WebLogic Portal 8.1 へのアップグレード
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この節では最初に、WebLogic Portal 互換性ドメイン内で実行するようにアップグレードされたアプリケーションを、通常の WebLogic Portal 8.1 ドメインで実行できるように移動する手順について説明します。
次に、アップグレードに関係する WebLogic Portal 8.1 の機能とアーキテクチャの詳細について説明します。新しいポータル フレームワークの特長には、Webflow のサポートや、ポータル サービス、コンテンツ管理、および Struts のサポートなどがあります。
WebLogic Portal 7.0 (Service Pack 2) ドメインから、デフォルト設定のままの WebLogic Portal 8.1 ドメインに、直接移動することはできません。この手順では、互換性ドメインで実行可能なポータル Web アプリケーションが必要です。互換性ドメインの設定の詳細については、「ポータル互換性ドメインの作成」を参照してください。
ポータル互換性ドメインで実行中のアプリケーションを、デフォルト設定の WebLogic Portal 8.1 ドメインで実行できるように変換するには、以下の手順を実行します。
これらの JAR ファイルには、WebLogic Portal 8.1 ではサポートされない com.bea.portal クラスが含まれています。このようなクラスを引き続き使用しないように、アプリケーションを見直し、必要に応じて書き換えてください。
注意 : tools700.war
または toolSupport.war
は必要ありません。この手順を実行すると、アプリケーションに対して WebLogic 8.1 Administration Portal を利用できるようになります。
META-INF/data
サブディレクトリから、新しいドメインの META-INF/data
ディレクトリにデータ ファイルをインポートします。data ディレクトリは、コンポーネントごとにインポートする必要があります。<WEB-APP>
ディレクトリに、ポートレットを <WEB-APP>/portlets
ディレクトリに直接配置します。これらのディレクトリは、作成が必要な場合があります。
ポータル アプリケーションには、WebLogic Portal カタログ管理機能を追加できます。以下に説明する手順を実行すると、カタログのカテゴリとコンテンツ項目を作成し、管理できます。WebLogic Workshop Portal Extensions でカタログ プロパティのセットを作成および管理し、以下の手順で追加するオンライン カタログ管理ツールでこれらを管理することもできます。
<WebLogic Platform 8.1
>¥portal¥lib
ディレクトリから tools700.war
ファイルを、アプリケーションのエンタープライズ ディレクトリにコピーします。たとえば、サンプルのポータル アプリケーションにこの機能を追加するには、このファイルを samples¥portal¥portalApp
にコピーします。次回このアプリケーションを WebLogic Workshop で開くと、カタログ管理ツールが自動的にデプロイされます。
注意 : 場所および Web アプリケーション名は、WebLogic Portal バージョン 8.1 で変更されています。
グループ ポータル定義はアップグレードできません。WebLogic Portal 8.1 の対応するメカニズムはデスクトップで、これにより一連のポータル コンポーネントが指定された対象者に提供されます。
この節では、リリース 8.1 の Struts のページ フローを準備するために、WebLogic Portal 7.0 で Struts アプリケーションを開発するための一般的な情報を提供します。また、WebLogic Portal 8.1 で実行する Struts ベースのアプリケーションのアップグレードについても一般的なガイドラインを示します。
WebLogic Portal 8.1 では Struts 1.1 がサポートされます。Struts ベースのアプリケーションを開発する場合は、次のガイドラインに従います。
Struts ベースのアプリケーション コンフィグレーション ファイルは、WebLogic Workshop の「ソース ビュー」で編集できます。Struts に慣れている場合は、struts-config XML ファイルを編集し、更新したファイルを Java ページ フローにマージできます。これらの更新したファイルは、Java ページ フロー (.jpf
) ファイルから生成された struts-config XML ファイルにマージされます。また、既存の Struts リソースをページ フロー ファイルにマージすることもできます。
注意 : WebLogic Portal で Struts アプリケーションを実行する場合は、URL 書き換えのために JSP タグを変更する必要があります。
ページ フロー アプリケーションは、Struts 1.1 でビルドされています。WebLogic Workshop には、ビジュアルな設計ツールがいくつかあり、ページ フローの開発では双方向の編集が可能です。また、単一ファイルのモデルでも開発できます。
注意 : Struts アプリケーションからページ フローに JSP ページをアップグレードするときは、ページ フロー機能を利用するために JSP タグを変更する必要があります。
「7.0 から 8.1 へのポータルのアップグレードに関するフレームワークのリファレンス」では、WebLogic Portal 8.1 で推奨していない JSP タグを示しています。可能であれば、代わりのタグを使うか、その他のリファクタリングを行ってください。
この節では、WebLogic Portal のデータベースおよびメタデータ ファイルのアップグレード手順に関する一般的な情報について説明します。この節では、次のトピックについて説明します。
表 3-1 に、各手順を実行する状況を示します。
既存の PointBase データベースを WebLogic 8.1 に含まれている PointBase バージョンで使用するには、下記の手順 1 を実行します。Portal 7.0 を Portal 8.1 にアップグレードするには、手順 2 から 4 を実行します。互換性モードでの実行を予定している場合は、最後に手順 5 を実行します。
注意 : これらの手順では、WebLogic Server を起動し、実行する必要はありません。このため、データベースへの接続に XA JDBC ドライバを使用しません。
WebLogic 8.1 には、最新リリースの PointBase (4.4) が含まれています。PointBase 4.3 では、データベース トリガの実装が書き換えられています。このため、バージョン 8.1 の WebLogic ドメインで使用するには、PointBase データベースをアップグレードするために以下の手順を実行する必要があります。
¥<7.0 domain name>¥pointbase
ディレクトリにある 2 つのデータ ファイル (*$1.wal
および *.dbn
) をコピーするだけです。該当するすべてのドメインに対して、バックアップ コピーまたはデータ ファイルを作成します。 startPBConsole db_settings.properties
ファイルを実行して、PointBase Console を起動します。 以下の手順で、7.0 のデータベース スキーマを 8.1 に対応させます。
これで、データベースが WebLogic Portal 8.1 にアップグレードされました。
注意 : PointBase の場合は、2 つのエラー (下記の例) が発生します。この 2 つのエラーは、ユーザ WEBLOGIC を再作成しようとしたときに生成されたものなので、無視することができます。
SQL> Error Message: User WEBLOGIC already exists in the database.
Xerces にアップグレードすると、いくつかのファイルで xsi:schemaLocation をアップグレードする必要があります。通常、これらのファイルは次のようなディレクトリにあります。
..¥bea70¥weblogic700¥user-projects¥portalDomain¥beaApps¥portalApp-project¥application-sync
..¥META-INF¥data
と対応する階層に存在する必要があります。..¥bea81¥user_projects¥applications¥portalApp¥META-INF¥application-sync
..¥bea81¥user_projects¥applications¥portalApp¥META-INF¥data
..¥bea81¥weblogic81¥portal¥upgrade
ディレクトリから、コマンドラインで次のコマンドを入力して、スクリプトを実行します。
UpgradeApplicationSyncFiles c:¥bea81¥user_projects¥applications¥testApp¥META-INF¥
..¥META-INF¥application-sync
ディレクトリ (およびそのサブディレクトリ) から読み込まれ、次に xsi:schemaLocation パラメータへの変更に従って、..¥META-INF¥data
ディレクトリに書き込まれます。..¥META-INF¥data
がすでに存在する場合は、間違ってファイルを上書きしないように、ディレクトリ名を変更するように求められます。なお、ソース ファイルが変更されたり、..¥META-INF¥application-sync
ディレクトリから移動されることはありません。 次のディレクトリにあるスクリプトを使用して、.portal
ファイルおよび .portlet
ファイルをアップグレードします。
アップグレード ディレクトリ (..¥weblogic81¥portal¥upgrade
) から、コマンドラインで次のコマンドを入力して、スクリプトを実行します。
upgradePortalFiles -i<
ソース ディレクトリまたはソース ファイル> -o<
出力ディレクトリ>
たとえば、コード リスト 3-1 は、sampleportal-project
ディレクトリが C:¥old
というディレクトリにコピーされ、変換されたポータル ファイルおよびポートレット ファイル用に C:¥new
というディレクトリが作成された場合の出力を示しています。
注意 : upgradePortalFiles
スクリプトは、すべてのサブフォルダを順番に参照し .portal
および .portlet
ファイルを探します。ソース ファイルは変更されません。
コード リスト 3-1 upgradePortalFiles スクリプトの実行
C:¥weblogic81¥portal¥upgrade>upgradePortalFiles -iC:¥old -oC:¥new
C:¥weblogic81¥portal¥upgrade>REM echo off
C:¥weblogic81¥portal¥upgrade>C:/jdk141_03/bin/java -cp
C:/weblogic81/portal/lib/netuix/ejb/netuix_util.jar;C:/weblogic81/portal/lib/netuix/ejb/netuix.jar;C:/weblogic81/portal/lib/netuix/system/netuix_system.jar;C:/weblogic81/p13n/lib/p13n_system.jar;C:/weblogic81/server/lib/weblogic.jar com.bea.netuix.migration.PortalMigration -iC:¥old -oC:¥new
Processing file Bookmarks.portlet
Transformed version of Bookmarks.portlet was valid.
Saving file...
Processing file CompanyProfiles.portlet
Transformed version of CompanyProfiles.portlet was valid.
Saving file...
Processing file CustomerService.portlet
Transformed version of CustomerService.portlet was valid.
Saving file...
Processing file Dictionary.portlet
Transformed version of Dictionary.portlet was valid.
Saving file...
Processing file Email.portlet
Transformed version of Email.portlet was valid.
Saving file...
Processing file GroupToDo.portlet
Transformed version of GroupToDo.portlet was valid.
Saving file...
Processing file MyNewsletters.portlet
Transformed version of MyNewsletters.portlet was valid.
Saving file...
Processing file MyToDo.portlet
Transformed version of MyToDo.portlet was valid.
Saving file...
Processing file Newsletters.portlet
Transformed version of Newsletters.portlet was valid.
Saving file...
Processing file Portfolio.portlet
Transformed version of Portfolio.portlet was valid.
Saving file...
Processing file PrimaryCampaign.portlet
Transformed version of PrimaryCampaign.portlet was valid.
Saving file...
Processing file QuickLinks.portlet
Transformed version of QuickLinks.portlet was valid.
Saving file...
Processing file Quote.portlet
Transformed version of Quote.portlet was valid.
Saving file...
Processing file ReviewNewsletters.portlet
Transformed version of ReviewNewsletters.portlet was valid.
Saving file...
Processing file SecondaryCampaign.portlet
Transformed version of SecondaryCampaign.portlet was valid.
Saving file...
Processing file WebSearch.portlet
Transformed version of WebSearch.portlet was valid.
Saving file...
Processing file WhatsHot.portlet
Transformed version of WhatsHot.portlet was valid.
Saving file...
Processing file WorldNews.portlet
Transformed version of WorldNews.portlet was valid.
Saving file...
Processing file sampleportal.portal
Transformed version of sampleportal.portal was valid.
Saving file...
PortalMigration completed successfully.
C:¥weblogic81¥portal¥upgrade>
入力引数 (-i) には、そのディレクトリ、またはそのサブディレクトリにポータルやポートレットがあるディレクトリを指定します。7.0 EBCC プロジェクト ディレクトリを指定することが予期されていますが、必須ではありません。入力引数にディレクトリが指定されていると、ツールはそのディレクトリおよびすべてのサブディレクトリを走査して、拡張子が .portal
または .portlet
のファイルを探します。検索された各ファイルは、7.0 スキーマに対して検証されています。検証が正常に終了すると、適切な XSLT が適用されます。変換が成功した場合は、新しいドキュメントが 8.1 スキーマに対して検証されます。ファイルは、下記に示す出力ディレクトリに書き込まれます。入力引数には、特定の .portal
または .portlet
ファイルを指定することもできます。この場合は、指定されたファイルのみが上記のように処理され、下記のように出力されます。
出力引数 (-o) には、ディレクトリを指定します。このディレクトリの下に「portal」という名前のディレクトリが作成され、入力ディレクトリで見つかったすべてのポータルは、バージョン 8.1 の検証を正常終了すると、変換後にここに書き込まれます。portal ディレクトリの下に、「portlets」という名前のディレクトリが作成され、入力ディレクトリで見つかったすべてのポートレットは、変換された後に検証され、ここに書き込まれます。変換されても、8.1 検証に失敗したポータルまたはポートレットは、ファイル タイプに応じて、出力 portal ディレクトリまたは出力 portlet ディレクトリの下にある「failed-verification」という名前のディレクトリに書き込まれます。ソース ファイルは変更されたり、移動されることはありません。
ファイルのアップグレードが完了すると、出力ディレクトリは次のようになります。
<出力ディレクトリ>
______________|
______________|-- failed-verification (8.1 検証に失敗したポートレット)
このアップグレード手順は、互換性モードでの実行を計画している場合のみ必要です。
application-sync ディレクトリ内のファイルに対するアップグレードのときと同じように、データベースに存在するレコードにも、新しい xsi:schemaLocation を正しく反映するために更新が必要です。具体的には、これらのレコードは、ENTITLEMENT_RULESET テーブルにあります。
以下の手順でデータベース内の ENTITLEMENT_RULESET レコードをアップグレードします。
..¥bea81¥weblogic81¥portal¥upgrade
ディレクトリに移動し、PointBase サーバおよび PointBase Console を起動します。
..¥bea81¥weblogic81¥common¥bin¥startPointBase.cmd
-ini=pointbase¥pointbase.ini
アップグレードされたアプリケーションに既存の行動追跡データを保存して、再利用するには、以下の手順を実行します。
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