ORACLE JAPAN Server Release 6.1

 

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WebLogic Server のインターナショナライゼーションの概要

 

インターナショナライゼーション(I18N)とは、さまざまな地域で適切に動作するようにソフトウェアを準備することです。ローカライゼーション(L10N)とは、実行時にロケール固有の言語および構成を使用することです。このガイドでは、テキスト データの表示に関連する情報だけを提供します。

ログ メッセージには、ログ ファイルに書き込まれるデータが含まれています。この極めて動的なデータには、アプリケーションやシステムの現在の状態に特定の情報が含まれています。ローカライズされたログ メッセージ カタログのテキストと結合すれば、このデータはユーザの言語でエラー状態を説明する、適切にフォーマットされたローカライズ済みのメッセージになります。

この章の内容は以下のとおりです。

 


ログ メッセージについて

インターナショナライズされたメッセージを作成するには、コードの変更や再コンパイルの必要なくさまざまなロケールに簡単に変換できるように、すべてのメッセージ文字列をメッセージ カタログに外部化する必要があります。アプリケーション コードでは、現在のロケールに従ってコードとカタログ内のメッセージ文字列を結合し、ローカライズされたメッセージをログ ファイルに出力するロギング メソッドに実行時値を提供します。

メッセージ カタログ ファイル内で、各メッセージにはユニークなメッセージ ID とエラーに固有のメッセージ テキストが割り当てられます。原則的に、メッセージは、サポート担当者が簡単に見つけられるように、システム内の 1 つの場所からログに記録します。

インターナショナライズされたメッセージは、以下のようにして作成されます。

  1. メッセージ カタログでメッセージを定義します。詳細については、「 BEA WebLogic Server インターナショナライゼーション ツールおよびユーティリティの使い方」を参照してください。

    カタログのエントリでは、メッセージ テキストだけでなく、メッセージが格納する実行時値の型と配置に関する情報も指定します。

  2. i18ngen を実行します。i18ngen では、メッセージ カタログの有効性が検証され、カタログごとの Logger(Java クラス)が生成されます。生成されたクラスでは、メッセージ カタログのエントリで指定された情報に従ってメッセージごとのメソッドが定義されます。

  3. 特定のメッセージをログに記録する必要がある場合、アプリケーション コードでは Logger から適切なメソッドを呼び出し、実行時値を引数として渡さなければなりません。

  4. Logger のメソッドでは、実行時値とカタログ内のメッセージ文字列が結合され、WebLogic Server のログ ファイルにローカライズされたエントリが作成されます。

ロギング サブシステムの概要やログ メッセージの要素の説明を含めた詳細については、『管理者ガイド』の「ログ メッセージを使用した WebLogic Server の管理」を参照してください。

 


ローカライゼーションについて

ローカライゼーションでは、言語だけでなく、照合、日付と時刻の書式、通貨の書式、および文字コードも対象となります。WebLogic Server のエラー ログに記録されるメッセージはローカライズできます。

WebLogic Server のインターナショナライゼーションでは、以下の 2 種類のデータのローカライゼーションがサポートされます。

 


インターナショナライゼーションのための Java インタフェース

Java インターナショナライゼーション インタフェースを使用する場合は、Java Developer's Kit(JDK)に含まれている以下のインタフェースについて理解しておく必要があります。

java.util.Locale

地理的、政治的、または文化的に区別される特定の地域を表す

java.util.ResourceBundle

ロケール固有のオブジェクトが格納されるコンテナ

java.text.MessageFormat

言語に依存しない方法で連結されたメッセージを生成する手段

インターナショナライゼーション カタログは、次のディレクトリに XML ファイルとして格納します。

weblogic\msgcat

ローカライゼーション カタログは、weblogic\msgcat のサブディレクトリに XML ファイルとして格納します(「メッセージ カタログの階層」を参照)。これらの XML カタログは、ビルド プロセスでクラスにコンパイルされます。生成されたクラスのメソッドは、実行時にメッセージをログに記録するために使用されるオブジェクトです。

メッセージ カタログは、テキスト メッセージのコレクションの説明が格納される XML ファイルです。各メッセージには、ユニークな識別子が付けられます。基本ロケールのカタログは、msgcat.dtd の文書型定義(DTD)に基づいて定義します。基本カタログのさまざまなローカライゼーションを提供するカタログは、ロケールに基づく名前(たとえば日本の場合は weblogic\msgcat\ja)の付いた msgcat のサブディレクトリで定義し、l10n_msgcat.dtd を使用します。

 

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