インストール ガイド

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サイレント モードでのインストール プログラムの実行

以下の節では、サイレント モードでインストール プログラムを実行する方法を説明します。

 


サイレントモード インストールの概要

サイレントモード インストールは、インストール コンフィグレーションを一度だけ設定し、その後はこれらのコンフィグレーションを使用して、インストールを多くのマシンに複製する方法です。サイレントモード インストールでは、インストール開始前に作成した XML ファイルからコンフィグレーション用の設定が読み込まれます。インストール プログラムからは、インストール処理中にコンフィグレーション オプションは何も表示されません。サイレントモード インストールは、Windows システムと UNIX システムの両方で機能します。サイレントモード インストールを使用することで、BEA ライセンス契約に同意したと見なされます。ユーザには、BEA ソフトウェア ライセンス契約が表示されず、契約の条件に同意する方法もありません。

この節の説明では、インストール プログラムを DVD または BEA Web サイトですでに入手していることを前提としています。詳細については、「製品の配布方法」を参照してください。

 


サイレント モード インストールの使用 : 主な手順

サイレント モード インストール処理には、次の 2 つの手順があります。

  1. グラフィカルモード インストールやコンソールモード インストールなどの対話的なインストール処理中にユーザが通常入力するコンフィグレーション設定を定義する silent.xml ファイルを作成します。たとえば、BEA ホーム ディレクトリ、製品ディレクトリ、およびインストールするコンポーネントの値を、silent.xml ファイルに設定します。
  2. 詳細な手順については、「サイレント モード インストール用の silent.xml ファイルの作成」を参照してください。silent.xml ファイルのサンプルについては、「サイレント モード インストール用の silent.xml ファイルのサンプル」を参照してください。

  3. silent.xml ファイルで指定した値を使用してサイレント モード インストールを開始する。
  4. サイレント モードでインストールを開始する方法の詳細については、「インストール プログラムの起動」を参照してください。

サイレント モード インストールについての重要な注意事項

サイレント モード インストールを実行する場合は、次の点に留意する必要があります。

 


サイレントモード インストール用の silent.xml ファイルの作成

サイレント モードで BEA ソフトウェアをインストールする場合、インストール プログラムは XML ファイル (silent.xml) を使用して、実装するインストール オプションを特定します。このため、サイレントモードでインストール プログラムを実行する前に、起動するインストール オプションを指定する silent.xml ファイルを作成する必要があります。

注意 : silent.xml ファイルのエントリが不適切な場合は、インストール エラーが発生するおそれがあります。エラー原因を容易に特定できるように、インストールを開始するときにログ ファイルを作成することをお勧めします。

サイレントモード インストール処理で使用する silent.xml ファイルを作成するには、以下の手順を実行します。

  1. サポートされているブラウザで、サイレントモード インストール用の silent.xml ファイルのサンプルを表示します。サンプル ファイルは、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/common/docs92/install/scripts/silent.xml で入手できます。
  2. サンプルの XML ファイルを、インストール プログラムを含むディレクトリと同じディレクトリに silent.xml という名前で保存します。
  3. 注意 : XML 定義 (<?xml version="1.0" encoding="ISO-8859-1"?>) は silent.xml ファイルの先頭に指定する必要がある。XML 定義の前にスペースや改行を入れることはできません。
  4. システム上に保存した silent.xml ファイルで、表 5-1 に表示されるキーワードの値を編集して、コンフィグレーションを反映します。
  5. 注意 : 値を変更するときは、文字についての XML ガイドラインに従う必要があります。つまり、<>[] など XML で予約済みの文字は使用できません。

    表 5-1 silent.xml ファイルの値
    データ値名
    入力する値
    BEAHOME
    選択した BEA ホーム ディレクトリの絶対パス名。BEA ホーム ディレクトリの詳細については、「BEA ホーム ディレクトリの選択」を参照。
    USER_INSTALL_DIR
    BEA WebLogic Server のインストール先ディレクトリの絶対パス名。詳細については、「製品インストール ディレクトリの選択」を参照。
    WLW_INSTALL_DIR
    BEA Workshop for WebLogic Platform のインストール先ディレクトリの絶対パス名。詳細については、「製品インストール ディレクトリの選択」を参照。
    INSTALL_NODE_MANAGER_SERVICE
    (Windows プラットフォームのみ)

    注意 : ノード マネージャを Windows サービスとしてインストールするには管理者特権が必要です。

    NODEMGR_PORT
    ノード マネージャのリスン ポート。
    ポート番号を指定しない場合、インストーラはデフォルトのポート 5556 を使用する。
    ポート番号が使用されている場合、インストーラでは次に使用可能なポートをスキャンし、そのポートをノード マネージャに割り当てる。

    注意 : INSTALL_NODE_MANAGER_SERVICE オプションは yes に設定しておく必要があります。

    インストール プロセスが完了すると、ノード マネージャが指定のポートを使用して起動される。
    INSTALL_MERCURY_PROFILING_TOOLS
    • Mercury プロファイリング ツールをインストールする場合は、この値を true または yes に設定。デフォルトは true
    • ツールをインストールしない場合は、この値を false または no に設定。
    true または yes を選択すると、Mercury ツール ライセンス契約に同意したと見なされる。

    注意 : Mercury プロファイリング ツールの詳細については、「BEA JRockit JDK」を参照してください。

    INSTALL_SHORTCUT_IN_ALL_USERS_FOLDER
    • [All Users] フォルダにショートカットを作成するには、この値を true または yes に設定。デフォルトは true
    • ローカル ユーザのフォルダにショートカットを作成するには、この値を false または no に設定。
    [All Users] フォルダに [スタート] メニューのショートカットを作成するには、インストールを実行しているユーザに管理者特権が必要となる。詳細については、「管理者特権」を参照。
    COMPONENT_PATHS
    システムにインストールするコンポーネントおよびサブコンポーネントを指定する。
    • WebLogic Server をインストールするには、次の値を使用する。
    • WebLogic Server/Server

      |WebLogic Server/Server Examples

      |WebLogic Server/Web Server Plug-Ins

    注意 : Web Server プラグインのサブコンポーネントは、デフォルトでは WebLogic Server と共にインストールされません。インストールするには、コンポーネントとサブコンポーネントの組み合わせを指定する必要があります。

    • Workshop for WebLogic Platform をインストールするには、次の値を使用する。
    • Workshop for Weblogic Platform

      |Workshop for Weblogic Platform/Workshop Examples

      WebLogic Portal をインストールするには、次の値を使用する。

      WebLogic Portal/Portal Server

      |WebLogic Portal/WebLogic Workshop Portal Extension

      |WebLogic Portal/Portal Examples

    • WebLogic Integration をインストールするには、次の値を使用する。
    • WebLogic Integration/Integration Server

      WebLogic Integration/Weblogic Workshop Integration Extension

      WebLogic Integration/Integration Examples

    これらの値の入力の詳細については、「コンポーネント選択のガイドライン」を参照。

    注意 : WebLogic Server 用の BEA Products インストール プログラムを使用している場合は、WebLogic Server コンポーネントのみを指定することができます。

コンポーネント選択のガイドライン

データ値名 COMPONENT_PATHS に値を指定する場合は、次のガイドラインに従います。

注意 : その他のコンポーネントが正常に動作するために必要な機能を提供するコンポーネントをすべて確実にインストールするために、インストール プログラムでは依存関係チェックが実行されます。依存関係は、グラフィカル モードおよびコンソール モードでのインストール中に表示されます。サイレント インストールでも依存関係は同じようにチェックされるため、サイレント スクリプト内で明示的に参照していなくても、その他のコンポーネントによって必要とされるコンポーネントはインストールされます。

 


サイレントモード インストール用の silent.xml ファイルのサンプル

サイレント モードで BEA ソフトウェアをインストールする場合、インストール プログラムは XML ファイル (silent.xml) を使用して、実装するインストール オプションを特定します。silent.xml ファイルの作成の詳細については、「サイレント モード インストール用の silent.xml ファイルの作成」を参照してください。サンプル ファイルは、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/common/docs92/install/scripts/silent.xml で入手できます。

コンソールへの終了コードの戻り値

インストール プログラムをサイレント モードで実行すると、インストールの成功または失敗を示す終了コードが生成されます。次の表は、これらの終了コードを示しています。

コード
説明
0
インストールは正常に完了した
-1
インストールは致命的なエラーにより失敗した
-2
インストールは内部的な XML 解析エラーのために失敗した

スクリプトからサイレントモード インストールを起動する場合は、その終了コードをコンソールに表示する選択もできます。コード リスト 5-1 は、サイレント モードでインストール プログラムを呼び出し、スクリプトの実行元であるコンソールに終了コードをエコーするサンプル コマンド ファイルを示しています。

コード リスト 5-1 サイレントモードの終了コードを表示するサンプル コマンド ファイル
rem Execute the installer in silent mode
@echo off
platform920_win32.exe -mode=silent -silent_xml=C:\downloads\silent.xml -log=C:\logs\products_silent.log

@rem インストールが成功したかどうかを示す終了コードが返される
set exit_code=%ERRORLEVEL%

@echo.
@echo Exitcode=%exit_code%
@echo.
@echo Exit Code Key
@echo ---------------
@echo 0=Installation completed successfully
@echo -1=Installation failed due to a fatal error
@echo -2=Installation failed due to an internal XML parsing error
@echo.

 


サイレント モードでのアップグレード インストーラの使用

インストールされている製品をサイレント モードでアップグレードする場合は、アップグレード インストールを始める前に XML ファイルを作成して設定を定義します。サイレント アップグレード インストール処理中に、インストール プログラムは XML ファイルからコンフィグレーションの設定を読み取ります。インストール プログラムからは、インストール処理中にコンフィグレーション オプションは何も表示されません。サイレントモード アップグレード インストールは、Windows システムと UNIX システムの両方で機能します。

サイレント モードでアップグレードするプロセスは、サイレントモード インストールのプロセスと同様です。サイレント モード インストールの詳細については、「サイレント モード インストールの使用 : 主な手順」を参照してください。

UNIX および Windows システムでサイレント モードでアップグレード インストールを行うには、次の手順を実行します。

  1. サイレント モード アップグレード インストール用の XML ファイルの作成」の説明に従って、サイレントモード XML ファイルを作成します。
  2. WL_HOME で作成したファイルまたはアプリケーションのバックアップ コピーを作成します (アップグレード手順の一環として、このディレクトリで作成したファイルはアプリケーションも含めてすべてインストール プログラムによって自動的に上書きされます。WL_HOME ディレクトリの説明については、「製品インストール ディレクトリの選択」を参照してください。
  3. 注意 : サービス パックで config.xml ファイルが変更されている場合があります。後でアップグレード インストールをロールバックまたはアンインストールする場合に備えて、ユーザが作成したドメインにある config.xml ファイルのバックアップ コピーも作成しておきます。
  4. BEA カスタマ サポート Web サイト (http://www.beasys.co.jp/service/support/index.html) から、プラットフォームに対応するアップグレード インストーラをダウンロードします。
  5. 注意 : 更新をダウンロードするには、eSupport のユーザ名とパスワードを使用してログインする必要があります。eSupport アカウントがない場合は、BEA カスタマ サポート Web サイトで登録することができます。
  6. 実行中のすべてのサーバをシャットダウンします。
  7. 次の表の説明に従って、サイレントモード アップグレード インストール プロセスを呼び出します。
  8. 注意 : silent.xml ファイルのエントリが不適切な場合は、インストール エラーが発生するおそれがあります。エラー原因を容易に特定できるように、インストールを開始するときにログ ファイルを作成することをお勧めします。

    アップグレード インストーラを起動するプラットフォーム
    手順
    Windows
    1. MS-DOS コマンド プロンプト ウィンドウを開く。
    2. インストール プログラムをダウンロードしたディレクトリに移動し、次のコマンドを入力してインストール手順を呼び出す。
    3. filename.exe -mode=silent -silent_xml=path_to_silent_xml

      filename.exe は BEA カスタマ サポート Web サイトからダウンロードしたアップグレード インストーラの名前、path_to_silent.xml は silent.xml テンプレート ファイルの絶対パス名。

    注意 : コマンドラインに -log=full_path_to_log_file オプションを追加すると、詳細なインストール ログが作成される。例 :

    platformXXX_upgrade_win32.exe -mode=silent -silent_xml=C:\silent.xml -log=C:\logs\platform_install.log

    この例で、XXX はインストールするソフトウェアのバージョン番号を表す。詳細については、「詳細なインストール ログの生成」を参照。

    1. 手順 5 に進む。
    UNIX
    ファイル名が .bin で終わるインストーラの場合 :
    1. インストール ファイルがあるディレクトリに移動する。
    2. chmod a+x filename.bin というコマンドを入力して、アップグレード インストールを起動する。
    3. ./filename.bin -mode=silent -silent_xml=/path_to_silent.xml
    <filename.bin> は BEA カスタマ サポート Web サイトからダウンロードしたアップグレード インストール プログラムの名前で、path_to_silent.xmlsilent.xml テンプレート ファイルの絶対パス名である。

    注意 : コマンドラインに -log=full_path_to_log_file オプションを追加すると、詳細なインストール ログが作成される。例 : platformXXX_upgrade_solaris.bin -mode=silent -silent_xml=/home/silent.xml -log=/home/logs/platform_install.log

    このファイル名で、XXX はインストールするソフトウェアのバージョン番号を表す。ログ ファイルの作成の詳細については、「詳細なインストール ログの生成」を参照。

    インストール プログラムによって、アップグレードのインストールが開始される。
    ファイル名が .jar で終わるインストーラの場合 :
    1. 対象システムの PATH 変数定義の先頭に、該当する Java 2 SDK の bin ディレクトリを追加する。例は以下のとおり。
    PATH=JAVA_HOME/bin:$PATH
    export PATH
    JAVA_HOME は、Java 2 SDK ディレクトリの絶対パス。
    1. インストール ファイルをダウンロードしたディレクトリに移動し、次のコマンドを入力してインストール手順を呼び出す。
     
    java -jar filename.jar -mode=silent
    -silent_xml=/path_to_silent.xml
    filename.jar は BEA カスタマ サポート Web サイトからダウンロードしたアップグレード インストール プログラムの名前で (たとえば、ファイル名 pj_platformXXX_upgrade_generic.jar など、XXX はインストールするソフトウェアのバージョン番号を表す)、path_to_silent.xmlsilent.xml テンプレート ファイルの絶対パスである。

    注意 : コマンドラインに -log=full_path_to_log_file オプションを追加すると、詳細なインストール ログが作成される。例 : pj_platformXXX_upgrade_generic.jar -mode=silent -silent_xml=/home/silent.xml -log=/home/logs/platform_install.log。詳細については、「詳細なインストール ログの生成」を参照。

サイレントモード アップグレード インストール用の XML ファイルの作成

WebLogic Platform をサイレント モードでアップグレードする場合、インストール プログラムは XML ファイル (silent.xml) を使用して、アップグレードする製品がインストールされている BEA ホーム ディレクトリを判別します。そのため、アップグレード インストール プログラムをサイレント モードで実行するには、最初に silent.xml ファイルを作成しておく必要があります。

注意 : WebLogic Platform を最初にインストールしたときに silent.xml ファイルを作成した場合は、アップグレード インストール用に作成する silent.xml ファイルで誤って上書きされないように、元のファイルを安全な場所に保存するか、バックアップ コピーを作成しておきます。または、アップグレード ファイルに別のファイル名 (silent_upgrade.xml など) を付けることもできます。
注意 : silent.xml ファイルのエントリが不適切な場合は、インストール エラーが発生するおそれがあります。エラー原因を容易に特定できるように、インストールを開始するときにログ ファイルを作成することをお勧めします。
注意 : サイレントモード アップグレード インストール プロセスで使用する silent.xml ファイルを作成するには、次の手順に従います。
  1. サポートされているブラウザで、サイレントモード アップグレード インストールの XML テンプレート ファイルを表示します。サンプルのテンプレート ファイル silent_upgrade.xml が「サイレント モード アップグレード インストール用の silent.xml ファイルのサンプル」にあります。
  2. 表示されるポップアップ ウィンドウで、[ファイル名前を付けて保存] を選択します。
  3. ファイル名 silent_upgrade.xml を指定して、BEA カスタマ サポート Web サイトからダウンロードしたアップグレード インストール プログラムが格納されているディレクトリに、そのファイルを保存します。
  4. 注意 : XML 定義 (<?xml version="1.0" encoding="ISO-8859-1"?>) は、テンプレート ファイルの先頭に指定する必要があります。XML 定義の前にスペースや改行を入れることはできません。
  5. silent_upgrade.xml ファイルで、BEAHOME キーワードの値を、更新する特定の WebLogic Platform に関連付けられた BEA ホーム ディレクトリの完全パス名で置き換えてから、ファイルを保存します。
  6. 注意 : 値を変更するときは、文字についての XML ガイドラインに従う必要があります。つまり、<、>、[、] など XML で予約済みの文字は使用できません。

サイレントモード アップグレード インストール用の silent.xml ファイルのサンプル

<?xml version="1.0" encoding="ISO-8859-1" ?>
 <domain-template-descriptor>
 <input-fields>
  <data-value name="BEAHOME" value="c:\bea" /> 
  </input-fields>
  </domain-template-descriptor>

 


次に行う作業

デフォルトでは、BEA ソフトウェアは BEA ホーム ディレクトリにインストールされている開発ライセンス ファイルを使用するため、すぐに製品を使用開始できます。QuickStart アプリケーションを実行して、ソフトウェアに慣れ親しみ、付属のサンプルを実行することをお勧めします。詳細については、「インストール後の情報」を参照してください。

注意 : QuickStart は、コンソールモード インストールやサイレントモード インストールでは、自動的には起動されません。QuickStart は、[スタート] メニュー (Windows) またはコマンドライン (Windows および UNIX) から起動できます。詳細については、「QuickStart の使用」を参照してください。

ソフトウェア リリース固有の情報については、該当のリリース ノートを参照してください。


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