インストール ガイド

     前  次    新しいウィンドウで目次を開く     
ここから内容

インストールの準備

この節では、以下のトピックについて説明します。

 


インストールの概要

このガイドでは、BEA Products をインストールするためにインストール プログラムの使用方法について説明します。

インストール モード

BEA Products インストール プログラムは以下のモードで使用できます。

 


インストール可能な製品コンポーネント

インストール可能な製品コンポーネントは、使用しているインストーラによって異なります。たとえば、WebLogic Platform インストーラには、以下のコンポーネントが含まれています。

 


製品の配布方法

BEA ソフトウェアは、BEA Web サイトおよび DVD の両方で配布されます。

Web 配布

ソフトウェアは、BEA Web サイトからダウンロードできます。

DVD 配布

製品パッケージには以下が含まれます。

 


インストールの要件

以下の節では、インストール要件について説明します。

システム要件

次の表にインストール プログラムのシステム要件を示します。

表 2-1 システム要件
コンポーネント
要件
プラットフォーム コンフィグレーション
インストールする製品特有のハードウェア、オペレーティング システム、JDK、およびデータベースのサポート対象コンフィグレーション「サポート対象のコンフィグレーション」を参照してください。
この「サポート対象のコンフィグレーション」ドキュメントには、JDK の推奨バージョンなど、他の要件や推奨事項も記載されている。
プロセッサ
1-GHz CPU
ハード ディスク ドライブ
完全インストールでは、約 3.5GB のディスク スペースが必要である。
メモリ
最低 1GB の RAM (2GB の RAM を推奨)
カラー ビット深度ディスプレイおよびサイズ
グラフィカル ユーザ インタフェース (GUI) モードのインストールでは、8 ビット色深度 (256 色) が必要である。
コンソール モードおよびサイレント モードのインストールでは、カラー ビット深度の要件はない。
JDK
BEA Products インストール プログラムの実行には、Java 実行時環境 (JRE) が必要です。JRE は、Windows インストール プログラムと一部の UNIX インストール プログラム (ファイル名の末尾が .bin) にバンドルされています。その他の UNIX プラットフォームでは、JDK はインストール プログラムによってインストールされない。そのようなインストール プログラムは、ファイルの末尾が .jar です。.jar インストール プログラムを実行するには、適切なバージョンの JDK がシステムにインストールされ、PATH 変数定義の先頭に JDK の bin ディレクトリが指定されている必要がある。インストール プロセスでは、JDK ディレクトリを指す JAVA_HOME および関連する変数が割り当てられるので、必ず JDK を使用する。

一時ディスク スペースの要件

BEA インストール プログラムでは、一時ディレクトリを使用して、ソフトウェアを対象システムにインストールするために必要なファイルを抽出します。インストール処理中は、一時ディレクトリに、インストール プログラムにバンドルされている圧縮された Java 実行時環境 (JRE)、および一時ディレクトリに展開される圧縮されていない JRE のための十分なスペースが必要です。展開されたファイルは、インストール処理の最後に一時ディレクトリから削除されます。一時ディレクトリにあるファイルには、インストールに必要とする量の 2.5 倍のスペースが必要です。

インストール プログラムでは、デフォルトで以下の一時ディレクトリを使用します。

注意 : インストール プログラムを実行するための十分な一時スペースがない場合は、別のディレクトリを指定するかインストール プログラムを終了するよう求められます。

十分な一時スペースを確保するために、インストール用の一時ディレクトリとして別のディレクトリを割り当てることができます。この場合、次の表に記載されている指示に従ってください。

表 2-2 一時ディレクトリの設定
プラットフォーム
手順  
Windows
以下のいずれかを実行します。
  • TMP システム変数を、選択したディレクトリに設定する。
  • コマンドラインからインストール プログラムを実行する場合は、-Djava.io.tmpdir=tmpdirpath オプションを追加する。tmpdirpath には、BEA Products インストール プログラムの一時ストレージ領域として指定するディレクトリの絶対パスを入力する。
  • たとえば、WebLogic Platform をインストールする時に一時ディレクトリを設定するには、platform1020_win32.exe -mode=console -Djava.io.tmpdir=D:\Temp コマンドを実行します。

UNIX
インストール プログラムを起動するときに、コマンドラインに次のオプションを入力する。
-Djava.io.tmpdir=tmpdirpath
tmpdirpath は、BEA Products インストール プログラムの一時ストレージ領域として指定するディレクトリの絶対パスである。

管理者特権

管理者権限を持つユーザとしてソフトウェアをインストールする時に、[All User] フォルダまたはローカル ユーザの [スタート メニュー] フォルダに [スタート] メニューのショートカットを作成するためのオプションが用意されています。次の表に、これらの使用可能なオプションとその説明を示します。

選択  
実行される内容  
All Users
マシン上に登録されているすべてのユーザがインストールされたソフトウェアにアクセスできるようになる。その後、管理者特権を持たないユーザがこのインストールでコンフィグレーション ウィザードを使用してドメインを作成しても、そのドメインへの [スタート] メニューのショートカットは作成されない。この場合は、必要に応じて、ローカルの [スタート メニュー] フォルダに手動でショートカットを作成することができる。
ローカル ユーザ
そのマシンに登録されているその他のユーザはこのインストールの [スタート] メニューのエントリにアクセスできない。

管理者権限を持たないユーザとしてソフトウェアをインストールする場合は、[スタート] メニューのエントリがユーザのローカルの [スタート メニュー] フォルダに作成されます。

ライセンス

BEA ソフトウェアは、有効なライセンスなしでは使用できません。ソフトウェアをインストールすると、インストール プログラムによって BEA ホーム ディレクトリに開発ライセンス (license.bea) がインストールされ、すぐに製品を使用開始できます。

ソフトウェアを範囲制限なしのプロダクション環境で使用する場合は、プロダクション ライセンスをお買い求めください。BEA の販売代理店にご連絡いただくか、BEA corporate Web サイトをご覧ください。

開発ライセンス、およびプロダクション ライセンスの詳細については、「BEA Products ライセンスについて」を参照してください。

WebLogic Server -10.0 より前のバージョン用の開発ライセンスおよびプロダクション ライセンスは、WebLogic Server 10.0 では機能しません。ライセンスを 10.0 にアップグレードする必要があります。ライセンス ファイルのアップグレード手順、および永続的なライセンスのインストール手順については、「以前のソフトウェア リリースのライセンスのアップグレード」を参照してください。

 


インストールのためのディレクトリの選択

インストール プロセスでは、次のディレクトリの場所を指定する必要があります。

BEA ホーム ディレクトリの選択

BEA ソフトウェアをインストールする際、BEA ホーム ディレクトリを指定するよう求められます。BEA ホーム ディレクトリは、同じマシンにインストールされた複数の BEA Products で使用する共通ファイルのリポジトリです。したがって、BEA ホーム ディレクトリは、システムにインストールされた BEA Products の中央サポート ディレクトリと見なすことができます。

BEA ホーム ディレクトリ内のファイルは、BEA ソフトウェアがシステム上で正しく動作するために不可欠です。これらのファイルは、次の機能を実行します。

注意 : 一部の UNIX プラットフォームでは、インストール プログラムによって JDK はインストールされません。

BEA ソフトウェアをインストールするときは、既存の BEA ホーム ディレクトリを選択するか、新しい BEA ホーム ディレクトリを作成するパスを指定するよう求められます。新しいディレクトリを作成する場合は、インストール プログラムによりディレクトリが自動的に作成されます。

インストールに関する注意事項

BEA ホーム ディレクトリの機能

BEA ホーム ディレクトリ内のディレクトリは、使用しているインストーラによって異なります。たとえば、WebLogic Platform インストーラでは、以下の表にリストされたディレクトリを作成します。

表 2-3 WebLogic Platform の BEA ホーム ディレクトリの説明
コンポーネント
説明
jdk<version> ディレクトリ
ソフトウェアと共に Sun JDK をインストールした場合は、Sun JDK のソフトウェアが格納される。JDK は Java 実行時環境 (JRE) と、Java アプリケーションのコンパイルおよびデバッグ用ツールを提供する。このディレクトリ名 xxx は、システムにインストールされた Sun JDK のバージョンである (jdk150_11 など)。
jrockit_<version> ディレクトリ
(Windows および Linux のみ)
ソフトウェアと共にインストールした BEA JRockit JDK のソフトウェアが格納される。JDK は Java 実行時環境 (JRE) と、Java アプリケーションのコンパイルおよびデバッグ用ツールを提供する。このディレクトリ名 xxx は、システムにインストールされた JRockit JDK のバージョンである (jrockit_150_11 など)。
logs ディレクトリ
BEA ホーム ディレクトリのインストールおよびアンインストールについての情報を持つ履歴ファイルが格納される。
modules ディレクトリ
BEA ホーム ディレクトリにインストールされているモジュールが格納される。
utils ディレクトリ
BEA ホーム ディレクトリにインストールされている BEA の全製品のインストールをサポートするユーティリティが格納される。utils.jar ファイルには、UpdateLicense ユーティリティをサポートするコードが格納される。
wlserver_<version>
このディレクトリには以下のディレクトリが格納される。
  • beehive
  • cm
  • common
  • eclipse
  • javelin
  • platform
  • portal
  • samples
  • server
  • uninstall
  • workshop
wli_<version>
このディレクトリには以下のディレクトリが格納される。
  • adapters
  • bin
  • common
  • dbscripts
  • docs
  • eclipse
  • egs
  • lib
  • samples
  • uninstall
  • upgrade
workshop_<version>
このディレクトリには以下のディレクトリが格納される。
  • common
  • uninstall
  • weblogic-beehive
  • workshop4wp
workSpaceStudio_<version>
このディレクトリには以下のディレクトリが格納される。
  • uninstall
  • workSpaceStudio
license.bea ファイル
BEA ホーム ディレクトリにインストールされた、BEA の全製品のライセンス キーを含む XML ファイル。
ライセンスはリリースごとに異なる。使用するバージョンの BEA Products の有効なライセンス ファイルが必要。ライセンス ファイルを新しいバージョンにアップグレードするには、「以前のソフトウェア リリースのライセンスのアップグレード」を参照してください。
license.bea ファイルを更新して機能を追加するには、「license.bea ファイルの更新」を参照。

注意 : license.bea ファイルは手動で編集しないでください。手動で編集すると、現在インストールされている BEA Products の動作に問題が発生することがあります。または、将来、メンテナンス アップグレードのために BEA Products をインストールする際に問題が発生することがあります。

registry.xml ファイル
対象のシステムにインストールされているすべての BEA Products に関する永続的な記録が入ったレジストリ ファイル。このレジストリには、バージョン番号、Service Pack 番号、インストール ディレクトリの場所などの製品に関係する情報が格納されている。

注意 : このファイルは手動で編集しないようにする。手動で編集すると、現在インストールされている BEA Products の動作に問題が発生することがある。また、今後 BEA Products やメンテナンス アップグレードがインストールされた場合に、インストールに関する問題が発生することがある。

BEA レジストリ ファイルの詳細については、『ISV パートナーズ ガイド』の「BEA Registry API の使用」を参照してください。
UpdateLicense (.cmd/.sh)
現在の license.bea ファイルを更新して新しいライセンス セクションを作成するコマンド ファイル (Windows)、またはシェル スクリプト (UNIX)。結果は、既存のライセンス セクションと新しいライセンス セクションの両方があるマージされたライセンスになる。UpdateLicense ユーティリティの使用方法については、「license.bea ファイルの更新」を参照。
patch_<product>
たとえば、次のようになります。
patch_wls1001
このディレクトリには以下のディレクトリが格納される。
  • backup
  • patch_jars
  • profiles
  • registry

注意 : 製品がディスクにインストールされる時点では、ディレクトリ user_projects には何も含まれていません。その場所にドメインを作成するときに、ファイルのデフォルトの場所として使用されます。

複数の BEA ホーム ディレクトリの作成

BEA ホーム ディレクトリを複数作成することは可能ですが、避けることをお勧めします。ほとんどの場合、BEA ホーム ディレクトリは 1 つで十分です。ただし、状況によっては、開発環境とプロダクション環境を分けておくために、それぞれに製品スタックを入れたほうがよい場合もあります。ディレクトリを 2 つ作成しておけば、プロダクション環境を変更する準備が整うまでプロダクション環境を変更することなしに、開発環境を (BEA ホーム ディレクトリ内で) 更新できます。

製品インストール ディレクトリの選択

製品インストール ディレクトリには、プログラム ファイルおよびサンプルなど、システムにインストールすることを選択したすべてのソフトウェア コンポーネントが格納されます。

たとえば、WebLogic Platform のコンポーネントのデフォルトのインストール ディレクトリを表 2-4 に示します。

表 2-4 WebLogic Platform のデフォルトの製品インストール ディレクトリ
製品
製品インストール ディレクトリ
BEA WebLogic Server
C:\bea\wlserver_<version>
BEA Workshop for WebLogic
C:\bea\workshop_<version>
BEA WebLogic Integration
C:\bea\wli_<version>

インストール プログラムでは、WL_HOME 変数で表された製品インストール ディレクトリにソフトウェア コンポーネントがインストールされます。最初のインストールで、インストール可能な全製品ではなく、WebLogic Server のみをインストールし、その後、(同じ BEA ホーム ディレクトリを使用して) Workshop for WebLogic などの追加製品をインストールする場合、その後のインストールでは製品インストール ディレクトリの指定は求められません。インストール プログラムによって、WL_HOME ディレクトリが検出され、その下に追加製品がインストールされます。

 


インストール タイプの選択

BEA Products のインストール プログラムには、完全インストールとカスタム インストールの 2 つのインストール タイプがあります。

製品配布に付属のソフトウェア コンポーネントについては、「インストール可能な製品コンポーネント」を参照。

注意 : 他の BEA Products のインストーラが追加コンポーネントをインストールします。インストール可能な製品コンポーネントの詳細については、個々のインストール ガイドを参照。

PointBase データベースを使うようコンフィグレーションされたサンプル ドメインは、インストールしたコンポーネント専用に作成されます。

Windows システムの場合、BEA JRockit 1.5.0 JDK および Sun JDK 1.5.0 の 2 つの JDK がインストールされます。

 


詳細なインストール ログの生成

コマンドラインまたはスクリプトからインストールを開始する場合、-log オプションを指定して詳細なインストール ログを生成できます。インストール ログには、インストール処理中に発生したイベントに関するメッセージ (情報、警告、エラー、および重大なメッセージ) が格納されます。インストール ログ ファイルは、サイレント インストールで特に役立ちます。

注意 : インストール ログに警告メッセージが表示されることがあります。致命的なエラーが発生していない限り、インストール プログラムはインストールを完了します。インストール ユーザ インタフェースにより、各インストールの成否が示され、インストール ログ ファイルにはインストールが成功したことを示すエントリが格納されます。

構文

インストール中に詳細なログ ファイルを作成するには、コマンドラインで -log=full_path_to_log_file オプションを指定します。

たとえば、WebLogic Platform で冗長ログ ファイルを作成するには次を入力します。

platform1020_win32.exe -log=C:\logs\server_install.log

このパスで、ファイルを指定する必要があります。単にパス名にフォルダ名を入れることによってフォルダを作成することはできません。パスは既存のフォルダのみを示す必要があります。パスに実在しないフォルダが入っていると、コマンドを実行したときに、インストール プログラムでログ ファイルが作成されません。


  ページの先頭       前  次