11 Enterprise Managerの使用
この章では、Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Control Consoleを使用してOracleAS Integration InterConnectを管理する方法について説明します。項目は次のとおりです。
11.1 Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Control Consoleを使用したOracleAS Integration InterConnect管理の概要
Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Control Consoleは、OracleAS Integration InterConnectインスタンス上で監視および管理タスクを実行するための包括的なシステム管理プラットフォームを提供します。 起動および停止ステータス、現在のCPUおよびメモリー使用量、各種アダプタの現在のパフォーマンス・ステータスなどの詳細を監視するリアルタイム・システムを提供します。
11.1.1 OracleAS Integration InterConnect管理の概念とコンポーネント
次のOracleAS Integration InterConnectコンポーネントは、Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Control Consoleを使用して管理できます。
11.1.1.1 リポジトリ
リポジトリは、ハブ・データベースにメタデータを格納するために使用されます。 実行時に、リポジトリはこのメタデータへのアクセスをアダプタに提供します。 Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Control Consoleを使用してリポジトリを監視および構成できます。
11.1.1.2 ハブ・キュー
Oracle Advanced Queuing(AQ)は、OracleAS Integration InterConnectの基礎となるメッセージング・インフラストラクチャです。 OracleAS Integration InterConnectのOAI_HUB_QUEUE
アドバンスト・キューは、メッセージのルーティングと配信を受け持ちます。 Oracle Enterprise Manager Database Controlは、ハブ・キューの管理と、メッセージ配信中に発生したエラーの表示および管理に使用できます。
11.1.1.3 アダプタ
アダプタは、設計時にモデル化されたメタデータに基づいて統合を行うランタイム・エンジンです。 アダプタはアプリケーションとハブとの間でメッセージを変換し、ルーティングします。 Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Control Consoleは、アダプタの構成および監視に使用できます。
11.1.2 Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Control Consoleのタスク
Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Control Consoleを使用して、次の監視および管理タスクを実行できます。
- リポジトリ、アダプタおよびハブ・キューの起動と停止
- リポジトリ、アダプタおよびハブ・キューの現在の稼働ステータス(起動済または停止済)、メモリー使用量およびCPU使用率の表示
- リポジトリとアダプタの構成
- OracleAS Integration InterConnectログ・ファイルの表示
11.2 Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Control ConsoleからのOracleAS Integration InterConnectの監視と構成
この項では、各種OracleAS Integration InterConnectコンポーネントを監視および構成する方法について説明します。項目は次のとおりです。
11.2.1 OracleAS Integration InterConnectへのアクセス
Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Control ConsoleからOracleAS Integration InterConnectにアクセスする手順は、次のとおりです。
- 次のURLにアクセスします。
http://hostname
:port
/
ここで
hostname
は、OracleAS Integration InterConnect中間層インスタンスがインストールされているホストの名前です。
port
は、OracleAS Integration InterConnectのインストール時に割り当てられた番号です。 次のソースでも、Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Control Consoleへのアクセスに使用するポート番号が識別されています。
- Oracleホーム・ディレクトリの
install
サブディレクトリにあるipsetupinfo.txt
ファイル
- インストール時に表示されるインストール完了ページ
- プロンプトが表示された時点で次のログイン詳細を入力します。
注意:
単一ホストに複数のOracle Application Server中間層インスタンスがインストールされている場合は、インスタンスごとに異なるOracle Enterprise Manager 10gポートを指定する必要があります。 現在使用中のポートのリストは、$ORACLE_HOME /install ディレクトリにあるportlist.ini ファイルを参照してください。
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図11-1のようにOracle Enterprise Manager 10g Application Server Control Consoleが表示されます。
図 11-1 Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Control Console
画像の説明
- 「システム・コンポーネント」セクションに、Oracle Application Serverにインストールされている各種コンポーネントに関する基本情報が表示されます。 「InterConnect」をクリックします。 図11-2のようにOracleAS Integration InterConnect中間層インスタンスのページが表示されます。
図 11-2 OracleAS Integration InterConnect中間層インスタンスのページ
画像の説明
11.2.2 ステータスとシステム・メトリックの表示
OracleAS Integration InterConnect中間層インスタンスのページで次のセクションを使用して、OracleAS Integration InterConnectインスタンスのステータスとメトリックを表示できます。
11.2.2.1 「一般」セクション
図11-2のように、OracleAS Integration InterConnect中間層インスタンスのページの「一般」セクションには、OracleAS Integration InterConnectインスタンスの現在のステータスが表示されます。 表示される情報は、次のとおりです。
- ステータス: OracleAS Integration InterConnectインスタンスのステータス。 インスタンス全体のステータスは、リポジトリとアダプタのステータスに依存します。 リポジトリとすべてのアダプタが稼働中の場合、ステータスは「稼働中」として表示されます。 ただし、これらのコンポーネントが1つでも稼働中でなければ、ステータスは「停止中」として表示されます。
- バージョン: OracleAS Integration InterConnectのバージョン。
- ホスト: OracleAS Integration InterConnectがインストールされているApplication Server中間層ホスト・コンピュータ。
- Oracleホーム: ホスト・コンピュータ上のOracleホーム・ディレクトリの場所。
11.2.2.2 「リポジトリ」セクション
図11-2のように、OracleAS Integration InterConnect中間層インスタンスのページの「リポジトリ」セクションには、リポジトリの現在のステータスが表示されます。 表示される情報は、次のとおりです。
- 開始時間: リポジトリの起動時刻。
- CPU使用率(%): リポジトリで使用中のCPUの量。
- メモリー使用量: リポジトリで使用中のメモリーの量。
11.2.2.3 「アダプタ」セクション
図11-2のように、OracleAS Integration InterConnect中間層インスタンスのページの「アダプタ」セクションには、全アダプタの現在のステータスが表示されます。 アダプタごとに次の情報が表示されます。
- ステータス: アダプタのステータス。
- 開始時間: アダプタの起動時刻。
- CPU使用率(%): アダプタで使用中のCPUの量。
- メモリー使用量: アダプタで使用中のメモリーの量。
11.2.3 OracleAS Integration InterConnectコンポーネントの起動と停止
この項では、Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Control Consoleを使用してOracleAS Integration InterConnectの各種コンポーネントを起動および停止する方法について説明します。項目は次のとおりです。
11.2.3.1 リポジトリの起動と停止
リポジトリを起動、停止または再起動するには、次の方法があります。
11.2.3.2 アダプタの起動と停止
アダプタを起動、停止および再起動するには、次の方法があります。
- OracleAS Integration InterConnect中間層インスタンスのページの「アダプタ」セクションでアダプタを1つ以上選択します。 図11-2のように、「開始」、「停止」または「再起動」をクリックします。
- 図11-2のように、OracleAS Integration InterConnect中間層インスタンスのページの「一般」セクションで「すべて起動」、「すべて停止」または「すべて再起動」をクリックします。
11.2.3.3 ハブ・キューの起動と停止
ハブ・キューをOracle Enterprise Manager 10g Application Server Control Consoleから起動または停止することはできません。 Oracle Enterprise Manager Database Control Consoleを使用すると、ハブ・キューを起動および停止できます。
関連項目:
Oracle Enterprise Manager Database Controlの詳細は、<追加予定のマニュアル名>を参照してください。
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11.2.4 アダプタ・パフォーマンスの監視
OracleAS Integration InterConnect中間層インスタンスのページで「パフォーマンス」タブをクリックすると、全アダプタのパフォーマンス・メトリックを表示できます。 図11-3のような「アダプタ・パフォーマンス」ページが表示されます。 「タイプ」リストを使用して、インバウンド・メッセージのみ、アウトバウンド・メッセージのみまたは全メッセージを表示できます。
図 11-3 OracleAS Integration InterConnect中間層インスタンスの「アダプタ・パフォーマンス」ページ
画像の説明
「アダプタ・パフォーマンス」ページには、アダプタごとに次の情報が表示されます。
- 名前: アダプタ名。
- タイプ: アダプタのタイプ(「インバウンド」または「アウトバウンド」)。
- インスタンス名: アダプタ・インスタンス名。
- パーティション名: アダプタ・パーティション名。
- 処理済メッセージ数: 正常に処理されたメッセージの数。
- リカバリしたメッセージ数: リカバリされたメッセージの数。 アダプタがターゲット・アプリケーションにメッセージを配信できなかった場合、そのメッセージは
oai_agent_error
表に移動します。 アダプタが停止した場合、メッセージはアダプタが起動して実行されるまでキューに残ります。 その後、アプリケーションに配信されます。
- エラーになったメッセージ数: 正常に処理されずターゲット・アプリケーションに配信されなかったメッセージの数。
- スループット: 1秒間に処理されたメッセージの数。
11.2.5 OracleAS Integration InterConnectコンポーネントの構成
OracleAS Integration InterConnect中間層インスタンスのページで「管理」タブをクリックすると、OracleAS Integration InterConnectコンポーネントを構成できます。図11-4は、「管理」リンクをクリックしたときに表示されるページを示しています。
図 11-4 OracleAS Integration InterConnect中間層インスタンスの「管理」ページ
画像の説明
「管理」ページを使用して、次のOracleAS Integration InterConnectコンポーネントを構成できます。
11.2.5.1 リポジトリの構成
リポジトリを構成する手順は、次のとおりです。
- 図11-4のように「リポジトリ・プロパティ」をクリックします。 図11-5のような「リポジトリ・プロパティ」ページが表示されます。
図 11-5 OracleAS Integration InterConnect中間層インスタンスの「リポジトリ・プロパティ」ページ
画像の説明
- 表11-1に示すプロパティのいずれかを変更して「適用」をクリックします。
表 11-1 リポジトリ・プロパティ
11.2.5.2 アダプタの構成
アダプタを構成する手順は、次のとおりです。
- 図11-4のように「アダプタ・プロパティ」をクリックします。 図11-6のような「アダプタ・プロパティ」ページが表示されます。
図 11-6 OracleAS Integration InterConnect中間層インスタンスの「アダプタ・プロパティ」ページ
画像の説明
- 「アダプタ名」リストからアダプタを選択します。 選択したアダプタのプロパティが表示されます。
注意:
アダプタ・プロパティは、アダプタごとに異なります。 たとえば、データベース・アダプタを選択したときに表示されるプロパティは、FTPアダプタのプロパティとは異なります。
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- アダプタ・プロパティを変更して「適用」をクリックします。
関連項目:
アダプタ・プロパティの詳細は、次のマニュアルを参照してください。
- 『Oracle Application Server Integration InterConnect Adapter for WebSphere MQインストレーションおよびユーザーズ・ガイド』
- 『Oracle Application Server Integration InterConnect Adapter for FTPインストレーションおよびユーザーズ・ガイド』
- 『Oracle Application Server Integration InterConnect Adapter for HTTPインストレーションおよびユーザーズ・ガイド』
- 『Oracle Application Server Integration InterConnect Adapter for SMTPインストレーションおよびユーザーズ・ガイド』
- 『Oracle Application Server Integration InterConnect Adapter for DBインストレーションおよびユーザーズ・ガイド』
- 『Oracle Application Server Integration InterConnect Adapter for AQインストレーションおよびユーザーズ・ガイド』
- 『Oracle Application Server Integration InterConnect Adapter for Oracle Applicationsインストレーションおよびユーザーズ・ガイド』
- 『Oracle Application Server Integration InterConnect Adapter for JCAインストレーションおよびユーザーズ・ガイド』
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11.2.5.3 ハブ・キューの構成
ハブのプロパティを構成するには、図11-4のように「ハブ・プロパティ」をクリックします。 図11-7のような「ハブ・プロパティ」ページが表示されます。
図 11-7 OracleAS Integration InterConnect中間層インスタンスの「ハブ・プロパティ」ページ
画像の説明
「ハブ・プロパティ」ページを使用して次の操作を実行できます。
共通データベース接続パラメータの変更
共通データベース接続パラメータを変更するには、次のいずれかのフィールドを更新して「保存」をクリックします。
- ユーザー名: Real Application Clustersへの接続に使用するユーザー名。
- シンJDBCを使用: シンJDBCドライバとシックJDBCドライバのどちらを使用するかを指定します。
データベース・ノードの追加
Real Application Clustersにデータベース・ノード・インスタンスを追加する手順は、次のとおりです。
- 「追加」をクリックします。 図11-8のような「データベース・ノードの追加」ページが表示されます。
図 11-8 OracleAS Integration InterConnect中間層インスタンスの「データベース・ノードの追加」ページ
画像の説明
- データベース・ノードのホスト名を入力します。
- データベース・ノードのインスタンス名を入力します。
- ノードのハブ・データベース・インスタンス用のTNSリスナー・ポート番号を入力します。
- 「適用」をクリックします。
データベース・ノードの変更
データベース・ノードを変更する手順は、次のとおりです。
- ノード名をクリックします。 「データベース・ノードの編集」ページが表示されます。
- データベース・ノードのホスト名を入力します。
- データベース・ノードのインスタンス名を入力します。
- ノードのハブ・データベース・インスタンス用のTNSリスナー・ポート番号を入力します。
- 「適用」をクリックします。
データベース・ノードの削除
データベース・ノードを削除するには、「削除」をクリックします。
11.2.6 ログ・ファイルの検索と表示
InterConnectログ・ファイルを表示する手順は、次のとおりです。
- OracleAS Integration InterConnect中間層インスタンスのページで「ログ」をクリックします。 図11-9のような「ログの表示」ページが表示されます。
図 11-9 OracleAS Integration InterConnect中間層インスタンスの「ログの表示」ページ
画像の説明
- 「使用可能なコンポーネント」リストから「InterConnect」を選択して「移動」をクリックします。
- 「検索」をクリックします。 「結果」セクションにすべてのInterConnectログ・ファイルが表示されます。
- 表示するファイルを選択します。