WebLogic Server のコンフィグレーションと管理
Windows ホスト コンピュータの起動時に WebLogic Server インスタンスを自動的に起動する場合は、サーバを Windows サービスとして設定します。
Windows サービスとして設定した各サーバ インスタンスに対して、Windows レジストリの HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
にキーが作成されます。レジストリ エントリには、サーバの名前などの起動引数の情報が格納されます。
Windows ホストを起動すると、Windows オペレーティング システムの一部である Windows サービス コントロール マネージャ (SCM) は、Windows レジストリ キーの情報を使用して、weblogic.Server
メイン クラスを呼び出します。Windows SCM は、管理サーバの起動にノード マネージャを使用するようにはコンフィグレーションできません。したがって、Windows サービスとして実行されるサーバでは、ノード マネージャのモニタ機能および自動再起動機能を使用できません。
以下のタスクにより、Windows サービスとして実行される WebLogic Server インスタンスを設定および管理できます。
Windows サービスを設定するには、次の手順に従います。
コンフィグレーション ウィザードの一部のドメイン テンプレートでは、サーバを Windows サービスとして設定することを求められます。[はい] を選択すると、ウィザードはサーバを Windows サービスとしてインストールします。管理サーバおよび管理対象サーバの作成にウィザードを使用した場合、Windows サービスは管理サーバについてのみ作成されます。ウィザードはまた、サーバ固有のスクリプトを作成します。これを修正して、他のサーバを Windows サービスとしてインストールするために使用できます。このスクリプトは domain-name
\installService.cmd
という名前を付けられます。domain-name
は、作成したドメインの名前を表します。
コンフィグレーション ウィザードでドメインのサーバ固有のスクリプトが既に作成されていない場合は、自分で作成する必要があります。作成するスクリプトでは、サーバ インスタンス名などサーバ固有の情報を識別する変数値を設定します。そして、そのスクリプトではマスター スクリプト WL_HOME\server\bin\installSvc.cmd
を呼び出す必要があります (WL_HOME
は WebLogic Server をインストールしたディレクトリ)。マスター スクリプトは beasvc
ユーティリティを呼び出します。これにより、Windows レジストリにキーが追加されます。
注意 : beasvc
の詳細を参照するには、コマンド プロンプトでコマンド WL_HOME
\server\bin\beasvc -help
を入力します。WL_HOME
は、WebLogic Server のインストール先ディレクトリです。
サーバ固有のスクリプトの例は、コード リスト 6-1 を参照してください。
SETLOCAL
set DOMAIN_NAME=
domain-name
set USERDOMAIN_HOME=
absolute-pathname
absolute-pathname
は、管理サーバのルート ディレクトリ (ドメインのコンフィグレーション ファイルが格納されているディレクトリ) の絶対パス名を表します。サーバのルート ディレクトリの詳細については、「サーバのルート ディレクトリ」を参照してください。
server-name
set WLS_USER=
username
set WLS_PW=
password
username
は、サーバ インスタンスを起動する特権を持つ既存ユーザ名です。password
は、そのユーザのパスワードです。beasvc
ユーティリティは、ログイン資格を暗号化し、Windows レジストリに格納します。
これは、サーバ インスタンス起動時にユーザ名とパスワードの入力が求められないようにするための、2 つある方法のうちの 1 つです。この方法の短所は、サーバ インスタンスのユーザ名またはパスワードを変更すると、Windows サービスを削除して新しいユーザ名とパスワードで新しい Windows サービスを設定しなければならないことです。この方法を使用する代わりに、起動 ID ファイルを使用できます。 起動 ID ファイルを使うと、Windows サービスを修正する必要なしにログイン資格を変更できます。詳細については、Administration Console オンライン ヘルプの「起動 ID ファイル」を参照してください。
set PRODUCTION_MODE=[
true
]
PRODUCTION_MODE
変数が true
に設定されていると、サーバ インスタンスはプロダクション モードで起動します。指定されていないか、false
に設定されている場合は、サーバは開発モードで起動します。開発モードとプロダクション モードの詳細については、「コンフィグレーション ウィザードを使用したドメインの作成とコンフィグレーション」を参照してください。
set JAVA_OPTIONS=
java-options
java-options
は、Java 仮想マシン (JVM) に渡す 1 つまたは複数の Java 引数です。複数の引数はスペースで区切ります。WebLogic Server に固有の Java オプションのリストについては、『WebLogic Server コマンド リファレンス』の「weblogic.Server コマンドライン リファレンス」を参照してください。使用する JVM は追加のオプションをサポートしており、JVM ベンダによってドキュメント化されています。
set JAVA_VM=-
JVM-mode
JVM-mode
は、JVM を実行するモードを示すテキスト文字列です。指定する値は、使用している JVM によって変わります。たとえば、Sun JDK では -hotspot
、-client
または -server
JVM を実行できます。Sun JDK 1.3.1 を使用している場合、デフォルト値は、-hotspot
です。Sun JDK 1.4.1 を使用している場合、デフォルト値は、-client
です。JRockit JVM を使用している場合、デフォルト値は、-jrockit
です。詳細については、JRockit の『WebLogic JRockit 8.1 SDK ユーザーズ ガイド』の「WebLogic JRockit JVM の起動とコンフィグレーション」を参照してください。
set MEM_ARGS=[-Xms
Number
m] [-Xmx
Number
m]
注意 : JVM のヒープ サイズをデフォルト以外の値にするには、WL_HOME
\common\bin\commEnv.cmd
の MEM_ARGS
値で指定します。ただし、この変更は同じ WL_HOME
以下にあるすべてのドメインに影響します。
管理対象サーバを Windows サービスとしてインストールする場合は、ドメインの管理サーバの場所を指定する変数を含める必要があります。管理対象サーバは、管理サーバに接続してコンフィグレーション データを取得する必要があります。
管理サーバへの接続をコンフィグレーションするには、次の手順に従います。
コンフィグレーション ウィザードで作成したスクリプトを修正する場合は、domain-name
\installService.cmd
(domain-name
は作成したドメインの名前) のコピーを作成し、そのコピーを開くことをお勧めします。
詳細については、Administration Console オンライン ヘルプの「管理サーバへの接続のコンフィグレーション」を参照してください。
例については、コード リスト 6-1 の太字部分を参照してください。
コード リスト 6-1サーバを Windows サービスとして設定するためのスクリプト例
echo off
SETLOCAL
set DOMAIN_NAME=myWLSdomain
set USERDOMAIN_HOME=d:\bea\user_projects\domains\myWLSdomain
set SERVER_NAME=myWLSserver
set PRODUCTION_MODE=true
set
JAVA_OPTIONS=-Dweblogic.Stdout="
d:\bea\user_projects\domains\myWLSdomain\
stdout.txt" -Dweblogic.Stderr="
d:\bea\user_projects\domains\myWLSdomain\
stderr.txt"
set ADMIN_URL=http://adminserver:7501
set MEM_ARGS=-Xms40m -Xmx250m
call "d:\bea\weblogic81\server\bin\installSvc.cmd"
ENDLOCAL
同じコンピュータ上で管理サーバと管理対象サーバの両方を Windows サービスとして実行するように設定する場合、管理サーバが起動した後にだけ管理対象サーバが起動するように指定することができます。
管理対象サーバが管理サーバの Windows サービスより後に起動するように要求するには、次の手順に従います。
この引数は、Windows SCM が SERVER_START_PENDING
から STARTED
にサービスのステータスを変更するまでのミリ秒数を指定します。
たとえば、管理サーバがその起動サイクルを完了して要求のリスンを開始するために 2 分かかる場合は、-delay=120000
のように指定します。Windows ホスト コンピュータを起動すると、Windows SCM は 2 分間 SERVER_START_PENDING
のステータスを報告します。その後に、ステータスは STARTED
に変わります。
管理サーバの修正された beasvc
呼び出しは、次のようになります。
"%WL_HOME%\server\bin\beasvc" -install
-svcname:"%DOMAIN_NAME%_%SERVER_NAME%" -delay:120000
-javahome:"%JAVA_HOME%" -execdir:"%USERDOMAIN_HOME%"
-extrapath:"%WL_HOME%\server\bin" -password:"%WLS_PW%"
-cmdline:%CMDLINE%
beasvc
の詳細を参照するには、コマンド プロンプトでコマンド WL_HOME
\server\bin\beasvc -help
を入力します。WL_HOME
は、WebLogic Server のインストール先ディレクトリです。
このオプションを使用すると、Windows SCM は管理サーバ Windows サービスから STARTED
が報告されるのを待ってから管理対象サーバ Windows サービスを起動します。
たとえば、管理対象サーバの修正後の beasvc
の呼び出しは次のようになります。
"%WL_HOME%\server\bin\beasvc" -install
-svcname:"%DOMAIN_NAME%_%SERVER_NAME%" -depend:"myDomain_myAdminServer"
-javahome:"%JAVA_HOME%" -execdir:"%USERDOMAIN_HOME%"
-extrapath:"%WL_HOME%\server\bin" -password:"%WLS_PW%"
-cmdline:%CMDLINE%
Windows SCM が STARTED
を報告するタイミングをコンフィグレーションする必要がある場合は、-delay
:delay_milliseconds
オプションを管理対象サーバ Windows サービスに追加することもできます。
デフォルトでは、Windows コントロール パネルを使用してサーバ インスタンスを停止すると、Windows サービス コントロール マネージャ (SCM) がサーバの Java 仮想マシン (JVM) を強制停止します。JVM を強制停止すると、サーバは直ちにすべての処理を終了します。セッション データはすべて失われます。サーバが config.xml
ファイルへの書き込みを行っている間に管理サーバの JVM を強制停止すると、config.xml
ファイルが破損する可能性があります。
Windows コントロール パネルからの正常な停止を有効化するには、次の手順に従います。
このメソッドにより、サーバは処理中の全作業を完了後に正常に停止されます。そのようなクラスの例については、「サーバ インスタンスを停止する Java クラス」を参照してください。
たとえば、c:\myJar
というファイルにクラスをアーカイブした場合、修正文は次のようになります。set
CLASSPATH=%JAVA_HOME%\lib\tools.jar;%WL_HOME%\server\lib\weblogic_sp
.jar;%WL_HOME%\server\lib\weblogic.jar;c:\myJar
;%CLASSPATH%
beasvc
ユーティリティを呼び出す次の引数を追加します。-stopclass:
javaclass
javaclass
は、作成したクラスの完全なクラスパス名です。この引数により javaclass
がロードされ、その後 public void static stop()
メソッドが呼び出されます。たとえば、コード リスト 6-2 のクラスを com.myClasses
にパッケージ化した場合、修正された beasvc
コマンドは次のようになります。
修正された beasvc
の呼び出しは次のようになります。
"%WL_HOME%\server\bin\beasvc" -install
-svcname:"%DOMAIN_NAME%_%SERVER_NAME%" -stopclass:com.myClasses.ServerStopper
-javahome:"%JAVA_HOME%" -execdir:"%USERDOMAIN_HOME%"
-extrapath:"%WL_HOME%\server\bin" -password:"%WLS_PW%"
-cmdline:%CMDLINE%
beasvc
の詳細を参照するには、コマンド プロンプトでコマンド WL_HOME
\server\bin\beasvc -help
を入力します。WL_HOME
は、WebLogic Server のインストール先ディレクトリです。
正常な停止操作ですべての HTTP セッションが直ちに中止されるのかどうかを指定でき、強制停止が実行されるまでに正常な停止操作が待機する時間をコンフィグレーションできます。詳細については、Administration Console オンライン ヘルプの「正常な停止の制御」を参照してください。
デフォルトでは、Windows 2000 のコントロール パネルを使用して Windows サービスを停止する場合、Windows SCM はサービスの停止を 30 秒間待機してからサービスを強制終了し、システムのイベント ログにタイムアウト メッセージを出力します。
-stopclass
を使用してサーバを正常に停止する場合は、サーバが処理を正常に終了するまでにかかる時間は 30 秒を超える可能性があります。
Windows 2000 でタイムアウト期間をコンフィグレーションするには、レジストリ キー HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Control
に、ServicesPipeTimeout
という名前の REG_DWORD
レジストリ値を作成します。
この値は、Windows オペレーティング システムの起動中にレジストリから読み込まれ、インストールされているすべてのサービスに影響を及ぼします。
以下の Java クラスは、サーバ インスタンスの停止に Java Management Extensions (JMX) を使用します。 各サーバは、JMX Managed Bean (MBean) を使用して、管理の属性および操作を公開します。そのような MBean の 1 つである ServerRuntime
では、サーバを正常に停止する shutdown()
メソッドが公開されています。
コード リスト 6-2 のクラスでは、管理 MBeanHome
インタフェースを使用します。このインタフェースは、ドメイン内のすべてのサーバ インスタンスの ServerRuntime
MBean 操作を取得し、呼び出すことができます。
JMX プログラミングの詳細については、『WebLogic JMX Service プログラマーズ ガイド』を参照してください。ServerRuntime
MBean の詳細については、WebLogic Server の Javadoc を参照してください。
コード リスト 6-2サーバ インスタンスを停止する Java クラス
import java.util.Set;
import java.util.Iterator;
import java.rmi.RemoteException;
import javax.naming.Context;
import javax.management.ObjectName;
import weblogic.jndi.Environment;
import weblogic.management.MBeanHome;
import weblogic.management.WebLogicMBean;
import weblogic.management.configuration.ServerMBean;
import weblogic.management.runtime.ServerRuntimeMBean;
import weblogic.management.runtime.ServerStates;
import weblogic.management.WebLogicObjectName;
public class ServerStopper {
public static void stop() throws Exception {
MBeanHome home = null;
//管理サーバの url
String url = "t3://qa113:7001";
String username = "system";
String password = "gumby1234";
ServerRuntimeMBean serverRuntime = null;
Set mbeanSet = null;
Iterator mbeanIterator = null;
try {
// ContextClassloader を設定してアサーションを防止
URL[] urls = { new File("/").toURL() };
Thread.currentThread().setContextClassLoader(new
URLClassLoader(urls));
Environment env = new Environment();
env.setProviderUrl(url);
env.setSecurityPrincipal(username);
env.setSecurityCredentials(password);
Context ctx = env.getInitialContext();
home = (MBeanHome)
ctx.lookup("weblogic.management.adminhome");
mbeanSet = home.getMBeansByType("ServerRuntime");
mbeanIterator = mbeanSet.iterator();
while(mbeanIterator.hasNext()) {
serverRuntime = (ServerRuntimeMBean)mbeanIterator.next();
if(serverRuntime.getState().equals(ServerStates.RUNNING)){
serverRuntime.shutdown();
}
}
} catch (Exception e) {
e.printStackTrace();
}
}
}
デフォルトでは、WebLogic Server インスタンスを Windows サービスとしてインストールした場合、サーバまたはその JVM が標準出力および標準エラーに出力するメッセージは見ることができません。
メッセージを表示するには、標準出力および標準エラーをファイルにリダイレクトする必要があります。
-log:"
pathname
"pathname
は、サーバの標準出力および標準エラー メッセージを格納するファイルの絶対パスとファイル名です。
"%WL_HOME%\server\bin\beasvc" -install
-svcname:"%DOMAIN_NAME%_%SERVER_NAME%"
-javahome:"%JAVA_HOME%" -execdir:"%USERDOMAIN_HOME%"
-extrapath:"%WL_HOME%\server\bin" -password:"%WLS_PW%"
-cmdline:%CMDLINE%-log:"d:\bea\user_projects\domains\myWLSdomain\myWLSserver-stdout.txt"
デフォルト動作の変更については、「デフォルト ローテーション基準の変更」を参照してください。
サービスをインストールして Windows ホストを再起動した後、サーバが標準出力または標準エラーに書き込むメッセージを参照するには、以下のいずれかを行います。
tail
コマンドをサポートする DOS ユーティリティを使用して tail -f
stdout-filename
と入力します。デフォルトでは、24 時間おきに、Windows サービスはメッセージを pathname-yyyy_mm_dd-hh_mm_ss という名前形式のファイルにアーカイブします。新しいメッセージは、サービスを設定するときに指定したファイルに集められます。
時間間隔を変更するか、あるいは時間間隔の代わりにメッセージ ファイルのサイズに基づいてローテーションが起こるように設定することもできます。
Windows サービスがメッセージ ファイルをローテーションするデフォルトの基準を変更するには、次の手順を行います。
たとえば、前節の手順 3 のサンプル コマンドを発行した場合は、d:\bea\wlserver6.1\config\mydomain\myserver-stdout.txt
というファイルを作成します。
# ROTATION_TYPE = TIME
# TIME_START_DATE =
date-in-required-format # TIME_INTERVAL_MINS =
number-of-minutes TIME_START_DATE
は、いつ最初のローテーションが行われるのかを指定します。指定の時間がすでに過ぎている場合、最初のローテーションは TIME_INTERVAL_MINS
の時間間隔が経過したときに行われます。開始時刻の指定には、Month Day Year Hour:Minutes:Seconds という形式を使用する必要があります。
Month はグレゴリオ暦の月の英語表記の最初の 3 文字、
Day はグレゴリオ暦の月の 2 桁表現による日、
Year はグレゴリオ暦の 4 桁の年、
Hour:
Minutes:
Seconds は 24 時間形式の時刻です。
TIME_INTERVAL_MINS
は、Windows サービスがファイルをローテーションする頻度 (分単位) を指定します。
例 :# ROTATION_TYPE = TIME
# TIME_START_DATE = Jul 17 2003 05:25:30
# TIME_INTERVAL_MINS = 1440
時間間隔が経過すると、Windows サービスはファイルを pathname-yyyy_mm_dd-hh_mm_ss という形式の名前で保存します。その次に、pathname 形式の名前で新しいファイルを作成します。この新しいファイル (元々指定したすべてのヘッダが含まれている) は、新しい標準出力と標準エラーのメッセージを収集します。
# ROTATION_TYPE = TIME
を指定しても他の行が含まれていない場合、Windows サービスは 24 時間おきにメッセージ ファイルをローテーションします。
# ROTATION_TYPE = SIZE
file-size-in-kilobytes
# SIZE_KB = # SIZE_TRIGGER_INTERVAL_MINS =
polling-interval
SIZE_KB
は、Windows サービスがメッセージを別ファイルに移動することになる最小のファイル サイズ (KB 単位) を指定します。
SIZE_TRIGGER_INTERVAL_MINS
は、Windows サービスがファイル サイズをチェックする頻度 (分単位) を指定します。このヘッダが含まれていない場合、Windows サービスは 5 分おきにファイルのサイズをチェックします。
例 :# ROTATION_TYPE = SIZE
# SIZE_KB = 1024
# SIZE_TRIGGER_INTERVAL_MINS = 3
ファイル サイズをチェックして、ファイルが指定のサイズより大きい場合、Windows サービスはそのファイルを pathname-yyyy_mm_dd-hh_mm_ss 形式の名前で保存します。その次に、pathname 形式の名前で新しいファイルを作成します。この新しいファイル (元々指定したすべてのヘッダが含まれている) は、新しい標準出力と標準エラーのメッセージを収集します。
# ROTATION_TYPE = SIZE
を指定しても他の行が含まれていない場合、Windows サービスは 5 分おきにメッセージ ファイルのサイズをチェックします。 ファイルが 1MB より大きい場合、そのファイルはローテーションされます。
WebLogic Server インスタンスがスレッド ダンプを標準出力に出力するようにするには、以下のいずれかを行います。
weblogic.Admin THREAD_DUMP
コマンドを使用する。詳細については、『WebLogic Server コマンド リファレンス』の「THREAD_DUMP」を参照してください。例 :D:\bea\weblogic81\server\bin\beasvc -dump -svcname:mydomain_myserver
クラスパスとは、JVM が呼び出せる Java クラスの場所の宣言です。WebLogic Server のマスター スクリプトを使用してサーバ インスタンスを Windows サービスとしてインストールする場合、マスター スクリプトでは、サーバ インスタンスの実行に必要なすべてのクラスが指定されます。独自の Java クラスを追加して WebLogic Server を拡張する場合は、それらをクラスパスに追加する必要があります。
たとえば、c:\myJar
というファイルにクラスをアーカイブした場合、修正文は次のようになります。set
CLASSPATH=%JAVA_HOME%\lib\tools.jar;%WL_HOME%\server\lib\weblogic_sp.
jar;%WL_HOME%\server\lib\weblogic.jar;c:\myJar
;%CLASSPATH%
注意 : Win32 システムには、コマンドラインの長さについて 2K の制限があります。Windows サービス起動のためのクラスパス設定が非常に長い場合は、2K の制限を超えることがあります。
-classpath @
pathname
\
filename
pathname
\
filename
は、クラスパス値が含まれるファイルの絶対パスと名前です。
set CMDLINE="%JAVA_VM% %MEM_ARGS% %JAVA_OPTIONS%
-classpath @c:\myClasspath.txt
-Dweblogic.Name=%SERVER_NAME% -Dbea.home=\"D:\bea_70sp2\" -Dweblogic.management.username=%WLS_USER% -Dweblogic.management.server=\"%ADMIN_URL%\" -Dweblogic.ProductionModeEnabled=%STARTMODE% -Djava.security.policy=\"%WL_HOME%\server\lib\weblogic.policy\" weblogic.Server"
注意 : サーバ固有のスクリプトを実行するには、Windows レジストリを修正する権限のあるユーザ アカウントで Windows コンピュータにログインする必要があります。
プロダクション環境で Windows サービスをインストールする場合は、管理者レベルの特権を持つオペレーティング システム ユーザ アカウントでサービスを実行しないことをお勧めします。詳細については、「サービスが実行されるユーザ アカウントの検証」を参照してください。
WebLogic Server が Windows サービスとして正常に設定されていることを確認するには、次の手順に従います。
正常に設定されている場合は、beasvc -debug
コマンドによってサーバが起動されます。 スクリプトが以下のようなエラーを返す場合は、正しいサービス名を指定したかどうか確認してください。Unable to open Registry Key .......System\CurrentControlSet\Services\beasvc example_examplesServer\Parameters
プロダクション環境では、WebLogic Server Windows サービスはアクセス権を制限した特殊なオペレーティング システム ユーザ アカウントで実行します。たとえば、その OS ユーザは BEA ファイルとドメイン ファイルのみに対するアクセス権を持ちます。これは、それらのファイルにアクセスできる唯一のユーザ カウントでなければなりません。
特殊な OS ユーザ アカウントで WebLogic Server インスタンスが実行されるようにするには、次の手順を行います。
注意 : ネットワーク ドライブにアクセスする際に、Windows サービスはそのネットワーク ドライブを共有していた Windows サービスと同じユーザ名で動作している必要があります。
Windows サービスとして実行されるようサーバ インスタンスを設定したら、コントロール パネルの [サービス] を使用して、サーバを停止および再起動できます。
デフォルトでは、Windows コントロール パネルを使用してサーバ インスタンスを停止すると、Windows サービス コントロール マネージャ (SCM) がサーバの Java 仮想マシン (JVM) を強制停止します。JVM を強制停止すると、サーバは直ちにすべての処理を終了します。セッション データはすべて失われます。サーバが config.xml
ファイルへの書き込みを行っている間に管理サーバの JVM を強制停止すると、config.xml
ファイルが破損する可能性があります。Windows のコントロール パネルによって正常な停止を可能にするための詳細については、「Windows コントロール パネルからの正常な停止の有効化」を参照してください。
Windows サービスとしてインストールされている WebLogic Server インスタンスを停止または再起動するには、次の手順に従います。
WebLogic Server インスタンスを実行する Windows サービスを削除するには、beasvc
ユーティリティが Windows レジストリから関連のキーを削除するように指定したスクリプトを使用できます。Windows サービスを削除しても、ドメインのコンフィグレーション ファイルに保存されているサーバ インスタンスのコンフィグレーションには影響はありません。Windows サービスを削除した後は、WebLogic Server インスタンスを起動スクリプトで、または管理対象サーバの場合はノード マネージャで起動できます。
コンフィグレーション ウィザードでドメインのスクリプトが既に作成されていない場合は、自分で作成する必要があります。このスクリプトでは、サーバ インスタンス名などサーバ固有の情報を識別する変数値を設定します。そして、そのスクリプトではマスター アンインストール スクリプト WL_HOME\server\bin\uninstallSvc.cmd
を呼び出します (WL_HOME
は WebLogic Server をインストールしたディレクトリ)。マスター スクリプトは beasvc
ユーティリティを呼び出します。これにより、Windows レジストリからキーが削除されます。
サーバ固有のアンインストーラ スクリプトの例は、コード リスト 6-3 を参照してください。
WebLogic Server インスタンスを実行する Windows サービスを削除するスクリプトを作成するには、次の手順に従います。
削除スクリプトは正常に実行されると、標準出力に以下のような行を出力します。mydomain_myserver removed.
デフォルトでは、標準出力は、batch
ファイルを実行するコマンド プロンプトです。
コード リスト 6-3Windows サービスを削除するスクリプト
echo off
SETLOCAL
set DOMAIN_NAME=myWLSdomain
set SERVER_NAME=myWLSserver
call "D:\bea\weblogic81\server\bin\uninstallSvc.cmd"
ENDLOCAL
WebLogic Server インスタンスが別のユーザ資格に基づいて実行されるように Windows サービスを変更するには、以下の処理のいずれかを実行します。