WebLogic Integration ソリューションの管理

     前  次    目次     
ここから内容

WebLogic Integration ソリューションの管理 : ツールとタスク

この節では、WebLogic Integration ソリューションの管理に関連するツールとタスクの概要を説明します。以下のトピックがあります。

注意 : この節では、WebLogic Integration に固有の管理タスクとツールについてのみ説明します。詳細については、WebLogic Platform™ 管理入門のページを参照してください。

 


WebLogic Integration 管理ツール

WebLogic Integration の管理に利用できるツールは次のとおりです。

上記以外にも、WebLogic Server には、理解しておくと役立つ多数のツールが用意されています。詳細については、「BEA WebLogic Server® 9.2 システム管理」を参照してください。

注意 : http://dev2dev.com 上のアイテムやツールは、ユーザの便宜のために掲載されているものです。Arrow symbolBEA カスタマ サポートではサポートしていません。

 


WebLogic 管理対象 Bean

ドメイン内のリソースは、Java Management Extensions (JMX) の管理対象 Bean (MBean) を使用して管理機能をエクスポーズします。JMX 仕様に従って開発された Java の具象クラス。MBean を使用すると、管理対象リソース内の各管理属性に対するゲッター操作とセッター操作とともに、リソースが提供するその他の管理操作を実行できます。管理対象リソースのコンフィグレーション データをエクスポーズする MBean を「コンフィグレーション MBean」、管理対象リソースの実行時の状態に関するパフォーマンス メトリックなどの情報を提供する MBean を「実行時 MBean」と呼びます。

WebLogic Server の管理対象リソースと MBean の詳細については、WebLogic Server MBean リファレンスを参照してください。

WebLogic Integration MBean の詳細については、WebLogic Integration Javadoc の次のパッケージを参照してください。

WebLogic Integration MBean へのプログラムによるアクセス

weblogic.management.MBeanHome インタフェースは、ドメイン内の各 WebLogic Server に存在する JMX MBean Server にアクセスするための最も便利な方法です。次の URL にある「WebLogic Server MBean へのアクセス」の「JNDI を使用した MBeanHome インタフェースの取得」の説明に従って、Administration Server の JNDI ツリーから管理 MBeanHome インタフェースにアクセスできます。

http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs92/jmx/accessWLS.html

次のサンプルは、ProcessRuntimeMBean インタフェースへのアクセス方法を示しています。

コード リスト 1-1 ProcessRuntimeMBean へのプログラムによるアクセス
Environment env = new Environment(); 
env.setSecurityPrincipal("weblogic");
env.setSecurityCredentials("weblogic");
Context ctx = env.getInitialContext();
MBeanHome home = (MBeanHome)ctx.lookup(MBeanHome.ADMIN_JNDI_NAME);
System.out.println("Got the Server-specific MBeanHome: " + home);
Set s = home.getMBeansByType("ProcessRuntime");
Iterator it = s.iterator();

try {
while (it.hasNext()){
ProcessRuntimeMBean bean = (ProcessRuntimeMBean)it.next();
ProcessInstanceQuery query = new ProcessInstanceQuery();
query.setServiceURI(context.getService().getURI());
ProcessInstanceQueryResult info = bean.getProcessInstances(query);
String[] instances = info.getInstanceIds();
System.out.println(instances[0]);
}
} catch (Exception ex) {
System.out.println(ex);
ex.printStackTrace();
}

 


WebLogic Integration 管理タスクの参照先

この節では、最も一般的な WebLogic Integration 管理タスクの実行に必要な手順と背景情報の参照先を示します。

タスクの大半は WebLogic Integration Administration Console を使用して実行できますが、一部のタスクは他のツールを使用して実行する必要があります。また、コンフィグレーション ファイルを直接編集することが必要な場合もあります。この節は、次のリソースの中からタスク固有の情報を見つけるためのロードマップとして使用できます。

ドキュメント名
URL
WebLogic Integration ソリューションの管理 (このガイド)
WebLogic Integration Administration Console の使用
WebLogic Integration ソリューションのデプロイメント
WebLogic Server のコンフィグレーションと管理
コンフィグレーション ウィザードを使用した WebLogic ドメインの作成
WebLogic Platform データベース リソースの管理
WebLogic Platform 9.2 のセキュリティ
Trading Partner Integration の紹介
Application Integration 入門
Worklist の使い方

注意 : 上記の表の URL は、このドキュメントの印刷版を使用しているユーザが、この後の節で参照されている情報を見つけるためのものです。HTML または PDF 版のドキュメントでは、以降の各節にある参照先がアクティブ リンクとして表示されます。

この節では、主要管理ツールとして WebLogic Integration Administration Console を使用することを前提としています。「WebLogic Integration 管理ツール」で説明しているように、SNMP Agent や WLShell などの代替ユーティリティを使用しても多数のタスクを実行できます。

サーバ ドメインの作成と拡張

ドメインには、1 つまたは複数の WebLogic Server インスタンスが含まれています。WebLogic Server クラスタが含まれている場合もあります。WebLogic Integration は、ドメインにデプロイされる EJB、Web アプリケーション、JDBC 接続プールなどのアプリケーションとリソースの集合であり、広範なビジネス統合ソリューションの開発とデプロイのための統合プラットフォームを提供します。WebLogic Integration ソリューションの開発やデプロイの最初の手順は、適切なドメインを作成することです。

次の表は、開発ドメインまたはプロダクション ドメイン (「noniterativedev」モードで稼動するドメイン) の作成または拡張に必要な情報にアクセスするためのロードマップです。

表 1-1 ドメインを作成または拡張するためのロードマップ
作業
参照先
内容
基本的な単一サーバまたはクラスタ ドメインの作成
『コンフィグレーション ウィザードの使い方』の次の節
概要は、WebLogic Server ドメインの一般情報と Configuration Wizard の使用方法についての説明
テンプレート リファレンスは、ウィザードで提供されているデフォルトの WebLogic Integration テンプレートについての説明
その他の節は、手順の説明
プロダクション ドメインの準備
『WebLogic Integration ソリューションのデプロイメント』の次の節
「はじめに」は、主なドメイン リソースとデプロイメント タスクについての説明と、システム管理者、デプロイメント スペシャリスト、およびデータベース管理者の役割に関する説明
「WebLogic Integration クラスタについて」は、背景についての説明。「クラスタ デプロイメントのコンフィグレーション」は、手順についての説明
WebLogic Integration で必要なデータベース テーブルの作成
その他の参照先 : 「データベース リソースの管理」の節
WebLogic Integration で必要なテーブルを作成するために提供されているスクリプトについての説明

データベース リソースの管理

WebLogic Platform のデータベース リソースの管理に関する概要については、『WebLogic Platform データベース リソースの管理』を参照してください。

WebLogic Integration で必要なテーブルの作成については、「プロダクション データベースのコンフィグレーション」を参照してください。

統合ソリューションのデプロイメント

Workshop 環境からの統合アプリケーションのデプロイメントについては、「Integration アプリケーションを構築する」の「Integration アプリケーションを構築およびデプロイする」を参照してください。

プロダクション環境の背景情報とコンフィグレーションに必要な手順については、『WebLogic Integration ソリューションのデプロイメント』を参照してください。

WebLogic Integration リソースのセキュリティ

注意 : この節では、WebLogic Integration に固有のセキュリティ タスクと参照先についてのみ説明します。WebLogic Platform のセキュリティの概要については、『WebLogic Platform 9.2 のセキュリティ』を参照してください。

次の表では、WebLogic Integration リソースのセキュリティ保護に必要な情報にアクセスするためのロードマップを示します。

表 1-2 WebLogic Integration リソースをセキュリティ保護するためのロードマップ
作業
参照先
内容
セキュリティ プロバイダ要件の検証
Worklist Console の使い方』の「 ユーザ管理におけるセキュリティ プロバイダの要件
要件
ユーザ、グループ、ロールの管理
『Worklist Console の使い方』の「ユーザ管理」
ユーザ、グループ、およびロールを追加、削除、または更新するための手順
WebLogic Integration のユーザ、グループ、およびロールについての学習
『Worklist Console の使い方』の「WebLogic Integration のユーザ、グループ、およびロール」の節
概要
『Worklist Console の使い方』のデフォルトのグループ、ロール、セキュリティ ポリシーに関する節
組み込みのグループ、ロール、およびセキュリティ ポリシーの説明
プロセス オペレーションの呼び出しに必要なロールのコンフィグレーション
『Worklist Console の使い方』のプロセスのセキュリティ ポリシーに関する節
WebLogic Integration Administration Console の手順
メッセージ ブローカのチャネルへのサブスクライブまたはパブリッシュに必要なロールのコンフィグレーション
『Worklist Console の使い方』のチャネルのセキュリティ ポリシーの設定に関する節
WebLogic Integration Administration Console の手順
アプリケーション ビュー サービスまたはイベントのサブスクライブの実行に必要なロールのコンフィグレーション
『Worklist Console の使い方』の Application Integration のセキュリティの管理に関する節
WebLogic Integration Administration Console の手順
ワークリスト タスクの作成が認可されているロールのコンフィグレーション
『Worklist Console の使い方』のワークリスト タスク作成ロールのコンフィグレーションに関する節
WebLogic Integration Administration Console の手順
パスワード ストアの管理
『WebLogic Integration Administration Console の使用』にある「システム コンフィグレーション」の節の以下の項目
  • パスワード エリアスおよびパスワード ストア
  • パスワード ストアへのパスワードの追加
  • パスワード エリアスのリスト表示および検索
  • パスワード エリアスのパスワードの変更
  • パスワード ストアからのパスワード エリアスの削除
WebLogic Integration Administration Console の手順
トレーディング パートナ統合のリソースのセキュリティ確保
『Trading Partner Integration の紹介』の以下の節
  • Trading Partner Integration のセキュリティ
  • サンプル : ebXML セキュリティ コンフィグレーション
  • サンプル : RosettaNet セキュリティ コンフィグレーション
トレーディング パートナのセキュリティ

プロセス タイプの管理

WebLogic Integration Administration Console からプロセス タイプをモニタできます。プロセス コンフィグレーション モジュールの説明とさまざまな管理タスクの手順については、『WebLogic Integration Administration Console の使用』の「プロセス コンフィグレーション」の節を参照してください。

他の HTTP クライアントからもプロセス タイプのグラフィック表示にアクセスできます。「HTTP クライアントからのプロセス グラフへのアクセス」を参照してください。

プロセス インスタンスのモニタ

WebLogic Integration Administration Console からプロセス インスタンスをモニタできます。プロセス インスタンスのモニタ モジュールの説明とさまざまなモニタ タスクの手順については、『WebLogic Integration Administration Console の使用』の「プロセス インスタンスのモニタ」の節を参照してください。

他の HTTP クライアントからもプロセス インスタンスのグラフィック表示にアクセスできます。「HTTP クライアントからのプロセス グラフへのアクセス」を参照してください。

メッセージ ブローカ チャネルのモニタ

WebLogic Integration Administration Console からメッセージ ブローカ チャネルをモニタできます。メッセージ ブローカ モジュールの説明とモニタ タスクの手順については、 http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs92/adminhelp/msgbroker.html にある「メッセージ ブローカ」の節を参照してください。

イベント ジェネレータの作成と管理

WebLogic Integration には、JMS イベント ジェネレータ、電子メール イベント ジェネレータ、ファイル イベント ジェネレータ、およびタイマー イベント ジェネレータなどのネイティブ イベント ジェネレータが用意されています。通常は、これらのイベント ジェネレータを使用し、電子メールの受信やディレクトリでの新しいファイルの出現などのイベントに基づいてビジネス プロセスを開始します。WebLogic Integration は、J2EE-CA コネクタと共に機能するアプリケーション ビュー イベント ジェネレータにも対応しています。

次の表は、イベント ジェネレータの管理に必要な情報にアクセスするためのロードマップを示します。

表 1-3 イベント ジェネレータの管理
作業
参照先
内容
JMS、電子メール、ファイル、タイマー、MQ Series、RDBMS、および HTTP のイベント ジェネレータについての学習
『WebLogic Integration Administration Console の使用』の「 イベント ジェネレータ」の節
イベント ジェネレータの概要 (システム イベントに応答してメッセージ ブローカ チャネルにメッセージをパブリッシュする)
『WebLogic Integration ソリューションのデプロイメント』の「はじめに」にある「メッセージ ブローカ リソース」と「イベント ジェネレータ リソース」
Application Integration イベント ジェネレータについての学習
『WebLogic Integration ソリューションのデプロイメント』の「はじめに」にある「Application Integration の機能とクライアント」の「イベント」の節
Application Integration でのイベント処理についての情報
『Application Integration 入門』の「Application Integration について」にある「実行時のイベント通知の処理」
WebLogic Integration ソリューションのデプロイメント』の「クラスタにおける Application Integration 機能のロード バランシング」にある「イベント」の節
ファイル、電子メール、JMS、タイマー、MQ Series、RDBMS、または HTTP のイベント ジェネレータの作成およびデプロイ
『WebLogic Integration Administration Console の使用』の「イベント ジェネレータの作成およびデプロイメント
WebLogic Integration Administration Console の手順
『WebLogic Integration ソリューションのデプロイメント』の「WebLogic Integration クラスタについて」にある「イベント ジェネレータのデプロイ」
イベント ジェネレータ対象とエラー処理についての情報
JMS、電子メール、ファイル、タイマー、MQ Series、RDBMS、または HTTP のイベント ジェネレータの管理
『WebLogic Integration Administration Console の使用』の「イベント ジェネレータ」の節
チャネル ルールの更新、イベント ジェネレータのサスペンドと再開の手順
<SOAP:Body> 要素の下にある最初の要素を使用する JMS イベント ジェネレータのコンフィグレーション
『WebLogic Integration ソリューションのデプロイメント』の「wli-config.properties コンフィグレーション ファイル」に記載されている wli.jmseg.EatSoapActionElement 要素の説明
コンフィグレーション プロパティの説明

WebLogic Integration トラッキング データとレポート データの管理

次の表は、WebLogic Integration トラッキング データおよびレポート データの管理に必要な情報にアクセスするためのロードマップを示します。

表 1-4 トラッキング データとレポート データの管理
作業
参照先
内容
トラッキング データについての学習
  • プロセス トラッキング データ
  • ワークリスト トラッキング データ
  • トラッキング データのレポートおよびパージ
  • 『WebLogic Integration Administration Console の使用』の「プロセス トラッキング データの管理」
利用可能なトラッキング データ、設定できるトラッキング レベル、および関連する管理タスク (オフライン ストレージ用のレポート データベースのコンフィグレーションや、データを実行時データベースからパージするスケジュールの定義など) の説明
レポート データ テーブルのクエリ
主要テーブルとサンプル クエリの説明
実行時データベースからのトラッキング データのパージに関するシステムレベルのポリシーの設定
WebLogic Integration Administration Console の手順
レポート データ データストアのコンフィグレーション
『WebLogic Integration Administration Console の使用』の「レポート データストアのコンフィグレーション」の節
WebLogic Integration Administration Console の手順
プロセスのトラッキング レベルのコンフィグレーション
『WebLogic Integration Administration Console の使用』の「プロセス詳細の表示および変更」の節
WebLogic Integration Administration Console の手順
ビジネス メッセージのトラッキング レベルのコンフィグレーション
『WebLogic Integration Administration Console の使用』の「モードとメッセージ トラッキングのコンフィグレーション」の節
WebLogic Integration Administration Console の手順
ワークリスト タスクのトラッキング レベルの設定
WebLogic Integration Administration Console の手順

ビジネス カレンダーの作成とユーザまたはグループへの割り当て

ビジネス カレンダーに関連する管理タスクの大半は、WebLogic Integration Administration Console から完了できます。ビジネス カレンダー コンフィグレーション モジュールの説明とさまざまな管理タスクの手順については、『Worklist Console の使い方』の「ビジネス カレンダーのコンフィグレーション」の節を参照してください。

ワークリスト タスク プランの管理とモニタ

ワークリストに関連する管理タスクの大半は、WebLogic Integration Administration Console から完了できます。ワークリスト管理モジュールとさまざまな管理タスクの手順については、『Worklist Console の使い方』の「ワークリスト管理」の節を参照してください。

カスタム ワークリスト インタフェースにも、管理機能を搭載できます。『Worklist の使い方』の「ワークリスト ユーザ インタフェースおよびエンタープライズ JavaBean API」を参照してください。

ワークリストの操作の詳細については、『Worklist の使い方』の以下の節を参照してください。

アプリケーション ビューとアダプタの管理

Application Integration の管理タスクの大半は、WebLogic Integration Administration Console から完了できます。Application Integration モジュールとさまざまな管理タスクの手順については、Application Integration の概要を参照してください。背景情報については、『Application Integration 入門』の次の節を参照してください。

トレーディング パートナ統合の管理

トレーディング パートナ統合の管理タスクの大半は、WebLogic Integration Administration Console から完了できます。トレーディング パートナ管理モジュールの説明とさまざまな管理タスクの手順については、『WebLogic Integration Administration Console の使用』の「トレーディング パートナ管理」を参照してください。

Bulk Loader コマンド ライン ユーティリティを使用して、トレーディング パートナ管理データをインポートおよびエクスポートすることもできます。詳細については、「トレーディング パートナ Bulk Loader の使用」を参照してください。

トレーディング パートナ統合アプリケーションのセキュリティに関するその他の参照先については、「WebLogic Integration リソースのセキュリティ」を参照してください。

XML キャッシュ インスタンスの管理

XML キャッシュには XML メタデータ ドキュメントが格納されます。ビジネス プロセスを設計するときは、XML キャッシュ コントロールを使用して、XML キャッシュに格納された XML ドキュメントを取得します。XML キャッシュ モジュールを使用すると、XML キャッシュに格納される XML メタデータ ドキュメントを作成および管理できます。XML キャッシュ モジュールとさまざまな管理タスクの手順については、『WebLogic Integration Administration Console の使用』の「XML キャッシュ」の節を参照してください。


  ページの先頭       前  次