ORACLE JAPAN Server Release 6.1

 
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build.xml の要素と属性

 

build.xml ファイルには、wsgen Java Ant タスクが Web サービスをエンタープライズ アプリケーション アーカイブ（*.ear）ファイルにアセンブルするために使用する情報が含まれます。

この付録では、build.xml ファイルの例を示して、要素と属性について説明します。

build.xml ファイルは XML 要素群で構成されています。Java Ant は、project および target など、このファイルに含めることができるさまざまな要素を定義します。この付録では、WebLogic 固有の wsgen Java Ant タスクの一部である要素についてのみ説明します。Java Ant の一般情報については、http://jakarta.apache.org/ant/index.html を参照してください。

注意: WebLogic Server に付属する Java Ant ユーティリティは、ANTCLASSPATH 変数を設定するときに、BEA_HOME\bin ディレクトリにあるコンフィグレーション ファイル ant (UNIX) または ant.bat (Windows) を使用します。BEA_HOME は、WebLogic Server のインストール ディレクトリです。ANTCLASSPATH 変数を変更する必要がある場合は、これらのファイルもそれに合わせて更新する必要があります。

 

build.xml ファイルの例

次の例は、1 つの RPC スタイル Web サービスと 2 つのメッセージスタイル Web サービスをアセンブルするために使用される簡単な build.xml ファイルです。

<project name="myProject" default="wsgen">
   <target name="wsgen">
      <wsgen 
             destpath="myWebService.ear"
             context="/myContext"
             protocol="http">
         <rpcservices path="myEJB.jar">
            <rpcservice 
               bean="statelessSession" 
               uri="/rpc_URI"/>
         </rpcservices>
         <messageservices>
           <messageservice 
             name="sendMsgWS"
             action="send" 
             destination="examples.soap.msgService.MsgSend" 
             destinationtype="topic"
             uri="/sendMsg" 
             connectionfactory="examples.soap.msgService.MsgConnectionFactory"/>
          <messageservice 
             name="receiveMsgWS" 
             action="receive" 
             destination="examples.soap.msgService.MsgReceive" 
             destinationtype="topic"
             uri="/receiveMsg" 
             connectionfactory="examples.soap.msgService.MsgConnectionFactory"/>
      </messageservices>
      </wsgen>
   </target>
</project>

 

build.xml 階層図

次の図は、build.xml ファイル内の wsgen 要素のすべてのサブ要素を、要素の階層とともに示しています。アスタリスク（*）は、要素をゼロ回以上指定できることを表します。

 

要素と属性の説明

次の節では、build.xml の要素および属性について説明します。

wsgen

wsgen 要素は、build.xml ファイル内の Ant タスクの名前です。この属性は、ファイル内に記述されるすべての Web サービスに共通する情報を指定します。

この要素には次の属性が含まれます。

表6-1 wsgen 属性

属性

説明

必須/任意

basepath

入力エンタープライズ アプリケーション アーカイブ ファイル（*.ear）または RPC スタイル Web サービスとサポート EJB を実装する EJB 用の EJB jar ファイルを含む展開されたディレクトリの場所。

build.xml ファイルと同じディレクトリにない場合は、ファイルまたはディレクトリの絶対パス名を指定する。

デフォルト値は null。

任意

destpath

出力エンタープライズ アプリケーション アーカイブのタイプと場所。実際のエンタープライズ アプリケーション アーカイブ ファイル（*.ear）を作成するには .ear サフィックスを指定し、展開エンタープライズ アプリケーション ディレクトリを作成するにはディレクトリ名を指定する。

Ant タスクでローカル ディレクトリ内にアーカイブを作成しない場合は、ファイルまたはディレクトリの絶対パス名を指定する。

必須

context

Web サービスのコンテキスト ルート。

この値は Web サービスにアクセスするために使用される URL の一部となる。

必須

protocol

クライアントが Web サービスにアクセスするプロトコル。

使用可能な値は、http または https。

デフォルト値は http。

任意

host

Web サービスをホストしている WebLogic Server インスタンスが動作しているホストの名前。たとえば、www.bea.com。

この属性を指定しない場合、WSDL JSP 内のホストは、WSDL を取得するために使用される URL の hostname セクションから生成される。

任意

port

WebLogic Server のポート番号。デフォルト値は 7001。

この属性を指定しない場合、WSDL JSP 内のポートは、WSDL を取得するために使用される URL の port セクションから生成される。

任意

webapp

Web サービスのエクスポーズに使用する Web アプリケーション モジュールへのパスを指定する URI。

デフォルト値は web-services.war。

任意

classpath

Java クラス（ユーティリティ クラスなど）を格納するディレクトリまたは JAR ファイルのセミコロン区切りのリスト。RPC スタイル Web サービスを実装するステートレス セッション EJB で必要となる。

任意

rpcservices

rpcservices 要素は、RPC スタイル Web サービスおよびサポート EJB を実装するステートレス セッション EJB を含む EJB アーカイブを指定します。

この要素は、個々の RPC スタイル Web サービスを説明する rpcservice サブ要素を任意の数だけ持つことができます。

この要素には次の属性が含まれます。

表6-2 rpcservices 属性

属性

説明

必須/任意

module

wsgen 要素の basepath 属性が設定されている場合、この属性はエンタープライズ アプリケーション アーカイブに含まれる EJB アーカイブに対応するエンタープライズ アプリケーション モジュールの URI を指定する。

wsgen 要素の basepath 属性が設定されている場合のみ必須

path

wsgen 要素の basepath 属性が設定されていない場合、この属性は EJB を含む既存の EJB アーカイブの場所をアーカイブを *.jar ファイルまたは展開されたディレクトリとして指定する。

wsgen 要素の basepath 属性が設定されていない場合のみ必須

rpcservice

rpcservice 要素は、特定の RPC スタイル Web サービスを指定します。

この要素はサブ要素を持ちません。

この要素には次の属性が含まれます。

表6-3 rpcservice 属性

属性

説明

必須/任意

bean

RPC スタイル Web サービスを実装するステートレス セッション EJB の名前。

この名前は EJB が含まれる EJB アーカイブの ejb-jar.xml ファイル内の ejb-name 要素に対応する。EJB アーカイブへのパスは親 rpcservices 要素内に指定する。

必須

uri

Web サービスを呼び出すためにクライアントによって使用される URL の一部。

Web サービスにアクセスするための完全 URL は次のとおり。

[protocol]://[host]:[port][context][uri]

この URL の説明は以下のとおり。

  • protocol は、wsgen 要素の protocol 属性を指す。

  • host は、サービスをホストしている WebLogic Server が動作中のコンピュータのホスト名を指す。

  • port は、WebLogic Server のポートを指す。

  • context は、wsgen 要素の context 属性を指す。

  • uri は、この属性を指す。

たとえば、 build.xml ファイルの例 に示されている例の RPC スタイル Web サービスにアクセスする URL は、次のとおり。

http://www.myHost.com:7001/myContext/rpc_URI

必須

messageservices

messageservices 要素は、任意の数の messageservice サブ要素用のコンテナです。

この要素は、属性を持ちません。

messageservice

messageservice 要素は、メッセージの送受信を行う JMS の送り先を指定することによって特定のメッセージ スタイル Web サービスを説明します。

この要素はサブ要素を持ちません。

この要素には次の属性が含まれます。

表6-4 messageservice 属性

属性

説明

必須/任意

name

メッセージ スタイル Web サービスの名前。

必須

destination

JMS トピックまたはキューの JNDI 名。

必須

destinationtype

JMS の送り先のタイプ。

値 : topic または queue

必須

action

このメッセージ スタイル Web サービスを呼び出すクライアントが、JMS の送り先にメッセージを送信するか、または JMS の送り先からメッセージを受信するかを指定する。

値 : send または receive

クライアントが JMS の送り先にメッセージを送信する場合は send を、クライアントが JMS の送り先からメッセージを受信する場合は receive を指定する。

必須

connectionfactory

JMS の送り先への接続を作成するために使用される ConnectionFactory の JNDI 名。

必須

uri

Web サービスを呼び出すためにクライアントによって使用される URL の一部。

Web サービスにアクセスするための完全 URL は次のとおり。

[protocol]://[host]:[port][context][uri]

この URL の説明は以下のとおり。

  • protocol は、wsgen 要素の protocol 属性を指す。

  • host は、サービスをホストしている WebLogic Server が動作中のコンピュータのホスト名を指す。

  • port は、WebLogic Server のポートを指す。

  • context は、wsgen 要素の context 属性を指す。

  • uri は、この属性を指す。

たとえば、 build.xml ファイルの例に示されている例の最初のメッセージ スタイル Web サービスにアクセスする URL は、次のようになる。

http://www.myHost.com:7001/myContext/sendMsg

必須

clientjar

clientjar 要素を使用して生成された Java クライアント jar ファイルの名前を指定します。また、この要素を使用して、生成された Java クライアント jar ファイルに追加するその他の任意のファイルを指定することもできます。

この要素は、1 つのサブ要素 manifest と、多くの filesets および zipfilesets 要素を持つことが可能です。filesets および zipfilesets の要素は、wsgen 固有の要素ではなく汎用的な Ant 要素です。これらを使用して Java クライアント jar ファイルに含める追加ファイルを指定します。

この要素には次の属性が含まれます。

表6-5 clientjar 属性

属性

説明

必須/任意

path

Web サービスを呼び出すために必要なすべての Java クラスおよびインタフェースを含む、Java クライアント jar ファイル用の URI。

デフォルト値は client.jar。

任意

manifest

manifest 要素は、生成された Java クライアント jar ファイル内に含まれる manifest ファイル（MANIFEST.MF）に対する追加ヘッダ エントリ用のコンテナです。

この要素は、manifest ファイルの追加ヘッダを説明する entry サブ要素を任意の数だけ持つことができます。

この要素は、属性を持ちません。

entry

entry 要素は、生成された Java クライアント jar ファイル内に含まれる manifest ファイル（MANIFEST.MF）に対する追加ヘッダの名前と値を指定します。

この要素はサブ要素を持ちません。

この要素には次の属性が含まれます。

表6-6 entry 属性

属性

説明

必須/任意

name

生成された Java クライアント jar ファイルの manifest ファイル（MANIFEST.MF）内に表示される追加ヘッダの名前。

必須

value

生成された Java クライアント jar ファイルの manifest ファイル（MANIFEST.MF）内に表示される追加ヘッダの値。

必須

 

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