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はじめに
ここでは、次の内容について説明します。
WLS J2EE プログラミング・モデルと BEA Tuxedo プログラミング・モデルの相互運用性
この節では、WebLogic Server J2EE プログラミング・モデルと Tuxedo プログラミング・モデルの間の BEA Tuxedo システムの相互運用性機能と共存機能について説明します。主要な相互運用性機能を、次のような分類で紹介します。
次に、BEA クライアントおよびサーバを簡単に説明します。
以下の定義を覚えておいてください。
BEA クライアントは、次のエンティティのいずれかです。BEA ドメインの外側に位置し、ドメインへのゲートウェイとしてリスナ/ハンドラを使用します。
別の BEA Tuxedo クライアントを呼び出す BEA Tuxedo クライアントはサポートされていません。
BEA Tuxedo サーバとしては、BEA Tuxedo システムで動作する Tuxedo サービスと CORBA オブジェクトがあります。それらのサーバは、BEA Tuxedo ドメインの管理単位の範囲内で実行され、UBBCONFIG
ファイルを使用してコンフィギュレーションされます。
BEA Tuxedo サーバの相互運用性
この節では、次の BEA Tuxedo サーバ・コンポーネント間の相互運用性について説明します。
図 1-1 は、BEA Tuxedo サーバ・アプリケーション間の直接的な相互運用性のサポートを示しています。
BEA Tuxedo サービスでは、コンパイル済みの C++ クライアント・スタブ・ファイルを使用して CORBA C++ オブジェクトを呼び出すことができます。そのための 1 つの方法は、C++ オブジェクトのクライアント・スタブ・ファイルを呼び出す C-callable C++ 関数として BEA Tuxedo サービスをインプリメントすることです。この方法を利用する場合は、Tuxedo サービスをビルドするときに C++ ORB ライブラリにリンクする必要があります。
図1-1 BEA Tuxedo サーバの相互運用性
C++ オブジェクトには、BEA Tuxedo サービスの ATMI 呼び出しを含めることができます。この機能の例については、『BEA Tuxedo CORBA University サンプル・アプリケーション』の Wrapper University サンプル・アプリケーションを参照してください。
トランザクションとセキュリティ
BEA Tuxedo ドメインで動作するサーバ・アプリケーション間では、トランザクション・コンテキストおよびセキュリティ・コンテキストの伝達が完全にサポートされています。
BEA Tuxedo のクライアントとサーバの相互運用性
図 1-2 は、BEA サーバを呼び出す BEA クライアント間の相互運用性のサポートを示しています。
図1-2 リモート・クライアントとサーバの相互運用性
上の図では、以下のことが説明されています。
Jolt クライアントでは、BEA Tuxedo ドメインで動作している BEA Tuxedo サービスを Jolt リスナ/ハンドラを使用して呼び出すことができます。Jolt の詳細については、BEA Tuxedo オンライン・マニュアルの『BEA Jolt』および『BEA Jolt API リファレンス 』を参照してください。
BEA Tuxedo /WS クライアント・アプリケーションでは、BEA Tuxedo ドメインで動作する BEA Tuxedo サービスをワークステーション・リスナ/ハンドラを使用して呼び出すことができます。
BEA CORBA C++ クライアント・アプリケーションでは、CORBA C++ オブジェクトを呼び出すことができます。詳細については、『BEA Tuxedo CORBA クライアント・アプリケーションの開発方法』を参照してください。
BEA CORBA Java クライアント・アプリケーションでは、BEA Tuxedo ドメインで動作する CORBA C++ オブジェクトを IIOP リスナ/ハンドラを使用して呼び出すことができます。詳細については、『BEA Tuxedo CORBA クライアント・アプリケーションの開発方法』を参照してください。
BEA ActiveX クライアント・アプリケーションでは、BEA Tuxedo ドメインで動作する CORBA C++ オブジェクトを IIOP リスナ/ハンドラを使用して呼び出すことができます。詳細については、『BEA Tuxedo CORBA クライアント・アプリケーションの開発方法』を参照してください。
プロキシ・オブジェクトまたはプロキシ・サーバを使用する BEA Tuxedo 環境では、以下の呼び出しもサポートされています。
中間に位置する C++ サーバ側オブジェクトを使用して BEA Tuxedo サービスと 1 対 1 でマッピングされるオペレーションのセットを備える C++ クライアントを作成できます。この機能の例については、『BEA Tuxedo CORBA University サンプル・アプリケーション』の Wrapper University サンプル・アプリケーションを参照してください。
相互運用性は、BEA Tuxedo サービス・ラッパーを使用することで実現されます。BEA Tuxedo サービス・ラッパーは、BEA Tuxedo ドメインで動作し、CORBA C++ オブジェクトの呼び出しを行う CORBA C++ オブジェクトとして作成します。
トランザクションとセキュリティ
BEA のクライアント・アプリケーションとサーバ・アプリケーションの間ではトランザクション・コンテキストとセキュリティ・コンテキストの伝達が完全にサポートされていますが、以下の制限があります。
たとえば、クライアントではトランザクションを開始して、ドメイン内のサービスとオブジェクトを複数回呼び出すことができ、それらのサービスとオブジェクトではさらにほかのサービスとオブジェクトを呼び出すことができます。そのクライアント・アプリケーションは、開始したトランザクションのスコープの中でローカルの操作を実行し、それらの操作をトランザクションに加えることはできません。つまり、クライアント・アプリケーションでトランザクションが開始され、ドメイン内のオブジェクトが呼び出されて、データがローカル・データベースに書き込まれる場合、そのローカル・データベース操作はトランザクションに加えることができません。
BEA Jolt について
BEA Jolt には、BEA Tuxedo ドメインに存在する BEA Tuxedo サービスの ATMI 呼び出しを Java クライアントで行えるようにするメカニズムがあります。また、BEA WebLogic Server で BEA Tuxedo サービスを呼び出せるようにするメカニズムも提供されます。後者の機能は、Jolt 接続プールを通じて実現されます (この機能は次節で説明)。
詳細については、次のマニュアルを参照してください。
BEA WebLogic Server と BEA Tuxedo の相互運用性
WebLogic Server アプリケーションでは、BEA Tuxedo ドメイン内の CORBA オブジェクトおよび BEA Tuxedo サービスを呼び出すことができます。図 1-3 は、それらのインプリメンテーションでの接続プールの使い方を示しています。
図1-3 WebLogic Server と BEA Tuxedo の相互運用性
接続プールについての情報を以下に示します。
BEA Tuxedo のサード・パーティ ORB との相互運用性
このリリースの BEA Tuxedo では、サード・パーティ ORB アプリケーションとの相互運用性を高めるために CORBA サービス・インターオペラブル・ネーミング・サービス (INS) がサポートされています。INS の追加により、INS を利用するサード・パーティ ORB が BEA Tuxedo CORBA サーバ ORB と相互運用できます。INS を使用することで、サード・パーティ ORB は、BEA Bootstrap、SecurityCurrent、または TransactionCurrent 環境オブジェクトを使用せずに BEA Tuxedo CORBA サーバで以下の処理を実行できます。
注記 BEA Tuxedo CORBA クライアントの環境オブジェクトは、BEA WebLogic Enterprise 5.1 の場合と同じように BEA Tuxedo 8.0 でもサポートされます。
BEA Tuxedo ドメイン間の相互運用性
BEA Tuxedo ドメインで動作するサーバ・アプリケーションは、ドメイン・ゲートウェイを通じて別の BEA Tuxedo ドメインのサーバ・アプリケーションと相互運用できます。BEA Tuxedo ドメイン間の相互運用性の詳細については、BEA Tuxedo オンライン・マニュアルの『製品の概要』および『BEA Tuxedo アプリケーション実行時の管理』を参照してください。
相互運用性ソリューション
この節では、次のコンポーネント間の相互運用性ソリューションについて説明します。
BEA WebLogic Server から BEA Tuxedo ATMI への接続
この節では、WebLogic Server と BEA Tuxedo ATMI の接続を実現するオプションについて説明します。この節の内容は次のとおりです。
BEA Jolt の使用
BEA Jolt for BEA WebLogic Server を利用すると、WebLogic Server をフロント・エンドの HTTP サーバおよびアプリケーション・サーバとして使用して BEA Tuxedo サービスを Web 上で提供できます。
BEA Jolt は、Tuxedo サーバで動作する Jolt サービス・リスナ (JSL) を使用して BEA Tuxedo サービスへの要求を管理する Java ベースのクライアント API です。Jolt API は、WebLogic Server API に組み込まれ、サーブレットや JHTML などの BEA WebLogic アプリケーションからアクセスできます。
この製品は、Jolt クラス・ライブラリと Jolt リポジトリという 2 つの主なコンポーネントから構成されています。BEA Jolt を使用すると、クライアントとサーバ間に、インターネットを介した安全でスケーラブルなトランザクションを構築できます。
WebLogic Server との BEA Jolt の使い方については、BEA Tuxedo オンライン・マニュアルの『BEA WebLogic Server での BEA Jolt の使用』を参照してください。この文書では、BEA Jolt for WebLogic Server の操作について説明するとともに、BEA Jolt、BEA Tuxedo ATMI、および WebLogic Server を使用、コンフィギュレーション、および統合する方法についても説明します。この文書では、次のサンプル・プログラムが提供されます。
この例では、BEA Jolt を使用して WebLogic サーブレットから BEA Tuxedo ATMI に接続する方法が示されます。
この例では、BEA Tuxedo ATMI にアクセスするための EJB インターフェイスが示されます。
注記 現行リリースの BEA Jolt では、双方向の接続またはトランザクション・コンテキストの伝達がサポートされていません。
現行リリースの BEA Jolt は、以下の機能をサポートするように拡張されています。
データ依存型ルーティング (DDR) を利用して Jolt クライアントから BEA Tuxedo ATMI サービスに XML (eXtensible Markup Language) バッファを送信できます。Jolt クライアントでは、BEA Tuxedo ATMI サービスから XML 文書を受信できます。
WebLogic Server で認証されたユーザ・クリデンシャルは適切なセキュリティ・インターフェイスまたはプロトコルにマッピングされ、受信した要求は BEA Tuxedo ATMI サービスを呼び出す前に再び認証する必要がありません。
WebLogic Server/BEA Tuxedo 環境では、この機能によって、接続プールの再起動が必要な場合に BEA WebLogic Server を再起動する必要がなくなります。
WebLogic Tuxedo コネクタ (WTC) バージョン 1.0 の使用
WebLogic Tuxedo コネクタ バージョン 1.0 は、WebLogic Server と BEA Tuxedo ATMI の双方向の相互運用性を実現します。その結果、ATMI API を利用する BEA Tuxedo アプリケーションで JMS の高度なメッセージング機能を利用できます。
BEA Tuxedo サービスは、WebLogic Tuxedo コネクタを通じて ATMI を使用して呼び出しを行います。このコネクタを使用した Java プログラムとの通信は、BEA Tuxedo ATMI クライアントにとって透過的に行われます。WebLogic Tuxedo コネクタでは、BEA Tuxedo ATMI バッファの内容が抽出され、その内容が Java アプリケーションに提示されます。
WebLogic Tuxedo コネクタでは、ATMI サービスに変更を加えることなく WLS サーブレット、JSP、および EJB から BEA Tuxedo ATMI サービスを呼び出せるようにする Java API も提供されます。
WebLogic Tuxedo コネクタ 1.0 の機能と操作については、オンライン・マニュアルの http://e-docs.bea.com/wtc/wtc10/index.html を参照してください。このリンク先には、次の特定のトピックに関する WebLogic Tuxedo コネクタ 1.0 のマニュアルがあります。
http://e-docs.bea.com/wtc/wtc10/atmiBEA Tuxedo CORBA から BEA WebLogic Server への接続
この節では、BEA Tuxedo CORBA サーバと BEA WebLogic Server の接続を実現するオプションについて説明します。この節の内容は次のとおりです。
RMI/IIOP および IDL インターフェイスの使用
BEA Tuxedo CORBA C++ クライアント、およびクライアントとして機能する CORBA C++ サーバでは、オブジェクトを値で渡すという CORBA 規格がサポートされます。このサポートにより、CORBA クライアントで、WebLogic Server の EJB に対する IDL インターフェイスの RMI over IIOP 呼び出しが可能となります。
BEA Tuxedo CORBA Wlstrader Value Type クライアント・アプリケーションでは、RMI over IIOP と IDL インターフェイスを利用して WebLogic Server の Trader EJB に接続します。このサンプル・アプリケーションをビルドおよび実行する方法については、BEA Tuxedo CORBA クライアントと WebLogic Server EJB の接続を参照してください。
WebLogic Tuxedo コネクタ (WTC) バージョン 1.1 の使用
WebLogic Tuxedo コネクタ バージョン 1.1 は、BEA WebLogic Server と BEA Tuxedo コンポーネントの双方向の相互運用性を拡張します。このゲートウェイでは、BEA WebLogic Server と BEA Tuxedo CORBA および BEA Tuxedo ATMI の間の相互運用性が実現されます。この製品では、BEA Jolt および WebLogic Enterprise Connectivity と同等の機能が提供されます。ただし、この製品では Jolt とは違って透過的な移行が提供されません。
このバージョンの WebLogic Tuxedo コネクタを使用すると、WebLogic Server のプログラマは標準の CORBA API を使用して CORBA C++ オブジェクトを呼び出すことができます。WebLogic Tuxedo コネクタでは、BEA Tuxedo ドメイン・ゲートウェイを通じて適切な CORBA C++ オブジェクトに CORBA 呼び出しをルーティングできます。WebLogic Tuxedo コネクタでは、BEA WebLogic Server から BEA Tuxedo へのセキュリティとトランザクションの伝達がサポートされています。
WebLogic Tuxedo コネクタ バージョン 1.1 では、バージョン 1.0 にあったすべての機能がサポートされます。
BEA 社では、WebLogic Server と BEA Tuxedo の接続に WebLogic Tuxedo コネクタ バージョン 1.1 を使用することをお勧めします。
BEA WebLogic Server から BEA Tuxedo CORBA への接続
この節では、BEA WebLogic Server と BEA Tuxedo CORBA の接続を実現するオプションについて説明します。この節の内容は次のとおりです。
WebLogic Enterprise Connectivity (WLEC) の使用
WebLogic Enterprise Connectivity (WLEC) は、WebLogic Server のコンポーネントです。このコンポーネントを使用すると、CORBA や EJB などの RMI オブジェクトを呼び出すために、WebLogic Server クライアント (サーブレット、EJB、JSP、および RMI オブジェクト) から IIOP 接続プールを使用できます。
WebLogic Enterprise Connectivity の主な機能は以下のとおりです。
weblogic.properties
ファイルを使用した IIOP 接続プールのコンフィギュレーション注記 WebLogic Enterprise Connector は、CORBA 2.2 に準拠しています。WebLogic Enterprise Connectivity では、値型でのオブジェクトの値渡しはサポートされていません。
WebLogic Enterprise Connectivity の詳細については、BEA WebLogic Server オンライン・マニュアルの WebLogic Enterprise Connectivity (WLEC) のトピックを参照してください。
BEA WebLogic Server のインストール先に格納されているマニュアルの例では、WebLogic Enterprise Connectivity を使用して BEA WebLogic Server 上のサーブレット、JSP、および Enterprise JavaBeans から BEA WebLogic Enterprise または BEA Tuxedo CORBA オブジェクトにアクセスする方法が紹介されています。そのファイルは、wlserver6
\samples
\examples
\wlec
\package-summary.html
にあります。
BEA Tuxedo CORBA オブジェクトに接続する WebLogic Server WLEC EJB simpapp アプリケーションのビルドと実行の補足情報については、WebLogic Server から CORBA オブジェクトへの接続を参照してください。
WebLogic Tuxedo コネクタ (WTC) バージョン 1.1 の使用
WebLogic Tuxedo コネクタ バージョン 1.1 については、WebLogic Tuxedo コネクタ (WTC) バージョン 1.1 の使用を参照してください。
相互運用性のサンプル・アプリケーション
この節では、BEA Tuxedo および BEA WebLogic Server で提供される相互運用性のサンプル・アプリケーションを紹介します。それらのサンプル・アプリケーションでは、クライアントおよびサーバのプログラマに対して、アプリケーションで Enterprise JavaBeans (EJB) と CORBA オブジェクトを結合する基本的な概念が説明されます。
BEA Tuxedo と WebLogic Server では、表 1-1 で示されているサンプル・アプリケーションが提供されます。
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