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Tuxedo コマンド・リファレンス

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tmboot(1)

名前

tmboot−BEA Tuxedo コンフィギュレーションを起動

形式

tmboot [-l lmid] [-g grpname] [-i srvid] [-s aout] [-o sequence] 
[-S] [-A] [-b] [-B lmid] [-T grpname] [-e command] [-w] [-y] [-g]
[-n] [-c] [-M] [-d1]

機能説明

tmboot は、オプションの指定に従って BEA Tuxedo アプリケーション全体あるいはその一部を起動します。tmbootは、掲示板の管理者 (コンフィギュレーション・ファイルの UID で指示されている) あるいは root しか呼び出せません。また、tmboot コマンドは、コンフィギュレーション・ファイルの RESOURCES セクションで MASTER として指定されているマシン、あるいは MASTER として機能するバックアップ・マシン (つまり、tmadmin(1)master コマンドにより DBBL がすでに稼働状態である) 上でしか呼び出せません。ただし、これは -b オプションを指定した場合を除きます。この場合は、MASTER と指定しなくても、バックアップ・マシンからシステムを起動できます。

オプションなしの場合、tmboot はすべての管理プロセスと環境変数 TUXCONFIGTUXOFFSET に指定されているコンフィギュレーション・ファイルの SERVERS セクションにリストされているすべてのサーバを実行します。MODELMP の場合、RESOURCES セクションの MASTER パラメータで指定されたマシン上で DBBL 管理サーバが起動します。管理サーバ (BBL) は、MACHINES セクションにリストされている各マシン上で起動されます。GROUPS セクションに記述されている各グループごとに、TMS サーバは各エントリの TMSNAME および TMSCOUNT パラメータに基づいて起動されます。また、すべての管理サーバが起動した後、SERVERS セクションに記述されているサーバが起動します。あるグループに属する TMS あるいはゲートウェイがブートした後、そのグループの最初のアプリケーション・サーバがブートします。必要に応じて、TUXCONFIG ファイルが遠隔マシンに伝搬されます。tmboot は通常、ブートされたプロセスがその初期化を完了するまで (つまり、tpsvrinit() が完了するまで)、次のプロセスのブートには移りません。

ゲートウェイ・サーバの起動時には、ゲートウェイの管理サービスが宣言され、そのゲートウェイの CLOPT パラメータを基に外部サービスを表すアプリケーション・サービスが宣言されます。外部サーバの考え方をとる場合、これらのサーバはこの時点でゲートウェイによりブートされます。

LMID をブートすると、その LMID 上の全グループがブートされることになります。

アプリケーション・サーバは、SEQUENCE パラメータで指定された順序、あるいはコンフィギュレーション・ファイル内のサーバ・エントリの記述順にブートされます (UBBCONFIG(5) の説明を参照)。コンフィギュレーション・ファイルの SERVERS セクションに記述されている複数のサーバが同じ SEQUENCE パラメータを持つ場合、tmboot はこれらのサーバを同時にブートし、これらのすべての初期化が完了するまで次の処理には進みません。SERVERS セクションの各エントリは MINMAX の 2 つのパラメータをもつことがあります。tmboot は、-i オプションが指定されていない場合は、MIN 個のアプリケーション・サーバをブートします (サーバ・エントリに MIN の指定がなければ、デフォルトの値として 1 が使用されます)。ただし、-i オプションを指定した場合には、個々のサーバを MAX で指定された数だけ個別にブートすることができます。

サーバを起動できなかった場合には、中央イベント・ログに診断メッセージが書き込まれます。-q が指定されていない場合、診断メッセージは標準出力にも出力されます。この後 tmboot は処理を継続します。ただし、異常終了したプロセスが BBL の場合には、その BBL に依存しているサーバは自動的に無視されます。また、異常終了したプロセスが DBBL であると、tmboot はコンフィギュレーション・ファイルに記述されている残りのサーバについては無視します。サーバが代替 LMID をコンフィギュアしており、一次マシンを起動できない場合、tmboot は代替マシンでサーバを起動します。起動に成功した場合は、DBBL にメッセージを送信して TUXCONFIG のサーバ・グループのセクションを更新します。

SERVERS セクションに記述されたサーバの場合、tmbootCLOPTSEQUENCESRVGRP、および SRVID だけを使用します。これらを総称して、サーバのブート・パラメータと言います。サーバはブートすると、コンフィギュレーション・ファイルの内容を読み取り、その実行時パラメータを見付けます(パラメータの詳細については、UBBCONFIG(5) を参照してください)。

管理サーバおよびアプリケーション・サーバはすべて、APPDIR を現在の作業ディレクトリとしてブートされます。APPDIR の値は、該当サーバがブートされるマシンに対応するコンフィギュレーション・ファイル内の MACHINES セクションで指定します。

サーバの実行可能プログラムの検索パスは APPDIRTUXDIR/bin/bin/usr/bin、および MACHINEENVFILE に指定されている PATH です。この検索パスは、サーバの絶対パス名が指定されていない場合にのみ使用されます。この検索パスの設定は、サーバの ENVFILE に指定する値によって変更することはできません。

サーバがブートすると、変数 TUXDIRTUXCONFIGTUXOFFSET および APPDIR は、そのマシンに対してコンフィギュレーション・ファイルに指定されている値を持つように、環境に設定されます。また、変数 LD_LIBRARY_PATH がすべてのサーバ環境に設定されます。デフォルト値は $APPDIR:$TUXDIR/lib:/lib:/usr/lib:lib で、lib はマシンの ENVFILE での最初の LD_LIBRARY_PATH= 行の値です。ENVFILE の構文の詳細については、UBBCONFIG(5) を参照してください。一部の UNIX システムでは、別の環境変数が必要となる場合もあります。HP-UX システムでは SHLIB_PATH 環境変数を使用します。AIX システムでは LIBPATH 環境変数を使用します。

サーバの ULOGPFX もまた、ブート時に、コンフィギュレーション・ファイルの該当マシンに対するパラメータに基づいて設定されます。パラメータの指定がないと、デフォルトの値として $APPDIR/ULOG が使用されます。

これらの処理はすべて、アプリケーションの初期化関数 tpsvrinit() が呼び出される前に行われます。

tmboot のコマンド行オプションの多くは、システムのブート時の内容を制限するものであり、システムの一部のブートに使用することもできます。以下のオプションがサポートされています。

-l lmid

LMID パラメータが lmid である各グループの場合、そのグループに関連するすべての TMS とゲートウェイ・サーバがブートされ、そらのグループに関連して SERVERS セクションに記述されているすべてのサーバが実行されます。

-g grpname

SRVGRP パラメータが grpname であるグループの全 TMS およびゲートウェイ・サーバが起動され、続いてそのグループに関連して SERVERS セクションに記述されているすべてのサーバが起動されます。TMS サーバは、グループ・エントリの TMSNAME および TMSCOUNT パラメータに基づいて起動されます。

-i srvid

SERVERS セクションに記述されているサーバで、SRVID パラメータが srvid である全サーバが起動されます。

-s aout

SERVERS セクションのサーバで、名前が aout である全サーバが実行されます。このオプションは、TMS およびゲートウェイ・サーバをブートするときに使用することもできます。通常、このオプションは -g オプションと一緒に使用します。

-o sequence

SERVERS セクションのサーバで、SEQUENCE パラメータが sequence であるサーバがすべて実行されます。

-S

SERVERS セクションに記述されている全サーバが実行されます。

-A

MACHINES セクションに記述されているマシンの全管理サーバが実行されます。このオプションは、DBBL とすべての BBLBRIDGE プロセスが正しい順序で起動されるようにするときに使用します (-M オプションの項も参照)。

-b

BACKUP のマシンからシステムを起動します (BACKUP のマシンを MASTER にする必要はありません)。

-B lmid

論理名が lmid であるプロセッサ上で BBL が起動されます。

-M

このオプションはマスタ・マシン上の管理サーバを起動するときに使用します。MODELMP の場合、RESOURCES セクションの MASTER パラメータで指定されたマシン上で DBBL 管理サーバが起動します。また、BBLMASTER マシン上で起動され、LAN オプションと NETWORK エントリがコンフィギュレーション・ファイルに指定されている場合には、BRIDGE も起動されます。

-d1

コマンド行オプションを標準出力に出力します。sdb を使用してアプリケーション・サービスのデバッグを行うのに便利です。

-T grpname

SRVGRP パラメータが grpname であるグループ内の全 TMS サーバが起動されます (そのグループに関連する TMSNAME および TMSCOUNT パラメータに基づく)。このオプションによる TMS の起動は、TMS サーバ名 (-s オプション) およびグループ名 (-g) に基づいてブートする場合と同じです。

-e command

プロセスがブートに失敗した場合、command が実行されます。command は、SHELL 環境変数で指定されたコマンド・インタプリタが解釈できるものであれば、任意のプログラム、スクリプト、または一連のコマンドでかまいません。これにより、ブート手順で大きな障害が発生する前に処理を打ち切ることができます。command に空白を含める場合には、その文字列全体を引用符で囲む必要があります。このコマンドは、サーバをブートしようとするマシン上ではなく、tmboot が実行されるマシン上で実行します。

注記 Windows 2000 システムでリダイレクトまたはパイプを選択する場合は、以下のいずれかの方法を使用してください。

-w

先に初期化段階に入ったサーバの処理の完了を待たずに、次のサーバを起動するように tmboot に通知します。このオプションの使用には注意が必要です。BBL は有効な DBBL が存在することを前提にしており、通常のサーバはそれらが置かれているプロセッサ上で BBL が稼働していることを必要とします。これらの条件は、サーバが同期的に起動されなければ保証できません。このオプションを使用すると、通常はサーバが順に起動されるときにとられる待ち時間がなくなります。

-y

すべての管理プロセスおよびサーバ・プロセスをブートすべきかどうかを確認するプロンプトに対して yes の応答を想定します(このプロンプトは、制限を課すオプションを一切つけずにコマンドが入力されたときにのみ表示されます)。

-q

標準出力に実行シーケンスを表示しません。-y が指定さているものと想定します。

-n

実行シーケンスを表示しますが、実行はされません。

-c

この構成で必要とされる最小限の IPC リソースを表示します。

-l-g-i-o-s の各オプションを組み合わせて使用した場合、指定されたすべての条件を満たすサーバだけがブートされます。-l-g-s-T の各オプションを使用すると、TMS サーバがブートされます。また、-l-g-s はそれぞれ、ゲートウェイ・サーバをブートします。-l-g-i-o-s-S の各オプションはアプリケーション・サーバに適用されます。BBL が該当マシンに存在しないと、アプリケーション・サーバをブートするオプションを指定しても、ブートできません。-A-M および -B オプションは、管理プロセスにのみ適用されます。

標準入力、標準出力、標準エラー出力の各ファイル記述子は、ブートされたサーバについてはすべてクローズされます。

相互運用性

tmboot は、相互運用可能なアプリケーション内の最上位のリリースが提供されているマスタ・ノード上で実行しなければなりません。tmboot は、最新リリースをサポートしないサイトの /WS リスナなどの管理サーバのブートを行うことにつながるコンフィギュレーション・ファイル内の条件を検出し報告します。

移植性

tmboot は、BEA Tuxedo サーバ環境がサポートされるプラットフォームで実行できます。

環境変数

インストールの間に管理パスワード・ファイルが作成されます。必要に応じて、BEA Tuxedo システムはこのファイルを次のディレクトリから検索します。検索順序は次のとおりです。APPDIR/.adm/tlisten.pwTUXDIR/udataobj/tlisten.pw。パスワード・ファイルが見付かるように、環境変数 APPDIR または TUXDIR またはその両方を必ず設定してください。

リンク・レベルの暗号化

リンク・レベルの暗号化機能が tmboottlisten の間で稼動している場合には、リンク・レベル暗号化はメッセージが認証されるプロセスを保護するために最初に調整され、また活性化されます。

診断

TUXCONFIG として、存在しないファイルが設定されると、次に示す 2 つの致命的なエラー・メッセージが表示されます。

tmboot はサーバのブートに失敗すると、終了コード 1 を返して終了します。後でユーザ・ログを調べることにより、エラーの詳細を知ることができます。成功した場合は、tmboot は終了コード 0 を返して終了します。

tmboot が、アクティブでない非マスタ・ノード上で実行されると、次のような致命的エラー・メッセージが表示されます。

tmboot cannot run on a non-master node.

tmboot が、実際のマスタ・ノードでないアクティブなノード上で実行されると、次のような致命的エラー・メッセージが表示されます。

tmboot cannot run on a non acting-master node in an active application.

複数の TUXCONFIG ファイルで同じ IPCKEY が使用されていると、tmboot は異常終了して次のメッセージを表示します。

Configuration file parameter has been changed since last tmboot

LAN 以外の構成で MACHINES セクションに複数のノード名があると、次のような致命的エラー・メッセージが表示されます。

Multiple nodes not allowed in MACHINES for non-LAN application.

tlisten が LAN アプリケーションの MASTER マシン上で実行していない場合、警告メッセージが表示されます。この場合 tmadmin(1) は、リモート・マシン上で管理モードで実行することはできません。読み取り専用の操作のみに制限されます。これは、バックアップ・サイトが障害の発生後にマスタ・サイトをリブートできないことを意味します。

使用例

CS0 および CS1 というローカル名のマシン上にあるサーバたけを起動するには、次のようにします。

tmboot -l CS0 -l CS1

DBG1 という名前のグループに属するサーバ CREDEB だけを起動するには、次のようにします。

tmboot -g DBG1 -s CREDEB1

ローカル名が PE8 のマシン上の BBL、および PE8 の位置にあるすべてのサーバをブートするには、次のようにします。

tmboot -B PE8 -l PE8

その構成に必要とされる最小限の IPC リソースを表示するには、次のようにします。

tmboot -c

次に、-c オプションを使用した場合の出力例を示します。

Ipc sizing (minimum BEA Tuxedo values only) ...  
Fixed Minimums Per Processor
SHMMIN:1
SHMALL:1
SEMMAP: SEMMNI
Variable Minimums Per Processor
SEMUME, A SHMMAX
SEMMNU, * *
Node SEMMNS SEMMSL SEMMSL SEMMNI MSGMNI MSGMAP SHMSEG
------ ------ ------ ------ ------ ------ ------ ------
sfpup 60 1 60 A + 1 10 20 76K
sfsup 63 5 63 A + 1 11 22 76K
where 1 = A = 8.

1 プロセッサ当たりのアプリケーション・クライアントの数を各 MSGMNI 値に追加します。MSGMAPMSGMNI の 2 倍にします。SHMMIN は常に 1 にセットします。

IPC の必要最小限の条件は、使用マシンに設定したパラメータと比べて検討することができます。これらのパラメータの変更方法については、お使いのマシンのシステム管理者マニュアルを参照してください。-y オプションを使用した場合、その結果得られる表示は上記の例とは若干異なります。

注意事項

tmboot コマンドは、ハングアップ・シグナル (SIGHUP) を無視します。ブート時にシグナルが検出された場合でも、プロセスは続行します。

-c オプションを使用した場合に表示される最小限の IPC リソースは、指定されたコンフィギュレーション・ファイルに記述されている構成にのみ適用されます。リソース・マネージャまたはその他の BEA Tuxedo 構成で必要となる IPC リソースについては、計算上は考慮されません。

関連項目

tmadmin(1)tmloadcf(1)tmshutdown(1)UBBCONFIG(5)

『BEA Tuxedo アプリケーション実行時の管理』

 

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