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Oracle Database Clientインストレーション・ガイド
10gリリース2(10.2) for Microsoft Windows(x64)

B25691-04
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2 Oracle Database Clientのインストール前の要件

この章では、Oracle Database Client製品をインストールする前に完了しておく必要がある作業について説明します。

Oracle Database Client ハードウェア要件

表2-1に、Oracle Database Clientの必須ハードウェア・コンポーネントを示します。

表2-1    ハードウェア要件 
要件  最小値 

物理メモリー(RAM) 

512MB以上、1GB推奨。

Windows VistaおよびWindows Server 2008では、最小限の要件は1GBです。 

仮想メモリー 

RAMの2倍。 

ハード・ディスク領域 

合計280〜855MB。詳細は表2-2を参照してください。  

ビデオ・アダプタ 

256色。 

プロセッサ 

AMD64またはIntel Extended Memory 64 Technology(EM64T)。 

ハード・ディスク領域の要件

この項では、NT File System(NTFS)のファイル・システムを使用するWindowsプラットフォームのシステム要件を示します。Oracleコンポーネントは、NTFSにインストールすることをお薦めします。NTFSでは、Oracleホームに格納されるデータベース・ファイル、トレース・ファイル、インシデント・ファイルなどのセキュリティが増します。

この項に記載されているNTFSシステム要件は、Oracle Universal Installerの「サマリー」ウィンドウで報告されるハード・ディスク値よりも正確です。「サマリー」ウィンドウには、データベースの作成に必要な領域、またはハード・ドライブ上で展開される圧縮ファイルのサイズは表示されません。

Oracle Database Clientコンポーネントのハード・ディスク要件には、Java Runtime Environment(JRE)とOracle Universal Installerを、オペレーティング・システムがインストールされているパーティションにインストールするために必要な領域が含まれています。十分な領域がない場合は、インストールが失敗し、エラー・メッセージが表示されます。

表2-2に、NTFSの領域要件を示します。

表2-2    NTFSのディスク領域要件 
インストール・タイプ  TEMP領域  SYSTEM_DRIVE
Program Files¥Oracle¥
Inventory
 
Oracleホーム  合計 

Instant Client 

100MB 

5MB 

175MB  

280MB 

管理者 

100MB 

5MB 

750MB 

855 

ランタイム 

100MB 

5MB 

350MB  

455 

カスタム(全コンポーネントをインストール) 

100MB 

5MB * 

650MB * 

755MB * 

* このサイズは、選択されたインストール・コンポーネントによって異なります。

関連項目

『Oracle Databaseプラットフォーム・ガイド for Microsoft Windows(x64)』のNTFSファイル・システムとWindowsレジストリの権限に関する項 

システムがこれらの要件を満たしているかどうかを確認する手順は、次のとおりです。

  1. 物理RAMサイズを確認します。たとえば、Windows 2003を使用するコンピュータの場合、Windowsの「コントロール パネル」の「システム」を開き、「全般」タブを選択します。システムにインストールされている物理RAMのサイズが必要サイズより小さい場合は、先に進む前にメモリーを増設する必要があります。

  2. 構成済の仮想メモリーのサイズ(ページング・ファイル・サイズ)を確認します。たとえば、Windows 2003を使用するコンピュータの場合、「コントロール パネル」の「システム」を開き、「詳細」タブを選択し、「パフォーマンス」セクションの「設定」をクリックします。次に、「詳細」タブを選択します。仮想メモリーは「仮想メモリー」セクションにリストされています。

    追加の仮想領域を構成する方法は、必要に応じてオペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。

  3. システムの空きディスク領域のサイズを確認します。たとえば、Windows 2003を使用するコンピュータの場合、「マイ コンピュータ」を開き、Oracleソフトウェアをインストールするドライブを右クリックし、「プロパティ」を選択します。

  4. tempディレクトリで使用可能なディスク領域のサイズを確認します。これは、空きディスク領域全体のサイズから、インストールされるOracleソフトウェアに必要となるサイズを引いた値に相当します。

    tempディレクトリで使用可能なディスク領域が100MB未満の場合は、まず不要なファイルをすべて削除します。それでもtempディスク領域が100MB未満の場合は、TEMPまたはTMP環境変数が別のハード・ドライブを指すように設定します。たとえば、Windows 2003を使用するコンピュータの場合、「コントロール パネル」の「システム」を開き、「詳細」タブを選択し、「環境変数」をクリックします。

Oracle Database Client ソフトウェア要件

この項の項目は次のとおりです。

Oracle Database Clientの一般的なソフトウェア要件

表2-3に、Oracle Database Clientのソフトウェア要件を示します。

表2-3    ソフトウェア要件 
要件  説明 

システム・アーキテクチャ 

プロセッサ: AMD64またはIntel Extended Memory 64 Technology(EM64T)

注意: Oracleは、32ビット(x86)、64ビット(Itanium)および
64ビット(x64)の各バージョンのOracle Database for Windowsを提供しています。Oracleは64ビットWindows(x64)上での32ビットOracle Database Clientを認定しています。詳細は、次のOracleMetaLinkのサイトを参照してください。

https://metalink.oracle.com
 

オペレーティング・システム 

Oracle Database for Windows x64は、次のオペレーティング・システム上でサポートされています。

  • Windows Server 2003, Standard x64 Edition

  • Windows Server 2003, Enterprise x64 Edition

  • Windows Server 2003, Datacenter x64 Edition

  • Windows XP Professional x64 Edition

  • Windows Vista x64, Service Pack 1: Business、EnterpriseおよびUltimateの各エディション

  • Windows Server 2008 x64: Standard、Enterprise、Datacenter、Web、Hyper-Vが未搭載のStandard、Hyper-Vが未搭載のEnterpriseおよびHyper-Vが未搭載のDatacenterの各エディション

    サポートされないオペレーティング・システム・コンポーネントは、Windows Server 2008 x64 Hyper-VおよびServer Coreです。

Windows Multilingual User Interface Packは、Windows Server 2003、Windows XP、Windows VistaおよびWindows Server 2008でサポートされています。 

コンパイラ 

次のコンポーネントは、Windows 2003 Microsoft Platform SDK以上のコンパイラおよびIntel Compiler 8.1でサポートされています。

  • Oracle C++ Call Interface

  • Oracle Call Interface

  • 外部コールアウト

  • PL/SQLのネイティブ・コンパイル

  • Pro*C

  • XDK

Pro*COBOLは、Net Express 5.0が稼働しているWindows x64でリリース10.2.0.4からサポートされています。

GNU Compiler Collection(GCC)およびObject Oriented COBOL(OOCOBOL)仕様はサポートされていません。 

ネットワーク・プロトコル 

Oracle Net Foundationレイヤーでは、Oracle protocol supportを使用して、次の業界標準ネットワーク・プロトコルと通信します。

  • TCP/IP

  • SSLを使用するTCP/IP

  • Named Pipes

 

関連項目

 

Instant Client Lightの言語およびキャラクタ・セットの要件

Instant Client Lightを使用する場合は、前述の項で説明した要件の他に、アプリケーションで次の言語とキャラクタ・セットを使用する必要があります。

言語、地域、キャラクタ・セットは、HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥ORACLE¥
HOME
ID¥NLS_LANGサブキーの下のレジストリに保存されているNLS_LANGパラメータで決まります。ここでIDは、Oracleホームを示す一意の番号です。


注意

AL32UTF8は、XMLTypeデータに適したOracle Databaseキャラクタ・セットです。これは、有効なすべてのXML文字をサポートする、IANAに登録された標準UTF-8エンコーディングに相当します。

Oracle Databaseデータベース・キャラクタ・セットUTF8(ハイフンなし)を、データベース・キャラクタ・セットAL32UTF8またはキャラクタ・エンコーディングUTF-8と混同しないでください。データベース・キャラクタ・セットUTF8は、AL32UTF8に置き換えられています。XMLデータにはUTF8を使用しないでください。UTF8では、Unicodeバージョン3.1以前のみがサポートされます。したがって、有効なXML文字の一部がサポートされません。AL32UTF8にはこうした制限はありません。

データベース・キャラクタ・セットUTF8をXMLデータに使用すると、致命的エラーが発生したり、セキュリティに悪影響が及ぶ可能性があります。データベース・キャラクタ・セットでサポートされていない文字が入力ドキュメント要素名に含まれる場合、置換文字(通常は「?」)が代用されます。これにより解析が終了し、例外が発生します。 


関連項目

NLS_LANGの詳細は、付録B「Oracle Database Client グローバリゼーション・サポートの構成」を参照してください。 

Oracle Database Clientハードウェアおよびソフトウェアの認定

このマニュアルに記載されているプラットフォーム固有のハードウェア要件とソフトウェア要件は、このマニュアルの発行時点での最新情報です。ただし、このマニュアルの発行後にプラットフォームおよびオペレーティング・システム・ソフトウェアの新バージョンが認定されている場合があるため、OracleMetaLinkのWebサイトを確認してください。このWebサイトでは、互換性のあるクライアントおよびデータベースのリリース、パッチ、および不具合の回避策情報も提供しています。次のURLで参照できます。

https://metalink.oracle.com/

OracleMetaLinkを使用するには、オンラインでの登録が必要です。ログイン後に、左側の列から「Certify & Availability」を選択します。「Product Lifecycle」ページで、「Certifications」ボタンを選択します。その他の「Product Lifecycle」オプションには、「Product Availability」「Desupport Notices」および「Alerts」が含まれます。

以降の項では、次の要件を示します。

Windows Telnetサービスのサポート

Windows x64プラットフォームにはTelnetサービスが含まれており、これによってリモート・ユーザーは、UNIXの場合と同じようにオペレーティング・システムにログインし、コマンドラインを使用してコンソール・プログラムを実行できます。Oracleでは、この機能を使用してSQL*Plus、Export、ImportおよびSQL*Loaderなどのコマンドライン・ユーティリティの使用をサポートしていますが、それぞれのGUIツールはサポートしていません。


注意

Windowsの「サービス」ユーティリティでTelnetサービスが起動していることを確認してください。 


Windowsターミナル サービスおよびリモート デスクトップのサポート

Oracleでは、Windows 2003、Windows XP、Windows VistaおよびWindows Server 2008上でのターミナル サービスを介したOracle Databaseのインストール、構成、実行がサポートされます。Terminal Serverを介したインストールで問題が発生した場合は、(mstsc/consoleを使用して)サーバーのターミナル サービス コンソール セッションへの接続を試みることをお薦めします。

Windows 2003は、リモート デスクトップでターミナル サービスを管理モードまたはターミナル サーバー モードに対して使用するように構成できます。Windows XPおよびWindows Vistaの場合、リモート デスクトップを使用できるのはシングル ユーザ モードの場合のみです。Windows Server 2008では、複数のリモート デスクトップ セッションを持つことができます。

関連項目

  • Terminal Serverの詳細は、次のURLのMicrosoftのホームページを参照してください。

    http://www.microsoft.com/

  • 最新のTerminal Serverに関連したシステム要件は、OracleMetaLink Webサイトを参照してください。

    https://metalink.oracle.com/

 

Windows x64オペレーティング・システムでサポートされるコンポーネント

次の例外を除くすべてのOracle Databaseコンポーネントが、Windows x64オペレーティング・システムでサポートされています。

Windows Vista x64およびWindows Server 2008 x64をサポートするその他の32ビット・コンポーネント

32ビットのOracle Data Access Components(ODAC)10.2.0.2.21は、Microsoft Windows Vista x64およびWindows Server 2008 x64をサポートします。

次の2つのコンポーネントは、ODAC 10.2.0.2.21を介してインストールした後に、Oracle Database 10gリリース2(10.2.0.4)でアップグレードできます。

これらによって、2.0以上の.NET FrameworkおよびMicrosoft Visual Studio 2005がサポートされます。これらのコンポーネントは、Oracle Database 10g リリース2(10.2.0.1)より後にリリースされたため、ODACインストールが必要です。

ODAC 10.2.0.2.21は、Oracle Technology Networkのサイトからダウンロードできます。

http://www.oracle.com/technology/software/tech/windows/odpnet/index.html

詳細は、ダウンロード・ページからリンクしているインストール手順を参照してください。

64ビットOracle .NETコンポーネント

64ビットのOracle Data Access Components(ODAC)10.2.0.3 for Windows x64は、Windows Vista x64およびWindows Server 2008 x64ではサポートされていません。64ビットのOracle Data Provider for .NETおよび64ビットのOracle Database Extensions for .NETは、Oracle Database 10gリリース2(10.2.0.4.0)for Microsoft Windows Vista x64 and Microsoft Windows Server 2008 x64から、これらの2つのオペレーティング・システムでサポートされています。

Oracle Services for Microsoft Transaction Serverのサポート

Windows VistaおよびWindows Server 2008で、アジャイルなリカバリがDistributed Transaction Coordinator(DTC)に導入されました。10.2.0.4以上(11.1.0.6以外)のOracle Services for Microsoft Transaction Serverでは、オペレーティング・システム・レベルがWindows Vista Service Pack 1またはWindows Server 2008以上の場合、新しいDTCがサポートされます。

アジャイルなリカバリでは、中間層のWindowsクラスタのノード上のMicrosoft Distributed Transaction Coordinator(MSDTC)のインダウト・トランザクションの結果を、クラスタ内の他のノード上のMSDTCを介して問い合せることができます。これは、中間層クラスタ環境にあるWindowsマシンにのみ適用されます。

Webブラウザのサポート

次のWebブラウザは、iSQL*PlusおよびOracle Enterprise Manager Database Controlでサポートされています。


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