Oracle Application Server アップグレードおよび互換性ガイド 10g(10.1.4.0.1)for Microsoft Windows B31481-01 |
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ここでは、Oracle Identity Management 10g(10.1.4.0.1)のアップグレード中に発生する可能性がある一般的な問題についていくつか説明します。
次の項では、Oracle Application Server Infrastructureをアップグレードする場合の一般的な問題および解決方法を示します。
Oracle Internet Directory Upgrade Assistantは、OracleAS Identity Managementインストレーションをアップグレードする場合に、10g(10.1.4.0.1)のインストール手順の終盤で実行されるアシスタントの1つです。
Oracle Internet Directory Upgrade Assistantのエラーに関する情報は、次のログ・ファイルを参照してください。
ORACLE_HOME¥ldap¥log¥oidca.log
Upgrade Assistantのログ・ファイル(oidca.log
)に、次のように報告されます。
OID processes are currently running
これは、ソースOracleホームでOracle Internet DirectoryまたはOracle Directory Integration Platformの一部の処理が正しく停止しなかったことが原因です。
Installerを終了せずに、別のターミナル・ウィンドウを開き、ソースOracleホームのすべての処理を停止します。次に、Oracle Universal Installerの「コンフィギュレーション・アシスタント」ページから、Oracle Internet Directory Upgrade Assistantを再度実行します。
Installerを終了せずに、ソースOracleホームのすべての処理を停止してから、Oracle Universal Installerの「コンフィギュレーション・アシスタント」ページで、Oracle Internet Directory Configuration Assistantを再度実行してください。
10g(9.0.4)からアップグレードする場合は、Oracleホームのすべての処理を起動および停止するためにOracle Process Manager and Notification Server(OPMN)コマンド・ユーティリティを使用すると、確実に正しい処理を停止できます。
たとえば、次のプロシージャを使用して、すべての処理を起動した後、すべての処理を停止します。処理を起動または停止したときにエラーが表示されるかどうか注意してください。
SOURCE_ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl startall
Oracle Internet Directoryが実行中であることを確認するには、次のいずれかのコマンドを入力します。
Oracle Internet Directoryをセキュアでないポートで実行している場合:
SOURCE_ORACLE_HOME¥bin¥ldapbind -p Non-SSL_port -h
Oracle Internet Directoryをセキュアなポートで実行している場合:
SOURCE_ORACLE_HOME¥bin¥ldapbind -p SSL_port -h -U 1
これらのコマンドにより、「バインドは正常に完了しました。」というメッセージが返されます。
SOURCE_ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl stopall
ldapbind
コマンドを使用して、Oracle Universal Installerが停止して実行されていないことを確認します。
Oracle Internet Directoryのアップグレードが「表またはビューが存在しません。」というエラーで失敗します。
この問題は、リリース2(9.2.0.x)のOracle Internet Directoryが含まれたリリース2(9.2.0.x)のOracleAS Metadata Repositoryに対して、Oracle Internet Directory Upgrade Assistantを実行すると発生します。
解決するには、次の手順を実行します。
imcfgregistry
を作成します。
CREATE TABLE imcfgregistry (Component VARCHAR2(255), instMode VARCHAR2(255), IASInstance VARCHAR2(255)) TABLESPACE OLTS_DEFAULT MONITORING;
Oracle Universal Installerを使用したOracleAS Identity ManagementのアップグレードのConfiguration Assistantフェーズで、Oracle Internet Directory Configuration Assistantが失敗します。
アップグレード先Oracleホームで、次の構成ファイルの内容を確認した後、このファイルにMetadata Repositoryの正しいSERVICE_NAME
エントリが含まれていることを確認します。このエントリに割り当てられた値が正しくない場合は、正しい名前を入力し、ファイルを保存してからConfiguration Assistantを再度実行します。
DESTINATION_ORACLE_HOME¥network¥admin¥tnsnames.ora
OracleAS Identity ManagementをアップグレードするためにOracle Universal Installerを実行すると、InstallerがソースOracleホームでいくつかの処理を停止するという通知がポップアップ・ダイアログに表示されます。
Installerは、停止を実行した後に、Oracle Internet Directoryが停止しているかを確認します。なんらかの理由でOracle Internet Directoryが停止していない場合、Installerは、問題を報告する別のポップアップ・ダイアログを表示します。
次のログ・ファイルを調べて、問題の原因を特定します。
DESTINATION_ORACLE_HOME¥cfgtoollogs¥shutdownprocesses.log
問題を解決したら、ソースOracleホームのOracle Internet Directoryを手動で停止します。Oracle Internet Directoryが停止したら、Oracle Universal Installerの「続行」をクリックして、OracleAS Identity Managementのアップグレードを続行します。
Oracle Universal Installerは、OracleAS Identity Managementのアップグレードの最後にConfiguration Assistantを起動します。一部のConfiguration Assistantでは、データベースへの接続にOracle Database 10gデータベース・リスナーが必要です。Oracle Database 10gデータベース・リスナーが使用できない場合、これらのConfiguration Assistantは失敗します。
この問題が発生する場合は、たいてい次のエラー(または類似エラー)がインストール・ログ・ファイルに表示されます。
java.lang.Exception: Error: Database Listener is down. Please start listener and make sure database is up before running this script.
または
java.sql.SQLException: Listener refused the connection with the following error: ORA-12500, TNS:listener failed to start a dedicated server process
通常、Installerは、アップグレード先OracleホームでOracle Database 10gデータベース・リスナーを起動します。ただし、Oracle9i Databaseリスナーがすでに実行中である場合、InstallerはOracle Database 10gリリース1(10.1.0.2)データベース・リスナーの起動に失敗します。
この問題の最も一般的な原因は、インストール時にポップアップ・ダイアログで表示された指示を実行しなかったことです。このポップアップ・メッセージは、インストールの質問フェーズで、実行中のデータベース・リスナーがあるため、続行する前にリスナーを手動で停止する必要があることを示します。
この問題を解決するには、既存のOracle9iリリース1(9.0.1.3)リスナーを停止した後、次の手順でアップグレード先Oracleホームのデータベース・リスナーを起動します。
ORACLE_HOME
環境変数が、アップグレード先Oracleホームを指し示すように設定します。
bin
ディレクトリに移動します。
lsnrctl start
コマンドを実行して、リスナーを起動します。
Oracle Database 10gデータベース・リスナーの実行後、Oracle Universal Installerの「コンフィギュレーション・アシスタント」ページで「再試行」をクリックして、OracleAS Identity Managementのアップグレードを続行します。
10g(9.0.4)の分散OracleAS Identity Management環境をアップグレードすると、Oracle Directory Integration Platform Configuration Assistantが失敗します。
次のログ・ファイルに、2つのOracleAS Identity Managementホスト間に250秒以上の誤差があることを示すエラー・メッセージがあります。
DESTINATION_ORACLE_HOME¥ldap¥log¥oidmon.log
具体的には、次のエラー・メッセージが表示されます。
Time Difference of at least 250 sec found between DIP_hostname and OID_hostname. Please sync the time between DIP-hostname and OID-hostname
OracleAS Identity Managementコンポーネントのあるすべてのノードのシステム・クロックを同期化して、相互の誤差が250秒以内で動作するようにします。
システム・クロックを同期化するときは、クロックが同じタイムゾーンに設定されていることを確認します。
クロックを同期した後、Oracle Directory Integration Platform Configuration Assistantを再実行します。
次の項では、OracleAS Metadata Repositoryと、OracleAS Metadata Repositoryをホスティングするデータベースをアップグレードする場合の一般的な問題および解決方法について説明します。
新しいリリースのOracle Databaseが発表された場合は、OracleAS Metadata Repositoryデータベースを新しいデータベース・リリースにアップグレードする必要がありますか。
一般に、Infrastructureデータベースを新しいデータベース・リリースにアップグレードする際は慎重に行ってください。Oracle Metalink(http://metalink.oracle.com)の掲載記事やお知らせなどで、データベース・リリースおよびアップグレードがテスト済であること、および既存のOracleAS Metadata Repositoryデータベースをサポートしていることを確認します。
関連項目:
10gリリース2(10.1.2)のMetadata Repositoryデータベースでサポートされているアップグレード・パスの詳細は、第6章「OracleAS Metadata Repositoryをホスティングするデータベースのアップグレード」を参照してください。 |
Oracle Universal Installerは、OracleAS Identity Managementのアップグレードの最後にDatabase Upgrade Assistantを起動します。データベースのサイズおよび内容によっては、Database Upgrade Assistantの起動に時間がかかることがあります。Installerは、Database Upgrade Assistantの進行状況をパーセンテージを示す数字で表示しますが、Oracle Universal Installerの「コンフィギュレーション・アシスタント」画面には、進行状況の詳細は表示されません。
Database Upgrade Assistantの進行状況に関する詳細な情報を取得するには、Database Upgrade Assistantが生成したログ・ファイルを参照します。このログ・ファイルは、次の場所にあります。
drive_letter_for_install_disk:¥admin¥SID¥upgrade
この例のSIDは、ソースOracleホームのデータベースのシステム識別子と置き換えます。
データベースのアップグレードの別の段階のタイムスタンプを取得するには、ログ・ファイルで文字列「COMP_TIME」を検索します。次に例を示します。
find "COMP_TIME" *.log grep ^COMP_TIME *.log
データベースのアップグレードの各段階と、そのタイムスタンプが出力されます。次に例を示します。
Oracle_Server.log:COMP_TIMESTAMP DBUPG__BGN 2004-12-16 10:11:00 2453356 36660 Oracle_Server.log:COMP_TIMESTAMP UTLIP__END 2004-12-16 10:12:58 2453356 36778 Oracle_Server.log:COMP_TIMESTAMP CATALG_BGN 2004-12-16 10:27:44 2453356 37664 Oracle_Server.log:COMP_TIMESTAMP CATPROC 2004-12-16 11:18:45 Oracle_Server.log:COMP_TIMESTAMP RDBMS 2004-12-16 11:21:50 Oracle_Server.log:COMP_TIMESTAMP JAVAVM 2004-12-16 12:27:24 Oracle_Server.log:COMP_TIMESTAMP XML 2004-12-16 12:41:17 Oracle_Server.log:COMP_TIMESTAMP CATJAVA 2004-12-16 12:45:03 Oracle_Server.log:COMP_TIMESTAMP CONTEXT 2004-12-16 12:49:17 Oracle_Server.log:COMP_TIMESTAMP XDB 2004-12-16 12:56:32 Oracle_Server.log:COMP_TIMESTAMP OWM 2004-12-16 13:01:14 Oracle_Server.log:COMP_TIMESTAMP AMD 2004-12-16 13:11:04 Oracle_Server.log:COMP_TIMESTAMP ORDIM 2004-12-16 13:43:34 Oracle_Server.log:COMP_TIMESTAMP SDO 2004-12-16 13:52:30 Oracle_Server.log:COMP_TIMESTAMP WK 2004-12-16 13:56:24 Oracle_Server.log:COMP_TIMESTAMP DBUPG_END 2004-12-16 14:10:39 PostUpgrade.log:COMP_TIMESTAMP UTLRP_BGN 2004-12-16 14:12:32 PostUpgrade.log:COMP_TIMESTAMP UTLRP_END 2004-12-16 15:29:47
最初にMRUAを実行したとき、OracleAS Portalスキーマのアップグレード中にOracleAS Portalコンポーネント(またはプラグイン)がハングアップしたか、機能を停止したように見えます。
OracleAS Portalスキーマをすでにアップグレードした後にMRUAを実行した場合、OracleAS PortalのMRUAプラグインは、他のコンポーネントのMRUAプラグインと異なり、OracleAS Portalがアップグレード済であることが即座にレポートされません。
ほとんどの場合、解決方法は必要ありません。MRUAのOracleAS Portalコンポーネントが処理を終了するまで待機してください。
MRUAのOracleAS Portalコンポーネントは一連の広範な事前チェックを実行するため、これが終了するまでに数分かかる場合があります。
また、MRUAのOracleAS Portalコンポーネントは、他のプラグインよりも長い時間実行されます。 そのため、実行に最大40分かかる場合があります。
Portalプラグインがハングアップしているように見える場合は、次のディレクトリにあるログ・ファイルで、ポータルのアップグレードが進行中かどうかを確認します。
MRUA_HOME¥temp¥portal
Portalのアップグレードで実際に処理が停止したことを確認せずに、OracleAS Portalスキーマのアップグレード中にMRUAを強制終了しないでください。
Oracle Universal Installerは、OracleAS Identity Managementのアップグレードの最後にDatabase Upgrade Assistantを起動します。Database Upgrade Assistantが失敗した場合は、Database Upgrade Assistantが生成したログ・ファイルを調べることができます。このログ・ファイルは、次の場所にあります。
drive_letter_for_install_disk:¥admin¥SID¥upgrade
この例のSIDは、ソースOracleホームのデータベースのシステム識別子と置き換えます。
このログ・ファイルを調べて、問題の原因を特定します。ほとんどの場合、Database Upgrade Assistantを再度実行することはできません。かわりに、ソースOracleホームおよびデータベース・ファイルを、OracleAS Identity Managementのアップグレードを実行する前の元の状態にリストアします。リストアが完了したら、Database Upgrade Assistantが失敗した原因となった問題が解決されていることを確認します。その後、OracleAS Identity Managementのアップグレードを再度実行します。
MRUAを実行すると、OracleAS Portalのアップグレードが失敗し、無効なリリースが生成されます。
次のエラーがログ・ファイルに表示されます。
EXP-00056: ORACLE error 942 encountered ORA-00942: table or view does not exist EXP-00000: Export terminated unsuccessfully Ending export at Mon May 30 02:59:21 2005
このエラーは、MRUAコマンドラインで-oracle_home
引数に無効な値を入力したために発生することがあります。MRUAを実行するとき、必ずOracleAS Metadata RepositoryのOracleホームを入力してください。これは、OracleAS Metadata Repositoryが独自のOracleホームにある異なる場所に配置されたInfrastructureをアップグレードする場合に特に重要です。
OracleAS Metadata RepositoryデータベースをOracle Identity Management 10g(10.1.4.0.1)へのアップグレードの一環としてアップグレードした後、次のデータベース・アップグレード・ログ・ファイルにエラー・メッセージが表示されることがあります。
DESTINATION_ORACLE_HOME¥dbma¥logs¥silent.log
具体的には、DIPデータベース・ユーザーに関する次のエラーが表示されることがあります。
The username "'DIP'" conflicts with a required user of the same name in Oracle Database 10g. To resolve the conflict, click No, drop the user and create it with a different name, and then continue with the upgrade.
このエラーは無視できます。
Metadata Repository Upgrade Assistantの実行中に、次のエラーが表示されます。
Calling upgrade plugin for PORTAL Error: Component upgrade failed PORTAL Error: PORTAL component version is: 9.0.4.2.0 INVALID
precheck.logファイルを確認すると、次のエントリが見つかります。
### ERROR: WWU-00030: Pre-Check mode encountered the following errors ### 203 : ### ERROR: WWU-00021: The following mandatory object(s) are missing or invalid: ### '[SYNONYM]PUBLIC.XMLPARSER' \ ### '[SYNONYM]PUBLIC.XMLDOM' \
OracleAS Metadata RepositoryのOracleホームで次のコマンドを実行し、XDBおよびXMLDOM表領域を手動で作成します。
DESTINATION_ORACLE_HOME¥rdbms¥admin¥catqm.sql xdb_pwd XDB_Tablespace_NAME TEMP_ Tablespace_NAME
次に例を示します。
DESTINATION_ORACLE_HOME¥rdbms¥admin¥catqm.sql my_secure_pwd_231 XDB TEMP
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