WebLogic 診断フレームワークコンソール拡張の使い方

WLDF コンソール拡張の概要

WLDF コンソール拡張には、図 3-1 に示すように [Tabs] と [View] という 2 つのパネル、ツールバー、およびステータスバーがあります。

図 3-1 WLDF コンソール拡張のパネル

WLDF コンソール拡張のパネル

[View] パネルの概要

1 つまたは複数のチャートの集合をビューといい、計算されたモニタ情報と診断データが表示されます (図 3-2 を参照)。ビューは、WLDF コンソール拡張ページ右側の [View] パネルに表示されます。[View] パネルにはアクティブなビューが一度に 1 つ表示されます。

図 3-2 ビュー (2 つの例)

ビュー (2 つの例)

各チャートは凡例、ラベル、およびデータを特定して表示するためのコントロールからなります。チャートには 1 つまたは複数のデータソースに由来するデータを表示できます。各データソースは個別のグラフとして表示され、グラフには各間隔におけるデータポイントの値が示されます。ビュー、チャート、およびグラフ間の関係については、図 3-3 を参照してください。

図 3-3 グラフとチャート、チャートとビューの関係

グラフとチャート、チャートとビューの関係

[Tabs] パネルの概要

ページ左側の [Tabs] パネルには複数のタブがあり、右側の [View] パネルに表示されるビューやチャートを作成したり変更したりするためのコントロールが配置されています。

[Tabs] パネルには次の 4 つのタブがあります。

[Views] タブ。ビューを作成、変更、および削除するためのコントロールがあります。「ビューの操作」を参照してください。
[Metrics] タブ。認識されているすべての実行時 MBean タイプ、インスタンス、および属性のツリーが示されます。属性をビュー上にドラッグすると、その属性の状態を時間ごとに示す 1 つまたは複数のグラフを作成できます。「チャートおよびグラフの作成と変更」を参照してください。
[Requests] タブ。インスツルメントされたコードによって生成されたイベントのツリーが示されます。メソッド (群) をビュー上にドラッグすると、そのメソッド (群) の時間ごとの実行パフォーマンス (経過した動作時間) を示すグラフを作成できます。「チャートおよびグラフの作成と変更」を参照してください。
[Properties] タブには 2 つのサブタブがあります。

[Properties｜Selected Properties] タブ。このタブのコントロールを使用すると、個々のグラフやチャートの外観を変更できます。「チャートのプロパティの設定」と「グラフのプロパティの設定」を参照してください。
[Properties ｜Global Properties] タブ。このタブのコントロールを使用すると、すべてのアクティブなビューに適用するプロパティについてポーリングを設定して表示できます。「グローバルポーリングとビュースクロールのプロパティの設定」を参照してください。

ツールバーとステータスバーの概要

ツールバーとステータスバーは、[Tabs] パネルにどのタブが表示されているときにも常に利用できます。

ツールバーは [Tabs] パネルと [View] パネルのすぐ上に表示されます。ツールバーのボタンとアイコンについて表 3-1 で説明します。

表 3-1 ツールバーのボタンとアイコン

ボタンまたはアイコン	名前	アクション
	[Focus Context]	クリックすると [Tabs] パネルと [View] パネルとの間でフォーカスが変更される。
	[Save All Modified Views]	クリックするとすべてのカスタムビューが保存される。
	[Stop All Active Views]	クリックするとすべてのアクティブなビューが停止される。
	[Delete]	クリックすると選択されているグラフまたはチャートが削除される。
	[Status of data polling]	データのポーリング作業の状態が表示される (以下を参照)。緑色の場合、サーバからデータが正常に取得されている。黄色の場合、サーバからのデータ取得に何らかの問題がある。赤色の場合、サーバからデータが取得されていない。

ページ最下部にあるステータスバーには選択されている項目に関する情報が表示されます。

コントロール、ビュー、グラフ、チャートのツールチップの表示

WLDF コンソール拡張の数種のオブジェクトでは、そのオブジェクトにマウスポインタを置くと、ツールチップという簡単なメッセージを表示できます。ある項目のツールチップを表示するには、マウスポインタを移動してそのオブジェクト上で停止します。ここで、マウスのクリックはしません。このようにすると、わずかな時間をおいてその項目に関する簡単なメッセージが表示されます。

WLDF コンソール拡張の全領域で、ボタン、テキストフィールド、スライダなどの標準的なコントロールのツールチップを表示できます。ツールチップには各コントロールの動作の説明が示されます。情報の視覚化に使用するオブジェクトについては以下の節で説明するような詳細も表示できます。これらの節については「チャートおよびグラフの作成と変更」を参照してください。

ビュー、グラフ、チャートの基本的な作成手順

ビューを作成してチャートやグラフを追加するための基本的な手順を以下に示します。

[Views] タブでビューを作成するか、または選択します。

作成するチャートの種類を選択します。

メトリックチャートを作成する場合は [Metrics] タブを表示。
メソッドパフォーマンスチャートを作成する場合は [Requests] タブを表示。

左パネルの [Metrics] または [Requests] タブから右パネルのアクティブなビューに項目をドラッグします。項目をビューの空白領域にドロップすると新しいチャートやグラフが作成され、既存のチャート内にドロップするとチャート内のグラフ (群) に新しいグラフが追加されます。

必要に応じて [Properties] タブを選択し、このタブのツールを使用してグラフ (群) やチャート (群) の外観を変更します。

カスタムビューを作成した場合、そのビューを保存します。

詳細な手順については、以下の節を参照してください。

「ビューの操作」
「チャートおよびグラフの作成と変更」

別の方法によるオブジェクト操作

WLDF コンソール拡張は、属性の設定やオブジェクトの操作を行うビジュアルツールを備えたグラフィカルユーザインタフェースであり、多くのアクティビティについて別の対話方法を利用して作業を完了することもできます。

マウスを使ったドラッグアンドドロップやこれ以外の直接的な操作。たとえば [Tabs] パネルから [View] パネルに MBean インスタンスの属性をドラッグすると、新しいチャートを作成できます。これ以外の直接的な操作としては、チャートのグラフ上で〔Shift〕を押しながらドラッグするとデータを拡大表示できます。
右クリックしてコンテキストメニューから選択する。[Metrics] タブの属性、[Requests] タブのメソッド、および [View] パネルのチャートについては、右クリックするとコンテキストメニューが表示され、このメニューから選択されているオブジェクトに対して実行するコマンドを選択できます。たとえば [Tabs] パネルの MBean インスタンス属性を右クリックして [Create New Chart] を選択すると、新しいチャートを作成できます。
キーボードを使った対話。〔Tab〕、矢印キー、および〔Enter〕を使用して、ページ上のさまざまなツールやオブジェクトを選択し、それに対するアクションを実行できます。詳細については、「キーボードアクセス」を参照してください。