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Oracle Collaboration Suiteリリース・ノート
10gリリース1(10.1.2) for Solaris Operating System(SPARC)
B25675-05
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2 Oracle Collaboration Suite累積パッチ・リリース・ノート

オラクル社では、Oracle Collaboration Suite 10gリリース1(10.1.2)コンポーネントに適用可能な一連の累積パッチをリリースしています。これらのパッチの主な目的は、既知の問題の修正です。修正された問題のリストは、各コンポーネント・パッチに付随するREADME.htmlファイル内にあります。なお、これらのパッチに新機能または新たな既知の問題が含まれている場合があります。これについては次の項で説明します。

ダウンロード可能な累積パッチのリストおよびパッチのインストール順序については、http://metalink.oracle.comでNote 406284.1を参照してください。


注意:

このドキュメントは2007年2月23日に更新されました。追加の更新および新しい情報については、http://metalink.oracle.comでNote 415183.1を参照してください。

2.1 Oracle Calendarアプリケーション・システムの累積パッチ

Oracle Calendarアプリケーション・システムの累積パッチには、現在および以前の10.1.2.x累積パッチで導入されたすべての新機能が含まれています。次の項で新機能の概要を説明します。

2.1.1 Oracle Calendarアプリケーション・システムのパッチ10.1.2.4の新機能

この項では、累積パッチ10.1.2.4に含まれている新機能について説明します。

Oracle Calendar Webクライアントの拡張

  • 繰返しインスタンスを既存のイベントに追加できます。

  • 選択したインスタンスを繰返しイベントから削除できます。「すべて削除」ボタンは必要なくなったため、削除されました。

  • 繰返しイベントのインスタンスを変更する際に、特定のプロパティおよび変更を、任意の他のインスタンスに適用できるようになりました。「すべて更新」ボタンは必要なくなったため、削除されました。

  • リソース検索は、使用可能なリソースに制限できるようになりました。

  • 「新規作成/編集」エントリ・ページで、または「新規作成/編集」エントリ・ページから「拡張検索」を開くと、ユーザーの検索にアドレス帳のエントリが含まれるようになりました。

  • イベント・タイトルおよび場所に従来よりも長い名前を付けることができます。

Oracle Calendar Webサービスの拡張

  • このリリースには、Oracle Calendar Webサービスの新しいサンプル・アプリケーションが含まれています。サンプルのデプロイおよび実行方法、ソース・コードの表示方法については、パッケージocws_sample.tarに含まれているドキュメントを参照してください。Oracle Calendar Webサービスのツールキットおよびそのインストール方法をダウンロードするには、http://metalink.oracle.comでパッチ5666292を入手します。

  • Oracle Calendar WebサービスAPIを使用して、タスクを作成、削除および変更できます。

  • また、次のものを作成することもできます。

    • Web会議

    • 参加者のいるイベント

  • 次のものを検索することもできます。

    • 主催者または参加者ごとのイベント。このような検索によって、ログイン・ユーザーは別のユーザーの予定表を表示することができます。

    • 特定の期間内でターゲット・ユーザー(またはリソース)が忙しい期間。これらの期間は、<vfreebusy>コンポーネントで表されます。1つのイベントのGUID(または複数のイベントのGUID)を指定し、そのイベント(またはそれらのイベント)中にターゲット・ユーザー(またはリソース)が忙しいかどうかを確認することもできます。

    • 未確認のイベント

Oracle Mobile Data Syncの改善

  • Nokia E50、E61およびE62デバイスがサポートされるようになりました。

  • BlackberryおよびSynthesisクライアント・デバイスでイベントを作成する際に、参加者を追加できるようになりました。

  • 連絡先情報の同期が最適化されました。現在、より多くの種類のデバイスの連絡先フィールドがサポートされるようになりました。

  • デバイス・プロファイル管理が改善されました。詳細は、『Oracle Collaboration Suite管理者ガイド』の第9章「Microsoft Active Directory統合の管理」の「Oracle Mobile Data Sync 10.1.2.4でのデバイス・プロファイルの管理」を参照してください。

2.1.2 Oracle Calendarアプリケーション・システム10.1.2.4の既存の問題

Oracle Calendarアプリケーション・システム10.1.2.4の既知の問題は次のとおりです。

  • モバイル機器またはOracle Calendar WebサービスAPIを使用して、既存のイベントに対する参加者の追加または削除を行うことはできません。(5401691)

  • モバイル機器でSynthesis 2.1.xを使用すると、予期しない動作が行われる場合があります。Synthesis 2.5.0.68以上にアップグレードすることをお薦めします。

  • Synthesisクライアントを使用するデバイスでは、同期化によって、会議がスケジュール外に1時間移動する場合があります。これには、2007年3月11日と2007年4月2日の間、および2007年11月の第1週に発生する会議が該当します。(4865262)

  • デバイスでイベントを作成しても、電子メール通知が送信されません。(5612814)

2.1.3 Oracle Calendarアプリケーション・システムのパッチ10.1.2.3の新機能

次のデバイスが、Oracle Mobile Data Syncでの使用について動作保証されました。

  • BenQ-Siemens S68

  • Sony Ericsson Z520a

  • Sony Ericsson W800i

  • Nokia N90

  • Nokia 6682

2.1.4 Oracle Calendarアプリケーション・システムのパッチ10.1.2.2の新機能

この項では、Oracle Calendarアプリケーション・システムの累積パッチ10.1.2.2に含まれている新機能について説明します。

2006年のオーストラリアのサマータイム切替えに対するサポート

Oracle Calendarアプリケーション・システムでは、2006年のCommonwealth Gamesのためキャンベラ、メルボルン、シドニー、ホバート、ブリスベンおよびアデレードで発生するオーストラリアのサマータイムの切替えがサポートされています。この新機能を実行するには、Oracle Calendar Server累積パッチ10.1.2.2もインストールする必要があります。

新しいOracle Mobile Data Syncデバイス

次のデバイスが、Oracle Mobile Data Syncでの使用について動作保証されました。

  • Sony Ericsson 520i

  • Motorola A1000およびFOMA M1000

  • Windows Mobile 5.0でSynthesisクライアントを使用するデバイス

  • Nokia 6670

  • Siemens SK65、SL65

プロセス管理の変更

Oracle Calendarアプリケーション・システムのfcgiプロセスが、ocasdmnデーモンおよびocassvc.exeサービス(Windowsのみ)によって管理されるようになりました。(4886465)

ocasdmnデーモンは次を実行します。

  • 起動時に指定した数のocas.fcgiプロセスと1つのochecklet.fcgiを最初に作成します。

  • fcgiプロセスが予期せず終了した場合に再起動します。

  • 正常なシャットダウン時にfcgiプロセスを終了します。

Windowsサービス(ocassvc.exe)は、ユーザーがログアウトした後もアプリケーションが実行されていることを確認する一方で、ocas.fcgiの起動と停止を制御します。単一の制御パスにより、Enterprise Managerまたはコマンドラインを介して管理が統合されます。Windowsのサービスは、従来のocasctl.batコマンド、Enterprise ManagerコンソールまたはWindows XPインタフェースを使用して起動および停止できます。

これらのプロセス管理の変更は、ocasctlコマンドを次のように使用する必要があるということを示しています。

  • ocasctl -t ocheckletが不要になります。

  • ocasctl -startでocas.fcgiおよびochecklet.fcgiが起動されます。

  • ocasctl -startallがサポートされ、ocasctl -startと同様になります。

  • ocasctl -registerservice/unregisterserviceはWindowsのみの新機能です。


関連項目:

ocasdmnの動作の詳細は、http://www.oracle.com/pls/cs101/で『Oracle Calendar管理者ガイド』を参照してください。

2.1.5 Oracle Calendarアプリケーション・システムのパッチ10.1.2.1の新機能

この累積パッチには、Oracle Mobile Data Syncの次の新規パラメータが含まれています。

wantsequentialsyncmlmessages=true

このパラメータをtrueに設定すると、クライアントが誤った順序で同期メッセージを送信した場合、Oracle Mobile Data Syncは同期セッションを中断します。このパラメータは、ocst.conf[ocst-device]セクションでデバイスごとに使用します。

2.2 Oracle Calendar Server累積パッチ

Oracle Calendar Server累積パッチには、現在および以前の10.1.2.xパッチで導入されたすべての新機能および既知の問題が含まれています。次の項で新機能および既知の問題の概要を説明します。

2.2.1 Oracle Calendar Serverパッチ10.1.2.2の新機能

Oracle Calendar Server累積パッチ10.1.2.2には次の機能が追加されました。

2.2.1.1 タイムゾーンの調整

2006年のCommonwealth Gamesの結果、オーストラリアの一部の州で適用されたサマータイム終了日の変更に対応するため、タイムゾーンの調整が$ORACLE_HOME/ocal/misc/timezone.iniファイルに対して行われました。サマータイムの延長によって影響を受ける既存のタイムゾーン・セクションが、標準時への切替えが行われる2006年4月に新しい日付を反映するように変更されました。

表2-1に、$ORACLE_HOME/ocal/misc/timezone.iniファイルで変更された既存のタイムゾーン・セクションを示します。


注意:

表2-1に示す地理的位置に存在するユーザーによって、2006年3月26日から2006年4月2日の間にすでにスケジュールされたイベントは、イベント所有者が手動で調整する必要がある場合があります。

表2-1 timezone.iniファイルで変更されたオーストラリアのタイムゾーン・セクション

セクション名 Oracleタイムゾーン・リストの説明

CST-9:30CDT

オーストラリア/アデレード、オーストラリア/ブロークンヒル、オーストラリア/南部、オーストラリア/ヤンコウィナ

EST-10EDT

オーストラリア/カリー、オーストラリア/メルボルン、オーストラリア/シドニー、オーストラリア/ACT、オーストラリア/キャンベラ、オーストラリア/NSW、オーストラリア/タスマニア、オーストラリア/ヴィクトリア

LHT-10:30LHDT

オーストラリア/ロードハウ、オーストラリア/LHI

TST-10TDT

オーストラリア/ホバート


2.2.2 Oracle Calendar Serverパッチ10.1.2.1の新機能

Oracle Calendar Server累積パッチ10.1.2.1には次の機能が追加されました。

2.2.2.1 UNIOIDCONFの使用方法の変更

$ORACLE_HOME/ocal/bin/unioidconfユーティリティを-displaydiscoveryオプションとともに使用した場合、SYSOPパスワードのプロンプトが表示されるようになりました。

2.2.2.2 UNIREQDUMPの新しいオプション

企業全体でのサービス・デーモン・リクエストの管理を補助するため、$ORACLE_HOME/ocal/bin/unireqdumpユーティリティとともに使用する次の新しいオプションが追加されました。

-requeue

リクエストをキューの最後にプッシュします。

-setcantservice

リクエストを「サービス不能」状態にします。

-setnotserviced

リクエストを「サービスなし」状態にします。

例:

ノード10からのID 300のリクエストをキューの最後にプッシュします。

  • ノード10からのID 300のリクエストをキューの最後にプッシュします。

    unireqdump -requeue -reqid 300 -n 10
    
    
  • ノード10からのID 400のリクエストを「サービス不能」状態にします。

    unireqdump -setcantservice -reqid 400 -n 10
    
    
  • ノード10からのID 500のリクエストを「サービスなし」状態にします。

    unireqdump -setnotserviced -reqid 500 -n 10
    
    

2.2.2.3 タイムゾーンの調整

アメリカ合衆国のエネルギ法案の規格に対応するため、タイムゾーンの調整が$ORACLE_HOME/ocal/misc/timezone.iniファイルに対して行われました。既存の切替え日が保持されている地域に対して、新しいタイムゾーン・セクションが追加されました。さらに、アメリカ合衆国のエネルギ法案に影響を受ける既存のタイムゾーン・セクションが、2007年の初めに切替えが行われる新しい日付を反映するように変更されました。

表2-2に、$ORACLE_HOME/ocal/misc/timezone.iniファイルに追加された新しいタイムゾーン・セクションを示します。


注意:

スケジュール時刻の不正確さを避けるため、表2-2に示す地理的位置に存在するエンドユーザーは、このパッチを適用した後、Oracle Calendarクライアントから手動でデフォルトのタイムゾーン設定を変更する必要があります。

表2-2 timezone.iniファイルの新しいタイムゾーン・セクション

セクション名 Oracleタイムゾーン・リストの説明

PST8PDT_CA

アメリカ/バンクーバー、アメリカ/ドーソンクリーク、アメリカ/ホワイトホース、アメリカ/ドーソン、カナダ/太平洋岸

MST7MDT_CA

アメリカ/エドモントン、アメリカ/イェローナイフ、アメリカ/イヌヴィック、カナダ/山岳標準時

CST6CDT_CA

アメリカ/レイニーリバー、アメリカ/ウィニペグ、アメリカ/ランキン湾、カナダ/中部

EST5EDT_CA

アメリカ/モントリオール、アメリカ/トロント、アメリカ/サンダーベイ、アメリカ/ニピゴン、アメリカ/イカルイット、カナダ/東部

AST4ADT_CA

アメリカ/グースベイ、アメリカ/ハリファックス、アメリカ/グレースベイ、大西洋/バミューダ、カナダ/大西洋

EST5EDT_CU

アメリカ/ハバナ、キューバ

EST5EDT_HT

アメリカ/ナッソー、アメリカ/サントドミンゴ、アメリカ/ポルトープランス、アメリカ/ボゴタ

PST8PDT_MX

アメリカ/ティファナ、アメリカ/エンセナダ、メキシコ/バジャノルテ

MST7MDT_MX

アメリカ/チワワ、アメリカ/エルモシヨ、アメリカ/マサトラン、メキシコ/バジャス

CST6CDT_MX

アメリカ/グアテマラ- EST5EDT_TC: アメリカ/グランドターク

EST5EDT_INDIANA

アメリカ/インディアナ/インディアナポリス、アメリカ/インディアナ/マレンゴ、アメリカ/インディアナ/ビベー、アメリカ/フォートウェーン、アメリカ/インディアナポリス、アメリカ/インディアナ/ノックス、アメリカ/インディアナノックス、US/インディアナシュタルケ、US/東インディアナ


表2-3に、$ORACLE_HOME/ocal/misc/timezone.iniファイルで変更された既存のタイムゾーン・セクションを示します。


注意:

表2-3に示す地理的位置に存在するユーザーによって、2007年3月11日から2007年4月1日の間にすでにスケジュールされたイベントは、イベント所有者が手動で調整する必要がある場合があります。さらに、翌年からの3月の第2日曜日から4月の第1日曜日までにスケジュールされたイベントも、イベント所有者が手動で調整する必要がある場合があります。

表2-3 timezone.iniファイルで変更されたタイムゾーン・セクション

セクション名 Oracleタイムゾーン・リストの説明

PST8PDT

アメリカ/ロサンゼルス、US/新太平洋標準時、US/太平洋標準時

MST7MDT

アメリカ/デンバー、アメリカ/ボイジー、アメリカ/ケンブリッジベイ、アメリカ/シップロック、ナバホ、US/山岳標準時

CST6CDT

アメリカ/シカゴ、アメリカ/ノースダコタ/中部、アメリカ/メノミニー、アメリカ/コスタリカ、アメリカ/マナグア、US/中部

EST5EDT

アメリカ/ニューヨーク、アメリカ/ケンタッキー/ルイヴィル、アメリカ/ケンタッキー/モンティチェロ、アメリカ/デトロイト、アメリカ/パンナータング、アメリカ/ルイヴィル、US/東部、US/ミシガン

AST4ADT

アメリカ/ツーレ

AST10ADT

アメリカ/アダック、アメリカ/アトカ島

YST9YDT

カナダ/ユーコン

NAST9NADT

太平洋/ピトケアン、アメリカ/ジュノー、アメリカ/ヤクタット、アメリカ/アンカレッジ、アメリカ/ノーム、US/アラスカ


2.2.3 Oracle Calendar Serverパッチ10.1.2.1の既知の問題

この項では、Oracle Calendar Server 10.1.2.1の既知の問題の概要を説明します。

2.2.3.1 タイムゾーンの変更および追加

$ORACLE_HOME/ocal/misc/timezone.iniファイルの変更により、この累積パッチの適用後にリモート・ノード・サーバーにユーザーを移動しようとすると、$ORACLE_HOME/ocal/bin/unimvuserユーティリティが次のエラー・メッセージを返す場合があります。

Cannot move user <userid>.

Attempting to move user <userid> failed due to a time zone inconsistency between the source and destination Oracle Calendar servers.  This user's time zone may not exist on the destination server.

Update the destination Oracle Calendar server to an equivalent version before trying to move this user again.

このエラーは、次の条件をすべて満たす場合にのみ発生します。

  • ノード・ネットワークに1つ以上のOracle Calendar Serverが存在する。

  • Oracle Calendar Server累積パッチ10.1.2.1がソース・サーバーに適用されており、ユーザーが現在そのサーバーに存在する。

  • ソース・サーバー上のユーザーがタイムゾーン・プリファレンスを表2-2の値に変更した。

  • 管理者がunimvuserユーティリティを使用し、リリース10.1.2.1で稼働しているOracle Calendar Serverから下位バージョン(Oracle Calendar Server 9.0.4.2.12を除く)で稼働しているOracle Calendar Serverにユーザーを移動しようとしている。

この問題を回避するには、ユーザーを再移動する前に、移動先サーバーをOracle Calendar Server 10.1.2.1にアップグレードすることをお薦めします。

この累積パッチでtimezone.iniファイルに行われた変更の詳細は、2.2.1「Oracle Calendar Serverパッチ10.1.2.2の新機能」および2.2.2「Oracle Calendar Serverパッチ10.1.2.1の新機能」を参照してください。

2.3 Oracle Collaborative Portlets累積パッチ

Oracle Collaborative Portlets累積パッチ10.1.2.2には次の機能が追加されました。

2.4 Oracle Content Services累積パッチ

Oracle Content Services累積パッチには、現在および以前の10.1.2.xパッチで導入されたすべての新機能が含まれています。次の項で新機能の概要を説明します。

2.4.1 Oracle Content Servicesパッチ10.1.2.3の新機能

Oracle Content Services累積パッチ10.1.2.3には次の機能が追加されました。

  • 監査

    監査は、APIを介して公開のみ行われます。監査には、明確な監査イベントのリスト用の監査情報を取得するためのサイトの構成、監査イベントの検索とフィルタ、および表示または保存用の監査レポートの作成も含まれます。Oracle Content Services管理者は、グローバル監査履歴、カスタム監査履歴およびオブジェクト監査履歴用に取得する必要のある監査イベントを指定できます。また、主要な監査イベント情報から条件を指定することにより、すべての監査履歴に対するクエリーの他、各監査履歴の処理ルールも指定できます。

  • Oracle Content Servicesの新しい管理機能

    • システム管理者が、Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlを使用してセキュリティ・ロールを付与できるようになりました。

    • 監査をサポートするエージェントなど、いくつかの新規エージェントが追加されました。

    • システム管理者がサイトの名前を変更できるようになりました。


    ヒント:

    新しい管理機能の詳細は、『Oracle Content Services管理者ガイド』を参照してください。

  • Oracle Content Services Webクライアントの新機能

    • グループの特定のユーザーおよびメンバーのみがグループを作成できるように、ユーザー管理者がグループ作成を制限できるようになりました。

    • 管理者がグループのプロパティを変更し、ユーザーにグループ・メンバーの表示を許可したり、グループの管理者に対するグループ・メンバーシップの可視性を制限したりすることができるようになりました。

    • ユーザーが「グループ」ビューで、すべてのグループを表示したり、グループのリストをフィルタして、管理するグループまたは所属するグループのみを表示したりできるようになりました。

    • Oracle Content Servicesで提供されているアクセス・ロールがカスタマイズ可能になりました。管理者は、新規カスタム・アクセス・ロールを作成し、どのアクセス・ロールをユーザーに表示するかを選択することもできます。

    • コンテナ、ライブラリ、フォルダおよびファイルの右クリック・メニューに、「お気に入りに追加」オプションが追加されました。

  • オンライン・ヘルプ(10.1.2.3の新しい点)

    このパッチでは、Oracle Content Services WebクライアントおよびOracle Records Managementインタフェースのオンライン・ヘルプが更新されます。

  • 様々なパフォーマンスおよびメモリー使用量の改善


ヒント:

これらの新機能の詳細は、Oracle Content Servicesオンライン・ヘルプを参照してください。

Oracle Content Services累積パッチ10.1.2.3には、次のOracle Records Managementインタフェースの新機能が含まれています。

  • セキュリティ保護

    Oracle Records Management管理者は、セキュリティ保護機能を使用して、ユーザーによる特定のレコード・カテゴリまたはレコード・フォルダに関連付けられたレコードのファイリングを制限できます。ファイル・プランで定義されたセキュリティ保護は、レコード・カテゴリによって明示的に上書きされないかぎり、そのファイル・プランの下のすべてのレコード・カテゴリに適用されます。

    Oracle Records Management Webクライアントの「ファイル・プランのプロパティ」ウィンドウで新しい「セキュリティ」タブを使用することで、管理者が、ファイル・プランの下でレコードの作成を許可されているユーザーおよびグループのリストを表示または変更できるようになりました。

    Oracle Records Management Webクライアントの「レコード・カテゴリ・プロパティ」ウィンドウで新しい「セキュリティ」タブを使用することで、管理者が、レコード・カテゴリの下でレコードの作成を許可されているユーザーおよびグループのリストを表示または変更できるようになりました。

  • ワークフロー

    Oracle Records Managementでは、管理者はOracle BPEL Process Managerで定義されたカスタム・ワークフロー・プロセスの使用を選択できます。

    カスタム・ワークフローは、その他の処理アクションと組み合せて使用し、レコード・カテゴリの下に格納されたレコードのライフサイクルを定義できます。カスタム・ワークフローは、レコード・カテゴリの下に保存されたすべてのレコードおよびレコード・フォルダに対し、処理プロセスの一部として実行されます。

    Oracle Records Management Webクライアントでは、管理者はレコード・カテゴリの作成時または変更時に、処理手順の1つとしてカスタム・ワークフローを指定します。


ヒント:

これらの新機能の詳細は、Oracle Records Managementオンライン・ヘルプを参照してください。

2.4.2 Oracle Content Servicesパッチ10.1.2.2.0の新機能

Oracle Content Services累積パッチ10.1.2.2.0には次の機能が追加されました。

  • EMC Centeraの機能を使用したハードウェア保存

  • オンライン・ヘルプ

2.4.3 Oracle Content Servicesパッチ10.1.2.1.1の新機能

Oracle Content Services累積パッチ10.1.2.1.1には次の機能が追加されました。

  • HTTP+SSL(HTTPS)を使用するBasic認証の設定


    注意:

    この設定は、パッチのインストール後に行ってください。

    エンドユーザーのユーザー情報およびパスワードをMicrosoft Active Directoryに格納し、これらのエンドユーザーにWebDAV(Oracle DriveまたはWeb Folders)の使用を許可するユーザーは、Enhancement 4760981「Need basic authentication for HTTPS (not HTTP) so Active Directory integration will work」を利用できます。

    ユーザーは、『Oracle Collaboration Suite管理者ガイド』の第9章「Microsoft Active Directory統合の管理」で説明されている、Active DirectoryとOracle Internet Directoryの統合手順に従う必要があります。(このパッチとは関係なく)この手順に従うと、エンドユーザーはMicrosoft Active Directoryのユーザー名とパスワードを使用して、Oracle Content Services Webクライアントにログインできます。このパッチを適用すると、エンドユーザーはWebDAV(Oracle DriveまたはWeb Folders)を使用してOracle Content Servicesへログインすることもできます。

    Oracle Internet Directoryでエンドユーザーを認証する唯一の方法が、検証用のプレーン・テキスト・パスワードをActive Directoryに渡すことであるため、Basic認証が必要となります。Basic認証が存在しない場合、Digest認証が使用されます。ただし、Digest認証の場合は、Oracle Internet Directoryが検証用のプレーン・テキスト・パスワードをActive Directoryに渡さないため、エンドユーザーを認証できません。


    注意:

    Basic認証はSecure Sockets Layer(SSL)を使用しないHTTPではサポートされません。これは、エンドユーザーとサーバー間の通信チャネルが暗号化されず、エンドユーザー・パスワードが同様に暗号化されずに送信されるためです。

    Basic認証がHTTP+SSL(HTTPS)を使用するOracle Content Servicesで機能するように設定するには、次のようにします。


    注意:

    この新しい拡張により、『Oracle Collaboration Suiteセキュリティ・ガイド』で説明されている内容に、手順が1つ追加されました。

    1. Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Control for Collaboration Suiteコンソールにアクセスします。

    2. ias_adminユーザーとしてサインインします。

    3. Oracle Collaboration Suiteホームページで、Oracle Content Servicesに対応するリンクをクリックします。

    4. 「ドメインのプロパティ」をクリックします。

    5. WebCache以外のHTTP ServerのSSLポートを参照するように、IFS.DOMAIN.APPLICATION.ApplicationPortを編集します。

    6. IFS.DOMAIN.APPLICATION.ApplicationUseHttpsTRUEに設定します。

    7. 追加された手順: IFS.DOMAIN.PROTOCOLS.DAV.CleartextAuthenticationEnabledTRUEに設定します。

    8. 「ドメインの再起動」をクリックして、Oracle Content Servicesドメインを再起動します。

    追加された手順は、Active DirectoryとOracle Internet Directoryを統合するために必要です。

2.4.4 Oracle Content Servicesパッチ10.1.2.1.0の新機能

Oracle Content Services累積パッチ10.1.2.1.0には次の機能が追加されました。

  • このパッチを適用すると、Oracle Content ServicesでNetwork Appliance SnapLockを介したハードウェア保存機能を使用できるようになります。


    ヒント:

    詳細は次を参照してください。
    • 『Oracle Records Management管理者ガイド』のハードウェア保存の管理に関する項

    • 『Oracle Content Services管理者ガイド』の第2章の「レコード管理リテンションのソリューションとの統合」


    また、このパッチでは、Oracle Content Services UIのオンライン・ヘルプが更新され、Oracle Content Services 10.1.2のいくつかの不具合が修正されます。

2.5 Oracle Discussions累積パッチ

Oracle Discussions累積パッチ10.1.2.2.0には次の機能が追加されました。

2.6 Oracle Mail累積パッチ

Oracle Mail累積パッチには、現在および以前の10.1.2.xパッチで導入されたすべての新機能および既知の問題が含まれています。次の項で新機能および既知の問題の概要を説明します。

2.6.1 Oracle Mailパッチ10.1.2.4の新機能

必要に応じて、メッセージ本文でのテキスト検索および索引付けを有効化または無効化できるようになりました。 (5842937)これはesga.sqlの次のパラメータを使用して行われます。

g_searchtext NUMBER := 0;

0にすると、検索および索引付けの両方が可能になります。1にすると、検索のみが可能になります。2にすると、索引付けのみが可能になります。

esga.sqlを編集した後、対応するplsqlパッケージをメール・ストアにリロードして変更を有効にします。

2.6.2 Oracle Mailパッチ10.1.2.3の既知の問題

Oracle WebMailで、無効な電子メール・アドレス(空白が含まれているものなど)に名前をチェック機能を使用すると、予期せぬエラーが発生します。(5197408)

2.6.3 Oracle Mailパッチ10.1.2.2の新機能

Oracle Mail累積パッチ10.1.2.2には次の機能が追加されました。

  • システム生成メッセージに任意の名前または連絡先名を表示します。

    Oracle Mailで、生成された自動返信または通知メッセージのFrom: ヘッダーを変更し、任意で単純な電子メール・アドレスのかわりにわかりやすい「表示名」フィールドを使用できるようになりました。この機能は次の手順で有効化または無効化できます。

    • 有効化するには、esga.sqlファイルを編集します。g_rule_oid_lookup1に設定し、ストレージ・データベースでes_mailとしてSQLスクリプトを実行します。

    • 無効化するには、g_rule_oid_lookupを0に戻し、ストレージ・データベースでes_mailとしてSQLスクリプトを実行します。

  • 10g JDBC接続プールが実装されました。

  • 共有フォルダの表示パフォーマンスが向上しました。

  • 割当て容量管理の拡張。

    • RFC-2087に対するIMAPサポート。

    • SMTPサーバーで、ユーザーによる構成可能な制限(orclMailQmNoSend)の割当て容量を超過した電子メールの送信を停止します。

    • 新しいPL/SQLパッケージにより、複数ソフトの警告限界(orclMailQmNotifications)を超えたユーザーに警告メッセージを生成します。


    注意:

    Oracle Mailの機能の詳細は、『Oracle Mail管理者ガイド』を参照してください。

2.6.4 Oracle Mailパッチ10.1.2.2の既知の問題

Oracle WebMailで、アドレス検索(拡張検索)が機能しません。(5197400)

2.7 Oracle Mobile Collaboration累積パッチ

Oracle Mobile Collaboration累積パッチには、現在および以前の10.1.2.xパッチで導入されたすべての新機能および既知の問題が含まれています。次の項で新機能および既知の問題の概要を説明します。

2.7.1 Oracle Mobile Collaborationパッチ10.1.2.3の新機能

Oracle Mobile Collaboration累積パッチ10.1.2.3には次の機能が追加されました。

  • Oracle Mobile Push Mailに対するWindows Mobile 5.0(WM 5.0)のサポート。

  • Oracle Mobile Push Mailに対するWindows Smartphone 2003のサポート。

  • Oracle Mobile Push Mail監視ツール: 管理者がOracle Mobile Push Mailサーバーおよびクライアント・デバイスのアクティビティを監視できます。

    • Oracle Mobile Push Mailサーバーの管理者は、$ORACLE_HOME/sysman/webapps/emd/WEB-INF/lib/oracle_mcs_rb.jarにあるmonitor.properties fileを使用して、次を実行できます。

      • アプリケーションに組み込まれているユーザー通知電子メール・テンプレートの内容を変更します。これは、古いPush Mailクライアントのユーザーやインストールが不完全または失敗したユーザーに警告するために使用します。また、monitor.propertiesを使用すると、管理者はカスタムのユーザー通知電子メール・テンプレートを追加できます。

      • Oracle Mobile Push Mail監視ツールの表示プロパティを変更します。

  • Windows Mobileデバイスで、エンドユーザーが新しい電子メール通知に警告音の定義とバイブレーションの設定ができるようになりました。これは、「スタート」→「設定」→「音と通知」→「メッセージ: 新しい電子メール・メッセージ」で設定できます。次の4つのオプションを組み合せて設定できます。

    1. メッセージ・バブル

    2. LED点滅

    3. バイブレーション

    Pocket PCは一定の時間使用しないと一時停止状態になります。デバイスが一時停止すると、デバイスの機種によっては通知設定が守られない場合があります。一部の機種では音が鳴らない場合やバブルが表示されない場合があり、一部の機種ではまず画面を起動してから通知を生成する(バッテリの寿命が短くなります)場合があります。一部の機種で行ったテストの結果では、バイブレーションの通知オプションが最も確実です。Oracle Mobile Collaboration累積パッチのREADMEにある表1「修正された不具合: Oracle Mobile Collaboration累積パッチ10.1.2.3」のバグ番号5011517を参照してください。

  • バッテリの寿命の延長: バッテリの寿命を向上させるため、最初の同期ステージ(CPUの使用率が高くなる場合があります)が最適化されました。Oracle Mobile Push Mailコントロール・パネルを使用して、夜間またはデバイスを使用しない間はプッシュを停止し、バッテリを節約することをお薦めします。Oracle Mobile Collaboration累積パッチのREADMEで、Windows Mobile 5.0デバイスでのOracle Mobile Push Mailの適切な起動と停止に関する項を参照してください。

2.7.2 Oracle Mobile Collaborationパッチ10.1.2.3の既知の問題

この項では、Oracle Mobile Collaboration累積パッチ10.1.2.3の既知の問題と回避策について説明します。

2.7.2.1 メール・サーバーおよびドメイン名の設定における制限

Pocket Outlookのアカウント設定ウィザードを使用してメール・サーバーおよびドメイン名の設定を変更しないでください。これは、すべてのWindows Mobile 5.0 PPCと、Windows Mobile 2003 Second EditionベースのPPCの一部に影響を与えます。より新しいバージョンのPocket Outlookは、メール・サーバーおよびドメイン名の設定を正しくOracle Mobile Push Mailプラグインに渡しません。

2.7.2.2 Windows Mobile 5.0デバイスでソフト・リセットを実行する際にユーザー・プロンプトが表示される

クライアントのインストール直後にソフト・リセットを行わないでください。インストールの最後に「Oracle」という電子メール・アカウントがプロビジョニングされ、Outlookが自動的に起動し、パスワードのダイアログが表示されます。パスワードの入力後、クライアントに「Oracle」アカウントとの同期化を許可します。デバイスをすぐにソフト・リセットしないでください。デバイスのソフト・リセットを実行する必要がある場合は、実行前に待機してください。たとえば、ソフト・リセットの前に10〜15分ほど待機します。


注意:

Oracle Mobile Push Mailコントロール・パネルは、ソフト・リセットを実行しないと表示できません。

2.7.2.3 Windows Mobile 5.0デバイスでOracle Mobile Push Mailコントロール・パネルを表示できない

Oracle Mobile Push Mailコントロール・パネルは、デバイスのソフト・リセットを実行しないと表示できません。デバイスをすぐにソフト・リセットしないでください。2.7.2.2「Windows Mobile 5.0デバイスでソフト・リセットを実行する際にユーザー・プロンプトが表示される」を参照してください。

2.7.2.4 ステータス・バーに無効なパスワードのエラー・メッセージが継続的に表示される

クライアントのステータス・バーに、「無効なパスワード」と表示されたり、ユーザーにパスワードの入力を求めるダイアログが表示されたりする場合があります。正しいパスワードを確実に入力している場合は、メッセージを無視してダイアログを取り消してかまいません。

2.7.2.5 「コマンドの処理がタイムアウトしました。リカバリ処理を開始しています。お待ちください」エラー

「コマンドの処理がタイムアウトしました。リカバリ処理を開始しています。お待ちください」という警告メッセージが記載されたバブルが表示される場合があります。この警告はクライアントの機能には影響しませんが、クライアントによる受信ボックスの同期中に遅延が発生する場合があります。

このエラーは、適正な期間内にプッシュ・モードを終了するためのサーバー承認をクライアントが受信できないというMicrosoft SSLの不具合によって発生します。通常、ユーザーにはこの警告は表示されません。ただし、ユーザーの受信ボックスに大量の新規メールがある場合、電子メールの閲覧と削除に他のクライアント(デスクトップのOutlook、Mozilla ThunderbirdまたはOracle Web Access Clientなど)を使用し、同時にOracle Mobile Push Mailクライアントを実行している場合、またはデスクトップのクライアント側に新規メッセージを自動的に個人フォルダに移動するフィルタを設定している場合には、ユーザーにこの警告が表示される場合があります。最後のケースについては、フィルタをクライアント側からサーバー側に変更することで回避できます。

2.7.2.6 Oracle Mobile Push Mailコントロール・パネルが画面に適したサイズで表示されない

現在、Oracle Mobile Push Mailコントロール・パネルの画面サイズまたは方向(横向きモードなど)の変更はできません。

2.7.2.7 Windows Mobile 5.0デバイスでのOracle Mobile Push Mailの適切な起動と停止

Oracle Mobile Push Mailコントロール・パネルを使用して、Oracle Mobile Push Mailを起動または停止することをお薦めします。「プッシュの停止」をクリックしてPush Mail機能を停止し、Oracle Mobile Push Mailコントロール・パネルが閉じるまで待機します。「プッシュの開始」を再クリックすると、Push Mail機能を開始します。

2.7.2.8 ローカリゼーション: マルチバイトの添付ファイルのダウンロードの問題

Oracle Collaboration Suiteデバイス・ポータル(ptg/rm)のユーザーは、13文字を超えるマルチバイト名(中国語や韓国語など)を持つ電子メールの添付ファイルを、「受信済」電子メール・フォルダからダウンロードできません。

2.8 Oracle Records Management Add-In for Outlook

この項の内容は次のとおりです。

2.8.1 Oracle Records Management Add-In for Outlookとは

Oracle Collaboration Suiteの10.1.2.3パッチ・リリースには、Oracle Records Management Add-In for Outlookの最初のリリースが含まれています。Oracle Records Management Add-In for Outlookは、Microsoft OutlookユーザーがOutlookメッセージをレコードに変換し、組織のレコードが保存されているデータベースに送信するためのAdd-Inです。Outlookメッセージから作成されたレコードは、Oracle Content Servicesデータベースに送信され、組織のその他の電子データとともに格納および管理されます。Oracle Records Management Add-Inがインストールされている場合、「アクション」メニューやツール・バーから、またはメッセージを右クリックしてアクセスできる「レコード管理」メニューでオプションを選択することにより、Outlookでレコードの管理とテンプレートの編成ができます。

2.8.2 Oracle Records Management Add-In for Outlook 10.1.2.3の既知の制限

表2-4「既知の制限: Oracle Records Management Add-In for Outlookリリース10.1.2.3」に、Oracle Records Management Add-In for Outlookリリース10.1.2.3の既知の制限を示します。

表2-4 既知の制限: Oracle Records Management Add-In for Outlookリリース10.1.2.3

バグ番号 説明 カテゴリ

5159593

現在のOracle Records Management Add-In for Outlookでは、英語のオンライン・ヘルプ・システムのみが提供されています。

オンライン・ヘルプ・システム

5149064

Oracle Records Management Add-In for Outlookの英語以外のバージョンでは、「Oracle Records Management」ダイアログ・ボックスで「テンプレート」をクリックしたときに表示される「Apply to All」メニュー・オプションは英語のままです。

ユーザー・インタフェース

5124067

Oracle Connector for Outlookとともに構成した場合、Outlook 2000では「レコード管理」右クリック・メニューのみが使用できます。

機能

5155436

Outlookが最小化されたウィンドウで開くように設定されている場合、Oracle Records Management Add-In for Outlookは起動しません。

機能


2.9 Oracle Recovery Manager累積パッチ

Oracle Recovery Manager累積パッチ10.1.2.3には次の機能が追加されました。

2.10 Oracle Web Accessクライアント累積パッチ

次の項では、Oracle Web Accessクライアント累積パッチに関する重要な情報について説明します。

2.10.1 Oracle Web Accessクライアント・パッチ10.1.2.4の新機能

次の新しい機能がOracle Web Accessクライアント累積パッチ10.1.2.4で導入されました。

  • プリファレンスで優先するメッセージ形式(HTMLまたはプレーン・テキスト)を設定できるようになりました。(5722386)

  • Oracle Web AccessクライアントでJ2SE Development Kit 5.0(JDK 1.5とも呼ばれる)がサポートされるようになりました。(5681939)

  • oc4j.propertiesに次のオプション・パラメータを設定できるようになりました。

    • oracle.ocsclient.calendar.enable=false: TimeBarが無効になります。Oracle Web Accessクライアントは、メール・クライアントとしてのみ使用されます。

    • oracle.ocsclient.mail.header.hidedeleted=false: 「削除済」とフラグ付けされたメッセージは非表示になりません。かわりに、(取消し線などで)強調表示されます。デフォルトでは、「削除済」とマークされたメッセージは非表示になります。

    • oracle.ocsclient.mail.message.autoselect=false: リスト内の最初のメッセージが自動的には選択および表示されません。デフォルトでは、最初のメッセージが選択および表示されます。

    • oracle.ocsclient.mail.compose.defaultformat=html: 常に、HTMLがデフォルトの作成モードとして使用されます。デフォルトでは、Oracle Web Accessクライアントは最後に使用した作成モードを覚えていて、次の新しいメッセージに対してそのモードを使用します。

      これらの変更方法の詳細は、Oracle Web Accessクライアント10.1.2.4のREADMEの新しいoc4j.propertiesプロパティの変更に関する項を参照してください。

2.10.2 Oracle Web Accessクライアント・パッチ10.1.2.2の新機能

Oracle Web Accessクライアントの10.1.2.2累積パッチには、次の新機能へのサポートが含まれています。

  • メール・テンプレート

  • パブリック配信リスト管理

  • スペル・チェック機能

  • HTML形式のメッセージで表を作成する機能

  • 改良されたルール管理のインタフェース

2.10.3 Oracle Web Accessクライアント・パッチ10.1.2.2の既知の問題

スキンやメニューがカスタマイズされているOracle Web Accessクライアントのインストールに累積パッチ10.1.2.2を適用すると、メール・メッセージの本文が空白になる場合があります。

この問題を回避するには、累積パッチによってデフォルトのスキンおよびメニュー・ファイルに対して行われた変更をすべて検出し、カスタマイズされたスキンおよびメニュー・ファイルに同様の変更を適用します。これを行うには、累積パッチをインストールする前に、デフォルトのスキンおよびメニュー・ファイルをバックアップし、これらのファイルと累積パッチをインストールした後の新しいバージョンのファイルでdiffを実行し、変更点を調査してカスタマイズしたファイルに同様の変更を適用するのが最適な方法です。

新機能に対応する新規イメージも追加および変更(可能な場合)する必要があります。

これらの更新を実行するプロセスを、次の手順で説明します。

  1. Oracle Web Accessクライアント累積パッチ10.1.2.2を適用する前に、比較用にすべてのメニューとスキンをバックアップします。次に例を示します。

    cd $ORACLE_HOME/ocsclient
    mkdir skins_menus_10.1.2.1
    tar cfv skins_menus_10.1.2.1.tar skins menus
    gzip skins_menus_10.1.2.1.tar
    mv skins_menus_10.1.2.1.tar.gz skins_menus_10.1.2.1
    cd skins_menus_10.1.2.1
    gunzip skins_menus_10.1.2.1.tar.gz
    tar xfv skins_menus_10.1.2.1.tar
    
  2. Oracle Web Accessクライアント累積パッチ10.1.2.2を適用します。

  3. デフォルトのスキンおよびメニュー・ファイルで、次のようにdiffを実行します。

    cd $ORACLE_HOME/ocsclient
    diff skins_menus_10.1.2.1/skins/Modern/styles.css skins/Modern/styles.css
    diff skins_menus_10.1.2.1/menus/Simplified.xml menus/Simplified.xml
    

    (好みに応じて、他のdiffツールを使用できます。)

  4. すべての相違について、カスタム・スキンのcssファイル(カスタム・スキンごとに1ファイル)またはカスタムのメニュー定義に対応する変更を行います。cssファイルの場合、特に、配信リストのメンバー・リストや管理などの新機能について、外観が以前のカスタム・スキンと同じになるように調整が必要な場合があります。

  5. 累積パッチ10.1.2.2には新規イメージ・ファイルがいくつかあります。カスタム・スキンごとに、イメージをそのまま追加するか、カスタム・スキンの外観に合うように適応させる必要があります。イメージは$ORACLE_HOME/ocsclient/skins/Modern/images/にあります。

    FollowUp14_unpadded.gif
    addcolumn.gif
    addcolumn_disabled.gif
    addrow.gif
    addrow_disabled.gif
    autolayouttable.gif
    cellprop.gif
    cellprop_disabled.gif
    cellpropbg.gif
    deletecolumn.gif
    deletecolumn_disabled.gif
    deleterow.gif
    deleterow_disabled.gif
    high_unpadded.gif
    icon14_DL_Subscribed.gif
    icon14_DL_Suspended.gif
    icon14_DL_Unsubscribed.gif
    icon16_first.gif
    icon16_first_disabled.gif
    icon16_last.gif
    icon16_last_disabled.gif
    icon16_spell.gif
    icon16_sysfolder_template.gif
    icon16_sysfolder_template_sha.gif
    inserttable.gif
    inserttable_disabled.gif
    low_unpadded.gif
    mailTemplates_22.gif
    

2.11 Oracle Workspaces累積パッチ

次の項では、Oracle Workspaces累積パッチに含まれる新機能について説明します。

2.11.1 Oracle Workspaces 10.1.2.3の既知の問題

Workspacesアプリケーションのファイル検索では、ファイル名のテキストのみが一致し、ファイル内容のテキストは一致しません。これにより、ファイル検索のパフォーマンスと正確さが向上します。ファイル内容の検索は、Content Servicesアプリケーションで可能です。また、Workspacesアプリケーションの今後のリリースでも可能になる予定です。

2.11.2 Oracle Workspacesパッチ10.1.2.2の新機能

Oracle Workspaces累積パッチ10.1.2.2.0の適用後に、次の機能が使用可能になります。

  • Webサービス: Oracle Workspacesに、カスタム・アプリケーションを構築するため、およびOracle Workspacesの機能を既存のアプリケーションに統合するためのWebサービスが備わりました。Oracle WorkspacesのWebサービスの詳細は、『Oracle Workspaces Java API Reference』(Javadoc)および『Oracle Workspacesアプリケーション開発者ガイド』を参照してください。

2.11.3 Oracle Workspacesパッチ10.1.2.1の新機能

このパッチにより、次の3つの領域でOracle WorkspacesとOracle Content Servicesの統合が改善されました。

  • セキュリティ構成: ユーザーがライブラリのすべてのフォルダのセキュリティ構成を表示および編集できるようになりました。ワークスペースのドキュメントおよびフォルダへのアクセスを、ワークスペース・メンバーのサブセットに制限できます。または、ワークスペース・メンバー以外にも拡大できます。

  • カテゴリ構成: 10.1.2では、ワークスペース・ライブラリのコンテンツに対し、カテゴリ構成はサポートされていませんでした。10.1.2.1ではこれがサポートされています。ワークスペース操作では、必要に応じて、必要なカテゴリ属性の入力が求められます。また、カテゴリ構成をフォルダ・プロパティに表示できます。カテゴリ構成の変更は、Content Servicesユーザー・インタフェースを介して行う必要があります。


    注意:

    10.1.2では、カテゴリが、ルート・ワークスペース・コンテナ・レベルで明示的に無効化されていました。10.1.2.1をインストールすると、この制限が削除され、Workspacesのコンテンツでカテゴリを定義できます。

  • ワークフロー構成: 10.1.2では、ワークスペース・ライブラリのコンテンツに対し、ワークフロー構成はサポートされていませんでした。10.1.2.1では、既存のワークフローを使用するように構成された操作がWorkspacesでサポートされています。また、必要に応じて、必要な属性の入力が求められ、ワークフロー・リクエストが生成されるとユーザーに通知します。ただし、ワークフロー構成の確認および変更は、Content Servicesユーザー・インタフェースを介して行う必要があります。


    注意:

    10.1.2.1では、カスタム・ワークフローを使用するワークスペース・ライブラリ操作の制御は保証されていません。

    10.1.2では、ワークフローが、ルート・ワークスペース・コンテナ・レベルで明示的に無効化されていました。10.1.2.1をインストールすると、この制限が削除され、Workspacesのコンテンツでワークフローを定義できます。