Oracle Database Clientのインストール ヘッダーをスキップ

Oracle Database Clientインストレーション・ガイド
10gリリース2(10.2)for Microsoft Windows(64-bit)on Intel Itanium

B25681-02
目次
目次
索引
索引

戻る 次へ

3 Oracle Database Clientのインストール

この章の項目は次のとおりです。

Oracle Database Clientのインストール前の考慮事項

Oracle Database Clientソフトウェアは、DVDおよびOracle Technology Network(OTN)のWebサイトから入手できます。ほとんどの場合は、Oracle Universal InstallerのGraphical User Interface(GUI)を使用してソフトウェアをインストールします。ただし、GUIを使用せずにOracle Universal Installerを使用してレスポンス・ファイルを使用したサイレントまたは非対話型インストールを完了することもできます。

インストールを開始する前に第1章「Oracle Database Clientインストールの概要」の内容を確認し、第2章「Oracle Database Clientのインストール前の要件」に記載されている作業を完了してください。

続いて、次の問題を検討します。

サイレントまたは非対話モードでのOracle Database Clientのインストール

複数のOracle Database Clientインストールを実行する必要がある場合、レスポンス・ファイルを使用したサイレントまたは非対話モードを使用します。これらのモードでは、各コンピュータで、レスポンス・ファイルを使用してコマンドラインからOracle Universal Installerを実行します。レスポンス・ファイルは、通常Oracle Universal InstallerのGUIダイアログ・ボックスに入力する設定を含むテキスト・ファイルです。この方法により、各コンピュータに対し類似した設定を使用して、複数インストールを簡単に実行できます。

関連項目:

非対話型インストールの実行方法については、付録A「レスポンス・ファイルを使用したOracle Database Clientのインストール」を参照してください。 

Oracleベース・ディレクトリの作成

Oracle Database Clientを他のOracleソフトウェアがインストールされていないコンピュータにインストールする場合、Oracle Universal InstallerによりOracleベース・ディレクトリが作成されます。Oracleソフトウェアがすでにインストールされている場合は、1つ以上のOracleベース・ディレクトリがすでに存在します。後者の場合、Oracle Universal InstallerでOracle Database ClientをインストールするOracleベース・ディレクトリを選択できます。

インストール前にOracleベース・ディレクトリを作成する必要はありませんが、必要ならば作成することもできます。


注意

システムに他のOracleベース・ディレクトリが存在する場合にも、新規Oracleベース・ディレクトリを作成するように選択できます。 


複数のOracleホームへのOracle Database Clientのインストール

すべてのOracleコンポーネントを同じコンピュータ上の複数のOracleホームにインストールできます。ただし、一部のコンポーネントは、一度に1つのアクティブ・インスタンスしかサポートできません。つまり、現行(最新)のインストールは、前のインストールを非アクティブにします。これらのコンポーネントは次のとおりです。

既存のOracle製品がインストールされているシステムへのインストール

Oracle Database Clientは、新規のOracleホーム・ディレクトリにインストールする必要があります。コンピュータに他のOracleソフトウェアがインストールされているかどうかに関係なく、Oracle Universal Installerにより、Oracleホーム・ディレクトリを作成するように要求されます。Oracle Database Clientのあるリリースから別のリリースのOracleホーム・ディレクトリには、製品をインストールできません。たとえば、既存のOracle9iのOracleホーム・ディレクトリにはOracle Database 10gリリース2(10.2)ソフトウェアをインストールできません。このリリースを以前のOracleリリースのソフトウェアがインストールされているOracleホーム・ディレクトリにインストールしようとすると、失敗します。

このリリースは、別のOracleホーム・ディレクトリにインストールするかぎり、同じシステムに複数回インストールできます。

インストール・ソフトウェアへのアクセス

Oracle Database ClientソフトウェアはDVDで配布されますが、Oracle Technology Network(OTN)のWebサイトからもダウンロードできます。次のシナリオを使用して、Oracle Database Clientにアクセスしインストールできます。

リモートのDVDデバイスからのインストール

Oracle Database ClientをインストールするコンピュータにDVDドライブがない場合、リモートのDVDドライブからインストールを実行できます。次の手順を完了する必要があります。

手順1: リモート・コンピュータでのDVDドライブの共有

使用するリモートのDVDドライブで共有アクセスを許可する必要があります。これを設定するには、DVDドライブのあるリモート・コンピュータで、次の手順を実行します。

  1. Administratorユーザーとしてリモート・コンピュータにログインします。

  2. Windowsのエクスプローラを起動します。

  3. DVDのドライブ文字を右クリックして、「共有」(または「共有とセキュリティ」)を選択します。

  4. 「共有」タブをクリックし、次を実行します。

    1. 「このフォルダを共有する」を選択します。

    2. 「共有名」に、dvdなどの共有名を入力します。この名前は、ローカル・コンピュータでDVDドライブをマッピングするときに使用します。次の手順の、手順1dを参照してください。

    3. 「アクセス許可」をクリックします。Oracle Databaseをインストールするためにドライブにアクセスするユーザーには、少なくとも「読み取り」アクセス許可が必要です。

    4. 終了したら、「OK」をクリックします。

  5. Oracle Database 10gリリース2(10.2)というラベルのDVDをDVDドライブに挿入します。

手順2: ローカル・コンピュータでのDVDドライブのマッピング

リモートのDVDドライブをマッピングし、マッピングされたドライブからOracle Universal Installerを実行するには、次の手順をローカル・コンピュータで実行します。

  1. リモートのDVDドライブをマッピングします。

    1. ローカル・コンピュータでWindowsのエクスプローラを起動します。

    2. 「ツール」メニューから「ネットワーク ドライブの割り当て」を選択し、「ネットワーク ドライブの割り当て」ダイアログを表示します。

    3. リモートのDVDドライブのドライブ文字を選択します。

    4. 「フォルダ」に、リモートのDVDドライブの場所を次の書式を使用して入力します。

      ¥¥remote_hostname¥share_name
      
      

      項目の説明

      • remote_hostnameは、DVDドライブがあるリモート・コンピュータの名前です。

      • share_nameは、前述の手順の、手順4で入力した共有名です。たとえば、次のようになります。

        ¥¥computer2¥dvd
        
        
    5. 別のユーザーとしてリモート・コンピュータに接続する必要がある場合は、「異なるユーザー名」をクリックして、ユーザー名を入力します。

    6. 「完了」をクリックします。

  2. マッピングされたDVDドライブからOracle Universal Installerを実行します。

  3. 「Oracle Database Clientソフトウェアのインストール」に進んでください。

リモート・アクセス・ソフトウェアを介したリモート・コンピュータへのインストール

リモート・コンピュータにOracle Database Clientをインストールし実行しようとしている(つまり、リモート・コンピュータにハード・ドライブがあり、リモート・コンピュータでOracle Database Clientコンポーネントを実行する)が、そのコンピュータに物理的にアクセスできない場合、リモート・コンピュータでVNCやSymantec pcAnywhereなどのリモート・アクセス・ソフトウェアを実行していれば、インストールを実行できます。ローカル・コンピュータでもリモート・アクセス・ソフトウェアを実行する必要があります。

次の2通りの方法のいずれかによって、リモート・コンピュータにOracle Database Clientをインストールできます。

リモート・コンピュータでのハード・ドライブからのインストール

Oracle Database ClientのDVDのコンテンツをハード・ドライブにコピーした場合、ハード・ドライブからインストールできます。

完了する必要のある手順は、次のとおりです。

  1. リモート・アクセス・ソフトウェアがリモート・コンピュータおよびローカル・コンピュータにインストールされており、実行中であることを確認します。

  2. Oracle Database ClientのDVDの内容が含まれているハード・ドライブを共有します。

  3. リモート・コンピュータで、ドライブ文字を共有ハード・ドライブにマッピングします。リモート・コンピュータでこれを実行するには、リモート・アクセス・ソフトウェアを使用します。

  4. リモート・アクセス・ソフトウェアを介して、リモート・コンピュータでOracle Universal Installerを実行します。共有ハード・ドライブからOracle Universal Installerにアクセスします。

  5. 「Oracle Database Clientソフトウェアのインストール」に進んでください。

リモートDVDドライブからのリモート・コンピュータへのインストール

DVDをローカル・コンピュータのドライブに挿入して、DVDからインストールできます。

完了する必要のある手順は、次のとおりです。

  1. リモート・アクセス・ソフトウェアがリモート・コンピュータおよびローカル・コンピュータにインストールされており、実行中であることを確認します。

  2. ローカル・コンピュータで、DVDドライブを共有します。

    リモート・コンピュータで、ドライブ文字を共有DVDドライブにマッピングします。リモート・コンピュータでこれを実行するには、リモート・アクセス・ソフトウェアを使用します。

    これらの手順は、「リモートのDVDデバイスからのインストール」に記載されています。

  3. リモート・アクセス・ソフトウェアを介して、リモート・コンピュータでOracle Universal Installerを実行します。共有DVDドライブからOracle Universal Installerにアクセスします。

  4. 「Oracle Database Clientソフトウェアのインストール」に進んでください。

Oracle Technology NetworkのWebサイトからのOracleソフトウェアのダウンロード

インストール・ファイルは、Oracle Technology Network(OTN)からダウンロードして、ハード・ディスク上で展開できます。

  1. ブラウザを使用して、次のURLにあるOracle Technology Networkのソフトウェア・ダウンロード・ページにアクセスします。

    http://www.oracle.com/technology/software/

  2. インストールする製品のそれぞれのダウンロード・ページにナビゲートします。

  3. ダウンロード・ページで、各必須ファイルのサイズを合計して必要なディスク領域を確認します。ファイル・サイズは、ファイル名の隣に表示されます。

  4. ファイルの格納および展開用に、十分な空き領域のあるファイル・システムを選択します。ほとんどの場合、使用可能なディスク領域には、全圧縮ファイルの合計サイズの2倍以上のサイズが必要です。

  5. 選択したファイル・システム上で、インストール・ディレクトリを保持するために、OraDBClient10gなどの親ディレクトリをインストールする製品ごとに作成します。

  6. すべてのインストール・ファイルを、作成したディレクトリにダウンロードします。

  7. ダウンロードしたファイルのサイズが、Oracle Technology Network上の対応するファイルと一致することを確認します。

  8. 作成した各ディレクトリで、ファイルを展開します。

必須インストール・ファイルを展開したら、「Oracle Database Clientソフトウェアのインストール」を参照してください。

ハード・ディスクへのOracle Database Clientソフトウェアのコピー

メディアの内容をハード・ディスクにコピーする手順は、次のとおりです。

  1. ハード・ドライブにインストール・ファイルのディレクトリを作成します。 次に例を示します。

    d:¥install¥client
    
    
  2. インストール・メディアの内容を作成したディレクトリにコピーします。

必須インストール・ファイルをコピーしたら、「Oracle Database Clientソフトウェアのインストール」を参照してください。

Oracle Database Clientソフトウェアのインストール

この項の項目は次のとおりです。

Oracle Database Clientのインストールのガイドライン

ほとんどの場合は、Oracle Universal InstallerのGraphical User Interface(GUI)を使用してOracle Database Clientをインストールします。ただし、GUIを使用せずにOracle Universal Installerを使用してレスポンス・ファイルを使用したサイレントまたは非対話型インストールを完了することもできます。この方法は、複数のOracle Database Clientインストールを実行する必要がある場合に特に役立ちます。

Oracle Database Clientをインストールするときは、次のガイドラインに従います。

関連項目:

サイレントまたは非対話型インストールの詳細は、付録A「レスポンス・ファイルを使用したOracle Database Clientのインストール」を参照してください。 

Oracle Database Clientのインストールの手順

Oracle Database Clientをインストールする手順は、次のとおりです。

  1. Administratorsグループのメンバーとして、Oracleコンポーネントをインストールするコンピュータにログオンします。

    プライマリ ドメイン コントローラ(PDC)またはバックアップ ドメイン コントローラ(BDC)にインストールする場合、Domain Administratorsグループのメンバーとしてログオンします。

  2. Oracle Databaseインストール・メディアを挿入してclientディレクトリにナビゲートします。あるいは、インストール・ファイルをダウンロードまたはコピーしたディレクトリにナビゲートします。

    サポートされているすべてのWindowsプラットフォームでは、Oracle Databaseのインストールに同じインストール・メディアを使用します。

  3. setup.exeをダブルクリックしてOracle Universal Installerを起動します。

  4. 「ようこそ」ウィンドウで「次へ」をクリックします。

  5. 「インストール・タイプの選択」ウィンドウで、インストール・タイプを「InstantClient」「管理者」「ランタイム」または「カスタム」から選択し、「次へ」をクリックします。

    関連項目:

    インストール・タイプの詳細は、「Oracle Database Clientのインストール・タイプ」を参照してください。 

  6. 「ホームの詳細の指定」ウィンドウで、次のようにします。

    • 名前: Oracleホームの名前を入力します。

      既存のOracleコンポーネントがインストールされているコンピュータにインストールする場合であっても、Oracle Database Clientを新規のOracleホームにインストールします。

      Oracle9i以下のソフトウェアが入っている既存のOracleホームには、Oracle Database Client 10gリリース2(10.2)ソフトウェアをインストールしないでください。Oracle Database Clientは、同じホームにOracle Databaseがインストールされていないかぎり、Oracle Database Client 10g リリース1(10.1)を含む既存のOracleホームにインストールできます。

    • パス: Oracleホーム・ファイルのディレクトリの場所を入力します。パス名には空白を含めないでください。

  7. 「次へ」をクリックします。

  8. 手順5「カスタム」を選択した場合、「使用可能な製品コンポーネント」ウィンドウで、インストールするコンポーネントを選択し、「次へ」または「インストール」をクリックします。

  9. 「製品固有の前提条件のチェック」ウィンドウで、Oracle Universal Installerで見つかったエラーをすべて修正して、「次へ」をクリックします。

  10. 「サマリー」ウィンドウでインストールされたコンポーネントのリストをチェックし、「インストール」をクリックします。

  11. 「管理者」「ランタイム」または「カスタム」インストール・タイプを選択した場合は、手順1220に従って、Oracle Netコンフィギュレーション・アシスタントの手順を完了してください。

    「InstantClient」インストール・タイプを選択した場合は、手順21に進んでください。インストール完了後、「Instant ClientまたはInstant Client LightのOracle Databaseへの接続」の手順に従ってデータベース接続を構成できます。

  12. 「Oracle Netコンフィギュレーション・アシスタント: ようこそ」ウィンドウで、「標準構成の実行」を選択してデフォルトの構成を使用するか、「ネーミング・メソッド構成」オプションを使用します。「次へ」をクリックします。(残りの手順は、「ネーミング・メソッド」を使用した場合を想定したものです。)

  13. 「ネーミング・メソッドの構成-メソッドの選択」ウィンドウで、指定するネーミング・メソッドを選択して「次へ」をクリックします。

    ほとんどの場合、「ローカル・ネーミング」で十分です。

  14. 「ネット・サービス名の構成-サービス名」ウィンドウで、接続先のデータベース・サービスの名前を入力します。「次へ」をクリックします。

    たとえば、salesという名前のデータベースに接続するには「sales」と入力します。

  15. 「ネット・サービス名の構成-プロトコルの選択」ウィンドウで、選択したプロトコルに応じて適切な情報を入力し、「次へ」をクリックします。

  16. 「ネット・サービス名の構成-TCP/IPプロトコル」ウィンドウで、Oracleデータベースをインストールするコンピュータのホスト名を入力します。ポート番号を指定して、「次へ」をクリックします。

    たとえば、コンピュータshobeenに接続するには「shobeen」と入力します。

  17. 「ネット・サービス名の構成-テスト」ウィンドウで「はい」をクリックして接続のテストを実行します。「次へ」をクリックします。

    ほとんどの場合、Oracle Universal Installerによってダイアログ・ボックスに提供されるデフォルトのユーザー名とパスワードが、ターゲット・データベースのユーザー名とパスワードと一致しないという理由のみでテストは失敗します。「ログインの変更」をクリックし、ユーザー名とパスワードを再入力してから「OK」をクリックします。

  18. 「接続」ウィンドウで「次へ」をクリックします。

  19. 「ネット・サービス名」ウィンドウで、使用するネット・サービスの名前を入力します。

  20. 残りの入力指示に従って、構成を完了します。

  21. 「インストールの終了」ウィンドウで「終了」をクリックし、「はい」をクリックしてOracle Universal Installerを終了します。

  22. オプションで、インストール・プロセス中に作成された一時ファイルを削除する場合は、OraInstalldate_timeディレクトリを削除します。OraInstalldate_timeディレクトリには、約50.5MBのファイルが保持されます。このディレクトリは、TEMP環境変数設定によって設定された場所に作成されます。

    コンピュータを再起動しても、OraInstalldate_timeディレクトリは削除されます。

  23. 第4章「Oracle Database Clientのインストール後の作業」に進んで、インストール後の作業を完了します。


戻る 次へ
Oracle
Copyright © 2006 Oracle Corporation.

All Rights Reserved.
目次
目次
索引
索引