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キャンペーンの作成

キャンペーンでは、サイトの訪問者に対して、それぞれにあわせてパーソナライズした 3 種類のアクション、すなわち、ページやポートレット上での個別の Web コンテンツの表示、割引の提示、事前に定義しておいた電子メール メッセージの自動送信の 3 つを使用して、ねらいを定めることができます。

WebLogic Portal が提供する数あるパーソナライゼーション ツールのなかでも、パーソナライズされたアクションを使用して訪問者を絞り込むためのオプションが最も多いのがキャンペーンです。 他の WebLogic Portal パーソナライゼーション ツールで行うのと同じようにパーソナライゼーションをトリガする以外に、キャンペーンでは、別の方法でアクションをトリガすることができます。 それが、開発者が、ショッピング カート内の商品の内容や数量に基づき、または訪問者を無作為に選択して、作成したカスタム イベントを使用する方法です。

キャンペーンは、より正確に訪問者を絞り込むだけでなく、ブラウジング セッションでは、複数のアクションをトリガし、しかも同時に複数のアクションをトリガすることもできます。

たとえば、訪問者が特定のアイテムをショッピング カートまたは注文に追加すると、その訪問者には、絞り込んだ広告をポートレットに入れて見せ、注文の割引を行い、さらに自動的に電子メール メッセージを送ることができます。 そのキャンペーンでは、他の訪問者には割引を行うけれども広告の表示や電子メールの送信は行わない、というように定義することもできます。 他の例を挙げると、「人事イントラネット」ページで社員が「自由登録」ボタンをクリックすると、ポートレットには CEO からの短いビデオ クリップが流され、401K プランの新しい基金の説明が電子メールで自動的に送られてくるというものです。

実際のキャンペーン機能を見るには、WebLogic Portal Commerce Templates サンプルを起動して、既存のキャンペーンを修正してください。

この章では、以下の内容について説明します。

 


キャンペーンの前提条件

キャンペーンの用途の広さと力は、キャンペーンを構成する要素によってもたらされます。 E-Business Control Center のなかでキャンペーンを作成する前に、開発者と一緒に以下の前提となる要素を作成する必要があります。 これらの要素は、以下の基本カテゴリに分けられ、それぞれの名前は整理する目的でのみ表示されます。

キャンペーンの目に見える結果(ページやポートレットに表示された絞り込まれた Web コンテンツ、割引、電子メール メッセージ)は別として、キャンペーンの機能は訪問者にはそれとはわかりません。 キャンペーンの機能は、それぞれのサイトの特定の部品のなかで、JSP タグ、イベント、または、ルールやプロパティの形で統合されています。イベントは、JSP 内で作られて使われ、ルールやプロパティは、E-Business Control Center のなかで定義され、サーバとの同期を通じてポータルで使用可能になります。

キャンペーンをサポートするためにすでに作成されている適切なインフラストラクチャを使用して、開発者がそれぞれのポータル ページやポートレットにそのインフラストラクチャを組み込みます。 たとえば、ショッピング カートを使用している場合、割引の利用や表示のサポートをそのショッピング カート JSP に組み込む必要があります。

以下の節では、E-Business Control Center でのキャンペーン定義に先立って作成しておかなければならないトリガとコンテンツについて説明します。

トリガの作成

訪問者がサイトを利用する際、いくつもの条件を定義しておいて、そこからキャンペーン アクションをトリガすることができます。 表9-1 にあるリンクに従って、使用するキャンペーン トリガを作成します。 多くの場合、トリガを設定するということは、コーディングと JSP の作業を伴う開発タスクです。 開発タスクは、各指示へのリンクに含まれています。

日付、時刻、訪問者のランダム サンプリングだけを基準にキャンペーン アクションをトリガしたい場合は、この節は省略してもかまいません。

表9-1 キャンペーン トリガの作成

タスク

解説

参照

ユーザ プロパティとユーザ プロファイル プロパティの作成

ユーザについてストアされている特定の情報に基づいて、キャンペーン アクションをトリガする。 キャンペーン アクションを作成する際、このタスクは [訪問者が特定の特性を備えている] オプションにマップされます。

セグメントの作成

特定のセグメントに属するユーザに基づいて、キャンペーン アクションをトリガする。 キャンペーン アクションを作成する際、このタスクは [訪問者が定義済みの顧客セグメントに属している] オプションにマップされます。

このガイドの顧客に合わせてコンテンツを提供するためのグループの作成

カスタム イベントの作成

マウスのクリックやユーザ登録などのイベントの発生に基づいて、キャンペーン アクションをトリガする。 WebLogic Portal には、定義済みのイベント セットが付属しており、使用可能。 キャンペーン アクションを作成する際、このタスクはイベントを扱うオプションにマップされます。

http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wlp/docs70/dev/evnttrak.htm にある『開発者ガイド』の「イベントおよび行動追跡」の章

HTTP セッションとリクエストのプロパティの作成

文字コード化方式や使用するブラウザのタイプなど、HTTP セッションとリクエストのプロパティを基に、キャンペーン アクションをトリガする。 キャンペーン アクションを作成する際、このタスクは HTTP のセッションやリクエストのオプションにマップされます。

http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wlp/docs70/dev/usrgrp.htm にある『開発者ガイド』の「ユーザ プロファイルの実装」の章の「プロパティ セット定義の作成」

カタログの作成とショッピング カートの設定

ショッピング カートの中身や価値に基づいて、キャンペーン アクションをトリガする。 キャンペーン アクションを作成する際、このタスクはショッピング カートのオプションにマップされます。


 

コンテンツの作成

キャンペーンを作成する前に、キャンペーンで使用する Web コンテンツとプレースホルダ、割引、電子メール メッセージを作成する必要があります。 これらの作成に関する詳細は、表9-2 にあるリンク先に従ってください。 説明へのリンクには、どれが開発タスクで、どれが管理タスクなのかも含まれています。

キャンペーン内でグラフィックスを使用するには、コンテンツ管理システムを WebLogic Portal に接続するか、WebLogic Portal の標準コンテンツ管理サーバを使用することが必要です。 コンテンツ管理システムに接続したら、E-Business Control Center でドロップダウン リストから Web コンテンツ メタデータを使用して、Web コンテンツを JSP 上のプレースホルダに置くクエリを定義します。

表9-2 キャンペーン コンテンツの作成

タスク

解説

参照

コンテンツ メタデータの設定、コンテンツのロード、プレースホルダの作成

訪問者に対して、キャンペーンの一部としてパーソナライズされた Web コンテンツを表示するには、その Web コンテンツを作成してデータベースまたはコンテンツ管理システムに格納する必要があります。グラフィックス プロパティは、クエリを定義するために E-Business Control Center で利用可能になっていなければなりません。また、プレースホルダも、JSP と E-Business Control Center で定義されていなければなりません。

割引の作成

キャンペーンで割引を使用するには、E-Business Control Center にすでに定義され、キャンペーン割引になっている必要があります。

このガイドの割引の管理

電子メール メッセージの作成

開発者は、管理者がキャンペーンで使用する電子メール メッセージを作成し、ストアします。

http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wlp/docs70/dev/cmpaign.htm にある『開発者ガイド』の「Campaign サービスのセットアップ」の章の「パーソナライズされたキャンペーン用電子メールの作成」


 

 


キャンペーンの定義

これまでの節で説明したように、キャンペーンで使用する要素すべてを作成すると、E-Business Control Center でのキャンペーン定義の用意が整います。 作成するキャンペーン定義では、トリガをコンテンツにマップするルールを提供します。

適切なキャンペーン インフラストラクチャと定義済みのキャンペーン ルールを使用して、E-Business Control Center からサーバにキャンペーンを同期化すると、キャンペーンがアクティブになります。

キャンペーンは、設定した条件に基づいて開始、終了します。 たとえば、7 月 1 日にキャンペーンを同期化しても、キャンペーンの開始日が「7 月 4 日以降」であれば、キャンペーンは 7 月 4 日になるまでは開始されません。

キャンペーンを作成する際、テスト環境で作成し同期化して、プロダクション サイトにデプロイする前に、バグを解決する必要があります。

注意: キャンペーンは、キャンペーンとは独立して作成されたプレースホルダ、割引、セグメント、イベント、カタログの詳細、およびさまざまなプロパティ セットから成り立っているため、そのうちのいずれかを変更すると、キャンペーンに影響する可能性があります。 これら独立した項目のいずれかに対する変更については、開発者と調整してください。

この節では、以下の項目を含む、キャンペーンの定義について説明します。

ステップ 1: キャンペーン ファイルの作成

E-Business Control Center でキャンペーンを定義すると、キャンペーンのルールが XML ファイルにストアされます。 キャンペーン ファイルは、以下の手順で作成します。

  1. E-Business Control Center を開きます。E-Business Control Center の起動を参照してください。

  2. エンタープライズ アプリケーション用の E-Business Control Center プロジェクト ファイルを開きます。 新しいドメインでは、デフォルトのプロジェクト ファイルは次のとおりです。
    <ドメイン>/beaApps/portalApp-project/portalApp-project

  3. E-Business Control Center の [エクスプローラ] ウィンドウの [ビジネス ロジック] タブをクリックします。

  4. E-Business Control Center の [エクスプローラ] ウィンドウのツールバーで、図 9-1 に示すように、[新規作成キャンペーン] をクリックします。 新しいキャンペーン エディタ ウィンドウが表示されます。

    図9-1 新しいキャンペーン ファイルの作成


     

  5. [ファイル名前を付けて保存] を選択して、表示された [キャンペーンに関する問題] ダイアログ ボックスで [OK] をクリックします。

  6. [名前を付けて保存] ウィンドウで、新しいキャンペーンの名前を入力し、[保存] をクリックします。 [エクスプローラ] ウィンドウに新しいキャンペーン名が表示されます。

  7. キャンペーンを定義するには、以下の手順で行います。

プロセスの始めにファイルを作成して保存すると、ファイルが不完全であっても、キャンペーンを定義するとその作業を保存することができます。

ステップ 2: キャンペーンの全般情報の入力

  1. キャンペーン エディタで、[ 全般] バーをクリックします。

  2. 必須の [キャンペーン スポンサー] と[概要] 情報を入力して、キャンペーンを記述します。

  3. 任意に、[目標の概要] を入力して、キャンペーンの成功を説明します。

  4. [全般] バーをクリックして、領域を閉じます。

キャンペーン スポンサーとは、 キャンペーンの委託元である人または組織のことです。 E-Business Control Center では、[エクスプローラ] ウィンドウで [キャンペーン検索] アイコンをクリックすると、キャンペーン スポンサーを検索キーの一部として使用し、検索することができます。 アイコンは、[ビジネス ロジック] タブでのみ使用できます。

ステップ 3: シナリオとアクションの作成

キャンペーンには 1 つ以上のシナリオが含まれます。 シナリオには、アクションが含まれ、アクションでは、キャンペーンの動作を定義します。 シナリオを使用して、アクションの論理グループを作成します。 たとえば、すべての電子メール アクションが含まれるシナリオを作成したり、給付を受けるための自由登録など、共通の目標をサポートする別のタイプのアクションが含まれるシナリオを作成することができます。

シナリオの作成

以下の手順に従って、シナリオを作成します。

  1. キャンペーン エディタ ウィンドウで、[シナリオ] バーをクリックします。

  2. [新規シナリオ] をクリックします。 [新規シナリオ] ウィンドウが表示され、図 9-2 に示すようなシナリオ テンプレートのリストが表示されます。 次の一覧は、各シナリオの説明です。

    既存のシナリオをコピーしてシナリオを作成したい場合には、[シナリオ] リスト内の既存シナリオ名をクリックして選択したあと、[コピー] をクリックします。 そのシナリオのコピーが、そのアクションと共に [シナリオ] リストに表示されます。 そのあと、[編集] をクリックして、そのシナリオを適宜変更することができます。

    図9-2 シナリオ テンプレート


     

  3. [デフォルト] テンプレートを選択し、[OK] をクリックします。 図 9-3 に示すような [シナリオ プロパティ] ウィンドウが表示されます。

    図9-3 [シナリオ プロパティ] ウィンドウ


     

  4. シナリオの名前と概要を入力します。

  5. 1 つ以上のセグメントのメンバーがサイトを訪問したときに、シナリオ内のすべてのキャンペーン アクションをトリガする場合、[セグメントを選択] をクリックして、セグメントを選択し、[OK] をクリックします。

  6. [OK] をクリックします。

  7. 確認ウィンドウで [OK] をクリックします。 シナリオ名は、選択したセグメント名と一緒にシナリオ リストに表示されます。

  8. シナリオ内にアクションを作成します。

シナリオ アクションの作成

シナリオを作成したら、アクションを追加する必要があります。 シナリオに追加できるアクションには、広告アクション、電子メールアクション、割引アクションの 3 つのタイプがあります。

この節では、以下の内容について説明します。

注意: アクションを作成したら、その後アクションを作成する際には、すでに作成したアクションを複製することにより、作成時間を節約できます。 そのためには、複製したいアクションを選択し、[コピー] ボタンをクリックします。

広告アクション

広告アクションを作成する際、ページやポートレットに表示する適切な Web コンテンツを、コンテンツ管理システムから選択する条件を定義します。 クエリを定義することになるので、クエリは Web コンテンツのセットを複数返す場合があります。 WebLogic Portal に多数返されるコンテンツのなかから 1 つ選択させるのではなく、Web コンテンツの特定の 1 つを絞り込みたい場合には、求めるコンテンツそのものを取り出せるようにクエリを厳密に定義します。

このタイプのアクションを作成する場合、実行中のサーバにログインできなければなりません。

以下の手順に従って、広告アクションを作成します。

  1. アクションの追加先となるシナリオの名前を選択します。

  2. [新規アクション広告] をクリックします。 図 9-4 に示すような [新規の広告アクション] ウィンドウが表示されます。

    図9-4 [新規の広告アクション] ウィンドウ


     

  3. [新規の広告アクション] ウィンドウの [条件] 部に表示されているチェック ボックスをクリックして、広告が表示される条件を選択します。 選択した条件を記述するテキストが、ウィンドウの [アクション] 部に表示されます。

    前提となるタスクに対応する条件を表9-1 に示します。

  4. 選択した条件ごとに、ウィンドウの [アクション] 部に表示される、かっこ ([ ]) で囲まれたすべてのハイパーリンク テキストについて、当てはまる値を指定する必要があります。 ハイパーリンク テキストをクリックして、適切な値を設定します。

    たとえば、[訪問者が特定の特性を備えている] を選択すると、[訪問者がこれらの [特性] を備えている]という条件文のハイパーリンクになった [特性] テキストに対して値を指定する必要があります。

  5. 複数の条件を選択した場合、[以下のすべての条件があてはまる場合] オプションを設定します。 [すべて] という言葉をクリックすると、[いずれか] に変わります。 [いずれか] オプションを使用すると、条件のうちのどれか 1 つに一致するだけでアクションをトリガします。

    次のステップは、表9-2 で説明したコンテンツとプレースホルダの前提となるタスクが完了しているかどうかによって異なります。

  6. ここで、コンテンツ管理システムからどの Web コンテンツを取り出して表示するかを決めるクエリを定義します。 [空の広告検索] をクリックします。

    ログインするよう表示される場合、デフォルトでは WebLogic Server システム管理者または WebLogic Portal システム管理者としてログインする必要があります。

    [広告検索] ウィンドウが表示されます。

  7. [広告検索] で、図 9-5 に示すように、Web コンテンツのプロパティ セットとクエリ用のプロパティを選択します。

    図9-5 クエリで使用するためのプロパティの選択


     

  8. [追加] をクリックします。 [広告検索値] ウィンドウが表示されます。

  9. [広告検索値] ウィンドウで、プロパティと適切なオプションを設定します。 値を追加したら、[追加] をクリックします。 値の追加を終了したら、適切な [値条件句が複数の場合] オプションを設定し、[OK] をクリックします。 [広告検索] ウィンドウの [説明] リストに値が表示されます。

  10. 追加のプロパティや値が必要であれば追加します。

  11. [広告検索] ウィンドウで、適切な [記述子が複数の場合] オプションを選択します。 [該当するアイテムは「いずれか」の記述子に一致すればよい] オプションを選択すると、クエリからは設定した値のどれかに一致する Web コンテンツが返されます。 [該当するアイテムは「すべて」の記述子に一致しなければならない] を選択すると、表示する Web コンテンツはどれも、すべての条件に一致しなければならないため、クエリから返されるものを絞り込めます。

  12. [OK] をクリックします。 クエリが定義されました。

  13. 次に、クエリに対してあらかじめ定義されているプレースホルダを 1 つ以上選択して、ページやポートレットのどこに Web コンテンツを表示するかを決定します。 [このプレースホルダ] をクリックします。 図 9-6 に示すような [プレースホルダの選択] ウィンドウが表示されます。

    図9-6 [プレースホルダの選択] ウィンドウ


     

  14. [プレースホルダの選択] ウィンドウで、Web コンテンツを表示することになるプレースホルダ(複数可)を [選択済みプレースホルダ] リストに移動し、[OK] をクリックします。

  15. 選択したプレースホルダを他のキャンペーン アクションで使用する場合、[望ましい広告表示優先順位の選択] オプションを設定して、表示する Web コンテンツに対する相対的優先順位を設定します。 [Normal] リンクをクリックして、優先順位を変更します。

    他のシナリオやキャンペーンによってプレースホルダに置かれているクエリを自動的に削除することにより、Web コンテンツがプレースホルダに表示される機会を増やすこともできます。 これを行うには、[他の広告はどれも削除しない] をクリックして、適切なクエリ削除オプションを設定します。

  16. キャンペーン終了以前に、Web コンテンツをプレースホルダに表示するのを止めたい場合は、[キャンペーンが終了するまで] をクリックして、終了日時を設定します。

    設定する日時は、それぞれの時間帯域の日時です。 他の時間帯域に属する訪問者の場合、サイトの時間帯域にあわせて Web コンテンツの有効期限がきます。

  17. たとえば、訪問者が登録を行ったときにだけ表示するというように、シナリオの実行を訪問者 1 人につき 1 回だけにする場合、[このアクションがいったん実行されたら、この訪問者に対してはシナリオを再び実行しない] オプションを選択します。

  18. [OK] をクリックします。 [新規の広告アクション] ウィンドウが閉じます。 キャンペーン エディタ ウィンドウには、図 9-7 に示したように、シナリオ名の下に選択した条件とそれに対応するアクションが表示されます。

    図9-7 新しいシナリオ


     

電子メール アクション

電子メール アクション(トリガされたときに訪問者に自動的に電子メールを送信するアクション)を指定するには、その一環として、作成済みの電子メール メッセージを参照する必要があります。 詳細については、表9-2 の前提となるタスクを参照してください。

このタイプのアクションを作成する場合、実行中のサーバにログインできなければなりません。

以下の手順に従って、電子メール アクションを作成します。

  1. アクションの追加先となるシナリオの名前を選択します。

  2. [新規アクション電子メール] をクリックします。 図 9-8 に示すような [新規の電子メール アクション] ウィンドウが表示されます。

    図9-8 [新規の電子メール アクション] ウィンドウ


     

  3. [新規の電子メール アクション] ウィンドウの [条件] 部に表示されているチェック ボックスをクリックして、電子メールを送信する条件を選択します。 選択した条件を記述するテキストが、ウィンドウの [アクション] 部に表示されます。

    前提となるタスクに対応する条件を表9-1 に示します。

  4. 選択した条件ごとに、ウィンドウの [アクション] 部に表示される、かっこ ([ ]) で囲まれたすべてのハイパーリンク テキストについて、当てはまる値を指定する必要があります。 ハイパーリンク テキストをクリックして、適切な値を設定します。

    たとえば、[訪問者が特定の特性を備えている] を選択すると、[訪問者がこれらの [特性] を備えている] という条件文のハイパーリンクになった [特性] テキストに対して値を指定する必要があります。

  5. 複数の条件を選択した場合、[以下のすべての条件があてはまる場合] オプションを設定します。 [すべて] という言葉をクリックすると、[いずれか] に変わります。 [いずれか] オプションを使用すると、条件のうちのどれか 1 つに一致するだけでアクションをトリガします。

  6. 次に、送信する電子メール メッセージを選択します。 [サーバのURL]、[件名] または [送信者のアドレス] をクリックします。

    ログインするよう表示される場合、デフォルトでは WebLogic Server システム管理者または WebLogic Portal システム管理者としてログインする必要があります。

    図 9-9 に示すような [電子メール情報の入力] ウィンドウが表示されます。

    図9-9 [電子メール情報の入力] ウィンドウ


     

  7. [電子メール コンテンツの URL] フィールドで、[ブラウズ] をクリックします。 図 9-10 に示すように、[電子メール コンテンツの選択] ウィンドウで、使用する電子メール ファイルを選択し、[OK] をクリックします。

    図9-10 [電子メール コンテンツの選択] ウィンドウ


     

  8. [電子メール情報の入力] ウィンドウで、電子メールの件名、および必要であれば差出人の電子メール アドレスを、それぞれ該当するフィールドに入力します。 訪問者のユーザ プロファイルに電子メール情報がストアされている場合、そのアドレス宛てに電子メールが送られます。

    注意: 電子メール メッセージを見るために [プレビュー] をクリックすると、ユーザ ID を聞いてきます。 これはログインの要件ではありません。 入力する名前は、プレビューの挨拶の行に表示される名前となります。

  9. [OK] をクリックします。

  10. たとえば、訪問者が登録を行ったときにだけ表示するというように、シナリオの実行を訪問者 1 人につき 1 回だけにする場合、[このアクションがいったん実行されたら、この訪問者に対してはシナリオを再び実行しない] オプションを選択します。

    たとえば、指定された顧客が何回サイトを訪れようと、また当該条件に何回一致しようと、その顧客が受け取る電子メールが 1 通だけになるようにしたい場合には、このオプションを選択します。

  11. [OK] をクリックします。 [新規の電子メール アクション] ウィンドウが閉じます。 キャンペーン エディタ ウィンドウには、シナリオ名の下に選択した条件とそれに対応するアクションが表示されます。

割引アクション

割引アクションは、一定の条件を満たす場合に購入セッション中の訪問者に割引を提供します。 たとえば、訪問者が特定のアイテムをショッピング カートに入れたり、特定の日時にログインした場合に、その訪問者は割引を受けられます。

割引アクションを指定するには、その一環として、定義済み割引のリストから割引を選択する必要があります。 使用する割引は、あらかじめ定義してあるかどうか確認してください。 詳細については、表9-2 の前提となるタスクを参照してください。

以下の手順に従って、割引アクションを作成します。

  1. アクションの追加先となるシナリオの名前を選択します。

  2. [新規アクション割引] をクリックします。 図 9-11 に示すような [新規の割引アクション] ウィンドウが表示されます。

    図9-11 [新規の割引アクション] ウィンドウ


     

  3. [新規の割引アクション] ウィンドウの [条件] 部に表示されているチェック ボックスをクリックして、割引が提供される条件を選択します。 選択した条件を記述するテキストが、ウィンドウの [アクション] 部に表示されます。

    前提となるタスクに対応する条件を表9-1 に示します。

  4. 選択した条件ごとに、ウィンドウの [アクション] 部に表示される、かっこ ([ ]) で囲まれたすべてのハイパーリンク テキストについて、当てはまる値を指定する必要があります。 ハイパーリンク テキストをクリックして、適切な値を設定します。

    たとえば、[訪問者が特定の特性を備えている] を選択すると、[訪問者がこれらの [特性] を備えている] という条件文のハイパーリンクになった [特性] テキストに対して値を指定する必要があります。

  5. 複数の条件を選択した場合、[以下のすべての条件があてはまる場合] オプションを設定します。 [すべて] という言葉をクリックすると、[いずれか] に変わります。 [いずれか] オプションを使用すると、条件のうちのどれか 1 つに一致するだけでアクションをトリガします。

  6. 次に、使用する割引を選択します。 [割引] または [説明] をクリックします。 図 9-12 に示すような [割引の選択] ウィンドウが表示されます。

    図9-12 [割引の選択] ウィンドウ


     

  7. [割引の選択] ウィンドウで、使用する割引を選択し、任意にその割引に対する説明(省略可能)を入力します。

    割引の説明は、ショッピング カート JSP でこれをサポートしている場合には、その割引を受ける顧客に表示されます。

  8. [OK] をクリックします。

  9. たとえば、訪問者が登録を行ったときにだけ表示するというように、シナリオの実行を訪問者 1 人につき 1 回だけにする場合、[このアクションがいったん実行されたら、この訪問者に対してはシナリオを再び実行しない] オプションを選択します。

    たとえば、顧客が何回サイトを訪れようと、また当該条件に何回一致しようと、登録時にだけ割引を受けるようにしたい場合には、このオプションを選択します。

  10. [OK] をクリックします。 [新規の割引アクション] ウィンドウが閉じます。 キャンペーン エディタ ウィンドウには、シナリオ名の下に選択した条件とそれに対応するアクションが表示されます。

シナリオおよびアクションの変更と削除

シナリオまたはアクションを変更するには、キャンペーン エディタ ウィンドウのなかで変更するものをダブルクリックし、その属性を変更します。

シナリオまたはアクションを削除するには、キャンペーン エディタ ウィンドウのなかで削除するものを選択し、[削除] をクリックします。

ステップ 4: キャンペーンの開始/停止の条件の定義

キャンペーン開始日時を設定でき、また、キャンペーンの停止を日時で指定したり、またはキャンペーンの一定の目的を達成した時点で停止することができます。 キャンペーンの目標は、Web コンテンツの表示回数や、それがクリックされた回数で決定します。

注意: 設定する日時は、それぞれの時間帯域の日時です。 他の時間帯域に属する訪問者に対しては、サイトの時間帯域にあわせてキャンペーンの開始/停止が行われます。

キャンペーンの開始/停止と割引の開始/停止を揃えたい場合があるでしょう。

キャンペーンの開始日時の設定

  1. 図 9-13 に示したように、キャンペーン エディタ ウィンドウで、[開始/停止] バーをクリックします。

    図9-13 キャンペーンの [開始/停止] ペイン


     

  2. [開始日] フィールドの下矢印キーをクリックして、図 9-14 に示したように、キャンペーンの開始日を設定します。

  3. [開始時刻] を入力します。

    図9-14 キャンペーン開始日の設定


     

日時によるキャンペーンの停止

[開始/停止] ペイン(図 9-13)で、[停止日] および [停止時刻] を入力します。

目標によるキャンペーンの停止

シナリオで広告アクションを使用する予定があり、Web コンテンツに関係する一定の目標が達成されたらキャンペーンを終了したい場合には、停止日以前でも目標を成した時点でキャンペーンを停止することができます。

キャンペーン終了条件の指定は、Web コンテンツに関連するインプレッション(ビュー)の回数、Web コンテンツのクリックスルー回数、あるいはその両者の組み合わせに基づいて行うことができます。

次の手順に従って、一定数のインプレッションまたはクリックスルーが発生した時点でキャンペーンを停止します。

  1. [開始/停止] ペインの [終了条件] 領域で [新規作成] をクリックします。 図 9-15 に示すような [目標の詳細] ウィンドウが表示されます。

    図9-15 [目標の詳細] ウィンドウ


     

  2. [目標タイプ] フィールドで、この終了条件を [広告インプレッション] と [広告クリックスルー] のどちらに基づいて指定するのかを選択します。

  3. [ターゲット数] フィールドに、目標達成に必要なインプレッションまたはクリックスルーの数を入力します。

  4. 次に、インプレッションまたはクリックスルーをカウントするのに使用する Web コンテンツを選択します。 [広告を指定してください。] 領域で、[広告 ID を取得] をクリックします。 図 9-16 に示すような [広告 ID を取得] ウィンドウが表示されます。

    このウィンドウでは、定義しておいたシナリオと広告クエリにのみアクセスできます。

    図9-16 [広告 ID の取得] ウィンドウ


     

  5. [このキャンペーン内の当てはまるシナリオ] フィールドで、求める Web コンテンツを表示するような広告クエリを含むシナリオを選択します。

  6. [広告検索] フィールドで、求める Web コンテンツを取得するようなクエリの番号を選択します。

  7. [広告 ID を取得] ボタンをクリックします。 クエリで取得した Web コンテンツが [広告 ID] ペインに表示されます。

    ログインするよう表示される場合、デフォルトでは WebLogic Server システム管理者または WebLogic Portal システム管理者としてログインする必要があります。

  8. キャンペーン終了条件に使用する Web コンテンツを選択して、[OK] をクリックします。

  9. 必要に応じて、終了条件に使用したい Web コンテンツすべてが表示されるまで、ここまでのステップを繰り返します。

    注意: 広告 ID をリストから削除したい場合には、該当する広告 ID を選択し [削除] をクリックします。

  10. [ターゲット数] フィールドに入力した数に達したかどうかの判定を [トラッキング リスト内の全広告] の合計に基づいて行うのか、それとも [トラッキング リスト内の指定された任意の広告] のクリックスルー数またはインプレッション数に基づいて行うのかを、[目標の詳細] ウィンドウの [ターゲット ベース] 領域で選択します。

  11. [ターゲット範囲] 領域では、広告のカウントをこのキャンペーン内だけで行うのか、それとも複数のキャンペーンにわたって行うのかを選択します。

  12. [OK] をクリックします。

    注意: 目標を変更するには、[開始/停止] ペインで目標を選択して [編集] をクリックします。 目標を削除するには、目標を選択し [削除] をクリックします。

  13. 複数の目標を設定する場合、ウィンドウ下部で適切な [キャンペーンを終了] を設定します。

  14. キャンペーンを保存します。

ステップ 5: キャンペーンの同期化

キャンペーンの作成、変更、削除を行った後、その変更を反映させるために E-Business Control Center からサーバに対して同期化する必要があります。 図 9-17 に示すように、E-Business Control Center ツールバーにある [同期] ボタンをクリックします。 ログインするよう表示される場合、WebLogic Server システム管理者または WebLogic Portal システム管理者としてログインする必要があります。

図9-17 サーバへの同期化


 

E-Business Control Center をサーバと接続するための設定の詳細については、E-Business Control Center の設定を参照してください。

 


キャンペーンのデバッグと変更

作成の済んだキャンペーンをテストする際には、キャンペーンをリセットして、初めてデプロイされた状態で動作させると好都合です。 そうすると、キャンペーンをどのように変更すればよいか分かりやすいでしょう。

キャンペーンのデバッグ

E-Business Control Center には、デバッグを主目的としたオプション機能が用意されており、それを利用すれば以下の操作を行えます。

以下の手順に従って、キャンペーン状態をリセットします。 この手順を使用するには、WebLogic Server システム管理者または WebLogic Portal システム管理者として実行中のサーバにログインすることが必要です。

  1. E-Business Control Center で [ツールキャンペーンのリセット] を選択します。 図 9-18 に示すような [キャンペーン状態のリセット] ウィンドウが表示されます。

    図9-18 [キャンペーン状態のリセット] ウィンドウ


     

  2. [アクティブなキャンペーン] リストで、リセットしたいキャンペーンを選択します。

    終了したキャンペーンでもアクティブとみなされ、リスト内に表示されることがあります。 キャンペーンが [アクティブなキャンペーン] リストに表示されないのは、そのキャンペーンの [開始/停止] ペインで [このキャンペーンを非アクティブにする] オプションを選択してある場合だけです。

  3. 選択したキャンペーンに当てはまるリセット オプションを選択します。

  4. リセットしたいすべてのキャンペーンについて、以上の手順を繰り返します。

  5. [OK] をクリックします。

    ログインするよう表示される場合、デフォルトでは WebLogic Server システム管理者または WebLogic Portal システム管理者としてログインする必要があります。

  6. [キャンペーンのクリア] ウィンドウが表示され、リセットの進行状況が表示されます。

  7. リセットが完了すると、[キャンペーンのクリア] ウィンドウにその旨表示されるので、[OK] をクリックします。 これで、キャンペーンのデバッグを開始することができます。

同期後に [キャンペーン状態のリセット] ウィンドウを自動的に表示するように E-Business Control Center を設定することもできます。 これを行うには、[ツールプロジェクトの設定] を選択します。 [同期] タブで、[アクティブなキャンペーンのリセット オプションを表示する] オプションを選択し、[OK] をクリックします。 こうすれば、同期を行うたびに、同期が完了したとき [同期中] ステータス表示ウィンドウで [閉じる] ボタンをクリックすると、[キャンペーン状態のリセット] ウィンドウが表示され、そこでキャンペーンの状態を初期化できるようになります。

キャンペーンの変更

キャンペーンを変更するには、E-Business Control Center のエクスプローラ ウィンドウで [キャンペーン] アイコンをクリックし、変更するキャンペーンをダブルクリックします。 キャンペーンを保存し、E-Business Control Center のツールバーにある [同期] ボタンをクリックして、行った変更を必ず同期化してください。

E-Business Control Center をサーバと接続するための設定の詳細については、 E-Business Control Center の設定を参照してください。

キャンペーンの削除

キャンペーンを削除する前に、削除に代わる以下の案について考えてください。

キャンペーンを削除するには、E-Business Control Center のエクスプローラ ウィンドウの [キャンペーン] アイコンをクリックし、削除するキャンペーンを選択して、エクスプローラ ウィンドウのツールバーにある [削除] アイコンをクリックします。

 


キャンペーンを非アクティブにする/再度アクティブにする

キャンペーンは、いったん保存されると、アクティブとみなされます。 つまり、同期後は、指定した開始日時と停止日時の間で適切な条件が満たされていれば実行できる状態になっています。

何らかの理由で、アクティブなキャンペーンを実行できなくしたり、指定した停止日時より前(または、キャンペーンに終了目標が設定されている場合には、それらの終了目標が達成される前)に実施中のキャンペーンを停止したい場合には、以下の手順に従います。

  1. キャンペーンを開きます。

  2. [開始/停止] ペインの [このキャンペーンを非アクティブにする] チェック ボックスを選択します。

  3. 警告ダイアログ ボックスが表示されたら、その中の [OK] をクリックします。

  4. キャンペーンを保存します。

  5. E-Business Control Center ツールバーの [同期] ボタンをクリックして、サーバとの同期をとります。

キャンペーンを再びアクティブにしたくなったらいつでも、[開始/停止] ペインで [このキャンペーンを非アクティブにする] オプションの選択を解除し、確認プロンプトに対して [OK] をクリックしたあと、キャンペーンを保存して同期化します。

目標達成により終了したキャンペーンの
再アクティブ化

キャンペーンが目標達成により終了日時より前に終了した場合には、目標達成と終了の原因となった広告インプレッションや広告クリックスルーをリセットすることで、そのキャンペーンを再度アクティブにすることができます。

この手順を使用するには、WebLogic Server システム管理者または WebLogic Portal システム管理者として実行中のサーバにログインすることが必要です。

  1. E-Business Control Center で [ツールキャンペーンのリセット]を選択します。 図 9-18 に示すような [キャンペーン状態のリセット] ウィンドウが表示されます。

  2. [アクティブなキャンペーン] リストで、リセットしたいキャンペーンを選択します。

  3. [広告のインプレッションとクリックスルーのカウントをクリアする] オプションを選択します。

  4. [OK] をクリックします。

  5. キャンペーンの状態をリセットした後、E-Business Control Center ツールバーの [同期] ボタンをクリックして、再アクティブ化するキャンペーンについて、再度同期化する必要があります。

 

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