デプロイメント ガイド

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デプロイメント API の使用

AquaLogic Service Bus MBeans を Java プログラムおよび WLST スクリプトで使用すると、開発環境からテスト環境、ステージング環境を経て、最終的にプロダクション環境に至るまで、AquaLogic Service Bus コンフィグレーションのプロモーションを自動化できます。以下の AquaLogic Service Bus MBean を使用すると、デプロイメント処理をプログラムで実行できます。

後者の MBean は、com.bea.wli.sb.management.configuration パッケージのインタフェースです。

デプロイメントの際に、多数のカスタマイズ オプションを適用できます。環境変数の拡張リストにより、ある環境から別の環境へ移動する場合に、設定を保持または調整できます。

この節では、以下のトピックを取り上げます。

ヒント : AquaLogic Service Bus API は、http://edocs.bea.com/alsb/docs26/javadoc に示されています。

 


プログラムとスクリプトを使用したセッションの管理

AquaLogic Service Bus セッションを使用すると、異なるユーザが相互に干渉することなくコンフィグレーション データの個々の部分を更新できます。セッションは基本的に名前付きのサンドボックスで、行った変更はアクティブ化されるまでは、他のユーザおよびコア データ (AquaLogic Service Bus の動作の基盤となっているデータ) によって抽出されます。リソースと AquaLogic Service Bus コンフィグレーションを変更するには、セッションを作成し、作成したセッションで変更を実行する必要があります。セッションをアクティブ化した場合にのみ、変更はコア データに反映されます。セッションの名前が同じでない限り、複数のセッションを作成できます。セッションは、そのセッション データで動作する SessionManagementMBean のインスタンスを使用した場合のみアクティブ化できます。

各 MBean タイプ (SessionManagementMBean を除く) には、セッションごとに 1 つのインスタンスがあります。セッションが作成されると、新しい一連の MBean インスタンス (MBean タイプごとに 1 つ) が自動的に生成されます。各 MBean タイプのインスタンスは、AquaLogic Service Bus データ キャッシュに保存されているコア データで動作します。セッションが破棄またはアクティブ化されると、セッションに作成された MBean インスタンスは破棄されます。ただし、コア データで動作する MBean インスタンスは破棄されません。コア データで動作する MBean インスタンスでは、更新操作はサポートされていません。

セッションの作成、アクティブ化、破棄、検索

AquaLogic Service Bus セッションは AquaLogic Service Bus Console を使用して作成します。SessionManagementMBean インタフェースのメソッドは、AquaLogic Service Bus Console で提供されている対話機能と同等の機能であり、対応する GUI と同じ順序で実行する必要があります。以下の表に、SessionManagementMBean インタフェースで使用できるメソッド、およびメソッドによって実行されるタスクを示します。

表 A-1 セッション管理メソッド
作業内容
メソッド
  1. セッションをアクティブ化する。
activateSession(String session, String description)
  1. ユーザ指定の名前が付いた新しいセッションを作成する。
createSession(String session)
  1. 変更をアクティブ化せずにセッションを削除する
discardSession(String session)
  1. 指定のセッション名が付いたセッションが存在する場合、true を返す。
sessionExists(String session)

SessionManagementMBean インタフェースのリファレンス資料、Java の使用例、および Java クライアントやスクリプトで MBean を使用する方法を示したサンプル コードについては、AquaLogic Service Bus の Javadoc の com.bea.wli.sb.management.configuration パッケージにある「SessionManagementMBean インタフェース」を参照してください。

サンプル

AquaLogic Service Bus の Javadoc の com.bea.wli.sb.management.configuration パッケージにある「SessionManagementMBean インタフェース」には、セッションの作成方法、セッションを作成するための SessionManagementMBean の取得方法、および作成されたセッションおよびコア データで動作させるための ALSBConfigurationMBean の取得方法などを示すサンプル コードが含まれます。

 


プログラムとスクリプトを使用したコンフィグレーション タスクの管理

AquaLogic Service Bus ALSBConfigurationMBean を使用すると、AquaLogic Service Bus ドメインで、リソースの照会、エクスポート、およびインポート、検証エラーの取得、環境値の取得と設定、およびリソース コンフィグレーションの全般的な管理をプログラムで行うことができます。AquaLogic Service Bus コンフィグレーションは、プロキシ サービス、WSDL、ビジネス サービスなど、AquaLogic Service Bus リソースを含む単純な JAR としてパッケージ化されています。これらのリソースは、複数のプロジェクトにまたがるものにしたり、コンフィグレーション情報の一部だけを含めたりできます。たとえば、プロジェクトのサブセットだけをエクスポートしたり、プロジェクト全体をエクスポートしたり、多数のプロジェクトのリソースのサブセットをエクスポートしたりできます。

以下の節では、ALSBConfigurationMBean を使用して Java クライアントからこれらのデプロイメント アクティビティを実行する方法を説明します。

ALSBConfigurationMBean インタフェースのリファレンス資料については、AquaLogic Service Bus の javadoc の com.bea.wli.sb.management.configuration パッケージにある ALSBConfigurationMBean インタフェースを参照してください。AquaLogic Service Bus の javadoc は、http://edocs.bea.com/alsb/docs26/javadoc/ にあります。

コンフィグレーションのインポート、エクスポート、照会

AquaLogic Service Bus コンフィグレーションは AquaLogic Service Bus Console で作成され、エクスポートにより .jar ファイルに格納されます。コンフィグレーション .jar ファイルをエクスポートしたら、そのコンフィグレーションを別の AquaLogic Service Bus ドメインにインポートし、コンフィグレーションの環境固有の値を新しい環境の値に合わせて変更して、コンフィグレーションをプロモートできます。

ALSBConfigurationMBean インタフェースのメソッドを使用すると、AquaLogic Service Bus ドメインで、リソースの照会、エクスポート、およびインポート、検証エラーの取得、環境値の取得と設定、およびリソースの全般的な管理を行うことができます。

ALSBConfigurationMBean インタフェースのメソッドは、AquaLogic Service Bus Console で提供されている、対応する GUI と同じ順序で実行する必要があります。以下の表に、必要な手順、および各手順を実行するために ALSBConfigurationMBean インタフェースで使用できるメソッドを示します。

表 A-2 コンフィグレーションのインポート、エクスポート、照会を行うメソッド1
処理
メソッド
  1. この Mbean が動作するセッションの名前を返す。
getSession()
  1. コンフィグレーション jar ファイルからコンフィグレーション データを取得し、サーバでローカル (一時的) にステージングする。
uploadJarFile(byte[] data)
  1. 以前にアップロードした JAR ファイルから選択したリソース、プロジェクト、またはフォルダをセッションにインポートする。2
ImportResult importUploaded(ALSBImportPlan importPlan)throws Exception;
  1. 指定のリソース クエリに基づいて特定のリソース タイプを検索し、検索条件を満たすリソースへの参照を返す。
getRefs(ResourceQuery query)
  1. 指定のルートの下にあるすべてのリソース、フォルダ、またはプロジェクトを返す。ルートは、ドメイン、プロジェクト、またはフォルダでもかまわない。
getRefs(Ref root)
  1. 特定のリソースの診断情報を取得する。
getDiagnostics(Collection<Ref> refs)
  1. 参照の特定の集合をエクスポートし、エクスポート データを構成するバイトを返す。
export(Collection<Ref> refsToExport, boolean includeDependencies, String passphrase)

1 ALSBConfigurationMBean メソッドの包括的なメソッド概要については、ALSBConfigurationMBean の Javadoc を参照してください。

2AquaLogic Service Bus 2.6 で非推奨の API」を参照してください。

環境固有の情報の更新

環境固有の情報を更新するために、ALSBConfigurationMBean および Customization クラスで使用できるメソッドを、次の表に示します。プロキシ サービスとビジネス サービスのコンフィグレーションのエンドポイントの値と、ファイル、電子メール、および FTP 転送コンフィグレーションのディレクトリ要素が含まれています。

表 A-3 環境固有の値を更新するメソッド
処理
メソッド
  1. 環境値を直接設定する。1
環境値の割り当てには、EnvValueCustomization を使用する。2
customize(List <Customization> customizations) throws Exception
  1. クエリに指定されている環境固有の値を検索する。
findEnvValues(EnvValueQuery query)
  1. クエリに指定されている環境値を検索し、環境値パターンに一致するすべての値を特定のパラメータに置き換える。 1
文字列の置換によって環境値を変更するには、FindAndReplaceCustomization を使用する。 2
customize(List <Customization> customizations) throws Exception

1AquaLogic Service Bus 2.6 で非推奨の API」を参照してください。

2 Customization クラスの Javadoc を参照してください。インポートのカスタマイズは ALSBImportPlan によってサポートされています。Javadoc の「ALSBImportPlan クラス」を参照してください。

セキュリティ コンフィグレーションと他のすべての環境固有の設定は、AquaLogic Service Bus Console を使用して対話的に更新する必要があります。セキュリティのコンフィグレーションについては、BEA AquaLogic Service Bus Console オンライン ヘルプのセキュリティ コンフィグレーションに関する説明を参照してください。他の環境固有の設定のコンフィグレーションについては、「手順 4. AquaLogic Service Bus コンフィグレーションのデプロイ」を参照してください。

サンプル

AquaLogic Service Bus の Javadoc の com.bea.wli.sb.management.configuration パッケージにある ALSBConfigurationMBean インタフェースには、AquaLogic Service Bus のコンフィグレーションのインポートおよびエクスポートの方法、環境値の変更方法、リソースの照会方法などを示すサンプル コードが含まれます。

 


AquaLogic Service Bus 2.6 で非推奨の API

AquaLogic Service Bus 2.6 では、以下のデプロイメント API (ALSBConfigurationMBean 内) は非推奨です。

  1. 以前にアップロードした JAR ファイルから選択したリソース、プロジェクト、またはフォルダをインポートする場合
  2. public ImportResult importUploaded(Collection<Ref> refs, boolean includeDependencies, boolean preserveExistingEnvValues, String passphrase) throws Exception;

    これは 2.6 では非推奨です。以下を使用してください。

    ImportResult importUploaded(ALSBImportPlan importPlan)throws Exception;

    後者の API を使用すると、ALSBImportPlan を介してより詳細にインポートをカスタマイズできます。ALSBImportPlan の詳細については、以下の URL を参照してください。

  3. 環境値を検索および置換する場合
  4. クエリによって示されている環境値を検索し、環境値パターン (EnvValueQuery.getSearchString() によって返される) に一致するすべての値を特定のパラメータに置き換えてください。

    public int replaceEnvValues(EnvValueQuery query, String replacement) throws Exception;

    これは 2.6 では非推奨です。以下を使用してください。

    customize(List <Customization> customizations) throws Exception

    これは、ALSBConfigurationMBean の API です。

    文字列の置換によって環境値を変更するには、FindAndReplaceCustomization を使用してください。

  5. 1 つまたは複数の環境値を設定する場合
  6. 1 つまたは複数の環境値を直接設定してください。

    public void assignEnvValues(Collection<QualifiedEnvValue> envValues) throws NotFoundException, UpdateException;

    これは 2.6 では非推奨です。以下を使用してください。

    customize(List <Customization> customizations) throws Exception 

    これは、ALSBConfigurationMBean の API です。

    環境値の割り当てには、EnvValueCustomization を使用してください。

関連トピック

AquaLogic Service Bus ユーザーズ ガイドの「AquaLogic Service Bus API


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