コンテンツ管理ガイド

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BEA リポジトリでのコンテンツ ワークフローの使用

ライブラリ サービスが有効になっている BEA リポジトリを使用する場合、コンテンツ ワークフローを使用して、ユーザがリポジトリにコンテンツを追加および公開するプロセスを強制できます。BEA リポジトリは、すぐに使用できるデフォルトのコンテンツ ワークフローを 1 つ含みます。ビジネス要件に合わせて追加のコンテンツ ワークフローを作成したり、コンテンツ ワークフローをカスタマイズできます。

たとえば、コンテンツをポータルに公開する前に行うレビュー プロセスの範囲をコンテンツ ワークフローで指定できます。また、コンテンツが公開されると管理者に電子メールが送信されるようにコンテンツ ワークフローをカスタマイズできます。

リポジトリにいつでも新しいワークフローを追加できます。ただし、カスタム ワークフローを使用する場合、コンテンツ タイプを作成する前にリポジトリのワークフローを初めに作成することをお勧めします。

コンテンツ ワークフローを使用できるのは、BEA リポジトリがライブラリ サービス対応である場合のみです。ライブラリ サービスの詳細については、「BEA リポジトリへのコンテンツの追加」を参照してください。

この章の内容は以下のとおりです。

 


デフォルトのコンテンツ ワークフローの使用

ライブラリ サービスが有効になっている BEA リポジトリで作成されたすべてのコンテンツは、カスタマイズされたワークフローを実装した場合を除き、デフォルト コンテンツ ワークフローを使用します。WebLogic Portal のデフォルトのコンテンツ ワークフローには、下書き (Draft)、レビュー準備完了 (Ready)、拒否済み (Rejected)、公開済み (Published)、および廃棄済み (Retired) というステータスがあります。図 5-2 を参照してください。委託管理の制限を使用して、ユーザがコンテンツを違うステータスに移行できる許可および不許可を切り替えられます。

ユーザは、ライブラリ サービスが有効化になっているリポジトリでコンテンツをチェックインするときに利用可能なステータスを選択します。図 5-1 は、デフォルトのコンテンツ ワークフローで利用できるステータスの例を示します。

図 5-1 Portal Administration Console におけるコンテンツのチェックイン時のワークフロー ステータスの変更

Portal Administration Console におけるコンテンツのチェックイン時のワークフロー ステータスの変更

デフォルト ワークフロー内の各移行は、それぞれ異なる管理能力が必要です。委託管理の機能の詳細な説明については、『WebLogic Portal のセキュリティ ガイド』を参照してください。

図 5-2 は、デフォルトのコンテンツ ワークフローで可能なステータスの移行方法および必要な委託管理機能を示します。

図 5-2 デフォルトのコンテンツ ワークフロー図

デフォルトのコンテンツ ワークフロー図

注意 : ロールに割り当てる機能によって、ユーザ ロールがコンテンツ ワークフローに参加する方法が決まります。たとえば、ロールに正しい機能が付与されていない場合、コンテンツのステータスを公開済みまたは廃棄済みにすることはできません。

表 5-1 は、コンテンツ ワークフローのステータスおよびそれぞれに移行するために必要な委託管理機能を示します。

表 5-1 デフォルトのコンテンツ ワークフロー 
ステータス
注意
必要な委託管理機能
下書き
すべてのコンテンツ項目の初期ステータス。
このステータスは、作業が進行中でありレビューできる状態になっていないコンテンツ項目を指示するためにも使用する。
ステータスが下書きの項目は、ロールに編集機能が含まれているすべてのユーザの [割り当て済み項目] フォルダに表示される。
公開
承認準備完了
コンテンツ項目がレビューできる状態またはサイトに公開できる状態であることをマークする。
承認準備完了ステータスのコンテンツ項目は、公開特権を持つコンテンツ管理者だけが変更できる。
ステータスが下書きの項目は、ロールに公開機能が含まれているすべてのユーザの [割り当て済み項目] フォルダに表示される。
公開
公開済み
このステータスのコンテンツ項目は、コンテンツ タイプのプロパティ値に従ってポータル コンテンツ セレクタまたはプレースホルダによるアクセスが可能。
公開
拒否済み
拒否済みステータスは、コンテンツ項目が割り当てられていた最後の既知のユーザまたはグループに、そのコンテンツ項目を返送するために使用される。
公開
廃棄済み
コンテンツ項目の最終ステータス。
このステータスは、そのコンテンツ項目が今後使用されないことを示す。
コンテンツ項目のステータスが廃棄済みである場合、コンテンツ セレクタまたはプレースホルダによるコンテンツの検索はできない。
公開
削除済み
コンテンツ項目を削除すると、そのコンテンツ項目のすべてのバージョンが削除される。削除機能を割り当てられた管理者だけが、コンテンツを削除できる。
削除されたコンテンツは、プレースホルダまたはコンテンツ セレクタによる検索はできない。
公開

 


コンテンツ ワークフローの操作

コンテンツ ワークフローは、プロセス情報を格納する XML ファイルです。コンテンツ ワークフローをリポジトリに追加すると、定義されたワークフローをコンテンツと関連付けできます。以下の操作を行ってコンテンツ ワークフローの作成と追加を行います。

  1. コンテンツ ワークフロー ドキュメントを作成します。このドキュメントは、リポジトリのコンテンツ ワークフローを定義するために使用するコンテンツ ワークフロー スキーマに基づいた XML ドキュメントです。
  2. コンテンツ ワークフロー ドキュメントをリポジトリに追加して、名前を追加します。コンテンツ ワークフロー ドキュメントをリポジトリに追加すると、コンテンツと関連付けできるようになります。
  3. コンテンツ、コンテンツ フォルダ、またはコンテンツ タイプを作成するとき、名前付きコンテンツ ワークフローを項目と関連付けできます。
  4. コンテンツ寄稿者がコンテンツ タイプを使用するコンテンツを追加するとき、作成したコンテンツは関連するワークフローを通過する必要があります。たとえば、下書き > レビュー準備完了 > 公開済み > 廃棄済みなどです。

 


コンテンツ ワークフロー ドキュメントの概要

コンテンツ ワークフロー ドキュメントは XML で記述されて、WebLogic Portal のコンテンツ ワークフロー XML スキーマに基づきます。表 5-2 を参照してください。XML エディタを使用してコンテンツ ワークフロー ドキュメントの作成および編集を行います。XML エディタには、1 つのスキーマだけでなく、そのスキーマによってインポートされるすべてのスキーマが読み込まれ、XML ドキュメントの指定の位置に追加できる要素と属性が表示されます。

注意 : 委託管理の制限を使用して、ユーザがコンテンツ ワークフローを作成および編集できる許可および不許可を切り替えられます。コンテンツ リソースでの委託管理の設定の詳細については、『WebLogic Portal のセキュリティ ガイド』を参照してください。

必要に応じてコンテンツ ワークフローをカスタマイズできます。カスタマイズされたコンテンツ ワークフローの例を以下に示します。

この節では、次のトピックについて説明します。

デフォルトのコンテンツ ワークフロー ドキュメント例

すべてのコンテンツ ワークフローは、XML ドキュメントとしてリポジトリに格納されます。デフォルトのコンテンツ ワークフロー ドキュメントは、ライブラリ サービスが有効になっているすべての BEA リポジトリに含まれます。コンテンツ ワークフローをカスタマイズしたり独自のものを作成する前に、コンテンツ ワークフロー ドキュメントを構成する XML 要素について把握することをお勧めします。

コード リスト 5-1 はデフォルト コンテンツ ワークフローを構成する XML ドキュメントの内容を示します。

コード リスト 5-1 デフォルトのコンテンツ ワークフロー ドキュメント
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<workflow xmlns="http://schema.workflow.virtual.content.bea.com" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" xsi:schemaLocation="http://schema.workflow.virtual.content.bea.com">
<transition>
	<from-status id="1"/>
	<to-status id="2">
		<action class="com.bea.content.virtual.workflow.ReadyAction"/>
	</to-status>
	<to-status id="4">
		<capabilityConstraint>can_publish</capabilityConstraint>
		<action class="com.bea.content.virtual.workflow.PublishAction"/>
	</to-status>
	<to-status id="5">
            <capabilityConstraint>can_publish</capabilityConstraint>
		<action class="com.bea.content.virtual.workflow.RetireAction"/>
	</to-status>
</transition>
<transition>
	<from-status id="2">
		<capabilityConstraint>can_publish</capabilityConstraint>
	</from-status>       
	<to-status id="3">
		<capabilityConstraint>can_publish</capabilityConstraint>
		<action class="com.bea.content.virtual.workflow.RejectAction"/>
	</to-status>
	<to-status id="4">
		<capabilityConstraint>can_publish</capabilityConstraint>
		<action class="com.bea.content.virtual.workflow.PublishAction"/>
	</to-status>
	<to-status id="5">
		<capabilityConstraint>can_publish</capabilityConstraint>
		<action class="com.bea.content.virtual.workflow.RetireAction"/>
	</to-status>
</transition>
<transition>
	<from-status id="3"/>
	<to-status id="1">
            <action class="com.bea.content.virtual.workflow.DraftAction"/>
	</to-status>
	<to-status id="2">
		<action class="com.bea.content.virtual.workflow.ReadyAction"/>
	</to-status>
</transition>
<transition>
	<from-status id="4"/>
	<to-status id="1">
		<capabilityConstraint>can_publish</capabilityConstraint>
		<action class="com.bea.content.virtual.workflow.DraftAction"/>
	</to-status>
	<to-status id="5">
		<capabilityConstraint>can_publish</capabilityConstraint>
		<action class="com.bea.content.virtual.workflow.RetireAction"/>
	</to-status>
</transition>
<transition>
	<from-status id="5"/>
	<to-status id="1">
		<action class="com.bea.content.virtual.workflow.DraftAction"/>
	</to-status>
	<to-status id="2">
		<action class="com.bea.content.virtual.workflow.ReadyAction"/>
	</to-status>
	<to-status id="4">
		<capabilityConstraint>can_publish</capabilityConstraint>
		<action class="com.bea.content.virtual.workflow.PublishAction"/>
	</to-status>
</transition>
<!--未定義の移行は、from-status ID で -1 を指定することで示します。  ノードのワークフローを変更したとき、ノードの現在のステータスがこのワークフローで有効な移行の from-status に一致しない場合に使用します。 -->
<transition>
	<from-status id="-1"/>
	<to-status id="1">
		<action class="com.bea.content.virtual.workflow.DraftAction"/>
	</to-status>
</transition>
<!--番号 1 ~ 5 はデフォルトのコンテンツ ワークフロー用に予約されています。カスタマイズされたワークフロー内では、ステータス ID 番号として 100 ~ 999 の数字を使用することがベスト プラクティスです。
<beginStatus id="1" />
<status id="1" text="Draft" />
<status id="2" text="Ready" />
<status id="3" text="Rejected" />
<status id="4" text="Published" />
<status id="5" text="Retired" />
</workflow>

コンテンツ ワークフロー ドキュメントの XML 要素

表 5-2 は、コンテンツ ワークフロー ドキュメントの XML 要素および、それぞれの要素の考慮事項のリストです。

ヒント : デフォルト コンテンツ ワークフローは多言語化されていません。コンテンツ ワークフローをローカライズする場合、XML 要素は英語のままで残す必要があります。要素の値はローカライズできます。たとえば、<status id = 3 text=発行> のようになります。

表 5-2 ワークフロー ドキュメントの XML 要素
ワークフロー XML 要素
使用方法
<transition>
ワークフローの移行を示す。
<from-status>
移行前のステータスを示す。<from-status> は移行要素の子要素である。
  • コンテンツが作成された後にあるワークフローから他のワークフローに切り替える機能を追加する場合、必要に応じて他のワークフローにスムーズに切り替えられる未定義の <from-status> を追加する。このとき、-1 に設定された <from-status> を定義する。
  • 関連する <to-status> はワークフローで定義されたステータスでなければならない。たとえば、未定義の <from-status> をワークフローの最初のステータスに移動するように設定する。デフォルトのコンテンツ ワークフローでは、未定義の <from-status> が <to-status> 1 の値 (下書き) に移行する。

<to-status>
移行先のステータスを示す。
<action-class>
移行中に行われるアクションを示す。デフォルトのアクション クラスは以下の 4 つである。
  • com.bea.content.virtual.workflow.DraftAction
  • com.bea.content.virtual.workflow.ReadyAction
  • com.bea.content.virtual.workflow.PublishAction
  • com.bea.content.virutal.workflow.RetireAction
独自のクラスも作成可能である。独自のクラスを作成する場合、ポータル クラスパスに必ず追加すること。
<capabilityConstraint>
移行を完了するために必要な委託管理機能を示す。
委託管理機能の制限を定義するための構文を以下に示す。
  • 作成 : can_create
  • 表示 : can_view
  • 更新 : can_update
  • 削除 : can_delete
  • 関連付け : can_associate
  • 公開 : can_publish
ポータルの訪問者にコンテンツの変更を許可する場合、訪問者の資格機能を使用するコンテンツ ワークフローも作成可能である。訪問者の資格機能を定義する構文を以下に示す。
  • 作成 : can_visitor_create
  • 表示 : can_visitor_view
  • 更新 : can_visitor_update
  • 削除 : can_visitor_delete
  • 関連付け : can_visitor_associate
  • 公開 : can_visitor_publish
<roleConstraint>
移行を完了するために必要なユーザ ロールを示す。ロールはワークフロー ドキュメントにハードコードされていて、ロール名が変わる場合は手動で変更しなければならないことに注意すること。
<beginStatus>
新しいコンテンツの開始ステータスを示す。
<status>
ステータス ID を定義する。ステータス ID は、表示名およびステータスに関連付けされた番号が必要。番号 1 ~ 5 はデフォルトのワークフローに予約されているため、カスタム ワークフローで再定義できない。

コンテンツ ワークフロー ドキュメントの作成

新しいコンテンツ ワークフロー ドキュメントの最も容易な作成方法は、デフォルト コンテンツ ワークフローを利用して新しい文書として保存することです。

コンテンツ ワークフローへの未定義ステータスの追加

各コンテンツ ワークフローに未定義ステータスを含めることをお勧めします。これにより、各ワークフローの定義ステータスが一致しない場合、ユーザはコンテンツと関連するコンテンツ ワークフローを変更できます。たとえば、コンテンツ寄稿者がコンテンツ ワークフローをデフォルト ワークフローからデフォルトと同じステータスをまったく含まないカスタマイズしたワークフローに変更する場合、カスタマイズされたワークフロー ドキュメントは未定義のワークフロー ステータスが必要になります。

デフォルトのコンテンツ ワークフローで予約済みのステータス ID 番号

コンテンツ ワークフローのすべてのスタータスは番号が割り当てられます。例については、「図 5-2 デフォルトのコンテンツ ワークフロー図」を参照してください。番号 1 - 5 はデフォルトのコンテンツ ワークフロー用に予約されています。カスタマイズされたワークフロー内では、ステータス ID 番号として 100 ~ 999 の数字を使用することがベスト プラクティスです。

コンテンツの処理のためのカスタム クラスの記述

各種ワークフロー ステータスと関連付けするカスタム クラスを記述できます。たとえば、コンテンツが承認準備完了状態になると管理者に電子メールを送信するクラスを記述できます。新しいクラスを記述するとき、クラスをサーバのクラスパスに格納する必要があります。サーバのクラスパスにクラスを追加する方法については、WebLogic Server トピックの「クラスパスへの起動クラスおよび停止クラスの追加」に関する説明を参照してください。

注意 : コンテンツ ワークフロー ドキュメントを作成する前にコンテンツ ワークフロー スキーマの内容を把握してください。詳細については、「コンテンツ ワークフロー ドキュメントの概要」を参照してください。

既存のドキュメントを変更して新しいコンテンツ ワークフロー ドキュメントを作成するには、以下の手順を実行します。

  1. [管理|リポジトリ] を選択して、リポジトリ ツリーを表示します。
  2. コピーするコンテンツ ワークフローに移動します。
  3. [ワークフロー ファイル] セクションで [ファイルのダウンロード] をクリックして、ディスクに保存を選択します。この手順により、コンテンツ ワークフロー ドキュメントのコピーを指定した場所に保存します。
  4. コンテンツ ワークフロー ドキュメントを変更します。コンテンツ ワークフロー XML スキーマの情報については、表 5-2 を参照してください。
  5. 変更をすべて完了したら新しい名前を指定してコンテンツ ワークフローを保存します。

リポジトリに新しいワークフロー ドキュメントを追加します。詳細については、「コンテンツ ワークフローのリポジトリへの追加」を参照してください。

 


コンテンツ ワークフローのリポジトリへの追加

コンテンツ ワークフローは、コンテンツを関連付ける前に、リポジトリに格納されている必要があります。これは、Portal Administration Console の [コンテンツ管理] セクションで行います。

リポジトリにコンテンツ ワークフローを追加するには、次の手順を実行します。

  1. [管理|リポジトリ] を選択して、リポジトリ ツリーを表示します。
  2. ワークフローを追加するリポジトリを選択します。
  3. [ワークフロー] を選択して、[ワークフロー] タブを表示します。
  4. [ワークフローの追加] をクリックして、[ワークフローの追加] ダイアログを表示します。
  5. [ワークフローの追加] ダイアログで、新しいワークフローの名前を入力します。
  6. ワークフローの説明を入力することもできます。
  7. [参照] をクリックして追加するワークフロー XML ファイルを選択します。
  8. [保存] をクリックします。

 


フォルダ、コンテンツ タイプおよびコンテンツへのコンテンツ ワークフローの割り当て

ワークフローは、コンテンツ タイプまたはフォルダに関連付けして、コンテンツ寄稿者がリポジトリにコンテンツを追加するときに従うプロセスを定義します。

注意 : コンテンツに関連するワークフローの変更をユーザに許可する場合、ワークフロー ドキュメントに未定義ステータスを追加する必要があります。詳細については、「コンテンツ ワークフローへの未定義ステータスの追加」を参照してください。

コンテンツ ワークフローがコンテンツ フォルダに関連付けられている場合は、そのフォルダ内のすべてのコンテンツがワークフローに従います。コンテンツ ワークフローにも関連付けられているコンテンツ タイプをフォルダ内のコンテンツで使用する場合は、コンテンツ タイプのワークフローでフォルダのワークフローがオーバーライドされます。個別のコンテンツ項目のコンテンツ ワークフローも変更できます。コンテンツ ワークフローがコンテンツ項目レベルで設定されている場合、そのコンテンツ ワークフローは他の関連するコンテンツ ワークフローよりも優先されます。

この節では、次のトピックについて説明します。

コンテンツ ワークフローの継承方法

カスタム ワークフローを作成して関連付けするまで、リポジトリ内のすべてのコンテンツ (フォルダ、コンテンツ、およびコンテンツ タイプ) はデフォルト ワークフローを使用します。

カスタム ワークフローを関連付けするとき、次の継承ルールが適用されます。

フォルダへのコンテンツ ワークフローの割り当て

コンテンツ ワークフローをリポジトリに追加したら、コンテンツ フォルダと関連付けできます。

コンテンツ ワークフローがコンテンツ フォルダに関連付けられている場合は、そのフォルダ内のすべてのコンテンツがワークフローに従います。コンテンツ ワークフローにも関連付けられているコンテンツ タイプをフォルダ内のコンテンツで使用する場合は、コンテンツ タイプのワークフローでフォルダのワークフローがオーバーライドされます。

コンテンツ ワークフローをフォルダ レベル、またはコンテンツ タイプのみで関連付けできます。詳細については、「フォルダへのコンテンツ ワークフローの割り当て」を参照してください。

仮想コンテンツ リポジトリ内でコンテンツ ワークフローをフォルダと関連付けするには、次の手順を実行します。

  1. [管理|コンテンツ] を選択して、コンテンツ ツリーを表示します。
  2. コンテンツ ワークフローを関連付けするフォルダに移動します。
  3. 表示するフォルダをクリックします。
  4. [概要] タブで、[ワークフロー] をクリックして、[ワークフローの更新] ダイアログを表示します。
  5. [ワークフローの更新] ダイアログでドロップダウン リストからコンテンツ ワークフローを選択して、必要に応じてコメントを入力します。
  6. [更新] をクリックします。

コンテンツ タイプへのコンテンツ ワークフローの割り当て

コンテンツ タイプを作成するときにコンテンツ タイプにコンテンツ ワークフローを割り当てられます。コンテンツ タイプの作成方法については、「コンテンツ タイプ プロパティについて」を参照してください。コンテンツ ワークフローがコンテンツ タイプに関連付けられている場合は、そのタイプのすべてのコンテンツがワークフローに従います。ただし、ユーザは必要に応じて特定のコンテンツ項目のワークフローを変更できます。詳細については、「コンテンツ項目へのコンテンツ ワークフローの割り当て」を参照してください。

WebLogic Portal に付属するデフォルトのワークフローと異なるワークフローをコンテンツ タイプに割り当てる場合、[割り当てられたワークフロー] タブを使用してコンテンツ タイプとワークフローの関連性を確認できます。ワークフローの管理の詳細については、「コンテンツ ワークフローの管理」を参照してください。

コンテンツ項目へのコンテンツ ワークフローの割り当て

コンテンツは、格納先のフォルダまたは使用するコンテンツ タイプと関連付けされたコンテンツ ワークフローと自動的に関連付けされます。詳細については、「コンテンツ ワークフローの継承方法」を参照してください。ただし、必要に応じてコンテンツにコンテンツ ワークフローを明示的に割り当てることもできます。

WebLogic Portal に付属するデフォルトのワークフローと異なるワークフローをコンテンツに割り当てる場合、[割り当てられたワークフロー] タブを使用してコンテンツ タイプとワークフローの関連性を確認できます。ワークフローの管理の詳細については、「コンテンツ ワークフローの管理」を参照してください。

コンテンツ ワークフローをコンテンツに割り当てるには、次の手順を実行します。

  1. メイン メニューから [コンテンツ|コンテンツ管理] を選択します。
  2. リソース ツリーの上部で [コンテンツ] をクリックして、[管理|コンテンツ] ツリーを表示します。
  3. コンテンツの管理ツリーで編集するコンテンツに移動します。ワークスペース ビューの [割り当て済み項目] フォルダ、またはリポジトリ ビューを使用します。
  4. リソース ツリーで編集するコンテンツをクリックして、[概要] ページを表示します。
  5. [概要] ページの [バージョン管理とワークフロー] セクションで [チェックアウト] をクリックします。
  6. コンテンツをチェックアウトしたら、[バージョン管理とワークフロー] をクリックして [ワークフローの更新] ダイアログを表示します。
  7. [ワークフローの更新] ダイアログから、使用するコンテンツ ワークフローを選択して [更新] をクリックします。
  8. コンテンツの変更が終了したら、[チェックイン] をクリックします。

 


コンテンツ ワークフローの管理

コンテンツの管理を行う方法と同様の方法でコンテンツ ワークフローを管理できます。ワークフローを変更したり、ワークフローをコンテンツ タイプまたはフォルダと関連付けできるユーザを制限するのに役立つ資格や委託管理などのセキュリティ機能を追加できます。セキュリティの詳細については、『WebLogic Portal のセキュリティ ガイド』を参照してください。

また、コンテンツ タイプとワークフローの関連性を表示したり、1 つのワークフローと関連付けされたすべてのコンテンツのリストを参照できます。これによって、どのコンテンツ ワークフローが使用中なのかを確認できます。コンテンツ タイプまたはコンテンツに割り当てられたコンテンツ ワークフローは削除できません。

この節では、次のトピックについて説明します。

割り当てられたコンテンツ タイプの表示

WebLogic Portal に付属するデフォルトのワークフローと異なるワークフローが割り当てられているコンテンツ タイプを検索したり、表示することができます。

注意 : デフォルト ワークフローを使用するコンテンツ タイプは表示されません。

デフォルト ワークフロー以外のコンテンツ ワークフローと関連付けされているコンテンツ タイプを表示するには、次の手順を実行します。

  1. [管理|リポジトリ] をクリックして、リポジトリ ツリーを表示します。
  2. 表示するワークフローに移動します。
  3. [関連するコンテンツ タイプ] のタブをクリックして、デフォルトではないワークフローに割り当てられているコンテンツ タイプを表示します。

割り当てられたコンテンツの表示

タイプに関連付けられているコンテンツ ワークフローをオーバーライドするコンテンツ ワークフローに明示的に割り当てられているコンテンツを表示することができます。たとえば、リポジトリにある画像コンテンツの一部が「画像」コンテンツ タイプに関連付けられたワークフローとは異なったワークフローに割り当てられている場合、コンテンツの表示にこの機能を使うことができます。

特定のワークフローに割り当てられたコンテンツを表示するには、次の手順を実行します。

  1. [管理|リポジトリ] をクリックして、リポジトリ ツリーを表示します。
  2. 表示したいコンテンツが割り当てられているワークフローに移動します。
  3. [関連付けられたコンテンツ] タブをクリックします。割り当てられたコンテンツは [コンテンツの参照] 領域に表示されます。

コンテンツ ワークフローの変更

コンテンツ ワークフローを変更することができます。コンテンツ ワークフローを変更する場合は、そのワークフローに関連付けられたすべてのコンテンツおよびフォルダに対するワークフローを変更することになります。

コンテンツ ワークフローを変更するには、次の手順を実行します。

  1. [管理|リポジトリ] をクリックして、リポジトリ ツリーを表示します。
  2. 変更するワークフローに移動します。
  3. 既存のワークフロー ドキュメントを変更する場合は、[詳細] タブで、[ファイルのダウンロード] をクリックすることもできます。
  4. 新しいワークフロー ドキュメントが作成されていて、新しいファイルをアップロードする場合は、[ファイルの置き換え] をクリックします。
  5. [ワークフロー] ダイアログで [参照] をクリックして、アップロードするワークフロー ドキュメントに移動します。
  6. [開く] をクリックします。
  7. [ワークフロー] ダイアログで [置き換える] をクリックします。

コンテンツ ワークフローの削除

コンテンツ、フォルダ、またはコンテンツ タイプとの関連付けのなくなったコンテンツ ワークフローを削除することができます。

コンテンツ ワークフローを削除するには、次の手順を実行します。

  1. [管理|リポジトリ] をクリックして、リポジトリ ツリーを表示します。
  2. 削除するワークフローに移動します。
  3. ワークフローを右クリックして、[削除] を選択します。
  4. [OK] をクリックして削除を続行します。

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