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Oracle Collaboration Suiteリリース・ノート
10gリリース1(10.1.2) for Solaris Operating System(SPARC)
B25675-05
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3 Oracle Collaboration Suiteのインストールとアップグレードに関するリリース・ノート

この章では、Oracle Collaboration Suiteのインストールとアップグレードに影響を与えるスイートレベルのリリース・ノート情報について説明します。この章の内容は次のとおりです。


注意:

このドキュメントは2007年2月23日に更新されました。追加の更新および新しい情報については、http://metalink.oracle.comでNote 415183.1を参照してください。

3.1 Oracle Collaboration Suiteのインストール

次のトピックでは、Oracle Collaboration Suiteのインストールに関連したリリース・ノート情報について説明します。

3.1.1 Oracle Collaboration Suiteのインストールに関する新機能

Oracle Collaboration Suiteのインストールに関する新機能は次のとおりです。

  • 手動構成が不要

    Oracle Collaboration Suiteでは、これまでアプリケーション層の各コンポーネントのインストール後タスクとして位置づけられていたタスクが、メイン・インストール中にすべて実行されます。

  • インストール中のポート変更オプション

    デフォルトのポート番号を自動的に割り当てるかわりに、コンポーネントのカスタム・ポート番号を指定できます。この機能は、静的ポート機能と呼ばれます。

  • 単一コンピュータ・インストールの改善

    このリリースでは、すべてのプラットフォームで単一コンピュータ・インストールが可能です。旧リリースとは異なり、すべての必要な情報をインストール開始時に入力できます。

  • アプリケーション層のインストールに関する変更点

    Oracle Collaboration Suiteアプリケーション層に次の機能が追加されました。

    • Oracle Mail構成のサポート

    • Oracle Content Services構成のサポート

    • 選択したコンポーネントで使用されるOracle Collaboration Suiteデータベースを選択可能

    • インストール中に既知のポートを選択可能

  • 高可用性構成のサポート

    このリリースでは、次の高可用性環境がサポートされています。

    • Oracle Calendarコールド・フェイルオーバー・クラスタ

    • Identity Management分散アーキテクチャ

    • Identity Management連結アーキテクチャ

    • 単一クラスタ・アーキテクチャ

  • セキュア・インストールのサポート

    コンポーネントが必ずSecure Socket Layer(SSL)を使用してOracle Internet Directoryに接続するように指定できます。

  • コンフィギュレーション・アシスタントの拡張

    Oracle Collaboration Suite 10gリリース1では手動構成は必要ありません。インストール後タスクのほとんどがコンフィギュレーション・アシスタントで実行されます。

  • 前提条件チェックの強化

    コンピュータが最小要件に適合していることを確認するためにインストーラで行われる前提条件チェックが強化されました。

  • インストール統計生成のサポート

    インストールに使用されるリソースを監視するためのコマンドライン・オプションが用意されています。

  • Oracle Internet Directoryレプリケーションのサポート

    このリリースでは、インストーラを使用して、マスターのOracle Internet DirectoryとOracle Internet Directoryのレプリカをインストールできます。

3.1.2 Oracle Collaboration Suiteのインストールに関する解決済の問題

表3-1に、Oracle Collaboration Suiteのインストールに関する解決済の問題を示します。

表3-1 Oracle Collaboration Suiteのインストールに関する解決済の問題

説明 解決したリリース バグ番号

Oracle Web Accessクライアント・コンフィギュレーション・アシスタントが動作しているように見えるにもかかわらず、対応するスキーマがデータベースに作成されない場合がありました。アプリケーション層のインストール中に後者を選択すると、次のエラーが発生することがありました。

Error:*** Alert: Error connecting to the datbase that you have selected for Oracle Collaboration Suite Web Access.
Please make sure that the database is up and running and the ICSYS user account is unlocked or select another database.

10.1.2

4540338

カスタム・インストールでは、Enterprise ManagerをインストールしていないとOracle Web Accessクライアント・コンフィギュレーション・アシスタントが正しく実行されず、次のエラーが表示されることがありました。

Web Access Configuration Assistant failed;

Exception in thread main java.lang.noClassDefFoundError:
oracle/sysman/emSDK/conf/TargetDeletionException:

10.1.2

4547739


3.1.3 Oracle Collaboration Suiteのインストールに関する既知の制限および回避策

次の項では、Oracle Collaboration Suiteのインストールと構成に関する既知の制限および回避策について説明します。

3.1.3.1 インストール関連記事

次のような記事がMetaLinkのWebサイト(http://metalink.oracle.com)に提供されています。これらの記事は、Oracle Collaboration Suiteのインストール時に発生する可能性のある重要な情報および問題について説明するものです。これらの記事は定期的に更新され、ユーザーの実際の操作に基づきます。重要な更新がないかどうか、これらの記事を定期的に確認してください。

  • Note 339831.1「List Of Patches To Install On Top Of CollaborationSuite 10.1.2」: 推奨されるOracle Collaboration Suiteパッチを一覧しています。

  • Note 339832.1「Additional Hints How To Install Collaboration Suite 10.1.2」: インストールに関するその他のヒントを示しています。

  • Note 361948.1「How to resolve issues due to applying DB PSR 10.1.0.5 over Oracle Collaboration Suite」: Oracle Collaboration Suite 10.1.2へのOracle Databaseパッチ・セット・リリース10.1.0.5の適用に関する特定の問題と回避策を示しています。


関連項目:

Oracleサポート・サービスからの最新の注意、およびすべてのOracle Collaboration Suiteのドキュメント・ライブラリへのリンクについては、http://metalink.oracle.comでNote 386616.1を参照してください。

3.1.3.2 データベースのリリース

Oracle Collaboration Suite 10gには、リリース10.1.0.4.2以上のOracle Databaseが必要です。Oracle Collaboration Suite 10gメディアからデータベースをインストールすると、このリリースのデータベースが自動的にインストールされます。リリース10.1.0.4.2のOracle Databaseは、Oracle Collaboration Suite 10gでのみ使用できます。

Oracle Database 10.1.0.4.2を10.1.0.5にアップグレードすることをお薦めします。リリース10.1.0.5は、http://metalink.oracle.comからパッチ4505133をダウンロードすることで入手できます。

既存のデータベースを使用するユーザーは、インストーラのユーザー・データベースを使用可能にするオプションを使用する前に、そのデータベースをリリース10.1.0.5以上にアップグレードする必要があります。

Oracle Collaboration Suiteでネイティブ・サポートされていないプラットフォーム上のデータベースを使用するユーザーは、リモート・データベースを10.1.0.5以上にアップグレードすれば、OcsDBSchemaRegをリモート・モードで使用できます。

リリース10.2が各種プラットフォームで使用できるようになった際には、すべてのユーザーは、Oracle Collaboration Suite 10gで使用するデータベースを10.2にアップグレードする必要があります(または、そのように薦められます)。10.2へのアップグレードは、Oracle Collaboration Suiteのインストール前ではなく、インストール後に行うことをお薦めします。データベースのアップグレードの詳細は、Oracle MetaLinkのWebサイト(http://metalink.oracle.com)で次のNoteを参照してください。

  • Note 306705.1「Internal Error Message 684 Could Not Be Found In The Msb File 684」

  • Note 361948.1「How to resolve issues due to applying DB PSR 10.1.0.5 over Oracle Collaboration Suite」

Oracle Collaboration Suiteの動作保証されたコンポーネントの詳細は、『Oracle Collaboration Suite動作要件ガイド』を参照してください。

3.1.3.3 データベースの有効化

インストール中に「Oracle Collaboration Suiteの使用可能データベース」オプションを選択する場合、データベースのORACLE_HOMEにOracle Enterprise Managerがインストールされていることを確認してください。これは、インストールを正常に行うために必須の作業です。

3.1.3.4 Oracle Collaboration SuiteデータベースをRDBMS 10.2.0.xにアップグレードするにはUltra Searchに対するアップグレード後の手順が必要

RDBMSにアップグレードする際に、次のエラー・メッセージが表示されます。

The following components cannot be upgraded as the
corresponding upgrade scripts are missing:
Oracle Ultra Search ($ORACLE_HOME/ultrasearch/admin/wkdbmig.sql)

If you want to upgrade these components, you must first install
them, using the OUI and then re-run the Upgrade Assistant.
Do you want to continue with the upgrade?

Note: If you continue, the above components will not be consideredas part of the upgrade process.

                                                      Yes | No

この問題を回避するには、次を実行します。

  1. 「Yes」をクリックしてアップグレードを続行します。

    Oracle Database 10gリリース2(10.2)では、Ultra SearchがCompanion CDに移動されました。Oracle Collaboration Suite Ultra Searchをアップグレードするには、後述の手順の説明どおり、データベースをRDBMS 10.2にアップグレードした後に、Companion CDからOracle Database 10g製品のインストールを完了する必要があります。

  2. Companion CDから、Ultra Searchを同じ新規のRDBMS 10.2 ORACLE_HOMEへインストールします。

  3. データベースを停止し、アップグレード・モードで起動(アップグレードを開始)します。Real Application Clustersデータベースの場合は、排他モード(cluster_database=false)で起動します。

  4. SQL*PlusでUltra Searchのアップグレード・スクリプト(ORACLE_HOME/ultrasearch/admin/wkdbmig.sql)を実行します。

  5. データベースを通常モードで再起動します。

3.1.3.5 新規インストールされたデータベースに対するOracle Content Servicesの設定に必要な手順

「カスタマOracle Collaboration Suiteデータベースを使用可能にする」インストール・オプションを外部データベースの最上位で実行する場合、または外部データベースに対してOCSDbScehmaReg.shを実行する場合、コンテンツ・スキーマのみ作成されることに注意してください。アプリケーション層からOracle Content Servicesを構成する前に、データベースにワークフロー・スキーマを作成する必要があります。データベースのリリースに応じて、アプリケーション層のインストール中に次の手順を実行する必要があります。

データベースのリリースが10.1.0.4以上で、データベースに対してメタデータ・リポジトリ作成アシスタントを実行したことがない場合は次のようにします。

  • 『Oracle Content Services管理者ガイド』の第3章の「データベースがOracleASメタデータ・リポジトリ作成アシスタントをサポートしていない場合」に記載されている手順に従います。

データベースのリリースが10.2.0以上の場合は次のようにします。

  • 『Oracle Content Services管理者ガイド』の第3章の「データベースがOracleASメタデータ・リポジトリ作成アシスタントをサポートしていない場合」に記載されている手順2〜5を実行します。

3.1.3.6 シングル・ボックス・インストールでのContent Servicesコンフィギュレーション・アシスタントの失敗

.cshrc/.bashrc/.zshrc(ご使用のシェルによって異なります)から新しいシェルを起動すると、アプリケーション層Oracle Content Servicesコンフィギュレーション・アシスタントがハングします。

回避策

.cshrc/.bashrc/.zshrcファイルに新しいシェルを起動するコマンドが含まれていないことを確認します。アプリケーション層コンフィギュレーション・アシスタントが長い間UploadAgentDefinitionsアクションでハングしているように見える場合は、ご使用の環境の.cshrcファイルを確認し、新しいシェルを起動するコマンドをすべて削除し、Oracle Content Services構成を再試行します。

3.1.3.7 Oracle PortalにはOracle Knowledge Baseコンポーネントが必要

独自のRDBMS 10.1.0.2.0(および10.1.0.5パッチ)をインストールして、Identity Management分散インストールのメタデータ・リポジトリとして使用する場合、メタデータ・リポジトリ・コンフィギュレーション・アシスタントを実行する前に、そのデータベースにOracle Knowledge Baseコンポーネントをインストールする必要があります。Oracle Knowledge Baseコンポーネントは、RDBMSコンパニオンCDに収録されています。

Oracle Knowledge Baseコンポーネントは、Oracle Collaboration Suiteの一部であるOracle Portalが正しく動作するために必要です。

3.1.3.8 高可用性環境でのOracle Messengerサインイン障害の解決

単一クラスタ高可用性環境、Identity Management連結可用性環境、またはIdentity Management分散高可用性環境でOracle Messengerにサインインできない場合、次の回避策を実行します。

  1. Oracle Real-Time Collaborationコントロールを起動します。次に例を示します。

    $ORACLE_HOME/imeeting/bin/rtcctl
    
    
  2. Oracle Real-Time Collaborationコントロールから、getstate -vを実行して、Oracle Presence Server(インスタント・メッセージ・ルーターimrtr)のID番号をフェッチします。

  3. Oracle Real-Time Collaborationコントロールから、stop -cid ID_number_for_imrtrを実行します。

  4. Oracle Real-Time Collaborationコントロールから、start -cid ID_number_for_imrtrを実行します。

3.1.3.9 Oracle Enterprise Manager Grid Controlのリリース

Oracle Collaboration Suite 10gリリース1(10.1.2)を管理するには、Oracle Enterprise Manager Grid Controlをリリース10.1.0.4に更新する必要があります。Oracle Collaboration Suiteに同梱されているOracle Enterprise Manager Grid Controlリリース10.1.0.3をインストールします。その後、Oracle Enterprise Manager Grid Control 10.1.0.4パッチ・セットをダウンロードして、適用します。パッチは、Oracle管理サービスと管理エージェントの両方に適用する必要があります。

Oracle Enterprise Manager Grid Control 10.1.0.4パッチ・セットをダウンロードするには、次のURLにナビゲートします。

http://metalink.oracle.com/

3.1.3.10 Solaris 10でのカーネル設定とオペレーティング・システム・パッケージの手動チェック

Oracle Collaboration Suiteのインストール・プログラムでは、通常、適切なカーネル設定およびオペレーティング・システム・パッケージを自動的にチェックします。しかし、これはSolaris 10では機能しません。Solaris 10にOracle Collaboration Suiteをインストールする前に、Oracle Collaboration Suiteのインストール・ガイドに記載されている情報に対し、手動でカーネル設定とオペレーティング・システム・パッケージをチェックしてください。(4490417)

3.1.3.11 管理プロセスを起動する前にNLSおよびオペレーティング・システム・ロケールの環境変数を設定

英語以外の環境で、emctlなどのコマンドライン・ツールを使用してプロセスを起動する場合、オペレーティング・システム・ロケールとNLS_LANG環境変数の設定が適切に矛盾なく構成されていることを確認します。このことは、Oracle Application Serverのインストールに使用できるemctlコマンドライン・ユーティリティとGrid Controlコンソールのインストールに使用できるemctlユーティリティに当てはまります。

Oracle Application ServerコンソールまたはGrid Controlコンソールをインストールする前にこれらの環境変数を設定しないと、非ASCII文字がApplication Server ControlコンソールまたはGrid Controlコンソールに正しく表示されません。この問題の発生を防ぐには、インストール前にこれら2つの環境変数を設定します。これができない場合は、問題を解決するために、2つの環境変数をインストール後に設定して管理エージェントを再起動します。

これらの変数の値をチェックおよび設定する方法の詳細は、次の項を参照してください。

3.1.3.11.1 オペレーティング・システム・ロケールのチェック

LC_ALLまたはLANG環境変数が適切な値に設定されていることを確認します。現行の設定をチェックするには、次のコマンドを発行します。

$PROMPT> locale
3.1.3.11.2 オペレーティング・システム・ロケールの設定

bashまたはzshを使用している場合、オペレーティング・システム・ロケール環境変数を設定するには、exportコマンドを発行します。次に例を示します。

export LANG=zh_CN

この例では、変数は簡体字中国語に設定されます。各オペレーティング・システムの特定の値については、オペレーティング・システム別のドキュメントを参照してください。

cshまたはtcshを使用している場合、setenvコマンドを発行します。

setenv LANG zh_CN
3.1.3.11.3 NLS_LANG環境変数のチェック

NLS_LANG環境変数に、オペレーティング・システム・ロケールの設定(さらに、Grid Controlを使用してOracle Application Serverを一元管理している場合は、Grid Control管理リポジトリのデータベース・キャラクタ・セット)と一致する適切な値が設定されていることを確認します。言語またはキャラクタ・セットの特定の値については、使用しているOracle製品のグローバリゼーション・サポート・ガイドを参照してください。

プラットフォームがMicrosoft Windowsベースのオペレーティング・システムである場合、レジストリのデフォルトのNLS_LANG設定をそのまま使用してください。通常はこの値を変更する必要はありません。

また、NLS_LANG設定が$ORACLE_HOME/opmn/conf/opmn.xml(UNIXの場合)またはORACLE_HOME\opmn\conf\opmn.xml(Windowsの場合)に存在するかどうかも確認します。たとえば、opmn.xmlファイルに次の内容が含まれている必要があります。

<environment>
     <variable id="TMP" value="/tmp"/>
     <variable id="NLS_LANG" value="JAPANESE_JAPAN.JA16SJIS"/>
</environment>

NLS_LANG設定が存在する場合、opmn.xmlファイルのNLS_LANG設定がNLS_LANG環境変数と同一であることを確認します。

3.1.3.11.4 NLS_LANG環境変数の設定

bashまたはzshを使用している場合、NLS_LANG環境変数を設定するには、exportコマンドを発行します。次に例を示します。

export NLS_LANG="Simplified Chinese_China.ZHS16GBK"

この例では、変数は簡体字中国語に設定されます。各オペレーティング・システムの特定の値については、オペレーティング・システム別のドキュメントを参照してください。

cshまたはtcshを使用している場合、setenvコマンドを発行します。次に例を示します。

setenv NLS_LANG "Simplified Chinese_China.ZHS16GBK"

3.1.3.12 256文字を超えるカスタム・データベース文字列

(OIDのorclNetDescStringに登録されている)カスタム・データベースの接続文字列が256文字を超え、環境変数TNS_ADMINがインストール前に設定されていない場合、そのカスタム・データベースは使用可能にできません。(4538565)

3.1.3.13 変更ログ・エントリがパージされるため、Oracle Directory Integration and Provisioningサーバーがプロビジョニング・イベントを送信しない

時間ベースの変更ログのパージをバージョン3.0のプロビジョニング・プロファイルとともに使用すると、Oracle Directory Integration and Provisioningサーバーがプロビジョニング統合アプリケーションに変更を伝播する前に、変更ログのエントリがパージされます。これは、Oracle Directory Integration and Provisioningで、デフォルトのcn=subscriber profile,cn=changelog subscriber,cn=oracle internet directory変更ログ・サブスクライバ・コンテナにバージョン3.0のプロビジョニング・プロファイル・エントリが作成されないために起こります。(4524793)

この問題を解決するには、バージョン3.0のプロビジョニング・プロファイルごとにデフォルトの変更ログ・サブスクライバ・コンテナにコンテナを作成し、各プロファイルのorclLastAppliedChangeNumber属性に値0を割り当てます。次のサンプルLDIFファイルでは、デフォルトの変更ログ・サブスクライバ・コンテナにプロビジョニング・プロファイル・コンテナを作成し、orclLastAppliedChangeNumber属性に値0を割り当てます。

dn: cn=profile_name,cn=changelog subscriber,cn=oracle internet directory
orclsubscriberdisable: 0
orcllastappliedchangenumber: 0
objectclass: orclChangeSubscriber

3.1.3.14 Oracle Internet Directoryスーパーユーザー以外のアカウントを使用したインストールまたはアップグレード

Oracle Internet Directory Schema Adminsグループ(cn=OID Schema Admins, cn=groups, cn=OracleContext)は、Oracle Internet DirectoryでのLDAPスキーマの管理に使用されます。Oracle Internet Directoryスーパーユーザー・アカウントはこのグループのメンバーですが、このグループに他のメンバーを追加してもかまいません。(4539283)

Oracle Collaboration Suiteコンポーネントでは、コンポーネントのLDAPスキーマ・バージョンがcn=OracleSchemaVersionの下に保持されます。Oracle Internet Directoryのスキーマ要素を新たに作成すると、コンポーネントでもコンポーネント・バージョンが更新されます。このコンテナのアクセス制御ポリシーでは、Oracle Internet Directory Schema Adminsグループのメンバーに、LDAPスキーマの変更だけでなくスキーマ・バージョンの編集も許可する必要があります。事前定義済のアクセス制御ポリシーでは、このグループのメンバーにLDAPスキーマの変更は許可しますが、cn=OracleSchemaVersionの下にあるサブツリーの変更は許可しません。

そのため、Oracle Internet Directoryスーパーユーザー(orcladmin)以外のアカウントを使用して、Oracle Collaboration Suiteまたは任意のコンポーネントをインストールした場合、1つ以上のコンポーネントのコンフィギュレーション・アシスタントが、Oracle Internet Directoryに格納されたバージョン番号を更新しようとして失敗する可能性があります。

orcladmin以外のアカウントを使用してOracle Collaboration Suiteコンポーネントをインストールまたはアップグレードする前に、ldapmodifyツールを使用して次のLDIFスクリプトを実行してください。次の内容のLDIFファイルを作成します。

dn: cn=OracleSchemaVersion
changetype: modify
replace: orclaci
orclaci: access to entry by group="cn=OID Schema Admins, cn=groups, cn=OracleContext" (browse, add)
orclaci: access to attr=(*) by group="cn=OID Schema Admins, cn=groups, cn=OracleContext" (search, read, write, compare)

次のコマンドを入力し、ldapmodifyを使用してこのLDIFスクリプトを実行します。

ldapmodify -p <OID port> -h <OID host> -D cn=orcladmin -w <password> -f <name of the file containing above ldif record>

3.1.3.15 Application Serverメタデータ・リポジトリ作成アシスタント

Application Serverメタデータ・リポジトリ作成アシスタントは、Oracle Collaboration Suiteメディア・キットに含まれていません。このアシスタントが必要な場合は、Oracle MetaLinkのNote 330926.1をお読みください。

http://metalink.oracle.com

3.1.3.16 アプリケーション層のサービス間操作には専用のロード・バランサ仮想サーバーが必要

ダイジェスト・ログイン・モジュールに問題(4650986)が発生すると、ロード・バランサ仮想サーバーを使用してアクセスする複数のアプリケーション層を使用するOracle Collaboration Suiteのデプロイ・シナリオが適切に実行されません。ダイジェスト・ログイン・モジュールの問題は、1つのOracle Collaboration Suiteアプリケーションが他のOracle Collaboration Suiteアプリケーションに対してサービス・リクエストを実行する、Oracle Collaboration Suiteのサービス間操作でのみ発生します。

これには、Oracle Collaboration Suiteのインストレーション・ガイドの「ロード・バランサを使用した最初のOracle Collaboration Suite 10gアプリケーション層の構成」および「Oracle Collaboration Suite 10gアプリケーションの後続のインスタンスのインストール」に記載されているデプロイ・シナリオが含まれます。

このインストール・タイプでは、Oracle Collaboration Suiteアプリケーション層へのアクセスがロード・バランサによってアプリケーション層の1つにルーティングされるため、複数のJava仮想マシン(JVM)が使用されます。Oracle Collaboration Suiteアプリケーションのサービス間機能を複数のOracle Collaboration Suiteアプリケーション層のデプロイで使用している場合(この機能によって異なるOracle Collaboration Suiteアプリケーションの統合が可能になります)、コンポーネントのアプリケーション・ログに次のようなエラーが表示されることがあります。

$ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_Portal/application-deployments/ocsprovs/OC4J_Portal_default_island_1/application.log ,
caused by: [SOAPException: faultCode=SOAP-ENV:Protocol; msg=Unsupported
response content type "text/html", must be: "text/xml".
Response was:
<HTML><HEAD><TITLE>401
Unauthorized</TITLE></HEAD><BODY><H1>401
Unauthorized</H1></BODY></HTML>

これらの問題は、様々なOracle Collaboration Suite Portalポートレット、Oracle Content Servicesを含むOracle Workspaces統合、およびOracle Collaboration Suite Searchなど、複数のアプリケーションで発生します。これらのサービスについて、アプリケーション層へのアクセスが断続的に失敗します。

回避策

ハードウェア構成を使用して、高可用性を維持したまま、これらの問題の発生を防ぐことができます。この問題を回避するには、HTTPサーバーに対する永続性ベースのルーティングを持つロード・バランサ仮想サーバーを使用します。このシナリオでは、使用するJVMは1つですが、サービスのエンドポイントはすべてのアプリケーション層にロード・バランシングされ、シングル・ポイント障害になりません。

この回避策を使用すると、Oracle Collaboration Suiteアプリケーションのサービス間認証通信は永続性ベースのロード・バランサ仮想サーバーを介して行われ、Oracle HTTP Server層に直接送信されます。認証が完了すると、それ以外の、アプリケーションの通常の通信は、クラスタ化されたWebキャッシュ層を介して引き続きルーティングされます。

新しいロード・バランサ仮想サーバーを使用すると、Oracle Collaboration SuiteアプリケーションのWebサービスURIのOracle Internet Directoryサービス・レジストリ・エントリが新しいロード・バランサ仮想サーバーを参照するように変更されます。他のサービス・レジストリURIは変更されません。

この問題を解決するには、次の手順を実行して、新しいロード・バランサ仮想サーバーを設定し、その新しい仮想サーバーを使用するようにOracle Internet Directoryサービス・レジストリを変更して、アプリケーション層を再起動する必要があります。

次のようにロード・バランサを設定します。

  1. lbr.yourdomain.com:80のように、ロード・バランサ内に仮想サーバーを新規作成します。

  2. 仮想サーバーocs_apps_s2s.visioncorp.com:80を、次の値を含むノード・プールにマッピングします。

    • n1:port

    • n2:port

    portはOracle HTTP Serverのリスナー・ポートです。このポートは、インストール後に変更していなければ、次にリストされています。

    $ORACLE_HOME/install/portlist.ini
    
    
  3. このノード・プールに対してアクティブなCookieの挿入の永続性を設定します。

次のように、新しい仮想サーバーを使用するようにOracle Internet Directoryサービス・レジストリを変更します。

  1. Oracle Directory Managerを起動し、Oracle Internet Directoryにログインします。


    注意:

    Oracle Directory Managerを使用してOracle Internet Directoryサービス・レジストリを変更する方法の詳細は、『Oracle Collaboration Suite管理者ガイド』の第7章の「Oracle Directory Managerを使用したOracle Internet Directoryサービス・レジストリの編集」を参照してください。

  2. 「エントリ管理」「OracleContext」「サービス」に移動します。

  3. Calendarの下で、次の変更を加えます。

    1. 次にナビゲートします。

      cn=OCAS_xxxxx,cn=VirtualServices,cn=Calendar,cn=Services,cn=OracleContext
      
      
    2. labeleduri;webserviceurlを選択します。

    3. labeleduri;webserviceurlを次のように設定します。

      http://ocs_apps_s2s.visioncorp.com/ocws-bin/ocas.fcgi
      
      
  4. 「電子メール」の下で、次の変更を加えます。

    1. 次にナビゲートします。

      cn=webservice,cn=VirtualServices,cn=Email,cn=Services,cn=OracleContext
      
      
    2. labeleduri;webserviceを選択します。

    3. labeleduri;webserviceを次のように設定します。

      http://ocs_apps_s2s.visioncorp.com/oes/ws
      
      
  5. Content Servicesの下で、次の変更を加えます。

    1. 次にナビゲートします。

      cn=Content,cn=VirtualServices,cn=Files,cn=Services,cn=OracleContext
      
      
    2. labeleduri;s2sauthenticationurlを選択します。

    3. labeleduri;s2sauthenticationurlを次のように設定します。

      http://ocs_apps_s2s.visioncorp.com/content/s2s
      
      
    4. labeleduri;webserviceurlを選択します。

    5. labeleduri;webserviceurlを次のように設定します。

      http://ocs_apps_s2s.visioncorp.com/content/ws
      
      
    6. labeleduri;webdavurlを選択します。

    7. labeleduri;webdavurlを次のように設定します。

      http://ocs_apps_s2s.visioncorp.com/content/dav
      
      
  6. Real-Time Collaborationの下で、次の変更を加えます。

    1. 次にナビゲートします。

      cn=RTC,cn=VirtualServices,cn=RTC,cn=Services,cn=OracleContext
      
      
    2. labeleduri;integrationserviceurlを選択します。

    3. labeleduri;integrationserviceurlを次のように設定します。

      http://ocs_apps_s2s.visioncorp.com/imtapp/OracleRTCService
      
      
  7. Mobile / Wirelessの下で、次の変更を加えます。

    1. 次にナビゲートします。

      cn=WIRELESS1,cn=VirtualServices,cn=Wireless,cn=Services,cn=OracleContext
      
      
    2. labeleduri:presencewebserviceurlを選択します。

    3. labeleduri:presencewebserviceurlを次のように設定します。

      http://ocs_apps_s2s.visioncorp.com/presence/webservices
      
      

ロード・バランサを設定し、Oracle Internet Directoryサービス・レジストリを変更したら、Oracle Collaboration Suiteアプリケーション層を再起動します。

3.1.3.17 Oracle Content Servicesのグローバリゼーション・ショートカット・キー

Oracle Content Servicesが英語以外の言語でインストールされている場合、Webインタフェースを使用するときに文字eおよびsが[Del]キーにマッピングされます。このため、任意の状況で[E]または[S]を押すと、選択項目が削除されます。(4716518)

回避策: アプリケーション層のインストール中にopmnを起動し、英語ロケールに切り替えてからopmnコマンドを実行します。たとえば、ロケールがフランス語(fr_FR.UTF-8)に設定されている場合は次のようにします。

  1. 次のように、アプリケーション層のopmnを起動します。

    opmnctl start
    
  2. ロケールを英語(en_US.UTF-8)に変更します。

  3. 次のopmnコマンドを実行します。

    opmnctl startproc ias-component=HTTP_Server
    opmnctl startproc ias-component=WebCache
    opmnctl startproc ias-component=Content
    

3.1.3.18 Oracle Application Serverパッチ・セット10.1.2.1を使用しない

Oracle Collaboration Suite 10gリリース1(10.1.2)を新しくインストールする場合、またはリリース9.0.xからOracle Collaboration Suite 10gリリース1(10.1.2)にアップグレードする場合は、Oracle Application Server 10.1.2.1パッチ・セットを適用しないでください。

Oracle Application Server 10.1.2.1パッチ・セットは、Oracle Collaboration Suite 10.1.1にOracle Collaboration Suite 10.1.2パッチ・セットを適用した場合にのみ適用します。


関連項目:

  • Oracle Collaboration Suiteのインストレーション・ガイドの第6章の「既存のOracle Collaboration Suiteリリース10.1.1.0.2インストールからOracle Collaboration Suiteリリース10.1.2への更新」。

  • Oracle Collaboration Suiteのインストレーション・ガイドの第7章の「Oracle Collaboration Suiteリリース10.1.1.0.2からのアップグレード」。

  • Oracle Collaboration Suite 10.1.2パッチ・セットに含まれているREADME.htmlファイル。このファイルには、インストール方法および10.1.2パッチ・セット固有の問題点が記載されています。パッチ・セット(およびREADME)を入手するには、http://metalink.oracle.comにアクセスして、パッチ4713160をダウンロードします。


3.1.3.19 Oracle Application Server 10g(9.0.4)を使用しているコンピュータ上のOracle Enterprise Manager 10g Grid Controlコンソール10.1.0.2の管理エージェントのアンインストールまたは削除

Oracle Application Server 10g(9.0.4)またはOracle Collaboration Suiteの1つ以上のインスタンスが含まれているコンピュータにEnterprise Manager Grid Control 10.1.0.2管理エージェントをインストールする場合は、管理エージェントを安全にアンインストールまたは削除するために特定のアクションを実行する必要があります。

管理エージェントの前にOracle Application Server 10gをインストールした場合、管理エージェントのインストールおよび構成中に自動検出されます。Grid Controlコンソールを使用する場合、Oracle管理エージェントが存在するホスト上の一連のターゲットとして表示されるアプリケーション・サーバー・インスタンスを確認する必要があります。

また、Application Server Controlコンソールで集中管理を明示的に構成した場合、またはGrid Controlコンソールの「アプリケーション・サーバー」サブタブで「追加」ボタンをクリックしてOracle Application Server 10gインスタンスを検出した場合、Oracle管理エージェントを削除するには次の指示に従う必要があります。

  1. Oracle管理エージェントを削除する前に、次の手順でGrid ControlコンソールからOracle Application Server 10gインスタンスを削除します。

    1. Grid Controlコンソールで、「ターゲット」「アプリケーション・サーバー」の順に選択します。

    2. 削除するインスタンスを選択し、「削除」をクリックします。

    3. アクションを確認し、操作の完了まで待機します。


      注意:

      アプリケーション・サーバー・インスタンスのすべてのサブターゲットが同様に削除されるまで待機する必要があります。「管理サービス」タブで「削除されたターゲット」をクリックすると、この非同期操作の進捗状況を確認できます。削除保留中のターゲットがすべて削除されるまで待機してください。

  2. ホスト上の各Oracle Application Server 10gインスタンスでこの操作が完了すると、Oracle管理エージェントを削除できます。

(アンインストールまたはその他の方法で)管理エージェントをすでに削除している場合は、AS_HOME/sysman/emdディレクトリのcentralagents.lstファイルからAGENT_HOMEエントリを削除します。AGENT_HOMEが最後のエントリである場合は、centralagents.lstファイルを削除できます。各Oracle Application Server 10gインスタンスに対してこれを実行する必要があります。この手順に従わない場合、Oracle Application Server 10gの構成の変更時(OC4Jインスタンスの作成や削除など)にエラーが発生します。

3.1.4 Oracle Collaboration Suiteのインストールに関する既知の問題

次の表にOracle Collaboration Suiteのインストールと構成に関するスイートレベルの既知の問題を示します。

表3-2 Oracle Collaboration Suiteのインストールに関する既知の問題

説明 操作 バグ番号

Linux on Powerでは検証フィルタを使用できないため、Oracle Content Services、Oracle Workspaces、Ultrasearch CrawlerおよびOracle Collaboration Suiteの検索機能の一部は保証されません。

なし。

4902653、4932781、4930955

Solaris x86_64では検証フィルタを使用できないため、Oracle Collaboration Suiteの検索機能の一部は保証されません。

なし。

5212348、5181385

TMPDIR環境変数に不正な値が使用されていると、インストール・エラーが発生します。

TMPDIRが有効で、書込み可能なディレクトリであることを確認してください。

4637528

Oracle Universal Installerで作業を続行できず、次のエラー・メッセージが生成されます。

Error connecting to the database that you have selected
for Oracle Calendar Contacts and Provisioning.
Please make sure that the database is up and running
and the CALENDAR user account is unlocked or select another database.

ここに示す回避策は、Oracle Collaboration Suiteデータベースの構成中にOracle Calendar Serverデータベース・コンフィギュレーション・アシスタントが正常に実行された場合にのみ試してください。

インストールを続行する前に、影響を受けるOracle Collaboration Suiteデータベースで次の手順に従います。

  1. ORACLE_HOMEおよびORACLE_SIDを設定します。

  2. sqlplusで目的のインスタンスに接続できることを確認します。sqlplusを終了します。

  3. $ORACLE_HOME/jdk/binディレクトリから、次のコマンドを1行で実行します(<space>には空白文字を入力します)。

    ./java  -classpath $ORACLE_HOME/jlib/ldapjclnt10.jar:$ORACLE_HOME/jlib/ojmisc.jar:$ORACLE_HOME/ocal/jlib/ocal_infostore.jar<space>
    oracle.calendar.infostore.configuration.InfoStoreConf -t seed -oraclehome $ORACLE_HOME  -schemap<space>
    <Schema password for Calendar chosen at install> -sysp <sysop password>
    
  4. 次の警告が返されても無視します。

    javax.naming.CommunicationException: localhost:389 [Root exception is java.net.ConnectException: Connection refused]
    Warning: Relying on environment.
    
  5. アプリケーション層のインストールを続行します。

4540312

Solarisでは、Oracle Calendar Serverコンフィギュレーション・アシスタントが失敗し、次のメッセージが返されます。

unistartの実行中にエラーが発生しました

パイプでのI/Oリクエストがタイムアウトしました

回避策1:

コンフィギュレーション・アシスタントは、多くの場合、「再試行」ボタンを押すと正常に実行されます。

回避策2:

最初の回避策が成功しない場合は、次の手順に従って、Oracle Calendar Serverの強制停止を試行します。

  1. 新規シェルを開きます。

  2. ORACLE_HOMEを新しいインストール用の適切なパスに設定します。

  3. $ORACLE_HOME/ocal/binディレクトリから次のコマンドを実行し、Oracle Calendar Serverを停止します。

    ./unistop -y
    
  4. Oracle Calendar Serverが停止するまで待機します。

  5. コンフィギュレーション・アシスタントを再試行します。

4481592

Oracle Calendarのスタンドアロン・インストール中に、Oracle Calendarアプリケーション・システムのどのコンポーネントをインストールするかを選択できます。一部のコンポーネントをインストールせずに、2回目のインストール・セッションでそれらを同じORACLE_HOMEにインストールしようとすると、構成ファイルがインスタンス化されません。また、ocas.confファイルが更新されず、関連コンポーネントが有効になりません。

回避策1:

必ずOracle Calendarアプリケーション・システムのすべてのコンポーネントを初回インストール時にインストールしてください。コンポーネントを使用する予定がなくても、ディスク領域に与える影響はごくわずかであり、使用しないコンポーネントを無効にしてメモリー使用量を減らすのは簡単です。

コンポーネントは、プラグインとして$ORACLE_HOME/ocas/conf/ocas.confファイルの最後に次のようにリストされています。プラグインをコメント・アウトすれば無効にできます。

[plugins]
plugin01 = ./liblexcaldata.sl # Oracle Calendar app services
plugin02 = ./liblexwebhtml.sl # Oracle Calendar Web Client
plugin03 = ./liblexxml.sl     # Oracle Calendar Web Services
plugin04 = ./liblexsyncml.sl  # Oracle Sync Server

回避策2:

Oracle Mobile Data SyncまたはOracle Calendar Webサービスをインストール済のコンポーネントとして追加する必要がある場合は、インストール後に次の手順を実行します。

  1. ディレクトリを$ORACLE_HOME/ocas/confに変更します。

  2. Oracle Calendar Webサービスの場合、ocws.conf.sbsのコピーを作成してocws.confという名前を付け、ocas.conf[plugins]セクションに次の行を追加します。

    plugin03 = ./liblexxml.so
    
  3. Oracle Mobile Data Syncの場合、ocst.conf.sbsのコピーを作成してocst.confという名前を付け、ocas.conf[plugins]セクションに次の行を追加します。

    plugin04 = ./liblexsyncml.so
    

4486120

Oracle Calendar ServerがすでにインストールされているORACLE_HOMEにOracle Calendarアプリケーション・システム・スタンドアロンをインストールすることはできません。

Oracle Calendarアプリケーション・システム・スタンドアロンを別のORACLE_HOMEにインストールします。

4255307

処理速度の非常に遅いコンピュータでは、Oracle Collaborative Portletsコンフィギュレーション・アシスタントが1度目に失敗することがあります。

コンフィギュレーション・アシスタントは、多くの場合、再試行すれば正常に実行されます。

4511516

Oracle Collaboration Suiteコンソール・コンフィギュレーション・アシスタントが失敗することがあります。

問題のコンポーネントを選択し、コンフィギュレーション・アシスタントを再試行します。次のエラー・メッセージが表示されたら、メッセージを無視してインストールを続行してください。

Output generated from configuration assistant "Collaboration Suite Console Configuration Assistant" (attempt 2):
Register OCS Integration class and create Apps Identity...0 [main]
ERROR oracle.sysman.ocs.sdk.csc.install.OCSConfigAssistant  - Failed to create Component Entry
...
Base Exception : javax.naming.NameAlreadyBoundException: [LDAP: error code 68 - Object already exists]
...
Configuration assistant "Collaboration Suite Console Configuration Assistant" failed

4502739

Oracle Universal InstallerにOracle Discussionsコンフィギュレーション・アシスタントが正常に完了したと表示されても、実際にはDiscussionsのWebインタフェースにアクセスできず、ページが見つからないというエラーが返されます。

インストール・ログでDiscussions J2EEアプリケーションのデプロイについての記述を確認します。デプロイは完了したが、エラーが発生しているという場合は、インストール・ログに記録された起動コマンドをコピーして貼り付け、Oracle Discussionsアプリケーション層コンフィギュレーション・アシスタントを再実行します。

4511808

Oracle Universal InstallerにOracle Workspacesコンフィギュレーション・アシスタントが正常に完了したと表示されても、実際にはOracle WorkspacesのWebインタフェースにアクセスできず、ページが見つからないというエラーが返されます。

インストール・ログでOracle Workspaces J2EEアプリケーションのデプロイについての記述を確認します。デプロイは完了したが、エラーが発生しているという場合は、インストール・ログに記録された起動コマンドをコピーして貼り付け、Oracle Workspacesアプリケーション層コンフィギュレーション・アシスタントを再実行します。

4443890

「構成するコンポーネントの選択」画面で「次へ」をクリックしたときに、選択したデフォルト以外のOracle Collaboration Suiteデータベースが登録されません。

Oracle Internet DirectoryにOracle Collaboration Suiteデータベースの複数のインスタンスがある場合、「データベース名」列をクリックして、各コンポーネントの正しいデータベースをドロップダウン・リストから選択したときに、選択内容が保持されないことがあります。選択内容が保持されるようにするには、各コンポーネントに必要なデータベースを選択した後、「データベース名」列を再度クリックする必要があります。

4283272

アプリケーション層をインストールするときに、Oracle Internet DirectoryがSSL専用モードの場合は、Oracle Collaboration Suiteデータベースにパッチ4493920を適用します。

Oracle MetaLinkからパッチ4493920をダウンロードし、パッチZIPファイルに含まれている指示に従って、アップグレード済のOracle Collaboration Suiteデータベースにパッチを適用します。

4493920

Oracle Internet DirectoryとOracle Collaboration Suiteデータベースで異なるSSLモードを使用している場合(たとえば、Oracle Internet DirectoryをSSL専用モードに切り替えたが、Oracle Collaboration Suiteデータベースは非SSLで構成されている場合)、アプリケーション層のインストール中にOracle Ultra Searchコンフィギュレーション・アシスタントが正常に実行されません。

データベース内のOracle Internet Directoryモード情報を次のように更新します。

  1. dbaユーザーとしてOracle Collaboration Suiteデータベースにログインします。

  2. wk$sys_config表のOID_PORTOID_SSL_PORTおよびSSL_ONLY_MODEの値を新しいOID設定に更新します。

    OID_PORT: Oracle Internet Directoryの非SSLポート

    OID_SSL_PORT: Oracle Internet DirectoryのSSLポート

    SSL_ONLY_MODE: SSL専用モードの場合はY、SSL専用モードでない場合はN

4538039

Solaris 10で$ORACLE_HOME/oui/bin/runInstallerを実行しても機能しません。

$ORACLE_HOME/oui/oraparam.iniファイルで、[Certified Versions]の下のSolarisのバージョン・リストに、次のように5.10を追加します。

[Certified Versions]
Solaris=5.8,5.9,5.10

4509130

削除時に、Oracle Internet Directoryのエントリが自動的に削除されません。

エントリを次のように手動で削除します。

  1. ORACLE_HOME環境変数を設定します。

  2. oidadminツールを次のように起動します。

    $ORACLE_HOME/bin/oidadmin
    
    

    注意: oidadminツールの使用方法の詳細は、『Oracle Internet Directory管理者ガイド』を参照してください。

  3. 「Directory Server Name Manager」ダイアログ・ボックスで、接続先のディレクトリ・サーバーを選択し、「OK」をクリックします。

  4. orcladminユーザーとしてログオンします。

  5. 次のツリーでcn=OEMエントリを探します。

    Oracle Internet Directory Servers, orcladmin@host:port, Entry Management, cn=OracleContext,
    cn=Products, cn=OEM, orclApplicationCommonName=instanceName.host.domain.
    
  6. エントリorclApplicationCommonName=instanceName.host.domainを選択して削除します。

このアプリケーション層に対するOracle Collaboration Suiteコンソール・アプリケーション識別情報がOracle Internet Directoryから削除されます。

4486439

runInstallerを使用してアプリケーション層を削除する前にocsdeconfig.shを実行しないと、ユーティリティを実行してインスタンスの構成を解除する必要があるというメッセージが表示されます。このメッセージ内のコマンドは間違っています。

表示されたコマンドは実行しないでください。

$ORACLE_HOME/perl/bin/perl $ORACLE_HOME/bin/deconfig.pl

次のコマンドを実行してください。

$ORACLE_HOME/bin/ocsdeconfig.sh

4518280

アプリケーション層をデフォルト以外のID管理レルムに対してインストールすると、Oracle Contactsコンフィギュレーション・アシスタントが失敗します。

3.1.3.14「Oracle Internet Directoryスーパーユーザー以外のアカウントを使用したインストールまたはアップグレード」の指示に従います。

4536195

同じメールストア・データベースに対してOracle Discussionsを複数のドメインでインストールすると、予期しない動作が生じる可能性があります。

異なるOracle Discussionsドメインを別々のメールストア・データベースにインストールしてください。

4681847

Oracle Collaboration Suiteの既存のデータベースを有効にすると、「コンフィギュレーション・アシスタント"Oracle Database 10gをOIDに登録"が失敗しました。」というエラーが発生します。

既存のCollaboration SuiteデータベースのOracleホームにインストールする場合、「既存のOracle10g DatabaseをCollaboration Suite Databaseとして使用可能にする」を選択しないでください。これはOracle10g Databaseに対してのみサポートされており、Oracle Collaboration Suiteデータベースに対してはサポートされていません。

4686427

Oracle Internet Directory(OID)およびOracle Directory Integration and Provisioning(DIP)を2つの異なるOracleホームにインストールできません。

なし。

4673854

Oracle Collaboration Suiteを単一クラスタ・アーキテクチャの高可用性環境にインストールするときに、Oracle Mobile Collaborationワイヤレス・インスタンスのURLが、ポート80に設定されたロード・バランサ仮想サーバーを参照するように設定されており、ポート番号が明示的に宣言されていない場合、ワイヤレス通知サーバーをINIT状態で起動するとハングします。

ポート80の場合でも、ロード・バランサ仮想サーバーのポート番号を明示的に宣言する必要があります。3.1.6.4「ワイヤレス通知サーバーに対するロード・バランサ仮想サーバーのポートの設定」を参照してください。

4713614

アプリケーション層ホストでアプリケーション層のSSL構成ツールを使用する場合、DCMCTL UpdateConfigが応答しなくなることがあります。

なし。

4641767

統計ログ・ファイルを10.1.0.4のORACLE_HOMEからリモートの10.2データベースにインポートする場合、Mailコンフィギュレーション・アシスタントが応答しなくなることがあります。

  1. 次のコマンドを使用して、問題の原因となるプロセスIDを特定します。

    ps -ef |grep imp
    
    
  2. プロセスIDを強制終了します。

    kill -9 process_id
    
    

    process_idは、強制終了するプロセスのIDです。)

    これでMailコンフィギュレーション・アシスタントは正常に完了します。

  3. 10.1.0.4のリレーショナル・データベース管理システム(RDBMS)のOracleホームから、$ORACLE_HOME/oes/bin/em_stats.dmpを10.2のリレーショナル・データベース管理システムにダウンロードします。

  4. 10.2のリレーショナル・データベース管理システムで次のコマンドを実行します。

    $ORACLE_HOME/bin/imp file=em_stats.dmp fromuser=opt_stats touser=es_stats tables=GMGIT_ES_MAIL_STATS
    
    
  5. ユーザー名とパスワードを求められたら、sys資格証明を使用します。

4708319

Microsoft WindowsにEnterprise Managerエージェント10.2をインストールしており、続けて同じアプリケーション層にOracle Voicemail & Faxをインストールする場合、コンフィギュレーション・アシスタント・ツールで「セントラル・コンソールにPBXおよびOVFアプリケーション層ターゲットを作成」が失敗します。

構成が完了したら、コマンド・ウィンドウからコンフィギュレーション・アシスタント・ツールを実行して次のコマンドを実行します。

EMAGENT_HOME\bin\emctl config agent addTargetsToRepository
%ORACLE_HOME%\um\scripts\upload_targets.xml true

EMAGENT_HOMEは、Enterprise Manager 2.0がインストールされている場所です。

4725825


3.1.5 Oracle Collaboration Suiteのインストールに関するグローバリゼーションの問題

次の表にOracle Collaboration Suiteのインストールと構成に関するグローバリゼーションの問題を示します。

表3-3 Oracle Collaboration Suiteのインストールに関するグローバリゼーションの問題

説明 操作 バグ番号

日本語のシステムでのインストール中に、渡辺フォントに関連した些細な警告メッセージが表示されることがあります。

警告を無視してインストールを続行します。

4478884

Oracle Content Servicesが英語以外の言語でインストールされている場合、Webインタフェースで文字eおよびsが[Del]キーにマッピングされます。このため、任意の状況で[E]または[S]を押すと、選択項目が削除されます。

回避策は、3.1.3.17「Oracle Content Servicesのグローバリゼーション・ショートカット・キー」を参照してください。

4716518

ダッシュ(-)を含むドメイン名のホストにデフォルトのOracle Collaboration Suiteデータベースをインストールする場合、データベース・コンフィギュレーション・アシスタントが動作しません。

次のコマンドを使用して、インストーラを実行します。

runInstaller OUI_HOSTNAME=machine.domain.com

machineおよびdomainは、ドメイン名を構成する文字列で、ダッシュを使用することができます。

4567889


3.1.6 Oracle Collaboration Suiteのインストールに関するドキュメントの問題

次の項では、Oracle Collaboration Suiteのインストールに関するドキュメントの問題について説明します。

3.1.6.1 ロード・バランシング用のOracle Content Servicesレジストリ・エントリ

Oracle Collaboration Suiteのインストレーション・ガイドの11.2.8.12項、12.2.8.12項および13.2.8.12項のステップ6に、Oracle Content Servicesレジストリ・エントリが次のように記載されています。

  • Oracle Content Services

    dn: cn=FILES,cn=VirtualServices,cn=Files,cn=Services,cn=OracleContext
    labeleduri;adminurl
    labeleduri;applicationurl
    labeleduri;s2swebserviceurl
    labeleduri;webdavurl
    labeleduri;webservicesurl
    
    

これらのエントリは、正しくは次のとおりです。

  • Oracle Content Services

    dn: cn=Content, cn=VirtualServices,cn=Files,cn=Services,cn=OracleContext
    labeleduri;adminurl
    labeleduri;s2swebserviceurl
    labeleduri;webdavurl
    labeleduri;webservicesurl
    

3.1.6.2 max_commit_propagation_delayの最小値

Oracle Collaboration Suiteのインストレーション・ガイドの表5-1「Oracle Collaboration Suiteを既存のデータベースにインストールするためのデータベース構成パラメータとその最小値」に、間違った値があります。max_commit_propagation_delayの最小値が1と記載されていますが、正しくは0です。(4525874)

3.1.6.3 Oracle Enterprise Manager Application Server Controlのデフォルト・ポート

Oracle Collaboration Suiteのインストレーション・ガイドの付録F、表F-1「コンポーネントのURL」に、Oracle Enterprise Manager Application Server Controlのデフォルト・ポートが1810と記載されていますが、これは誤りです。デフォルト・ポートは1156です。(4526198)

3.1.6.4 ワイヤレス通知サーバーに対するロード・バランサ仮想サーバーのポートの設定

Oracle Collaboration Suiteのインストレーション・ガイドの第12章に記載されている「Oracle Collaboration Suite Mobile Collaborationの構成」の手順5では、単一クラスタ・アーキテクチャの高可用性環境で使用されるロード・バランサの仮想名を参照するようにOracle Mobile Collaborationワイヤレス・インスタンスのURLを構成します。通常、ロード・バランサがポート80に設定されている場合、Oracle Collaboration Suiteではポート番号を指定する必要はありません。しかし、問題4713614のために、手順5ではポート80の場合でもポート番号を明示的に宣言する必要があります。

Oracle Collaboration Suiteのインストレーション・ガイドでは、手順5が次のように記載されています。

ロード・バランサの仮想サーバー名(apps_virtual.mycompany.com)を参照するように、ワイヤレス・インスタンスURLを変更します。

手順5は、正しくは次のようになります。

ロード・バランサの仮想サーバー名(apps_virtual.mycompany.com:80)を参照するように、ワイヤレス・インスタンスURLを変更します。

3.1.6.5 Oracle Calendar管理の構成手順

「Calendar管理の構成」の手順1および2は間違っており、正しくは次のようになります。

次の手順を実行して、Oracle Calendar Administratorを有効にし、Oracle Collaboration Suiteアプリケーション中間層のロード・バランサ仮想サーバーを介して機能するようにします。

  1. 各OracleアプリケーションのOracleホームにある$ORACLE HOME/Apache/Apache/conf/httpd.confファイルの最後に、次の行を追加します。

    include "<full ORACLE_HOME path>/ocad/config/ocad.conf"

    # Calendar ServerのOracle構成ファイルをインクルードします。

  2. $ORACLE_HOME/dcm/bin/dcmctl updateconfigコマンドを実行して、変更内容を処理します。これで、Oracle Calendar Administratorが有効になります。

3.2 Oracle Collaboration Suiteのアップグレード


注意:

次の各項に記載されているリリース・ノートの情報は、Oracle Collaboration Suiteを9.0.xから10.1.2にアップグレードする場合に適用されます。

Oracle Collaboration Suiteを10.1.1から10.1.2にアップグレードする場合は、リリース10.1.1にOracle Collaboration Suite 10.1.2パッチ・セットを適用する必要があります。このパッチ・セットには、インストール方法およびパッチ・セット固有の問題が記載されたREADME.htmlファイルが含まれています。パッチ・セットを入手するには、http://metalink.oracle.comにアクセスして、パッチ4713160をダウンロードします。


次のトピックでは、Oracle Collaboration Suiteのアップグレードに関連したリリース・ノート情報について説明します。

3.2.1 Oracle Collaboration Suiteのアップグレードに関する解決済の問題

表3-4に、Oracle Collaboration Suiteのアップグレードに関する解決済の問題を示します。

表3-4 Oracle Collaboration Suiteのアップグレードに関する解決済の問題

説明 解決したリリース バグ番号

Oracle Calendar Webクライアント9.0.3のアップグレード・アシスタントが動作しませんでした。

10.1.2

4477847

Oracle Calendar Webクライアントは、アップグレード後もリリース9.0.4の色のままでした。

10.1.2

4453255

Oracle Mailで構成されたアプリケーション層を10.1.1にアップグレードした後、http://apptier_host:apptier_port/umのOracle WebMailページにログインすると、NullPointerExceptionが発生しました。

10.1.2

4513034、4526818、4540048

Oracle Real-Time Collaborationで構成されたアプリケーション層をアップグレードする際に、businessadminおよびbusinessmonitorロールが保持されませんでした。アップグレード前にこれらのロールが付与されていたユーザーは、アップグレード後に管理タブや監視タブを表示できませんでした。

10.1.2

4477138

Oracle Real-Time CollaborationユーザーにBUSINESSADMINおよびBUSINESSMONITORロールを付与する手順が必要であるという問題は解決されました。

10.1.2

4477138


3.2.2 Oracle Collaboration Suiteのアップグレードに関する既知の制限および回避策

次の項では、Oracle Collaboration Suiteのアップグレードに関する既知の制限および回避策について説明します。

3.2.2.1 Oracle Content Services向けのOracle Workflowの構成

Oracle Content Servicesを構成する前に、次の手順を実行してOracle Workflowを構成します。

  1. 適切な権限を持つユーザーとしてOracle Collaboration Suiteデータベースにログインし、次のコマンドを入力します。

    drop user owf_mgr cascade;
    
    
  2. Oracle Collaboration Suiteアプリケーション層のOracleホームから、次のスクリプトを実行します。

    $ORACLE_HOME/wf/install/wfinstall.csh
    
    

    Oracle Workflowコンフィギュレーション・アシスタントが起動します。

  3. 次のパラメータを適切なフィールドに入力します。

    • インストール・オプション: 「サーバーのみ」を選択します。

    • ワークフロー・アカウント: デフォルトのowf_mgrのままにします。

    • ワークフロー・パスワード: Oracle Content Servicesのスキーマ・パスワードと同じパスワードを指定します。

    • SYSパスワード: データベース・ユーザーSYSのパスワードを指定します。この値は必ず指定してください。

    • TNS接続ディスクリプタ: この値は、$ORACLE_HOME/network/adminにあるtnsnames.oraファイルからコピーします。次に例を示します。

      (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=myhost.mydomain.com)(PORT=1521))(CONNECT_DATA=(SERVER=DEDICATED)(SERVICE_NAME=orcl.mydomain.com)))
      
      

    「LDAPパラメータを入力します」「メーラー・パラメータを入力します」「表領域の変更」の各オプションは選択しないでください。

  4. 「送信」をクリックします。

  5. Oracle Collaboration Suite Controlコンソールを使用して、Oracle Content Servicesの構成を続行します。

3.2.2.2 メールストアのアップグレードがORA-29855で失敗

『Oracle Collaboration Suiteアップグレード・ガイド』の第5章に記載されている、データベース・アップグレード・アシスタントにおけるCollaboration Suiteスキーマの作成の有効化に関する項の手順に従うと、Oracle TextエラーORA-20000とともにORA-29855が発生することがあります。この問題が発生した場合、次のように回避してください。(4699586)

  1. ORA-29855が返されたSQLプロンプトで、次のコマンドを入力します。

    drop index es_ot_ix_doc;

    drop index es_ot_ix_search;

  2. 次のコマンドを入力します。

    @oes/install/sql/recreate_text_index.sql

  3. 索引が正常に作成されたことを示す次のようなメッセージがrecreate_text_index.sqlに出力された場合、手順5に進みます。

    Creating text index...
    PL/SQL procedure successfully completed.
    
    
  4. エラーが続く場合、次のコマンドを実行します。

    BEGIN ctx_ddl.drop_preference('es_search_filter'); END;
    BEGIN
    ctx_ddl.create_preference('es_search_filter', 'MAIL_FILTER');
    ctx_ddl.set_attribute('es_search_filter','index_fields','From:To:CC:Subject:Sender:Content-Disposition');
    ctx_ddl.set_attribute('es_search_filter','PART_FIELD_STYLE','text');
    END;
    
    
  5. 次のコマンドを入力して、recreate_text_indexを再実行します。

    @oes/install/sql/recreate_text_index.sql

3.2.2.3 Oracle Internet Directoryでのレルムの作成

アップグレード後、セルフ・サービス・コンソールを使用してOracle Internet Directoryにレルムを作成しようとすると、次のエラーが発生します(4709220)。

Cannot Create Identity Management Realm : Invalid Root Oracle Context. [LDAP:
error code 50 - Insufficient Access Rights ]

この問題を回避するには、インフラストラクチャまたはすべての層をアップグレードした後、次の回避策を実行します。

  1. Oracle Directory Managerを起動します。

    $ORACLE_HOME/bin/oidadmin
    
  2. Oracle Directory Managerにログインします。

  3. 「システム・オブジェクト」フレームで、次の手順を実行します。

    1. 「エントリ管理」を拡張します。

    2. dc=com | dc=visioncorpなど、適切な親レルムにナビゲートします。

    3. 「サブツリー・アクセス」タブを選択します。

  4. 次のように、親レルム・エントリでcn=ASPAdminにアクセス権を付与します。

    1. エントリ・レベル・オプションの下で、「作成」をクリックします。

    2. 「責任者」タブを選択します。

    3. 「特定のグループ」を選択します。

    4. 次のように入力します。

      cn=ASPAdmins,cn=groups,cn=visioncorpContext,dc=us,dc=visioncorp,dc=com
      
      
    5. 「アクセス権限」タブを選択します。

    6. BrowseAddおよびDeleteアクセス権を付与します。

  5. 次のように、親レルム属性でcn=ASPAdminにアクセス権を付与します。

    1. 属性レベル・オプションの下で、「作成」をクリックします。

    2. 「責任者」タブを選択します。

    3. 「特定のグループ」を選択します。

    4. 次のように入力します。

      cn=ASPAdmins,cn=groups,cn=visioncorpContext,dc=us,dc=visioncorp,dc=com
      
      
    5. 「属性」タブを選択します。

    6. 2つのフィールドにEQおよび*が入力されていることを確認します。

    7. 「アクセス権限」タブを選択します。

    8. ReadSearchWriteおよびCompareアクセス権を付与します。

    9. 「適用」をクリックします。

  6. 「エントリ管理」を開き、「cn=visioncorpContext」→「cn=Groups」→「cn=ASPAdmins」にナビゲートします。

  7. 「プロパティ」タブで、uniquememberフィールドにcn=orcladminがあることを確認します。

  8. (必要に応じて)「適用」をクリックします。

3.2.2.4 Oracle Application Serverパッチ・セット10.1.2.1を使用しない

Oracle Collaboration Suiteをリリース9.0.xから10gリリース1(10.1.2)にアップグレードする場合は、Oracle Application Server 10.1.2.1パッチ・セットを適用しないでください。

Oracle Application Server 10.1.2.1パッチ・セットは、Oracle Collaboration Suite 10.1.1にOracle Collaboration Suite 10.1.2パッチ・セットを適用した場合にのみ適用します。前述のとおり、このドキュメントではこのアップグレード方法を説明しませんが、10.1.2パッチ・セットに含まれているREADME.htmlファイルに詳細が記載されています。10.1.2パッチ・セットはhttp://metalink.oracle.comで入手できます(パッチ4713160)。

3.2.2.5 Ultra Searchコンフィギュレーション・アシスタントの失敗

アップグレード中にUltra Searchコンフィギュレーション・アシスタントが失敗することがあります(4679926、4534141、4545594)。次のようなエラーが表示されます。

Failed to create service entries for existing instances
java.sql.SQLException: ORA-20000: Oracle Ultra Search error
ORA-06512: at "WKSYS.WK_ERR", line 179
ORA-06512: at line 1

これは、Oracle Collaboration Suiteツールを使用して、または手動の回避策として、Oracle Internet Directoryに次のカタログを作成した場合に起こります。

  • targetdn

  • orclownerguid

  • pager

  • personalmobile

  • personalpager

  • middlename

  • orclSuiteType

  • orclServiceType

  • orclServiceSubType

  • orclServiceMember

  • orclstatus

この場合、アップグレード中にこれらのカタログを作成するコマンドが失敗し、その他のコンポーネントの後続のカタログも作成されません。

カタログが存在するかどうかを確認するには、メタデータ・リポジトリ・データベースにODSユーザーとしてログインし、次のコマンドを実行します。

desc ct_catalog_name;

前述のコマンドでは、catalog_nameを確認するカタログの名前で置き換える必要があります。

たとえば、targetdnカタログが存在するかどうかを確認するコマンドは、次のようになります。

desc ct_targetdn;

ct_catalog_nameが存在しないというメッセージが表示された場合、追加の手順を実行せずに、通常どおりアップグレードを続行できます。メッセージが表示されない場合は、次の回避策を実行する必要があります。

回避策

次の手順を実行する必要があります。

  1. Oracle Internet Directoryをアップグレードする前に、catalog.shを使用してカタログを削除します。

    $ORACLE_HOME/ldap/bin/catalog.sh -connect connect_descriptor -delete -attr\
    catalog_name
    
    

    前述のコマンドでは、catalog_nameを削除するカタログの名前で置き換える必要があります。

    たとえば、targetdnカタログを削除する場合は次のようになります。

    $ORACLE_HOME/ldap/bin/catalog.sh -connect connect_descriptor -delete -attr\
    targetdn
    
    

    前述のコマンドでは、connect_stringは、インフラストラクチャ・データベースのデータベース接続文字列(asdbなど)です。


    注意:

    この手順の後に、Oracle Internet Directoryをアップグレードする必要があります。

3.2.3 Oracle Collaboration Suiteのアップグレードに関する既知の問題

次の表にOracle Collaboration Suiteのアップグレードに関する既知の問題を示します。

表3-5 Oracle Collaboration Suiteのアップグレードに関する既知の問題

説明 操作 バグ番号

アップグレード後に、次の問題が発生する場合があります。

  • アプリケーション層のホームページのUltrasearch adminのURLは使用できません。

  • アプリケーション層のSSL構成ツールを使用してアプリケーション層を保護すると、アプリケーション層のホームページのUltrasearch adminのURLでは、httpsではなく、httpが使用されます。

http://metalink.oracle.comからパッチ4901434をダウンロードして適用してください。

4901434

RAWデバイス上のRACデータベースのアップグレード

Oracle Real-Time Collaborationコンフィギュレーション・アシスタントは、常にRAW構成ファイルを元の場所からインストーラが起動されるノードの$ORACLE_HOME/imeeting/へコピーします。また、Real Application Clustersの接続文字列を使用して、Real Application Clustersインスタンスの1つにランダムに接続します。インスタンスに$ORACLE_HOME/imeeting/RAW_CONFIG_FILEが存在しない場合、読取り操作は失敗し、Oracle Real-Time Collaborationコンフィギュレーション・アシスタントも失敗します。

すべてのReal Application Clustersインスタンスの$ORACLE_HOME/imeeting/に、手動でRAW構成ファイルをコピーします。

4536166

9.0.xから10.1.2のスタンドアロン・アップグレードで、$ORACLE_HOME/ocas/upgrade/ocasua.shファイルが、対応するSBSファイルからインスタンス化されません。

ファイルを次のように手動でインスタンス化します。

  • $ORACLE_HOME/upgrade/ocasua.sh$ORACLE_HOME/upgrade/ocasua.sh.bakにバックアップします。

  • 新しくインストールされた$ORACLE_HOME/upgrade/ocasua.sh.sbs$ORACLE_HOME/upgrade/ocasua.shにコピーします。

  • テキスト・エディタを使用して、すべての%ORACLE_HOME%をOracleホームの実際のパスに置き換えます。

  • テキスト・エディタを使用して、すべての%UAJAVAHOME%を、/jdkを追加したOracleホームの実際のパスに置き換えます。

4694839


3.2.4 Oracle Collaboration Suiteのアップグレードに関するグローバリゼーションの問題

Oracle Collaboration Suiteのアップグレードに関するグローバリゼーションの既知の問題はありません。

3.2.5 Oracle Collaboration Suiteのアップグレードに関するドキュメントの問題

Oracle Collaboration Suiteのアップグレードに関するドキュメントの既知の問題はありません。