WebLogic Server では、JMS 仕様を完全にサポートし、標準の JMS API ではサポートされないさまざまな拡張機能を備えたエンタープライズクラスのメッセージング システムを提供しています。WebLogic Server プラットフォームと密接に統合されているため、非常にセキュアな J2EE アプリケーションを構築して、WebLogic Server コンソールで簡単にモニタしたり管理したりできます。XA トランザクションの完全サポートに加え、WebLogic Server のメッセージング機能では、クラスタ化機能およびサービス移行機能を通じた高可用性も実現できます。また、他のバージョンの WebLogic Server やサードパーティ メッセージング ベンダ製品とのシームレスな相互運用性も可能です。
WebLogic Server のメッセージング機能は次の領域から構成されます。
- JMS サーバは、対象とする JMS モジュール内の JMS キューおよびトピック送り先用の管理コンテナとして機能するコンフィグレーション リソースです。JMS サーバの最も重要な役割は、JMS サーバの送り先で受信されるすべての永続メッセージ用の永続ストアに関する情報を管理することと、送り先で作成される恒久サブスクライバの状態を管理することです。
- ストア アンド フォワード エージェントは、WebLogic Server のサブシステムにまたがって分散されたアプリケーション間、特に WebLogic JMS と Web サービス サブシステム間で、メッセージを確実に配信するためのメカニズムを提供します。高可用性を備える SAF サービスを使用すると、ネットワーク上の問題またはシステム障害によりメッセージの送信時に利用不可能なリモート エンドポイントに対しても、アプリケーションからメッセージを送信できます。
- JMS システム モジュールには、キュー、トピック、テンプレート、接続ファクトリ、JMS ストア アンド フォワード (SAF) 送り先などのグローバルなコンフィグレーション JMS リソースがあり、それらが
weblogic-jmsmd.xsd
スキーマに準拠する XML ドキュメントによって定義されます。JMS システム モジュールは、ドメイン ディレクトリの config\jms サブディレクトリに格納され、このモジュールに対する参照が JMSSystemResource
要素としてドメインのコンフィグレーション ファイルに追加されます。システム モジュールは、ドメインにコンフィグレーションされたサーバおよびクラスタの対象指定に対して全面的に利用できます。つまり、同じ対象にデプロイされているすべてのアプリケーションおよびクライアント アプリケーションで利用できます。
- メッセージング ブリッジでは、JMS API をサポートする 2 つの任意のメッセージング製品間の転送メカニズムを利用できます。メッセージング ブリッジを使用して、WebLogic JMS の異なる実装間、または WebLogic JMS と別のメッセージング製品間で相互運用を行います。
WebLogic Server のメッセージング機能をコンフィグレーションするには、次の手順に従います。