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Oracle Content Management SDK インストレーションおよび構成ガイド
10g (9.0.4.2) for Microsoft Windows (64-bit) on Intel Itanium
B25902-01
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5 クライアント・アクセスのパスおよびソフトウェア

Oracle Content Management SDKの構成が完了し、正常に実行されていることを確認できたら、管理者はユーザー・アカウントおよびグループを作成し、作業環境に最適なマウント・ポイントの下でディレクトリ構造を設定する必要があります。この章の項目は次のとおりです。

5.1 クライアント・アクセスのパス

ユーザー(開発者、管理者またはエンド・ユーザーなど)は、アカウント名およびパスワードを指定し任意のクライアント・ツールを使用してOracle CM SDKにアクセスできます。Webユーザーは、HTTPアクセスにWebブラウザを使用できます。Windowsユーザーは、ドライブのマッピングやWebDAVの使用が可能です。Macintoshユーザーは、AFP(AppleTalk Filing Protocol)サーバーをマウントできます。表5-1は、Oracle CM SDKによってサポートされているクライアント・プラットフォーム、プロトコルおよびアクセス方法の一部を示します。クライアントの動作要件の詳細は、Oracle Content Management SDKのリリース・ノートを参照してください。

表5-1    クライアント・プラットフォームとプロトコルのサポート 
クライアント・プラットフォーム  サポートされるプロトコル  アクセス方法 

Windows 

FTP、HTTP、NTFS、WebDAV、NFS(Hummingbird Maestro)、CUP 

ブラウザ、Windowsのエクスプローラ、Hummingbird Maestro、Oracle FileSyncユーティリティ 

Macintosh(MacOS 10.2) 

AFP、FTP、HTTP 

Macintoshの「Go」メニュー(MacOS X)、ブラウザ 

UNIX 

FTP、NFS、CUP、SMB、IMAP/SMTP 

コマンドライン 

Red Hat Linux Adv.Server 2.1(Kernel 2.4.9-e.16) 

FTP、NFS、CUP、SMB 

mountコマンド 

すべて 

IMAP/SMTP 

電子メール・アプリケーション 


注意:

すべてのプロトコルに関して、接続先のサーバーがDHCPを使用する場合、接続構文内でホスト名ではなくホストの現在のIPアドレスを使用する必要があります。 


次の各項目で、Oracle CM SDKへのクライアント・アクセスに関する追加情報を説明します。

Oracle CM SDKに対してテストおよび動作保証されているクライアント・ソフトウェアのリストは、Oracle Content Management SDKのリリース・ノートを参照してください。

5.1.1 MacintoshクライアントのAppleTalk Filing Protocol(AFP)

Oracle CM SDKには、AFP 2.2準拠のAppleTalk Filing Protocol(AFP)サーバーが含まれています。MacOS Xクライアントは、AFPサーバーをAppleShareサーバーであるかのように使用できます。AFPサーバーへの接続に必要な手順は、クライアントのMacOSによって異なります。MacOS Xクライアントの場合、次に説明するようにデスクトップから「Go」メニューを使用します。

MacOS Xにはセレクタがないので、クライアントは次のように「Go」メニューを使用して接続します。

  1. メニューから「Go」を選択します。

  2. 「Connect to Server」を選択します。ダイアログ・ボックスが表示されます。

  3. AFPサーバーを実行しているOracle CM SDK中間層のコンピュータのアドレスを次のようなURL形式で入力します。

    afp://computer_name
    
    

AppleShareアイコンがクライアントのデスクトップに表示されます。

5.1.2 HTTP(Webブラウザ)およびWebDAVのアクセス

次のようなURLを使用してHTTP、WebDAVおよびOracle FileSyncでOracle CM SDKにアクセスします。

http://server_name:7778/cmsdk/content


注意:

Oracle Application Server Web Cacheが構成されているかどうかによって、ポート番号は異なります。Web Cacheが構成されている場合、通常は80です。Windows 2003クライアントでWebDAVによってOracle CM SDKにアクセスするには、URLでポート80を指定する必要があります。 


このURLは、次の方法でアクセスする場合に必要です。

5.1.3 NTFSアクセス

NTFSでは、Oracle CM SDKをネットワーク・ドライブとしてマップでき、「ネットワーク コンピュータ」から参照できます。

NTFSアクセスには、次のような制限があります。

NTFSの使用については、オペレーティング・システムのマニュアルおよび『Oracle Content Management SDK管理者ガイド』を参照してください。

5.1.4 FTPアクセス

FTP(File Transfer Protocol)は、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)に渡るファイル転送のために使用します。

最も軽量なプロトコルであるFTPは、大量のデータを他のプロトコルより高速に移動できます。既存システムの移行などのバルク操作を行う場合に、プロトコルにFTPを選択します。そのためには、コマンドラインFTPまたはGUI FTPクライアントを使用する必要があります。

Oracle CM SDKでFTPを使用するには、次の要件を満たす必要があります。

FTPの構成およびパスワードの作成については、『Oracle Content Management SDK管理者ガイド』を参照してください。

5.1.5 IMAPおよびSMTPアクセス

Oracle CM SDKへのIMAPおよびSMTPアクセスを可能にするには、電子メール・アプリケーションにアカウントを作成し、IMAPおよびSMTPプロセスが実行されるOracle CM SDKサーバーおよびポートを指定する必要があります。デフォルトのポート番号は143です。

たとえば、次のとおりです。

cmsdkserver1.mycompany.com

IMAP/SMTPアクセスの構成には、次のような制限があります。

5.1.6 NFS(Network File System)プロトコル

Oracle CM SDKでは、NFSプロトコル・サーバーが提供されています。このNFSプロトコル・サーバーでは、NFSクライアントの使用がサポートされています。サポートされているクライアントのバージョン番号のリストは、Oracle Content Management SDKのリリース・ノートを参照してください。

Oracle CM SDK NFSサーバーがプライマリNFSサーバーとして構成されている場合、UNIXクライアント(Solaris 2.8、Solaris 2.9およびRed Hat Linux Adv. Server 2.1)は標準のNFSのmountコマンドを使用してサーバーにアクセスできます(表5-2を参照)。

表5-2    NFSサーバーのマウント(プライマリNFSサーバーとして構成) 
構文   

mount

host:cmsdk_pathname mount_point 

mount ifsserver:home /data/ifs 

Oracle CM SDK NFSサーバーがセカンダリNFSサーバーとして構成されている場合、またはOracle CM SDK NFSサーバーが標準のポート番号でない場合、Solarisクライアントではpublicオプションを指定し、Linuxクライアントではマウント・ポートを指定する必要があります(「Solaris 2.8およびSolaris 2.9クライアント」および「Red Hat Linux Adv.Server 2.1およびRed Hat Linux 8.0クライアント」を参照)。

5.1.6.1 NFSサーバーの制限

ネイティブなUNIX NFSで使用されるアクセス権モード・ビットは、Oracle CM SDK NFSプロトコル・サーバーでは使用されません。Oracle CM SDK NFSは、その他のプロトコル・サーバーと同様に、アクセス制御リスト(ACL)を使用してアクセスを制御します。

また、Oracle CM SDK NFSサーバーでは、次の機能もサポートされていません。

NFSクライアントは、バージョニングされたドキュメントのチェックアウト済バージョンにはアクセスできません。競合の発生を回避するため、Oracle CM SDK NFSサーバーでは、バージョニングされたドキュメントのチェックアウト済バージョンへのNFSクライアントのアクセスは許可されません。

バージョニングされたドキュメントの削除、移動および名前の変更はできません。Microsoft Officeなど一部のアプリケーションは、ファイルを保存する際に、最初にデータを一時ファイルに保存し、元のファイルを削除して一時ファイルの名前を元のファイル名に変更します。ドキュメントがバージョニングされる場合、この処理によって前のバージョンが失われます。

5.1.6.2 Solaris 2.8およびSolaris 2.9クライアント

Oracle CM SDK NFSサーバーをホストのプライマリNFSサーバーとして実行している場合、表5-2に示す標準のmountコマンドを使用できます。Oracle CM SDK NFSサーバーがホストのセカンダリNFSサーバーである場合、次のようにmountコマンドにポート番号を明示的に指定する必要があります。

mount nfs://host:port/cmsdk_pathname /mount_point

たとえば、次のとおりです。

mount nfs://ifsserver:2049/home data/ifs

または、次のようなコマンドも使用できます。

mount -o port=port,public host:cmsdk_pathname mount_point

たとえば、次のとおりです。

mount -o port=2049,public ifsserver:home /data/ifs 

5.1.6.3 Red Hat Linux Adv.Server 2.1およびRed Hat Linux 8.0クライアント

Oracle CM SDK NFSサーバーをホストのプライマリNFSサーバーとして実行している場合、表5-2に示す標準のmountコマンドを使用できます。Oracle CM SDK NFSサーバーがホストのセカンダリNFSサーバーである場合、次のようにmountコマンドにポート番号を明示的に指定する必要があります。

mount -o port=port,mountport=portno1 host:cmsdk_pathname mount_point

たとえば、次のとおりです。

mount -o port=2049,mountport=4048 ifsserver:home /data/ifs

5.2 Oracle FileSyncクライアント・ソフトウェア

Windowsユーザーは、Windowsオペレーティング・システムにネイティブなネットワーク・プロトコルまたはクライアント・アプリケーションを使用するだけでなく、Oracle FileSyncをインストールおよび使用して、デスクトップ・コンピュータのローカル・ディレクトリとOracle CM SDK内のフォルダを同期化できます。

Oracle FileSyncのインストールについては、『Oracle Content Management SDK管理者ガイド』を参照してください。追加情報は、Oracle FileSyncのオンライン・ヘルプを参照してください。

5.3 CUP(コマンドライン・ユーティリティ・プロトコル)クライアント(管理者のみ)

Oracleのコマンドライン・ユーティリティ・プロトコル・サーバーでは、管理者および開発者がWindowsコマンドラインまたはUNIXシェルを介して様々な作業を素早く簡単に実行できます。たとえば、ユーザーのバッチ・ロード、ユーザーの存在を確認するためのリポジトリの問合せ、およびACLの変更と設定ができます。詳細は、『Oracle Content Management SDK管理者ガイド』を参照してください。

CUPサーバーは、他のプロトコル・サーバーと同様、Oracle CM SDKインスタンス上で動作します。Oracle CM SDKを構成すると、CUPクライアント(ifsshellという名前のスクリプト・ファイル)がサーバー・コンピュータにインストールされます。CUPクライアントはサーバー・コンピュータ上で使用できますが、管理者および開発者がクライアント・コンピュータにソフトウェアをインストールして、CUPをリモートで使用することもできます。


注意:

UNIXにCUPクライアントをインストールする場合、次のコマンドを使用して実行可能なifsshellスクリプトを作成します。

chmod +x ifsshell 


資格証明管理にOracle Internet Directoryを使用する場合、ユーザーがCUPサーバーに接続するときに使用するOracle CM SDK固有のユーザーのパスワードを作成する必要があります。Oracle CM SDK固有のパスワードの作成については、『Oracle Content Management SDK管理者ガイド』を参照してください。

5.3.1 CUPクライアントのインストール

コマンドライン・ユーティリティをインストールするには、次の手順を実行して、該当ファイルがあるディレクトリ全体をOracle CM SDKサーバーからローカル・コンピュータのディレクトリにコピーします。

  1. ローカル・コンピュータにコマンドライン・ユーティリティ用のディレクトリを作成し、そのディレクトリにナビゲートします。たとえば、Windowsクライアントで次のように実行します。

    mkdir cmdline
    cd cmdline
    
    
  2. インストール先クライアント・ワークステーション用のファイルのバージョンを選択し、Windowsからドライブをマッピングするか、FTPを使用してOracle CM SDKサーバーの該当ディレクトリに接続します(表5-3を参照)。

    表5-3    Oracle CM SDKサーバーにおけるコマンドライン・ユーティリティのクライアント・ソフトウェアの場所 
    UNIXクライアント・ソフトウェア  Windowsクライアント・ソフトウェア 

    /ifs/clients/cmdline/unix 

    ¥ifs¥clients¥cmdline¥win64 

  3. リモート・ディレクトリの内容をローカル・ディレクトリにコピーします。

  4. ローカル・コンピュータのifscmdline.sh(UNIX)またはifscmdline.bat(Windowsクライアント)ファイルをテキスト・エディタで開きます。表5-4に示すパラメータを編集して、クライアントからコマンドライン・ユーティリティを起動して特定のサーバーに接続できるように適切なパス情報を指定します。

ifscmdlineファイルには、設定に関する追加情報が含まれています。

表5-4    ifscmdlineのパラメータ 
パラメータ  説明   

JAVA_HOME 

JDK/JREインストールの場所を指定します。UNIXのみです。 

c:¥jdk1.4¥(Windows)

/usr/local/jdk(UNIX) 

JRE_CMD 

JDK/JREバイナリの場所を指定します。 

c:¥jdk1.4¥bin¥java(Windows)

/usr/local/jdk/bin/java(UNIX) 

IFS_CUP_SERVER 

CUPサーバーが実行されているサーバーのコンピュータ名。 

ifstestcomputer 

IFS_CMD_CLASSPATH 

cmsdk_client.jarファイルの場所。ローカル・コンピュータのパスに設定します。 

c:¥cmdline¥cmsdk_client.jar (Windows)

/usr/cmdline/cmsdk_client.jar(UNIX) 

IFS_CUP_PORT 

CUPプロトコルのデフォルトのポートは4180です。CUPサーバーが4180以外のポートで実行されている場合は、正しいポートを指定します。

注意: このパラメータはifscmdlineファイルの最後にあります。 

4180 

5.3.2 Windowsコマンドライン・コンソールのコード・ページの設定

コマンドライン・ユーティリティを実行する前に、コマンドライン・コンソール・セッションがWinLatin1コード・ページに設定されていることを確認します。コード・ページとは、オペレーティング・システムが文字、数字および句読点などのシンボルをキャラクタ番号にマップするために使用する内部表のことです。それぞれのコード・ページにより、各国で使用されるキャラクタ・セットがサポートされます。コード・ページは番号で表されます。たとえば、コード・ページ437はDOSLatinUSです。

西ヨーロッパのロケールに構成されているWindowsコンピュータからコマンドライン・ユーティリティを実行する場合、コマンドライン・ユーティリティを実行する前にコンソール・セッションでコードを1252に設定します。コマンド・プロンプトに次のように入力します。

mode con cp select=1252

コマンドライン・コンソールに、ここで設定したコード・ページを含むすべてのコンソール設定が表示されます。


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