4 OEDAコマンドライン・インタフェース

oedacliプログラムを実行すると、OEDAコマンドライン・インタフェースが起動します。

4.1 OEDAコマンドライン・インタフェースについて

OEDAコマンドライン・インタフェース(OEDACLI)を使用して、Exadataライフ・サイクル管理タスクを実行できます。

サポートされるタスクを次に示します。

  • VMクラスタでのノードの追加と削除

  • Oracle Databaseホーム・ディレクトリの追加または削除

  • ストレージ・セルの追加または削除

  • Oracle ASMディスク・グループのサイズ変更

  • その他のデータベースの追加または削除

OEDACLIでは、Oracle Exadataシステムのライフ・サイクル管理タスクのみをサポートしています。OEDACLIでは、Oracle SuperClusterおよびOracle Zero Data Loss Recovery Appliance (ZDLRA)でのライフ・サイクル管理操作をサポートしていません。

OEDACLIでは、既存のExadata構成ファイル (es.xml)を更新できます。更新はアクションと呼ばれます。アクションは、単一のアトミックなタスクです。

アクションには多数のサブ・コマンドがある場合があります。ただし、ほとんどのアクションは単一コマンドです。複数コマンド・ステップの例としては、CLONE GUESTおよびCLONE CELLがあります。

OEDACLIには、次に示す2つの動作モードがあります。

  • 編集モード:

    • install.shコマンド・ステップを実行するに、es.xmlファイルに対して使用されます。

    • XMLファイルの編集に使用されます。たとえば、2つ目のデータベース・ホームを追加してからXMLファイルを保存するなどです。

    • デプロイメントの前にesモデルのための論理XMLエディタとして使用できます。

  • デプロイ・モード:

    • install.shコマンド・ステップを実行したに、es.xmlファイルの編集に使用されます。

    • Oracle VMゲストのクローニングや、Oracle ASMディスク・グループの拡張または縮小に使用できます。

    • サポートされている変更のリストは、編集モードよりも小さくなります。

    • 初期デプロイメント後に論理XMLエディタおよびデプロイメント・ツールとして使用できます。

編集モードのワークフロー

  1. コマンドライン・インタフェースは、起動すると、作業対象となるes.xmlファイルがないためまずes.xmlファイルをロードします。

    LOAD FILE name=es.xml
  2. es.xmlのインメモリー・バージョンを変更します。デプロイメント中に実行する、他のアクションを指定しますたとえば、新規ゲストへのOracle VMゲストのクローニングです。

    clone guest srcname=asd
    set privnet name1='test08adm01-priv1',ip1='192.168.216.102',name2='testadm01-priv2',ip2='192.168.216.103'
    set parent name='test08adm01a'
    set adminnet name='test08adm01vm02',ip='10.128.218.70'
    set clientnet name='test08client01vm02',ip='10.128.196.63'
    set vipnet name='test08client01vm02-vip',ip='10.128.196.71'
  3. アクションのためのすべてのコマンドを指定した後、コマンドライン・インタフェース内の処理するアクションのリストにそのアクションを保存します。この時点では、es.xmlファイル内のデータはまだ更新されていません。

    SAVE ACTION
  4. FORCEキーワードを使用して、es.xmlのインメモリー・コピーの本体にアクションをマージします。

    MERGE ACTIONS FORCE
  5. 入力ファイルを上書きするか、指定した新規ファイルに書き込み、es.xmlのメモリー・コピーを保存します。

    SAVE FILE [name=new_es.xml]

デプロイ・モードのワークフロー

  1. コマンドライン・インタフェースは、起動すると、作業対象となるes.xmlファイルがないためまずes.xmlファイルをロードします。

    LOAD FILE name=es.xml
  2. es.xmlのインメモリー・バージョンを変更します。実行するアクションを指定します。

  3. アクションのためのすべてのコマンドを指定した後、コマンドライン・インタフェース内の処理するアクションのリストにそのアクションを保存します。この時点では、es.xmlファイル内のデータはまだ更新されていません。

    SAVE ACTION
  4. es.xmlのインメモリー・コピーの本体にアクションをマージします。

    MERGE ACTIONS
  5. es.xmlファイルの本体にアクションをデプロイします。このステップでは、新規Oracle VMゲストの作成など、指定したアクションが実行されます。

    DEPLOY ACTIONS
  6. 入力ファイルを上書きするか、指定した新規ファイルに書き込み、es.xmlのメモリー・コピーを保存します。

    SAVE FILE [name=new_es.xml]

4.2 OEDACLIユーティリティの起動

Oracle Exadata Deployment Assistant (OEDA)の2017年8月リリースからは、Exadataでの様々なルーチン・タスクのためにコマンドライン・ユーティリティoedacliを使用できます。

前提条件

oedacliを使用するには、次に示す要件を満たす必要があります。

  • OEDAの2017年8月リリース以降をダウンロードする。Oracle Linuxでは、OEDAの2017年8月リリースのみがサポートされています。

  • デプロイメントに元のOEDA構成XMLファイルを使用してある。

  • クラスタ内のノード上でデフォルト・パスワードを使用する(rootoracleおよびgridユーザーの場合)。

ノート:

ご使用の環境で、指定されたユーザーにデフォルト・パスワードを使用しない場合は、My Oracle Support Doc ID 2163751.1を参照してください。

ファイル・パス

OEDAダウンロードからの解凍済ファイルを含むディレクトリ。たとえば、/u01/joc/linux-x64です。

構文

./oedacli

使用上のノート

ヘルプ出力を表示するには、次のいずれかを使用します。

  • HELP

  • HELP コマンド名

4.2.1 OEDACLIのヘルプ出力の表示

HELPコマンドを使用して、OEDACLIユーティリティの構文ヘルプを表示できます。

例4-1 OEDACLIのヘルプ出力

この例では、OEDACLI 18c (18.1.0)リリースで使用可能なオブジェクトおよびコマンドをリストする、ヘルプ出力を示します。

oedacli> HELP
 HELP [topic]
   Available Objects:
 ACFSVOLUME
        LIST ACFSVOLUMES
 CELL
        LIST CELLS
 CLUSTER
        LIST CLUSTERS
 DISKGROUP
        LIST DISKGROUPS
 DATABASE
        LIST DATABASES
 DATABASEHOME
        LIST DATABASEHOMES
 DOM0
        LIST DOM0S
 GUEST
        CLONE GUEST
        DELETE GUEST
        LIST GUESTS
 ILOM
        LIST ILOMS
 MACHINE
        LIST MACHINES
 NETWORK
        LIST NETWORKS
 SCAN
        LIST SCANS
 SWITCH
        LIST SWITCHES
 VIP
        LIST VIPS
 CLI COMMANDS
        LOAD FILE
        SAVE FILE
        SAVE FILES
        LIST XMLACTIONS
        SAVE ACTION
        MERGE ACTIONS
        DEPLOY ACTIONS

4.2.2 OEDACLIコマンドのヘルプ出力の表示

この例では、OEDACLI ALTER DATABASEコマンドをリストするヘルプ出力を示します。

例4-2 OEDACLI ALTER DATABASEコマンドのヘルプ出力

この例では、OEDACLIのALTER DATABASEコマンドの構文を表示する方法を示します。ヘルプ出力は、18c (18.1.0)リリースについて表示されます。

oedacli> HELP ALTER DATABASE
 Usage:
 ALTER DATABASE
  BLOCKSIZE = <blocksize> |
  CHARSET = <characterset> |
  DATADG = <datadg> |
  DBLANG = <dblang> |
  DBNAME = <dbname> |
  DBTEMPLATE = <dbtemplate> |
  DBTYPE = <dbtype> |
  HOSTNAMES = <hostnames> |
  RECODG = <recodg>
 WHERE
  ID = <databaseid> |
  CLUSTERNUMBER = <clusternumber> DATABASENAME = <databasename> |
  CLUSTERNAME = <clustername> DATABASENAME = <databasename> |
  CLUSTERID = <clusterid> DATABASENAME = <databasename>
 
 Purpose:
   Alters an existing database
 Arguments:
   <blocksize>    :  Default: 8192,  not required for PDB
   <characterset> :  Default: AL32UTF8,  not required for PDB
   <datadg>       : *The DATA diskgroup, not required for PDB
   <dblang>       :  Default: all_langs, not required for PDB
   <dbname>       : *Database name
   <dbtemplate>   :  Default: ADMIN, otherwise ADMIN or DW, not required for PDB
   <dbtype>       :  Default: normal DB, otherwise CDB or PDB
   <hostnames>    :  Default:  list of nodes from db home
   <recodg>       : *The RECO diskgroup, not required for PDB
 Where:
   <databaseid>    : The es xml id of the database
   <clusternumber> : The cluster number in the es xml, starting at 1
   <clustername>   : The name of the cluster
   <clusterid>     : The es xml id of the cluster
   <databasename>  : The name of the database in the cluster

4.3 OEDACLIコマンド・リファレンス

これらのOEDACLIコマンドは、それらが作用するオブジェクト別に整列されています。

4.3.1 OEDACLIコマンド

これらのコマンドは、OEDACLIとやり取りして、ファイルをロードおよび保存するためや、アクションをマージ、保存およびデプロイするために使用されます。

4.3.1.1 LOAD FILE
このコマンドを使用して、編集のためにエンジニアド・システムXMLファイル(es.xml)をOEDACLIメモリー・コピーにロードします。

構文

 LOAD FILE NAME=filename

引数

  • NAME : 既存のエンジニアド・システムXMLファイルの名前を指定します。

例4-3 編集のためのOEDACLIへのファイルのロード

oedacli> LOAD FILE NAME=Oracle-test12.xml 
SUCCESS - file loaded OK 
Customer : testadm01 - Oracle
4.3.1.2 SAVE ACTION
このコマンドを使用して、現在のアクションをエンジニアド・システムXMLメモリー・コピーに保存します。

構文

SAVE ACTION [FORCE]

引数

アクションをエンジニアド・システム・モデルに自動マージする必要がある場合は、FORCEを指定します。

ノート:

エンジニアド・システム構成は、後続のSAVE FILEコマンドを使用してファイルとして保存する必要があります。
4.3.1.3 MERGE ACTIONS
このコマンドを使用して、現在のアクションをエンジニアド・システム・モデル内の他のアクションにマージします。

構文

MERGE ACTIONS [FORCE]

引数

このアクションがDEPLOY ACTIONSコマンドで処理されないようにする場合は、FORCEを指定します。

4.3.1.4 DEPLOY ACTIONS
このコマンドを使用して、エンジニアド・システムXMLファイルの「アクション」セクションからのすべてのアクションを実行します。

構文

DEPLOY ACTIONS

例4-4 データベースを追加するアクションのデプロイ

oedacli> DEPLOY ACTIONS 
Deploying Action ID : 4 add database dbname='testdb' DATADG='DATAC1' RECODG='
RECOC1' where DBHOMEID='c0_databaseHome' 
Deploying ADD DATABASE 
Running datapatch on database 'testdb' 
Done... 
Done
4.3.1.5 SAVE FILE
このコマンドを使用して、現在の一連のアクションを新しいエンジニアド・システムXMLファイルに保存します。

構文

SAVE FILE [ NAME=filename ]

引数

オプションの引数であるNAMEは、新規エンジニアド・システムXMLファイルの名前を指定するために使用されます。NAME引数を指定しない場合は、このコマンドによってソース・ファイルが上書きされます。

4.3.1.6 SAVE FILES
このコマンドを使用して、OEDAから新しい一連の構成ファイルを生成します。

構文

SAVE FILES LOCATION = dirname

引数

LOCATION引数では、新規ファイル・セットを作成するディレクトリを指定します。

使用上のノート

指定したディレクトリが存在しない場合は、それが作成されます。

4.3.1.7 SET SECURITY

このコマンドでは、セキュリティ関連のアクション(OEDACLIセッションに対するデフォルト以外のrootパスワードの設定やパスワード・ベースの認証の制御など)を実行します。

前提条件

このコマンドを使用するときにENABLEPASSWORDLOGINオプションを指定する場合は、その前に、ターゲット・システムでSSHキー・ベースの認証を構成しておく必要があります。「DEPLOY SSHKEYS」を参照してください。

構文

SET SECURITY PASSWORD=root_password
SET SECURITY ENABLEPASSWORDLOGIN={true|false} [ HOSTNAMES="host1[,host2[,host3 ...]]" ]

引数

  • PASSWORDでは、OEDACLIセッションに対するデフォルト以外のrootパスワードを指定します。
  • ENABLEPASSWORDLOGINでは、rootユーザーのパスワード・ベースの認証を有効にするか無効にするかを指定します。
  • HOSTNAMESはオプションです。必要に応じて操作対象のホスト名のリストを指定します。
4.3.1.8 SET SU

このコマンドでは、非rootコマンドをOEDACLIからリモート実行する際に、rootユーザーによるsuの使用を有効または無効にします。

構文

SET SU ENABLE={true|false}

引数

  • ENABLEでは、非rootコマンドのリモート実行の際に、OEDACLIでrootユーザーからのsuを使用するかどうかを指定します。
4.3.1.9 LIST STEPS

このコマンドは、指定されたクラスタのステップをリストします。

各ステップには、Create Virtual Machineなどの名前が付けられます。各ステップには、CREATEVMなどの1つの単語の識別子もあります。短い名前の識別子は、CREATE CLUSTERコマンドにSTEPSまたはSKIPSTEPSを指定するときに使用します。

クラスタの有効なステップのリストは、クラスタに対して選択された機能によって異なります。リストされたステップは、識別されたクラスタに対して有効です。XMLファイルに1つのクラスタのみが含まれている場合は、クラスタを明示的に指定する必要はありません。

リストされるステップ番号は、クラスタに実装されている機能によって変わることがありますが、短い名前の識別子は特定のステップに対して常に同じです。

構文

oedacli> LIST STEPS WHERE clustername = Cluster-c1 
{
  "step" : [ {
    "stepName" : "Validate Configuration File",
    "shortName" : "VALIDATE",
    "id" : "1"
  }, {
    "stepName" : "Create Virtual Machine",
    "shortName" : "CREATEVM",
    "id" : "2"
  }, {
    "stepName" : "Create Users",
    "shortName" : "USERS",
    "id" : "3"
  }, {
    "stepName" : "Setup Cell Connectivity",
    "shortName" : "CELLCONN",
    "id" : "4"
  }, {
    "stepName" : "Calibrate Cells",
    "shortName" : "CALIBRATE",
    "id" : "5"
  }, {
    "stepName" : "Create Cell Disks",
    "shortName" : "CELLDISKS",
    "id" : "6"
  }, {
    "stepName" : "Create Grid Disks",
    "shortName" : "GRIDDISKS",
    "id" : "7"
  }, {
    "stepName" : "Install Cluster Software",
    "shortName" : "INSTALLGI",
    "id" : "8"
  }, {
    "stepName" : "Initialize Cluster Software",
    "shortName" : "INITGI",
    "id" : "9"
  }, {
    "stepName" : "Install Database Software",
    "shortName" : "INSTALLDB",
    "id" : "10"
  }, {
    "stepName" : "Relink Database with RDS",
    "shortName" : "RELINK",
    "id" : "11"
  }, {
    "stepName" : "Create ASM Diskgroups",
    "shortName" : "ASMDG",
    "id" : "12"
  }, {
    "stepName" : "Create Databases",
    "shortName" : "DATABASE",
    "id" : "13"
  }, {
    "stepName" : "Apply Security Fixes",
    "shortName" : "APPLYFIXES",
    "id" : "14"
  }, {
    "stepName" : "Install Exachk",
    "shortName" : "EXACHK",
    "id" : "15"
  }, {
    "stepName" : "Create Installation Summary",
    "shortName" : "INSTALLSUMMARY",
    "id" : "16"
  }, {
    "stepName" : "Resecure Machine",
    "shortName" : "RESECURE",
    "id" : "17"
  } ]
}
4.3.1.10 LIST XMLACTIONS
このコマンドは、OEDACLIによって作成された現在のアクションをリストします。

構文

LIST XMLACTIONS

4.3.2 ACFSVOLUME

Oracle ACFSボリュームを追加、変更、削除またはリストできます。

4.3.2.1 ADD ACFSVOLUME
このコマンドは、Oracle ASM Cluster File System (Oracle ACFS)ボリュームを追加します。

構文

ADD ACFSVOLUME
   VOLUMENAME = volume_name |
   VOLUMESIZE = volume_size |
   MOUNTPATH = mountpath 
WHERE
 DISKGROUPID = diskgroup_id |
 CLUSTERNUMBER = cluster_number DISKGROUPNAME = diskgroup_name |
 CLUSTERNAME = cluster_name DISKGROUPNAME diskgroup_name |
 CLUSTERID = cluster_id DISKGROUPNAME = diskgroup_name 

引数

新規Oracle ACFSボリュームについて次の属性を指定できます。

  • VOLUMENAME : 新規ボリュームの一意の名前を指定します。

  • VOLUMESIZE : 新規ボリュームのサイズ(GB)を指定する数値です。

  • MOUNTPATH : 新規ボリュームのファイル・システム・マウント・パスを指定します。

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • DISKGROUPID : コンテナ・ディスク・グループのes.xml IDを指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

  • DISKGROUPNAME : コンテナ・ディスク・グループの名前を指定します。

4.3.2.2 ALTER ACFSVOLUME
このコマンドは、既存のOracle ASM Cluster File System (Oracle ACFS)ボリュームを変更します。

構文

ALTER ACFSVOLUME
   VOLUMENAME = volume_name |
   VOLUMESIZE = volume_size |
   MOUNTPATH = mountpath 
WHERE
 ID = acfs_volume_id |
 DISKGROUPID = diskgroup_id VOLUMENAME = volume_name|
 CLUSTERNUMBER = cluster_number DISKGROUPNAME = diskgroup_name VOLUMENAME = volume_name|
 CLUSTERNAME = cluster_name DISKGROUPNAME diskgroup_name VOLUMENAME = volume_name|
 CLUSTERID = cluster_id DISKGROUPNAME = diskgroup_name VOLUMENAME = volume_name

引数

Oracle ACFSボリュームについて次の属性を変更できます。

  • VOLUMENAME : 新しい一意のボリューム名を指定します。

  • VOLUMESIZE : ボリュームの新しいサイズ(GB)を指定する数値です。

  • MOUNTPATH : ボリュームの新しいファイル・システム・マウント・パスを指定します。

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID : 既存のOracle ACFSボリュームのes.xml IDを指定します。

  • DISKGROUPID : コンテナ・ディスク・グループのes.xml IDを指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

  • DISKGROUPNAME : コンテナ・ディスク・グループの名前を指定します。

  • VOLUMENAME : 既存のOracle ACFSボリュームの名前を指定します。

4.3.2.3 DELETE ACFSVOLUME
このコマンドは、既存のOracle ASM Cluster File System (Oracle ACFS)ボリュームを削除します。

構文

DELETE ACFSVOLUME
WHERE
 ID = acfs_volume_id |
 DISKGROUPID = diskgroup_id VOLUMENAME = volume_name|
 CLUSTERNUMBER = cluster_number DISKGROUPNAME = diskgroup_name VOLUMENAME = volume_name|
 CLUSTERNAME = cluster_name DISKGROUPNAME diskgroup_name VOLUMENAME = volume_name|
 CLUSTERID = cluster_id DISKGROUPNAME = diskgroup_name VOLUMENAME = volume_name

引数

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID : Oracle ACFSボリュームのes.xml IDを指定します。

  • DISKGROUPID : コンテナ・ディスク・グループのes.xml IDを指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

  • DISKGROUPNAME : コンテナ・ディスク・グループの名前を指定します。

  • VOLUMENAME : 既存のOracle ACFSボリュームの名前を指定します。

4.3.2.4 LIST ACFSVOLUME
このコマンドは、Oracle ASM Cluster File System (Oracle ACFS)ボリュームをリストします。

構文

LIST ACFSVOLUMES
WHERE
 ID = id |
 DISKGROUPID = diskgroup_id |
 CLUSTERNUMBER = cluster_number [DISKGROUPNAME = diskgroup_name] |
 CLUSTERNAME = cluster_name [DISKGROUPNAME diskgroup_name] |
 CLUSTERID = cluster_id [DISKGROUPNAME = diskgroup_name]

引数

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID : Oracle ACFSボリュームのes.xml IDを指定します。

  • DISKGROUPID : コンテナ・ディスク・グループのes.xml IDを指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

  • DISKGROUPNAME : コンテナ・ディスク・グループの名前を指定します。

使用上のノート

es.xmlファイル内のすべてのOracle ACFSボリュームをリストするWHERE句はありません。

4.3.3 CELL

Oracle Exadataストレージ・セルをクローニング、削除またはリストできます。

4.3.3.1 CLONE CELL
このコマンドは、既存のストレージ・セルをクローニングします。

ノート:

このコマンドは非推奨であり、CLONE NEWCELLに置き換えられています。

構文

CLONE CELL SRCNAME = source_cell TGTNAME=new_cell_name WHERE STEPNAME=step
SET ADMINNET NAME=admin_name IP=admin_ip  [ NETMASK=netmask ] [ GATEWAY=gatewayip ]
SET PRIVNET NAME1=priv_name_1 IP1=priv_ip1 NAME2=priv_name_2 IP2=priv_ip2
SET ILOMNET NAME=ilom_name IP=ilom_ip [ NETMASK=netmask ] [ GATEWAY=gatewayip ]
SET RACK NUM=rack_number ULOC=ulocation

引数

  • SRCNAME: 新規セルの元になる既存のセルの名前を指定します。

  • TGTNAME: 追加する新しいセルの名前を指定します。

  • STEPNAME: 実行するデプロイメント・ステップを指定します。次のうちのいずれかになります。

    • CONFIG_CELL
    • CREATE_GRIDDISKS
    • ADD_DISKS_TO_ASM
    • REBALANCE

クローンのセルには、次のオプションを設定できます。

  • ADMINNET : 管理ネットワークに使用するDNS名とIPアドレスを指定します。DNS名には、オプションでドメイン名を含めることもできます。また、オプションで管理ネットワークのネットマスクとゲートウェイも指定できます。

  • PRIVNET : 1つ目と2つ目のプライベート・ネットワークに使用する名前とIPアドレスを指定します。この名前には、オプションでドメイン名を含めることができます。

  • ILOMNET : ILOMネットワークに使用するDNS名とIPアドレスを指定します。DNS名には、オプションでドメイン名を含めることもできます。また、オプションでILOMネットワークのネットマスクとゲートウェイも指定できます。

  • RACK: マルチ・ラック構成でのラック番号を指定します。ここで1は1つ目のラックであり、ラック内のセルの物理的な位置(スロット番号)です。

次の例は、dbm01celadm09をクローニングして、セルdbm01celadm14を追加する場合のコマンド・シーケンスを示しています。

# Clone
CLONE CELL SRCNAME=dbm01celadm09 TGTNAME=dbm01celadm14 where STEPNAME=CONFIG_CELL
SET ADMINNET NAME=dbm01celadm14 IP=203.0.161.160
SET PRIVNET NAME1=dbm01celadm14-priv1 IP1=192.168.160.19 NAME2=dbm01celadm14-priv2 IP2=192.168.160.20
SET ILOMNET NAME=dbm01celadm14-ilom IP=203.0.161.182
SET RACK NUM=1, ULOC=12

SAVE ACTION
MERGE ACTIONS
DEPLOY ACTIONS

# Create Griddisks
CLONE CELL SRCNAME=dbm01celadm09 TGTNAME=dbm01celadm14 where STEPNAME=CREATE_GRIDDISKS

SAVE ACTION
MERGE ACTIONS
DEPLOY ACTIONS

# Add Griddisks to ASM Diskgroups
CLONE CELL SRCNAME=dbm01celadm09 TGTNAME=dbm01celadm14 where STEPNAME=ADD_DISKS_TO_ASM

SAVE ACTION
MERGE ACTIONS
DEPLOY ACTIONS

# Rebalance ASM Diskgroups
CLONE CELL SRCNAME=dbm01celadm09 TGTNAME=dbm01celadm14 where STEPNAME=REBALANCE

SAVE ACTION
MERGE ACTIONS
DEPLOY ACTIONS
4.3.3.2 CLONE NEWCELL
このコマンドは、既存のストレージ・セルをクローニングします。

このコマンドは、非推奨のCLONE CELLコマンドに代わるものです。STEPNAME引数を使用するかわりに、CLONE NEWCELLALTER CLUSTER ADDCELLSコマンドと組み合せて既存のクラスタに新しいストレージを追加します。

構文

CLONE NEWCELL SRCNAME = source_cell TGTNAME=new_cell_name [ TYPE=cell_type ]
SET ADMINNET NAME=admin_name IP=admin_ip  [ NETMASK=netmask ] [ GATEWAY=gatewayip ]
SET PRIVNET NAME1=priv_name_1 IP1=priv_ip1 NAME2=priv_name_2 IP2=priv_ip2
SET ILOMNET NAME=ilom_name IP=ilom_ip [ NETMASK=netmask ] [ GATEWAY=gatewayip ]
SET RACK NUM=rack_number ULOC=ulocation

引数

  • SRCNAME: 新規セルの元になる既存のセルの名前を指定します。

  • TGTNAME: 追加する新しいセルの名前を指定します。

  • TYPE: オプションでセル・タイプを指定します。このオプションは、クローン・ソースが高容量(HC)ストレージ・サーバーで、ターゲットが拡張(XT)ストレージ・サーバーの場合にのみ使用します。許容される値は次のとおりです。

    • X8_CELL_XT: ターゲットがInfiniBand Network Fabricを使用したXTストレージ・サーバーであることを指定します。
    • X8_ROCE_CELL_XT: ターゲットがRoCE Network Fabricを使用したXTストレージ・サーバーであることを指定します。

クローンのセルには、次のオプションを設定できます。

  • ADMINNET : 管理ネットワークに使用するDNS名とIPアドレスを指定します。DNS名には、オプションでドメイン名を含めることもできます。また、オプションで管理ネットワークのネットマスクとゲートウェイも指定できます。

  • PRIVNET : 1つ目と2つ目のプライベート・ネットワークに使用する名前とIPアドレスを指定します。この名前には、オプションでドメイン名を含めることができます。

  • ILOMNET : ILOMネットワークに使用するDNS名とIPアドレスを指定します。DNS名には、オプションでドメイン名を含めることもできます。また、オプションでILOMネットワークのネットマスクとゲートウェイも指定できます。

  • RACK: マルチ・ラック構成でのラック番号を指定します。ここで1は1つ目のラックであり、ラック内のセルの物理的な位置(スロット番号)です。

次の例は、dbm02celadm01をクローニングして、セルdbm02celadm06を追加する場合のコマンド・シーケンスを示しています。

# Clone
CLONE NEWCELL SRCNAME=dbm02celadm01 TGTNAME=dbm02celadm06
SET ADMINNET NAME=dbm02celadm06 IP=203.0.96.17
SET PRIVNET NAME1=dbm02cell06vm1str-priv1 IP1=192.168.3.47 NAME2=dbm02cell06vm1str-priv2 IP2=192.168.3.48
SET ILOMNET NAME=dbm02celadm06-ilom IP=203.0.10.103
SET RACK NUM=1 ULOC=12

SAVE ACTION

# Add Cell to Cluster
ALTER CLUSTER ADDCELLS='dbm02celadm06' POWER=4 WHERE CLUSTERNUMBER=1

SAVE ACTION
MERGE ACTIONS
DEPLOY ACTIONS
4.3.3.3 DELETE CELL
このコマンドは、既存のストレージ・セルを削除します。

構文

DELETE CELL WHERE SRCNAME = cell_host_name

引数

SRCNAMEは、削除する既存セルのホスト名を指定するために使用されます。

4.3.3.4 LIST CELLS
このコマンドは、ストレージ・セルをリストします。

構文

LIST CELLS

4.3.4 CLUSTER

Oracle Exadata Database Machine上のOracle RAC Clusterを変更またはリストできます。

4.3.4.1 ALTER CLUSTER
このコマンドは、既存のOracle RAC Clusterについて属性を変更します。

構文

ALTER CLUSTER { 
   CLUSTERNAME = cluster_name | 
   GIVERSION = grid_version |
   GIHOMELOC = grid_home_location | 
   INVLOC = inventory_location |
   BASEDIR = oracle_base_directory |  
   PATCHLIST = patch_list |
   INSTALLTYPE = CLONE | ZIP }
WHERE
   CLUSTERNUMBER = cluster_number |
   CLUSTERNAME = cluster_name |
   CLUSTERID = cluster_id 

引数

Oracle RAC Clusterについて次の属性を変更できます。

  • CLUSTERNAME : クラスタの新しい一意の名前を指定します。

  • GIVERSION : バンドル・パッチを含めてクラスタウェア・バージョンを指定します。たとえば、12.1.0.2.170418のようになります。

  • GIHOMELOC : Gridホームの新規パスを指定します。

  • INVLOC : インベントリの新規パスを指定します。

  • BASEDIR : Oracleベース・ディレクトリの新規パスを指定します。

  • PATCHLIST : 一重引用符で囲んでカンマ区切りでパッチをすべて示す、リストを指定します。デフォルトでは、これは、GIVERSIONで指定されたバンドル・パッチから導出されます。

  • INSTALLTYPE: 使用するソフトウェア・インストール方法を指定します。オプションは次のとおりです。

    • CLONE: イメージ・ファイルを使用して、ソフトウェア・インストールをクローニングします。イメージ・ファイルにはベース・ソフトウェア・リリースが含まれ、追加のパッチや更新が含まれる場合もあります。この方法では、イメージ・ファイルに更新を含めることで、デプロイメント時間が短縮され、デプロイメントの一貫性が向上します。

      CLONEソフトウェア・インストール方法は、仮想マシン(VM)デプロイメントのクラスタについてサポートされている唯一の方法です。このオプションは、物理(ベア・メタル)デプロイメントのクラスタにも使用できます。

    • ZIP: ソフトウェア・リリースを含む圧縮(zip)ファイルを使用して、フレッシュ・ソフトウェア・インストールを実行します。この方法には、追加のパッチや更新は含まれません。

      ZIPソフトウェア・インストール方法は、物理(ベア・メタル)デプロイメントのクラスタに使用されるデフォルトの方法です。このオプションは、仮想マシン(VM)デプロイメントのクラスタには使用できません。

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

4.3.4.2 CREATE CLUSTER

このコマンドは、クラスタの仮想ゲストを作成するために必要なすべてのステップを実行したり、Oracle RACデータベースを構成およびデプロイするための次のステップを実行するために使用します。

構文

このコマンドの最も簡単な形式では、引数は必要ありません。ただし、OEDACLIで使用されているXMLファイルに複数のクラスタが含まれている場合、WHERE句は必須です。

CREATE CLUSTER [WHERE CLUSTERNAME=cluster_name]

このコマンドには、使用できる追加のパラメータおよびWHERE句のオプションがあります。

CREATE CLUSTER [STEPS='short_names'] [SKIPSTEPS='short_names'] 
 [DELETEDB={true|false}] [WHERE {CLUSTERNAME=cluster_name |
   CLUSTERNUMBER=cluster_number | CLUSTERID=cluster_id }

引数

  • STEPS: このパラメータでは、実行するステップを指定できます。リスト内の各ステップは空白で区切り、リストを一重引用符で囲みます。このパラメータを指定してCREATE CLUSTERコマンドを実行すると、STEPS句にリストされているステップのみが実行され、SKIPSTEPS句にリストされているステップは除外されます。

  • SKIPSTEPS: CREATE CLUSTERコマンドを実行すると、LIST STEPSにリストされているすべてのステップが実行されますが、SKIPSTEPS句にリストされているステップは除外されます。リスト内の各ステップは空白で区切り、リストを一重引用符で囲みます。

  • DELETEDB: OEDAによって作成されたデータベースが必要ない場合、DELETEDB=trueパラメータを指定すると、CREATE CLUSTERコマンドの完了時にデータベースを削除できます。このパラメータのデフォルト値はfalseであり、データベースがそのまま残ります。

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • CLUSTERNUMBER: 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME: クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID: クラスタのes.xml IDを指定します。

例4-5 CREATE CLUSTERでのSTEPSパラメータの使用

Cluster-c1クラスタのゲスト・ドメインのみを作成する場合は、次のコマンドを使用します。

CREATE CLUSTER STEPS='CREATEVM' WHERE CLUSTERNAME=Cluster-c1 

例4-6 CREATE CLUSTERでのSKIPSTEPSおよびDELETEDBパラメータの使用

CREATE CLUSTERコマンドに17個のステップあり、SKIPSTEPSステップが指定されていない場合、OEDACLIは17個のステップをすべて実行します。次のコマンドを使用した場合、13個のステップのみが実行され、その後データベースが削除されます。

CREATE CLUSTER SKIPSTEPS='VALIDATE CALIBRATE EXACHECK RESECURE'
         DELETEDB=true WHERE CLUSTERNAME=Cluster-c1
4.3.4.3 DESTROY CLUSTER

このコマンドはクラスタをクリーンに破棄するために使用します。

XMLファイルに1つのクラスタのみが含まれている場合は、クラスタを明示的に指定する必要はありません。MERGEステップでは、破棄されるマシンおよび影響を受けるセルが示されます。

構文

DESTROY CLUSTER WHERE {CLUSTERNUMBER = cluster_number |
  CLUSTERNAME = cluster_name | CLUSTERID = cluster_id }

引数

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • CLUSTERNUMBER: 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME: クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID: クラスタのes.xml IDを指定します。

例4-7 DESTROY CLUSTERコマンドの使用

次の例は、XMLファイル内に1つのクラスタのみがある最も単純なケースを示しています。

oedacli> DESTROY CLUSTER
oedacli> SAVE ACTION 
oedacli> MERGE ACTIONS
oedacli> DEPLOY ACTIONS
4.3.4.4 LIST CLUSTERS

このコマンドは、既存のOracle RACクラスタをリストします。

構文

LIST CLUSTERS
 [ WHERE
   CLUSTERNUMBER = cluster_number |
   CLUSTERNAME = cluster_name |
   CLUSTERID = cluster_id ]

引数

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • CLUSTERNUMBER: 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME: クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID: クラスタのes.xml IDを指定します。

使用上のノート

WHERE句はオプションです。

例4-8 LIST CLUSTERSコマンドの使用

この例では、ホスト上のOracle RACクラスタを識別する方法を示します。

OEDACLI> LIST CLUSTERS
  version : "CloneInstall"
  clusterName : "DBMclu1"  
  clusterOwner : "grid"
  clusterVersion : "19.3.0.0.190416"
  clusterHome : "/u01/app/19.0.0.0/grid"
  inventoryLocation : "/u01/app/oraInventory"
  asmScopedSecurity : "false"
4.3.4.5 UPGRADE CLUSTER

このコマンドは、仮想ホスト上で実行されているOracle Clusterwareをアップグレードするために使用します。

構文

UPGRADE CLUSTER {GIVERSION = Grid_relnum | GIHOMELOC = Grid_home_dir }
[WHERE {CLUSTERNAME=cluster_name | CLUSTERNUMBER=cluster_number | 
   CLUSTERID=cluster_id } [STEPNAME = step_name] ]

引数

  • GIVERSION: アップグレード後のOracle Grid Infrastructureソフトウェアのバージョン

  • GIHOMELOC: Oracle Grid Infrastructureホーム・ディレクトリのターゲットの場所

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • CLUSTERNUMBER: 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME: クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID: クラスタのes.xml IDを指定します。

  • STEPNAME: 実行する個々のアップグレード・ステップの名前を指定します。このパラメータを指定しない場合は、ADD_HOME操作およびCONFIG_HOME操作が実行されます。

使用上のノート

  • このオプションは仮想環境でのみ使用できます。
  • RUN_ROOTSCRIPTステップでは、すべてのノードでローリング・モードでrootupgrade.shスクリプトが実行されます。また、このステップでは各ノードのデータベース・インスタンスが再起動されます。

例4-9 UPGRADE CLUSTERコマンドの使用

この例は、最初のクラスタの両方のノードのOracle Grid Infrastructureソフトウェアをリリース18.6にアップグレードする方法を示しています。

OEDACLI> UPGRADE CLUSTER GIVERSION=18.6.0.0.190416 GIHOMELOC=/u01/app/18.0.0.0/grid 
WHERE CLUSTERNUMBER=1 
deploy actions
Deploying Action ID : 3 UPGRADE CLUSTER GIVERSION=18.6.0.0.190416 GIHOMELOC=/u01/app/18.0.0.0/grid 
 WHERE CLUSTERNUMBER=1 STEPNAME=RUN_ROOTSCRIPT
Deploying UPGRADE CLUSTER
Upgrading Cluster
Running Cluster Verification Utility for upgrade readiness..
Pre-upgrade Validation completed successfully.
Running rootupgrade.sh on node dbm01adm01vm01.example.com
Checking file root_dbm01adm01vm01.example.com_2019-05-02_05-56-08-814110215.log on node
 dbm01adm01vm01.example.com
Checking status of cluster on dbm01adm01vm01.example.com
Running rootupgrade.sh on node dbm01adm02vm0.example.com
Checking file root_dbm01adm02vm01.example.com_2019-05-02_06-14-40-524921970.log on node
  dbm01adm02vm01.example.com
Checking status of cluster on dbm01adm02vm01.example.com
Running Configuration Assistants on dbm01adm01vm01.example.com
Active cluster version after upgrade [18.0.0.0.0]
Done...
Done

4.3.5 COMPUTE

物理計算ノードをクラスタ・メンバーとして追加または削除するには、次のコマンドを使用します。

4.3.5.1 CLONE COMPUTE

このコマンドは、既存の物理計算クラスタ・ノードをクローニングするために使用します。

構文

CLONE COMPUTE SRCNAME=source_compute_node TGTNAME=target_compute_node [ WHERE STEPNAME = stepname ]
SET ADMINNET NAME=admin_name IP=admin_ip
SET PRIVNET NAME1=priv_name_1 IP1=priv_ip1 NAME2=priv_name_2 IP2=priv_ip2
[ SET INTERCONNECT NAME1=priv_name_1 IP1=priv_ip1 [ NAME2=priv_name_2 IP2=priv_ip2 ]]
[ SET CLIENTNET NAME=client_name IP=client_ip ]
[ SET VIPNET NAME=vip_name IP=vip_ip ]
[ SET BACKUP NAME=backup_name IP=backup_ip ]
SET ILOMNET NAME=ilom_name IP=ilom_ip
SET RACK NUM=rack_number ULOC=ulocation

引数

  • SRCNAME: 計算サーバーの生成元にする既存の計算サーバーの名前を指定します。

  • TGTNAME: 追加する新しい計算サーバーの名前を指定します。

  • STEPNAME: オプションで実行するデプロイメント・ステップを指定します。次のうちのいずれかになります。

    • CREATE_USERS
    • CELL_CONNECTIVITY
    • ADD_NODE
    • EXTEND_DBHOME
    • ADD_INSTANCE

    STEPNAMEの指定がない場合は、すべてのステップが実行されます。

クローンの計算ノードには次のオプションを設定できます。

  • ADMINNET : 管理ネットワークに使用するDNS名とIPアドレスを指定します。DNS名には、オプションでドメイン名を含めることもできます。

  • PRIVNET : 1つ目と2つ目のプライベート・ネットワークに使用する名前とIPアドレスを指定します。この名前には、オプションでドメイン名を含めることができます。

  • INTERCONNECT: 計算ノードがExadata Secure RDMA Fabric IsolationまたはInfiniBandセキュリティ(PKEYS)で構成されている場合にのみ必要です。1つ目と2つ目のプライベート・ネットワークに使用する名前とIPアドレスを指定します。この名前には、オプションでドメイン名を含めることができます。

  • CLIENTNET : クライアント・ネットワークに使用するDNS名とIPアドレスを指定します。DNS名には、オプションでドメイン名を含めることもできます。仮想マシン(VM)ホスト(Oracle Linux KVMまたはOracle VM)には不要です。

  • VIPNET: 仮想IP (VIP)ネットワークに使用するDNS名とIPアドレスを指定します。DNS名には、オプションでドメイン名を含めることもできます。仮想マシン(VM)ホスト(Oracle Linux KVMまたはOracle VM)には不要です。

  • BACKUP : バックアップ・ネットワークに使用するDNS名とIPアドレスを指定します。DNS名には、オプションでドメイン名を含めることもできます。バックアップ・ネットワークのないサーバーには不要です。

  • ILOMNET: ILOMネットワークに使用するDNS名とIPアドレスを指定します。DNS名には、オプションでドメイン名を含めることもできます。

  • RACK: マルチ・ラック構成でのラック番号を指定します。番号1は1つ目のラックであり、ラック内のサーバーの物理的な位置(スロット番号)です。

使用上のノート

  • Exadata Secure RDMA Fabric IsolationまたはInfiniBandセキュリティ(PKEYS)による構成の場合、INTERCONNECTではデータベース・ノードを接続するプライベート・ネットワークを定義し、PRIVNETではプライベート・ストレージ・ネットワークを定義します。

例4-10 計算ノードのクローニング

この例では、dbadm03計算サーバーを新しいサーバーdbadm04にクローニングします。

CLONE COMPUTE srcname=dbadm03 tgtname=dbadm04
SET ADMINNET name=dbadm04 ip=10.128.161.192
SET PRIVNET name1=dbadm04-priv1 ip1=192.168.161.195 name2=dbadm04-priv2 ip2=192.168.161.196
SET CLIENTNET name=dbadm04-client ip=198.51.100.112
SET VIPNET name=dbadm04-vip ip=10.128.177.116
SET ILOMNET name=dbadm04-ilom ip=10.128.161.203
SET RACK num=1 uloc=17

SAVE ACTION
MERGE ACTIONS
DEPLOY ACTIONS

例4-11 ステップを使用した計算ノードのクローニング

この例では、個別のステップを実行して、dbadm03計算サーバーを新しいサーバーdbadm04にクローニングします。この例では、3つのステップのみを示しています。計算ノードのクローニングに関連するすべてのステップを示しているわけではありません。

CLONE COMPUTE srcname=dbadm03 tgtname=dbadm04 WHERE STEPNAME=CREATE_USERS
SET ADMINNET name=dbadm04 ip=10.128.161.192
SET PRIVNET name1=dbadm04-priv1 ip1=192.168.161.195 name2=dbadm04-priv2 ip2=192.168.161.196
SET CLIENTNET name=dbadm04-client ip=198.51.100.112
SET VIPNET name=dbadm04-vip ip=10.128.177.116
SET ILOMNET name=dbadm04-ilom ip=10.128.161.203
SET RACK num=1 uloc=17

SAVE ACTION
MERGE ACTIONS
DEPLOY ACTIONS

CLONE COMPUTE compute  srcname=dbadm03 tgtname=dbadm04 WHERE STEPNAME=CELL_CONNECTIVITY

SAVE ACTION
MERGE ACTIONS
DEPLOY ACTIONS

CLONE COMPUTE srcname=dbadm03 tgtname=dbadm04 WHERE STEPNAME=ADD_NODE

SAVE ACTION
MERGE ACTIONS
DEPLOY ACTIONS

...
4.3.5.2 DELETE COMPUTE

このコマンドは、既存の計算ノードを削除し、クラスタからインスタンス、ホームおよびクラスタウェアを削除します。

構文

DELETE COMPUTE WHERE SRCNAME = cell_host_name
  [ STEPNAME = stepname ]

引数

SRCNAMEは、削除するゲストのホスト名を指定するために使用されます。

STEPNAMEは、失敗したCREATE COMPUTEコマンドのステップをクリーン・アップするために使用します。元に戻す個々の作成ステップの名前を指定します。stepnameの値は、次のとおりです。

  • ADD_INSTANCE
  • EXTEND_DBHOME
  • ADD_NODE
  • CELL_CONNECTIVITY
  • CREATE_USERS

例4-12 計算ノードの削除 - 単純なケース

この例では、クラスタからdbadm04計算ノードを削除します。

LOAD FILE NAME=4-4compute.xml
DELETE COMPUTE where srcname=dbadm04
SAVE ACTION
MERGE ACTIONS
DEPLOY  ACTIONS
SAVE FILE name=3-4compute.xml

例4-13 個別のステップを指定した計算ノードの削除

この例では、各ステップを個別に実行して、クラスタからdbadm04計算ノードを削除します。この例では、計算ノードの削除に関連するすべてのステップが示されるわけではありません。

LOAD FILE NAME=4-4compute.xml
DELETE COMPUTE where srcname=dbadm04 stepname=ADD_INSTANCE
SAVE ACTION
MERGE ACTIONS
DEPLOY ACTIONS

DELETE COMPUTE where srcname=dbadm04 stepname=EXTEND_DBHOME
SAVE ACTION
MERGE ACTIONS
DEPLOY ACTIONS

DELETE COMPUTE where srcname=dbadm04 stepname=ADD_NODE
SAVE ACTION
MERGE ACTIONS
DEPLOY ACTIONS
...

4.3.6 DATABASE

Oracleデータベースを追加、変更、削除またはリストできます。

4.3.6.1 ADD DATABASE
このコマンドは、Oracleデータベース、またはCDBかPDBを既存のCDBに追加します。

構文

ADD DATABASE 
   [ BLOCKSIZE = blocksize ]
   [ CHARSET = database_character_set
   DATADG = data_diskgroup
   [ DBLANG = database_language ]
   DBNAME = database_name
   [ DBTEMPLATE = database_template ] 
   [ DBTYPE = database_type ]
   [ HOSTNAMES = 'host_names' ] 
   RECODG = reco_diskgroup
WHERE
   { DBHOMEID = database_home_id |
   CLUSTERNUMBER = cluster_number DBHOMELOC = database_home_location |
   CLUSTERNAME = cluster_name DBHOMELOC = database_home_location |
   CLUSTERID = cluster_id DBHOMELOC = database_home_location |
   CLUSTERNUMBER = cluster_number CDBNAME = container_database_name |
   CLUSTERNAME = cluster_name CDBNAME = container_database_name |
   CLUSTERID = cluster_id CDBNAME = container_database_name }

引数

新規Oracleデータベースについて次の属性を指定できます。

  • BLOCKSIZE : 新規データベースのブロック・サイズを指定します。デフォルト値は8192です。この引数は、プラガブル・データベースには必要ありません。

  • CHARSET : 新規データベースで使用する文字セットを指定します。デフォルト値は、AL32UTF8です。この引数は、プラガブル・データベースには必要ありません。

  • DATADG : (必須)新規データベースのDATAディスク・グループの名前を指定します。この引数は、プラガブル・データベースには必要ありません。

  • DBLANG : 新規データベースで使用する言語を指定します。デフォルト値は、all_langsです。この引数は、プラガブル・データベースには必要ありません。

  • DBNAME : (必須)新規データベースの名前を指定します。

  • DBTEMPLATE : 新規データベースの作成時に使用するテンプレートADMINまたはDWを指定します。デフォルト値は、ADMINです。この引数は、プラガブル・データベースには必要ありません。

  • DBTYPE : 作成するデータベースのタイプを指定します。使用可能な値は、normal DBCDBまたはPDBです。デフォルト値は、normal DBです。

  • HOSTNAMES : データベースを実行するホストの名前を示すカンマ区切りリストを指定します。デフォルト値は、データベース・ホームに登録されているノードのリストです。

  • RECODG : (必須)新規データベースのRECOディスク・グループの名前を指定します。この引数は、プラガブル・データベースには必要ありません。

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • DBHOMEID : データベース・ホームのes.xml IDを指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

  • DBHOMELOCATION : ターゲット・データベース・ホームのパスを指定します。

  • CDBNAME : コンテナ・データベースのデータベース名を指定します。この引数は、DBTYPEがPDBに設定されている場合のみ必要です。

例4-14 OEDACLIの使用による新規Oracleデータベースの追加

この例では、新規データベースを構成に追加する方法を示します。

  1. OEDA XML構成ファイルをロードします。

    oedacli> LOAD FILE NAME=Oracle-test.xml 
    SUCCESS - file loaded OK 
    Customer : ora07adm01 - Oracle
  2. コマンドLIST DATABASEHOMESを使用して、ターゲット・データベース・ホームに関連付けられているdatabasehome_idを識別します。このデータベース・ホームは、新規データベースの作成に使用されます。

    oedacli> LIST DATABASEHOMES
    version : "CloneInstall" 
    cluster : 
    id : "c0_clusterHome" 
    databaseHomeName : "c0_DbHome_0" 
    databaseSwOwner : "c0_oracle" 
    databaseVersion : "12.2.0.1.170718" 
    databaseHomeLoc : "/u01/app/oracle/product/12.2.0.1/dbhome_1" 
    inventoryLocation : "/u01/app/oraInventory" 
    language : "all_langs" 
    machines : 
    machine : ... 
    ... 
    patches : 
    patch : 
    patchNumber : "26133434" 
    basedir : "/u01/app/oracle" 
    useZfs : "false" 
    id : "c0_databaseHome1"
  3. 新規データベースを作成するためのアクションを作成します。新規データベースの名前、および新規データベースで使用する必要があるDATAおよびRECOディスク・グループの名前を指定する必要があります。また、前のステップで取得したIDを使用して、このデータベースを作成するOracleホームを指定します。

    oedacli> ADD DATABASE DBNAME='testdb' DATADG='DATAC1' RECODG='RECOC1' 
    WHERE DBHOMEID='c0_databaseHome'
  4. アクションを保存します。

    oedacli> SAVE ACTION
  5. すべてのアクションをマージします。

    oedacli> MERGE ACTIONS
    processMerge 
    processMergeActions 
    Merging Action : add database dbname='testdb' DATADG='DATAC1' RECODG='RECOC1' 
    where DBHOMEID='c0_databaseHome' 
    Merging ADD DATABASE 
    Action Validated and Merged OK
  6. 新しいエンジニアド・システムXML構成ファイルにアクションを保存します。

    oedacli> SAVE FILE NAME ='cli-test-2databases.xml' 
    File : cli-test-2databases.xml saved OK
  7. アクションをデプロイします。

    oedacli> DEPLOY ACTIONS 
    Deploying Action ID : 4 add database dbname='testdb' DATADG='DATAC1' RECODG='
    RECOC1' where DBHOMEID='c0_databaseHome' 
    Deploying ADD DATABASE 
    Running datapatch on database 'testdb' 
    Done... 
    Done
4.3.6.2 ALTER DATABASE
このコマンドは、既存のOracleデータベースを変更します。

構文

ALTER DATABASE 
   [ BLOCKSIZE = blocksize ]
   [ CHARSET = database_character_set
   DATADG = data_diskgroup
   [ DBLANG = database_language ]
   DBNAME = database_name
   [ DBTEMPLATE = database_template ] 
   [ DBTYPE = database_type ]
   [ HOSTNAMES = 'host_names' ] 
   RECODG = reco_diskgroup
WHERE
   ID = database_id |
   CLUSTERNUMBER = cluster_number DATABASENAME = database_name |
   CLUSTERNAME = cluster_name DATABASENAME = database_name |
   CLUSTERID = cluster_id DATABASENAME = database_name 

引数

Oracleデータベースについて次の属性を変更できます。

  • BLOCKSIZE : データベースの新しいブロック・サイズを指定します。デフォルト値は8192です。この引数は、プラガブル・データベースには必要ありません。

  • CHARSET : データベースで使用する新しい文字セットを指定します。デフォルト値は、AL32UTF8です。この引数は、プラガブル・データベースには必要ありません。

  • DATADG : (必須)データベースのDATAディスク・グループの名前を指定します。この引数は、プラガブル・データベースには必要ありません。

  • DBLANG : データベースで使用する新しい言語を指定します。デフォルト値は、all_langsです。この引数は、プラガブル・データベースには必要ありません。

  • DBNAME : (必須)データベースの名前を指定します。

  • DBTEMPLATE : データベースの作成時に使用するテンプレートADMINまたはDWを指定します。デフォルト値は、ADMINです。この引数は、プラガブル・データベースには必要ありません。

  • DBTYPE : 作成するデータベースのタイプを指定します。使用可能な値は、normal DBCDBまたはPDBです。デフォルト値は、normal DBです。

  • HOSTNAMES : データベースを作成する必要があるホストの名前を示すカンマ区切りリストを指定します。デフォルト値は、データベース・ホームに登録されているノードのリストです。

  • RECODG : (必須)データベースのRECOディスク・グループの名前を指定します。この引数は、プラガブル・データベースには必要ありません。

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID : データベースのes.xml IDを指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

  • DATABASENAME : クラスタ内のデータベースの名前を指定します。

4.3.6.3 DELETE DATABASE
このコマンドは、既存のOracleデータベースを削除します。

構文

DELETE DATABASE 
WHERE
   ID = database_id |
   CLUSTERNUMBER = cluster_number DATABASENAME = database_name |
   CLUSTERNAME = cluster_name DATABASENAME = database_name |
   CLUSTERID = cluster_id DATABASENAME = database_name 

引数

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID : データベースのes.xml IDを指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

  • DATABASENAME : クラスタ内のデータベースの名前を指定します。

例4-15 OEDACLIの使用によるOracleデータベースの削除

この例では、既存のデータベースを構成から削除する方法を示します。

  1. OEDA XML構成ファイルをロードします。

    oedacli> LOAD FILE NAME=Oracle-test.xml  
    SUCCESS - file loaded OK  
    Customer : ora07adm01 - Oracle
  2. XML構成ファイルに含まれているデータベースをリストします。それにより、削除が必要なデータベースに関連付けられているデータベースIDを識別できます。

    oedacli> LIST DATABASES
    version : "2" 
    databaseOwner : "c0_oracle" 
    databaseSid : "dbm01" 
    databaseBlockSize : "8192" 
    characterset : "AL32UTF8" 
    databaseHome : 
    id : "c0_databaseHome" 
    machines : 
    machine : 
    ..... 
    ..... 
    diskGroups : 
    diskGroup : 
    id : "c0_datadg" 
    id : "c0_recodg" 
    id : "c0_dbm01" 
    ..... 
    ..... 
    databaseHome : 
    id : "c0_databaseHome3" 
    machines : 
    machine : 
    .... 
    .... 
    databaseTemplate : "OLTP" 
    databaseStyle : "ADMIN" 
    language : "all_langs" 
    diskGroups : 
    diskGroup : 
    id : "c0_datadg" 
    id : "c0_recodg" 
    id : "c0_testdb01" 
  3. ターゲット・データベースを削除するアクションを作成します。前のステップで識別したデータベースIDを使用します。

    oedacli> delete database where id='c0_testdb01'
  4. アクションを保存します。

    oedacli> SAVE ACTION
  5. すべてのアクションをマージします。

    oedacli> MERGE ACTIONS 
    processMerge  
    processMergeActions  
    Merging Action : delete database where id='c0_testdb01'  
    Merging DELETE DATABASE  
    Action Validated and Merged OK
  6. 現在の構成にアクションをデプロイします。

    oedacli> DEPLOY ACTIONS 
    Deploying Action ID : 1 delete database where id='c0_testdb01' 
    Deploying DELETE DATABASE 
    Deleting database testdb 
    Done... 
    Done
4.3.6.4 LIST DATABASES
このコマンドは、既存のOracleデータベースをリストします。

構文

LIST DATABASES 
[ WHERE
   ID = database_id |
   CLUSTERNUMBER = cluster_number  |
   CLUSTERNAME = cluster_name  |
   CLUSTERID = cluster_id  ] 

引数

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID : データベースのes.xml IDを指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

4.3.7 DATABASE HOME

Oracleデータベース・ホームを追加、変更、削除またはリストできます。

4.3.7.1 ADD DATABASEHOME
このコマンドは、Oracleデータベース・ホームを既存のクラスタに追加します。

構文

ADD DATABASEHOME 
   OWNER = owner DBVERSION = version
   DBHOMELOC = database_home_path [DBHOMENAME = database_home_name] 
   [INVLOC = inventory_location] [DBLANG = database_language]
   [MACHINELIST = 'machine_list'] [PATCHLIST = 'patch_list']
   [BASEDIR = base_directory] [VOLUMESIZE = volume_size]
   [INSTALLTYPE = CLONE | ZIP]
WHERE
   { CLUSTERNUMBER = cluster_number | CLUSTERNAME = cluster_name |
     CLUSTERID = cluster_id }

引数

新規Oracleデータベース・ホームについて次の属性を指定できます。

  • OWNER : (必須) Oracleホームを所有するオペレーティング・システム・ユーザーを指定します。

  • DBVERSION : (必須)バンドル・パッチを含めて、データベース・ホーム内のソフトウェアのバージョンを指定します。たとえば、12.1.0.2.170418です。

  • DBHOMELOC : (必須)新規Oracleデータベース・ホーム・ディレクトリのファイル・システム・パスを指定します。

  • DBHOMENAME : 新規データベース・ホームの名前を指定します。デフォルト値は、標準テンプレート名です。たとえば、dbhome_1です。

  • INVLOC : Oracleインベントリ・ディレクトリの場所を指定します。デフォルト値は、クラスタ・ホームから導出されます。

  • DBLANG : Oracleホームで使用する言語を指定します。デフォルト値は、all_langsです。

  • MACHINELIST : Oracleホームを作成するノードのリストを指定します。デフォルト値は、Gridホームに登録されているノードのリストです。

  • PATCHLIST : データベース・ホームのパッチを示すカンマ区切りリストを指定します。デフォルト値は、DBVERSIONから導出されます。

  • BASEDIR : Oracleベース・ディレクトリの場所を指定します。デフォルト値は、OWNERから導出されます。

  • VOLUMESIZE : ホーム・ディレクトリ・ボリュームのサイズを指定します。デフォルト値は、50GBです。この引数は、Oracle VMクラスタのデータベース・ホームの場合のみ適用できます。

  • INSTALLTYPE: 使用するソフトウェア・インストール方法を指定します。オプションは次のとおりです。

    • CLONE: イメージ・ファイルを使用して、ソフトウェア・インストールをクローニングします。イメージ・ファイルにはベース・ソフトウェア・リリースが含まれ、追加のパッチや更新が含まれる場合もあります。この方法では、イメージ・ファイルに更新を含めることで、デプロイメント時間が短縮され、デプロイメントの一貫性が向上します。

      CLONEソフトウェア・インストール方法は、仮想マシン(VM)デプロイメントのデータベース・ホームについてサポートされている唯一の方法です。このオプションは、物理(ベア・メタル)デプロイメントのデータベース・ホームにも使用できます。

    • ZIP: ソフトウェア・リリースを含む圧縮(zip)ファイルを使用して、フレッシュ・ソフトウェア・インストールを実行します。この方法には、追加のパッチや更新は含まれません。

      このオプションは、仮想マシン(VM)デプロイメントのデータベース・ホームには使用できません。

    INSTALLTYPE設定を指定しない場合、デフォルトの設定は、所属するクラスタのINSTALLTYPE設定と一致します。

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

例4-16 OEDACLIの使用によるデプロイメントへのデータベース・ホームの追加

この例では、新規Oracleホームの追加方法を示します。dbversionでは、ベース・バージョンとターゲット・バンドル・パッチ・バージョンを両方とも指定する必要があります。この例では、12.1.0.2 DBBP 170418を指定して新規Oracleデータベース・ホームを設定しています。ソフトウェアは、/u01/app/oracle/product/12.1.0.2/dbhome_2の下にインストールされます。

./oedacli

oedacli> LOAD FILE NAME=Oracle-test12.xml
SUCCESS - file loaded OK 
Customer : ora07adm01 - Oracle

oedacli> ADD DATABASEHOME OWNER='oracle' DBVERSION='12.1.0.2.170418' DBHOMELOC='/u0
1/app/oracle/product/12.1.0.2/dbhome_2' WHERE CLUSTERNUMBER=1

oedacli> SAVE ACTION

oedacli> MERGE ACTIONS
processMerge 
processMergeActions 
Merging Action : add databasehome owner='oracle' dbversion='12.1.0.2.170418' 
dbhomeloc='/u01/app/oracle/product/12.1.0.2/dbhome_2' where clusternumber=1 
Merging ADD DATABASEHOME 
Action Validated and Merged OK

oedacli> DEPLOY ACTIONS
Deploying Action ID : 1 add databasehome owner='oracle' dbversion='12.1.0.2.170418'
 dbhomeloc='/u01/app/oracle/product/12.1.0.2/dbhome_2' where clusternumber=1 
Deploying ADD DATABASEHOME 
Checking local files.. 
Required files are: 
SUCCESS: Required file /scratch/cpabba/Oeda/main/linux-x64/WorkDir/p26022196_121020
_Linux-x86-64.zip exists... 
SUCCESS: Required file /scratch/cpabba/Oeda/main/linux-x64/WorkDir/p26027162_121020
_Linux-x86-64.zip exists... 
SUCCESS: Required file /scratch/cpabba/Oeda/main/linux-x64/WorkDir/p6880880_122010_
Linux-x86-64.zip exists... 
SUCCESS: Required file /scratch/cpabba/Oeda/main/linux-x64/WorkDir/linuxamd64_12102
_database_2of2.zip exists... 
SUCCESS: Required file /scratch/cpabba/Oeda/main/linux-x64/WorkDir/linuxamd64_12102
_database_1of2.zip exists... 
Copying required files... 
Checking status of remote files... 
Checking status of existing files on remote nodes... 
Getting status of local files... 
Copying file: linuxamd64_12102_database_1of2.zip to node node1adm01.example.com 
Copying file: linuxamd64_12102_database_2of2.zip to node node1adm01.example.com 
Copying file: p26022196_121020_Linux-x86-64.zip to node node1adm01.example.com 
Copying file: p26027162_121020_Linux-x86-64.zip to node node1adm01.example.com 
Copying file: p26022196_121020_Linux-x86-64.zip to node node1adm02.example.com 
Copying file: p26027162_121020_Linux-x86-64.zip to node node1adm02.example.com 
Completed copying files... 
Extracting files... 
Completed extracting files... 
Validating nodes for database readiness... 
Installing database software ... 
Running database installer on node node1adm01.example.com ... Please wait... 
After running database installer... 
Patching... 
Done... 
Done
4.3.7.2 ALTER DATABASEHOME
このコマンドは、既存のOracleデータベース・ホームを変更します。

構文

ALTER DATABASEHOME {
   OWNER = owner |
   DBVERSION = version |
   DBHOMELOC = database_home_path | 
   DBHOMENAME = database_home_name |
   INVLOC = inventory_location |
   DBLANG = language |
   MACHINELIST = 'machine_list' |
   PATCHLIST = 'patch_list' |
   BASEDIR = base_directory |
   INSTALLTYPE = CLONE | ZIP }
WHERE
   ID = database_home_id | 
   CLUSTERNUMBER = cluster_number DBHOMELOC = database_home_path |
   CLUSTERNAME = cluster_name DBHOMELOC = database_home_path |
   CLUSTERID = cluster_id DBHOMELOC = database_home_path 

引数

Oracleデータベース・ホームについて次の属性を変更できます。

  • OWNER : Oracleホームを所有するオペレーティング・システム・ユーザーを指定します。

  • DBVERSION : バンドル・パッチを含めて、データベース・ホーム内のソフトウェアのバージョンを指定します。たとえば、12.1.0.2.170418です。

  • DBHOMELOC : 新規Oracleデータベース・ホーム・ディレクトリのファイル・システム・パスを指定します。

  • DBHOMENAME : データベース・ホームの新しい名前を指定します。データベース・ホーム名は、クラスタ内で一意である必要があります。

  • INVLOC : Oracleインベントリ・ディレクトリの場所を指定します。

  • DBLANG : Oracleホームでのサポート対象言語を指定します。

  • MACHINELIST : ノードのリストを指定します。これらのノードは、クラスタ内に存在する必要があります。

  • PATCHLIST : データベース・ホームのパッチを示すカンマ区切りのカスタム・リストを指定します。

  • BASEDIR : Oracleベース・ディレクトリの場所を指定します。

  • INSTALLTYPE: 使用するソフトウェア・インストール方法を指定します。オプションは次のとおりです。

    • CLONE: イメージ・ファイルを使用して、ソフトウェア・インストールをクローニングします。イメージ・ファイルにはベース・ソフトウェア・リリースが含まれ、追加のパッチや更新が含まれる場合もあります。この方法では、イメージ・ファイルに更新を含めることで、デプロイメント時間が短縮され、デプロイメントの一貫性が向上します。

      CLONEソフトウェア・インストール方法は、仮想マシン(VM)デプロイメントのデータベース・ホームについてサポートされている唯一の方法です。このオプションは、物理(ベア・メタル)デプロイメントのデータベース・ホームにも使用できます。

    • ZIP: ソフトウェア・リリースを含む圧縮(zip)ファイルを使用して、フレッシュ・ソフトウェア・インストールを実行します。この方法には、追加のパッチや更新は含まれません。

      このオプションは、仮想マシン(VM)デプロイメントのデータベース・ホームには使用できません。

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID : データベース・ホームのes.xml IDを指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

  • DBHOMELOC : データベース・ホーム・ディレクトリのパスを指定します。

4.3.7.3 DELETE DATABASEHOME
このコマンドは、既存のOracleデータベース・ホームを削除します。

構文

DELETE DATABASEHOME 
WHERE
   ID = database_home_id | 
   CLUSTERNUMBER = cluster_number DBHOMELOC = database_home_path |
   CLUSTERNAME = cluster_name DBHOMELOC = database_home_path |
   CLUSTERID = cluster_id DBHOMELOC = database_home_path 

引数

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID : データベース・ホームのes.xml IDを指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

  • DBHOMELOC : データベース・ホーム・ディレクトリのパスを指定します。

使用上のノート

削除するデータベース・ホームには、従属するデータベースが存在しないようにする必要があります。

例4-17 既存のOracleデータベース・ホームの削除

この例では、既存のOracleデータベース・ホーム・ディレクトリを削除する方法を示します。

oedacli> LOAD FILE NAME=Oracle-test12.xml 
SUCCESS - file loaded OK 
Customer : ora07adm01 - Oracle

oedacli> DELETE DATABASEHOME WHERE id='c0_databaseHome1' 

oedacli> SAVE ACTION 

oedacli> MERGE ACTIONS 
processMerge 
processMergeActions 
Merging Action : delete databasehome where id='c0_databaseHome1' 
Merging DELETE DATABASEHOME 
Action Validated and Merged OK 

oedacli> DEPLOY ACTIONS 
Deploying Action ID : 3 delete databasehome where id='c0_databaseHome1' 
Deploying DELETE DATABASEHOME 
Validating Oracle home.. 
Deinstalling database home c0_DbHome_1 
Unmounting file system.. 
Updating /etc/fstab entries... 
Done... 
Done
4.3.7.4 LIST DATABASEHOMES
このコマンドは、既存のOracleデータベース・ホームをリストします。

構文

LIST DATABASEHOMES
[ WHERE
    ID = database_home_id | 
    CLUSTERNUMBER = cluster_number NAME = database_home_name |
    CLUSTERNAME = cluster_name NAME = database_home_name |
    CLUSTERID = cluster_id NAME = database_home_name ]

引数

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID : ターゲット・データベース・ホームのes.xml IDを指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

  • NAME : ターゲット・データベース・ホームの名前を指定します。

4.3.8 DISKGROUP

Oracle ASMディスク・グループを追加、変更、削除またはリストできます。

4.3.8.1 ADD DISKGROUP
このコマンドは、Oracle ASMディスク・グループを追加します。

構文

ADD DISKGROUP 
   [ ACFSNAME=acfs_name ]
   [ ACFSPATH=acfs_path ]
   [ ACFSSIZE=acfs_size ]
   [ CELLLIST='cell_list' ]
   DISKGROUPNAME=diskgroup_name 
   DISKGROUPSIZE=diskgroup_size
   [ OCRVOTE=ocr_voting_disks_included ] 
   [ QUORUMDISK=quorum_disks_included ]
   REDUNDANCY=redundancy_level
   SLICESIZE=slice_size 
   [ SPARSE=sparse ]
   [ SPARSEVIRTUALSIZE=sparse_virtual_size ]
   [ TYPE = diskgroup_type [ DATABASENAME = database_name ]]
WHERE
   CLUSTERNUMBER = cluster_number |
   CLUSTERNAME = cluster_name |
   CLUSTERID = cluster_id 

引数

新規Oracle ASMディスク・グループについて次の属性を指定できます。

  • ACFSNAME : このディスク・グループ上のOracle ACFSボリュームの名前を指定します。

  • ACFSPATH : Oracle ACFSファイル・システムのパスを指定します。

  • ACFSSIZE : このディスク・グループ上のOracle ACFSボリュームのサイズを指定します。

  • CELLLIST : 一重引用符で囲みカンマで区切ってこのディスク・グループのセルを示すリストです。

  • DISKGROUPNAME : (必須)ディスク・グループの名前を指定します。

  • DISKGROUPSIZE : (必須)ディスク・グループのサイズを指定します。

  • OCRVOTE : ブール変数です。ここでのTRUEは、ディスク・グループがクラスタのOCRおよび投票ディスクを格納する必要があることを示します。

  • QUORUMDISK : ブール変数です。ここでのTRUEは、ディスク・グループがクォーラムを必要とすることを示します。

  • REDUNDANCY : (必須)ディスク・グループの冗長性レベルを指定します。使用可能な値は、NORMALまたはHIGHです。

  • SLICESIZE : (必須)このディスク・グループのグリッド・ディスクごとにディスク上のスライス・サイズを指定します。

  • SPARSE : ブール変数です。ここでのTRUEは、これがスパース・ディスク・グループである必要があることを示します。

  • SPARSEVIRTUALSIZE : スパース仮想サイズを指定します。

  • TYPE : ディスク・グループ・タイプを指定します。DATARECODBFSまたはOTHERを指定できます。デフォルト値は、OTHERです。データベースでこのディスク・グループを使用する必要がある場合は、タイプをDATAまたはRECOに設定する必要があります。

  • DATABASENAME : タイプDATAまたはRECOのディスク・グループのターゲット・データベースの名前を指定します。

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

4.3.8.2 ALTER DISKGROUP
このコマンドは、既存のOracle ASMディスク・グループについて属性を変更します。

構文

ALTER DISKGROUP {
   ACFSNAME=acfs_name| 
   ACFSPATH=acfs_path |
   ACFSSIZE=acfs_size |
   CELLLIST='cell_list' |
   DISKGROUPNAME=diskgroup_name | 
   DISKGROUPSIZE=diskgroup_size |
   OCRVOTE=ocr_voting_disks_included | 
   QUORUMDISK=quorum_disks_included |
   REDUNDANCY=redundancy_level |
   SLICESIZE=slice_size |
   SPARSE=sparse |
   SPARSEVIRTUALSIZE=sparse_virtual_size }
WHERE {
   ID = diskgroup_id|
   CLUSTERNUMBER = cluster_number DISKGROUPNAME = diskgroup_name|
   CLUSTERNAME = cluster_name DISKGROUPNAME = diskgroup_name|
   CLUSTERID = cluster_id DISKGROUPNAME = diskgroup_name }

引数

Oracle ASMディスク・グループについて次の属性を変更できます。

  • ACFSNAME : このディスク・グループ上のOracle ACFSボリュームの新しい名前を指定します。

  • ACFSPATH : Oracle ACFSファイル・システムの新しいパスを指定します。

  • ACFSSIZE : このディスク・グループ上のOracle ACFSボリュームの新しいサイズを指定します。

  • CELLLIST : 一重引用符で囲みカンマで区切ってこのディスク・グループのセルを示すリストです。

  • DISKGROUPNAME : ディスク・グループの新しい名前を指定します。

  • DISKGROUPSIZE : ディスク・グループの新しいサイズを指定します。

  • OCRVOTE : ブール変数です。ここでのTRUEは、ディスク・グループがクラスタのOCRおよび投票ディスクを格納する必要があることを示します。

  • QUORUMDISK : ブール変数です。ここでのTRUEは、ディスク・グループがクォーラムを必要とすることを示します。

  • REDUNDANCY : ディスク・グループの冗長性レベルを指定します。使用可能な値は、NORMALまたはHIGHです。

  • SLICESIZE : このディスク・グループのグリッド・ディスクごとにディスク上のスライス・サイズを指定します。

  • SPARSE : ブール変数です。ここでのTRUEは、これがスパース・ディスク・グループである必要があることを示します。

  • SPARSEVIRTUALSIZE : スパース仮想サイズを指定します。

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID : ディスク・グループのes.xml IDを指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

  • DISKGROUPNAME : ディスク・グループの名前を指定します。

使用上のノート

冗長性を変更する場合、ボリューム・サイズは維持されますが、スライス・サイズは再計算されます。

例4-18 OEDACLIの使用によるOracle ASMディスク・グループのサイズ変更

この例では、OEDACLIを使用して既存のOracle ASMディスク・グループのサイズを変更する方法を示します。

  1. OEDA XML構成ファイルをロードします。

    oedacli> LOAD FILE NAME=Oracle-test.xml 
    SUCCESS - file loaded OK 
    Customer : ora07adm01 - Oracle
  2. コマンドLIST DISKGROUPSを使用してディスク・グループ詳細を表示します。

    oedacli> LIST DISKGROUPS
    version : "PhysicalLayoutLegacy" 
    diskGroupName : "DBFS_DG" 
    redundancy : "NORMAL" 
    sliceSize : "default" 
    machines : 
    machine : 
    ... 
    ... 
    cellDisks : "ALL" 
    diskGroupSize : "436G" 
    ocrVote : "true" 
    quorumDisk : "false" 
    id : "c0_dbfsdg" 
    version : "PhysicalLayoutLegacy" 
    diskGroupName : "DATAC1" 
    redundancy : "NORMAL" 
    sliceSize : "2953G" 
    machines : 
    .. 
    .. 
    cellDisks : "ALL" 
    diskGroupSize : "53154G" 
    ocrVote : "false" 
    quorumDisk : "false" 
    id : "c0_datadg" 
    version : "PhysicalLayoutLegacy" 
    diskGroupName : "RECOC1" 
    redundancy : "NORMAL" 
    sliceSize : "ALL" 
    machines : 
    .. 
    .. 
    cellDisks : "ALL" 
    diskGroupSize : "13284G" 
    ocrVote : "false" 
    quorumDisk : "false" 
    id : "c0_recodg"
  3. ディスク・グループのサイズを変更するためのアクションを作成します。

    oedacli> ALTER DISKGROUP DISKGROUPSIZE='2500G' WHERE CLUSTERNUMBER=1 DISKGROUPN
    AME='DATAC1'
  4. アクションを保存します。

    oedacli> SAVE ACTION
  5. すべてのアクションをマージします。

    oedacli> MERGE ACTIONS
    processMerge 
    processMergeActions 
    Merging Action : alter diskgroup diskgroupsize='2500G' where diskgroupname='DAT
    AC1' clusternumber=1 
    Merging ALTER DISKGROUP
    Action Validated and Merged OK
  6. アクションをデプロイします。

    oedacli> DEPLOY ACTIONS 
    Deploying Action ID : 3 alter diskgroup diskgroupsize='2500G' where diskgroupna
    me='DATAC1' 
    Deploying ALTER DISKGROUP 
    Deploying Action ID : 4 alter diskgroup diskgroupsize='2500G' where diskgroupna
    me='DATAC1' clusternumber=1 
    Deploying ALTER DISKGROUP 
    Validating ASM Disk status.. 
    Disks in ASM Disk Group DATAC1 have valid status 
    Shrinking Disk Group size to 2500 GB 
    Resizing ASM Disk Group.. 
    Checking Reblance operations in disk group DATAC1 
    Rebalance operations completed in disk group DATAC1 
    Original Grid Disk Size 2953 GB, new size 138 GB on node1celadm02.example.com 
    Original Grid Disk Size 2953 GB, new size 138 GB on node1celadm03.example.com 
    Original Grid Disk Size 2953 GB, new size 138 GB on node1celadm01.example.com 
    Updated/New Disk Group size 2484 GB, original size 53154 GB. 
    Done... 
    Done
4.3.8.3 ALTER DISKGROUPS
このコマンドは、既存のOracle ASMディスク・グループについてディスク・グループ・サイズ設定属性を変更します。

構文

ALTER DISKGROUPS 
   DATASPLIT=data_split_percent 
   RECOSPLIT=reco_split_percent
   DATAREDUNDANCY=data_redundancy_level
   RECOREDUNDANCY=reco_redundancy_level 
   SPLITDISK=percent_of_cell_disk
WHERE
   DATADG = data_diskgroup
   RECODG = reco_diskgroup 
   CLUSTERNAME = cluster_name | CLUSTERNUMBER = cluster_number | 
      CLUSTERID = cluster_id 

引数

DATAおよびRECO Oracle ASMディスク・グループについて次のサイズ設定属性を変更できます。

  • DATASPLIT : DATAディスク・グループに割り当てられているOracle ASMボリュームの割合を指定します。

  • RECOSPLIT : RECOディスク・グループに割り当てられているOracle ASMボリュームの割合を指定します。

  • DATAREDUNDANCY : DATAディスク・グループの冗長性レベルを指定します。使用可能な値は、NORMALまたはHIGHです。

  • RECOREDUNDANCY : RECOディスク・グループの冗長性レベルを指定します。使用可能な値は、NORMALまたはHIGHです。

  • SPLITDISK : DATAおよびRECOディスク・グループに割り当てるセル・ディスクの割合を指定します。指定値は、1から100までの整数である必要があります。

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • DATADG : クラスタ内のDATAディスク・グループの名前を指定します。

  • RECODG : クラスタ内のRECOディスク・グループの名前を指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

4.3.8.4 DELETE DISKGROUP
このコマンドは、既存のOracle ASMディスク・グループを削除します。

構文

DELETE DISKGROUP 
WHERE
   ID = diskgroup_id|
   CLUSTERNUMBER = cluster_number DISKGROUPNAME = diskgroup_name|
   CLUSTERNAME = cluster_name DISKGROUPNAME = diskgroup_name|
   CLUSTERID = cluster_id DISKGROUPNAME = diskgroup_name

引数

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID : ディスク・グループのes.xml IDを指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

  • DISKGROUPNAME : ディスク・グループの名前を指定します。

4.3.8.5 LIST DISKGROUPS
このコマンドは、既存のOracle ASMディスク・グループをリストします。

構文

LIST DISKGROUPS 
[ WHERE
   ID = diskgroup_id|
   CLUSTERNUMBER = cluster_number |
   CLUSTERNAME = cluster_name |
   CLUSTERID = cluster_id ]

引数

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID : ディスク・グループのes.xml IDを指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

  • DISKGROUPNAME : ディスク・グループの名前を指定します。

4.3.9 ES

エンジニアド・システムを検出したり、エンジニアド・システムの限られた数の属性を変更できます。

4.3.9.1 ALTER ES

このコマンドは、エンジニアド・システムの属性を変更します。

構文

ALTER ES 
   PAAS = 'pass_mode' |
   CUSTOMERNAME = customer_name |
   CUSTOMERDEPT = customer_dept 

引数

エンジニアド・システムについて次の属性を変更できます。

  • PAAS : ブール値TRUEまたはFALSE。これは、PaaSモードを有効にするかどうかを指定します。

  • CUSTOMERNAME : 顧客名を指定します。

  • CUSTOMERDEPT : 顧客の部門を指定します。

4.3.9.2 DISCOVER ES

このコマンドは、エンジニアド・システムの既存の構成を検出します。

構文

DISCOVER ES 
   HOSTNAMES = host_names 
   LOCATION = directory_name 

引数

エンジニアド・システムの構成を検出する場合は、次の引数を使用できます。

  • HOSTNAMES: 各ホスト名を「,」またはスペースで区切って、検出するノードのリストを指定します。リストは引用符で囲む必要があります(例: 'node1,node2'または'node1 node2')。ユーザー・ドメインがある仮想環境の場合は、管理ドメイン(dom 0)のホスト名およびストレージ・サーバーのみのリストを提供する必要があります。

  • LOCATION: ファイルを作成するターゲット・ディレクトリを指定します。

使用上のノート

DISCOVER ESコマンドの要件と制限は次のとおりです。

  • Exadataでのみサポートされます。ZDLRAはサポートされません。
  • すべてのホストに同じrootパスワードが設定されている必要があります。
  • 検出は、カスタムのオペレーティング・システム・プロファイルおよびカスタマイズしたSQL*Plusプロンプトでは動作しません。
  • RACデータベースのみが検出されます。単一インスタンス・データベースおよびSIHAデータベースは検出されません。
  • Oracle Clusterwareを実行している必要があります。
  • オンライン・データベースのみが検出されます。
  • DISCOVER ESがオペレーティング・システムの認証を使用してSYSDBAとしてデータベースにログインできなかった場合、データベースはスキップされます。
  • Oracle Clusterwareに登録されているデータベース・リソースのみが検出されます。
  • 実行中でない仮想マシンは検出されません。

4.3.10 GUEST

Oracle VMゲストをクローニングまたは削除できます。

4.3.10.1 CLONE GUEST

このコマンドは、既存のVMゲストをクローニングし、ストレージ、ユーザーおよびOracle RACインスタンスを含む完全に機能する新しいゲストを作成します。

前提条件

仮想マシン(VM)ゲストをクローニングする前に、My Oracle Supportから適切なソフトウェア・イメージをダウンロードして、ファイルを抽出する必要があります。Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseの抽出された"klone.zip"ファイルを、新しいゲスト・クローンが作成される管理ドメイン(dom0)の/EXAVMIMAGES/onecommand/<platform>/WorkDirディレクトリに配置します。

構文

CLONE GUEST SRCNAME = source_guest [ TGTNAME = target_guest WHERE STEPNAME = stepname ]
SET PARENT NAME=parent_name 
[ SET ADMINNET NAME=admin_name IP=admin_ip ]
[ SET BACKUP NAME=backup_name IP=backup_ip ]
SET PRIVNET NAME1=priv_name_1 IP1=priv_ip1 NAME2=priv_name_2 IP2=priv_ip2 
[ SET INTERCONNECT NAME1=priv_name_1 IP1=priv_ip1 NAME2=priv_name_2 IP2=priv_ip2 ]
SET CLIENTNET NAME=client_name IP=client_ip [ NATIP=nat_ip NATHOSTNAME=nat_name NATDOMAINNAME=nat_domain NATNETMASK=nat_mask ]
SET VIPNET NAME=vip_name IP=vip_ip

引数

  • SRCNAME: 新しいゲストVMの生成元にする既存のゲストVMの名前を指定します。
  • TGTNAME: クローン操作で作成する新しいゲストVMのホスト名を指定します。この引数は、WHERE STEPNAME句とともに使用されます。
  • STEPNAME: 実行するデプロイメント・ステップを指定します。次のうちのいずれかになります。

    • CREATE_GUEST
    • CREATE_USERS
    • CELL_CONNECTIVITY
    • ADD_NODE
    • EXTEND_DBHOME
    • ADD_INSTANCE

WHERE STEPNAME = CREATE_GUEST句にCLONE GUESTを指定したとき、またはWHERE STEPNAME句を使用しないでCLONE GUESTを指定したときには、次の追加設定を指定できます。

  • PARENT: 新しいゲストをホストする仮想マシン(VM)ホスト(Oracle Linux KVMまたはOracle VM)の名前を指定します。

  • ADMINNET : 管理ネットワークに使用するDNS名とIPアドレスを指定します。

  • BACKUP : バックアップ・ネットワークに使用するDNS名とIPアドレスを指定します。DNS名には、オプションでドメイン名を含めることもできます。バックアップ・ネットワークのないゲストには不要です。

  • PRIVNET : 1つ目と2つ目のプライベート・ネットワークに使用する名前とIPアドレスを指定します。

  • INTERCONNECT: 計算ノードがExadata Secure RDMA Fabric IsolationまたはInfiniBandセキュリティ(PKEYS)で構成されている場合にのみ必要です。1つ目と2つ目のプライベート・ネットワークに使用する名前とIPアドレスを指定します。

  • CLIENTNET : クライアント・ネットワークに使用するDNS名とIPアドレスを指定します。ネットワーク・アドレス変換(NAT)をサポートするために、ホスト名、IPアドレス、ドメイン名およびネットマスクの詳細をオプションとして含めることができます。

  • VIPNET: 仮想IP (VIP)ネットワークに使用するDNS名とIPアドレスを指定します。

使用上のノート

  • Exadata Secure RDMA Fabric IsolationまたはInfiniBandセキュリティ(PKEYS)による構成の場合、INTERCONNECTではデータベース・ノードを接続するプライベート・ネットワークを定義し、PRIVNETではプライベート・ストレージ・ネットワークを定義します。
  • ゲスト・ドメインのクローニング時に使用するXML構成ファイルをロードする場合、XMLファイルには、定義されているがゲスト・ドメインに拡張されているクラスタには割り当てられていないソースVMの管理ドメイン(dom0)ノードが必要です。
  • 新しいゲスト・ドメインの追加を反映する新しいXMLファイルを使用できるように、アクションをマージした後に、変更したXMLファイルを保存する必要があります。

例4-19 ゲストVMのクローニング

この例では、クラスタ内の既存のノードから新しいゲストをクローニングする方法を示します。この例では、ソース・ノード名はexa01adm01vm01.example.comで、新しいノードはexa01adm03vm01.example.comです。一連のSETコマンドを使用して、新しいゲストVMの構成を指定します。

この例の最初にロードされたXMLファイルにはdom0ノード(host01adm01.example.com)が定義されていますが、ゲストに拡張されているクラスタに割り当てられていません。

oedacli> LOAD FILE NAME=exa01-pre-cloning-node3.xml
oedacli> CLONE GUEST SRCNAME='exa01adm01vm01.example.com'
oedacli> SET PARENT NAME='exa01adm03.example.com'
oedacli> SET ADMINNET NAME='exa01adm03vm01.example.com' IP='10.xxx.xx.x'
oedacli> SET CLIENTNET NAME='exa01client03vm01.example.com' IP='10.xxx.xx.x'
oedacli> SET PRIVNET NAME1='exa01adm03vm01-priv' IP1='192.168.16.8' NAME2='exa01adm01vm03-priv2' IP2='192.168.16.9'
oedacli> SET VIPNET NAME='exa01client03m01-vip.example.com' IP='10.xxx.xx.x'
oedacli> SAVE ACTION
oedacli> MERGE ACTIONS
oedacli> SAVE FILE NAME='exa01-cloned-node3-rac.xml'
oedacli> DEPLOY ACTIONS

関連項目

4.3.10.2 DELETE GUEST

このコマンドは既存のOracle VMゲストを削除し、その構成(インスタンス、ソフトウェア・インストール、ストレージおよびクラスタのユーザー)をすべて削除します。

構文

DELETE GUEST WHERE SRCNAME = node_name
      [STEPNAME = stepname ]

引数

  • SRCNAMEは、削除する既存DomUのホスト名を指定するために使用されます。

  • WHERE STEPNAME句を使用すると、クローン操作の個々のステップを元に戻すことができます。

    stepnameの値には、次のいずれかを指定できます。

    • CREATE_GUEST
    • CREATE_USERS
    • CELL_CONNECTIVITY
    • ADD_NODE
    • EXTEND_DBHOME
    • ADD_INSTANCE

    DELETE GUESTとともに使用する場合は、STEPNAME句をCLONE GUESTのステップと逆の順序で使用する必要があり、ステップをスキップしないでください。たとえば、ADD_NODEステップとADD_INSTANCEステップを元に戻す場合は、次のコマンドを使用します。

    DELETE GUEST WHERE SRCNAME = node_name STEPNAME=ADD_INSTANCE
    DELETE GUEST WHERE SRCNAME = node_name STEPNAME=EXTEND_DBHOME
    DELETE GUEST WHERE SRCNAME = node_name STEPNAME=ADD_NODE

4.3.11 ILOM

ロードしたes.xmlファイル内のILOMSを変更またはリストできます。

4.3.11.1 ALTER ILOM
このコマンドは、ILOMの属性を変更します。

構文

ALTER ILOM { DNSSERVERS='dns_servers' | NTPSERVERS= 'ntp_servers' |
   TIMEZONE = timezone } 
WHERE { 
   ID = ilom_id | 
   HOSTNAME = hostname |
   ILOMNAME = ilom_hostname } 

引数

ILOMについて次の属性を指定できます。

  • DNSSERVERS : 一重引用符で囲んでDNSサーバーを示す、カンマ区切りリストを指定します。

  • NTPSERVERS : 一重引用符で囲んでNTPサーバーを示す、カンマ区切りリストを指定します。

  • TIMEZONE : ILOMの有効なタイムゾーンを指定します。

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID : ターゲットILOMのes.xml IDを指定します。

  • HOSTNAME : ターゲット・マシンの現在のホスト名を指定します。

  • ILOMNAME : ILOMの現在のホスト名を指定します。

4.3.11.2 LIST ILOMS
このコマンドは、es.xmlファイル内のILOMをリストします。

構文

LIST ILOMS 
[ WHERE { 
   ID = ilom_id | 
   HOSTNAME = hostname |
   ILOMNAME = ilom_hostname } ] 

引数

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID : ターゲットILOMのes.xml IDを指定します。

  • HOSTNAME : ターゲット・マシンの現在のホスト名を指定します。

  • ILOMNAME : ILOMの現在のホスト名を指定します。

使用上のノート

WHERE句を指定しない場合、このコマンドでは、es.xmlファイル内のすべてのILOMがリストされます。

4.3.12 MACHINE

es.xmlファイル内のマシンを変更またはリストできます。

4.3.12.1 ALTER MACHINE
このコマンドは、エンジニアド・システム内の計算ノードまたはストレージ・セルの属性を変更します。

構文

ALTER MACHINE { DNSSERVERS='dns_servers' | GATEWAYADAPTER=gateway_adapter | 
   HOSTNAMEADAPTER=hostname_adapter | NTPSERVERS= 'ntp_servers' |
   TIMEZONE = timezone } 
WHERE { 
   ID = machine_id | 
   HOSTNAME = hostname |
   CLUSTERNUMBER = cluster_number COMPUTENUMBER = compute_number |
   CLUSTERNUMBER = cluster_number STORAGENUMBER = storage_number |
   CLUSTERNAME = cluster_name COMPUTENUMBER = compute_number |
   CLUSTERNAME = cluster_name STORAGENUMBER = storage_number |
   CLUSTERID = cluster_id COMPUTENUMBER = compute_number |
   CLUSTERID = cluster_id STORAGENUMBER = storage_number } 

引数

マシンについて次の属性を指定できます。

  • DNSSERVERS : 一重引用符で囲んでDNSサーバーを示す、カンマ区切りリストを指定します。

  • GATEWAYADAPTER : マシン・ゲートウェイとして使用するネットワーク・アダプタを指定します。有効な値は、ADMINまたはCLIENTです。

  • HOSTNAMEADAPTER : ホスト名として使用するネットワーク・アダプタを指定します。有効な値は、ADMINまたはCLIENTです。

  • NTPSERVERS : 一重引用符で囲んでNTPサーバーを示す、カンマ区切りリストを指定します。

  • TIMEZONE : マシンの有効なタイムゾーンを指定します。

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID : ターゲット・マシンのes.xml IDを指定します。

  • HOSTNAME : ターゲット・マシンの現在のホスト名を指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

  • COMPUTENUMBER : 1から始まる、クラスタ内の計算ノード番号を指定します。

  • STORAGENUMBER : 1から始まる、クラスタ内のストレージ・セル番号を指定します。

4.3.12.2 LIST MACHINES
このコマンドは、エンジニアド・システムのためのes.xmlファイル内の使用可能なマシンをリストします。

構文

LIST MACHINES  
{ WHERE  
   TYPE = type |
   ID = machine_id [ TYPE = type ] | 
   CLUSTERNUMBER = cluster_number [ TYPE = type ] |
   CLUSTERNAME = cluster_name [ TYPE = type ] |
   CLUSTERID = cluster_id [ TYPE = type ] }

引数

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • TYPE : マシン・タイプを指定します。有効な値は、COMPUTECELLSTORAGEDOM0GUESTまたはDOMUです。

  • ID : 個々のマシンのes.xml IDを指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

使用上のノート

WHERE句を指定しない場合、このコマンドでは、es.xmlファイル内で定義されているすべてのマシンがリストされます。

4.3.13 NETWORK

XML構成ファイル内で定義されているネットワークを追加、変更、削除またはリストできます。

4.3.13.1 ADD NETWORK
このコマンドは、ネットワーク・レコードを既存の構成内のマシンに追加します。

構文

ADD NETWORK 
   NETWORKTYPE=network_type HOSTNAME=hostname IP=ip_addr 
   NETMASK=netmask DOMAINNAME=domain_name MASTER=master 
   [ GATEWAY=gateway] [ SSHENABLED=ssh_enabled ] [ MAC=mac_addr ]
   [ LINKSPEED=nic_speed [ SLAVE='slave'] [ PKEY=pkey ] 
   [ PKEYNAME=pkey_name ] [ STATUS = status ] [ LACP=lacp ]
   [ VLANID=vlan_id ] [ INTERFACENAME=interface_name ] 
   [ DESCRIPTION='network_description' ] [ VSWITCHNETWORKPARAMS='vswitchnetwork_parameters']
   [ NATHOSTNAME=nat_host_name ] [ NATIP=nat_ip_addr ] [ NATDOMAINNAME=nat_domain_name] 
   [ NATNETMASK=nat_mask ] 
WHERE {
   HOSTNAME = hostname | 
   CLUSTERNAME=cluster_name [COMPUTENUMBER=compute_number | STORAGENUMBER=storage_number]| 
   CLUSTERNUMBER=cluster_name [COMPUTENUMBER=compute_number | STORAGENUMBER=storage_number]

引数

ネットワークの追加時に次の属性を指定できます。

  • NETWORKTYPE: (必須)ネットワークのタイプを指定します。ADMINCLIENTBACKUPPRIVATEOTHERINGESTVIPREPLICATIONVIPまたはILOMを指定できます。

  • HOSTNAME: (必須)ネットワークの短縮ホスト名を指定します。

  • IP: (必須)ネットワークのIPアドレスを指定します。

  • NETMASK: (必須)ネットワークのネットマスクを指定します。

  • DOMAINNAME: (必須)ネットワークのドメイン名を指定します。

  • MASTER: (必須)マスター・アダプタ名を指定します。

  • GATEWAY: ネットワーク・サブネット・ゲートウェイを指定します。

  • SSHENABLED: ブール変数です。ここではTRUEは、このアダプタに対してSSHを有効にする必要があることを示します。

  • MAC: MACアドレスを指定します。

  • LINKSPEED: (X7 2以降のソケット計算ノードの場合のみ)、10000または25000のどちらかです

  • SLAVE: 一重引用符で囲んで結合ネットワークのスレーブ・デバイスを示す、スペース区切りリストを指定します。

  • PKEY: (プライベート・ネットワークの場合のみ) pkeyを指定します。

  • PKEYNAME: (プライベート・ネットワークの場合のみ) pkey名を指定します。

  • STATUS: ネットワークのステータスを指定します。

  • LACP: ブール変数です。ここではTRUEは、LACPを有効にする必要があることを示します。

  • VLANID: ネットワークがVLANネットワークでありプライベートではない場合は、VLAN IDを指定します。

  • INTERFACENAME: KVMゲストおよびセルに対応するVLANのプライベート・ネットワークの名前(clre[0-1]またはstre[0-1])。

  • DESCRIPTION: このネットワークについてのテキスト説明(一重引用符で囲みます)。

  • VSWITCHNETWORKPARAMS: 仮想スイッチに必要なパラメータ(一重引用符で囲みます)。

  • NATHOSTNAME: NATホスト名を指定します。

  • NATIP: NAT IPアドレスを指定します。

  • NATDOMAINNAME: NATドメイン名を指定します。

  • NATNETMASK: NATネットマスクを指定します。

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • HOSTNAME: 既存の計算ノードのホスト名を指定します。

  • CLUSTERNUMBER: 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME: 既存のクラスタの名前を指定します。

  • COMPUTENUMBER: 1から始まる、クラスタ内の既存の計算ノードの番号を指定します。

  • STORAGENUMBER: 1から始まる、クラスタ内の既存のストレージ・セルの番号を指定します。

4.3.13.2 ALTER NETWORK
このコマンドは、既存の構成内のマシンのネットワーク・レコードを変更します。

構文

ALTER NETWORK { 
   [ HOSTNAME=hostname ] [ IP=ip_addr ] [ NETMASK=netmask ]
   [ DOMAINNAME=domain_name] [ MASTER=master] [ GATEWAY=gateway] 
   [ SSHENABLED=ssh_enabled ] [ MAC=mac_addr ] [ LINKSPEED=nic_speed]
   [ SLAVE='slave'] [ PKEY=pkey ] [ PKEYNAME=pkey_name ]
   [ STATUS = status ] [ LACP=lacp ] [ VLANID=vlan_id ]
   [ INTERFACENAME=interface_name ] [ DESCRIPTION='network_description' ]
   [ VSWITCHNETWORKPARAMS='vswitchnetwork_parameters' ] [ NATHOSTNAME=nat_host_name ] 
   [ NATIP=nat_ip_addr ] [ NATDOMAINNAME=nat_domain_name ] [ NATNETMASK=nat_mask ] } 
WHERE {
   ID = network_id |  
   NETWORKHOSTNAME = network_hostname | 
   NATHOSTNAME = nat_hostname |
   HOSTNAME = hostname NETWORKTYPE = network_type [PRIVATEID=private_id]|
   CLUSTERNAME = cluster_name { COMPUTENUMBER=compute_number | STORAGENUMBER=storage_number }
     NETWORKTYPE = network_type [PRIVATEID=private_id] | 
     CLUSTERNUMBER = cluster_number { COMPUTENUMBER=compute_number | 
         STORAGENUMBER=storage_number }
     NETWORKTYPE = network_type [PRIVATEID=private_id] }

引数

ネットワークの変更時に次の属性を指定できます。

  • HOSTNAME: ネットワークの短縮ホスト名を指定します。

  • IP: ネットワークのIPアドレスを指定します。

  • NETMASK: ネットワークのネットマスクを指定します。

  • DOMAINNAME: ネットワークのドメイン名を指定します。

  • MASTER: マスター・アダプタ名を指定します。

  • GATEWAY: ネットワーク・サブネット・ゲートウェイを指定します。

  • SSHENABLED: ブール変数です。ここではTRUEは、このアダプタに対してSSHを有効にする必要があることを示します。

  • MAC: MACアドレスを指定します。

  • LINKSPEED: (X7 2ソケット計算ノードの場合のみ)、10000または25000のどちらかです

  • SLAVE: 一重引用符で囲んで結合ネットワークのスレーブ・デバイスを示す、スペース区切りリストを指定します。

  • PKEY: (プライベート・ネットワークの場合のみ) pkeyを指定します。

  • PKEYNAME: (プライベート・ネットワークの場合のみ) pkey名を指定します。

  • STATUS: ネットワークのステータスを指定します。

  • LACP: ブール変数です。ここではTRUEは、LACPを有効にする必要があることを示します。

  • VLANID: ネットワークがVLANネットワークでありプライベートではない場合は、VLAN IDを指定します。

  • INTERFACENAME: KVMゲストおよびセルに対応するVLANのプライベート・ネットワークの名前(clre[0-1]またはstre[0-1])。

  • DESCRIPTION: このネットワークについてのテキスト説明(一重引用符で囲みます)。

  • VSWITCHNETWORKPARAMS: 仮想スイッチに必要なパラメータ(一重引用符で囲みます)。

  • NATHOSTNAME: NATホスト名を指定します。

  • NATIP: NAT IPアドレスを指定します。

  • NATDOMAINNAME: NATドメイン名を指定します。

  • NATNETMASK: NATネットマスクを指定します。

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID: XML構成ファイル内のターゲット・ネットワークのIDを指定します。

  • NETWORKHOSTNAME: マシンのホスト名ではなく、ネットワーク・オブジェクトのホスト名を指定します。

  • NATHOSTNAME: 既存の計算ノードのNATホスト名を指定します。

  • HOSTNAME: 既存の計算ノードのホスト名を指定します。

  • NETWORKTYPE: ネットワークのタイプを指定します。ADMINCLIENTBACKUPPRIVATEOTHERINGESTVIPREPLICATIONVIPまたはILOMを指定できます。

  • PRIVATEID: プライベート・ネットワークのIDを指定します。

  • CLUSTERNUMBER: 1から始まる、XML構成ファイル内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME: 既存のクラスタの名前を指定します。

  • COMPUTENUMBER: 1から始まる、クラスタ内の既存の計算ノードの番号を指定します。

  • STORAGENUMBER: 1から始まる、クラスタ内の既存のストレージ・セルの番号を指定します。

4.3.13.3 DELETE NETWORK
このコマンドは、マシンのネットワーク・レコードを削除します。

構文

DELETE NETWORK 
WHERE {
   ID = network_id |  
   HOSTNAME = network_hostname NETWORKTYPE = network_type | 
   CLUSTERNAME = cluster_name { COMPUTENUMBER=compute_number | 
     STORAGENUMBER=storage_number } NETWORKTYPE = network_type |
   CLUSTERNUMBER = cluster_number { COMPUTENUMBER=compute_number | 
     STORAGENUMBER=storage_number } NETWORKTYPE = network_type |
   CLUSTERID = cluster_id { COMPUTENUMBER=compute_number | 
     STORAGENUMBER=storage_number } NETWORKTYPE = network_type }

引数

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID : XML構成ファイル内のネットワーク・オブジェクトのIDを指定します。

  • HOSTNAME : 既存の計算ノードのホスト名を指定します。

  • NETWORKTYPE : ネットワークのタイプを指定します。ADMINCLIENTBACKUPPRIVATEOTHERINGESTVIPREPLICATIONVIPまたはILOMを指定できます。

  • CLUSTERNAME : 既存のクラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、XML構成ファイル内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERID : XML構成ファイル内のクラスタIDを指定します。

  • COMPUTENUMBER : 1から始まる、クラスタ内の既存の計算ノードの番号を指定します。

  • STORAGENUMBER : 1から始まる、クラスタ内の既存のストレージ・セルの番号を指定します。

4.3.13.4 LIST NETWORKS
このコマンドは、ネットワーク詳細をリストします。

構文

LIST NETWORKS 
[ WHERE {
   ID = network_id |  
   HOSTNAME = network_hostname [ NETWORKTYPE = network_type ] | 
   CLUSTERNAME = cluster_name { COMPUTENUMBER=compute_number | 
     STORAGENUMBER=storage_number } [ NETWORKTYPE = network_type ] |
   CLUSTERNUMBER = cluster_number { COMPUTENUMBER=compute_number | 
     STORAGENUMBER=storage_number } [ NETWORKTYPE = network_type ] }   CLUSTERID = cluster_ID { COMPUTENUMBER=compute_number | 
     STORAGENUMBER=storage_number } [ NETWORKTYPE = network_type ] } ]

引数

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID : XML構成ファイル内のネットワーク・オブジェクトのIDを指定します。

  • HOSTNAME : 既存の計算ノードのホスト名を指定します。

  • NETWORKTYPE : ネットワークのタイプを指定します。ADMINCLIENTBACKUPPRIVATEまたはILOMを指定できます。

  • CLUSTERNAME : 既存のクラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、XML構成ファイル内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERID : XML構成ファイル内のクラスタIDを指定します。

  • COMPUTENUMBER : 1から始まる、クラスタ内の既存の計算ノードの番号を指定します。

  • STORAGENUMBER : 1から始まる、クラスタ内の既存のストレージ・セルの番号を指定します。

4.3.14 SCAN

クラスタのSCANを追加、変更、削除またはリストできます。

4.3.14.1 ADD SCAN
このコマンドは、SCANを個々のクラスタに追加します。

構文

ADD SCAN SCANNAME=scan_name [ SCANPORT=scan_port ] SCANIPS='scan_ip_addrs'
WHERE
 {   CLUSTERNAME = cluster_name |
     CLUSTERNUMBER = cluster_number |
     CLUSTERID = cluster_id }

引数

新規SCANについて次の属性を指定できます。

  • SCANNAME : SCANのDNS名を指定します。

  • SCANPORT : SCANのポートを指定します。デフォルト値は1521です。

  • SCANIPS : 一重引用符で囲んでSCANのIPアドレスを示す、カンマ区切りリストです。

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、XML構成ファイル内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERID : XML構成ファイル内のクラスタのIDを指定します。

4.3.14.2 ALTER SCAN
このコマンドは、個々のクラスタのSCANの属性を変更します。

構文

ALTER SCAN { SCANNAME=scan_name | SCANPORT=scan_port | SCANIPS='scan_ip_addrs' }
 WHERE
 {   CLUSTERNAME = cluster_name |
     CLUSTERNUMBER = cluster_number |
     CLUSTERID = cluster_id }

引数

SCANについて次の属性を変更できます。

  • SCANNAME : SCANのDNS名を指定します。

  • SCANPORT : SCANのポートを指定します。

  • SCANIPS : 一重引用符で囲んでSCANのIPアドレスを示す、カンマ区切りリストです。

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、XML構成ファイル内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERID : XML構成ファイル内のクラスタのIDを指定します。

4.3.14.3 DELETE SCAN
このコマンドは、個々のクラスタのSCANを削除します。

構文

DELETE SCAN 
 WHERE
 {   CLUSTERNAME = cluster_name |
     CLUSTERNUMBER = cluster_number |
     CLUSTERID = cluster_id }

引数

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、XML構成ファイル内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERID : XML構成ファイル内のクラスタのIDを指定します。

4.3.14.4 LIST SCANS
このコマンドは、すべてのクラスタまたは個々のクラスタについてSCAN詳細をリストします。

構文

LIST SCANS 
[ WHERE
 {   SCANID = scan_id | 
     CLUSTERNAME = cluster_name |
     CLUSTERNUMBER = cluster_number |
     CLUSTERID = cluster_id } ]

引数

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • SCANID : XML構成ファイル内のSCANオブジェクトのIDを指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、XML構成ファイル内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERID : XML構成ファイル内のクラスタのIDを指定します。

使用上のノート

WHERE句を指定しない場合、このコマンドでは、XML構成ファイル内のすべてのクラスタのすべてのSCANSについて詳細がリストされます。

4.3.15 SSHKEYS

Oracle Exadataラックrootユーザー認証用に、SSHキーを生成してデプロイできます。

4.3.15.1 DEPLOY SSHKEYS

このコマンドでは、エンジニアド・システムXMLファイル(es.xml)内のすべてのホストまたはコマンドで指定した名前のホストに、SSHキー・ベースの認証を構成します。

構文

DEPLOY SSHKEYS [ PASSWORD=root-password ] [ ENABLEPASSWORDLOGIN={true|false} ] [ HOSTNAMES="host1[,host2[,host3 ...]]" ]

引数

  • PASSWORDはオプションです。SSHキー・アクセスを設定するホストに接続するためのデフォルト以外のrootパスワードを指定します。
  • ENABLEPASSWORDLOGINはオプションです。SSHキー・アクセスの設定後にrootユーザーのパスワード・ベースの認証を有効化するか無効化するかを指定します。
  • HOSTNAMESはオプションです。SSHキーをデプロイするホストの名前のリストを指定します。

使用上のノート

SSHキーのペアがOEDA WorkDir内で見つからない場合、このコマンドはキー・ペアの生成も実行します。

例4-20 XMLファイルに含まれるすべてのホストに対するSSHキーのデプロイ

oedacli> LOAD FILE NAME=es.xml
SUCCESS - file loaded
edacli> DEPLOY SSHKEYS ENABLEPASSWORDLOGIN=false

例4-21 指定したホストに対するSSHキーのデプロイ

oedacli> DEPLOY SSHKEYS ENABLEPASSWORDLOGIN=false PASSWORD="password" HOSTNAMES="dbm01adm05.example.com,dbm01adm06.example.com"
4.3.15.2 GENERATE SSHKEYS

このコマンドでは、エンジニアド・システムXMLファイル(es.xml)内のすべてのホストまたはコマンドで指定した名前のホストに、SSHキーのペアを生成します。このキーは、OEDA WorkDirに保存されます。

構文

GENERATE SSHKEYS [ HOSTNAMES="host1[,host2[,host3 ...]]" ]

引数

  • HOSTNAMESはオプションです。SSHキーを生成するホストの名前のリストを指定します。

例4-22 XMLファイルに含まれるすべてのホストに対するSSHキーの生成

oedacli> LOAD FILE NAME=es.xml
SUCCESS - file loaded
edacli> GENERATE SSHKEYS
Creating SSH Key Pairs for hosts [dbm01adm01.example.com, dbm01adm02.example.com, ...]... 
Generated SSH Keys for [dbm01adm01.example.com, dbm01adm02.example.com, ...]

例4-23 指定したホストに対するSSHキーの生成

oedacli> GENERATE SSHKEYS HOSTNAMES="dbm02adm05.example.com,dbm02adm06.example.com"
Creating SSH Key Pairs for hosts [dbm02adm06.example.com, dbm02adm05.example.com]... 
Generated SSH Keys for [dbm02adm06.example.com, dbm02adm05.example.com]
4.3.15.3 SET SSHKEYS

このコマンドでは、OEDACLIから実行するリモート・コマンドのSSHキー・ベースの認証を有効化または無効化します。

前提条件

このコマンドを使用する前に、ターゲット・システムでSSHキー・ベースの認証を構成しておく必要があります。「DEPLOY SSHKEYS」を参照してください。

構文

SET SSHKEYS ENABLE={true|false}

引数

  • ENABLEでは、OEDACLIから実行するリモート・コマンドのSSHキー・ベースの認証を有効にするか無効にするかを指定します。

4.3.16 SWITCH

スイッチを変更またはリストできます。

4.3.16.1 ALTER SWITCH
このコマンドは、個々のスイッチの属性を変更します。

構文

ALTER SWITCH { DNSSERVERS='dns_servers' | NTPSERVERS= 'ntp_servers' |
   TIMEZONE = timezone } 
WHERE { 
   ID = switch_id | 
   HOSTNAME = switch_name }

引数

スイッチについて次の属性を変更できます。

  • DNSSERVERS : 一重引用符で囲んでDNSサーバーを示す、カンマ区切りリストを指定します。

  • NTPSERVERS : 一重引用符で囲んでNTPサーバーを示す、カンマ区切りリストを指定します。

  • TIMEZONE : スイッチの有効なタイムゾーンを指定します。

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID : XML構成ファイル内のスイッチIDを指定します。

  • HOSTNAME : スイッチのホスト名を指定します。

4.3.16.2 LIST SWITCHES
このコマンドは、すべてのスイッチまたは個々のスイッチについてスイッチ詳細をリストします。

構文

LIST SWITCHES 
[ WHERE { 
   ID = switch_id | 
   HOSTNAME = switch_name } ]

引数

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID : XML構成ファイル内のスイッチIDを指定します。

  • HOSTNAME : スイッチのホスト名を指定します。

使用上のノート

WHERE句を指定しない場合、このコマンドでは、すべてのスイッチについて詳細がリストされます。

4.3.17 VIP

クラスタのVIPを追加、変更、削除またはリストできます。

4.3.17.1 ADD VIP
このコマンドは、クラスタ内の個々のノードのVIPを追加します。

用途

このコマンドでは、VIPがさらに追加されることはありません。このコマンドは、DELETE VIPコマンドを発行した後にのみ使用する必要があります。

構文

ADD VIP NAME=vip_name DOMAINNAME=domain_name IP=vip_ip_addr 
WHERE { 
   HOSTNAME = hostname |
   CLUSTERNAME = cluster_name COMPUTENUMBER = compute_number |
   CLUSTERNUMBER = cluster_number COMPUTENUMBER = compute_number |
   CLUSTERID = cluster_id COMPUTENUMBER = compute_number }

引数

VIPの追加時に次の属性を指定できます。

  • NAME : VIPの短縮DNS名を指定します。

  • DOMAINNAME : VIPのドメイン名を指定します。

  • IP : VIPのIPアドレスを指定します。

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • HOSTNAME : クラスタ内の計算ノードのホスト名を指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

  • COMPUTENUMBER : 1から始まる、クラスタ内の計算ノード番号を指定します。

使用上のノート

VIPを計算ノードに追加する場合は、そのノードに定義されているVIPがない状態である必要があります。

4.3.17.2 ALTER VIP
このコマンドは、クラスタ内の個々のノードについてVIPの属性を変更します。

構文

ALTER VIP { NAME=vip_name | DOMAINNAME=domain_name | 
   IP=vip_ip_addr } 
WHERE { 
   HOSTNAME = hostname |
   CLUSTERNAME = cluster_name COMPUTENUMBER = compute_number |
   CLUSTERNUMBER = cluster_number COMPUTENUMBER = compute_number |
   CLUSTERID = cluster_id COMPUTENUMBER = compute_number }

引数

VIPについて次の属性を変更できます。

  • NAME : VIPの短縮DNS名を指定します。

  • DOMAINNAME : VIPのドメイン名を指定します。

  • IP : VIPのIPアドレスを指定します。

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • HOSTNAME : クラスタ内の計算ノードのホスト名を指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、es.xml内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : クラスタのes.xml IDを指定します。

  • COMPUTENUMBER : 1から始まる、クラスタ内の計算ノード番号を指定します。

4.3.17.3 DELETE VIP
このコマンドは、クラスタ内の個々のノードからVIPを削除します。

構文

DELETE VIP  
WHERE { 
   ID = vip_id |
   HOSTNAME = hostname |
   CLUSTERNAME = cluster_name COMPUTENUMBER = compute_number |
   CLUSTERNUMBER = cluster_number COMPUTENUMBER = compute_number |
   CLUSTERID = cluster_id COMPUTENUMBER = compute_number }

引数

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID : XML構成ファイル内のVIPのIDを指定します。

  • HOSTNAME : クラスタ内の計算ノードのホスト名を指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、XML構成ファイル内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : XML構成ファイル内のクラスタのIDを指定します。

  • COMPUTENUMBER : 1から始まる、クラスタ内の計算ノード番号を指定します。

4.3.17.4 LIST VIPS
このコマンドは、すべてのクラスタ、またはクラスタ内の個々のノードについて、VIPをリストします。

構文

LIST VIPS  
[ WHERE { 
   HOSTNAME = hostname |
   CLUSTERNAME = cluster_name [ COMPUTENUMBER = compute_number ] |
   CLUSTERNUMBER = cluster_number [ COMPUTENUMBER = compute_number ] |
   CLUSTERID = cluster_id [ COMPUTENUMBER = compute_number ] }

引数

WHERE句には、次の引数を使用できます。

  • ID : XML構成ファイル内のVIPのIDを指定します。

  • HOSTNAME : クラスタ内の計算ノードのホスト名を指定します。

  • CLUSTERNUMBER : 1から始まる、XML構成ファイル内のクラスタ番号を指定します。

  • CLUSTERNAME : クラスタの名前を指定します。

  • CLUSTERID : XML構成ファイル内のクラスタのIDを指定します。

  • COMPUTENUMBER : 1から始まる、クラスタ内の計算ノード番号を指定します。

使用上のノート

WHERE句を指定しない場合、このコマンドでは、すべてのクラスタについてVIPがリストされます。