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UDDI レジストリへの公開

WebLogic Portal は、プロデューサ、ポートレット、ブック、およびページに対する UDDI レジストリを検索するためのツールを提供します。さらに、WebLogic Portal により、ポートレット、ブック、およびページを UDDI レジストリに公開できます。

この章では、ポートレット、ブック、ページ、およびそれらがデプロイされるプロデューサを UDDI レジストリに公開する方法を説明します。また、UDDI 検索をプログラミングにより実行するための API についても説明します。

ヒント : WebLogic Portal Administration Console には、プロデューサとポートレットに対する UDDI レジストリを検索できる検索ツールが用意されています。Administration Console の検索機能を使用する前に、この章で説明されているようにコンシューマを設定する必要があります。

この章の内容は以下のとおりです。

 


UDDI とは

UDDI (Universal Description, Discovery, and Integration) は、インターネット全体にわたる Web サービスを説明および検索するための標準のメカニズムです。WSRP プロデューサなどの Web サービスは、通常、関連するメタデータと一緒に UDDI レジストリに公開されます。ユーザはキーワードを使って UDDI レジストリを検索し、プロデューサ、およびプロデューサにより提供されるポートレットやその他のサービスの位置を突き止めることができます。

ヒント : UDDI レジストリを利用できるようにするには、事前に WebLogic Portal 開発者または管理者が、特定のプロデューサのポートレットを検出するためにそのプロデューサの WSDL URL アドレスを把握しておく必要がありました。現在、開発者と管理者は、メタデータ クエリに基づき、特定のプロデューサとそのリソースを検索し、プロデューサの位置を突き止めることができます。前もって、プロデューサの WSDL URL を把握しておく必要はありません。

図 9-1 で示すように、プロデューサからのメタデータは、ポートレット、ブック、ページ用のメタデータも含めて、UDDI レジストリに公開されます。キーワードを使用して、コンシューマは UDDI レジストリを検索し、これらのサービスの位置を突き止めて利用できます。

図 9-1 UDDI 公開と検索の概要

UDDI 公開と検索の概要

ヒント : OASIS (Organization for the Advancement of Structured Information Standards) が、UDDI 標準の作成を担当しています。詳細な技術仕様を含めた UDDI の詳細については、以下の URL を参照してください。

http://www.oasis-open.org/committees/tc_home.php?wg_abbrev=uddi-spec

 


WebLogic Portal での UDDI の使用

プロデューサとそのリソースを UDDI レジストリに公開する場合、プロデューサをコンフィグレーションする必要があります。同様に、WebLogic Portal コンシューマ アプリケーションから UDDI レジストリを検索できるようにするには、コンシューマが UDDI レジストリの位置を突き止めて使用できるようにコンフィグレーションする必要があります。

この節では、UDDI レジストリを WebLogic Portal と一緒に使用するために実行する必要がある主要タスクについて説明します。

プロデューサのコンフィグレーション

WebLogic Portal アプリケーションは、自動的には UDDI レジストリに公開されません。リソースを公開するようにアプリケーションをコンフィグレーションする必要があります。「プロデューサのコンフィグレーション」の節で、プロデューサとそのリソース (ブック、ページ、ポートレット) が 1 つまたは複数の UDDI レジストリに表示されるようにプロデューサをコンフィグレーションする方法が説明されています。

コンシューマのコンフィグレーション

コンシューマが正しくコンフィグレーションされると、WebLogic Portal Administration Console を使用して、プロデューサとそのリソースの両方についてプログラミングおよび対話形式で UDDI レジストリを検索できます。「コンシューマのコンフィグレーション」の節で、特定の UDDI レジストリの位置を突き止めて検索できるようにコンシューマをコンフィグレーションする方法が説明されています。

検索の実行

コンシューマからのプログラミングによる UDDI レジストリ検索の実行については、「プロデューサのプログラミングによる検索」を参照してください。Administration Console 内の UDDI レジストリの検索用に用意されているツールについては、「ライブラリへのリモート リソースの追加」を参照してください。

 


プロデューサのコンフィグレーション

この節では、プロデューサと、ポートレット、ページ、ブックなどのリソースの UDDI レジストリへの公開方法について説明します。そのためには、プロデューサを正しくコンフィグレーションする必要があります。

この節では、次のトピックについて説明します。

公開される情報

offerRemote プロパティが true に設定されているすべてのポートレット、ブック、ページは、正確にコンフィグレーションされた 1 つまたは複数の UDDI レジストリで自動的に公開されます。offerRemote プロパティの設定については、「プロデューサに対する UDDI の有効化と無効化」を参照してください。

注意 : 空のブックおよびページがレジストリに公開される可能性があります。ブックとページはサービス記述要求で解決され、空のブックおよびページは除外されます。レジストリはブックおよびページ リポジトリを直接ポーリングし、リポジトリには空のページおよびブックが含まれる場合があるので、レジストリは空のページおよびブックを公開する場合があります。
注意 : 公開は非同期的に発生し、プロデューサ内のすべてのポートレット、ページ、ブックをレジストリに公開するには数秒から数分かかる可能性があります。ページとブックの子は、レジストリには自動的に公開されません。

表 9-1 は、公開されている各コンポーネントについて UDDI レジストリに公開されている特定タイプの情報を一覧表示しています。

表 9-1 UDDI レジストリに公開される情報
要素
属性
プロデューサ
  • 名前 (必須)
  • 説明
  • キーワード
  • プロデューサの WSDL URL。プロデューサをコンフィグレーションする開発者または管理者はこの URL を入力する必要がある。この URL は、コンシューマがプロデューサにアクセスするために使用する WSDL URL である。
ポートレット (.portlet ファイルから)
  • タイトル (必須)
  • 説明
  • アクセス URI としての portletHandle (定義ラベル)。プロデューサによりポートレットに割り当てられたユニークな値。
ページ (.page ファイルから)
  • タイトル (必須)
  • アクセス URI としての pageHandle (定義ラベル)。プロデューサによりページに割り当てられたユニークな値。
ブック (.book ファイルから)
  • タイトル (必須)
  • アクセス URI としての bookHandle (定義ラベル)。プロデューサによりブックに割り当てられたユニークな値。
共通データ
  • ポートレット、ブック、およびページのタイトルからの用語、およびポートレットの説明は、キーワードとして使用される。
  • netuix:meta タグに追加されるキーワード。これらのタグは、.portal.book、および .portlet ファイルに埋め込むことができる。
  • プロデューサのビジネス サービスへの参照。

コンフィグレーション ファイルの編集

プロデューサとそのリソースの公開の第 1 段階は、コンフィグレーション ファイルの wsrp-producer-portlet-registry-config.xml を編集することです。このファイルが、保存されている J2EE 共有ライブラリからプロジェクトにコピーされるとき、それはプロデューサ内の各 Web アプリケーションの /WEB-INF ディレクトリに配置されます。このファイルは、プロデューサと、ポートレットなどのプロデューサのリソースを、指定の UDDI レジストリに公開するために使用します。コンフィグレーション ファイル例はコード リスト 9-1 に示されています。コンフィグレーション ファイルの各要素は、表 9-2 に表示および定義されています。コンフィグレーション ファイルを編集するときは、表に記載されている必須要素のすべてが備わっていることを確認します。

注意 : デフォルトでは、このファイルの <enabled> 要素は false に設定されます。この要素を true に設定するとき、プロデューサとそのブック、ページ、およびポートレットのすべてが、指定されている UDDI レジストリに公開されます。特定のブック、ページ、またはポートレットを公開しない場合は、offerRemote プロパティを false に設定する必要があります。
コード リスト 9-1 wsrp-producer-portlet-registry-config.xml ファイルの例
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<wsrp-producer-portlet-registry-config xmlns="http://www.bea.com/ns/portal/90/wsrp-producer-portlet-registry-config">

<description>Description goes here</description>

<!-- これを false に設定して、このプロデューサがポートレットを公開できないようにします。
<enabled>true</enabled>

<publish-url>http://localhost:7001/uddi/uddilistener</publish-url>
<inquiry-url>http://localhost:7001/uddi/uddilistener</inquiry-url>

<!--credential-alias>registryPublisherComplexProducer</credential-alias-->
<username>weblogic</username>
<password>weblogic</password>

<producer-business-entity>
<name>Sample Producer</name>
<description>This is a producer business entity</description>
<discovery-url>http://localhost:7001/portal_2/index.jsp</discovery-url>
</producer-business-entity>

<producer-service>
<name>Sample Producer</name>
<description>This producer hosts test portlets for portal_2</description>
<wsdl-url>http://localhost:7001/portal_2/producer?WSDL</wsdl-url>
<keyword>skiing</keyword>
<keyword>hiking</keyword>
<keyword>camping</keyword>
<keyword>cycling</keyword>
</producer-service>
</wsrp-producer-portlet-registry-config>

表 9-2 は、コンフィグレーション ファイルの要素を説明します。

表 9-2 wsrp-producer-portlet-registry-config.xml ファイルの要素
要素
説明
<enabled>
この要素を true に設定して、<publish-url> 要素によって指定されている UDDI レジストリに、プロデューサのポートレット、ブック、およびページを公開する。この要素は、デフォルトで false に設定されている。
<description>
説明要素に任意のテキストを入れることができる。この要素は一般に、ファイルにコメントを埋め込むのに使用される。
<publish-url>
<inquiry-url>
(必須) UDDI レジストリには一般に、関連する 2 つの URL がある。公開 URL により、要素の作成と更新ができる。照会 URL により検索はできるが、更新または作成はできない。
<credential-alias>
または
<username>
<password>
(必須) UDDI レジストリにプロデューサ情報を公開するには、必要な資格を備える必要がある。このような資格の指定方法は以下の 2 とおり。
  • <credential-alias> 要素を使って資格エリアスを指定する。資格エリアスは Administration Portal で定義される。資格エリアスの定義の詳細については、「アクセス資格の指定」を参照してください。
  • ユーザ名とパスワードを直接指定する。この 2 番目の方法は、明確なテキスト パスワードが必要なので、推奨されない。
<producer-business-entity>
(必須) ビジネス エンティティは、最高レベルの UDDI データ構造である。この要素は公開された Web サービスの所有者を指定する。一般に、企業名または部署名を指定する。
<producer-business-entity> 要素には次の要素が含まれている。
  • <name> (必須) - サービスのユニークな名前。
  • <description> - サービスの説明。ビジネス エンティティが自動コンフィグレーションされる場合は必須。
  • <discovery-url> - プロデューサに対する検出 URL を指定する。ここで指定される URL は、有効な URL でなければならず、URL テンプレートは使用できない。ビジネス エンティティが自動コンフィグレーションされる場合は必須。
<producer-service>
(必須) <producer-service> 要素は、ビジネス サービスを定義する。ビジネス サービスは、WSRP プロデューサなどのサービスを提供するエンティティを指定する UDDI データ構造である。ビジネス サービスはビジネス エンティティに所有されている。
<producer-service> エンティティには次の要素が含まれている。
  • <name> (必須) - サービスのユニークな名前。
  • <description> - サービスの説明。
  • <wsdl-url> (必須) - プロデューサに対して公開可能な WSDL URL。
  • <keyword> (省略可能、推奨) - キーワードは、プロデューサの位置を突き止めるために UDDI 照会で使用される。必要な数だけキーワードを定義できる。

サードパーティ レジストリのコンフィグレーション

サードパーティ UDDI レジストリを使用するように WebLogic Portal アプリケーションをコンフィグレーションするには、次の手順を実行する必要があります。

アクセス資格の指定

レジストリの中には、同じ URL で公開および照会の両方のサービスを提供するものもあれば、これらの 2 つのサービスに対して別の URL を使用するものもあります。特定のレジストリのドキュメントを参照して、実際の URL を見つけ出してください。

レジストリがアクセス制御を実行する方法により、場合によっては、資格のセット、または資格に対するエリアスのいずれかも入力する必要があります。資格では、すべての UDDI の公開処理にアクセスするための十分なパーミッションが許可されている必要があります。再び、レジストリのドキュメントを参照して、アクセス制御ポリシーを見つけ出してください。

アクセス資格を wsrp-producer-portlet-registry-config.xml で、または WebLogic Portal Administration Console を使用して設定できます。

コンフィグレーション ファイルの詳細については、「プロデューサのコンフィグレーション」を参照してください。Administration Console を使用した資格設定の詳細については、「プロデューサ ポートレット レジストリの変更」を参照してください。

サードパーティ レジストリの tModel の作成

UDDI レジストリに保存されるサービスは、分類法により分類および識別されます。分類法は tModel とも呼ばれ、基本的には名前とキーのマッピングです。

UDDI レジストリに公開する目的のため、プロデューサ、ポートレット、ブック、およびページすべてに、XML ファイルに定義されている分類法があります。デフォルトの分類法は、WebLogic Server の内部 UDDI レジストリに対してプロデューサ、ポートレット、ブック、およびページを説明するために提供されます。サードパーティ レジストリを使用する場合、そのレジストリにログインし、内部 WebLogic UDDI レジストリで検出した各分類法に対して tModel を作成します。その特定のレジストリに対する分類法を作成する方法に関しては、サードパーティ レジストリ用のドキュメントを参照してください。

内部 WebLogig UDDI tModel ファイルは次に配置されています。

WEBLOGIC_HOME/portal/lib/wsrp/tModels

ここで、WEBLOGIC_HOME は、インストールされている WebLogic のルート ディレクトリです。

ヒント : tModel は、UDDI レジストリ内のサービス タイプ (登録されているサービスの汎用表現) を表すデータ構造です。UDDI と一緒に登録されている各ビジネスは、サービス タイプの定義済みリストに従って Web サービスのすべてを分類します。ビジネスは、レジストリのリストアップされているサービス タイプを検索して、サービス プロバイダを検出できます。tModel は、サービス タイプの技術仕様に対する抽象化であり、サービス タイプの情報をまとめて、レジストリ データベースでそれにアクセスできるようにします。もう 1 つの UDDI データ構造である bindingTemplate は、サービス タイプの特定のインスタンスに対する情報をまとめます。ビジネスで仕様準拠サービスをレジストリで利用可能にする場合は、bindingTemplate データ内のそのサービス タイプに対する tModelKey への参照が含まれます。

各 tModel は、名前、説明記述、UUID (Universal Unique Identifier) で構成されます。tModel 名は、たとえばオンライン発注などのサービスを識別します。説明は、サービスに関する追加の任意情報を提供します。tModelKey というユニークな識別子は、uuid:4CD7E4BC-648B-426D-9936-443EAAC8AI などの一連の英数字です。

ビジネス エンティティの事前コンフィグレーション

UDDI レジストリでビジネス エンティティを直接事前コンフィグレーションする場合、ビジネス エンティティの名前のみを使用して、そのエンティティをプロデューサに関連付けることができます。たとえば、コード リスト 9-2 は、事前コンフィグレーション ビジネス エンティティを識別する <producer-business-entity> 要素を示します。この例では、「My Portlet Producer」という名前の付いたエンティティが、UDDI レジストリに事前にコンフィグレーションされています。この例では、<description><discovery-url> 要素は必要ありません。

所定の UDDI レジストリに対する <producer-business-entity> および <producer-service> エンティティのコンフィグレーションの詳細については、そのレジストリのドキュメントを参照してください。一般に、JAXR API を使用して、ビジネス エンティティをプログラミングにより作成できます。

コード リスト 9-2 事前コンフィグレーション済みのプロデューサに対するビジネス エンティティ記述
<producer-business-entity>
    <name>My Portlet Producer</name>
</producer-business-entity>

ビジネス エンティティを事前にコンフィグレーションする場合、(コード リスト 9-2 に示されているように) WebLogic Portal では、ビジネス エンティティの名前のみが必要です。複数のプロデューサ Web アプリケーションが、この同じ名前を使用することにより、同じビジネス エンティティを使用できます。さまざまなプロデューサ Web アプリケーションが、それぞれ固有のビジネス エンティティを使用するようにするには、ビジネス エンティティに対してユニークな名前を使用します。

ビジネス エンティティの自動コンフィグレーション

WebLogic Portal では、wsrp-producer-portlet-registry-config.xml ファイル内の <discovery-url> 要素を指定すると、自動的にビジネス エンティティを作成できます。たとえば、コード リスト 9-3 に示されている wsrp-producer-portlet-registry-config.xml ファイルのコンフィグレーションでは、ビジネス エンティティの自動的な作成が許可されています。

コード リスト 9-3 自動コンフィグレーション済みのプロデューサに対するビジネス エンティティ記述
<producer-business-entity>
    <name>My Portlet Producer</name>
    <description>This is my business entity</description>
    <discovery-url>http://somehost:port/path</discovery-url>
</producer-business-entity>

Web アプリケーションをデプロイするとき、プロデューサは最初に、指定された名前の付いたビジネス エンティティがレジストリに存在するかどうかを確認します。存在しない場合、WebLogic Portal は、所定の <name><description>、および <discover-url> の付いた新しいビジネス エンティティを作成します。

検索用のメタデータの指定

キーワードなどのメタデータを、プロデューサ、ポートレット、ページおよびブックに追加することにより、コンシューマの能力を強化して、検索でそのようなリソースが検出されるようにできます。この節では、ポートレット、ブック、ページに対して検索可能なメタデータを追加する方法を説明します。公開するプロデューサ メタデータの追加については、「プロデューサのメタデータの追加」を参照してください。

プロデューサのメタデータの追加

UDDI 検索では、前述の wsrp-producer-portlet-registry-config.xml ファイルに追加されているメタデータを使ってプロデューサの位置を突き止めることができます。<producer-service> 要素の <name><description> の両方の要素を検索できます。さらに、コード リスト 9-4 に示されているように、<producer-service> 要素の <keyword> 要素を使用してメタデータを追加できます。

コード リスト 9-4 プロデューサ メタデータ キーワードの指定
<producer-service>
     <name>Colorado Producer</name>
     <description>
          このプロデューサは、Colorado に関するポートレットを提供します。
     </description>
     <wsdl-url>http://colorado/producer?wsdl</wsdl-url>
     <keyword>skiing</keyword>
     <keyword>hiking</keyword>
     <keyword>camping</keyword>
</producer-service>

ポートレット メタデータの追加

UDDI 検索では、ポートレットのタイトルと説明により、ポートレットの位置を突き止めることができます。ポートレットを作成するとき、ポートレットにタイトルを付ける必要があり、オプションで説明を入れることも可能です。これらの 2 つのフィールドのテキストは、UDDI 検索で利用可能です。これらのタグの他に、<netuix:meta> タグを使用して、検索可能なメタデータを提供できます。コード リスト 9-5 は、追加されたメタデータ タグが付いたサンプルのポートレット ファイルを示しています。

コード リスト 9-5 メタデータ タグが付いたポートレット
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<portal:root
xmlns:netuix="http://www.bea.com/servers/netuix/xsd/controls/netuix/1.0.0"
xmlns:portal="http://www.bea.com/servers/netuix/xsd/portal/support/1.0.0"
xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
xsi:schemaLocation="http://www.bea.com/servers/netuix/xsd/portal/support/
1.0.0 portal-support-1_0_0.xsd">
<netuix:portlet definitionLabel="index_1" title="Activities">
        <netuix:meta>hiking</netuix:meta>
        <netuix:meta>camping</netuix:meta>
        <netuix:meta>fishing</netuix:meta>
<netuix:titlebar>
    <netuix:maximize/>
            <netuix:minimize/>
        </netuix:titlebar>
<netuix:content>
<netuix:jspContent contentUri="/activities.jsp"/>
</netuix:content>
</netuix:portlet>
</portal:root>

ブックおよびページ メタデータの追加

UDDI 検索では、特定のブックとページの位置をそのタイトルで突き止めることができます。ブックまたはページを作成する場合、それにタイトルを付ける必要があります。このタイトルは UDDI 検索で利用可能です。ポートレットの場合と同様に、.book および .page ファイルに <netuix:meta> タグを組み込んで、検索可能なメタデータ キーワードを追加できます。例については、コード リスト 9-5 を参照してください。

注意 : リモートで使用できる .book および .page ファイルのみを UDDI レジストリに公開できます。リモートで使用できるブックとページの作成の詳細については、「コンシューマに対するブック、ページ、およびポートレットの提供」を参照してください。

デフォルトでは、このファイルの <enabled> 要素は false に設定されます。プロデューサを公開するには、それを true に設定する必要があります。

プロデューサに対する UDDI の有効化と無効化

プロデューサ Web アプリケーション全体、または特定のポートレット、ブック、およびページに対する UDDI 検索を有効または無効にできます。

UDDI 検索に対するプロデューサ Web アプリケーションの有効化と無効化

wsrp-producer-portlet-registry-config.xml ファイル内の <enabled> 要素を false に設定することにより、Web アプリケーション全体に対して UDDI 公開を無効にできます。この要素が false の場合、Web アプリケーション内のポートレット、ページ、またはブックのいずれも、UDDI 照会でアクセスできなくなります。要素が true の場合、Web アプリケーション内のすべてのポートレット、ページ、およびブックが、個別に offerRemote プロパティを使用して無効にされていない限り、公開されます。

プロデューサの各 Web アプリケーションの /WEB-INF ディレクトリに、wsrp-producer-portlet-registry-config.xml ファイルが配置されています (このファイルを編集するには、まず、それが保存されている J2EE 共有ライブラリから自分のプロジェクトに、そのファイルをコピーする必要があります)。

UDDI 検索に対する個別のプロデューサ リソースの有効化と無効化

offerRemote プロパティは、リモートにできるどのポータル リソース (ポートレット、ページ、およびブック) も、true または false に設定できます。true の場合、リソースはリモートとして提供され、コンシューマがリモートで検出および利用できます。false の場合、リソースはコンシューマに対して非表示になります。図 9-2 に示すように、ポートレット、ブック、またはページに対して、プロパティ ビューからこのプロパティを設定できます。

図 9-2 offerRemote プロパティの設定

offerRemote プロパティの設定

注意 : offerRemote 値の変更は、レジストリのコンテンツには影響しません。エンティティが公開された後に offerRemote プロパティが false に変更される場合、プロデューサはレジストリからそのエンティティを削除しません。たとえば、公開されたポートレットはレジストリに存在できますが、offerRemotefalse に設定されると、ポートレットは WebLogic Portal コンシューマでは利用できません。

 


コンシューマのコンフィグレーション

API または WebLogic Portal Administration Console を通じて検索ツールを使用するには、コンシューマに対して wsrp-consumer-portlet-registry-config.xml を設定する必要があります。このファイルは、UDDI 照会 URL、返される行数、記述などの UDDI レジストリ情報を定義します。コンシューマは複数のレジストリを検索しなければならない場合があり、すべてのレジストリをこのファイルで定義する必要があります。

注意 : エンタープライズ アプリケーションの META-INF ディレクトリに、wsrp-consumer-portlet-registry-config.xml ファイルが配置されています。デフォルトでは、このファイルは空です。この節で説明するようにファイルをコンフィグレーションしないと、管理者またはユーザが UDDI 検索機能を使用できなくなります。 (このファイルを編集するには、まず、それが保存されている J2EE 共有ライブラリから自分のプロジェクトに、そのファイルをコピーする必要があります)。

コード リスト 9-6 は、コンフィグレーション ファイルの例を示しています。コンシューマをコンフィグレーションしたら、アプリケーションを再起動する必要があります。

コード リスト 9-6 wsrp-consumer-portlet-registry-config.xml ファイルの例
<wsrp-consumer-portlet-registry-config
xmlns="http://www.bea.com/ns/portal/90/wsrp-consumer-portlet-registry-config">
<description>WLP Tools WSRP Registry Configuration</description>
<registry>
<name>defaultRegistry</name>
<title>Default Registry</title>
<description>This is the default registry.</description>
<default>true</default>
<inquiry-url>http://localhost:7001/uddi/uddilistener</inquiry-url>
<max-results>500</max-results>
</registry>
<registry>
<name>SecondRegistry</name>
<title>Second Registry</title>
<description>Another registry.</description>
<default>false</default>
<inquiry-url>http://localhost:8080/uddi/inquiry</inquiry-url>
<max-results>500</max-results>
</registry>
</wsrp-consumer-portlet-registry-config>

 


プロデューサのプログラミングによる検索

WebLogic Portal は、プロデューサの検索に 2 とおりの方法を提供します。ステージングまたはプロダクション環境で作業中の場合は、プロデューサの検索に WebLogic Portal Administration Console を使用できます。WebLogic Portal は、プログラミングによって検索できるようにする API も公開します。固有の検索ツールを書き込む場合は、API を使用できます。

注意 : UDDI 検索では空のブックとページは表示されません。

Administration Console でのプロデューサの検索の詳細については、「ライブラリへのリモート リソースの追加」を参照してください。

この節の残りの部分では、プロデューサの検索に API を使用する方法について説明します。この節の内容は以下のとおりです。

UDDI 照会 API

WebLogic Portal には、プロデューサ、ポートレット、ページ、およびブックに対する UDDI レジストリを検索するために使用できる API が用意されています。一般に、この API は、カスタム検索ツールの開発に使用されます。

次のパッケージには、プロデューサ、ポートレット、ページ、およびブックに対する UDDI レジストリを検索するために使用できる API が含まれています。

次の表はこれらの 3 つのパッケージのクラスを要約しています。これらのクラスの詳細については、「Javadoc」を参照してください。

表 9-3 com.bea.wsrp.registry.entries パッケージ
クラスまたはインタフェース
目的
BaseEntry
UDDI レジストリ内のプロデューサ、ポートレット、ページ、またはブックを表す。
RegistryEntry
プロデューサが提供するエンティティ (ポートレット、ページ、およびブック) に対する基本的なクラスを表す。
ProducerEntry
プロデューサ エントリを表す。このクラスには WSDL URL を含むプロデューサのメタデータが含まれる。
PortletEntry
UDDI レジストリでのポートレット エントリを表す。
PageEntry
UDDI レジストリでのページ エントリを表す。
BookEntry
UDDI レジストリでのブック エントリを表す。

表 9-4 com.bea.wsrp.registry パッケージ
クラスまたはインタフェース
目的
ConnectInfo
照会 URL およびオプションのプロパティのセットなどの UDDI レジストリに関する接続情報が含まれる。
RegistryConfig
レジストリ名や照会 URL などの UDDI レジストリのコンフィグレーション情報を表す。

表 9-5 com.bea.wsrp.registry.find パッケージ
クラスまたはインタフェース
目的
FindRequest
検索条件を指定する。
RegistryFinder
プロデューサ、ポートレット、ページおよびブックを検索する。事前にコンフィグレーションしたレジストリの詳細を入手する方法も提供する。

サンプル コード

コード リスト 9-7 内のコード例は、UDDI レジストリでポートレットとプロデューサを検索および検出するために API を使用する方法を示しています。

コード リスト 9-7 UDDI 検索コード例
import com.bea.wsrp.registry.entries.*;
import com.bea.wsrp.registry.*;
import com.bea.wsrp.registry.find.*;

public class UDDIQuery {

    
    public void doQuery() {
    
        ConnectInfo ci = RegistryFinder.getDefault();
        FindRequest fr = new FindRequest();
        fr.addName("Hello");
        fr.addKeyword("hello");
        fr.addKeyword("world");
    
        List<PortletEntry> portlets = registryFinder.findPortlets(fr, connectInfo);

        //-- ユーザはリストからポートレットを選択します。

        Key producerKey = portletEntry.getProducerKey();
        fr = new FindRequest();
        fr.setProducerServiceKey(producerKey);
        List<ProducerEntry> producers = registryFinder.findProducers(fr, connectInfo);

        //-- ユーザはリストからプロデューサを選択します。
    
        }
    }


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