2 Enterprise Manager Plug-In for Oracle GoldenGateの設定

Enterprise Managerプラグインのデプロイ後、プラグインを使用してOracle GoldenGateインスタンスを監視する前に完了する必要があるタスクが多数あります。

このトピックの内容は次のとおりです。

2.1 Oracle Enterprise Managerでの監視を有効にするためのOracle GoldenGateインスタンスの構成

Oracle GoldenGateインスタンスを構成するには:
  1. Oracle Enterprise Managerと連係して実行されるようにOracle GoldenGateモニタリング・エージェントを構成します。Oracle Enterprise Manager用にエージェントを構成するには、Oracle GoldenGate Monitor Agentのインストールおよび構成Oracle GoldenGate Monitorエージェントのインストールおよび構成を参照してください。

    この構成は、Oracle GoldenGateクラシック・インスタンスに対してのみ実行する必要があり、Oracle GoldenGate Microservices Architecture (MA)には必要ありません。
  2. 「Oracle Walletの作成」のステップに従って、パスワードを保存するOracle Walletを作成します。

2.1.1 Oracle Walletの作成

次のステップを実行して、Oracle Walletを作成し、Oracle GoldenGateエージェントがOracle GoldenGateエージェントに接続してメトリック値を受信するために使用するパスワードを追加する必要があります。

これは、Oracle GoldenGateモニタリング・エージェントがクラシック・インスタンスによって使用される場合のみ、Oracle GoldenGateクラシック・インスタンスに適用されます。

Oracle Walletの作成するには:

  1. OGG_AGENT_ORA_HOMEディレクトリに移動します。

    ノート:

    Oracle GoldenGate 12c (12.1.2.0.0)では、ExtractおよびReplicat用のパスワードのOracle Walletへの保存が導入されました。ただし、Oracle GoldenGateコアのレプリケーションとOracle GoldenGateモニタリング・エージェントのウォレットは同じ場所には格納できません。Oracle GoldenGateコアとOracle GoldenGateモニタリング・エージェントがOracle Walletを使用している場合、Oracle GoldenGateコアはデフォルト以外の場所を使用する必要があります。この構成は、GLOBALSパラメータWALLETLOCATIONを使用して設定できます。

  2. Javaエージェントのみ使用する(Oracle GoldenGate Monitor Serverは使用しない)ことを指定するランタイム引数を使用して、適切なpw_agent_utilスクリプトを実行します。
    • Windows: コマンドラインに移動し、Shell> pw_agent_util.bat -jagentonlyと入力します。
    • UNIX: コマンドShell>./pw_agent_util.sh -jagentonlyを入力します。

    ウォレットが存在しない場合は、作成されます。

  3. 次のプロンプトが表示されたら、Oracle Enterprise Managerエージェントのパスワードを入力して確認します。

    Please create a password for Java Agent:

    Please confirm password for Java Agent:

    注意:

    ウォレットがdirwltディレクトリにすでに存在する場合は、メッセージが返され、ユーティリティが停止します。これが発生した場合は、次のステップに進みます。

  4. オプション: 次のいずれかのコマンドを入力してユーティリティを実行し、Oracle GoldenGateモニタリング・エージェントのパスワードを作成します。(コマンド・オプションでは大/小文字が区別されないことに注意してください)。

    注意:

    このステップは、ウォレットがdirwltディレクトリにすでに存在する場合にのみ実行します。
    • Windows: コマンドラインに移動し、Shell> pw_agent_util.bat -updateAgentJMXと入力します。
    • UNIX: コマンドShell> ./pw_agent_util.sh -updateAgentJMXを入力します。

2.2 Oracle GoldenGate Enterprise Manager Plug-inプロセスの検出

検出は、エージェントが事前定義済のターゲット・タイプを識別してOracle GoldenGate Enterprise Manager Plug-inに登録し、ターゲット・プロパティおよび初期構成データを収集するプロセスです。その後、エージェントはこのデータをOracle Management Service (OMS)に送信し、OMSがデータを処理して管理リポジトリにロードします。ターゲットが検出されると、Oracle GoldenGate Enterprise Manager Plug-inはUIでターゲットに関するデータにアクセスし、単一ルートでインスタンスをモニターおよび管理できます。
Oracle GoldenGate Enterprise Managerでは、クラシックおよびMicroservices (MA)インスタンスに対して次のターゲット・タイプがサポートされています。これらのターゲット・タイプのモニターの詳細は、Oracle GoldenGateターゲットの監視を参照してください。

表2-1 サポートされているターゲット・タイプ

ターゲット・タイプ 説明 クラシック(サポート-可/不可) Microservices (サポート-可/不可)
Oracle GoldenGate Oracle GoldenGateターゲット・タイプは、Oracle GoldenGateクラシック・インスタンスを表します。これは、Manager、ExtractおよびReplicatターゲットの親ターゲットです。初期ロード・プロセスを除く、Oracle GoldenGateインスタンスのすべてのプロセスの累積ステータスが表示されます。 可。Oracle GoldenGateを参照してください。 不可
Extract Extractターゲット・タイプは、1つのデータベースからデータ・レコードを静的に抽出できるようにし、それらのレコードを証跡ファイルにロードします。 可。ExtractおよびReplicatを参照してください。
Replicat Replicatターゲット・タイプは、証跡からデータを読み取り、データをターゲット・データベースに適用します。 可。ExtractおよびReplicatを参照してください。
Manager Managerターゲット・タイプは、Oracle GoldenGateプロセスをインスタンス化し、ポート番号を割り当ててファイル・メンテナンスを実行します。このターゲット・タイプはコントローラ・プロセスです。 可。Managerを参照してください。 不可
サービス・マネージャ サービス・マネージャ・ターゲット・タイプは、デプロイメント、管理サーバー、分散サーバー、パフォーマンス・メトリック・サーバーおよび受信サーバーを起動および停止できる中央ハブです。 不可 可。サービス・マネージャを参照してください。
管理サーバー 管理サーバー・ターゲット・タイプは、Oracle GoldenGateデプロイメント内のプロセスの監視、管理、運用管理およびモニターを行います。 不可 可。管理サーバーを参照してください。
デプロイメント デプロイメント・ターゲット・タイプは、Microservices内の他のすべてのサービスの制御に役立つサービス・マネージャとの接続を可能にします。 不可 可。デプロイメントを参照してください。
パフォーマンス・メトリック・サーバー パフォーマンス・メトリック・サーバー・ターゲット・タイプは、メトリック・サービスを使用して、インスタンス・デプロイメントのパフォーマンス結果を収集および格納します。このメトリック収集およびリポジトリは、管理レイヤー情報収集とは別のものです。 不可
分散サーバー 分散サーバー・ターゲット・タイプは、分散デプロイメントでのデータおよびコマンドの伝達および処理をサポートするネットワーク・データ分散エージェントとして機能するサービスです。これは、複数のソース証跡ファイルからの複数のコマンドおよびデータ・ストリームを同時に処理できるパフォーマンスの高いアプリケーションです。 不可 可。分散サーバーを参照してください
受信サーバー 受信サーバー・ターゲット・タイプは、すべての着信証跡ファイルを処理する中央制御サービスです。分散サーバーと相互運用し、リモート・クラシック・デプロイメントのためクラシック・アーキテクチャ・ポンプとの互換性を提供します。 不可 可。受信サーバーを参照してください。

このトピックの内容は次のとおりです。

2.2.1 セキュアなOracle GoldenGate Microservicesインスタンスを検出するための前提条件

必ずSSL証明書をOracle Enterprise Manager Agentにアップロードします。

  • EMAgentの場所に移動し、emctlコマンドを実行して証明書をアップロードします。次に例を示します。
    ./emctl secure add_trust_cert_to_jks -password welcome -trust_certs_loc
          /<certification location>/rootCA_Cert.pem -alias <alias name of the certification>

    このコマンドは、証明書を$EMAGENT_BASE_LOCATION/sysman/config/montrust/AgentTrust.jksに追加します。

2.2.2 Oracle GoldenGate Enterprise Manager Plug-inクラシック・インスタンスの検出

プラグインがすでにEnterprise Manager Cloud Controlにインポートされ、管理エージェントにデプロイされていることを確認します。

Oracle GoldenGate Enterprise Manager Plug-inのクラシック・インスタンスを検出するには:

  1. Oracle GoldenGate Enterprise Manager Plug-inにログインした後、メイン・ページで「設定」を選択して「ターゲットの追加」をクリックし、「自動検出の構成」を選択して「検出の設定」ページを表示します。
  2. 「検出の設定」ページの「ターゲット」タブでターゲットを選択し、「検出モジュール」をクリックして検出モジュールを構成します。
  3. 表示される「検出モジュール」ページで、Oracle GoldenGateクラシック・チェック・ボックスを選択します。
  4. 「パラメータの編集」をクリックして「パラメータの編集: Oracle GoldenGate」ダイアログ・ボックスを表示します。
  5. Oracle GoldenGateエージェントへの接続に必要な次の情報を入力します。
    • Monitorエージェントのホスト名: 高可用性クラスタ環境(HA/RAC)のOracle GoldenGateインスタンスまたはクラスタ仮想IP (VIP)のホスト名を入力します。たとえば、<agenthost>.us.oracle.comと入力します。Monitorエージェントはセキュアなトンネル方法であるため、Enterprise ManagerとOracle GoldenGateを接続するにはこれらのエージェントの詳細が必要です。

      ノート:

      Oracle GoldenGateと同じ各ホストに個別のOracle Enterprise Managerエージェントがインストールされている複数のOracle GoldenGateインスタンスをモニターする場合は、LOCALHOSTを使用しないでください。

      ノート:

      HA/RAC環境の場合、ターゲットの昇格時、ターゲットのホスト・プロパティは仮想IPで更新されます。これらのターゲットを再配置するか、別のノードにフェイルオーバーした場合は、同じ監視詳細を使用して引き続きアクセスできます。これは、Oracle GoldenGateインスタンスが実際に実行されている場所に関係なく、Enterprise ManagerエージェントがOracle GoldenGateインスタンスのモニターを続行しているためです。
    • Monitorエージェントのユーザー名: Monitorエージェントのユーザー名を入力します。Monitorエージェントの構成中に使用したユーザー資格証明を入力します。

    • Monitorエージェントのパスワード: Monitorエージェントのパスワードを入力します。

    • Monitorエージェントのポート: エージェント・ホストのポート番号を入力します。たとえば、5559と入力します。

  6. 「パラメータの編集」ページで終了したら、「OK」をクリックします。
  7. 「OK」をクリックして「検出の設定」ページに戻ります。
  8. ターゲット・ホストを選択し、「検出されたターゲット」「新規に検出」の順にクリックしてターゲットを検出し、「新規に検出」確認ダイアログ・ボックスで「はい」をクリックします。
  9. 検出が成功したら、「確認」ダイアログ・ボックスの「閉じる」をクリックします。
  10. エラーが発生した場合に検出ログを確認するには、ターゲットを選択して「診断詳細」をクリックし、「Oracle GoldenGateクラシック」を選択して「エージェントのログ」をクリックします。
これらの検出されたターゲットをただちに昇格させる必要があります。Oracle GoldenGateターゲットの昇格を参照してください。

2.2.3 Oracle GoldenGate Enterprise Manager Plug-in Microservicesインスタンスの検出

プラグインがすでにEnterprise Manager Cloud Controlにインポートされ、管理エージェントにデプロイされていることを確認します。

Oracle GoldenGate MicroservicesターゲットおよびセキュアなMicroservicesターゲットを検出できます。セキュアなOracle GoldenGate Microservicesインスタンスを検出するための前提条件を参照してください。

Oracle GoldenGate Enterprise Manager Plug-inのMicroservicesインスタンスを検出するには:

  1. Oracle GoldenGate Enterprise Manager Plug-inにログインした後、メイン・ページで「設定」を選択して「ターゲットの追加」をクリックし、「自動検出の構成」を選択して「検出の設定」ページを表示します。
  2. 「検出の設定」ページの「ターゲット」タブでターゲットを選択し、「検出モジュール」をクリックして検出モジュールを構成します。
  3. 表示される「検出モジュール」ページで、Oracle GoldenGate Microservicesチェック・ボックスを選択します。
  4. 「パラメータの編集」をクリックして「パラメータの編集: Oracle GoldenGate」ダイアログ・ボックスを表示します。
  5. Oracle GoldenGateエージェントへの接続に必要な次の情報を入力します。
    • サービス・マネージャのホスト名: サービス・マネージャ・サービスがインストールされているマシンのホスト名を入力します。たとえば、adsvrmgr.us.oracle.comと入力します。

    • サービス・マネージャのユーザー名: サービス・マネージャのインストール中に入力したユーザー名を入力します。

    • サービス・マネージャのパスワード: サービス・マネージャのパスワードを入力します。

    • サービス・マネージャのポート: ホストのポート番号を入力します。たとえば、8050と入力します。

  6. 「パラメータの編集」ページで終了したら、「OK」をクリックします。
  7. 「OK」をクリックして「検出の設定」ページに戻ります。
  8. ターゲット・ホストを選択し、「新規に検出」をクリックしてターゲットを検出し、「新規に検出」確認ダイアログ・ボックスで「はい」をクリックします。
  9. 検出が成功したら、「確認」ダイアログ・ボックスの「閉じる」をクリックします。
  10. エラーが発生した場合に検出ログを確認するには、ターゲットを選択して「診断詳細」をクリックし、「Oracle GoldenGate Microservices」を選択して「エージェントのログ」をクリックします。
これらの検出されたターゲットをただちに昇格させる必要があります。Oracle GoldenGateターゲットの昇格を参照してください。

2.3 Oracle GoldenGateターゲットの昇格

ターゲットが正常に検出されたら、ターゲットを表示および監視するためにそれらを昇格させる必要があります。ターゲットが昇格されると、OGGホームページに表示されます。

Oracle GoldenGateターゲットを昇格するには:

  1. 「ホスト上のターゲット」ページで、「検出されたターゲット」をクリックして、検出されたターゲットのリストを表示します。
  2. 昇格させるターゲットをこのリストから選択し、「昇格」をクリックしてGoldenGateターゲットのカスタム・プロモーション・ページを表示します。このページでは、昇格させる必要がないプロセスを選択解除できます。

    ノート:

    ターゲットを選択すると、その親ターゲットが自動的に選択されます。
  3. GoldenGateターゲットのカスタム・プロモーション・ページで「昇格」をクリックします。
  4. エージェントを管理する場合は、「確認」ダイアログ・ボックスで「はい」をクリックします。
  5. 昇格が正常に完了したら、「閉じる」をクリックしてOGGインスタンスのEMエージェントの管理ページを表示します。
  6. 「ターゲット名」を選択して、「発行」をクリックします。
    「情報」ボックスが表示され、変更が正常に発行されたことが示されます。
  7. OGGホームをクリックして、昇格されたすべてのターゲットを表示します。

    ターゲットが正常に昇格されると、ターゲットがホームページに表示され、ターゲット・ホストにインストールされている管理エージェントがターゲット上でメトリック・データの収集を開始します。OGGホーム・ページで使用可能なターゲット・メトリックを参照してください。

詳細は、ターゲットの検出、昇格および追加を参照してください

2.4 プラグイン・デプロイメントの検査と検証

Enterprise Manager Plug-In for Oracle GoldenGateの検査および検証を行う前に、自動検出中に見つかったOracle GoldenGateターゲットを昇格させる必要があります。

詳細は、Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイドターゲットの検出、昇格および追加を参照してください。

Enterprise Managerがプラグイン・ターゲットを適切にモニターしていることを確認および検証するには:

  1. 「すべてのターゲット」ページでOracle GoldenGateターゲットをクリックしてOracle GoldenGateホーム・ページを開きます。
  2. 「ターゲット」、「モニタリング」、「メトリック収集エラー」の順に選択し、メトリック収集エラーが報告されていないことを確認します。
  3. 「ターゲット」、「情報パブリッシャ・レポート」の順に選択して、Oracle GoldenGateターゲット・タイプのレポートを表示し、エラーが報告されていないことを確認します。
  4. 「ターゲット」、「構成」、「最新収集」の順に選択します。構成データが表示されることを確認します。構成データがすぐに表示されない場合は、「最新の構成」ページで「リフレッシュ」をクリックします。

2.5 インスタンスレベルのセキュリティの構成

Enterprise Managerではインスタンス・レベルのセキュリティの柔軟性が提供され、管理者にターゲット・レベルの権限が提供されます。

たとえば、Enterprise Manager Plug-In for Oracle GoldenGateが3つのOracle GoldenGate (OGG)インスタンス(OGG1、OGG2およびOGG3など)を管理している場合は、ユーザーにこれらのインスタンスとそのサブ・ターゲット(つまり、そのOGGプロセス)への権限を付与できます。

ターゲット・レベルのアクセス権を付与するには:
  1. スーパー管理者(sysmanなど)としてログインします。
  2. 「設定」、「セキュリティ」、「管理者」の順に選択し、「管理者」ページを開きます。
  3. アクセス権を変更する必要があるユーザーを選択します。
  4. ターゲット・タイプのホスト、エージェント、Oracle GoldenGate (クラシック・インスタンスの場合)およびOracle GoldenGateサービス・マネージャ(Microservicesインスタンスの場合)があることを確認します
  5. 既存のユーザーのアクセス権を変更するには、「編集」をクリックします。
  6. 「作成」/「類似作成」をクリックして、新しいユーザーを作成し、適切なユーザー・ロールを割り当てて、「プロパティ」タブを表示します。
  7. 新規ユーザーに必要な資格証明を入力し、「次」をクリックして「管理者userNameの作成: ロール」ページを開きます。

    このページでは、「使用可能なロール」列から「選択したロール」列にロールを移動して、名前付きユーザーにロールを割り当てることができます。

  8. 「使用可能なロール」リストから1つ以上のロールを選択し、「移動」をクリックして、新しいユーザーに追加します。

    事前選択されているロールに加えて、少なくともEM_BASIC_SUPPORT_REPロールを選択する必要があります。この表は様々なロールを示しています。

    RMロール名 パラメータの表示/編集 レポートの表示 廃棄の表示

    EM_ALL_ADMINISTRATOR

    不可

    不可

    EM_ALL_OPERATOR

    不可

    不可

    EM_ALL_VIEWER

    不可

    不可

    不可

    PUBLIC

    不可

    不可

    不可

    EM_PLUGIN_USER

    不可

    不可

    不可

    EM_ALL_ADMINISTRATOR、EM_ALL_OPERATORなどのALLロールをこのステップで選択しないでください。選択した場合、作成したユーザー・ロールがすべてのOGGインスタンスに付与されます。

    Enterprise Manager (EM)はオブジェクト・レベルのアクセス制御をサポートしているため、管理者に特定のターゲットのみのロールを付与できます。Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイドシステム・インフラストラクチャ管理のロールの作成を参照してください。

  9. 「次」をクリックしてターゲット権限ページを開きます。
  10. 「ターゲット権限」タブを選択し、「ターゲット権限」セクションにスクロール・ダウンし、「任意の場所でのコマンドの実行」および「Enterprise Managerのモニター」ロールを選択し、「追加」をクリックします。

    これら2つのロールは、完全な機能および複数のバージョンのサポートに必要です。

  11. 「すべてのターゲットに適用可能な権限」表の下のターゲット権限セクションまでスクロールします。このセクションでは、ターゲットに対して特定のアクションを実行する権限を管理者に割り当てることができます。「追加」をクリックして、新しいブラウザ・ウィンドウに「検索と追加: ターゲット」ページを表示します。
  12. 必ず、インスタンスに基づいてホスト・ターゲット(クラシックの場合)またはエージェント(MA)ターゲットを適切に追加します。
  13. ユーザーにアクセス権を与えるインスタンスを選択します。

    注意:

    この時点では、Oracle GoldenGateインスタンスのみを割り当てます。Manager、ExtractまたはReplicatプロセスは割り当てません。

    2つのOracle GoldenGateインスタンス(ポート番号5559および5560)の例を次に示します。そのうちの1つ(ポート番号5560)へのアクセス権のみがこのユーザーに割り当てられています。

    inst_sec_select_target.gifの説明が続きます
    図inst_sec_select_target.gifの説明
  14. 「選択」をクリックして変更を保存します。

    「ターゲットの追加」ページに戻り、「ターゲット権限」リストがリフレッシュされて選択内容が表示されます。

  15. 「ターゲット権限付与の管理」列(右側の3番目の列)の下の「個々の権限の編集」リンクをクリックして、ターゲットに必要な権限を設定します。

    次の権限から選択します。

    権限名 説明

    すべて

    ターゲットの削除を含む、ターゲットに対するすべての操作を実行します。

    OGGレポート・ファイルの内容の表示

    OGGターゲットのレポート・ファイルの内容を表示します。

    OGG破棄ファイルの内容の表示

    OGGターゲットの廃棄ファイルの内容を表示します。

    OGGコマンドの実行

    OGGターゲットに対してOGGコマンド(StartStopKillおよびResume)を実行します。

    これらの制御操作は、Oracle GoldenGateホームページの「ターゲット」ドロップダウン・リストからも選択できます。制御操作を選択して、確認ダイアログ・ボックスを表示します。確認ダイアログ・ボックスで「はい」をクリックすると、実行のためにアクションがOracle GoldenGateコアに送信されます。コマンドの進捗を確認するために、ダイアログ・ボックスが自動的にリフレッシュされます。コマンドのエラーまたは成功は、同じダイアログ・ボックスに表示されます。「OK」をクリックすると、ホームページがターゲットの最新ステータスで更新されます。

    OGGパラメータ・ファイルの編集

    OGGターゲットのパラメータ・ファイルを編集します。

    ターゲットの接続

    ターゲットを接続および管理します。

    「完全」には「ターゲットの接続」が含まれるため、「完全」権限および「ターゲットの接続」権限の両方を選択しないでください。

  16. 「続行」をクリックします。
  17. 「確認」をクリックしてユーザーの権限を確認し、「終了」をクリックします。
    これでユーザーは選択したインスタンスへのアクセス権を持つようになります。すべてのターゲットに使用可能な権限は次のとおりです。
    • OGGパラメータ・ファイルの編集
    • OGGコマンドの実行
    • OGG廃棄ファイルの内容の表示
    • OGGレポート・ファイルの内容の表示

    これらの権限は、階層の上から下へ自動的に割り当てられます。たとえば、OGGコマンドの実行権限がOGGインスタンスに割り当てられると、そのすべての子プロセスに自動的に割り当てられます。ただし、プロセス固有の権限を指定することもできます。OGGパラメータ・ファイルの編集権限がプロセスに割り当てられるとした場合、これはそのプロセス固有であり、インスタンス内の別のプロセスには割り当てられません。

  18. インスタンス・レベルのセキュリティをテストして、すべての編集済プロセスが、割り当てられている権限で動作していることを確認します。
    1. 新しく作成または編集したユーザーとしてログインします。
    2. 「ターゲット」、「GoldenGate」の順に選択して、Oracle GoldenGateページを開きます。
    3. アクセス権があるOGGインスタンスのみが表示されることを確認します。
    4. ログアウトしてrootとしてログインします。
    5. 「ターゲット」、「GoldenGate」の順に選択して、Oracle GoldenGateページを開きます。
    6. これで、すべての管理対象OGGインスタンスが表示されるようになります。
詳細は、Cloud Controlセキュリティ・ガイドセキュリティの概要を参照してください。

2.5.1 ユーザーへの権限の認可

管理者ユーザーとして、Oracle GoldenGateパラメータ・ファイルの編集、Oracle GoldenGateコマンドの実行、Oracle GoldenGate廃棄ファイルの内容の表示、およびOracle GoldenGateレポート・ファイルの内容の表示の権限をユーザーに付与できます。

ユーザーに権限を付与するには:
  1. スーパー管理者(sysmanなど)としてログインします。
    スーパー管理者ユーザーは、モニタリング・エージェントの名前付き資格証明(クラシック・インスタンスの場合)およびサービス・マネージャ・エージェントのモニタリング資格証明(MAインスタンスの場合)を作成できます。スーパー管理者ユーザーはユーザーに権限を付与します。ユーザーは、新しいユーザー資格証明を使用してEnterprise Manager Cloud Controlにログインした後、インスタンスのタイプに基づいて対応する資格証明を設定できます。
  2. 「設定」、「セキュリティ」、「管理者」の順に選択し、「管理者」ページを開きます。
  3. 既存のユーザーのアクセス権を変更するには、「編集」をクリックします。
  4. 「次」をクリックして、「すべてのターゲットに適用可能な権限」ページを表示し、4つの権限をすべて表示します。
  5. 必要な権限を選択し、「発行」をクリックします。

ノート:

  • ユーザーが必要な権限を持っていない場合、そのボタンは無効になります。たとえば、ユーザーに「パラメータの編集」権限がない場合、すべてのターゲットの「構成」タブの「編集」ボタンが無効になります。

  • ユーザーがすでにログインしていて、スーパー管理者がそれらのユーザーの権限を変更した場合、ログインしているユーザーがページをリフレッシュすると、新しい権限がユーザー・インタフェース(UI)に反映されます。

  • コマンド権限を持つログイン・ユーザーの権限を削除した場合、「スタート」、「停止」、「強制終了」または「再開」などのいずれかのコマンド・ボタンをそのユーザーがクリックすると、ユーザーに十分な権限がないというエラー・メッセージが表示されます。

2.6 高可用性機能の監視

このトピックでは、Oracle GoldenGate Management Packの高可用性機能の監視について説明します。Oracle GoldenGateプラグインで高可用性機能が適切に機能するには、Oracle GoldenGateのターゲット検出時にOracle GoldenGateホストの仮想IP (物理IPではなく)を指定する必要があります。

高可用性が必要なシナリオは2つあります。

  • Oracle GoldenGateインスタンスがクラスタ内のノード間でフェイルオーバーする: この場合、既存のマスター・エージェントは、Oracle GoldenGateインスタンスのモニタリングをシームレスに続行し、Oracle GoldenGateのマネージャ・ページの「ホスト名」パラメータに新しいノードの物理ホスト名が表示されます。

  • 現在のマスター・エージェントが機能を停止する: このシナリオでは、現在実行されているEMエージェントがこのOracle GoldenGateインスタンスのスレーブとしてマークされている必要があります。現在のマスター・エージェントが機能を停止すると、スレーブ・エージェントのいずれかがOracle GoldenGateインスタンスのマスターとして割り当てられ、監視が続行されます。

この手順では、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlポータルとコンソール接続の両方が使用されます。

  1. Oracle Enterprise Manager Cloud Controlを起動します。
  2. 指定された資格証明を使用してログインします。

    ユーザーにはsysman権限が必要です。

  3. 「設定」、「Cloud Controlの管理」、「エージェント」の順に選択し、「エージェント」ページを開きます。

    このページに、すべてのエージェントがリストされます。

  4. 「ターゲット」、「GoldenGate」の順に選択します。
  5. 「設定」、「ターゲットの追加」、「自動検出の構成」の順に選択します。
  6. ホストを選択して、「検出モジュール」をクリックし、「GoldenGate」の検出を選択して資格証明の詳細を指定します。
  7. 特定のエージェント・ホスト名に対して、「検出されたターゲット」をクリックします。
    ホスト上のターゲットがダイアログにすべてリストされるので、特定のホストを選択します。
    1. 「昇格」をクリックすると、特定のプロセスが昇格し、プロモーション処理の完了時に確認ダイアログ・ボックス(エージェントを今すぐ管理しますか?)が表示されます。
    2. 確認ダイアログ・ボックスで、「はい」をクリックしてエージェントの管理に移動します。

      ノート:

      確認ページが表示されるエージェントの管理ページはバイパスできます。このページをバイパスすることで、Oracle GoldenGateターゲットの昇格が迅速に実行されます。
  8. エージェントの管理ページで「発行」をクリックして、確認ページを表示します。ただし、これはオプションのステップです。

    このページは、ターゲットの昇格が正常に完了すると表示されます。最近昇格したOracle GoldenGateインスタンスが、Oracle GoldenGateプラグインのデプロイされているすべてのEMエージェントのリストとともに表示されます。

    これらのターゲットの検出と昇格に使用されたエージェントが、このOracle GoldenGateインスタンスの「マスター」として表示されます。他のエージェントはすべて「なし」としてマークされ、これはこのOracle GoldenGateインスタンスに関連付けられていないことを意味します。これらのエージェントから任意の数を「スレーブ」として選択し、「送信」ボタンをクリックすると変更が保存されます。

    そのような変更を行わない場合は、Oracle GoldenGateホームをクリックして、Oracle GoldenGateプラグインのホームページに戻ることができます。

    プロセスのプロモーション後、昇格されたターゲットがOracle GoldenGateホームページに表示されます。
  9. プロセスを開始、停止または強制終了する場合は、対応するプロセス・ページに移動して、該当する制御を選択します。
  10. 「ターゲット」をクリックし、「GoldenGate」を選択して、起動または停止するプロセスを選択します。
    Extract、ReplicatまたはData Pumpなどの任意のプロセスを選択して、起動または停止できます。
    Oracle GoldenGateプロセスのステータスは、選択したオプション(「開始」/「停止」/「強制終了」)に従って反映され、OGGホームページと「プロセス詳細」ページの両方に反映されます。「リフレッシュ」をクリックすると最新の状態が表示されます。