Oracle HTML DBユーザーズ・ガイド
リリース2.0
B25045-01
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2 クイック・スタート

このセクションでは、Oracle HTML DBの使用方法の概要を説明します。インストール処理が完了していることを前提としています。

内容は次のとおりです。

Oracle HTML DBユーザー・ロールの理解

Oracle HTML DB開発環境にアクセスするには、ユーザーは作業領域という作業用の共有領域にログインします。ユーザーは、次の3つの主なロールに分類されます。

Oracle HTML DBへのログイン

Oracle HTML DBへログインするときは、作業領域にログインします。作業領域は、Oracle HTML DB開発環境内の領域で、開発者がアプリケーションを作成できます。

Oracle HTML DBへのログイン方法は、開発環境を構成したかどうかによって決まります。

このセクションの構成は次のとおりです。

ブラウザの要件

Oracle HTML DBのホームページはWebブラウザで開きます。 Oracle HTML DBアプリケーションを表示または開発するには、WebブラウザがJava Script、HTML 4.0およびCSS 1.0標準をサポートしている必要があります。 この要件を満たすブラウザは次のとおりです。

  • Netscape Communicator 7.0以上

  • Microsoft Internet Explorer 5.5以上

  • Mozilla 1.2以上

  • Mozilla Firefox 1.0以上

Oracle HTML DB環境の構成

Oracle HTML DBが正常にインストールされた後、開発環境を構成する必要があります。

  • Oracle HTML DB管理サービスへログインする。Oracle HTML DB管理サービスは、Oracle HTML DBインスタンス全体を管理するための独立したアプリケーションです。 詳細は、「Oracle HTML DB管理サービスへのログイン」を参照してください。

  • 割当てモードを指定する。Oracle HTML DB管理サービスでは、作業領域の作成(または割当て)プロセスの仕組みを決定する必要があります。詳細は、「作業領域の割当て」および「割当てモードの指定」を参照してください。

  • 作業領域を作成する。作業領域は、Oracle HTML DB開発環境内の共有作業領域で、一意のIDと名前を持ちます。Oracle HTML DB管理者は、作業領域を手動で作成するか、ユーザーにリクエストを送信してもらうことができます。詳細は、「作業領域の手動作成」および「保留中の変更リクエストの表示」を参照してください。

  • 作業領域へログインする。Oracle HTML DB管理サービスで作業領域を作成した後、Oracle HTML DBの「ログイン」ページに戻って、作業領域にログインします。詳細は、「開発者としてのOracle HTML DBへのログイン」を参照してください。


注意:

前述のステップを実行する前に、「Oracle HTML DBのホスティングされたサービスの管理」を参照してください。

開発者としてのOracle HTML DBへのログイン

Oracle HTML DBへログインするときは、作業領域にログインします。開発者の場合は、作業領域へのアクセス権を管理者から付与される必要があります。


注意:

ユーザーが作業領域をリクエストしたり、パスワードを変更するには、Oracle HTML DB管理者がOracle HTML DBの環境プリファレンスを構成する必要があります。

このセクションの構成は次のとおりです。

作業領域のリクエスト


注意:

このセクションは、Oracle HTML DB管理者が、作業領域のリクエストをサポートするためにOracle HTML DBを構成済である場合にのみ適用されます。

Oracle HTML DBへログインする前に、管理者によって作業領域へのアクセス権を付与される必要があります。各作業領域には、一意のIDと名前があります。

作業領域をリクエストするには、次のステップを実行します。

  1. Webブラウザで、Oracle HTML DBのログイン・ページにナビゲートします。デフォルトでは、Oracle HTML DBは次の場所にインストールされます。

    http://hostname:port/pls/database_access_descriptor
    
    

    各要素の意味は次のとおりです。

    • hostnameは、Oracle HTTP Serverがインストールされるシステムの名前です。

    • portは、Oracle HTTP Serverに割り当てられたポート番号です。

      デフォルトのインストールでは、この番号は7777です。ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\Apache\Apache\confにあるhttpd.confファイルで「Port」を検索すると、ご使用のOracle HTTP Serverのインストールに割り当てられたポート番号に関する情報を確認できます。

      このポート番号は、ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\installにあるportlist.iniファイルでも調べることができます。 ただし、ポート番号を変更した場合、portlist.iniファイルではポート番号が更新されないため、このファイルに依存できるのはインストール直後のみであることに注意してください。

    • database_access_descriptorには、Oracle HTTP ServerがHTTPリクエストに応じるためのデータベース・サーバーへの接続方法が記述されています。 デフォルト値は、htmldbです。


    参照:

    データベース・アクセス記述子の詳細は、ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\Apache\modplsql\conf\dads.readmeを参照してください。

    ログイン・ページが表示されます。

  2. 「タスク」で、「作業領域のリクエスト」をクリックします。

    「サービスのリクエスト」ウィザードが表示されます。

  3. 続行」をクリックし、画面に表示されるステップに従います。

作業領域へのログイン

作業領域のリクエストがOracle HTML DB管理者に承認されると、ログイン資格証明(作業領域名、ユーザー名およびパスワード)を電子メールで受信します。

Oracle HTML DBにログインするには、次のステップを実行します。

  1. Webブラウザで、Oracle HTML DBのログイン・ページにナビゲートします。デフォルトでは、Oracle HTML DBは次の場所にインストールされます。

    http://hostname:port/pls/htmldb/htmldb
    
    

    ログイン・ページが表示されます。

  2. 「ログイン」で、次のように入力します。

    • 「作業領域」フィールドに、作業領域名を入力します。

    • 「ユーザー名」フィールドに、ユーザー名を入力します。

    • 「パスワード」フィールドに、パスワードを大/小文字を区別して入力します。

  3. ログイン」をクリックします。

パスワードの再設定

Oracle HTML DBのホームページにある「パスワードの変更」リンクをクリックすると、パスワードを再設定できます。

パスワードを再設定するには、次のステップを実行します。

  1. Oracle HTML DBにログインします。詳細は、「Oracle HTML DBへのログイン」を参照してください。

  2. 「管理」アイコンをクリックします。

  3. 「タスク」リストから「パスワードの変更」を選択します。

  4. 「パスワードの変更」で、次のように入力します。

    • 「パスワード」フィールドに、新しいパスワードを入力します。

    • 「パスワードの確認」フィールドに、新しいパスワードを再度入力します。

    • 変更の適用」をクリックします。

作業領域のログアウト

Oracle HTML DBをログアウトするには、ウィンドウの右上にある「ログアウト」アイコンをクリックします。

Oracle HTML DBユーザー・インタフェース

Oracle HTML DBにログインすると、「作業領域」ホームページが表示されます。

図2-1 「作業領域」ホームページ

htmldb.gifの説明が続きます。
htmldb.gifの説明

「作業領域」ホームページには、3つのコンポーネントがあります。

ナビゲーションの選択肢

Oracle HTML DBのページ間を移動するには、大きいグラフィカル・アイコン(「アプリケーション・ビルダー」アイコン、「SQLワークショップ」アイコン、「作業領域」ホームページの「作業領域管理」アイコンなど)をクリックします。これらのアイコンを使用する場合は、2つのナビゲーション・オプションがあります。

  • プライマリ・ナビゲーション(ドリルダウン)。ページ中央の大きいアイコンをクリックして、該当するページまでドリルダウンします。

  • セカンダリ・ナビゲーション(プルダウン・メニュー)。アイコンの右側にある下矢印をクリックして、プルダウン・メニューを表示します。メニューからオプションを選択します。


注意:

一貫性を保つため、このドキュメントでは、ナビゲーションを説明する際にプライマリ・ナビゲーション・パス(ドリルダウン方式)を使用します。

図2-2 プルダウン・メニュー

new_menu.gifの説明が続きます。
new_menu.gifの説明

ブレッドクラムを使用したナビゲート

ブレッドクラム(ロケータ・リンクとも呼ばれる)は、Oracle HTML DBのすべてのページの上部に表示されます。各ブレッドクラム・エントリは、Oracle HTML DB開発環境内の他のページに対するカレント・ページの相対位置を示します。ブレッドクラムを使用すると、即時に前のページにリンクできます。たとえば、「ホーム」をクリックすると、「作業領域」ホームページが表示されます。

図2-3 ブレッドクラム

breadcrum.gifの説明が続きます。
breadcrum.gifの説明

オンライン・ヘルプへのアクセス

Oracle HTML DBには、次の3種類のオンライン・ヘルプがあります。

  • ページ・レベル・ヘルプ

  • 手続き型オンライン・ヘルプ

  • フィールド・レベル・ヘルプ

ページ・レベル・ヘルプ

Oracle HTML DBの多くのページに、ページ・レベル・ヘルプがあります。ページ右側のテキスト・ボックスに表示されるページ・レベル・ヘルプでは、そのページの機能の簡単な説明が表示されます。

手続き型オンライン・ヘルプ

ウィンドウの右上にある「ヘルプ」アイコンをクリックすると、HTMLベースのオンライン・ヘルプにアクセスできます。 カレント・ページについて説明する文脈依存のヘルプが表示されます。 文脈依存のトピックが使用できない場合は、「コンテンツ」ウィンドウが表示されます。

ウィンドウの上部には、灰色のバーがあります。ヘルプ・システム全体のキーワード検索を実行するには、「検索」をクリックします。検索フィールドが表示されたら、そのフィールドに、大/小文字を区別しない問合せを入力して、「検索」をクリックします。完全一致するフレーズを検索するには、フレーズを二重引用符で囲みます。

フィールド・レベル・ヘルプ

Oracle HTML DBのほとんどの選択リスト、チェック・ボックスおよびフィールドに、アイテム・ヘルプがあります。アイテム・ヘルプが使用可能な場合は、カーソルを合わせると、アイテム・ラベルが赤色に変わります。 アイテム・ラベルをクリックすると、別のウィンドウに説明が表示されます。

ウィザードを使用したアプリケーションの作成

エンド・ユーザーがOracleデータベースのデータにすばやくアクセスできるようにするための簡単な方法は、「アプリケーションの作成」ウィザードを使用することです。ウィザードにアクセスするには、アプリケーション・ビルダーのホームページで「作成」ボタンをクリックします。ここでは、EMP表に基づいてアプリケーションを作成する方法について説明します。

既存の表に基づいてアプリケーションを作成するには、次のステップを実行します。

  1. Oracle HTML DBにログインします。詳細は、「Oracle HTML DBへのログイン」を参照してください。

    「作業領域」ホームページが表示されます。

  2. 「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。

  3. 「作成」ボタンをクリックします。

  4. 「アプリケーションの作成」を選択して、「次へ」をクリックします。

    次に、名前を指定し、スキーマを選択します。

  5. 「名前」で、次のステップを実行します。

    1. 「名前」に、MyAppと入力します。

    2. 「スキーマ」から、該当するスキーマを選択します。

    3. 残りのデフォルト値を受け入れ、「次へ」をクリックします。

    次に、ページをアプリケーションに追加します。

  6. 「ページの追加」で、次のステップを実行します。

    1. 「ページ・タイプの選択」で、「レポート」を選択します。

      追加するページのタイプが「アクション」に示されていることに注意してください。

    2. 「表またはビュー」から、EMPを選択します。

    3. (オプション)追加のサマリー・レポートおよびチャートを作成するには、「分析ページを含む」チェック・ボックスを選択し、ウィザードのプロンプトに従います。

    4. 「ページの追加」をクリックします。

      新しいページがページ上部に表示されます。ページを削除するには、「削除」をクリックします。

    5. 次へ」をクリックします。

  7. 「タブ」で、デフォルト値を受け入れ、「次へ」をクリックします。

  8. 「共有コンポーネント」で、デフォルト値を受け入れ、「次へ」をクリックします。

    このオプションを使用すると、別のアプリケーションから共有コンポーネントをインポートできます。共有コンポーネントは、アプリケーション内のすべてのページに表示または適用される共通の要素です。

  9. 「認証スキーム」、「言語」および「ユーザー言語プリファレンスの派生元」で、デフォルト値を受け入れ、「次へ」をクリックします。

  10. テーマを選択して、「次へ」をクリックします。

    テーマは、アプリケーション全体のレイアウトおよびスタイルの定義に使用できるテンプレートのコレクションです。

  11. 選択内容を確認します。前のウィザード・ページに戻るには、「戻る」をクリックします。選択内容を受け入れるには、「作成」をクリックします。

アプリケーションの実行

レンダリングされたアプリケーションを表示するには、アプリケーションを実行するか、またはHTML DBエンジンに送信します。新しいページを作成したら、そのページを個別に実行するか、またはアプリケーション全体を実行できます。「アプリケーションの実行」アイコンをクリックすると、アプリケーション・ビルダーの様な場所からページを実行できます。「アプリケーションの実行」アイコンは、信号機に似ています。

アプリケーションを実行するには、次のステップを実行します。

  1. 「作業領域」ホームページにナビゲートします。

  2. 「アプリケーション・ビルダー」アイコンをクリックします。

    アプリケーション・ビルダーのホームページが表示されます。

  3. アプリケーション(MyAppなど)を選択します。

  4. 「アプリケーションの実行」アイコンをクリックします。

    ログイン・ページが表示されます。

  5. 作業領域のユーザー名およびパスワードを入力して、「ログイン」をクリックし、アプリケーションにログインします。

    アプリケーションが表示されます。ページ下部の「開発者」ツールバーに注意してください。「開発者」ツールバーを使用すると、カレント・ページの編集、新しいページ、コントロールまたはコンポーネントの作成、セッション・ステートの表示または編集リンクのオン/オフの切替えを簡単に実行できます。

  6. アプリケーションの内容を表示します。

  7. アプリケーションを終了し、アプリケーション・ビルダーに戻るには、「開発者」ツールバーの「Edit Page」をクリックします。

    ページ定義が表示されます。

    図2-4 ページ定義

    pg_def_start.gifの説明が続きます。
    pg_def_start.gifの説明

    ページは、アプリケーションの基本的なビルディング・ブロックです。ページ定義を使用すると、ページを定義するコントロールおよびコンポーネントを表示、作成および編集できます。

  8. アプリケーション・ビルダーのホームページに戻るには、「アプリケーション・ビルダー」ブレッドクラムを選択します。