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ステップ 2: bankapp でのサーバのビルド
buildserver(1) コマンドを使用して、BEA Tuxedo システムの ATMI main() 関数で実行可能 ATMI サーバを作成します。このコマンドではオプションを使用して、出力ファイル、アプリケーションで提供される入力ファイル、各種の方法で BEA Tuxedo システム・アプリケーションを実行するためのライブラリを指定します。
buildserver は、cc コマンドを呼び出します。環境変数の CC を設定すると別のコンパイル・コマンドを指定でき、CFLAGS を設定するとコンパイル時と編集時にフラグを設定できます。buildserver コマンドは bankapp.mk で使用され、銀行業務アプリケーションの各サーバをコンパイルしてビルドします。以下に、bankapp の 6 種類のサーバについて説明します。
ACCT サーバのビルド
ACCT サーバは、OPEN_ACCT および CLOSE_ACCT 関数のコードが記述された ACCT.ec ファイルから生成されます。このサーバをビルドするには、ACCT.ec をコンパイルして ACCT.o ファイルを生成し、それを buildserver コマンドに渡します。この方法では、コンパイル・エラーを特定でき、サーバをビルドする前に修正することができます。
buildserver -r TUXEDO/SQL \
-s OPEN_ACCT -s CLOSE_ACCT \
-o ACCT \
-f ACCT.o -f appinit.o -f util.o
注記 上記のコマンド行のバックスラッシュは、改行を明示的に示すために表記されているだけです。コマンドとオプションは 1 行に入力できます。
以下は、buildserver コマンド行で指定されている各オプションの説明です。
以下に、ACCT サーバを作成するために、buildserver コマンド行に指定されたオプションで行われる操作を簡単にまとめます。
注記 appinit.c ファイルには、システムによって提供される tpsvrinit() および tpsvrdone() 関数が含まれています。これらのルーチンの使用方法については、tpservice(3c) のリファレンス・ページを参照してください。
BAL サーバのビルド
BAL サーバは、 ABAL、TBAL、ABAL_BID、および TBAL_BID 関数のコードが記述された BAL.ec ファイルから生成されます。ACCT.ec ファイルと同様に、BAL.ec をコンパイルして BAL.o ファイルを生成し、それを buildserver コマンドに渡します。そのため、コンパイル・エラーを特定でき、サーバをビルドする前に修正することができます。
buildserver -r TUXEDO/SQL \
-s ABAL -s TBAL -s ABAL_BID -s TBAL_BID\
-o BAL \
-f BAL.o -f appinit.o
注記 上記のコマンド行のバックスラッシュは、改行を明示的に示すために表記されているだけです。コマンドとオプションは 1 行に入力できます。
BTADD サーバのビルド
BTADD サーバは、BR_ADD および TLR_ADD 関数のコードが記述された BTADD.ec ファイルから生成されます。BTADD.ec をコンパイルして BTADD.o ファイルを生成し、それを buildserver コマンドに渡します。
buildserver -r TUXEDO/SQL \
-s BR_ADD -s TLR_ADD \
-o BTADD \
-f BTADD.o -f appinit.o
注記 上記のコマンド行のバックスラッシュは、改行を明示的に示すために表記されているだけです。コマンドとオプションは 1 行に入力できます。
TLR サーバのビルド
TLR サーバは、DEPOSIT、WITHDRAWAL、および INQUIRY 関数のコードが記述された TLR.ec ファイルから生成されます。TLR.ec をコンパイルして TLR.o ファイルを生成し、それを buildserver コマンドに渡します。
buildserver -r TUXEDO/SQL \
-s DEPOSIT -s WITHDRAWAL -s INQUIRY \
-o TLR \
-f TLR.o -f util.o -f -lm
注記 上記のコマンド行のバックスラッシュは、改行を明示的に示すために表記されているだけです。コマンドとオプションは 1 行に入力できます。
注記 上記のコード例では、-f を使用して、オプション (-lm) を cc コマンドに渡しています。このコマンドは、buildserver によって呼び出されます。-f に -lm の引数を指定すると、コンパイル時に math ライブラリがリンクされます。
コンパイル時に使用できるオプションについては、『UNIX System V User's Reference Manual』の cc(1) を参照してください。
XFER サーバのビルド
XFER サーバは、TRANSFER 関数のコードが記述された XFER.c ファイルから生成されます。XFER.c をコンパイルして XFER.o ファイルを生成し、それを buildserver コマンドに渡します。
buildserver -r TUXEDO/SQL \
-s TRANSFER \
-o XFER \
-f XFER.o -f appinit.o
注記 上記のコマンド行のバックスラッシュは、改行を明示的に示すために表記されているだけです。コマンドとオプションは 1 行に入力できます。
bankapp.mk ファイルでビルドされるサーバ
bankapp サーバをビルドする場合、buildserver コマンドの指定方法を理解していることが大切です。ただし、実際にビルドする場合、makefile にビルドの定義を記述することがよくあります。bankapp でもその方法が採用されています。
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