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Oracle Reports レポート作成ガイド
10gリリース2(10.1.2)
B25068-01
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グループ左の式レポートの作成

この章では、式列が組み込まれたグループ左の式レポートについて学習します。この章の手順に従うと、図14-1に示すようなレポート出力を生成できます。

図14-1    式レポートの出力


画像の説明

概要

データ・リレーションシップ
レイアウト

このレポートでは、デフォルトのグループ左書式をそのまま使用します。

使用例

このサンプル・レポートの作成過程では、次を行います。

式レポートのサンプルを表示するには、サンプル・フォルダformulaを開き、Oracle Reportsのサンプル・レポートformula.rdfを開きます。このファイルの開き方の詳細は、「はじめに」の「サンプル・レポートへのアクセス」を参照してください。

14.1 この例の前提条件

この章の例を作成するには、Oracle Database付属のOrder Entryサンプル・スキーマに対するアクセス権が必要です。このサンプル・スキーマに対するアクセス権の有無が不明のときは、データベース管理者に問い合せてください。

14.2 レポート・ウィザードを使用した単純なレポートの作成

レポートは、レポート・ウィザードを使用して作成するか、または独自に作成できます。この例の単純なレポートを作成する場合は、レポート・ウィザードを使用できます。このウィザードを使用すると、レポートのレイアウトの定義やデータ定義の設定を行うことができます。

簡単なレポートを作成するには:

  1. Reports Builderを起動します。すでに起動している場合は、「ファイル」→「新規」→「レポート」を選択します。

  2. 「ようこそ」ダイアログ・ボックスまたは「新規レポート」ダイアログ・ボックスで、「レポート・ウィザードを使う」を選択して「OK」をクリックします。

  3. 「ようこそ」ページが表示されたら、「次へ」をクリックします。

  4. 「レポート・タイプ」ページで、「ペーパー・レイアウトのみ作成」を選択し、「次へ」をクリックします。

  5. 「タイトル」ページで、「グループ左」を選択し、「次へ」をクリックします。

  6. 「データ・ソース」ページで、「SQL問合せ」をクリックし、「次へ」をクリックします。

  7. 「データ」ページの「データ・ソース定義」フィールドに次のSELECT文を入力します。

    SELECT ALL CUSTOMERS_A1.CUSTOMER_ID, ORDERS.ORDER_ID, ORDERS.ORDER_TOTAL
    FROM CUSTOMERS CUSTOMERS_A1, ORDERS
    WHERE (ORDERS.CUSTOMER_ID = CUSTOMERS_A1.CUSTOMER_ID)
    ORDER BY CUSTOMERS_A1.CUSTOMER_ID
    


    注意

    この問合せは、次のいずれかの方法で入力できます。

    • 提供されているテキスト・ファイルformula_code.txtからコードをコピーして「データ・ソース定義」フィールドに貼り付けます。

    • 「クエリー・ビルダー」をクリックして、コードを入力せずに問合せを作成します。

    • 「データ・ソース定義」フィールドにコードを入力します。

     

  8. 「次へ」をクリックします。


    注意

    データベースにまだ接続していない場合は、「クエリー・ビルダー」または「次へ」をクリックしたときに、データベースに接続するよう求められます。この例に該当するスキーマが含まれるデータベースに接続してください。第14.1項「この例の前提条件」に、この例のサンプル・スキーマの要件に関する説明があります。 


  9. 「グループ」ページで、「CUSTOMER_ID」を選択し、「>」ボタンをクリックして、このフィールドを「グループ・フィールド」リストに移動し、「次へ」をクリックします。

  10. 「フィールド」ページで「>>」ボタンをクリックして、すべてのフィールドを「表示フィールド」リストに移動し、「次へ」をクリックします。

  11. 「合計」ページで「ORDER_TOTAL」、「合計」の順にクリックし、「次へ」をクリックします。

  12. 「テンプレート」ページで、「事前定義テンプレート」を選択し、「Beige」をクリックします。次に「終了」をクリックして、ペーパー・デザイン・ビューにレポート出力を表示します。表示は次のようになります。

    図14-2    式レポートのペーパー・デザイン・ビュー


    画像の説明

  13. レポートをformulareport_<自分のイニシャル>.rdfという名前で保存します。

14.3 2つの式列の作成

データ・ソースの値に基づく計算が頻繁に行われます。この計算方法の1つとして、式列を使用します。この項の手順では、次の値を計算する2つの式列を作成する方法について説明します。

14.3.1 税金を計算するための式列の作成

税金を計算する式列を作成するには:

  1. Reports Builderで、ツールバーの「データ・モデル」ボタンをクリックして、レポートのデータ・モデル・ビューを表示します。

    作成したデータ・モデルは次のようになります。

    図14-3    式レポートのデータ・モデル


    画像の説明

  2. ツール・パレットの「式列」ツールをクリックし、次にORDER_TOTALの下にある「G_ORDER_ID」グループ内でクリックして式列を作成します。

    ヒント

    ツール・パレットとツールバーのツール名を表示するには、マウスをドラッグして各アイコンの上に置きます。そうすると、そのアイコンを説明するヒント・テキストが表示されます。 

  3. 新しい式列オブジェクト(CF_1)をダブルクリックしてプロパティ・インスペクタを表示し、次のプロパティを設定します。

    • 「一般情報」で、「名前」プロパティを「Tax」に設定します。

    • 「プレースホルダ/式」で、「PL/SQL式」プロパティ・フィールドをクリックしてPL/SQLエディタを表示します。

  4. PL/SQLエディタで、テンプレートを使用して次のPL/SQLコードを入力します。

    function TAXFormula return Number is
    tax number;
    begin
      tax := :ORDER_TOTAL * .07;
      return (tax);
    end;
    
  5. 「コンパイル」をクリックします。

  6. エラー・メッセージが表示されない場合は、「閉じる」をクリックします。エラー・メッセージが表示された場合は、入力したコードが前述のコードと外見が同じかどうか、列名に注意して確認します。

  7. プロパティ・インスペクタを閉じます。

各注文の税金(税率7%)を計算する式列が作成されました。

14.3.2 顧客の発注合計額を計算する式列の作成

顧客の発注合計額を計算する式列を作成するには:

  1. 第14.3.1項「税金を計算するための式列の作成」の手順2と3を繰り返します。ツール・パレットの「式列」ツールをクリックし、TAXの下にある「G_ORDER_ID」グループをクリックします。次に、「CF_1」をダブルクリックしてプロパティ・インスペクタを表示します。

  2. 列名をSALES_TOTALに変更します。

  3. PL/SQLエディタを開き、次のように式を変更します。

    function SALES_TOTALFormula return Number is
    sales_total number;
    begin
      sales_total := :ORDER_TOTAL + :TAX;
      return (sales_total);
    end;
    
  4. 「コンパイル」をクリックします。

  5. エラー・メッセージが表示されない場合は、「閉じる」をクリックします。エラー・メッセージが表示された場合は、入力したコードが前述のコードと外見が同じかどうか、列名に注意して確認します。

  6. プロパティ・インスペクタを閉じます。

各顧客の発注合計額を計算する式列が作成されました。その結果、データ・モデルは次のようになります。

図14-4    式列を持つデータ・モデル


画像の説明

14.3.3 レポート・レイアウトへの式列の追加

式列の作成が終了したら、レポート・レイアウトに式列を追加する必要があります。それには、レポート・ウィザードに戻る方法が最も簡単です。

レポート・レイアウトに式列を追加するには:

  1. データ・モデル・ビューで、キャンバスを右クリックして「レポート・ウィザード」を選択します。

  2. レポート・ウィザードで、「フィールド」タブをクリックします。「使用可能フィールド」リストに、新しい式列が2つ表示されます。式列をそれぞれクリックし、「>」ボタンをクリックして、各式列を「表示フィールド」リストに移動します。

  3. 「終了」をクリックして、レポート出力をペーパー・デザイン・ビューに表示します。表示は次のようになります。

    図14-5    式レポートの最終出力


    画像の説明

14.4 まとめ

これで、すべての作業が完了しました。式ペーパー・レポートは正常に作成されました。この章で学習した内容は次のとおりです。

この例で使用されているウィザード、ビュー、プロパティの詳細は、Oracle Reportsオンライン・ヘルプを参照してください。このヘルプは、第3.1.1項「Oracle Reportsオンライン・ヘルプの使用」で説明しているとおり、Reports BuilderまたはOracle Technology Network(OTN)から表示できます。


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