キャッシュ・グループを作成する前に、TimesTenおよびOracleの環境を設定する必要があります。次のタスクを実行します。
Oracle Real Application Clusters(RAC)環境でCache Connect to Oracleを使用する場合は、「RAC環境でのCache Connectの実装」を参照してください。
Cache Connect to Oracle機能は、Oracleデータベースとの通信にOracle共有ライブラリを使用します。これらのライブラリは、TimesTenをインストールしたマシンにOracleクライアントをインストールすることでインストールできます。
Oracle 9iクライアントまたはOracle Database 10gクライアントをインストールします。OracleクライアントのリリースとOracleサーバーのリリースは異なっていてもかまいません。Cache Connectでは、Oracleクライアントおよびサーバーの次のリリースがサポートされています。
「Oracleクライアント/サーバーの各リリースに対するCache Connectのサポート」を参照してください。
HP-UX、SolarisおよびLinuxでは、ORACLE_HOME環境変数を設定する必要があります(『Oracle TimesTen In-Memory Databaseインストレーション・ガイド』のORACLE_HOME環境変数に関する説明を参照)。
Oracleクライアントのインストール時に、インストール・タイプApplication Userを選択します。Cache Connect to Oracleを使用するためにディレクトリ・サービスを設定する必要はないため、インストール手順のこの部分は省略できます。
Oracleクライアントをインストールした後、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseインストレーション・ガイド』の説明に従ってTimesTenをインストールします。
注意: | Oracleクライアントをインストールする前にTimesTenをインストールした場合、システム(Windows)を再起動するか、またはTimesTen(UNIX)を再起動する必要があります。 |
Cache Connect to Oracleを使用する前に、データベース管理者からOracleアカウントを取得する必要があります。データベース管理者として作業を行っている場合は、Oracleサーバー上でコマンド・プロンプト・ウィンドウを開いてSQL*Plusを起動し、システム管理者としてログインします。
sqlplus system/password@Oracle_Service_Name
たとえば、接続文字列system1
によって識別されるOracleデータベースにtestuser
の新しいOracleアカウントを作成するには、次のように入力します。
sqlplus system/manager@system1
SQL> CREATE USER testuser IDENTIFIED BY mypsswrd;
SQL> GRANT connect, resource, create any trigger TO testuser;
SQL> COMMIT;
SQL> EXIT
この章の後半では、パスワードmypsswrd
およびsystem1
に対するOracleアカウントを持つOracleユーザーtestuser
についてのキャッシュ・グループの処理例を示します。
インスタンス管理者として、ttIsqlユーティリティを使用してインスタンス・データ・ストアTT_
instanceに接続します。インスタンス・データ・ストアは、管理タスクを実行できるデータ・ストア接続をインスタンス管理者に提供するために、インストール時にTimesTenによって定義されます。『Oracle TimesTen In-Memory Databaseインストレーション・ガイド』のインスタンス・データ・ストアに関する説明を参照してください。
次に、CREATE USERおよびGRANT文を使用して、ADMINおよびDDL権限を持つtestuser
というユーザーを作成します。
ttIsql TT_instance
Command> CREATE USER testuser IDENTIFIED BY 'mypsswrd';
Command> GRANT ADMIN, DDL TO testuser;
TimesTenのアクセス制御の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseインストレーション・ガイド』のアクセス制御に関する説明を参照してください。
Windowsの場合は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseオペレーション・ガイド』のTimesTenデータ・ストアの作成に関する説明に従って、cgDSN
という単純なTimesTenシステム・データソース(システムDSN)を作成します。
cgDSNに対して、次の設定を行います。
SELECT value FROM nls_database_parameters
WHERE parameter = 'NLS_CHARACTERSET';
他のすべての設定には、デフォルト値を使用します。
UNIXプラットフォームの場合は、odbc.ini
ファイルに次の設定が必要です。
[cgDSN]
Datastore=/temp/cgds
PermSize=16
TempSize=16
UID=testuser
OracleId=system1
OraclePwd=mypsswrd
DatabaseCharacterSet= Oracleデータベース・キャラクタ・セット
(Windowsの説明を参照)
キャッシュ・グループに対するDSN定義の詳細は、「キャッシュされた表のDSN定義」を参照してください。