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CORBA ドメイン・コンフィギュレーションの種類
マルチ・ドメイン機能を使用する場合、直接接続ドメインと間接接続ドメインという 2 種類のコンフィギュレーションが可能です。どちらのコンフィギュレーションも、管理者がドメイン・コンフィギュレーション・ファイルの DMCONFIG を使用して設定できます。
直接接続ドメイン
企業内の各ドメインには、ほかのドメインへのゲートウェイを個別に設定することができます。このようなコンフィギュレーションを行うと、ターゲット・ドメインに直接要求を送信できるので、遅延時間を最小限に抑えることができます。ドメインの数が少ない場合は、このように何通りもの接続を作成するコンフィギュレーションが有効ですが、新しいドメインごとに 2 つの新しいゲートウェイが必要になります。ドメイン数が増えた場合、管理者は別のコンフィギュレーション、つまり、要求の送信速度ではなく、ドメイン接続の管理のしやすさを優先するコンフィギュレーションを検討する必要があります。このような場合に有効なのが、ドメインを間接的に接続するコンフィギュレーションです。
間接接続ドメイン
このコンフィギュレーションでは、管理者がまずトラフィックのパターンを分析する必要があります。データをやり取りする頻度が低いドメインは、ゲートウェイ削除の対象になります。ただし、ゲートウェイを削除した後も、ほかのドメインとデータをやり取りする経路を残しておく必要があります。このような場合に使用されるのが、目的のドメインに直接アクセスできる中間ドメインを経由して要求を送信する方法です。たとえば、A、B、C の 3 つのドメインがあるとします。ドメイン A と B、ドメイン B と C は直接接続されていますが、ドメイン A と C は直接接続されていません (図 32 参照)。ドメイン A と C が通信するには、中継点としてドメイン B を使用しなければなりません。したがって、ドメイン A の DMCONFIG ファイルでは、ドメイン B 経由でドメイン C に接続するよう指定し、ドメイン C の DMCONFIG ファイルでも、ドメイン B 経由でドメイン A に接続するよう指定する必要があります。接続形態は以下のようになります。
ドメイン A <-> B <-> C
ゲートウェイ GAB GBA GBC GCB
ドメイン A にはゲートウェイ・プロセス GAB (A から B へのゲートウェイ) があり、これによってドメイン B に接続します。ドメイン A の DMCONFIG ファイルでは、GAB がドメイン B と C 間のゲートウェイとして機能するように指定されています。ドメイン C の DMCONFIG ファイルでも同様に、GCB が B と A に接続されるように設定されています。ドメイン B の DMCONFIG ファイルには、A に接続するゲートウェイ・プロセス (GBA) と、C に接続するゲートウェイ・プロセス (GBC) の 2 つが設定されています。このような方法を間接接続と呼びます。
この間接接続では、A のサーバが C のオブジェクトに対する要求を呼び出す場合、BEA Tuxedo CORBA サーバはその要求をゲートウェイ GAB に送信できることを認識しています。BEA Tuxedo ゲートウェイは、送信先の B のゲートウェイが、その要求を処理することはできず、中継点として受け付けることを認識していません。要求がドメイン B に送信されると、GBC を通して C にルーティングされ、ドメイン C で要求が処理されます。このように、この方法では要求の処理に 1 ホップ追加されます。
ドメイン B の 2 つのゲートウェイを 1 つにして、B でホップが追加されないようにすることもできます。この場合、ドメイン B での処理は同じですが、1 つのゲートウェイ・プロセスですべて処理されます。
間接接続ドメイン
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