ORACLE JAPAN Server Release 6.1

 

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WebLogic Server コマンドライン インタフェース リファレンス

 

以下の節では、WebLogic Server コマンドライン インタフェースの構文を示し、各 WebLogic Server の管理、接続プールの管理、および Mbean 管理コマンドについて説明します。

 


コマンドライン インタフェースについて

Administration Console の代わりとして、WebLogic Server には、管理ツールやさまざまなコンフィグレーション MBean および実行時 MBean プロパティにアクセスするためのコマンドライン インタフェースが用意されています。

コマンドライン インタフェースは、以下の場合に使用します。

始める前に

この章で示す例は、以下のことを前提にしています。

WebLogic Server コマンドを実行する前に、以下のことを行っておく必要があります。

  1. WebLogic Server インストール ガイド』で説明されているとおりに、WebLogic Server ソフトウェアをインストールおよびコンフィグレーションします。

  2. CLASSPATH を正しく設定します。 クラスパス オプションの設定を参照してください。

  3. 以下のいずれかの手順を実行して、コマンドライン インタフェースを有効にします。

 


WebLogic Server のコマンドの使い方

この節では、WebLogic Server のコマンドを使用するための構文と必須引数を示します。WebLogic Server コマンドでは、大文字と小文字は区別されません。

構文

java weblogic.Admin [-url URL] [-username username]
[-password password] COMMAND arguments

引数

多くの WebLogic Server コマンドでは、以下の引数が必要となります。

引数

定義

URL

WebLogic Server ホストの URL(WebLogic Server がクライアントのリクエストをリスンする TCP ポートの番号を含む)。形式は、hostname:port。デフォルトは localhost:7001

注意: 実行時およびコンフィグレーション Mbean コマンドで使用する URL が常に特定の管理サーバを参照するのに対して、サーバ コマンドで使用する URL は常に WebLogic Server を参照する。

username

省略可能。コマンドを実行できるように認証されているユーザ名。デフォルトは guest

password

省略可能。コマンドを実行できるように認証されているパスワード。デフォルトは guest

注意: 管理クライアントがサーバに接続できない場合、すべてのコマンドの終了コードは 1 です。

管理者は、実行時 Mbean を管理するコマンドを実行するための適切なアクセス制御パーミッションを持っている必要があります。

以下の節を参照してください。

 


WebLogic Server 管理コマンドのリファレンス

以降の節では、WebLogic Server 管理コマンドに関する情報を提供します。

表 B-1 は、WebLogic Server 管理コマンドの概要を示しています。以降の節では、コマンドの構文と引数を説明し、各コマンドの例を紹介します。

WebLogic Server 接続プール管理コマンド リファレンスも参照してください。

表 B-1 WebLogic Server 管理コマンドの概要

タスク

コマンド

説明

WebLogic Server のシャットダウンの取り消し

CANCEL_SHUTDOWN

URL で指定された WebLogic Server の SHUTDOWN コマンドを取り消す。


WebLogic Server への接続

CONNECT

指定した数の接続を WebLogic Server に対して行い、各接続の合計時間と平均時間をミリ秒で示す。


1 つまたは複数のコマンドのヘルプの表示

HELP

すべての WebLogic Server コマンドの構文と使用法に関する情報が返される(デフォルト)。HELP コマンド ラインで単一のコマンド値を指定した場合は、そのコマンドの情報が返される。


WebLogic Server ライセンスの表示

LICENSES

特定のサーバにインストールされているすべての WebLogic Server インスタンスのライセンスを表示する。


JNDI ネーミング ツリーのノードのバインドの表示

LIST

JNDI ネーミング ツリーのノードのバインドを示す。


WebLogic Server のロック

LOCK

特権を持たないログインに対して WebLogic Server をロックする。続けてログインが試行されると、オプションの文字列メッセージを含むセキュリティ例外が発生する。


WebLogic Server リスン ポートの検証

PING

WebLogic Server ポートでリスニングを行い、WebLogic クライアント リクエストを受け付ける準備ができていることを確認するためのメッセージを送信する。


サーバ ログ ファイルの表示

SERVERLOG

特定のサーバで生成されるログ ファイルを表示する。


WebLogic Server のシャットダウン

SHUTDOWN

URL で指定した WebLogic Server をシャットダウンする。


スレッドの表示

THREAD_DUMP

実行中の WebLogic Server スレッドのスナップショットを提供する。


WebLogic Server のロック解除

UNLOCK

LOCK 操作の後で WebLogic Server のロックを解除する。


WebLogic Server のバージョンの表示

VERSION

URL の値で指定したマシンで動作する WebLogic Server ソフトウェアのバージョンを示す。


注意: 管理クライアントがサーバに接続できない場合、すべてのコマンドの終了コードは 1 です。

CANCEL_SHUTDOWN

CANCEL_SHUTDOWN コマンドは、指定した WebLogic Server に対する SHUTDOWN コマンドを取り消します。

SHUT_DOWN コマンドを使用する場合、遅延時間(秒単位)を指定できます。管理者は、この遅延時間内にシャットダウンのコマンドを取り消すことができます。SHUTDOWN コマンドによってログインは無効になり、シャットダウンを取り消した後も無効のままになることに注意してください。ログインを再び有効にするには、 UNLOCK コマンドを使用します。

SHUTDOWN UNLOCKを参照してください。

構文

java weblogic.Admin [-url URL] [-username username]
[-password password] CANCEL_SHUTDOWN

次の例では、ユーザ名が system、パスワードが gumby1234 のシステム ユーザが、localhost というマシンのポート 7001 でリスンする WebLogic Server のシャットダウンの取り消しを要求します。

java weblogic.Admin -url t3://localhost:7001 -username system
-password gumby1234 CANCEL_SHUTDOWN

CONNECT

指定した数の接続を WebLogic Server に対して行い、各接続の合計時間と平均時間をミリ秒で示します。

構文

java weblogic.Admin [-url URL] [-username username]
[-password password] CONNECT count

引数

定義

count

行われた接続の数。


 

次の例では、adminuser という名前と gumby1234 というパスワードを持つユーザが CONNECT コマンドを実行し、localhost というサーバに 25 回の接続を確立して、これらの接続に関する情報を取得します。

java weblogic.Admin -url localhost:7001 -username adminuser
-password gumby1234 CONNECT 25

HELP

すべての WebLogic Server コマンドの構文と使用法に関する情報が返されます(デフォルト)。HELP コマンド ラインで単一のコマンド値を指定した場合は、そのコマンドの情報が返されます。

構文

java weblogic.Admin HELP [COMMAND]

次の例では、PING コマンドの使い方に関する情報が要求されます。

java weblogic.Admin HELP PING

この場合、HELP コマンドは、以下の情報を stdout に返します。

Usage: weblogic.Admin [-url url] [-username username]
[-password password] <COMMAND> <ARGUMENTS>

PING <count> <bytes>

LICENSES

指定したサーバにインストールされたすべての WebLogic Server インスタンスのライセンスを示します。

構文

java weblogic.Admin [-url URL] [-username username]
[-password password] LICENSES

次の例では、デフォルトのユーザ名(guest)とパスワード(guest)を使用して、localhost というマシンのポート 7001 で動作する WebLogic Server のライセンス情報を要求します。

java weblogic.Admin -url localhost:7001 -username guest
-password guest LICENSES

LIST

JNDI ネーミング ツリーのノードのバインドを示します。

構文

java weblogic.Admin [-username username] [-password password]
LIST context

引数

定義

context

必須。weblogicweblogic.ejbjavax などのルックアップの JNDI コンテキスト。


 

この例では、ユーザ名 adminuser、パスワード gumby1234 のユーザが weblogic.ejb 内のノード バインドのリストを要求します。

java weblogic.Admin -username adminuser -password gumby1234
LIST weblogic.ejb

LOCK

特権を持たないログインに対して WebLogic Server をロックします。続けてログインが試行されると、オプションの文字列メッセージを含むセキュリティ例外が発生します。

注意: これは、WebLogic Server 管理ユーザのパスワードを必要とする特権付きコマンドです。

構文

java weblogic.Admin [-url URL] [-username username]
[-password password] LOCK "string_message"

引数

定義

"string_message"

省略可能。WebLogic Server がロックされているときに特権のないユーザがログインを試みると送出されるセキュリティ例外に付加するメッセージ。二重引用符で囲む。


 

次の例では、WebLogic Server がロックされます。

java weblogic.Admin -url localhost:7001 -username adminuser
-password gumby1234
LOCK "Sorry, WebLogic Server is temporarily out of service."

権限のないユーザ名とパスワードでログインするアプリケーションに対しては、「Sorry, WebLogic Server is temporarily out of service」というメッセージが表示されます。

PING

WebLogic Server ポートでリスニングを行い、WebLogic クライアント リクエストを受け付ける準備ができていることを確認するためのメッセージを送信します。

構文

java weblogic.Admin [-url URL] [-username username]
[-password password] PING [round_trips] [message_length]

引数

定義

round_trips

省略可能。ping の数。

message_length

省略可能。各 ping で送信されるパケットのサイズ。ping で送信されるパケットが 10 MB を超えると、例外が発生する。


 

次の例では、localhost というマシンのポート 7001 で動作する WebLogic Server を 10 回チェックします。

java weblogic.Admin -url localhost:7001 -username adminuser
-password gumby1234 PING 10

SERVERLOG

特定のサーバで生成されるサーバ ログ ファイルを表示します。

構文

java.weblogic.Admin [-url URL] [-username username]
[-password
password] SERVERLOG [[starttime]|[endtime]]

引数

定義

starttime

省略可能。どの時刻からメッセージを表示するかを指定する。指定しない場合、デフォルトによって SERVERLOG コマンドを実行したときにメッセージの表示が開始される。日付の書式は yyyy/mm/dd。時刻は 24 時間形式で示される。開始する日付と時刻は、次のように引用符の内側に入力する。"yyyy/mm/dd hh:mm"

endtime

省略可能。どの時刻までメッセージを表示するかを指定する。指定しない場合、SERVERLOG コマンドが実行された時間がデフォルトとなる。日付の書式は yyyy/mm/dd。時刻は 24 時間形式で示される。終了の日付と時刻は、次のように引用符の内側に入力する。"yyyy/mm/dd hh:mm"


 

次の例では、localhost というマシンのポート 7001 でリスンする WebLogic Server のログの表示が要求されます。

java weblogic.Admin -url localhost:7001
SERVERLOG "2001/12/01 14:00" "2001/12/01 16:00"

この要求では、ログの表示が 2001 年 12 月 1 日の午後 2 時に始まり、2001 年 12 月 1 日の午後 4 時に終わるよう指定されます。

SHUTDOWN

URL で指定した WebLogic Server をシャットダウンします。

構文

java weblogic.Admin [-url URL] [-username username]
[-password password] SHUTDOWN [seconds] ["lockMessage"]

引数

定義

seconds

省略可能。このコマンドの実行時からサーバのシャットダウンまでの経過秒数。

"lockMessage"

省略可能。WebLogic Server がロックされているときにログインを試みると送出されるメッセージ。二重引用符で囲む。


 

次の例のコマンドでは、ユーザ名 adminuser、管理パスワード gumby1234 で、localhost というマシンのポート 7001 をリスンする WebLogic Server をシャットダウンします。

java weblogic.Admin -url localhost:7001 -username adminuser
-password gumby1234 SHUTDOWN 300 "Server localhost is shutting down."

コマンドの発行後 5 分(300 秒)経過すると、指定したサーバがシャットダウンされ、次のメッセージが stdout に送られます。

Server localhost is shutting down.

THREAD_DUMP

実行中の WebLogic Server スレッドのスナップショットを提供します。

構文

java weblogic.Admin [-url URL] [-username username]
[-password password] THREAD_DUMP

UNLOCK

LOCK 操作の後で WebLogic Server のロックを解除します。

構文

java weblogic.Admin [-url URL] [-username username]
[-password password] UNLOCK

引数

定義

username

必須。このコマンドを使用するには、適切な管理ユーザ名を指定する必要がある。

password

必須。このコマンドを使用するには、適切な管理パスワードを指定する必要がある。


 

次の例では、ユーザ名が adminuser、パスワードが gumby1234 の管理者が、localhost というマシンのポート 7001 でリスンする WebLogic Server のロックの解除を要求します。

java weblogic.Admin -url localhost:7001 -username adminuser
-password gumby1234 UNLOCK

VERSION

URL の値で指定したマシンで動作する WebLogic Server ソフトウェアのバージョンを示します。

構文

java weblogic.Admin -url URL -username username
-password password VERSION

次の例では、あるユーザが localhost というマシンのポート 7001 で動作する WebLogic Server のバージョンを要求します。

java weblogic.Admin -url localhost:7001 -username guest
-password guest VERSION

注意: この例では、引数 usernamepassword の両方にデフォルト値の guest が使用されています。

 


WebLogic Server 接続プール管理コマンド リファレンス

表 B-2 は、接続プール用の WebLogic Server 管理コマンドの概要を示しています。以降の節では、コマンドの構文と引数を説明し、各コマンドの例を紹介します。

接続プールの詳細については、『WebLogic JDBC プログラミング ガイド』および 『管理者ガイド』の「JDBC 接続の管理」を参照してください。

表 B-2 WebLogic Server 管理コマンドの概要-接続プール

タスク

コマンド

説明

動的接続プールの作成

CREATE_POOL

WebLogic Server の動作中に接続プールを作成できるようにする。動的に作成された接続プールは DataSources または TxDataSources では使用できない。


接続プールの破棄

DESTROY_POOL

接続はクローズされてプールから削除され、プールに残っている接続がなくなればプールは消滅する。接続プールを破棄できるのは、「system」ユーザか、またはそのプールに関連付けられている ACL によって「admin」パーミッションが与えられたユーザのみ。


接続プールの無効化

DISABLE_POOL

接続プールを一時的に無効にして、クライアントがそのプールから接続を取得するのを防ぐことができる。接続プールを有効または無効にできるのは、「system」ユーザか、またはそのプールに関連付けられている ACL によって「admin」パーミッションが与えられたユーザのみ。


接続プールの有効化

ENABLE_POOL

無効にしたプールを再び有効にした場合、使用中だった各接続の JDBC 接続状態はその接続プールが無効にされたときと同じなので、クライアントはちょうど中断したところから JDBC 操作を続行できる。


接続プールが存在するかどうかの確認

EXISTS_POOL

指定された名前の接続プールが WebLogic Server に存在するかどうかを調べる。このコマンドを使用すると、動的接続プールがすでに作成されているかどうかを調べ、作成する動的接続プールに固有の名前を付けることができる。


接続プールのリセット

RESET_POOL

接続プール内に割り当てられている接続をすべてクローズしてから開き直す。これは、たとえば、DBMS が再起動されたあとに必要になることがある。接続プール内の 1 つの接続が失敗した場合は、プール内のすべての接続が不良であることがある。


CREATE_POOL

WebLogic Server の動作中に接続プールを作成できるようにします。詳細については、『WebLogic JDBC プログラミング ガイド』の「接続プールの動的作成」を参照してください。

構文

java weblogic.Admin [-url URL] [-username username]
[-password password] CREATE_POOL poolName aclName=aclX,
props=myProps,initialCapacity=1,maxCapacity=1,
capacityIncrement=1,allowShrinking=true,shrinkPeriodMins=15,
driver=myDriver,url=myURL

引数

定義

poolName

必須。プールのユニークな名前。

aclName

必須。サーバの config ディレクトリにある fileRealm.properties 内の異なるアクセス リストを識別する。ペアになる名前は dynaPool でなければならない。

props

データベース接続プロパティ。通常は、「データベース ログイン名; データベース パスワード; サーバ ネットワーク ID」の形式をとる。

initialCapacity

プール内の接続の初期数。このプロパティが定義済みで、0 より大きい正の数である場合、WebLogic Server は起動時にこの数の接続を作成する。デフォルトは 1。maxCapacity をより大きい値は指定できない。

maxCapacity

プールで許可される接続の最大数。デフォルトは 1。定義する場合、maxCapacity は =>1 でなければならない。

capacityIncrement

一度に追加できる接続の数。デフォルトは 1。

allowShrinking

接続が使用中でないことが検出されたときに、プールを縮小できるかどうかを指定する。 デフォルトは true。

shrinkPeriodMins

必須。縮小の間隔。単位は分。最小値は 1。allowShrinking = True の場合、デフォルトは 15 分。

driver

必須。JDBC ドライバの名前。ローカル(非 XA)ドライバのみ参加できる。

url

必須。JDBC ドライバの URL。

testConnsOnReserve

予約される接続をテストすること示す。デフォルトは False。

testConnsOnRelease

解放されるときに接続をテストすることを示す。デフォルトは False。

testTableName

接続をテストするときに使用されるデータベース名。テストを正常に行うには、指定されている必要がある。testConnOnReserve または testConOnRelease を定義する場合は必須。

refreshPeriod

接続の更新間隔を設定する。未使用の接続がすべて TestTableName を使用してテストされる。テストに合格しない接続は閉じられ、有効な物理データベース接続を再確立する中で再び開かれる。TestTableName が設定されていない場合、テストは実行されない。

loginDelaySecs

各物理データベース接続を作成する前の遅延の秒数。この遅延は、プールの初期作成時とプールの有効期間の両方で物理データベース接続が作成されるときに必ず発生する。データベース サーバによっては、複数の接続リクエストが短い間隔で繰り返されると処理できないものもある。このプロパティを使用すると、データベース サーバの処理が追いつくように、少しの間隔をあけることができる。この遅延は、プールの初期作成時とプールの有効期間の両方で物理データベース接続が作成されるときに必ず発生する。


 

次の例では、名前が adminuser、パスワードが gumby1234 のユーザが、CREATE_POOL コマンドを実行して動的接続プールを作成します。

java weblogic.Admin -url localhost:7001 -username adminuser
-password gumby1234 CREATE_POOL myPool

java weblogic.Admin -url t3://forest:7901 -username system
-password gumby1234 CREATE_POOL dynapool6 "aclName=someAcl,
allowShrinking=true,shrinkPeriodMins=10,
url=jdbc:weblogic:oracle,driver=weblogic.jdbc.oci.Driver,
initialCapacity=2,maxCapacity=8,
props=user=SCOTT;password=tiger;server=bay816"

DESTROY_POOL

接続はクローズされてプールから削除され、プールに残っている接続がなくなればプールは消滅します。接続プールを破棄できるのは、「system」ユーザか、またはそのプールに関連付けられている ACL によって「admin」パーミッションが与えられたユーザだけです。

構文

java weblogic.Admin [-url URL] [-username username]
[-password password] DESTROY_POOL poolName [true|false]

引数

定義

poolName

必須。プールのユニークな名前。

false

(ソフト シャットダウン)

ソフト シャットダウンは、接続がプールに返されるのを待って、それらの接続をクローズする。

true

(デフォルト-ハード シャットダウン)

ハード シャットダウンはすべての接続を即座に破棄する。プールから接続を利用している場合は、ハード シャットダウンの後に接続を使用しようとすると例外が生成される。


 

次の例では、名前が adminuser、パスワードが gumby1234 のユーザが、DESTROY_POOL コマンドを実行してアクティブなプール接続を一時的に凍結します。

java weblogic.Admin -url localhost:7001 -username adminuser
-password gumby1234 DESTROY_POOL myPool false

DISABLE_POOL

接続プールを一時的に無効にして、クライアントがそのプールから接続を取得するのを防ぐことができます。接続プールを有効または無効にできるのは、「system」ユーザか、またはそのプールに関連付けられている ACL によって「admin」パーミッションが与えられたユーザだけです。

プールを無効化する方法には、後で有効化できるようにプール内の接続を凍結する方法と、接続を破棄する方法があります。

構文

java weblogic.Admin [-url URL] [-username username]
[-password password] DISABLE_POOL poolName [true|false]

引数

定義

poolName

接続プールの名前。

false

(無効化してサスペンド)

接続プールを無効化し、接続を使用しているクライアントをサスペンドする。データベース サーバと通信しようとすると、例外が送出される。ただし、クライアントは接続プールが無効になっている間に自分の接続をクローズできる。その場合、接続はプールに返され、プールが有効になるまでは別のクライアントから予約することはできない。

true

(デフォルト-無効化して破棄)

接続プールを無効化して、そのプールへのクライアントの JDBC 接続を破棄する。その接続で行われるトランザクションはすべてロールバックされ、その接続が接続プールに返される。


 

次の例では、名前が adminuser、パスワードが gumby1234 のユーザが、DISABLE_POOL コマンドを実行して、後で有効化する接続を凍結します。

java weblogic.Admin -url localhost:7001 -username adminuser
-password gumby1234 DISABLE_POOL myPool false

ENABLE_POOL

プールを有効にした場合、使用中だった各接続の JDBC 接続状態はその接続プールが無効にされたときと同じなので、クライアントはちょうど中断したところから JDBC 操作を続行できます。

構文

java weblogic.Admin [-url URL] [-username username]
[-password password] ENABLE_POOL poolName

引数

定義

poolName

接続プールの名前。


 

次の例では、名前が adminuser、パスワードが gumby1234 のユーザが、ENABLE_POOL コマンドを実行して、無効化(凍結)されている接続を再確立します。

java weblogic.Admin -url localhost:7001 -username adminuser
-password gumby1234 ENABLE_POOL myPool

EXISTS_POOL

指定された名前の接続プールが WebLogic Server に存在するかどうかを調べます。このメソッドを使用すると、動的接続プールがすでに作成されているかどうかを調べ、作成する動的接続プールに固有の名前を付けることができます。

構文

java weblogic.Admin [-url URL] [-username username]
[-password password] EXISTS_POOL poolName

引数

定義

poolName

接続プールの名前。


 

次の例では、名前が adminuser、パスワードが gumby1234 のユーザが、EXISTS_POOL コマンドを実行して、指定した名前のプールが存在するかどうかを確認します。

java weblogic.Admin -url localhost:7001 -username adminuser
-password gumby1234 EXISTS_POOL myPool

RESET_POOL

このコマンドでは、登録されている接続プールの接続がリセットされます。

これは特権付きのコマンドです。このコマンドを使用するには、WebLogic Server 管理ユーザのパスワードを提示する必要があります。接続プールの名前(config.xml ファイルのエントリ)を知っていなければなりません。

構文

java weblogic.Admin URL RESET_POOL poolName system password

引数

定義

URL

WebLogic Server ホストの URL と、WebLogic がクライアントの要求をリスンする TCP ポートのポート番号(t3://host:port)。

poolName

接続プールの名前(WebLogic Server の config.xml ファイルに登録されている名前)。

password

ユーザ「system」の管理パスワード。この管理コマンドを使用するには、ユーザ名「system」と管理パスワードを提示しなければならない。


 

このコマンドでは、ホスト xyz.com のポート 7001 でリスンしている WebLogic Server の「eng」として登録されている接続プールが更新されます。

java weblogic.Admin t3://xyz.com:7001 RESET_POOL eng system gumby


 

 


Mbean 管理コマンド リファレンス

表 B-3 は、Mbean 管理コマンドの概要を示しています。以降の節では、コマンドの構文と引数を説明し、各コマンドの例を紹介します。

表 B-3 Mbean 管理コマンドの概要

タスク

コマンド

説明

コンフィグレーション Mbean の作成

CREATE

コンフィグレーション Mbean のインスタンスを作成する。成功した場合は、OKstdout に返す。このコマンドは実行時 Mbean では使用できない。


コンフィグレーション Mbean の削除

DELETE

コンフィグレーション Mbean を削除する。成功した場合は、OKstdout に返す。このコマンドは実行時 Mbean では使用できない。


実行時 Mbean の属性の表示

GET

実行時 Mbean の属性を表示する。


実行時 Mbean の呼び出し

INVOKE

属性を取得または設定するようには設計されていないメソッドを呼び出す。このコマンドでは実行時 Mbean のみを呼び出すことができる。


実行時メトリックと統計の表示

INVOKE

GET

INVOKE コマンドおよび GET コマンドを実行すると、実行時のメトリックと統計を表示できる。これらのコマンドでは実行時 Mbean のみを呼び出すことができる。


コンフィグレーション Mbean の属性の設定

SET

指定したコンフィグレーション Mbean の指定した属性値を設定する。成功した場合は、OKstdout に返す。このコマンドは実行時 Mbean では使用できない。


CREATE

コンフィグレーション Mbean のインスタンスを作成します。成功した場合は、OKstdout に返します。このコマンドは実行時 Mbean では使用できません。Mbean インスタンスは、変更が行われた場所によって config.xml ファイルかセキュリティ レルムに保存されます。

注意: Mbean を作成すると、コンフィグレーション オブジェクトも作成されます。

Mbean 作成の詳細については、『WebLogic Server アプリケーションの開発』を参照してください。

構文

java weblogic.Admin [-url URL] [-username username]
[-password password] CREATE -name name -type mbean_type
[-domain domain_name]

java weblogic.Admin [-url URL] [-username username]
[-password password] CREATE -mbean mbean_name

引数

定義

name

必須。作成している Mbean を呼び出すときの名前を指定する。

mbean_type

必須。同じタイプの複数のオブジェクトに対するプロパティを作成するときに使用する。

mbean_name

必須。Mbean の完全修飾名を次の形式で指定する。
"domain:Type=type,Name=name"

Type はオブジェクト グループのタイプ、Name は Mbean 名を示す。

domain_name

省略可能。ドメインの名前(mydomain など)を指定する。domain_name を指定しない場合、デフォルトのドメイン名が使用される。


 

java weblogic.Admin -url localhost:7001 -username adminuser
-password gumby1234 CREATE -mbean
"mydomain:Type=Server,Name=acctServer"

DELETE

コンフィグレーション Mbean を削除します。成功した場合は、OKstdout に返します。このコマンドは実行時 Mbean では使用できません。

注意: Mbean を削除すると、コンフィグレーション オブジェクトも削除されます。

Mbean 削除の詳細については、『WebLogic Server アプリケーションの開発』を参照してください。

構文

java weblogic.Admin [-url URL] [-username username] [-password
password] DELETE {-type mbean_type|-mbean mbean_name}

引数

定義

mbean_type

必須。同じタイプの複数のオブジェクトに対する属性を削除するときに使用する。

mbean_name

必須。Mbean の完全修飾名を次の形式で指定する。
"domain:Type=type,Name=name"

Type はオブジェクト グループのタイプ、Name は Mbean 名を示す。


 

java weblogic.Admin -url localhost:7001 -username adminuser
-password gumby1234 DELETE -mbean
"mydomain:Type=Server,Name=AcctServer"

GET

実行時 Mbean の属性を表示します。同じタイプの複数のオブジェクトに対する属性のリストを要求するには、次のように属性を要求します。

指定した Mbean の名前が出力されます。-pretty を指定すると、各属性の名前と値が 1 組ずつ改行されて表示されます。

GET コマンドでは実行時 Mbean のみを呼び出すことができます。

各属性の名前と値のペアは、中括弧で囲んで指定します。この形式では、出力の解析を簡単にすることで、スクリプトの作成を容易にしています。

Mbean の名前は次のように出力されます。

{mbeanname mbean_name {property1 value} {property2 value} .. .} {mbeanname mbean_name {property1 value} {property2 value} . . .}
. . .

-pretty を指定すると、各属性の名前と値が 1 組ずつ改行されて表示されます。指定した Mbean のそれぞれの名前も次のように出力されます。

mbeanname:mbean_name
property1
: value
property2
: value
.
.
.
mbeanname:mbean_name
property1
: value
property2
:value

構文

java weblogic.Admin [-url URL] [-username username] [-password
password] GET {-pretty} {-type mbean_type|-mbean mbean_name}
[-property property1] [-property property2]...

引数

定義

mbean_type

必須。同じタイプの複数のオブジェクトに対する属性を取得するときに使用する。Mbean 名が出力される。

mbean_name

Mbean の完全修飾名を次の形式で指定する。
"domain:Type=type,Location=location,Name=name"

Type はオブジェクト グループのタイプ、Location は Mbean の位置、Name は Mbean 名を示す。

pretty

省略可能。適切にフォーマットされた出力を作成する。

property

省略可能。一覧表示される Mbean 属性の名前。

注意: 属性にこの引数を指定しなかった場合、すべての属性が表示される。


 

次の例では、あるユーザがポート 7001 でリスンする localhost というサーバの Mbean 属性の表示を要求します。

java weblogic.Admin -url localhost:7001 GET -pretty -type Server

INVOKE

指定した Mbean で、指定したメソッド(引数も含む)を呼び出します。このコマンドでは実行時 Mbean のみを呼び出すことができます。このコマンドは、Mbean 属性を取得または設定しないメソッドを呼び出すために使用します。

構文

java weblogic.Admin [-url URL] [-username username] [-password
password] INVOKE {-type mbean_type|-mbean mbean_name} -method
methodname [argument . . .]

引数

定義

mbean_type

同じタイプの複数のオブジェクトに対する属性を取得するときに必要となる。次のように、Mbean 名の完全修飾名を指定する必要がある。

"domain:Name:name,Type=type,Application=application"

mbean_name

必須。Mbean の完全修飾名を次の形式で指定する。
"domain:Type=type,Location=location,Name=name"

各値の説明は次のとおり。

  • Type ではオブジェクト グループのタイプを指定する。

  • Location では Mbean の位置を指定する。

  • Name は Mbean 名。

引数が文字列の配列の場合、その引数は以下の形式で渡されなければならない。

"String1;String2;. . . "

methodname

必須。呼び出すメソッドの名前を指定する。メソッド名の後に、次のようにメソッド呼び出しに渡す引数を指定できる。

"domain:Name=name,Type=type"


 

次の例では、getAttributeStringValue メソッドを使用して admin_one という管理者 Mbean を呼び出します。

java weblogic.Admin -username system -password gumby1234 INVOKE
-mbean mydomain:Name=admin_one,Type=Administrator
-method getAttributeStringValue PhoneNumber

SET

指定したコンフィグレーション Mbean の指定した属性値を設定します。成功した場合は、OKstdout に返します。このコマンドは実行時 Mbean では使用できません。

新しい値は、その値が定義された場所によって config.xml ファイルかセキュリティ レルムに保存されます。

構文

java weblogic.Admin [-url URL] [-username username]
[-password password] SET {-type mbean_type|-mbean mbean_name}
-property property1 property1_value
[-property property2 property2_value] . . .

引数

定義

mbean_type

同じタイプの複数のオブジェクトに対する属性を取得するときに必要となる。次のように、Mbean 名の完全修飾名を指定する必要がある。

"domain:Name:name,Type=type,Application=application"

mbean_name

必須。Mbean の完全修飾名を次の形式で指定する必要がある。

"domain:Name=name,Location:location,Type=type"

各値の説明は次のとおり。

  • Name は Mbean 名。

  • Location では Mbean の位置を指定する。

  • Type ではオブジェクト グループのタイプを指定する。

property

必須。設定する属性プロパティの名前を指定する。

property _value

必須。属性プロパティに設定する値を指定する。

  • 引数が Mbean の配列の場合、その引数は以下の形式で渡されなければならない。

"domain:Name=name,Type=type;domain:Name=name,Type=type"

  • 引数が文字列の配列の場合、その引数は以下の形式で渡されなければならない。

"String1;String2;. . . "

  • JDBC 接続プールの属性を設定する場合、引数は以下の形式で渡さなければならない。

"user:username;password:password;server:servername"


 

 

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