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この節では、WLOC のサービスとリソースをモニタ、記録、および監査する方法について説明します。
WLOC コントローラおよび各エージェントでは、サービス デプロイメントやアクションの失敗などのイベントに関する情報を提供するログ メッセージを生成します。これらのメッセージは、ログ ファイルに保存されます。ログ ファイルのデフォルトの場所は、エージェントまたはコントローラがインストールされているディレクトリの log
サブディレクトリです。
また、コントローラとエージェントは、標準出力にメッセージを出力します。この出力をメッセージの重大度でフィルタ処理することができます。たとえば、重大度が WARNING
以上のメッセージだけを標準出力に出力するようにコンフィグレーションできます。
ロギング機能は、以下のようにコンフィグレーションすることができます。
java.text.SimpleDateFormat 変数をファイル名に追加します。各変数はパーセント (%) 文字で囲みます。
myserver_%yyyy%_%MM%_%dd%_%hh%_%mm%.log と定義される場合、ログ ファイルの名前は myserver_yyyy_mm_dd_hh_mm.log になります。
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コントローラ ログのデフォルトの場所は、コントローラがインストールされているディレクトリの logs
サブディレクトリです。
エージェント ログのデフォルトの場所は、エージェントがインストールされているディレクトリの logs
サブディレクトリです。
注意 : | ファイルを直接編集してログ ファイルを変更しないでください。ファイルを変更するとタイムスタンプが変更され、ログ ファイルのローテーションに混乱をきたす可能性があります。また、ファイルを編集すると、ファイルがロックされて更新できなくなる場合があります。 |
コントローラまたはエージェントがログ ファイルにメッセージを書き込む場合、各メッセージの最初の行は ####
で始まり、その後にメッセージ属性が続きます。各属性は山括弧で囲まれます。
コントローラのログ ファイルのメッセージの例を次に示します。
####<Oct 25, 2007 5:32:09 PM EDT> <Info> <LOCExecuteEngine> <> <>
<[ACTIVE] ExecuteThread:'1' for queue:'weblogic.kernel.Default
(self-tuning)'> <> <> <> <1193347929031> <BEA-2010502> <Action
Succeeded:EmailNotificationAction([WLS-Cluster,ID=7111863992976504417],
WLS-Cluster,ID=-4438336769125385457) for event com.bea.adaptive.execute.internal.SyntheticServiceEvent@63bb71.>
この例におけるメッセージ属性は、Locale-formatted Timestamp、Severity、Subsystem、Machine Name、Server Name、Thread ID、User ID、Transaction ID、Diagnostic Context ID、Raw Time Value、Message ID、および Message Text です。これらの属性の使用方法については、「ログ メッセージ属性」を参照してください。
メッセージにスタック トレースが含まれている場合、スタック トレースはメッセージ テキストに含まれます。
WLOC では、メッセージの書き込みにホスト コンピュータのデフォルトの文字エンコーディングを使用します。
コントローラまたはエージェントでは、メッセージをログ ファイルに書き込むだけでなく、メッセージのサブセットを標準出力に出力することもできます。通常、標準出力は、コントローラまたはエージェントが実行されているシェル (コマンド プロンプト) です。ただし、オペレーティング システムによっては他の場所に標準出力をリダイレクトできます。
この出力をメッセージの重大度でフィルタ処理することができます。たとえば、重大度が WARNING
以上のメッセージだけを標準出力に出力するようにコンフィグレーションできます。また、WLOC でスタック トレースを標準出力に出力するかどうかをコンフィグレーションすることもできます。
コントローラまたはエージェントがメッセージを標準出力に書き込む場合、その出力に ####
というプレフィクスは含まれません。
ログ メッセージには、表 8-2 に示す一連の属性が含まれています。また、アプリケーションが WebLogic ロギング サービスを使用してメッセージを生成する場合は、そのメッセージにこれらの属性が含まれます。
WLOC のログ メッセージの重大度属性は、メッセージで報告されるイベントまたは条件の潜在的な影響を示します。表 8-3 は、ログ メッセージの重大度レベルを、重大度の低い方から順に示しています。
デフォルトでは、コントローラと各エージェントは、ファイルのサイズが 500 KB になると、ログ ファイルの名前を変更 (ローテーション) します。ログ ファイルがこのサイズに達するたびに、WLOC ではログ ファイルの名前を変更し、新しい file-name
.log
を作成して新しいメッセージを格納します。デフォルトでは、ローテーションされたログ ファイルには作成順に番号が付けられます (file-namennnnn
)。ローテーションされたログ ファイルのファイル名に時刻と日付のスタンプを含めるように WLOC をコンフィグレーションすることができます (例 : file-name-%yyyy%-%mm%-%dd%-%hh%-%mm%
.log
)。
表 8-1 と表 8-4 に示す情報に基づいて、ファイル サイズ、間隔、およびその他のプロパティをローテーションできます。
一部のファイル システムでは、読み込み用に開いているファイルにロックが設定されます。このようなファイル システムでは、アプリケーションでログ ファイルの末尾を表示している場合、またはコマンド プロンプトで DOS tail -f
などのコマンドを使用している場合、サーバがログ ファイルのローテーションを行った後にその処理が停止します。tail -f
コマンドは、ファイルに行が追加されたときにメッセージを標準出力に出力します。詳細については、DOS プロンプトで「help tail
」と入力してください。
WLOC では、ユーザおよび Oracle カスタマ サポートによる WLOC 環境に関する問題の診断に役立つデバッグ ログ メッセージを出力することができます。このメッセージには、実行時環境におけるイベントについて詳しく説明されています。
すべての WLOC コンポーネントまたは特定のコンポーネントやスコープからデバッグ メッセージを出力するように WLOC をコンフィグレーションすることができます。WLOC では、デバッグ メッセージをログ ファイルに書き込みます。ユーザはそれらのメッセージを標準出力に出力するように WLOC をコンフィグレーションできます。
デフォルトでは、WLOC Audit Service が有効であり、このサービスによって監査イベントが監査ログ ファイルに書き込まれます。ファイルのデフォルト名は audit.log
であり、コントローラまたはエージェントがインストールされているディレクトリの logs
サブディレクトリにあります。現在のコントローラの監査ログは、Administration Console で公開されます。コントローラのローテーションされた監査ログおよびエージェントのすべてのログを確認するには、直接ファイルにアクセスする必要があります。
Audit Service は、Administration Console でコンフィグレーションすることができます。コントローラの場合は、コントローラの [Audit] タブでコンフィグレーションします。エージェントの場合は、各エージェントの [Audit] タブでコンフィグレーションします。コントローラ ログの場合と同じ設定を使用して、監査ログの名前とローテーション設定を指定します。これらのフィールドの説明については、表 8-1 を参照してください。また、表 8-4 の説明に従って、監査の種類および監査を有効にするかどうかを指定することもできます。
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WLOC Audit Service では、表 8-5 に示すように、監査イベントを生成して記録します。
WLOC Audit Service では、2014100 ~ 2014199 の番号が付けられたメッセージ識別子をすべての監査エントリに使用します。監査レコードは ####
というマーカーで始まり、各フィールドではプレフィックス (<
) とサフィックス (>
) を使用します。表 8-6 は、監査レコードのフィールドを示しています。
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####<Aug 20, 2007 2:11:24 PM EDT> <Info> <LOCAudit> <seacoast1> <Thread-19> <1187633484747> <ControllerAction> <BEA-2013411> <Configured Pipeline configName with Pipeline Identifier PipeID successfully completed execution at time Aug 20, 2007 2:11:24 PM EDT.Execution elapsed time was 10,000 milliseconds.>
WLOC Administration Console では、アクティブなすべてのリソースに関するチャートやグラフの作成および表示のための柔軟性の高いツールを提供します。アクティブなサービス、リソース プール、JVM、および MBean サーバについて、以下の項目を表示するチャートを指定できます。
注意 : | WLOC では、オープン MBean のモニタがサポートされません。 |
Administration Console では、サービスのパフォーマンスを示す CPU とメモリのチャートを表示できます。Plain Agent で管理されるサービスの場合は、サービスのプロセスの開始時に、JVM の管理サーバを起動する必要があります。その方法については、「プロセスの JVM 引数」を参照してください。
注意 : | サービスでは JRockit JVM を使用する必要があります。 |
詳細については、『WLOC Administration Console オンライン ヘルプ』の「リソースのモニタ」を参照してください。
デフォルトでは、イベントは Administration Console ページの一番下にある [Task and Events] ビューアに表示されます。このビューアには、発生したイベントが最新 20 件まで表示されます。コンソールでどのタブが選択されている場合でも、このビューアがアクティブになります。このビューアのメッセージのフィルタ処理機能は、[Events] ページと同じです。また、ユニークなフィルタを使用してカスタム表示タブを作成することもできます。
コンソールの [Events] タブを使用してイベントを表示することもできます。
また、いくつかの制約に基づいてコンソールでコンソール メッセージを生成するための管理ポリシーを定義できます。詳細については、「管理ポリシー」を参照してください。
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