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TPENQUEUE(3cbl)

名前

TPENQUEUE() - メッセージをキューに登録するルーチン

形式

01 TPQUEDEF-REC.
COPY TPQUEDEF.

01
TPTYPE-REC.
COPY TPTYPE.

01
DATA-REC.
COPY User data.

01
TPSTATUS-REC.
COPY TPSTATUS.

CALL "TPENQUEUE" USING
TPQUEDEF-REC TPTYPE-REC DATA-REC TPSTATUS-REC.

機能説明

TPENQUEUE() は、キュー・スペース QSPACE-NAME 内の QNAME で指定されるキューにメッセージを格納します。 キュー・スペースは、キューを集めたもので、そのうちの 1 つのキューが QNAME でなければなりません。

メッセージが BEA Tuxedo ATMI のサーバを対象としている場合、QNAME は、サーバによって提供されるサービスの名前と一致します。 システムが提供するサーバである TMQFORWARD(5) は、メッセージをキューから取り出し、キューと同じ名前のサービスを提供するサーバにそのメッセージを転送するデフォルトの機構となります。 発信元が応答を期待していた場合、特に指定されていなければ、転送されたサービス要求の応答は発信元のキューに格納されます。 発信元は、後で応答メッセージをキューから取り出します。 キューは、任意の 2 つの BEA Tuxedo ATMI のプロセス間 (クライアントやサーバ) における信頼性の高いメッセージ転送機構としても使用できます。 この場合、キューの名前はサービス名とは一致せず、メッセージ転送のための名前に関連します。

メッセージのデータ部は、DATA-REC によって指定されます。TPTYPE-REC 内の LEN は、キューに登録する DATA-REC の大きさを指定します。 ただし、DATA-REC が長さの指定を必要としないタイプのレコードである場合 LEN は無視されます (0 でかまいません)。 TPTYPE-REC 内の REC-TYPESPACES の場合には、DATA-REC および LEN は無視され、データ部なしでメッセージがキューに登録されます。 TPTYPE-REC 内の REC-TYPE および SUB-TYPE は、QSPACE-NAME が認識する REC-TYPE および SUB-TYPE のいずれかと一致しなければなりません。

メッセージは、QSPACE-NAME 用に定義された優先順位が事前の TPSPRIO() の呼び出しによって無効化されていないかぎり、QSPACE-NAME 用の優先順位でキューに登録されます。

呼び出し元がトランザクションにあり、TPTRAN が設定されている場合は、メッセージは、トランザクション・モードでキューに登録されます。 この結果、TPENQUEUE() が正常終了して呼び出し元のトランザクションが正常にコミットされると、メッセージは、トランザクションの完了後に処理されることが保証されます。 呼び出し元のトランザクションが、明示的に、またはトランザクション・タイムアウトあるいはなんらかの通信エラーの結果としてロールバックされると、メッセージはキューから削除されます。つまり、キューへのメッセージの登録もロールバックされます。 同じトランザクション内で同じメッセージの登録と取り出しを行うことはできません。

呼び出し元がトランザクション・モードにないか、または TPNOTRAN が設定されている場合は、メッセージはトランザクション・モードではキューに登録されません。 TPENQUEUE() が正常終了した後は、サブミットされたメッセージがキューに登録されたことが保証されます。 トランザクション・モードでない場合に通信エラーまたはタイムアウトが発生すると、アプリケーションには、メッセージが正しくキューに格納されたかどうかがわかりません。

メッセージが処理される順序は、以下に説明するように、アプリケーションによってTPQUEDEF-REC を介して制御されます。デフォルトのキューの順序付けは、キューの作成時に設定されます。

TPQUEDEF-REC の有効な設定の一覧を次に示します。

TPNOTRAN

呼び出し元がトランザクション・モードにあり、この設定が使用されていると、メッセージは呼び出し元と同じトランザクション内ではキューに登録されません。 この値を真に設定する、トランザクション・モードの呼び出し元は、やはりトランザクション・タイムアウトの影響を受けます (それ以外はなし)。 この設定を使用した状態で呼び出されたキューへのメッセージの登録が失敗した場合、呼び出し元のトランザクションは影響されません。TPNOTRAN または TPTRAN が設定されていなければなりません。

TPTRAN

呼び出し元がトランザクション・モードにあり、この設定が使用されていると、メッセージは呼び出し元と同じトランザクション内でキューに登録されます。 呼び出し元がトランザクション・モードにない場合は、この設定は無視されます。TPNOTRAN または TPTRAN が設定されていなければなりません。

TPNOBLOCK

ブロッキング状態が存在すると、メッセージはキューに入りません。 TPNOBLOCK を設定した場合、メッセージの転送先である内部バッファがいっぱいであるなどのブロッキング状態が存在すると、呼び出しは異常終了し、TP-STATUSTPEBLOCK が設定されます。 TPNOBLOCK を設定し、ターゲット・キューが別のアプリケーションによって排他的にオープンされているというブロッキング状態が存在する場合、呼び出しは異常終了し、TP-STATUS TPEDIAGNOSTIC が設定され、TPQUEDEF レコードの DIAGNOSTIC フィールドに QMESHARE が設定されます。 後者の場合、BEA Tuxedo システム以外の BEA 製品ベースのアプリケーションが、キューイング・サービス API (QSAPI) を使用して読み取りおよび書き込みを排他的に行うため、キューをオープンしています。TPNOBLOCK または TPBLOCK が設定されていなければなりません。

TPBLOCK

TPBLOCK が設定されている場合にブロッキング状態が存在すると、その状態が解消されるかタイムアウト (トランザクション・タイムアウトまたはブロッキング・タイムアウト) が発生するまで、呼び出し元はブロックされます。TPNOBLOCK または TPBLOCK が設定されていなければなりません。

TPNOTIME

この設定は、呼び出し元が無制限にブロックでき、ブロッキング・タイムアウトの影響を受けないようにすることを指定します。 トランザクション・タイムアウトは引き続き発生する可能性があります。TPNOTIME または TPTIME が設定されていなければなりません。

TPTIME

このフラグは、ブロッキング条件が存在し、ブロッキング時間に達すると、呼び出し元がブロッキング・タイムアウトを受け取ることを示します。TPNOTIME または TPTIME が設定されていなければなりません。

TPSIGRSTRT

シグナルが関数内部のシステム・コールを中断した場合、中断されたシステム・コールは再発行されます。 TPNOSIGRSTRT または TPSIGRSTRT が設定されていなければなりません。

TPNOSIGRSTRT

ルーチン内部のシステム・コールがシグナルによって中断された場合、中断されたシステム・コールは再開されず、ルーチンは異常終了します。 TPNOSIGRSTRT または TPSIGRSTRT が設定されていなければなりません。

キューへのメッセージ登録に関する追加情報は、TPQUEDEF-REC を介して指定できます。 この情報には、デフォルトのキューの順序付けを無効にしてキューの先頭または登録済みのメッセージの前にメッセージを入れるための値、キューに登録したメッセージを処理する絶対時間または相対時間、メッセージが期限切れになりキューから削除される絶対時間または相対時間、メッセージに対する配信サービスの品質、メッセージの応答に対する配信サービスの品質、応答または異常終了メッセージと元の要求を結び付けるときに役立つ相関識別子、応答を登録するキューの名前、およびすべての異常終了メッセージを登録するキューの名前が含まれます。

制御パラメータ

TPQUEDEF-REC は、アプリケーション・プログラムが、キューへのメッセージの登録に関連する情報を渡したり、取得したりするために使用します。 設定は、レコード内のどの要素が有効であるかを示すために使用されます。

TPENQUEUE() への入力時には、次の要素を TPQUEDEF-REC に設定できます。

05 DEQ-TIME                 PIC S9(9) COMP-5. 
05 PRIORITY PIC S9(9) COMP-5.
05 MSGID PIC X(32).
05 CORRID PIC X(32).
05 TPQUEQOS-DELIVERY-FLAG PIC S9(9) COMP-5.
05 TPQUEQOS-REPLY-FLAG PIC S9(9) COMP-5.
05 EXP-TIME PIC S9(9) COMP-5.
05 REPLYQUEUE PIC X(15).
05 FAILUREQUEUE PIC X(15).
05 APPL-RETURN-CODE PIC S9(9) COMP-5.

次の値は、どの値が TPQUEDEF-REC に設定されるかを示します。

TPQTOP

この値を設定すると、キューの順序は無効化され、メッセージはキューの先頭に登録されます。 この要求は、キューが順序を無効化できるように構成されているかどうかに応じて、受け入れられない場合があります。 省略時設定のキューの順序を使用するには、TPQDEFAULT を設定してください。 TPQTOPTPQBEFOREMSGIDTPQDEFAULT のいずれかを設定していなければなりません。

TPQBEFOREMSGID

この値を設定すると、キューの順序は無効化され、メッセージは MSGID によって識別されるメッセージの前に登録されます。 この要求は、キューが順序を無効化できるように構成されているかどうかに応じて、受け入れられない場合があります。 省略時設定のキューの順序を使用するには、TPQDEFAULT を設定してください。 TPQTOPTPQBEFOREMSGIDTPQDEFAULT のいずれかを設定していなければなりません。

メッセージ識別子の値は 32 バイト全体が意味を持つので、MSGID で識別される値は、たとえば空白類を埋め込むなどして完全に初期化する必要があります。

TPQTIME-ABS

この値を設定すると、メッセージは、DEQ-TIME によって指定された時間の後に処理されます。 DEQ-TIME は、time(2) または mktime(3C) によって生成される絶対時間値です (協定世界時 (UTC) 1970 年 1 月 1 日 00:00:00 から経過した秒数)。 絶対時間値も相対時間値も設定しない場合は、TPQNOTIME を設定してください。 TPQTIME-ABSTPQTIME-RELTPQNOTIME のいずれかを設定していなければなりません。 絶対時間は、キュー・マネージャ・プロセスが常駐するマシンの時計によって決定されます。

TPQTIME-REL

この値を設定すると、メッセージは、キューへの登録が完了してからの相対時間経過後に処理されます。 DEQ-TIME は、キューへの登録が完了した後から、サブミットされたメッセージが処理されるまでの遅延秒数を指定します。 絶対時間値も相対時間値も設定しない場合は、TPQNOTIME を設定してください。 TPQTIME-ABSTPQTIME-RELTPQNOTIME のいずれかを設定していなければなりません。

TPQPRIORITY

この値を設定すると、メッセージがキューに登録される際の優先順位が PRIORITY に格納されます。優先順位は、1 以上 100 以下の範囲内でなければなりません。 数値は高いほど優先順位も高くなります (高い数値のメッセージが低い数値のメッセージよりも先にキューに登録される)。 優先順位によって順序付けられていないキューでは、この値は参考のために提供されます。 TPQNOPRIORITY が設定されている場合、メッセージの優先順位はデフォルトで 50 です。

TPQCORRID

この値を設定すると、メッセージが TPDEQUEUE() によってキューから取り出されるとき、CORRID に指定された相関識別子の値を使用することができます。 この識別子は、キューに登録されるすべての応答または異常終了メッセージに付随するので、アプリケーションは応答を特定の要求と結び付けることができます。 相関識別子を利用できない場合は、TPQNOCORRID を設定してください。

相関識別子の値は 32 バイト全体が意味を持つので、CORRID に指定される値は、たとえば空白類を埋め込むなどして完全に初期化する必要があります。

TPQREPLYQ

この値を設定すると、REPLYQUEUE に指定された応答キューが、キューに入れられるメッセージに関連付けられます。 メッセージへの応答はすべて、要求メッセージと同じキュー・スペース内の、指定されたキューに登録されます。 応答キューの名前を利用できない場合は、TPQNOREPLYQ を設定してください。

TPQFAILUREQ

これが設定されると、FAILUREQUEUE で指定された異常終了キューは、待機メッセージに関連付けられます。 (1) キューに登録されたメッセージが TMQFORWARD() によって処理され、(2) TMQFORWARD-d オプションで起動され、(3) サービスが異常終了してヌル以外の応答を返す場合は、応答とそれに関連付けられた TPSTATUS レコード内の APPL-RETURN-CODE で構成される異常終了メッセージが、元の要求メッセージと同じキュー・スペース内の指定されたキューに入ります。 異常終了キューの名前を利用できない場合は、TPQNOFAILUREQ を設定してください。

TPQDELIVERYQOS
TPQREPLYQOS

TPQDELIVERYQOS フラグを設定すると、TPQUEQOS-DELIVERY-FLAG で指定されるフラグを使用して、メッセージの配信サービスの品質を制御できます。 相互に排他的な次のフラグ、 TPQQOSDELIVERYDEFAULTPERSISTTPQQOSDELIVERYPERSISTENT、または TPQQOSDELIVERYNONPERSISTENT のいずれかを設定する必要があります。 TPQDELIVERYQOS を設定しない場合、TPQNODELIVERYQOS を設定しなければなりません。 TPQNODELIVERYQOS を設定すると、ターゲット・キューのデフォルトの配信方針によって、メッセージの配信サービスの品質が決まります。

TPQREPLYQOS フラグを設定すると、TPQUEQOS-REPLY-FLAG で指定されるフラグを使用して、応答メッセージの配信サービスの品質を制御できます。 相互に排他的な次のフラグ、 TPQQOSREPLYDEFAULTPERSISTTPQQOSREPLYPERSISTENT、または TPQQOSREPLYNONPERSISTENTのいずれかを設定する必要があります。 TPQREPLYQOS フラグは、TMQFORWARD で処理されるメッセージから応答が返されるときに使用されます。 サービスを呼び出す際に TMQFORWARD を使用しないアプリケーションでは、応答メカニズムのヒントとしてTPQREPLYQOS フラグを使用できます。

TPQREPLYQOS を設定しない場合、TPQNOREPLYQOS を設定しなければなりません。 TPQNOREPLYQOS を設定すると、REPLYQUEUE キューのデフォルトの配信方針によって、応答の配信サービスの品質が決まります。 デフォルトの配信方針は、メッセージへの応答がキューに登録されるときに決定される点に注意してください。 つまり、元のメッセージがキューに登録されてから応答が登録されるまでの間に、応答キューのデフォルトの配信方針が変更された場合、応答が最後に入れられた時点で有効な方針が使用されます。

以下に、有効な TPQUEQOS-DELIVERY-FLAG フラグおよび TPQUEQOS-REPLY-FLAG フラグの一覧を示します。

TPQQOSDELIVERYDEFAULTPERSIST
TPQQOSREPLYDEFAULTPERSIST

これらのフラグは、ターゲット・キューまたは応答キューで指定されているデフォルトの配信方針を使用して、メッセージが配信されるよう指定します。

TPQQOSDELIVERYPERSISTENT
TPQQOSREPLYPERSISTENT

これらのフラグは、メッセージがディスク・ベースの配信方式を使った永続的な方法で配信されるよう指定します。 これらのフラグが設定されると、ターゲット・キューまたは応答キューに指定されたデフォルトの配信方針は無効になります。

TPQQOSDELIVERYNONPERSISTENT
TPQQOSREPLYNONPERSISTENT

これらのフラグは、メッセージがメモリ・ベースの配信方式を使った非永続的な方法で配信されるよう指定します。メッセージは、キューから取り出されるまでメモリ内に登録されています。 これらのフラグが設定されると、ターゲット・キューまたは応答キューに指定されたデフォルトの配信方針は無効になります。

呼び出し元がトランザクション・モードの場合、一時的メッセージは呼び出し元のトランザクション内でキューに登録されますが、システムがシャットダウンしたりクラッシュした場合、またはキュー・スペースとしての IPC 共用メモリが除去された場合は、一時的メッセージは失われます。

TPQEXPTIME-ABS

この値を設定すると、メッセージに絶対期限切れ時間が設定されます。これは、キューからメッセージが削除される絶対時間です。

絶対期限切れ時間は、キュー・マネージャ・プロセスが常駐するマシンのクロックによって決定されます。

絶対期限切れ時間は、EXP-TIME に格納された値で示されます。 EXP-TIME は、time(2) または mktime(3C) によって生成された絶対時間に設定されなければなりません (協定世界時 (UTC) 1970 年 1 月 1 日 00:00:00 から経過した秒数)。

キューへの登録操作の時間より早い絶対時間が指定されると、操作は正常終了しますが、メッセージはしきい値の計算に含まれません。 期限切れ時間がメッセージの使用可能時間より早い時間の場合、使用可能時間が期限切れ時間より早い時間になるようにいずれかの時間を変更しない限り、メッセージをキューから取り出すことはできません。 また、これらのメッセージをキューからの取り出しで一度も使用したことがなくても、期限切れ時間になるとキューから削除されます。 メッセージがトランザクション内にあるときに期限切れになった場合、それによってトランザクションが異常終了することはありません。 トランザクション内でキューへの登録中、またはキューからの取り出し中に期限切れになったメッセージは、トランザクションが終了した時点でキューから削除されます。 メッセージが期限切れになったという通知はありません。

TPQEXPTIME-ABSTPQEXPTIME-RELTPQEXPTIME-NONE、または TPQNOEXPTIME のいずれかを設定する必要があります。

TPQEXPTIME-REL

この値を設定すると、メッセージに相対期限切れ時間が設定されます。これは、キューにメッセージが到達したときから削除されるまでの秒数です。 相対期限切れ時間は、EXP-TIME に格納された値で示されます。

期限切れ時間がメッセージの使用可能時間より早い時間の場合、使用可能時間が期限切れ時間より早い時間になるようにいずれかの時間を変更しない限り、メッセージをキューから取り出すことはできません。 また、これらのメッセージをキューからの取り出しで一度も使用したことがなくても、期限切れ時間になるとキューから削除されます。 メッセージがトランザクション内にあるときに期限切れになった場合、それによってトランザクションが異常終了することはありません。 トランザクション内でキューへの登録中、またはキューからの取り出し中に期限切れになったメッセージは、トランザクションが終了した時点でキューから削除されます。 メッセージが期限切れになったという通知はありません。

TPQEXPTIME-ABSTPQEXPTIME-RELTPQEXPTIME-NONE、または TPQNOEXPTIME のいずれかを設定する必要があります。

TPQEXPTIME-NONE

この値を設定すると、メッセージが期限切れになることはありません。 このフラグは、ターゲット・キューに関連するデフォルトの期限切れ方針を無効にします。 メッセージを削除するには、管理用のインターフェイスを使用して、キューからメッセージを取り出すか削除します。 TPQEXPTIME-ABSTPQEXPTIME-RELTPQEXPTIME-NONE、または TPQNOEXPTIME のいずれかを設定する必要があります。

TPQNOEXPTIME

この値を設定すると、ターゲット・キューに関連するデフォルトの期限切れ時間がメッセージに使用されます。 TPQEXPTIME-ABSTPQEXPTIME-RELTPQEXPTIME-NONE、または TPQNOEXPTIME のいずれかを設定する必要があります。

また、TPSTATUS-REC 内の APPL-RETURN-CODE にユーザ戻り値を設定することができます。 この値は、メッセージをキューから取り出すアプリケーションに返されます。

TPENQUEUE() からの出力時には、次の要素が TPQUEDEF-REC に設定されます。

05 MSGID      PIC X(32). 
05 DIAGNOSTIC PIC S9(9) COMP-5.

TPENQUEUE() からの出力情報を制御する TPQUEDEF-RECの有効な設定を次に示します。 TPENQUEUE() の呼び出し時にこの設定が真の場合、BEA Tuxedo /Q サーバ TMQUEUE(5) は、レコード内の対応する要素にメッセージ識別子を格納します。 TPENQUEUE() の呼び出し時にこの設定が真でない場合、TMQUEUE() は、レコード内の対応する要素にメッセージ識別子を格納しません。

TPQMSGID

この値が設定され、TPENQUEUE() の呼び出しが正常終了した場合は、メッセージ識別子が MSGID に格納されます。 メッセージ識別子の値は 32 バイト全体が意味を持つので、MSGID に格納される値は、たとえばヌル文字を埋め込むなどして完全に初期化する必要があります。 実際に初期化に使用される埋め込み文字は、BEA Tuxedo /Q コンポーネントのリリースごとに異なります。 TPQNOMSGID が設定されていると、メッセージ識別子は利用できません。

制御構造体の残りのメンバーは、TPENQUEUE() への入力では使用しません。

TPENQUEUE() の呼び出しが異常終了し、TP-STATUS に TPEDIAGNOSTIC が設定された場合は、異常終了の原因を示す値が DIAGNOSTIC に返されます。 返される可能性のある値は、この後の「診断」の項で定義しています。

戻り値

TPENQUEUE() は正常終了時には、TP-STATUS に [TPOK] を設定します。

エラー

次の条件が発生すると、TPENQUEUE() は異常終了し、TP-STATUS に次の値を設定します。特に説明がなければ、この障害は呼び出し元のトランザクションには影響しません。

[TPEINVAL]

無効な引数が指定されました (たとえば、QSPACE-NAMESPACES である場合、TPQUEDEF-REC の設定が無効である場合など)。

[TPENOENT]

QSPACE-NAME を利用できないので、これにアクセスできません (関連する TMQUEUE(5) サーバは利用できません)。または、グローバル・トランザクション・テーブル (GTT) にエントリがないので、グローバル・トランザクションを開始できません。

[TPETIME]

タイムアウトが発生しました。 呼び出し元がトランザクション・モードの場合は、トランザクション・タイムアウトが発生し、そのトランザクションはアボートのみになります。トランザクション・モードでない場合、ブロッキング・タイムアウトが発生し、TPBLOCKTPTIME の両方が指定されていました。 トランザクション・タイムアウトが発生すると、トランザクションがアボートされない限り、TPDEQUEUE() または TPENQUEUE() を呼び出そうとしても TPETIME が発生して失敗します。

[TPEBLOCK]

ブロッキング条件が存在し、TPBLOCK が設定されていました。

[TPGOTSIG]

シグナルが受信され、TPNOSIGRSTRT が設定されていました。

[TPEPROTO]

TPENQUEUE() の呼び出し方法が不適切です。 キューまたはトランザクションには影響ありません。

[TPESYSTEM]

BEA Tuxedo システムのエラーが発生しました。エラーの正確な内容はログ・ファイルに書き込まれます。 キューには影響ありません。

[TPEOS]

オペレーティング・システムのエラーが発生しました。 キューには影響ありません。

[TPEDIAGNOSTIC]

指定されたキューへのメッセージの登録が異常終了しました。 異常終了の原因は、TPQUEDEF-REC を介して返される診断値によって判別できます。

診断

次の診断値は、キューへのメッセージの登録中に返されます。

[QMEINVAL]

無効な設定が指定されました。

[QMEBADRMID]

無効なリソース・マネージャ識別子が指定されました。

[QMENOTOPEN]

このリソース・マネージャは現在オープンしていません。

[QMETRAN]

呼び出しがトランザクション・モードでない、または TPNOTRAN 設定で呼び出しが行われ、メッセージをキューに登録するトランザクションの開始を試みた際に、エラーが発生しました。 この診断は、BEA Tuxedo リリース 7.1 以降のキュー・マネージャでは返されません。

[QMEBADMSGID]

無効なメッセージ識別子が指定されました。

[QMESYSTEM]

システム・エラーが発生しました。エラーの正確な内容はログ・ファイルに書き込まれます。

[QMEOS]

オペレーティング・システムのエラーが発生しました。

[QMEABORTED]

作業が中途終了しました。 グローバル・トランザクション内で実行された場合、グローバル・トランザクションが中途終了のみになっています。 それ以外の場合、キュー・マネージャは操作を中断しました。

[QMEPROTO]

トランザクション状態がアクティブでないときに、キューへの登録が行われました。

[QMEBADQUEUE]

無効な、または削除された、あるいは予約されているキューの名前が指定されました。

[QMENOSPACE]

キューにスペースがないなど、リソース不足のため、必要なサービスの内容 (永続ストレージまたは非永続ストレージ) を設定されたメッセージがキューに登録されませんでした。 次のいずれかのリソース設定を超過すると、QMENOSPACE が返されます。 (1) キュー・スペースに割り当てられたディスク (永続的) スペースの容量、(2) キュー・スペースに割り当てられたメモリ (非永続的) スペースの容量、(3) キュー・スペースで使用可能な、同時にアクティブ状態になるトランザクションの最大数、(4) キュー・スペースに一度に入れることができる最大メッセージ数、(5) キューイング・サービス・コンポーネントが処理できる並列アクションの最大数、または (6) キューイング・サービス・コンポーネントを同時に使用できる認証ユーザの最大数。

[QMERELEASE]

新機能をサポートしていないバージョンの BEA Tuxedo システムのキュー・マネージャに対して、メッセージをキューに登録するような処理が行われました。

[QMESHARE]

指定されたキューのメッセージを登録する際に、そのキューが別のアプリケーションによって排他的にオープンされています。 BEA Tuxedo システム以外の BEA 製品ベースのアプリケーションが、キューイング・サービス API (QSAPI) を使用して読み取りおよび書き込みを排他的に行うため、キューをオープンしています。

関連項目

qmadmin(1)TPDEQUEUE(3cbl)TPSPRIO(3cbl)TMQFORWARD(5)TMQUEUE(5)

 

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