BEA Logo BEA Tuxedo Release 8.0

  BEA ホーム  |  イベント  |  ソリューション  |  パートナ  |  製品  |  サービス  |  ダウンロード  |  ディベロッパ・センタ  |  WebSUPPORT

 

   Tuxedo ホーム   |   BEA Jolt   |   先頭へ   |   前へ   |   次へ   |   目次   |   索引

 


Jolt リレー

Jolt リレー (JRLY) と Jolt リレー・アダプタ (JRAD) 間の動作を、通常インターネット・リレーと呼びます。Jolt リレーは、Jolt クライアントから JSL や JSH にメッセージをルーティングします。これにより、JSH と BEA Tuxedo を、(安全性に問題があると見なされている) Web サーバと同じマシンで実行する必要がなくなります。Jolt リレーは、図の「Jolt インターネット・リレー」で示すように 2 つのコンポーネントで構成されています。

注記 Jolt リレーは、Jolt クライアントおよび Jolt サーバからは見えません。Jolt サーバは、複数のイントラネット・クライアントに同時に直接接続したり、Jolt リレーを介してインターネット・クライアントに接続できます。

Jolt インターネット・リレー


 

この図では、ブラウザから Web サーバ・ソフトウェアに接続し、BEA Jolt アプレットをダウンロードする様子を示しています。まず、Jolt のアプレットまたはクライアントは、Web サーバ・マシン上の JRLY に接続します。次に、JRLY は、ファイアウォールを越えて Jolt メッセージを JRAD に転送します。さらに、JRAD はメッセージを JSL または適切な JSH に転送します。

Jolt リレーのフェイルオーバー

JRLY のフェイルオーバーには、次の 2 つがあります。

Jolt クライアントから JRLY への接続時に発生するフェイルオーバー

1 つのサーバ・アドレスがセッションで失敗すると、フェイルオーバー機能がはたらきます。この機能により、Jolt クライアントの API は、次に接続可能な (まだ接続されていない) JRLY を API の引数一覧から検索して接続します。Windows 2000 環境でこのフェイルオーバー機能を有効にするには、複数のWindows 2000 JRLY サービスを実行します。Windows 2000 以外の環境では、JRLY プロセスが複数実行されています。各 JRLY (サービスまたはプロセス) には、固有のコンフィギュレーション・ファイルが用意されています。この種のフェイルオーバー処理は、BEA Jolt のクライアント API の機能により行われ、ユーザは Jolt サーバ・アドレス (JSL または JRLY) の一覧を指定することができます。

JRLY から JRAD アダプタへの接続時に発生するフェイルオーバー

各 JRLY のコンフィギュレーション・ファイルには、JRAD アドレスの一覧が用意されています。JRAD が利用できない場合、JRLY は次に利用可能な (接続されていない) JRAD をラウンド・ロビン方式で検索して接続しようとします。2 つの JRLY から同じ JRAD に接続することはできません。これらの条件を利用し、JRAD アドレスの順序を変えて効率的に接続を確立することができます。つまり、予備の JRAD を待機させておき、JRLY から JRAD への最初の接続が切断されたら、予備の JRAD に接続されるようにします。この種のフェイルオーバー処理は、JRLY のみで行われます。

JRLY の起動時に一覧内の JRAD がどれも実行されていない場合、最初の接続は失敗します。Jolt クライアントが JRLY に接続しようとすると、JRLY は、再び JRAD に接続しようとします。

フェイルオーバー機能を有効にするには、UBBCONFIG ファイルで JRAD を設定し、複数の JRAD を起動する必要があります。

Jolt リレーのプロセス

JRLY (フロントエンド・リレー) のプロセスは、JRAD の起動前または起動後のどちらかの時点で始まります。JRLY の起動時に JRAD が利用できない場合、JRLY はクライアントからの要求を受信する時点で JRAD に接続を試みます。クライアントからの要求受信時にも JRAD に接続できない場合、クライアントはアクセスを拒否され、JRLY のエラー・ログ・ファイルに警告メッセージが書き込まれます。

UNIX で JRLY を起動する

システム・プロンプトで次のコマンドを入力し、JRLY プロセスを開始します。

jrly -f config_file_path

コンフィギュレーション・ファイルが存在しないかまたは開けない場合、JRLY はエラー・メッセージを出力します。

JRLY を起動できない場合、JRLY は標準エラーにメッセージを書き込み、起動時のエラーをエラー・ログに記録してから終了します。

JRLY コマンド行オプション (Windows 2000)

この節では、JRLY.exe の Windows 2000 バージョンで利用できるコマンド行オプションについて説明します。次のような制限事項があります。

JRLY のコマンド行オプションは、次の表で詳しく説明します。

JRLY コマンド行オプション (Windows 2000)

オプション

説明

jrly -install [display_suffix]

jrly を Windows 2000 サービスとしてインストールします。


例 1

jrly -install

このコマンドを実行すると、デフォルトの JRLY が Windows 2000 サービスとしてインストールされ、サービス・コントロール・マネージャ (SCM: Service Control Manager) に Jolt リレーとして表示されます。


例 2

jrly -install MASTER

このコマンドを実行すると、JRLY のインスタンスが Windows 2000 サービスとしてインストールされ、SCM に Jolt Relay_MASTER として表示されます。接尾辞の MASTER は、さまざまな JRLY のインスタンスを一意に識別するために使用されており、特に意味はありません。


この時点の JRLY のインスタンスは、まだ開始できません。コンフィギュレーション・ファイルを割り当て (set コマンドの説明を参照)、接続指示を受け付ける TCP/IP ポート、JSH の接続を行う TCP/IP ポート、ログ・ファイル、および sockettimeout を指定する必要があります。JRLY の複数のインスタンスがコンフィギュレーション・ファイルを共有することはできません。

jrly -remove [display_suffix] | -all

Windows 2000 サービスから 1 つまたはすべての JRLY のインスタンスを削除します。

[display_suffix] を指定すると、指定された JRLY サービスが削除されます。

[display_suffix] を指定しないと、Windows 2000 サービスとしてのデフォルトの JRLY が削除されます。

-all オプションを指定すると、すべての JRLY Windows 2000 サービスが削除されます。

HKEY_LOCAL_MACHINE¥System¥
CurrentControlSet¥Services¥BEA JoltRelay

および

HKEY_LOCAL_MACHINE¥Software¥
BEA Systems¥Jolt¥x.x

に置かれている Windows 2000 の関連レジストリのエントリは削除されます。

jrly -set
[-d
display_suffix] -f config_file

新しいコンフィギュレーション・ファイルの絶対パスを指定して、レジストリを更新します。


例 1

jrly -set -f c:¥tux71¥udataobj¥jolt¥jrly.con

このコマンドを実行すると、デフォルトの JRLY Windows 2000 サービス (Jolt リレー) に jrly.con という名前のコンフィギュレーション・ファイルが割り当てられ、c:¥tux71¥udataobj¥jolt ディレクトリに置かれます。


例 2

jrly -set -d MASTER -f c:¥tuxdir¥udataobj¥jolt¥master.con


このコマンドを実行すると、 Jolt Relay_MASTER という JRLY Windows 2000 サービスのインスタンスに jrly_master.con というコンフィギュレーション・ファイルが割り当てられ、c:¥tuxdir¥udataobj¥jolt ディレクトリに置かれます。

jrly -manual [display_suffix]

処理の開始または終了を手動で行うように設定します。

このコマンドを実行すると、コマンド行オプションまたは SCM を使用して、指定された JRLY インスタンスを手動で制御できるように設定されます。

jrly -auto [display_suffix]

処理の開始または終了を自動で行うように設定します。

このコマンドを実行すると、OS の起動時およびシャットダウン時に、指定した Windows 2000 サービスに対するすべての操作が自動的に開始するように設定されます。

jrly -start [display_suffix]

指定した JRLY を開始します。

jrly -stop [display_suffix]

指定した JRLY を停止します。

jryl -version

JRLY バイナリの現在のバージョンを出力します。

jrly -help

コマンド行オプション (簡単な説明付き) を出力します。

JRLY コマンド行オプション (UNIX)

UNIX 用の JRLY のコマンド行オプションは、次の 1 つだけです。

JRLY コマンド行オプション (UNIX)

オプション

説明

jrly -f config_file_path

JRLY プロセスを開始します。

このコマンドを実行すると、JRLY プロセスが開始します。コンフィギュレーション・ファイルが存在しないか、または開けない場合、JRLY はエラー・メッセージを出力します。JRLY を起動できない場合、JRLY は標準エラーにメッセージを書き込み、起動時のエラーをエラー・ログに記録してから終了します。

JRLY コンフィギュレーション・ファイル

コンフィギュレーション・ファイルは、「タグ=値」の形式で記述されています。空白行または「#」で始まる行は無視されます。次のリストは、正式なコンフィギュレーション・ファイルの形式を示しています。

コンフィギュレーション・ファイルの内容

LOGDIR=<LOG_DIRECTORY_PATH>
ACCESS_LOG=<ACCESS_FILE_NAME in LOGDIR>
ERROR_LOG=<ERROR_FILE_NAME in LOGDIR>
LISTEN=<IP:Port combination where JRLY will accept connections>
CONNECT=<IP:Port combination associated with JRAD>
SOCKETTIMEOUT=<Seconds for socket accept()function>

注記 SOCKETTIMEOUT は、リレー Windows 2000 サービスがネットワーク・アクティビティ (新しい接続、読み込み対象のデータ、クローズされた接続など) を実現するために、新しいソケット接続の確立をブロックする期間を示す時間 (秒単位) です。これは、Windows 2000 マシンでのみ有効です。 SOCKETTIMEOUT の値は、SCM にも影響します。SCM からサービスの停止が要求されると、SCM は少なくとも SOCKETTIMEOUT で指定した秒数を待つ必要があります。

次のリストは、JRLY のコンフィギュレーション・ファイルの例です。CONNECT で始まる行は、JRAD マシンの IP アドレスとポート番号を指定します。

JRLY コンフィギュレーション・ファイルの例

LOGDIR=/usr/log/relay
ACCESS_LOG=access_log
ERROR_LOG=errorlog
# jrly will listen on port 4444
LISTEN=200.100.10.100:4444
CONNECT=machine1:port1
CONNECT=machine2:port2
SOCKETTIMEOUT=30            //リストの下のテキストを参照

ディレクトリ名とファイル名の形式は、オペレーティング・システムによって異なります。UNIX システムではスラッシュ (/) を使用します。Windows 2000 システムでは円記号 (¥) を使用します。LOGDIRACCESS_LOG、またはERROR_LOG で指定されたファイルを開けない場合、JRLY はstderr にエラー・メッセージを記録してから終了します。

次の表は、ホスト名とポート番号の形式を示しています。

ホスト名とポート番号の形式

ホスト名/ポート番号

説明

Hostname:Port

Hostname は文字列で指定し、Port は 10 進数で指定します。

//Hostname:Port

Hostname は文字列で指定し、Port は 10 進数で指定します。

IP:Port

IP にはドット区切りの IP アドレス表記を指定し、Port には 10 進数を指定します。


 

 

先頭へ戻る 前のトピックへ 次のトピックへ