WebLogic Tuxedo Connector の概要
以下の節では、サービス パック 2を適用した WebLogic Server Release 6.1 向けの WebLogic Tuxedo Connector の概念と機能についてまとめてあります。
WebLogic Tuxedo Connector の概要
WebLogic Tuxedo Connector は、WebLogic Server アプリケーションと Tuxedo サービス間の相互運用性を提供します。コネクタでは XML コンフィグレーション ファイルを使用します。このファイルによって、WebLogic Server クライアントが Tuxedo サービスを呼び出し、Tuxedo クライアントがサービス要求に応じて WebLogic Server エンタープライズ JavaBean(EJB)を呼び出すことができます。
主要な機能と管理機能
WebLogic-Tuxedo Connector は、Tuxedo ATMI とほぼ同じ Java Application-to-Transaction Monitor Interface(JATMI)を使用することで、WebLogic Server と Tuxedo を相互運用するアプリケーションの開発とサポートを可能にします。WebLogic-Tuxedo Connector の tBridge 機能には、高度な Tuxedo /Q および JMS メッセージ サービスが用意されています。
WebLogic-Tuxedo Connector によって、以下のような双方向の相互運用性が実現します。
- Tuxedo アプリケーションからの WebLogic Server アプリケーションの呼び出し、およびその逆、または Tuxedo アプリケーションからの EJB の呼び出し
- 既存の Tuxedo 環境への WebLogic Server アプリケーションの統合
- トランザクション サポート
- CORBA Java と CORBA C++ サーバ アプリケーション間の相互運用性を提供する機能
- WebLogic Process Integrator を使用した、eLink 1.2 アダプタなどの Tuxedo ATMI サービス全体にわたるワークフローの管理
- WebLogic Server と Tuxedo の間の複数接続の定義
WebLogic Tuxedo Connector の主要な管理機能を次に示します。
- 簡単な実装。WebLogic Tuxedo Connector では、既存の Tuxedo アプリケーション コードを修正する必要がありません。
- 既存の Tuxedo クライアントは、WebLogic Tuxedo Connector を使用して WebLogic Server EJB を呼び出します。
- 新規または修正された WebLogic Server クライアントは、WebLogic Tuxedo Connector を使用して Tuxedo サービスを呼び出します。
- XML コンフィグレーション ファイルを使用した管理。
- ドメインおよび ACL セキュリティを含む、双方向のセキュリティ伝播。
- ドメインレベルのフェイルオーバおよびフォールバック。
- Tuxedo /Q および JMS が提供する高度なメッセージング サービス。
- eLink を使用した、メインフレームと他の従来のアプリケーションとの相互運用。
確認済みの制限
WebLogic Tuxedo Connector には以下の制限があります。
- WebLogic-Tuxedo Connector ゲートウェイに対するコンフィグレーションの動的な変更がサポートされていません。
- バッファ表示機能がサポートされていません。
- Tuxedo アプリケーションからの着信 RMI/IIOP トランザクションをサポートしていません。
- クラスタをサポートしていません。クラスタ環境で使用できる WebLogic Tuxedo Connector のインスタンスは、1 つだけです。
- VMS、AS/400、OS/390 の各プラットフォーム上で稼働する Tuxedo 6.5 は、サポートしていません。
- IBM AIX プラットフォームで稼働する WebLogic Server からの発信 CORBA アプリケーションはサポートされていません。WebLogic Server がソケット作成用に使用している拡張機能は Sun 固有のものであり、IBM JDK との互換性がありません。
WebLogic Tuxedo Connector と Jolt の相違点
WebLogic Tuxedo Connector は、Jolt の代替機能ではありません。WebLogic Tuxedo Connector は、次の点で Jolt と異なっています。
- WebLogic Tuxedo Connector は、Jolt と似てはいるが異なる API を提供します。
- Jolt は汎用的な Java クライアントおよび他の Web サーバ アプリケーションの開発が可能ですが、WebLogic Tuxedo Connector にはできません。
- Jolt は、統合された WebLogic Server-Tuxedo トランザクションのメカニズムを提供しません。
汎用的な Java クライアントまたは他の Web サーバ アプリケーションが必要で、WebLogic Server がソリューションの一部ではない場合は、ソリューションとして WebLogic Tuxedo Connector ではなく Jolt を使用してください。
マニュアル
WebLogic Tuxedo Connector のマニュアルは、次の場所からダウンロードできます。
プラットフォームのサポート
プラットフォームのサポートに関する最も正確な最新情報については、「プラットフォーム サポート」ページを参照してください。
ライセンス
この節では、WebLogic Tuxedo Connector のライセンス情報について説明します。
- 暗号を使用しない場合は、コネクタを使用するためのライセンス要件はありません。
- 暗号を使用する場合は、適切な Tuxedo LLE ライセンスおよび適切な WebLogic Server ライセンスが必要です。