Oracle HTML DBユーザーズ・ガイド
リリース2.0
B25045-01
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1 Oracle HTML DBの概要

このセクションでは、Oracle HTML DBの概要、およびデータベース集中型のWebアプリケーションを開発するために使用するOracle HTML DBのコンポーネントの概要を示します。

内容は次のとおりです。

Oracle HTML DB

Oracle HTML DBは、データベース集中型のWebアプリケーションを開発および配置するための、ホスティングされた宣言的な開発環境です。Oracle HTML DBは、複数の作業領域が別々のデータベースで実行しているように、それらの作業領域でアプリケーションを構築し、そのアプリケーションにアクセスできるようにして、単一のOracleデータベースを共有サービスに変換します。Oracle HTML DBを使用すると、設計テーマ、ナビゲーション・コントロール、フォーム・ハンドラ、自由度が高いレポートなどの組込み機能を使用して、アプリケーション開発プロセスを短縮できます。

HTML DBエンジンは、データベース表に格納されたデータから、リアルタイムでアプリケーションをレンダリングします。アプリケーションを作成または拡張すると、Oracle HTML DBはメタデータを作成するか、またはデータベース表に格納されたメタデータを変更します。アプリケーションを実行した後、HTML DBエンジンは、メタデータを読み込み、アプリケーションを表示します。

Oracle HTML DBは、コーディングの必要なく、自動的にセッション・ステートを保持します。アプリケーションでステートフルな動作を行うために、Oracle HTML DBはデータベースのセッション・ステートを透過的に管理します。アプリケーション開発者は、標準的なSQLバインド変数構文および単純な置換処理によって、セッション・ステートを取得および設定できます。

Oracle HTML DB開発プラットフォームは、次のコンポーネントで構成されています。

アプリケーション・ビルダー

アプリケーション・ビルダーを使用すると、表やプロシージャなどのデータベース・オブジェクトの外観としてHTMLインタフェース(またはアプリケーション)を構築できます。アプリケーションは、タブ、ボタンまたはハイパーテキスト・リンクを使用して相互にリンクされた、データベース・ドリブンのWebページのコレクションです。アプリケーションの作成後、指定したテンプレートおよびユーザー・インタフェース要素を使用して、HTML DBエンジンでアプリケーションがレンダリングされます。

ページは、アプリケーションの基本的なビルディング・ブロックです。各ページにはボタンおよびフィールドを配置でき、アプリケーション・ロジック(またはプロセス)を含めることができます。ページでは、条件付きナビゲーションを使用したあるページから次のページへのブランチ、計算の実行、検証(編集確認など)の実行、レポート、フォームおよびチャートの表示を行うことができます。

SQLワークショップ

SQLワークショップを使用すると、データベース・オブジェクトをWebブラウザから表示および管理できます。SQLワークショップには次のツールが含まれます。

Oracle HTML DB管理

Oracle HTML DB開発環境では、開発者は作業領域という作業用の共有領域にログインします。ユーザーは、開発者と作業領域管理者という2つの主なロールに分類されます。開発者は、レポートを表示し、アプリケーションを作成および編集することができます。作業領域管理者は、HTML DB作業領域管理を使用して、ユーザー・アカウントの作成および編集、グループの管理、開発サービスの管理を行います。