コンテンツ管理ガイド

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BEA リポジトリでのコンテンツ タイプの使用

コンテンツに関連付けられるメタデータを定義するには、コンテンツ タイプを使用します。コンテンツの寄稿者はコンテンツ リポジトリにコンテンツを追加するときに、コンテンツをコンテンツ タイプに関連付けることができます。

たとえば、画像ファイルをリポジトリに追加する場合、コンテンツ寄稿者は画像ファイルを「画像」コンテンツ タイプに関連付けることができます。「画像」コンテンツ タイプには、高さや幅のようなプロパティのほか、画像によっては色や代替テキストなどのプロパティが含まれます。

コンテンツ タイプおよびその関連プロパティを使用して、リポジトリ内のコンテンツを検索します。使用するコンテンツ タイプについて綿密に計画しておくと、ポータル開発者によるポータル アプリケーション内でのコンテンツの取得および配信が容易になります。

BEA リポジトリには定義済みのコンテンツ タイプがいくつかあり、ビジネス ニーズに合わせて独自のタイプを作成することもできます。ベスト プラクティスとして、ほとんどのコンテンツ タイプを設計および追加してから、コンテンツ リポジトリをコンテンツ寄稿者にリリースし、コンテンツを追加できるようにします。開発プロセスの間はいつでもコンテンツ タイプを追加または更新することができますが、コンテンツに関連付けた後でコンテンツ タイプを削除することはできません。

BEA リポジトリでライブラリ サービスを使用している場合、コンテンツ タイプをコンテンツ ワークフローに関連付けることができます。コンテンツ ワークフローは、コンテンツの承認および公開プロセスを実施します。コンテンツ ワークフローをコンテンツ タイプに関連付けると、そのコンテンツ タイプを持つコンテンツはすべて同じ公開プロセスに従います (独自のワークフローが割り当てられたコンテンツ項目を除く)。たとえば、BEA のデフォルト ワークフローには、下書き > レビュー準備完了 > 公開済み > 廃棄済みというプロセスがあります。コンテンツ ワークフローの詳細については、「BEA リポジトリでのコンテンツ ワークフローの使用」を参照してください。

この章の内容は以下のとおりです。

 


コンテンツ タイプの概要

リポジトリにコンテンツを追加する前に、ほとんどのコンテンツ タイプを作成しておくことをお勧めします。ただし、新しいコンテンツ タイプはいつでも追加することができます。コンテンツ タイプに関しては、次のような 5 つの重要な要素があります。

この節では、次のトピックについて説明します。

コンテンツ タイプの継承の使用

コンテンツ タイプを作成するときに、子のコンテンツ タイプが親のコンテンツ タイプからプロパティを継承するかどうかを指定することができます。コンテンツ タイプが他のタイプからプロパティを継承するよう指定すると、親タイプのすべてのプロパティが子のタイプに追加されます。これは、同じプロパティのサブセットが必要なコンテンツ タイプを作成する場合に役立ちます。他のタイプからプロパティを継承するコンテンツ タイプの作成の詳細については、「コンテンツ タイプの操作」を参照してください。

たとえば、リポジトリのすべての製品コンテンツに対して使用するコンテンツ タイプを作成することができます。この「製品」コンテンツ タイプは、SKU、単価、製造者など、ほとんどの製品に関連するプロパティを含みます。

たとえば、「コンピュータ」コンテンツ タイプなど、特定の製品用のコンテンツ タイプを作成するときに、「コンピュータ」コンテンツ タイプが「製品」という親のコンテンツ タイプからプロパティ定義を継承するよう指定することができます。これによって、製品コンテンツ タイプ (SKU、単価、製造者) からのすべてのプロパティがコンピュータ コンテンツ タイプ (子のコンテンツタイプ) に追加されます。製品コンテンツ タイプから継承されたプロパティに加え、メモリ、ハードディスク スペースなどのコンピュータ固有のプロパティをコンピュータ コンテンツ タイプに追加することができます。

コンテンツ タイプの継承を使用すると、親コンテンツ タイプを編集するたびに、子のコンテンツ タイプも変更されます。前の例でいえば、「製品」コンテンツ タイプに新しいプロパティを追加した場合、そのプロパティが「コンピュータ」コンテンツ タイプに自動的に追加されます。

抽象コンテンツ タイプの使用

抽象コンテンツ タイプを使用すると、再利用可能なプロパティ セットを作成し、コンテンツ タイプに追加できる構成ブロックとして用いることができます。抽象コンテンツ タイプは、既存のコンテンツ タイプのコンテキスト内でのみ使用されます。抽象コンテンツ タイプを使用すると、抽象コンテンツ タイプを含むすべてのコンテンツ タイプにおいて一貫性が得られます。

たとえば、複数のコンテンツ タイプ内にアドレス情報を追加する場合は、「アドレス」という抽象コンテンツ タイプを作成し、別のコンテンツ タイプ内にそのコンテンツ タイプをネストすることができます。抽象コンテンツ タイプを作成する時に、そのタイプのみに基づいたコンテンツは作成できません。抽象コンテンツ タイプが使用できるのは、ネストされたコンテンツ タイプまたは継承を使用して、他のコンテンツ タイプ内で使用する場合のみです。ネストされたコンテンツ タイプの詳細については、「ネストされたコンテンツ タイプ プロパティの使用」を参照。

抽象コンテンツ タイプは、他のコンテンツ タイプの一部として使用される場合以外は、コンテンツに関連付けることができません。コンテンツ タイプを「抽象」としてマークすると、コンテンツ寄稿者によりこのコンテンツ タイプに基づいたコンテンツが作成されるのを防ぐことができます。抽象コンテンツ タイプの作成の詳細については、「コンテンツ タイプを抽象としてマーク」を参照してください。

コンテンツ タイプに関連付けられたコンテンツ ワークフローの使用

コンテンツ タイプを作成する際、そのタイプにコンテンツ ワークフローを関連付けることができます。これにより、このコンテンツ タイプのコンテンツはすべて、自動でワークフローに関連付けられます。たとえば、広報コンテンツに固有のコンテンツ タイプの場合、このコンテンツ タイプを広報コンテンツ用のカスタム ワークフローに関連付けることができます。カスタム ワークフローの作成の詳細については、「BEA リポジトリでのコンテンツ ワークフローの使用」を参照してください。

注意 : コンテンツ ワークフローを使用できるのは、BEA リポジトリがライブラリ サービスを使用している場合のみです。ライブラリ サービスの詳細については、「BEA のライブラリ サービスの概要」を参照してください。

 


コンテンツ タイプの操作

コンテンツ タイプは、Portal Administration Console に関連付けられている仮想コンテンツ リポジトリに格納され、管理されます。コンテンツ タイプの追加、変更、および削除を行うことができます。

注意 : 委託管理を使用すると、ユーザによるコンテンツ タイプの作成や変更を許可または禁止することができます。コンテンツ リソースでの委託管理の設定の詳細については、『WebLogic Portal のセキュリティ ガイド』を参照してください。

コンテンツ タイプの作成

コンテンツ タイプは Portal Administration Console で作成されます。

新しいコンテンツ タイプを作成するには

  1. Administration Console で [コンテンツ |コンテンツ管理] を選択します。
  2. [管理|タイプ] を選択して、タイプ リソース ツリーを表示します。
  3. タイプの作成先となるリポジトリを選択します。図 6-1 はウィンドウの例です。
  4. 図 6-1 タイプの管理ビューの [タイプ] タブ


    タイプの管理ビューの [タイプ] タブ

  5. リポジトリ領域で、[タイプの追加] をクリックします。図 6-2 の [タイプの追加] ダイアログが表示されます。
  6. 図 6-2 [タイプの追加] ダイアログ


    [タイプの追加] ダイアログ

  7. [タイプの追加] ダイアログで、コンテンツ タイプの名前と説明を入力します。
  8. 必要に応じて、追加のコンテンツ プロパティを継承するコンテンツ タイプを選択します。詳細については、「コンテンツ タイプの継承の使用」を参照してください。
  9. 必要に応じて、このコンテンツ タイプで使用するワークフローを選択することができます。
  10. デフォルトでは、BEA リポジトリで使用できるデフォルト ワークフローの名前が表示されます。このリポジトリに対して他のワークフローが作成されている場合は、それらもドロップダウン リストに表示されます。ワークフローの詳細については、「BEA リポジトリでのコンテンツ ワークフローの使用」を参照してください。

  11. 完了したら、[タイプの作成] をクリックします。

[タイプ] タブが表示されます。[タイプ] タブを使用し、このコンテンツ タイプに対してプロパティの定義を指定できます。

コンテンツ タイプを抽象としてマーク

必要に応じて、コンテンツ タイプを抽象としてマークすることができます。抽象コンテンツ タイプの詳細については、「抽象コンテンツ タイプの使用」を参照してください。

抽象コンテンツ タイプの作成時には、コンテンツ タイプがネストされたプロパティとして継承または使用されないかぎり、ユーザがそのコンテンツ タイプにコンテンツを関連付けることはできません。継承およびネストされたコンテンツ タイプの詳細については、「コンテンツ タイプの操作」を参照してください。

コンテンツ タイプを抽象としてマークするには

  1. リソース ツリーで [タイプ] を選択し、タイプの管理リソース ツリーを表示します。
  2. コンテンツ タイプが存在するリポジトリを選択します。
  3. 抽象を作成するコンテンツ タイプをクリックします。右側のペインに [概要] タブが表示されます。
  4. [概要] タブで、[名前とステータス] をクリックして、[編集] ダイアログを表示します。
  5. [編集] ダイアログで [抽象型] チェック ボックスを選択します。
  6. [保存] をクリックします。

コンテンツ タイプの削除

特定の状況で、リポジトリからコンテンツ タイプを削除することができます。ただし、以下の条件下では、コンテンツ タイプを削除することはできません。

コンテンツ タイプを削除するには

  1. Portal Administration Console のメイン メニューから、[コンテンツ|コンテンツ管理] を選択します。
  2. リソース ツリーの上部で [タイプ] をクリックして、タイプの管理ツリーを表示します。
  3. タイプの管理ツリーで、削除するコンテンツ タイプに移動します。
  4. コンテンツ タイプを右クリックして、ポップアップ メニューで [削除] をクリックします。
  5. ポップアップ ウィンドウが表示されて、そのコンテンツ タイプを削除してよいか確認を求められます。続行するには [削除] をクリックします。

 


コンテンツ タイプ プロパティについて

コンテンツ タイプを作成する場合、コンテンツの定義に使用できるプロパティについて理解しておくことが重要です。使用するプロパティ タイプにより、ポータルでのコンテンツの使用方法が決まります。コンテンツの一部に多くのプロパティを関連付けると、そのタイプに関連するコンテンツを取得するときに、より詳細な検索が可能になります。

画像ファイルに関連付けたプロパティは、ポータルでのファイルの使用方法も決定します。たとえば、コンテンツ プロパティをコンテンツ セレクタやキャンペーンなどの対話管理ツールと共に使用すると、コンテンツが期限切れになりユーザへの表示を停止する日時を定義することができます。詳細については、「対話管理用のコンテンツ プロパティの定義」を参照してください。

注意 : 対話管理の詳細については、『WebLogic Portal の対話管理ガイド』を参照してください。

コンテンツ タイプ プロパティに対するプロパティ定義には、データ型、プライマリ プロパティ、デフォルト値、読み込み専用や検索可能などのオプションといった複数の属性があります。

この節では、次のトピックについて説明します。

サポートされているデータ型

プロパティは、さまざまなデータ型をとります。各データ型は、コンテンツに関する特定の情報を取得するのに役立つユニークな定義を表します。たとえば、コンテンツ ファイルをコンテンツに関連付けるには、バイナリ データ型を使用するプロパティを定義する必要があります。ユーザはバイナリ ファイル (ドキュメントやグラフィックなど) をコンテンツに関連付けることができます。また、プロパティを文字列データ型として定義し、ユーザがファイルの説明をコンテンツに関連付けられるようにすることが可能です。

表 6-1 に、使用できるデータ型をリストしています。

表 6-1 サポートされているデータ型
データ型
値の定義
Boolean
true または false のうち、いずれかの値をとることが可能なデータ型。
Long Integer
64 ビット整数。
Number with Decimal (Double)
小数点を含む 64 ビット整数。
String
可変長文字列。この文字列の長さは、使用しているデータベースの制限に依存する。
Date/Time
日付と時刻を含むデータ型。この定義を使用すると、ユーザはカレンダーおよびタイム エントリ コントロールで値を定義できる。
Binary
バイナリ ファイルを含むデータ型。
Nested Content Type
他のコンテンツ タイプを含むデータ型。
ネストされたコンテンツ タイプ プロパティは、プライマリとしてマークできない。
ネストされたコンテンツ タイプの詳細については、「ネストされたコンテンツ タイプ プロパティの使用」を参照。
Link
仮想コンテンツ リポジトリ内の他のコンテンツ項目へのリンクを含むデータ型。

ネストされたコンテンツ タイプ プロパティの使用

作成しているコンテンツ タイプ内にコンテンツ タイプがネストするプロパティを作成できます。コンテンツ タイプをプロパティとしてネストする場合、このネストされたタイプのプロパティは、全体で 1 つのネストされたプロパティの値を構成します。そのプロパティの値たとえば、アドレスの入力が必要なコンテンツ タイプを作成する場合、アドレス コンテンツ タイプを作成し、このコンテンツ タイプをアドレスの入力が必要な各コンテンツ タイプ内にネストすることができます。図 6-3 は、コンテンツ プロパティの入力時における、ネストされたコンテンツ タイプの表示例です。

ネストされたタイプ プロパティの追加の詳細については、「コンテンツ タイプのプロパティの定義」を参照してください。

図 6-3 ネストされたコンテンツ タイプ プロパティの例

ネストされたコンテンツ タイプ プロパティの例

プロパティ オプション

プロパティを定義するときに、コンテンツ タイプのコンテキストにおけるプロパティ定義の動作を定義します。たとえば、プロパティを必須や読み込み専用にすることができます。表 6-2 に、利用可能なプロパティ オプションを示します。

表 6-2 利用可能なプロパティ オプション
プロパティ オプション
使用方法
必須
このプロパティを、コンテンツ作成に必須なプロパティにする。
読み込み専用
このプロパティを読み込み専用にする。プロパティが読み込み専用としてマークされている場合、その値を編集することはできない。
プライマリ プロパティ
このプロパティをこのコンテンツ タイプのプライマリ プロパティとしてマークする。プライマリ プロパティは、コンテンツ検索およびプレースホルダでクエリを最適化するために使用できる。たとえば、コンテンツ タイプのプライマリ プロパティに従ってコンテンツのリストを取得できる。
コンテンツ タイプは、プライマリ プロパティを 1 つだけ持つことができる。
検索可能
開発者がコンテンツ クエリを用いてこのプロパティにアクセスできるようにする。場合によっては、プロパティを検索可能にしないほうが望ましい。たとえば、給与データは機密情報であるため、検索を不可にする必要がある。
明示的
コンテンツが格納されるコンテンツ管理データベース内の値に対して、このプロパティ値を直接マップできる。
[明示的] をマークした場合は、プロパティ値を派生させる CM_NODE データベース テーブル内のデータベース カラムを指示する必要がある。コンテンツ管理テーブルの詳細については、『WebLogic Portal のデータベース ガイド』を参照してください。

プライマリ プロパティの使用

プライマリ プロパティは、ポータル開発者がコンテンツを検索してポータル ユーザに表示する場合に使用されます。コンテンツ セレクタおよびプレースホルダにバイナリ コンテンツを表示するには、バイナリ プロパティをプライマリ プロパティとして割り当てる必要があります。

ネストされたコンテンツ タイプまたはコンテンツ タイプの継承で用いるプライマリ プロパティ

他のコンテンツ タイプからプロパティを継承するコンテンツ タイプを作成する場合、継承されたコンテンツ タイプにプライマリ プロパティが含まれていると、このプロパティはプライマリとしてマークされません。

コンテンツ タイプがプライマリ プロパティを継承するようにしたり、ネストされたコンテンツ タイプ内にプライマリ プロパティを含めたりすることはできません。

プロパティ選択リストおよびデフォルトのプロパティ値の設定

コンテンツ タイプに定義するプロパティのデフォルト値を設定することができます。デフォルト値を使用すると、コンテンツ寄稿者がコンテンツをリポジトリに追加する際、データ エントリに一貫性を持たせることができます。また、選択リストを設定し、エントリを選択リストの値に制限することができます。

選択リストの設定やプロパティをコンテンツ タイプに追加する際のデフォルト値の設定は、「コンテンツ タイプのプロパティの定義」を参照してください。

リンク プロパティの使用

コンテンツ寄稿者がコンテンツ項目どうしを関連付けられるようにするプロパティを作成できます。コンテンツ寄稿者は、仮想コンテンツ リポジトリの同じリポジトリまたは他のリポジトリ内のコンテンツにリンクすることができます。たとえば、異なるフォルダに格納されたコンテンツ項目同士を関連付ける場合、コンテンツ リンク プロパティを使用して、コンテンツ項目間の関係を作成します。開発者はこの関係をコンテンツ クエリで使用し、検索したコンテンツをポータルに表示することができます。

リンク プロパティは複数の値を持つことができるため、コンテンツ寄稿者は複数のコンテンツ項目にリンクすることが可能です。リンク プロパティの追加の詳細については、「コンテンツ タイプのプロパティの定義」を参照してください。

対話管理用のコンテンツ プロパティの定義

ユーザへのコンテンツの提供は、ポータルにコンテンツを配置する上で最も重要な要素の 1 つです。これは、プレースホルダ、コンテンツ セレクタ、キャンペーン、JSP タグなどの対話管理ツールを使用して実施することができます。パーソナライゼーションの詳細については、『WebLogic Portal の対話管理ガイド』を参照してください。

たとえば、従業員がイントラネット ポータルを訪問するたびに、会社のピクニックで撮った異なる写真を表示することができます。また別の例として、社員が自分の給付制度の情報を更新できることを告知する「キャンペーン」を実施するとします。この場合、たとえば人事部の社内ポータルに期間が 11 月 1 日 ~ 30 日のキャンペーンを作成することができます。キャンペーンの期間中、ポータルのヘッダ領域に給付制度への自由加入の図が表示され、社員は自分の給付制度を変更することができます。

特定のプロパティをコンテンツ タイプに追加すると、開発者は対話管理ツールを最大限に活用することができます。以下のプロパティは、対話管理アクティビティで取得するコンテンツに対して使用されます。

ヒント : 抽象コンテンツ タイプを使用して、対話管理プロパティをリポジトリ内の複数のコンテンツ タイプに追加することができます。「抽象コンテンツ タイプの使用」を参照してください。これを実行するには、各対話管理プロパティを含むコンテンツ タイプを作成し、抽象としてマークします。その後、この抽象タイプをリポジトリ内の任意のコンテンツ タイプに追加することができます。

たとえば、目標設定機能を使用して、コンテンツがクリックされた回数によってキャンペーンを終了する場合は、表 6-3 で説明する adTargetUrladTargetContent、または adMapName プロパティを使用する必要があります。

表 6-3 コンテンツの対話管理プロパティ
コンテンツ プロパティ
タイプ
説明
adTargetUrl
String
画像をクリッカブルにし、クリックスルーのターゲットを URL で指定する。クリックスルーはイベント サービスによって記録される。
広告クリックスルーの送り先をどのように指定するかに応じて、adTargetUrladTargetContentadMapName のいずれかを使用する。
adTargetContent
String
画像をクリッカブルにし、クリックスルーのターゲットをコンテンツ管理システムのコンテンツ ID で指定する。クリックスルーはイベント サービスによって記録される。
コンテンツ項目のユニークな ID を参照するには、WebLogic Portal Administration Console でコンテンツ項目を選択し、[コンテンツの編集] ウィンドウの説明を表示する。
広告クリックスルーの送り先をどのように指定するかに応じて、adTargetUrladTargetContentadMapName のいずれかを使用する。
adMapName
String
画像をクリッカブルにし、画像マップを使用して 1 つまたは複数のターゲットを指定する。この属性の値は以下の 2 か所で使用される。
  • 画像をクリッカブルにするアンカー タグ内 :
    <a href=value> <img> </a>
  • マップ定義内 : <map name=value>
adMapName の値を指定する場合は、adMap の値も指定する必要がある。広告クリックスルーの送り先をどのように指定するかに応じて、adTargetUrladTargetContentadMapName のいずれかを使用する。
adMap
String
画像マップの XHTML 定義を指定する。adMap の値を指定する場合は、adMapName の値も指定する必要がある。
adWinTarget
String
ターゲットを別のポップアップ ウィンドウに表示する。ポップアップ ウィンドウの定義には JavaScript を使用する。この属性に指定できる値は newwindow のみ。
adWinClose
String
ポップアップ ウィンドウを閉じるリンクの名前を指定する。このリンクはウィンドウ コンテンツの終わりに表示される。
たとえば、この属性に「このウィンドウを閉じる」という値を指定すると、ポップアップ ウィンドウの最後の行に [このウィンドウを閉じる] というハイパーリンクが表示される。このリンクをクリックすると、ウィンドウが閉じる。
adAltText
String
<img> タグの alt 属性にテキスト文字列を指定する。この属性を指定しない場合は、<img> タグに alt 属性が含まれない。
adBorder
Integer
<img> タグの border 属性の値を指定する。この属性を指定しない場合は、border 属性の値が 0 になる。

コンテンツ タイプのプロパティの定義

コンテンツ タイプを作成したら、このコンテンツ タイプのプロパティを定義する必要があります。

  1. [Types] タブから、プロパティを定義するタイプを選択します。図 6-4 は、[タイプ] タブの例です。
  2. 図 6-4 タイプの管理ウィンドウの [タイプ] タブ


    タイプの管理ウィンドウの [タイプ] タブ

  3. [プロパティ] タブをクリックします。
  4. [プロパティの追加] をクリックします。図 6-5 の [プロパティの追加] ダイアログが表示されます。
  5. 図 6-5 [プロパティの追加] ダイアログ


    [プロパティの追加] ダイアログ

  6. [プロパティの追加] ダイアログで、追加するプロパティのタイプを [基本プロパティ]、[リンク] または [ネストされた型プロパティ] から選択します。
    • [基本プロパティ] を追加するには、ドロップダウン リストからデータ型を選択する。データ型の詳細については、「サポートされているデータ型」を参照してください。
    • [ネストされた型プロパティ] を追加するには、提供されたリストからコンテンツ タイプを選択する。ネストされた型プロパティは、選択されたタイプのプロパティ定義を作成中のタイプに追加します。
    • 注意 : ネストされた型プロパティを使用すると、作成中のタイプ内に別のコンテンツ タイプを組み込むことができます。この場合、ネストされたプロパティ タイプのすべてのプロパティが、作成中のコンテンツ タイプに追加されます。
    • [リンク] プロパティを追加するには、[リンク] を選択する。
  7. [次へ] をクリックして、[プロパティの追加] ダイアログを表示します。図 6-6 は、[プロパティの追加] ダイアログの例です。
  8. 図 6-6 [プロパティの追加] ダイアログ


    [プロパティの追加] ダイアログ

  9. [プロパティの追加] ダイアログで作成するプロパティの名前を入力します。
  10. このプロパティに割り当てるプロパティ オプションをマークします。プロパティ オプションの詳細については、「プロパティ オプション」を参照してください。
  11. このプロパティに複数の値を持たせるには、[プロパティの追加] ダイアログで、[複数値の許可] をマークします。
  12. 提供した値のリストからユーザに選択させる場合は、[値の制限] を選択します。つまり、ユーザは提供されたリストに含まれる値のみ入力できることになります。
  13. デフォルト値を提供するには [値の選択肢の追加] をクリックして、[値の選択肢の追加] ダイアログを表示します。
    1. [値の選択] ダイアログで、[] フィールドに値を入力します。
    2. [保存] をクリックします。
  14. 値のリストを提供する場合は、[複数値の許可] がマークされていることを確認します。次に、[値の選択肢の追加] をクリックして、[値の選択肢の追加] ダイアログを表示します。
    1. [値の選択] ダイアログで、[] フィールドに値を入力します。
    2. [デフォルト] チェック ボックスをマークして、この値をデフォルト値としてマークすることもできます。
    3. [別の値の追加] をクリックして、値の追加を最後まで続行します。
    4. [保存] をクリックします。
  15. 終了したら、[保存] をクリックして、[プロパティの追加] ダイアログを終了するか、[保存と別の値の追加] をクリックして、[プロパティの追加] ダイアログで別のプロパティを追加します。

 


初期状態のコンテンツ タイプ

BEA リポジトリには、すぐに使用できる 5 つのコンテンツ タイプが用意されています。これらのコンテンツ タイプを使用して、コンテンツをリポジトリに追加したり、独自のコンテンツを作成したりすることができます。

これらのコンテンツ タイプはすべてのニーズに適合するわけではありませんが、独自のカスタム タイプで使用するプロパティのサンプルとして利用できます。広告コンテンツ タイプなどのように、使用されるプロパティが対話管理機能の活用に欠かせない場合があります。対話管理の詳細については、『WebLogic Portal の対話管理ガイド』を参照してください。

この節では、含まれているコンテンツ タイプとそこで使用されるプロパティ定義を参照できます。これらのプロパティは、独自のタイプで再作成することができます。

広告コンテンツ タイプ

このコンテンツ タイプは、広告用に作成されたコンテンツに対して使用されます。ポップアップ ウィンドウの開閉や、ポータル ユーザのブラウザがコンテンツの表示をサポートしていない場合の代替テキストの表示に関するプロパティがあります。表 6-4 は、広告コンテンツ タイプに含まれるプロパティの詳細です。

表 6-4 広告コンテンツ タイプ プロパティ
プロパティ名
データ型
説明
content
Binary
コンテンツ バイナリ ファイル。
height
Long
優先する高さ (ピクセル)。
width
Long
優先する幅 (ピクセル)。
adTargetURL
String
画像クリック用のターゲット URL。
adWinTarget
String
設定すると、ターゲットがこの名前でポップアップ ウィンドウに表示される。
adWinClose
String
このプロパティと adWinTarget を設定すると、閉じるリンクが含まれる。
adWinTitle
String
adWinTarget を設定している場合、このプロパティの値がウィンドウの名前になる。
adClickTarget
String
クリックのターゲット。
adUseXhtml
String
true を設定すると XHTML を生成し、false を設定すると HTML を生成する。
adAltText
String
画像の代替テキスト。
adMapName
String
画像の HTML 画像マップ名 (adMap プロパティを使用する場合に必要)。
adMap
String
画像の XHTML コンテンツ。
adBorder
String
画像の周囲の border 属性の値。
audience
String
コンテンツの対象者。デフォルトの選択肢は、external と internal。

記事コンテンツ タイプ

記事コンテンツ タイプは、Web 記事で使用するために設計されています。記事ファイルを関連付けたり、記事のテキストをプロパティとして含めたりすることができます。その他の有用なプロパティには、ポータルで記事を表示する時期に関する開始日や終了日があります。これらの日付は、キャンペーンをコンフィグレーションするときに役立ちます。表 6-5 は、記事コンテンツ タイプに含まれるプロパティの詳細です。

表 6-5 記事コンテンツ タイプ プロパティ
プロパティ名
データ型
説明
contributor
String
記事の寄稿者。
startDate
Date
記事の表示を開始する日付。
description
String
記事の説明。
endDate
Date
記事の表示を停止する日付。
file
Binary
記事のバイナリ ファイル。
headline
String
記事ヘッドライン。
language
String
記事の作成に使用されている言語。
articlePriority
String
記事の優先度。
sizeInBytes
Long
記事のサイズ。
source
String
記事に関連付けられたソース。
status
String
記事のステータス。
subject
String
記事の件名。
textContent
String
記事のテキスト コンテンツ (該当する場合)。
url
String
記事に関連付けられた URL。
title
String
記事のタイトル。

ブック コンテンツ タイプ

ブック コンテンツ タイプは、ポータル ユーザに提示するブックに対して使用できます。ブック コンテンツ タイプ プロパティは、ブックのサンプル コンテンツのほか、作成者や出版の詳細を関連付けることができます。表 6-6 に、ブック コンテンツ タイプに含まれるプロパティを示します。

表 6-6 ブック コンテンツ タイプ プロパティ
プロパティ名
データ型
説明
abstract
Binary
ブックの抽象。
application
String
ブックのアプリケーション領域。
author
String
ブックの作成者。
city
String
出版された市区町村。
country
String
出版された国。
edition
String
ブック エディション。
email
String
出版社の電子メール情報。
file
Binary
ブックに関連するサンプルの章またはファイル。
isbn
String
ブックの ISBN 番号。
keywords
String
ブックに関連付けられたキーワード。
link
String
ブックに関連付けられたリンク。
note
String
ブックに関連付けられたコメント。
pub_date
Date
ブックが出版された日付。
state
String
ブックが出版された状態。

画像コンテンツ タイプ

画像コンテンツ タイプは、シンプルな画像コンテンツに関連付けられます。表 6-7 に、画像コンテンツ タイプに含まれるプロパティを示します。

表 6-7 画像コンテンツ タイプ プロパティ
プロパティ名
データ型
説明
image_name
String
画像の名前。
file
Binary
画像ファイル。
description
String
画像の説明。

メッセージ コンテンツ タイプ

メッセージ コンテンツ タイプを使用して、アラートなどのメッセージ コンテンツを格納することができます。表 6-8 は、メッセージ コンテンツ タイプに含まれるプロパティの詳細です。

表 6-8 メッセージ コンテンツ タイプ プロパティ
プロパティ名
データ型
説明
subject
String
メッセージの件名。
date
Date
メッセージがポストされた日付。
from
String
メッセージの作成者。
organization
String
メッセージに関連付けられた組織。
group
String
メッセージに関連付けられたグループ。
id
String
メッセージ ID。
body
String
メッセージの本文。
attachment
String
メッセージの添付ファイル。通常はバイナリ ファイル。
to
String
メッセージの送り先。
message_name
String
メッセージの名前。
link
String
関連 URL へのリンク。


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