用途
loadvolコマンドは、指定した記憶域要素から選択したテープ・ドライブにボリュームを移動する場合に使用します。
前提条件
loadvolコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)権を備えている必要があります。
構文
loadvol::=
load•vol [ --drive/-D drivename ] [ --mount/-m mode ] [ --force/-f ] [ --req/-r ] { vol-spec | element-spec }
意味
ボリュームをロードするテープ・ドライブの名前を指定します。テープ・ドライブ名を指定しない場合は、drive変数を設定する必要があります。
テープ・ドライブに物理的にロードされるボリュームに対して、システムが使用できるモードを指定します。テープは、ドライブにマウントされると、指定されたアクションを実行するために適切な構成となるように、ドライブにおいて現在の位置が設定されます。modeの有効な値は次のとおりです。
read
このモードでは、ボリュームは読取り専用でマウントされます。
write
このモードでは、ボリュームの最後に新しいバックアップを追加できるように、ボリュームがマウントされます。
overwrite
このモードでは、ボリュームは、デバイス上にマウントされ、ボリュームの既存のコンテンツが上書きされるようにボリューム位置がテープの先頭に設定されます。このオプションを使用すると、有効なボリュームを上書きする権限を付与できます。
強制的にボリュームがロードされます。別のボリュームがドライブにある場合、そのボリュームは自動的にアンロードされます。
ボリュームは、ドライブにロードされていない場合にのみ、ロードされます。
ロードするボリュームを指定します。ボリュームの指定には、ボリュームIDまたはボリューム・タイプ(unknown、unlabeled、cleanのいずれか)を使用します。vol-specプレースホルダの詳細は、「vol-spec」を参照してください。
ロードする記憶域要素の番号を指定します。element-specプレースホルダの詳細は、「element-spec」を参照してください。
例
例2-43では、ライブラリlib1の記憶域要素1からボリュームを取り、ドライブtape1にロードします。
例2-43 テープ・ドライブへのボリュームのロード
ob> lsvol --library lib1 --long
Inventory of library lib1:
in mte: vacant
in 1: volume VOL000002, barcode ADE201, oid 110, 47670368 kb remaining
in 2: volume VOL000001, barcode ADE203, oid 102, 48319392 kb remaining
in 3: volume RMAN-DEFAULT-000002, barcode ADE202, oid 112, 47725600 kb
remaining, content manages reuse
in 4: vacant
in iee1: barcode ADE204, oid 114, 47725344 kb remaining, lastse 4
in iee2: vacant
in iee3: vacant
in dte: vacant
ob> loadvol --drive tape1 1
ob> lsvol --drive tape1
Inventory of library lib1:
* in 2: volume VOL000001, barcode ADE203, 48319392 kb remaining
* in 3: volume RMAN-DEFAULT-000002, barcode ADE202, 47725600 kb remaining, content
manages reuse
in iee1: barcode ADE204, 47725344 kb remaining, lastse 4
in dte: volume VOL000002, barcode ADE201, 47670368 kb remaining, lastse 1
*: in use list