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WebLogic Integration 8.1 へのアップグレード

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アダプタ開発プロジェクトのアップグレード

この節では、WebLogic Integration 7.0 (Service Pack 2) ADK (Adapter Development Kit) のアダプタ開発ツリーを、8.1 ADK のアダプタ開発ツリーに変換する手順について説明します。

注意 : WebLogic Integration 8.1 SP2 では、接続ファクトリはアダプタ インスタンスの一部になりました。詳細については、「ADK で開発された WebLogic Integration 7.0 SP2 アダプタの WebLogic Integration 8.1 SP2 へのアップグレード」を参照してください。

  1. BEA_HOME/weblogic81/integration/adapters/sample/src/sample/spi/ResourceAdapterImpl.java に従って AbstractWLIResourceAdapter を拡張することで、WebLogic Integration リソース アダプタを実装します。ここでの BEA_HOME は、WebLogic Platform 8.1 のホーム ディレクトリを表します。アダプタを実装するときは、以下の点に注意してください。
  2. 次に示す手順に従って、WebLogic Integration 7.0 (Service Pack 2) のアダプタ プロパティ ファイルが WebLogic Integration 8.1 のビルド スキームで機能するように準備します。新しいスキームによって、ADK で定義されたプロパティからアダプタ固有のプロパティが別々のファイルへと分離されます。これらのファイルは、ビルド時にマージされます。ビルドの変更についてはこの後の手順 5 を参照してください。
    1. <アダプタの論理名>.properties というアダプタ プロパティ ファイル名を、<アダプタの論理名>-base.properties に変更します (たとえば MyAdapter_1_0.propertiesMyAdapter_1_0-base.properties に変更)。
    2. 名前を変更したファイルで、アダプタのソース ツリー内の JSP ページに関係しないすべてのプロパティを削除します。たとえば、depappvw.jsp はアダプタではなく ADK にあるため、depappvw_ で始まるすべてのプロパティを削除します。
    3. アダプタで明示的に定義されている実行時メッセージに関係のないすべてのプロパティを削除します。一般に、ADK.properties 内にあるプロパティやメッセージは、アダプタ プロパティ ファイルに入れないでください。
  3. 次に示す手順に従って、WebLogic Integration 7.0 (Service Pack 2) の設計時 Web アプリケーションの Web 記述子 (web.xmlweblogic.xml) が、WebLogic Integration 8.1 のビルド スキームで機能するように準備します。新しいスキームによって、これらの記述子に含まれているアダプタ固有の情報が、汎用的な (ADK または WebLogic Server で定義された) 情報から別々のファイルへと分離されます。この新しいスキームでは、アダプタ ソースにユーザが用意した単純なプロパティ ファイルに基づいて、web.xml ファイルと weblogic.xml ファイルが生成されます。ビルドの変更についてはこの後の手順 5 を参照してください。
    1. WebLogic Integration 8.1 の <アダプタ ルート>/src/war/WEB-INF ディレクトリに、web-gen.properties という名前の新しい .properties ファイルを作成します。このファイルに入れるプロパティを次の手順で記述します。基本的に、これらのプロパティは同じディレクトリの web.xml ファイルの内容から導出されます。
    2. display-name というプロパティを追加し、そのプロパティに web.xml 記述子の display-name に使用した値を設定します。たとえば、web.xml に次の display-name 要素があるとします。
    3. <web-app>
      <display-name>BEA_WLS_SAMPLE_ADK</display-name>

      これが次のようになります。

      display-name=BEA_WLS_SAMPLE_ADK
    4. version というプロパティを追加し、そのプロパティに web.xmlcontext-param 要素の値を version の param-name と共に設定します。
    5. request-handler-class というプロパティを追加し、その値として設計時リクエスト ハンドラのクラス名を設定します。この値は、既存の web.xml ファイル内でコントローラ サーブレット定義の RequestHandlerClass init-param に指定されています。web.xml ファイルではこれが次のように記述されています。
    6. <!-- コントローラ サーブレット -->

      <servlet>
      <servlet-name>controller</servlet-name>
      <servlet-class>com.bea.web.ControllerServlet</servlet-class>

      <init-param>
      <param-name>MessageBundleBase</param-name>
      <param-value>BEA_WLS_SAMPLE_ADK</param-value>
      <description></description>
      </init-param>



      <init-param>
      <param-name>RequestHandlerClass</param-name>
      <param-value>sample.web.DesignTimeRequestHandler</param-value>
      <description>設計時要求を処理するクラス</description>
      </init-param>


      <load-on-startup>1</load-on-startup>

      </servlet>
    7. adapter-logical-name というプロパティを追加し、その値としてアダプタの論理名を設定します (たとえば MyAdapter_1_0)。
    8. debug-setting というプロパティを追加し、その値として on または off を設定します。これは、以前の web.xml ファイルでコントローラ サーブレットの init-params に指定されていた値と同じであることが必要です。
    9. extra-jsp-list というプロパティを追加し、アダプタに追加した JSP ページのリストを指定します。この JSP ページは、ADK ですでに定義されているページ以外の追加ページです。このリストは、追加の JSP のカンマ区切りのリストです。標準の JSP は、addeventaddservcconfconnedteventedtservceventservice、および testform です。これらの JSP は extra-jsp-list に入れないでください。たとえば mybrowser.jsp という JSP を追加すると、extra-jsp-list は次のようになります。
    10. extra-jsp-list=mybrowser
    11. 既存の web.xml 記述子と weblogic.xml 記述子を削除します。これらのファイルをカスタマイズしている場合は、ファイルをバックアップすることをお勧めします。ほとんどのアダプタには、カスタムの web.xml および weblogic.xml 記述子はありません。
  4. <アダプタ ルート>/src/ear/META-INF/application.xml ファイルを編集し、イベント ルータの Web モジュール定義を削除します。たとえば、サンプル アダプタでは次のテキストを削除します。
  5. <module>
    <web>
    <web-uri>BEA_WLS_SAMPLE_ADK_EventRouter.war</web-uri>
    <context-root>BEA_WLS_SAMPLE_ADK_EventRouter</context-root>
    </web>
    </module>
  6. 次のように、<アダプタ ルート>/build.xml ファイルを変更します。
  7. 注意 : 次の説明は、使用する build.xml ファイルが ADK に付属の build.xml ファイルに基づいていることを前提としています。build.xml ファイルが ADK の build.xml ファイルに基づいていない場合、またはこのファイルを大幅に変更した場合は、その違いに対応するよう下記の説明を調整する必要があります。

    1. イベント ルータ JAR および WAR を削除します。
    2. build.xml で、eventrouter_jareventrouter_war の両ターゲットとそのターゲットへのあらゆる参照を削除します。
    3. <ユーザのアダプタ パッケージ>/event/*.class を、JAR ターゲットのクラス includes の定義に追加します。その結果は次のようになります。
    4. ...

      <!--
      アダプタのソース ディレクトリから "includes" リストをインクルードする
      このアダプタに対し、sample/cci、sample/event、sample/spi の
      各パッケージのすべてのクラスがログ コンフィグレーション ファイル
      およびメッセージ バンドルと共にインクルードされる
      -->
      <fileset dir='${SRC_DIR}'
      includes='sample/cci/*.class,sample/event/*.class,
      sample/spi/*.class, sample/eis/*.class,
      *.xml,*.properties'/>

      ...
    5. EAR ターゲットの JAR コマンドに対し、adk.jar ファイル用の zipfileset 要素の後に次のテキストを追加します。
    6. <zipfileset src='${WLI_LIB_DIR}/adk-eventgenerator.jar'>
      <exclude name='META-INF/MANIFEST.MF'/>
      </zipfileset>
    7. パッケージ ビルド対象の最上部に、次のテキストを追加します。このテキストによって、アダプタの Web 記述子 (web.xmlweblogic.xml) を生成する Ant タスクが ADK で呼び出されます。また、アダプタ固有のプロパティ ファイルが ADK.properties プロパティ ファイルにマージされて、アダプタの適切な運用に必要となる最終的なマージ済みプロパティ ファイルが生成されます。
    8. <!-- Web 記述子を生成する。注意 : 必要であれば、この機能をオフにして
      web.xml/weblogic.xml を厳密にコントロールできる。
      その場合、これらのファイルは web-gen.properties ではなく
      src/war/WEB-INF で保持する。 --
      <ant dir='${WLI_HOME}/adapters/utils/ant'
      target='generate_web_descriptors'
      inheritAll='false'>
      <property name='web_gen_props_file'
      value='${SRC_DIR}/war/WEB-INF/web-gen.properties'/>
      </ant>

      <!-- ADK.properties ファイルとアダプタ固有のプロパティをマージして、
      アダプタが使用する最終的なプロパティ ファイルを作成する。
      -->
      <ant dir='${WLI_HOME}/adapters/utils/ant'
      target='merge_properties'
      inheritAll='false'>
      <property name='props_dir' value='${SRC_DIR}'/>
      <property name='adapter_props_file'
      value='BEA_WLS_DBMS_ADK-base.properties'/>
      <property name='target_props_file'
      value='BEA_WLS_DBMS_ADK.properties'/>
      </ant>
  8. <アダプタ ルート>/src/eventrouter ディレクトリ全体を削除します。
  9. 次に示す <アダプタ ルート>/src/rar/META-INF/weblogic-ra.xml 内の SYSTEM 識別子を変更します。
  10. PUBLIC '-//BEA Systems, Inc.//DTD WebLogic 6.0.0 Connector//EN'
    'http://www.bea.com/servers/wls600/dtd/weblogic600-ra.dtd'

    変更後は次のようになります。

    PUBLIC '-//BEA Systems, Inc.//DTD WebLogic 8.1.0 Connector//EN'
    'http://www.bea.com/servers/wls810/dtd/weblogic810-ra.dtd'
  11. <アダプタ ルート>/src/weblogic-ra.xml 内の <shrink-period-minutes> 要素を、<shrink-frequency-seconds> に変更し、現在の要素の値を 60 倍します。

これで ADK のアップグレードは完了です。

 

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