この章では、Oracle Mobile Collaboration関連のリリース・ノートの問題がまとめられています。この章の内容は次のとおりです。
注意: このドキュメントは2005年9月24日に更新されました。 |
この項では、Oracle Mobile Collaborationのこのリリースでの新機能および強化された機能について説明します。Oracle Mobile Collaboration全体にわたって拡張機能がありますが、ここではその一部について取り上げます。
Oracle Mobile Collaborationには、次の管理機能が含まれています。
Mobile Push Mailサーバー構成
モバイル・コラボレーション・パフォーマンス監視
デバイスのロックダウン(Mobile Push Mail用)
プッシュ・メール・クライアントのアップロード
ボイス・グラマーおよびDTMF同等物の生成
従業員の出先での活動はこれまで以上に増え、モバイル・サービス・プロバイダは、かつてないほど顧客に対して多くのサービスを提供しています。ユーザーとプロバイダは、各種ネットワーク間でシームレスに機能する一連のモバイル・チャネルおよび機器をサポートし、最適化するマルチベンダーの標準ベース・ソリューションを必要としています。次の項では、これらのソリューションについて説明します。
Oracle Collaboration Suite 10g Mobile Push Mailは、外出中の電子メールへのアクセスにこれまでにない柔軟性と便利さを提供します。Push IMAP(P-IMAP)という新しい標準を使用して、Mobile Push Mailでは、ユーザーに電子メールを手動で同期化(プル)することを要求するかわりに、新規および更新済のメッセージをモバイル機器にプッシュすることにより、常時接続を体験できます。その結果、すべての優先メッセージがどこでもリアルタイムで到着するため、ユーザーは決して電子メールを見逃すことがありません。
注意: Oracle Collaboration Suite 10gリリース1(10.1.1.0.2)では、プッシュ・メール用のWindows Mobile 2003 Phone Editionを実行するモバイル機器のみをサポートします。 |
Mobile Push Mailの主要機能は、次のとおりです。
P-IMAPベースのMobile Push Mailでは、すべてのモバイル機器に対してリアルタイムに電子メールをプッシュするための、エンドツーエンドの安全な、ファイアウォール背後にあるサーバーによるソリューションを提供します。Oracleソリューションでは、電子メールをリアルタイムでユーザーの介入を必要とせずに、モバイル機器にプッシュします。
Oracleの連続双方向Mobile Push Mailにより、モバイル機器上のいかなる変更(電子メールの削除、電子メールに対する返信、電子メールのステータスの既読から未読への変更)も無線を使用してサーバーとリアルタイムで確実に同期化されます。同様に、サーバーの変更も、リアルタイムでモバイル機器に無線で反映されます。追加のクレードル、デスクトップ・ソフトウェア、または手動による調整も不要です。
Mobile Push Mailは完全にオープン標準に基づき、機器、トランスポート・プロトコル、ネットワークにはまったく依存しません。Oracle P-IMAPソリューションは、既存のIMAPおよびHTTPSのテクノロジ・スタックを利用し、どの機器または電子メール・サーバー・プロバイダにも採用されるように完全にオープンです。
Mobile Push Mailのクライアントの無線(OTA)インストール。クライアントの最新バージョンが入手可能になると、ユーザーの機器にはクライアントをアップグレードするためのリンク付きの通知が自動的に配信されます。さらに、すべてのユーザーおよびアプリケーション設定も、完全に無線でプロビジョニングされるため、最も簡単な設定を実現します。
ファイアウォールの背後に配置されるMobile Push Mailでは、モバイル・ユーザー向けに、HTTPSおよびSSLスタックに基づく、完全なエンドツーエンドの安全で信頼性の高い企業クラスのソリューションを提供します。
Oracle Mobile Collaborationは、ブラウザ機能を持つ任意のモバイル機器からコラボレーション情報への、非常に最適化されたワイアレス・アクセスを可能にします。モバイル機器のブラウザから従業員が実行できるタスクには、次のようなものがあります。
電子メールとボイスメールのアクセス、返信または転送
予定の表示、変更、取消しまたはステータス変更
グローバルまたは個人のアドレス帳での検索
Oracle Collaboration Suite Content Services(Files)の参照と選択したファイルのFAX送信
たとえば、モバイル受信ボックス機能では、ユーザーが緊急メールのみ、過去24時間のメール、ボイスメールのみ、FAXメッセージのみ、選択した送信者からのメールのいずれかを受信する仮想受信ボックスを作成できるため、より高速でパーソナライズされたメール・アクセスが実現します。これらのOracle Collaboration Suiteサービスをサポートするモバイル・アプリケーションは、構成済で出荷されます。モバイル・テキスト・アクセスは、テキストのみのモードをサポートします。
任意の電話機から音声コマンドを使用して、電子メールの取出しと返信、予定の管理、またはアドレス帳に載っている人への電話を行います。Oracle Collaboration Suiteに音声でアクセスするには、電話機からボイス・ゲートウェイに電話をかけて、音声インタフェースと対話します。Oracle Mobile Collaborationの音声対応アプリケーションは、音声およびプッシュホンの両方のコマンドに応答し、話者に依存しない音声認識機能を持つ任意のOracle対応VoiceXMLゲートウェイで実行されます。
ユーザーは、SMSまたは任意の電子メール・クライアントから、ASK(非同期アプリケーション)を使用してOracle Collaboration Suiteにアクセスできます。従業員は、簡単なASKコマンドをSMSまたは電子メールで送信し、その日の予定へのアクセス、従業員情報の検索、またはFAXあるいは電子メールで送信するファイルを選択するためのファイル・カタログの参照ができます。たとえば、ユーザーはASKコマンドcalをSMSで送信し、その日のすべての予定にアクセスしたり、find Harris
を送信してコーポレート・ディレクトリでHarrisを検索したりできます。
この項では、次の問題と解決策を説明します。
モバイル・ユーザーは、WebDAVサーバーがHTTPSモードのみで稼働するように構成されている場合、Oracle Collaboration Suite 10g Content Services(Oracle Files)にアクセスできません。
ASKアプリケーションにはヘルプ・アプリケーションは表示されません。この問題を修正するには、コンテンツ・マネージャ・ツールを次のように使用して、ヘルプ・アプリケーションを編集します。
OracleAS Wirelessツールの1つであるOracleAS Wirelessコンテンツ・マネージャにアクセスします。OracleAS Wirelessツールにアクセスするには、Application Server Controlの「ホーム」ページの「システム・コンポーネント」表で「Mobile Collaboration」の管理アイコンをクリックします。
管理者ユーザー名(orcladmin)と該当する管理者パスワードを入力します。OracleAS Wirelessツールが表示されます。
「コンテンツ」をクリックします。コンテンツ・マネージャが表示され、アプリケーションの参照画面にデフォルト設定されています。
「ヘルプ」を選択し、「編集」をクリックします。「一般」のパラメータが選択された編集ページが表示されます。
エイリアス名フィールドにhelpと入力し、「適用」をクリックします。
「追加」をクリックします。
「参照可能」オプションが選択されていることを確認します。これによって、ヘルプ・アプリケーションは、エンド・ユーザーが参照し、アクセスできるようになります。
「適用」をクリックします。
表8-1に、Oracle Mobile Collaborationの既知の問題を示します。
表8-1 Oracle Mobile Collaborationの既知の問題
説明 | 操作 | バグ番号 |
---|---|---|
ユーザーがOracle Collaboration Suite Portal( |
この問題を修正するには、次のようにします。
このパッチは、次の問題も修正します。
このパッチで対応するその他のバグのリストは、Oracle MetaLinkを参照してください。 |
4487987 |
9.0.4.xから10.1.1.0.2へのアップグレードの結果、追加のメッセージング・サーバー・プロセスが生じます。 |
Oracle Collaboration Suiteリリース2(9.0.4.x)からOracle Collaboration Suite 10gリリース1(10.1.1.0.2)へのアップグレードの結果、2つのメッセージング・サーバー・プロセスが生じます。パフォーマンスを高めるには、不要なメッセージング・サーバー・プロセスを削除、停止または無効にし、適切なメッセージング・サーバー・プロセスが完全に構成されている(PushDriverのインスタンスにユーザー名およびパスワードに定義したパラメータが含まれている)ことを確認します。そのためには、次の手順を実行します。
|
4545277 |
アップグレード後のボイス・ナビゲーションにエラーが発生します。 リリース9.0.3.1がリリース10.1.1.0.2にアップグレードされたインストール上のOracle Voice Accessにエラーが発生しているという間欠的エラーが報告されています。このエラーの場合、ユーザーは電話を切り、再びダイアルインして、モバイル・アプリケーション(モジュール)の1つから「メイン・メニュー」に戻ることを試みる必要があります。 |
このエラーを修正するは、次のようにします。
|
4473879 |
電話通知が失敗します。 Oracleがホストではないゲートウェイで配信通知が失敗します。 |
Oracleがホストであるゲートウェイを使用する場合は、何の操作も必要ありません。Oracleがホストでないゲートウェイを使用する場合は、このバグの修正をそのゲートウェイにデプロイする必要があります。修正には、更新された |
4291557 |
Mobile Push MailをSSL接続用に構成します。 |
SSL接続性を構成するには、
HTTPSをサポートするためのOracle Application Server Wirelessの設定の詳細は、『Oracle Application Server Wireless管理者ガイド』を参照してください。 |
4510910関連 |
Wirelessの構成後に「ポート」ページでエラーが発生します。Oracle Mobileを使用するために、Wirelessの構成が必要になることがあります。 |
すべてのOracle Collaboration Suiteコンポーネントが、Collaboration Suite Controlを使用して構成されている場合、構成手順の後で、Oracle Enterprise Managerを再起動する必要があります。 |
4475021 |
グローバリゼーション: マルチバイト文字のユーザー名を持つモバイル・ユーザーは、Oracle Collaboration Suite 10g Content Services(Oracle Files)にアクセスできません。 |
ユーザー名は、Oracle Content Servicesへのモバイル・アクセスを可能にするASCII文字で指定する必要があります。 |
2563595 |
9.0.4.1から10.1.1.0.2へのアップグレード後、Oracle Collaboration Suite 10g Voice Access Messages(メール)では、プロが録音した音声ではなく、テキストから音声への変換のみを再生します。 |
この問題を修正するには、Oracle Collaboration Suiteのアプリケーション層インスタンスで、次のコマンドを実行することにより、
|
4540413 |
9.0.4.1から10.1.1.0.2へのアップグレード後、ユーザーには、メッセージのプロンプト用、および連絡先リストにエントリがない場合に、プロが録音した音声ではなく、テキストから音声への変換が聞こえます。Oracle Collaboration Suite 10g Voice Access連絡先の場合、ユーザーには、「「メイン・メニュー」、「ヘルプ」と言うか、停止することができます。」という音声が聞こえます。システムでは、「メイン・メニュー」コマンドは理解されません。 |
この問題は、音声ナビゲーションを修正する手順に従い(バグ番号447389)、バグ番号4540413で説明されているように |
4545819 |
グローバリゼーション: Oracle Collaboration Suite Portal( |
なし。 |
4400585 |
midtierSSLConfigToolは、 |
なし。 |
4510910 |