドは再実行されません。 キューの容量の指定は、キューが使用するバイト数またはブロック数 (接尾辞 "b" または "B" を後に付けた数字)、キューが使用するキュー スペースに対する割合 ("%" を後に付けた数字)、またはキューの全メッセージ数 ("m" を後に付けた数字) を使用して行えます。上下のしきい値のタイプは、同じでなければなりません。メッセージ (m) 接尾辞は、永続的メッセージと一時的メッセージの両方に適用されます。その他のしきい値の接尾辞は、永続的メッセージにのみ適用されます。-n オプションを使用して、一時的メッセージのしきい値を指定します。下限しきい値にタイプを指定するかどうかは省略可能ですが、指定する場合は、上限しきい値のタイプと一致させなければなりません。コマンドラインで指定する場合、空白文字を含むしきい値コマンドは二重引用符で囲みます。 再試行回数 (retry) は、メッセージをキューから取り出してトランザクションをロールバックし、再びキューにメッセージを戻す、という処理を実行できる最大回数を示します。再試行までの遅延時間も指定できます。再試行回数に達すると、メッセージはキュー スペースに定義されるエラー キューに移動されます。エラー キューが定義されていない場合、メッセージは削除されます。優先順位の低いメッセージは、他に優先順位の高いメッセージがある場合でも、10 のメッセージがたまるごとにキューから取り出されます。 -d オプションは、キューのデフォルトの配信ポリシーを指定します。-d オプションに有効な値は、persistnonpersist です。デフォルトの配信ポリシーが persist の場合、明示的に配信モードが指定されずにキューに登録されているメッセージは、永続的 (ディスク ベース) 配信方式で配信されます。配信ポリシーが nonpersist の場合は、明示的に配信モードが指定されずにキューに登録されているメッセージは、一時的 (メモリ内) 配信方式で配信されます。-d オプションが指定されない場合には、情報の入力を求めるプロンプトは表示されず、デフォルトの配信ポリシーは persist です。デフォルトの配信ポリシーが変更されても、既にキューに入っているメッセージについては、サービスの配信基準は変更されません。 メモリ領域の不足やフラグメント化のために一時的メッセージをキューに登録できない場合、メッセージ用の永続ストレージが十分にあってもキューへの登録操作は失敗します。ディスクの不足やフラグメント化のために永続的メッセージをキューに登録できない場合、メッセージ用の非永続ストレージが十分にあってもキューへの登録操作は失敗します。 キュー スペースの中の一時的メッセージ用に確保するメモリ量をゼロ (0) にすると、一時的メッセージ用の領域は確保されません。一時的メッセージ用のメモリ領域の指定の詳細については、qspacecreateqspacechange を参照してください。この場合、一時的メッセージをキューに登録しようとしても失敗します。これは、サービスの配信基準が指定されていないメッセージを、デフォルトの配信ポリシーが nonpersist に設定されたキューに登録するときにも当てはまります。 -n オプションは、コマンドを自動実行する際のしきい値を指定します。非永続ストレージ領域の値がしきい値に達すると、コマンドが自動的に実行されます。nhigh は、コマンド ncmd を実行するタイミングを指定します。nhigh が上限に達したときは、コマンドを再度実行する前に nlow を下限に戻しておく必要があります。-n オプションを指定する場合は、nhighnlow、および ncmd を共に指定する必要があります。これらを指定していないと、コマンドは失敗します。ncmd の値は、空文字列として指定することもできます。-n オプションを指定していなくても、情報の入力を求めるプロンプトは表示されません。 メモリ容量 (キュー内の非永続的データの量) のしきい値は、バイト (b)、ブロック (B)、またはパーセンテージ (数字の後に % を付ける) のいずれかのタイプで指定できます。nhighnlow のしきい値は、同じタイプにする必要があります。たとえば、nhigh が 100% に設定されている場合、nlow もパーセンテージで指定しなければなりません。nlow のしきい値のタイプは省略可能です。-n オプションが指定されていない場合、nhigh には 100%nlow には 0% がそれぞれデフォルト値として使用され、ncmd" " に設定されます。ncmd に空白を使用する場合は、空白を二重引用符で囲む必要があります。 しきい値 [ . . . [high[low[cmd]]] . . . ] の接尾辞 m は、永続的メッセージと一時的メッセージを含むキュー内にあるすべてのメッセージに適用されるため、nhighnlow は使用できません。接尾辞 -m が指定されていないしきい値 [ . . . [high[low[cmd]]] . . . ] は、永続的 (ディスク ベース) メッセージにのみ適用されます。 -e default_relative_expiration_time オプションは、キューに登録されるメッセージのうち、期限が明示的に指定されていないメッセージに対して期限を設定します。期限は、相対時間にすることも none にすることもできます。期限に達したとき、メッセージがキューから取り出されていない場合や管理時に削除されていない場合には、キューからメッセージが削除され、メッセージに関連付けられているすべてのリソースが解放されて、統計情報が更新されます。有効期限の時間がメッセージの使用可能時間より前の場合、使用可能時間が有効期限の切れる時間より前になるようにいずれかの時間を変更しない限り、メッセージをキューから取り出すことはできません。また、これらのメッセージがキューからの取り出しの対象になったことがなくても、有効期限が切れるとキューから削除されます。トランザクション中にメッセージの期限が切れてもトランザクションは失敗しません。トランザクション内でキューへの登録、またはキューからの取り出し中に有効期限が切れたメッセージは、トランザクションが終了した時点でキューから削除されます。メッセージの期限が切れても通知されません。 -e オプションが指定されない場合、キューのデフォルトの期限は none に設定されます。キューの期限を qchange を使用して変更する場合、既にキューに入っているメッセージは変更の対象外になります。-e オプションが指定されていなくても、この入力を求めるプロンプトは表示されません。 相対時間の default_relative_expiration_time の形式は +seconds です。seconds は、操作をキュー マネージャが正常に処理してからの有効期限に達するまでの経過秒数です。ゼロ (0) を設定すると、すぐに期限に達します。default_relative_expiration_time の値には、文字列 none を設定することもできます。文字列 none を指定した場合、キューへの登録時に明示的に期限が指定されていないメッセージは、明示的に期限を割り当てない限り、期限切れになりません。

qdeletemsg (qdltm) [-y]

キューからメッセージを削除できます。キューの指定には、qset コマンドを使用します。削除するメッセージを制限する選択基準は、qscan コマンドを使って設定します。選択基準が何も設定されていない場合、キューにあるすべてのメッセージが削除されます。削除が行われる前に、確認が要求されます。qlist コマンドを実行して、どのメッセージが削除されるのかを調べることをお勧めします (入力ミスを少なくするためです)。-y オプションが指定されていない限り、このコマンドは確認のためのプロンプトを表示します。

qdestroy (qds) [{ -p | -f }] [-y] [queue_name]

指定されたキューを破棄します。デフォルトでは、キューに要求が存在していたり、キュー スペースにプロセスがアタッチされていたりすると、エラーが返されます。-p オプションを指定すると、キュー スペースにアタッチされているプロセスがなければ、キューからあらゆるメッセージを「パージ」して破棄することができます。-f オプションを指定すると、メッセージまたはプロセスがキュー スペースにアタッチされている場合でも、「強制的に」キューを削除できます。このとき、メッセージがその時点でトランザクションに関連していた場合は、このコマンドは異常終了し、userlog にエラーが書き込まれます。このコマンドは、-y オプションを指定していない場合に確認のためのプロンプトを表示します。

qinfo [queue_name]

関連付けられているキューまたはすべてのキューについて情報を一覧表示します。このコマンドは、指定されたキューのメッセージ数、または引数を指定していない場合はすべてのキューのメッセージ数、キューに関連付けられている永続的メッセージと一時的メッセージの両方が使用している領域の量、永続的および一時的に送られるメッセージの数、指定されたキューのメッセージの総数、および永続的メッセージと一時的メッセージが使用している領域の量を表示します。冗長モードでは、このコマンドは、各キューのキュー作成パラメータ、キューのデフォルトの期限 (設定されている場合)、順序付け基準、およびキューのデフォルトの配信ポリシーも表示します。

qlist (ql)

キューのメッセージを一覧表示します。キューの指定には、qset コマンドを使用します。表示するメッセージを制限する選択基準は、qscan コマンドを使って設定します。設定基準が何も設定されていない場合は、キューにあるすべてのメッセージが表示されます。
選択した各メッセージについて、メッセージ識別子が出力されるほか、メッセージの優先順位、これまでに試みた再試行の回数、メッセージの長さ、サービスの配信基準、応答に対するサービスの基準、および期限 (設定されている場合) が出力されます。メッセージに可用時間が関連付けられている場合、またはトランザクションのロールバックのためにメッセージに再試行時間がスケジューリングされている場合は、その可用時間が出力されます。相関識別子が存在し、verbose モードがオンの場合は、相関識別子が表示されます。

qopen [queue_space_name]

指定したキュー スペースの内部構造体を開き、初期化します。コマンドラインでキュー スペースを指定しなかった場合は、プログラムがその入力を要求します。キュー スペースが既に qmadmin で開かれている場合は、閉じられます。

qprinttrans (qpt)

現在未処理のトランザクションのトランザクション テーブル情報を表示します。トランザクション識別子、インデックス、トランザクション ステータスが表示されます。インデックスは、qaborttransqcommittrans でトランザクションのアボートまたはコミットを行う際に使用されるものです。

qscan [{ [-t time1[-time2]] [-p priority1[-priority2]] [-m msgid]
[-i corrid][-d delivery_mode] [-e time1[-time2]] | none }]

コマンド qchangeprioqchangequeueqchangetimeqdeletemsg、および qlist に使用する選択基準を設定します。引数 none は、選択基準がないことを示します。この場合は、すべてのメッセージが対象になります。引数なしでこのコマンドを実行すると、現在の選択基準値が表示されます。コマンドライン オプションで値の範囲を指定する場合 (-t-e-p など)、値の範囲に空白を入れることはできません。-t オプションは、時間の値または時間の範囲を示すために使用できます。time1time2 の形式は、YY[MM[DD[HH[MM[SS]]]]] です。それぞれ、年、月、日、時、分、秒を指定します。この日時の値から省略した単位は、デフォルト値として、可能な範囲内の最小値が使用されます。たとえば、"7502" とすると "750201000000" と見なされます。年の値を 00 ~ 37 とすると 2000 ~ 2037 と見なされ、70 ~ 99 とすると 1970 ~ 1999 と見なされ 38 ~ 69 とすると無効になります。-p オプションは、優先順位の値、または優先順位の範囲を示すために使用できます。優先順位の値は、1 以上 100 以下の範囲になります。-m オプションは、メッセージ識別子の値を示すために使用できます。メッセージ識別子の値は、キューにメッセージが登録されるときにシステムがメッセージに割り当てた値です。メッセージ識別子は、1 つのキュー内でユニークな値を持ち、この値の長さは 32 文字以内です。32 文字未満の値は、右側に NULL (0x0) が埋められます。円マークおよび表示不可能な文字 (スペース、改行、タブなどの空白文字) を入力するときは、円マークの後にその文字を表す 2 桁の 16 進値を付けた値を入力しなければなりません。たとえば、スペースは ¥20 なので「hello¥20world」と入力します。-i オプションは、メッセージに関連付けられている相関識別子の値を示すために使用できます。この識別子の値は、アプリケーションによって割り当てられ、キューに登録されたメッセージと一緒に格納され、応答メッセージまたはエラー メッセージの返信と一緒に格納するために渡されて、アプリケーションが特定の要求に対する応答を識別できるようにします。この値の長さは 32 文字以内です。32 文字未満の値は、右側に NULL (0x0) が埋められます。円マークおよび表示不可能な文字 (スペース、改行、タブなどの空白文字も含む) を入力するときは、円マークの後にその文字を表す 2 桁の 16 進値を付けた値を入力しなければなりません (たとえば、スペースは ¥20 なので、“my¥20ID¥20value” のようにします)。
-d delivery_mode オプションの有効な値は、persistnonpersist です。このオプションは、qscan で選択されるメッセージの配信モードを指定します。これにより、オペレータは配信方式に基づいた操作ができます。 -e オプションは、期限または期限の範囲を示すために使用できます。time1time2 の形式は、-t オプションの time1time2 の形式と同じです。

qset [queue_name]

コマンド qchangeprioqchangequeueqchangetimeqdeletemsg、および qlist に使用するキュー名を設定します。引数なしでこのコマンドを実行すると、現在のキュー名が表示されます。

qsize [-A actions] [-H handles] [-C cursors] [ -O owners] [-Q tmp_queues]
[-f filter_memory] [-n nonpersistent_msg_memory[b,B]] [-o overflow_memory][pages [queues [transactions [processes [messages]]]]]

pagesqueues、(同時) transactionsprocesses、および (キュー内) messages で指定したサイズを使用して、キュー スペースに必要な共有メモリのサイズを計算します。コマンドラインで値を指定しなかった場合は、プログラムはそれらの入力を要求します。必要となるシステム セマフォの数も出力されます。上記以外のオプションで有効な値については、qspacecreate で説明しています。

qspacechange (qspch) [-A actions] [-H handles] [-C cursors] [ -O owners]
[-Q tmp_queues] [-f filter_memory] [-n nonpersistent_msg_memory[b,B]]
[-o overflow_memory][queue_space_name [ipckey [trans [procs [messages [errorq [inityn [blocking]]]]]]]]

キュー スペースのためのパラメータを変更します。キュー スペースはアクティブであってはなりません。つまり、キュー スペースにはどんなプロセスもアタッチされていてはなりません。必要な情報がコマンドラインに指定されていない場合、その入力を求めるプロンプトが表示されます。有効な値については、このページの qspacecreate で説明しています。指定したキュー スペースが qmadmin で開かれている場合は閉じられます。新しいエクステントを追加する場合には、qaddext を使用します。キューの数は変更できません。

qspacecreate (qspc) [-A actions] [-n nonpersistent_msg_memory[b,B]]
[-o overflow_memory][queue_space_name [ipckey [pages [queues [trans
[procs [messages [errorq [inityn [blocking]]]]]]]]]]

キュー メッセージ用のキュー スペースを作成します。情報がコマンドラインに指定されていない場合、その入力を求めるプロンプトが表示されます。その情報には、キュー スペース名、共有メモリ セグメントとセマフォの ipckey、このキュー スペースに割り当てる物理ページ数、キューの数、同時実行可能なトランザクションの数、このキュー スペースに同時にアタッチできるプロセスの数、一度にキューに登録できるメッセージの数、このキュー スペースのエラー キュー名、このキュー スペースの新しいエクステントでページを初期化するかどうか、およびキュー スペースの初期化やウォーム スタート ディスクの入出力を行なうためのブロッキング要因があります。
要求した物理ページ数は切り下げられ、4 の倍数に最も近い値のページ数になります。たとえば、必要なページ数が 50 の場合は 48 ページ分のメモリが割り当てが行なわれ、必要なページ数が 52 の場合は 52 ページ分のメモリ割り当てが行なわれます。エラー キューは、最大再試行回数に達したメッセージを保持するために使用されます。メッセージは、初めに登録されていたキューからエラー キューに移動されます。このキューが確実に排出されることについての責任は、管理者にあります。 割り当てられた物理ページ数は、キュー スペースのオーバーヘッドを保持できるだけの十分な大きさでなければなりません (各キューにつき 1 ページのほかもう 1 ページ)。初期化のオプションとして「y」または「Y」が指定された場合は、キュー スペースを保持するために使用する領域が初期化され、このコマンドの実行にしばらく時間がかかります。冗長モードでは、キュー スペースの初期化が 5% 完了するごとに、標準出力にピリオド (.) が出力されます。初期化のオプションをオンにしていないが基底のデバイスが文字型特殊デバイスでない場合には、エクステントとして指定したサイズに達していなければ、ファイルは初期化されます。つまり、指定された領域を割り当てることができるようにファイルが拡大されます。 キュー スペースの作成中およびウォーム スタート (キュー スペースの再起動) の際にブロックを読み書きする場合、入出力操作のサイズは、ブロッキング化係数によって指定されたディスク ページ サイズの倍数で行なわれます。 -A actions オプションは、キューイング サービス コンポーネントで同時処理できる追加操作の数を指定します。ブロッキング操作の発生時に追加操作を利用できる場合、ブロッキング操作は条件を満たす状態になるまで保留されるように設定されます。ブロッキング操作が保留されると、ほかの操作要求を処理できます。ブロッキング操作が完了すると、その操作に関連する操作は続く操作でも実行できるようになります。ブロッキング操作が要求された時点ですぐに条件を満たす状態にならず、利用可能な操作もない場合には、操作は失敗します。システムでは、キュー スペースにアタッチ可能なプロセスの数と同じ数だけ操作が予約されているため、それぞれのキュー マネージャ プロセスは少なくとも 1 つブロッキング操作を所有できます。システムによって予約されているブロッキング操作の数を超える場合、管理者は予約数より多くの追加ブロッキング操作に対応できるようにシステムをコンフィグレーションすることができます。-A actions オプションが指定されていない場合、デフォルト値はゼロに設定されます。-A オプションが指定されていなくても、その入力を求めるプロンプトは表示されません。 -n nonpersistent_msg_memory オプションは、キュー スペースのすべてのキューに対して、一時的メッセージ用に共有メモリに確保する領域のサイズを指定します。サイズはバイト単位 (b) またはブロック単位 (B) で指定できます。ブロック サイズはディスク ブロック サイズと同じです。[bB] 接尾辞はオプションであり、指定されていない場合、デフォルト値はブロックに設定されます。-n オプションが指定されていない場合、メモリ サイズのデフォルト値はゼロ (0) に設定されます。-n オプションが指定されていなくても、その入力を求めるプロンプトは表示されません。 nonpersistent_msg_memory にバイト単位 (b) で値が指定されている場合、この値はページあたりのバイト数 (ページ サイズはディスク ページ サイズと同じ) で割って最も近い整数に切り下げられ、その数だけのページが割り当てられます。たとえば、ページ サイズを 1024 バイト (1KB) として考えると、要求された値が 2000b の場合は 1 ページ分 (1024 バイト) のメモリ割り当てが行われ、要求された値が 2048b の場合は 2 ページ分 (2048 バイト) のメモリ割り当てが行われます。ページあたりのバイト数より小さい値を要求すると、0 ページ (0 バイト) が割り当てられます。 nonpersistent_msg_memory にブロック単位 (B) で値が指定されている場合、1 メモリ ブロックが 1 メモリ ページと同じであるとすると、ページ数と同じ数だけの割り当てが行われます。たとえば、要求された値が 50B の場合、50 ページ分のメモリ割り当てが行われます。 キュー スペースの nonpersistent_msg_memory がゼロ (0) の場合、一時的メッセージ用の空間は確保されません。この場合、一時的メッセージをキューに登録しようとしても失敗します。永続ストレージと非永続ストレージとの互換性はありません。メモリ領域の不足やフラグメント化のために一時的メッセージをキューに登録できない場合、メッセージ用の永続ストレージが十分にあってもキューへの登録操作は失敗します。ディスクの不足やフラグメント化のために永続的メッセージをキューに登録できない場合、メッセージ用の非永続ストレージが十分にあってもキューへの登録操作は失敗します。 – o overflow_memory オプションは、割り当て済みの共有メモリ リソースの一部またはすべてが不足する負荷のピーク状況に対応するために、共有メモリに確保するメモリ領域のサイズを指定します。メモリ サイズはバイト単位で指定します。追加したオブジェクトは、この追加メモリから先着順で割り当てられます。追加メモリで作成されたオブジェクトを閉じるか破棄すると、以降のオーバーフローに備えてメモリは解放されます。– o overflow_memory オプションが指定されていない場合、デフォルト値は 0 に設定されます。– o オプションが指定されていなくても、その入力を求めるプロンプトは表示されません。この追加メモリ領域では、コンフィグレーションした数より多くのオブジェクトを生成できますが、特定のオブジェクトに対していつでも使用できるとは限りません。現在、オーバーフロー メモリ領域を使用できるのは、アクション、ハンドル、カーソル、オーナー、一時キュー、タイマー、およびフィルタだけです。

qspacedestroy (qspds) [-f] [-y] [queue_space_name]

指定されたキュー スペースを破棄します。コマンドラインで指定していないと、入力するよう求められます。指定したキュー スペースが qmadmin で開かれている場合は、閉じられます。デフォルトでは、このキュー スペースにプロセスがアタッチされている場合、またはキュー スペースのいずれかのキューに要求が存在する場合にはエラーが返されます。要求が入っているキューの破棄については、qdestroy コマンドを参照してください。-f オプションを指定すると、キューにメッセージがあったり、キュー スペースにプロセスがアタッチされている場合でも、すべてのキューを「強制的に」削除することができます。このコマンドは、-y オプションを指定していない場合に確認のためのプロンプトを表示します。コマンドが正常に完了すると、指定されたキュー スペースの一時的メッセージはすべて失われます。

(qspl) [queue_space_name]

キュー スペースの作成パラメータを一覧表示します。コマンドラインでキュー スペースを指定しなかった場合は、入力を求めるプロンプトが表示されます。キュー スペース名を入力しなければ、現在開かれているキュー スペースのパラメータが表示されます。キュー スペースが開かれてなく、値の入力も行なわない場合はエラーが発生します。そのキュー スペースについての値 (qspacecreate でキュー スペースを作成する際の設定されたもの、または qspacechange で最後に変更されたもの) を表示するほかに、キュー スペースのエクステントすべてについてサイズが表示されます。また、システムによって予約されているメモリ量や、コンフィグレーションされている共有メモリの総量も表示されます。共有メモリ リソース用に割り当てられるメモリ量が、バイト単位 (b) で要求したときの量と一致しない場合もあります。説明と例については、qspacecreate の -n nonpersistent_msg_memory オプションを参照してください。

quit (q)

セッションを終了します。

verbose (v) [{off | on}]

冗長モードで出力を生成します。オプションが指定されていない場合は、設定可能な状態に現在の設定が切り替えられて、新しい設定が表示されます。初期設定は off です。

! shellcommand

シェルにエスケープし、shellcommand を実行します。

!!

直前のシェル コマンドを再実行します。

# [text]

# で始まる行はコメント行で、無視されます。

<CR>

最後のコマンドを繰り返します。

キューの設定シーケンスの例を次に示します。

$ QMCONFIG=/dev/rawfs qmadmin 
qmadmin - Copyright (c) 1987 ATT; 1991 USL.All rights reserved.
QMCONFIG=/dev/rawfs
# キュー スペースを配置できるデバイスのリストを作成します。
# 2 つのデバイスを、それぞれ 80,000 ブロック
# および 600 ブロックと指定します。
# 注意 : 1 つ目のデバイスは実際にデバイス リストを持ちます。
#
# 1 つ目のデバイスを raw スライスに作成します。
#
> crdl /dev/rawfs 0 80000
デバイス /dev/rawfs、オフセット 0、サイズ 80000 を /dev/rawfs 上に作成しました。
#
# もう 1 つのデバイスを UNIX ファイルに作成します。
#
> crdl /home/queues/FS 0 600
デバイス /home/queues/FS、オフセット 0、サイズ 600 を /dev/rawfs 上に作成しました。
#
# デバイス リストを表示する場合
#
> v 冗長モードはオンです。

> lidl
汎用デバイス・インデックス 0:
名前: /dev/rawfs
開始: 0
サイズ: 20000
利用可能空間マップ (1 エントリ使用中、47 利用可能):
サイズ[1]: 79974 アドレス[1]: 26
汎用デバイス・インデックス 1:
名前: /home/queues/FS
開始: 0
サイズ: 600
利用可能空間マップ (1 エントリ使用中、47 利用可能):
サイズ[1]: 600 アドレス[1]: 0
#
# キュー スペースを作成します。
#
> qspacecreate
キュー・スペース名: myqueuespace
キュー・スペースの IPC キー: 42000
ディスク上のキュー・スペースのサイズ: 50000
キュー・スペース中のキューの数: 30
キュー・スペース中の同時実行トランザクションの数: 20
キュー・スペース中の同時実行プロセスの数: 30
キュー・スペース中のメッセージ数: 20000
エラー・キュー名: ERRORQ
エクステントの初期化 (y, n [デフォルト値=n]): y
ブロッキング係数 [デフォルト値=16]: 16
....................
#
# キュー スペースを開きます。
#
> qopen myqueuespace
#
# キュー スペースのデフォルト設定をキューに適用します。
> qcreate
キュー名: service1
キューの順序 (優先順位、時刻、有効期限、fifo、lifo): fifo
順序無視のキュー登録 (top, msgid, [デフォルト値=none]): top,msgid
再試行回数 [デフォルト値=0]: 1
再試行遅延時間 [デフォルト値=0]: 30
キュー容量警告の上限しきい値 (b はバイト数、B はブロック数、
% は使用中のパーセント値、m はメッセージ。[デフォルト値=100%]): 100m
キュー容量警告の下限しきい値 [デフォルト値=0m]: 50
キュー容量警告コマンド名: /usr/app/bin/mailadmin myqueuespace service1
#
# このプログラムを終了します。
#
> q

セキュリティ

キューの管理者は Oracle Tuxedo 管理者と同じでなければなりません。キューが存在するデバイスは、管理者が所有しなければならず、qmadmin は、キューの管理者としてのみ実行できます。キューに割り当てられた IPC リソースはすべて、キューの管理者によって所有され、モード 0600 で作成されます。

移植性

qmadmin は、Oracle Tuxedo ATMI サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

Windows 標準入出力

qchange ...Queue capacity コマンドなど、qmadmin() セッション内でコンフィグレーションしたコマンドを実行するために、Windows の CreateProcess() 関数は、子プロセスを DETACHED PROCESS として生成します。このようなプロセスには、標準入出力のための関連コンソールがありません。したがって、たとえば、標準コマンドライン構文を使って dirdate などの組み込みコマンドを実行する qchange ... Queue capacity を設定した後で、標準出力をファイルにパイプまたはリダイレクトすると、コマンド実行が完了した時点でそのファイルは空になります。

この問題を解決する方法として、たとえば、qchange ...Queue capacity を実行するために、date /t > x.out コマンドでファイルの date 情報を取得します。この処理を対話的に行うには、次のような手順で実行します。

qmadmin
> qopen yourQspace
> qchange yourQname
> go through all the setups... the threshold queue capacity warning,
   and so on
> "キュー容量警告コマンド名: " cmd /c date /t > x.out

この処理を yourFile.cmd などのコマンド ファイルから行う場合は、date /t > x.out コマンドを yourFile.cmd に追加し、次のように実行します。

qmadmin
> qopen yourQspace
> qchange yourQname
> go through all the setups... the threshold queue capacity warning,
and so on
> "キュー容量警告コマンド名: " yourFile.cmd

関連項目

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

 


rex(1)

名前

rex - オフラインの正規表現コンパイラおよびテスタ

形式

コンパイル :

rex pattern_file C_file 

テスト :

rex pattern [file . . . ]

説明

引数なしで起動する場合、rex は標準入力から正規表現を読み取り、初期化した文字配列を標準出力に書き込みます。通常、出力は C プログラムにインクルードされます。これにより、実行時間およびプログラムのサイズの両方を節約できます。コマンド rex は、標準入力 (通常は入力ファイルから切り換えられる) の正規表現をコンパイルし、出力を標準出力 (通常は出力ファイルに切り換える) に書き込みます。

入力ファイルにはいくつかのパターンがあります。各形式は次のようになります。

name string [string . . .]

ここでの name は、出力配列に使用する C の名前です。string は正規表現で、二重引用符で囲まれます。複数の stringname の後に続く場合、それらは 1 つの string に連結されます。複数の string は、厳密にはフォーマット上の都合です。パターンに二重引用符がある場合は、その前には円マークが必要です。

出力は、C プログラムにインクルードされるかまたはコンパイルされ、後でロードされます。rex 出力を使用する C プログラムでは、rematch(abc,line,0) は、名前が abc である正規表現を line に適用します。

次は、サンプルの入力ファイルです。

cname   “[a-zA-Z_][a-(3c)-Z0-9_]*” 

tn “¥¥¥¥(([0-9]{3})$0¥¥¥¥)”
“([0-9]{3})$1”
“-”
“([0-9]{4})$2”

これに対応する出力は、次のようになります。

/* パターン : “;[a-aA-Z_][a-zA-Z0-9_]*&” */ 
char cname[] = {
040,0,0206,012,0,0210,0141,0172,0210,0101,0132,0137,
... };

/* パターン : "\\\\(([0-9]{3})$0\\\\)([0-9]{3})$1-([0-9]{4})$2" */
char tn[] = {
063,0,050,0202,0225,013,0,03,0206,06,0,0210,060,071,
... };

rex に 1 つまたは複数の引数を指定して起動することにより、テストするデータをパターンと突き合わせることができます。最初の引数は、残りの引数で指定される名前のファイルの各行に適用されるパターン (正規表現) として扱われます。ファイル名の引数が指定されない場合、標準入力が使用されます。特殊なファイル名 - は、標準入力を指す引数として使用できます。

一致するテキストがある場合、一致したものを含む行が出力され、行の一致した部分にアンダースコアが引かれます。さらに、指定されたサブ パターン用に抽出したすべてのテキストが、別の行に出力されます。

次にコマンド rex の使用例を示します。

rex '(^| )([0-9]+)$0(|$)'

入力は次のとおりです。

... or 200 programmers in one week.
This sentense has 3 erors.
I need 12 bad men.

出力は次のとおりです。

... or 200 programmers in one week.
-----
$0 = `200'

This sentense has 3 erors.
---
$0 = `3'

I need 12 bad men.
----
$0 = `12'

診断

エラーは、ファイルのオープン エラー、引数エラーなどです。

関連項目

tpsubscribe(3c) の正規表現の情報

 


tlisten(1)

名前

tlisten - 汎用リスナ プロセス

形式

tlisten [-d device] -l nlsaddr [-u {uid-# | uid-name}][-s][-n sec_principal_name][-c sec_principal_location][-p sec_principal_passvar] [-z bits] [-Z bits ]

説明

tlisten は、Oracle Tuxedo ATMI アプリケーション プロセッサ上のデーモン プロセスとして動作するネットワーク独立型のリスナ プロセスで、ほかの Oracle Tuxedo ATMI プロセス (tmboot(1) など) に対してリモート サービス接続を提供します。tlisten では次のようなコマンドライン オプションを使用します。

-d device

ネットワーク デバイスの絶対パス名。リリース 6.4 以降では、このパラメータは省略できます。それ以前のリリースでは、基底のネットワーク プロバイダから要求される場合に使用してください。

-l nlsaddr

プロセスが接続をリスンするネットワーク アドレス。表 14 は TCP/IP アドレス形式を示しています。

表 14 Ipv4 と IPv6 のアドレス形式
IPv4
IPv6
//IP:port
//[IPv6 address]:port
//hostname:port_number
//hostname:port_number
//#.#.#.#:port_number
16 進数形式はサポートされない。

tlisten は、ローカル名の解決機能 (通常 DNS) を利用して hostname のアドレスを見つけます。hostname はローカル マシンでなければなりません。ローカル名解決機能によって hostname をローカル マシンのアドレスに明確に解決します。 IPv4 の場合、文字列 #.#.#.# はドットで区切った 10 進数の形式です。ドット区切りの 10 進数形式では、各 # には 0255 の数字を使用します。このドット区切りの 10 進数は、ローカル マシンの IP アドレスを表します。どちらの形式の場合も、port_numbertlisten プロセスが入力要求に対してリスンする TCP ポート番号です。port_number065535 の数値または名前です。
注意 : 一部のポート番号は、お使いのシステムで使用される基底のトランスポート プロトコル (TCP/IP など) のために予約されている場合があります。予約されているポート番号を確認するには、トランスポート プロトコルのマニュアルを調べてください。
port_number に指定する名前は、ローカル マシンのネットワーク サービス データベース内に存在する名前でなければなりません。アドレスは、先頭に「0x」をつけ、16 進形式で指定することもできます。「0x」の後の各文字は、09 の数字か、AF までの英字 (大文字/小文字に関係なく) です。16 進数の形式は、IPX/SPX や TCP/IP のような任意のバイナリ ネットワーク アドレスに使うことができます。アドレスはまた、任意の文字列として指定することもできます。値は、コンフィグレーション ファイル内の NETWORK セクションの NLSADDR パラメータに指定された値と同じでなければなりません。
このパラメータに指定するプリンシパル名は、このマシンで実行される 1 つまたは複数のシステム プロセスの識別子として使用されます。

-s

デフォルトの LLE 接続の代わりに SSL 接続を指定します。-s オプションを有効にするには、UBBCONFIG(5) の *Resources セクションSSL オプションに SSLを含める必要があります。
注意 : UBBCONFiG の *Resources セクションと tlisten SSL の設定が同期していない場合、アプリケーションは起動しません。

-n sec_principal_name

Oracle Tuxedo 10.0 以降のソフトウェアを実行するアプリケーションで認証に使用するためのセキュリティ プリンシパル名の識別文字列を指定します。このパラメータには、最後の null 文字を除いて 511 文字まで指定できます。

-c sec_principal_location

SEC_PRINCIPAL_NAME で指定されたプリンシパルの復号化 (プライベート) キーを収めるファイルまたはデバイスの場所を指定します。このパラメータには、最後の null 文字を除いて 1023 文字まで指定できます。

-p sec_principal_passvar

SEC_PRINCIPAL_NAME で指定されたプリンシパルのパスワードが格納される変数を指定します。このパラメータには、最後の null 文字を除いて 31 文字まで指定できます。

-u {uid-# | uid-name}

tlisten は、指定されたユーザとして動作します。このオプションにより、root によるシステムの初期化処理の一部として tlisten を起動できます。tlisten の実行ユーザが root である場合には、このオプションは必須です。したがって、tlisten プロセスは root が実行することは可能ですが、root としては動作しません。tlisten コマンドを root 以外のユーザが使用する場合には、-u オプションは必要はありません。root 以外のユーザは -u オプションを設定することはできますが、このオプションにはそのユーザ自身のユーザ ID にしか設定できないので、あまり意味はありません。プロセッサ上での tlisten プロセスは、使用するアプリケーション管理ユーザ ID が同じである Oracle Tuxedo ATMI アプリケーションすべてをサポートできます。

-z [0 | 40 | 56 | 128|256]

Oracle Tuxedo の管理プロセスと tlisten との間のネットワーク リンクを確立する場合の、最小レベルの暗号化を指定します。0 は暗号化が行われないことを示し、4056128、および 256 は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。ここで指定する最小レベルの暗号化が満たされない場合、リンクの確立は失敗します。デフォルト値は 0 です。
注意 : リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。
256 ビットの暗号化は、現時点では SSL を使用している場合にのみ指定できます。

-Z [0 | 40 | 56 | 128|256]

Oracle Tuxedo の管理プロセスと tlisten との間にネットワーク リンクを確立する場合の、最大レベルの暗号化を指定します。0 は暗号化が行われないことを示し、4056128、および 256 は暗号化キーの長さをビット単位で指定します。デフォルト値は 128 です。
注意 : リンクレベルの暗号化の値 40 は、下位互換性を維持するために提供されています。
256 ビットの暗号化は、現時点では SSL を使用している場合にのみ指定できます。

tlisten プロセスは、ほとんどのサービス要求を認証します。tlisten は、パスワードの一覧ファイルを読み取ります。サービスを要求するプロセスは、そのファイル内にあるパスワードを少なくとも 1 つ提示しなければなりません。APPDIR 環境変数が設定された場合、APPDIR/.adm/tlisten.pw という名前のファイルからパスワードが取得されます。

注意 : パスワードが入力されると、tlisten.pw ファイルが暗号化されます。新しいパスワードを追加する場合は、tlistpwd(1) を使用する必要があります。新しいパスワードは画面には表示されません。
注意 : 既存のパスワードを削除するには、tlisten.pw の対応する行を削除する必要があります。tlisten パスワードを作成および使用する場合は、全く同じ TUXDIR を使用する必要があります。
注意 : Tuxedo 10gR3 を MP モードでマスタとして使用する際、旧バージョンの Tuxedo をインストールしてインストール後に tlisten パスワードを変更しなかった場合、セキュリティ調整エラー メッセージ ((CMDTUX_CAT:4291) が表示されます。この問題を解決するには、(旧バージョンの Tuxedo で) 1 つの空白行を $TUXDIR/udataobj/tlisten.pw tail に追加する必要があります。

このファイルが見つからない場合、システムは TUXDIR/udataobj/tlisten.pw を検索します。このファイルは Oracle Tuxedo ATMI システムのインストール時に作成されます。長さがゼロまたはパスワード ファイルが見つからない場合は、パスワードのチェックは行われません。こうしたセキュリティで保護されないモードでの起動時は、tlisten および tlisten に接続しているプロセスにより警告メッセージがユーザ ログに書き込まれます。

tmboot などのように、tlisten からサービスを要求するプロセスは、認証の際に使用するパスワードをプロセスが稼動しているマシンのファイルから検索します。このとき、tlisten と同じ方法でパスワード ファイルを検索します。

環境変数

注意 : インストールの間に管理パスワード ファイルが作成されます。Oracle Tuxedo ATMI システムでは、必要に応じて次のディレクトリでこのファイルを検索します。検索順序は次のとおりです。
注意 : 管理パスワード ファイルが確実に見つかるように、必ず APPDIRTUXDIR、またはその両方の環境変数を設定してください。

リンク レベルの暗号化

リンク レベル暗号化機能が tlistentmboot などの要求プロセスとの間で動作している場合は、リンク レベル暗号化を取り決め、アクティブにしてから認証します。

SSL 暗号化

SSL 暗号化機能が tlistentmboot などの要求プロセスとの間で動作している場合は、SSL 暗号化を取り決め、アクティブにしてから認証します。

終了方法

tlisten プロセスは通常、SIGTERM シグナルを送ることによってしか終了できません。

推奨される使用方法

システムの起動時、アプリケーションごとに 1 つの tlisten プロセスを起動することをお勧めします。tlisten を呼び出す前に、環境変数 TUXDIR および APPDIR を設定しておく必要があります。

tlisten プロセスを起動する別の方法として、手動による起動もできます。tlisten プロセスをアプリケーション管理者が起動する場合、-u オプションは省略できます。同じネットワーク アドレスを使用して tlisten コマンドを重複して呼び出すと、コマンドは自動的に終了し、該当するメッセージが記録されます。

ネットワーク アドレス

tlisten を実行するローカル マシンが TCP/IP アドレス指定機能を使用しており、アドレスが 155.2.193.18、マシン名が backus.company.com であるとします。さらに、tlisten はポート番号 2334 で要求を受け取るとします。また、このポート番号 2334bankapp-nlsaddr という名前のネットワーク サービス データベースに追加されているとします。-l オプションで指定するアドレスは、次に示す方法で表現できます。

STARLAN ネットワークの場合は、通常、推奨アドレス uname.tlisten がユニークな名前になります。

Windows コントロール パネル アプレット

コントロール パネル アプレットを介してリモート Windows マシン上で tlisten プロセスを起動するためには、そのリモート マシンに対する管理者特権が必要です。

関連項目

UBBCONFIG(5)

tuxenv(5)

tlistpwd(1)

『Oracle Tuxedo のセキュリティ機能』の「ATMI のセキュリティについて

 


tlistpwd(1)

名前

tlistpwd(1) - システムによって暗号化された tlisten.pw ファイルに対してパスワードを追加または変更するために使用

形式

tlistpwd $TUXDIR

機能説明

パスワードが入力されると、tlisten.pw ファイルが暗号化されます。新しいパスワードを追加する場合は、tlistpwd(1) を使用する必要があります。新しいパスワードは $TUXDIR/udataobj/tlisten.pw の最後に追加されます。 既存のパスワードを削除するには、tlisten.pw の対応する行を削除する必要があります。

注意 : 新しいパスワードは画面には表示されません。

tlisten パスワードを作成および使用する場合は、全く同じ TUXDIR を使用する必要があります。

移植性

tlistpwd(1) は、Oracle Tuxedo ATMI サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

互換性

tlistpwd(1) には以下の制限があります。

診断

正常に実行された場合、tlistpwd は終了し、0 を返します。

使用例

tlistpwd /home/usr/tuxedo10gR3
Please enter the tlisten password:
Please verify the password:
tlistpwd: INFO: Password appended at the end of file "/home/usr/tuxedo10gR3/udataobj/tlisten.pw".

関連項目

tlisten(1)、『Oracle Tuxedo のセキュリティ機能』の「ATMI のセキュリティについて

 


tmadmin(1)

名前

tmadmin - Oracle Tuxedo 掲示板コマンド インタプリタ

形式

tmadmin [ -r ] [ -c ] [ -v ]

説明

tmadmin は、以下に説明するコマンドを持ち、単一プロセッサ、マルチプロセッサ、あるいはネットワーク環境において掲示板や関連するエンティティ (クライアント、サーバ、サービス等のそれぞれの情報) の検査および修正を行うときに使用します。TUXCONFIG および TUXOFFSET 環境変数を使用して、Oracle Tuxedo のコンフィグレーション ファイルがロードされた場所とオフセットを決定します。tmadmin では、以下のオプションがサポートされます。

-c

-c オプションを使用して tmadmin を呼び出すと、コンフィグレーション モードになります。有効なコマンドは、defaultechohelpquitverboselivtoccrdllidldsdlindl、および dumptlog です。tmadmin は、非アクティブ状態のノードも含め、どのノードでもこのモードで呼び出せます。tmadmin が実行中の BBL を介してアプリケーションに管理者プロセスまたはクライアントとして結合できる場合には、そのノードがアクティブであると見なされます。

-r

-r オプションを使用すると、tmadmin は、管理者としてではなくクライアントとして掲示板に参加します。つまり、読み取り専用モードを要求します。これは、管理者プロセス用スロットを非占有状態にしておく場合に有用です。
注意 : -r オプションを使用すると、このオプションなしで tmadmin を実行した際に取得される情報の一部しか得られないことに注意してください。特に、tmadmin -r を実行した場合、リモート サイトで動作しているサーバの負荷値は取得できません。
管理プロセスになれるのは、一度に 1 つの tmadmin プロセスのみです。Oracle Tuxedo 管理者以外のユーザが -r オプションを指定し、セキュリティがオンになっている場合、ユーザはパスワードを求められます。

-v

-v オプションを使用して tmadmin を実行すると、Oracle Tuxedo のバージョン番号とライセンス番号が表示されます。情報を出力した後、tmadmin は終了します。その他 2 つのオプションは、-v オプションと共に使用しても無視され、-v オプションによって要求される情報だけが表示されます。

通常、tmadmin はアクティブ アプリケーション内であれば、任意のアクティブ ノード上で実行できます。パーティション化されているアクティブ ノード上で実行する場合、使用できるコマンドはローカル掲示板への読み取り専用のアクセスを行うものに限られます。これらのコマンドには、bblsbbparmsbbstatdefaultdumpdumptlogechohelpinterfaceparms、printactiveobject、printclientprintinterface、printfactory、printnetprintqueueprintroute、printserverprintserviceprinttransprintgroupreconnectquitserverparmsserviceparms、および verbose があります。これらのほか、コンフィグレーション コマンドも使用できます。このパーティション化ノードが MASTER のバックアップ ノードである場合 (コンフィグレーション ファイルの RESOURCES セクションで MASTER パラメータの 2 つ目のエントリとして指定)、master コマンドを使用して、パーティション化アプリケーションのこの部分の MASTER にこのノードを設定することも可能です。

アプリケーションがアクティブ状態でない場合、tmadminMASTER プロセッサ上でしか実行できません。このモードでは、すべてのコンフィグレーション モード コマンドと共に、TLOG コマンド (crlogdslog、および inlog) と boot も利用できます。

tmadmin が呼び出された後は、次に示す構文に従って、プロンプト (>) からコマンドを入力してください。

command [arguments]

共通して出現するいくつかの引数には、default コマンドを使用してデフォルト値が与えられます。default コマンドで設定されたパラメータを受け付けるコマンドは、default をチェックして、値が設定されているかどうかを確認します。値が設定されていない場合は、エラー メッセージが返されます。

ネットワーク環境またはマルチプロセッサ環境では、default machine を設定して単一の掲示板にアクセスできます。このマシン (machine) には、UBBCONFIG ファイルの MACHINES セクションで記述される論理 machine ID (LMID) を指定します。default machineall を設定すると、すべての掲示板にアクセスできます。machineDBBL を設定すると、特別掲示板が指定されます。default machine はプロンプトの一部 (たとえば MASTER>) として表示されます。

default コマンドによって machine が設定されていない場合、DBBL が使用されます。SHM コンフィグレーションではローカル BBL が使用されます。

コマンドラインで指定する machine 値は、通常は default の設定 (printserver など) から取得できます。ただし、TLOG など、コマンドによっては TUXCONFIG で検出されるデバイスに対して実行されるので注意が必要です。この場合、defaultDBBL または all を設定するとエラーになります。logstart などのコマンドでは、コマンドラインで machine の値を指定する必要があります。この場合、machine 値は -m オプションの引数で指定しません。

一度設定したデフォルト値は、default コマンドで変更しない限り、セッション終了まで有効です。このデフォルト値は、コマンドラインで明示的に値を入力してオーバーライドするか、「*」を入力して設定解除します。オーバーライドの効果は、コマンドの単一のインスタンスの間有効です。

tmadmin コマンドの出力は、ページ別表示コマンドを指定することでページ別に表示できます。後述の paginate サブコマンドの説明を参照してください。

詳細情報または要約情報を出力するコマンドがあります。verbose コマンドは、デフォルトの出力レベル設定に使用します。ただし、各コマンド (bootshutdown、および config を除く) には、そのコマンドのみ詳細または要約情報を出力するための -v または -t オプションがあります。要約モードで出力すると、一部の情報 (LMID または GROUP 名、サービス名、サーバ名など) は省略されることがあります。省略された場合は、値の末尾に正符号 (+) が付加されます。情報をすべて表示するには、詳細モードでコマンドを再入力します。

tmadmin のコマンド

コマンドは、そのフルネームあるいは (括弧内に示される) 省略名のいずれかで入力し、適切な引数が続きます。角括弧 [ ] で囲まれた引数は省略可能です。中括弧 { } で囲まれた引数は相互に排他的な選択肢を示します。該当するデフォルト値が default コマンドで設定されている場合は、そのコマンド オプションをコマンドラインで指定する必要がないことに注意してください。{} で囲まれたオプションのグループに続く ... は、コマンドラインで 1 つ以上 (少なくとも 1 つ必要) のオプションを指定できることを示します。

aborttrans (abort) [ -yes ] [ -g groupname ] tranindex

コマンドラインまたはデフォルトにより groupname が指定されると、指定サーバ グループの指定されたトランザクション インデックス (tranindex) に対応するトランザクションをアボートさせます。このオプションの指定がない場合は、トランザクションのコーディネータにグローバル トランザクションのアボートを通知します。トランザクションが既に決定されており、その決定がコミットである場合は、aborttrans は失敗します。インデックスには、printtrans コマンドを前回実行したときの結果が使用されます。トランザクションを完全に終了させるには、そのトランザクションに関わっているすべてのグループに対して printtrans および aborttrans を実行する必要があります。このコマンドの使用には、十分な注意が必要です。

advertise (adv) {-q qaddress [ -g groupname ]
[-i srvid] | -g groupname -i srvid} service[:func]

指示されたサービスに対してサービス テーブルを作成します。service は関数 func にマッピングすることができます。qaddress が指定されていない場合は、groupnamesrvid を指定し、サーバをユニークに識別する必要があります。この service を MSSQ セットに追加する場合には、そのセットのすべてのサーバでこのサービスを宣言します。MSSQ セットの一部のサーバしかそのサービスを宣言できない場合は、その宣言全体が無効です。文字「.」で始まるサービスはシステム サーバで使用するために予約されているため、アプリケーション サーバでは宣言できません。

bbclean (bbc) machine

マシン machine 上の掲示板のすべてのアクセス プロセス、および DBBL の整合性をチェックします。bbclean は、停止したサーバを適切に削除し、それが再起動可能であれば再起動します。また、どのプロセスからも利用されていないリソースがあれば、それらも削除します。最後に bbclean は、各 BBL の状態を DBBL にチェックさせます。SCANUNIT の時間内に応答しない BBL は、パーティション化された掲示板としてマークされます。特殊掲示板のみをクリーンアップするには、machineDBBL を指定します。SHM モードでは、bbcleanBBL を再起動します (失敗した場合)。machine パラメータは任意です。

bbparms (bbp)

掲示板のパラメータの要約を表示します。たとえば、サーバの最大数、オブジェクトの最大数、インタフェースの最大数、サービスの最大数を出力します。

bbsread (bbls) machine

マシン machine 上の掲示板の IPC リソースのリストを表示します。SHM モードでは、machine パラメータは任意です。リモート マシンからの情報は使用できません。

bbstats (bbs)

掲示板に関する統計情報の要約を表示します。shmstats も参照してください。

boot (b) [options]

このコマンドは tmboot() コマンドと同じです。オプションの説明および使用上の制限事項については、「tmboot(1)」を参照してください。

broadcast (bcst) [-m machine] [-u usrname] [-c cltname] [text]

非請求通知メッセージをすべての選択クライアントに送信します。送信されるメッセージは STRING 型の型付きバッファで、text で指定されたデータが入ります。ただし、text は 80 文字を超えないようにしてください。text に複数の単語を指定する場合には、"text text" のように全体を引用符で囲む必要があります。パラメータが指定されていない (かつデフォルト値がない) 場合、その識別子にワイルドカード値が指定されたものと解釈されます。

changeload (chl) [-m machine] {-q qaddress [-g groupname]
[-i srvid] -s service | -g groupname -i srvid -s service | -I interface [-g groupname]} newload

指定サービスまたはインタフェースのロード ファクタを newload に変更します。qaddress が指定されない場合、サーバをユニークに識別するために groupnamesrvid を必ず指定する必要があります。CORBA 環境では、interface を指定します。machineall であるか、設定されていない場合には、全マシンに対して変更がなされます。それ以外の場合は、ローカルの変更は指定した machine でのみ有効となります。ローカルの修正は、引き続くグローバル (またはローカル) の変更によってオーバーライドされます。

changemonitor (chmo) [-m machine] [-g groupname] [-i serverid] newspec

現在実行しているプロセスの実行時パフォーマンス モニタリング動作を newspec に変更します。

changepriority (chp) [-m machine] {-q qaddress [-g groupname]
[-i srvid] -s service | -g groupname -i srvid -s service | -I interface [-g groupname]} newpri

指定サービスまたはインタフェースがキューから取り出す時の優先順位を newpri に変更します。qaddress が指定されない場合、サーバをユニークに識別するために groupnamesrvid を必ず指定する必要があります。CORBA 環境では、interface を指定します。machineall であるか、設定されていない場合には、全マシンに対して変更がなされます。それ以外の場合は、ローカルの変更は指定した machine でのみ有効となります。ローカルの修正は、引き続くグローバル (またはローカル) の変更によってオーバーライドされます。

changetrace (chtr) [-m machine] [-g groupname] [-i srvid] newspec

現在実行しているプロセスの実行時トレース動作を newspec に変更します (newspec の構文については、「tmtrace(5)」を参照してください)。実行中の特定のサーバ プロセスのトレース仕様を変更するには、-g および -i オプションを指定します。特定のグループで実行中のサーバ プロセスのコンフィグレーションを変更するには、-i オプションを指定せずに -g オプションのみを指定します。特定のマシンで実行中のすべてのクライアントおよびサーバ プロセスのコンフィグレーションを変更するには、-m オプションを指定します。-g-i、および -m のいずれのオプションも指定しなかった場合は、デフォルトのマシンのすべての非管理のプロセスが対象となります。このコマンドは、現在実行中でないクライアントやサーバ、および /WS クライアントの動作には影響を与えません。

changetrantime (chtt) [-m machine] {-q qaddress [-g groupname] -
[-i srvid] -s service | -g groupname -i srvid -s service | -I interface [-g groupname]} newtlim

指定サービスまたはインタフェースのトランザクション タイムアウト値を newtlim に変更します。qaddress が指定されない場合、サーバをユニークに識別するために groupnamesrvid を必ず指定する必要があります。CORBA 環境では、interface を指定します。machineall であるか、設定されていない場合には、全マシンに対して変更がなされます。それ以外の場合は、ローカルの変更は指定した machine でのみ有効となります。ローカルの修正は、引き続くグローバル (またはローカル) の変更によってオーバーライドされます。

committrans (commit) [ -yes ] -g groupname tranindex

指定トランザクション インデックス tranindex に対応するトランザクションを指定サーバ グループでコミットします。トランザクションが指定サーバ グループでプリコミットされていなかった場合、あるいはトランザクションが「アボートのみ」として認識されている場合は、committrans は異常終了します。インデックスには、printtrans コマンドを前回実行したときの結果が使用されます。-yes オプションを指定せずにこのコマンドを実行すると、処理を進める前に確認を求められます。このコマンドの使用には、十分な注意が必要です。

config (conf)

このコマンドは tmconfig コマンドと同じです。使用方法については、「tmconfig、wtmconfig(1)」を参照してください。

configtsam (ct) status | enable | disable | load fromfile | unload [tofile]

コマンドが指定されていない、またはコマンドが status である場合に、ロードされた規則ファイルのステータス (ロードされた有効サイズ、規則が有効か無効か) を表示します。ロードされたプラグイン イベント規則は、disable コマンドを使用して一時的に無効化した後で enable コマンドを使用して再有効化できます。プラグイン イベント規則を無効化しても、REPORT_POLICY は引き続き有効である点に注意してください。
プラグイン イベント規則ファイルは、load fromfile コマンドを使用して実行時にロードまたは再ロードできます。ロードされた規則ファイルは、unload [tofile] コマンドを使用して表示できます。tofile は、アンロードされた規則の保存先ファイルです。tofile を指定しない場合、コンソールに出力されます。

crdl -b blocks -z config -o configoffset [ -O newdefoffset ] [ newdevice ]

汎用デバイス リストにエントリを作成します。blocks は、デバイスに割り当てる物理ブロック数を指定します。デフォルトの blocks 値は、1000 ブロックに初期化されます。configoffset は、割り当て開始空間のブロック番号を指定します。-o オプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、環境変数 FSOFFSET の値が使用されます。FSOFFSET が設定されていない場合、デフォルトで 0 になります。config 引数には、最初のデバイス (デバイス リストを格納している) を指定します。これは、/ で始まる絶対パス名でなければなりません。-z オプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、FSCONFIG 環境変数に指定されているパスが使用されます。crdl コマンドへの newdevice 引数を指定する場合、この引数には作成するデバイスを指定します。これは、/ で始まる絶対パス名でなければなりません。このパラメータの指定を省略すると、newdevice はデフォルトでコンフィグレーション デバイスになります。newdefoffsetnewdevice の先頭へのオフセットを指定します。デフォルトの -O オプション (大文字の O) と共に指定されていない場合、デフォルトで 0 (ゼロ) が設定されます。

crlog (crlg) -m machine

指定またはデフォルトの machine (「DBBL」または「all」は設定できません) に対して DTP トランザクション ログを作成します。コンフィグレーション ファイル TLOG がそのマシン用に定義されていなければ、エラーになります。このコマンドは TUXCONFIG ファイルを参照して、TLOG を格納している Oracle Tuxedo ファイル システム、そのファイル システム内での TLOG の名前、オフセット、およびサイズを判別します (「UBBCONFIG(5)」を参照)。

ctsamverify (cv) fname

fname という名前の規則ファイルが適格かどうかを検証します。UBBCONFIG の MAXQUEUE に基づいた最小 MAXSPDATA 値、および規則ファイルの有効サイズを表示します。

default (d) [-g groupname] [-i srvid] [-m machine] [-u usrname] [-c cltname]
[-q qaddress] [-s service] [-b blocks] [-o offset] [-z config] [-a { 0 | 1 | 2}] [-I interface] [-B objectid] [-r routingname]

対応する引数をデフォルトのグループ名、サーバ ID、マシン、ユーザ名、クライアント名、キュー、サービス名、デバイス ブロック、デバイス オフセット、あるいは UDL コンフィグレーション デバイス パス (/ で始まる絶対パス名でなければなりません) などに設定します。-a オプションについては、printservice を参照してください。CORBA 環境では、対応する引数に、デフォルトのオブジェクトのインタフェース名、オブジェクト ID、またはファクトリベースのルーティング名を設定することもできます。-B を使用してオブジェクト ID パラメータが指定されている場合、マシン引数 (-m) を指定する必要もあります。すべてのデフォルト値は、引数として * を指定することにより設定を解除できます。machine に設定されている場合、以降の検索を特殊掲示板から行わせるには、machineDBBL を設定する必要があります。machine の設定解除 (-m *) は DBBL の設定と等値です。default コマンドを引数なしで入力した場合は、現在のデフォルトの値が表示されます。

dsdl [ -yes ] -z config [ -o offset ] dlindex

汎用デバイス リストにあるエントリを破棄します。dlindex 引数は、汎用デバイス リストから削除されるデバイスのデバイス リストにおけるインデックスです。ただし、エントリ 0 は VTOC ファイルとその他のデバイス リスト エントリをすべて最初に破棄した後でなければ破棄できません (エントリ 0 には、デバイス リストと目次が記録されていて、これを破棄すると、これら 2 つのテーブルも破棄されてしまうためです)。config 引数には、汎用デバイス リストを格納するデバイスを指定します。/ で始まる絶対パス名でなければなりません。-z オプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、FSCONFIG 環境変数に指定されているパスが使用されます。offset オプションを使用すると、config へのオフセットを指定できます。-o オプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、環境変数 FSOFFSET の値が使用されます。FSOFFSET が設定されていない場合、デフォルトで 0 になります。-yes オプションを指定せずに、このコマンドを実行すると、処理を進める前に確認を求められます。

dslog (dslg) [ -yes ] -m machine

指定またはデフォルトの machine (「DBBL」または「all」は指定できません) の DTP トランザクション ログを破棄します。TLOG がマシンに定義されていない場合、アプリケーションが非アクティブでない場合、あるいは未処理のトランザクション レコードがログに残っている場合には、エラーが返されます。「未処理のトランザクション」とは、グローバル トランザクションが既にコミットされているが、トランザクションの終了がまだ書き込まれていないトランザクションのことです。このコマンドは、TUXCONFIG ファイルを参照して、TLOG を収めている Oracle Tuxedo ファイル システム、およびそのファイル システム内の TLOG の名前を判別します。-yes オプションを指定せずにこのコマンドを実行すると、処理を進める前に確認を求められます。

dump (du) filename

現在の掲示板をファイル filename にダンプします。

dumptlog (dl) -z config [ -o offset ] [ -n name ] [ -g groupname ] filename

TLOG のテキスト バージョンを、指定された filename にダンプします。TLOG は指定の config および offset にあり、指定の name が使用されます。-n オプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、「TLOG」が使用されます。config 引数には、汎用デバイス リストを格納するデバイスを指定します。/ で始まる絶対パス名でなければなりません。-z オプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、FSCONFIG 環境変数に指定されているパスが使用されます。-o offset オプションを使用すると、config のオフセットを指定できます。-o オプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、環境変数 FSOFFSET の値が使用されます。FSOFFSET が設定されていない場合、デフォルトで 0 になります。groupname の指定があれば、そのグループがコーディネータとなっているトランザクションのログ レコードだけがダンプされます。

echo (e) [{off | on}]

on に設定されている場合に入力コマンドラインをエコーします。オプションが指定されていない場合は、設定可能な状態に現在の設定が切り替えられて、新しい設定が表示されます。初期設定は off です。

help (h) [{command | all}]

ヘルプ メッセージを出力します。command が指定されている場合は、そのコマンドの略称、引数、および説明が表示されます。all を指定すると、すべてのコマンドの説明が表示されます。引数を省略すると、すべてのコマンドの構文が表示されます。

initdl (indl) [ -yes ] -z config [ -o offset ] dlindex

デバイス リストのデバイスを再初期化します。引数 dlindex は、再初期化するデバイスに対応する、汎用デバイス リストのデバイス インデックスです。指定デバイスの領域はすべて解放されます。そのため、デバイスに格納されているファイルなどが上書きされる可能性があります。このコマンドの使用には注意が必要です。-yes オプションを指定せずにこのコマンドを実行すると、処理を進める前に確認を求められます。config 引数には、汎用デバイス リストを格納するデバイスを指定します。/ で始まる絶対パス名でなければなりません。-z オプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、FSCONFIG 環境変数に指定されているパスが使用されます。-o offset オプションを使用すると、config のオフセットを指定できます。-o オプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、環境変数 FSOFFSET の値が使用されます。FSOFFSET が設定されていない場合、デフォルトで 0 になります。

inlog [ -yes ] -m machine

指定またはデフォルトmachine (「DBBL」または「all」は指定できません) の DTP トランザクション ログを再初期化します。そのマシンに TLOG が定義されていない場合、またはアプリケーションが非アクティブでない場合は、エラーが返されます。未処理のトランザクションが TLOG に残っている場合は、これらのトランザクションに参加しているリソース マネージャ間で、データの一貫性が損なわれている可能性があります。リソース マネージャが、ローカル トランザクションを正しくコミットせずに、ローカル トランザクションをアボートさせてしまっている可能性があるからです。このコマンドは、TUXCONFIG ファイルを参照して、TLOG を収めている Oracle Tuxedo ファイル システム、およびそのファイル システム内の TLOG の名前を判別します。-yes オプションを指定せずにこのコマンドを実行すると、処理を進める前に確認を求められます。

interfaceparms (ifp) -g groupname -I interface

特定のオブジェクト インタフェースに関する情報を出力します。インタフェース名、負荷、優先順位、タイムアウト、トランザクション タイムアウト値などが出力されます。引数の groupnameinterface はユニークでなければなりません。このコマンドは、CORBA 環境でのみ使用されます。

lidl -z config [ -o offset ] [ dlindex ]

汎用デバイス リストを表示します。各デバイスごとに、名前、開始ブロック、およびブロック数が表示されます。冗長モードでは、フリー スペースを示すマップが表示されます (開始アドレスとサイズ)。dlindex を指定すると、デバイス リストのそのエントリについての情報のみが表示されます。config 引数には、汎用デバイス リストを格納するデバイスを指定します。/ で始まる絶対パス名でなければなりません。-z オプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、FSCONFIG 環境変数に指定されているパスが使用されます。-o offset オプションを使用すると、config のオフセットを指定できます。-o オプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、環境変数 FSOFFSET の値が使用されます。FSOFFSET が設定されていない場合、デフォルトで 0 になります。

livtoc -z config [ -o offset ]

VTOC テーブルのすべてのエントリについて情報を表示します。各エントリについて表示される情報は、VTOC テーブルの名前、VTOC テーブルのあるデバイス、デバイスの先頭からの VTOC テーブルのオフセット、およびこのテーブルに割り当てられているページ数があります。config 引数には、汎用デバイス リストを格納するデバイスを指定します。/ で始まる絶対パス名でなければなりません。-z オプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、FSCONFIG 環境変数に指定されているパスが使用されます。-o offset オプションを使用すると、config のオフセットを指定できます。-o オプションを指定せず、デフォルト値も設定されていない場合は、環境変数 FSOFFSET の値が使用されます。FSOFFSET が設定されていない場合、デフォルトで 0 になります。

loadtlog -m machine filename

dumptlog によって生成された TLOG のテキスト バージョンを、指定されたファイル filename から、指定またはデフォルトmachine (「DBBL」または「all」は指定不可) の既存の TLOG に読み込みます。

logstart machine

指定マシン machine 上で TLOG 情報のウォーム スタートを強制実行します。このコマンドは通常、loadtlog の実行後、サーバ グループの移行の際のディスク再配置に続いて行うようにしてください。

master (m) [ -yes ]

パーティション化時に master がバックアップ ノードで動作していると、このバックアップ ノードはマスタ ノードに変わり、DBBL が起動されて管理プロセスを引き継ぎます。バックアップ ノードがマスタとして動作しているときに、master をマスタ ノード上で実行すると、その DBBL はマスタ ノードに移行し、バックアップ ノードはその時点でマスタ ノードとしての働きを停止します。-yes オプションを指定せずにこのコマンドを実行すると、処理を進める前に確認を求められます。

migrategroup (migg) [-cancel] group_name

migrategroup コマンドはサーバ グループ名を引数とします。コンフィグレーション ファイルに MIGRATE オプションとそのグループの代替位置の指定があれば、group_name に属するすべてのサーバは代替位置に移行します。移行の際には、次のコマンドを実行してサーバを停止する必要があります。
shutdown -R -g groupname -R オプションは、移行できるように掲示板のサーバ名を保持するために使用されます。shutdown -R の後、移行を取り消す場合には、次のコマンドを使用します。 migrategroup -cancel groupname -cancel オプションは、掲示板からサーバ名を削除するときに使用します。

migratemach (migm) [-cancel] machine

指定マシン machine 上で動作しているすべてのサーバが代替位置に移行します。移行の際には、次のコマンドを実行してサーバを停止する必要があります。
shutdown -R -l machine migratemachine コマンドを使用する場合には、machine 上のすべてのサーバ グループは同じ代替位置を持つ必要があります。そうでない場合は migrategroup を使用してください。Domains ゲートウェイ サーバを含む LMID の移行は、これらのゲートウェイ サーバを代替 LMID に移行することを意味します。-cancel オプションを指定すると、進行中の移行が取り消されます。つまり、tmshutdown -R コマンドによってサーバは停止されていますが、移行されていない状態です。

paginate (page) [{off | on}]

出力をページ割りします。オプションが指定されていない場合は、設定可能な状態に現在の設定が切り替えられて、新しい設定が表示されます。標準入力または標準出力のどちらかが非端末デバイスでない限り、初期設定は on です。ページ別表示機能は、標準入力と標準出力が共に端末デバイスである場合にのみ on になります。
デフォルトのページ別表示コマンドは、ネイティブのオペレーティング システム環境によって異なります。たとえば、UNIX オペレーティング システム環境では、pg がデフォルトのコマンドです。シェル環境変数 PAGER を使用すると、ページ別表示出力に使用されるデフォルトのコマンドをオーバーライドすることができます。

passwd

アプリケーションのセキュリティを確保するため、管理者にアプリケーション パスワードの入力を求めます。

pclean (pcl) machine

pclean を使用すると、まず、指定の machine に対して強制的に bbclean を行い、再起動またはクリーンアップの必要なサーバすべてを再起動またはクリーンアップします。machine がパーティション化されている場合は、マシン machine 上で稼動するよう指定されているプロセスとサービスに対応するエントリが、パーティション化されていない掲示板からすべて削除されます。machine がパーティション化されていない場合には再起動またはクリーンアップできないプロセスまたはサービスはすべて削除されます。

printclient (pclt) [-m machine] [-u usrname] [-c cltname][-v]

指定された一連のクライアント プロセスに関する情報を表示します。引数が指定されておらず、デフォルトも定義されていない場合は、すべてのクライアントに関する情報が出力されます。マルチコンテキスト クライアントで printclient を実行すると、各コンテキストについて個別にエントリが生成されます。-m-u、および -c オプションやデフォルト値の設定を使用して、マシン、ユーザ名、またはクライアント名の任意の組み合わせに限定して情報を得ることができます。
pclt-v を指定すると、リモート クライアントの出力情報に「ネットワーク アドレス」という表題と IP アドレス番号が追加されます。 ネイティブ クライアント名が指定されていない場合に pclt-v を指定すると、「アプリケーション名またはプロセス ID」という表題とプロセス ID (PID) が追加されます。

printconn (pc) [-m machine]

指定マシンが関与する会話型接続に関する情報を表示します。-m オプションやデフォルト値を使用することにより、情報を指定したマシンに対する接続に関するものに限定することができます。machine の値に「all」または「DBBL」を設定すると、すべてのマシンの情報が出力されます。

printactiveobject (pao) [-B objectid] [-m machine]

ドメイン内でアクティブなオブジェクトに関する情報を表示します。オブジェクト ID、インタフェース名、サービス名、プログラム名、グループ ID、プロセス ID、リファレンス カウントなどが出力されます。このコマンドでは、オブジェクト ID およびマシン ID はオプション パラメータです。オブジェクト ID が指定されていない場合、すべてのアクティブなオブジェクトの情報が出力されます。マシン ID が指定されていない場合、コマンドを発行したマシン上でアクティブなすべてのオブジェクトの情報が出力されます。128 文字を超えるオブジェクト ID は、40 文字の英数字から成るハッシュ値として表示されます。

printfactory (pf)

ファクトリ ファインダに登録されているオブジェクト ファクトリに関する情報を出力します。インタフェース名、インタフェースのファクトリ識別子、現在のファクトリ状態の属性などが出力されます。このコマンドには引数はありません。このコマンドは、CORBA 環境でのみ使用されます。

printgroup (pg) [-m machine] [-g groupname]

サーバ グループ テーブル情報を表示します。デフォルトでは、すべてのグループの情報を表示します。-g および -m オプションやデフォルト値を使用して、特定のグループやマシンに関する情報を出力できます。サーバ グループ名、サーバ グループ番号、一次/代替 LMID、および現在の位置などの情報が得られます。

printinterface (pif) [-m machine] [-g groupname] [-I interface]

指定されたオブジェクト インタフェースに関する情報を出力します。インタフェース名、キュー名、グループ ID、マシン ID、ルーティング名、インタフェースから送られた要求の数などが出力されます。このコマンドでは、マシン名、グループ名、およびインタフェース名はオプション パラメータです。マシン名を指定すると、インタフェースに対してアクティブなオブジェクトの数が出力されます。マシン名が指定されていない場合は、アクティブなオブジェクトに関する情報を取得できないことを示すハイフン (-) が出力されます。このコマンドは、CORBA 環境でのみ使用されます。

printnet (pnw) [ mach_list ]

ネットワーク接続に関する情報を出力します。デフォルトでは、すべてのマシンの情報を表示します。printnet コマンドでは、複数のマシン (LMID) をカンマで区切ったリストを引数として指定できます。このようなりストを指定した場合は、指定マシンが関係するネットワーク接続情報が表示されます。各マシンについて、パーティション化されているかどうかが示されます。パーティション化されていない場合、そのマシンが接続される LMID とメッセージの送受信回数を表す情報が表示されます。

printqueue (pq) [qaddress]

アプリケーションおよび管理サーバの指定キューに関する情報を表示します。デフォルトでは、すべてのキューに関する情報が表示されます。qaddress コマンドラインまたはデフォルト値は指定したキューに関する情報を制限するために使用されます。出力される情報には、キューが存在するサーバ名、マシンの名前があります。

printroute (pr) [-r routingname]

ファクトリ ベースのルーティング定義に関する情報を出力します。ルーティング名、ルーティング タイプ、ルーティング フィールド、ルーティング範囲などが出力されます。routingname が指定されていない場合は、既存のすべてのルートが表示されます。このコマンドは、Oracle Tuxedo のデータ依存型ルーティングおよび CORBA のファクトリ ベース ルーティングの両方のルートを出力します。ルーティング タイプの出力フィールドでは、ファクトリ ベース ルーティングのエントリは FACTORY に、データ依存型ルーティングのエントリは SERVER に表示されます。冗長モードで、データ依存型ルーティングのエントリに関する情報が要求された場合には、バッファ タイプとフィールド タイプも出力されます。このコマンドは、CORBA 環境でのみ使用されます。

printserver (psr) [-m machine] [-g groupname] [-i srvid] [-q qaddress]

アプリケーションおよび管理サーバに関する情報を表示します。-q-m-g および -i オプションを使用すれば、キュー、マシン、グループあるいはサーバの任意の組み合わせに限定して情報を得ることができます。マルチコンテキスト サーバで printserver を実行すると、そのサーバのすべてのコンテキストについて 1 つのエントリが表示されます。

printservice (psc) [-m machine] [-g groupname] [-i srvid] [-a { 0 | 1 | 2 }]
[-q qaddress] [-s service]

アプリケーションおよび管理サービスに関する情報を表示します。-q-m-g-i および -s オプションを使用することで、キュー、マシン、グループ、サーバ、またはサーバの任意の組み合わせに限定して情報を得ることができます。-a オプションを使用すると、サービスのクラスを選択できます。-a0 と指定すると、アプリケーション サービスだけを表示します。-a1 と指定すると、アプリケーション サービスに加えて、アプリケーションから呼び出せるシステム サービスも表示します。-a2 と指定すると、上記の 2 つに加えて、Oracle Tuxedo から呼び出せるシステム サービスも表示します。

printtrans (pt) [-g groupname] [-m machine]

指定マシンまたはデフォルトのマシンに関するグローバル トランザクション テーブル情報を表示します。machine が「all」または「DBBL」の場合、アプリケーションのパーティション化されていないすべてのマシンでトランザクション テーブルからの情報がマージされます。コマンドラインまたはデフォルトの groupname 値によって、指定グループが参加している (コーディネータを含む) トランザクションに限定して情報を得ることができます。
簡略モードでは、トランザクション識別子、aborttrans または committrans でトランザクションをアボートまたはコミットするときに使用するインデックス、トランザクション状態、参加リソースの数などが表示されます。 一方、冗長モードでは、トランザクション タイムアウト情報や、コーディネータの識別情報などを含むサーバ グループ名、ステータスなどの参加リソースに関する情報も表示されます。

quit (q)

セッションを終了します。

reconnect (rco) non-partitioned_machine1 partitioned_machine2

パーティション化されていないマシンからパーティション化マシンへの新たな接続を行います。reconnect は、パーティション化されていないマシンからパーティション化マシンに新たな接続を強制します。接続が既にアクティブであれば、再接続する前に閉じられます。この場合、処理中のメッセージが失われて、トランザクションがタイムアウトすることがあります。マシンやネットワーク接続が停止する場合もありますが、ネットワーク インタフェース ドライバは、BRIDGE に対しエラーを通知することなく、要求を引き続き受け付け、バッファに格納します。この場合、再接続は失敗し、リモート マシンがアクセスできないことを BRIDGE が認識するようにします。ほとんどの場合、ネットワーク障害が解決すれば BRIDGE は自動的に再接続を行い、reconnect による手作業での再接続は必要ありません。

resume (res) {-q qaddress | -g groupname | -i srvid | -s service | -I interface} . . .

指定されたサービスを再開 (中断解除) します。-q-g-s、-I、および -i オプションは、キュー、グループ、サービス、インタフェース (CORBA 環境でのみ)、およびサーバ (少なくともこれらのオプションの 1 つが指定されるかデフォルトの値を持たなければなりません) の組み合わせにより再開されたサービスを制限するために使用されます。したがって、次のコマンドラインを使用すると、アドレス servq8 のキューに宣言されているすべてのサービスを簡単に再開できます。
> resume -q servq8 中断されていたサービスが再開されると、そのサービスを提供するサーバが、そのサービス (および提供するその他の再開サービス) の候補サーバとして選択されます。複数のサーバが 1 つのキューから読み取りを行うと、そのキューから読み取りを行うすべてのサーバに、ある特定のサービスの状態が反映されます。

serverparms (srp) -g groupname -i srvid

あるグループの groupname および srvid で指定されたサーバに関連するパラメータを表示します。

serviceparms (scp) -g groupname -i srvid -s service

groupnamesrvid、および service によって指定されたサービスに関連するパラメータを表示します。

shmstats (sstats) [ ex | app ]

コンフィグレーション ファイルで MODEL SHM を指定すると、shmstats を使用してより正確な統計情報を得ることができます。引数なしで入力すると、shmstats は掲示板構造体内の bbparms.options メンバーの TMACCSTATS フラグの現在の設定を返します。これにより、収集している統計情報が正確なものか、大まかなものかが判別できます。ex オプションを指定すると、shmstatsTMACCSTATS フラグをオンにして掲示板をロックします。またサーバ テーブル、キュー テーブル、およびサービス テーブル エントリのカウンタをゼロにリセットします。

shutdown (stop) [options]

このコマンドは、tmshutdown() コマンドと同様です。tmshutdown のオプションを使用すると、停止させるサーバを選択することができます。オプションの説明および使用上の制限事項については、「tmshutdown(1)」を参照してください。

suspend (susp) {-q qaddress | -g groupname | -i srvid | -s service | -I interface} . . .

サービスを中断します。-q-g-s、-I、および -i オプションを使用すれば、キュー、グループ、サービス、インタフェース (CORBA 環境のみ)、またはサーバの任意の組み合わせに限定してサービスを中断できます。ただし、これらのオプションを少なくとも 1 つ指定するか、オプションにデフォルト値が含まれている必要があります。したがって、次のコマンドを使用すれば、アドレス servq8 のキューに宣言されているすべてのサービスを簡単に中断できます。
> suspend -q servq8 サービスが中断されると、そのサービスを提供するサーバはそのサービスの候補サーバとしては選択されなくなります。ただし、このサーバは、それが提供するほかのサービスについては引き続き選択されることができます。中断されたサービスに関してキューに登録されている要求は、そのキューの内容がなくなるまで処理されます。複数のサーバが 1 つのキューから読み取りを行うと、そのキューから読み取りを行うすべてのサーバに、ある特定のサービスの状態が反映されます。

unadvertise (unadv) {-q qaddress [-g groupname] [-i srvid] | -g groupname -i srvid} service

指定された service についてサービス テーブルのエントリを除去します。qaddress が指定されていない場合は、groupnamesrvid を指定し、サーバをユニークに識別する必要があります。キューまたはそのキューにある特定のサーバを指定しても結果は同じです。複数サーバの単一キュー (MSSQ) のセットからこの service を削除すると、service の宣言は、キューから読み込まれるすべてのサーバから削除されます。

verbose (v) [{off | on}]

冗長モードで出力を生成します。オプションが指定されていない場合は、設定可能な状態に現在の設定が切り替えられて、新しい設定が表示されます。初期設定は off です。個々のコマンドで -v および -t を使用すると、一時的に現在の設定をオーバーライドできます。

! shellcommand

シェルにエスケープし、shellcommand を実行します。

!!

直前のシェル コマンドを再実行します。

# [text]

"#" で始まる行はコメント行で、無視されます。

<CR>

最後のコマンドを繰り返します。

セキュリティ

管理者として tmadmin を実行する場合、セキュリティ機構は通りません。既にアプリケーション管理者のログイン ID であることが確認済みであるためです。

tmadmin をアプリケーション管理者以外のユーザとして実行できる唯一のケースは、そのアプリケーションをクライアントとしてアクセスするよう -r オプションが使用されている場合です。このようなユーザが -r オプションを指定して tmadmin を呼び出した場合、そのアプリケーションに対してセキュリティ機構が働き、アプリケーションのデータにアクセスする際にはそのアプリケーションのパスワードが必要になります。標準入力が端末である場合、tmadmin はユーザにパスワードの入力を求めてきます。なお、パスワードの入力時には、その文字は画面上には表示されません。標準入力が端末でない場合には、このパスワードは環境変数 APP_PW から取得されます。この環境変数の指定がなく、アプリケーション パスワードが必要な場合には、tmadmin は異常終了します。

環境変数

tmadmin は、-r オプションの指定がある場合、またはこれをアプリケーション管理者として登録できない場合、アプリケーション クライアントとして働きます。このような場合、標準入力が端末でないときには、保護アプリケーションのアプリケーション パスワードを APP_PW 環境変数に設定しなければなりません。

診断

システムのブート前に tmadmin コマンドを入力すると、次のようなメッセージが表示されます。

掲示板は存在しません。ブート・モードに入ります。

>

この後、tmadminboot コマンドの入力を待ちます。

-c オプションを指定せずに、MASTER 以外の非アクティブなノードから tmadmin コマンドが入力されると、次のメッセージが表示され、コマンドは終了します。

マスタ・ノード以外からブート・モードに入ることはできません。

間違ったアプリケーション パスワードが入力されたり、入力したパスワードが環境を通してシェル スクリプトで利用できない場合には、ログ メッセージが生成され、次のメッセージが表示されてコマンドが終了します。

無効なパスワードが入力されました。

相互運用性

tmadmin は、相互操作可能なアクティブ アプリケーション内であれば任意のノード上で実行可能です。ただし、利用可能なコマンドやコマンドライン引数は、tmadmin が動作しているノードに対応するリリースで tmadmin から利用できるものに限定されています。たとえば、broadcastpasswd、および printclient などのコマンドはリリース 4.1 のノードでは利用できません。

移植性

tmadmin は、Oracle Tuxedo サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

注意事項

machine オプションは、ネットワーク化されていない単一プロセッサ環境では何の効果も得られません。

関連項目

tmboot(1)tmloadcf(1)tmshutdown(1)compilation(5)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

 


tmboot(1)

名前

tmboot - Oracle Tuxedo コンフィグレーションを起動

形式

tmboot [-l lmid] [-g grpname] [-i srvid] [-s aout] [-o sequence] 
[-S] [-A] [-b] [-B lmid] [-e command] [-w] [-y] [-g]
[-n] [-c] [-m] [-M] [-d1]

説明

tmboot は、オプションの指定に従って Oracle Tuxedo アプリケーション全体あるいはその一部を起動します。tmboot は、掲示板の管理者 (コンフィグレーション ファイルの UID で指示されている) あるいは root しか呼び出せません。また、tmboot コマンドは、コンフィグレーション ファイルの RESOURCES セクションで MASTER として指定されているマシン、あるいは MASTER として機能するバックアップ マシン (つまり、tmadmin(1)master コマンドにより DBBL がすでに稼働状態である) 上でしか呼び出せません。ただし、これは -b オプションを指定した場合を除きます。この場合は、MASTER と指定しなくても、バックアップ マシンからシステムを起動できます。

オプションなしの場合、tmboot はすべての管理プロセスと環境変数 TUXCONFIGTUXOFFSET に指定されているコンフィグレーション ファイルの SERVERS セクションにリストされているすべてのサーバを実行します。MODELMP の場合、RESOURCES セクションの MASTER パラメータで指定されたマシン上で DBBL 管理サーバが起動します。管理サーバ (BBL) は、MACHINES セクションにリストされている各マシン上で起動されます。GROUPS セクションに記述されている各グループごとに、TMS サーバは各エントリの TMSNAME および TMSCOUNT パラメータに基づいて起動されます。また、すべての管理サーバが起動した後、SERVERS セクションに記述されているサーバが起動します。あるグループに属する TMS あるいはゲートウェイがブートした後、そのグループの最初のアプリケーション サーバがブートします。必要に応じて、TUXCONFIG ファイルがリモート マシンに伝播されます。tmboot は通常、ブートされたプロセスがその初期化を完了するまで (つまり、tpsvrinit() が完了するまで)、次のプロセスのブートには移りません。

ゲートウェイ サーバの起動時には、ゲートウェイの管理サービスが宣言され、そのゲートウェイの CLOPT パラメータを基に外部サービスを表すアプリケーション サービスが宣言されます。外部サーバの考え方をとる場合、これらのサーバはこの時点でゲートウェイによりブートされます。

LMID をブートすると、その LMID 上の全グループがブートされることになります。

アプリケーション サーバは、SEQUENCE パラメータで指定された順序、あるいはコンフィグレーション ファイル内のサーバ エントリの記述順にブートされます (UBBCONFIG(5) の説明を参照)。コンフィグレーション ファイルの SERVERS セクションに記述されている複数のサーバが同じ SEQUENCE パラメータを持つ場合、tmboot はこれらのサーバを同時にブートし、これらのすべての初期化が完了するまで次の処理には進みません。SERVERS セクションの各エントリは MINMAX の 2 つのパラメータを持つことがあります。tmboot は、-i オプションが指定されていない場合は、MIN 個のアプリケーション サーバをブートします (サーバ エントリに MIN の指定がなければ、デフォルト値として 1 が使用されます)。ただし、-i オプションを指定した場合には、個々のサーバを MAX で指定された数だけ個別にブートすることができます。

サーバを起動できなかった場合には、中央イベント ログに診断メッセージが書き込まれます。-q が指定されていない場合、診断メッセージは標準出力にも出力されます。この後 tmboot は処理を継続します。ただし、異常終了したプロセスが BBL の場合には、その BBL に依存しているサーバは自動的に無視されます。また、異常終了したプロセスが DBBL であると、tmboot はコンフィグレーション ファイルに記述されている残りのサーバについては無視します。サーバが代替 LMID でコンフィグレーションされており、一次マシンを起動できない場合、tmboot は代替マシンでサーバを起動します。起動に成功した場合は、DBBL にメッセージを送信して TUXCONFIG のサーバ グループのセクションを更新します。

SERVERS セクションに記述されたサーバの場合、tmbootCLOPTSEQUENCESRVGRP、および SRVID だけを使用します。これらを総称して、サーバのブート パラメータと言います。サーバはブートすると、コンフィグレーション ファイルの内容を読み取り、その実行時パラメータを見つけます (パラメータの詳細については、「UBBCONFIG(5)」を参照してください)。

管理サーバおよびアプリケーション サーバはすべて、APPDIR を現在の作業ディレクトリとしてブートされます。APPDIR の値は、該当サーバがブートされるマシンに対応するコンフィグレーション ファイル内の MACHINES セクションで指定します。

サーバの実行可能プログラムの検索パスは APPDIRTUXDIR/bin/bin/usr/bin、および MACHINEENVFILE に指定されている PATH です。この検索パスは、サーバの絶対パス名が指定されていない場合にのみ使用されます。この検索パスの設定は、サーバの ENVFILE に指定する値によって変更することはできません。

サーバがブートすると、変数 TUXDIRTUXCONFIGTUXOFFSET および APPDIR は、そのマシンに対してコンフィグレーション ファイルに指定されている値を持つように、環境に設定されます。また、環境変数 LD_LIBRARY_PATH がすべてのサーバ環境に設定されます。デフォルト値は $APPDIR:$TUXDIR/lib:/lib:/usr/lib:lib で、lib はマシンの ENVFILE での最初の LD_LIBRARY_PATH= 行の値です。ENVFILE の構文の詳細については、「UBBCONFIG(5)」を参照してください。一部の UNIX システムでは、別の環境変数が必要となる場合もあります。HP-UX システムでは SHLIB_PATH 環境変数を、AIX システムでは LIBPATH 環境変数を使用します。

サーバの ULOGPFX もまた、ブート時に、コンフィグレーション ファイルの該当マシンに対するパラメータに基づいて設定されます。パラメータの指定がないと、デフォルト値として $APPDIR/ULOG が使用されます。

これらの処理はすべて、アプリケーションの初期化関数 tpsvrinit() が呼び出される前に行われます。

tmboot のコマンドライン オプションの多くは、システムのブート時の内容を制限するものであり、システムの一部のブートに使用することもできます。以下のオプションがサポートされています。

-l lmid

LMID パラメータが lmid である各グループの場合、そのグループに関連するすべての TMS とゲートウェイ サーバがブートされ、そらのグループに関連して SERVERS セクションに記述されているすべてのサーバが実行されます。

-g grpname

SRVGRP パラメータが grpname であるグループの全 TMS およびゲートウェイ サーバが起動され、続いてそのグループに関連して SERVERS セクションに記述されているすべてのサーバが起動されます。TMS サーバは、グループ エントリの TMSNAME および TMSCOUNT パラメータに基づいて起動されます。

-i srvid

SERVERS セクションに記述されているサーバで、SRVID パラメータが srvid である全サーバが起動されます。

-s server name

SERVERS セクションに記述されている全サーバが、サーバ名と MIN 値で実行されます。MIN 値が 0 のサーバは実行されません。このオプションは、TMS およびゲートウェイ サーバをブートするときに使用することもできます。通常、このオプションは -g オプションと一緒に使用します。

-o sequence

SERVERS セクションのサーバで、SEQUENCE パラメータが sequence であるサーバがすべて実行されます。

-S

SERVERS セクションに記述されている全サーバが実行されます。

-A

MACHINES セクションに記述されているマシンの全管理サーバが実行されます。このオプションは、DBBL とすべての BBLBRIDGE プロセスが正しい順序で起動されるようにするときに使用します (-M オプションの項も参照)。

-b

BACKUP のマシンからシステムを起動します (BACKUP のマシンを MASTER にする必要はありません)。

-B lmid

論理名が lmid であるプロセッサ上で BBL が起動されます。

-m 1-n

-s オプションおよび共通の MIN 値が指定されているサーバの実行時の MIN 値を一時的にリセットします。たとえば、-s server1 -m5 と指定すると、server1 という名前のすべてのサーバが MIN=5 にリセットされます。tmshutdown を実行すると、サーバの MIN 値は元の値に戻ります。
このオプションで指定できるサーバの最小数は 1 です。最大数の制限はありませんが、あまり多く指定しないよう注意してください。

-M

このオプションはマスタ マシン上の管理サーバを起動するときに使用します。MODELMP の場合、RESOURCES セクションの MASTER パラメータで指定されたマシン上で DBBL 管理サーバが起動します。また、BBLMASTER マシン上で起動され、LAN オプションと NETWORK エントリがコンフィグレーション ファイルに指定されている場合には、BRIDGE も起動されます。

-d1

コマンドライン オプションを標準出力に出力します。sdb を使用してアプリケーション サービスのデバッグを行うのに便利です。

-e command

プロセスがブートに失敗した場合、command が実行されます。command は、SHELL 環境変数で指定されたコマンド インタプリタが解釈できるものであれば、任意のプログラム、スクリプト、または一連のコマンドでかまいません。これにより、ブート手順で大きな障害が発生する前に処理を打ち切ることができます。command に空白を含める場合には、その文字列全体を引用符で囲む必要があります。このコマンドは、サーバをブートしようとするマシン上ではなく、tmboot が実行されるマシン上で実行します。
注意 : Windows 2003 システムでリダイレクトまたはパイプを選択する場合は、以下のいずれかの方法を使用してください。

-w

先に初期化段階に入ったサーバの処理の完了を待たずに、次のサーバを起動するように tmboot に通知します。このオプションの使用には注意が必要です。BBL は有効な DBBL が存在することを前提にしており、通常のサーバはそれらが置かれているプロセッサ上で BBL が稼働していることを必要とします。これらの条件は、サーバが同期的に起動されなければ保証できません。このオプションを使用すると、通常はサーバが順に起動されるときにとられる待ち時間がなくなります。

-y

すべての管理プロセスおよびサーバ プロセスをブートすべきかどうかを確認するプロンプトに対して yes の応答を想定します (このプロンプトは、制限を課すオプションを一切つけずにコマンドが入力されたときにのみ表示されます)。

-q

標準出力に実行シーケンスを表示しません。-y が指定されているものと想定します。

-n

実行シーケンスを表示しますが、実行はされません。

-c

このコンフィグレーションで必要とされる最小限の IPC リソースを表示します。

-l-g-i-o-s の各オプションを組み合わせて使用した場合、指定されたすべての条件を満たすサーバだけがブートされます。-l-g-s-T の各オプションを使用すると、TMS サーバがブートされます。また、-l-g-s はそれぞれ、ゲートウェイ サーバをブートします。-l-g-i-o-s-S の各オプションはアプリケーション サーバに適用されます。BBL が該当マシンに存在しないと、アプリケーション サーバをブートするオプションを指定しても、ブートできません。-A-M および -B オプションは、管理プロセスにのみ適用されます。

標準入力、標準出力、標準エラー出力の各ファイル記述子は、ブートされたサーバについてはすべて閉じられます。

相互運用性

tmboot は、相互運用可能なアプリケーション内の最上位のリリースが提供されているマスタ ノード上で実行しなければなりません。tmboot は、最新リリースをサポートしないサイトの /WS リスナなどの管理サーバのブートを行うことにつながるコンフィグレーション ファイル内の条件を検出し報告します。

移植性

tmboot は、Oracle Tuxedo サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

環境変数

インストールの間に管理パスワード ファイルが作成されます。必要に応じて、Oracle Tuxedo システムはこのファイルを次のディレクトリから検索する。検索順序は次のとおりです。APPDIR/.adm/tlisten.pwTUXDIR/udataobj/tlisten.pw。パスワード ファイルが見つかるように、環境変数 APPDIR または TUXDIR またはその両方を必ず設定してください。

リンク レベルの暗号化

リンク レベルの暗号化機能が tmboottlisten の間で稼動している場合には、リンク レベル暗号化はメッセージが認証されるプロセスを保護するために最初に調整され、またアクティブ化されます。

診断

TUXCONFIG として、存在しないファイルが設定されると、次に示す 2 つの致命的なエラー メッセージが表示されます。

tmboot はサーバのブートに失敗すると、終了コード 1 を返して終了します。後でユーザ ログを調べることにより、エラーの詳細を知ることができます。成功した場合は、tmboot は終了コード 0 を返して終了します。

tmboot が、アクティブでない非マスタ ノード上で実行されると、次のような致命的エラー メッセージが表示されます。

tmboot はマスタ・ノード以外では実行できません。

tmboot が、実際のマスタ ノードでないアクティブなノード上で実行されると、次のような致命的エラー メッセージが表示されます。

tmboot は、アクティブなアプリケーションの実際のマスタ・ノード以外では実行できません。

複数の TUXCONFIG ファイルで同じ IPCKEY が使用されていると、tmboot は異常終了して次のメッセージを表示します。

コンフィギュレーション・ファイルのパラメータは、最後の tmboot から変更されていません。

LAN 以外のコンフィグレーションで MACHINES セクションに複数のノード名があると、次のような致命的エラー メッセージが表示されます。

LAN 以外のアプリケーションで、MACHINES に複数のノードを使用することはできません。

tlisten が LAN アプリケーションの MASTER マシン上で実行していない場合、警告メッセージが表示されます。この場合 tmadmin(1) は、リモート マシン上で管理モードで実行することはできません。読み取り専用の操作のみに制限されます。これは、バックアップ サイトが障害の発生後にマスタ サイトをリブートできないことを意味します。

CS0 および CS1 というローカル名のマシン上にあるサーバたけを起動するには、次のようにします。

tmboot -l CS0 -l CS1

DBG1 という名前のグループに属するサーバ CREDEB だけを起動するには、次のようにします。

tmboot -g DBG1 -s CREDEB1

ローカル名が PE8 のマシン上の BBL、および PE8 の位置にあるすべてのサーバをブートするには、次のようにします。

tmboot -B PE8 -l PE8

そのコンフィグレーションに必要とされる最小限の IPC リソースを表示するには、次のようにします。

tmboot -c

次に、-c オプションを使用した場合の出力例を示します。

IPC の大きさ変更 (Oracle Tuxedo の最小値のみ) ...
プロセッサごとの固定した最小値
SHMMIN: 1
SHMALL: 1
SEMMAP: SEMMNI
プロセッサごとの可変の最小値
SEMUME, A SHMMAX
SEMMNU, * *
Node SEMMNS SEMMSL SEMMSL SEMMNI MSGMNI MSGMAP SHMSEG
------ ------ ------ ------ ------ ------ ------ ------
sfpup 60 1 60 A + 1 10 20 76K
sfsup 63 5 63 A + 1 11 22 76K
ここで 1 = A = 8 です。

1 プロセッサ当たりのアプリケーション クライアントの数を各 MSGMNI 値に追加します。MSGMAPMSGMNI の 2 倍にします。SHMMIN は常に 1 にセットします。

IPC の必要最小限の条件は、使用マシンに設定したパラメータと比べて検討することができます。これらのパラメータの変更方法については、お使いのマシンのシステム管理者マニュアルを参照してください。-y オプションを使用した場合、その結果得られる表示は上記の例とは若干異なります。

注意事項

tmboot コマンドは、ハングアップ シグナル (SIGHUP) を無視します。ブート時にシグナルが検出された場合でも、プロセスは続行します。

-c オプションを使用した場合に表示される最小限の IPC リソースは、指定されたコンフィグレーション ファイルに記述されているコンフィグレーションにのみ適用されます。リソース マネージャまたはその他の Oracle Tuxedo コンフィグレーションで必要となる IPC リソースについては、計算上は考慮されません。

関連項目

tmadmin(1)tmloadcf(1)tmshutdown(1)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

 


tmconfig、wtmconfig(1)

名前

tmconfigwtmconfig - ネイティブ クライアントまたはワークステーション クライアントとして実行中の Oracle Tuxedo アプリケーションに関する情報を動的に更新および検索

形式

tmconfig
wtmconfig

説明

tmconfig は対話型プログラムであり、Oracle Tuxedo アプリケーションの動作中に、コンフィグレーション ファイル パラメータまたは MIB 属性の更新、および TUXCONFIG セクション部へのレコードの追加を行います。tmconfig は、追加、変更、または検索対象の入力フィールド値があるバッファを管理します。操作が完了すると、tmconfig は出力フィールド値と状態を表示します。ユーザは、利用可能なテキスト エディタを使用して入力バッファを更新できます。

tmconfig は Oracle Tuxedo ネイティブ クライアント、wtmconfig はワークステーション クライアントです。これについては、tmadmin/printclient コマンド シーケンスの出力で確認できます。アプリケーションが SECURITY 機能を使用している場合、tmconfig は起動時にアプリケーション パスワードの入力を求めるプロンプトを表示します。

注意 : tmconfig は Oracle Tuxedo ネイティブ クライアントであり、wtmconfig は Oracle Tuxedo ワークステーション クライアントであるという以外に双方の違いはなく、tmconfigwtmconfig は共に同じ機能を備えているため、このリファレンス ページでは tmconfig を中心に説明していきます。ここで説明する機能は wtmconfig も備えていると考えてかまいません。

tmconfig は最初に、目的のセクションを指定するよう求め、続いてそれに対する操作の内容を指定するよう求めます。セクションを求めるプロンプトは次のとおりです。

セクション: 1) RESOURCES, 2) MACHINES, 3) GROUPS 4) SERVERS 5)SERVICES 
6) NETWORK 7) ROUTING q) QUIT 9) WSL 10) NETGROUPS 11) NETMAPS
12) INTERFACES [1]:

プロンプト末尾の角括弧の中にはデフォルトのセクションが表示されます。

続いて、目的の操作内容を求めるプロンプトが次のように表示されます。

操作: 1) 最初 2) 継続 3) 照会 4) 追加 5) 更新
6) バッファの消去 7) 終了 [1]:

デフォルトの操作内容は、プロンプト末尾の角括弧内に表示されます。デフォルトの操作を選択する場合は、〔Enter〕を押します。ほかの操作を選択する場合は、該当する番号を入力して〔Enter〕を押します。

現在、以下の操作がサポートされています。

  1. 最初 - 指定したセクションの先頭レコードを取り出します。キー フィールドは必要ありません入力バッファ内にある場合、キー フィールドは無視されます。
  2. 継続 - 入力バッファ内のキー フィールドに基づいて、指定したセクションから次のレコードを取り出します。
  3. 照会 - キー フィールドで指定したセクションから、指定したレコードを取り出します。
  4. 追加 - 指定したセクションに、指定したレコードを追加します。フィールドが指定されていない場合 (フィールドが不要である場合に限り)、UBBCONFIG(5) で指定されたデフォルトの値が使用されます。すべてのフィールドの現在の値は、出力バッファ内に返されます。この操作は、Oracle Tuxedo システム管理者しか実行できません。
  5. 更新 - 指定したセクションの入力バッファ内にある、指定したレコードを更新します。入力バッファ内で指定されていないフィールドは変更されません。すべてのフィールドの現在の値は、入力バッファ内に返されます。この操作は、Oracle Tuxedo 管理者しか実行できません。
  6. バッファの消去 - 入力バッファをクリアします。すべてのフィールドが削除されます。この操作の後、tmconfig は直ちにセクションの指定を求めるプロンプトを出します。
  7. 終了 - プログラムを正常に終了します。クライアントは終了します。プロンプトで値 q を入力してもプログラムを終了できます。

管理者の操作を行う場合、実効ユーザ識別子が、このプログラムを実行するマシンの Oracle Tuxedo 管理者ユーザ識別子 (UID) と同じでなければなりません。レコードの更新や追加を行う場合には、tmloadcf(1) が使用する妥当性検査機能とすべてのデフォルト値が有効になります。

次に tmconfig は、入力バッファを編集するかどうかを確認するプロンプトを表示します。

フィールドを追加/修正するために、エディタを使用しますか ? [n]

ここで、y を入力すると、入力バッファは一時ファイルにコピーされ、テキスト エディタが起動されます。どのエディタを使用するかは、環境変数 EDITOR によって決めることができます。デフォルト値は ed です。入力時の形式は「フィールド名」/「フィールド値」です。これについては、以下の「入力形式」の節で説明します。各 UBBCONFIG セクションに対応するフィールド名を、以下のサブセクションの表に示します。フィールドのセマンティクスと関連範囲、デフォルト値、制約事項などについては、UBBCONFIG(5) に説明があります。許容値は、8 進数ではなく 10 進数で指定します。ほとんどの場合、フィールド名は UBBCONFIG ファイルの KEYWORD と同じですが、"TA_" が先頭に付きます。

ユーザが入力バッファの編集を完了すると、tmconfig はその内容を読み取ります。特定のフィールド名についての行が複数ある場合、最初のオカレンスが使用され、ほかのオカレンスは無視されます。何らかのエラーが発生すると、構文エラー メッセージが表示され、その問題を訂正するかどうかを確認するプロンプトが表示されます。

修正のためにエディタを実行しますか?

問題を訂正しなかった場合 (上記プロンプトに対して n と応答) は、入力バッファにはフィールドが入りません。問題を訂正する場合は、エディタが再度実行されます。

最後に、操作を実行するかどうかを確認するプロンプトが表示されます。

実行しますか ? [y]

操作が完了すると、tmconfig は「戻り値 TAOK」のように戻り値を表示し、続いて出力バッファのフィールドを表示します。次に、プロセスが再開され、セクションを求めるプロンプトが表示されます。すべての出力バッファ フィールドは、バッファがクリアされない限り、入力バッファ内で利用できます。

いつでもブレークを入力して、セクションを求めるプロンプトでの対話を再開できます。

QUIT を選択すると、コンフィグレーション ファイルのバックアップ (テキスト形式) を作成するかどうかを確認するプロンプトが表示されます。

TUXCONFIG ファイルを ASCII ファイルにバックアップしますか [y]? 

バックアップの作成を選択すると、ファイル名の入力を求めるプロンプトが表示されます。

バックアップ・ファイルのファイル名は? [UBBCONFIG]:

無事にバックアップが完了すると、バックアップ コピーが作成されたことを示すメッセージを表示します。失敗した場合はエラー メッセージを表示します。

入力形式

入力パケットは、次のようにフォーマットされた行で構成されます。

fldname fldval

フィールド名とフィールド値は 1 つまたは複数のタブで区切ります。

長いフィールド値の場合、継続行に 1 つまたは複数のタブを付けることによって、次の行にわたるようにできます (これらのタブは、tmconfig に読み戻されるときに取り除かれます)。

改行文字だけで構成される空の行は無視されます。

表示できない文字をフィールド値に入力したり、タブからフィールド値を開始するには、円マークを使用し、その後に希望する文字を 2 文字の 16 進数表現で使用します (UNIX システムのリファレンス マニュアルの ASCII(5) を参照してください)。たとえば、入力データに空白を入力するには、¥20 と入力します。円マークは 2 回書くことで 1 つの円マークを入力できます。tmconfig はこの形式で入力された文字をすべて認識しますが、16 進数形式を使用する最大の利点は表示不能文字を入力できることです。

制限事項

動的な再コンフィグレーション機能については、次のような全般的な制限事項があります。

  1. キー フィールドの値 (次のセクションを参照) は変更できません。キー フィールドがエディタ バッファ内で変更され操作が終了すると、別のレコードがキー フィールドの新しい値に基づいて変更されます。システムが停止しているときに、コンフィグレーション ファイルを再ロードすれば、キー フィールドを変更できます。
  2. LMID レベルのフィールドは、LMID がブートされている間は変更できません。同様に、GROUP レベルのフィールドは GROUP がブートされている間は変更できません。
  3. 多くの RESOURCES パラメータは実行中のシステムでは変更できません。
  4. 動的削除機能はサポートされていません。削除はオフラインで行います。
  5. 間違ったセクションでパラメータを更新しようとした場合、たとえば、RESOURCES セクションにいるときに、MACHINES セクションの ENVFILE パラメータを更新しようとした場合、tmconfigTAOK を返して操作が正常終了したように見えますが、アンロードされた UBBCONFIG ファイルは変更されていません。

TMCONFIG、UBBCONFIG、および MIB 間の関係

以前の Oracle Tuxedo システムのリリースでは、すべてのアプリケーション コンフィグレーションは、アプリケーションのすべてのコンフィグレーション パラメータが定義された UBBCONFIG ファイルというテキスト ファイルを編集することで実現していました。その後のリリースでは、tmloadcf(1) コマンドを実行することにより、UBBCONFIG ファイルを TUXCONFIG というバイナリ ファイルにコンパイルするようになりました。さらに新しくなったシステムでは、各種 TUXCONFIG パラメータの動的更新 (アクティブなシステムの更新) をサポートする tmconfig コマンドが導入されるようになりました。

システム 6 以降では、Oracle Tuxedo のリソースをクラスや属性に再定義する Oracle Tuxedo 管理情報ベース (MIB) が導入されました。MIB の導入と同時に、Oracle Tuxedo システムは、管理者 (またはユーザ) がアプリケーションの属性にプログラムでアクセスし、変更することを可能にする管理 API も提供しました。

1 つの例外を除いて、この『Tuxedo コマンド リファレンス』の「tmconfig、wtmconfig(1)」では、MIB の各種クラスについて簡単にしか触れていません。その例外とは Network クラスです。tmconfig() では、このクラスについて詳しく説明します。その他のセクションの詳細については、「TM_MIB(5)」を参照してください。

属性 (フィールド) の更新時期と更新者

従来の tmconfig テーブルには、フィールドの更新が可能かどうかを示す値を入れるカラムがありました。これについては MIB のリファレンス ページで説明していますが、形式について多少注意が必要です。「MIB(5)」のパーミッションの説明を参照してください。MIB テーブルのパーミッションのカラムは、ファイルへのアクセス制限における読み出し、書き込み、および実行のパーミッションに似ていますが、このカラムでは単純なファイル パーミッションより多くの情報と制御を指定することができます。たとえば、MIB テーブルのパーミッション カラムに値を指定することにより、システム稼動時にフィールドの変更が可能かどうかを示すことができます。

tmconfig を使用する前には MIB(5) の説明をよくお読みください。

RESOURCES セクション

このセクションの属性については、「TM_MIB(5)」の T_DOMAIN クラスの説明を参照してください。

注意

このセクションについては、ADD 操作は使用できません。このセクションにはレコードが 1 つしかないので、RETRIEVE 操作は FIRST 操作と同じです (キー フィールドは不要)。NEXT 操作は常に「レコードなし」が返されます。

TA_LDBALTA_CMTRET、および TA_SYSTEM_ACCESS に対する変更は、それ以後ブートされる新しいクライアントとサーバに対してのみ適用されます。NO_OVERRIDE の指定があり、指定アクセス タイプと一致しない (PROTECTED または FASTPATH) サーバ エントリがある場合、TA_SYSTEM_ACCESS は変更できません。TA_NOTIFYTA_AUTHSVC に対する変更は、それ以後起動される新しいクライアントに対してのみ適用されます。

上記のパラメータ以外の更新は、アンロードされたテキスト形式のバックアップ ファイルには反映されません。

MACHINES セクション

このセクションの属性については、「TM_MIB(5)」の T_MACHINE クラスの説明を参照してください。

注意

RESOURCES セクションの OPTIONS に "LAN" が指定されていない限り、マシンを追加することはできません。

上記のパラメータ以外の更新は、アンロードされたテキスト形式のバックアップ ファイルには反映されません。

GROUPS セクション

このセクションの属性については、「TM_MIB(5)」の T_GROUP クラスの説明を参照してください。

SERVERS セクション

このセクションの属性については、「TM_MIB(5)」の T_SERVER クラスの説明を参照してください。

注意

SERVERS セクションで変更されたパラメータは、次回、関連するサーバがブート (再開ではなく) された時点で有効になります。複数のサーバが MSSQ に定義されている場合 (TA_RQADDR)、これらのサーバでは同じサービスがブートされます。たとえば、TA_CLOPT あるいは ENVFILE に対する変更は、それらが現在ブートされているサーバと一致しないよう、ブートされるサービスには影響しないようにしなければなりません。TA_MAX に変更があった場合、そのサーバ セットのサーバが 1 つまたは複数ブートされるまで、新しいサーバ識別子に対応する会話型サーバは自動的には生成されません。

SERVICES セクション

このセクションの属性については、「TM_MIB(5)」の T_SERVICE および T_SVCGRP クラスの説明を参照してください。

注意

SERVICES セクションで変更されたパラメータは、次回、そのサービスを提供するサーバがブート (再開ではなく) された時点で有効になります。TA_ROUTINGNAME の更新が可能なのは、TA_SRVGRP フィールドに値が指定されていない場合、またはそのフィールドに NULL が指定されている場合だけです。この場合、TA_ROUTINGNAME 属性は、一致するすべての SERVICES エントリで同時に更新されます。TA_ROUTINGNAMESERVICES セクションの ROUTING に対応しています。

上記のパラメータ以外の更新は、アンロードされたテキスト形式のバックアップ ファイルには反映されません。

NETWORK セクション

次の表に、NETWORK セクションのフィールド一覧を示します。

NETWORK セクション
フィールド識別子
フィールド タイプ
更新
注意事項
TA_LMID
文字列
No
キー
TA_BRIDGE
文字列
Sys
 
TA_NADDR
文字列
Sys
テキスト (ASCII) 形式 (NULL 文字を除く)
TA_NLSADDR
文字列
Sys
テキスト (ASCII) 形式 (NULL 文字を除く)

注意

関連する LMID がブートされている場合には、レコードを追加することはできません。

RESOURCES セクションの OPTIONSLAN がない限り、NETWORK セクションに対する操作は何もできません。

上記のパラメータ以外の更新は、アンロードされたテキスト形式のバックアップ ファイルには反映されません。

ROUTING セクション

このセクションの属性については、「TM_MIB(5)」の T_ROUTING クラスの説明を参照してください。

注意

ROUTING セクションは、システムが稼働状態にあるときには更新できません。掲示板のサイズを制御する、RESOURCES セクションの 3 つのパラメータ MAXDRTMAXRFT、および MAXRTDATA が増加可能に設定されている場合、ROUTING セクションの新しいエントリを追加できます。

WSL セクション

このセクションの属性については、「TM_MIB(5)」の T_WSL クラスの説明を参照してください。

注意

ワークステーション リスナ サーバの CLOPT の更新は、SERVER セクションを通じて行うこともできますが、T_WSL クラスを使用してください。

NETGROUPS セクション

このセクションの属性については、「TM_MIB(5)」の T_WSL クラスの説明を参照してください。

NETMAPS セクション

このセクションの属性については、「TM_MIB(5)」の T_NETMAP クラスの説明を参照してください。

INTERFACES セクション

このセクションの属性については、「TM_MIB(5)」の T_INTERFACE クラスの説明を参照してください。

注意

T_INTERFACE クラスは、ドメインおよびサーバ グループの両方のレベルで CORBA インタフェースのコンフィグレーション属性と実行時属性を表します。ファクトリ ベースのルーティング (特定のサーバ グループに処理を分散する機能) を実行しない場合には、CORBA インタフェースに必要なパラメータはありません。

セキュリティ

tmconfig は保護アプリケーションで実行する場合、そのアプリケーションを利用するときにアプリケーション パスワードが必要とされます。標準入力が端末であると、tmconfig はユーザにパスワードの入力を求めてきます。ユーザが入力するパスワード文字列は画面には表示されません。標準入力が端末でない場合には、このパスワードは環境変数 APP_PW から取得されます。この環境変数の指定がなく、アプリケーション パスワードが必要な場合には、tmconfig は異常終了します。

ワークステーション クライアント

/WS クライアントの場合、このコマンドは wtmconfig です。UPDATE および ADD コマンドはサポートされていません (TAEPERM が返されます)。

環境変数

tmconfig は環境変数 FIELDTBLS および FLDTBLDIR を設定しなおして、${TUXDIR}/udataobj/tpadmin フィールド テーブルを取り出します。TUXDIR を正しく設定しておかなければなりません。

APP_PW は、標準入力が端末でない場合、保護アプリケーションのアプリケーション パスワードに設定しなければなりません。

クライアントを Oracle Tuxedo アプリケーションに結合する前に、いくつかの環境変数を設定しておく必要があります。

診断

tmconfig は、型付きバッファを割り当てることができない場合、該当ユーザに対する /etc/passwd エントリを判別できない場合、クライアント プロセスになれない場合、入力バッファ編集用に /tmp に一時ファイルを作成できない場合、あるいは環境変数 FIELDTBLS または FLDTBLDIR を設定し直すことができない場合には異常終了します。

各操作が完了した後、tmconfig から出力される戻り値には、要求された操作に関する状況が示されます。戻り値には 3 つのクラスがあります。

次の戻り値は、パーミッションに関する問題または Oracle Tuxedo の通信エラーを示しています。戻り値は、操作が正常に完了しなかったことを示しています。

[TAEPERM]

呼び出しプロセスは TA_UPDATE または TA_ADD opcode を指定しましたが、Oracle Tuxedo 管理者として起動されていません。

[TAESYSTEM]

Oracle Tuxedo エラーが発生しました。このエラーの正確な内容は userlog(3c) に書き込まれます。

[TAEOS]

オペレーティング システムのエラーが発生しました。

[TAETIME]

ブロッキング タイムアウトが発生しました。入力バッファは更新されないので、取り出し操作では情報は返されません。更新操作のステータスは、更新されたレコードで取り出しを行うことでチェックできます。

次の戻り値は、操作を行うこと自体の問題を示します。一般的には、入力バッファ内のアプリケーション データに関するセマンティクスの問題です。文字列フィールド TA_STATUS が出力バッファに設定され、その問題を示します。また、文字列フィールド TA_BADFLDNAME が、その問題の原因となった値を収めているフィールドのフィールド名に設定されます (エラーが 1 つのフィールドに限定されると想定した場合)。

[TAERANGE]

フィールド値が範囲外であるか、無効です。

[TAEINCONSIS]

フィールド値あるいは一連のフィールド値の指定に一貫性がありません (たとえば、既存の RQADDR 値を別の SRVGRPSERVERNAME に指定した場合など)。

[TAECONFIG]

TUXCONFIG ファイルの読み取り中にエラーが発生しました。

[TAEDUPLICATE]

重複するレコードを追加しようとしました。

[TAENOTFOUND]

操作対象として指定されたレコードが見つかりませんでした。

[TAEREQUIRED]

フィールド値が必要ですが、指定されていません。

[TAESIZE]

文字列フィールドのフィールド値が長すぎます。

[TAEUPDATE]

実行できない更新を試行しました。

[TAENOSPACE]

更新を行おうとしましたが、TUXCONFIG ファイルまたは掲示板に十分な容量がありませんでした。

次の戻り値は、少なくとも MASTER サイトでは操作が成功したことを示します。

[TAOK]

操作が成功しました。TUXCONFIG ファイルまたは掲示板には更新は行われませんでした。

[TAUPDATED]

操作が成功しました。TUXCONFIG ファイルまたは掲示板に更新が行われました。

[TAPARTIAL]

MASTER サイトでは操作は成功しましたが、1 つまたは複数の非 MASTER サイトで失敗がありました。それらの非 MASTER サイトには、無効またはパーティション化のマークが付けられます。詳細については、管理者ガイドを参照してください。

相互運用性

Oracle Tuxedo システム リリース 4.0 または 4.1 ノードが起動されている状態では、UPDATE および ADD 操作は実行できません。これらの操作を行うには、前もってこれらのノードを停止しておかなければなりません。リブートすると、変更内容が有効になります。

TMUNLOADCF の互換性

When tmunloadcf(1) を使用してコンフィグレーション内のエントリを表示する場合、フィールドの値が設定されていないとき (文字列の場合)、フィールド値が 0 のとき (整数の場合)、あるいはフィールドのデフォルト値に一致する場合、それらのフィールド値は表示されません。これらのフィールドは、tmconfig を使用する際に常に出力バッファに存在します。この方法で、管理者がエントリを取り出しやすくし、また以前に設定されていないフィールドを更新しやすくします。エントリには、フィールド名が含まれ、タブが後に続きますが、フィールド値はありません。

次に挙げる例では、tmconfig を使用して、ワークステーション リスナ サーバ上に指定されたネットワーク アドレスを訂正しています。このアドレスはサーバ セクションの最初のエントリになっていることがあります。この例で使用されているエディタは ed(1) です。

$ EDITOR=ed tmconfig
セクション:1) RESOURCES, 2) MACHINES, 3) GROUPS 4) SERVERS 5)SERVICES 6) NETWORK 
7) ROUTING q) QUIT 9) WSL 10) NETGROUPS 11) NETMAPS 12) INTERFACES [1]: 4

操作: 1) 最初 2) 継続 3) 照会 4) 追加 5) 更新
6) バッファの消去 7) 終了 [1]: 1
フィールドを追加/修正するために、エディタを使用しますか? [n]? <return>
実行しますか? [y] <return>
戻り値 TAOK
バッファの値:
TA_OPERATION 4
TA_SECTION 3
TA_SRVID 2
TA_MIN 1
TA_MAX 1
TA_RQPERM 432
TA_RPPERM 432
TA_MAXGEN 1
TA_GRACE 86400
TA_STATUS 操作は正常終了しました
TA_SRVGRP WDBG
TA_SERVERNAME WSL
TA_CLOPT -A -- -d/dev/tcp -M4 -m2 -x5 -n0x0002fe19c00b6d6b
TA_CONV N
TA_REPLYQ N
TA_RESTART N
セクション:1) RESOURCES, 2) MACHINES, 3) GROUPS 4) SERVERS 5)SERVICES 6) NETWORK
7) ROUTING q) QUIT 9) WSL 10) NETGROUPS 11) NETMAPS 12) INTERFACES [4]:<return>
操作: 1) 最初 2) 継続 3) 照会 4) 追加 5) 更新
6) バッファの消去 7) 終了 [1]: 5
フィールドを追加/修正するために、エディタを使用しますか? [n]: y
240
/CLOPT/s/6d6b/690E/p
TA_CLOPT -A -- -d/dev/tcp -M4 -m2 -x5 -n0x0002fe19c00b690E
w
240
q
実行しますか? [y] <return>
戻り値 TAUPDATED
バッファの値:
TA_OPERATION 1
TA_SECTION 3
TA_SRVID 2
TA_MIN 1
TA_MAX 1
TA_RQPERM 432
TA_RPPERM 432
TA_MAXGEN 1
TA_GRACE 86400
TA_STATUS 更新は正常終了しました
TA_SRVGRP WDBG
TA_SERVERNAME WSL
TA_CLOPT -A -- -d/dev/tcp -M4 -m2 -x5 -n0x0002fe19c00b690E
TA_CONV N
TA_REPLYQ N
TA_RESTART N
セクション:1) RESOURCES, 2) MACHINES, 3) GROUPS 4) SERVERS 5)SERVICES 6) NETWORK
7) ROUTING q) QUIT 9) WSL 10) NETGROUPS 11) NETMAPS 12) INTERFACES [1]: q
TUXCONFIG ファイルを ASCII ファイルにバックアップしますか [y]? <return>
バックアップ・ファイルのファイル名は? [UBBCONFIG]: <return>
UBBCONFIG にコンフィギュレーション・ファイルのバックアップを保存しました。
$ # 変更したサーバを起動します。
$ tmboot -s WSL -i 2

関連項目

tmboot(1)tmloadcf(1)userlog(3c)TM_MIB(5)UBBCONFIG(5)

 


tmipcrm(1)

名前

tmipcrm - ローカル マシンで Oracle Tuxedo ATMI アプリケーションが割り当てた IPC リソースを削除

形式

tmipcrm [-y] [-n] [TUXCONFIG_file]

説明

tmipcrm は、Oracle Tuxedo ATMI アプリケーションによって割り当てられる、共有メモリ、メッセージ キュー、セマフォなどの IPC リソースをクリーンアップします。このコマンドは、通常、停止の異常終了などのエラー状況の発生後に実行されます。正常な状態では、割り当てられたすべての IPC リソースは、Oracle Tuxedo ATMI システムの停止時にクリーンアップされます。Oracle Tuxedo ATMI のコア システムとワークステーション コンポーネントによって使用される IPC リソースも削除されます。

tmipcrm はローカル サーバ マシン上でのみ機能するので、Oracle Tuxedo コンフィグレーション内のリモート マシン上にある IPC リソースはクリーンアップされません。TUXCONFIG ファイルの名前は、TUXCONFIG 環境変数の値として指定するか、またはコマンドラインで指定する必要があります。TUXCONFIG ファイルは必須で、読み取り可能である必要があります。

このコマンドを正常に実行できるのは、適切なパーミッションを持つユーザまたは管理者だけです。このコマンドは、掲示板 (BB) を格納する共有メモリ セグメントにアタッチ可能であることを前提としており、掲示板に格納されて参照される IPC リソースを削除しようとします。システム上のその他の条件によって削除が失敗することもあります。このような失敗が検出された場合には通知されます。

以下のオプションがサポートされています。

-y

すべてのプロンプトに「はい」と答えることを意味します。

-n

IPC リソースを削除せず、stdout に IPC リソースの一覧を表示して終了します。

TUXCONFIG_file

TUXCONFIG ファイルの完全なパス名。指定されていない場合は、TUXCONFIG 環境変数の値がデフォルト値になります。

診断

TUXCONFIG ファイルが見つからない場合は、致命的なエラーが発生し、次のメッセージが表示されます。

'tuxconfig' ファイルをオープンできません。

TUXCONFIG ファイルが読み取れない場合は、致命的なエラーが発生し、次のメッセージが表示されます。

管理者でないために、アクセスの許可がありません。

掲示板の共有メモリへのアタッチが失敗した場合は、致命的なエラーが発生し、次のメッセージが表示されます。

掲示板にアタッチできません。

このコマンドは、通常は対話型モードで実行して、必要に応じて質問に対する応答を求めるプロンプトを表示します。-y オプションを指定すると、tmipcrm は応答を求めるプロンプトを表示しませんが、すべての質問に対して「はい」と答えたと見なされます。-n オプションを指定すると、tpipcrmstdout に IPC リソースを表示するだけで終了し、IPC リソースは削除されません。

次の例は、このコマンドの一般的な使用方法を示しています。

$ tmipcrm /home/user/apps/tuxconfig
TUXCONFIG ファイルの IPC 資源 /home/user/apps/tuxconfig を探しています。
次の IPC 資源が見つかりました。
メッセージ・キュー: 
0x2345
0x3456
...
セマフォ: 
0x34567
0x45678
...
共用メモリ: 
0x45678
0x56789
...
IPC 資源を削除しますか (y/n)?: y
IPC 資源を削除します。 終了

次のサンプル コードでは、ローカル マシン上の Oracle Tuxedo ATMI アプリケーションで使用される IPC リソースの一覧を、ipclist というファイルに出力します。

tmipcrm -n /home/user/apps/tuxconfig >ipclist

 


tmloadcf(1)

名前

tmloadcf - UBBCONFIG ファイルを解析し、バイナリ版の TUXCONFIG コンフィグレーション ファイルをロード

形式

tmloadcf [-n] [-y] [-c] [-b blocks] {UBBCONFIG_file | -}

説明

tmloadcf は、UBBCONFIG の構文に従った形式のファイルあるいは標準入力を読み取り、その構文をチェックし、指定に応じてバイナリ版の TUXCONFIG コンフィグレーション ファイルをロードします。環境変数 TUXCONFIGTUXOFFSET (省略可能) は、それぞれ該当情報を格納する TUXCONFIG ファイルとオフセットを示します。tmloadcf は、UBBCONFIG ファイルの RESOURCES セクションに定義されている MASTER マシン上でしか実行できません。ただし、-c あるいは -n オプションが指定されている場合を除きます。

注意 : TUXCONFIG 環境変数に指定されたパス名は、UBBCONFIG ファイルの MACHINES セクションに指定されている TUXCONFIG パラメータの値と完全に一致しなければなりません (大文字/小文字の区別も含む)。一致しない場合、tmloadcf(1) は正常に実行されません。

tmloadcf は、UBBCONFIG ファイルのセクションで抜けているものを検出すると、警告メッセージを表示します。ただし、LAN OPTION の指定のないコンフィグレーションにおける NETWORK セクションの抜け (「UBBCONFIG(5)」を参照)、または ROUTING セクションの抜けは除きます。入力ファイルの解析中に構文エラーを検出すると、tmloadcfTUXCONFIG ファイルへの更新を行わずに終了します。

tmloadcf を実行するユーザの実効ユーザ識別子は、UBBCONFIG ファイルの RESOURCES セクションに記述されている UID と同じでなければなりません (指定がある場合)。

tmloadcf にオプション -c を付けると、プログラムはこのコンフィグレーションに必要とされる最小の IPC リソースを表示します。ノードごとに異なるリソース要求条件が、コンフィグレーションに含まれるノードごとに表示されます。TUXCONFIG ファイルは更新されません。

tmloadcf-n オプションを使用すると、プログラムは UBBCONFIG (コンフィグレーション ファイルのテキスト バージョン) の構文チェックだけを行い、TUXCONFIG ファイルの実際の更新は行いません。

構文チェックの後、tmloadcf は、TUXCONFIG が参照するファイルが存在するかどうか、存在する場合はそのファイルが有効な Oracle Tuxedo システムのファイル システムかどうか、および TUXCONFIG テーブルを含んでいるかどうかを調べます。これらの条件が満たされていない場合、tmloadcf は、TUXCONFIG の作成および初期化を行うかどうかを確認するプロンプトを表示します。

TUXCONFIG ファイルを初期化しますか: path [y, q] ?

標準入力あるいは標準出力が端末でない場合、あるいはコマンドラインで -y オプションが指定された場合には、このプロンプトは出されません。"y" または "Y" 以外の応答をすると、tmloadcf はコンフィグレーション ファイルを作成せずに終了します。

TUXCONFIG ファイルが正しく初期化されていない場合、処理を先に進めるよう指示すると、tmloadcf は Oracle Tuxedo システムのファイル システムを作成し、TUXCONFIG テーブルを作成します。コマンドラインに -b オプションを指定すると、Oracle Tuxedo システムのファイル システムの作成時にそのデバイスのブロック数を引数として使用します。-b オプションの値が、新しい TUXCONFIG テーブルを収容できる大きさである場合、tmloadcf は指定された値を使用して新しいファイル システムを作成します。それだけの大きさがない場合には、エラー メッセージを出力して終了します。-b オプションを指定しないと、tmloadcf は、TUXCONFIG テーブルを収容できる大きさのファイル システムを新たに作成します。ファイル システムが既に存在している場合は、-b オプションが無視されます。

TUXCONFIG が raw デバイス (初期化されていない) であり、その raw デバイス上のブロック数を設定する必要がある場合には、-b オプションをできるだけ使用するようにしてください。TUXCONFIG が通常の UNIX ファイルである場合には、-b オプションは使用しないようにしてください。

TUXCONFIG ファイルが既に初期化されていると判断される場合、tmloadcf はその TUXCONFIG ファイルに記述されているシステムが稼働状態にないことを確認します。そのシステムが稼働状態にあると、tmloadcf はエラー メッセージを出して終了します。

システムが非稼働状態にあり、TUXCONFIG ファイルが既に存在している場合は、ファイルを上書きするかどうかを確認するプロンプトが表示されます。

TUXCONFIG ファイルを更新しますか: [y, q] ? 

標準入力あるいは標準出力が端末でない場合、あるいはコマンドラインで -y オプションが指定された場合には、このプロンプトは出されません。"y" または "Y" 以外の応答を行うと、tmloadcf は終了して、ファイルの書き換えは行われません。

コンフィグレーション ファイルの RESOURCES セクションに SECURITY パラメータが指定されていると、tmloadcf は標準入力をフラッシュし、端末エコー機能をオフにして、ユーザにアプリケーション パスワードの入力を求めます。

アプリケーション・パスワードを入力してください:
アプリケーション・パスワードを再度入力してください:

パスワードは、30 文字以内の長さで入力できます。ファイルではなく標準入力を介して UBBCONFIG (コンフィグレーション ファイルのテキスト バージョン) をロードするオプションは、SECURITY パラメータがオンのときには使用できません。標準入力が端末でない場合、つまり、ユーザにパスワードの入力を求めることができない場合 (たとえば、here ファイルの場合)、アプリケーション パスワードの設定のために環境変数 APP_PW が参照されます。APP_PW 環境変数が設定されておらず、標準入力が端末でない場合には、tmloadcf はエラー メッセージを出し、ログ メッセージを生成して、TUXCONFIG ファイルのロードに失敗します。

エラーがないと仮定して、すべてのチェックの結果が正常であった場合、tmloadcfUBBCONFIG ファイルを TUXCONFIG ファイルにロードします。このとき、TUXCONFIG テーブルにある既存の情報はすべて書き換えられます。

ロード中に丸められて、アンロードされたときに一致しない値もありますので、注意してください。そのような値には MAXRFT および MAXRTDATA がありますが、それだけではありません。

相互運用性

tmloadcf はマスタ ノード上で実行しなければなりません。相互運用アプリケーションでは、マスタ ノードは最新のリリースでなければなりません。

移植性

tmloadcf は、Oracle Tuxedo サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

環境変数

環境変数 APP_PW は、SECURITY パラメータが指定され、かつ標準入力として端末以外のものを使用して tmloadcf を実行するアプリケーションに対して設定しなければなりません。

UBBCONFIG ファイル BB.shm からコンフィグレーション ファイルをロードするには、次のようにデバイスを 2000 ブロックに初期化します。

tmloadcf -b2000 -y BB.shm

診断

入力にエラーが検出されると、エラーの原因となった行が、問題を指摘するメッセージと共に、標準エラーに出力されます。また、UBBCONFIG ファイルに構文エラーがあったり、システムがその時点で稼働中であると、TUXCONFIG ファイル内の情報はいっさい更新されず、tmloadcf は終了して、終了コード 1 を返します。

UBBCONFIG ファイルに指定されている UID と一致しない実効ユーザ識別子を持つユーザが tmloadcf を実行すると、次のようなエラー メッセージが表示されます。

*** UID は実効ユーザ ID ではありません。 ***

tmloadcf を非マスタ ノード上で実行すると、次のようなエラー メッセージが表示されます。

tmloadcf はマスタ・ノード以外では実行できません。

tmloadcf をアクティブ ノード上で実行すると、次のようなエラー メッセージが表示されます。

tmloadcf はアクティブなノード上では実行できません。

tmloadcf は正常に処理を完了すると、終了コード 0 を返して終了します。TUXCONFIG ファイルが更新された場合には、userlog メッセージが生成されてこのイベントが記録されます。

関連項目

tmunloadcf(1)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

 


tmloadrepos(1)

名前

tmloadrepos - バイナリの Tuxedo サービス メタデータ リポジトリ ファイルを作成または更新し、サービス パラメータ情報とともにロード

形式

tmloadrepos [-e|-d service1[,...]] [-y] [-i repository_input file] repository_file

説明

このコマンドを使用すると、バイナリの Tuxedo サービス メタデータ リポジトリ ファイルを作成または更新し、サービス パラメータ情報とともにロードできます。

リポジトリ ファイルが存在せず、入力ファイルが指定されていない場合は、リポジトリ ファイルが作成され、コンソールから入力 (標準入力) するサービス パラメータ情報が使用されます。標準入力は、リポジトリ ファイルが既に存在しているにもかかわらず、入力ファイルまたは特定のサービス名が指定されていない場合にも使用します。

注意 : tmloadrepos を使用して、JOLT リポジトリ ファイルのサービス パラメータ情報を更新、追加、または削除することはできません。

tmloadrepos では以下のオプションを使用できます。

-i

-i を指定すると、tmloadrepos は特定の入力ファイルを使用して、サービス パラメータ情報を新しいメタデータ リポジトリ ファイルに作成するか、既存のメタデータ リポジトリ ファイルを修正します。
-i オプションのデフォルトでは、repository_file 情報が repository_input ファイルにリストされていない場合や、repository_input ファイルに構文エラーがある場合は、tmloadrepos が既存の情報を保持できます。
例 1 : tmloadrepos -i infile reposfile
指定した入力ファイルが見つからない場合は、エラー メッセージが表示されます。

-e

-e を指定すると、既存のすべてのリポジトリ情報が、repository_input ファイルに指定された情報で置換されます。
repository_input ファイルが指定されていない場合は、サービス パラメータ情報の入力を求めるメッセージが表示され、入力された情報で既存のリポジトリ情報が置換されます。
例 2 : tmloadrepos -e reposfile
例 3 : tmloadrepos -e -i infile reposfile

-d

-d を指定すると、指定したサービスの情報がリポジトリから削除されます。-d オプションを -i オプションと一緒に使用することはできません。また、特定のサービス情報を削除するために正規表現を使用することもできません。
例 4 : tmloadrepos -d newservice reposfile
注意 : -e および -d オプションでは、-y オプションを指定しない限り、情報を誤って削除することを避けるための確認メッセージが表示されます。
注意 : 確認メッセージが表示された場合、メタデータ リポジトリ ファイルのサービス情報の編集、追加、または削除を続行するには「Y」を、続行しない場合は「N」を選択します。

-y

-y を指定すると、メタデータ リポジトリ ファイルのサービス情報の編集、追加、または削除が、確認メッセージなしで実行されます。
例 5 : tmloadrepos -e -y -i infile reposfile
例 6 : tmloadrepos -d newservice -y reposfile

repository_input ファイル

repository_input ファイルは、サービス キーワードおよびパラメータ キーワードとそれらの値を格納するテキスト ベースのファイルです。キーワードの省略形も使用できます。キーワードおよび省略形の大文字/小文字は区別されます。キーワード、省略形、および値の一覧については、『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』の「Tuxedo サービス メタデータ リポジトリの管理」の「Tuxedo サービス メタデータ リポジトリを作成する」を参照してください。

repository_file

tmloadrepos によって作成されるバイナリ ファイルです。すべてのメタデータ リポジトリ サービス情報が格納されます。

診断

入力にエラーが検出されると、エラーの原因となった行が、問題を指摘するメッセージと共に、標準エラーに出力されます。

例 1 : 単純な tmloadrepos 入力ファイルの例

コード リスト 1 TMLOADREPOS 入力

service=TRANSFER
svcdescription=This service transfers money from one account to another
export=Y
inbuf=FML
outbuf=FML

param=ACCOUNT_ID
type=integer
paramdescription=The withdrawal account is 1st, and the deposit account is 2nd.
access=in
count=2
requiredcount=2

param=SAMOUNT
paramdescription=This is the amount to transfer.It must be greater than zero.
type=string
access=in
param=SBALANCE
paramdescription=The withdrawal account is 1st, and the deposit account is 2nd.
type=string
access=out
count=2
requiredcount=2

param=STATLIN
type=string
access=out

service=LOGIN
svcdescription=This service allows users to log in to the Acme Banking¥ Corporation computer systems.Only tellers and trusted administrators may¥
make use of this service.
inbuf=VIEW
inview=LOGINS
outview=LOGINR
export=Y

param=user
type=string
access=in

param=passwd
type=string
access=in

param=token
type=integer
access=out

例 2 : 埋め込み型パラメータの tmloadrepos 入力ファイルの例

コード リスト 2 埋め込み型パラメータの tmloadrepos 入力
service=DEPOSIT
svcdescription=This service saves money to one account
export=Y
inbuf=FML32
outbuf=FML32

param=USER_INFO
type=fml32
paramdescription=user information of the account
access=in
count=1
requiredcount=1
fldnum=20000
# embedded field
(
param=USERNAME
type=string
paramdescription=user name
size=8
count=1
requiredcount=1
fldnum=20001
param=GENDER
type=string
size=6
count=1
requiredcount=1
fldnum=20002
)
param=ACCOUNT_ID
type=integer
paramdescription=the deposit account.
access=in
count=1
requiredcount=1
fldnum=20003

param=SAMOUNT
paramdescription=This is the amount to transfer.It must be greater than zero.
type=string
access=in
fldnum=20004

param=SBALANCE
paramdescription=the deposit account
type=string
access=out
count=1
requiredcount=1
fldnum=20005

param=STATLIN
type=string
access=out
fldnum=20006

関連項目

tpgetrepos(3c)tpsetrepos(3c)tmunloadrepos(1)TMMETADATA(5)、『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』の「Tuxedo サービス メタデータ リポジトリの管理

 


TMS_rac_refresh(1)

名前

TMS_rac_refresh - Oracle Real Application Clusters (RAC) の準備されたトランザクションのリストを取得

形式

TMS_rac_refresh groupname または [group ID grp1,grp2, ...]

説明

TMS_rac_refresh は、トランザクション マネージャ サーバ (TMS) にコマンドを送り、xa_recover() の処理を再実行します。サーバはグループ名またはグループ ID で指定し、groupname パラメータでリストします。TMS_rac_refresh はメッセージを TMS に送信した後に戻り値を返します。この後、TMS は実際の xa_recover() を非同期に実行します。この処理は、Oracle Real Application Clusters (RAC) ソフトウェアがフェイルオーバ状態のときに必要になります。

TMS_rac_refresh は、Oracle RAC グループが代替サーバ グループにフェイルオーバするときに、Oracle Fast Application Notification (FAN) を使用して開始されます。コマンドラインから手作業で実行する必要はありません。

注意 : TMS_rac_refresh は、RAC 機能を使用する Oracle サーバ グループ専用として使用します。
注意 : Oracle FAN のコンフィグレーション方法の詳細については、Oracle 10g のマニュアルを参照してください。

パラメータ

groupname

RAC データベースのインスタンスに障害が発生したときの代替用のインスタンスに対応付けられているサーバ グループ名またはグループ ID。TMS_rac_refresh を実行するために必須のパラメータです。

診断

TMS_rac_refresh は、通常はコマンドラインからは実行しません。したがって、診断メッセージは userlog に書き込まれます。

エラー

TMS_rac_refresh では、groupname が正しいサーバ グループの名前でなかったとき、または groupname でリストされた TMS サーバにメッセージを送信できなかった場合にエラーを通知します。

関連項目

 


tmshutdown(1)

名前

tmshutdown - Oracle Tuxedo サーバ セットを停止

形式

tmshutdown [options]

説明

tmshutdown は、サーバの実行を停止させたり、コンフィグレーション ファイルに記述されているサービスの宣言を除去したりします。tmshutdown コマンドを呼び出せるのは、掲示板の管理者 (コンフィグレーション ファイルの UID パラメータで指定されている) または root だけです。また、tmshutdown は、コンフィグレーション ファイルの RESOURCES セクションで MASTER として指定されているマシン、あるいは MASTER として機能するバックアップ マシン (つまり、tmadmin(1)master コマンドにより DBBL が既に稼働状態である) 上でしか呼び出せません。ただし、パーティション化されたプロセッサに対して -P オプションが使用されている場合を除きます (下記参照)。

オプションなしの場合、tmshutdown はすべての管理サーバ、TMS、ゲートウェイ サーバ、および TUXCONFIG 環境変数に指定されているコンフィグレーション ファイルの SERVERS セクションに記述されているサーバを停止させ、それらの関連 IPC リソースを除去します。各グループごとに、SERVERS セクションの全サーバ、関連するゲートウェイ サーバ (外部グループの)、および TMS サーバがこの順序で停止されます。管理サーバは最後に停止されます。

SEQUENCE パラメータの指定がないアプリケーション サーバは、コンフィグレーション ファイル内のサーバ エントリの順序とは逆に最初に停止され、SEQUENCE パラメータの指定されたアプリケーション サーバはその後、シーケンス番号の大きいものから順に停止されます。コンフィグレーション ファイルの SERVERS セクションの複数のサーバに同じ SEQUENCE パラメータが設定されている場合、tmshutdown はこれらのサーバを同時に停止します。SERVERS セクションの各エントリには、任意に MIN および MAX パラメータを指定することができます。tmshutdown は、-i オプションが指定されていない限り、各サーバ エントリごとにそのサーバの全オカレンス (MAX 個まで) を停止します。-i オプションを使用すると、個々のオカレンスを停止できます。

あるサーバを停止できない場合、あるいはサービス宣言を除去できない場合、中央のイベント ログに診断が書き出されます (「userlog(3c)」を参照)。次に、すべてのオプションについて個々に説明します。

-l lmid

関連する LMID パラメータが lmid である各グループごとに、該当グループに対応する SERVERS セクションの全サーバがまず停止され、続いてそのグループに属する TMS とゲートウェイ サーバが停止されます。

-g grpname

指定されたグループに属する SERVERS セクションのすべてのサーバ (つまり、SRVGRP パラメータが grpname に設定されている) が停止され、続いてそのグループのすべて TMS とゲートウェイ サーバが停止されます。TMS サーバの停止は、そのグループ エントリの TMSNAME および TMSCOUNT パラメータの設定に基づいて行われます。外部グループの場合、HOST セクションの関連エントリに対応するゲートウェイ サーバの停止は、パラメータ GATENAMEGATECOUNT に基づいて行われます。ゲートウェイを停止すると、そのプロセスが停止されると共に、その管理サービスと宣言されたすべての外部サービスの宣言が取り消されます。

-i srvid

SRVID パラメータが srvid である SERVERS セクションの全サーバが停止されます。30,000 を超える SRVID を入力しないでください。これらの数字はシステム プロセス (TMS やゲートウェイ プロセス) を表し、それらの停止には -l または -g オプションを使用しなければならないためです。

-s aout

SERVERS セクションのサーバのうち、名前が aout のサーバがすべて停止されます。このオプションは、TMS およびゲートウェイ サーバの停止にも使用できます。

-o sequence

SERVERS セクションのサーバのうち、SEQUENCE パラメータが sequence に設定されているサーバがすべて停止されます。

-S

SERVERS セクションのサーバがすべて停止されます。

-A

管理サーバがすべて停止されます。

-M

マスタ マシン上で管理サーバが停止されます。MASTER マシン上の BBL が停止され、コンフィグレーション ファイルに LANNETWORK エントリが指定されていれば、BRIDGE が停止されます。MODELMP であると、DBBL 管理サーバが停止されます。

-B lmid

論理名が lmid であるプロセッサ上の BBL が停止されます。

-w delay

すべてのサーバを直ちに中断し、delay 秒だけ停止の確認を待機した後、SIGTERM および SIGKILL シグナルをサーバに送って強制的に停止させます。
SIGKILL シグナルは捕捉できないため、その時点でプロセスによって実行されるコードには無関係に、シグナルを受信したプロセスはすべて直ちに終了されます。停止されるプロセスが掲示板を更新中だった場合には、掲示板に構造上の損傷を与えるおそれがあります。
注意 : -w オプションが適用されるサーバは、UNIX のシグナル SIGTERM を捕捉できません。
注意 : SIGKILL シグナルの受信に基づいてサーバが停止される場合、エントリが掲示板に残る場合があります。BBL が停止される場合、これらのエントリが検出され、BBL は停止しません。システムの停止を完了するには、再度 tmshutdown コマンドを使用しなければならない場合もあります。

-k {TERM | KILL}

tmshutdown は選択したサーバを直ちに中断し、これらを順序立てて (TERM) または強制的に (KILL) 停止します。
SIGKILL シグナルは捕捉できないため、その時点でプロセスによって実行されるコードには無関係に、シグナルを受信したプロセスはすべて直ちに終了されます。このような挙動は、停止中のプロセスが掲示板を更新中だった場合、掲示板に構造上の損傷を与えるおそれがあります。 これを防ぐために tpkill(1) コマンドを使用できます。tpkill は掲示板をロックした後で SIGKILL シグナルをプロセスに送信するため、終了されるプロセスによる掲示板の更新を回避できます。
注意 : このオプションは、UNIX シグナルの SIGTERMSIGKILL をサポートするシステムでは、これらにマップされます。デフォルトでは、SIGTERM は Oracle Tuxedo サーバで順序立てた停止を開始します。SIGTERM をアプリケーションでリセットすると、Oracle Tuxedo システムがサーバを停止できなくなることがあります。
注意 : SIGKILL シグナルの受信に基づいてサーバが停止される場合、エントリが掲示板に残る場合があります。BBL が停止される場合、これらのエントリが検出され、BBL は停止しません。システムの停止を完了するには、再度 tmshutdown コマンドを使用しなければならない場合もあります。

-y

全管理プロセスおよびサーバ プロセスを停止するかどうかを確認するプロンプトに対して yes の応答がなされたものと見なされます (このプロンプトは、制限を課すオプションを一切つけずにコマンドが入力されたときにのみ表示されます)。
-y オプションを指定すると、すべてのサービスの宣言が掲示板から直ちに取り消され、以降サービス呼び出しができなくなります。

-q

標準出力に実行シーケンスを表示しません。-y が指定されているものと想定します。

-n

実行シーケンスを表示しますが、実行はされません。

-R

移行操作の場合のみ、元のプロセッサ上のサーバが停止され、別のプロセッサへの移行準備としての掲示板エントリの削除は行われません。-R オプションは、-l あるいは -g オプションと一緒に使用しなければなりません (例 : tmshutdown -l lmid -R)。また、コンフィグレーション ファイルの RESOURCES セクションに MIGRATE オプションを指定しなければなりません。

-c

クライアントがまだアタッチされていても、BBL が停止されます。

-H lmid

単一プロセッサ上では、指定された lmid に対応するノード上の全管理サーバおよびアプリケーション サーバが停止されます。一方、マルチプロセッサ (たとえば 3B4000) 上では、PE が 1 つしか指定されていない場合でも、すべての PE が停止されます。

-P lmid

このオプションを指定すると、tmshutdown は指定 lmid 上の掲示板にアタッチし、この lmid が該当アプリケーションの他の部分からパーティション化されていることを確認してから (つまり、DBBL にはアクセスしません)、すべての管理サーバとアプリケーション サーバを停止します。このコマンドは、コンフィグレーション ファイルの MACHINES セクションに指定されている lmid に対応するプロセッサ上で実行しなければなりません。

-l-g-s および -T オプションを使用すると、TMS サーバが停止されます。また、-l-g および -s オプションを使用すると、ゲートウェイ サーバが停止されます。-l-g-i-s-o および -S オプションはアプリケーション サーバに適用されます。-A-M および -B オプションは、管理プロセスにのみ適用されます。-l-g-i-o および -s オプションを組み合わせて使用すると、指定された修飾条件をすべて満たすサーバのみが停止されます。

サーバの停止時にグローバル トランザクションが稼働しているといったような分散トランザクション処理機能を使用する場合には、プリコミット後のコミットが記録される場所まで処理が進んでいなかったトランザクションは、アボートします。一方、コミット点まで進んでいたトランザクションは、サーバ (たとえば、TMS) が再度ブートされた時点で処理が完了します。

相互運用性

tmshutdown はマスタ ノード上で実行しなければなりません。相互運用アプリケーションでは、マスタ ノードは最新のリリースでなければなりません。tmshutdown は、リリース 4.1 サイトでリリース 4.2 管理サーバを停止させることにつながるコンフィグレーション ファイル内の条件を検出し報告します。

移植性

tmshutdown は、Oracle Tuxedo サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tmshutdown は、サーバの停止に失敗した場合や致命的エラーが発生した場合には、終了コード 1 を返して終了します。詳細については、ユーザ ログを調べてください。正常に実行できた場合には、終了コード 0 で終了します。

tmshutdown が、実際のマスタ ノードでないアクティブ ノード上で実行されると、次のような致命的エラー メッセージが表示されます。

tmshutdown は、アクティブなアプリケーションの実際のマスタ・ノード以外では実行できません。

プロセスを停止することでアクティブ プロセスが DBBL からパーティション化されると、次のような致命的エラー メッセージが表示されます。

シャットダウンできないため、分断が生じます。

サーバが異常終了した場合には、次のようなメッセージが出されます。

CMDTUX_CAT:947 サーバ (GRPID) をシャットダウンできません。

システム全体を停止して、Oracle Tuxedo の IPC リソースをすべて削除するには、次のコマンドを実行します。30 秒経過しても確認が得られないと強制的に実行されます。

tmshutdown -w 30

lmid の値が CS1 に設定されているマシン上のサーバだけを停止するには、次のコマンドを入力します。

tmshutdown -l CS1

-l オプションは SERVERS セクションにリストされているサーバのみにアクションを制限するものであるため、CS1 上の BBL は停止されません。

注意事項

tmshutdown コマンドは、ハングアップ シグナル (SIGHUP) を無視します。停止中にシグナルが検出されても、プロセスは継続します。

関連項目

tmadmin(1)tmboot(1)tpkill(1)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

 


tmunloadcf(1)

名前

tmunloadcf - バイナリ版の TUXCONFIG コンフィグレーション ファイルをアンロード

形式

tmunloadcf

説明

tmunloadcf は、TUXCONFIG コンフィグレーション ファイルをバイナリ表現からテキスト形式に変換します。この変換処理は、バイト オーダが異なるマシン間でファイルを簡潔に移送したり、ファイルのバックアップ コピーを簡潔に作成して信頼性を高める場合に役立ちます。テキスト形式については、「UBBCONFIG(5)」で説明します。

tmunloadcf は、TUXCONFIG および TUXOFFSET 環境変数が示す TUXCONFIG ファイルから値を読み取り、それらを標準出力に書き出します。

Oracle Tuxedo リリース 7.1 で起動すると、複数のリソースに対してパスワードを使用できます。たとえば、リソース マネージャの OPENINFO 文字列にパスワードを指定できます。パスワードを含む TUXCONFIG コンフィグレーション ファイルに対して tmunloadcf が実行された場合、出力には暗号化されたパスワードが表示されます。この暗号化されたパスワードは、一度だけシステムにアップロードできます。

コンフィグレーション中に四捨五入され、tmloadcf の呼び出しまたは TMIB インタフェースによって設定した値と一致しない値もありますので、注意してください。そのような値には MAXRFT および MAXRTDATA がありますが、それだけではありません。

移植性

tmunloadcf は、Oracle Tuxedo サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

次のコマンドを入力すると、/usr/tuxedo/tuxconfig のコンフィグレーションがファイル tconfig.backup にアンロードされます。

TUXCONFIG=/usr/tuxedo/tuxconfig tmunloadcf > tconfig.backup

診断

tmunloadcf は、TUXCONFIG および TUXOFFSET 環境変数が参照するファイルが存在するかどうか、存在する場合はそのファイルが有効な Oracle Tuxedo システムのファイル システムであるかどうか、および TUXCONFIG テーブルを含んでいるかどうかを調べます。これらの条件のいずれかが満たされない場合、tmunloadcf はエラー メッセージを出し、終了コード 1 を返して終了します。処理が成功すると、tmunloadcf は終了コード 0 を返して終了します。

関連項目

tmloadcf(1)UBBCONFIG(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

 


tmunloadrepos(1)

名前

tmunloadrepos - Tuxedo サービス メタデータ リポジトリからサービス情報を表示

形式

tmunloadrepos [-s service_regular_expression1[,...]][-t|-c] repository_file

説明

tmunloadrepos は、メタデータ リポジトリ ファイルの指定された Tuxedo サービス情報を表示します。

注意 : tmunloadrepos は、Jolt リポジトリ ファイルの表示にも使用できます。

tmunloadrepos では以下のオプションを使用できます。

-s

-s オプションを指定すると、出力を service_regular_expression に一致するサービスに限定できます。このオプションを指定しない場合は、リポジトリで認識されているすべてのサービスの情報が表示されます。区切り文字「,」を使用すると、複数の service_regular_expression を 1 つの文字列にできます。

-t

-t オプションを指定すると、出力がプレーン テキスト形式になります。この形式は、tmloadrepos への入力としても使用できます。

-c

-c オプションを指定すると、出力が C 疑似コード形式になります。この形式は、指定したサービスへのサービス呼び出しで必要になります。

-t および -c オプションは相互に排他的です。これらのオプションのいずれも指定しない場合、出力はプレーン テキスト形式になります。

注意 : tmunloadrepos は、Tuxedo サービス メタデータ リポジトリ ファイルだけでなく、Jolt リポジトリ ファイルの表示にも使用できます。

非推奨

以下の tmunloadrepos コマンドライン オプションは Tuxedo 10.0 リリースでは非推奨になりました。

-w

-w オプションを指定すると、出力が WSDL サービス記述形式になります。Tuxedo 9.0 以降では、WSDL 仕様 V2.0 (www.x3.org) をベースにカスタマイズした WSDL 形式を使用しています。

Tuxedo 10.0 / SALT 2.0 のコマンド ユーティリティ tmwsdlgen は、Tuxedo サービスの WSDL 発行用にのみ推奨されています。tmwsdlgen は、Oracle SALT 1.1 製品で最初に導入されたコマンド ユーティリティです。このユーティリティは、一般的な Tuxedo ファミリの WSDL 生成ユーティリティとして推奨されます。Tuxedo 10.0 リリースの tmwsdlgen は、Oracle SALT ライセンスを取得せずに実行できます。tmwsdlgen の詳細については、Oracle SALT 2.0 のドキュメントを参照してください。

診断

tmunloadrepos では、repository_file で指定されたファイルが Tuxedo システムのメタデータ リポジトリ ファイルとして有効かどうかが検証されます。-s オプションが指定されている場合は、service_regular_expression に一致する 1 つまたは複数のサービスについての情報がリポジトリに格納されているかどうかが検証されます。これらの条件のいずれかが満たされない場合、tmunloadrepos はエラー メッセージを出し、終了コード 1 を返して終了します。処理が成功すると、tmunloadrepos は終了コード 0 を返して終了します。

例 1 : tmunloadrepos -t -s TRANSFER

コード リスト 3 tmunload -t -s TRANSFER からの出力

service=TRANSFER
svcdescription=This service transfers money from one account to another
export=Y
inbuf=FML
outbuf=FML
param=ACCOUNT_ID
type=integer

paramdescription=The withdrawal account is first, and the deposit account is second.
access=in
count=2
requiredcount=2
param=SAMOUNT
paramdescription=This is the amount to transfer.It must be greater than zero.
type=string
access=in
param=SBALANCE
paramdescription=The withdrawal account is first, and the deposit account is second.
type=string
access=out
count=2
requiredcount=2
param=STATLIN
type=string
access=out

例 2 : tmunloadrepos -c -s TRANSFER

コード リスト 4 tmunload -c -s TRANSFER からの疑似コード出力
Fbfr *idata, **odata;
long ilen, *olen. flags=0;

/* ここにアプリケーション ビジネス ロジックを挿入できます。 */

if ((idata = tpalloc(5, 10000)) == NULL) {
    return(-1);
}
/* 先に口座からの引き出しを行い、次に口座への預け入れを行います。*/
if (Fadd(idata, ACCOUNT_ID, USER_DATA_VALUE, 0) == -1) {
    tpfree(idata);
    return(-1);
}
if (Fadd(idata, ACCOUNT_ID, USER_DATA_VALUE, 0) == -1) {
    tpfree(idata);
    return(-1);
}

生成される実際のコードには、SAMOUNT、SBALANCE、および STATLIN
に関して同様の Fadd 文が含まれます。

/* このサービスは、ある口座から別の口座にお金を転送します。*/
rtn = tpcall("TRANSFER", idata, 0, &odata, &olen, flags);

/* odata からフィールドを取得するコードをここに記述します。*/

tpfree(idata);

/* アプリケーション ビジネス ロジックをここに挿入できます。 */

関連項目

tpgetrepos(3c)tpsetrepos(3c)tmloadrepos(1)TMMETADATA(5)、『Oracle Tuxedo アプリケーションの設定』の「Tuxedo サービス メタデータ リポジトリの管理

 


tpacladd(1)

名前

tpacladd - 新しいアクセス制御リストをシステムに追加

形式

tpacladd [-g GID[,GID .. . ]] [-t type] name

説明

tpacladd を実行すると、Oracle Tuxedo ATMI のセキュリティ データ ファイルにアクセス制御リスト (ACL) の新しいエントリが追加されます。この情報は、サービス、イベント、アプリケーションの各キューに対する Oracle Tuxedo ATMI のアクセス制御に使用されます。このコマンドを実行する前に、SECURITYUSER_AUTHACL、または MANDATORY_ACL に設定した Oracle Tuxedo のコンフィグレーションを作成する必要があります。

以下のオプションが使用できます。

-g GID, . . .

1 つまたは複数の既存のグループの整数識別子またはグループ名の文字列のリストを指定します。このオプションは、指定したオブジェクトにどのグループがアクセスできるかを示します。このオプションを指定しないと、グループなしでエントリが追加されます。

-t type

オブジェクトのタイプを指定します。指定できるタイプは、ENQDEQSERVICE、または POSTEVENT のいずれかです。デフォルトは SERVICE です。

name

アクセス権を与えるサービス、イベント、またはアプリケーション キューの名前を、表示可能な文字のユニークな文字列で指定します。コロン (:)、シャープ (#)、または改行文字 (¥n) を使うことはできません。

このコマンドを実行する前に、グラフィカル ユーザ インタフェースまたは tmloadcf(1) のいずれかを使用してアプリケーションをコンフィグレーションし、TUXCONFIG ファイルを指すように TUXCONFIG 環境変数を設定する必要があります。アプリケーションがアクティブでない場合は、tpacladd をコンフィグレーションの MASTER 上で実行する必要があります。アプリケーションがアクティブな場合は、このコマンドはどのアクティブなノードでも実行できます。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo ATMI サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tpacladd コマンドは正しく完了すると、終了コード 0 で終了します。

関連項目

tpacldel(1)tpaclmod(1)tpgrpadd(1)tpgrpdel(1)tpgrpmod(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

 


tpaclcvt(1)

名前

tpaclcvt - Oracle Tuxedo ATMI のセキュリティ データ ファイルを変換する

形式

tpaclcvt [-u userfile] [-g groupfile]

説明

tpaclcvt は、任意のバージョンの AUTHSVR (Oracle Tuxedo リリース 5.0 で利用できるバージョン) で使用される既存のユーザ ファイルを調べ、これを Oracle Tuxedo リリース 6.0 で使用する形式に変換します。また、/etc/group または類似のファイルに基づいてグループ ファイルを生成し、/etc/passwd ファイルを変換します。

以下のオプションが使用できます。

-u userfile

System 5 のユーザ ファイルを指定します。このオプションを指定しないと、ユーザ ファイルは変換されません。

-g groupfile

グループ ファイル (通常は /etc/group) を指定します。このオプションを指定しないと、クループ ファイルは変換されません。

このコマンドを実行する前に、グラフィカル ユーザ インタフェースまたは tmloadcf(1) のいずれかを使用してアプリケーションをコンフィグレーションし、TUXCONFIG ファイルを指すように TUXCONFIG 環境変数を設定する必要があります。アプリケーションがアクティブでない場合は、tpaclcvt をコンフィグレーションの MASTER 上で実行する必要があります。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo ATMI サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

関連項目

tpgrpadd(1)tpusradd(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

 


tpacldel(1)

名前

tpacldel - アクセス制御リストのエントリを削除

形式

tpacldel [-t type] name

説明

tpacldel を実行すると、Oracle Tuxedo ATMI のセキュリティ データ ファイルから既存のアクセス制御リスト (ACL) のエントリが削除されます。このコマンドを実行する前に、SECURITYUSER_AUTHACL、または MANDATORY_ACL に設定した Oracle Tuxedo のコンフィグレーションを作成する必要があります。

以下のオプションが使用できます。

-t type

オブジェクトのタイプを指定します。指定できるタイプは、ENQDEQSERVICE、または POSTEVENT のいずれかです。デフォルトのタイプは "SERVICE" です。

name

削除する既存の ACL のエントリを指定します。

このコマンドを実行する前に、グラフィカル ユーザ インタフェースまたは tmloadcf(1) のいずれかを使用してアプリケーションをコンフィグレーションし、TUXCONFIG ファイルを指すように TUXCONFIG 環境変数を設定する必要があります。アプリケーションがアクティブでない場合は、tpacldel をコンフィグレーションの MASTER 上で実行する必要があります。アプリケーションがアクティブな場合は、このコマンドはどのアクティブなノードでも実行できます。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo ATMI サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tpacldel コマンドは正しく完了すると、終了コード 0 で終了します。

関連項目

tpacladd(1)tpaclmod(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

 


tpaclmod(1)

名前

tpaclmod - システム上のアクセス制御リストを変更

形式

tpaclmod [-g GID[,GID...]][-t type] name

説明

tpaclmod を実行すると、Oracle Tuxedo のセキュリティ データ ファイル内のアクセス制御リスト (ACL) のエントリが変更されて、グループ識別子リストが置き換えられます。この情報は、サービス、イベント、アプリケーションの各キューに対する Oracle Tuxedo ATMI のアクセス制御に使用されます。このコマンドを実行する前に、SECURITYUSER_AUTHACL、または MANDATORY_ACL に設定した Oracle Tuxedo のコンフィグレーションを作成する必要があります。

以下のオプションが使用できます。

-g GID, . . .

1 つまたは複数の既存のグループの整数識別子またはグループ名の文字列のリストを指定します。このオプションは、指定したオブジェクトにどのグループがアクセスできるかを示します。このオプションを指定しないと、エントリはグループを持たないように変更されます。

-t type

オブジェクトのタイプを指定します。指定できるタイプは、ENQDEQSERVICE、または POSTEVENT のいずれかです。デフォルトは SERVICE です。

name

既存の ACL の名前を指定します。

このコマンドを実行する前に、グラフィカル ユーザ インタフェースまたは tmloadcf(1) のいずれかを使用してアプリケーションをコンフィグレーションし、TUXCONFIG ファイルを指すように TUXCONFIG 環境変数を設定する必要があります。アプリケーションがアクティブでない場合は、tpaclmod をコンフィグレーションの MASTER 上で実行する必要があります。アプリケーションがアクティブな場合は、このコマンドはどのアクティブなノードでも実行できます。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo ATMI サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tpaclmod コマンドは正しく完了すると、終了コード 0 で終了します。

関連項目

tpacladd(1)tpacldel(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

 


tpaddusr(1)

名前

tpaddusr - Oracle Tuxedo のパスワード ファイルを作成

形式

tpaddusr usrname file [cltname [UID]]

説明

このコマンドを使用すると、アプリケーション管理者は、Oracle Tuxedo システムの AUTHSVR(5) サーバでの使用に適した UNIX システム形式のパスワード ファイルを作成できます。tpaddusr は、ユーザの usrname をパスワード ファイル file に追加します (file に /etc/passwd を指定することはできません)。管理者は、追加したユーザに割り当てるパスワードを入力するように要求されます。必要であれば、0600 のパーミッションで file が作成されます。cltname は指定すると、パスワード エントリでの追加の限定子を示します。usrname または cltname、またはそれらの両方は、AUTHSVR(5) でワイルドカードと見なされるアスタリスク (*) として指定することができます。UID は指定すると、ユーザの認証が成功した場合に返されるユーザの識別番号を示します。指定がない場合には、cltnameUID はそれぞれ '*' と -1 がデフォルト値となります。

注意事項

cltname の値 tpsysadmtpsysop は、認証要求を処理する際に AUTHSVR(5) により特殊な処理が行われます。これらの cltname 値は、パスワード ファイル内のワイルドカードの cltname 指定と照合されることはありません。

さらに、パスワード ファイルへの追加順序に関係なく、ワイルドカードのエントリは、明示的に指定された値の後で処理されます。認証要求は、最初に一致するパスワード ファイルのエントリに対してのみ認証されます。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo ATMI サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

互換性

このコマンドは、ユーザを SECURITY USER_AUTH にコンフィグレーションするために使用します。SECURITY ACL または MANDATORY_ACL との互換性を保つためには (これらのセキュリティ レベルに移行できるようにするためにも)、次の制限に従う必要があります。

tpusradd(1) コマンドでは、これらの制限が自動的に適用されます。

以下の一連のコマンド入力は、簡単なパスワード ファイルの構成方法を示しています。

$ # 1. ワイルドカード cltname、UID なしで usrname foo を追加  
$ tpaddusr foo /home/tuxapp/pwfile
$ # 2. cltname bar、UID 100 で usrname foo を追加
$ tpaddusr foo /home/tuxapp/pwfile bar 100
$ # 3. tpsysadm cltname、UID なしで usrname foo を追加
$ tpaddusr foo /home/tuxapp/pwfile tpsysadm
$ # 4. tpsysop cltname、UID なしでワイルドカード usrname を追加
$ tpaddusr '*' /home/tuxapp/pwfile tpsysop
$ # 5. ワイルドカード cltname、UID なしでワイルドカード usrname を追加
$ tpaddusr '*' /home/tuxapp/pwfile '*'

次の表は、アプリケーションに対する種々のアクセス要求を認証するのに使用するパスワード ファイル エントリ (上記の番号で示されます) を示します。N/A は、パスワード ファイルに一致するエントリが存在しないため、要求が許可されないことを示します。

Usrname Cltname Password Entry 
------ ------- --------------
“foo” "bar" 2
"foo" "" 1
"foo" "tpsysadm" 3
"foo" "tpsysop" 4
"guest" "tpsysop" 4
"guest" "bar" 5
"guest" "tpsysadm" N/A

次に、上記で作成されたパスワード ファイル用の AUTHSVR インスタンスのための SERVERS セクション例を示します。

AUTHSVR SRVGRP=G SRVID=1 RESTART=Y GRACE=0 MAXGEN=2 CLOPT=”-A -- -f /home/tuxapp/pwfile”

関連項目

tpdelusr(1)tpmodusr(1)tpusradd(1)tpusrdel(1)tpusrmod(1)AUTHSVR(5)

 


tpdelusr(1)

名前

tpdelusr - Oracle Tuxedo のパスワード ファイルからユーザを削除

形式

tpdelusr usrname file [cltname]

説明

このコマンドを使用すると、アプリケーション管理者は、Oracle Tuxedo システムの AUTHSVR(5) サーバでの使用に適した UNIX システム形式のパスワード ファイルを管理できます。tpdelusr は、指定された usrnamecltname の組み合わせのパスワード ファイル エントリを削除するために使用します (file/etc/passwd を指定することはできません)。cltname は指定しなければ、デフォルトで「*」に設定されます。usrname または cltname、もしくはこれらの両方に指定されたワイルドカードは、パスワード ファイル内の対応するワイルドカード エントリに対してのみ一致します。これらはすべての一致するエントリに対して拡張されるものではありません。

注意事項

cltname の値 tpsysadmtpsysop は、認証要求を処理する際に AUTHSVR(5) により特殊な処理が行われます。これらの cltname 値は、パスワード ファイル内のワイルドカードの cltname 指定と照合されることはありません。

さらに、パスワード ファイルへの追加順序に関係なく、ワイルドカードのエントリは、明示的に指定された値の後で処理されます。認証要求は、最初に一致するパスワード ファイルのエントリに対してのみ認証されます。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo ATMI サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

互換性

このコマンドは、ユーザを SECURITY USER_AUTH にコンフィグレーションするために使用します。SECURITY ACL または MANDATORY_ACL との互換性を保つためには (これらのセキュリティ レベルに移行できるようにするためにも)、次の制限に従う必要があります。

tpusrdel(1) コマンドでは、これらの制限が自動的に適用されます。

関連項目

tpaddusr(1)tpmodusr(1)tpusradd(1)tpusrdel(1)tpusrmod(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

 


tpgrpadd(1)

name

tpgrpadd - システムに新しいグループを追加

形式

tpgrpadd [-g GID] grpname

説明

tpgrpadd は、Oracle Tuxedo セキュリティ データ ファイルに適切なエントリを追加することにより、システム上で新しいグループ定義を作成します。この情報は、AUTHSVR(5) サーバによる Oracle Tuxedo システムの認証や、アクセス制御に使用されます。このコマンドを実行する前に、SECURITYUSER_AUTHACL、または MANDATORY_ACL に設定した Oracle Tuxedo のコンフィグレーションを作成する必要があります。

以下のオプションが使用できます。

-g GID

新しいグループのグループ識別子を指定します。このグループ識別子は、16K より小さい正の 10 進数でなければなりません。GID のデフォルトは、1 以上の次の使用可能な (ユニークな) 識別子です。グループ識別子 0 は、「other」グループ用に予約されています。

grpname

新しいグループの名前を、表示可能な文字の重複しない文字列で指定します。シャープ (#)、カンマ (,)、コロン (:)、または改行文字 (¥n) を使うことはできません。

このコマンドを実行する前に、グラフィカル ユーザ インタフェースまたは tmloadcf(1) のいずれかを使用してアプリケーションをコンフィグレーションし、TUXCONFIG ファイルを指すように TUXCONFIG 環境変数を設定する必要があります。アプリケーションがアクティブでない場合は、tpgrpadd をコンフィグレーションの MASTER 上で実行する必要があります。アプリケーションがアクティブな場合は、このコマンドはどのアクティブなノードでも実行できます。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tpgrpadd コマンドは正しく完了すると、終了コード 0 で終了します。

関連項目

tpgrpdel(1)tpgrpmod(1)tpusradd(1)tpusrdel(1)tpusrmod(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

 


tpgrpdel(1)

名前

tpgrpdel - システムからグループを削除

形式

tpgrpdel grpname

説明

tpgrpdel は、Oracle Tuxedo セキュリティ データ ファイルから対応するグループのエントリを削除することによって、システムからグループの定義を削除します。ただし、ユーザ ファイルからグループ ID は削除されません。このコマンドを実行する前に、SECURITYUSER_AUTHACL、または MANDATORY_ACL に設定した Oracle Tuxedo のコンフィグレーションを作成する必要があります。

以下のオプションが使用できます。

grpname

削除する既存のグループの名前を指定します。

このコマンドを実行する前に、グラフィカル ユーザ インタフェースまたは tmloadcf(1) のいずれかを使用してアプリケーションをコンフィグレーションし、TUXCONFIG ファイルを指すように TUXCONFIG 環境変数を設定する必要があります。アプリケーションがアクティブでない場合は、tpgrpdel をコンフィグレーションの MASTER 上で実行する必要があります。アプリケーションがアクティブな場合は、このコマンドはどのアクティブなノードでも実行できます。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tpgrpdel コマンドは正しく完了すると、終了コード 0 で終了します。

関連項目

tpgrpadd(1)tpgrpmod(1)tpusradd(1)tpusrdel(1)tpusrmod(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

 


tpgrpmod(1)

名前

tpgrpmod - システム上のグループを変更

形式

tpgrpmod [-g GID] [-n name] grpname

説明

tpgrpmod は、Oracle Tuxedo セキュリティ データ ファイルの適切なエントリを変更することによって、指定したグループの定義を変更します。このコマンドを実行する前に、SECURITYUSER_AUTHACL、または MANDATORY_ACL に設定した Oracle Tuxedo のコンフィグレーションを作成する必要があります。

以下のオプションが使用できます。

-g GID

新しいグループのグループ識別子を指定します。このグループ識別子は、16K より小さい正の 10 進数でなければなりません。グループ識別子 0 は、「other」グループ用に予約されています。

-n name

新しいグループの名前を、表示可能な文字の重複しない文字列で指定します。カンマ (,)、コロン (:)、または改行文字 (¥n) を使うことはできません。

grpname

変更するグループの現在の名前を指定します。

このコマンドを実行する前に、グラフィカル ユーザ インタフェースまたは tmloadcf(1) のいずれかを使用してアプリケーションをコンフィグレーションし、TUXCONFIG ファイルを指すように TUXCONFIG 環境変数を設定する必要があります。アプリケーションがアクティブでない場合は、tpgrpmod をコンフィグレーションの MASTER 上で実行する必要があります。アプリケーションがアクティブな場合は、このコマンドはどのアクティブなノードでも実行できます。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tpgrpmod コマンドは正しく完了すると、終了コード 0 で終了します。

関連項目

tpgrpadd(1)tpgrpdel(1)tpusradd(1)tpusrdel(1)tpusrmod(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

 


tpkill(1)

名前

tpkill - 掲示板をロックし、Tuxedo サーバを終了

形式

tpkill pid [pid . . .]

説明

tpkill は掲示板をロックし、SIGKILL シグナルを指定の Tuxedo サーバに送信します。このコマンドによって、Tuxedo サーバの終了時に掲示板の整合性を保証できます。tpkill は、アクティブな Tuxedo ドメインで実行する必要があります。このコマンドでは、1 つまたは複数の Tuxedo サーバ プロセス ID 値を指定できます。

tpkill は Tuxedo ネイティブ クライアント アプリケーションとして機能し、環境変数 TUXDIR、TUXCONFIG、APPDIR を必要とします。

関連項目

tmboot(1)tmshutdown(1)

 


tpmigldap(1)

名前

tpmigldap - Tuxedo ユーザおよびグループを WebLogic Server に移行

形式

tpmigldap [-h hostname] [-p port] [-d wls_domain] [-r wls_realm]
[-f user_password] [-b bind_DN] [[-w ldap_adm_password]|
[-c]] [-u tpusr] [-g tpgrp] [-i UID-kw] [-e GID-kw]

説明

tpmigldap を実行すると、WebLogic Server のデフォルトのセキュリティ データベースに Tuxedo のユーザおよびグループを追加できます。このコマンドを実行する前に、SECURITY を USER_AUTH、ACL、または MANDATORY_ACL に設定した Tuxedo のコンフィグレーションを作成する必要はありません。

以下のオプションが使用できます。

-h hostname

WebLogic Server が配置されている hostname

-p port

WebLogic Administration Console のポート番号を指定します。

-d wls_domain

WebLogic Server ドメイン名を指定します。

-r wls_realm

WebLogic Server セキュリティ レルム名を指定します。

-f user_password

WebLogic Server に移行する全ユーザのデフォルトのパスワード設定。

-b bind_DN

バインド DN (通常、WebLogic Server 組み込み LDAP サーバの管理者の DN) を指定します。

-w ldap_adm_password

WebLogic Server 組み込み LDAP サーバの管理者のパスワードを指定します。

-c

LDAP 管理者のパスワードの入力を求めるようにします。

-u tpusr

tpusr ファイルのパス名を指定します。

-g tpgrp

tpgrp ファイルのパス名を指定します。

-i UID-kw

WebLogic Server ユーザ情報で Tuxedo UID を識別するためのキーワードを指定します。

-e GID-kw

WebLogic Server ユーザ情報で Tuxedo GID を識別するためのキーワードを指定します。

移植性

tpmigldap コマンドは、Tuxedo System/T リリース 8.1 以降が動作している非 /WS サイト上でのみ使用できます。

診断

tpmigldap コマンドは正しく完了すると、終了コード 0 で終了します。

$tpmigldap -h proton -c -d wlsdomain -r wlsrealm -b cn=Admin

関連項目

 


tpmigldif(1)

名前

tpmigldif -- ユーザおよびグループ情報を LDAP データ交換形式 (LDIF) に移行

構文

tpmigldif [-t user|group] [-u tpusr] [-g tpgrp] -f template -o output

説明

tpmigldif コマンドを呼び出すと、ユーザおよびグループの情報の LDIF 出力ファイルが生成されます。ユーザやグループの情報、またはその両方が 1 行ごとに処理されます。このコマンドは、GAUTHSVR(5) とともに使用します。

以下のオプションが使用できます。

-t user|group

移行タイプを指定します。ユーザ情報の出力ファイルを生成するには「user」を、グループ情報の出力ファイルを生成するには「group」を指定します。デフォルトは user です。

-u tpusr

tpusr ファイル名を指定します。デフォルトは tpusr です。

-g tpgrp

tpgrp ファイル名を指定します。デフォルトは tpgrp です。

-f template

テンプレート ファイル名を指定します。-t が「user」の場合は tpusr-template が、-t が「group」の場合は tpgrp-template がデフォルトです。

-o output

出力ファイル名を指定します。デフォルトは console/stdout です。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo ATMI サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tpmigldif コマンドは正しく完了すると、終了コード 0 で終了します。

関連項目

 


tpmodusr(1)

名前

tpmodusr - Oracle Tuxedo のシステム パスワード ファイルを保守

形式

tpmodusr usrname file [cltname]

説明

このコマンドを使用すると、アプリケーション管理者は、Oracle Tuxedo システムの AUTHSVR(5) サーバでの使用に適した UNIX システム形式のパスワード ファイルを管理できます。このコマンドを実行する前に、SECURITYUSER_AUTHACL、または MANDATORY_ACL に設定した Oracle Tuxedo のコンフィグレーションを作成する必要があります。

tpmodusr は、パスワード ファイル file 内の指定したユーザのパスワードを変更するのに使用します (file に /etc/passwd を指定することはできません)。管理者は、ユーザに関連付ける新しいパスワードの入力を求められます。パスワードを指定しない場合、cltname にはデフォルト値として「*」が設定されます。usrname または cltname、もしくはこれらの両方に指定されたワイルドカードは、パスワード ファイル内の対応するワイルドカード エントリに対してのみ一致します。これらはすべての一致するエントリに対して拡張されるものではありません。

注意事項

cltname の値 tpsysadmtpsysop は、認証要求を処理する際に AUTHSVR(5) により特殊な処理が行われます。これらの cltname 値は、パスワード ファイル内のワイルドカードの cltname 指定と照合されることはありません。

さらに、パスワード ファイルへの追加順序に関係なく、ワイルドカードのエントリは、明示的に指定された値の後で処理されます。認証要求は、最初に一致するパスワード ファイルのエントリに対してのみ認証されます。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo ATMI サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

互換性

このコマンドは、ユーザを SECURITY USER_AUTH にコンフィグレーションするために使用します。SECURITY ACL または MANDATORY_ACL との互換性を保つためには (これらのセキュリティ レベルに移行できるようにするためにも)、次の制限に従う必要があります。

tpusrmod(1) コマンドでは、これらの制限が自動的に適用されます。

関連項目

tpaddusr(1)tpdelusr(1)tpusradd(1)tpusrdel(1)tpusrmod(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

 


tpusradd(1)

名前

tpusradd - 新しいプリンシパルをシステムに追加

形式

tpusradd [-u UID ] [-g GID] [-c client_name] usrname

説明

tpusradd を実行すると、Oracle Tuxedo セキュリティ データ ファイルに新しいプリンシパル (ユーザまたはドメイン) のエントリが追加されます。この情報は、AUTHSVR(5) サーバでユーザ単位の認証に使用されます。

このコマンドを実行するには、以下の準備が必要です。

アプリケーションがアクティブでない場合、tpusradd をコンフィグレーションの MASTER 上で実行する必要があります。アクティブな場合は、このコマンドはどのアクティブなモードでも実行できます。

このコマンドで作成されたシステム ファイル エントリは 1 行の制限が 512 文字です。いくつもの (複数の) オプションに長い引数を指定するとこの制限を超えることがあります。

以下のオプションが使用できます。

-u UID

ユーザ識別番号を指定します。UID は、16K より小さい正の 10 進数でなければなりません。UID は、アプリケーションの既存の識別子のリスト内でユニークでなければなりません。UID のデフォルトは、1 以上の次の使用可能な (ユニークな) 識別子です。

-g GID

既存のグループの整数識別子またはグループ名の文字列を指定します。このオプションによって、新しいユーザがどのグループに属するかを定義します。デフォルトは、「other」グループ (識別子 0) です。

-c client_name

ユーザに関連付けるクライアント名を、表示可能な文字列で指定します。このオプションを指定した場合、通常は、関連付けられたユーザのロールを表し、ユーザ エントリの付加的な限定子となります。コロン (:) または改行文字 (¥n) を使うことはできません。このオプションを指定しないと、デフォルトはワイルドカード「*」になり、どのようなクライアント名を指定しても認証が成功します。

usrname

ユーザの新しいログイン名を、表示可能な文字列で指定します。コロン (:)、シャープ (#)、または改行文字 (¥n) を使うことはできません。ユーザ名は、アプリケーション用の既存の識別子のリスト内でユニークでなければなりません。

管理者は、追加したユーザに割り当てるパスワードを入力するように要求されます。

ユーザ単位の認証や管理者のパーミッションのコンフィグレーションの詳細については、「AUTHSVR(5)」を参照してください。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tpusradd コマンドは正しく完了すると、終了コード 0 で終了します。

以下の一連のコマンドは、簡単なユーザ ファイルの作成例を示します。

$ # 1. cltname bar、UID 100 で usrname foo を追加  
$ tpusradd -u 100 -c bar foo
$ # 2. tpsysadm cltname、UID なしで usrname foo を追加
$ tpusradd -c tpsysadm foo

次の表は、アプリケーションへの様々なアクセス要求の認証に使用されるユーザ エントリ (上に書かれている数字で示されます) と、関連付けられる UID/GID を示します。N/A は、ユーザ ファイルに一致するエントリが存在しないため、要求が許可されないことを示します。

 Usrname Cltname Password Entry  Uid     Gid  
------- ------- -------------- --- ---
"foo" "bar" 2 100 0
"foo" "" 1 1 0
"foo" "tpsysadm" 3 0 8192
"guest" "tpsysadm" N/A N/A N/A

次に示す例は、上で作成したユーザ ファイルを処理する AUTHSVR のインスタンスの「SERVERS」セクション エントリです。

AUTHSVR SRVGRP=G SRVID=1 RESTART=Y GRACE=0 MAXGEN=2 CLOPT=”-A”

関連項目

tpgrpadd(1)tpgrpdel(1)tpgrpmod(1)tpusrdel(1)tpusrmod(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

 


tpusrdel(1)

名前

tpusrdel - システムからユーザを削除

形式

tpusrdel usrname

説明

tpusrdel コマンドは、システムからプリンシパル (ユーザ名またはドメイン名) の定義を削除します。このコマンドは、指定されたユーザの定義を削除します。usrname には、削除する既存のユーザの名前を指定します。

このコマンドを実行するには、以下の準備が必要です。

アプリケーションがアクティブでない場合、tpusrdel はコンフィグレーションの MASTER 上で実行する必要があります。アプリケーションがアクティブな場合は、このコマンドはどのアクティブなノードでも実行できます。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tpusrdel コマンドは正しく完了すると、終了コード 0 で終了します。

関連項目

tpgrpadd(1)tpgrpdel(1)tpgrpmod(1)tpusradd(1)tpusrmod(1)

 


tpusrmod(1)

名前

tpusrmod - システムのユーザ情報を変更

形式

tpusrmod [-u UID ] [-g GID] [-c client_name] [-l new_login] [-p] usrname

説明

tpusrmod を実行すると、Oracle Tuxedo セキュリティ データ ファイルのプリンシパル (ユーザまたはドメイン) のエントリが変更されます。この情報は、AUTHSVR(5) サーバによる Oracle Tuxedo システム認証に使用されます。

このコマンドを実行するには、以下の準備が必要です。

アプリケーションがアクティブでない場合、tpusrmod はコンフィグレーションの MASTER 上で実行する必要があります。アプリケーションがアクティブな場合は、このコマンドはどのアクティブなノードでも実行できます。

このコマンドで作成されたシステム ファイル エントリは 1 行の制限が 512 文字です。いくつもの (複数の) オプションに長い引数を指定するとこの制限を超えることがあります。

以下のオプションが使用できます。

-u UID

新しいユーザ識別番号を指定します。UID は、16K より小さい正の 10 進数でなければなりません。UID は、アプリケーションの既存の識別子のリスト内でユニークでなければなりません。

-g GID

既存のグループの整数識別子またはグループ名の文字列を指定します。このオプションによって、ユーザが属するグループを再定義します。

-c client_name

ユーザに対するクライアント名を、表示可能な文字の重複しない文字列で指定します。コロン (:) または改行文字 (¥n) を使うことはできません。

-l new_login

ユーザの新しいログイン名を、表示可能な文字列で指定します。コロン (:)、シャープ (#)、または改行文字 (¥n) を使うことはできません。ユーザ名は、アプリケーション用の既存の識別子のリスト内でユニークでなければなりません。また、このオプションを指定すると、-p オプションによってパスワードを再設定することになります。

-p

tpusrmod は、指定したユーザのパスワードを変更します。管理者は、そのユーザのための新しいパスワードを入力するように要求されます。

usrname

変更する既存のユーザの名前を、表示可能な文字列で指定します。

ユーザ単位の認証や管理者のパーミッションのコンフィグレーションの詳細については、「AUTHSVR(5)」を参照してください。

移植性

このコマンドは、Oracle Tuxedo サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

診断

tpusrmod コマンドは正しく完了すると、終了コード 0 で終了します。

関連項目

tpgrpadd(1)tpgrpdel(1)tpgrpmod(1)tpusradd(1)tpusrdel(1)AUTHSVR(5)

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

 


tuxadm(1)

名前

tuxadm - Oracle Tuxedo Administration Console CGI ゲートウェイ

形式

http://cgi-bin/tuxadm[TUXDIR=tuxedo_directory | INIFILE=initialization_file][other_parameters]

説明

tuxadm は、ブラウザから Administration Console を初期化する際に使用される、コモン ゲートウェイ インタフェース (CGI) プロセスです。「形式」に示されているように、このプログラムは 1 つのロケーションとして、または Web ブラウザからの URL としてのみ使用できます。通常、標準コマンドライン プロンプトからは実行されません。ほかの CGI プログラムと同様に、tuxadmQUERY_STRING 環境変数を使用してその引数一覧を解析します。

tuxadm は引数を解析し、Administration Console 初期化ファイルを見つけます。TUXDIR パラメータが存在する場合、初期化ファイルはデフォルトで $TUXDIR/udataobj/webgui/webgui.ini に設定されます。INIFILE オプションが存在する場合は、パラメータの値は初期化ファイルへの絶対パスになります。その他のパラメータが存在する場合もあります。

初期化ファイルの値をオーバーライドするために追加のパラメータを使用することもできます。初期化ファイルのパラメータの完全なリストは、wlisten のリファレンス ページを参照してください。実際の初期化ファイルで許される値と一貫性のあるオーバーライドがされない限り、tuxadm プロセスによって ENCRYPTBITS パラメータがオーバーライドされることはありません。

tuxadm の通常の動作は、Administration Console アプレットを起動する Web ページを作成するための HTML コマンドを、標準出力に生成することです。Web ページの全般的なフォーマットは、初期化ファイル内の TEMPLATE パラメータによって制御されます。初期化ファイルに含まれる HTML コマンドには、特殊文字列 %APPLET% を持つものがあり、この文字列の位置に Administration Console アプレットを埋め込みます。初期化ファイルからその他のパラメータ (CODEBASEWIDTHHEIGHT など) を使用することにより、Administration Console のインスタンスの作成に必要なすべてのパラメータを含む、正しい APPLET タグを生成できます。

注意 : Oracle Tuxedo では、Administration Console のセキュリティの脆弱性に関するいくつか問題を解決しています。このリリースで解決された脆弱性の詳細については、次の URL にある「セキュリティアドバイザリ」を参照してください。
注意 : http://www.beasys.co.jp/dev2dev/resourcelibrary/advisoriesnotifications/index.jsp
注意 : 無効な入力が行われると、その無効の正確な内容を報告するメッセージの代わりに、Administration Console から TUXDIR および INIFILE の設定を確認するよう求める汎用的なエラー メッセージが返されるようになりました。この変更により、「情報の開示」や「クロスサイト スクリプティング」といったセキュリティ アタックを撃退できます。
注意 : Administration Console では、アクセスをより困難にするため、URL で指定するパラメータを TUXDIR のみに限定する設定が可能になりました。他のパラメータ (たとえば INIFILE) を URL に指定すると、アクセスが失敗します。
注意 : この設定を有効にするには、環境変数 TM_CONSOLE_DISALLOW_URLARGSy に設定します。デフォルト コンフィグレーションでは、この設定は無効になっています。

エラー

異常終了した場合、tuxadm はエラー メッセージを含む HTML コードを生成します。CGI プログラムの操作の性質上、tuxadm からエラー コードが返ることはありません。

関連項目

tuxwsvr(1)wlisten(1)

 


tuxwsvr(1)

名前

tuxwsvr - Oracle Tuxedo Administration Console で使用するミニ ウェブ サーバ

形式

tuxwsvr  -l nlsaddr  [-d device]  [-L logfile] [-F] 
-i initialization_file

説明

tuxwsvr は World Wide Web サーバ プロセスです。これを使用すれば、顧客は Oracle Tuxedo Administration Console プロセスが動作するマシン上に商用 Web サーバまたはパブリック ドメイン Web サーバを設置していなくても、Oracle Tuxedo Administration Console プロセスをサポートすることができます。tuxwsvr は、特にその他の指定がない限り、起動後はバックグラウンドで動作し、マシンが停止するか、オペレーティング システム コマンドを使用して tuxwsvr プロセスが強制終了されるまで実行を継続します。

tuxwsvr は、Oracle Tuxedo Administration Console のサポートに必要なすべての機能を含んでいますが、事前分岐プロセス、サーバサイドの HTML インクルード (.shtml ファイル)、デフォルトのディレクトリ インデックス、https 接続など、商用 Web サーバ用の多数の機能は含まれていません。ただし、Oracle Tuxedo Administration Console は独自の暗号化プロトコルを実装しているため、https 接続がなくても安全なモードで実行することができます。性能上の理由から、汎用的な Web サーバでは、受信された要求に対する DNS 逆ルックアップは実行されません。

tuxwsvr で使用されるコマンドライン オプションには、以下のものがあります。

-l nlsaddr

プロセスが接続をリスンするネットワーク アドレス。TCP/IP アドレスは次の形式で指定します。
"//hostname:port_number"
"//#.#.#.#:port_number"
最初の形式では、tuxwsvr は、ローカル名の解決機能 (通常 DNS) を使用して hostname のアドレスを見つけます。hostname はローカル マシンでなければなりません。ローカル名解決機能によって hostname をローカル マシンのアドレスに明確に解決します。 2 番目の例は、ドットで区切った 10 進数の形式 (#.#.#.#) です。ドット区切りの 10 進数形式では、各 # には 0255 の数字を使用します。このドット区切りの 10 進数は、ローカル マシンの IP アドレスを表します。 どちらの形式も port_numbertlisten プロセスが入力要求に対してリスンする TCP ポート番号です。port_number0 から 65535 までの数字または名前のどちらかです。port_number に指定する名前は、ローカル マシンのネットワーク サービス データベース内に存在する名前でなければなりません。先頭に「0x」を付けて、そのアドレスを 16 進数形式で指定できます。「0x」の後の各文字は、09 の数字か、AF までの英字 (大文字/小文字に関係なく) です。16 進数の形式は、IPX/SPX や TCP/IP のような任意のバイナリ ネットワーク アドレスに使うことができます。アドレスはまた、任意の文字列として指定することもできます。たとえば、文字列で指定したアドレスは STARLAN ネットワークで使用されます。

-d device

ネットワーク デバイスの絶対パス名。リリース 6.4 以降では、このパラメータはオプションです。それ以前のリリースでは、tcp などの基底のネットワーク プロバイダから要求される場合に使用します。

-L logfile

tuxwsvr が Web 要求とエラー メッセージのログ記録用に使用するファイル名の接頭辞。実際のログ ファイルの名前は、月、日、年を表す 7 文字の文字列 .mmddyy をこの接頭辞に追加したものになります。このオプションを指定しない場合、Web サーバのログ ファイルの接頭辞はカレント ディレクトリの WB です。tuxwsvr プロセスを実行する各日の最初のログ メッセージは新規ファイルに書き込まれます。

-F

tuxwsvr をバックグラウンドではなくフォアグラウンドで実行するよう指定します。このオプションは、主にテストとデバッグを行う際に便利です。tuxwsvr プロセスは、特にその他の指定がない限り、自動的にバックグラウンドで実行されます。コマンドラインで後にアンパサンド (&) を付ける必要はありません。

-i initialization_file

初期化ファイルは、すべての tuxwsvr コマンドラインで指定する必要があります。そのために使用するコマンドライン オプションが -i です。次の節では、初期化ファイルの形式について説明します。

初期化ファイルの形式

初期化ファイルには、Web サーバで必要となるディレクトリへのマッピングが含まれます。また、いくつかのコメント行が含まれる場合もあります。コメント行の先頭には # 記号が付きます。コメント行以外の行は、空白で区切られた 3 つのフィールドで構成されます。

表 15 初期化ファイルの形式
フィールド
内容
1
HTML または CGI。この行で記述されたディレクトリ内のファイルの種類 (HTML ファイルまたは実行可能な CGI プログラム) を示します。
2
パスの接頭辞。特定の要求が複数の接頭辞に一致する場合は、最初に一致した接頭辞が選択されます。
3
パスの接頭辞 (フィールド 2) のマッピング先となるディレクトリまたはファイル。

初期化ファイルでコメント行以外の最後の行には、接頭辞「/」が必要です。これよりも前の行に接頭辞「/」が付いていると、警告メッセージが生成されます。

初期化ファイルを変更する際の注意

初期化ファイルは、起動時に 1 回読み取られます。したがって、このファイルに何らかの変更を加えた場合は、変更を有効にする前に tuxwsvr を停止して再起動する必要があります。

UNIX システムの初期化ファイルの例

次に UNIX システムの初期化ファイルの例を示します。

CGI  /cgi-bin  /home/tuxedo/udataobj/webgui/cgi-bin
CGI /webgui /home/tuxedo/udataobj/webgui/cgi-bin
HTML /java /home/tuxedo/udataobj/webgui/java
HTML /doc /home/tuxedo/doc
HTML / /home/tuxedo/udataobj/webgui

次のようなマシンのポート 8080 で Web サーバが稼動しているとします。

tuxmach.acme.com

次のいずれかの URL への要求を入力します。

http://tuxmach.acme.com:8080/cgi-bin/tuxadm?TUXDIR=/home/tuxedo
http://tuxmach.acme.com:8080/webgui/tuxadm?TUXDIR=/home/tuxedo

この要求により、以下の 2 つの処理が行われます。

初期化ファイルの CGI ディレクトリの値として $TUXDIR/bin を指定することはお勧めできません。このように指定すると、Web ユーザが Oracle Tuxedo の実行可能ファイルを起動してしまう可能性があります。ただし、このようなユーザによって、tuxadm 以外の実行可能ファイルの結果が参照されることはありません。これらの実行可能ファイルは CGI プログラムとして記述されていないためです。

また、前の例では、最初の HTML 行は、2 つ目の HTML 行でサブディレクトリの /java を同じパスにマッピングしているため重複しています。この最初の行を含める理由は、ユーザによっては HTML ドキュメントを格納している場所とは別の場所に Java クラス ファイルを配置することがあるためです。

Windows の初期化ファイルの例

次に Windows システムの初期化ファイルの例を示します。

HTML /tuxedo/webgui D:¥¥tuxedo¥¥htmldocs
CGI /cgi-bin C:¥¥cgi-bin
HTML /java D:¥¥tuxedo¥¥udataobj¥¥webgui¥¥java
HTML / D:¥¥tuxedo¥¥udataobj¥¥webgui

マシン ntsvr1 のポート 80 で Web サーバが稼動しているとします。次の URL を入力します。

http://ntsvr1/tuxedo/webgui/page1.html

次のファイルが検索されます。

D:¥¥tuxedo¥¥htmldocs¥¥page1.html

おそらくこのファイルは、Administration Console を起動する、顧客によって作成されたページです。

終了方法

tuxwsvr プロセスを正常に終了する唯一の方法は、プロセスに SIGTERM シグナルを送ることです。

推奨される使用方法

tuxwsvr プロセスは、商用 Web サーバを設置していない顧客向けに、Oracle Tuxedo 管理 GUI 用の Web サーバとして提供されています。UNIX システムの場合は、次の形式のコマンドラインを UNIX の初期化スクリプトに追加して、Web サーバが自動的に起動するようにすることをお勧めします。

TUXDIR=tuxdir_path_name $TUXDIR/bin/tuxwsvr -l nlsaddr -i initialization_file

tuxdir_path_name は、Oracle Tuxedo システム ソフトウェアの場所への絶対パス名を表します。nlsaddr は、この tuxwsvr プロセスによって使用される、ネットワーク上のアドレスです。

tuxwsvr プロセスを起動する別の方法として、上記の推奨コマンドラインを使用して手動で起動する方法があります。また、cron ジョブを使用して定期的 (毎日またはそれより頻繁) に tuxwsvr プロセスを起動する方法もあります。同じネットワーク アドレスを使用して tuxwsvr コマンドを重複して呼び出すと、コマンドは自動的に終了し、状況に応じてメッセージが記録されます。

ネットワーク アドレス

アプリケーション管理者が tuxwsvr プロセスにネットワーク アドレスを指定する場合、指定されたネットワーク上でユニークなネットワーク アドレスを指定しなければならないという制約が 1 つだけあります。STARLAN ネットワークの場合は、推奨するアドレス uname.tuxwsvr が通常ユニークな名前となります。TCP/IP の場合は、アプリケーション管理者が選択したユニークなポートとローカル マシンのノード識別子をペアにした 0x0002ppppnnnnnnnn の形式のアドレスになります。特定のマシン (pppp) で使用するユニークなポート値は、ネットワークとマシンの組み合わせを考慮してユーザ間で取り決める必要があります。低いポート番号はシステム関連のサービスで使用されることが多いため、一般には高いポート番号が有効です。ノード フィールド (nnnnnnnn) に適切な値は、次の手順を実行して /etc/hosts ファイルから見つけることができます。

  1. uname -n を入力します。
  2. node_name が返されます。

  3. grep node_name /etc/hosts を入力します。
  4. 182.11.108.107 node_name が返されます。

  5. ドット表記を 8 桁の 16 進数表記に変換します。

ネットワーク アドレスの例

たとえば、tuxwsvr を実行しているローカル マシンで TCP/IP アドレス指定機能を使用している場合を考えます。マシン名は backus.company.com で、アドレスは 155.2.193.18 です。tuxwsvr はポート番号 2334 で要求を受け取ります。また、ポート番号 2334 は、bankapp-tuxwsvr という名前のネットワーク サービス データベースに追加されているとします。-l オプションで指定するアドレスは次に示す方法で表現できます。

最後に示す行は、アドレスを 16 進数形式で表したものです。0002 は TCP/IP アドレスの先頭部分、091E はポート番号 2334 を 16 進数に変換したもの、および 9B02C112 は IP アドレス 155.2.193.18 を 16 進数に変換したものです。最後の変換部分については、1559B202 のように変換されています。

STARLAN ネットワークの場合は、通常、推奨アドレス uname.tuxwsvr がユニークな名前になります。

関連項目

tuxadm(1)wlisten(1)

 


txrpt(1)

名前

txrpt - Oracle Tuxedo ATMI システム サーバ/サービス レポート プログラム

形式

txrpt [-t]  [-n names]  [-d mm/dd]  [-s time]  [-e time]

説明

txrpt は Oracle Tuxedo ATMI システム サーバの標準エラー出力を分析して、そのサーバ内でのサービス処理時間の要約を示します。その報告は、扱われた時間においてディスパッチされた回数および各サービスの平均所要時間 (秒) を示します。txrpt はその入力を標準入力または入力として切り換えられた標準エラー出力ファイルからの入力を読み込みます。標準エラー出力ファイルは、servopts(5) の選択肢の中から -r オプションを使って呼び出されたサーバによって作成されます。-e servopts オプションを付けて指定することにより、ファイルに名前を付けることができます。複数のファイルを、txrpt 用に 1 つの入力ストリームに連結することができます。txrpt の各オプションには、次の意味があります。

-t

サービスの合計使用時間の最も長いものから順に出力レポートを生成します。指定がなければ、このレポートはサービスの合計呼び出し回数によって配列されます。

-n names

names で指定されたサービスに対するレポートだけを生成します。ここで、names は複数のサービス名をカンマで区切ったリストです。

-d mm/dd

サービス要求への報告を指定された月 (mm) と日 (dd) に限定します。デフォルト設定は、現在の日付です。

-s time

指定時刻 (time) 以降に行われた呼び出しのレポートを生成します。time の形式は hr[:min[:sec]] です。

-e time

指定時刻 (time) 以前に終了した呼び出しのレポートを生成します。time の形式は、-s フラグと同じです。

txrpt が生成するレポートは 1 日単位のものです。入力ファイルに複数日のレコードがある場合、-d オプションは、レポートする日付を制御します。

注意事項

サーバが txrpt を介して解析統計情報を収集する場合、ULOGDEBUG 変数を "y" には設定しないようにしてください。ファイル内のデバッグ メッセージを txrpt が間違って解釈してしまいます。

次に示すコマンドラインを実行します。

txrpt -nSVC1 -d10/15 -s11:01 -e14:18  newr

作成されるレポートは次のようになります。

開始:    Thu Oct 15 11:01:00 1992
終了: Thu Oct 15 14:18:00 1992
サービス概要報告

SVCNAME 11a-12n 13p-14p 14p-15p TOTALS
Num/Avg Num/Avg Num/Avg Num/Avg
------ -------- -------- -------- -------
SVC1 2/0.25 3/0.25 1/0.96 6/0.37
------- ------- ------- ------- -------
TOTALS 2/0.25 3/0.25 1/0.96 6/0.37

上記の例は、SVC1 が指定された時間内に全部で 6 回要求されたことを示しています。要求を処理する時間は、平均 0.37 秒でした。

関連項目

servopts(5)

 


ud、wud(1)

名前

udwud - Oracle Tuxedo ATMI ドライバ プログラム

形式

ud [-p] [-d delay] [-e error_limit] [-r] [-s sleeptime] [-b timeout] [-t timeout] [-n]  [-u {n | u | j}]  [-U usrname]  [-C cltname] [-S buffersize]
ud32 [
options]
wud [
options]
wud32 [
options]

説明

ud は、Fextread() を使用して標準入力から入力パケットを読み取ります。詳細については、「Fextread、Fextread32(3fml)」を参照してください。このパケットには、サービス名を識別するフィールドが含まれていなければなりません。入力パケットは、FML フィールド化バッファ (FBFR) に転送されてから該当サービスに転送されます。FBFR を受け取るサービスがレコードをデータベースに追加するものである場合、大量のフィールド化データを Oracle Tuxedo ATMI システムが認識しているデータベースに入力するために ud を使用できます。

入力パケットの行の先頭を示すフラグ (「入力形式」を参照) を使用することにより、ud を Oracle Tuxedo ATMI サービスのテストに利用できます。

デフォルトの設定では、FBFR をサービスに送った後、udFBFR が返されることを期待します。送信および応答 FBFRud の標準出力に出力されます。エラー メッセージは標準エラー出力に返されます。

ud32 は、FBFR32 タイプの FML32 バッファを使用します。

wud および wud32 はワークステーション ライブラリを利用して構築されたバージョンの udud32 です。/WS だけをサポートしているサイトでは、wud および wud32 コマンドだけが提供されています。

オプション

ud は次のようなオプションをサポートしています。

-p

送信されたまたは返されたフィールド化バッファの表示を行いません。

-d

各要求の遅延応答を期待します。delay は、タイムアウトまでの最大遅延時間を秒単位で指定します。タイムアウトになると、stderr にエラー メッセージが出力されます。ud が指定された遅延時間内に以前の要求に対する応答メッセージを受け取った場合には、それらのメッセージは遅延 RTN パケットとして示されます。このため、遅延時間内に複数の応答パケットを受け取ることも可能です。wud 用の -d オプションは、DOS オペレーティング システム上では動作しません。

-e error_limit

エラー回数が、error_limit で指定されている制限回数を上回ると、ud は、要求に対する処理を停止します。制限が指定されない場合のデフォルト設定は 25 です。

-r

ud は、サーバからの応答メッセージを期待しません。

-s sleeptime

入力バッファの送信と送信の間、スリープ状態になります。sleeptime は、スリープ時間を秒単位で指定します。

-b timeout

ud は、ブロッキング要求を非トランザクション モードで送ります。timeout は、ブロッキング要求がタイムアウトするまでの時間 (秒) です。-b オプションは、-t および -d オプションと組み合わせて使用することはできません。

-t timeout

ud は、トランザクション モードで要求を送ります。timeout は、トランザクションがタイムアウトするまでの時間 (秒) です。オプション -d delay-r (応答なし) は、-t オプションと一緒に使用することはできません。

-u {n | u | j}

新しいパケットを読み取る前に要求バッファの内容を修正する方法を指定します。n オプションは、バッファを初期化し直すことを表します (新しいバッファとして扱う)。u オプションは、Fupdate() を使用してバッファを応答バッファで更新することを指定します。j オプションは、Fojoin() を使用して応答バッファを要求バッファに結合することを指定します。詳細については、「Fupdate、Fupdate32(3fml)」および「Fojoin、Fojoin32(3fml)」を参照してください。

-n

各パケットを読み取る前にバッファを再初期化します。つまり、各バッファを新しいバッファとして扱います。このオプションは -un と同等の働きをしますが、互換性を維持する目的で用意されています。

-U usrname

usrname は、アプリケーションに参加するときのユーザ名として使用します。

-C cltname

cltname は、アプリケーションに参加するときのクライアント名として使用します。

-S buffersize

デフォルトのバッファ サイズが十分に大きくない場合、この -S オプションはその容量を拡大するのに使用できます。buffersize の値には、MAXLONG までの任意の数字を指定できます。

オプション -d delay-r は相互に排他的です。

入力形式

入力パケットは、次のようにフォーマットされた行で構成されます。

[flag]fldname fldval

flag はオプションです。flag を指定しなかった場合には、fldname で指定され、値 fldval を持つフィールドの新しいオカレンスがフィールド化バッファに追加されます。flag を指定する場合は、次のいずれかとします。

+

FBFR 内の fldname のオカレンス 0 を fldval に変更します。

-

fldname のオカレンス 0 を FBFR から削除します。タブ文字は必須で、fldval は無視されます。

=

fldname の値が変更されます。この場合、fldval はフィールド名を指定し、その値が fldname で指定されるフィールドに割り当てられます。

#

この行はコメントとして扱われ、無視されます。

fldname がリテラル値 SRVCNM であると、fldvalFBFR を受け取るサービスの名前となります。

長いフィールド値は、継続行の先頭にタブを挿入することにより、次の行にまたがって入力できます。

改行文字だけで構成される行は入力の終わりを示し、そのパケットを ud に送ります。

入力パケットが文字 n と改行文字で構成される行で始まる場合、FBFR は初期化し直されます。FBFR の再初期化は、コマンドラインに -un オプションを使用することですべてのパケットに指定することができます。

表示不能文字を入力パケットに入力するには、エスケープ文字の後に目的の文字を表す 16 進数表現を入力します。詳細については、UNIX リファレンス マニュアルの ascii(5) を参照してください。シェルからエスケープ文字を保護するには、追加の円マークが必要です。たとえば、スペースは ¥20 と入力データに入力できます。ud はこの形式の全入力を認識しますが、その最大の利点は非表示文字を入力する際です。

処理モデル

当初、ud はフィールド化バッファをその標準入力から読み取って、fldnameSRVCNM である行の fldval によって名前が与えられているサービスにその入力を送ります。-r オプションが選択されていない限り、ud は応答フィールド化バッファが送られるまで待機します。応答が得られると、ud は次のフィールド化バッファを標準入力から読み取ります。ud は、このようにするために、返されるバッファを現在のバッファとして保持します。つまり、2 番目のフィールド化バッファを形成する標準入力上の行が、返されたバッファへの追加情報として扱われます。つまり、デフォルトのアクションでは、ud は一連の入力行によってその内容が追加される現在のバッファを維持します。これらの入力行は、空白行で区切られます。コマンドラインで -un オプションを指定するか、あるいは入力セットの先頭行として英字 n を唯一の文字とする行を含めることにより、ud に現在のバッファを廃棄する (つまり、その FBFR 構造を初期化し直す) よう指示できます。また、-uu オプション (Fupdate を使用) あるいは -uj オプション (Fojoin を使用) を指定することにより、ud に応答バッファの内容を要求バッファにマージさせることができます。

セキュリティ

ud を保護アプリケーションで実行する場合、そのアプリケーションを利用するためにはアプリケーション パスワードが必要です。標準入力が端末である場合、ud はユーザにパスワードの入力を求めてきます。このとき、ユーザが入力するパスワードは画面には表示されません。ただし、ud は標準入力からの一括入力を受け付けるので、標準入力は一般的に端末ではなくファイルとなっています。このケースでは、パスワードは環境変数 APP_PW から取り出されます。この環境変数が指定されていないときに、アプリケーション パスワードが必要であると、ud は異常終了します。

移植性

これらのコマンドは、Oracle Tuxedo ATMI サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

環境変数

FLDTBLDIR および FIELDTBLS を設定してエクスポートする必要があります。FLDTBLDIR のディレクトリのリストには、$TUXDIR/udataobj が含まれていなければなりません。FIELDTBLS には、フィールド テーブルの 1 つとして Usysflds が含まれていなければなりません。

標準入力が端末でない場合、保護アプリケーションでは APP_PW をアプリケーション パスワードに設定しなければなりません。TPIDATA は、標準入力が端末でない場合、認証サーバで保護アプリケーションにアプリケーションを結合するのに必要なそのアプリケーション特定のデータに設定しなければなりません。

また、ワークステーションからアクセスする場合には、WSNADDRWSDEVICE および WSTYPE (省略可能) を設定しなければなりません。クライアント プロセス用に環境変数を設定する方法についての詳細は、「compilation(5)」を参照してください。

診断

ud は、クライアント プロセスになれないとき、必要な FBFR を作成できないとき、あるいは UNIX システムのエラーを検出したときには異常終了します。また、入力パケットのストリーム処理時に 25 個を超えるエラーを検出すると異常終了します。これらのエラーとしては、構文エラー、サービス名の欠落、トランザクションの開始またはコミットのエラー、入力 FBFR 送信時あるいは応答 FBFR 受信時のタイムアウトまたはエラーなどがあります。

注意事項

入力ストリームの最後のフィールド化バッファは空白行で終えてください。

$ud <EOF>
SRVCNM BUY
CLIENT J. Jones
ADDR 21 Valley Road
STOCK AAA
SHARES 100
<CR>
+SRVCNM SELL
+STOCK XXX
+SHARES 300
STOCK YYY
SHARES 150
<CR>
n
SRVCNM BUY
CLIENT T. Smith
ADDR 1 Main Street
STOCK BBB
SHARES 175
<CR>
+SRVCNM SELL
+STOCK ZZZ
+SHARES 100
<CR>
EOF
$

この例で、ud はまず、フィールド化バッファをサービス BUY に送り、CLIENT フィールドを J. Jones に、ADDR フィールドを 21 Valley Road に、STOCK フィールドを AAA に、そして SHARES フィールドを 100 に設定します。

フィールド化バッファが BUY サービスから返されると、ud は、次の行セットを使用して SRVCNMSELL に、STOCKXXX に、SHARES300 に変更します。また、STOCK フィールドの追加オカレンス値を YYY で、SHARES フィールドの追加オカレンス値を 150 で作成します。このフィールド化バッファはこの後、SELL サービス (SRVCNM フィールドの新しい値) に送られます。

SELL が応答フィールド化バッファを返してくると、ud は次の行セットを唯一の文字 n で構成される行で開始することにより、そのバッファを廃棄します。次に ud は、全く新しい入力パケットを、SRVCNMBUY に、CLIENT を値 T. Smith に設定して構築します。

関連項目

Fextread、Fextread32(3fml)compilation(5)

UNIX システムのリファレンス マニュアルの ascii(5)

『C 言語を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

『FML を使用した Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

『Oracle Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

 


viewc、viewc32(1)

名前

viewcviewc32 - Oracle Tuxedo ATMI VIEW を生成する VIEW コンパイラ

形式

viewc [-n] [-d viewdir] [-C] viewfile [viewfile. . ] 
viewc32 [-n] [-d viewdir] [-C] viewfile [viewfile .. . ][-s]

説明

viewc は VIEW コンパイラ プログラムです。ソース VIEW ファイルを取り込み、以下のファイルを作成します。

viewc32 は 32 ビット FML で使用されます。環境変数 FIELDTBLS32 および FLDTBLDIR32 を使用します。

viewfile は、VIEW ソース記述を収めているファイルです。複数の viewfileviewc コマンドラインに指定できます。ただし、同じ VIEW 名が複数の viewfile に使用されていない場合に限ります。

デフォルトの設定では、viewfile 内のすべての VIEW がコンパイルされ、複数のファイルが生成されます。つまり、VIEW オブジェクト ファイル (接尾辞は .V) と C ヘッダ ファイル (接尾辞は .h) です。オブジェクト ファイルの名前は、-d オプションによって代わりのディレクトリが指定されない限り、カレント ディレクトリの viewfile.V です。ヘッダ ファイルはカレント ディレクトリに作成されます。

-C オプションを指定すると、viewfile で定義している VIEW 1 つにつき 1 つの COBOL コピー ファイルが作成されます。これらのコピー ファイルはカレント ディレクトリに作成されます。

viewc によるコンパイル時には、viewfile に指定されているフィールド識別子とフィールド名が、フィールド テーブル ファイルから得られる情報と対比され、マッピング情報がオブジェクト ファイルに格納されます。したがって、VIEW が FML バッファに基づいている場合には、環境変数 FIELDTBLSFLDTBLDIR を設定およびエクスポートして、関連するフィールド テーブル ファイルを指すようにすることが重要です。FIELDTBLSFLDTBLDIR の詳細については、『FML を使用した Tuxedo アプリケーションのプログラミング』と『C 言語を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』を参照してください。

viewc コンパイラがフィールド名とそのフィールド識別子の対応をとれなかった場合 (環境変数が正しく設定されていなかったり、フィールド テーブル ファイルにフィールド名が含まれていなかった場合)、警告メッセージ「Field not found」が表示されます。

-n オプションを使用すれば、FML バッファにマッピングされていない C 構造体に対応する VIEW 記述ファイルを作成することができます。『C 言語を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』では、このような独立した VIEW 記述ファイルを作成および使用する方法について説明しています。

viewc は、次のオプションを解釈します。

-n

FML バッファにマッピングされていない C 構造体に対応する VIEW 記述ファイルをコンパイルするときに使用します。このオプションを使用すると、VIEW コンパイラは FML 情報を検索しません。

-d viewdir

VIEW オブジェクト ファイルをカレント ディレクトリ以外で作成するために指定します。

-C

COBOL コピー ファイルを作成するよう指定します。

-s

viewc/viewc32 で、COBOL コピー ファイルのファイル名を大文字/小文字を区別して作成する場合に指定します。必ず -C オプションを一緒に使用します。
注意 : Windows プラットフォームでは大文字/小文字が区別されるため、このオプションは Windows プラットフォームでは意味がありません。

環境変数

CC

viewc は、通常、デフォルトの C 言語コンパイル コマンドを使用してクライアントの実行可能ファイルを生成します。デフォルトの C 言語コンパイル コマンドは、サポートされているオペレーティング システム プラットフォームごとに定義されており、UNIX システムの場合は cc(1) です。別のコンパイラを指定可能にするため、viewc は環境変数 CC の有無を調べます。CCviewc の環境に存在しない場合、または文字列 "" である場合、viewc はデフォルトの C 言語コンパイラを使用します。環境内に CC が存在する場合、実行されるコンパイラの名前が CC の値となります。

CFLAGS

環境変数 CFLAGS は、コンパイラ コマンドラインの一部として引き渡される引数のセットを指定するときに使用します。CFLAGSviewc の環境に存在しない場合、またはこの環境変数が文字列 "" である場合、buildclient はコンパイラ コマンドライン引数を追加しません。

移植性

出力 VIEW ファイルは、マシンおよびコンパイラに依存するバイナリ ファイルです。あるマシン上で特定のコンパイラを使用してビューを生成した場合、その VIEW ファイルを別のタイプのマシン上で使用することはできません。また、パディングやパッキングなど、生成される構造体オフセットが異なるコンパイラで使用することもできません。

以下の追加オプションが認識されます。

-c { m | b }

使用する C コンパイレーション システムを指定します。Microsoft C コンパイラでは m です。Microsoft C コンパイラがこのオプションの省略値です。-c オプションは Windows でのみサポートされます。

-1 filename

パス 1 を実行し、作成されるバッチ ファイルに filename.bat という名前を付けます。このファイルが作られた後、パス 2 を実行する前に filename.bat を実行する必要があります。パス 1 とパス 2 を使用すると、コンパイルできる VIEW のサイズを拡大できます。

-2 filename

パス 1 の出力を使用して、処理を完了するためにパス 2 を実行するように指定します。

関連項目

『Oracle Tuxedo FML リファレンス』の「FML 関数の紹介

『C 言語を使用した Oracle Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

 


viewcs、viewcs32(1)

名前

viewcsviewcs32 — 顧客定義の VIEW ファイルである Tuxedo .NET ワークステーション クライアント アプリケーション用の C# ソース ファイルと .dll ライブラリ ファイルを生成

形式

viewcs [binarydllfile] binaryviewfile [binaryviewfile...]

viewcs32 [binarydllfile] binaryviewfile [binaryviewfile...]

説明

viewcs は、顧客定義の VIEW ファイル用の C# ソース ファイルと .dll ライブラリ ファイルを生成するために使用するユーティリティです。viewc の出力ファイル (バイナリ VIEW ファイル。ファイル名の拡張子は、DOS/Windows の場合は .VV、他のプラットフォームの場合は .V) を入力として、顧客定義の VIEW の構造体を表すクラスを持つ対応 C# ソース ファイルと .dll ライブラリ ファイルを生成します。バイナリの .dll ファイルが与えられていない場合は、.dll ライブラリ ファイルは生成されません。

注意

viewcviewc32 とは異なり、viewcs および viewcs32 は環境変数に依存しません。必要とする唯一の入力は、コマンドラインで指定するバイナリの VIEW ファイルです。

関連項目

『Tuxedo .NET ワークステーション クライアント』の「Tuxedo .NET ワークステーション クライアント アプリケーションの作成

 


viewdis、viewdis32(1)

名前

viewdisviewdis32 - バイナリ VIEW ファイル対応の VIEW 逆アセンブラ

形式

viewdis viewobjfile .. . viewdis32 viewobjfile . . .

説明

viewdis は VIEW コンパイラが生成した VIEW オブジェクト ファイルを逆アセンブルし、VIEW ファイル形式で VIEW 情報を表示します。また、対応する構造体メンバーのオフセットも表示します。

1 つまたは複数の viewobjfiles (接尾辞は .V) をコマンドラインに指定できます。デフォルトの設定では、カレント ディレクトリの viewobjfile が逆アセンブルされます。viewobjfile がない場合、エラー メッセージが表示されます。

viewobjfile にある情報は、フィールド テーブル ファイルの情報を使用して VIEW ファイルにあるフィールド識別子とフィールド名の整合により取得されたため、環境変数 FIELDTBLS および FLDTBLDIR の設定およびエクスポートを行うことが重要になります。

viewdis の出力は元の VIEW 記述と同じように見え、主にコンパイル後のオブジェクト VIEW 記述が正しいかどうかを検証するときに使用します。

viewdis32 は、32 ビットの FML に使用します。環境変数 FIELDTBLS32 および FLDTBLDIR32 を使用します。

関連項目

viewc、viewc32(1)

『FML を使用した Tuxedo アプリケーションのプログラミング』

 


wlisten(1)

名前

wlisten - Oracle Tuxedo Administration Console リスナ プロセス

形式

wlisten [-i initialization_file]

説明

wlisten は、Administration Console アプレットからの着信接続を受信して、Administration Console ゲートウェイ プロセス (wgated) を開始するリスナ プロセスです。すべての wlisten オプションは、-i オプションで指定される初期設定ファイルから取得されます。-i オプションが指定されていない場合は、$TUXDIR/udataobj/webgui/webgui.ini がデフォルトの初期化ファイルになります。初期化ファイルで使用できる形式とパラメータについては後で説明します。デフォルトの初期化ファイルは、システムのインストール時に生成されます。

wlisten は、初期化ファイルに FOREGROUND=Y パラメータが含まれていない限り、起動後はバックグラウンドで動作し、マシンが停止されるか、wlisten プロセスがオペレーティング システム コマンドによって強制終了されるまで実行を継続します。

wlisten では、次のコマンドライン オプションを使用します。

-i initialization_file

Administration Console セッションで使用するパラメータに対して指定された initialization_file を、wlisten で使用するように指定します。初期化ファイルの形式については後で説明します。初期化ファイルのパラメータのほとんどは、Oracle Tuxedo システムのインストール時に妥当な値に設定されます。このオプションがコマンドラインに指定されていない場合、デフォルトの初期化ファイルの場所は $TUXDIR/udataobj/webgui/webgui.ini になります。

初期化ファイル

-i オプションで指定する初期化ファイルにはパラメータが含まれており、アプレット、wlisten プロセス、およびゲートウェイ プロセスはこれらのパラメータを使用して、Administration Console の接続と以降の操作に必要なコンフィグレーション情報を調整することができます。

初期化ファイルのパラメータのほとんどは、Oracle Tuxedo システムのインストール時にコンフィグレーションされます。また、Administration Console の実行中、ユーザ入力に応じて、ほかのパラメータが自動的に追加されることもあります。たとえば、ドメインに接続すると、コンソールはそのドメインのリストを初期化ファイルに追加します。次回からは、プルダウン式 [Domain] メニューを使用すると、そのドメインがリストされるようになります。このため、初期化ファイルを明示的に編集していないにもかかわらず、ファイルに行が追加されたり変更されることがあります。

初期化ファイルは、コメント行 (空白行または # 文字が先頭にある行) とキーワード行から構成されます。キーワード行の形式は keyword=value です。以下に、有効なキーワードとその値を示します。

TUXDIR=directory

Oracle Tuxedo ソフトウェアがインストールされるディレクトリ。このパラメータにはデフォルト値はなく、値を割り当てる必要があります。-i オプションが wlisten に指定されていない場合は、TUXDIR を環境内で設定する必要があり、通常は初期化ファイルに指定されている値に設定します。

NADDR=network_address

wlisten で使用するネットワーク アドレスを指定します。このパラメータにはデフォルト値はなく、値を割り当てる必要があります。IPv4 ネットワーク アドレスの形式は、tlisten およびその他の Oracle Tuxedo コマンドで使用する形式と同じです。詳細については、後述の「ネットワーク アドレス」を参照してください。
注意 : wlisten と WEBGUI では IPv6 はサポートされません。

DEVICE=device

wlisten で使用するネットワーク デバイスを指定します。この変数はオプションです。バージョン 6.4 以前のリリースでは、ネットワーク デバイスが選択されていないことを示す空文字列がデフォルト値に設定されています。Microsoft Windows などの一部のシステムでは、この設定が適切です。ここでは、tlisten-d オプションに使用する値と同じ値を使用します。UNIX システムによっては、 /dev/tcp を指定する場合もあります。この値を割り当てるかどうかは、オペレーティング システムによって異なります。

FOREGROUND=[Y | N]

wlisten をフォアグラウンドで実行する必要があるかどうかを指定します。デフォルト値は N で、wlisten は自動的にバックグラウンドで実行されます。このオプションは、テストとデバッグのみを目的として使用します。

WIDTH=pixelsHEIGHT=pixels

アプレットの幅と高さをそれぞれ指定します。この領域は、セキュリティ機能が有効になっている場合にパスワード入力を求めるプロンプトに使用されます。デフォルト値はそれぞれ 400 と 150 です。

FRAMEWIDTH=pixelsFRAMEHEIGHT=pixels

管理タスクを実行するメイン アプレット ウィンドウの幅と高さをそれぞれ指定します。デフォルト値はそれぞれ 750 と 550 です。

ENCRYPTBITS=[0 | 40]

ゲートウェイおよびアプレット接続で使用する暗号化モードを設定します。デフォルト値は 0 で、暗号化を使用しません。40 オプションを選択すると、40 ビット RC4 暗号化が使用されます。この場合、tlisten パスワード ファイルが必要で、暗号化キーを交換するために認証を行う必要があります。

DOCBASE=document_root

Oracle Tuxedo Administration Console ヘルプ ファイルがあるドキュメント ベースを指定します。このパラメータは Oracle Tuxedo システムのインストール時に設定され、通常は以後この値を変更しません。このパラメータにデフォルト値はなく、初期化ファイルで値を割り当てる必要があります。

CODEBASE=applet_root

Oracle Tuxedo Administration Console アプレット ファイルがあるコード ベースの URL を指定します。このパラメータは Oracle Tuxedo システムのインストール時に設定され、通常は以後この値を変更しません。このパラメータにデフォルト値はなく、初期化ファイルで値を割り当てる必要があります。

SNAPDIR=snapshot_directory

ユーザ ログ スナップショット ファイルとイベント ログ スナップショット ファイルが格納されるサーバ ディレクトリ パスを指定します。SNAPDIR の値は、URL ではなく絶対パス名です。このパラメータは Oracle Tuxedo システムのインストール時に設定され、通常は以後この値を変更しません。このパラメータにデフォルト値はなく、初期化ファイルで値を割り当てる必要があります。

SNAPBASE=http_root

ユーザ ログ スナップショット ファイルとイベント ログ スナップショット ファイルが格納される URL ベースを指定します。SNAPBASE の値は、絶対パス名ではなく URL です。このパラメータは Oracle Tuxedo システムのインストール時に設定され、通常は以後この値を変更しません。このパラメータにデフォルト値はなく、初期化ファイルで値を割り当てる必要があります。

TEMPLATE=template_path

起動時に Administration Console アプレットをユーザに配布するために使用するテンプレート ファイルのパス名を指定します。テンプレート ファイルには、Administration Console アプレットを埋め込むファイル内の位置に、文字列 %APPLET% を単独で含める必要があります。ファイルの残りの部分は、通常は命令、ロゴ、または Administration Console 管理者が使用するその他の情報を含む、標準の HTML 形式ファイルでなければなりません。デフォルトのパス名は $TUXDIR/udataobj/webgui/webgui.html です。

INIFILE=init_file

アプレットが使用する初期化ファイルの絶対パスを指定します。通常はこの初期化ファイルが使用されますが、ゲートウェイ プロセスによって使用されるもの以外の初期化ファイルをアプレット ユーザが使用することも技術的には可能です。ただし、別の初期化ファイルを使用することはお勧めできません。2 つの初期化ファイルを使用する場合は、互いのファイル間で矛盾が生じないようにする必要があるためです。たとえば、NADDRCODEBASE パラメータ、各種ディレクトリ パラメータなどは同じ値に設定する必要があり、ENCRYPTBITS パラメータの値は 2 つのファイル間で一致している必要があります。このように、アプリケーションで 2 つのファイルを使用すると、1 つだけしか使用しない場合よりエラーが発生しやすくなります。

FLDTBLDIR32=field_table_dirFIELDTBLS32=field_tables

Administration Console で使用するフィールド テーブル ディレクトリおよび値をそれぞれ指定します。これらのパラメータは、Oracle Tuxedo システムのインストール プログラムによって適切な値に設定されます。通常は、以後これらの値は変更しません。

終了方法

wlisten プロセスを正常に終了する唯一の方法は、プロセスに SIGTERM シグナルを送ることです。

推奨される使用方法

ネットワーク アドレス

たとえば、wlisten を実行しているローカル マシンで TCP/IP アドレス指定機能を使用している場合を考えます。マシン名は backus.company.com で、アドレスは 155.2.193.18 です。

また、wlisten はポート番号 2334 で要求を受け取るとします。

注意 : 一部のポート番号は、お使いのシステムで使用される基底のトランスポート プロトコル (TCP/IP など) のために予約されている場合があります。予約されているポート番号を確認するには、トランスポート プロトコルのマニュアルを調べてください。

また、このポート番号 2334bankapp-nlsaddr という名前のネットワーク サービス データベースに追加されているとします。-l オプションで指定するアドレスは、次に示す方法で表現できます。

最後に示す行は、アドレスを 16 進数形式で表したものです。0002 は TCP/IP アドレスの先頭部分、091E はポート番号 2334 を 16 進数に変換したもの、および 9B02CU2 は IP アドレス 155.2.193.18 を要素ごとに 16 進数に変換したものです。最後の変換部分については、1559B202 のように変換されています。

STARLAN ネットワークの場合は、通常、推奨アドレス uname.wlisten がユニークな名前になります。

関連項目

tuxadm(1)tuxwsvr(1)


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