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Oracle Application Server アップグレードおよび互換性ガイド
10g(10.1.4.0.1)for Microsoft Windows

B31481-01
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D アップグレード・ログ・ファイルの確認

Oracle Universal InstallerおよびMetadata Repository Upgrade Assistantによって生成されたログ・ファイルを確認すると、一般的な問題をトラブルシューティングできることがあります。詳細は、次の項を参照してください。

D.1 Oracle Universal Installerのログ・ファイルの確認

Oracle Universal Installerを使用してOracleAS Identity ManagementまたはOracleAS Metadata Repositoryデータベースをアップグレードした場合は、Oracle Universal Installerによって生成されたログ・ファイルを確認することで、特定のアップグレードの問題をトラブルシューティングできます。

Oracle Universal Installerの2つのログ・ファイル・セットが、ディスクに保存されます。

Configuration Assistantによって作成されたログ・ファイルにアクセスする場合は、まずインストーラを終了する必要があることに注意してください。 インストーラが使用中である場合、ログ・ファイルにはアクセスできません。

Oracleインベントリ(前述の例では、oraInventory_location)の場所は、次のWindowsレジストリ・キーに保存されています。

¥¥HKEY_LOCAL_MACHINE¥¥Software¥Oracle¥inst_loc

D.2 MRUAログ・ファイルの確認

MRUAを実行すると、OracleAS Metadata Repositoryのアップグレード処理のトラブルシューティング、確認または分析に使用できる一連のログ・ファイルが生成されます。詳細は、次の項を参照してください。

D.2.1 MRUAログ・ファイルの使用方法のガイドライン

MRUAの出力に1つ以上のコンポーネントのアップグレードが失敗したことが示されている場合は、MRUAログ・ファイルまたはMRUAログ・ファイルから参照されるコンポーネントのログ・ファイルを確認します。

OracleAS Portalのアップグレードが失敗した場合の手順については、D.3項「OracleAS Portal Repositoryのアップグレード・ログ・ファイルの確認」を参照してください。

ログ・ファイルを確認することでアップグレードの失敗に対する解決方法を特定できる場合は、その解決方法を実施してMRUAを再実行できます。MRUAを再実行しても、前回の実行中に正しくアップグレードされたコンポーネントは影響を受けません。MRUAは、前回の実行中に正しくアップグレードされなかったコンポーネントのアップグレードを試みます。

マニュアルに記載されていないエラーや、記載されている手順に従っても解決できないエラーについては、オラクル社カスタマ・サポート・センターに連絡してください。エラーの中には、バックアップからのリポジトリのリストア、問題の解決、および別のアップグレードの実行が必要なものがあることに注意してください。

D.2.2 MRUAログ・ファイルの場所

ログ・ファイルは、アップグレード対象のOracleAS Metadata RepositoryのOracleホームの次のディレクトリにあります。

METADATA_REPOSITORY_ORACLE_HOME¥upgrade¥logs

MRUAは、アップグレード問題のトラブルシューティング時に非常に役立つ3つのログ・ファイルを生成します。ログ・ファイルの名前には、MRUAセッションが実行された正確な時間が含まれています。このため、特定のMRUAセッションのログ・ファイルを簡単に識別できます。

たとえば、2004年9月16日の午後12時36分にMRUAを実行して生成された3つのログ・ファイルは、logsディレクトリに次のように表示されます。

mrua2004-09-16_12-36-36PM.log
mrua2004-09-16_12-36-36PM.err
mrua2004-09-16_12-36-36PM.out

表D-1に、3つのログ・ファイルと、各ファイルで確認できる内容を示します。

表D-1     MRUAが生成するログ・ファイルの概要
MRUAログ・ファイル  説明 
mrua<timestamp>.log
 

ログ・ファイルは、OracleAS Metadata Repositoryのアップグレードに関する特定の問題のトラブルシューティングを行っている場合の開始点として役立ちます。このファイルには、MRUAが実行したすべての処理の要約が含まれているため、正しくアップグレードされなかったコンポーネントの特定に役立ちます。 

mrua<timestamp>.err
 

エラー・ファイルには、アップグレード処理中に生成されたエラーまたはスタック・トレースが含まれます。これらのエラーには、特定のアップグレード・エラーの診断および解決に役立つ情報が含まれています。  

mrua<timestamp>.out
 

出力ファイルは、3つのMRUAログ・ファイルの中で最大のファイルであり、MRUAセッションに関する最も包括的なデータが含まれています。このログ・ファイルは、MRUAサブコンポーネントに特定の問題が発生した正確な時間の判断と、そのコンポーネントによって生成された出力の確認に使用します。 

D.3 OracleAS Portal Repositoryのアップグレード・ログ・ファイルの確認

この項では、OracleAS Portalのアップグレード・ログ・ファイルに関する情報について説明します。OracleAS Portalのアップグレードが失敗した場合は、アップグレードの失敗のトラブルシューティングを試みる前に、この項全体を確認してください。

ただし、OracleAS Portalコンポーネントが10gリリース2(10.1.2)に正しくアップグレードされた場合は、ログ・ファイルを確認する必要はありません。

MRUAを実行してOracleAS Portalをアップグレードすると、ログ・ファイルは単一ディレクトリに生成されます。

ORACLE_HOME¥upgrade¥temp¥portal

関連するディレクトリにある既存のログ・ファイルの名前にはタイム・スタンプが追加されるため、ファイルは上書きされないことに注意してください。

表D-2    OracleAS Portalが生成するリポジトリのアップグレード・ログ・ファイルの概要 
ログ・ファイル  説明 

upgrade.log 

10g(9.0.4)から10gリリース2(10.1.2)のOracleAS Portalへのアップグレードで生成されるログ・ファイルです。このファイルは、アップグレード前のリリースが10g(9.0.4)の場合、アップグレードの開始時に実行されるチェックが成功すると必ず生成されます。 

precheck.log 

10g(9.0.4)から10gリリース2(10.1.2)へのアップグレードの前に実行されるチェックに対して生成されるログ・ファイルです。このファイルは、スクリプトがリポジトリへの変更を開始する前、または10g(9.0.4)からの手動アップグレードが事前チェック・モードで実行される際に生成されます。

precheck.logにエラーがあると、10g(9.0.4)から10gリリース2(10.1.2)へのアップグレードは実行されず、upgrade.logファイルは生成されません。 

これらの各ログ・ファイルの終わりには、成功を示すメッセージ、またはファイルの前半に記載されているすべてのエラーの要約があります。これらの要約メッセージには、行番号への参照が含まれています。ログ・ファイルの前半にあるこれらの行を参照すると、エラーの内容を確認できます。


注意:

正常でないアップグレード後に実行されたポータルはサポートされていません。 


E.3項「Portal Repositoryのアップグレード・メッセージ」を参照して、事前チェックまたはアップグレード・ログ・ファイルにエラーが記載されているかどうかを調べます。マニュアルに記載されたすべてのエラーおよび警告を解決します。事前チェック・フェーズの後に発生するエラーに対しては、バックアップからのリポジトリのリストア、問題の解決、および別のアップグレードの実行が必要です。マニュアルに記載されていないエラーや、記載されている手順に従っても解決できないエラーについては、オラクル社カスタマ・サポート・センターに連絡してください。記載されていないエラーが発生した場合は、アップグレードの再実行、後続の手順の実行、ファイルの変更、OracleAS Portalスキーマの変更、またはブラウザでのOracleAS Portalインスタンスへのアクセスは行わないでください。

正常なアップグレード後の、ログ・ファイルの終わりの例を次に示します(「アップグレードは正常に完了しました」というメッセージがある点と、エラー・メッセージがない点に注目してください)。

>>> Running upg/common/popinv.pl
### Upgrade completed successfully
>>> Running tmp/popinv.sql
Portal SQL script started at Thu Apr 22 20:56:23 2004
Connected.
Updating patch inventory.
Upgrade Ended at Thu Apr 22 20:56:24 2004

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