Avitek Medical Record 開発チュートリアル

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MedRec アプリケーションの開発

 


チュートリアル 13 : MedRec プロジェクト全体のコンパイル

これまでのチュートリアルでは、MedRec の各アプリケーションの一部をコンパイル、ビルド、およびデプロイする方法を説明してきました。このチュートリアルでは、プロジェクト レベルの build.xml ファイルを使用して MedRec アプリケーション スイート全体をコンパイルおよびビルドします。アプリケーション スイート全体のコンパイルは、すべてのコンポーネントをシステムにデプロイし、MedRec が実行中で使用できることを確認するために必須の作業です。

チュートリアルの内容は以下のとおりです。

 


前提条件

チュートリアル 5 : MedRec プロジェクト ディレクトリの作成」の手順に従ってプロジェクト ディレクトリを作成します。

 


手順

プロジェクト ディレクトリには、すべての MedRec アプリケーションを正しい順序でコンパイルしてステージングするマスター build.xml スクリプトがあります。このスクリプトを実行するには、次の手順に従います。

  1. コマンド シェルを開き、開発環境を設定します。
  2. prompt> c:\bea\user_projects\domains\MedRecDomain\bin\setDomainEnv.cmd
  3. MedRec プロジェクト ディレクトリ内の src サブディレクトリに移動します。
  4. prompt> cd c:\medrec_tutorial\src
  5. Ant コマンドを使用し、deploy.dev ターゲットを指定してマスター build.xml スクリプトを実行します。
  6. prompt> ant deploy.dev

    ビルド プロセス時に、各アプリケーションの進捗状況を示すメッセージが表示されます。コンピュータの処理速度によっても異なりますが、ビルド プロセス全体が終了するまでに約 2 ~ 5 分かかります。スクリプトは以下のメッセージで完了します。

    build:
    [echo] #### E N D M E D R E C ####
    BUILD SUCCESSFUL
    Total time: 2 minutes 22 seconds

 


ベスト プラクティス

 


全体像

MedRec アプリケーション スイートには多くの依存関係があり、ビルド プロセス時に調整が必要になります。マスター ビルド ファイルを実行すると、以下のイベントが発生します。

  1. startBrowserEarinitEar の内容が wlcompile タスクによってコンパイルされます。
  2. security ディレクトリの内容が javac タスクによってコンパイルされます。
  3. common の内容がコンパイルされます。common ディレクトリにはさまざまな MedRec アプリケーションで使用される数種類のオブジェクトの Java ソース コードが含まれます。
    • ユーティリティ クラス - アプリケーション スイート、例外、ファクトリ、および ServiceLocator クラスなど全般で使用する定数。MedRec アプリケーション スイートの Web 層のサーブレットでは、ServiceLocator を使用してエンタープライズ JavaBean などの汎用サービスを検索します。
    • Value オブジェクト - MedRec スイートの層間で受け渡しされるデータを表すクラス。
    • Action クラス - MedRec スイートの Web 層のページ フローを制御するために Struts フレームワークで使用するクラス。
    • JavaBean - Web 層で使用するコンポーネント Bean。
  4. medrecEar エンタープライズ アプリケーションがコンパイルされます。medrecEar はビルド スクリプト内の分割開発ディレクトリ構造と WebLogic Ant タスクを使用しますが、アプリケーションの内部依存関係が build.xml スクリプトにハードコード化されているものがあり、include オプションと exclude オプションを使用して wlcompile が実行されます。
  5. physicianEar アプリケーションがコンパイルされます。physicianEar および medrecEar アプリケーションの両方の Web サービスを呼び出す、このアプリケーションの Web サービス クライアントが、jwsc Web サービス Ant タスクによって build ディレクトリにすでに生成されている .wsdl ファイルから生成されます。
  6. MedRec アプリケーション スイートのクライアント アプリケーション (clients ディレクトリ内) がコンパイルされます。

マスター build.xml ファイルの deploy.dev ターゲットでは、追加の手順として、各アプリケーション (initEarmedrecEar など) の build ディレクトリの内容をパッケージ化し、dist ディレクトリ内に各アプリケーションの展開されたディレクトリを作成します。これらの展開されたディレクトリは、分割開発ディレクトリ フレームワークの外部で、標準的な方法で WebLogic Server にデプロイできます。このスイートの次のチュートリアル (「チュートリアル 14 : 配布用の MedRec のパッケージ化」および「チュートリアル 15 : WLST と Administration Console を使用して MedRec パッケージをプロダクションにデプロイする」) で、詳細について説明します。

 


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