WebLogic Server コマンド リファレンス

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weblogic.Admin コマンドライン リファレンス (非推奨)

注意 : weblogic.Admin ユーティリティは、WebLogic Server® 9.0 で非推奨になりました。weblogic.Admin ユーティリティと wlconfig ツールは次のように制限されます。
注意 : weblogic.Admin ユーティリティでは、セキュリティ MBean をコンフィグレーションすることはできません。ただし、セキュリティ MBean を参照したり、そのメソッドを呼び出すことはできます。セキュリティ MBean のコンフィグレーション (作成、削除または変更)、参照、およびそのメソッドの呼び出しを行う wlconfig ツールはまだ使用できます。wlconfig の詳細については、『WebLogic Server アプリケーションの開発』の「wlconfig Ant タスクを使用した WebLogic Server ドメインのコンフィグレーション」を参照してください。
注意 : 同等の機能については、WebLogic Scripting Tool (WLST) を使用することをお勧めします。詳細については、『WebLogic Scripting Tool ガイド』を参照してください。

weblogic.Admin ユーティリティはコマンドライン インタフェースであり、このユーティリティを使用して WebLogic Server を管理、コンフィグレーション、およびモニタできます。

Administration Console と同様に、このユーティリティも、大部分のコマンドについて管理サーバ上で管理操作を呼び出すクライアントの役割をします。管理サーバではドメイン内のすべてのサーバが一元的に管理されます。すべての管理対象サーバは管理サーバからコンフィグレーション データを取得し、管理サーバはすべての管理対象サーバの実行時データにアクセスできます。Administration Console が管理サーバとのみ対話するのに対して、weblogic.Admin ユーティリティは管理サーバとすべてのアクティブなサーバ インスタンスに直接アクセスできます。管理サーバが停止している場合でも、weblogic.Admin ユーティリティを使用して、管理対象サーバから実行時情報を取得したり、一部の管理コマンドを呼び出したりできます。ただし、ドメインの config.xml ファイルにコンフィグレーションの変更を保存できるのは、管理サーバにアクセスしているときのみです。

管理タスクを自動化するために、シェル スクリプトから weblogic.Admin ユーティリティを呼び出すことができます。シェル スクリプトからこのユーティリティを複数回呼び出す場合には、BATCHUPDATE コマンドの使用を検討してください。このコマンドについては、「バッチ モードでのコマンドの実行」を参照してください。

以下の節では、weblogic.Admin ユーティリティの使い方について説明します。

詳細については以下を参照してください。

 


weblogic.Admin ユーティリティの環境要件

weblogic.Admin ユーティリティの環境を設定するには、次の手順に従います。

  1. WebLogic Server の『インストール ガイド』の説明に従って、WebLogic Server ソフトウェアをインストールおよびコンフィグレーションします。
  2. WebLogic Server クラスを CLASSPATH 環境変数に追加し、WL_HOME\server\binPATH 環境変数に追加します。
  3. WL_HOME\server\bin\setWLSEnv スクリプトを使用すると、両方の変数を設定できます。「クラスパスの変更」を参照してください。

  4. 管理トラフィック用に予約されているリスン ポートを weblogic.Admin ユーティリティで使用する場合は、Administration Console オンライン ヘルプの「ドメイン全体の管理ポートのコンフィグレーション」の説明に従って、ドメイン全体の管理ポートをコンフィグレーションする必要があります。
  5. ドメイン全体の管理ポートは SSL で保護されています。weblogic.Admin ユーティリティでのセキュア ポートの使用については、「SSL の引数」を参照してください。

注意 : サーバ インスタンスがデッドロックされていても、ドメイン全体の管理ポートを有効にしている場合に限り、サーバ インスタンスは weblogic.Admin コマンドに応答できます。ドメイン全体の管理ポートを有効にしていない場合は、サーバを実行している Java プロセスを強制停止することでそのサーバ インスタンスを停止するしかありません。この場合、すべてのセッション データが失われます。ドメイン全体の管理ポートの有効化については、Administration Console オンライン ヘルプの「ドメイン全体の管理ポートのコンフィグレーション」を参照してください。

 


weblogic.Admin ユーティリティを呼び出すための構文

java [ SSL の引数 ]
weblogic.Admin
[ 接続の引数 ]
[ ユーザ資格の引数 ]
COMMAND-NAME command-arguments

コマンド名と引数では、大文字と小文字は区別されません。

以下の節では、構文に関する詳細な情報を示します。

注意 : weblogic.Deployer ツールと BEA WebLogic Scripting Tool (WLST) でも、SSL、接続、およびユーザ資格の引数を使用できます。

SSL の引数

java [ -Dweblogic.security.TrustKeyStore=DemoTrust ]
[ -Dweblogic.security.JavaStandardTrustKeyStorePassPhrase=password ]
[ -Dweblogic.security.CustomTrustKeyStoreFileName=filename
-Dweblogic.security.TrustKeyStoreType=CustomTrust
[-Dweblogic.security.CustomTrustKeyStorePassPhrase=password ]
]
[ -Dweblogic.security.SSL.hostnameVerifier=classname ]
[ -Dweblogic.security.SSL.ignoreHostnameVerification=true ]
weblogic.Admin
[ ユーザ資格の引数 ]
COMMAND-NAME command-arguments

ドメイン全体の管理ポートを有効にしている場合、または SSL で保護された他のリスン ポートを使用して管理要求を保護する場合は、weblogic.Admin を呼び出すときに SSL の引数を含める必要があります。表 2-1 では、weblogic.Admin ユーティリティのすべての SSL の引数について説明します。

表 2-1 SSL の引数
引数
定義
-Dweblogic.security.
TrustKeyStore=
DemoTrust
weblogic.Admin で、デモ用信頼キーストア (WL_HOME\server\lib\DemoTrust.jks) の CA 証明書を信頼するようにする。
この引数は、接続先のサーバ インスタンスがデモ用の ID と証明書を使用する場合には必須。
デフォルトでは、weblogic.Admin は、Java 標準信頼キーストア (JAVA_HOME\jre\lib\security) の CA 証明書のみを信頼する。
-Dweblogic.security.
JavaStandardTrustKeysto
rePassPhrase=
password
Java 標準信頼キーストアの保護に使用されたパスワードを指定する。
Java 標準信頼キーストアがパスワードで保護されており、その CA 証明書を信頼する場合には、この引数を使用する必要がある。
デフォルトでは、Java 標準信頼キーストアはパスワードで保護されていない。
-Dweblogic.security.
CustomTrustKeyStoreFileNa
me=
filename
-Dweblogic.security.Trust
KeyStoreType=CustomTrust
weblogic.Admin で、filename にあるカスタム キーストアの CA 証明書を信頼するようにする。カスタム キーストアを信頼するには、両方の引数を使用する必要がある。
-Dweblogic.security.Custo
mTrustKeyStorePassPhrase=
password
カスタム キーストアの保護に使用されたパスワードを指定する。
カスタム キーストアがパスワードで保護されている場合にのみ、この引数を使用する必要がある。
-Dweblogic.security.SSL.
hostnameVerifier=
classname
カスタム ホスト名検証クラスの名前を指定する。このクラスは weblogic.security.SSL.HostnameVerifier インタフェースを実装する必要がある。
-Dweblogic.security.SSL.
ignoreHostnameVerificat
ion=true
ホスト名検証を無効にする。

SSL を使用して管理要求を保護する : 主要手順

SSL で管理要求を保護するには、次の手順に従います。

  1. 接続先のサーバ インスタンス上で双方向 SSL が無効化されていることを確認します。
  2. デフォルトでは、SSL を有効化した場合、サーバ インスタンスは一方向 SSL をサポートします。双方向 SSL の方がセキュリティが強化されるので、双方向 SSL が有効化されている場合もあります。しかし、weblogic.Admin は双方向 SSL をサポートしていません。

  3. 信頼性のある CA 証明書で、weblogic.Admin ユーティリティがファイル システムを介してアクセスできるキーストアに格納されていることを確認します。
  4. weblogic.Admin ユーティリティを呼び出すときには、以下を指定する引数を組み込みます。

weblogic.Admin 用の信頼を指定する

weblogic.Admin ユーティリティがサーバの SSL ポートに接続する場合、信頼する認証局 (CA) を記述した一連の証明書を指定する必要があります。

weblogic.Admin 用の信頼を指定するには、次の手順に従います。

weblogic.Admin 用のホスト名検証を指定する

ホスト名検証では、クライアントの接続先のホスト名 URL と、SSL 接続の一部としてサーバが送り返すデジタル証明書のホスト名が一致していることが確認されます。ホスト名検証は、SSL クライアントまたはクライアントとして機能している SSL サーバがリモート ホスト上のアプリケーション サーバに接続する場合に役立ちます。また、介在者の攻撃 (man-in-the-middle attack) を防ぐのに役立ちます。『WebLogic Server のセキュリティ』の「ホスト名検証の使い方」を参照してください。

weblogic.Admin 用のホスト名検証を指定するには、次の手順に従います。

接続の引数

java [ SSL の引数 ]
weblogic.Admin
[ {-url URL} | {-adminurl URL} ]
[ ユーザ資格の引数 ]
COMMAND-NAME command-arguments

大部分の weblogic.Admin コマンドを呼び出す場合には、表 2-2 の引数を指定して WebLogic Server インスタンスに接続します。一部のコマンドには、接続の引数に関して特別な要件があります。特別な要件については、コマンドのドキュメントで説明されています。

表 2-2 接続の引数
引数
定義
-url [protocol://]listen-address:listen-port
コマンドを実行するサーバ インスタンスのリスン アドレスおよびリスン ポート。
ほとんどの場合で、ドメイン内のすべてのサーバを一元的に管理する管理サーバのアドレスとポートを指定する必要がある。STARTCREATE などの一部のコマンドは、必ず管理サーバ上で実行されなければならない。管理サーバ上で実行すべきコマンドかどうかは、各コマンドのドキュメントに記されている。
管理対象サーバのリスン アドレスとポートを指定した場合、コマンドはそのサーバ インスタンスのデータのみにアクセスできる。ある管理対象サーバでコマンドを実行して、別のサーバ インスタンスのデータを参照したり、変更したりすることはできない。
MBean 関連のコマンドを使用する場合、管理 MBean にアクセスするには管理サーバのリスン アドレスとポートを指定する必要がある。ローカル コンフィグレーション MBean または実行時 MBean にアクセスするには、その MBean が存在するサーバ インスタンスを指定できる。ただし、-adminurl 引数を使用して、任意のサーバからローカル コンフィグレーション MBean または実行時 MBean を取得することもできる。MBean の場所については、『JMX によるカスタム管理ユーティリティの開発』の「WebLogic Server MBean について」を参照。
SSL で保護されていないリスン ポートを使用する場合の形式は、-url [protocol://]listen-address:port
SSL で保護されているポートを使用する場合の形式は、-url secure-protocol://listen-address:port
ドメイン全体の管理ポートが設定されている場合は、管理ポート番号を指定する必要がある (-url secure-protocol://listen-address:domain-wide-admin-port)。
protocol および secure-protocol の有効な値については、「プロトコルのサポート」を参照。
リスン アドレスおよびリスン ポートの詳細については、「-Dweblogic.ListenAddress=host」および「-Dweblogic.ListenPort= portnumber」を参照。
ドメイン全体の管理ポートについては、Administration Console オンライン ヘルプの「ドメイン全体の管理ポートのコンフィグレーション」を参照。
この引数のデフォルト値は t3://localhost:7001
-adminurl [protocol://]Admin-Server-listen-address:listen-port
ドメイン内の任意のサーバ インスタンスのローカル コンフィグレーション MBean または実行時 MBean を管理サーバから取得できるようにする。
MBean のタイプについては、『JMX によるカスタム管理ユーティリティの開発』の「WebLogic Server MBean について」を参照。
MBean コマンド以外のすべてのコマンドでは、-adminurl admin-address-url admin-address は同義。
-adminurl の値には管理サーバのリスン アドレスとリスン ポートを指定しなければならない。
SSL で保護されていないポートを使用する場合の形式は、-adminurl [protocol]Admin-Server-listen-address:port
SSL で保護されているポートを使用する場合の形式は、-adminurl secure-protocol://Admin-Server-listen-address:port
ドメイン全体の管理ポートが設定されている場合は、管理ポート番号を指定する必要がある (-adminurl secure-protocol://Admin-Server-listen-address:domain-wide-admin-port)。
protocol および secure-protocol の有効な値については、「プロトコルのサポート」を参照。
この引数のデフォルト値はない。

ユーザ資格の引数

java [ SSL の引数 ]
weblogic.Admin
[ 接続の引数 ]
[ { -username username [-password password] } |
[ -userconfigfile config-file [-userkeyfile admin-key] ]
]
COMMAND-NAME command-arguments

大部分の weblogic.Admin コマンドを呼び出す場合には、表 2-3 にある引数を指定して、コマンドを呼び出すパーミッションを持つ WebLogic Server ユーザのユーザ資格を指定します。

表 2-3 ユーザ資格の引数
引数
定義
-username username
コマンドを発行するユーザの名前。このユーザには、コマンドの対象を参照または変更するための適切なパーミッションが必要。
システム管理タスクのパーミッションについては、『ロールおよびポリシーによる WebLogic リソースの保護』の「ユーザ、グループ、セキュリティ ロール」を参照。
-password password
ユーザ名に関連付けられているパスワード。
-password 引数を指定しない場合、weblogic.Admin はパスワードの入力を要求する。
WL_HOME\server\binPATH 環境変数に指定されている場合、weblogic.Admin は一連の WebLogic Server ライブラリを使用してパスワードが標準出力に送出されるのを防ぐ。環境変数の設定の詳細については、「weblogic.Admin ユーティリティの環境要件」を参照。
-userconfigfile config-file
暗号化されたユーザ名およびパスワードを格納するユーザ コンフィグレーション ファイルの名前と場所を指定する。その暗号化されたユーザ名とパスワードは、指定するコマンドを呼び出すパーミッションを持っていなければならない。
-userconfigfile config-file-username username も指定しない場合、weblogic.Admin はデフォルト パス名にあるユーザ コンフィグレーション ファイルを検索する (「STOREUSERCONFIG」を参照)。
-userkeyfile admin-key
指定するユーザ コンフィグレーション ファイルに関連付けられているキー ファイルの名前と場所を指定する。
ユーザ コンフィグレーション ファイルの作成時に、STOREUSERCONFIG コマンドはキー ファイルを使用してユーザ名とパスワードを暗号化する。ユーザ コンフィグレーション ファイルを暗号化するキー ファイルのみが、そのユーザ名とパスワードを復号化できる。
-userkeyfile admin-key を指定しない場合、weblogic.Admin はデフォルト パス名にあるキー ファイルを検索する (「STOREUSERCONFIG」を参照)。

注意 : 管理クライアントがサーバに接続できない場合や WebLogic Server インスタンスがユーザ名とパスワードを拒否する場合、すべてのコマンドの終了コードは 1 になります。

ユーザ資格を指定する

ユーザ資格を指定する最も簡単な方法は、デフォルトの場所にユーザ コンフィグレーション ファイルとキー ファイルを作成することです。それ以後は、weblogic.Admin の呼び出しでユーザ資格を含める必要がなくなります。ユーザ コンフィグレーション ファイルには、単一のキー ファイルによってのみ復号可能な暗号化されたユーザ資格が格納されます (「STOREUSERCONFIG」を参照)。

たとえば、次のコマンドでは、デフォルトの場所にユーザ コンフィグレーション ファイルとキー ファイルが作成されます。

java weblogic.Admin -username weblogic -password weblogic STOREUSERCONFIG

この STOREUSERCONFIG コマンドを入力した後は、コマンドラインやスクリプトで資格を指定せずに weblogic.Admin を呼び出すことができます。次に例を示します。

java weblogic.Admin GET -pretty -type -Domain

デフォルト以外の場所にユーザ コンフィグレーション ファイルまたはキー ファイルを作成した場合には、コマンドラインやスクリプトで -userconfigfile config-file 引数および -userkeyfile admin-key 引数を含めることができます。

ユーザ コンフィグレーション ファイルとキー ファイルを作成しなかった場合には、weblogic.Admin ユーティリティの呼び出し時にコマンドラインやスクリプトで直接、-username 引数と -password 引数を使用する必要があります。これらの引数では、ユーザ名とパスワードは暗号化されません。スクリプトに値を格納すると、スクリプトに読み込みアクセスできる第三者によってユーザ資格が使用されるおそれがあります。

次のリストに、weblogic.Admin のユーザ資格の引数の優先順位を示します。

ユーザ資格を指定する例

java weblogic.Admin -username weblogic -password weblogic コマンドでは、ユーザ名 weblogic およびパスワード weblogic がコマンドラインで直接指定されます。

java weblogic.Admin コマンドでは、デフォルト パス名にあるユーザ コンフィグレーション ファイルとキー ファイルが使用されます。

デフォルト パス名をコンフィグレーションする」を参照してください。

以下のコマンドでは、ユーザ コンフィグレーション ファイル c:\wlUser1-WebLogicConfig.properties とキー ファイル e:\secure\myKey が使用されます。
java -userconfigfile c:\wlUser1-WebLogicConfig.properties
-userkeyfile e:\secure\myKey

プロトコルのサポート

weblogic.Admin ユーティリティの -url 引数または -adminurl 引数では、t3t3shttphttps、および iiop の各プロトコルがサポートされています。

http または https を使用してサーバ インスタンスに接続する場合は、そのインスタンスの HTTP トンネリングを有効にする必要があります。詳細については、Administration Console オンライン ヘルプの「HTTP プロトコルのコンフィグレーション」を参照してください。

iiop を使用してサーバ インスタンスに接続する場合は、そのインスタンスの iiop プロトコルを有効にする必要があります。詳細については、Administration Console オンライン ヘルプの「IIOP の有効化とコンフィグレーション」を参照してください。

-url 引数を使用して非セキュア ポートを指定する場合、weblogic.Admin ユーティリティはデフォルトで t3 を使用します。たとえば、java weblogic.Admin -url localhost:7001java weblogic.Admin -url t3://localhost:7001 となります。

-url 引数または -adminurl 引数のいずれかを使用して SSL で保護されたポートを指定する場合は、t3s または https を指定する必要があります。詳細については、「SSL を使用して管理要求を保護する : 主要手順」を参照してください。

例における環境

以降の節で紹介される例の多くは、以下の特定の環境が設定されていることを前提としています。

weblogic.Admin によって返される終了コード

すべての weblogic.Admin コマンドは、コマンドが成功した場合は終了コード 0、コマンドが失敗した場合は終了コード 1 を返します。

Windows コマンド プロンプトから終了コードを参照するには、weblogic.Admin コマンドの実行後に echo %ERRORLEVEL% を入力します。bash シェルで終了コードを参照するには、echo $? と入力します。

次に例を示します。

D:\>java weblogic.Admin -username weblogic -password weblogic GET -pretty 
-mbean "MedRec:Name=MyServer,Type=Server" -property ListenPort
---------------------------
MBeanName: "MedRec:Name=MyServer,Type=Server"
ListenPort: 7010
D:\>echo %ERRORLEVEL%
0

weblogic.Admin は、コマンドの処理中に例外が発生した場合には System.exit(1) を呼び出して Ant およびその他の Java クライアント JVM を終了させます。このデフォルトの動作は、Ant タスクに対して -noExit を指定し (wlconfig)、weblogic.Admin バッチ処理に対して -continueOnError を指定する (BATCHUPDATE) ことでオーバーライドできます。

 


ユーザ資格を格納するためのコマンド

WebLogic Server インスタンスに接続する weblogic.Admin コマンドでは、ユーザ資格を指定する必要があります。STOREUSERCONFIG コマンドを使用して、コマンドラインで直接資格を渡したり、暗号化されていない資格をスクリプトに格納したりする代わりにユーザ資格を暗号化できるようになりました。「ユーザ資格を指定する」を参照してください。

 


STOREUSERCONFIG

ユーザ コンフィグレーション ファイルと、関連付けられているキー ファイルを作成します。ユーザ コンフィグレーション ファイルには、暗号化されたユーザ名とパスワードが格納されます。キー ファイルには、ユーザ名とパスワードの暗号化と復号化に使用される秘密鍵が格納されます。

最初にユーザ名とパスワードを暗号化したキー ファイルのみが、その値を復号化できます。キー ファイルを失った場合には、新しいユーザ コンフィグレーション ファイルとキー ファイルのペアを作成しなければなりません。

警告 : 認可されたユーザのみがキー ファイルにアクセスできるようにする必要があります。有効なユーザ コンフィグレーション ファイルとキー ファイルのペアにアクセスできるユーザには、暗号化されたユーザ名の特権が付与されます。キー ファイルへのアクセスを保護するために、WebLogic Server 管理者などの認可されたユーザのみに読み書きアクセスを提供するディレクトリにキー ファイルを格納できます。あるいは、フロッピーや CD などのリムーバブル メディアにキー ファイルを書き込み、使用しないときにはそのメディアを引き出しに入れ鍵を掛けておくこともできます。

他の weblogic.Admin コマンドとは異なり、STOREUSERCONFIG コマンドは WebLogic Server インスタンスに接続しません。データの暗号化およびファイルの作成は、STOREUSERCONFIG コマンドが実行される JVM によって行われます。WebLogic Server インスタンスに接続しないため、このコマンドではユーザ名とパスワードが有効な WebLogic Server 資格であることを検証できません。

構文

java weblogic.Admin 
-username username [-password password]
[ -userconfigfile
config-file ] [ -userkeyfile keyfile ]
STOREUSERCONFIG

表 2-4 STOREUSERCONFIG の引数
引数
定義
-userconfigfile config-file
STOREUSERCONFIG コマンドによってユーザ コンフィグレーション ファイルが作成されるファイル パス名を指定する。パス名は、絶対パスでも、コマンドを入力するディレクトリを基準とする相対パスでもよい。
指定したパス名にファイルがすでに存在している場合には、コマンドによってそのファイルが、新しく暗号化されたユーザ名とパスワードを格納する新しいファイルで上書きされる。
このオプションを指定しない場合、STOREUSERCONFIG によって以下のことが行われる。
  • ユーザ コンフィグレーション ファイルを作成するディレクトリを決定するために、JVM のユーザ ホーム ディレクトリを使用する。デフォルト値は、SDK およびオペレーティング システムの種類によって異なる。「デフォルト パス名をコンフィグレーションする」を参照。
  • ファイル名を決定するために、オペレーティング システムのユーザ名を文字列 -WebLogicConfig.properties の前に付加する。たとえば、username-WebLogicConfig.properties となる。Java オプションを使用して、別のユーザ名を指定できる。「デフォルト パス名をコンフィグレーションする」を参照。
-userkeyfile keyfile
STOREUSERCONFIG コマンドによってキー ファイルが作成されるファイル パス名を指定する。パス名は、絶対パスでも、コマンドを入力するディレクトリを基準とする相対パスでもよい。
指定したパス名にファイルがすでに存在している場合、STOREUSERCONFIG は新しいユーザ コンフィグレーション ファイルの暗号化にその既存のファイルを使用する。
このオプションを指定しない場合、STOREUSERCONFIG によって以下のことが行われる。
  • キー ファイルを作成するディレクトリを決定するために、JVM のユーザ ホーム ディレクトリを使用する。デフォルト値は、SDK およびオペレーティング システムの種類によって異なる。「デフォルト パス名をコンフィグレーションする」を参照。
  • ファイル名を決定するために、オペレーティング システムのユーザ名を文字列 -WebLogicConfig.properties の前に付加する。たとえば、username-WebLogicConfig.properties となる。Java オプションを使用して、別のユーザ名を指定できる。「デフォルト パス名をコンフィグレーションする」を参照。
-username username [-password password ]
暗号化するユーザ名とパスワードを指定する。STOREUSERCONFIG コマンドではユーザ名とパスワードが有効な WebLogic Server ユーザの資格であることが検証されない
-password password 引数を省略した場合、STOREUSERCONFIG はパスワードの入力を要求する。

デフォルト パス名をコンフィグレーションする

ユーザ コンフィグレーション ファイルとキー ファイルを作成および使用する場所を指定しない場合は、weblogic.Admin ユーティリティおよび weblogic.Deployer ユーティリティによって以下のデフォルト値が提供されます。

user-home-directory は JVM によって決定されるオペレーティング システムのユーザ アカウントのホーム ディレクトリであり、username はオペレーティング システムのユーザ名です。

ホーム ディレクトリの値は、SDK およびオペレーティング システムの種類によって異なります。

以下の Java オプションを使用して、user-home-directory および username の値を指定できます。

たとえば、次のコマンドでは、ユーザ ホーム ディレクトリは c:\myHome に、ユーザ名は wlAdmin にコンフィグレーションされます。このコマンドは、次のユーザ コンフィグレーション ファイルおよびユーザ キー ファイルを検索します。
c:\myHome\wlAdmin-WebLogicConfig.properties
c:\myHome\wlAdmin-WebLogicKey.properties

java -Duser.home=c:\myHome -Duser.name=wlAdmin
weblogic.Admin
COMMAND

ユーザ コンフィグレーション ファイルとキー ファイルの作成

ユーザ コンフィグレーション ファイルおよびキー ファイルを作成するには、次の手順に従います。

  1. -username username 引数と -password password 引数を使用して、暗号化するユーザ名とパスワードを指定します。
  2. 以下のいずれかの方法で、ユーザ コンフィグレーション ファイルおよびキー ファイルの名前と場所を指定します。
    • -userconfigfile config-file および -userkeyfile key-file 引数を使用する。
      java weblogic.Admin -username username -password password
      -userconfigfile config-file -userkeyfile key-file
      STOREUSERCONFIG
    • デフォルトの動作を使用して、
      user-home-directory\username-WebLogicConfig.properties および
      user-home-directory\username-WebLogicKey.properties というファイルを作成する。
      java weblogic.Admin -username
      username -password password
      STOREUSERCONFIG
    • -Duser.home=directory および -Duser.name=username Java オプションを使用して
      directory\username-WebLogicConfig.properties および
      directory\username-WebLogicKey.properties というファイルを作成する。
      java -Duser.home=
      directory -Duser.name=username
      weblogic.Admin -username
      username -password password
      STOREUSERCONFIG

ユーザ コンフィグレーション ファイルまたはキー ファイルの名前と場所は、作成後もそれら 2 つのファイルをペアとして使用する限り変更できます。

複数のユーザ コンフィグレーション ファイルに対して単一のキー ファイルを使用する

1 つのキー ファイルを使用して、複数のユーザ コンフィグレーション ファイルを暗号化するには、次の手順に従います。

  1. 最初のユーザ コンフィグレーション ファイルおよびキー ファイルのペアを作成します。
  2. たとえば、次のコマンドを入力します。

    java weblogic.Admin -username username -password password
    -userconfigfile c:\AdminConfig -userkeyfile e:\myKeyFile
    STOREUSERCONFIG

  3. 追加のユーザ コンフィグレーション ファイルを作成するときに、既存のキー ファイルを指定します。
  4. たとえば、次のコマンドを入力します。

    java weblogic.Admin -username username -password password
    -userconfigfile c:\anotherConfigFile -userkeyfile e:\myKeyFile
    STOREUSERCONFIG

次の例では、UNIX オペレーティング システムに joe としてログインしているユーザが、ユーザ名 wlAdmin およびパスワード wlPass を暗号化します。

java weblogic.Admin -username wlAdmin -password wlPass
STOREUSERCONFIG

このコマンドは、~joe/joe-WebLogicKey.properties というキー ファイルが存在しているかどうかを判別します。ファイルが存在しない場合には、ユーザにキー ファイルの作成を確認する y の選択を要求します。コマンドが成功すると、以下の 2 つのファイルが作成されます。
~joe\joe-WebLogicConfig.properties
~joe\joe-WebLogicKey.properties

joe-WebLogicConfig.properties ファイルには、文字列 wlAdminwlPass の暗号化バージョンが格納されます。~joe\joe-WebLogicConfig.properties ファイルを使用するコマンドにはすべて、~joe\joe-WebLogicKey.properties キー ファイルを指定する必要があります。

次の例では、ユーザ joe は、pat というオペレーティング システム アカウントのユーザ コンフィグレーション ファイルを作成するシステム管理者です。便宜上、joe は、pat のホーム ディレクトリにユーザ コンフィグレーション ファイルを作成します。これにより、pat が呼び出す weblogic.Admin コマンドの構文が簡潔になります。セキュリティを高めるために、唯一のキー ファイルは joe の組織にあり、リムーバブル ハード ディスク上にあります。

pat のホーム ディレクトリに、e:\myKeyFile というキー ファイルによって暗号化および復号化されるユーザ コンフィグレーション ファイルを作成するには、次のコマンドを入力します。

java -Duser.name=pat -Duser.home="C:\Documents and Settings\pat" weblogic.Admin -username wlOperatorPat -password wlOperator1 -userkeyfile e:\myKeyFile
STOREUSERCONFIG

pat のアカウントにログインするユーザは、次の構文を使用して、weblogic.Admin コマンドを呼び出すことができます。
java weblogic.Admin -userkeyfile e:\myKeyFile COMMAND

ユーザ コンフィグレーション ファイルおよびキー ファイルについては、「ユーザ資格を指定する」を参照してください。

 


サーバ ライフサイクルを管理するためのコマンド

表 2-5 に、サーバ インスタンスのライフサイクルを管理するコマンドの概要を示します。以降の節では、コマンドの構文と引数を説明し、各コマンドの例を紹介します。サーバ インスタンスのライフサイクルの詳細については、『サーバの起動と停止の管理』の「サーバのライフサイクルについて」、および『WebLogic Scripting Tool ガイド』の「サーバおよびサーバのライフサイクルの管理」を参照してください。

表 2-5 サーバ ライフサイクルを管理するためのコマンドの概要
コマンド
説明
CANCEL_SHUTDOWN
URL で指定された WebLogic Server の SHUTDOWN コマンドを取り消す。
CANCEL_SHUTDOWN」を参照。
FORCESHUTDOWN
アクティブなセッションが完了するのを待たずにサーバ インスタンスを終了する。
FORCESHUTDOWN」を参照。
LOCK
特権を持たないログインに対して WebLogic Server をロックする。続けてログインが試行されると、オプションの文字列メッセージを含むセキュリティ例外が発生する。
LOCK」を参照。
RESUME
外部クライアントからのリクエストをサーバが受け取ることができるようにする。
RESUME」を参照。
SHUTDOWN
WebLogic Server を正常に停止する。
SHUTDOWN」を参照。
START
コンフィグレーションされたノード マネージャを使用して、RUNNING 状態で管理対象サーバを起動する。
START」を参照。
STARTINSTANDBY
コンフィグレーションされたノード マネージャを使用して管理対象サーバを起動して、STANDBY 状態にする。
STARTINSTANDBY」を参照。
UNLOCK
LOCK 操作の後に、指定した WebLogic Server のロックを解除する。
UNLOCK」を参照。

 


CANCEL_SHUTDOWN

CANCEL_SHUTDOWN コマンドは、指定した WebLogic Server に対する SHUTDOWN コマンドを取り消します。

SHUTDOWN コマンドを使用する場合、遅延時間 (秒単位) を指定できます。管理者は、この遅延時間内に停止のコマンドを取り消すことができます。SHUTDOWN コマンドによってログインは無効になり、停止を取り消した後も無効のままになることに注意してください。ログインを再び有効にするには、UNLOCK コマンドを使用します。

SHUTDOWN」および「UNLOCK」を参照してください。

このコマンドが非推奨になったのは、SHUTDOWN コマンドでの遅延の指定が非推奨になったためです。SHUTDOWN コマンドで遅延を指定する代わりに、属性を設定してサーバの停止を制御できるようになりました。詳細については、『サーバの起動と停止の管理』の「正常な停止の制御」を参照してください。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[ 接続の引数 ]
[ ユーザ資格の引数 ]
CANCEL_SHUTDOWN

次の例では、ManagedHost というマシンで実行され、ポート 8001 でリスンしている WebLogic Server インスタンスの停止が取り消されます。

java weblogic.Admin -url ManagedHost:8001 -username weblogic 
-password weblogic CANCEL_SHUTDOWN

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

 


FORCESHUTDOWN

アクティブなセッションが完了するのを待たずにサーバ インスタンスを終了します。詳細については、『サーバの起動と停止の管理』の「強制停止」を参照してください。

サーバ インスタンスがデッドロック状態でも、ドメイン全体の管理ポートを有効にしている場合に限り、サーバ インスタンスは weblogic.Admin コマンドに応答できます。デッドロックされているサーバとは、別のスレッドによって保持されているロックを取得しようとしてすべてのスレッドがスタック状態になっているサーバのことです。ドメイン全体の管理ポートを有効にしていない場合は、サーバを実行している Java プロセスを強制停止することでそのサーバ インスタンスを停止するしかありません。この場合、すべてのセッション データが失われます。ドメイン全体の管理ポートの有効化については、Administration Console オンライン ヘルプの「ドメイン全体の管理ポートのコンフィグレーション」を参照してください。

構文

java [ SSL の引数 ] 
[-Dweblogic.system.BootIdentityFile=filename
[-Dweblogic.RootDirectory=path]
]
weblogic.Admin
[ 接続の引数 ]
[ ユーザ資格の引数 ]
FORCESHUTDOWN [targetServer]

表 2-6 FORCESHUTDOWN の引数
引数
定義
-Dweblogic.system.BootIdentityFile=filename
[-Dweblogic.RootDirectory=path]
暗号化されたユーザ資格を起動 ID ファイルから取得する。『サーバの起動と停止の管理』の「起動 ID ファイル」を参照。
これらの引数は、このコマンドをスクリプトから呼び出し、ユーザ コンフィグレーション ファイルを作成していないときに、そのスクリプトにユーザ資格を格納しない場合に使用する。
-username 引数も、ユーザ コンフィグレーション ファイルも使用しないで資格を指定する場合 (「ユーザ資格の引数」を参照)、コマンドは次のように boot.properties ファイルからユーザ資格を取得する。
  • サーバのルート ディレクトリからコマンドを呼び出し、サーバのルート ディレクトリに有効な boot.properties ファイルが存在する場合、デフォルトによってこのファイルから資格を取得する。サーバのルート ディレクトリについては、「サーバのルート ディレクトリ」を参照。
  • サーバのルート ディレクトリからコマンドを呼び出すが、サーバのルート ディレクトリに起動 ID ファイルが存在しないか、またはそのファイル名が boot.properties ではない場合、次の引数を指定するとコマンドは起動 ID ファイルを使用できる。
  • -Dweblogic.system.BootIdentityFile=filename

    filename は、有効な起動 ID ファイルの完全修飾パス名。

  • サーバのルート ディレクトリからコマンドを呼び出さない場合、次の両方の引数をコマンドで指定するとコマンドは起動 ID ファイルを使用できる。
  • -Dweblogic.system.BootIdentityFile=filename
    -Dweblogic.RootDirectory=path

    filename は有効な起動 ID ファイルの完全修飾パス名で、
    path はサーバのルート ディレクトリの相対パスまたは完全修飾パス名。

  • サーバ用の起動 ID ファイルを作成していないか、または使用しない場合、-username および -password 引数を使用してユーザ資格を指定する必要がある。
  • -Dweblogic.system.BootIdentityFile=filename、および -username-password をすべて指定する場合、コマンドは -username および -password 引数に指定されている資格を使用する。
targetServer
停止するサーバの名前。
値を指定しない場合、-url 引数で指定したサーバが停止される。

次のコマンドでは、管理対象サーバを停止するよう、管理サーバに指示が行われます。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7011 -username weblogic 
-password weblogic FORCESHUTDOWN MedRecManagedServer

コマンドの発行後に、MedRecManagedServer はログ ファイルと標準出力にメッセージを出力します。メッセージには、サーバの状態が変更されることと停止シーケンスが開始されることが示されます。

コマンドが成功すると、次のような最終的なメッセージが対象サーバによって出力されます。

<Oct 12, 2002 11:28:59 AM EDT> <Alert> <WebLogicServer> <000219> <The
shutdown sequence has been initiated.>

さらに、コマンドが成功すると、weblogic.Admin ユーティリティによって次のメッセージが返されます。

Server "MedRecManagedServer" was force shutdown successfully ...

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

次の例では管理サーバが使用不能であるため、管理対象サーバに対して自身を停止するよう指示が行われます。

java weblogic.Admin -url ManagedHost:8001 -username weblogic 
-password weblogic FORCESHUTDOWN

次の例では、起動 ID ファイルを参照することによってユーザ資格が取得されます。この例では、サーバのルート ディレクトリと起動 ID ファイル名が指定されるので、任意のディレクトリから呼び出せます。

java -Dweblogic.system.BootIdentityFile=c:\mydomain\boot.properties
-Dweblogic.RootDirectory=c:\mydomain
weblogic.Admin -url AdminHost:7001 FORCESHUTDOWN

 


LOCK

特権を持たないログインに対して WebLogic Server インスタンスをロックします。続けてログインが試行されると、オプションの文字列メッセージを含むセキュリティ例外が発生します。

注意 : これは特権付きのコマンドです。WebLogic Server 管理ユーザのパスワードが必要です。

LOCK コマンドを使用する代わりに、STANDBY 状態でサーバを起動します。この状態では、サーバ インスタンスはドメイン全体の管理ポート上の管理要求にのみ応答します。『サーバの起動と停止の管理』の「サーバのライフサイクルについて」を参照してください。

構文

java [ SSL の引数 ]
weblogic.Admin
[ -url [protocol://]listen-address:listen-port ]
[ ユーザ資格の引数 ]
LOCK ["stringMessage"]

表 2-7 LOCK の引数
引数
定義
-url [protocol://]listen-address:listen-port
ロックするサーバ インスタンスのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
セキュア リスン ポートを指定する場合は、セキュア プロトコルを指定する必要がある。
値を指定しない場合、コマンドでは、t3://localhost:7001 が想定される。
詳細については、表 2-2-url エントリおよび「プロトコルのサポート」を参照。
"stringMessage"
WebLogic Server インスタンスがロックされているときに特権のないユーザがログインを試みると送出されるセキュリティ例外に付加するメッセージ。二重引用符で囲む。

次の例では、管理対象サーバ MedRecManagedServer がロックされます。

java weblogic.Admin -url ManagedHost:8001 -username weblogic
-password weblogic
LOCK "Sorry, WebLogic Server is temporarily out of service."

権限のないユーザ名とパスワードでログインするアプリケーションに対しては、「Sorry, WebLogic Server is temporarily out of service」というメッセージが表示されます。

 


RESUME

サーバ インスタンスを STANDBY または ADMIN 状態から RUNNING 状態に移動します。

サーバの状態の詳細については、『サーバの起動と停止の管理』の「サーバのライフサイクルについて」を参照してください。

構文

java [ SSL の引数 ]
weblogic.Admin
[-url URL]
[ ユーザ資格の引数 ]
RESUME [targetServer]

表 2-8 RESUME の引数
引数
定義
-url secure-protocol://listen-address:listen-port
サーバが STANDBY 状態になれるのはドメイン全体の管理ポートが有効になっている場合のみなので、サーバを再開するには管理サーバとドメイン全体の管理ポートを次のように指定する必要がある。
t3s://Admin-Server-listen-address:domain-wide-admin-port または
https://Admin-Server-listen-address:domain-wide-admin-port
詳細については、表 2-2-url エントリおよび「プロトコルのサポート」を参照。
targetServer
再開するサーバの名前。
値を指定しない場合、-url 引数で指定したサーバが再開される。

次の例では、管理サーバへの接続が確立され、管理サーバに対して管理対象サーバを再開するよう指示が行われます。

java weblogic.Admin -url t3s://AdminHost:9002 -username weblogic 
-password weblogic RESUME MedRecManagedServer

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

 


SHUTDOWN

指定した WebLogic Server インスタンスを正常に停止します。

正常な停止では、進行中の特定のアプリケーションの処理を完了する時間が WebLogic Server のサブシステムに与えられます。デフォルトでは、サーバ インスタンスは、正常な停止の一部として保留の HTTP セッションが終了するまで待機します。この動作は、-ignoreExistingSessions 引数を使用してオーバーライドできます。『サーバの起動と停止の管理』の「正常な停止の制御」を参照してください。

リリース 6.x では、停止プロセスを開始するまでの待機秒数を指定するオプションがこのコマンドに導入されましたが、現在では非推奨のオプションになっています。この非推奨オプションをサポートするために、このコマンドでは SHUTDOWN コマンドの直後にあるフィールドの数値が秒数を示していると想定されます。このため、サーバの名前がすべて数字で構成されている場合、このコマンドを使用して正常に停止することはできません。このような場合は、Administration Console を使用する必要があります。Administration Console オンライン ヘルプの「サーバ インスタンスの停止」を参照してください。

SHUTDOWN コマンドで遅延を指定する代わりに、-timeout オプションを使用するか、または Administration Console で属性を設定してサーバの停止を制御できるようになりました。詳細については、『サーバの起動と停止の管理』の「正常な停止の制御」を参照してください。

サーバ インスタンスがデッドロック状態でも、ドメイン全体の管理ポートを有効にしている場合に限り、サーバ インスタンスは weblogic.Admin コマンドに応答できます。デッドロックされているサーバとは、別のスレッドによって保持されているロックを取得しようとしてすべてのスレッドがスタック状態になっているサーバのことです。ドメイン全体の管理ポートを有効にしていない場合は、サーバを実行している Java プロセスを強制停止することでそのサーバ インスタンスを停止するしかありません。この場合、すべてのセッション データが失われます。ドメイン全体の管理ポートの有効化については、Administration Console オンライン ヘルプの「ドメイン全体の管理ポートのコンフィグレーション」を参照してください。

構文

java [ SSL の引数 ]
[-Dweblogic.system.BootIdentityFile=filename
[-Dweblogic.RootDirectory=path]
]
weblogic.Admin
[ 接続の引数 ]
[ ユーザ資格の引数 ]
SHUTDOWN [-ignoreExistingSessions] [-timeout seconds]
[targetServer]
(非推奨) java [ SSL の引数 ]
[-Dweblogic.system.BootIdentityFile=filename
[-Dweblogic.RootDirectory=path]
]
weblogic.Admin
[ 接続の引数 ]
[ ユーザ資格の引数 ]
SHUTDOWN [seconds ["stringMessage"]] [targetServer]

表 2-9 SHUTDOWN の引数
引数
定義
-Dweblogic.system.BootIdentityFile=filename
[-Dweblogic.RootDirectory=path]
暗号化されたユーザ資格を起動 ID ファイルから取得する。『サーバの起動と停止の管理』の「起動 ID ファイル」を参照。
これらの引数は、このコマンドをスクリプトから呼び出し、ユーザ コンフィグレーション ファイルを作成していないときに、そのスクリプトにユーザ資格を格納しない場合に使用する。
-username 引数も、ユーザ コンフィグレーション ファイルも使用しないで資格を指定する場合 (「ユーザ資格の引数」を参照)、コマンドは次のように boot.properties ファイルからユーザ資格を取得する。
  • サーバのルート ディレクトリからコマンドを呼び出し、サーバのルート ディレクトリに有効な boot.properties ファイルが存在する場合、デフォルトによってこのファイルから資格を取得する。サーバのルート ディレクトリについては、「サーバのルート ディレクトリ」を参照。
  • サーバのルート ディレクトリからコマンドを呼び出すが、サーバのルート ディレクトリに起動 ID ファイルが存在しないか、またはそのファイル名が boot.properties ではない場合、次の引数を指定するとコマンドは起動 ID ファイルを使用できる。
  • -Dweblogic.system.BootIdentityFile=filename

    filename は、有効な起動 ID ファイルの完全修飾パス名。

  • サーバのルート ディレクトリからコマンドを呼び出さない場合、次の両方の引数をコマンドで指定するとコマンドは起動 ID ファイルを使用できる。
  • -Dweblogic.system.BootIdentityFile=filename
    -Dweblogic.RootDirectory=path

    filename は有効な起動 ID ファイルの完全修飾パス名で、
    path はサーバのルート ディレクトリの相対パスまたは完全修飾パス名。

  • サーバ用の起動 ID ファイルを作成していないか、または使用しない場合、-username および -password 引数を使用してユーザ資格を指定する必要がある。
  • -Dweblogic.system.BootIdentityFile=filename、および -username-password をすべて指定する場合、コマンドは -username および -password 引数に指定されている資格を使用する。
-ignoreExistingSessions
正常な停止操作で、すべての HTTP セッションを即座に中断する。このオプションを指定しない場合、コマンドはドメインの config.xml ファイルにある、サーバの [停止時にセッションを無視] 設定を参照する。詳細については、『サーバの起動と停止の管理』の「正常な停止の制御」を参照。
デフォルトでは、正常な停止操作は HTTP セッションが完了するかタイムアウトになるまで待機する。
-timeout seconds
サブシステムが処理中の作業を完了し、サスペンド状態になるまでに許可された秒数。
タイムアウト値を指定した場合に、サブシステムがその期間内に作業を完了してサスペンド状態にならないときは、WebLogic Server はそのサーバ インスタンスで強制停止を実行する。
targetServer
停止するサーバの名前。
値を指定しない場合、-url 引数で指定したサーバが停止される。
seconds
このコマンドの実行時からサーバの停止までに許可された経過秒数。
"stringMessage"
WebLogic Server が停止しているときにユーザがログインを試みると送信されるメッセージに付加するメッセージ。二重引用符で囲む。

次の例では、管理対象サーバを停止するよう、管理サーバに指示が行われます。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7011 -username weblogic 
-password weblogic SHUTDOWN MedRecManagedServer

コマンドの発行後に、MedRecManagedServer はログ ファイルと標準出力にメッセージを出力します。メッセージには、サーバの状態が変更されることと停止シーケンスが開始されることが示されます。

コマンドが成功すると、次のような最終的なメッセージが対象サーバによって出力されます。

<Oct 12, 2002 11:28:59 AM EDT> <Alert> <WebLogicServer> <000219> <The
shutdown sequence has been initiated.>

さらに、コマンドが成功すると、weblogic.Admin ユーティリティによって次のメッセージが返されます。

Server "MedRecManagedServer" was shutdown successfully ...

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

次の例では管理サーバが使用不能になっています。同じユーザによって管理対象サーバへの接続が確立され、管理対象サーバに対して自身を停止するよう指示が行われます。

java weblogic.Admin -url ManagedHost:8001 -username weblogic 
-password weblogic SHUTDOWN

次の例では、起動 ID ファイルを参照することによってユーザ資格が取得されます。この例では、サーバのルート ディレクトリと起動 ID ファイル名が指定されるので、任意のディレクトリから呼び出せます。

java -Dweblogic.system.BootIdentityFile=c:\mydomain\boot.properties
-Dweblogic.RootDirectory=c:\mydomain weblogic.Admin
-url AdminHost:7001 SHUTDOWN

 


START

ノード マネージャを使用して管理対象サーバを起動します。

このコマンドでは以下の環境が必要です。

Administration Console の [起動モード] フィールドでは、管理対象サーバを RUNNINGSTANDBY、または ADMIN のどの状態で起動するかを指定できます。Administration Console オンライン ヘルプの「起動モードの指定」および『サーバの起動と停止の管理』の「サーバのライフサイクルについて」を参照してください。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[-url URL]
[ ユーザ資格の引数 ]
START targetServer

表 2-10 START の引数
引数
定義
-url [protocol://]listen-address:listen-port
ドメインの管理サーバのリスン アドレスとリスン ポートを指定しなければならない。
セキュア リスン ポートを指定する場合は、セキュア プロトコルを指定する必要がある。
値を指定しない場合、コマンドでは、t3://localhost:7001 が想定される。
詳細については、表 2-2-url エントリおよび「プロトコルのサポート」を参照。
targetServer
起動する管理対象サーバの名前。

次の例では、管理対象サーバを起動するよう、管理サーバとノード マネージャに指示が行われます。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7011 -username weblogic 
-password weblogic START MedRecManagedServer

コマンドを発行すると、以下のことが発生します。

  1. 管理サーバは MedRecManagedServer が実行されるようコンフィグレーションされているマシンを判別します。管理サーバは、そのマシンで実行されているノード マネージャに対して、[起動モード] フィールドに指定されている状態で MedRecManagedServer を起動するよう指示します。
  2. ノード マネージャは、標準出力にメッセージを書き込むことで進行状況を示します。これらのメッセージは、Administration Console の [ServerNameArrow symbol制御Arrow symbolリモート スタートの出力] ページで表示できます。
  3. コマンドが成功すると、weblogic.Admin ユーティリティによって次のメッセージが返されます。
  4. Server "MedRecManagedServer" was started ...
    Please refer to server log files for completion status ...

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

 


STARTINSTANDBY

ノード マネージャを使用して管理対象サーバを起動します。

WebLogic Server 9.0 より前のリリースでは、このコマンドはノード マネージャを使用して管理対象サーバを起動し、かつ、その状態を STANDBY にしました。この状態では、外部クライアントからのリクエストはサーバにアクセスできなくなります。

WebLogic Server 9.0 では、Administration Console の [起動モード] フィールドでは、サーバ インスタンスを起動するコマンドに関係なく、管理対象サーバの状態が指定されます。Administration Console オンライン ヘルプの「起動モードの指定」および「スタンバイ モードでの管理対象サーバの起動」を参照してください。

このコマンドでは以下の環境が必要です。

サーバの状態の詳細については、『サーバの起動と停止の管理』の「サーバのライフサイクルについて」を参照してください。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[-url URL]
[ ユーザ資格の引数 ]
STARTINSTANDBY targetServer

表 2-11 STARTINSTANDBY の引数
引数
定義
-url secure-protocol://listen-address:listen-port
管理サーバとドメイン全体の管理ポートを次のように指定する必要がある。
t3s://Admin-Server-listen-address:domain-wide-admin-port または
https://Admin-Server-listen-address:domain-wide-admin-port
詳細については、表 2-2-url エントリおよび「プロトコルのサポート」を参照。
targetServer
STANDBY 状態で起動する WebLogic Server の名前。

次の例では、管理対象サーバを起動するよう、管理サーバとノード マネージャに指示が行われます。

java weblogic.Admin -url t3s://AdminHost:9002 -username weblogic 
-password weblogic STARTINSTANDBY MedRecManagedServer

コマンドを発行すると、以下のことが発生します。

  1. 管理サーバは MedRecManagedServer が実行されるようコンフィグレーションされているマシンを判別します。管理サーバは、そのマシンで実行されているノード マネージャに対して、[起動モード] フィールドに指定されている状態で MedRecManagedServer を起動するよう指示します。
  2. ノード マネージャは、標準出力にメッセージを書き込むことで進行状況を示します。これらのメッセージは、Administration Console の [ServerNameArrow symbol制御Arrow symbolリモート スタートの出力] ページで表示できます。
  3. コマンドが成功すると、weblogic.Admin ユーティリティによって次のメッセージが返されます。
  4. Server "MedRecManagedServer" was started ...
    Please refer to server log files for completion status ...

ノード マネージャを使用して管理対象サーバを起動した場合、ログ ファイルには標準出力と標準エラー メッセージが書き込まれます。これらのメッセージは、Administration Console の [マシンArrow symbolモニタArrow symbolNode Manager のログ] ページで表示できます。

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

 


UNLOCK

LOCK 操作の後に、指定した WebLogic Server のロックを解除する。

このコマンドは、LOCK コマンドが非推奨になったため非推奨となりました。LOCK および UNLOCK の代わりに、STARTINSTANDY および RESUME を使用してください。詳細については、「RESUME」を参照してください。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[-url URL]
[ ユーザ資格の引数 ]
UNLOCK

次の例では、ユーザ名が adminuser、パスワードが gumby1234 の管理者が、localhost というマシンのポート 7001 でリスンする WebLogic Server のロックの解除を要求します。

java weblogic.Admin -url localhost:7001 -username adminuser 
-password gumby1234 UNLOCK

 


WebLogic Server および WebLogic Server インスタンスに関する情報を取得するためのコマンド

表 2-12 に、インストールされている WebLogic Server および WebLogic Server インスタンスに関する情報を返すコマンドの概要を示します。以降の節では、コマンドの構文と引数を説明し、各コマンドの例を紹介します。

表 2-12 WebLogic Server に関する情報を取得するためのコマンドの概要
コマンド
説明
CONNECT
指定した数の接続を WebLogic Server インスタンスに対して行い、各接続が確立されるまでの合計時間とその平均時間をミリ秒で示す。
CONNECT」を参照。
GETSTATE
指定した WebLogic Server インスタンスの現在の状態を返す。
GETSTATE」を参照。
HELP
すべての WebLogic Server コマンドの構文と使用法に関する情報が返される (デフォルト)。HELP コマンドラインで単一のコマンド値を指定した場合は、そのコマンドの情報が返される。
HELP」を参照。
LICENSES
特定のサーバにインストールされているすべての WebLogic Server インスタンスのライセンスを表示する。
LICENSES」を参照。
LIST
サーバの JNDI ネーミング ツリーのノードのバインドを示す。
LIST」を参照。
PING
WebLogic Server インスタンスがポートでリスニングを行い、クライアント リクエストを受け付ける準備ができていることを確認するためのメッセージを送信する。
PING」を参照。
クラスタ内のすべてのサーバに関する情報を返す同様のコマンドについては、「CLUSTERSTATE」を参照。
SERVERLOG

特定のサーバ インスタンスで生成されるサーバ ログ ファイルを表示する。

SERVERLOG」を参照。
THREAD_DUMP
特定のインスタンスで実行中の WebLogic Server スレッドのスナップショットを提供する。
THREAD_DUMP」を参照。
VERSION
URL の値で指定したマシンで動作する WebLogic Server ソフトウェアのバージョンを示す。
VERSION」を参照。

 


CONNECT

WebLogic Server インスタンスに対して接続を行い、各接続が確立されるまでの合計時間とその平均時間をミリ秒で示します。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[-url URL]
[ ユーザ資格の引数 ]
CONNECT [count]

表 2-13 CONNECT の引数
引数
定義
-url [protocol://]listen-address:listen-port
接続先となるサーバ インスタンスのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
セキュア リスン ポートを指定する場合は、セキュア プロトコルを指定する必要がある。
値を指定しない場合、コマンドでは、t3://localhost:7001 が想定される。
詳細については、表 2-2-url エントリおよび「プロトコルのサポート」を参照。
count
weblogic.Admin ユーティリティが、指定したサーバ インスタンスに対して確立する接続の数。
デフォルトではこのコマンドによって確立される接続は 1 つのみ。

次の例では、weblogic.Admin ユーティリティは、リスン アドレスが ManagedHost、リスン ポートが 8001 の WebLogic Server インスタンスに対して 10 個の接続を確立します。

java weblogic.Admin -url ManagedHost:8001 -username weblogic 
-password weblogic CONNECT 10

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

コマンドによって接続が確立すると、次のような情報が返されます。

Connection: 0 - 3,229 ms
Connection: 1 - 17 ms
Connection: 2 - 14 ms
Connection: 3 - 20 ms
Connection: 4 - 18 ms
Connection: 5 - 25 ms
Connection: 6 - 27 ms
Connection: 7 - 15 ms
Connection: 8 - 15 ms
Connection: 9 - 15 ms
RTT = ~3422 milliseconds, or ~342 milliseconds/connection

コマンドによって接続が確立されない場合は、何も返されません。

この例では、最初の接続に 3,229 ミリ秒を要し、2 番目の接続に 17 ミリ秒を要しています。すべての接続の平均時間は 3,422 ミリ秒でした。

 


GETSTATE

サーバの現在の状態を返します。

サーバの状態の詳細については、『サーバの起動と停止の管理』の「サーバのライフサイクルについて」を参照してください。

サーバ インスタンスがデッドロック状態でも、ドメイン全体の管理ポートを有効にしている場合に限り、サーバ インスタンスは weblogic.Admin コマンドに応答できます。デッドロックされているサーバとは、別のスレッドによって保持されているロックを取得しようとしてすべてのスレッドがスタック状態になっているサーバのことです。ドメイン全体の管理ポートを有効にしていない場合は、サーバを実行している Java プロセスを強制停止することでそのサーバ インスタンスを停止するしかありません。この場合、すべてのセッション データが失われます。ドメイン全体の管理ポートの有効化については、Administration Console オンライン ヘルプの「ドメイン全体の管理ポートのコンフィグレーション」を参照してください。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[ 接続の引数 ]
[ ユーザ資格の引数 ]
GETSTATE [targetServer]

表 2-14 GETSTATE の引数
引数
定義
targetServer
現在の状態を取得するサーバの名前。
値を指定しない場合、-url 引数で指定したサーバの状態が返される。

次の例では、AdminHost というマシン上で実行される WebLogic Server インスタンスの状態が返されます。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7001 -username weblogic 
-password weblogic GETSTATE

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

実行中のサーバに対してコマンドが成功すると、次のメッセージが返されます。

Current state of "MedRecServer" : RUNNING

サーバの状態の一覧については、『サーバの起動と停止の管理』の「サーバのライフサイクルについて」を参照してください。

 


HELP

すべての WebLogic Server コマンドの構文と使用法に関する情報が返されます (デフォルト)。HELP コマンドラインで単一のコマンド値を指定した場合は、そのコマンドの情報が返されます。

このコマンドは、WebLogic Server がインストールされている任意のコンピュータで発行できます。このコマンドを呼び出すためにサーバ インスタンスを起動する必要はありません。また、ユーザの資格を入力する必要もありません。

構文

java weblogic.Admin HELP [COMMAND]

次の例では、PING コマンドの使い方に関する情報が要求されます。

java weblogic.Admin HELP PING

コマンドによって、次のメッセージが返されます。

Usage: java [SSL trust options]
weblogic.Admin [ [-url | -adminurl] [<protocol>://]<listen-address>:<port>]
-username <username> -password <password>
PING <roundTrips> <messageLength>
Where:
roundTrips = Number of pings.
messageLength = Size of the packet (in bytes) to send in each ping. The default
size is 100 bytes. Requests for pings with packets larger than 10 MB throw exceptions.
Description: Sends a message to verify that a WebLogic Server instance is listen
ing on a port and is ready to accept WebLogic client requests.
Example(s):
Connecting through a non-secured port:
java weblogic.Admin -url t3://localhost:7001 -username weblogic -password weblog
ic ping 3 100
Connecting through an SSL port of a server that uses the demonstration keys and certificates:
|java -Dweblogic.security.TrustKeyStore=DemoTrust
weblogic.Admin -url t3s:\localhost:7001 -username weblogic -password weblogic
PING <roundTrips> <messageLength>

 


LICENSES

指定したホストにインストールされているすべての WebLogic Server インスタンスの BEA ライセンスを示します。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[ 接続の引数 ]
[ ユーザ資格の引数 ]
LICENSES

次のコマンドでは、AdminHost というホストのライセンスのリストが返されます。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7001 -username weblogic 
-password weblogic LICENSES

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

コマンドによって接続が確立されると、標準出力にライセンス情報が返されます。

 


LIST

JNDI ネーミング ツリーのノードのバインドを示します。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[ 接続の引数 ]
[ ユーザ資格の引数 ]
LIST [JNDIcontextName]

表 2-15 LIST の引数
引数
定義
JNDIcontextName
weblogicweblogic.ejbjavax などのルックアップの JNDI コンテキスト。
デフォルトでは、指定したサーバ インスタンスの InitialContext のすぐ下にあるバインドが示される。

次の例では、AdminHost というマシン上で実行される MedRecServer サンプル サーバの初期コンテキストが返されます。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7011 -username weblogic 
-password weblogic LIST

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

コマンドが成功すると、次の短縮されたような出力が返されます。

Contents of InitialContext
jms: weblogic.jndi.internal.ServerNamingNode
javax: weblogic.jndi.internal.ServerNamingNode
mail: weblogic.jndi.internal.ServerNamingNode
...

mail コンテキストの下の JNDI ツリーを表示するには、次のコマンドを入力します。

 java weblogic.Admin -url AdminHost:7011 -username weblogic 
-password weblogic LIST mail

コマンドが成功すると、次のようなメッセージが返されます。

Contents of mail
MedRecMailSession: javax.mail.Session

 


PING

WebLogic Server インスタンスがポートでリスニングを行い、WebLogic クライアント リクエストを受け付ける準備ができていることを確認するためのメッセージを送信します。

クラスタ内のすべてのサーバに関する情報については、「CLUSTERSTATE」を参照してください。

サーバ インスタンスがデッドロック状態でも、ドメイン全体の管理ポートを有効にしている場合に限り、サーバ インスタンスは weblogic.Admin コマンドに応答できます。デッドロックされているサーバとは、別のスレッドによって保持されているロックを取得しようとしてすべてのスレッドがスタック状態になっているサーバのことです。ドメイン全体の管理ポートを有効にしていない場合は、サーバを実行している Java プロセスを強制停止することでそのサーバ インスタンスを停止するしかありません。この場合、すべてのセッション データが失われます。ドメイン全体の管理ポートの有効化については、Administration Console オンライン ヘルプの「ドメイン全体の管理ポートのコンフィグレーション」を参照してください。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[ 接続の引数 ]
[ ユーザ資格の引数 ]
PING [roundTrips] [messageLength]

表 2-16 PING の引数
引数
定義
roundTrips
ping の数。
messageLength
各 ping で送信されるパケットのサイズ (バイト単位)。ping で送信されるパケットが 10MB を超えると、例外が発生する。

次のコマンドでは、サーバ インスタンスに対して 10 回 ping が実行されます。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7001 -username weblogic 
-password weblogic PING 10

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

コマンドが成功すると、次のような出力が返されます。

Sending 10 pings of 100 bytes.
RTT = ~46 milliseconds, or ~4 milliseconds/packet

次のコマンドでは、ManagedHost というホスト コンピュータ上で実行されているサーバ インスタンスに対して ping が実行されます。

java weblogic.Admin -url ManagedHost:8001 -username weblogic 
-password weblogic PING

 


SERVERLOG

サーバ インスタンスのローカル ログ ファイルからメッセージを返します。このコマンドは、現在のログ ファイルからのみメッセージを返します。ログ ファイルのローテーションのためにサーバ インスタンスによってアーカイブされた (名前が変更された) ログ ファイル内のメッセージは返しません。

デフォルトでは、このコマンドは現在のログ ファイルから最初の 500 メッセージを返します (ファイル内のメッセージは古いものから新しいものへと順序付けられます)。時間と日付の範囲を変更することでデフォルトを変更できますが、返されるメッセージの数は変更できません。このコマンドは、ログ ファイル内のメッセージの数に応じて最大 500 のメッセージを返します。

メッセージごとに、スペースで区切られた、以下のメッセージ属性が返されます。

MessageID TimeStamp Severity Subsystem MessageText

メッセージ属性の詳細については、『ログ ファイルのコンフィグレーションとログ メッセージのフィルタ処理』の「メッセージの属性」を参照してください。

このコマンドでは、ドメイン全体のログ ファイルを返すことはできません。ドメイン全体のログ ファイルは Administration Console で表示できます。サーバ ログ ファイルの詳細については、Administration Console オンライン ヘルプの「ログの表示とコンフィグレーション」を参照してください。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin
[-url URL]
[ ユーザ資格の引数 ]
SERVERLOG [starttime [endtime]]

表 2-17 SERVERLOG の引数
引数
定義
-url [protocol://]listen-address:listen-port
ローカル ログ ファイルを取得するサーバ インスタンスのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
-url 引数で管理サーバを指定すると、管理サーバのローカル ログ ファイルが返される。
セキュア リスン ポートを指定する場合は、セキュア プロトコルを指定する必要がある。
値を指定しない場合、コマンドでは、t3://localhost:7001 が想定される。
詳細については、表 2-2-url エントリおよび「プロトコルのサポート」を参照。
starttime
指定した時刻より後のタイム スタンプを持つメッセージ (最大 500) が現在のログ ファイルから返される。日付の書式は yyyy/mm/dd。時刻は 24 時間形式で示される。開始する日付と時刻は、"yyyy/mm/dd hh:mm" のように引用符の内側に入力する。
デフォルトでは SERVERLOG は現在のログ ファイルの先頭から発生順に最大 500 のメッセージを返す。
endtime
SERVERLOGstarttimeendtime の間のタイム スタンプを持つ最大 500 メッセージまでを返すように、期間の終了時刻を指定する。日付の書式は yyyy/mm/dd。時刻は 24 時間形式で示される。終了の日付と時刻は、"yyyy/mm/dd hh:mm" のように引用符の内側に入力する。
デフォルトでは SERVERLOG は、starttime の時刻から SERVERLOG コマンドが発行された時刻までのメッセージを発生順に最大 500 返す。

次のコマンドでは、MedRecManagedServer というサーバ インスタンスのローカル ログ ファイルにあるすべてのメッセージが返され、出力がコマンド シェルの more コマンドに渡されます。

java weblogic.Admin -url ManagedHost:8001 -username weblogic 
-password weblogic SERVERLOG | more

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

コマンドが成功すると、次の短縮されたような出力が返されます。

130036    Oct 18, 2002 4:19:12 PM EDT Info  XML   Initializing XMLRegistry.
001007 Oct 18, 2002 4:19:13 PM EDT Info JDBC Initializing... issued.
001007 Oct 18, 2002 4:19:13 PM EDT Info JDBC Initialize Done issued.
190000 Oct 18, 2002 4:19:13 PM EDT Info Connector Initializing J2EE Connector Service
190001 Oct 18, 2002 4:19:13 PM EDT Info Connector J2EE Connector Service initialized successfully
...

次のコマンドでは、今日の午前 8:00 以降にローカル ログ ファイルに書き込まれたメッセージが返されます。

java weblogic.Admin -url ManagedHost:8001 -username weblogic 
-password weblogic SERVERLOG 08:00

次のコマンドでは、2002 年 10 月 18 日の午前 8:00 ~ 8:30 の間にローカル ログ ファイルに書き込まれたメッセージが返されます。

java weblogic.Admin -url ManagedHost:8001 -username weblogic 
-password weblogic SERVERLOG "2002/10/18 08:00" "2002/10/18 08:30"

 


THREAD_DUMP

特定のサーバ インスタンスに対して実行中の WebLogic Server スレッドのスナップショットを出力します。サーバ インスタンスはスナップショットを標準出力に出力します。

サーバ インスタンスがデッドロック状態でも、ドメイン全体の管理ポートを有効にしている場合に限り、サーバ インスタンスは weblogic.Admin コマンドに応答できます。デッドロックされているサーバとは、別のスレッドによって保持されているロックを取得しようとしてすべてのスレッドがスタック状態になっているサーバのことです。ドメイン全体の管理ポートを有効にしていない場合は、サーバを実行している Java プロセスを強制停止することでそのサーバ インスタンスを停止するしかありません。この場合、すべてのセッション データが失われます。ドメイン全体の管理ポートの有効化については、Administration Console オンライン ヘルプの「ドメイン全体の管理ポートのコンフィグレーション」を参照してください。

注意 : THREAD_DUMP コマンドは Sun JVM および BEA JRockit® でのみサポートされます。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[ 接続の引数 ]
[ ユーザ資格の引数 ]
THREAD_DUMP

次の例では、ManagedHost というホストで実行中のサーバ インスタンスに、スレッド ダンプを標準出力に出力するよう指示が行われます。

java weblogic.Admin -url ManagedHost:8001 -username weblogic 
-password weblogic THREAD_DUMP

コマンドが成功すると、次のようなメッセージが返されます。

Thread Dump is available in the command window that is running the server.

サーバ インスタンスはスレッド ダンプを標準出力に出力します。標準出力はデフォルトではそのサーバ インスタンスが実行されているシェル (コマンド プロンプト) です。

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

 


VERSION

-url 引数で指定したサーバ インスタンスで実行されている WebLogic Server ソフトウェアのバージョンを示します。

構文

java weblogic.Admin [-url URL] -username username 
[-password password] VERSION

表 2-18 VERSION の引数
引数
定義
-url [protocol://]listen-address:listen-port
WebLogic Server インスタンスのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
セキュア リスン ポートを指定する場合は、セキュア プロトコルを指定する必要がある。
値を指定しない場合、コマンドでは、t3://localhost:7001 が想定される。
詳細については、表 2-2-url エントリおよび「プロトコルのサポート」を参照。

次のコマンドでは、ManagedHost というホストで実行されている WebLogic Server ソフトウェアのバージョンが示されます。

java weblogic.Admin -url ManagedHost:8001 -username weblogic 
-password weblogic VERSION

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

コマンドが成功すると、次のような出力が返されます。

WebLogic Server 9.0  Sat Oct 15 22:51:04 EDT 2002 207896
WebLogic XMLX Module 9.0 Sat Oct 15 22:51:04 EDT 2002 207896

 


JDBC 接続プールを管理するためのコマンド

表 2-19 に、接続プールに関する WebLogic Server 管理コマンドの概要を示します。以降の節では、コマンドの構文と引数を説明し、各コマンドの例を紹介します。

接続プールの詳細については、『WebLogic JDBC プログラマーズ ガイド』の「簡素化された JDBC リソース コンフィグレーション」を参照してください。

注意 : JDBC コマンドはすべて、特権付きのコマンドです。これらのコマンドを使用するには、WebLogic Server 管理ユーザのユーザ名とパスワードを提示する必要があります。

表 2-19 JDBC 接続プールを管理するためのコマンドの概要
コマンド
説明
CREATE_POOL
接続プールを作成する。
CREATE_POOL」を参照。
DESTROY_POOL
接続プール内のすべての接続を閉じ、接続プールのコンフィグレーションを削除する。
DESTROY_POOL」を参照。
DISABLE_POOL
接続プールを一時的に無効にして、クライアントがそのプールから接続を取得できないようにする。
DISABLE_POOL」を参照。
ENABLE_POOL
無効にされた接続プールを有効にする。使用中だった各接続の JDBC 接続状態はその接続プールが無効にされたときと同じなので、クライアントはちょうど中断したところから JDBC 操作を続行できる。
ENABLE_POOL」を参照。
TEST_POOL
接続プールの接続を予約および解放することで、接続プールをテストする。testConnsOnReserve または testConnsOnRelease が true で、testTableName が設定されている必要がある。
TEST_POOL」を参照。
RESET_POOL
接続プール内に割り当てられている接続をすべて閉じてから開き直す。これは、たとえば、DBMS が再起動された後に必要になることがある。接続プール内の 1 つの接続が失敗した場合は、プール内のすべての接続が不良であることがよくある。
RESET_POOL」を参照。
EXISTS_POOL
指定された名前の接続プールが、指定した WebLogic Server インスタンスに存在するかどうかを調べる。このコマンドを使用すると、動的接続プールがすでに作成されているかどうかを調べ、作成する動的接続プールに固有の名前を付けることができる。
EXISTS_POOL」を参照。

 


CREATE_POOL

指定した URL で実行されている WebLogic Server インスタンス上に接続プールを作成します。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[ 接続の引数 ]
[ ユーザ資格の引数 ]
CREATE_POOL poolName props=myProps,initialCapacity=1,maxCapacity=1,
capacityIncrement=1,allowShrinking=true,shrinkPeriodMins=15,
driver=myDriver,url=myURL, testConnsOnReserve=true,
testTableName=tablename

表 2-20 CREATE_POOL の引数
引数
定義
poolName
必須。接続プールのユニークな名前。ドメイン内でユニークな名前でなければならない。
aclName
サーバのコンフィグレーション ディレクトリにある fileRealm.properties 内の異なるアクセス リストを識別する。ペアになる名前は dynaPool でなければならない。
props
必須。データベース接続プロパティ。通常は、「データベース ログイン名; サーバ ネットワーク ID」の形式をとる。必要なエントリは DBMS によって異なる。プロパティと値のペアはセミコロンで区切られる。
password
省略可能。データベースのログイン パスワード。この値は、props で指定されたデータベース パスワードをオーバーライドする。
initialCapacity
省略可能。プール内の接続の初期数。このプロパティが定義済みの場合、WebLogic Server は起動時にこの数の接続を作成する。デフォルトは 1。maxCapacity より大きい値は指定できない。
maxCapacity
省略可能。プールで許可される接続の最大数。デフォルトは 1。定義する場合、maxCapacity は =>1 でなければならない。
capacityIncrement
省略可能。接続プールの拡張時に追加される接続数。デフォルトは 1。
allowShrinking
省略可能。接続が使用中でないことが検出されたときに、プールを縮小できるかどうかを指定する。デフォルトは true。
shrinkPeriodMins
省略可能。縮小の間隔。単位は分。最小値は 1。allowShrinking = True の場合、デフォルトは 15 分。
driver
必須。JDBC ドライバの完全修飾ドライバ クラス名。
url
必須。JDBC ドライバで必要になるデータベースの URL。形式は DBMS によって異なる。
testConnsOnReserve
省略可能。予約される接続をテストすることを示す。デフォルトは False。
testConnsOnRelease
省略可能。解放されるときに接続をテストすることを示す。デフォルトは False。
testTableName
省略可能。接続をテストするときに使用されるデータベース名。テストを正常に行うには、指定されている必要がある。testConnsOnReserve または testConnsOnRelease が定義されている場合は必須。データベース テーブル名の代わりに SQL クエリを指定することもできる。SQL クエリを使用する場合は、SQL と入力し、その直後にスペース、次に標準的なテストの代わりに実行する SQL クエリを入力する。
refreshPeriod
省略可能。接続の更新間隔を分単位で設定する。未使用の接続がすべて testTableName を使用してテストされる。テストに合格しない接続は閉じられ、有効な物理データベース接続を再確立する中で再び開かれる。TestTableName が設定されていない場合、テストは実行されない。
loginDelaySecs
省略可能。各物理データベース接続を作成するまでにかかる遅延時間 (秒数)。この遅延は、最初にプールが作成されるときにも、プールの生存期間中に物理データベース接続が作成されるときにも発生する。データベース サーバによっては、複数の接続リクエストが短い間隔で繰り返されると処理できないものもある。このプロパティを使用すると、データベース サーバの処理が追いつくように、少しの間隔を空けることができる。この遅延は、最初にプールが作成されるときにも、プールの生存期間中に物理データベース接続が作成されるときにも発生する。

次の例では、ManagedHost というホスト マシン上で実行され、ポート 8001 でリスンしているインスタンス MedRecManagedServer に demoPool という接続プールが作成されます。

java weblogic.Admin -url t3://ManagedHost:8001 -username weblogic
-password weblogic CREATE_POOL demoPool
url=jdbc:pointbase:server://localhost:9092/demo,
driver=com.pointbase.jdbc.jdbcUniversalDriver,
testConnsOnReserve=true,
testTableName=SYSTABLES,
initialCapacity=2
maxCapacity=10
capacityIncrement=2
allowShrinking=true
props=user=examples;password=examples

コマンドが成功すると、次のような出力が返されます。

Connection pool "demoPool" created successfully.

 


DESTROY_POOL

接続は閉じられてプールから削除されます。プールに残っている接続がなくなるとプールは破棄されます。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[-url URL]
[ ユーザ資格の引数 ]
DESTROY_POOL poolName [true|false]

表 2-21 DESTROY_POOL の引数
引数
定義
-url [protocol://]listen-address:listen-port
管理サーバのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
セキュア リスン ポートを指定する場合は、セキュア プロトコルを指定する必要がある。
値を指定しない場合、コマンドでは、t3://localhost:7001 が想定される。
詳細については、表 2-2-url エントリおよび「プロトコルのサポート」を参照。
poolName
必須/省略可能プールのユニークな名前。
false
(ソフト シャットダウン)
ソフト シャットダウンは、接続がプールに返されるのを待って、それらの接続を閉じる。
true
(デフォルト - ハード シャットダウン)
ハード シャットダウンはすべての接続を即座に破棄する。クライアントがプールから接続を利用している場合は、ハード シャットダウンの後に接続を使用しようとすると例外が生成される。

次のコマンドでは、AdminHost というマシン上で実行され、ポート 7001 でリスンしている管理サーバを含む WebLogic ドメイン内の demoPool という接続プールが破棄されます。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7001 -username weblogic
-password weblogic DESTROY_POOL demoPool false

 


DISABLE_POOL

接続プールを一時的に無効にして、クライアントがそのプールから接続を取得できないようにします。

プールを無効にする方法には、後で有効にできるようにプール内の接続をそのままの状態にしておく方法と、接続を破棄する方法があります。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[-url URL]
[ ユーザ資格の引数 ]
DISABLE_POOL -poolName connection_pool_name [true|false]

表 2-22 DISABLE_POOL の引数
引数
定義
-url [protocol://]listen-address:listen-port
省略可能。接続プールがデプロイされている WebLogic Server インスタンスのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
セキュア リスン ポートを指定する場合は、セキュア プロトコルを指定する必要がある。
値を指定しない場合、コマンドでは、t3://localhost:7001 が想定される。
詳細については、表 2-2-url エントリおよび「プロトコルのサポート」を参照。
-poolName
接続プールの名前。
false
(無効にしてサスペンド)
接続プールを無効にし、接続を使用しているクライアントをサスペンドする。データベース サーバと通信しようとすると、例外が送出される。ただし、クライアントは接続プールが無効になっている間に自分の接続を閉じることができる。その場合、接続はプールに返され、プールが有効になるまでは別のクライアントから予約することはできない。
true
(デフォルト - 無効にして破棄)
接続プールを無効にして、そのプールへのクライアントの JDBC 接続を破棄する。その接続上のトランザクションはすべてロールバックされ、接続は接続プールに返される。

次の例では、AdminHost というマシン上で実行され、ポート 7001 でリスンしている管理サーバを含む WebLogic ドメイン内の demoPool という接続プールが無効になります。このコマンドは後で有効にできるように接続をそのままの状態にしておきます。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7001 -username weblogic
-password weblogic DISABLE_POOL -poolName demoPool false

 


ENABLE_POOL

プールを有効にした場合、使用中だった各接続の JDBC 接続状態はその接続プールが無効にされたときと同じなので、クライアントはちょうど中断したところから JDBC 操作を続行できます。

構文

java weblogic.Admin [-url URL]
-username username [-password password]
ENABLE_POOL -poolName connection_pool_name

表 2-23 ENABLE_POOL の引数
引数
定義
-url [protocol://]listen-address:listen-port
省略可能。接続プールがデプロイされて無効にされている WebLogic Server インスタンスのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
セキュア リスン ポートを指定する場合は、セキュア プロトコルを指定する必要がある。
値を指定しない場合、コマンドでは、t3://localhost:7001 が想定される。
詳細については、表 2-2-url エントリおよび「プロトコルのサポート」を参照。
-poolName
接続プールの名前。

次のコマンドでは、無効にされた demoPool という接続プールが再び有効にされます。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7001 -username weblogic
-password weblogic ENABLE_POOL -poolName demoPool

 


TEST_POOL

接続プールの接続を予約および解放します。また、接続を予約する前または解放した後で、その接続を使用したテスト用クエリを実行し、データベースが利用できることを確認するためにこのコマンドを使用します。このコマンドを使用するには、testConnsOnReserve または testConnsOnRelease が true に設定され、testTableName が指定されている必要があります。

注意 : TEST_POOL コマンドは、接続プールの個々のインスタンスをテストします。接続プールのすべてのインスタンス (デプロイメント) をテストするには、コンフィグレーション内の各インスタンスに対してこのコマンドを繰り返し実行します。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[-url URL]
[ ユーザ資格の引数 ]
TEST_POOL -poolName connection_pool_name

表 2-24 TEST_POOL の引数
引数
定義
-url [protocol://]listen-address:listen-port
接続プールがデプロイされている WebLogic Server インスタンスのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。接続プールがデプロイされていないサーバの URL を指定すると、結果が不正確になる。
接続プールが複数のサーバにデプロイされている場合、このコマンドは複数回実行する必要がある。1 回の実行ごとに、接続プールがデプロイされているサーバ インスタンスを 1 つ指定する。1 つのサーバ インスタンスに対してのみこのコマンドを実行しても、全体の、プールの集約されたステータスは返されない。上記の「注意」を参照。
セキュア リスン ポートを指定する場合は、セキュア プロトコルを指定する必要がある。
値を指定しない場合、コマンドでは、t3://localhost:7001 が想定される。
詳細については、表 2-3 の -url エントリおよび「プロトコルのサポート」を参照。
-poolName
コンフィグレーション ファイル (config.xml) に示されている接続プールの名前。

ここでは、MedRecPool として登録され、ホスト ManagedHost のポート 8001 をリスンするサーバにデプロイされている接続プールをテストします。

java weblogic.Admin -url ManagedHost:8001 -username weblogic -password weblogic TEST_POOL -poolName MedRecPool

コマンドが成功すると、次のようなメッセージが返されます。

JDBC Connection Test Succeeded for connection pool "MedRecPool".

 


RESET_POOL

このコマンドは、接続プールのデータベース接続を閉じてから開き直します。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[-url URL]
[ ユーザ資格の引数 ]
RESET_POOL -poolName connection_pool_name

表 2-25 RESET_POOL の引数
引数
定義
-url [protocol://]listen-address:listen-port
省略可能。接続プールがデプロイされている WebLogic Server インスタンスのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
セキュア リスン ポートを指定する場合は、セキュア プロトコルを指定する必要がある。
値を指定しない場合、コマンドでは、t3://localhost:7001 が想定される。
詳細については、表 2-2-url エントリおよび「プロトコルのサポート」を参照。
-poolName
コンフィグレーション ファイル (config.xml) に示されている接続プールの名前。

次のコマンドでは、ホスト AdminHost のポート 7001 でリスンしている WebLogic Server インスタンスの demoPool という接続プールのデータベース接続が閉じられ、開き直されます。

 java weblogic.Admin -url AdminHost:7001 -username weblogic
-password weblogic RESET_POOL -poolName demoPool

 


EXISTS_POOL

指定された名前の接続プールが WebLogic Server ドメインに存在するかどうかを調べます。このメソッドを使用すると、動的接続プールがすでに作成されているかどうかを調べ、作成する動的接続プールに固有の名前を付けることができます。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[-url URL]
[ ユーザ資格の引数 ]
EXISTS_POOL -poolName connection_pool_name

表 2-26 EXISTS_POOL の引数
引数
定義
-url [protocol://]listen-address:listen-port
管理サーバのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
セキュア リスン ポートを指定する場合は、セキュア プロトコルを指定する必要がある。
値を指定しない場合、コマンドでは、t3://localhost:7001 が想定される。
詳細については、表 2-2-url エントリおよび「プロトコルのサポート」を参照。
-poolName
接続プールの名前。

次のコマンドでは、指定した名前のプールが存在するかどうかが調べられます。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7001 -username weblogic
-password weblogic EXISTS_POOL -poolName demoPool

 


WebLogic Server MBean を管理するためのコマンド

以下の節では、WebLogic Server MBean を管理するための weblogic.Admin コマンドについて説明します。

WebLogic Server MBean リファレンス』では、すべての WebLogic Server MBean について詳しく説明しています。

MBean タイプの指定

アクセス、表示、または変更する MBean を指定するには、すべての MBean 管理コマンドで -mbean 引数または -type 引数が必要になります。

-mbean 引数を使用すると、MBean の単一のインスタンスを操作できます。

-type 引数を使用すると、指定したタイプのインスタンスであるすべての MBean を操作できます。MBean のタイプとは、MBean がそのインスタンスとなるインタフェース クラスのことです。すべての WebLogic Server MBean は、weblogic.management.configuration パッケージまたは weblogic.management.runtime パッケージで定義されているいずれかのインタフェース クラスのインスタンスです。コンフィグレーション MBean の場合は、タイプによって、インスタンスが管理 MBean またはローカル コンフィグレーション MBean のどちらであるかもわかります。すべての WebLogic Server MBean インタフェース クラスの詳細なリストについては、weblogic.management.configuration または weblogic.management.runtime パッケージの「Type-Safe Access for WebLogic Server MBeans (Deprecated)」を参照してください。

-type 引数に指定する値を決定するには、次の手順に従います。

  1. MBean のインタフェース クラスを見つけて、クラス名から MBean サフィックスを削除します。weblogic.management.runtime.JDBCConnectionPoolRuntimeMBean のインスタンスである MBean の場合は、JDBCConnectionPoolRuntime を使用します。
  2. ローカル コンフィグレーション MBean の場合は、名前に Config を付加します。たとえば、weblogic.management.configuration.JDBCConnectionPoolMBean インタフェース クラスのインスタンスであるローカル コンフィグレーション MBean の場合は、JDBCConnectionPoolConfig を使用します。対応する管理 MBean インスタンスには、JDBCConnectionPool を使用します。

MBean 管理コマンド

表 2-27 に、MBean 管理コマンドの概要を示します。

表 2-27 MBean 管理コマンドの概要
コマンド
説明
CREATE
管理 MBean インスタンスを作成する。このコマンドは、実行時 MBean またはローカル コンフィグレーション MBean に対しては使用できない。
CREATE」を参照。
DELETE
MBean インスタンスを削除する。
DELETE」を参照。
GET
MBean のプロパティを表示する。
GET」を参照。
INVOKE
MBean が基底のリソースに公開する管理操作を呼び出す。
INVOKE」を参照。
QUERY
指定するパターンと WebLogicObjectName が一致する MBean を検索する。
QUERY」を参照。
SET
指定した MBean インスタンスの指定したプロパティ値を設定する。このコマンドは実行時 MBean では使用できない。
SET」を参照。

 


CREATE

WebLogic Server 管理 MBean のインスタンスを作成します。このコマンドは、実行時 MBean またはローカル コンフィグレーション MBean に対しては使用できません。

コマンドが成功すると、OK が返されます。

このコマンドを使用する場合、WebLogic Server はデフォルト値を備えた管理 MBean を取得し、そのコンフィグレーションをドメインの config.xml ファイルに格納します。一部の管理 MBean に対しては、WebLogic Server は、基底の管理対象リソースをホストするサーバ インスタンスを再起動するまでは、対応するローカル コンフィグレーション MBean のレプリカを作成しません。たとえば、ManagedMedRecServer という管理対象サーバにある JDBC 接続プールを管理するために JDBCConnectionPool 管理 MBean を作成する場合、作成した JDBCConnectionPool 管理 MBean のローカルのレプリカを作成するには、ManagedMedRecServer を再起動する必要があります。MBean レプリケーションとライフサイクルの詳細については、『JMX によるカスタム管理ユーティリティの開発』の「WebLogic Server MBean について」を参照してください。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
-url URL
[ ユーザ資格の引数 ]
CREATE -name name -type mbeanType

or

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[-url URL]
[ ユーザ資格の引数 ]
CREATE -mbean objectName

表 2-28 CREATE の引数
引数
定義
-url [protocol://]listen-address:listen-port
管理サーバのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。管理 MBean は管理サーバのみに作成できる。
セキュア リスン ポートを指定する場合は、セキュア プロトコルを指定する必要がある。
値を指定しない場合、コマンドでは、t3://localhost:7001 が想定される。
詳細については、表 2-2-url エントリおよび「プロトコルのサポート」を参照。
-name name
作成している MBean を呼び出すときの名前を指定する。
-type mbeanType
作成する MBean のタイプ。詳細については、「MBean タイプの指定」を参照。
-mbean objectName
MBean の完全修飾オブジェクト名を WebLogicObjectName 形式で指定する。次に例を示す。
"domain:Type=type,Name=name"
詳細については、WebLogicObjectNameJavadoc を参照。

次の例では、-name 引数と -type 引数が使用されており、管理サーバ上に myPool という JDBCConnectionPool 管理 MBean が作成されます。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7001 -username weblogic 
-password weblogic CREATE -name myPool -type JDBCConnectionPool

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

コマンドが成功すると、次のようなメッセージが標準出力に出力されます。

OK

次の例では、-mbean 引数と WebLogicObjectName 規約が使用されており、管理サーバ上に myPool という JDBCConnectionPool 管理 MBean が作成されます。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7001 -username weblogic
-password weblogic
CREATE -mbean "mydomain:Type=JDBCConnectionPool,Name=myPool"

 


DELETE

MBean を削除します。管理 MBean を削除すると、WebLogic Server は、ドメインの config.xml ファイルから対応するエントリを削除します。

コマンドが成功すると、OK が返されます。

注意 : 管理 MBean を削除しても、対応するコンフィグレーション MBean はサーバ インスタンスを再起動するまで削除されません。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[ {-url URL} |
{-adminurl
[protocol://]Admin-Server-listen-address:listen-port}
]
[ ユーザ資格の引数 ]
DELETE {-type mbeanType|-mbean objectName}

表 2-29 DELETE の引数
引数
定義
{-url [protocol://]listen-address:listen-port}
or
{-adminurl [protocol://]Admin-Server-listen-address:listen-port}
管理 MBean を削除する場合は、-url を使用して管理サーバのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
実行時 MBean またはローカル コンフィグレーション MBean を削除する場合は、以下のいずれかを使用する。
  • -url を使用して、MBean を削除するサーバ インスタンスのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
  • -adminurl を使用して、ドメイン内のすべてのサーバ インスタンスから、実行時またはローカル コンフィグレーション MBean のタイプのインスタンスを削除する。
詳細については、表 2-3-url および -adminurl エントリと、「プロトコルのサポート」を参照。
-type mbeanType
指定したタイプのすべての MBean を削除する。詳細については、「MBean タイプの指定」を参照。
-mbean objectName
MBean の完全修飾オブジェクト名を WebLogicObjectName 形式で指定する。次に例を示す。
"domain:Type=type,Name=name"
詳細については、WebLogicObjectNameJavadoc を参照。

次の例では、myPool という JDBCConnectionPool 管理 MBean が削除されます。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7011 -username weblogic 
-password weblogic DELETE -mbean
MedRec:Name=myPool,Type=JDBCConnectionPool

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

コマンドが成功すると、次のようなメッセージが標準出力に出力されます。

OK

 


GET

MBean プロパティ (属性) と JMX オブジェクト名 (WebLogicObjectName 形式) を表示します。

このコマンドの出力は、次のとおりです。

{MBeanName object-name {property1 value} {property2 value}. . .} 
. . .

プロパティと値は名前と値のペアとして表され、各ペアは中括弧で囲まれています。この形式によって、スクリプトが出力を解析しやすくなります。

-pretty を指定した場合、プロパティと値のペアが 1 行に 1 組ずつ表示され、ペアを区切るための中括弧は使用されません。

MBeanName: object-name
property1
: value
property2
: value
.
.
.
MBeanName:
object-name
property1
: value
abbribute2
: value

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[ {-url URL} |
{-adminurl
[protocol://]Admin-Server-listen-address:listen-port}
]
[ ユーザ資格の引数 ]
GET [-pretty] {-type mbeanType|-mbean objectName}
[-property property1] [-property property2]...

次の例では、MedRecPool という接続プールの JDBCConnectionPool 管理 MBean のすべてのプロパティが表示されます。コマンドでは、管理サーバに接続して管理 MBean から情報を取得するようになっています。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7011 -username weblogic 
-password weblogic GET -pretty -mbean
MedRec:Name=MedRecPool,Type=JDBCConnectionPool

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

コマンドが成功すると、次の短縮されたような出力が返されます。

---------------------------
MBeanName: "MedRec:Name=MedRecPool,Type=JDBCConnectionPool"
ACLName:
CachingDisabled: true
CapacityIncrement: 1
ConnLeakProfilingEnabled: false
ConnectionCreationRetryFrequencySeconds: 0
ConnectionReserveTimeoutSeconds: 10
...

次の例では、ドメイン内のすべてのサーバの JDBCConnectionPoolRuntime MBean のインスタンスがすべて表示されます。

java weblogic.Admin -adminurl AdminHost:7001 -username weblogic 
-password weblogic GET -pretty -type JDBCConnectionPoolRuntime

次の例では、ManagedHost:8001 でリスンするサーバ インスタンスにデプロイされている JDBCConnectionPoolRuntime MBean のインスタンスがすべて表示されます。

java weblogic.Admin -url ManagedHost:8001 -username weblogic 
-password weblogic GET -pretty -type JDBCConnectionPoolRuntime

 


INVOKE

1 つまたは複数の MBean の管理操作を呼び出します。WebLogic Server MBean の場合、通常このコマンドを使用して、ほとんどの WebLogic Server MBean が備えている getAttributesetAttribute 以外の操作を呼び出します。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[ {-url URL} |
{-adminurl
[protocol://]Admin-Server-listen-address:listen-port}
]
[ ユーザ資格の引数 ]
INVOKE {-type mbeanType|-mbean objectName} -method
methodname [argument . . .]

表 2-31 INVOKE の引数
引数
定義
{-url [protocol://]listen-address:listen-port}
or
{-adminurl [protocol://]Admin-Server-listen-address:listen-port}
管理 MBean の操作を呼び出す場合は、-url を使用して管理サーバのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
実行時 MBean の操作を呼び出す場合は、以下のいずれかを使用する。
  • -url を使用して、実行時 MBean の操作を呼び出すサーバ インスタンスのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
  • -adminurl を使用して、ドメイン内のすべてのサーバ インスタンスにある実行時 MBean のインスタンスすべてに対する操作を呼び出す。
ローカル コンフィグレーション MBean の操作は呼び出さないことをお勧めする。代わりに、対応する管理 MBean の操作を呼び出すこと。
-type mbeanType
指定したタイプのすべての MBean の操作を呼び出す。詳細については、「MBean タイプの指定」を参照。
-mbean objectName
MBean の完全修飾オブジェクト名を WebLogicObjectName 形式で指定する。
"domain:Type=type,Location=location,Name=name"
詳細については、WebLogicObjectNameJavadoc を参照。
-method methodname
呼び出すメソッドの名前。
argument
メソッド呼び出しに渡される引数。
引数が文字列の配列の場合、その引数は以下の形式で渡されなければならない。
"String1;String2;. . . "

次の例では、JDBCConnectionPoolRuntime MBean の enable メソッドを呼び出すことで、JDBC 接続プールが有効になります。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7011 -username weblogic 
-password weblogic INVOKE
-mbean MedRec:Location=MedRecServer,Name=myPool,
ServerRuntime=MedRec,Type=JDBCConnectionPoolRuntime
-method enable

コマンドが成功すると、次のようなメッセージが返されます。

{MBeanName="MedRec:Location=MedRecServer,Name=MedRecPool,ServerRuntime=Med
RecServer,Type=JDBCConnectionPoolRuntime"}
OK

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

次の例では、JDBCConnectionPoolRuntime MBean の enable メソッドを呼び出すことで、ドメイン内のすべての JDBC 接続プールが有効になります。

java weblogic.Admin -adminurl AdminHost:7001 -username weblogic 
-password weblogic INVOKE
-type JDBCConnectionPoolRuntime -method enable

 


QUERY

指定するパターンと WebLogicObjectName が一致する WebLogic Server MBean を検索します。

WebLogic Server MBean タイプから作成されるすべての MBean は、weblogic.management.WebLogicObjectName 規約に準拠した名前で MBean サーバに登録されます。weblogic.Admin コマンドを使用して特定の MBean インスタンスを取得または変更する場合は、MBean の WebLogicObjectName を知っておく必要があります。詳細については、『JMX によるカスタム管理ユーティリティの開発』の「WebLogic Server MBean のオブジェクト名」を参照してください。

このコマンドの出力は、次のとおりです。

{MBeanName object-name {property1 value} {property2 value}. . .} 
. . .

プロパティと値は名前と値のペアとして表され、各ペアは中括弧で囲まれています。この形式によって、スクリプトが出力を解析しやすくなります。

-pretty を指定した場合、プロパティと値のペアが 1 行に 1 組ずつ表示され、ペアを区切るための中括弧は使用されません。

MBeanName: object-name
property1
: value
property2
: value
.
.
.
MBeanName:
object-name
property1
: value
abbribute2
: value

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[ {-url URL} |
{-adminurl
[protocol://]Admin-Server-listen-address:listen-port}
]
[ ユーザ資格の引数 ]
QUERY -pretty -pattern object-name-pattern

表 2-32 QUERY の引数
引数
定義
{-url [protocol://]listen-address:listen-port}
or
{-adminurl [protocol://]Admin-Server-listen-address:listen-port}
管理 MBean のオブジェクト名を検索する場合は、-url を使用して管理サーバのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
ローカル コンフィグレーション MBean または実行時 MBean のオブジェクト名を検索する場合は、以下のいずれかを使用する。
  • -url を使用して、検索するサーバ インスタンスのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
  • -adminur を使用して、ドメイン内のすべてのサーバ インスタンスを検索する。
詳細については、表 2-3-url および -adminurl エントリと、「プロトコルのサポート」を参照。
-pretty
プロパティと値のペアを 1 行に 1 組ずつ配置する。
-pattern
QUERY コマンドで検索する WebLogicObjectName の一部。値は次のパターンに準拠する必要がある。
domain-name:property-list
パターンの domain-name 部分には、すべての文字列と一致する * 文字を使用できる。-url 引数または -adminurl 引数で指定したサーバ インスタンスはそのドメインに属する MBean にしかアクセスできないので、* 文字で十分である。たとえば、-url 引数で MedRec ドメイン内のサーバを指定すると、QUERY は MedRec ドメイン内にある MBean しか返すことができない。mydomain というドメインにある MBean は検索できない。
パターンの property-list 部分には、WebLogicObjectName の 1 つまたは複数のコンポーネント (プロパティと値のペア) を指定する。WebLogicObjectName のプロパティと値のペアのリストについては、『JMX によるカスタム管理ユーティリティの開発』の「WebLogic Server MBean のオブジェクト名」を参照。たとえば、すべての WebLogicObjectName には、Name=value および Type=value のプロパティと値のペアが含まれる。
これらのプロパティと値のペアは任意の順序で指定できる。
指定したプロパティと値のペアの内部ではパターン マッチングは行われない。パターン マッチングでは、完全なプロパティと値のペアしか使用されない。ただし、1 つまたは複数のプロパティと値のペアの代わりに * ワイルドカード文字を使用できる。
たとえば、Name=Med* は無効だが、Name=MedRecServer,* は有効である。
少なくとも 1 つのプロパティと値のペアを property-list に指定していれば、property-list がカンマ区切りのリストになっている限り、どこでもワイルドカードを置くことができる。

次の例では、ManagedHost:8001 でリスンするサーバ インスタンス上にあるすべての JDBCConnectionPoolRuntime MBean が検索されます。

java weblogic.Admin -url ManagedHost:8001 -username weblogic 
-password weblogic QUERY
-pattern *:Type=JDBCConnectionPoolRuntime,*

コマンドが成功すると、次のようなメッセージが返されます。

OK

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

次の例では、現在のドメイン内のすべてのサーバ上にある MedRecPool MBean のすべてのインスタンスが検索されます。-adminurl が使用されており、管理サーバに管理 MBeanHome インタフェースをクエリするよう指示が行われます。このインタフェースはドメイン内のすべての MBean へのアクセス権を持っています。

java weblogic.Admin -adminurl AdminHost:7011 -username weblogic 
-password weblogic QUERY -pattern *:Name=MedRecPool,*

コマンドが成功すると、すべての対応するローカル コンフィグレーション MBean、および実行時 MBean とともに MedRecPool という JDBCConnectionPool 管理 MBean のインスタンスが返されます。

 


SET

指定されたプロパティ (属性) 値を、コンフィグレーション MBean に対して設定します。このコマンドは、実行時 MBean またはローカル コンフィグレーション MBean に対しては使用できません。

コマンドが正常に実行されると OK が返され、新しい値が config.xml ファイルに保存されます。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[-url URL]
[ ユーザ資格の引数 ]
SET {-type mbeanType|-mbean objectName}
-property property1 property1_value
[-property property2 property2_value] . . .

表 2-33 SET の引数
引数
定義
-url [protocol://]listen-address:listen-port
管理サーバのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。管理 MBean にアクセスできるのは管理サーバのみである。
セキュア リスン ポートを指定する場合は、セキュア プロトコルを指定する必要がある。
値を指定しない場合、コマンドでは、t3://localhost:7001 が想定される。
詳細については、表 2-2-url エントリおよび「プロトコルのサポート」を参照。
-type mbeanType
指定したタイプのすべての MBean のプロパティを設定する。詳細については、「MBean タイプの指定」を参照。
-mbean objectName
MBean の完全修飾オブジェクト名を WebLogicObjectName 形式で指定する。次に例を示す。
"domain:Type=type,Name=name"
詳細については、WebLogicObjectNameJavadoc を参照。
-property property
設定するプロパティの名前。
property=value
設定する値。
  • プロパティによっては、WebLogic Server MBean の名前を指定する必要がある。この場合、MBean の完全修飾オブジェクト名を WebLogicObjectName 形式で指定する。次に例を示す。
    "domain:Type=type,Name=name"
    詳細については、WebLogicObjectNameJavadoc を参照。
  • プロパティ値が MBean の配列の場合は、各 MBean オブジェクト名をセミコロンで区切り、プロパティ値のリスト全体を引用符で囲む。
"domain:Name=name,Type=type;domain:Name=name,Type=type"
  • プロパティ値が文字列の配列の場合は、各文字列をセミコロンで区切り、プロパティ値のリスト全体を引用符で囲む。
"String1;String2;. . . "
  • プロパティ値が文字列または文字列の配列の場合は、以下のいずれかを使用して値を null に設定できる。
  • -property property-name ""
    -property property-name

    たとえば、-property ListenAddress ""-property ListenAddress も、リスン アドレスを null に設定する。

  • プロパティ値にスペースが含まれる場合は、値を引用符で囲む。
  • "-Da=1 -Db=3"

    例 :
    SET -type ServerStart -property Arguments "-Da=1 -Db=3"

  • JDBC 接続プールのプロパティを設定する場合、引数は以下の形式で渡さなければならない。
"user:username;password:password;server:servername"

次の例では、MedRecManagedServer というサーバにある ServerMBean の StdoutSeverityLevel プロパティが 64 に設定されます。

java weblogic.Admin -url http://AdminHost:7011 
-username weblogic -password weblogic
SET -mbean
MedRec:Location=MedRecManagedServer,Name=MedRecManagedServer,
Type=ServerConfig
-property StdoutSeverityLevel 64

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

コマンドが成功すると、サーバ インスタンスは次のようなログ メッセージを書き込みます。

<Sep 16, 2002 12:11:27 PM EDT> <Info> <Logging> <000000> <Log messages of every severity will be displayed in the shell console.>

コマンドによって標準出力に OK と出力されます。

次の例では、現在のドメインにある ServerMBean のすべての管理インスタンスの StdoutSeverityLevel プロパティが 64 に設定されます。

java weblogic.Admin -url http://AdminHost:7001 
-username weblogic -password weblogic
SET -type Server -property StdoutSeverityLevel 64

 


バッチ モードでのコマンドの実行

デフォルトでは、呼び出された各 weblogic.Admin コマンドは JVM を起動し、サーバ インスタンス上で動作した後、JVM を停止します。連続したシーケンスで複数の weblogic.Admin コマンドを発行する場合のパフォーマンスを向上させるために、BATCHUPDATE コマンドを使用して、複数のコマンドをバッチ モードで実行できます。BATCHUPDATE コマンドは JVM を起動し、一連のコマンドを実行した後、JVM を停止します。

たとえば、ドメイン内に複数のサーバ インスタンスがある場合、ドメイン内のすべての管理対象サーバのリスン ポートを返すファイルを作成できます。作成したファイルを weblogic.Admin BATCHUPDATE コマンドの引数として指定します。

 


BATCHUPDATE

一連の weblogic.Admin コマンドを実行します。BATCHUPDATE によって実行されたコマンドのすべての結果は、標準出力に出力されます。

このコマンドを使用する方が、一連の weblogic.Admin コマンドを個別に発行するよりもパフォーマンスが向上します。詳細については、前節の「バッチ モードでのコマンドの実行」を参照してください。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[ {-url URL} |
{-adminurl
[protocol://]Admin-Server-listen-address:listen-port}
]
[ ユーザ資格の引数 ]
BATCHUPDATE -batchFile fileLocation
[-continueOnError] [-batchCmdVerbose]

表 2-34 BATCHUPDATE の引数
引数
定義
{-url [protocol://]listen-address:listen-port}
or
{-adminurl [protocol://]Admin-Server-listen-address:listen-port}
管理 MBean にアクセスするコマンドがバッチ ファイル内にある場合は、-url を使用して管理サーバのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
ローカル コンフィグレーション MBean または実行時 MBean にアクセスするコマンドがバッチ ファイル内にある場合は、以下のいずれかを使用する。
  • -url を使用して、アクセスする MBean のあるサーバ インスタンスのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
  • -adminurl を使用して、ドメイン内のすべてのローカル コンフィグレーション MBean または実行時 MBean にアクセスする。
セキュア リスン ポートを指定する場合は、セキュア プロトコルを指定する必要がある。
値を指定しない場合、コマンドでは、t3://localhost:7001 が想定される。
詳細については、表 2-2-url および -adminurl エントリと、「プロトコルのサポート」を参照。
-batchfile fileLocation
weblogic.Admin コマンドのリストを含むテキスト ファイルの名前。相対パス名を使用する場合、ルート コンテキストは weblogic.Admin BATCHUPDATE コマンドを発行するディレクトリ。
ファイルには、次のような形式で 1 つまたは複数のコマンドを含める必要がある。
COMMAND-NAME arguments
各コマンドは別々の行に入れること。
バッチ ファイル内で # 文字で始まる行は、BATCHUPDATE コマンドではすべて無視される。

注意 : バッチ ファイルでは、引用符で囲まれた MBean 名を使用できる。

-continueOnError
コマンドの 1 つが失敗したり、エラーを送出したりしても、weblogic.Admin はそのエラーを無視し、次のコマンドを続行する。
デフォルトでは、weblogic.Admin はエラーを検出するとすぐに、コマンドの処理を停止する。
-batchCmdVerbose
BATCHUPDATE が現在呼び出しているコマンドを示すようにする。コマンドを呼び出すと、BATCHUPDATE は次のメッセージを標準出力に出力する。
Executing command: command-from-batchfile

この例では、ドメイン内の一連のサーバ インスタンスのリスン ポートを返す BATCHUPDATE コマンドが使用されます。commands.txt というファイルに以下の行が含まれます。

get -mbean MedRec:Name=MedRecServer,Type=Server -property ListenPort
get -mbean MedRec:Name=MedRecManagedServer,Type=Server -property ListenPort

次のコマンドによって、commands.txt 内のコマンドが呼び出されます。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7011 -username weblogic -password weblogic BATCHUPDATE -batchFile c:\commands.txt -continueOnError -batchCmdVerbose

コマンドが成功すると、次のようなメッセージが標準出力に出力されます。

Executing command: get -mbean MedRec:Name=MedRecServer,Type=Server -property ListenPort
{MBeanName="MedRec:Name=MedRecServer,Type=Server"{ListenPort=7011}}
Executing command: get -mbean MedRec:Name=MedRecManagedServer,Type=Server -property ListenPort
{MBeanName="MedRec:Name=MedRecManagedServer,Type=Server"{ListenPort=7021}}

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

 


クラスタを操作するためのコマンド

表 2-35 に、クラスタを操作するコマンドの概要を示します。以降の節では、コマンドの構文と引数を説明し、各コマンドの例を紹介します。

表 2-35 MBean 管理コマンドの概要
コマンド
説明
CLUSTERSTATE
クラスタ内のサーバの数と状態を返す。
CLUSTERSTATE」を参照。
MIGRATE
クラスタ内のあるサーバ インスタンスから別のサーバ インスタンスに JMS サービスまたは JTA サービスを移行する。
MIGRATE」を参照。
STARTCLUSTER
クラスタ内のすべてのサーバを起動する。
STARTCLUSTER」を参照。
STOPCLUSTER
クラスタ内のすべてのサーバを強制的に停止する。
STOPCLUSTER」を参照。
VALIDATECLUSTERCONFIG
ドメインのコンフィグレーション ファイルを解析し、すべてのクラスタ関連要素の矛盾を報告する。
VALIDATECLUSTERCONFIG」を参照。

 


CLUSTERSTATE

クラスタ内のサーバの数と状態を返します。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[-url URL]
[ ユーザ資格の引数 ]
CLUSTERSTATE -clusterName clusterName

表 2-36 CLUSTERSTATE の引数
引数
定義
{-url [protocol://]listen-address:listen-port}
クラスタに属する現在アクティブなサーバ インスタンスのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
セキュア リスン ポートを指定する場合は、セキュア プロトコルを指定する必要がある。
値を指定しない場合、コマンドでは、t3://localhost:7001 が想定される。
詳細については、表 2-2-url エントリおよび「プロトコルのサポート」を参照。
-clusterName clusterName
ドメインのコンフィグレーション ファイル (config.xml) で指定されているクラスタの名前。

次の例では、クラスタに関する情報が返されます。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7011 
-username weblogic -password weblogic
CLUSTERSTATE -clustername MedRecCluster

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

コマンドが成功すると、次のような出力が返されます。

There are 3 server(s) in cluster: MedRecCluster
The alive servers and their respective states are listed below:
MedRecManagedServer2---RUNNING
MedRecManagedServer3---RUNNING
The other server(s) in the cluster that are not active are:
MedRecManagedServer1

 


MIGRATE

サーバ クラスタ内の対象サーバに JMS サービスまたは JTA トランザクション回復サービスを移行します。

サービスの移行の詳細については、『WebLogic Server クラスタ ユーザーズ ガイド』の「移行」を参照してください。

構文

JMS リソースを移行するには、次の構文を使用します。

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[-url URL]
[ ユーザ資格の引数 ]
MIGRATE -migratabletarget "serverName (migratable)"
-destination serverName [-sourcedown] [-destinationdown]

JTA リソースを移行するには、次の構文を使用します。

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[-url URL]
[ ユーザ資格の引数 ]
MIGRATE -jta -migratabletarget serverName
-destination serverName [-sourcedown] [-destinationdown]

表 2-37 MIGRATE の引数
引数
定義
{-url [protocol://]listen-address:listen-port}
管理サーバのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
セキュア リスン ポートを指定する場合は、セキュア プロトコルを指定する必要がある。
値を指定しない場合、コマンドでは、t3://localhost:7001 が想定される。
詳細については、表 2-2-url エントリおよび「プロトコルのサポート」を参照。
-jta
移行が JTA サービスの移行であることを指定する。
この引数を指定しない場合、MIGRATE コマンドは JMS サービスを移行する。
-migratabletarget
サービスの移行元のサーバの名前を指定する。サーバ名の構文は、移行するサービスの種類によって異なる。
  • JMS の場合、"servername (migratable)" と指定する。
    例 : "myserver (migratable)"
  • JTA の場合、servername と指定する。
    例 : myserver
-destination
サービスの移行先のサーバの名前を指定する。
-sourcedown
ソース サーバの停止を指定する。このスイッチは、慎重に使用する必要がある。ソース サーバが実際には停止しておらず、単にネットワークの問題で利用できなくなっている場合、サービスはソース サーバから削除されないまま、送り先サーバでアクティブ化される。その結果、同じサービスが 2 つ同時に実行されることになる。このため、トランザクション ログまたは JMS メッセージに障害が発生するおそれがある。
-destinationdown
送り先サーバの停止を指定する。動作していないサーバ インスタンスに JMS サービスを移行した場合、そのサーバ インスタンスは次回の起動時に JMS サービスをアクティブにする。動作していないサーバ インスタンスに JTA トランザクション回復サービスを移行した場合、対象のサーバ インスタンスは起動時に回復サービスを実行する。

次の例では、JMS サービスが myserver2 から myserver3 に移行されます。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7001 -username weblogic
-password weblogic
MIGRATE -migratabletarget "myserver2 (migratable)"
-destination myserver3

次の例では、JTA トランザクション回復サービスが myserver2 から myserver3 に移行されます。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7001 -username weblogic
-password weblogic
MIGRATE -jta -migratabletarget myserver2
-destination myserver3 -sourcedown

 


STARTCLUSTER

ノード マネージャを使用するようにコンフィグレーションされているクラスタ内のすべてのサーバを起動します。

このコマンドでは以下の環境が必要です。

Administration Console の [起動モード] フィールドでは、管理対象サーバを RUNNINGSTANDBY、または ADMIN のどの状態で起動するかを指定できます。Administration Console オンライン ヘルプの「起動モードの指定」および『サーバの起動と停止の管理』の「サーバのライフサイクルについて」を参照してください。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[-url URL]
[ ユーザ資格の引数 ]
STARTCLUSTER -clusterName clusterName

表 2-38 STARTCLUSTER の引数
引数
定義
{-url [protocol://]listen-address:listen-port}
管理サーバのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
セキュア リスン ポートを指定する場合は、セキュア プロトコルを指定する必要がある。
値を指定しない場合、コマンドでは、t3://localhost:7001 が想定される。
詳細については、表 2-2-url エントリおよび「プロトコルのサポート」を参照。
-clusterName clusterName
ドメインのコンフィグレーション ファイル (config.xml) で指定されているクラスタの名前。

次の例では、クラスタが起動されます。

java weblogic.Admin -url AdminHost:70011 
-username weblogic -password weblogic
STARTCLUSTER -clustername Cluster

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

コマンドが成功すると、次のような出力が返されます。

Starting servers in cluster MedRecCluster: MedRecMS2,MedRecMS1
All servers in the cluster "MedRecCluster" started successfully.

 


STOPCLUSTER

アクティブなセッションが完了するのを待たずに、クラスタ内のすべてのサーバを強制的に停止します。

指定したサーバ インスタンスに対してこのコマンドが成功したことを確認するには、サーバのローカル メッセージ ログを参照し、次のメッセージを探します。
<BEA-000238> <Shutdown has completed.>

メッセージのタイム スタンプを調べ、停止コマンドを発行したサーバ セッションによってメッセージが生成されたことを確認します。

強制停止の詳細については、『サーバの起動と停止の管理』の「強制停止」を参照してください。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[-url URL]
[ ユーザ資格の引数 ]
STOPCLUSTER -clusterName clusterName

表 2-39 STOPCLUSTER の引数
引数
定義
{-url [protocol://]listen-address:listen-port}
管理サーバのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
セキュア リスン ポートを指定する場合は、セキュア プロトコルを指定する必要がある。
値を指定しない場合、コマンドでは、t3://localhost:7001 が想定される。
詳細については、表 2-2-url エントリおよび「プロトコルのサポート」を参照。
-clusterName clusterName
ドメインのコンフィグレーション ファイル (config.xml) で指定されているクラスタの名前。

次の例では、クラスタが停止されます。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7011 
-username weblogic -password weblogic
STOPCLUSTER -clustername MedRecCluster

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

コマンドが成功すると、次のような出力が返されます。

Shutting down servers in cluster MedRecCluster: MedRecMS2,MedRecMS1
All servers in the cluster "MedRecCluster" were issued the shutdown request.
Look in the server logs to verify the success or failure of the shutdown
request.

 


VALIDATECLUSTERCONFIG

ドメインのコンフィグレーション ファイルを解析し、クラスタ関連要素のコンフィグレーションにおけるエラーを報告します。

このコマンドは、ホストのファイル システムを介してドメインのコンフィグレーション ファイルにアクセスできる WebLogic Server ホストでのみ実行できます。

構文

java [ SSL の引数 ] weblogic.Admin 
[-url URL]
[ ユーザ資格の引数 ]
VALIDATECLUSTERCONFIG
-configPath pathname

表 2-40 VALIDATECLUSTERCONFIG の引数
引数
定義
{-url [protocol://]listen-address:listen-port}
クラスタに属しているかどうかに関係なく、ドメイン内のアクティブなサーバ インスタンスのリスン アドレスとリスン ポートを指定する。
セキュア リスン ポートを指定する場合は、セキュア プロトコルを指定する必要がある。
値を指定しない場合、コマンドでは、t3://localhost:7001 が想定される。
詳細については、表 2-2-url エントリおよび「プロトコルのサポート」を参照。
-configPath pathname
ドメインのコンフィグレーション ファイルのパスとファイル名。相対パス名は VALIDATECLUSTERCONFIG コマンドを実行するディレクトリを基準とする。

次の例では、MedRec ドメインのクラスタ関連のコンフィグレーション要素が検証されます。この例の場合、コマンドは WL_HOME ディレクトリから発行されます。

java weblogic.Admin -url AdminHost:7011 
-username weblogic -password weblogic
VALIDATECLUSTERCONFIG -configpath
samples\domains\medrec\config.xml

この例が実行される環境の詳細については、「例における環境」を参照してください。

クラスタ コンフィグレーションにエラーがある場合は、エラーについて説明するメッセージが返されます。次に例を示します。
ERROR:Cluster name:MyCluster has an INVALID Multicast address:null Please pick an address between (224.0.0.1 and 255.255.255.255)

クラスタ コンフィグレーションにエラーがない場合は、何も返されません。


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