Oracle Application Serverインストレーション・ガイド 10g リリース3(10.1.3.2.0) for Microsoft Windows (64-bit) on Intel Itanium E05149-01 |
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Oracle Application Serverをインストールする前に、使用するコンピュータがこの章で説明している要件を満たしていることを確認してください。
項 | 説明 |
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2.1項「最新のOracle Application Serverのハードウェアとソフトウェア要件を取得するOracleMetaLinkの使用」 |
Oracle Application Server 10g リリース3(10.1.3.2.0)の最新の要件を検索する方法について説明します。 |
サポートされているオペレーティング・システム、プロセッサ速度、メモリー、ディスク領域、仮想メモリーなどの要件を示します。 |
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Oracle Content Databaseをインストールするための要件を示します。 |
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デフォルト・ポート以外のポートを使用するようにコンポーネントを構成する方法について説明します。 |
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インストールを実行するユーザーがAdministratorsグループに所属していることを確認する方法について説明します。 |
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インストールに必要な環境変数を設定または設定解除する方法について説明します。 |
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Oracle Application Serverをリモート・コンピュータにインストールしたり、DHCPを使用するコンピュータにインストールしたり、ネットワークに接続されていないコンピュータにインストールするなどのネットワークの問題について説明します。 |
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Oracleホーム名の長さや、Oracleホーム・ディレクトリに別のOracle製品がすでにインストールされているかどうかなど、インストーラによってチェックされる項目を示します。 |
このマニュアルに含まれるOracle Application Server 10g リリース3(10.1.3.2.0)のハードウェアとソフトウェア要件は、このマニュアルが作成された時点では正確でした。ハードウェアおよびソフトウェア要件の最新情報については、OracleMetaLinkを参照してください。
https://metalink.oracle.com/
OracleMetaLinkにログインした後、「Certify」をクリックします。表示されたWebページから、製品、プラットフォーム、製品の可用性ごとに、最新の動作保証リストを閲覧できます。
表2-2に、Oracle Application Serverを実行するためのシステム要件を示します。インストーラにより、この要件の多くがインストール・プロセス開始時にチェックされ、満たされていない要件がある場合には警告されます。ユーザーはインストーラによってチェックされない要件のみを確認して時間を節約できます。インストーラによりチェックされない要件については、表2-2を参照してください。
また、次に示すsetup.exe
コマンドを実行すると、実際にインストールを行わずに、インストーラによるシステム・チェックのみを実行することもできます。setup.exe
コマンドは、Oracle Application ServerのCD-ROM(Disk 1)またはDVD-ROM(application_server
ディレクトリ)にあります。
CD-ROMの場合(E:がCD-ROMドライブであると想定します):
E:¥> setup.exe -executeSysPrereqs
DVD-ROMの場合(E:がDVD-ROMドライブであると想定します):
E:¥> cd application_server E:¥application_server> setup.exe -executeSysPrereqs
結果はログ・ファイルに書き込まれると同時に、画面にも表示されます。実行されるチェックの種類の詳細は、2.9項「インストーラにより実行される前提条件チェック」を参照してください。
項目 | 要件 |
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オペレーティング・システム |
Microsoft Windows Server 2003(64-bit)Service Pack 1以上 注意: Oracle Application Serverは、ターミナル・サービスを含むWindowsオペレーティング・システムにインストールできます。ただし、ターミナル・サービスのリモート・クライアントからOracle Application Serverをインストールまたは制御できません。 |
ネットワーク |
Oracle Application Serverは、ネットワークに接続されているコンピュータまたは接続されていないコンピュータ(スタンドアロン・コンピュータ)にインストールできます。 Oracle Application Serverをスタンドアロン・コンピュータにインストールする場合、インストール後にそのコンピュータをネットワークに接続できます。コンピュータをネットワークに接続する際、いくつかの構成作業を実行する必要があります(詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照)。 インストーラによるチェック: なし |
IP |
Oracle Application Serverは、静的IPまたはDHCPベースのIPを使用するコンピュータにインストールできます。 注意:
インストーラによるチェック: なし |
ホスト名 |
インストーラによるチェック: なし |
プロセッサ速度 |
300MHz以上のIntel Pentiumプロセッサを推奨 「基本インストール」および「拡張インストール: Oracle Content Database」インストール・タイプでは、プロセッサ速度は450MHz以上(2GHz推奨)である必要があります。 インストーラによるチェック: あり |
メモリー |
注意:
インストーラによるチェック: あり |
ファイル・システム・タイプ |
NTFSにはファイルに対する権限の制限を設定するなどのセキュリティ機能が含まれているため、FAT32またはFATファイル・システム・タイプよりもNTFSの使用をお薦めします。 インストーラによるチェック: なし |
ディスク領域 |
拡張インストール
インストーラによるチェック: なし |
TEMPディレクトリ内の領域 |
インストーラの実行には55MB必要ですが、Oracle Application Serverのインストールには150MBを必要とします。 TEMPディレクトリに十分な空き領域がない場合は、環境変数TMPを設定することにより、別のディレクトリを指定できます。詳細は、2.7.4項「TEMP」を参照してください。 インストーラによるチェック: あり |
総ページング・ファイル・サイズ(仮想メモリー) |
OracleAS Clustersを使用する場合は、1GB以上に設定することをお薦めします。 本番環境では、仮想メモリーを1GB以上に設定することをお薦めします。 総ページング・ファイル・サイズ(仮想メモリー)を表示および変更するには、次の手順を実行します。 Windows 2000の場合:
Windows XP/Windows 2003の場合:
インストーラによるチェック: あり |
モニター |
インストーラによるチェック: あり |
サポートされるブラウザ |
Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlは、次のブラウザでサポートされています。
サポートされるブラウザの最新のリストについては、OracleMetaLinkのサイト(https://metalink.oracle.com)を参照してください。 インストーラによるチェック:なし。ただし、サポートされないブラウザでOracle Enterprise Manager 10g にアクセスすると、警告メッセージが表示されます。 |
この項では、Oracle Content Database(Oracle Content DB)の要件について説明します。Oracle Content Databaseは、「基本インストール」および「拡張インストール: Oracle Content Database」インストール・オプションでインストールされます。内容は次のとおりです。
Oracle Content DBでは、Oracle Internet Directory、サードパーティ製LDAPサーバー(iPlanet、Open LDAPなど)またはファイルベースのユーザー・リポジトリという3つのタイプのユーザー・リポジトリがサポートされています。この項の内容は次のとおりです。
Oracle Internet DirectoryをOracle Content DBユーザー・リポジトリとして使用するには、まず、Oracle Identity Managementが含まれているOracleAS Infrastructureをインストールする必要があります。次に、Oracle Content DBのインストール時にOracle Internet Directoryに必要な詳細情報を指定します。
リリース10.1.2および10.1.4のOracle Identity Managementをインストールできます。Oracle Identity Managementのコンポーネントの選択時に、少なくともOracle Internet Directoryをインストールする必要があります。
サードパーティ製LDAPソリューションをOracle Content DBユーザー・リポジトリとして使用するには、まず、サードパーティ製LDAPサーバーをインストールする必要があります。次に、Oracle Content DBのインストール時にサードパーティ製LDAPサーバーに必要な詳細情報を指定します。
Oracle Content DBでは、次のサードパーティ製LDAPソリューションがサポートされています。
ファイルベースのユーザー・リポジトリを使用する場合、インストール前の要件はありません。ファイルベースのユーザー・リポジトリをOracle Content DB用のユーザー・リポジトリとして使用するには、Oracle Content DBのインストール時に、「ユーザー・リポジトリの指定」画面で「ファイルベース」を選択します。
Oracle Content DBには、Oracle Databaseリリース10.1.0.5.0または10.2.0.2.0が必要です。Oracle Databaseリリース9.2およびOracle Databaseリリース10.2 XEはサポートされていません。最新の動作要件情報は、『Oracle Application Server動作要件情報』を参照してください。
ハードウェア要件、ソフトウェア要件およびその他の要件の詳細は、Oracleデータベースのインストレーション・ガイドの第2章「インストール前の作業」を参照してください。特に、次の項を参照してください。
この項の内容は次のとおりです。
Oracle Content DBでデータベースを使用するには、データベース・キャラクタ・セットをAL32UTF8に設定する必要があります。
インストール時にデータベース・キャラクタ・セットを設定するには、「拡張」インストール・タイプ(推奨)を選択します。既存のデータベースにデータベース・キャラクタ・セットを設定するには、Database Configuration Assistant(DBCA)を使用して正しいキャラクタ・セットでデータベースを再作成します。
Oracle Content DBでデータベースを使用するには、データベースにパスワード・ファイルを構成する必要があります。この方法の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。
データベースにパスワード・ファイルを設定しなかった場合は、Oracle Content DBのインストール時にエラーが発生します。
WindowsでOracle Databaseを実行している場合は、Oracle Content DB中間層をインストールする前にデータベース・コンピュータのファイアウォールを無効にする必要があります。そうしない場合、Oracle Content DBのインストールは正常に実行されません。Oracle Content DB中間層をインストールした後、ファイアウォールを必ず再度有効にしてください。
Oracle Content DBで使用するOracle Databaseに初期化パラメータを設定する必要があります。
インストール時に初期化パラメータを設定するには、「拡張」インストール・タイプを選択します。「データベース構成の選択」画面で、「詳細」を選択します。初期化パラメータは、DBCAを起動した後に設定できます。
既存のデータベースに初期化パラメータを設定するには、Oracle Application Server Disk 1の次の場所にあるcdb_alter_system.sql
スクリプトを実行します。
DRIVE_LETTER:¥cdb_alter_system.sql
また、Oracle Enterprise Manager 10g Database Controlを使用して手動で初期化パラメータを設定してサーバー・パラメータ・ファイルを更新することもできます。
次のSQLコマンドを使用して、個々のパラメータを設定することもできます。
SQL> alter system set parameter_name=parameter_value scope=both;
たとえば、次のようになります。
SQL> alter system set shared_pool_size=184549376 scope=both;
表2-3に、Oracle Content DBに必要なデータベース初期化パラメータを示します。
パラメータ名 | 最小値 |
---|---|
aq_tm_processes |
1 |
db_recovery_file_dest_size |
2147483648 |
dml_locks |
200 |
job_queue_processes |
10 |
max_commit_propagation_delay |
このパラメータは、Oracle Database 10g 10.2では使用されなくなりました。10.2のデータベースを使用している場合、このパラメータを設定する必要はありません。 |
open_cursors |
400 |
processes |
250 |
remote_login_passwordfile |
EXCLUSIVE |
session_max_open_files |
50 |
sessions |
400 |
undo_management |
AUTO |
PLSQL_CODE_TYPE |
INTERPRETED |
db_create_file_dest |
このパラメータは、データベース・サーバーに、次のファイルを作成するデフォルトの場所を指定するために設定します。
次の例では、Oracle Managed Filesの作成時に使用するデフォルトのディレクトリとして DB_CREATE_FILE_DEST = '/u01/oradata' 注意: 記憶域がRAWボリューム内にある場合、このパラメータは設定しないでください。RAW記憶域タイプを使用する場合は、Oracle Content DBをインストールする前に必要な表領域を作成する必要があります。詳細は、2.3.2.5項「Oracle Content DBでのRAW記憶域タイプの使用」を参照してください。 |
データベース・ファイル記憶域にRAWデバイスを使用する場合は、Oracle Content DBをインストールする前に表領域を手動で作成する必要があります。表2-4に、各表領域の最小サイズを示します。
表領域名 | 最小サイズ |
---|---|
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60MB |
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270MB |
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270MB |
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10MB |
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10MB |
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15MB |
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130MB |
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10MB |
Oracle Content DBで使用される表領域の詳細は、『Oracle Content Database Oracle WebCenter Suite用管理者ガイド』の第2章「Oracle Content DBのデプロイ計画」を参照してください。
表領域を手動で作成するには、SQLコマンドcreate tablespace
を発行します。例2-1に、サイズが270MBのCONTENT_IFS_MAIN
表領域を作成するコマンドを示します。
SQL > create tablespace CONTENT_IFS_MAIN logging datafile size 270M autoextend on next 27M maxsize unlimited extent management local segment space management auto;
Oracle DatabaseをOracle Content DBで動作保証されているいずれかのバージョンにアップグレードする必要がある場合があります。アップグレードを行う場合は、アップグレードに関するドキュメントを注意深く読み、すべての指示に従い、実行する必要があるすべてのアップグレード後のタスクを実行してください。そうしないと、問題が発生する場合があります。アップグレード後のタスクでは、次のスクリプトを実行する必要があります。
詳細は、データベースのアップグレードに関するドキュメントを参照してください。
データベース・パッチは、次のURLのOracleMetaLinkからダウンロードできます。
https://metalink.oracle.com
オラクル社とサポート契約を締結している場合、OracleMetaLinkサイトからパッチをダウンロードする手順は次のようになります。
ダウンロードする必要があるパッチ番号がわからない場合は、「Simple Search」リストで「Product or Family」を選択します。
データベース・パッチは、すべてのデータベース・プロセスを停止してから適用してください。アップグレードの完了後、root.sh
を実行する必要があります。詳細は、パッチによるアップグレードに関するドキュメントを参照してください。すべての指示に従い、実行する必要があるすべてのアップグレード後のタスクを実行してください。
Oracle Application Serverでは、Windowsシステム・ディレクトリ(通常、C:¥Windows¥system32
またはC:¥Winnt¥system32
)の一部のシステム・ファイルに最低限のバージョンが必要です。Oracle Application Serverのインストーラを実行する際に、コンピュータのWindowsシステム・ファイルがチェックされます。これらの古いバージョンのファイルが検出され、そのファイルを他のプロセスが使用している場合は、インストーラを終了してwsf.exe
を実行し、最新のWindowsシステム・ファイルをインストールするように求められます。(古いバージョンのファイルが検出されても、そのファイルを他のプロセスが使用していない場合は、インストーラによってファイルが置き換えられるため、wsf.exe
を実行する必要はありません。)
wsf.exe
は、インストーラと同じディレクトリにあります。
wsf.exe
を実行するには(インストーラによって要求された場合のみ)、次の手順を実行します。
wsf.exe
を実行します。Oracle Universal Installerが起動され、Windowsシステム・ファイルがインストールされます。CD-ROMの場合(E:がCD-ROMドライブであると想定します):
E:¥> wsf.exe
DVD-ROMの場合(E:がDVD-ROMドライブであると想定します):
E:¥> cd application_server E:¥> wsf.exe
表2-5 Windowsシステム・ファイルのインストール画面
Oracle HTTP Serverなどの多くのOracle Application Serverコンポーネントでポートを使用します。インストーラにデフォルトのポート番号を割り当ててもらうことも、ユーザーが指定したポート番号を使用することもできます。
エフェメラル・ポートは、オペレーティング・システムがサービスやプロセスに一時的に割り当てることのできるポート番号です。従来、一部のサービスやプロセスには、永続的なポート番号が割り当てられます。それ以外の場合は、割り当てられたポート番号の範囲からエフェメラル・ポート番号が、一時的に(リクエストが完了するまでの期間)割り当てられます。
Microsoft Windowsでのエフェメラル・ポートの範囲は、1024〜5000です。
Windowsでは、この範囲の上限値のみ調整できます。他のほとんどのオペレーティング・システムでは、エフェメラル・ポートのデフォルトの範囲が広く、範囲の上限と下限の両方を調整できます。
Application Serverプロセスの1つであるOracle HTTP Server SSLは、エフェメラル・ポートの範囲内のポートを使用します。このプロセスは、必要なポートがクライアントで使用されている場合に起動できません。
まれに、必要なポートが使用不可なためにOracle Application Serverプロセスを起動できない場合があります。プロセスの起動が失敗するか、またはポートにバインドできないことがレポートされる場合があります。この問題は一時的な場合があり、影響を受けたプロセスを後で再起動すると、正常に起動する場合があります。
この問題の原因は、Oracle Application Serverがデフォルトでエフェメラル・ポートの範囲内のポート番号を使用することです。エフェメラル・ポートは通常、クライアント/サーバーのTCP/IP接続のクライアント側で使用されます。通常、クライアント・プロセスは接続のクライアント側で使用されるポートの値と関係ないため、すべてのTCP/IP実装では、クライアント側で使用するポート値の選択をオペレーティング・システムに依存させることができます。オペレーティング・システムは、このタイプの各クライアント接続用のエフェメラル・ポートの範囲から1つのポートを選択します。
一方、サーバー・プロセス(たとえば、Oracle Application Serverプロセス)はエフェメラル・ポートを使用できません。サーバー・プロセスでは、クライアントが常に同じサーバー・ポートに接続してサーバーと通信できるように、固定のポート値を使用する必要があります。
エフェメラル・ポートとのポートの競合は、Oracle Application Serverプロセスがエフェメラル・ポートの範囲内のポートを使用するように構成されている場合に発生します。Oracle Application Serverプロセスが起動しようとすると、必要なポートがクライアント・プロセス(オペレーティング・システムからエフェメラル・ポートを割り当てられたクライアント)によって使用されていることを検出します。このクライアントは、TCP/IPを介して通信可能なコンピュータ上の任意のプロセスである可能性があります。Oracle Application Serverプロセスは、必要なポートが使用不可である場合、起動に失敗します。
この問題は、他のオペレーティング・システムと比較してMicrosoft Windowsで頻繁に発生します。これは、Windowsで使用されるエフェメラル・クライアント接続用のポートの範囲が狭いためです。
エフェメラル・ポートとの競合を回避するには、次の方法があります。
staticports.ini
を使用してOracle Application Serverをインストールします。これによって、Oracle Application Serverコンポーネントがエフェメラル・ポートの範囲内のポートを使用しなくなります。staticports.ini
ファイルでは、1024より小さいポート番号または5000より大きいポート番号を使用します。詳細は、2.5.4項「カスタムのポート番号の使用(「静的ポート」機能)」を参照してください。
この方法を実行すると、エフェメラル・ポートの範囲が新しい範囲に変更されます。変更を行う前に、コンピュータで使用しているいずれの製品(Oracle製品およびOracle以外の製品)も、エフェメラル・ポートの範囲内の非エフェメラル・ポートを使用していないことを確認する必要があります。使用している場合、その製品を新しいReservedPortsの範囲内(後述を参照)のポートに再配置する必要があります。このポートは、新しいエフェメラル・ポートの範囲の上限より大きいか、またはポート1024より小さくなります。
このオプションを実施するには、次の手順を実行します。
レジストリのMaxUserPort値を13000〜65534の範囲で設定します。MaxUserPortは、エフェメラル・ポートの範囲の上限です
設定手順については、Microsoft Knowledge Baseのアーティクル196271(http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;[LN];196271)を参照してください。
レジストリのReservedPorts値を変更し、ポート1024〜8000をOracle Application Server用に予約します。予約した範囲は、Oracle Application Serverによって通常使用されるポートの範囲に組み込まれます。
設定手順については、Microsoft Knowledge Baseのアーティクル812873(http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;[LN];812873)を参照してください。
これらの手順を実行すると、1024〜8000のポートはOracle Application Server用に予約され、8001〜13000のポートが新しいエフェメラル・ポートの範囲(MaxUserPortを13000に設定した場合)になります。予約した範囲はOracle Application Serverによって通常使用されるポートの範囲に組み込まれ、エフェメラル・ポートの範囲は元のサイズと同じになります。
ポートが使用されているかどうかを確認するには、netstat
コマンドを次のように実行します。
C:¥> netstat -an | find "portnum"
ポート番号は、二重引用符で囲む必要があることに注意してください。
コンポーネントでデフォルトのポート番号を使用する場合は、特に何もする必要はありません。デフォルトのポート番号および範囲のリストについては、付録C「デフォルトのポート番号」を参照してください。各コンポーネントに対し、ポート範囲内で1つ以上のポートが使用できることを確認します。インストーラが空きポートを範囲内で検出できない場合、そのインストールは失敗します。
次の点に注意してください。
services
ファイルでポートが使用中であるかどうかを確認しません。以前のリリースでは、このファイルにポート番号が記載されていた場合、インストーラはそのポート番号を割り当てませんでした。services
ファイルは、C:¥
%SystemRoot%
¥system32¥drivers¥etc
ディレクトリに格納されています。ここで%SystemRoot%
は、Windows 2000の場合はwinnt
、Windows XPおよびWindows 2003の場合はwindows
です。
インストーラがコンポーネントにカスタムのポート番号を割り当てるようにするには、次の手順を実行します。
staticports.ini
ファイルという名前ですが、任意の名前を付けることができます。
staticports.ini
ファイルのフルパスを入力します。ファイルへのフルパスを指定しないと、インストーラはファイルを見つけることができません。この場合、インストーラはすべてのコンポーネントにデフォルトのポートを割り当てますが、警告は一切表示されません。
staticports.ini
ファイルの書式は次のとおりです。port_numは、コンポーネントに使用するポート番号に置き換えます。
Oracle HTTP Server port = port_num Oracle HTTP Server SSL port = port_num Oracle Notification Server Request port = port_num Oracle Notification Server Local port = port_num Oracle Notification Server Remote port = port_num ASG port = port_num
このファイルを作成する最も簡単な方法は、CD-ROM(Disk 1)またはDVD-ROMにあるstaticports.ini
ファイルをテンプレートとして使用することです。
staticports.ini
ファイルをCD-ROMまたはDVD-ROMからハード・ディスクにコピーします。
表2-6 CD-ROMおよびDVD-ROM内のstaticports.iniファイルの場所
メディア |
staticports.iniファイルの場所 (E:がCD-ROMまたはDVD-ROMドライブであると想定) |
---|---|
CD-ROM |
Disk 1: |
DVD-ROM |
|
staticports.ini
ファイルですべてのコンポーネントのポート番号を指定する必要はありません。ファイルにないコンポーネントでは、インストーラによりデフォルトのポート番号が使用されます。
次の例では、Oracle HTTP ServerのポートといくつかのOracle Process Manager and Notification Serverのポートを設定します。指定されていないコンポーネントには、インストーラによってデフォルトのポート番号が割り当てられます。
Oracle HTTP Server port = 2000 Oracle HTTP Server SSL port = 2001 Oracle Notification Server Request port = 2002 Oracle Notification Server Local port = 2003
インストールが完了したら、次のコマンドを実行して、割り当てられたポートを確認します。
C:¥> ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl startall C:¥> ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl status -l
ポート番号の選択に関する注意
|
インストーラでは、メモリーをチェックすることにより、ファイルに指定されたポートが使用可能であることが確認されます。つまり、インストーラが検出できるのは、実行中のプロセスで使用されているポートのみです。アプリケーションで使用されているポートを調べるために構成ファイルが確認されることはありません。
指定されたポートが使用できないことが検出されると、インストーラにより警告が表示されます。インストーラでは、使用できないポートの割当ては行われません。この問題を解決するには、次の手順を実行します。
staticports.ini
ファイルを編集して別のポートを指定するか、そのポートを使用しているアプリケーションをシャットダウンします。
staticports.ini
ファイルの再読取りを行い、ファイル内のエントリを再確認します。
staticports.ini
ファイルは念入りに確認してください。間違いがあると、インストーラでは警告を表示せずにデフォルトのポートを使用します。次のような点を確認します。
staticports.ini
ファイルに構文エラーがある場合(=
が抜けている行があるなど)、インストーラはその行を無視します。インストーラは、このような行で指定されているコンポーネントにはデフォルトのポートを割り当てます。インストーラは構文エラーのある行に対する警告を発しません。
staticports.ini
ファイルへの相対パス(.¥staticports.ini
または単にstaticports.ini
など)を指定すると、インストーラではファイルを見つけることができません。インストーラは警告を表示せずに続行し、すべてのコンポーネントにデフォルトのポートを割り当てます。staticports.ini
ファイルはフルパスで指定する必要があります。
このコンポーネントのポートを設定する場合は、次の点を理解しておく必要があります。
Oracle HTTP Serverのhttpd.conf
ファイルでは、Port
およびListen
の各ディレクティブによってOracle HTTP Serverで使用されるポートが指定されます(図2-1)。両方のディレクティブが同じポート番号を使用するように設定する必要があります。
これらのポートを設定するには、staticports.ini
ファイルの「Oracle HTTP Server port」と「Oracle HTTP Server Listen port」の行を使用します。たとえば、次のようになります。
Oracle HTTP Server port = 8080 Oracle HTTP Server Listen port = 8080
これらのポートのSSLバージョンを設定するには、次の行を使用します。SSL非対応バージョンと同様、ポート番号は同じである必要があります。
Oracle HTTP Server SSL port = 443 Oracle HTTP Server Listen (SSL) port = 443図2-1 Oracle HTTP Serverの構成
インストールを実行するオペレーティング・システム・ユーザーは、Administratorsグループに所属している必要があります。
自分がAdministratorsグループに所属しているかどうかを確認するには、次の手順を実行します。
Windows 2000またはWindows XPの場合: デスクトップ上で「マイ コンピュータ」を右クリックし、「管理」を選択します。
Windows 2003の場合: デスクトップ上でローカル・コンピュータのアイコンを右クリックし、「管理」を選択します。
自分がAdministratorsグループのメンバーでない場合、自分をAdministratorsグループに追加するように管理者に依頼するか、またはAdministratorsグループのメンバーであるユーザーでログオンします。
Oracle Application Serverをインストールするオペレーティング・システム・ユーザーは、次の環境変数を設定(または設定解除)する必要があります。
表2-7 に、環境変数の設定または設定解除の概要を示します。
環境変数 | 設定または設定解除 |
---|---|
最大1023文字です。 |
|
設定しないでください。 |
|
任意です。設定解除した場合、デフォルトで |
この項では、Windowsで環境変数を設定する方法を説明します。
Windows 2000の場合: 「スタート」→「設定」→「コントロール パネル」→「システム」を選択します。
Windows 2003の場合: 「スタート」→「コントロール パネル」→「システム」を選択します。
Windows XPの場合: 「スタート」→「コントロール パネル」を選択し、「システム」をダブルクリックします。
環境変数PATH
は最大1023文字です。これを超えると、インストールは失敗します。
インストーラの実行時に環境変数TNS_ADMIN
が設定されていないことを確認します。設定されている場合、インストール中にエラーが発生する可能性があります。
インストール中、インストーラでは一時ファイルを一時ディレクトリに書き込む必要があります。デフォルトでは、一時ディレクトリはC:¥temp
です。
インストーラでC:¥temp
以外のディレクトリを使用するには、環境変数TEMP
にかわりのディレクトリのフルパスを設定します。このディレクトリは、表2-2に示した要件を満たしている必要があります。
この環境変数を設定していないと、デフォルトのディレクトリの領域が十分でない場合に、環境変数が設定されていないことを示すエラー・メッセージが表示されます。異なるディレクトリを指すように環境変数を設定するか、またはデフォルトのディレクトリに十分な領域を確保する必要があります。いずれの場合でも、インストールをやり直す必要があります。
通常、Oracle Application Serverをインストールするコンピュータはネットワークに接続されており、Oracle Application Serverインストールが入るだけのローカル記憶域があり、表示モニターとCD-ROMドライブまたはDVD-ROMドライブがあります。
この項では、このような典型的なシナリオとは異なるコンピュータにOracle Application Serverをインストールする方法について説明します。次のような場合を扱います。
次の制限はDHCP接続のコンピュータでOracle Application Serverを実行している場合にのみ適用されることに注意してください。DHCP接続のコンピュータ上のOracle Application Serverインスタンスは、他のコンピュータで実行されている他のインスタンスと通信できません。たとえば、2台のコンピュータのいずれか1台でもDHCPを使用している場合、OracleAS Infrastructureを1台のコンピュータで実行し、中間層をもう1台のコンピュータで実行することはできません。通信する必要があるすべてのインスタンスは、同じコンピュータで実行する必要があります。クライアントに制限はありません。クライアント・コンピュータがネットワーク上のDHCP接続のコンピュータを解決できるかぎり、そのコンピュータのクライアントからDHCP接続のコンピュータで実行されているインスタンスにアクセスできます。
DHCP接続のコンピュータにOracle Application Serverをインストールする前に、次の手順を実行します。
ループバック・アダプタをインストールすると、ループバック・アダプタによってコンピュータにローカルIPが割り当てられます。ループバック・アダプタをインストールしてローカルIPアドレスを取得すると、Oracle Application Serverのインストール後に(DHCPによって)IPアドレスが変更されるたびにchgiphost
スクプリトを実行する必要がなくなります。
プライマリ・ネットワーク・アダプタの決定方法
Windowsでは、ループバック・アダプタがネットワーク・アダプタの一種としてみなされます。コンピュータにループバック・アダプタをインストールした後、コンピュータにはネットワーク・アダプタとループバック・アダプタの少なくとも2つのネットワーク・アダプタがインストールされています。
Windowsには、ループバック・アダプタをプライマリ・アダプタとして使用させる必要があります。プライマリ・アダプタは、アダプタをインストールした順序によって決まります。
様々なWindowsプラットフォームにループバック・アダプタをインストールする方法については、2.8.6項「ループバック・アダプタのインストール」を参照してください。
たとえば、mycomputer
というコンピュータにループバック・アダプタをインストールした場合、次のコマンドを実行します。
prompt> ping mycomputer ホスト名のみを使用してコンピュータ自体をpingします。 Reply from 10.10.10.10 ループバック・アダプタIPが戻されます。 prompt> ping mycomputer.mydomain.com 完全修飾名を使用してpingします。 Reply from 10.10.10.10 ループバック・アダプタIPが戻されます。
この場合、ping
コマンドを実行するとコンピュータのネットワークIPが戻されます。
prompt> ping mycomputer ホスト名を使用してpingします。 Reply from 139.185.140.166 ネットワークIPが戻されます。 prompt> ping mycomputer.mydomain.com 完全修飾名を使用してpingします。 Reply from 139.185.140.166 ネットワークIPが戻されます。
ping
が失敗した場合は、ネットワーク管理者に問い合せてください。
Oracle Application Serverを複数のホームを持つコンピュータにインストールできます。複数のホームを持つコンピュータは、複数のIPアドレスに関連付けられます。通常、これは複数のネットワーク・カードをコンピュータに取り付けることによって実現されます。各IPアドレスは1つのホスト名に関連付けられます。また、ホスト名に別名を設定することもできます。Oracle Universal Installerで使用するホスト名は、OUI_HOSTNAME
変数を指定してインストーラを実行すると設定できます。たとえば、次のようになります。
CD-ROMの場合(E:がCD-ROMドライブであると想定します):
E:¥> setup.exe OUI_HOSTNAME=hostname
DVD-ROMの場合(E:がDVD-ROMドライブであると想定します):
E:¥> cd application_server E:¥application_server> setup.exe OUI_HOSTNAME=hostname
クライアントは、このホスト名を使用して(またはこのホスト名の別名を使用して)、そのコンピュータにアクセスできる必要があります。これを確認するには、短縮名(ホスト名のみ)とフルネーム(ホスト名とドメイン名)を使用して、クライアント・コンピュータからホスト名にpingします。どちらのpingも正常に実行される必要があります。
環境変数の設定の詳細は、2.7.1項「環境変数の設定方法」を参照してください。
複数の別名を持つコンピュータは、1つのIP(ただし複数の別名)でネーミング・サービスに登録されます。ネーミング・サービスは、これらのすべての別名を同じコンピュータに解決します。このようなコンピュータにOracle Application Serverをインストールする場合は、環境変数ORACLE_HOSTNAME
を、使用するホスト名を持つコンピュータにあらかじめ設定しておきます。
環境変数の設定の詳細は、2.7.1項「環境変数の設定方法」を参照してください。
Oracle Application Serverは、ノート型コンピュータなどの、ネットワークに接続されていないコンピュータにインストールできます。ネットワークに接続されていないコンピュータは他のコンピュータにアクセスできないため、そのコンピュータに必要なすべてのコンポーネントをインストールする必要があります。
ネットワークに接続されていないコンピュータにOracle Application Serverをインストールする場合でも、コンピュータにはネットワーク機能が必要であることに注意してください。ネットワークに接続されていないとは、コンピュータがネットワークに接続されていない状態を意味します。
ネットワークに接続されていないコンピュータにOracle Application Serverをインストールし、インストール後もそのコンピュータをネットワークに接続しない場合、この時点でそのコンピュータにOracle Application Serverをインストールできます。
ただし、ネットワークに接続されていないコンピュータへのインストール後にそのコンピュータをネットワークに接続する場合は、Oracle Application Serverのインストール前に次の手順を実行します。
ループバック・アダプタとローカルIPアドレスによって、仮想的にネットワークに接続されたコンピュータとして動作します。そのコンピュータをネットワークに接続した場合、Oracle Application Serverは同じローカルIPとホスト名を使用します。
たとえば、mycomputer
というコンピュータにループバック・アダプタをインストールした場合、次のコマンドを実行します。
prompt> ping mycomputer ホスト名のみを使用してコンピュータ自体をpingします。 Reply from 10.10.10.10 ループバック・アダプタIPが戻されます。 prompt> ping mycomputer.mydomain.com 完全修飾名を使用してpingします。 Reply from 10.10.10.10 ループバック・アダプタIPが戻されます。
ping
が失敗した場合は、ネットワーク管理者に問い合せてください。
インストール後にコンピュータをネットワークに接続した場合、そのコンピュータ上のOracle Application Serverインスタンスは、ネットワーク上の他のインスタンスと連携して機能します。コンピュータにループバック・アダプタをインストールしている必要があることに注意してください。接続しているネットワークに応じて、コンピュータに静的IPまたはDHCPを使用できます。
詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。
ネットワークに接続された静的IPを持つコンピュータにOracle Application Serverをインストールして、そのコンピュータをネットワークから切断した後でもOracle Application Serverを実行可能にする場合、Oracle Application Serverのインストール前に次の手順を実行します。
ループバック・アダプタをインストールしないと、ネットワークからコンピュータを切断した際に静的IPが使用不可になるため、Oracle Application Serverが正常に機能しません。
ping
コマンドを実行します。たとえば、mycomputer
というコンピュータにループバック・アダプタをインストールした場合、次のコマンドを実行します。
prompt> ping mycomputer ホスト名のみを使用してコンピュータ自体をpingします。 Reply from 10.10.10.10 ループバック・アダプタIPが戻されます。 prompt> ping mycomputer.mydomain.com 完全修飾名を使用してpingします。 Reply from 10.10.10.10 ループバック・アダプタIPが戻されます。
コンピュータからそのコンピュータ自体にping
コマンドを実行すると、ループバック・アダプタのIPが戻されます。コンピュータのネットワークIPは戻されません。
これらの手順は、コンピュータが静的IPを使用するかDHCPを使用するかにかかわらず実行する必要があります。DHCP接続のコンピュータにループバック・アダプタが必要であることについては、2.8.1項「DHCP接続のコンピュータへのインストール」を参照してください。
ネットワークからコンピュータを切断すると、そのコンピュータはすべてのネットワーク・リソースにアクセスできなくなります。コンピュータに必要なすべてのインスタンス(OracleAS Infrastructureや中間層など)がインストールされていることを確認します。
ループバック・アダプタは、次のすべてのシナリオで必要です。
ループバック・アダプタのインストール手順は、Windowsのバージョンによって異なります。
コンピュータにループバック・アダプタがインストールされているかどうかを確認するには、ipconfig /all
コマンドを実行します。
prompt> ipconfig /all
ループバック・アダプタがインストールされている場合、ループバック・アダプタの値が表示されます。たとえば、次のようになります。
Ethernet adapter Local Area Connection 2: Connection-specific DNS Suffix . : Description . . . . . . . . . . . : Microsoft Loopback Adapter Physical Address. . . . . . . . . : 02-00-4C-4F-4F-50 DHCP Enabled. . . . . . . . . . . : Yes Autoconfiguration Enabled . . . . : Yes Autoconfiguration IP Address. . . : 169.254.25.129 Subnet Mask . . . . . . . . . . . : 255.255.0.0
Windows 2000では、最後にインストールしたネットワーク・アダプタがレポートされます。 そのため、ループバック・アダプタのインストール後に追加のネットワーク・アダプタをインストールした場合、ループバック・アダプタを削除して再インストールする必要があります。ループバック・アダプタは、コンピュータに最後にインストールしたネットワーク・アダプタである必要があります。
Windows 2000にループバック・アダプタをインストールするには、次の手順を実行します。
C:¥winnt¥system32¥drivers¥etc¥hosts
ファイルで、localhost
行のすぐ後に、次の書式の行を追加します。
IP_address hostname.domainname hostname
説明:
IP_address
は、手順14で入力したプライベートIPアドレスです。
hostname
は、コンピュータの名前です。
domainname
は、ドメインの名前です。
たとえば、次のようになります。
10.10.10.10 mycomputer.mydomain.com mycomputer
「フル コンピュータ名」に、ホスト名とドメイン名が表示されていることを確認します(例: sales.us.mycompany.com
)。
「コンピュータ名」にホスト名が表示され、「フル コンピュータ名」にホスト名とドメイン名が表示されていることを確認します。前の例を使用すると、ホスト名はsales
、ドメイン名はus.mycompany.com
となります。
us.mycompany.com
)。
Windows 2003またはWindows XPにループバック・アダプタをインストールするには、次の手順を実行します。
Windows 2003の場合: 「スタート」→「コントロール パネル」→「ハードウェアの追加」を選択します。
Windows XPの場合: 「スタート」→「コントロール パネル」を選択し、「ハードウェアの追加」をダブルクリックします。
C:¥winnt¥system32¥drivers¥etc¥hosts
ファイルで、localhost
行のすぐ後に、次の書式の行を追加します。
IP_address hostname.domainname hostname
説明:
IP_address
は、手順14で入力したプライベートIPアドレスです。
hostname
は、コンピュータの名前です。
domainname
は、ドメインの名前です。
たとえば、次のようになります。
10.10.10.10 mycomputer.mydomain.com mycomputer
sales.us.mycompany.com
)。
sales
、ドメイン名はus.mycompany.com
となります。
us.mycompany.com
)。
DHCPサーバーによって(IPアドレスの割当て以外に)コンピュータのホスト名も割り当てられる場合、インストーラは、ユーザーがローカルに定義したホスト名のかわりにこのホスト名を使用する場合があります。
インストーラでローカルのホスト名を使用するには、2つの方法があります。
OUI_HOSTNAME
パラメータを指定してインストーラを起動します。このパラメータで、使用するホスト名を指定します。
E:¥> setup.exe OUI_HOSTNAME=myhostname.mydomain.com
C:¥winnt¥system32¥drivers¥etc¥hosts
ファイルに次の書式で行を追加します。
IP_address hostname.domainname hostname
この行は、ファイルのlocalhost
行の下に追加する必要があります。
IP_addressは、ループバック・アダプタのIPアドレスに置き換えます。これは、プライベートIPアドレスにする必要があります。
hostnameとdomainnameは適切な値に置き換えます。
例:
10.10.10.10 mycomputer.mydomain.com mycomputer
Oracle Application Serverをインストール済である場合は、『Oracle Application Server管理者ガイド』に記載されているIP/ホスト名の変更手順を使用して、インストール後にホスト名を変更できます。
Windows 2000、Windows 2003またはWindows XPからループバック・アダプタを削除するには、次の手順を実行します。
Windows 2000の場合: 「スタート」→「設定」→「コントロール パネル」を選択し、「システム」をダブルクリックします。
Windows 2003の場合: 「スタート」→「コントロール パネル」→「システム」を選択します。
Windows XPの場合: 「スタート」→「コントロール パネル」を選択し、「システム」をダブルクリックします。
Oracle Application ServerのCD-ROMまたはDVD-ROMからインストールするかわりに、CD-ROMまたはDVD-ROMの内容をハード・ドライブにコピーし、そこからインストールを行うこともできます。これは、ネットワーク上にOracle Application Serverインスタンスを多数インストールする場合、またはOracle Application ServerをインストールするコンピュータにCD-ROMまたはDVD-ROMドライブがない場合に便利です。
(リモート・コンピュータのCD-ROMまたはDVD-ROMドライブからもインストールできます。2.8.8項「リモート・コンピュータのCD-ROMまたはDVD-ROMドライブからのインストール」を参照してください。)
ハード・ドライブからインストールする場合、インストーラにより、CD-ROMを交換するよう要求されません。ファイルが正しい場所にあれば、検出されます(図2-2を参照)。
CD-ROMまたはDVD-ROMの内容をコピーしたハード・ドライブからリモート・コンピュータにOracle Application Serverをインストールするには、次の手順を実行します。
インストーラにアクセスするには、割り当てたドライブのドライブ文字(たとえば、H:¥WC_101320_1¥setup.exe
)を使用する必要があります。
汎用命名規則(UNC)の構文(¥¥hostname¥sharename)を使用してインストーラにアクセスすることはできません。
ハード・ドライブに、CD-ROMの内容またはDVD-ROMのapplication_server
ディレクトリの内容が入るだけの十分な空き領域があることを確認してください。各CD-ROMは、約650MBです。つまり、3枚のCD-ROMをコピーする場合、約1.9GBのディスク領域を必要とします。
DVD-ROMのapplication_server
ディレクトリは約1.6GBです。
この領域を、Oracle Application Serverのインストールに必要な領域(表2-2を参照)に加えます。
親ディレクトリ(この例ではOracleAS_10g
になっていますが、任意の名前を付けることができます)を作成し、親ディレクトリの下にDisk1
、Disk2
などのサブディレクトリを作成します。サブディレクトリの名前はDisk
N
にします。ここでN
はCD-ROMの番号です。
Windowsのエクスプローラまたはコマンドラインを使用してファイルをコピーできます。コマンドラインを使用する場合は、xcopy
コマンドを使用します。
次の例では、E:がCD-ROMドライブ、C:¥OracleAS_10g¥Disk
N
がCD-ROMの内容をコピーするディレクトリであると想定しています。
E:¥> xcopy /e /i E:¥WC_101320_1 C:¥OracleAS_10g¥Disk1 E:¥> xcopy /e /i E:¥WC_101320_2 C:¥OracleAS_10g¥Disk2 ... 各CDに対して繰り返します。
コピーしたファイルからインストーラを実行するには、Disk1
ディレクトリからsetup.exe
実行可能ファイルを実行します。Oracle Application Serverを実行するコンピュータから実行します。
C:¥> cd OracleAS_10g¥Disk1 C:¥OracleAS_10g¥Disk1> setup.exe
Windowsのエクスプローラまたはコマンドラインを使用してapplication_server
ディレクトリをコピーできます。コマンドラインを使用する場合、次の手順を実行します。
application_server
ディレクトリをコピーするディレクトリを作成します。
application_server
ディレクトリをDVD-ROMからハード・ディスクにコピーします。次の例では、E:がDVD-ROMドライブ、C:¥application_server
がコピー先のディレクトリであると想定しています。
E:¥> xcopy /e /i E:¥application_server C:¥application_server
コピーしたファイルからインストーラを実行するには、Oracle Application Serverを実行するコンピュータからsetup.exe
実行可能ファイルを実行します。
C:¥> cd application_server C:¥application_server> setup.exe
Oracle Application ServerをインストールするコンピュータにCD-ROMまたはDVD-ROMドライブがない場合は、リモート・コンピュータのCD-ROMまたはDVD-ROMドライブからインストールを実行することができます。次の手順は実行済であることを確認します。
使用するリモート・コンピュータのCD-ROMまたはDVD-ROMドライブは、共有化する必要があります。これを行うには、リモート・コンピュータ(CD-ROMまたはDVD-ROMドライブがあるコンピュータ)で次の手順を実行します。
「このフォルダを共有する」を選択します。
共有名: cdrom
やdvd
などの共有名を指定します。ローカル・コンピュータでCD-ROMまたはDVD-ROMドライブを割り当てる際にこの名前を使用します。手順dを参照してください。
「アクセス許可」をクリックします。CD-ROMまたはDVDドライブにアクセスしてOracle Application Serverをインストールするユーザーに、少なくとも「読取り」権限が必要です。
終了時に「OK」をクリックします。
DVD-ROMの場合: Oracle Application ServerのDVD-ROMをDVD-ROMドライブに挿入します。
ローカル・コンピュータでCD-ROMまたはDVD-ROMドライブを割り当てて、インストーラを実行するには、次の手順を実行します。
¥¥remote_hostname¥share_name
remote_hostnameは、CD-ROMまたはDVD-ROMドライブがあるリモート・コンピュータの名前に置き換えます。
share_nameは、手順4で入力した共有名に置き換えます。
例: ¥¥computer2¥cdrom
「異なるユーザー名」をクリックし、ユーザー名を入力します。
インストーラによってCD-ROMを交換するように要求されたら、CD-ROMを取り出して、必要なCD-ROMを挿入します。
リモート・コンピュータにOracle Application Serverをインストールして実行する(つまり、ハード・ドライブがあるリモート・コンピュータでOracle Application Serverコンポーネントを実行する)場合、そのコンピュータに物理的にアクセスできない場合でも、VNCやSymantec pcAnywhereなどのリモート制御ソフトウェアを実行している場合は、そのリモート・コンピュータにインストールを実行できます。この場合、ローカル・コンピュータでもリモート制御ソフトウェアを実行している必要があります。
リモート・コンピュータには、次の2つの方法のいずれかでOracle Application Serverをインストールできます。
Oracle Application ServerのCD-ROMまたはDVD-ROMの内容をハード・ドライブにコピーしている場合、ハード・ドライブからインストールできます。
これを行うには、次の手順を実行します。
CD-ROMまたはDVD-ROMをローカル・コンピュータのドライブに挿入して、そのCD-ROMまたはDVD-ROMからインストールできます。これは、2.8.8項「リモート・コンピュータのCD-ROMまたはDVD-ROMドライブからのインストール」のシナリオに類似しています。
これを行うには、次の手順を実行します。
リモート・コンピュータで、共有化したCD-ROMまたはDVD-ROMドライブにドライブ文字を割り当てます。リモート・コンピュータで、リモート制御ソフトウェアを使用してこの操作を実行します。
これらの手順の詳細は、2.8.8項「リモート・コンピュータのCD-ROMまたはDVD-ROMドライブからのインストール」を参照してください。
表2-8 に、インストーラにより実行される前提条件チェックを示します。
項目 | 説明 |
---|---|
ユーザー |
インストーラにより、ユーザーが管理権限を持っているかどうかがチェックされます。 |
モニター |
インストーラにより、モニターが256色以上を表示できるように構成されていることがチェックされます。 |
オペレーティング・システムのバージョン |
サポートされているバージョンについては、表2-2を参照してください。 |
WindowsのService Pack |
サポートされているService Packについては、表2-2を参照してください。 |
メモリー |
推奨値については、表2-2を参照してください。 |
総ページング・ファイル(仮想メモリー)・サイズ |
推奨値については、表2-2を参照してください。 |
TEMPディレクトリ内の領域 |
推奨値については、表2-2を参照してください。 |
インスタンス名 |
インストーラにより、Oracle Application Serverのインストール先のコンピュータに同じ名前のインスタンスがすでに存在しないことがチェックされます。 |
Oracleホーム・ディレクトリ名 |
インストーラにより、Oracleホーム・ディレクトリ名に空白が含まれていないことがチェックされます。 |
Oracleホーム・ディレクトリへのパス |
インストーラにより、Oracleホーム・ディレクトリへのパスが127文字を超えていないことがチェックされます。 |
Oracleホーム・ディレクトリの内容 |
インストーラにより、Oracleホーム・ディレクトリにインストールの妨げとなるファイルがないことがチェックされます。 |
Oracleホーム・ディレクトリ |
Oracle Application Serverは新しいディレクトリにインストールしてください。許可されていないインストールの例を次に示します。
|
静的ポートの競合 |
指定されている場合、インストーラにより、 |
クラスタ・ファイル・システム |
インストーラにより、Oracle Application Serverをクラスタ・ファイル・システム(CFS)にインストールするのではないことがチェックされます。 |
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