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横グループ・レポートの作成
この章では、横グループ・レポートについて学習します。この章の手順に従うと、図12-1に示すようなレポート出力を生成できます。
図12-1 横グループ・レポートの出力
画像の説明
概要
- Reports Builderでは、レポートの外観を複数の方法で変更できます。この例では、横グループ・レポートを作成します。横グループ・レポートでは、データベース列の値がページの縦方向ではなく横方向に出力されます。
- ブレークを含む横方向のレポートでは、マスター(またはブレーク)グループは上から下へ、つまり他のマスター/ディテールのレポートと同じ方向に印刷されます。ただし、ディテール・グループの値はページの左から右へ印刷されます。値が1行に収まらない場合、Oracle Reportsでは、その行を折り返して、残りの値を次の行で横方向に印刷します。
- ブレーク・レポートの詳細は、Oracle Reportsオンライン・ヘルプを参照してください。
データ・リレーションシップ
このレポートのブレークは、マスター・グループとディテール問合せ間のデータ・リンクによって作成されます。
レイアウト
このレポートで使用するレイアウトを作成するには、マスター/ディテールのスタイルを選択し、いずれかのグループの「印刷方向」設定を変更して、レポートを縦ではなく横に印刷するようにします。
使用例
このサンプル・レポートの作成過程では、次を行います。
コントロール・ブレークのある横レポートのサンプルを表示するには、サンプル・フォルダacrossbreak
を開き、Oracle Reportsのサンプル・レポートacrossbreak.rdf
を開きます。このファイルの開き方の詳細は、「はじめに」の「サンプル・レポートへのアクセス」を参照してください。
12.1 この例の前提条件
この章の例を作成するには、Oracle Database付属のHuman Resourcesサンプル・スキーマ(HR)に対するアクセス権が必要です。このサンプル・スキーマに対するアクセス権の有無が不明のときは、データベース管理者に問い合せてください。
12.2 2つの問合せの作成
レポートは、レポート・ウィザードを使用して作成するか、または独自に作成できます。この例では、データ・モデル・ビューを使用して2つの問合せを作成します。次に、ツール・パレットを使用して、この2つの問合せ間にデータ・リンクを作成し、データ表を関連付けます。
2つの問合せを作成するには:
- Reports Builderを起動します。すでに起動している場合は、「ファイル」→「新規」→「レポート」を選択します。
- 「ようこそ」ダイアログ・ボックスまたは「新規レポート」ダイアログ・ボックスで、「新規レポートを手動で作成」を選択して「OK」をクリックします。
- 表示されたデータ・モデル・ビューで、ツール・パレットの「SQL問合せ」ツールをクリックし、データ・モデル・ビューの空き領域をクリックして、「SQL問合せ文」ダイアログ・ボックスを表示します。
- 「SQL問合せ文」フィールドに、次のSELECT文を入力します。
SELECT ALL DEPARTMENTS.DEPARTMENT_ID, DEPARTMENTS.DEPARTMENT_NAME,
DEPARTMENTS.MANAGER_ID, DEPARTMENTS.LOCATION_ID
FROM DEPARTMENTS
注意
この問合せは、次のいずれかの方法で入力できます。
- 提供されているテキスト・ファイル
acrossbreak_code.txt からコードをコピーして「SQL問合せ文」フィールドに貼り付けます。
- 「クエリー・ビルダー」をクリックして、コードを入力せずに問合せを作成します。
- 「SQL問合せ文」フィールドにコードを入力します。
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- 「OK」をクリックします。
新しい問合せのデータ・モデルが表示されます。
図12-2 問合せ1のデータ・モデル
画像の説明
- 別の問合せを作成します。今回は次のコードを使用します。
SELECT ALL EMPLOYEES.LAST_NAME, EMPLOYEES.FIRST_NAME, EMPLOYEES.DEPARTMENT_ID
FROM EMPLOYEES
ORDER BY EMPLOYEES.LAST_NAME
注意
acrossbreakフォルダの中に提供されているテキスト・ファイルacrossbreak_code.txt から、コードをコピーして貼り付けることもできます。
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- 「OK」をクリックします。
- データ・モデル・ビューで、ツール・パレットの「データ・リンク」ツールをクリックします。
- Q_1の「DEPARTMENT_ID」列をクリックし、そのままマウスでQ_2の「DEPARTMENT_ID1」にドラッグして、2つの問合せ間にデータ・リンクを作成します。
作成したデータ・モデルは次のようになります。
図12-3 リンクされた2つの問合せのデータ・モデル
画像の説明
注意
データ・リンクを右クリックして、ポップアップ・メニューから「プロパティ・インスペクタ」を選択し、データ・リンクが正しく作成されたか確認します。
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12.3 デフォルト・レイアウトの作成
この項の手順では、レポート・ブロック・ウィザードを使用してレイアウトを作成し、レポートにおけるデータ表示形式を選択する方法を説明します。ここでは、作成するレポートのスタイルを選択し、レポートでデータを横に表示することにします(したがって、横グループ・レポートの作成)。
デフォルト・レイアウトを作成するには:
- オブジェクト・ナビゲータで、「ペーパー・レイアウト」ノードをダブルクリックして、ペーパー・レイアウト・ビューを表示します。
- ペーパー・レイアウト・ビューで、「挿入」→「レポート・ブロック」を選択して、レポート・ブロック・ウィザードを表示します。
- レポート・ブロック・ウィザードの「スタイル」ページで、「グループ上」を選択して「次へ」をクリックします。
- 「グループ」ページで次の操作を行います。
- 「使用可能グループ」リストで「G_LAST_NAME」をクリックし、「右」をクリックして印刷方向を指定します。このフィールドを「表示グループ」リストに移動します。
- 「G_DEPARTMENT_ID」をクリックし、「下」をクリックします。
- 「次へ」をクリックします。
- 「フィールド」ページで、「>」ボタンをクリックし、次のフィールドを「使用可能フィールド」リストから「表示フィールド」リストに移動して、「次へ」をクリックします。
- DEPARTMENT_ID
- DEPARTMENT_NAME
- LAST_NAME
- FIRST_NAME
- 「ラベル」ページで「次へ」をクリックします。
- 「テンプレート」ページの「事前定義テンプレート」で「Beige」を選択し、「終了」をクリックして、ペーパー・デザイン・ビューにレポート出力を表示します。表示は次のようになります。
図12-4 横グループ・レポートのペーパー・レイアウト・ビュー
画像の説明
12.4 ペーパーを対象としたレポートの実行
この項では、ペーパー・デザイン・ビューに対してレポートを実行し、レポートの表示状態を確認します。
- ツールバーの「ペーパー・デザイン」ボタンをクリックします。レポートが実行され、ペーパー・デザイン・ビューに表示されます。表示は次のようになります。
図12-5 横グループ・レポートのペーパー・デザイン・ビュー
画像の説明
- レポートを
acrossbreak_<自分のイニシャル>.rdf
という名前で保存します。
12.5 まとめ
これで、すべての作業が完了しました。横グループのペーパー・レポートは正常に作成されました。この章で学習した内容は次のとおりです。
- 2つの問合せを持つデータ・モデルを手動で作成する。
- レポート・ブロック・ウィザードを使用して、マスター/ディテール・レポートを作成する。
この例で使用されているウィザード、ビュー、プロパティの詳細は、Oracle Reportsオンライン・ヘルプを参照してください。このヘルプは、第3.1.1項「Oracle Reportsオンライン・ヘルプの使用」で説明しているとおり、Reports BuilderまたはOracle Technology Network(OTN)から表示できます。