Plain Agent の使用例

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使用可能なリソースへのサービスのデプロイ

使用例の次のタスクでは、サービスを実行するリソース プールにサービスをデプロイします。WLOC サービスを開始するには、WLOC Administration Console を使用してデプロイするか、または自動デプロイメントをコンフィグレーションします。WLOC では 1 つまたは複数のリソース プールが初期デプロイメント用に選択されます。

初期デプロイメントのリソース プールを選択するため、WLOC では以下の手順が実行されます。

  1. コントローラによって、サービスにコンフィグレーションされているプロセス要件が調査されます。
  2. コントローラによって、他のサービスをホストしているリソース プールを含め、現在アクティブなすべてのリソース プールが調査され、以下の除外プロセスを使用して、サービスをホストする候補となるリソース プールが決定されます。
    • サービスにソフトウェア要件が指定されている場合、すべての必要なソフトウェアへのアクセスを提供しないリソース プールは候補から除外されます。
    • サービスに単一のプロセスが含まれている場合、提供するコンピューティング リソースがサービスの最小リソース要件よりも少ないリソース プールは除外されます。
    • サービスに複数のプロセスが含まれている場合、WLOC ではサービスの実行に複数のリソース プールが使用される場合があります。
  3. このような除外プロセスを行った後、WLOC ではサービスをホストするために使用可能なリソース プールまたはリソース プールの組み合わせが決定されます。次に、サービスの作成時にコンフィグレーションした以下のいずれかの配置アルゴリズムが使用され、リソース プールまたはリソース プールの集合が選択されます。
    • [Prefer resource pools with the most resources] : WLOC で最も大きいコンピューティング リソースを提供するリソース プールの組み合わせが選択されます。
    • [Prefer resource pools with fewer resources] : WLOC でサービスの最小リソース要件に最も近いリソース プールが選択されます。このアルゴリズムによって、データ センタで最も効率的にリソースが使用されます。

 


デプロイメントのシナリオ

この例では、Administration Console から CreditCheckService をデプロイします。サービスを開始する前のサービスの状態はアンデプロイであり、これは実行中のインスタンスがないことを示します。サービスを開始すると、以下の処理が行われます。

  1. コントローラによってサービスの各プロセス グループのプロセス要件が評価されます。「サービスのリソース要件の定義」でリソース要件を指定した際に、各プロセス グループについて最低 1 つのプロセスが必要であることを指定しました。
  2. コントローラによって、サービスの各プロセス グループで使用可能なリソース プールがリソース アグリーメントと比較され、サービスをホストできないリソース プールはすべて除去されます。最小プロセス数の要件のみが指定されているため、ManagedServers プロセス グループでは 2 つの管理対象サーバのうちのいずれかがランダムに選択されます。
  3. サービス プロパティを定義するときに指定した配置アルゴリズム ([Prefer resource pools with the most resources]) を使用して、サービスを配置するリソース プールが決定されます。
  4. コントローラによって各インスタンスが個別にステージングされます。
  5. コントローラによって各インスタンスが個別に開始されます。各グループの最小数のプロセスが開始されると、サービスがデプロイされます。
  6. コントローラによって実行時ポリシーが評価されます。ManagedServers プロセス グループのすべてのインスタンス間での平均負荷が定義された値を超えた場合は、別の JVM インスタンスが開始されます。
  7. 実世界のクライアント アプリケーションでは、通常 MaxAverageJVMProcessorLoad は .8 に設定されます。これは、ManagedServers プロセス グループのすべてのインスタンス間での平均負荷が 80% を超えた場合に追加の JVM インスタンスが開始されることを示します。この例での目的に応じて、必要なアクションがトリガされるように MaxAverageJVMProcessorLoad の値を 0 に設定します。

  8. 実行時ポリシーは継続して評価されます。制約違反が再び発生し、他に開始できるプロセスがない場合は、アクションが失敗します。
注意 : サービスがデプロイされると、stderr および stdout という 2 つの追加ディレクトリがエージェント ディレクトリに作成されます。JVM 標準出力ストリームは stdout ディレクトリに割り当てられ、標準エラー ストリームは stderr ディレクトリに出力されます。Configuration Wizard を使用した Plain Agent の作成時にデフォルト値を使用したため、これらのディレクトリは以下のとおりです。
注意 : C:\WLOC_UseCase\user_projects\PlainAgent\stderr
注意 : C:\WLOC_UseCase\user_projects\PlainAgent\stdout

 


サービスのデプロイ

CreditCheckService をデプロイするには :

  1. WLOC ナビゲーション バーで [Inventory] タブをクリックし、[Services] をクリックします。
  2. [Services] テーブルに [CreditCheckService] が表示されます。

  3. [CreditCheckService] チェック ボックスを選択し、[Start] をクリックします。


  4. 注意 : プロセス グループ、およびコンフィグレーションされたプロセス グループ インスタンスを示すため、[Inventory] ペインは階層が展開された状態です。プロセスの状態が変化すると、[Inventory] ペインに変更が反映されます。プロセスが実行されていない場合、ステージング解除された場合、または状態を判別できない場合はグレーで表示されます。開始したプロセスは完全に青い状態で表示されます。プロセスが破棄されると、グレーの状態に戻ります。

    メッセージ [Request to start service was successfully sent] が表示され、テーブルの [Status] カラムにサービスの遷移状態が反映されます。

  5. サービスがデプロイメント プロセスの各遷移状態を進行するにつれて、コンソールでは以下が確認されます。
    • [Status] カラムで実行時の状態が変化して、以下のような現在または遷移中の状態が反映されます。
      • [undeployed]—実行中の JVM インスタンスはありません。
      • [staging]—サービスがアンデプロイ状態からステージング状態に遷移しています。
      • [staged]—実行中の JVM インスタンスはありません (Plain Agent の場合は [undeployed] と同じです)。
      • [starting]—サービスがステージング状態からデプロイ状態に遷移しています。
      • [deployed]—サービスに関連付けられた (少なくとも) 最小数の JVM が実行中です。


    • [Inventory] ペインにプロセスの状態が表示されます。各 JVM プロセスが開始すると、[Inventory] ペインでは濃い青に変わります。
    • [Task and Event Viewer] には発生した各イベントが表示されます。


    • 最小数のインスタンスが開始すると、サービスの状態が [deployed] に変わり、実行時ポリシーが評価されます。


    • [Task and Event Viewer] にサービス品質 (QOS) の違反が示され、2 つ目の ManagedServers JVM インスタンスが開始されます。[Inventory] ペインで ManagedServers プロセス グループが赤く表示され、QOS 違反が発生したことが示されます。


    • 2 番目の JVM インスタンスが開始されると、[Inventory] ペインで ManagedServers プロセス グループが緑に変わり、違反を訂正するためのアクションが完了したことが示されます。


    • 実行時ポリシーは継続して評価されます。別の QOS 違反が発生します。他に開始できるプロセスがないためアクションは失敗し、[Inventory] ペインで ManagedServers プロセス グループが再び赤く表示されます。


次の作業

サービスが正常にデプロイされた後は、「WLOC サービスとリソースのモニタ」の説明に従って、使用可能なリソースをモニタできます。


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