ORACLE JAPAN Server Release 6.1

 

  |  

  WebLogic Server ホーム   |     リリース ノート   |   前へ   |   次へ   |   目次   |   索引   |   PDF 版

WebLogic Server 5.1 からバージョン 6.1 へのアップグレード

 

以下の節では、WebLogic Server 5.1 から WebLogic Server 6.1 にアップグレードするために必要な情報が提供されています。

 


WebLogic Server コンフィグレーションのアップグレード:主な手順

WebLogic Server 5.1 から WebLogic Server 6.1 にアップグレードするには、次の手順を行います。

  1. WebLogic Server 6.1 をインストールします。http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls61/install/index.html の『WebLogic Server インストール ガイド』を参照してください。

  2. weblogic.properties ファイルを変換します。weblogic.properties ファイルを変換する方法については、 weblogic.properties ファイルの変換および Administration Console のヘルプを参照してください。

  3. Java システム CLASSPATH にクラスを追加します。詳細については、 WebLogic Server 6.x でのクラスのロードを参照してください。

  4. WebLogic 6.1 で利用できるように起動スクリプトを修正します。 起動スクリプトの修正を参照してください。

  5. JMS をアップグレードします。WebLogic Server 5.1 から、多くの新しいコンフィグレーション属性が JMS に追加されています。詳細については、 JMS のアップグレードを参照してください。

  6. JVM をアップグレードします。WebLogic Server 6.1 では JDK 1.3 を使用する必要があります。詳細については、「プラットフォーム サポート」ページを参照してください。

 


weblogic.properties ファイルの変換

以前のバージョンの WebLogic Server では、コンフィグレーション プロパティは weblogic.properties ファイルに格納されていました。WebLogic Server 6.0 以降のバージョンでは、サーバのコンフィグレーション属性は永続的な .xml ファイルの config.xml に格納されます。アプリケーションのコンフィグレーション属性は、アプリケーション固有の .xml ファイルに格納されます。アプリケーションによって、web.xmlweblogic.xml、または application.xml ファイルがアプリケーションに関連付けられます。以前のリリースの WebLogic でコンフィグレーションを扱っていた weblogic.properties ファイルは、WebLogic Server 6.0 以降のバージョンでは使用されなくなりました。

既存の weblogic.properties ファイルを適切な .xml に変換するには、Administration Console を使用します。weblogic.properties ファイルの変換手順については、Console のヘルプを参照してください。

 


WebLogic Server 6.x でのクラスのロード

WebLogic Server の以前のバージョンでは、クラスの動的なロードを容易にするために WebLogic クラスパス プロパティ(weblogic.class.path)が使用されていました。WebLogic 6.0 以降のバージョンでは、weblogic.class.path は必要ありません。Java システム クラスパスからクラスをロードできます。

これまで weblogic.class.path で指定していたクラスを標準の Java システム クラスパスに含めるには、コマンドラインで -classpath オプションを使用するか、または CLASSPATH 環境変数を設定します。

 


起動スクリプトの修正

以前のバージョンで WebLogic Server 起動スクリプトを使用していた場合は、バージョン 6.1 で利用できるようにスクリプトを変更する必要があります。

 


Oracle のアップグレード

BEA では、Oracle のサポート ポリシーを反映して、『WebLogic jDriver for Oracle のインストールと使い方』で説明している Oracle のリリースをサポートしています。BEA では、現在 Oracle クライアント バージョンの 7.3.4、8.0.4、8.0.5、および 8.1.5 はサポートしていません。

Oracle クライアント バージョン 7.3.4 を使用する場合は、下位互換性を持つ oci816_7 共有ライブラリを使用します。上記の説明のとおり、現在、BEA ではこのコンフィグレーションをサポートしていません。

Oracle クライアント バージョン 8.1.7 をアップグレードする場合、または WebLogic jDriver と Oracle データベースの詳細を参照する場合は、『WebLogic jDriver for Oracle のインストールと使い方』を参照してください。

サポートされているプラットフォームと、DBMS およびクライアント ライブラリについては、「BEA プラットフォーム サポート」ページを参照してください。最新の動作確認情報は、必ず「プラットフォーム サポート」ページで公開されます。

 


JMS のアップグレード

次の表は、WebLogic Server 5.1 以降に追加された WebLogic JMS コンフィグレーション属性を示しています。

既存のアプリケーションの移行については、「WebLogic Server アプリケーションの移行」を参照してください。

コンポーネント

JMS 属性

説明

JMS 接続ファクトリ

[最大メッセージ]

非同期セッションの間に存在し、メッセージ リスナにまだ渡されていないメッセージの最大数。この属性のデフォルト値は 10。

[超過時のポリシー]

マルチキャスト セッションでの超過時のポリシー。未処理のメッセージ数が [最大メッセージ] 属性の値に達すると、指定されたポリシーに基づいてメッセージが破棄される。

[新しいメッセージを保持] に設定されている場合は、最新のメッセージが最古のメッセージよりも優先され、必要に応じて最古のメッセージが破棄される。[古いメッセージを保持] に設定されている場合は、最古のメッセージが最新のメッセージよりも優先され、必要に応じて最新のメッセージが破棄される。

この属性のデフォルト値は [古いメッセージを保持]。

[メッセージの短縮を許可]

onMessage() メソッドの呼び出しで close() メソッドの発行を可能にするメッセージ コンシューマが接続ファクトリで作成されるかどうかを指定するフラグ。この属性はデフォルトでは無効。


[トランザクション タイムアウト]


処理されるセッションのタイムアウト値(ミリ秒単位)。この属性のデフォルト値は 3600。

[ユーザ トランザクションを有効化]

JTA 対応のセッションが接続ファクトリで作成されるかどうかを指定するフラグ。この属性はデフォルトでは無効。



[デフォルト再送遅延]

ロールバックまたは回復されたメッセージが再配信されるまでの、デフォルトの遅延時間(ミリ秒単位)。この属性のデフォルト値は 0。


[デフォルト送信時間]

メッセージが生成されたときからメッセージが送り先に表示可能になるときまでのデフォルトの遅延時間(ミリ秒単位)。この属性のデフォルト値は 0。


[XA コネクション ファクトリを有効化]

キューまたはトピック接続ファクトリの代わりに、XA キューまたは XA トピック接続ファクトリが返されるのかどうかを指定するフラグ。getXAResource メソッドを持つ XA キュー セッションまたは XA トピック セッションを返すために使用できる。


[確認応答ポリシー]

接続ファクトリのメッセージ確認応答ポリシー。この属性は、非トランザクション セッションで CLIENT_ACKNOWLEDGE 確認応答モードを使用する実装にのみ適用される。有効な値は次のとおり。

  • [All] − どのメッセージで確認応答メソッドが呼び出されたのかに関係なく、特定のセッションで受信されたすべてのメッセージで確認応答が行われる。

  • [Previous] − 確認応答メソッドを呼び出したメッセージまでの、特定のセッションで受信されたすべてのメッセージで確認応答が行われる。

この属性のデフォルト値は [All]。

JMS サーバ

[デフォルト JMS 接続ファクトリを有効化]

JMS のデフォルト接続ファクトリが JMS サーバでインスタンス化されるかどうかを指定するフラグ。この属性はデフォルトでは有効。


[Bytes Paging Enabled]

  • [Bytes Paging Enabled] チェック ボックスを選択しない場合は (False)、サーバのバイト ページングが明示的に無効になる。

  • [Bytes Paging Enabled] チェック ボックスを選択した場合は (True)、ページング ストアがコンフィグレーションされていて、[最小バイトしきい値] 属性と [最大バイトしきい値] 属性が両方とも -1 より大きいと、バイト ページングが有効になる。

  • [最小バイトしきい値] 属性または [最大バイトしきい値] 属性のいずれかが定義されていない場合、または -1 に設定されている場合は、[Bytes Paging Enabled] チェック ボックスが選択されていても (True)、サーバのバイト ページングは暗黙的に無効になる。


[Messages Paging Enabled]

  • [Messages Paging Enabled] チェック ボックスを選択しない場合は (False)、サーバのメッセージ ページングが明示的に無効になる。

  • [Messages Paging Enabled] チェック ボックスを選択した場合は (True)、ページング ストアがコンフィグレーションされていて、[最小メッセージしきい値] 属性と [最大メッセージしきい値] 属性が両方とも -1 より大きいと、サーバのメッセージ ページングが有効になる。

  • [最小メッセージしきい値] 属性または [最大メッセージしきい値] 属性のいずれかが定義されていない場合、または -1 に設定されている場合は、[Messages Paging Enabled] チェック ボックスが選択されていても (True)、サーバのメッセージ ページングは暗黙的に無効になる。


[Paging Store]

非永続メッセージをページングする永続ストアの名前。ページング ストアは、永続メッセージ用または恒久サブスクライバ用と同じストアであってはならない。

異なる JMS サーバが同じページング ストアを使用することができないので、サーバごとに固有のページング ストアをコンフィグレーションする必要がある。

JMS の送り先

[ストアを有効化]

JMS サーバで指定されたバッキング ストアが送り先で使用されるかどうかを指定するフラグ。

このフラグが有効でも、バッキング ストアが定義されていない場合、コンフィグレーションは失敗し、WebLogic JMS は起動しない。このフラグが無効の場合、送り先では永続的なメッセージがサポートされない。このフラグが Default に設定されている場合、送り先では定義されているバッキング ストアが使用される。

この属性のデフォルト値は [デフォルト]。

[マルチキャスト アドレス]

マルチキャストで使用する IP アドレス。このアドレスは、マルチキャスト コンシューマにメッセージを送信するために使用される。この属性にはデフォルト値がない。

[マルチキャスト存続時間]

マルチキャストで使用する存続期間値。メッセージがコンシューマにたどり着くまでに通過できるルータの数を指定する。この属性のデフォルト値は 0。

[マルチキャスト ポート]

マルチキャストで使用する IP ポート。このポートは、マルチキャスト コンシューマにメッセージを送信するために使用される。この属性のデフォルト値は 6001。


[送信時間オーバーライド]

プロデューサや接続ファクトリによって指定された配信時間とは無関係に、メッセージが生成されたときからメッセージが送り先に表示可能になるときまでのデフォルト遅延をミリ秒単位で定義する。デフォルト値 (-1) の場合は、送信時間の設定が送り先によってオーバーライドされることはない。


[配信モードのオーバライド]

プロデューサによって指定された配信モードとは関係なく、送り先に到着するすべてのメッセージに割り当てられる配信モード。デフォルト値([配信しない])の場合、配信モードはオーバーライドされない。


[再配信の制限]

メッセージがエラー送り先に配置されるまでのメッセージの再配信試行回数。 再配信制限に達すると、エラー送り先がコンフィグレーションされているかどうかにより、次のどちらかが行われる。

  • エラー送り先がコンフィグレーションされていない場合、またはエラー送り先の割り当て数を超過した場合には、永続的メッセージも非永続的メッセージも単に削除される。

  • エラー送り先がコンフィグレーションされていて、エラー送り先が割り当て数に達している場合には、エラー メッセージがログに記録されて、メッセージは削除される。ただし、メッセージが永続的である場合は、永続ストアに残っている。これにより、永続的メッセージは WebLogic Server が再起動した時点で確実に再配信される。

デフォルト値 (-1) の場合は、送り先によって再配信制限の設定がオーバーライドされることはない。


[Error Destination]

再配信の制限に達したメッセージの送り先。エラー送り先が null の場合、メッセージは削除される。この属性は動的にコンフィグレーションできるが、受信するメッセージのみが影響を受け、格納されているメッセージは影響を受けない。この属性のデフォルト値は [なし]。


[Bytes Paging Enabled]

  • [Bytes Paging Enabled] を False に設定すると、その送り先に対する送り先レベルのバイト ページングが無効になる。

  • [Bytes Paging Enabled] を True に設定した場合は、JMS サーバに対してページング ストアがコンフィグレーションされていて、[最小バイトしきい値] 属性と [最大バイトしきい値] 属性が両方とも -1 より大きいと、その送り先に対する送り先レベルのバイト ページングが有効になる。

  • [Bytes Paging Enabled] を Default に設定すると、テンプレートが指定されている場合は、テンプレートのこの値を継承する。送り先に対してテンプレートがコンフィグレーションされていない場合は、Default は False と同等である。


[Messages Paging Enabled]

  • [Messages Paging Enabled] を False に設定すると、その送り先に対する送り先レベルのメッセージ ページングが無効になる。

  • [Messages Paging Enabled] を True に設定した場合は、JMS サーバに対してページング ストアがコンフィグレーションされていて、[最小メッセージしきい値] 属性と [最大メッセージしきい値] 属性が両方とも -1 より大きいと、その送り先に対する送り先レベルのメッセージ ページングが有効になる。

  • [Messages Paging Enabled] を Default に設定すると、テンプレートが指定されている場合は、テンプレートのこの値を継承する。送り先に対してテンプレートがコンフィグレーションされていない場合は、Default は False と同等である。

JMS テンプレート

[Bytes Paging Enabled]

  • [Bytes Paging Enabled] チェック ボックスを選択しない場合は (False)、送り先の設定によってテンプレートがオーバーライドされていない限り、JMS テンプレートの送り先に対する送り先レベルのバイト ページングが無効になる。

  • [Bytes Paging Enabled] チェック ボックスを選択した場合は (True)、JMS サーバに対してページング ストアがコンフィグレーションされていて、[最小バイトしきい値] 属性と [最大バイトしきい値] 属性が両方とも -1 より大きいと、送り先の設定によってテンプレートがオーバーライドされていない限り、JMS テンプレートの送り先に対する送り先レベルのバイト ページングが有効になる。

  • JMS テンプレート MBean で値が定義されていない場合は、デフォルト値として False が設定されて、JMS テンプレートの送り先に対するバイト ページングは無効になる。


[Messages Paging Enabled]

  • [Messages Paging Enabled] チェック ボックスを選択しない場合は (False)、送り先の設定によってテンプレートがオーバーライドされていない限り、JMS テンプレートの送り先に対する送り先レベルのメッセージ ページングが無効になる。

  • [Messages Paging Enabled] チェック ボックスを選択した場合は (True)、JMS サーバに対してページング ストアがコンフィグレーションされていて、[最小メッセージしきい値] 属性と [最大メッセージしきい値] 属性が両方とも -1 より大きいと、送り先の設定によってテンプレートがオーバーライドされていない限り、JMS テンプレートの送り先に対する送り先レベルのメッセージ ページングが有効になる。

  • JMS テンプレート MBean で値が定義されていない場合は、デフォルト値として False が設定されて、JMS テンプレートの送り先に対するメッセージ ページングは無効になる。

 


JVM のアップグレード

WebLogic Server 6.1 を実行するには、JDK 1.3 にアップグレードする必要があります。Java クライアント アプリケーションでのみ、JDK 1.2 以上のバージョンを使用できます。動作確認された JVM の最新情報については、「プラットフォーム サポート」ページを参照してください。

 

back to top previous page next page