インストール ガイド

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インストールの準備

Oracle ソフトウェアをインストールする前に、以下の節をお読みください。

 


インストールの概要

Oracle Products のインストール プログラムには、すべてのインストールされている製品または個別のコンポーネントを必要に応じてインストールまたはアンインストールできる完全なフレームワークが用意されています。Oracle Service Bus を完全にインストールすることも、インストールをカスタマイズすることもできます。

インストールのモード

Oracle Products のインストール プログラムは、以下のいずれかのモードで使用できます。

グラフィカル モード

グラフィカル モード インストールは、GUI を使用して対話的にソフトウェアをインストールする方法です。Windows と UNIX のどちらのシステムでも実行できます。インストール手順については、「グラフィカル モードでのインストール プログラムの実行」を参照してください。

グラフィカル モードでインストール プログラムを実行するには、ソフトウェアのインストール先マシンに接続しているコンソールで Java ベースの GUI がサポートされている必要があります。Windows システムのコンソールでは Java ベースの GUI がサポートされていますが、UNIX システムのコンソールでは Java ベースの GUI がサポートされていないものもあります。

注意 : グラフィカル表示がサポートされていないシステムでグラフィカル モードのインストール プログラムを起動しようとすると、自動的にコンソール モード インストールが起動します。

コンソール モード

コンソール モード インストールは、UNIX または Windows で、コマンド ラインから、テキストベースで対話的に Oracle WebLogic Server、Oracle Service Bus、および Workshop for WebLogic をインストールする方法です。このインストール方法については、「コンソール モードでのインストールの実行」を参照してください。

サイレント モード

サイレント モード インストールは、ソフトウェアを非対話的にインストールする方法です。インストール オプションを選択するために XML プロパティ ファイルを使用する必要があります。サイレント モード インストールは、スクリプトの一部として実行することも、コマンド ラインから実行することもできます。インストールのコンフィグレーションを 1 回設定し、そのコンフィグレーションを使用して複数のマシンに同じ内容のインストールを行う場合、サイレント モード インストールを使用します。サイレント モードでインストール プログラムを実行する方法の詳細については、「サイレント モード インストール用の silent.xml ファイルのサンプル」を参照してください。

 


製品コンポーネント

Oracle Products インストール プログラムを使用すると、システムに以下のコンポーネントをインストールできます。

注意 : デフォルトでは、標準インストールで Oracle Service Bus サンプルはインストールされません。Oracle Service Bus サンプルをインストールするには、カスタム インストールのオプションを選択してください。詳細については、「インストール タイプの選択」を参照してください。

WLS 対応の Oracle Products インストール プログラムを使用すると、WLS のコンポーネントのみをインストールできます。

これらのコンポーネントの機能の詳細については、以下を参照してください。

ソフトウェアでサポートされるオペレーティング システムおよびハードウェアの詳細については、サポート対象のコンフィグレーションを参照してください。

Oracle WebLogic Server

Oracle WebLogic Server は、信頼性、可用性、スケーラビリティ、パフォーマンスに優れたアプリケーション実行環境を保証する中心的なサービスを提供します。Oracle WebLogic Server には、Apache Beehive というコンテナ間フレームワークが存在し、抽象的で使いやすい一貫性のあるプログラミング モデルが用意されるため、開発者はアプリケーションをより効率的に構築することができます。

Oracle WebLogic Server は、システムにインストール可能な以下のサブコンポーネントで構成されています。

Oracle Workshop for WebLogic

Workshop には統合開発環境が用意されており、Java EE 2 を使用したアプリケーション開発経験に関係なく、Web アプリケーションと Web サービスを開発することができます。Workshop には、Oracle Service Bus リソースなどの、高度なエンタープライズ アプリケーションの開発、デバッグ、デプロイを行うことができる一連のツールがあります。

Oracle Service Bus

Oracle Service Bus では、インテリジェントなメッセージ ブローカリングとサービスのモニタおよび管理を統合しているため、1 つのソフトウェア製品でサービス指向アーキテクチャ (SOA) の実装とデプロイを行うことができます。この統合により、企業のインフラストラクチャにスケーラブルで動的なルーティングとトランスフォーメーションのレイヤを組み込み、さらにサービス登録、サービス使用状況、およびサービス レベル アグリーメント (SLA) 準拠を管理するサービス ライフサイクル管理機能を追加できます。

Oracle Service Bus は、Oracle WebLogic Server ランタイム機能に基づきます。Oracle WebLogic Server の機能を利用して、可用性、拡張性、および信頼性に優れた機能を提供します。

Oracle Service Bus は、システムにインストール可能な以下のサブコンポーネントで構成されています。

注意 : Oracle Service Bus をインストールするには、両方のサブコンポーネントをインストールする必要があります。
注意 : デフォルトでは、標準インストールで Oracle Service Bus サンプルはインストールされません。Oracle Service Bus サンプルをインストールするには、カスタム インストールのオプションを選択してください。詳細については、「インストール タイプの選択」を参照してください。

 


製品の配布方法

Oracle ソフトウェアは、Oracle Web サイトと DVD の両方で配布されます。

Web 配布

ソフトウェアは、Oracle ダウンロードの Web サイトからダウンロードできます。

DVD 配布

製品パッケージには以下のアイテムが含まれています。

 


インストールの前提条件

以下の節では、インストールの前提条件を示します。

システム要件

インストールのシステム要件を次の表に示します。

表 1-1 システム要件
コンポーネント
要件
プラットフォーム コンフィグレーション
サポート対象コンフィグレーションのハードウェア、オペレーティング システム、JDK、およびデータベースが必要である。プラットフォームの詳細については、サポート対象のコンフィグレーションを参照してください。
「サポート対象のコンフィグレーション」には、他の前提条件や、JDK の推奨バージョンなどの推奨事項も記載されている。
プロセッサ
1GHz の CPU を推奨する。
ハード ディスク ドライブ
標準インストールには、約 1.2GB のディスク スペースが必要です。

注意 : このディスク スペースには、新しいドメインの作成に必要なスペースは含まれていない。

メモリ
2GB 以上の RAM
カラー ビット深度ディスプレイとサイズ
グラフィカル ユーザ インタフェース (GUI) モードのインストールには、8 ビットのカラー深度 (256 色) が必要である。
コンソール モードとサイレント モードのインストールには、カラー ビット深度は不要である。
JDK
Oracle Products インストール プログラムを実行するには、Java が必要です。
Java Run-time Environment (JRE) は Windows 版インストール プログラムにバンドルされており、一部の UNIX 版インストール プログラム (ファイル名が .bin で終わるもの) にもバンドルされています。
一部の UNIX 版インストール プログラム (ファイル名が .jar で終わるもの) には JRE がバンドルされていません。このような .jar インストール プログラムを実行するには、システムに適切なバージョンの Java Development Kit (JDK) がインストールされていて、PATH 環境変数定義の最初に JDK の bin ディレクトリが指定されている必要があります。この場合、インストール プロセスでは、JAVA_HOME と関連変数の値が JDK ディレクトリを指すように割り当てられるため、(JRE ではなく) JDK を使用することが重要です。

一時ディスク スペースの要件

Oracle インストール プログラムでは、対象のシステムにソフトウェアをインストールするとき、一時ディレクトリの中に必要なファイルが抽出されます。インストール プロセスでは、インストール プログラムにバンドルされている圧縮状態の Java Runtime Environment (JRE) と、展開された JRE の圧縮されていないコピーが入る十分なスペースが一時ディレクトリに必要です。抽出されたファイルは、インストール プロセスの最後に一時ディレクトリから削除されます。一般的に、インストール プログラムには、インストールされたファイルで最終的に必要となるスペースの約 2.5 倍の一時スペースが必要です。

デフォルトでは、インストール プログラムは、以下の一時ディレクトリを使用します。

注意 : インストール プログラムを実行するための一時スペースが十分にない場合、別のディレクトリを指定するか、インストール プログラムを終了するように要求されます。

十分な一時スペースを確保するために、インストール用に別のディレクトリを割り当てます。そのためには、以下の表の手順を実行します。

プラットフォーム
一時フォルダのスペースを追加するための手順
Windows
以下のいずれか 1 つを実行します。
  • TMP システム変数を、選択したディレクトリに設定する。
  • コマンド ラインからインストール プログラムを起動する場合、-Djava.io.tmpdir=tmpdirpath オプションを追加します。tmpdirpath には、Oracle Products インストール プログラムの一時ストレージ領域として使用するディレクトリの絶対パスを指定します。次に例を示します。
osb103_wls103_win32 -mode=console -Djava.io.tmpdir=D:\Temp
UNIX
インストール プログラムを起動するとき、コマンド ラインに以下のオプションを入力する。
-Djava.io.tmpdir=tmpdirpath
tmpdirpath には、Oracle Products インストール プログラムの一時ストレージ領域として使用するディレクトリの絶対パスを指定します。

管理者特権

Windows システムでは、以下のタスクを行うとき、管理者特権が必要です。

Node Manager を Windows サービスとしてインストールするには、管理者特権が必要です。Node Manager を Windows サービスとしてインストールすると、インストール プロセスの終了時に起動し、その後は Windows システムが起動されるたびに自動的に起動します。

詳細については、「Windows サービスとしての Node Manager のインストール」を参照してください。

管理者特権を持つユーザとしてソフトウェアをインストールするとき、[スタート] メニューのショートカットを [All Users] フォルダに作成するか、ローカル ユーザの [スタート メニュー] フォルダに作成するかを選択するオプションが表示されます。使用可能なオプションを以下の表に示します。

選択対象
結果
All Users
マシンに登録しているユーザは全員、インストールされたソフトウェアへのアクセス権限が与えられる。それ以降、管理者特権を持たないユーザがインストール済みソフトウェアから Configuration Wizard を使用してドメインを作成すると、ドメインへの [スタート] メニュー ショートカットは作成されない。この場合、ユーザは、必要に応じてローカルの [スタート メニュー] フォルダに手動でショートカットを作成することはできる。
ローカル ユーザ
このマシンに登録されている他のユーザは、インストールされたソフトウェアの [スタート] メニュー エントリにアクセスできない。

管理者特権を持たないユーザがソフトウェアをインストールすると、[スタート] メニューのエントリはユーザのローカルの [スタート メニュー] フォルダに作成されます。

 


インストールのためのディレクトリの選択

インストール プロセス中に、BEA ホーム ディレクトリおよび製品インストール ディレクトリの場所を指定する必要があります。

 


BEA ホーム ディレクトリの選択

Oracle ソフトウェアのインストール時には、BEA ホーム ディレクトリの指定を要求されます。このディレクトリは、同じマシンにインストールされた各種の Oracle Products で使用される共通ファイルのリポジトリとして機能します。このため、BEA ホーム ディレクトリは、システムにインストールされているすべての Oracle Products の中心的なサポート ディレクトリと見なすことができます。

BEA ホーム ディレクトリのファイルは、Oracle ソフトウェアがシステムで正しく動作するために不可欠です。これらのファイルには、以下の機能があります。

以下の図は、Windows プラットフォームにおけるサンプルの BEA ホーム ディレクトリの構造を示します。このディレクトリには、Sun JDK と Oracle JRockit JDK の両方が格納されます。

図 1-1 BEA ホーム ディレクトリ

BEA ホーム ディレクトリ

この図は、BEA ホーム ディレクトリに必要なすべてのファイルとディレクトリを示しています。

注意 : Oracle Service Bus を、BEA_HOME 直下のデフォルトの場所にインストールする必要があります。また、Oracle WebLogic Server を、BEA_HOME 直下のデフォルトの場所に、デフォルトのディレクトリ名でインストールする必要があります。
注意 :

BEA ホーム ディレクトリの機能について

BEA ホーム ディレクトリ内のファイルとディレクトリを以下の表に示します。

表 1-2 BEA ホーム ディレクトリの詳細
フォルダ/ファイル名
説明
jdkxxx
ソフトウェアと共にインストールされる Sun JDK のソフトウェアが格納される。JDK には、Java Runtime Environment (JRE) と、Java アプリケーションのコンパイルとデバッグを行うツールが用意されている。このディレクトリ名の xxx は、システムにインストールされている Sun JDK のバージョンを示します (jdk160_05 など)。
jrockitxxx
(Windows と Linux のみ)
ソフトウェアと共にインストールされる Oracle JRockit JDK のソフトウェアが格納されます。JDK には、Java Runtime Environment (JRE) と、Java アプリケーションのコンパイルとデバッグを行うツールが用意されている。このディレクトリ名の xxx は、システムにインストールされている JRockit JDK のバージョンを示します (jrockit_160_05 など)。
logs
BEA ホーム ディレクトリのインストールとアンインストールを記録する履歴ファイルが格納される。
modules
Workshop 用の追加のプラグインが格納される。
osb_10.3
以下のディレクトリが含まれる。
  • 3rd party
  • bin
  • common
  • dbscripts
  • eclipse
  • financial
  • inventory
  • L1ON
  • lib
  • samples
  • uninstall
このディレクトリの詳細については、「Oracle Service Bus の製品のディレクトリ構造」を参照してください。
patch_alsb1030
スマート アップデート時の、Oracle Service Bus パッチ jar ファイルおよびプロファイルのデフォルト ディレクトリ。
patch_wls1030
スマート アップデート時の、Oracle WebLogic Server パッチ jar ファイルおよびプロファイルのデフォルト ディレクトリ。
patch_wlw1030
スマート アップデート時の、Workshop for WebLogic パッチ jar ファイルおよびプロファイルのデフォルト ディレクトリ。
tools
Eclipse 3.3.2 が格納されます。
utils
この BEA ホーム ディレクトリにインストールされるすべての Oracle Products のインストールをサポートするユーティリティが格納されます。
wlsserver_10.3
Oracle WebLogic Server の製品インストール ディレクトリ。このディレクトリには、以下のディレクトリが含まれる。
  • common
  • inventory
  • server
  • L1ON
  • uninstall
詳細については、「Oracle WebLogic Server の製品のディレクトリ構造」を参照してください。
workshop_10.3
Workshop for WebLogic の製品インストール ディレクトリ。このディレクトリには、以下のディレクトリが含まれる。
  • common
  • inventory
  • samples
  • uninstall
  • weblogic-beehive
  • workshop4WP
  • gdiplus.dll
  • license.txt
  • redist.txt
  • workshop.exe
  • workshop.ini
beahomelist
BEA ホームの全一覧。
.home
BEA ホームの場所を定義しています。
registry.xml
対象システムにインストールされたすべての Oracle Products の永続的なレコードが格納されているレジストリ ファイル。このレジストリには、バージョン番号、Service Pack 番号、インストール ディレクトリの場所などの製品関連情報が格納される。
Oracle レジストリ ファイルの詳細については、『ISV パートナーのガイド』の「BEA レジストリ API の使い方」を参照してください。
registry.dat
すべてのプロビジョニング操作に不可欠なメタデータを格納し、顧客のための操作の自動化を可能にする。

注意 : このファイルは変更しないこと。

複数の BEA ホーム ディレクトリの作成

複数の BEA ホーム ディレクトリを作成することは可能ですが、できれば避けてください。ほどんどの場合、BEA ホーム ディレクトリは 1 つで十分です。ただし、開発環境とプロダクション環境に別々の製品スタックを使用して、両環境を別々に保守したい場合は、複数の BEA ホーム ディレクトリを持つことができます。2 つのディレクトリを使用すると、準備が整う前にプロダクション環境を変更することなく、開発環境を (BEA ホーム ディレクトリ内で) 更新できます。

製品インストール ディレクトリの選択

製品インストール ディレクトリには、プログラム ファイルやサンプルを含めて、システムにインストールすることを選択したすべてのソフトウェア コンポーネントが格納されます。最初のインストールでは、製品インストール ディレクトリの選択を要求されます。表 1-3 は、製品インストール ディレクトリのデフォルトの場所を示しています。

表 1-3 製品インストール ディレクトリのデフォルトの場所
製品
ディレクトリ
Oracle Service Bus
BEA_HOME\osb_10.3

注意 : Oracle Service Bus 製品ディレクトリのデフォルトの場所と名前を使用する必要があります。

Oracle WebLogic Server
BEA_HOME\wlserver_10.3

注意 : Oracle WebLogic Server 製品ディレクトリのデフォルトの場所と名前を使用する必要があります。

Workshop for WebLogic
BEA_HOME\workshop_10.3

注意 : Oracle Service Bus と Oracle WebLogic Server は、BEA_HOME 内のデフォルトの場所にインストールする必要があります。デフォルトの製品ディレクトリ名を維持する必要もあります。

インストール プログラムは、BEA_HOME 変数で表される製品インストール ディレクトリにソフトウェア コンポーネントをインストールします。インストール済みの製品にコンポーネントを追加する場合、インストール時に製品インストール ディレクトリの指定は要求されません。インストール プログラムが BEA_HOME ディレクトリを検出し、その下に他の製品をインストールします。

Oracle Products のディレクトリ構造の説明については、「製品のディレクトリ構造について」を参照してください。

インストール タイプの選択

Oracle Products のインストール プログラムには、標準とカスタムの 2 つのインストール タイプがあります。

標準

標準インストール タイプを選択すると、以下のコンポーネントがインストールされます。

標準インストール タイプを選択すると、以下のコンポーネントはインストールされません。

カスタム

カスタム インストール タイプには、以下のオプションがあります。

 


Windows サービスとしての Node Manager のインストール

Windows プラットフォームにソフトウェアをインストールするとき、WLS Node Manager を Windows サービスとしてインストールするかどうかを選択できます。WLS Node Manager は、以下の目的で使用します。

クラスタ環境では、各マシンに Node Manager をインストールして、WLS の管理対象サーバと管理サーバのインスタンスをホストする必要があります。

注意 :

サイレント モードで Node Manager を Windows サービスとしてインストールするには、silent.xml ファイルに該当する値を指定する必要があります。詳細については、「サイレント モード インストール用の silent.xml ファイルのサンプル」を参照してください。

WLS をインストールすると提供される以下のスクリプトを使用して、Node Manager を Windows サービスとしてインストールまたはアンインストールすることもできます。

BEA_HOME\server\bin\installNodeMgrSvc.cmd
BEA_HOME\server\bin\uninstallNodeMgrSvc.cmd

これらのパス名の BEA_HOME は、Oracle WebLogic Server をインストールした製品インストール ディレクトリ (C:\bea\wlserver_10.3 など) です。

Node Manager に関するその他の注意事項

Node Manager を Windows サービスとしてインストールする際の注意事項として、他に以下のようなものがあります。

UNIX システムへの Node Manager のインストール手順など、Node Manager の詳細については、『ノード マネージャ管理者ガイド』の「ノード マネージャを使用したサーバの制御」を参照してください。

 


詳細なインストール ログの生成

コマンド ラインまたはスクリプトでインストールを起動する場合、-log オプションを指定して詳細なインストール ログを生成できます。このインストール ログには、情報、警告、エラー、致命的な状態を示すメッセージなど、インストール プロセス中に発生したイベントに関するメッセージが格納されます。詳細なインストール ログ ファイルは、ログ メッセージがコマンド ラインに表示されないサイレント インストールで特に役立ちます。

注意 : インストール ログに警告メッセージが表示される場合があります。致命的なエラーが発生しない限り、インストールは正常に終了します。インストール ユーザ インタフェースで、各インストールの成否がわかります。インストール ログ ファイルには、インストールの成功を示すエントリが作成されます。

インストール時に詳細なインストール ログを作成するには、コマンド ラインで -log=full_path_to_log_file オプションを使用します。次に例を示します。

osb103_wls103_win32.exe -log=C:\logs\server_install.log

パスにはファイルを指定する必要があります。パス名にフォルダの名前を指定するだけでフォルダを作成することはできません。パスは、既存のフォルダのみを示す必要があります。コマンドを実行するとき、存在しないフォルダがパスに含まれていると、インストール プログラムではログ ファイルが作成されません。

 


アップグレード情報

ソフトウェアを、古いバージョンから最新のバージョンにアップグレードできます。ソフトウェアのアップグレードの詳細については、『Oracle Service Bus アップグレード ガイド』を参照してください。

メンテナンス パッチおよびサービス パック (ある場合) を使用したソフトウェアのアップグレードについては、『パッチおよびメンテナンス パックのインストール』を参照してください。

以前のリリースのアプリケーション環境のアップグレードについては、「マニュアルの更新」を参照してください。

WLS 7.0、8.1、9.2、または 10.0 がインストールされている既存の BEA ホーム ディレクトリに WLS 10.3 をインストールすると、デフォルトの場所 BEA_HOME\server\lib\mbeantypes (BEA_HOME は 10.3 より前のルート ディレクトリ) に存在するカスタム セキュリティ プロバイダはすべて自動的にアップグレードされます。カスタム セキュリティ プロバイダがすべてデフォルトの場所にある場合、セキュリティ プロバイダのアップグレード手順はすべて行われるため、その他の手順を実行する必要はありません。セキュリティ プロバイダのアップグレードの詳細については、『WebLogic のアプリケーション環境のアップグレード』の「セキュリティ プロバイダのアップグレード」を参照してください。

カスタム セキュリティ プロバイダがアップグレードされたことを確認するには、アップグレードされたセキュリティ プロバイダ security_provider_name を BEA_HOME\wlserver_10.3\server\lib\mbeantypes ディレクトリに配置します。BEA_HOME はインストールされた 10.3 のルート ディレクトリを示し、security_provider_name はセキュリティ プロバイダの名前を示します。


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